(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【背景技術】
【0002】
一般に、この種のダンプトラックは、4輪を配置した車体フレームを備えている。この車体フレームの前方上部には、運転室およびコントロールボックスが配置されている。また、車体フレームには、この車体フレーム上の中央から後方にかけて起伏可能な荷台が取り付けられている。
【0003】
そして、この荷台は、車体フレームの後方に取り付けられたヒンジピンにて車体フレームの前後方向に沿って起伏可能とされている。また、この荷台は、車体フレームのヒンジピンより前側位置に設置されたホイストシリンダによって、車体フレームに連結されている。そして、この荷台は、ホイストシリンダを伸長させると荷台の前方が押し上げられて起立され、ホイストシリンダを収縮させると、荷台の前方が倒伏される構成とされている。
【0004】
したがって、ダンプトラックの荷台には、倒状状態において、例えば油圧ショベル等にて土砂や砕石等の運搬対象物が、この荷台の上方までに亘って多量に積載される。そして、ダンプトラックは、荷台に運搬対象物を積載させた倒伏状態から起伏状態へ荷台を移行させることによって、荷台が傾斜していき運搬対象物を降ろすことができる構成とされている(例えば、特許文献1,2参照。)。
【0005】
さらに、荷台は、一般に、底部を形成する底板と、この底板の前側に位置し前面を形成する前板と、底板の両側に位置する一対の側板と、によって積載部が構成されている。また、この荷台の前板には、この前板の上部から運転室およびコントロールボックスを含めた前方上部を覆うように、前方に突出させた天板部が連結されている。
【0006】
また、荷台の底板の下面には、車体フレームの前後方向に亘って配置されたボックス形状の一対のレールが取り付けられている。さらに、この底板の下面には、これら一対のレールに交差させて、この底板の下面に前後方向に間隔を空けて複数のスティフナが車体フレームの左右方向に沿って取り付けられている。これらスティフナは、チャンネル形状(中空構造)に形成されている。そして、この荷台の底板、前板、一対の側板、天板部、一対のレールおよび各スティフナは、溶接されて結合されている。また、この荷台の底板の剛性は、一対のレールおよびスティフナにて確保されている。
【0007】
そして、この荷台には、この荷台の積載部に運搬対象物が山盛りに積み込まれた場合に、この運搬対象物から高い負荷が掛かる。この荷台に掛かる負荷は、底板を介して、この底板の下に位置するレールとヒンジピンに連結された部分、すなわちヒンジブラケットにて受けられる。そして、この荷台のレールに掛かる負荷は、このレールを支持する車体フレームに分担される。また、この荷台のヒンジブラケットに掛かる負荷は、ヒンジピンを介して、車体フレームに分担される。
【0008】
ここで、ヒンジブラケットは、荷台を起状させて運搬対象物を降ろす際の回転軸となり、運搬対象物を降ろすときに高い負荷が掛かる。さらに、このヒンジブラケットは、部分的な部材であることから、荷台に使用される板材の中においては、比較的厚い板材が使用されており、高い剛性が確保されている。一方、荷台のレールは、荷台の底板の下面の前後方向に亘る広い範囲に配置されているため、比較的薄い板材をボックス構造とすることで剛性が確保されている。
【0009】
ところが、これらレールをボックス構造にした場合であっても、これらレールに掛かる荷重は、車体フレームからの反力によって、これら各レールのボックス構造が上下方向に押し潰されるような変形を生じさせる。よって、これら各レールの縦板は、レールに掛かる荷重によって、上下方向に曲げ変形するおそれがある。このため、これらレールの縦板と底板との接合部や、これらレールの縦板とスティフナとの接合部には、応力集中が生じ、高応力箇所となる。
【0010】
また、荷台の底板は、この底板の下面に左右方向に亘って取り付けられた複数のスティフナによって、荷台に積載された運搬対象物の荷重を受ける構造とされている。ところが、この底板の下面に前後方向に亘って取り付けられた一対のレールは、車体フレーム上に載置されて支持されている。このため、この底板は、左右方向中央部の上下方向の移動が拘束されることから、運搬対象物の荷重によって、この底板の左右方向の両側部が下方に曲げ変形してしまう。さらに、この運搬対象物の荷重によって、各レールの縦板は、曲げ変形するおそれがある。このため、これらレールの縦板と底板との接合部には、応力集中が生じ、高応力箇所となる。
【0011】
以上の結果、ダンプトラックの荷台構造においては、レールの縦板と底板との接合部や、これらレールの縦板とスティフナとの接合部が、高応力箇所となる。このため、これら接合部は、高い応力が掛かる頻度によって、疲労が蓄積し損傷しやすくなる。そこで、これら接合部の損傷の発生を防止するためには、これら接合部に掛かる応力を許容範囲内の力に抑えることが有効である。このため、これら接合部に掛かる応力を低減させる方法としては、これら接合部の板厚を厚くすれば良い。しかしながら、この場合には、荷台の質量が増加してしまい、許容積荷質量の減量、走行燃費の悪化、タイヤ寿命の低下等の問題が生じるため、得策ではない。
【0012】
そこで、ダンプトラックの荷台の底板の補強方法としては、この底板の底面に取り付けられているレールとスティフナとの交差位置に、スティフナの下面からレールの側面に亘って板状またはボックス状の補強用のリブを取り付けた構造が用いられている(例えば、非特許文献1,2参照)。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0015】
上述したように、非特許文献1,2のそれぞれに開示された従来技術のダンプトラックの荷台構造においては、荷台の底板の下面に取り付けられた補強用のスティフナとレールとの交差位置に補強用のリブ材が取り付けられている。そして、これらリブ材は、板状またはボックス状に形成されており、スティフナの下面からレールの側面に亘って取り付けられている。
【0016】
すなわち、これらスティフナとレールとの交差位置は、荷台の積載部に運搬対象物を積載させた際に生じる負荷が集中する部分であるものの、スティフナおよびレールの外側部分に補強用のリブ材が取り付けられているに過ぎない。よって、底板の下面の応力集中する部分であるスティフナとレールとの交差位置においては、さらなる剛性の確保が求められているという問題を有している。
【0017】
本発明は、上述した従来技術における実状からなされたもので、その目的は、より高い剛性を確保できるダンプトラックの荷台構造を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0018】
この目的を達成するために、本発明は、
車体と、前記車
体上に前記車体の前後方向に沿って上下方向に起状可能
に取り付けられ
た荷台
とを備え
たダンプトラックの荷台構造において、前記荷
台は、
前記荷台の底面を形成する底
板と、
前記底板の下面に前記前後方向に亘って取り付けられた中空構造のレー
ルと、
前記レールに交差し前記底板の下面に前記前後方向に間隔を空けて前記車体の左右方向に沿って取り付けられた複数のスティフ
