特許第5923237号(P5923237)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許5923237煙草加工産業のフィルタのカプセル監視とカプセル位置調整
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5923237
(24)【登録日】2016年4月22日
(45)【発行日】2016年5月24日
(54)【発明の名称】煙草加工産業のフィルタのカプセル監視とカプセル位置調整
(51)【国際特許分類】
   A24D 3/02 20060101AFI20160510BHJP
   A24D 3/04 20060101ALI20160510BHJP
【FI】
   A24D3/02
   A24D3/04
【請求項の数】3
【全頁数】12
(21)【出願番号】特願2010-94582(P2010-94582)
(22)【出願日】2010年4月16日
(65)【公開番号】特開2010-252792(P2010-252792A)
(43)【公開日】2010年11月11日
【審査請求日】2013年4月10日
【審判番号】不服2014-22843(P2014-22843/J1)
【審判請求日】2014年11月10日
(31)【優先権主張番号】10 2009 017 963.1
(32)【優先日】2009年4月21日
(33)【優先権主張国】DE
(73)【特許権者】
【識別番号】595112018
【氏名又は名称】ハウニ・マシイネンバウ・アクチエンゲゼルシヤフト
(74)【代理人】
【識別番号】100069556
【弁理士】
【氏名又は名称】江崎 光史
(74)【代理人】
【識別番号】100111486
【弁理士】
【氏名又は名称】鍛冶澤 實
(74)【代理人】
【識別番号】100173521
【弁理士】
【氏名又は名称】篠原 淳司
(74)【代理人】
【識別番号】100153419
【弁理士】
【氏名又は名称】清田 栄章
(72)【発明者】
【氏名】ディールク・シュレーダー
【合議体】
【審判長】 紀本 孝
【審判官】 田村 嘉章
【審判官】 窪田 治彦
(56)【参考文献】
【文献】 特開2006−308562(JP,A)
【文献】 特表2005−532040(JP,A)
【文献】 国際公開第2008/067021(WO,A2)
【文献】 特開平11−108856(JP,A)
【文献】 特開2002−233350(JP,A)
【文献】 特開平9−325123(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A24D 3/02 - 3/04
A24C 1/00 - 5/60
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
煙草加工産業のフィルタ(41)或いはフィルタストランド(40、40’)への液状充填物を有するカプセル(43、44)の装入の品質を監視する方法であって、フィルタ(41)或いはフィルタストランド(40、40’)がマイクロ波共振器(45、45’)のマイクロ波測定領域を通して通過され、所定の作業周波数(26)では、マイクロ波領域の変化がマイクロ波共振器(45、45’)に測定されて、変化に基づいてフィルタ(41)或いはフィルタストランド(40、40’)に収納されたカプセル(43、44)の品質が検出される、監視方法であり、当該方法は、カプセル(43、44)の数、位置と状態の少なくとも一つの検出が行われ、その状態の検出では、カプセル(43、44)が完全に充填され、部分的に充填され、或いは液状充填物が流出されて、それによりカプセルが空であるか否か、及びそれが所望のカプセル(43、44)であるか否かの少なくとも一つであることが、カプセル(43、44)の状態の検査によって確認され、そして前記変化が作業周波数(26)におけるマイクロ波領域の信号の勾配変化(30、31)であることを特徴とする方法。
【請求項2】
変化が時間に依存するか、或いは場所に依存することを特徴とする請求項1或いは2に記載の方法。
【請求項3】
