(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】実施の形態1における半導体装置の構成を示す概略平面図である。
【
図2】実施の形態1における半導体装置を構成するメモリセルの等価回路図である。
【
図3】
図2の等価回路に対応した具体的な構成を示す概略断面図である。
【
図4】実施の形態1における半導体装置の構成を下層から順に示す1層目の概略平面図である。
【
図5】実施の形態1における半導体装置の構成を下層から順に示す2層目の概略平面図である。
【
図6】実施の形態1における半導体装置の構成を下層から順に示す3層目の概略平面図である。
【
図7】
図6のVII−VII線に沿う概略断面図である。
【
図8】
図6のVIII−VIII線に沿う概略断面図である。
【
図9】実施の形態1における半導体装置の製造方法の第1工程を示す図であり、(A)は
図7に対応する概略断面図であり、(B)は
図8に対応する概略断面図であり、(C)は周辺回路の概略断面図である。
【
図10】実施の形態1における半導体装置の製造方法の第2工程を示す図であり、(A)は
図7に対応する概略断面図であり、(B)は
図8に対応する概略断面図であり、(C)は周辺回路の概略断面図である。
【
図11】実施の形態1における半導体装置の製造方法の第3工程を示す図であり、(A)は
図7に対応する概略断面図であり、(B)は
図8に対応する概略断面図であり、(C)は周辺回路の概略断面図である。
【
図12】実施の形態1における半導体装置の製造方法の第4工程を示す図であり、(A)は
図7に対応する概略断面図であり、(B)は
図8に対応する概略断面図であり、(C)は周辺回路の概略断面図である。
【
図13】実施の形態1における半導体装置の製造方法の第5工程を示す図であり、(A)は
図7に対応する概略断面図であり、(B)は
図8に対応する概略断面図であり、(C)は周辺回路の概略断面図である。
【
図14】実施の形態1における半導体装置の製造方法の第6工程を示す図であり、(A)は
図7に対応する概略断面図であり、(B)は
図8に対応する概略断面図であり、(C)は周辺回路の概略断面図である。
【
図15】実施の形態1における半導体装置の製造方法の第7工程を示す図であり、(A)は
図7に対応する概略断面図であり、(B)は
図8に対応する概略断面図であり、(C)は周辺回路の概略断面図である。
【
図16】実施の形態1における半導体装置の製造方法の第8工程を示す図であり、(A)は
図7に対応する概略断面図であり、(B)は
図8に対応する概略断面図であり、(C)は周辺回路の概略断面図である。
【
図17】実施の形態1における半導体装置の製造方法の第9工程を示す図であり、(A)は
図7に対応する概略断面図であり、(B)は
図8に対応する概略断面図であり、(C)は周辺回路の概略断面図である。
【
図18】実施の形態1における半導体装置の製造方法の第10工程を示す図であり、(A)は
図7に対応する概略断面図であり、(B)は
図8に対応する概略断面図であり、(C)は周辺回路の概略断面図である。
【
図19】実施の形態1における半導体装置の製造方法の第11工程を示す図であり、(A)は
図7に対応する概略断面図であり、(B)は
図8に対応する概略断面図であり、(C)は周辺回路の概略断面図である。
【
図20】実施の形態1における半導体装置の製造方法の第12工程を示す図であり、(A)は
図7に対応する概略断面図であり、(B)は
図8に対応する概略断面図であり、(C)は周辺回路の概略断面図である。
【
図21】実施の形態1における半導体装置の製造方法の第13工程を示す図であり、(A)は
図7に対応する概略断面図であり、(B)は
図8に対応する概略断面図であり、(C)は周辺回路の概略断面図である。
【
図22】実施の形態1における半導体装置の製造方法の第14工程を示す図であり、(A)は
図7に対応する概略断面図であり、(B)は
図8に対応する概略断面図であり、(C)は周辺回路の概略断面図である。
【
図23】関連技術における半導体装置の構成を下層から順に示す1層目の概略平面図である。
【
図24】関連技術における半導体装置の構成を下層から順に示す2層目の概略平面図である。
【
図26】
図24のXXVI−XXVI線に沿う概略断面図である。
【
図27】関連技術における半導体装置の製造方法の第1工程を示す図であり、(A)は
図25に対応する概略断面図であり、(B)は
図26に対応する概略断面図であり、(C)は周辺回路の概略断面図である。
【
図28】関連技術における半導体装置の製造方法の第2工程を示す図であり、(A)は
図25に対応する概略断面図であり、(B)は
図26に対応する概略断面図であり、(C)は周辺回路の概略断面図である。
【
図29】関連技術における半導体装置の製造方法の第3工程を示す図であり、(A)は
図25に対応する概略断面図であり、(B)は
図26に対応する概略断面図であり、(C)は周辺回路の概略断面図である。
【
図30】関連技術における半導体装置の製造方法の第4工程を示す図であり、(A)は
図25に対応する概略断面図であり、(B)は
図26に対応する概略断面図であり、(C)は周辺回路の概略断面図である。
【
図31】関連技術における半導体装置の製造方法の第5工程を示す図であり、(A)は
図25に対応する概略断面図であり、(B)は
図26に対応する概略断面図であり、(C)は周辺回路の概略断面図である。
【
図32】関連技術における半導体装置の製造方法の第6工程を示す図であり、(A)は
図25に対応する概略断面図であり、(B)は
図26に対応する概略断面図であり、(C)は周辺回路の概略断面図である。
【
図33】関連技術における半導体装置の製造方法の第7工程を示す図であり、(A)は
図25に対応する概略断面図であり、(B)は
図26に対応する概略断面図であり、(C)は周辺回路の概略断面図である。
【
図34】関連技術における半導体装置の製造方法の第8工程を示す図であり、(A)は
図25に対応する概略断面図であり、(B)は
図26に対応する概略断面図であり、(C)は周辺回路の概略断面図である。
【
図35】実施の形態2における半導体装置の構成を
図6のVIII−VIII線に対応する断面で示す概略断面図である。
【
図36】実施の形態2における半導体装置の製造方法の第1工程を示す図であり、(A)は
