特許第5923198号(P5923198)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】5923198
(24)【登録日】2016年4月22日
(45)【発行日】2016年5月24日
(54)【発明の名称】ごみ収納容器
(51)【国際特許分類】
   B65F 1/16 20060101AFI20160510BHJP
   B65F 1/00 20060101ALI20160510BHJP
   B65D 43/14 20060101ALI20160510BHJP
   B65D 43/26 20060101ALI20160510BHJP
【FI】
   B65F1/16
   B65F1/00 A
   B65D43/14
   B65D43/26
【請求項の数】2
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2015-96441(P2015-96441)
(22)【出願日】2015年5月11日
【審査請求日】2015年10月7日
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】591148163
【氏名又は名称】平和工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100080746
【弁理士】
【氏名又は名称】中谷 武嗣
(72)【発明者】
【氏名】中村 泰文
【審査官】 村山 睦
(56)【参考文献】
【文献】 特開2005−082281(JP,A)
【文献】 登録実用新案第3183169(JP,U)
【文献】 国際公開第2011/079547(WO,A1)
【文献】 実開昭49−058177(JP,U)
【文献】 特開平11−049306(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65F 1/16
B65D 43/14
B65D 43/26
B65F 1/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
足踏みペダル(7)を有する容器本体(1)と、上記容器本体(1)に嵌着される蓋枠(4)と該蓋枠(4)に枢着され上記足踏みペダル(7)の操作によって開閉可能な折畳み副蓋(3)とを有する蓋(2)とを、備え、
上記蓋枠(4)は、内周面の左右両側縁(26)に沿って、上記折畳み副蓋(3)を案内するためのガイド溝(5)を有し、該ガイド溝(5)が側面視浅皿形状に形成され、上記ガイド溝(5)の前端部近傍に、前方から後方に向うにつれて次第に下るよう傾斜する下傾状勾配部(5a)を有し、中間部に起伏のない底部(27)が形成され、後端部近傍に前方から後方に向けて次第に上るよう傾斜する上傾状勾配部(5b)を有し、さらに、後端部には、上記折畳み副蓋(3)を開いた状態で保持するための落穴部(28)が形成され、
上記折畳み副蓋(3)は、枢結部(20)を介して折畳み自在に連結された第1蓋体(21)と第2蓋体(22)を有し、該第1蓋体(21)の前端部(21a)近傍に、上記ガイド溝(5)に沿って移動自在に挿入されるよう左右両側方に突出するピン部(24)を有し、
上記ガイド溝(5)は、上記折畳み副蓋(3)が開き始めた直後に、上記下傾状勾配部(5a)に沿って上記ピン部(24)を後方斜め下方向に案内して該下傾状勾配部(5a)を滑り降りるように走行させ、上記折畳み副蓋(3)を開く際の始動負荷を軽減するように構成されていることを特徴とするごみ収納容器。
【請求項2】