煙草加工産業のフィルタ連続製造機(60)及び煙草加工産業のフィルタ搬送区域の少なくとも一方において実施されることを特徴とする請求項1或いは2に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、煙草加工産業の多数のフィルタ或いはフィルタロッドの品質を監視するマイクロ波測定方法の使用に関する。この発明は、さらに、液状充填物を有するカプセルを備える煙草加工産業のフィルタ或いはフィルタロッドを装入する品質を監視する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
市場にもたらされた新たなシガレット製品は、フィルタの本質的構成部材として液体、例えばメントールで充填されている一個或いは複数個のカプセルを有する。シガレットが点火される前に、カプセルが直接に喫煙者によって圧力をフィルタに加えられ、それによって液体が遊離されて、液体の芳香が発展される。それ故に、これが保証されていて、シガレット製品の品質を保証することが必要である。シガレット製品が販売されるときに、カプセルが充填されなければならく、申し分無くフィルタ内に位置決めされる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】ドイツ特許第19854550号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
この発明の課題は、フィルタには、一つの液体を充填されている少なくとも一つのカプセルが存在するシガレット製品の高品質を保証することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
この課題は、請求項1の対象によって解決される。
【0006】
この発明によると、カプセルに液状充填物を納入されている煙草加工産業の多数のフィルタ或いはフィルタストランドの品質を監視するマイクロ波測定方法が使用される。
【0007】
マイクロ波測定方法の使用によって取付けられたカプセルを備える仕上げられたフィルタ或いはフィルタストランドの品質を非常に正確に監視されなければならない。
【0008】
特に品質監視がカプセルの数、カプセルの位置及びカプセルの状態の少なくとも一つを維持する。カプセルの数では、品質監視の際に、正確にカプセルの正しい数が納入されたか否か、或いはカプセルが欠陥を有するか否か、或いは多過ぎるカプセルを納入されたか、或いは全くカプセルが納入されなかったかが確認される。カプセルの位置を考慮して、特にストランド或いはフィルタの長手軸方向においてカプセルが正しく位置決めされているか否かが検討される。カプセルの状態の検査では、それぞれのカプセルが完全に充填されるか、或いは部分的にのみ充填されるか否か、それぞれのカプセルが空であるか否か、或いはそれぞれのカプセルが流出されるか否かが確認される。その場合には、カプセルが流出されることが液体に一致してフィルタストランド或いはフィルタに分布されていて、それが特にマイクロ波測定方法により非常に良く認識され得る。品質監視はさらに、正しいカプセルが納入されている否かを維持されるので、例えばメントールの充填の代わりに、特にマイクロ波測定方法によって確認され得る他の充填物が設けられ得る。
【0009】
特にカプセルの位置がフィルタストランド或いはフィルタで調整される。このために、例えばカプセルの位置が測定されて目標位置と比較される。目標位置からの偏差では、適切な調整信号がカプセルのフィルタストランドへの納入装置に与えられ、この調整信号は例えば納入装置の局面が変更されることを配慮し、例えば短時間に納入装置がより速く或いはより遅くカプセルをフィルタストランドに納入されることを配慮する。
【0010】
さらに、この課題は、液状充填物を有するカプセルを備える煙草加工産業のフィルタ或いはフィルタストランドを装入の品質を監視する方法によって解決され、この場合には、フィルタ或いはフィルタストランドがマイクロ波共振器のマイクロ波領域を通して通過させ、所定の作業周波数では、マイクロ波領域の変化がマイクロ波共振器で測定されて、変化に基づいて装入の品質及びフィルタ或いはフィルタストランドに納入されたカプセルの品質の少なくとも一方が決定される。装入とは、この発明の課題では、特にカプセルをフィルタ或いはフィルタストランドに入れることと理解される。
【0011】
特にドイツ特許第19854550号明細書(特許文献1)に記載されていて、そこに挙げられた共振器ハウジングを有するマイクロ波共振器が使用される。
【0012】