図7の断面に対応する概略断面図であり、(B)は
図35に対応する概略断面図である。
【
図37】実施の形態2における半導体装置の製造方法の第2工程を示す図であり、(A)は
図7の断面に対応する概略断面図であり、(B)は
図35に対応する概略断面図である。
【
図38】実施の形態2における半導体装置の製造方法の第3工程を示す図であり、(A)は
図7の断面に対応する概略断面図であり、(B)は
図35に対応する概略断面図である。
【
図39】実施の形態3における半導体装置の構成を概略的に示す平面図である。
【
図41】関連技術における半導体装置の構成を概略的に示す平面図である。
【
図42】
図41のXLII−XLII線に沿う概略断面図である。
【
図43】実施の形態4における半導体装置の構成を概略的に示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、実施の形態について図に基づいて説明する。
(実施の形態1)
図1を参照して、本実施の形態の半導体装置DVは、たとえばシリコン単結晶からなる半導体ウェハなどの半導体基板SUBの主表面上に複数種類の回路が形成されている。一例として、半導体装置DVを構成する回路として、信号入出力回路、DA(Digital/Analog)−ADコンバータ、電源回路、CPU(Central Processing Unit)、Flashメモリ、およびSRAM(Static Random Access Memory)が挙げられる。
【0012】
半導体装置DVを構成する各回路の役割は以下のとおりである。まず信号入出力回路では、当該半導体装置DVの外部に配置される回路との電気信号の入出力などがなされる。DA−ADコンバータでは、アナログ信号とデジタル信号との変換が行なわれる。電源回路では半導体装置DVの駆動に必要な電力の供給や、当該電力の制御がなされる。CPUでは論理回路による論理演算が行なわれる。またFlashメモリやSRAMではデータの格納が行なわれる。
【0013】
次に、本実施の形態の半導体装置に用いられるSRAMメモリセルの回路構成について
図2を用いて説明する。
【0014】
図2を参照して、SRAMメモリセルは、たとえばビット線対BL、/BLと、ワード線WLと、フリップフロップ回路と、1対のアクセストランジスタT5、T6と、1対のキャパシタC1、C2とを有している。
【0015】
フリップフロップ回路は2つのCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)インバータを有している。一方のCMOSインバータは、ドライバトランジスタT1と負荷トランジスタT3とにより構成されている。他方のCMOSインバータは、ドライバトランジスタT2と負荷トランジスタT4とにより構成されている。
【0016】
SRAMはフリップフロップ回路を有することにより、情報として蓄えられた電荷を所定の周期で元に戻すいわゆるリフレッシュと呼ばれる処理を不要とする半導体記憶装置である。本実施の形態におけるSRAMはさらに、DRAMと同等のキャパシタC1、C2を有している。
【0017】
フリップフロップ回路においては、ドライバトランジスタT1および負荷トランジスタT3の各ゲート電極とキャパシタC1の一方電極とは、アクセストランジスタT6のソースSと電気的に接続されている。アクセストランジスタT6のソースSはドライバトランジスタT2および負荷トランジスタT4の各ドレインDと電気的に接続されており、これらが接続された領域は第1の記憶ノード部として機能する。
【0018】
ドライバトランジスタT2および負荷トランジスタT4の各ゲート電極とキャパシタC2の一方電極とは、アクセストランジスタT5のソースSと電気的に接続されている。アクセストランジスタT5のソースSはドライバトランジスタT1および負荷トランジスタT3の各ドレインDと電気的に接続されており、これらが接続された領域は第2の記憶ノード部として機能する。
【0019】
ドライバトランジスタT1、T2の各ソースSはGND電位に電気的に接続されており、負荷トランジスタT3、T4の各ソースSは、電圧Vccを印加するVcc配線(電源供給配線)に電気的に接続されている。さらにキャパシタC1、C2の各々の他方電極は、上記電圧Vccの1/2である電圧Vcc/2を印加するVcc/2配線に電気的に接続されている。1対のビット線対BL、/BLのそれぞれは、1対のアクセストランジスタT5およびT6のドレインDと接続されている。
【0020】
フリップフロップ回路を構成するドライバトランジスタT1、T2は、たとえばnチャネル型のMOSトランジスタである。負荷トランジスタT3、T4は、たとえばpチャネル型のTFTである。またアクセストランジスタT5、T6は、たとえばnチャネル型のMOSトランジスタである。このように本実施の形態のSRAMは、負荷トランジスタがTFTであり、かつDRAMと同等のキャパシタが付加された、いわゆるAdvanced SRAMである。
【0021】
次に、
図2に示すSRAMのメモリセルに対応した半導体装置の具体的な構成について、
図3を用いて説明する。ただし
図3の断面図は、特定の領域における断面の態様を示す図ではなく、
図2に示すトランジスタやキャパシタなどの各要素が半導体装置内で呈する形を説明するために寄せ集めたものである。
【0022】
図3を参照して、図中左側はSRAMメモリセルの形成領域を示しており、図中右側は周辺回路の形成領域を示している。本実施の形態に係る半導体装置は、たとえばシリコン単結晶からなるp型の半導体基板SUBの主表面に形成されている。
【0023】
半導体基板SUBの主表面はSTI(Shallow Trench Isolation)により電気的に分離されている。このSTIは、半導体基板SUBの主表面に形成された溝内に絶縁膜SIを埋め込むことにより形成されている。このSTIによって電気的に分離された半導体基板SUBの主表面に、SRAMメモリセル用のトランジスタTGと周辺回路用のトランジスタTGとが形成されている。
【0024】
図中左側のメモリセル形成領域には、半導体基板SUBの主表面にp型ウエル領域PWLが形成されている。また、図中右側の周辺回路領域にはp型ウエル領域PWLとn型ウエル領域NWLとが形成されている。SRAMメモリセル用のトランジスタTGと周辺回路用のトランジスタTGとの各々は、1対のソース/ドレイン領域SDと、ゲート絶縁膜GIと、ゲート電極GEとを有している。