ナと、
前記複数のスティフ
ナの少なくとも1つの前記レー
ルとの交差位置の前記レール内に設けられ
た板状の隔壁部
材と、を有
し、前記隔壁部材は、前記スティフナの底面部の下面から前記レール内の底面までに亘って設けられていることを特徴とするダンプトラック用荷台構造を提供する。
【0019】
このように構成した本発明は、荷台の底板の下面に取り付けられたレール
と、このレールに交差して取り付けられた少なくとも1つのスティフ
ナとの交差位置は、例えば運搬対象物を荷台に積載させた際に荷台に掛かる負荷にて生じる応力が集中する部分である。さらに、レールは中空構造であるため、このレールに掛かる負荷によって、このレー
ルが上下方向に曲げ変形するおそれがある。そこで、この応力集中する部分であ
る、少なくとも1つのスティフナとレールとの交差位置のレール内に
、板状の隔壁部材を設けた。このため
、少なくとも1つのスティフナとレールとの交差位置に掛かる負荷を分散でき、この交差位置への応力集中を低減できるとともに、この交差位置でのレールの曲げ変形を抑えることができるから、荷台の剛性をより高く確保できる。
さらに、スティフナの底面部の下面からレール内の底面までに亘って隔壁部材を設けたことにより、これらスティフナとレールとの交差位置での、これらスティフナおよびレールそれぞれの曲げ変形を抑制できる。また、これらスティフナとレールとの交差位置において、スティフナに掛かる応力を、レールに分散できる。よって、これらスティフナとレールとの交差位置への応力集中をより低減でき、荷台の剛性をより高く確保できる。
【0020】
好ましくは、前記隔壁部材は、前記スティフナの長手方向に沿って取り付けられている。
【0021】
このように構成した本発明によれば、スティフナの長手方向に沿って隔壁部材を取り付けることにより、この隔壁部材によってスティフナの長手方向の曲げ変形を抑えることができる。よって、これらスティフナとレールとの交差位置に掛かる負荷をより分散でき、この交差位置への応力集中をより低減できる。
【0022】
前記隔壁部材は、前記レールの長手方向に対して垂直に取り付けられていることも好ましい。
【0023】
このように構成した本発明によれば、レールの長手方向に対して垂直に隔壁部材を取り付けることにより、レールの曲げ変形をより確実に抑えることができるとともに、この隔壁部材をより確実にレールに連結できる。よって、このレールとスティフナとの交差位置への応力集中をより低減できる。
【0026】
好ましくは、前記隔壁部材は、前記スティフナの
底面部の下面に接続さ
れ、前記レール
内の
底面に接触させて取り付けられている。
【0027】
このように構成した本発明によれば、スティフナの
底面部の下面に隔壁部材を接続させ、この隔壁部材をレール
内の
底面に接触させて取り付けた。この結果、このスティフナに掛かる応力を隔壁部材を介してレールに伝え
て分散でき、このレール
内の
底面の曲げ変形を抑制できる。よって、これらスティフナとレールとの交差位置での応力集中をより低減できる。
【0028】
前記隔壁部材は、前記スティフナとレールとの交差位置に一対ずつ取り付けられ、
前記一対の隔壁部材は、前記スティフナの両側面に連続させて設けられていることも好ましい。
【0029】
このように構成した本発明によれば、スティフナとレールとの交差位置に隔壁部材を一対ずつ取り付け、これら一対の隔壁部材をスティフナの両側面に連続させて設けられている。この結果、これらスティフナとレールとの交差位置において、このスティフナの両側面にそれぞれ掛かる負荷を直接的に隔壁部材に伝えることができる。そして、このスティフナの両側面に掛かる応力を対応する隔壁部材を介してより確実にレールに伝えて分散できる。よって、これらスティフナとレールとの交差位置での応力集中をより確実に低減できる。
【0030】
前記荷台は、前記底
板からの荷重を受ける受負荷
部を有し、前記隔壁部材は、
前記受負荷部に配置されていることが好ましい。
【0031】
このように構成した本発明によれば、受負荷部におけるスティフナとレールとの交差位置に隔壁部材を配置することにより、荷台の底板からの負荷によって特に応力が集中するスティフナとレールとの交差位置に掛かる応力を適切に分散できる。
【0032】
好ましくは、
前記荷台は、前記隔壁部材が取り付けられた前記スティフナと前記レールとの交差位置の前記レールの外側に設けられ、前記スティフナの
底面部の下面から前記レールの側面に亘って取り付けられ
た板状の補強部材をさらに有する。
【0033】
このように構成した本発明によれば、スティフナの少なくとも1つのレールとの交差位置に、スティフナの
底面部の下面からレールの側面に亘っ
て板状の補強部材を取り付けられている。この結果、これらスティフナとレールとの交差位置に掛かる負荷は、この交差位置のレール内に取り付けられた隔壁部材によって分散されるとともに、この交差位置のレールの外側に取り付けられた補強部材によって分散できる。よって、この交差位置でのスティフナの長手方向の変形をより抑制できるとともに、この交差位置でのレールの側面の変形をより抑制できる。このため、これらスティフナとレールとの交差位置での応力集中をより低減でき、荷台の剛性をより高めることができる。
【0034】
前記補強部材および
前記隔壁部材は、直線状に並べられて取り付けられていることが好ましい。
【0035】
このように構成した本発明によれば、補強部材と隔壁部材とを直線状に並べて取り付けられている。この結果、これら補強部材および隔壁部材のいずれか一方に掛かる負荷を、これら補強部材および隔壁部材のいずれか他方に、より直接的かつ確実に伝えて分散できる。スティフナとレールとの交差位置での応力集中をより低減できる。
【発明の効果】
【0036】
本発明においては、荷台の底板の下面に取り付けられたレールに交差してスティフナが取り付けられている。これらスティフナとレールとの交差位置は、例えば運搬対象物を荷台に積載させた際に荷台に掛かる負荷にて生じる応力が集中する部分である。レールが中空構造であるため、このレールに掛かる負荷によって、このレールが上下方向に曲げ変形するおそれがある。そこで、この応力集中する部分であるスティフナの少なくとも1つとレールとの交差位置のレール内に
、板状の隔壁部材
が設けられている。この構成により本発明は、これらスティフナとレールとの交差位置に掛かる負荷を分散でき、この交差位置への応力集中を低減できる。また同時に、この交差位置でのレールの曲げ変形を抑えることができるから、荷台の剛性をより高く確保できる。
【発明を実施するための形態】
【0038】
以下、本発明に係るダンプトラックの荷台構造を実施するための形態を図に基づいて説明する。
【0039】
[第1実施形態]
図1は本発明に係るダンプトラックの荷台構造の第1実施形態を示す図である。
図2は
図1に示す本発明の第1実施形態に備えられる荷台の底面図である。
図3は
図1に示す本発明の第1実施形態に備えられる荷台の側面図である。
図4は
図2に示すA−A線に沿う断面図である。
図5は
図3に示すB−B線に沿う断面図である。
図6は
図3に示すa部の部分拡大図である。
図7は
図6に示すC−C線に沿う断面図である。
図8は
図5に示すb部の部分拡大図である。
