(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
少なくとも1層の金属薄膜を形成する段階、前記金属薄膜上に配線パターンを形成する段階、前記配線パターンの所定部分に少なくとも1つのスルーホール・コンタクトを形成する段階、前記少なくとも1つのスルーホール・コンタクト及び前記配線パターン上に、ボディ樹脂層を形成する段階、前記少なくとも1層の金属薄膜を除去する段階、前記ボディ樹脂層の上面上及び下面上にソルダ・レジストを塗布する段階、及び前記配線パターンにソルダボール・ランドを形成する段階を具備した印刷回路基板を製造する段階と、
前記印刷回路基板上にフリップチップ・ボンディングによって半導体チップを実装する段階と、
前記半導体チップを密封する密封材を形成する段階と、を有し、
前記少なくとも1つのスルーホール・コンタクトの露出した表面は、バンプ・ランドに対応し、
前記少なくとも1つのスルーホール・コンタクトは、前記配線パターンのうちの選択された部分に所定の高さで形成されて前記バンプ・ランドに利用され、
前記少なくとも1つのスルーホール・コンタクトを形成する段階で、
前記スルーホール・コンタクトが前記ボディ樹脂層の外部に突出するように、前記配線パターン及び前記スルーホール・コンタクトの高さが、前記ボディ樹脂層の厚みよりさらに大きくなるように形成され、
前記半導体チップを実装する段階は、
前記バンプ・ランドを利用して、前記半導体チップを前記少なくとも1つのスルーホール・コンタクトに結合させることを含むことを特徴とする半導体パッケージの製造方法。
前記ボディ樹脂層を形成する段階は、前記少なくとも1つのスルーホール・コンタクトが前記ボディ樹脂層を貫通するように、前記ボディ樹脂層を、前記少なくとも1つのスルーホール・コンタクト及び前記配線パターンに圧着させることを含むことを特徴とする請求項7に記載の半導体パッケージの製造方法。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明が解決しようとする課題は、PCBの構造を単純化し、低い工程コスト及び高い収率を有しつつも、フリップチップ・ボンディング時に、微細バンプの接合特性及び信頼性を向上させることができる単層配線パターンを含んだPCB、該PCBを含んだ半導体パッケージ、該半導体パッケージを含んだ電気電子装置、該PCBの製造方法、及び半導体パッケージ製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するためになされた本発明による印刷回路基板は、下面及び上面を具備したボディ樹脂層と、前記ボディ樹脂層の前記上面または下面のうちいずれか一方の面に形成されている配線パターンと、前記ボディ樹脂層を貫通しつつ、前記配線パターンから拡張する少なくとも1つのスルーホール・コンタクトと、前記ボディ樹脂層の上面上及び下面上に形成され、PCBを素子に連結するように構成されたソルダボール・ランド及びバンプ・ランドのうち少なくとも一つに対応する開口部を定義するソルダ・レジスト(SR)と、を含み、前記ソルダボール・ランドが前記配線パターンに形成された場合、前記バンプ・ランドは、前記少なくとも1つのスルーホール・コンタクト上に形成され、前記バンプ・ランドが前記配線パターンに形成された場合に、前記ソルダボール・ランドは、前記少なくとも1つのスルーホール・コンタクト上に形成されたことを特徴とする。
【0007】
本発明の一実施形態において、前記配線パターンが前記ボディ樹脂層の下面に形成された場合、前記バンプ・ランドは、前記ボディ樹脂層の上面から突設されうる。一方、前記配線パターンは、前記ボディ樹脂層内部に形成される埋没型、または前記ボディ樹脂層外部に形成される一般型でありうる。
【0008】
また、上記課題を解決するためになされた本発明による半導体パッケージは、半導体チップと、前記半導体チップがワイヤ・ボンディングまたはフリップチップ・ボンディングで実装される前記PCBと、前記半導体チップを密閉する密封材と、を含むことを特徴とする。
【0009】
本発明の一実施形態において、前記半導体パッケージは、MUF(molded underfill)工程を介して形成されることによって、前記密封材は、前記半導体チップと前記PCBとの間に充填される部分の樹脂と、前記半導体チップ外部を覆った部分の樹脂とが同一でありえる。一方、前記密封材は、前記半導体チップ外部を覆った外部密封樹脂、及び前記半導体チップと前記PCBとの間に充填されるアンダーフィル(underfill)を含むこともできる。
【0010】
さらに、上記課題を解決するためになされた本発明による電気電子装置は、データが入出力される入出力部と、前記データを送受信するインターフェース部と、前記データが保存されるメモリ部と、前記入出力部、インターフェース及びメモリ部を制御する制御部と、前記入出力部、インターフェース部、メモリ部及び制御部間でデータ及び命令の伝送を行うバスと、を含み、前記インターフェース部、メモリ部、及び制御部のうち少なくとも一つは、前記半導体パッケージで形成されたことを特徴とする。