【0025】
1対のソース/ドレイン領域SDの各々は半導体基板SUBの主表面に互いに間隔をあけて形成されている。ゲート電極GEは1対のソース/ドレイン領域SDに挟まれる半導体基板SUBの主表面上にゲート絶縁膜GIを介在して形成されている。
【0026】
絶縁膜HMがゲート電極GE上に形成されている。この絶縁膜HMは、たとえばTEOS(Tetra Ethyl Ortho Silicate)を原料として形成されたシリコン酸化膜とシリコン窒化膜との積層構造よりなっている。絶縁膜HMは、この絶縁膜HMをマスクとしたいわゆる自己整合処理を行なう際のエッチングのストッパ膜として機能するものである。
【0027】
ゲート絶縁膜GIおよびゲート電極GEの側壁には絶縁膜NOが形成されている。ゲート絶縁膜GI、ゲート電極GEおよび絶縁膜HMの積層構造の側壁には、側壁絶縁膜SWが形成されている。側壁絶縁膜SWも絶縁膜HMと同様に、側壁絶縁膜SWをマスクとしたいわゆる自己整合処理を行なう際のエッチングのストッパ膜として機能するものである。
【0028】
なおゲート電極GE上に絶縁膜HMが形成されるが、
図3の断面図に示されない紙面奥行き方向に延びる領域において、ゲート電極GEは他の配線と電気的に接続されている。
【0029】
SRAMメモリセル用と周辺回路用との各トランジスタTG上を覆うように、ライナー膜ILと、層間絶縁膜II1と、絶縁膜IIとが下から順に半導体基板SUB上に形成されている。SRAMメモリセルの形成領域においては、ソース/ドレイン領域SD上のライナー膜IL、層間絶縁膜II1および絶縁膜IIが選択的に除去されており、その除去された部分にプラグ導電層PLが形成されている。
【0030】
SRAMメモリセル用と周辺回路用との各トランジスタTG上を覆うように、絶縁膜HM、IIなどの上に層間絶縁膜II2が形成されている。SRAMメモリセルの形成領域においては、層間絶縁膜II2にプラグ導電層PLに達するスルーホールが形成されており、そのスルーホール内にコンタクト導電層CTCが形成されている。このコンタクト導電層CTCに電気的に接続するように層間絶縁膜II2上にビット線BLなどの配線層が延在している。
【0031】
また周辺回路の形成領域においては層間絶縁膜II2の上面からソース/ドレイン領域SDやゲート電極GEに達するコンタクトホールが形成されており、これらのコンタクトホール内にコンタクト導電層CTCが形成されている。このコンタクト導電層CTCに電気的に接続するように層間絶縁膜II2上に配線層が延在している。
【0032】
この配線層を覆うように層間絶縁膜II2上に、たとえばシリコン酸化膜からなる層間絶縁膜II3、II4、II5、II6が順次形成されており、層間絶縁膜II6の上面に接するように、たとえばシリコン窒化膜からなる絶縁膜I1が形成されている。さらに絶縁膜I1の上面に接するように、たとえばシリコン酸化膜からなる層間絶縁膜II7、II8、II9、II10が順次形成されている。
【0033】
層間絶縁膜II3上には、下層配線2Gが形成されている。下層配線2Gは、たとえば導電層SCとプラグ導電層PLとにより、トランジスタTGのソース/ドレイン領域SDと電気的に接続されている。下層配線2Gは、概ねキャパシタと平面視において重なる領域に形成されることが好ましい。下層配線2Gは、たとえば不純物がドープされた多結晶シリコン(以下、「ドープトポリシリコン」と表記する)膜から構成されることが好ましい。また下層に形成されるトランジスタTGなどがたとえばnチャネル型トランジスタである場合には、下層配線2Gは当該トランジスタTGとの電気的な接続を容易にするため、たとえばn型の不純物イオンを含む多結晶シリコンから構成されていてもよい。
【0034】
層間絶縁膜II4上には、導電層TPが形成されている。この導電層TPは多結晶シリコン(ポリシリコン)よりなる半導体層であり、SRAMの負荷トランジスタT3、T4(
図1参照)としてのTFTのチャネル領域と、そのチャネル領域を挟む1対のソース/ドレイン領域とを有している。また導電層TPには、TFTに電源を供給するための電源供給配線の一部が含まれる。導電層TPは、概ねキャパシタと平面視において重なる領域に形成されることが好ましい。
【0035】
層間絶縁膜II5上には、TFTのゲート電極TDが形成されている。ゲート電極TDはドープトポリシリコンを含む半導体層であることが好ましい。ゲート電極TDと下層配線2Gとの電気的な接続は、データノードコンタクトDBと呼ばれる導電層によりなされることが好ましい。このデータノードコンタクトDBはゲート電極TDから下層配線2Gに向けて延在する途中で、導電層TPの端部と接し、導電層TPと電気的に接続されるものである。
【0036】
データノードコンタクトDBは、SRAMのフリップフロップ回路(クロスカップル)を形成するための導電層であり、たとえばゲート電極TDと同様にドープトポリシリコンを含む半導体層により形成される。データノードコンタクトDBは、ゲート電極TDから下層配線2Gまで、層間絶縁膜II4、II5を貫通するように、半導体基板SUBの主表面に略垂直な方向に延在するように形成されることが好ましい。
【0037】
データノードコンタクトDBは、ゲート電極TDより上層のたとえばキャパシタをゲート電極TDに電気的に接続するように形成されてもよく、下層配線2Gより下層のたとえば導電層SCを下層配線2Gに電気的に接続するように形成されてもよい。この場合、データノードコンタクトDBは、たとえばキャパシタからゲート電極TD、導電層TPおよび下層配線2Gを貫通し、導電層SCに達するように形成されてもよい。
【0038】
層間絶縁膜II6上には、キャパシタが形成されている。キャパシタは、下部電極となるストレージノードSNと、上部電極となるセルプレートCPと、キャパシタ誘電体膜DEとを有している。キャパシタ誘電体膜DEは、ストレージノードSNとセルプレートCRとの間に挟まれている。このキャパシタのストレージノードSNは、データノードコンタクトDBの上面に接することにより、データノードコンタクトDBと電気的に接続されている。
【0039】