【0040】
そして、本発明に係る荷台構造の第1実施形態が適用されるダンプトラック1は、
図1に示すように、車体フレーム2、一対の前輪3、一対の後輪4、および荷台5を備えている。一対の前輪3は、車体フレーム2の前部の左右両端に回転可能に取り付けられている。また、一対の後輪4は、車体フレーム2の後部の左右両端に回転可能に取り付けられている。さらに、荷台5は、土砂や砕石等の運搬対象物Aを積載する部分であって、車体フレーム2上に起状可能に取り付けられている。
【0041】
次いで、車体フレーム2は、いわゆる車体であって、一対のフレーム材2aにて構成されている。これら一対のフレーム材2aは、前後方向に長手方向を沿わせた状態で取り付けられている。具体的に、これら一対のフレーム材2aの後側の約半分の部分は、所定の間隔を空けた状態でダンプトラック1の前後方向に沿って平行に取り付けられている。また、これら一対のフレーム材2aの略中央部は、互いに対向する方向に屈曲されており、これら一対のフレーム材2aの前側の略半分の部分は、ダンプトラック1の前側に進むに連れて略ハの字状に広がる拡開形状となっている。
【0042】
また、車体フレーム2の後部には、荷台5を起伏又は倒状させる際の回転中心となるヒンジピン6が取り付けられている。この車体フレーム2のうちのヒンジピン6より前方には、この車体フレーム2と荷台5とを連結する油圧シリンダとしてのホイストシリンダ7が取り付けられている。このホイストシリンダ7は、車体フレーム2の前後方向の前部と中央部との間に取り付けられている。また、車体フレーム2の左側の前輪3の上方には、作業者が乗車する運転室であるキャブ8が設けられている。このキャブ8の右側の車体フレーム2上には、発電ブレーキ用の抵抗器等が収容された大型のコントロールボックス9が設けられている。また、この車体フレーム2の前部には、油圧機器が収容されたパワーユニット10が設けられている。
【0043】
ここで、このパワーユニット10の油圧機器は、例えばホイストシリンダ7へ圧油を供給する油圧ポンプ(図示せず)と、この油圧ポンプに供給する作動油を貯蔵する作動油タンク(図示せず)とを備えている。よって、ダンプトラック1は、パワーユニット10内の油圧ポンプが圧油を作動油タンクからホイストシリンダ7へ供給して、このホイストシリンダ7を伸長させることによって、ヒンジピン6を回転中心として荷台5の前側を押し上げて、この荷台5の前後方向を上下方向に起立させることができる。また、このダンプトラック1は、パワーユニット10内の油圧ポンプがホイストシリンダ7に供給した圧油を作動油タンクへ戻してホイストシリンダ7を収縮させることによって、荷台5を支持しながら倒状させることができる。
【0044】
そして、荷台5は、上方および後方が開口した略箱状の積載部11を有している。この積載部11は、荷台5の底面を形成する平面視長方形状である底板(フロア)11aを備えている。この底板11aは、
図1に示すように、車体フレーム2上に荷台5を載置させた倒状状態において、後方が上方に傾斜した状態で取り付けられている。また、この底板11aの前側には、荷台5の前面を形成する前板(フロント)11bが取り付けられている。この前板11bは、この前板11bの上側が前方に傾斜した状態とされて、この前板11bの下端部が底板11aの前端部に接合されて取り付けられている。
【0045】
さらに、これら前板11bおよび底板11aのそれぞれの両側には、荷台5の各側面を形成する一対の側板(サイド)11cがそれぞれ取り付けられている。これら側板11cは、
図2に示すように、略垂直に取り付けられている。そして、これら側板11cの上端部は、車体フレーム2上に荷台5を載置させ倒状状態において水平となる直線状に形成されている。さらに、これら側板11cの下端部は、底板11aの左右方向の縁部に接合されて取り付けられている。そして、これら側板11cの前端部は、前板11bの左右方向の縁部に接合されて取り付けられている。
【0046】
また、この前板11bの上部には、略板状の天板(キャノピ)11dが取り付けられている。この天板11dは、前板11bの上部からダンプトラック1の前方上部を覆うように前方に突出させて取り付けられている。すなわち、この天板11dは、車体フレーム2上に荷台5を載置させた倒状状態で、この荷台5からの搬送対象物Aの落下によるキャブ8、コントロールボックス9、パワーユニット10等の損傷を防止するために設けられている。具体的に、この天板11dは、車体フレーム2上に荷台5を載置させた倒状状態において略水平となるように取り付けられている。そして、この天板11dは、この天板11dの前後方向の後端部が下方に湾曲しており、この湾曲した後端部が前板11bの上端部に接合されて取り付けられている。
【0047】
積載部11の底板11aの下面には、車体フレーム2の前後方向に亘って配置されたボックス形状の一対のレール12が取り付けられている。これら一対のレール12は、車体フレーム2上に荷台5を載置させた倒状状態において、この車体フレーム2の各フレーム材2aの上面に載置するように、これらフレーム材2aに沿って取り付けられている。すなわち、これら一対のレール12は、車体フレーム2の各フレーム材2aと同様に、前後方向に長手方向を沿わせた状態とされて取り付けられている。そして、各レール12の一対のレール縦板12aの各上端部が底板11aの下面に接合されて取り付けられている。さらに、これら各レール12の一対のレール縦板12aの各下端部に、これら一対のレール縦板12a間の隙間を閉塞するようにレール底板12bが取り付けられて、それぞれのレール12は中空構造とされている。ここで、各レール底板12bは、
図6に示すように、このレール底板12bの幅方向の両側縁をレール縦板12aの外側面より外側に突出させた状態で、対応するレール縦板12aの下端部に取り付けられている。
【0048】
さらに、これら一対のレール12の後側の約半分の部分は、所定の間隔を空けた状態でダンプトラック1の前後方向に沿って平行に取り付けられている。また、これら一対のレール12の略中央部は、互いに対向する方向に屈曲されている。そして、これら一対のレール12の前側の略半分の部分は、ダンプトラック1の前側に進むに連れて広がっていく略ハの字状の拡開形状とされている。さらに、これらレール12の略中央部に形成された屈曲部12cの後側の部分の下面には、ヒンジブラケット13がそれぞれ取り付けられている。これらヒンジブラケット13には、ヒンジピン6が回転可能に挿通されている。よって、これらヒンジブラケット13は、ヒンジピン6を介して荷台5を車体フレーム2上から起伏可能かつ倒伏可能としている。
【0049】
また、積載部11の底板11aの下面には、各レール12に交差させて複数、例えば7本のスティフナ14が取り付けられている。これらスティフナ14は、前後方向に間隔を空けて底板11aの下面に水平に取り付けられている。また、これらスティフナ14は、底板11aの下面の左右方向に長手方向を沿わせた状態で、この底板11aの下面の左右方向に亘って取り付けられている。具体的に、これら各スティフナ14は、各レール12の幅寸法より小さな幅寸法であって、断面略凹状に形成されている。そして、これらスティフナ14の両側に位置する側面部14aの上端縁は、底板11aの下面に溶接されて取り付けられている。また、これらスティフナ14は、各側面部14aの下端縁間の隙間が断面直線状の底面部14bにて閉塞されてチャンネル形状(中空構造)に形成されている。ここで、これら各スティフナ14の底面部14bの両側縁部には、対応する側面部14a側に向けて断面略円弧状に湾曲した曲り部としての円弧面部14cがそれぞれ設けられている。