上記容器本体(1)は、上記ペダル(7)の操作によって上方へ突出引込自在の昇降部材(6)を備え、かつ、上記折畳み副蓋(3)は、上記蓋枠(4)との枢着部(9)近傍にて上記昇降部材(6)による下方からの押上力(F)を受ける下方開放状凹部(8)を有している請求項1記載のごみ収納容器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ごみ収納容器に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、容器本体の開口部を開閉するように取着された揺動自在の蓋を、ペダルを足で踏むことで操作するごみ収納容器が知られている(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2007−314212号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、特許文献1記載のごみ収納容器は、蓋が一枚の板状である為、蓋を開いた時の高さ寸法が大きくなり、例えば、台所の棚下などの小さなスペースでは、容器本体の上方に蓋の長さ分だけの高さが確保できず、蓋を起立させて開くことができなかった。また、蓋を開く時に大きな力でペダルを踏み込まなければならないという欠点があった。
【0005】
また、他の問題点として、蓋と容器本体がヒンジ(枢着部)を介して枢結され、蓋のヒンジ近傍には、ペダルと連動連結するためのリンク部材を引っ掛けるための鉤型の凹部が設けられていた。この為、容器本体から蓋を取り外すのに手間がかかり、容器本体にごみ袋を取付けるのが面倒で、使い勝手が悪かった。
【0006】
そこで、本発明は、蓋を開いた時の高さ寸法が小さく、かつ、軽くペダルを踏むだけで蓋が開くごみ収納容器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に係るごみ収納容器は、足踏みペダルを有する容器本体と、上記容器本体に嵌着される蓋枠と該蓋枠に枢着され上記足踏みペダルの操作によって開閉可能な折畳み副蓋とを有する蓋とを、備え、上記蓋枠は、内周面の左右両側縁に沿って、上記折畳み副蓋を案内するためのガイド溝を有し、該ガイド溝が側面視浅皿形状に形成され、上記ガイド溝の前端部近傍に、前方から後方に向うにつれて次第に下るよう傾斜する下傾状勾配部を有し、中間部に起伏のない底部が形成され、後端部近傍に前方から後方に向けて次第に上るよう傾斜する上傾状勾配部を有し、さらに、後端部には、上記折畳み副蓋を開いた状態で保持するための落穴部が形成され、上記折畳み副蓋は、枢結部を介して折畳み自在に連結された第1蓋体と第2蓋体を有し、該第1蓋体の前端部近傍に、上記ガイド溝に沿って移動自在に挿入されるよう左右両側方に突出するピン部を有し、上記ガイド溝は、上記折畳み副蓋が開き始めた直後に、上記下傾状勾配部に沿って上記ピン部を後方斜め下方向に案内して該下傾状勾配部を滑り降りるように走行させ、上記折畳み副蓋を開く際の始動負荷を軽減するように構成されているものである。
【0008】
また、上記容器本体は、上記ペダルの操作によって上方へ突出引込自在の昇降部材を備え、かつ、上記折畳み副蓋は、上記蓋枠との枢着部近傍にて上記昇降部材による下方からの押上力を受ける下方開放状凹部を有しているものである。
【発明の効果】
【0009】
本発明のごみ収納容器によれば、高さの限られた小さなスペースでも折畳み副蓋を開くことができ、かつ、折畳み副蓋を小さな力で開けることができる。折畳み副蓋をスムーズに開閉することができ、手がふさがっている時や手が濡れている時でも、足でペダルを操作して折畳み副蓋を容易に開閉できる。容器本体から蓋を簡単に取り外すことができ、ごみ袋の取付けが簡便に行える。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本発明の実施の一形態の折畳み副蓋が閉じた状態を示した断面側面図である。
図2】本発明の実施の一形態の折畳み副蓋が開いた状態を示した断面側面図である。
図3】折畳み副蓋の開閉を説明する断面側面図である。
図4】折畳み副蓋の開閉を説明する断面側面図である。
図5】折畳み副蓋の開閉を説明する断面側面図である。
図6】折畳み副蓋の開閉を説明する断面側面図である。
図7】折畳み副蓋の開閉を説明する断面側面図である。
図8】蓋の取外しを説明する断面側面図である。
図9】要部拡大断面側面図であり、(A)は折畳み副蓋が閉じた状態の要部拡大断面側面図であり、(B)は折畳み副蓋が開いた状態の要部拡大断面側面図である。