キャパシタより上方の、たとえば層間絶縁膜II8上および層間絶縁膜II9上には、メタル配線MTLが形成されている。メタル配線MTLはたとえばアルミニウム、アルミニウム銅の合金、銅、タングステンなどからなっている。このメタル配線MTLは、その上面および下面が、たとえばタンタル、チタン、窒化チタンなどからなるバリアメタルBRLにて覆われていることが好ましい。また上記のメタル配線MTL同士の接続や、メタル配線MTLとビット線BLとの接続は、たとえば銅やタングステンなどからなるメタルコンタクト導電層MCTによりなされることが好ましい。
【0040】
次に、本実施の形態の半導体装置の具体的な構成について、
図4〜
図8を用いて説明する。なお
図4〜
図6において太線で囲まれた領域は1つのSRAMメモリセル(ユニットセル)の形成領域を示している。
【0041】
図4を参照して、半導体基板SUBの主表面にはSTIなどの素子分離構造が形成されており、その素子分離構造によって複数の活性領域1Fが半導体基板SUBの主表面において互いに電気的に分離されている。この活性領域1Fは、
図4中上下方向に延在している。この活性領域1Fと直交するようにゲート電極GEが、
図4中左右方向に延在している。この活性領域1Fとゲート電極GEとの交差部付近に、SRAMメモリセルに含まれる各トランジスタT1、T2、T5、T6が形成されている。
【0042】
図7を参照して、トランジスタT1、T2、T5、T6の各々は、半導体基板SUBの主表面において活性領域1Fに形成された1対のソース/ドレイン領域SDと、その1対のソース/ドレイン領域SDに挟まれる半導体基板SUBの主表面上にゲート絶縁膜GIを介在して形成されたゲート電極GEとを有している。
【0043】
図4を参照して、ユニットセル内において、ドライバトランジスタT1のドレイン領域とアクセストランジスタT5のソース領域とは共通の不純物領域から構成されており、互いに電気的に接続されている。またドライバトランジスタT2のドレイン領域とアクセストランジスタT6のソース領域とは共通の不純物領域から構成されており、互いに電気的に接続されている。またアクセストランジスタT5のゲート電極GEとアクセストランジスタT6のゲート電極GEとは共通の導電層により一体となるよう構成されており、互いに電気的に接続されている。
【0044】
また
図4中上下方向に隣り合うユニットセル間においては、ドライバトランジスタT1のソース領域同士が共通の不純物領域から構成されており、互いに電気的に接続されている。また
図4中上下方向に隣り合うユニットセル間においては、ドライバトランジスタT2のソース領域同士も共通の不純物領域から構成されており、互いに電気的に接続されている。また
図4中左右方向に隣り合うユニットセル間においては、アクセストランジスタT5、T6のゲート電極GE同士が各ユニットセル間で一体となるように構成されており、互いに電気的に接続されている。
【0045】
図7を参照して、トランジスタT1、T2、T5、T6の各々のゲート電極GEは、たとえばドープトポリシリコン膜GE1と、タングステンシリサイド膜GE2とが積層されたいわゆるポリサイド構造となっている。またトランジスタT1、T2、T5、T6の各々のゲート電極GEは、ドープトポリシリコン膜単層からなっていてもよい。
【0046】
ゲート電極GE上には絶縁膜HMが形成されている。この絶縁膜HMは、たとえばTEOS(Tetra Ethyl Ortho Silicate)を原料として形成されたシリコン酸化膜とシリコン窒化膜との積層構造よりなっている。
【0047】
ゲート絶縁膜GIおよびゲート電極GEの側壁には、たとえばシリコン酸化膜よりなる絶縁膜NOが形成されている。またゲート絶縁膜GI、ゲート電極GEおよび絶縁膜HMの積層構造の側壁には、絶縁膜NOの側部を覆うように側壁絶縁膜SWが形成されている。側壁絶縁膜SWは、シリコン窒化膜で形成されても、シリコン酸化膜とシリコン窒化膜との組合せで形成されてもよい。
【0048】
図7および
図8を参照して、半導体基板SUBの主表面上には、ライナー膜ILと、層間絶縁膜II1と、絶縁膜IIとが下から順に形成されている。SRAMメモリセルの形成領域内においては、ソース/ドレイン領域SD上のライナー膜IL、層間絶縁膜II1および絶縁膜IIが選択的に除去されている。これにより、ライナー膜IL、層間絶縁膜II1および絶縁膜IIの各々を貫通してソース/ドレイン領域SDに達するコンタクトホールCH1が形成されている。このコンタクトホールCH1の内部には、ソース/ドレイン領域SDに接続されたプラグ導電層PLが形成されている。このプラグ導電層PLの上面の高さ位置は、層間絶縁膜II1の上面の高さ位置よりも低く、かつ絶縁膜HMの上面の高さ位置と同じかそれよりも低い。
【0049】
図4を参照して、コンタクトホールCH1は、1つの活性領域1Fにおけるドライバトランジスタの1対のソース/ドレイン領域SDと、アクセストランジスタの1対のソース/ドレイン領域SDとの上方を繋ぐように開口している。このためコンタクトホールCH1は、
図4中上下方向に隣り合うユニットセル間を跨ぐように開口している。本実施の形態においては、1つのコンタクトホールCH1の開口内に5つの互いに分離したプラグ導電層PLが配置されている。このプラグ導電層PLは、たとえばドープトポリシリコン膜からなっている。
【0050】
図7および
図8を参照して、プラグ導電層PL、絶縁膜HM、IIなどの上に層間絶縁膜II2が形成されている。この層間絶縁膜II2には、複数のスルーホールTHが形成されている。複数のスルーホールTHは、アクセストランジスタT5、T6の各ドレイン領域に接続されたプラグ導電層PLに達するスルーホールTHと、ドライバトランジスタT1、T2の各ソース領域に接続されたプラグ導電層PLに達するスルーホールTHとを含んでいる。
【0051】
これらのスルーホールTHの各々からはプラグ導電層PLの上面の一部と側面の一部とが露出している。またスルーホールTH(コンタクト導電層用穴)の各々は、層間絶縁膜II1内において、コンタクトホールCH1(プラグ導電層用穴)と互いに接続されるように形成されている。
【0052】
このスルーホールTH内にはコンタクト導電層CTCが形成されている。このコンタクト導電層CTCは、スルーホールTHから露出したプラグ導電層PLの上面の一部と側面の一部との双方に接するように形成されている。このコンタクト導電層CTCは、たとえばTi(チタン)/TiN(窒化チタン)層とW(タングステン)層とから構成されている。
