(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記通常遊技中に、複数のキャラクタと複数の役抽選結果とを対応付け、表示された前記キャラクタに対応する前記役抽選結果が出現したときに、前記特殊遊技への移行抽選を実行するとともに、
表示された前記キャラクタに対応する前記役抽選結果が出現せずに、他の前記キャラクタに対応する前記役抽選結果が出現したときに、前記特定遊技への移行抽選を実行するようにしている、
ことを特徴とする請求項5〜7のいずれか1項に記載の遊技機。
【発明を実施するための形態】
【0032】
(遊技機10)
本明細書では、各説明箇所において、方向についての定義等が示されていない場合には、遊技機10の方を向いて位置している遊技者から見て、遊技機10から遊技者の手前側に向かう方向を「前」方向とし、その逆方向を「後」方向とする。また、同様に、「左」や「右」等の左右方向も、遊技者から見た場合の左方向や、右方向を意味する。同様に、各部材の説明においても、方向についての定義等が示されていない場合には、各部材を、遊技機10の所定位置に固定した状態における遊技者から見た方向を意味する。
本実施の形態に係る遊技機10としてのスロットマシンを、以下、
図1を参照しながら説明する。本実施の形態に係る遊技機10としてのスロットマシンは、前方向に向かって開口する正面開口を有する四角箱状の筐体12と、この筐体12の正面開口を開閉自在に覆う前扉14とを備えている。
【0033】
(回転リール62)
前扉14の上部には、薄板樹脂からなる上パネル20を備えている。この上パネル20の略中央には、3個の回転リール62(正面から向かって左側の左回転リール64、中央の中回転リール66、右側の右回転リール68)の円周上の図柄61を見ることができる透過可能な図柄表示窓部16が形成されている。この図柄表示窓部16は、3個全ての回転リール62の回転が停止した際には、縦3列横3行に配置した合計9個の図柄61を遊技者に見せるように形成されている。この図柄表示窓部16は、回転リール62の正面側に設けられて、回転リール62の回転が停止した際、後述する有効ライン86上に停止している複数の図柄61を視認するためのものである。回転リール62は、複数の図柄61を、図柄表示窓部16を介して変動表示可能なものである。
【0034】
(リールユニット60)
前記図柄表示窓部16の後方向(奥方向)には、3個の駆動モータ(図示せず)と、この各駆動モータによってそれぞれ回転させられる合計3個の前記回転リール62と、前記駆動モータ及び前記回転リール62を保持するユニットホルダ(図示せず)とを有するリールユニット60が配置されている。
【0035】
(演出装置70)
前記前扉14には、遊技者に役抽選の当選等の種々の情報を音や光や映像等で報知させる演出装置70が形成されている。この演出装置70は、前扉14に配置されているものであって、スピーカー72と、表示装置84と、演出用ランプ78とを備えている。なお、回転リール62は、通常、遊技進行のために用いられるが、遊技の進行を停止している状態において、通常の回転動作とは異なる挙動による演出(いわゆるリール演出)を示すことにより演出装置70の一種としても使用される。
【0036】
(スピーカー72)
前記スピーカー72は、前扉14の上部左右に配置された上部スピーカー74と、前扉14の下部左右に配置された下部スピーカー76とを備えている。
前記表示装置84は、その画面に種々の映像を表示するための表示デバイスであり、動画を含んだ映像の表示を行うための液晶表示装置を有する演出ユニットを構成するものである。
【0037】
(演出用ランプ78)
前記演出用ランプ78は、前扉14の上部に配置された上部ランプ80と、前扉14の下部の左右に配置された下部ランプ82とを備えている。
【0038】
(操作部30)
前記前扉14の下部には下パネル22が設けられている。そして、前扉14には下パネル22の上に位置して前扉14の前方向へ向けて突出する操作部30を備えている。
本実施の形態に係る遊技機10には、遊技開始の条件として後述するメダル投入口38からあらかじめメダルを投入して、最大50枚までクレジットメダルとして内部に貯留可能なクレジット機能(投入枚数を電子データとして電子的に記憶し管理する機能)を有している。なお、このクレジットメダルとして貯留可能な最大枚数である50枚を最大クレジットメダル数とする。
【0039】
(ストップスイッチ50)
前記メダル投入口38の下には、クレジット機能によりクレジットしたメダルの全てを払い出すための精算スイッチ36が設けられている。この精算スイッチ36の左側には、操作により対応する回転リール62の回転を停止させるため、3個の回転リール62のそれぞれに対応する3個のストップスイッチ50が設けられている。このストップスイッチ50は、左回転リール64を停止させるための左ストップスイッチLと、中回転リール66を停止させるための中ストップスイッチCと、右回転リール68を停止させるための右ストップスイッチRとを有している。すなわち、これらのストップスイッチ50は、複数の回転リール62それぞれに対応して設けられ、複数の回転リール62の図柄61の変動表示の開始後、遊技者の操作により回転リール62の図柄61の変動表示を個別に停止させるためのものである。
【0040】
(スタートスイッチ40)
このストップスイッチ50の左側には、メダルの投入又は後述するマックスベットスイッチ34の操作を条件に回転リール62の回転を開始させるためのスタートスイッチ40が設けられている。すなわち、このスタートスイッチ40は、遊技者の操作により回転リール62の図柄61の変動表示を開始させるためのものである。
【0041】
(マックスベットスイッチ34)
このスタートスイッチ40の上には、クレジットしたメダル数から最大投入枚数(具体的には3枚)に達するまで投入可能なメダル数を減じて3枚のメダル投入に代えるマックスベットスイッチ34が設けられている。
なお、マックスベットスイッチ34に加えて、又はマックスベットスイッチ34に代えて、クレジットしたメダル数を1枚減じて1枚のメダル投入に代えるシングルベットスイッチを設けてもよい。
【0042】
(貯留払出手段24等)
前記前扉14の下部の後方向(奥方向)には、いわゆるホッパーユニットであって、メダルを貯留することができるとともに、メダルを払い出すことができる貯留払出手段24(
図3参照)と、電源投入又は電源遮断のための操作が可能な電源スイッチを有すると共に各部品に電力を供給するための電源装置(図示せず)とが配置されている。
【0043】
(メダル払出口28等)
前記前扉14の下部には、所定の場合に貯留払出手段24からメダルが払い出されるメダル払出口28が形成されている。このメダル払出口28の下方には、メダル払出口28から払い出されたメダルを貯留するため、上方に向かって開口する皿状のメダル受け皿26が形成されている。なお、クレジットされているメダル数が最大クレジットメダル数である50枚未満の場合は、50枚に到達するまで、獲得したメダルはメダル払出口28から払い出されずにクレジットメダルの枚数に加算される。
【0044】
(遊技の流れの説明)
本実施の形態に係る遊技機10は、マックスベットスイッチ34の操作又はメダル投入により所定枚数のメダルを投入することにより遊技の開始を可能とするものである。そして、スタートスイッチ40の押下操作により、回転リール62の回転を開始させて遊技が開始されるとともに、後述するメイン制御手段200の各遊技状態に対応した抽選テーブルを用いて役抽選が行われる。そして、当該遊技機10は、各回転リール62に対応するストップスイッチ50の操作タイミング及び役抽選の結果にもとづいて、回転リール62の回転を役抽選の結果に適合するように停止させる。当該遊技機10は、停止時の図柄61の組合せによって、当選した役を構成する図柄61の組合せが所定の有効なライン(所定の役の図柄61の組合せが当該ライン上に揃ったときに所定の利益が付与されるラインのことであり、以下、有効ライン86とする。)上に停止した場合に、入賞等となり、所定枚数のメダルを払い出す等の所定の利益を遊技者に付与する。これにより、1回の遊技が終了するものである。
【0045】
なお「有効ライン86」は後述の停止図柄判定手段230の判定対象となるラインを意味し、後述する小役の「入賞」等は有効ライン86上に役に対応した図柄61の組合せが揃うことを意味する。本実施の形態の有効ライン86は、各回転リール62の中段を直線的に結んだ1本のみからなるものである。