【0011】
一方、上記課題を解決するためになされた本発明による印刷回路基板の製造方法は、少なくとも1層の金属薄膜を形成する段階と、前記金属薄膜上に配線パターンを形成する段階と、前記配線パターンの所定部分に少なくとも1つのスルーホール・コンタクトを形成する段階と、前記少なくとも1つのスルーホール・コンタクト及び前記配線パターン上に、ボディ樹脂層を形成する段階と、前記少なくとも1層の金属薄膜を除去する段階と、前記ボディ樹脂層の上面上及び下面上にソルダ・レジストを塗布する段階と、を有することを特徴とする。
【0012】
本発明の一実施形態において、前記配線パターン及びスルーホール・コンタクトは、メッキを介して形成されうる。また、前記ボディ樹脂層を形成する段階で、前記突出部が前記ボディ樹脂層を貫通するように、前記ボディ樹脂層を前記金属薄膜上の結果物上面に圧着させる工程が進められる。一方、前記金属薄膜を形成する段階で、前記金属薄膜を接着剤層両面に接着し、2層の前記金属薄膜を形成することによって、2個のPCBを製造することができる。このように、2個のPCBを製造する場合、配線パターン形成段階からボディ樹脂層を形成する段階までは、それぞれの金属薄膜上に同じ工程を進め、前記金属薄膜を除去する段階前に、前記接着剤層を除去する段階を含むことができる。
【0013】
一方、上記課題を解決するためになされた本発明による半導体パッケージの製造方法は、前記PCBを製造する段階と、前記PCB上にワイヤ・ボンディングまたはフリップチップ・ボンディングを介して半導体チップを実装する段階と、前記半導体チップを密封する密封材を形成する段階と、を有することを特徴とする。
【0014】
本発明の一実施形態において、前記実装する段階で、前記半導体チップをフリップチップ・ボンディングで実装する場合、前記半導体チップを微細バンプを介して前記バンプ・ランドに結合させることができる。
【0015】
最後に、上記課題を解決するためになされた本発明による少なくとも2個のPCB製造方法は、接着剤薄膜の第1面に、第1金属薄膜を形成する段階と、前記接着剤薄膜の第2面に、第2金属薄膜を形成する段階と、前記第1金属薄膜及び第2金属薄膜それぞれに配線パターンを形成する段階と、前記配線パターンの所定部分上に、スルーホール・コンタクトを形成する段階と、前記第1金属薄膜及び第2金属薄膜それぞれにボディ樹脂層を形成する段階と、前記接着層を除去する段階と、を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0016】
本発明による単層配線パターンを含んだPCB、該PCBを含んだ半導体パッケージ、該半導体パッケージを含んだ電気電子装置、該PCBの製造方法、及び半導体パッケージの製造方法は、PCBの上面及び下面のうちいずれか一方の面に配線パターンが形成され、このような配線パターンに、ソルダボール・ランド及びバンプ・ランドのうちいずれか1つのランドが形成され、他の1つのランドは、配線パターンからPCBを貫通して拡張され、PCBの他の一面に形成されうる。
【0017】
従って、PCBの製造工程を非常に単純化でき、それによって、低い工程コスト及び高い収率を達成でき、PCB価格及び半導体パッケージ価格を顕著に下げることができる。
【0018】
また、バンプ・ランドがPCB上面に突出した構造で形成する場合、半導体チップとのフリップチップ・ボンディング時に、バンプ接合特性を向上させることができ、それによって、信頼性ある半導体パッケージを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【
図1】本発明の一実施形態による単層配線パターンを含んだPCBに係る断面図である。
【
図2】本発明の一実施形態による半導体パッケージに係る断面図である。
【
図3】本発明の他の実施形態による半導体パッケージに係る断面図である。
【
図4】本発明の他の実施形態による半導体パッケージに係る断面図である。
【
図5】本発明のさらに他の実施形態による半導体パッケージに係る断面図である。
【
図6】本発明のさらに他の実施形態による半導体パッケージに係る断面図である。
【
図7】本発明のさらに他の実施形態による半導体パッケージに係る断面図である。
【
図8】本発明の一実施形態による電気電子装置に係るブロック構造図である。
【
図9】本発明の一実施形態によるPCB製造方法を示す断面図である。
【
図10】本発明の一実施形態によるPCB製造方法を示す断面図である。
【
図11】本発明の一実施形態によるPCB製造方法を示す断面図である。
【
図12】本発明の一実施形態によるPCB製造方法を示す断面図である。
【
図13】本発明の一実施形態によるPCB製造方法を示す断面図である。
【
図14】本発明の一実施形態によるPCB製造方法を示す断面図である。
【