【0053】
図5を参照して、コンタクト導電層CTCは、平面視において(半導体基板SUBの主表面に対して直交する方向からみて)コンタクト導電層CTCが接続されるプラグ導電層PLに対して、各トランジスタT1、T2、T5、T6のチャネル幅方向(
図5中左右方向)に突き出すように(ずれるように)形成されている。これによりコンタクト導電層CTCは、プラグ導電層PLのチャネル幅方向に互いに対向する両側面の少なくとも一方の側面に接続されている。
【0054】
図8を参照して、コンタクト導電層CTCに電気的に接続するように層間絶縁膜II2上にビット線BLなどの配線層が形成されている。このビット線BLなどの配線層は、その配線層が接続されるコンタクト導電層CTCと同一の層により一体に形成されている。このためビット線BLなどの配線層は、コンタクト導電層CTCと同じ材質である、Ti(チタン)/TiN(窒化チタン)層とW(タングステン)層とから構成されている。
【0055】
図6を参照して、ビット線BLは、コンタクト導電層CTCとプラグ導電層PLとを介してアクセストランジスタT5のドレイン領域に電気的に接続されている。ビット線/BLは、コンタクト導電層CTCとプラグ導電層PLとを介してアクセストランジスタT6のドレイン領域に電気的に接続されている。グランド配線GNDは、コンタクト導電層CTCとプラグ導電層PLとを介してドライバトランジスタT1のソース領域に電気的に接続されている。またグランド配線GNDは、コンタクト導電層CTCとプラグ導電層PLとを介してドライバトランジスタT2のソース領域に電気的に接続されている。
【0056】
ビット線BL、/BLおよびグランド配線GNDの各配線層は、上述のとおりコンタクト導電層CTCと同じ材質から構成されている。また各配線層BL、/BL、GNDは、プラグ導電層PLの真上に位置しない領域においてコンタクト導電層CTCと接続された部分を有している。各配線層BL、/BL、GNDは、その長さ方向の全体がプラグ導電層PLの真上に位置しない領域に配置されていることが好ましい。また各配線層BL、/BL、GNDは、平面視においてメモリセルの形成領域を直線状に延びて横断していることが好ましい。
【0057】
各配線層BL、/BL、GNDよりも上層の構成については、
図3を用いて説明した構成とほぼ同じであるため、その説明は繰り返さない。
【0058】
次に、本実施の形態の半導体装置の製造方法について説明する。
図9(A)、(B)、(C)を参照して、シリコン基板SUB上に素子分離構造を構成する絶縁膜SIがたとえばシリコン酸化膜から形成される。その後、イオン注入や熱処理が行われて、p型ウエル領域PWLとn型ウエル領域NWLとが形成される。
【0059】
図10(A)、(B)、(C)を参照して、ゲート絶縁膜GIとゲート電極GEとが形成される。ゲート電極GEは、たとえばドープトポリシリコン膜GE1と、タングステンシリサイド膜GE2とが積層されたいわゆるポリサイド構造で形成される。ゲート電極GE上には、後工程のSAC(Self Align Contact)時にエッチングストッパ膜として機能する絶縁膜HMが形成される。絶縁膜HMは、たとえばSiN膜の単層や、SiN膜とTEOS膜(SiO2膜)との多層などから形成される。
【0060】
その後、ゲート電極GEの側壁にはトランジスタの電界緩和用の酸化などによりシリコン酸化膜よりなる絶縁膜NOが形成される。その後、ソース/ドレイン形成用のイオン注入などが行われた後に、ゲート絶縁膜GI、ゲート電極GEおよび絶縁膜HMの側壁を覆う側壁絶縁膜SWがたとえばSiN膜などの絶縁膜から形成される。その後、さらにソース/ドレイン形成用のイオン注入が行われて、LDD(Lightly Doped Drain)構造のソース/ドレイン領域SDが形成される。
【0061】
図11(A)、(B)、(C)を参照して、表面全面に、たとえばSiN膜よりなるライナー膜ILが形成される。
【0062】
図12(A)、(B)、(C)を参照して、ライナー膜IL上に、たとえばBP(Boro Phospho)TEOSなどからなる層間絶縁膜II1が形成される。この層間絶縁膜II1は熱処理を加えられてある程度平坦化される。この後、層間絶縁膜II1にCMP(Chemical Mechanical Polishing)処理が施されることにより、層間絶縁膜II1はライナー膜ILが露出するまで研磨除去されて、その上面が平坦化される。
【0063】
図13(A)、(B)、(C)を参照して、平坦化された層間絶縁膜II1上に、たとえばTEOSを原料としたシリコン酸化膜よりなる絶縁膜IIが形成される。この絶縁膜II上に、通常の写真製版技術によりレジストパターンPR1が形成される。このレジストパターンPR1をマスクとして絶縁膜IIと層間絶縁膜II1とがエッチングにより選択的に除去される。この後、レジストパターンPR1がたとえばアッシングなどにより除去される。
【0064】
図14(A)、(B)、(C)を参照して、上記の絶縁膜IIと層間絶縁膜II1とのエッチング除去により、絶縁膜IIと層間絶縁膜II1とに開口部が形成され、層間絶縁膜II1の下層のライナー膜ILが露出する。露出したライナー膜ILがエッチングにより除去される。
【0065】
図15(A)、(B)、(C)を参照して、上記のライナー膜ILのエッチング除去により、ソース/ドレイン領域SDを露出させるコンタクトホールCH1が絶縁膜IL、II1、IIに形成される。
【0066】
図16(A)、(B)、(C)を参照して、コンタクトホールCH1内を埋め込むように、たとえばリンがドープされたドープトポリシリコンよりなる導電層PLが絶縁膜II上に形成される。この導電層PLに全面エッチバックが施される。
【0067】
図17(A)、(B)、(C)を参照して、上記の全面エッチバックにより、導電層PLの上面の高さ位置が絶縁膜II、II1の上面の高さ位置よりも低く、かつ絶縁膜HMの上面の高さ位置と同じかそれよりも低くなる。これにより導電層PLから互いに分離した複数のプラグ導電層PLが形成される。1つのコンタクトホールCH1内の複数のプラグ導電層PLはゲート電極GEにより分離される。
【0068】
図18(A)、(B)、(C)を参照して、表面全面に層間絶縁膜II2が形成される。この層間絶縁膜II2は、層間絶縁膜II1と同一の材質でもよく、また異なる材質でもよい。