【0046】
(図柄61)
図2に示すように、左回転リール64、中回転リール66及び右回転リール68の表面には、「赤7」、「青7」、「バー1」、「バー2」、「リプレイ1」、「リプレイ2」、「ベル」、「スイカ1」、「スイカ2」、「チェリー」の複数の種々の図柄61が形成されている。
これらの図柄61は、それぞれの絵柄がプリントされたテープを回転リール62の外周表面に貼付することで形成されている。なお、
図2の図柄61の番号(コマ番号)は、回転リール62の外周表面に物理的に付されているものではなく、仮想的な番号であって、各図柄61の停止を制御するためのプログラムで特定の図柄61を指定するためのものである。
【0047】
(制御装置100)
図3に示すように、遊技機10の内部には、遊技機10の全体の動作を制御するための制御装置100が形成されている。この制御装置100は、遊技を進行させて遊技状態を制御するメイン制御手段200と、このメイン制御手段200からの情報(コマンド)を受けて、遊技の進行に応じた演出を制御し、主に遊技内容に関する情報を遊技者に報知する演出を行うために演出状態を制御するサブ制御手段300とを備えている。
【0048】
ここで、メイン制御手段200の制御に基づくスロットマシンの作動状態を遊技状態といい、サブ制御手段300の制御に基づくスロットマシンの作動状態を演出状態というものとする。なお、メイン制御手段200とサブ制御手段300との間は、メイン制御手段200への不正操作を防止するために、メイン制御手段200からサブ制御手段300への一方向の通信により行われ、サブ制御手段300からメイン制御手段200への逆方向の通信は行われていない(すなわち双方向の通信ではない)。メイン制御手段200は、マックスベットスイッチ34、精算スイッチ36、スタートスイッチ40、ストップスイッチ50の入力を受け付け、役抽選を行い、リールユニット60及び貯留払出手段24の作動を制御する。サブ制御手段300は、メイン制御手段200から信号を入力し、表示装置84等の演出装置70の作動を制御する。サブ制御手段300の出力側には、演出装置70としてのスピーカー72、表示装置84、演出用ランプ78の各パーツが接続されている。
【0049】
なお、特に図示していないが、メイン制御手段200を有するメイン基板と、サブ制御手段300を有するサブ基板とは、それぞれ専用の基板ケースの内部に収納されている。具体的には、メイン制御手段200は、メイン基板ケースの内部に収納され、サブ制御手段300は、サブ基板ケースの内部に収納されている。そして、メイン基板ケースは、筐体12内部の奥側の上部に固定され、サブ基板ケースは、筐体12内部の正面から向かって左側に固定されている。
【0050】
メイン制御手段200及びサブ制御手段300は、CPU、ROM、RAM、I/Oポート(図示せず)を備えたマイクロコンピュータにより構成される。CPUは、タイマ割込などの割込機能を持ち、ROMに記憶されたプログラムを実行して、種々の処理を行う。ROMは、CPUが実行するプログラムや各種テーブル等の固定的なデータを記憶し、RAMは、CPUがプログラムを実行する際の一時的な記憶領域、例えば遊技機10の状態を記憶するための記憶領域や、役抽選の抽選結果を記憶するための記憶領域として使用される。
【0051】
本実施の形態に係る遊技機10では、通常に行われる通常遊技が設けられている。この通常遊技よりも再遊技役(リプレイ役)の当選の確率が通常遊技よりも高く(或いは低く)設定されているリプレイタイム(RT状態)と、ストップスイッチ50の停止操作順番や当選図柄61等を報知することによって役に係る図柄61の組合せを有効ライン86上に揃えて停止させるためのアシストをするアシストタイム(AT状態)とが設けられている。なお、RT状態は、メイン制御手段200により制御され、AT状態は、サブ制御手段300により制御される。上記AT状態は、通常状態よりも遊技者に利益となる特典を付与する可能性が高い「特殊遊技」となるように形成されている。なお、AT状態を、サブ制御手段300側で制御したが、これに限定されず、メイン制御手段200側と協同して制御してもよい。
【0052】
特殊遊技としてのAT状態は、所定の開始条件を達成したときに開始可能であり、所定の終了条件を達成したときに終了可能に形成されている。具体的には、AT状態は、役抽選の抽選結果、所定の移行役に当選した場合や、後述する特殊遊技移行抽選手段341により所定の移行抽選に当選した場合に開始可能であり、所定の遊技回数到達により終了可能なものである。なお、これらの開始条件や終了条件に限定されるものではなく、他の内容の条件に設定してもよいものである。
【0053】
特殊遊技としてのAT状態は、所定の移行抽選の結果に応じて所定の遊技回数だけ実行可能であるが、この実行可能な遊技回数は、所定の抽選により上乗せ可能に設定されている。この上乗せを決定する際には、特殊遊技の遊技回数に上乗せするときの演出、いわゆる上乗せ演出が実行可能であり、この上乗せ演出としては、回転リール62を用いたリール演出と、表示装置84を用いた表示演出との両方が実行可能に形成されている。
【0054】
(メイン制御手段200)
メイン制御手段200は、役抽選手段210、リール制御手段220、停止図柄判定手段230、払出制御手段240、遊技制御手段250、送信手段260の各手段を有する。各手段の詳細については後述する。
【0055】
以上の構成をもって、メイン制御手段200は、役の抽選を行い、回転リール62の回転及び停止を制御し、回転リール62がすべて停止したときに停止図柄61の判定を行い、遊技の進行を行う手段として機能することとなる。
メイン制御手段200は、遊技を制御するためのものであって、遊技を進行させるためのものである。以下、本実施の形態における遊技について説明する。
【0056】
規定の賭け数(3枚)が設定されると、1本の有効ライン86(
図1参照)が設定される。なお、本実施の形態に係る遊技機10は、規定の賭け数として3が設定されている。賭け数を設定する方法には、メダル投入口38からメダルを投入する方法と、マックスベットスイッチ34を操作することによってクレジットメダルを賭け数として設定する方法とがある。そして、規定の賭け数(3枚)が設定されていることを条件に、スタートスイッチ40を操作すると、賭け数が確定し、役抽選手段210により、複数の役のいずれかに当選したか又はハズレかの抽選(役抽選)が行われる。また、役抽選とほぼ同時に、前回の遊技での回転リール62の回転開始時から所定の時間(本実施の形態では、4.1秒)が経過しているか否かが判定され、所定の時間が経過すると、3個すべての回転リール62の回転が開始する。
【0057】
本実施の形態では、役として、大別すると、小役(メダルの払い出しを伴う役)、再遊技役(遊技者所有のメダルを使用することなく次回の遊技を開始可能とする役、いわゆるリプレイ役)、移行役(遊技状態の移行を伴う役)が設けられている。
回転リール62の回転開始後、所定の条件(本実施の形態では、回転リール62を加速する処理を実行した後、所定のセンサにより回転リール62の回転位置が基準位置であることを検出すること)が成立すると、ストップスイッチ50の操作が可能な状態(停止操作可能状態)となる。
【0058】
その後に、3個のストップスイッチ50のうち1個を操作すると、当該ストップスイッチ50に対応した回転リール62の回転が停止する。そして、3個すべてのストップスイッチ50の操作を終えると、3個すべての回転リール62の回転が停止する。
このとき、有効ライン86上に所定の図柄61の組合せが揃うと、当該図柄61の組合せに対応した処理が行われる。本実施の形態に係る遊技機10は、有効ライン86上に予め定められた図柄61の組合せが揃うと遊技者に利益が付与されるように形成されている。例えば小役に対応した図柄61の組合せが有効ライン86上に揃うと、小役に対応した枚数のメダルが遊技者に対して付与される。
【0059】
また、有効ライン86上に再遊技役(リプレイ役)に対応する図柄61の組合せが揃うと、メダルの払い出しはないものの、次回の遊技において遊技者所有のメダルを使用することなく賭け数が自動的に設定され遊技を行うことができる。
【0060】
(役抽選手段210)
役抽選手段210は、通常遊技において、役抽選により出現確率の異なる複数種類の役抽選結果、すなわち「ハズレ」を含めて「小役」の当否を決定するものである。