作業周波数が特に2と30GHzの間に位置し、特に作業周波数が好ましくは2GHzから10GHzまでの範囲、特に好ましくは5と6.5GHzの間に位置する。好ましくは作業周波数が周波数によって測定強度の曲線の上昇或いは下降斜面の領域に位置されている。この種の曲線は、マイクロ波が絶えず調和可能な周波数でマイクロ波共振器に接続されて、マイクロ波共振器から放出された放出マイクロ波のそれぞれ生じる測定強度或いは信号強度が測定される。この場合には、例えば図6に示されるように、曲線が生じる。この発明の範囲では、概念測定強度或いは信号強度が概念振幅を維持する。
【0013】
作業周波数はこの周波数経過の最高値に位置されておらず、むしろ側面に配置される。これにより周波数経過変化が明確に確認され得る。さらに、この種の点測定、つまり周波数の測定が非常に高い加工速度を特徴とする。
【0014】
測定は、マイクロ波が作業周波数に一致する周波数でマイクロ波共振器に接続され、放出されたマイクロ波の適切な信号が測定されるように行われる。とりわけ、単に測定強度或いは振幅或いは追加的に勾配が作業周波数で測定されるので、納入されたカプセルの品質に関する正確な供述が与えられ得る。勾配では、例えば作業周波数での測定された周波数経過の勾配或いは信号の時間的変化が扱われている。それで、とりわけ、変化がマイクロ波領域の信号変化及び作業周波数でのマイクロ波領域の信号の勾配変化の両方又は少なくとも一方である。
【0015】
とりわけ、変化が時間依存及び場所依存の少なくとも一方である。特に、これにより移動されたフィルタストランド或いは移動されたフィルタが測定されるので、マイクロ波領域の変化が時間的に変化する測定条件によって与えられるか、或いは長手軸方向にストランド或いはフィルタを適用させて、場所に依存して変化が生じる。
【0016】
とりわけ、カプセルの数、位置及び状態の少なくとも一つの決定が行われる。
【0017】
とりわけ、カプセルの状態の検査によって、カプセルが完全に充填される、部分的に充填される、或いは空に放出されるか否か、及び所望のカプセルである否かの少なくとも一つが確認される。
【0018】
とりわけ、この方法は煙草加工産業のフィルタ連続体製造機及び煙草加工産業のフィルタ伝達区域の少なくとも一方で実施される。フィルタ伝達区域における方法の実施を考慮して、ドイツ特許商標庁への出願では、「カプセルを備えるフィルタロッドの品質を監視する方法と装置」の名称のこの特許出願と同じ日に明らかになっている。
【0019】
とりわけ、マイクロ波測定装置が設けられ、その装置によってそれぞれの切断に対する納入されたカプセルの位置が決定できる。とりわけ、マイクロ波測定装置がフィルタストランドにより通過できる共振器ハウジングを包含する。さらに、とりわけ、マイクロ波測定装置はストランドに納入されたカプセルの品質を決定させるように、利用される。とりわけ、さらに、欠陥のあるフィルタ用の排除システムが設けられ、一倍或いは複数倍の使用長さに切断されたフィルタを排除し、例えば納入されたカプセルが欠陥を有するならば、放出され、例えば空であり、半分充填されるか、或いは、誤った位置にある、或いは誤った数のカプセルが切断されたフィルタに存在するか、或いはカプセルが全く存在しない場合に、放出される。
【0020】
この発明は、次に、一般発明思想の制限なしに、実施例に基づいて図面を参照して記載されていて、テキストに詳細に説明されていないこの発明によるすべての詳細部に関して詳しく示唆されている。
【図面の簡単な説明】
【0021】
図1】フィルタトウ評価ユニットを備えるこの発明によるフィルタ連続体製造機の関する概略的平面図を示す。
図2】互いに触れて位置されてそれぞれ一つの四倍の使用長さを有するそれぞれ二つのフィルタに関する測定曲線を示す。
図3】互いに触れて位置されてそれぞれ一つの四倍の使用長さを有するそれぞれ二つのフィルタに関する測定曲線を示す。
図4】互いに触れて位置されてそれぞれ一つの四倍の使用長さを有するそれぞれ二つのフィルタに関する測定曲線を示す。
図5】互いに触れて位置されてそれぞれ一つの四倍の使用長さを有するそれぞれ二つのフィルタに関する測定曲線を示す。
図6】マイクロ波測定装置の二つの異なった充填物用の周波数に関する振幅の概略的線図を示す。
図7】マイクロ波測定装置の二つの異なった充填物用の周波数に関する振幅の概略的線図を示す。