【0069】
図19(A)、(B)、(C)を参照して、通常の写真製版技術およびエッチング技術により周辺回路の形成領域にコンタクトホールCH2が形成される。このコンタクトホールCH2は、ゲート電極GEに達するものと、半導体基板SUBの主表面の不純物領域に達するものとを含む。
【0070】
図20(A)、(B)、(C)を参照して、通常の写真製版技術およびエッチング技術により、メモリセルの形成領域にスルーホールTHが形成される。このスルーホールTHはプラグ導電層PLの上面の一部と側面の一部との双方を露出するように形成される。つまりスルーホールTHは、層間絶縁膜II1の内部にまで達するように形成されて、層間絶縁膜II1の内部においてコンタクトホールCH1と互いに接続されるように形成される。
【0071】
図21(A)、(B)、(C)を参照して、スルーホールTHおよびコンタクトホールCH2のそれぞれの内部を埋め込むように層間絶縁膜II2の上に導電層CFが形成される。この導電層CFは、たとえばTi/TiNのバリアメタル層とWの配線層とから形成される。
【0072】
図22(A)、(B)、(C)を参照して、導電層CFが、通常の写真製版技術およびエッチング技術によりパターニングされる。これにより導電層CFから、メモリセルの形成領域ではコンタクト導電層CTCと配線層BL、/BL、GNDとが一体で形成され、周辺回路の形成領域では配線層ICLが形成される。このようにして本実施の形態の半導体装置が製造される。
【0073】
次に、
図23〜
図34に示す関連技術を説明したうえで、その関連技術と対比して本実施の形態の作用効果について説明する。
【0074】
図23〜
図26を参照して、関連技術の構成は、コンタクト導電層CTCがプラグ導電層PLの上面にのみ接して形成されている点で、本実施の形態の構成と異なっている。このため関連技術の構成では、
図23に示すようにプラグ導電層PLの上面の寸法が大きく、かつ平面視においてコンタクト導電層CTCはプラグ導電層PLの配置位置から突き出していない。また
図24に示すように各配線層BL、/BL、GNDは、ユニットセル内において平面視で一直線状に配置することはできず、折れ曲がっている。
【0075】
また
図25に示すように、プラグ導電層PLの上面の高さ位置は層間絶縁膜II1の上面の高さ位置と同じであり、かつゲート電極GE上の絶縁膜HMの上面の高さ位置よりも高い。また
図26に示すように、配線層BL、/BL、GNDの各々は、それらが電気的に接続されるプラグ導電層PLの真上の領域上に位置している。
【0076】
なお、上記以外の関連技術の構成は本実施の形態の構成とほぼ同じであるため、同一の要素については同一の符号を付し、その説明を繰り返さない。
【0077】
この関連技術の製造方法は、たとえば以下のとおりである。
関連技術の製造方法は、まず
図9〜
図11に示す本実施の形態の製造方法と同一の工程を経る。この後、
図27を参照して、トランジスタTGを覆うように層間絶縁膜II1が形成される。
【0078】
図28を参照して、層間絶縁膜II1にコンタクトホールCH1が形成される。このコンタクトホールCH1は、ソース/ドレイン領域SD毎に1つずつ形成される。
【0079】
図29を参照して、各コンタクトホールCH1を埋め込むように層間絶縁膜II1上に導電層PLが形成される。この導電層PLに全面エッチバック処理かあるいはCMP処理が施される。
【0080】
図30を参照して、上記の全面エッチバック処理あるいはCMP処理により導電層PLが研磨除去されて、層間絶縁膜II1の上面が露出する。これにより、各コンタクトホールCH1を埋め込むプラグ導電層PLが導電層PLから形成される。
【0081】
図31を参照して、層間絶縁膜II1およびプラグ導電層PL上に層間絶縁膜II2が形成される。
【0082】
図32を参照して、層間絶縁膜II2にスルーホールTHとコンタクトホールCH2とが形成される。スルーホールTHはプラグ導電層PLの上面のみを露出するように形成される。またコンタクトホールCH2はゲート電極GEまたは半導体基板SUBの主表面の不純物領域に達するように形成される。
【0083】
図33を参照して、スルーホールTHおよびコンタクトホールCH2内を埋め込むように層間絶縁膜II2上に導電層CFが形成される。
【0084】
図34を参照して、導電層CFがパターニングされて導電層CFからコンタクト導電層CTCと、配線層BL、/BL、GNDと、配線層ICLとが形成される。このように関連技術は製造される。
【0085】
関連技術の構成では、
図26に示すようにコンタクト導電層CTCをプラグ導電層PLの上面のみに接続するよう形成するため、プラグ導電層PLの上面の寸法を十分に大きくする必要がある。しかし、デバイスの微細化に伴い、そのような大きな寸法の上面を有するプラグ導電層PLのパターンの形成が困難となっている。
【0086】
また1つのメモリセルの形成領域内に配線される3本の配線層BL、/BL、GNDはスルーホールTHと接続するために折れ曲がって配置する必要があった。しかしコンタクト導電層CTCがプラグ導電層PLの上面のみに接続されるという制約下では、デバイスの微細化にともなってコンタクト導電層CTCの配置が困難となってきている。
【0087】
また
図26に示すようにコンタクト導電層CTCとビット線BLなどの配線層とが同一の層から一体として形成されることにより、ビット線BLなどの配線層の倒れに対するマージンが向上されている。しかしながらデバイスの微細化によりコンタクト導電層CTCのサイズが小さくなり、また縦方向にもスケーリングが進むことにより、スルーホールTHの深さが浅くなり、ビット線BLなどの配線層の倒れに対するマージンもなくなってきている。
【0088】
これに対して本実施の形態においては、
図8に示すようにプラグ導電層PLの上面および側面の双方に接するようにコンタクト導電層CTCが形成されている。このためプラグ導電層PLとコンタクト導電層CTCとの確実な接続が容易となる。よってデバイスの微細化にともなってプラグ導電層PLの上面の寸法を小さくしてもプラグ導電層PLとコンタクト導電層CTCとを確実に接続することができる。
【0089】
また本実施の形態においては、