すなわち、役抽選手段210は、メイン制御手段200が備える手段であり、スタートスイッチ40の操作を契機に、複数の役のいずれかに当選か又はハズレかの抽選(役抽選)を行うためのものである。役抽選手段210は、役に当選したか否かを決定するための抽選テーブルを、主な分類として通常状態用、ボーナス状態用、RT1状態用のそれぞれに対応して複数備えており、メイン制御手段200の「ROM」上に記憶されている。役抽選手段210は、予め定めた抽選データと、所定範囲の整数値を繰り返してカウントするループカウンタを有する所定の乱数発生手段(乱数発生回路)が発生した乱数のうちから抽出した乱数とを比較して、当選か否かを判定する。なお、役抽選手段210による処理は、後述するステップS11(
図11参照)において行われる。
【0061】
(リール制御手段220)
リール制御手段220は、メイン制御手段200が備える手段であり、各回転リール62の回転を停止させるためのものである。リール制御手段220は、役抽選手段210の抽選結果と、各ストップスイッチ50が操作されたときの対応する回転リール62の回転位置とにもとづいて、各回転リール62の回転を停止させる。なお、リール制御手段220は、必要に応じて各ストップスイッチ50が停止操作されるときの順番(停止操作順番)が所定の条件に適合しているか否かも停止させる条件にする場合がある。リール制御手段220による処理は、後述するステップS13(
図11参照)において行われる。
リール制御手段220は、後述する上乗せ演出種類決定手段190が上乗せ演出を決定した場合、表示演出の実行の前に当該上乗せ演出のリール演出を実行するものである。
【0062】
(停止図柄判定手段230)
停止図柄判定手段230は、メイン制御手段200が備える手段であり、すべての回転リール62が停止した際における有効ライン86上の図柄61の組合せを記憶するとともに入賞等の判定をするためのものである。なお、停止図柄判定手段230による処理は、後述するステップS14(
図11参照)において行われる。
【0063】
(遊技制御手段250)
遊技制御手段250は、遊技状態を制御するものである。
具体的には、遊技制御手段250は、
図4に示すように、通常遊技制御手段251、RT制御手段252及びボーナス遊技制御手段253の各手段を有する。各手段の詳細については後述する。
【0064】
(通常遊技制御手段251)
通常遊技制御手段251は、「通常遊技」の進行を制御するものである。ここで、「通常遊技」とは、後述するRT制御手段252による「リプレイタイム」(RT状態)や、ボーナス遊技制御手段253による「ボーナス遊技」(ボーナス状態)、「内部当選中」以外の遊技状態、具体的には
図6の「ノーマル状態」及び「通常状態」をいう。なお、通常遊技中における再遊技役の当選確率は、「RT状態」(RT2)よりも低く設定されている。
【0065】
(RT制御手段252)
RT制御手段252は、「リプレイタイム」、具体的には
図6「RT状態(RT2)状態を制御するものである。
【0066】
(ボーナス遊技制御手段253)
ボーナス遊技制御手段253は、「ボーナス遊技」、具体的には
図6の「ボーナス状態」を制御するものである。
【0067】
(送信手段260)
送信手段260は、サブ制御手段300へ信号を送信するためのものである。
【0068】
(サブ制御手段300)
サブ制御手段300は、受信手段310、前兆遊技制御手段320、特定遊技制御手段330及び特殊遊技制御手段340の各手段を有する。特定遊技制御手段330は、
図5に示すように、特定遊技移行抽選手段350、移行期待度入替手段360、キャラクタ表示制御手段370、ポイント抽選手段380及びポイント累積手段390を有する。特殊遊技制御手段340は、
図3に示すように、特殊遊技移行抽選手段341を有する。各手段の詳細については後述する。
【0069】
なお、これらの手段はメイン制御手段200に配置してもよいものであり、特に、特殊遊技制御手段340の特殊遊技移行抽選手段341は、サブ制御手段300ではなくメイン制御手段200に配置してもよい。また、特殊遊技制御手段340それ自体を、サブ制御手段300ではなくメイン制御手段200に配置してもよい。さらに、特定遊技移行抽選手段400、計数手段410及び遊技形態制御手段420の各手段を、サブ制御手段300に設置したが、これらのいずれか少なくとも1個以上の手段をメイン制御手段200に配置してもよい。
以上の構成をもって、サブ制御手段300は、メイン制御手段200からの信号を受けて、遊技の進行に伴う演出を行うものである。
【0070】
(受信手段310)
受信手段310は、送信手段260からの信号を受信するものである。
【0071】
(前兆遊技制御手段320)
前兆遊技制御手段320は、
図7に示す各種の前兆演出を制御するものである。なお、前兆演出については、
図7を用いて後述する。
【0072】
(特定遊技制御手段330)
特定遊技制御手段330は、通常遊技中に特定遊技を実行させるものである。具体的には、特定遊技制御手段330は、
図5に示すように、特定遊技移行抽選手段350、移行期待度入替手段360、キャラクタ表示制御手段370、ポイント抽選手段380及びポイント累積手段390を有する。各手段の詳細については後述する。
【0073】
(特殊遊技制御手段340)
特殊遊技制御手段340は、AT状態の演出状態を制御するものである。
具体的には、特殊遊技制御手段340は、特殊遊技移行抽選手段341を備えている。
特殊遊技移行抽選手段341は、AT状態へ移行するか否かを抽選(移行抽選)で決定するものである。
本実施の形態では、特殊遊技移行抽選手段341は、役抽選手段210により決定された小役にもとづいて、特殊遊技(AT状態)への移行抽選を実行するとともに、
図8の(1)及び(2)に示すように、当該小役の出現確率が低いほど、AT状態への移行期待度を高く設定している。
また、特殊遊技移行抽選手段341は、後述するポイント累積手段390により累積したポイントの累積値が高いほど、特殊遊技(AT状態)への移行期待度を高く設定している。
さらに、特殊遊技移行抽選手段341は、後述するキャラクタ表示制御手段370により表示されているキャラクタに対応する小役が当選したときに、特殊遊技(AT状態)への移行抽選を実行するようにしている。
【0074】
(特定遊技移行抽選手段350)
特定遊技移行抽選手段350は、後述するキャラクタ表示制御手段370により表示されているキャラクタに対応する役抽選結果、例えば小役が当選せずに、他のキャラクタに対応する小役が当選したときに、特定遊技への移行抽選を実行するものである。
【0075】
(移行期待度入替手段360)
移行期待度入替手段360は、特定遊技制御手段330による特定遊技中に、役抽選結果、例えば小役の出現確率が高いほど、特殊遊技(AT状態)への移行期待度が高くなるように、
図8の(3)に示すように、小役に対するAT状態への移行期待度を入れ替えるものである。
また、移行期待度入替手段360は、後述するポイント抽選手段380によるポイントを獲得遊技との関係では、通常遊技において、出現確率の高い役抽選結果、例えば小役が当選するほど、特定遊技においてはポイントの獲得期待度が高くなるように設定している。
移行期待度入替手段360は、複数種類の役抽選結果のうち、「特定の役」を基準として移行期待度を入れ替えている。「特定の役」としては、
図8の(3)に示すように、5個の役抽選結果の中央に位置する、例えば「ベル」を例示している。「基準」は、例えば「中心」の意味に用いている。すなわち、「ベル」を中心として、その両側に位置する役抽選結果を左右に入れ替え、或いは左右を逆転させることで、移行期待度を入れ替えている。その結果、「ベル」の移行期待度は、入れ替えの前後で変化しない。
なお、「特定の役」として、中央に位置する「ベル」を例示したが、これに限定されず、「リプレイ」や「チェリー」でもよい。例えば、「リプレイ」を中心として、入れ替えた場合には、その両側に位置する「ハズレ」と「ベル」とを入れ替えるようにしてもよい。また、「基準」を、「中心」の意味に用いたが、これに限定されず、「ベル」を「基準」とする場合には、「ベル」の移行期待度を入れ替える、すなわち入れ替えの前後で「ベル」の移行期待度を変化させてもよい。
さらに、「入れ替え」として、中央に位置する「ベル」を中心として、左右両側に位置する役抽選結果を入れ替える「逆転」を例示したが、「逆転」に限定されず、全ての役抽選結果の順序を並べ替えてもよいし、左右両側の小役だけを入れ替えてもよいし、或いは例えば