図15】本発明の他の実施形態によるPCB製造方法を示す断面図である。
【
図16】本発明の他の実施形態によるPCB製造方法を示す断面図である。
【
図17】本発明の他の実施形態によるPCB製造方法を示す断面図である。
【
図18】本発明の他の実施形態によるPCB製造方法を示す断面図である。
【
図19】本発明の他の実施形態によるPCB製造方法を示す断面図である。
【
図20】本発明の他の実施形態によるPCB製造方法を示す断面図である。
【
図21】本発明の他の実施形態によるPCB製造方法を示す断面図である。
【
図22】本発明の一実施形態による半導体パッケージの製造方法を示す断面図である。
【
図23】本発明の一実施形態による半導体パッケージの製造方法を示す断面図である。
【
図24】本発明の一実施形態による半導体パッケージの製造方法を示す断面図である。
【
図25】本発明の一実施形態による半導体パッケージの製造方法を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
次に、図面を参照しつつ、本発明の実施形態について詳細に説明する。以下の説明で、ある構成要素が他の構成要素の上部に存在すると記載されるとき、これは、他の構成要素のすぐその上に存在することもあり、その間に、第3の構成要素が介在することもある。また図面で、各構成要素の厚みや大きさは、説明の便宜及び明確性のために誇張され、説明と関係のない部分は省略されている。図面上で同一符号は、同じ要素を指す。一方、使われる用語は、単に本発明を説明するための目的で使われただけであり、意味限定や特許請求の範囲に記載された本発明の範囲を制限するために使われたものではない。
【0021】
図1は、本発明の実施形態による単層配線パターンを含んだ印刷回路基板(PCB:printed circuit board)に係る断面図である。
【0022】
図1を参照すれば、本実施形態のPCB 100は、ボディ樹脂110、配線パターン120、貫通コンタクト(through−hole contact)122及びソルダ・レジスト(SR:solder resist)130a,130bを有する。
【0023】
ボディ樹脂110は、ガラスファイバに熱硬化性樹脂を浸透させて半硬化状態にした樹脂のプリプレグ(prepreg)樹脂から形成されうる。しかし、ボディ樹脂110はプリプレグ樹脂に限定されるものではなく、他の多様な樹脂から形成されうる。例えば、ボディ樹脂110は、熱硬化性エポキシ樹脂、熱可塑性エポキシ樹脂、フィラ(filler)を含有した樹脂で形成されうる。
【0024】
配線パターン120は、ボディ樹脂110の上面または下面のうちいずれか一方の面にのみ形成されるが、このように、配線パターンがPCBを構成する本体部、例えば、ボディ樹脂のいずれか一面に形成される構造を単層配線パターン(one−layer wire pattern)構造という。一方、PCBの本体部の両面に配線パターンが形成される場合には、2層配線パターン(two−layer wire pattern)構造という。すなわち、本実施形態のPCB 100は、ボディ樹脂110のいずれか一面にのみ配線パターンが形成される単層配線パターン構造を有する。
【0025】
配線パターン120は、図示したように、ボディ樹脂110の内部に形成される埋没型(buried type)でありうる。しかし、これに限定されるものではなく、配線パターン120は、ボディ樹脂110の外部面に形成される一般型(normal type)でもありうる。このような配線パターン120は、
図9〜
図14、または
図15〜
図21についての説明部分で記載するように、金属薄膜上にメッキなどを介して、所定形態に配線パターンを形成し、ボディ樹脂に該当するプリプレグ樹脂などを圧着して結合させることによって形成されうる。しかし、配線パターン120の形成はかような方法に限定されるものではなく、ボディ樹脂110全面にメッキまたは蒸着された金属薄膜を、PR(photo resist)パターンを利用してエッチングすることによって、形成されうる。
【0026】
貫通コンタクト122は、配線パターン120のうち選択された所定パターン領域にのみ形成され、選択された所定パターン領域から拡張してボディ樹脂110を貫通するように形成されうる。すなわち、配線パターン120がボディ樹脂110上面に形成された場合、貫通コンタクト122は、配線パターン120から拡張してボディ樹脂110の下面に、貫通コンタクトの表面が露出するように、ボディ樹脂110を貫通して形成されうる。
【0027】
このような貫通コンタクト122は、
図9〜
図14、または
図15〜
図21から分かるように、金属薄膜上に配線パターン120が形成された後、選択された配線パターン120の一部分に、さらにメッキを介して貫通コンタクト122が形成され、配線パターン120及び貫通コンタクト122が形成された結果物を、ボディ樹脂110に該当するプリプレグ樹脂に圧着して結合させることによって具現されうる。しかし、貫通コンタクト122の形成方法は、上記方法に限定されるものではない。例えば、配線パターン120が形成されているボディ樹脂110面の反対面に、所定PRパターンマスクを利用して貫通コンタクトのためのビアホールを形成し、ビアホールを金属物質で充填することによって、貫通コンタクトを形成できる。