図8に示すようにプラグ導電層PLの上面および側面の双方に接するようにコンタクト導電層CTCが形成されている。このため、そのコンタクト導電層CTCと一体に形成される配線層BL、/BL、GNDの配置の自由度が向上する。よってデバイスが微細化されても、3本の配線層BL、/BL、GNDの等ピッチでの配置に容易に対応することができる。
【0090】
また本実施の形態においては、
図8に示すようにプラグ導電層PLの上面および側面の双方に接するようにコンタクト導電層CTCが形成されている。このため、コンタクト導電層CTCを関連技術のコンタクト導電層CTCよりも下側の深い位置にまで延ばすことが可能となる。これにより、配線層BL、/BL、GNDの倒れに対するマージンを大きく確保することができ直線で配置することも可能である。なお、パターンを直線状に配置することで折り曲げて配置する場合に比べて、写真製版時のマージンを拡大することができる。
【0091】
また本実施の形態においては、
図8に示すように配線層BL、/BL、GNDは、プラグ導電層PLの真上に位置しない領域においてコンタクト導電層CTCと接続されている。これにより、配線層BL、/BL、GNDの平面視における配置の自由度が向上する。
【0092】
また本実施の形態においては、
図8に示すように層間絶縁膜II1内においてコンタクトホールCH1とスルーホールTHとが互いに接続されるように形成されている。これにより、コンタクト導電層CTCを関連技術のコンタクト導電層CTCよりも下側の深い位置にまで延ばすことが可能となり、配線層BL、/BL、GNDの倒れに対するマージンを大きく確保することができる。
【0093】
また本実施の形態においては、プラグ導電層PLの上面の高さ位置は層間絶縁膜の上面の高さ位置よりも低い。これにより、プラグ導電層PL上に形成されるコンタクト導電層CTCの厚みを厚くすることができる。よって、配線層の倒れを抑制することができる。
【0094】
また本実施の形態においては、
図5に示すように平面視においてコンタクト導電層CTCはプラグ導電層PLに対してトランジスタTGのチャネル幅方向に突き出すように配置されている。このため、そのコンタクト導電層CTCに接続される配線層BL、/BL、GNDのチャネル幅方向の配置の自由度が向上する。
【0095】
また本実施の形態においては、
図4あるいは
図7に示すようにゲート電極GEと対向するプラグ導電層PLの面積を減らすことができ、ゲート電極GEとプラグ導電層PLとの間によるビット線容量を低減することができる。
【0096】
(実施の形態2)
実施の形態1においては、
図8に示すようにコンタクト導電層CTCの底面がライナー膜ILに達しない(つまりコンタクト導電層CTCの底面が層間絶縁膜II2よりなる)場合について説明した。しかし
図35に示す本実施の形態のように、コンタクト導電層CTCの底面はライナー膜ILに達していてもよい。つまりコンタクト導電層CTCの底面がライナー膜ILよりなっていてもよい。
【0097】
なおこれ以外の本実施の形態の構成は、
図8に示す実施の形態1の構成をほぼ同じであるため同一の要素については同一の符号を付しその説明を繰り返さない。
【0098】
本実施の形態の製造方法は、まず
図9〜
図19に示す実施の形態1の工程と同様の工程を経る。この後、
図36(A)、(B)を参照して、通常の写真製版技術およびエッチング技術により、メモリセルの形成領域にスルーホールTHが形成される。このスルーホールTHは、ライナー膜ILに達するように形成されて、かつ層間絶縁膜II1の内部においてコンタクトホールCH1と互いに接続されるように形成される。これにより、スルーホールTHはプラグ導電層PLの上面の一部と側面の一部との双方を露出するように形成される。
【0099】
図37(A)、(B)を参照して、スルーホールTHおよびコンタクトホールCH2のそれぞれの内部を埋め込むように層間絶縁膜II2の上に導電層CFが形成される。この導電層CFは、たとえばTi/TiNのバリアメタル層とWの配線層とから形成される。
【0100】
図38(A)、(B)を参照して、導電層CFが、通常の写真製版技術およびエッチング技術によりパターニングされる。これにより導電層CFから、メモリセルの形成領域ではコンタクト導電層CTCと配線層BL、/BL、GNDとが一体で形成され、周辺回路の形成領域では配線層ICLが形成される。このようにして本実施の形態の半導体装置が製造される。
【0101】
本実施の形態によれば、
図35に示すようにコンタクト導電層CTCの底面がライナー膜ILに達している。このため本実施の形態ではコンタクト導電層CTCを実施の形態1のコンタクト導電層CTCよりも下側の深い位置にまで延ばすことが可能となる。これにより、配線層BL、/BL、GNDの倒れに対するマージンをさらに大きく確保することができる。
【0102】
(実施の形態3)
実施の形態1および2においてはSRAMのメモリセルについて説明したが、本実施の形態のようにコンタクト導電層CTCがプラグ導電層PLの上面および側面の双方に接続された構成はDRAMに適用されてもよい。
【0103】
図39および
図40を参照して、本実施の形態のDRAMの構成では、平面視においてゲート電極GEとビット線BLとが直交するように配置されており、ゲート電極GEとビット線BLとの交差部付近にトランジスタが形成されている。このトランジスタは、半導体基板SUBの主表面の活性領域1F内に形成された1対のソース/ドレイン領域SDと、1対のソース/ドレイン領域SDに挟まれる半導体基板の主表面上にゲート絶縁層を介在して形成されたゲート電極GEとを有している。1つの活性領域1Fには2つのトランジスタが並んで形成されており、その2つのトランジスタの各ソース/ドレイン領域SDの一方は共通の不純物領域により構成されている。
【0104】
図40を参照して、半導体基板SUBの主表面には、ライナー膜ILと、層間絶縁膜II1と、絶縁膜IIとが下から順に積層されている。これらの絶縁膜IL、II1、IIを貫通してソース/ドレイン領域SDに達するようにコンタクトホールCH1が形成されている。このコンタクトホールCH1内には、ソース/ドレイン領域SDと接続するようにプラグ導電層PLが形成されている。このプラグ導電層PLの上面の高さ位置は、層間絶縁膜II1の上面の高さ位置よりも低い。
【0105】