図8の(2)や(3)の移行期待度を左右どちらかにローテーションさせてもよい。
【0076】
(キャラクタ表示制御手段370)
キャラクタ表示制御手段370は、複数種類の小役(
図10参照)に対応付けられた複数のキャラクタ、例えばキャラクタA〜Cを表示可能なものである。例えば、歴史上の人物を模したキャラクタA〜C(
図9参照)を、液晶等を用いた表示装置84に表示させる。
なお、「キャラクタ」の種類として、3種類を例示したが、これに限定されず、2種類或いは4種類以上にしてもよい。また、「キャラクタ」として、歴史上の人物を例示したが、これに限定されず、他の人物、或いは人物にも限られず、アニメーション、マンガ、ゲーム等に登場する動物、ロボット若しくは架空のキャラクタでもよい。
【0077】
(ポイント抽選手段380)
ポイント抽選手段380は、特定遊技において、ポイントの当否を決定する「ポイント当否抽選」と、当該ポイント当否抽選の結果、当選した場合、すなわちポイントを付与することが決定された場合に、ポイント数を決定する「ポイント数抽選」を実行するものである。
ポイント抽選手段380は、特定遊技に移行すると、前述の移行期待度入替手段360により、ポイントの獲得期待度が高くなるように設定されている。
ここで「ポイントの獲得期待度が高くなる」とは、「ポイント当否抽選」の当選確率を向上させる場合と、「ポイント数抽選」により獲得できるポイント数を増加させる場合がある。
なお、ポイント抽選を、「ポイント当否抽選」と、「ポイント数抽選」との二段階に分けて抽選しているが、これに限定されず、ポイント抽選を一段階としてもよい。例えば、「ポイント数抽選」を省略し、ポイント数を予め設定した所定ポイント数に決定しておき、特定遊技に移行した場合に所定ポイント数を増加させてもよい。また、「ポイント当否抽選」を省略し、単にポイント数だけを抽選により決定し、特定遊技に移行した場合にはより多い数のポイント数が選ばれるように抽選確率を変更させてもよい。
【0078】
(ポイント累積手段390)
ポイント累積手段390は、特定遊技において、ポイントを獲得可能な複数回の遊技を行わせるとともに、各遊技において獲得したポイントを累積するものである。すなわち、ポイント累積手段390は、ポイント抽選手段380により決定されたポイント数を累積して記憶するものである。
【0079】
(
図6を用いた遊技状態の説明)
つぎに、
図6を用いて「遊技状態」について説明する。
「遊技状態」は、メイン制御手段200により管理され、
図6に示すように、「一般遊技状態」、「内部当選中」(RT3)、「ボーナス状態」がある。「RT」は、いわゆる「リプレイタイム」の略語であり、「RT」に移行すると、再遊技に当選する抽選確率、すなわち再遊技確率が高くなる。「RT」は、「RT1」〜「RT3」の3種類があり、「RT2」が最も高確率で、残る「RT1」と「RT3」とは、「RT2」より再遊技確率が低く、ほぼ等しく設定されている。
【0080】
「一般遊技状態」は、「ノーマル状態」(非RT)と、当該「ノーマル状態」から移行可能な「通常状態」(RT1)と、当該「通常状態」から行き来可能な「RT状態」(RT3)とが含まれる。「ノーマル状態」及び「通常状態」は、
図4に示す通常遊技制御手段251により制御される。「RT状態」は、RT制御手段252により制御される。
【0081】
「ノーマル状態」は、「ボーナス状態」の終了後に移行する。
【0082】
「通常状態」は、いわゆる「RT1移行図柄」の成立時に移行する。例えば、押し順「ベル」の押し順「不正解」時に入賞役が揃わなかった時に、「RT1移行図柄」を表示後に移行する。また、特定の「リプレイB」の押し順「不正解」時にRT1移行図柄を表示後に移行する。
【0083】
「RT状態」は、いわゆる「RT2移行図柄」の成立時に移行し、再遊技確率の高確率状態である。例えば、「リプレイB」と異なる、特定の「リプレイA」の押し順「正解」時に、「RT2移行図柄」を表示後に移行する。また、「RT1移行図柄」の成立時に、「RT状態」から「通常状態」に戻ることがある。例えば、押し順「ベル」の押し順「不正解」時に、「RT1移行図柄」を表示後、「RT状態」から「通常状態」に戻る。「RT状態」は、再遊技確率が高確率に設定され、
図7を用いて説明するサブ制御手段300における演出状態が、後述する「特殊遊技」(AT状態)が移行することで、いわゆる「ART」状態に移行する。「ART」状態は、「RT状態」(再遊技確率の高確率状態)で、且つ「特殊遊技」(AT状態)の遊技状態をいう。
【0084】
「内部当選中」は、ボーナス当選時に、「RT状態」から移行する。「内部当選中」は、
図4に示す通常遊技制御手段251により制御される。
【0085】
「ボーナス状態」は、「内部当選中」に「ボーナス図柄」を揃えることで移行し、
図4に示すボーナス遊技制御手段253により制御される。「ボーナス状態」に移行すると、いわゆる「RB1」が連続作動し、所定の枚数を超えるメダルの払い出しで終了する。「RB1」は、複数回、例えば2回の入賞又は複数回、例えば2回の遊技で終了する。
【0086】
(
図7を用いた演出状態の説明)
つぎに、
図7を用いて「演出状態」について説明する。
「演出状態」は、主としてサブ制御手段300により管理され、
図7に示すように、「通常遊技」、「特殊遊技」(AT状態)、「特典遊技」がある。「演出状態」を、主としてサブ制御手段300により管理したが、これに限定されず、メイン制御手段200とサブ制御手段300とが協同して管理するようにしてもよい。
「通常遊技」の演出状態としては、「遊技状態」、「前兆遊技」、「特定遊技」とがある。
【0087】
(通常状態の説明)
「通常状態」は、後述する前兆遊技、特定遊技等の特殊な状態を除いた状態である。
【0088】
(前兆遊技の説明)
「前兆遊技」は、いわゆる「本前兆」と、偽りのいわゆる「ガセ前兆」との2種類があり、「ガセ前兆」の場合には所定ゲーム数を消化した後、「通常状態」へ戻る。「本前兆」は、図示しないが、いわゆるゲーム数管理によるものであり、後述する特殊遊技への移行時や特殊遊技の終了時に解除ゲーム数を抽選により決定し、当該解除ゲーム数を消化すると、図示しないが、数ゲームの前兆状態を経た後、特殊遊技に移行する。
【0089】
(特定遊技の説明)
「特定遊技」は、複数の遊技、例えば5Gの間において、「通常遊技状態」より後述する「特殊遊技」への期待度が高い遊技区間であり、「特殊遊技」への移行抽選が行われ、当選を契機として、図示しないが、数ゲームの前兆状態を経た後、「特殊遊技」に移行する。これに対し、移行抽選に当選しない場合には、「特定遊技」から「通常状態」へ戻る。「特定遊技」は、
図3に示す特定遊技制御手段330により制御される。移行抽選は、特殊遊技移行抽選手段341により制御される。
なお、「特定遊技」のゲーム数として、5Gを例示したが、これに限定されず、2〜4G若しくは6G以上でもよいし、或いは一定とせず、ゲーム数を抽選により決定してもよい。そのほか、「特定遊技」の終了形態としては、所定遊技数を消化後は、特定ゾーン終了のための転落抽選を行い、当選すると通常遊技に移行させるようにしてもよい。
【0090】
「特定遊技」は、「遊技状態」において、「特定遊技」への移行抽選に当選することで移行する。当該移行抽選は、
図5に示す特定遊技移行抽選手段350により制御される。
「遊技状態」においては、複数種類の小役(
図10参照)に対応付けられた複数のキャラクタ、例えば歴史上の人物を模したキャラクタA〜C(
図9参照)を、液晶等を用いた表示装置84に表示させながら遊技が進行する。キャラクタA〜Cの表示は、
図5に示すキャラクタ表示制御手段370により制御される。
【0091】
「遊技状態」において、キャラクタに対応する小役が当選せずに、他のキャラクタに対応する小役が当選したときに、「特定遊技」への移行抽選を実行される。
これに対し、キャラクタに対応する小役が当選したときに、後述する「特殊遊技」への移行抽選が実行される。
【0092】
「特定遊技」に移行すると、引き続き、キャラクタA〜Cが表示され、ポイントが獲得可能な遊技が行われる。
「ポイントが獲得可能な遊技」においては、ポイントの当否の「ポイント当否抽選」と、当該ポイント当否抽選の結果、当選した場合、ポイント数を決定する「ポイント数抽選」が実行される。「ポイント当否抽選」及び「ポイント数抽選」は、
図5に示すポイント抽選手段380により制御される。
【0093】