図8】この発明によるフィルタ連続製造機の一部の概略的表現を示す。
図9】この発明による別のフィルタ連続製造機の一部の概略的表現を示す。
図10】この発明による別のフィルタ連続製造機の一部の概略的三次元表現を示す。
【発明を実施するための形態】
【0022】
次の図には、それぞれ同じ或いは同じような要素或いは適切な部材が同じ参照符号を備えているので、適切で新たな紹介が省略される。
【実施例】
【0023】
図1には、フィルタトウ評価ユニット120とフィルタ連続製造機140に関する概略的平面図が図示されている。この場合には、評価ユニット120とフィルタ連続製造機140がおよそ一方向に前後に配置されている配列が使用されている。評価ユニット120には、フィルタトウ帯61がフィルタトウバレン110から引き出し後に延ばされ、拡張され、可塑剤、例えばトリアセチンの小滴を噴霧されるので、材料帯の糸或いは繊維の表面が貼り付けられる。そう判断された材料帯61が連続的に上記入口漏斗141と下流配置されたフォーマット装置53或いはフォーマットセットとを備えるフィルタ連続製造機140に搬送されて引き渡される。
【0024】
入口漏斗141とフォーマット装置53の間には、概略的に納入車輪42が示されていて、液体を充填されている適切なカプセルを例えばメントールでフィルタトウにおける材料帯61に納入される。これは、フィルタ材料帯61がフォーマットベルト52上に載置する領域で行われる。フィルタトウ材料帯61からフィルタストランド40を形成するフォーマット装置53の後部にマイクロ波測定装置45が設けられ、そのマイクロ波測定装置を通してストランドが通過される。マイクロ波測定装置45には、フィルタストランド40が品質、例えば正しい数のカプセルがフィルタストランドに存在するか否か、このカプセルが正しく位置にあるか否か、カプセルが正常である、即ち例えば放出されずに、完全に充填されているか否か、正しいカプセルが使用されているか否かなどの少なくとも一つについて検討される。
【0025】
このマイクロ波測定装置には切断装置46が接続され、フィルタストランドからフィルタ41を切断する。フィルタ41は通常には数倍の使用長さを有する。それぞれフィルタ41には品質検査がマイクロ波測定装置45によって行われるので、そこで品質が予定基準に一致し、この適切なフィルタ41が吹出し装置51によって選別され得る。
【0026】
図2は概略的線図を示し、測定強度10が任意の単位でサイクル11によって指示される。一方では、4倍の使用長さの二つの互いに位置するフィルタの正確な充填物12用の測定信号が測定された。1倍の使用長さの各フィルタが一つのカプセルを含有する。これは、正確充填フィルタではおよそサイクル20、サイクル65、サイクル115、サイクル155などで配置されている。与えられたサイクルの代わりに、時間に依存する横座標が描かれ得るか、或いは場所に依存する横座標が描かれ得る。時間依存横座標の場合には、この横座標が例えば秒或いはミリ秒で与えられ得る。測定信号のそれぞれの最高値の位置が速度に依存し、二つの互いに位置したフィルタロッドが共振器を通して案内される。これは、自然に一定速度で行われるべきだ。
【0027】
さらに、図2には、二つの欠陥カプセル用の測定信号13も示されていて、欠陥カプセルの位置が14と14’により示されている。正確な充填物用の測定信号12がこの箇所には二つの欠陥カプセル用の測定信号13と明確に相違していることを明確に認識すべきである。
【0028】
図3には、適切な概略的表示が示されていて、ここでも比較するために正確な充填物用の測定信号12が提供され、誤って位置決めされたカプセルの別の測定信号15では、少なくとも四つの誤って位置決めされたカプセルが測定されたことを認識すべきである。これは参照符号16から16”までにより図示されている。
【0029】
図4は適切な測定線図を示し、一方では、正確な充填物用の測定信号12が示されて、さらに、誤った数のカプセル用の測定信号17が示されている。四倍使用長さの左フィルタでは、即ち5カプセルが納入され、5カプセルの位置が一致して18によって示されている。四倍使用長さの右フィルタでは、一致するカプセルの位置が各カプセルで正確ではないことを認識すべきである。
【0030】