【0050】
具体的に、各スティフナ14は、底板11aの下面の左右方向に亘って設けられている。特に、各スティフナ14は、このスティフナ14と各レール12との交差位置において、この各レール12内で構造的に直線状に連続するように配置されている。各スティフナ14は、
図2に示すように、各レール12内を貫通して設けられており、底板11aの両側縁から対応するレール12の外側縁までに亘った部分と、これら各レール12内の部分と、これらレール12の内側縁間の部分とを含む別個の部分として設けられている。なお、後述するように、スティフナ14のこれらの部分は互いに溶接されて結合されている。荷台5の積載部11の底板11a、前板11b、一対の側板11c、天板11d、一対のレール12および各スティフナ14は、互いに溶接されて結合されている。
【0051】
荷台5の底板11aの左右方向の中心縁から等間隔離間させた位置には、連結部材としての一対のシリンダブラケット15が取り付けられている。これらシリンダブラケット15は、底板11aの前寄りに位置している。具体的に、これらシリンダブラケット15は、底板11aの前側から2本目のスティフナ14と3本目のスティフナ14との間であって、一対のレール12の外側の位置に固定されている。そして、これらシリンダブラケット15には、ホイストシリンダ7の上端部が回動可能に接続されている。
【0052】
そして、荷台5の底板11aの前側に位置し主に荷台5の荷重を受ける計4本のスティフナ14とレール12との交差位置を含む受負荷部5aの各レール12内には、略板状の一対の隔壁部材16が取り付けられている。これら一対の隔壁部材16は、
図5に示すように、底板11aの左右方向に沿わせた状態で、一対のレール縦板12a間に亘って取り付けられた仕切板である。すなわち、これら隔壁部材16は、レール12内の空間を隔てて取り付けられている。さらに、これら一対の隔壁部材16は、
図6に示すように、対応するスティフナ14の対応する円弧面部14cより内側であって、このスティフナ14の底面部14bの幅方向の両側縁部に、上端部が溶接されて連結されている。また、これら隔壁部材16は、スティフナ14の底面部14bの幅方向の中心縁から等間隔離間して位置している。そして、これら隔壁部材16は、スティフナ14の底面部14bに対して垂直であって、このスティフナ14の長手方向に沿っている。
【0053】
さらに、各一対の隔壁部材16は、
図4に示すように、対応するレール12内において、対応するスティフナ14の底面部14bの下面から、レール底板12bの上面である内側面までに亘って設けられている。そして、これら各隔壁部材16の上端部は、レール12内においてスティフナ14の底面部14bの下面に溶接されて接続されている。さらに、これら各隔壁部材16の下端部は、各レール12のレール底板12bの内側面に固定されておらず、このレール底板12bの内側面に接触(メタルタッチ)させた状態で取り付けられている。すなわち、これら各隔壁部材16は、スティフナ14とレール12との交差位置であるレール縦板12aの間に収容されて取り付けられ、これらレール縦板12aの下端部間にレール底板12bが取り付けられて閉塞されるため、これら各隔壁部材16をレール底板12bに溶接できない。
【0054】
ここで、荷台5の底板11aの前側3本のスティフナ14に取り付けられている隔壁部材16は、これら前側3本のスティフナ14に対し対応するレール12が傾斜した状態で交差しているため、これらレール12に対して傾斜させて、このスティフナ14の長手方向に沿っている。一方、荷台5の底板11aの前側から4本目のスティフナ14に取り付けられている隔壁部材16は、このスティフナ14に対しレール12が直交しているため、これらレール12の長手方向に対して直角に取り付けられている。
【0055】
また、荷台5の前側の計4本のスティフナ14のそれぞれと各レール12との交差位置のこれら各レール12の両外側には、
図7に示すように、左右方向断面視略直角三角形状の当て板である補強部材17がそれぞれ取り付けられている。これら補強部材17は、隔壁部材16の厚さ寸法に等しい厚さ寸法の板状にそれぞれ形成されている。また、このような補強部材17は、スティフナ14とレール12との交差位置のうち隔壁部材16が取り付けられた交差位置のみに取り付けられている。そして、これら補強部材17は、対応するスティフナ14の底面部14bの外側面である下面から、対応するレール12の対応するレール縦板12aの外側面までのそれぞれに亘っている。すなわち、各補強部材17は、対応するスティフナ14とレール12との交差位置である連結部分の外側の位置に取り付けられている。さらに、各補強部材17は直角三角形状であって、これら補強部材17の前記直角三角形の直角を挟む辺に相当する第1および第2の辺17a,17bが、レール12の高さ寸法とスティフナ14の高さ寸法との差分の略2分の1程度の長さ寸法に形成されている。
【0056】
そして、各補強部材17は、第1の辺17aを対応するスティフナ14の底面部14bの下面に接触させつつ、第2の辺17bを対応するレール12の対応するレール縦板12aの外側面に接触させ、これら第1および第2の辺17a,17b間の角部17cを、スティフナ14とレール12との交差位置に内接させた状態で取り付けられている。よって、これら各補強部材17は、これら各補強部材17の前記直角三角形の斜辺に相当する第3の辺17dが、スティフナ14の底面部14bおよびレール12のレール縦板12aのそれぞれに対して略45°の角度を成して取り付けられている。さらに、これら補強部材17は、
図5に示すように、レール12の幅方向の両側縁のそれぞれに一対ずつ取り付けられている。そして、これら一対の各補強部材17は、
図8および
図9に示すように、レール12内に位置する一対の隔壁部材16に対して直線状に並べられて構造的に連続するように、これら各隔壁部材16の想像上の延長線に沿っている。よって、各一対の補強部材17は、各スティフナ14の長手方向、すなわち荷台5の底板11aの左右方向に対して平行になっている。以上説明したような構成から、荷台5の底板11aの剛性は、一対のレール12、スティフナ14、隔壁部材16、および補強部材17にて確保されている。
【0057】
さらに、荷台5の底板11aの下面の前側部分に位置する計3本のスティフナ14のそれぞれと各レール12との交差位置の一対の隔壁部材16および補強部材17は、
図9に示すように、これら隔壁部材16および補強部材17の長手方向を、レール12の対応するレール縦板12aの長手方向に対して傾斜させて取り付けられている。すなわち、これら隔壁部材16および補強部材17は、一対のレール12それぞれの屈曲部12cより前側のハの字状に拡開している部分に取り付けられており、これら各レール12の屈曲部12cより前側の部分のスティフナ14に対応する傾斜角度に対応して延出している。