獲得した「ポイント数」は累積され、5G目のラストゲームにおいて、累積された「ポイント数」に応じ、「特殊遊技」への移行抽選が実行される。「ポイント数」の累積は、
図5に示すポイント累積手段390により制御される。「累積された『ポイント数』に応じ」とは、累積したポイントの累積値、「ポイント数」が高いほど、「特殊遊技」への移行期待度を高く設定している。「特殊遊技」への移行期待度は、
図3に示す特殊遊技移行抽選手段341により制御される。
【0094】
(特殊遊技(AT状態))
「特殊遊技」は、アシストタイム状態(AT状態)ともいい、当該特殊遊技に移行すると、当選した小役の押し順が報知される遊技(AT)が開始され、報知された押し順に従ってストップスイッチ47を操作することで、当選した小役の図柄の組み合わせを停止表示させることができる。このため、成立した小役に対応する所定枚数のメダルが払い出される。「特殊遊技」は、その初期G数或いは当該特殊遊技中に実行された上乗せG数抽選で加算されたG数を消化した後は、「通常状態」(通常遊技)へ戻ったり、或いは後述する「特典遊技」と行き来する。また、「特殊遊技」中に、
図6に示す遊技状態が「RT状態」に移行すると、「ART」状態となる。「ART」状態は、「RT状態」(再遊技確率の高確率状態)で、且つ「特殊遊技」(AT状態)の遊技状態をいう。
【0095】
(特典遊技)
「特典遊技」は、役物であるいわゆる「RB1」の連続作動によって規程枚数に到達するまでボーナス状態が継続する遊技状態をいう。「特典遊技」は、ボーナス当選を契機として「特殊遊技」から移行し、所定のゲーム数を消化した後、「特殊遊技」に戻る。また、「特典遊技」は、「通常遊技」においてボーナス当選を契機として移行する場合もある。
【0096】
(
図8を用いた役抽選結果の出現確率と特殊遊技への移行期待度の説明)
図8を用いて、役抽選結果の出現確率と特殊遊技への移行期待度との関係について説明する。
役抽選結果としては、「ハズレ」を含む「小役」を例に挙げて説明する。なお、役抽選結果として、「ハズレ」を含む「小役」を例示したが、これに限定されず、「ハズレ」を除いてもよいし、或いは「小役」以外の「ボーナス役」や「再遊技役」等の役を含んでいてもよい。
まず、「特定遊技」を除いた「通常遊技」と、「通常遊技」中の「特定遊技」を分けて説明する。
「特定遊技」を除いた「通常遊技」における役抽選結果の出現確率は、当該出現確率の「高い」順に記載すると、「ハズレ」、「リプレイ」、「ベル」、「チェリー」、「スイカ」の順である。このため、「ハズレ」が最も出やすく、「スイカ」が最も出にくく、いわゆる「レア役」となる。「役抽選結果の出現確率」は、「通常遊技」中の「特定遊技」の場合も同様である。
【0097】
つぎに、「特殊遊技」(AT状態)の移行期待度は、
図8(2)に示すとおりであり、移行期待度の「低い」順に記載すると、「ハズレ」、「リプレイ」、「ベル」、「チェリー」、「スイカ」の順である。このため、「ハズレ」が最も期待度が低く、「スイカ」が最も高く設定されている。
総合的にみると、「特定遊技」を除いた「通常遊技」においては、「ハズレ」は出やすいが、移行期待度が低い設定されている。これに対し、「スイカ」(レア役)は出にくいが、出ると、移行期待度が高く設定されている。
【0098】
一方、「通常遊技」中の「特定遊技」においては、
図8(3)に示すとおりであり、移行期待度の「低い」順に記載すると、「スイカ」、「チェリー」、「ベル」、「リプレイ」、「ハズレ」の順である。すなわち、小役の順序を「逆転」、すなわち同図の中央に位置する「ベル」を中心として、左右両側に位置する小役を入れ替えている。このため、「スイカ」が最も期待度が低く、「ハズレ」が最も高くなる。
総合的にみると、「特定遊技」に移行すると、移行期待度の順序が逆転され、「ハズレ」は出やすく、移行期待度は高く設定されている。これに対し、「スイカ」(レア役)は出にくく、移行期待度は低く設定されている。
なお、「入れ替え」として、中央に位置する「ベル」を中心として、左右両側に位置する役抽選結果を入れ替える「逆転」を例示したが、「逆転」に限定されず、全ての小役の順序を並べ替えてもよいし、左右両側の役抽選結果だけを入れ替えてもよいし、或いは例えば
図8の(2)や(3)の移行期待度を左右どちらかにローテーションさせてもよい。
【0099】
(
図9を用いたキャラクタの表示順序の説明)
図9を用いて、「キャラクタ」の表示順序について説明する。
キャラクタは、複数、例えば3種類のキャラクタA〜Cから構成され、歴史上の人物を模したものであり、その一つが同図に示す順序で液晶等を用いた表示装置84に表示される。キャラクタの表示順序は、
図9に示すように、「キャラクタA」、「キャラクタB」、「キャラクタC」の順序で表示され、「キャラクタC」の表示後、「キャラクタA」に戻って、繰り返し表示される。
【0100】
「キャラクタ」は、
図9に示す「キャラクタ」の表示順序に従って表示されるほか、所定の選択条件が達成された場合、例えばボーナス当選時に遊技者に選択させることで、ボーナス性を選択できるようにしている。
なお、「キャラクタ」の種類は、前述したように、3種類に限定されず、又、「キャラクタ」も歴史上の人物に限定されない。また、表示順序と選択との両者を採用したが、これに限定されず、いずれか一方のみを採用してもよい。又、選択条件としてボーナス当選時を例示したが、これに限定されず、いわゆる「レア役」の当選時としたり、或いは抽選により決定してもよい。
【0101】
(
図10を用いたキャラクタの種類と対応小役との関係の説明)
図10を用いて、「キャラクタ」の種類と「対応小役」との関係について説明する。
3種類のキャラクタA〜Cには、次のように、それぞれ「対応小役」として対応付けている。なお、「キャラクタ」に対し、1個の「対応小役」を対応付けたが、「対応小役」は複数個でもよいし、又、複数個とした場合にはそれらの一部に共通の「対応小役」を含んでいてもよい。
【0102】
(1)キャラクタA:「チェリー」
「キャラクタA」は、「チェリー」と対応付けられている。「チェリー」は、その出現態様に応じて、「特殊遊技」への移行期待度を変化させている。すなわち、「チェリー」が出現すると、「連続演出」に発展させ、当該「連続演出」において勝利すると、「特殊遊技」への移行期待度が向上若しくは「特殊遊技」の当選が確定するように設定している。「チェリー」の出現態様としては、「チェリー」単独の場合、「チェリー」に加えて「ベル」が出現した場合、「チェリー」に加えて「ベル」及び「スイカ」が出現した場合がある。「連続演出」で勝利する確率は、上記の順序で変化し、「チェリー」単独の場合が最も低く、「チェリー」に加えて「ベル」及び「スイカ」が出現した場合が最も高くなるように設定されている。
【0103】
(2)キャラクタB:「ベル」
「キャラクタB」は、「ベル」と対応付けている。「ベル」は、その出現態様に応じて、「特殊遊技」への移行期待度を変化させている。すなわち、「ベル」が出現すると、ポイントの獲得抽選を行い、ボーナスの最後で獲得したポイント数に応じて、「特殊遊技」への移行抽選を実行している。当該移行抽選は、ポイント数が高いほど、有利であるので、「キャラクタB」においては、「ベル」の出現態様に応じて、ポイント数の獲得期待度を変化させている。「ベル」の出現態様としては、いわゆる「右上がりベル」と、「中段ベル」がある。「右上がりベル」は、図示しないが、斜め右上がりライン上にベルの図柄が出現することをいい、「下段ベル」は下段ライン上にベルの図柄が出現することをいい、いわゆる「強ベル」や「チャンス目」と呼ばれている。
【0104】
(3)キャラクタC:「スイカ」
「キャラクタC」は、「スイカ」と対応付けている。「スイカ」が出現すると、「特殊遊技」への移行期待度が向上若しくは「特殊遊技」の当選が確定するように設定している。
【0105】
(
図11を用いた遊技の基本的な流れの説明)
図11に示すフローチャートにもとづいて、メイン制御手段200が1回の遊技毎に実行する一般的な遊技制御処理について説明する。
【0106】
ステップS10において、メイン制御手段200により、スタートスイッチ40の操作があったか否かの判定が行われる。ここで、スタートスイッチ40の操作があったと判定されると、メイン制御手段200により、賭け数の設定が不可能な状態とされる。その後、次のステップS11に進む。一方、スタートスイッチ40の操作がないと判定されると、再度ステップS10となる。
【0107】