図10】容器本体にごみ袋を取付ける時の説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、実施の形態を示す図面に基づき本発明を詳説する。
図1図2に示すように、本発明のごみ収納容器は、上方開口状の容器本体1と、容器本体1に着脱自在に取付けられる蓋2とを、備えている。蓋2は、容器本体1の開口部10の周縁に沿って嵌着される閉環状の蓋枠4と、蓋枠4に枢着された折畳み副蓋3とを有している。
【0012】
容器本体1は、揺動自在の足踏みペダル7を下部に有し、ペダル7の足踏み(揺動)操作によって上端部6aが上方へ突出引込自在の昇降部材6を備えている。ペダル7は、前端部7aに足踏み部14が形成され、後端部7bに設けた孔部13に昇降部材6の下端部6bが連結されている。昇降部材6は、閉環状に形成されたワイヤーから成り、容器本体1の後壁面15に凹設された上下方向溝部15aに上下方向スライド自在に収納されている。容器本体1は、下部の後壁面15寄りにキャスター16を有し、底部の下面1bにエラストマーから成る滑り止め部材17が付設されている。キャスター16の外周面にエラストマーを被覆形成するも好ましい。なお、容器本体1は、ペダル7の前端部7aが前方へ突出しないように配設され、かつ、キャスター16が後壁面15から突出しないように配設されている。よって、輸送時には、複数個の容器本体1を重ね合わせて(スタッキング)運ぶことができ、輸送コストを低減できる利点がある。
【0013】
蓋2は、蓋枠4の後端部4bに枢着部9を介して折畳み副蓋3が揺動自在に取付けられている。折畳み副蓋3は、第1蓋体21と第2蓋体22を有し、第1蓋体21の後端部21bと第2蓋体22の前端部22aが枢結部20を介して折畳み自在に連結されている。枢結部20には、第1蓋体21と第2蓋体22を相互に展開する方向(閉蓋方向)に常時弾発付勢する弾発部材23が取着されている。
第1蓋体21には、前端部21a近傍に左右両側方に突出するピン部24,24が形成されている。第2蓋体22には、後端部22b近傍に左右両側方に突出する軸部25,25が設けられ、蓋枠4の後端部4bに軸部25,25を差込可能な軸受凹部が形成されている。なお、折畳み副蓋3は、第1蓋体21の長さ寸法L1が第2蓋体22の長さ寸法L2より大きくなるように形成され、折畳み副蓋3を折り畳んだ時の高さ寸法H(図2参照)は、(第1蓋体21の長さ寸法L1と第2蓋体22の長さ寸法L2を合わせた)折畳み副蓋3の全長の1/2倍より小さくなるよう設定されている。
【0014】
蓋枠4は、内周面の左右両側縁26に沿って、折畳み副蓋3を案内するためのガイド溝5が凹設されている。
ガイド溝5は、側面視浅皿形状に形成され、前方から後方に向うにつれて次第に下るよう傾斜する勾配部5aを前端部近傍に有し、中間部に起伏のない底部27が形成され、後端部近傍に(前方から後方に向けて)次第に上るよう傾斜する勾配部5bが形成され、さらに、後端部には、折畳み副蓋3を開いた状態で保持するための落穴部(トラップ)28が形成されている。ガイド溝5には、折畳み副蓋3の第1蓋体21に形成されたピン部24,24が移動自在に挿入されている。即ち、折畳み副蓋3は、第1蓋体21の前端部21a近傍に設けたピン部24,24が、ガイド溝5に沿って案内される。ガイド溝5は、折畳み副蓋3の開く際の始動時に、ピン部24,24が前端部近傍の勾配部5aを滑り降りることで、折畳み副蓋3の始動負荷を軽減するように構成されている。
【0015】
蓋枠4は、容器本体1の開口部10の周縁に外嵌状に嵌込まれる垂下壁部40を備え、垂下壁部40の前端縁40aには、内方突出状の小突起41が形成され、かつ、後端縁40bには、係止用爪部42が設けられている。容器本体1は、開口部10の周縁前部に小突起41に対応する小凹部が形成され、かつ、周縁後部に爪部42が嵌着可能な係止凹部18が形成されている。
【0016】
折畳み副蓋3は、蓋枠4との枢着部9近傍にて昇降部材6による下方からの押上力Fを受ける下方開放状凹部8を有している。