【0058】
<溶接方法>
次に、上記ダンプトラックの荷台構造のレールおよびスティフナの溶接方法について説明する。
【0059】
まず、底板11aの下面に一対のレール12を構成するために用いられる計4枚のレール縦板12aの幅方向の一側縁を接触させて、この底板11aの下面に溶接して取り付ける。次いで、これらレール縦板12aの長手方向に交差させて各スティフナ14を取り付けていく。
【0060】
具体的に、各スティフナ14は、断面略凹状に湾曲した形状であって、所定の長さ寸法に予め切断されている。そして、これら所定の長さ寸法に切断されたスティフナ14の各部を、底板11aの両側縁から対応するレール縦板12aまでに亘った部分と、これらレール縦板12a間の部分とのそれぞれに嵌合させて溶接して取り付けていく。このとき、それぞれのスティフナ14の各部は、底板11aの左右方向に向けて構造的に直線状に連続するように配置する。
【0061】
この後、各レール12の一対のレール縦板12a間に、対応する一対の隔壁部材16を取り付けていく。これら隔壁部材16は、
図5に示すように、受負荷部5aに位置しかつ底板11aに取り付けられた、前側4本のスティフナ14とレール縦板12aとの交差位置のみに取り付ける。さらに、各対の隔壁部材16は、
図8に示すように、対応するレール縦板12aに直交させて、それぞれ平行に取り付ける。そして、各隔壁部材16の上端部は、対応するスティフナ14の底面部14bに接触させて溶接させ、各隔壁部材16の幅方向の両側部は、対応するレール縦板12aの内側面に接触させて溶接させて取り付ける。
【0062】
次いで、対応する隔壁部材16が取り付けられた一対の各レール縦板12aの外側面に、対応する一対の補強部材17をそれぞれ取り付けていく。このとき、
図7に示すように、各補強部材17の第1の辺17aを対応するスティフナ14の底面部14bの下面に接触させつつ、これら各補強部材17の第2の辺17bを対応するレール縦板12aの外側面に接触させる。さらに、これら第1および第2の辺17a,17b間の角部17cを、スティフナ14とレール12との交差位置に内接させた状態とされて各補強部材17がそれぞれ取り付けられている。また、これら各補強部材17は、
図8に示すように、レール縦板12a間に取り付けられた一対の隔壁部材16に対して直線状に並べられ連続させた状態とされて溶接させて取り付ける。
【0063】
この後、これら各レール12を構成するために用いられる一対のレール縦板12aの幅方向の各下端部間にレール底板12bを設置し、このレール底板12bにて一対のレール縦板12a間の隙間を閉塞させた状態とする。この状態で、このレール底板12bを各レール縦板12aの下端部に溶接させて取り付ける。
【0064】
このとき、レール縦板12a間の隙間がレール底板12bにて閉塞されるため、これらレール縦板12a間に取り付けられた隔壁部材16をレール底板12bに溶接できない。そこで、これら隔壁部材16は、一対のレール縦板12a間に取り付けられた状態で、これら隔壁部材16の下端部が各レール縦板12aの下端部に沿うように配置できることが好ましい。ところが、これらレール縦板12aおよびレール底板12bによる製缶誤差により、隔壁部材16は、これら隔壁部材16の下端部がレール縦板12aの下端部より上側に窪んだ場合や、逆にレール縦板12aの下端部より下側に突出した場合が想定される。
【0065】
そして、これら隔壁部材16の下端部が対応するレール縦板12aの下端部より下側に突出している場合には、これらレール縦板12a間にレール底板12bを溶接して取り付けることができない。このため、これら隔壁部材16の下端部をグラインダ等で切削して高さ調整する作業が余分に必要となり、製造時間が掛かってしまう。そこで、各隔壁部材16の高さ寸法としては、この隔壁部材16を一対のレール縦板12a間に取り付けた状態で、これらレール縦板12aの下端部より上側に位置するように、マイナス交差で予め準備しておくことが好ましい。
【0066】
<作用効果>
上述のように、例えば土砂や砕石等の運搬対象物Aを荷台5の積載部11に山盛りに積み込んだ場合には、この運搬対象物Aによる高い負荷が荷台5に掛かる。そして、この荷台5に掛かる高い負荷は、この荷台5の底板11aを介して、一対のレール12およびヒンジブラケット13にて受けられる。さらに、これら一対のレール12に掛かる負荷は、これらレール12を支持する車体フレーム2に分担される。一方、ヒンジブラケット13に掛かる負荷は、このヒンジブラケット13に取り付けられたヒンジピン6を介して車体フレーム2に分担される。
【0067】
ここで、ヒンジブラケット13は、荷台5を起状させて運搬対象物Aを降ろす際の回転軸となるヒンジピン6が挿通されており、荷台5を起状させて運搬対象物Aを降ろす際にヒンジブラケット13に高い負荷が掛かる。さらに、これらヒンジブラケット13は、部分的な部材であるため、荷台5に使用される板材の中においては、比較的厚い板材が使用されて高い剛性が確保されている。
【0068】
一方、一対のレール12は、荷台5の底板11aの下面の前後方向に亘る広い範囲に配置されている。このため、これらレール12は、荷台5自体の質量を軽減させる観点から厚い板材を用いずに、比較的薄い板材をボックス構造とすることで剛性が確保されている。しかしながら、これら各レール12は、ボックス構造とした場合であっても、車体フレーム2からの反力によって、これら各レール12のレール縦板12aが上下方向に押し潰されるような変形を生じさせてしまうおそれがある。
【0069】
このため、各レール12を構成する一対のレール縦板12aは、このレール12に掛かる荷重によって、上下方向に曲げ変形が生じてしまうおそれがある。よって、これらレール縦板12aと底板11aとの接合部や、これらレール縦板12aとスティフナ14との接合部には、荷台5に掛かる負荷によって応力集中が生じ、高応力箇所となる。したがって、これらレール縦板12aと底板11aとの接合部や、これらレール縦板12aとスティフナ14との接合部は、荷台5からの負荷にて疲労が掛かり、これら各接合部にダメージが蓄積していき、最終的にはクラックが入り、寿命が低下してしまうおそれがある。
【0070】
さらに、荷台5の底板11aの下面に左右方向に亘って取り付けられた複数のスティフナ14によって、荷台5の積載部11に積載された運搬対象物Aの荷重を受ける。一方、一対のレール12は、底板11aの下面に前後方向に亘って取り付けられ、車体フレーム2上に載置されて支持される。このため、この底板11aは、左右方向中央部の上下方向の移動が拘束され、運搬対象物の荷重によって底板11aの左右方向の両縁部や、各スティフナ14の左右方向の両端部がそれぞれ下方に曲げ変形してしまうおそれがある。
【0071】