【0028】
ソルダ・レジスト130a,130bは、ボディ樹脂110の上面及び下面に形成されうる。このようなソルダ・レジスト130a,130bの所定部分には、多数の開口部Hが形成されるが、このような開口部Hは、追って半導体チップが結合するバンプ・ランド(bump land)、及びソルダボールが結合するソルダボール・ランドに形成されうる。
【0029】
本実施形態で、配線パターン120が、半導体チップが結合するボディ樹脂110の上面に形成される場合、配線パターン120が形成されているボディ樹脂110の上面に、バンプ・ランドが形成され、貫通コンタクト122が露出するボディ樹脂110の下面に、ソルダボール・ランドが形成されうる。反対に、配線パターン120がソルダボールと結合するボディ樹脂110の下面に形成される場合、配線パターン120が形成されているボディ樹脂110の下面に、ソルダボール・ランドが形成され、貫通コンタクト122が露出するボディ樹脂110の上面に、バンプ・ランドが形成されうる。
【0030】
一方、配線パターン120がソルダボールと結合するボディ樹脂110の下面に形成され、半導体チップがフリップチップ(flip−chip)ボンディングを介してボディ樹脂110の上面に結合する場合、貫通コンタクト122は、ボディ樹脂110の上面から外部に突出した構造で形成されうる。このように、貫通コンタクト122が外部に突出した構造を有することによって、追って半導体チップとフリップチップ・ボンディングを介して結合するとき、バンプ接合特性を向上させて結合をしっかりさせ、半導体パッケージの信頼性を向上させることができる。
【0031】
本実施形態のPCB 100は、配線パターンがボディ樹脂のいずれか一方の面にのみ形成され、反対面に配線パターンから拡張してボディ樹脂を貫通して貫通コンタクトが形成されることによって、非常に単純な構造のPCBを具現することができる。すなわち、従来PCB本体部の両面に配線パターンを形成し、かような配線パターンを連結するメタルコンタクトが形成された2層配線パターン構造の場合、その製造工程が複雑であり、PCBコストが高まるという結果を招いた。特に、メタルコンタクトを形成するためのビアホール加工工程が高コストになり、また信頼性問題に起因して収率が落ちるという問題があった。
【0032】
しかし、本実施形態のPCBの場合、単層配線パターン構造によって比較的構造が単純であるために、製造工程も単純であり、それによるPCB製造コストを顕著に下げることができる。特に、
図9〜
図14や
図15〜
図21から分かるように、配線パターン及び貫通コンタクトをメッキ方法を介して形成し、かような結果物を単純にプリプレグのようなボディ樹脂に圧着結合させてPCBを形成することによって、非常に容易にPCBを製造することができる。それによって、ビアホール工程を行う必要がないので、コストを顕著に下げることができ、収率低下の問題も解決することができる。
【0033】
図2は、本発明の実施形態による半導体パッケージに係る断面図である。
【0034】
図2を参照すれば、本実施形態の半導体パッケージ1000は、PCB 100’、半導体チップ200、密封材300及びソルダボール400を含む。
【0035】
PCB 100’は、
図1で説明したような単層配線パターン構造を含んだPCBである。すなわち、PCB 100’は、ボディ樹脂110、配線パターン120、貫通コンタクト122及びソルダ・レジスト130a,130bを含み、配線パターン120は、ボディ樹脂110の上面にのみ形成され、貫通コンタクト122が、配線パターン120からボディ樹脂110を貫通してボディ樹脂110の下面に露出する構造を有する。もちろん反対に、配線パターン120がボディ樹脂110の下面に形成され、突出パターンがボディ樹脂110の上面に露出する構造を有することができる。
【0036】
半導体チップ200は、接着剤220を介してPCB 100’に結合され、ボンディング・ワイヤ230及び連結ワイヤ240を介して、半導体チップ200内に形成された電子素子が、PCB 100’の配線パターン120に電気的に連結される。このような半導体チップ200は、DRAM(dynamic random−access memory)やフラッシュのようなメモリチップ、またはコントローラなどを構成するロジックチップでありうる。
【0037】
半導体チップ200がワイヤ・ボンディングを介してPCB 100’に連結されるので、接触抵抗低減のために、配線パターンの上面の開口部上に露出する配線パターン120上面には、金メッキパッド140が形成されうる。
【0038】