なお、このステップS10の前提として、賭け数設定処理が行われている。この賭け数設定処理では、賭け数として規定の賭け数が設定されたか否かが判定されるものである。具体的には、メイン制御手段200により、当該遊技の賭け数として設定されているメダルの枚数が規定の賭け数(2又は3)に達しているか否かの判定が行われる。
ステップS11において、役抽選手段210により、役抽選処理が行われる。また、このとき、役抽選の結果がメイン制御手段200からサブ制御手段300へ送信される。役抽選処理が終了すると、次のステップS12に進む。
【0108】
なお、特殊遊技(AT状態)中は、この役抽選処理の結果にもとづいて、上乗せ獲得抽選処理が行われ、上乗せ獲得抽選に当選した場合には、さらに上乗せ演出の種類の抽選処理が行われる等の一連の処理が行われる。
【0109】
ステップS12において、リールユニット60における回転リール62の回転変動処理が行われる。回転リール62が所定の回転速度に達した後、メイン制御手段200により、回転中の回転リール62に対応するストップスイッチ50の操作があった場合に、リール制御手段220により、各回転リール62の回転が停止させられる。このときのストップスイッチ50(左ストップスイッチL、中ストップスイッチC、右ストップスイッチR)の当選役に対応する停止操作順番は、メイン制御手段200に形成された所定の記憶領域に記憶されると共に、その後の処理にて読み出される。
【0110】
また、全ての停止操作終了後、メイン制御手段200の送信手段260からサブ制御手段300の受信手段310へ全回転リール62の回転停止情報が送信される。そして、全ての回転リール62の回転変動処理が終了すると、次のステップS13に進む。
ステップS13において、停止図柄判定手段230により、有効ライン86上の図柄61の組合せに対して所定の役の図柄61の組合せが揃っているか否かの入賞等の判定処理が行われる。ここで、入賞等の判定処理の判定結果のデータは、メイン制御手段200からサブ制御手段300へ送信される。そして、判定処理が終わると、次のステップS14に進む。
【0111】
ステップS14において、払出制御手段240により、停止図柄判定手段230の判定結果に対応した払出処理等が行われる。なお、判定結果、払出が不要な場合には、払出処理は行われない。そして、当該処理を終了する。
【0112】
(
図12を用いた通常遊技の流れの説明)
図12に示すフローチャートにもとづいて、サブ制御手段300側で管理されている通常遊技の流れについて説明する。
ステップS20において、通常遊技が開始される。通常遊技は、メイン制御手段200側から送信される役抽結果等の遊技データにもとづいてサブ制御手段300側で実行される。通常遊技の開始後、次のステップS21に進む。
【0113】
ステップS21においては、「キャラクタの対応小役の当選」か否かが判定される。当該判定は、サブ制御手段300により行われる。
上記判定の結果、「キャラクタの対応小役」に当選した場合、すなわち「キャラクタA」が表示されている状態で、「チェリー」に当選した場合には、
図13を用いて後述するステップS30に進む。これに対し、「キャラクタの対応小役」に当選しない場合、すなわち「キャラクタA」が表示されている状態で、「チェリー」と異なる小役、例えば「キャラクタB」に対応する「ベル」に当選した場合には、次のステップS22に進む。
【0114】
ステップS21においては、「キャラクタの非対応小役の当選」か否かが判定される。当該判定は、サブ制御手段300により行われる。なお、「非対応小役」は、「対応小役」に該当しないことを意味する。
上記判定の結果、「キャラクタの非対応小役」に当選した場合、すなわち「キャラクタA」が表示されている状態で、「キャラクタB」に対応する「ベル」に当選した場合には、
図14を用いて後述するステップS40に進む。これに対し、「キャラクタの非対応小役」に当選しない場合、例えば「ハズレ」や「再遊技役」(リプレイ役)の場合には、当該処理を終了する。
【0115】
(
図13を用いた
図12に続くフローチャートの説明)
図13を用いて、
図12に続くフローチャートについて説明する。
図12に示すステップS21において、「キャラクタの対応小役」に当選した場合には、ステップS30に進み、「特殊遊技の移行抽選」が実行される。「特殊遊技」(AT状態)への移行抽選は、特殊遊技移行抽選手段34により行われる。移行抽選後、次のステップS31に進む。
【0116】
ステップS31においては、「移行抽選に当選」したか否かが判定される。当該判定は、特殊遊技制御手段340により行われる。
上記判定の結果、「移行抽選に当選」した場合には、次のステップS32に進む。これに対し、「移行抽選に当選」しない場合、すなわち「ハズレ」の場合には、当該処理を終了する。
【0117】
ステップS32においては、数ゲームの前兆状態を経た後、「特殊遊技」(AT状態)が開始される。「特殊遊技」は、特殊遊技制御手段340により制御される。なお、「通常遊技」からは、数ゲームの前兆状態を経た後、「特殊遊技」(AT状態)に移行する。「特殊遊技」(AT状態)の終了後、当該処理を終了する。
【0118】
(
図14を用いた
図12に続く他のフローチャートの説明)
図14を用いて、
図12に続く他のフローチャートについて説明する。
図12に示すステップS22において、「キャラクタの非対応小役」に当選した場合には、ステップS40に進み、「特定遊技の移行抽選」が実行される。移行抽選は、特定遊技移行抽選手段350(
図5)により行われる。移行抽選後、次のステップS41に進む。
【0119】
ステップS41においては、「特定遊技の移行抽選に当選」したか否かが判定される。当該判定は、特定遊技制御手段330により行われる。
上記判定の結果、「特定遊技の移行抽選に当選」した場合には、次のステップS42に進む。これに対し、「特定遊技の移行抽選に当選」しない場合、すなわち「ハズレ」の場合には、当該処理を終了する。
【0120】
ステップS42においては、「特定遊技のゲーム数の設定(G=5)」が実行される。当該設定は、特定遊技制御手段330により行われる。設定後、次のステップS43に進む。なお、特定遊技のゲーム数として、「5G」を例示したが、これに限定されず、他の数値や抽選で決定してもよい。
【0121】
ステップS43においては、「特定遊技へ移行」する。当該移行は、特定遊技制御手段330により行われる。「特定遊技へ移行」すると、移行期待度入替手段360により、小役(役抽選結果)の出現確率が高いほど、特殊遊技(AT状態)への移行期待度が高くなるように、
図8の(3)に示すように、小役に対するAT状態への移行期待度を入れ替えられる。また、ポイント抽選手段380によるポイントを獲得遊技との関係では、通常遊技において、出現確率の高い小役が当選するほど、特定遊技においてはポイントの獲得期待度が高くなるように設定されている。移行後、次のステップS44に進む。
【0122】
ステップS44においては、「ゲーム数減算(G−1→G)」が実行される。当該減算は、特定遊技制御手段330により行われる。減算後、次のステップS45に進む。
【0123】
ステップS45においては、「ポイント当否の抽選」が実行される。当該抽選は、ポイント抽選手段380(
図5)により実行される。抽選後、次のステップS46に進む。
【0124】
ステップS46においては、「ポイント当否の当選」か否かが判定される。当該判定は、特定遊技制御手段330により行われる。
上記判定の結果、「ポイント当否の当選」の場合、すなわちポイント当否抽選の結果、当選した場合には、
図15を用いて後述するステップS50に進む。これに対し、「ポイント当否の当選」でない場合、すなわちポイント当否抽選の結果、「ハズレ」の場合には、同じく
図15を用いて後述するステップS52に進む。
【0125】
(
図15を用いた
図14に続くフローチャートの説明)
図15を用いて、
図14に続くフローチャートについて説明する。
図14に示すステップS46において、「ポイント当否の当選」の場合、すなわちポイント当否抽選の結果、当選した場合には、ステップS50に進み、「ポイント数抽選」が実行される。当該抽選は、ポイント抽選手段380(
図5)により実行される。抽選後、次のステップS51に進む。
【0126】
ステップS51においては、「ポイント数の加算(P+n→P)」が実行される。当該加算は、ポイント累積手段390(