絶縁膜IIおよびプラグ導電層PL上には層間絶縁膜II2が形成されている。この層間絶縁膜II2、絶縁膜IIおよび層間絶縁膜II1には、プラグ導電層PLの上面および側面の一部を露出するスルーホールTHが形成されている。このスルーホールTH内には、プラグ導電層PLの上面および側面に接続するようにコンタクト導電層CTCが形成されている。
【0106】
図39を参照して、このコンタクト導電層CTCは、DRAMメモリセルにおいては2つのトランジスタの間で共有されるソース/ドレイン領域SDに接続されたプラグ導電層PLに接続されるように形成されている。またコンタクト導電層CTCはプラグ導電層PLに対してトランジスタTGのチャネル幅方向(図中上下方向)に突き出すように配置されている。
【0107】
図39および
図40を参照して、このコンタクト導電層CTCに接続するように層間絶縁膜II2上にはビット線BLが延在している。このビット線BLは、そのビット線BLが接続されるコンタクト導電層CTCと同一の層により一体に形成されている。このためビット線BLは、コンタクト導電層CTCと同じ材質である。複数のビット線BLは同一ピッチで互いに並走するよう配置されている。
【0108】
ビット線BLは、プラグ導電層PLの真上に位置しない領域においてコンタクト導電層CTCと接続された部分を有していることが好ましい。ビット線BLは、その長さ方向の全体がプラグ導電層PLの真上に位置しない領域に配置されていることが好ましい。
【0109】
図39を参照して、コンタクト導電層CTCが接続されていないプラグ導電層PLにはキャパシタ(図示せず)が電気的に接続されている。
【0110】
なお本実施の形態の各要素のうち実施の形態1の各要素と対応する要素については同一の符号を付している。本実施の形態の各要素のうち実施の形態1の各要素と対応する要素については、上記以外の構成、材質は実施の形態1の要素とほぼ同じであるため、その説明を繰り返さない。
【0111】
次に、本実施の形態の作用効果について、
図41および
図42に示す関連技術と対比して説明する。
【0112】
図41および
図42を参照して、関連技術の構成は、コンタクト導電層CTCがプラグ導電層PLの上面にのみ接して形成されている点で、本実施の形態の構成と異なっている。このため関連技術の構成では、
図41に示すようにプラグ導電層PLの上面の寸法が大きくなり、平面視においてコンタクト導電層CTCはプラグ導電層PLの配置位置から突き出していない。また
図42に示すようにプラグ導電層PLの上面の高さ位置は層間絶縁膜II1の上面の高さ位置と同じである。またビット線BLは、ビット線BLが電気的に接続されるプラグ導電層PLの真上の領域上に位置している。
【0113】
なお、上記以外の関連技術の構成は本実施の形態の構成とほぼ同じであるため、同一の要素については同一の符号を付し、その説明を繰り返さない。
【0114】
これに対して本実施の形態においては、
図40に示すようにプラグ導電層PLの上面および側面の双方に接するようにコンタクト導電層CTCが形成されている。このためプラグ導電層PLとコンタクト導電層CTCとの確実な接続が容易となる。よってデバイスの微細化にともなってプラグ導電層PLの上面の寸法を小さくしてもプラグ導電層PLとコンタクト導電層CTCとを確実に接続することができる。
【0115】
また本実施の形態においては、
図40に示すようにプラグ導電層PLの上面および側面の双方に接するようにコンタクト導電層CTCが形成されている。このため、そのコンタクト導電層CTCと一体に形成されるビット線BLの配置の自由度が向上する。よってデバイスが微細化されても、ビット線BLの等ピッチでの配置に容易に対応することができる。
【0116】
また本実施の形態においては、
図40に示すようにプラグ導電層PLの上面および側面の双方に接するようにコンタクト導電層CTCが形成されている。このため、コンタクト導電層CTCを関連技術のコンタクト導電層CTCよりも深い位置にまで延ばすことが可能となる。これにより、ビット線BLの倒れに対するマージンを大きく確保することができる。
【0117】
また本実施の形態においては、
図40に示すようにビット線BLは、プラグ導電層PLの真上に位置しない領域においてコンタクト導電層CTCと接続されている。これにより、ビット線BLの平面視における配置の自由度が向上する。
【0118】
また本実施の形態においては、
図40に示すように層間絶縁膜II1内においてコンタクトホールCH1とスルーホールTHとが互いに接続されるように形成されている。これにより、コンタクト導電層CTCを関連技術のコンタクト導電層CTCよりも深い位置にまで延ばすことが可能となり、ビット線BLの倒れに対するマージンを大きく確保することができる。
【0119】
また本実施の形態においては、
図40に示すようにプラグ導電層PLの上面の高さ位置は層間絶縁膜II1の上面の高さ位置よりも低い。これにより、プラグ導電層PL上に形成されるコンタクト導電層CTCの厚みを厚くすることができる。よって、ビット線BLの倒れを抑制することができる。
【0120】
また本実施の形態においては、
図39に示すように平面視においてコンタクト導電層CTCはプラグ導電層PLに対してトランジスタTGのチャネル幅方向に突き出すように配置されている。このため、そのコンタクト導電層CTCに接続されるビット線BLのチャネル幅方向の配置の自由度が向上する。
【0121】
(実施の形態4)
上記の実施の形態1〜3において共通する構成を本実施の形態の構成として
図43を用いて説明する。
【0122】
図43を参照して、本実施の形態の半導体装置においては、半導体基板SUBの主表面に不純物領域などの導電領域SDが形成されている。プラグ導電層PLは、半導体基板SUBの主表面上に位置し、かつ導電領域SDに接続されている。コンタクト導電層CTCは、プラグ導電層PLの上面および側面の双方に接している。配線層BLは、コンタクト導電層CTCに電気的に接続するようにコンタクト導電層CTC上に形成されている。
【0123】
この構成においては、プラグ導電層PLの上面および側面の双方に接するようにコンタクト導電層CTCが形成されているため、プラグ導電層PLとその上層の配線層BLとの確実な接続が容易となり、かつ配線の倒れを抑制できる。
【0124】
以上、本発明者によってなされた発明を実施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。