以上から、ダンプトラック1の荷台構造は、レール12のレール縦板12aと底板11aとの接合部や、これらレール縦板12aとスティフナ14との接合部が、高応力箇所となる。このため、これら接合部は、高い応力が掛かる頻度によって、疲労が蓄積し損傷しやすくなる。そこで、これら接合部の損傷の発生を防止するためには、これら接合部に掛かる応力を許容範囲内の力に抑えることが有効である。このため、これら接合部に掛かる応力を低減させる方法としては、これら接合部でのレール縦板12a、底板11aまたはスティフナ14の板厚を厚くすれば良い。しかしながら、これら接合部でのレール縦板12a、底板11aまたはスティフナ14の板厚を厚くした場合には、荷台5の質量が増加してしまい、許容積荷質量の減量、走行燃費の悪化、タイヤ寿命の低下等の問題が生じてしまう。
【0072】
さらに、ダンプトラック1の荷台5に運搬積載物Aを積載させた際に掛かる負荷による応力は、一対のレール12とスティフナ14との交差位置に集中する。また、これら一対のレール12がボックス形状であるため、これら各レール12に掛かる負荷によって、これらレール12の各レール縦板12aが上下方向に曲げ変形してしまうおそれがある。
【0073】
そこで、この応力集中する部分である各スティフナ14と各レール12との交差位置における、これらレール12内のスティフナ14の底面部14bとレール底板12bとの間に、これらレール12の長手方向に対して直角に板状の一対の隔壁部材16が取り付けられている。この結果、これらスティフナ14とレール12との交差位置に掛かる負荷を隔壁部材16に分散させてレール底板12bおよび車体フレーム2へ伝えることができる。また、レール12内において各隔壁部材16をより確実にレール縦板12aの内側面に溶接して連結でき、これら隔壁部材16の設置に伴う質量増加を最小限に留めることができる。
【0074】
よって、これらスティフナ14とレール12との交差位置への応力集中を低減させて緩和でき、この交差位置でのレール12のレール縦板12aの幅方向、すなわち上下方向の曲げ変形や、スティフナ14の長手方向、すなわち左右方向の曲げ変形を抑えることができる。したがって、これらレール12およびスティフナ14の交差位置での剛性をそれぞれ向上できるから、荷台5の底板11aの剛性をより高く確保することが可能となる。
【0075】
さらに、これら隔壁部材16を対応するスティフナ14の長手方向に沿って取り付けたことにより、この隔壁部材16によってスティフナ14の長手方向の曲げ変形をより確実に抑えることができる。また、各スティフナ14と各レール12との交差位置に掛かる負荷をより適切に対応する隔壁部材16へ分散できるとともに、このスティフナ14に掛かる負荷をより確実にレール12に分散できる。よって、これらスティフナ14とレール12との交差位置への応力集中をより確実に低減でき、荷台5の剛性をより高く確保できる。
【0076】
以上説明したとおり、既存のボックス構造のレール12およびスティフナ14の構造を利用しつつ、荷台5の積載部11に積載させた運搬対象物Aからの負荷による荷台5の底板11aへの応力集中を緩和でき、この荷台5の剛性をより高くできる。よって、この荷台5の損傷の発生をより確実に防止でき、この荷台5の使用寿命を向上でき、ダンプトラック1の荷台5の信頼性を向上できる。また、荷台5の底板11aの板厚を厚くして荷台5の剛性をより高くする場合に比べ、第1実施形態は、荷台5の質量増加を抑えつつ、この荷台5の剛性を高めることが可能であるため、従来必要とされた補強部品の量を削減できるとともに、高い剛性を確保しつつ荷台5の軽量化が可能となる。
【0077】
また、隔壁部材16が取り付けられた受負荷部5aの各スティフナ14と各レール12と交差位置の外側に、このスティフナ14の底面部14bの下面からこのレール12の対応するレール縦板12aの外側面に亘って対応する略板状の補強部材17が取り付けられている。この結果、これらスティフナ14とレール12との交差位置に掛かる負荷が、この交差位置のレール12内の隔壁部材16によって分散されて緩和でき、さらに、この交差位置のレール12の対応するレール縦板12aの外側面に取り付けられた補強部材17によって分散されて緩和できる。よって、この交差位置でのスティフナ14の長手方向の曲げ変形をより確実に抑制できるとともに、この交差位置でのレール12のレール縦板12aの上下方向の曲げ変形をより確実に抑制できる。このため、これらスティフナ14とレール12との交差位置での応力集中をより確実に低減でき、荷台5の剛性をより高めることができる。
【0078】
さらに、これら補強部材17をレール12内の対応する隔壁部材16の想像上の延長線に沿わせて直線状に並べて取り付けたことにより、これら補強部材17および隔壁部材16のいずれか一方に掛かる負荷を、これら補強部材17および隔壁部材16のいずれか他方に、より直接的かつ確実に伝えて分散できる。よって、これらスティフナ14とレール12との交差位置での応力集中をより確実に低減できる。
【0079】
[第2実施形態]
図10は本発明に係るダンプトラックの荷台構造の第2実施形態を示す図である。
図11は
図10に示すD−D線に沿う断面図である。
図12は
図10に示すd部の部分拡大図である。
図13は
図12に示すE−E線に沿う断面図である。
【0080】
そして、本発明の第2実施形態が前述した第1実施形態と異なるのは、第1実施形態では、各対の隔壁部材16の両側に補強部材17が取り付けられているのに対し、第2実施形態は、荷台5の底板11aの下面の受負荷部5aに位置するレール12と前側4本のスティフナ14のそれぞれとの交差位置に隔壁部材16のみが取り付けられていることである。すなわち、第2実施形態においては、対応する隔壁部材16が取り付けられた各レール12と各スティフナ14との交差位置に補強部材17が取り付けられておらず、これら交差位置のレール12内に一対の隔壁部材16のみが取り付けられてレール12とスティフナ14とが補強されている。なお、その他の構成は第1実施形態と同じであり、第1実施形態と同一又は対応する部分には同一符号を付している。
【0081】
このように構成した本発明の第2実施形態は、上述した第1実施形態と同様の効果が得られる他、各レール12と各スティフナ14との交差位置の外側に補強部材が取り付けられていない。よって、荷台5の底板11aの下面の各レール12と各スティフナ14との交差位置から突出する部材がないため、荷台5の底板11aの下面側の構成を単純化でき、荷台5の軽量化を図ることができる。
【0082】
[第3実施形態]
図14は本発明に係るダンプトラックの荷台構造の第3実施形態を示す図である。
図15は
図14に示す本発明の第3実施形態に備えられる荷台の底面図である。
図16は
図14に示すF−F線に沿う断面図である。
図17は
図14に示すe部の部分拡大図である。
図18は
図17に示すG−G線に沿う断面図である。
図19は
図16に示すf部の部分拡大図である。
図20は
図16に示すg部の部分拡大図である。
【0083】
そして、本発明の第3実施形態が前述した第1実施形態と異なるのは、第1実施形態では、各レール12と前側4本のスティフナ14のそれぞれとの交差位置に隔壁部材16および補強部材17が取り付けられているのに対し、第3実施形態は、これら交差位置の一対の補強部材17間に平板状の蓋部材31が取り付けられボックス構造とされている。なお、その他の構成は第1実施形態と同じであり、第1実施形態と同一又は対応する部分には同一符号を付している。
【0084】