図5)により実行される。具体的には、「ポイント数抽選」の結果、獲得したポイント数が、それ以前に累積されたポイント数に加算される。加算後、次のステップS52に進む。
【0127】
ステップS52においては、「ゲーム数『0』」か否かが判定される。当該判定は、特定遊技制御手段330により行われる。
上記判定の結果、「ゲーム数『0』」の場合、すなわち特定遊技の最後のゲームの場合には、次のステップS53に進む。これに対し、「ゲーム数『0』」でない場合、すなわち特定遊技のゲーム数が残っている場合には、先に説明した
図14のステップS44に進み、特定遊技を継続する。
【0128】
ステップS53においては、「獲得したポイント数にもとづく特殊遊技の移行抽選」が実行される。移行抽選は、特殊遊技移行抽選手段34により行われる。このとき、獲得したポイント数が多いほど、「特殊遊技」(AT状態)への移行抽選の当選確率が向上するように設定されている。移行抽選後、次のステップS54に進む。
【0129】
ステップS54においては、「特殊遊技の移行抽選に当選」したか否かが判定される。当該判定は、特殊遊技制御手段340により行われる。
上記判定の結果、「移行抽選に当選」した場合には、先に
図13を用いたステップS32に進み、数ゲームの前兆状態を経た後、「特殊遊技」(AT状態)が開始される。これに対し、「移行抽選に当選」しない場合、「特定遊技」を終了し、先に
図12を用いて説明したステップS20に進み、「通常遊技」を継続する。
【0130】
(実施の形態の補足的な説明)
上記実施の形態は、以下の技術思想を包含する特徴点を含むものである。
(1)第1の特徴点
(1−1)第1の特徴点の構成
第1の特徴点は、次の通りである。
第1に、通常遊技と、当該通常遊技より遊技者に有利な特殊遊技とがあり、それらの遊技間を所定の契機で移行しながら遊技が実行される遊技機(10)である。
第2に、例えば
図3及び
図5に示すように、次の構成を備える。
(1)役抽選手段(210)
役抽選手段(210)は、通常遊技において、役抽選により出現確率の異なる複数種類の役抽選結果を決定するものである。
(2)特殊遊技移行抽選手段(341)
特殊遊技移行抽選手段(341)は、役抽選手段(210)により決定された役抽選結果にもとづいて、特殊遊技への移行抽選を実行するとともに、当該役抽選結果の出現確率が低いほど、特殊遊技への移行期待度を高く設定しているものである。
(3)特定遊技制御手段(330)
特定遊技制御手段(330)は、通常遊技中に特定遊技を実行させるものである。
(4)移行期待度入替手段(360)
移行期待度入替手段(360)は、特定遊技制御手段(330)による特定遊技中に、役抽選結果の出現確率が高いほど、特殊遊技への移行期待度が高くなるように、役抽選結果に対する特殊遊技への移行期待度を入れ替えるものである。
【0131】
(1−2)第1の特徴点と実施の形態との対応関係
ここで「通常遊技」は、例えば
図7において、演出状態が「特殊遊技」及び「特典遊技」に移行していない遊技状態をいい、「特殊遊技」は、例えばいわゆる「ART」や「AT状態」に移行した遊技状態をいう。
「特殊遊技」、すなわち「特殊遊技」に移行すると、当選した役抽選結果の押し順が報知される遊技(AT)が開始され、報知された押し順に従ってストップスイッチ(50)を操作することで、当選した役抽選結果の図柄の組み合わせを停止表示させることができるという、「有利さ」をもっている。
ここで「特定遊技」は、「通常遊技」の遊技形態の一つであり、「特定遊技」を除く「通常遊技」に対して、役抽選結果の出現確率が高いほど、特殊遊技への移行期待度が高くなるように、役抽選結果に対する特殊遊技への移行期待度を入れ替える点を特徴とする。
ここで「特殊遊技への移行期待度を入れ替える」として、例えば
図8(2)及び(3)に示すように、「逆転」、すなわち同図の中央に位置する「ベル」を中心として、左右両側に位置する役抽選結果を入れ替えている。
ここで、「役抽選結果」は、「ハズレ」を含む「小役」を例に挙げて説明している。
【0132】
(1−3)第1の特徴点のバリエーション
ここで「特殊遊技」として、いわゆる「ART」や「AT状態」を例示したが、これに限定されず、いわゆる「ビックボーナス」、「レギュラーボーナス」、「RT」等でもよい。
ここで、「特殊遊技移行抽選手段(341)」を、サブ制御手段(300)側で制御したが、これに限定されず、メイン制御手段(200)側で制御してもよい。
ここで、「入れ替え」として、中央に位置する「ベル」を中心として、左右両側に位置する役抽選結果を入れ替える「逆転」を例示したが、これに限定されず、全ての役抽選結果の順序を並べ替えてもよいし、左右両側の役抽選結果だけを入れ替えてもよいし、或いは例えば
図8の(2)や(3)の移行期待度を左右どちらかにローテーションさせてもよい。
ここで、「役抽選結果」として、「ハズレ」を含む「小役」を例示したが、これに限定されず、「ハズレ」を除いてもよいし、或いは「小役」以外の「ボーナス役」や「再遊技役」等の役を含んでいてもよい。
【0133】
(1−4)第1の特徴点の作用効果
第1の特徴点によれば、次のような作用効果を奏する。
すなわち、第1の特徴点によれば、期待感の無い或いは期待感の低い抽選結果でも、遊技者に期待感を抱かせることが可能な遊技性を提供することができる。
すなわち、通常遊技中に特定遊技に移行した場合に、決定された当該役抽選結果の出現確率が高いほど、特殊遊技への移行期待度が高くなるように、前記役抽選結果に対する前記特殊遊技への移行期待度を入れ替えるようにすることで、出現確率が高い役抽選結果が出た場合に、通常遊技においては特殊遊技への移行期待度が低いにもかかわらず、特定遊技に移行した場合には評価が逆転し、特殊遊技への移行期待度が高くなるように設定している。
このため、期待が持てないもしくは持ちづらい役ほど期待感が高くなることから、遊技者に期待感を与えることが可能となる。
また、遊技中に引きやすい役ほど、期待感が高くなっているため、遊技者への遊技意欲を与えることが可能となる。
【0134】
(2)第2の特徴点
(2−1)第2の特徴点の構成
第2の特徴点は、上記した第1の特徴点に加え、次の通りである。
すなわち、移行期待度入替手段(360)は、複数種類の役抽選結果のうち、特定の役を基準として前記移行期待度を入れ替えている。
【0135】
(2−2)第2の特徴点と実施の形態との対応関係
ここで「特定の役」としては、
図8の(3)に示すように、5個の役抽選結果の中央に位置する、例えば「ベル」を例示している。
ここで「基準」は、例えば「中心」の意味に用いている。すなわち、「ベル」を中心として、その両側に位置する役抽選結果を左右に入れ替え、或いは左右を逆転させることで、移行期待度を入れ替えている。その結果、「ベル」の移行期待度は、入れ替えの前後で変化しない。
【0136】
(2−3)第2の特徴点のバリエーション
ここで「特定の役」として、中央に位置する「ベル」を例示したが、これに限定されず、「リプレイ」や「チェリー」でもよい。例えば、「リプレイ」を中心として、入れ替えた場合には、その両側に位置する「ハズレ」と「ベル」とを入れ替えるようにしてもよい。
ここで、「基準」を、「中心」の意味に用いたが、これに限定されず、「ベル」を「基準」とする場合には、「ベル」の移行期待度を入れ替える、すなわち入れ替えの前後で「ベル」の移行期待度を変化させてもよい。
ここで「入れ替え」として、中央に位置する「ベル」を中心として、左右両側に位置する役抽選結果を入れ替える「逆転」を例示したが、「逆転」に限定されず、全ての役抽選結果の順序を並べ替えてもよいし、左右両側の小役だけを入れ替えてもよいし、或いは例えば
図8の(2)や(3)の移行期待度を左右どちらかにローテーションさせてもよい。
【0137】
(2−4)第2の特徴点の作用効果
第2の特徴点の発明によれば、上記した第1の特徴点の作用効果に加え、次のような作用効果を奏する。
すなわち、第2特徴点によれば、特定の役を基準として、役抽選結果による特殊遊技への移行期待の順位を入れ替える、例えば「逆転」させることができる。
【0138】
(3)第3の特徴点
(3−1)第3の特徴点の構成
第3の特徴点は、上記した第1又は第2の特徴点に加え、次の通りである。
第1に、特定遊技制御手段(330)は、例えば
図5に示すように、次の構成を備える。
(1)ポイント累積手段(390)
ポイント累積手段(390)は、特定遊技において、ポイントを獲得可能な複数回の遊技を行わせるとともに、各遊技において獲得したポイントを累積するものである。