図5には、概略的に適切な測定線図が図示されていて、正確な充填物用の測定信号12の傍には、放出されたカプセル用の測定信号19も図示されている。位置20と20’には、カプセルが適切に放出される。これは、明確に小さい測定信号によって認識すべきであり、さらに、幅拡大された測定信号によって認識すべきである。幅に基づいて、カプセルが放出されることが非常に正確に確認され得る。
【0031】
図6には、概略的に測定強度の線図が任意の単位10で周波数21によって図示されている。二つの周波数長さ、即ち第一周波数経過22と第二周波数経過23が図示されている。これら周波数経過は異なった充填物の適切なマイクロ波共振器により生じる。
【0032】
例えば、専らフィルタトウがマイクロ波共振器の測定領域に配置されているときに、周波数経過22が支配され、液体を充填した適切なカプセルが適切なマイクロ波共振器の測定領域に配置されているときに、第二周波数経過23が支配され得る。作業周波数26では適切に振幅或いは測定強度10が測定される。
【0033】
第一周波数経過22、即ちフィルタトウを備えるマイクロ波共振器の充填のために、第一周波数経過用の測定強度或いは信号27が測定され、適切なカプセルによる充填では、第二周波数経過用の測定強度或いは信号28が測定される。この場合には、この発明による評価の最も簡単で最も迅速な場合が扱われていて、各測定曲線では、振幅或いは測定強度自体が一定周波数で測定される。
【0034】
ストランド特性、特にカプセルの充填に依存して、振幅の値が変化する。その限りでは共振曲線が検出されずに、測定費用がかかり、評価は非常に費用がかかることをまねく共振周波数の変化或いは共振曲線の幅の変化が行われずに、むしろ作業周波数における単に振幅、即ち測定強度が検出される。
【0035】
その代わりに、周波数変調信号もマイクロ波共振器に接続され得るので、振幅或いは測定強度10の他に作業周波数における振幅変更或いは振幅勾配が評価するために追加的或いは選択的に使用され得る。これは図7に概略的に図示されている。これにより、臨界的場合には、追加的測定解像が得られ得る。例えば図7に図示されているように、異なったフィルタ構成部材では、作業周波数26における測定強度は、作業周波数26における第三周波数経過24と第四周波数経過25が図示されているのとは、相違していなく、両周波数経過のために、第三と第四周波数経過用の信号29が生じる。ここでは、出来るだけ必要な情報が作業周波数26における第三周波数経過用の勾配30と第四周波数経過用の勾配31から利用され得る。作業周波数26がここでおよそ5.8GHzである。第三周波数経過24の最高信号強度或いは測定強度10が6GHzの周波数の際にある。
【0036】
図8は、概略的にこの発明によるフィルタ連続製造機の一部を示す。フィルタストランド40が長手軸線57、つまり長手軸方向に沿って図8で右から左へ搬送される。フィルタストランド40では、納入車輪42によってこの実施例では二つのカプセル43と44がそれぞれに実質的に等間隔で二つの別のカプセル43と44に対してフィルタストランドに納入される。フィルタストランド40が並んで互いに位置するカプセル43と44を有し、それらカプセルの間にはフィルタトウが配置され得る。
【0037】
カプセル43と44を充填されたフィルタストランド40がマイクロ波共振器45を通過し、このマイクロ波共振器において、とりわけ、フィルタストランドの品質とカプセル43と44を備える充填が検査される。さらに、マイクロ波共振器45はカプセル43と44を位置決定するために用いられる。最終的に、ここで回転するナイフ支持体として形成されている切断装置46がストランド40を二倍長さフィルタ41に切断する。マイクロ波共振器45では、二倍使用長さの製造されたフィルタロッド41の品質がきちんとしていないことが確認されたならば、このフィルタロッドが吹出し装置51によって吹き出される。
【0038】
フィルタ連続製造機6の適切な成分の制御と調整は次に、図示されている:
【0039】
納入車輪42の回転速度が段階調整された駆動システム47によって制御される。このシステムは適切な制御信号を納入車輪42に或いは納入車輪42のアクチュエータに引き渡す。納入車輪の各回転位置が実効位置として駆動システム47に戻されて、このシステムは位置調整部48の位相実効値を利用する。位置調整部48が位相目標値を駆動システム47に引き渡す。これは、図8のそれぞれの成分を接続する矢印を備える適切な線によって示されている。