具体的に、これら蓋部材31は、各レール12と前側4本のスティフナ14のそれぞれとの交差位置を補強する部材である。そして、これら蓋部材31のそれぞれは、対応する一対の補強部材17間の間隔寸法に等しい幅寸法を有する平板状に形成されており、レール12の対応するレール縦板12aから対応するスティフナ14の底面部14bまでに亘って取り付けられている。また、各蓋部材31は、対応する補強部材17の第3の辺17dに長手方向を沿わせた状態で、これら第3の辺17dの内側面に、蓋部材31の幅方向の両側部を接触させた状態で対応する補強部材17に溶接されて固定されている。よって、各蓋部材31は、対応するスティフナ14の長手方向および対応するレール12の対応するレール縦板12aの長手方向のそれぞれに対して45°の角度を成して取り付けられている。また、各蓋部材31は、この蓋部材31の幅方向の一端側が対応するスティフナ14の底面部14bに接触させて溶接されて固定されている。さらに、この蓋部材31は、この蓋部材31の幅方向の他端側が対応するレール12の対応するレール縦板12aの外側面に接触させて溶接されて固定されている。
【0085】
特に、底板11aの下面の前側3本のスティフナ14のそれぞれに取り付けられている各蓋部材31のそれぞれは、これら各蓋部材31の幅方向の一端側が、対応するスティフナ14の幅方向に沿った直線状に形成されている。これに対し、各蓋部材31の長手方向の他端側は、対応するレール12の対応するレール縦板12aの幅方向に沿った直線状に、対応するレール縦板12aの外側面に線接触させて溶接できる形状とされている。したがって、この蓋部材31は、対応する補強部材17の第3の辺17dに沿って傾斜して取り付けられている。
【0086】
さらに、各レール12のレール底板12bの下面には、
図14および
図15に示すように、複数のゴムパッド32が取り付けられている。これら各ゴムパッド32は、荷台5を車体フレーム2上に載置させた倒状状態において、この荷台5のレール12と車体フレーム2との間の衝撃や負荷を緩和させるための緩衝材である。そして、これらゴムパッド32のそれぞれは、各レール底板12bの幅寸法より小さな幅寸法を有する矩形平板状に形成されている。さらに、これらゴムパッド32は、底板11aの前側3本のスティフナ14の範囲のレール底板12bの下面に等間隔に並べられて取り付けられている。すなわち、これらゴムパッド32は、荷台5の底板11aのうちのレール12の負荷を最も受ける部分、すなわち受負荷部5aに配置されている。そして、各隔壁部材16および補強部材17は、各レール12と前側3本のスティフナ14との交差位置に取り付けられている。
【0087】
このように構成した本発明の第3実施形態は、上述した第1実施形態と同様の効果が得られる他、荷台5の底板11aの受負荷部5a内に位置する前側4本のスティフナ14のそれぞれと各レール12との交差位置に取り付けられた一対の補強部材17の第3の辺17d間の隙間を蓋部材31にて閉塞している。このため、各スティフナ14から各レール12へ掛かる負荷を対応する補強部材17と蓋部材31とで分散させて緩和でき、これら補強部材17の厚さ方向への曲げ変形を抑制できる。よって、荷台5の受負荷部5aに位置するスティフナ14とレール12との交差位置への応力集中をより確実に低減でき、荷台5の剛性をより高く確保できる。
【0088】
さらに、これらスティフナ14のそれぞれと各レール12との交差位置の外側に取り付けられている一対の補強部材17間のレール12の対応するレール縦板12aとスティフナ14の底面部14bとの間の隙間を蓋部材31にて閉塞して前記一対の補強部材17をボックス構造している。よって、一対の補強部材17間の隙間が蓋部材31にて閉塞されているため、第1実施形態に比べ、荷台5の底板11aの下面側の構成を単純化できるとともに、これら一対の補強部材17間の隙間への土砂等の侵入を無くすことができる。
【0089】
また、荷台5を車体フレーム2上に載置させた倒状状態において、荷台5からレール12に掛かる荷重に対して、これらレール12と車体フレーム2との間に介在するゴムパッド32によって車体フレーム2からレール12へと反力が生じる。この結果、これらレール12の各レール縦板12aは、上下方向に押し潰されるように変形するおそれがある。そこで、これら各レール12と前側3本のスティフナ14との交差位置に隔壁部材16および補強部材17を取り付けたことにより、荷台5からレール12に掛かる荷重を隔壁部材16および補強部材17へ分散できる。よって、これら各レール12のレール縦板12aの上下方向の曲げ変形を防止でき、これらレール縦板12aと対応するレール底板12bとの接合部での応力集中を緩和できる。
【0090】
[第4実施形態]
図21は本発明に係るダンプトラックの荷台構造の第4実施形態を示す図である。
図22は
図21に示すH−H線に沿う断面図である。
図23は
図22に示すh部の部分拡大図である。
【0091】
そして、本発明の第4実施形態が前述した第1実施形態と異なるのは、第1実施形態では、各隔壁部材16が対応するスティフナ14の長手方向に沿って取り付けられているのに対し、第4実施形態は、レール12と荷台5の底板11aの前側3本のスティフナ14との交差位置の隔壁部材16がレール12の長手方向に対して直角に取り付けられている。なお、その他の構成は第1実施形態と同じであり、第1実施形態と同一又は対応する部分には同一符号を付している。
【0092】
具体的に、荷台5の底板11aの下面の前側から4本目のスティフナ14とレール12との交差位置に取り付けられている一対の隔壁部材16および補強部材17は、
図22に示すように、第1実施形態と同様に、スティフナ14の長手方向、すなわち底板11aの左右方向に沿って取り付けられている。そして、各隔壁部材16と対応する補強部材17は、直線状となるように連続させて取り付けられている。すなわち、底板11aの下面の前側から4本目のスティフナ14上に取り付けられている各隔壁部材16は、対応するレール12の屈曲部12cより後側の直線状の部分に取り付けられている。
【0093】
これに対し、荷台5の底板11aの下面の前側3本のスティフナ14とレール12との交差位置に取り付けられている一対の隔壁部材16は、
図23に示すように、これら各隔壁部材16の長手方向を、レール12の対応するレール縦板12aの長手方向に直交させてそれぞれ取り付けられている。すなわち、これら前側3本のスティフナ14上に取り付けられている各隔壁部材16は、
図22に示すように、一対のレール12それぞれの屈曲部12cより前側のハの字状に拡開している部分に取り付けられている。よって、これら隔壁部材16は、各レール12の屈曲部12cより前側の傾斜角度に対応させて取り付けられている。
【0094】
さらに、底板11aの前側3本のスティフナ14に取り付けられた各補強部材17のそれぞれは、この補強部材17の第2の辺17bを対応する隔壁部材16の幅方向の端部に構造的に連続させて取り付けられている。そして、各補強部材17は、対応するスティフナ14の長手方向、すなわち底板11aの左右方向に沿って取り付けられている。
【0095】