図9(A)に示すように、第2蓋体22は、枢着部9より前方であって後端部22b寄りの位置に、下端面に凹部8を有する受台部30が下向きに突設されている。ペダル7を踏むことで昇降部材6が押し上げられると、昇降部材6の上端部6aが下方からの押上力Fをもって凹部8を突き上げて、第2蓋体22が枢着部9を中心に上方へ揺動すると共に、第1蓋体21が枢結部20にて(弾発部材23の弾発力に抗して)折れ曲がり、折畳み副蓋3が折り畳まれるように構成されている。なお、蓋2は、ペダル7を踏んだ時に押上力Fによって浮き上がらないように、蓋枠4の後端部4bに設けた爪部42を、容器本体1の係止凹部18に引っ掛けている。
【0017】
上述した本発明のごみ収納容器の使用方法(作用)について説明する。
図3に示すように、折畳み副蓋3が閉じた状態にあるとき、ペダル7を足で踏んで昇降部材6を押し上げると、昇降部材6の上端部6aが折畳み副蓋3の枢着部9近傍の凹部8を突き上げる。
図4に示すように、折畳み副蓋3は、昇降部材6の下方からの押上力Fによって、第2蓋体22が枢着部9を中心として、図中矢印R0にて示すように、上方へ揺動すると共に、第1蓋体21が枢結部20を中心として、図中矢印R1にて示すように、下方に折れ曲がる。この際、第1蓋体21は、前端部21aのピン部24がガイド溝5に案内され、折畳み副蓋3が開き始めた直後には、ピン部24がガイド溝5の勾配部5aを滑り降りるように走行する。即ち、折畳み副蓋3は、第2蓋体22の揺動に伴って枢結部20が上方へ移動することで、第1蓋体21の後端部21bが引き上げられ、これと同時に、第1蓋体21の前端部21aがガイド溝5の勾配部5aに沿って下降する。つまり、折畳み副蓋3を開き始める際には、昇降部材6が押上力Fによって第2蓋体22を突き上げるのと同時に、第1蓋体21のピン部24がガイド溝5の勾配部5aを滑り降りて、第1蓋体21の自重によって回転モーメントMが発生し、回転モーメントMによって枢結部20が持ち上げられる。従って、折畳み副蓋3の開く際の始動負荷を軽減して、軽くペダル7を踏むだけで折畳み副蓋3を開くことができる。
【0018】
次に、図5に示すように、さらにペダル7を踏み込み、昇降部材6の下方からの押上力Fによって、第1蓋体21と第2蓋体22を相互に接近させて折畳み副蓋3を折り畳む。折畳み副蓋3は、第1蓋体21がガイド溝5の勾配部5aを滑り降りた勢いを利用し、ピン部24がガイド溝5に案内されて底部27上を走行し、さらに後端部近傍の勾配部5bを上り、ピン部24が落穴部28の上まで来たところでガイド溝5の後端縁に当接して止まる。この際、蓋2は、蓋枠4の後端部4bに設けた爪部42を、容器本体1の係止凹部18に引っ掛けて係止し、折畳み副蓋3を突き上げる昇降部材6の押上力Fによって蓋2が浮き上がることなく、容器本体1に保持される。
【0019】
図6に示すように、ペダル7から足を離して昇降部材6の押上力Fを解除すると、折畳み副蓋3のピン部24が、ガイド溝5の後端部に当った反動で落穴部28に落ちて、折畳み副蓋3が開いた状態を維持する。第1蓋体21の前端部21aのピン部24が落穴部28に引っ掛かることで、折畳み副蓋3が開いた状態で確実に係止され、ペダル7から足を外しても、折畳み副蓋3は不意に閉じてしまうことなく開いたまま保持される。
次に、図7に示すように、再びペダル7を足で踏んで昇降部材6を押し上げると、折畳み副蓋3の枢着部9近傍の凹部8を昇降部材6の上端部6aが突き上げて、ピン部24が落穴部28の上方に抜けて、弾発部材23の弾発力によって折畳み副蓋3が閉じ始める。この際、ピン部24が落穴部28から離脱した直後に勾配部5bを滑り降りるように走行し、折畳み副蓋3の自重により、折畳み副蓋3を閉じる方向の力が付加されて閉始動する。即ち、折畳み副蓋3の係止状態を解除すれば、自動的に折畳み副蓋3が閉じ始める。
【0020】