密封材300は、半導体チップ200を密封して外部と遮断する。このような密封材300は、熱硬化性または熱可塑性のエポキシ樹脂から形成されうる。
【0039】
ソルダボール400は、PCB 100’下面のソルダボール・ランドの位置に形成されるが、ソルダボール・ランドの部分には、配線パターン120から拡張され、ボディ樹脂110を貫通して形成された貫通コンタクト122の表面が露出している。このような貫通コンタクト122の露出した表面に、ソルダボール400が結合されうる。一方、ボンディング・ワイヤの結合部分と類似して、接触抵抗低減のために、貫通コンタクト122の露出表面には、金メッキパッド140が形成されうる。
【0040】
本実施形態は、ワイヤ・ボンディングを介して、半導体チップが、
図2のPCB 100’に実装されることにより、半導体パッケージが容易に具現されうることを示している。
【0041】
図3及び
図4は、本発明の他の実施形態による半導体パッケージに係る断面図である。
【0042】
図3を参照すれば、本実施形態の半導体パッケージ1000aは、PCB 100”、半導体チップ200、密封材300及びソルダボール400を含む。
【0043】
PCB 100”は、
図1で説明した単層配線パターン構造を含んだPCBである。ただし、本実施形態では、
図2の半導体パッケージとは異なり、半導体チップ200がフリップチップ・ボンディングを介してPCB 100”に結合するので、フリップチップ・ボンディングに適した配線パターン120が、ボディ樹脂110上面に形成される。すなわち、
図2の半導体パッケージ1000では、ワイヤ・ボンディングのために、PCB 100’の両側側面の配線パターン120部分がオープンされる構造であったが、本実施形態の半導体パッケージ1000aでは、フリップチップ・ボンディングのために、中央部の配線パターン120部分がオープンした構造となる。一般的に、フリップチップ・ボンディングの場合、バンプ250を介して半導体チップと結合される配線パターン120部分を、バンプ・ランドBと呼ぶ。
【0044】
半導体チップ200は、前述のように、フリップチップ・ボンディング法、すなわち、半導体チップの主面がバンプ250を介してPCB 100”に結合される。半導体チップ200がバンプ250を介してPCB 100”に結合される構造を、
図4にさらに詳細に図示している。
【0045】
密封材300は、
図2の半導体パッケージと同様に、半導体チップ200を密封して外部と遮断し、熱硬化性または熱可塑性のエポキシ樹脂で形成されうる。一方、本実施形態でのように、フリップチップ・ボンディング方式の半導体パッケージの場合、密封材300は、MUF(molded underfill)工程を介して形成されうる。ここで、MUF工程とは、半導体チップ200とPCB 100”との間の空間をアンダーフィルで充填する工程を別途に行わず、密封材300で半導体チップ200の外郭部分だけではなく、半導体チップ200とPCB 100”との間も共に充填する工程をいう。MUF工程で密封材300を形成する場合、半導体チップ200の外郭を覆う部分の密封材の材質と、半導体チップ200とPCB 100”との間の密封材材質とが同一である。
【0046】
しかし、密封材300は、MUF工程ではない一般的な工程を介して形成されうる。すなわち、まず、半導体チップ200とPCB 100”との間をアンダーフィルで充填し、その後、半導体チップの外郭部分に、外部密封樹脂を覆う工程を行い、密封材300を形成することもできる。このとき、半導体チップ200とPCB 100”との間を充填するアンダーフィルと、半導体チップ外郭を覆う外部密封樹脂は、同一材質で形成されうるが、互いに異なる材質から形成されうる。
【0047】
ソルダボール400は、
図2の半導体パッケージでのように、PCB 100”下面のソルダボール・ランドAの位置に形成される。すなわち、ボディ樹脂110を貫通して配線パターン120から拡張された貫通コンタクト122の露出表面に、ソルダボール400が結合される。本図面では、金メッキパッドが形成されていないが、接触抵抗低減のために、貫通コンタクト122の露出表面には、金メッキパッドが形成されうる。
【0048】
図4は、半導体チップ200とPCB 100”とがバンプ250を介して結合される構造についてさらに詳細に図示している。ここで、バンプ250は、微細バンプ252とバンプパッド254とから構成されうるが、バンプパッド254は、半導体チップのパッド、または半導体チップパッド上に、UBM(under bump metal)が結合された構造でありうる。このようなバンプ250は、配線パターン120上に形成されたバンプ・ランドBを介して、配線パターン120と結合される。
【0049】