【0040】
さらに、マイクロ波共振器45はストランド40に納入されたカプセル43と44の実効位置を位置調整部48及び品質監視統計システム50に引き渡す。誤った位置では、品質監視統計システム50が吹出し装置51へと放出信号を引き渡すために用いられるので、誤って位置決めされたカプセル43或いは44を備える適切なフィルタ41が吹き出される。
【0041】
さらに、位置調整部48が位相目標値をナイフ支持体46用の位相調整された駆動システム49に引き渡す。位相実効値は駆動システム49から位置調整部48に戻される。ナイフ支持体46或いはナイフ支持体46のアクチュエータが駆動システム47と適切に接続する。
【0042】
理想的で欠陥のない生産では、カプセル43と44用の納入車輪42並びにナイフ支持体46が位相位置で一度互いに正しく調整されるので、カプセルに対する所望箇所における切断が行われる。けれども、例えば図9に或いは図1に図示されているフォーマットベルトの摩耗によって、生産の経過においてフィルタストランド40とフォーマットベルト52の間にゆっくりと起こるスリップが生じ得る。この結果は、フィルタ41の切断位置に対するカプセルのゆっくりなシステム的通路走行である。この問題は、測定システムによって、カプセルのシステム的通路走行の際に納入車輪52とナイフ支持体46の間の位相位置が切断位置調整或いは位置調整部48によって後で調整されることによって、解決される。
【0043】
図9では、この発明によるフィルタ連続製造機60の他の概略的実施態様が図示されている。適切に、成分、即ち納入車輪42、マイクロ波共振器45と切断装置46が図示されている。納入車輪42が窪みを有し、窪みには、この実施例では、カプセル43のみがそれぞれに納入されている。これは、図8による実施態様と違って、各二倍窪みに設けられ、窪みには両異なった或いは同じカプセルが並んで互いに納入されている。カプセルが適切に、例えば吸引空気によってストランド41の引き渡しまで保持される。
【0044】
納入車輪42に引き続いて、図9には、フォーマット装置53が図示されていて、このフォーマット装置はとりわけ、フォーマットベルト52を有する。フォーマット装置が図8による実施態様にも、存在し、無論そこに図示されていない。
【0045】
位相調整がストランド40にそれぞれに納入されたカプセル43の位置測定値に依存して生じ、ストランドがマイクロ波共振器45によって発生されて、位相調整器55に供給される。位相調整器55は切断装置46に対する納入車輪42を制御或いは調整するので、いつも正しく切断位置54が維持され得て、納入されたカプセル43に対する所定間隔に位置する。
【0046】
図10は概略的且つ三次元的に別の実施態様のこの発明によるフィルタ連続製造機の一部を示す。二連続製造機、つまり二つのフィルタストランド40と40’を加工するフィルタ連続製造機が図示されている。適切に二つの納入車輪42、42’が設けられていて、適切な駆動システム47、47’によってそれぞれに駆動される。この場合にも、納入車輪42、42’はカプセル43をフィルタストランド40と40’に納入するために用いられる。
【0047】
その上、ボビンが図示されていて、ボビンから包装材料62、62’が切断後に引き出される。包装材料62、62’は二つのフォーマットベルト52、52’に供給される。フォーマットベルト52、52’は駆動システム64、64’によって駆動される。フィルタストランド40と40’はフォーマットベルト52、52’上に載置され、フォーマット装置53、53を通して案内され、このフォーマット装置では、包装材料62、62’がフィルタストランドの周りに巻かれて閉鎖される。
【0048】
フォーマット装置が継目板装置63に接続し、この継目板装置では、特に熱作用によって継目を密封する包装材料帯継目或いは接着剤が乾燥される。引き続いて、フィルタストランド40と40’がマイクロ波共振器45’を通して到達し、マイクロ波共振器がそれぞれ一つのストランド40、40’用の二つの通過開口を有する。マイクロ波共振器45’は、互いに離脱されている二つのマイクロ波共振器から成る一つのマイクロ波測定装置である。特に離脱によって、各ストランド用の非常に良い測定精度が可能である。これにより、各ストランドでは、液状充填物を有するカプセルを備える煙草加工産業のフィルタ或いは各フィルタストランドの装入の品質を監視させるこの発明による方法が実施され得る。