図8に示すように、容器本体1から蓋2を取り外す際は、蓋枠4の前端部4aを持ち上げて、蓋枠4の後端部4bの爪部42を支点として蓋2全体を上方に揺動させる。次に、蓋2を斜め後方に移動させ、容器本体1の係止凹部18と爪部42との係止状態を解除して、蓋2を容器本体1から取り外す。蓋2は、容器本体1に取り付けられた状態で、昇降部材6の下方からの押上力Fを、折畳み副蓋3の枢着部9近傍の凹部8に受けても、蓋枠4の後端部4bの爪部42が容器本体1の係止凹部18に係止して、浮き上がることなく保持され、なおかつ、蓋2の蓋枠4の前端部4aの小突起41と容器本体1の開口部10の周縁前部に設けた小凹部との係合状態は容易に解除可能であり、蓋2の前側を浮かせてから係止凹部18と爪部42との係止状態を解除すれば、容器本体1から蓋2を完全に取り外すことが可能となる。
【0021】
図9(A)に示すように、折畳み副蓋3の凹部8は、下方開放状である為、容器本体1から蓋2を取り外す際に、昇降部材6に引っ掛かることなく容易に離脱させることができる。また、凹部8は、前方側のテーパー面8aが後方側のテーパー面8bよりも長くなるように形成され、折畳み副蓋3が開かれて凹部8が斜めに傾いた状態となった場合でも、昇降部材6の下方からの押上力Fを確実に受けるよう構成されている。
【0022】
図8図10に示すように、容器本体1は、開口部10の内周縁に沿ってごみ袋を伸展するための一対の門型揺動部材11,11が取着されている。揺動部材11,11は、前後の2箇所で容器本体1に枢結され、枢結部近傍には、ごみ袋を引っ掛けて留めるためのL字状突片12,12が形成されている。
図10に示すように、蓋2を容器本体1から取り外した状態で、2点鎖線のように揺動部材11,11を上方に揺動させ、ごみ袋をL字状突片12,12の隙間に引っ掛けて、次に、揺動部材11,11を下方に揺動させるだけで、ごみ袋の余分な撓みが張って、開口部10の内周縁に沿ってごみ袋を迅速に装着することができる。
【0023】
なお、本発明は、設計変更可能であって、例えば、容器本体1の内部空間にスペアのごみ袋を収納するスペアごみ袋入れ部を形成しても良い(図示省略)。また、容器本体1と蓋2の形状やサイズは、本発明の要旨を逸脱しない限り、自由に変更できるものとする。
【0024】
以上のように、本発明に係るごみ収納容器は、足踏みペダル7を有する容器本体1と、容器本体1に嵌着される蓋枠4と蓋枠4に枢着され足踏みペダル7の操作によって開閉可能な折畳み副蓋3とを有する蓋2とを、備え、蓋枠4に、折畳み副蓋3を案内するためのガイド溝5が設けられ、折畳み副蓋3を開く際の始動負荷を軽減する勾配部5aが、ガイド溝5の前端部近傍に形成されているので、高さの限られた小さなスペースでも折畳み副蓋3を開くことができ、かつ、折畳み副蓋3を小さな力で開けることができる。折畳み副蓋3をスムーズに開閉することができ、手がふさがっている時や手が濡れている時でも、足でペダル7を操作して折畳み副蓋3を容易に開閉できる。容器本体1から蓋2を簡単に取り外すことができ、ごみ袋が簡便に取付けできる。
【0025】
また、容器本体1は、ペダル7の操作によって上方へ突出引込自在の昇降部材6を備え、かつ、折畳み副蓋3は、蓋枠4との枢着部9近傍にて昇降部材6による下方からの押上力Fを受ける下方開放状凹部8を有しているので、昇降部材6の下方からの押上力Fを確実に受け、かつ、容器本体1から蓋2を取り外す際に、凹部8が昇降部材6に引っ掛かることなく容易に離脱させることができる。
【符号の説明】
【0026】
1 容器本体
2 蓋
3 折畳み副蓋
4 蓋枠
5 ガイド溝
5a 下傾状勾配部
5b 上傾状勾配部
6 昇降部材
7 足踏みペダル
8 凹部
9 枢着部
20 枢結部
21 第1蓋体
21a 前端部
22 第2蓋体
24 ピン部
26 左右両側縁
27 底部
28 落穴部
F 押上力
【要約】
【課題】蓋を開いた時の高さ寸法が小さく、かつ、軽くペダルを踏むだけで蓋が開くごみ収納容器を提供する。
【解決手段】足踏みペダル7を有する容器本体1と、容器本体1に嵌着される蓋枠4と蓋枠4に枢着され足踏みペダル7の操作によって開閉可能な折畳み副蓋3とを有する蓋2とを、備え、蓋枠4に、折畳み副蓋3を案内するためのガイド溝5が設けられ、折畳み副蓋3を開く際の始動負荷を軽減する勾配部5aが、ガイド溝5の前端部近傍に形成されている。
【選択図】図1
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10