第2に、特殊遊技移行抽選手段(341)は、ポイント累積手段(390)により累積したポイントの累積値が高いほど、特殊遊技への移行期待度を高く設定している。
第3に、移行期待度入替手段(360)は、通常遊技において、出現確率の高い役抽選結果が当選するほど、特定遊技においてはポイントの獲得期待度が高くなるように設定している。
【0139】
(3−2)第3の特徴点と実施の形態との対応関係
ここで「ポイントの獲得期待度が高くなる」とは、ポイント当否抽選の当選確率を向上させる場合と、ポイント数抽選により獲得できるポイント数を増加させる場合がある。
【0140】
(3−3)第3の特徴点のバリエーション
ここで、「ポイントの獲得」の当否と、ポイント数とを二段階の抽選により決定したが、これに限定されず、抽選を一段階としてもよい。例えば、ポイント数の抽選を省略し、所定のポイント数とし、特定遊技に移行した場合に所定のポイント数を増加させてもよい。また、「ポイントの獲得」の当否の抽選を省略し、単にポイント数だけを抽選により決定し、特定遊技に移行した場合にはより多い数のポイント数が選ばれるように抽選確率を変更させてもよい。
【0141】
(3−4)第3の特徴点の作用効果
第3の特徴点の発明によれば、上記した第1又は第2の特徴点の作用効果に加え、次のような作用効果を奏する。
すなわち、第3特徴点によれば、ポイントを獲得可能な複数回の遊技を行わせ、その累積値に応じて特殊遊技への移行期待度を変化させることができる。
【0142】
(4)第4の特徴点
(4−1)第4の特徴点の構成
第4の特徴点は、上記した第1〜3のいずれか1つの特徴点に加え、次の通りである。
第1に、特定遊技制御手段(330)には、例えば
図5に示すように、次の構成を備える。
(1)キャラクタ表示制御手段(370)
キャラクタ表示制御手段(370)は、複数種類の役抽選結果に対応付けられた複数のキャラクタを表示可能なものである。
(2)特定遊技移行抽選手段(350)
特定遊技移行抽選手段(350)は、キャラクタ表示制御手段(370)により表示されているキャラクタに対応する役抽選結果が当選せずに、他のキャラクタに対応する役抽選結果が当選したときに、特定遊技への移行抽選を実行するものである。
第2に、特殊遊技移行抽選手段(341)は、キャラクタ表示制御手段(370)により表示されているキャラクタに対応する役抽選結果が当選したときに、特殊遊技への移行抽選を実行するようにしている。
【0143】
(4−2)第4の特徴点と実施の形態との対応関係
ここで、「キャラクタ」は、例えば
図9に示すように、3種類のキャラクタA〜Cから構成され、歴史上の人物を模したものであり、その一つが同図に示す順序で液晶等を用いた表示装置(84)に表示される。
ここで、「キャラクタに対応する役抽選結果」として、例えば
図10に示すように、「キャラクタA」に「チェリー」、「キャラクタB」に「ベル」、「キャラクタC」に「スイカ」をそれぞれ対応付けている。
【0144】
(4−3)第4の特徴点のバリエーション
ここで、「キャラクタ」の種類として、3種類を例示したが、これに限定されず、2種類或いは4種類以上してもよい。「キャラクタ」として、歴史上の人物を例示したが、これに限定されず、他の人物、或いは人物にも限られず、アニメーション、マンガ、ゲーム等に登場する動物、ロボット若しくは架空のキャラクタでもよい。
ここで、「キャラクタ」に対し、1個の「対応役抽選結果」を対応付けたが、「対応役抽選結果」は複数個でもよいし、又、複数個とした場合にはそれらの一部に共通の「対応役抽選結果」を含んでいてもよい。
【0145】
(4−4)第4の特徴点の作用効果
第4の特徴点の発明によれば、上記した第1〜3のいずれか1つの特徴点の作用効果に加え、次のような作用効果を奏する。
すなわち、第4の特徴点によれば、キャラクタに関連付けられた役関係を持たせ、キャラクタと非対応関係である役が当選したとしても、遊技者に期待感を与えることができる。
【0146】
(5)第5の特徴点
(5−1)第5の特徴点の構成
第5の特徴点は、次の通りである。
第1に、通常遊技と、当該通常遊技より遊技者に有利な特殊遊技とがあり、それらの遊技間を所定の契機で移行しながら遊技が実行される遊技機(10)である。
第2に、通常遊技において、役抽選により出現確率の異なる複数種類の役抽選結果を決定し、決定された当該役抽選結果の出現確率が低いほど、特殊遊技への移行期待度を高く設定している。
第3に、通常遊技中に特定遊技に移行した場合に、決定された当該役抽選結果の出現確率が高いほど、特殊遊技への移行期待度が高くなるように、役抽選結果に対する特殊遊技への移行期待度を入れ替えている。
【0147】
(5−2)第5の特徴点と実施の形態との対応関係
第5の特徴点と実施の形態との対応関係は、先に第1の特徴点で説明した通りである。
(5−3)第5の特徴点のバリエーション
第5の特徴点のバリエーションも、先に第1の特徴点で説明した通りである。
(5−4)第5の特徴点の作用効果
第5の特徴点によれば、次のような作用効果を奏する。
すなわち、第5の特徴点によれば、上記した第1の特徴点の作用効果と同様に、期待感の無い或いは期待感の低い抽選結果でも、遊技者に期待感を抱かせることが可能な遊技性を提供することができる。
【0148】
(6)第6の特徴点
(6−1)第6の特徴点の構成
第6の特徴点は、上記した第5の特徴点に加え、次の通りである。
すなわち、移行期待度の入れ替えは、複数種類の役抽選結果のうち、特定の役を基準として前記移行期待度を入れ替えている。
【0149】
(6−2)第6の特徴点と実施の形態との対応関係
第6の特徴点と実施の形態との対応関係は、先に第2の特徴点で説明した通りである。
(6−3)第6の特徴点のバリエーション
第6の特徴点のバリエーションも、先に第2の特徴点で説明した通りである。
(6−4)第7の特徴点の作用効果
第6の特徴点によれば、上記した第5の特徴点の作用効果に加え、次のような作用効果を奏する。
すなわち、第6の特徴点によれば、上記した第2の特徴点の作用効果と同様に、特定の役を基準として、役抽選結果による特殊遊技への移行期待の順位を入れ替える、例えば「逆転」させることができる。
【0150】
(7)第7の特徴点
(7−1)第7の特徴点の構成
第7の特徴点は、上記した第5又は第6の特徴点に加え、次の通りである。
すなわち、特定遊技において、ポイントを獲得可能な複数回の遊技を行わせ、当該複数回の遊技間で獲得したポイントの累積値が高いほど、特殊遊技への移行期待度を高く設定し、通常遊技において、出現確率の高い役抽選結果が当選するほど、特定遊技においてはポイントの獲得期待度が高くなるように設定している。
【0151】
(7−2)第7の特徴点と実施の形態との対応関係
第7の特徴点と実施の形態との対応関係は、先に第3の特徴点で説明した通りである。
(7−3)第7の特徴点のバリエーション
第7の特徴点のバリエーションも、先に第3の特徴点で説明した通りである。
(7−4)第7の特徴点の作用効果
第7の特徴点によれば、上記した第5又は第6の特徴点の作用効果に加え、次のような作用効果を奏する。
すなわち、第7の特徴点によれば、上記した第3の特徴点の作用効果と同様に、ポイントを獲得可能な複数回の遊技を行わせ、その累積値に応じて特殊遊技への移行期待度を変化させることができる。
【0152】
(8)第8の特徴点
(8−1)第8の特徴点の構成
第8の特徴点は、上記した第5〜第7のいずれか1つの特徴点に加え、次の通りである。
すなわち、通常遊技中に、複数のキャラクタと複数の役抽選結果とを対応付け、表示されたキャラクタに対応する役抽選結果が当選したときに、特殊遊技への移行抽選を実行するとともに、表示されたキャラクタに対応する役抽選結果が当選せずに、他のキャラクタに対応する役抽選結果が当選したときに、特定遊技への移行抽選を実行するようにしている。
【0153】
(8−2)第8の特徴点と実施の形態との対応関係
第8の特徴点と実施の形態との対応関係は、先に第4の特徴点で説明した通りである。
(8−3)第8の特徴点のバリエーション
第8の特徴点のバリエーションも、先に第2の特徴点で説明した通りである。
(8−4)第8の特徴点の作用効果
第8の特徴点によれば、上記した第5〜第7のいずれか1つの特徴点の作用効果に加え、次のような作用効果を奏する。
すなわち、第8の特徴点によれば、上記した第4の特徴点の作用効果と同様に、キャラクタに関連付けられた役関係を持たせ、キャラクタと非対応関係である役が当選したとしても、遊技者に期待感を与えることができる。