【0049】
マイクロ波共振器45或いはマイクロ波共振器装置45の後に二つの切断装置46、46’が接続され、これらの切断装置がそれぞれに駆動システム49と49’によって駆動される。
【0050】
適切に駆動される成分、即ち納入車輪42、42’、フォーマットベルト52、52’並びに切断装置46、46’の位置調整が成分と接続された適切な駆動システム47、47’;46、46’と49と49’によって実施される。フォーマットベルト52、52’の位置調整が特に速度調整を包含する。
【0051】
位置調整部48はマイクロ波共振器45’により各ストランドのそれぞれのカプセル43の位置を得る。この位置が駆動システムを始動するために用いられる制御値にさらに加工される。この方法では、切断装置46、46’の位相が調整され得るか、或いは制御され得る。適切に、切断装置46、46’の位相がフォーマットベルト52、52’の速度或いは複数の速度に対して制御され得るか、或いは調整され得る。最終的に、フォーマットベルト52、52’の速度に対して納入車輪42、42’を制御させるか、或いは調整させることが可能である。
【0052】
この出願の範囲内では、話題が一位相による限り、それに代わりに、速度、特に回転速度が包含され得る。
【0053】
特にとりわけ、フィルタストランド40と40’に収納されたカプセル43の位置が制御されるか、或いは調整されるときに、カプセルがストランド40と40’の搬送方向にいつも同じ高さでそれぞれに相対的に両ストランド40と40’に位置することである。この場合には、切断装置46、46’が同じ時間でストランドを切断でき、ストランド40と40’の経過の同期並びに切断されたフィルタの再加工が行われる。
【0054】
単数或いは複数の切断装置の切断或いは回転速度が調整の案内値であるか、或いは一定である場合のために、両ストランドが一つの切断装置により切断され得る。
【0055】
図面のみを採用するすべての上記特徴並びに他の特徴と組合せて開示されている個々の特徴は単独に且つ組合せでこの発明の本質と見做される。この発明による実施態様が個々の特徴或いは複数特徴の組合せによって満足され得る。
【符号の説明】
【0056】
10.....測定強度[任意の単位]
11.....サイクル
12.....正確な充填物用の測定信号
13.....二つの欠陥カプセル用の測定信号
14,14’...欠陥カプセル用の位置
15.....誤って位置決めされたカプセルの際の測定信号
16,16’,16”,16”’...誤った位置
17.....5カプセル用の測定信号
18.....5カプセルの位置
19.....放出されたカプセル用の測定信号
20,20’...放出されたカプセルの位置
21.....周波数
22.....第一周波数経過
23.....第二周波数経過
24.....第三周波数経過
25.....第四周波数経過
26.....作業周波数
27.....第一周波数経過用の信号
28.....第二周波数経過用の信号
29.....第三と第四周波数経過用の信号
30.....第三周波数経過用の勾配
31.....第四周波数経過用の勾配
40,40’...フィルタストランド
41.....二倍使用長さの切断されたフィルタ
42,42’...納入車輪
43.....カプセル
44.....カプセル
45,45’...マイクロ波共振器
46,46’...切断装置
47,47’...駆動システム
48.....位置調整部
49,49’...駆動システム
50.....品質監視統計システム50
51.....吹出し装置
52,52’...フォーマットベルト
53,53’...フォーマット装置
54.....切断位置
55.....位相調整器
56.....納入位置
57.....長手軸線
60.....フィルタ連続製造機
61.....フィルタトウ帯
62,62’...包装材料帯
63.....継目板装置
64,64’...駆動システム
110.....フィルタトウバレン
120.....評価ユニット
140.....ストランドユニット
141.....入口漏斗
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10