本実施形態の半導体パッケージで、半導体チップ200とPCB 100”との結合高さは、図示しているように、バンプ、すなわち微細バンプ252とバンプパッド254との厚みの和であるh1となる。かような構造の半導体パッケージでの結合高さは、ただバンプにのみ依存する。一方、かような構造の半導体パッケージは、配線パターン120がボディ樹脂110の上面に形成されて埋没構造で形成されるので、バンプ・ランド構造は、「buried+SMD(solder mask defined)」構造を有することができる。
【0050】
図5及び
図6は、本発明のさらに他の実施形態による半導体パッケージに係る断面図である。
【0051】
図5を参照すれば、本実施形態の半導体パッケージ1000bは、PCB 100a、半導体チップ200、密封材300及びソルダボール400を含む。
【0052】
PCB 100aは、
図3と若干異なる構造を有する。すなわち、PCB 100aは、配線パターン120がボディ樹脂110の下面に形成され、それによって、配線パターン120にソルダボールが結合するソルダボール・ランドA’が形成される。また、半導体チップ200と結合するバンプ・ランドB’は、配線パターン120から拡張され、ボディ樹脂110を貫通して形成された貫通コンタクト122’に形成される。
【0053】
一方、このように、バンプ・ランドB’が貫通コンタクト122’を介して形成される場合には、図示しているように、貫通コンタクト122’の高さをさらに増すことによって、貫通コンタクト122’が、ボディ樹脂110の上面から突出するように形成できる。このように、貫通コンタクト122’をボディ樹脂110の上面から突出させることによって、バンプ250との接合特性を向上させることができる。それ以外の部分は、
図1または
図3の部分と同一または類似している、それについての説明は省略する。
【0054】
図6を参照すれば、本実施形態の半導体パッケージは、貫通コンタクト122’がボディ樹脂110の上面から突出した構造を有する。それによって、半導体チップ200とのフリップチップ・ボンディング時に、バンプ250の接合特性を向上させることができる。また、半導体チップ200とPCB 100aとの結合高さは、図示しているように、バンプ250の厚みに、貫通コンタクトの突出部分の所定高さが加えられたh2になり、
図4の結合高さよりはさらに高い。それによって、アンダーフィル工程が容易であり、特に、MUF工程においても、半導体チップ200とPCB 100aとの間の空間を十分に充填することができ、MUF工程性を向上させることができ、それによる信頼性向上に寄与することができる。
【0055】
一方、貫通コンタクト122’が、上部ソルダ・レジスト130aとほぼ同じ高さで突出するので、バンプ・ランド構造は、NSMD(non solder mask defined)構造を有することができる。それによって、非常に小サイズの微細バンプ(fine pitch bump)がフリップチップ・ボンディングに適用される場合にも、半導体パッケージ具現にいかなる問題も発生しない。
【0056】
図7は、本発明のさらに他の実施形態による半導体パッケージに係る断面図である。
【0057】
図7を参照すれば、本実施形態の半導体パッケージ1000cは、
図3と同じ構造の半導体パッケージであり、
図3で述べられたように、密封材300が、アンダーフィル310と外部密封樹脂320とから別個に形成されるという点のみに違いがある。アンダーフィル310と外部密封樹脂320は、一般的に異なる材質から形成されるが、同一材質から形成されることもある。
【0058】
一方、このように、アンダーフィル310と外部密封樹脂320とを含む密封材300は、
図3の半導体パッケージだけではなく、
図5の半導体パッケージ構造にも適用されうる。
【0059】
図8は、本発明の実施形態による電気電子装置に係るブロック構造図である。
【0060】
図8を参照すれば、本実施形態の電気電子装置500は、制御部510、入出力部520、メモリ部530、インターフェース部540及びバス550を含む。制御部510、入出力部520、メモリ部530及びインターフェース部540は、バス550を介して互いに連結されている。
【0061】
制御部510は、命令を行うための少なくとも1つのプロセッサ、例えば、マイクロプロセッサ、デジタル信号プロセッサ(digital signal processor)またはマイクロ制御器(microcontroller)を含む。
【0062】
入出力部520は、電気電子装置500の外部からデータまたは信号を入力されたり、または電気電子装置500の外部にデータまたは信号を出力できる。例えば、入出力部520は、キーボード、キーパッドまたはディスプレイ素子を含むことができる。メモリ部530は、制御部510で行われた命令を保存することができるが、DRAM、フラッシュのような多様なメモリがメモリ部を構成できる。インターフェース部540は、ネットワークと通信してデータを送受信することができる。
【0063】
本実施形態の電気電子装置500は、制御部510、メモリ部530、及びインターフェース部540のうち少なくとも一つは、前述の
図2〜
図7に例示した半導体パッケージから形成されうる。すなわち、
図2〜
図7に例示した半導体パッケージは、制御部510、メモリ部530及びインターフェース部540を構成するメモリチップまたはロジックチップに係る半導体パッケージでありうる。
【0064】
本実施形態の電気電子装置500は、モバイルシステム、例えば、PDA(personal digital assistant)、携帯コンピュータ、ウェブタブレット(web tablet)、無線電話(wireless phone)、モバイル電話、デジタル音楽再生器、メモリカード、またはデータ伝送機または受信機に利用されうる。
【0065】
図9〜
図14は、本発明の実施形態によるPCB製造方法を示す断面図である。
【0066】
図9を参照すれば、キャリアの機能を行う金属薄膜105上に、配線パターン120を形成する。金属薄膜105は、例えば、銅薄膜または銅メッキ薄膜でありうる。金属薄膜105は、銅ではない他の金属によって形成されうる。
【0067】
配線パターン120は、マスクを利用して、メッキ(plating)を介して要求される配線構造に形成されうる。しかし、メッキ方法ではない蒸着のような他の方法で形成されうる。このような配線パターン120は、金属薄膜105と同一の金属、例えば、銅によって形成されうる。しかし、これに限定されるものではなく、金属薄膜105と異なる金属によっても形成されうる。
【0068】
図10を参照すれば、配線パターン120のうち選択された部分で、貫通コンタクト122を形成する。貫通コンタクト122は、追って結合されるボディ樹脂の厚みを考慮して、適切な高さに形成されうる。例えば、
図3の半導体パッケージのように、貫通コンタクト122がソルダボール・ランドに利用される場合には、配線パターン120及び貫通コンタクト122の高さがボディ樹脂110の厚みと同じになるように、貫通コンタクト122を形成できる。また、
図5の半導体パッケージのように、貫通コンタクト122がバンプ・ランドに利用される場合には、貫通コンタクト122がボディ樹脂110の外部に突出せねばならないので、配線パターン120及び貫通コンタクト122の高さが、ボディ樹脂110の厚みよりさらに大きくなるように、貫通コンタクト122を形成できる。
【0069】
このような貫通コンタクト122は、配線パターン120と同じ材質、すなわち、銅によってメッキ法を介して形成されうる。しかし、メッキ法に限定されるものではなく、他の方法及び他の材質を介して貫通コンタクト122が形成されうる。
【0070】
図11及び
図12を参照すれば、貫通コンタクト122が形成された結果物と、ボディ樹脂110とを互いに圧着し、貫通コンタクト122をしてボディ樹脂110を貫通させる。
図12で、配線パターン120までボディ樹脂110の内部に挿入されるようにしたが、場合によっては、貫通コンタクト122のみボディ樹脂110に挿入させることもできる。このように、貫通コンタクト122のみボディ樹脂110に挿入する場合には、ボディ樹脂110の厚みに対して、貫通コンタクト122の高さだけを考慮せねばならず、また配線パターン120間は、配線パターン120のような厚みの他の物質を充填しておくことが可能である。
【0071】
前述のように、配線パターン120がボディ樹脂110の内部に挿入され、配線パターン120がボディ樹脂110の内部に形成される場合には、埋没型配線パターンになって、配線パターン120がボディ樹脂110に挿入されずに、ボディ樹脂110の外部面に形成される場合は、一般型配線パターンになる。
【0072】
ここで、ボディ樹脂110は、プリプレグ樹脂から形成されうるが、他の樹脂から形成されうる。例えば、ボディ樹脂110は、熱硬化性及び熱可塑性のエポキシ樹脂、またはフィラ(filler)を含有した樹脂で形成されうる。
【0073】
図13を参照すれば、ボディ樹脂110が、配線パターン120及び貫通コンタクト122と完全に結合されれば、上部の金属薄膜105をエッチングを介して除去する。
【0074】
図14を参照すれば、金属薄膜105の除去後、ボディ樹脂110の上下面全面にソルダ・レジスト130a,130bを形成し、ソルダボール・ランドまたはバンプ・ランドの位置に、配線パターン120または貫通コンタクト122の表面を露出させる開口部Hを形成する。開口部Hに露出した配線パターン120の表面、または貫通コンタクト122の表面上には、ときによって金メッキパッドが形成されうる。
【0075】
前述のように、配線パターン120に、ソルダボール・ランドまたはバンプ・ランドのうちいずれか一つが形成され、貫通コンタクト122に、残りの一つが形成されうる。特に、
図5のように、貫通コンタクト122がボディ樹脂110の上面から外部に突出するように形成された場合には、配線パターン120にソルダボール・ランドが形成され、貫通コンタクト122にバンプ・ランドが形成されうる。
【0076】
図15〜
図21は、本発明の他の実施形態によるPCB製造方法を示す断面図であり、本実施形態のPCB製造方法は、一回の工程で2個のPCBを製造する方法を示している。
【0077】
図15を参照すれば、接着剤層101両面に、キャリアである金属薄膜105a,105bを接着する。金属薄膜105a,105bは、前述のように、銅薄膜または銅メッキ薄膜であるが、それらに限定されるものではない。
【0078】
図16を参照すれば、両側金属薄膜105a,105b上に、配線パターン120a,120bをそれぞれ形成する。配線パターン120a,120bは、金属薄膜105a,105bと同じ材質の銅を利用してメッキを介して形成できるが、材質や形成方法がそれらに限定されるものではない。
【0079】
図17を参照すれば、両側配線パターン120a,120bのうち選択された部分に、貫通コンタクト122a,122bをそれぞれ形成する。貫通コンタクト122a,122bは、配線パターン120と同じ材質によってメッキを介して形成されうるが、やはり材質や形成方法がそれらに限定されるものではない。一方、貫通コンタクト122a,122bの高さは、ボディ樹脂の厚みを考慮して適切に調節されるものである。
【0080】
図18を参照すれば、貫通コンタクト122a,122bが形成された両側結果物を、圧着を介してボディ樹脂110a,110b、例えば、プリプレグ樹脂にそれぞれ結合させる。配線パターン120がボディ樹脂110a,110bに挿入されるか否かによって、埋没型配線パターンであるか、あるいは一般型配線パターンになりうる。ボディ樹脂110a,110bは、プリプレグ樹脂から形成されうるが、ボディ樹脂110の材質がそれに限定されるものではない。
【0081】
図19を参照すれば、ボディ樹脂110a,110bを、配線パターン120a,120b及び貫通コンタクト122a,122bに結合した後、接着剤層101を除去し、ソルダ・レジスト形成前の2個のプリPCB 100Pに分離する。その後の段階では、各プリPCB 100Pに係る工程は同一であるので、一つについてのみ記載する。
【0082】
図20を参照すれば、分離されたプリPCB 100P下部の金属薄膜105aをエッチングを介して除去する。
【0083】
図21を参照すれば、金属薄膜105aの除去後、ボディ樹脂110aの上下面全面にソルダ・レジスト130a,130bを形成し、ソルダボール・ランドまたはバンプ・ランドの位置に、配線パターン120a及び貫通コンタクト122aの表面を露出させる開口部Hを形成する。
【0084】
本実施形態のPCB製造方法は、一回の工程で2個のPCBを一回に製造することができるので、PCBの工程単価を下げることができ、また生産速度を顕著に向上させることができる。
【0085】
図22〜
図25は、本発明の実施形態による半導体パッケージの製造方法を示す断面図である。
【0086】
図22を参照すれば、まず、単層配線パターンを含んだPCB 100aを製造する。このようなPCB 100aは、
図9〜
図14または
図15〜
図21を介して製造することができる。一方、本実施形態では、
図5の半導体パッケージを製造するために、貫通コンタクト122’がボディ樹脂110の上面から突出するように形成されたが、
図3の半導体パッケージを製造する場合には、貫通コンタクト122がボディ樹脂110の上面から突出しないように形成できる。
【0087】
図23を参照すれば、PCB 100aに、半導体チップ200をフリップチップ・ボンディング、すなわち、バンプ250を利用して結合する。本実施形態では、フリップチップ・ボンディング法を利用したが、
図2のように、ワイヤ・ボンディングを介して半導体チップをPCBに結合できる。ワイヤ・ボンディングを介して半導体チップを結合する場合には、配線パターンがボディ樹脂上面に形成され、配線パターンをオープンする開口部も、PCBの両側外郭側面の上面に形成されうる。また、ボンディング・ワイヤとの接触抵抗低減のために、露出した配線パターン表面に、金メッキパッドが形成されうる。
【0088】
図24を参照すれば、半導体チップ200をPCB 100aに結合した後、密封材300を利用して半導体チップ200を密封する。密封材300は、前述のように、MUF工程を介して形成されうるが、これに限定されずに、他の方法で形成されもする。例えば、一般的な方法であるアンダーフィルをまず形成した後、外部密封樹脂で半導体チップを密封する方式で形成することもできる。
【0089】
図25を参照すれば、密封材300の形成後、PCB 100aの下部にソルダボール400を形成する。このようなソルダボール400は、追ってシステムボードのような外部大型基板に半導体パッケージを実装するときに利用されうる。
【0090】
以上、本発明の実施形態を図面に基づいて説明したが、それらは例示的なものに過ぎず、本技術分野の当業者であるならば、それらから多様な変形及び均等な他実施形態が可能であるという点を理解することができるであろう。よって、本発明の真の技術的保護範囲は、特許請求の範囲の技術的思想によってのみ決まるものである。