このように構成した本発明の第4実施形態は、上述した第1実施形態と同様の効果が得られる他、一対のレール12それぞれの屈曲部12cより前側のハの字状に拡開している部分に取り付けられた各隔壁部材16が、これら各レール12のレール縦板12aに直交している。このため、各隔壁部材16の幅方向の端部を対応するレール縦板12aの内側面に直角に接触させて溶接できる。よって、これら一対のレール12の屈曲部12cより前側の部分の各隔壁部材16を、レール縦板12aに強固に溶接できるため、これら各隔壁部材16の溶接強度を十分確保できる。
【0096】
また、一対のレール12それぞれの屈曲部12cより前側のハの字状に拡開している部分の各隔壁部材16を、これら各レール12の対応するレール縦板12aに直交させて取り付けたことにより、これら各レール縦板12aに掛かる上下方向の負荷をより確実に対応する隔壁部材16に分散できる。よって、荷台5の底板11aの受負荷部5aに位置する前側3本のスティフナ14とレール12との交差位置の応力集中をより確実に低減できるから、荷台5の剛性をより高く確保できる。
【0097】
[第5実施形態]
図24は本発明に係るダンプトラックの荷台構造の第5実施形態を示す図で、レールの底板を取り外した状態の荷台の底面図である。
【0098】
そして、本発明の第5実施形態が前述した第4実施形態と異なるのは、第4実施形態では、各対の隔壁部材16の両側に補強部材17が対応する隔壁部材16と直線状に並べられているのに対し、第5実施形態は、荷台5の底板11aの下面の受負荷部5aのレール12とスティフナ14との交差位置に隔壁部材16のみが取り付けられている。すなわち、第5実施形態においては、隔壁部材16が取り付けられたレール12とスティフナ14との交差位置に補強部材17が取り付けられておらず、これら交差位置のレール12内に一対の隔壁部材16のみが取り付けられている。なお、その他の構成は第4実施形態と同じであり、第4実施形態と同一又は対応する部分には同一符号を付している。
【0099】
このように構成した本発明の第5実施形態は、上述した第4実施形態と同様の効果が得られる他、荷台5の底板11aの下面の各レール12と各スティフナ14との交差位置から外側に突出する部材がない。このため、上述した第2実施形態と同様に、荷台5の底板11aの下面側の構成を単純化でき、荷台5の軽量化を図ることができる。
【0100】
[第6実施形態]
図25は本発明に係るダンプトラックの荷台構造の第6実施形態を示す図である。
図26は
図25に示すI−I線に沿う断面図である。
【0101】
そして、本発明の第6実施形態が前述した第4実施形態と異なるのは、第4実施形態では、レール12と前側4本のスティフナ14との交差位置に隔壁部材16および補強部材17が取り付けられているのに対し、第6実施形態は、これら交差位置の一対の補強部材17間に、前述した第3実施形態中の蓋部材31が取り付けられている。なお、その他の構成は第3および第4実施形態と同じであり、これら第3および第4実施形態と同一又は対応する部分には同一符号を付している。
【0102】
このように構成した本発明の第6実施形態は、上述した第4実施形態と同様の効果が得られる他、上述した第3実施形態と同様に、各スティフナ14から各レール12へ掛かる負荷を対応する補強部材17と蓋部材31とに分散でき、これら補強部材17の厚さ方向への曲げ変形を抑制できる。また同時に、一対の補強部材17間の隙間を蓋部材31にて閉塞しているため、荷台5の底板11aの下面側の構成を単純化でき、これら一対の補強部材17間の隙間への土砂等の侵入を無くすことができる。
【0103】
[第7実施形態]
図27は本発明に係るダンプトラックの荷台構造の第7実施形態の構成を示す図である。
図28は
図27に示すJ−J線に沿う断面図である。
図29は
図27に示すi部の部分拡大図である。
図30は
図29に示すK−K線に沿う断面図である。
【0104】
そして、本発明の第7実施形態が前述した第1実施形態と異なるのは、第1実施形態では、対応するスティフナ14の底面部14bの幅方向の両側端部に各隔壁部材16の上端部が溶接されているのに対し、第7実施形態は、対応するスティフナ14の側面部14aに構造的に連続するように各隔壁部材16および補強部材17が取り付けられている。なお、その他の構成は第1実施形態と同じであり、第1実施形態と同一又は対応する部分には同一符号を付している。
【0105】
具体的に、各対の隔壁部材16は、
図28および
図29に示すように、対応するスティフナ14の幅寸法ほど離間させた状態で、このスティフナ14上に取り付けられている。すなわち、これら各対の隔壁部材16は、スティフナ14の対応する側面部14aに直線状に並び、かつ構造的に連続するように、これら側面部14aに対して面一に取り付けられている。具体的に、これら隔壁部材16は、各対の隔壁部材16の上端部を対応するスティフナ14の対応する円弧面部14cの幅方向の外側端部に当接させて溶接されて取り付けられている。
【0106】
さらに、各一対の補強部材17もまた、
図27〜
図29に示すように、関連する対の隔壁部材16に対応させて、スティフナ14の幅寸法ほど離間させて取り付けられている。そして、これら各補強部材17は、スティフナ14の対応する側面部14a上に直線状に並び、かつ構造的に連続するように、これら側面部14aに対して面一に取り付けられている。具体的に、これら補強部材17は、各対の補強部材17の第1の辺17aを対応するスティフナ14の対応する円弧面部14cの幅方向の外側端部に当接させて溶接されて取り付けられている。
【0107】
また、各対の蓋部材31は、
図27〜
図30に示すように、対応する一対の補強部材17の各第3の辺17dに沿って対応するレール12の対応するレール縦板12aと対応するスティフナ14との間に取り付けられている。すなわち、これら各蓋部材31は、スティフナ14の側面部14a間の幅寸法に等しい幅寸法に形成されている。また、各蓋部材31の長手方向の一端部は、スティフナ14の底面部14bおよび各円弧面部14cに相補的な形状に形成されている。すなわち、各蓋部材31の長手方向の一端部の中央部には、スティフナ14の底面部14bに相補的な直線状部31aが設けられている。また、この蓋部材31の長手方向の一端部の両側部には、スティフナ14の円弧面部14cに相補的な凹弧状部31bが設けられている。そして、この蓋部材31は、直線状部31aをスティフナ14の底面部14bに当接させ、かつ各凹弧状部31bをスティフナ14の対応する円弧面部14cにそれぞれ当接させた状態で溶接されて取り付けられている。
【0108】
このように構成した本発明の第7実施形態は、上述した第1実施形態と同様の効果が得られる他、対応するスティフナ14の対応する側面部14aに対して直線状かつ構造的に連続するように一対の隔壁部材16および補強部材17を取り付けられている。このため、各スティフナ14の各側面部14aに掛かる負荷を直接的に対応する隔壁部材16および補強部材17へ伝達させて分散できる。よって、このスティフナ14の各側面部14aのそれぞれに掛かる応力を、各隔壁部材16を介してより確実に対応するレール12の対応するレール縦板12aに伝達させて分散できる。したがって、荷台5の底板11aの前側の受負荷部5aのスティフナ14とレール12との交差位置の応力集中をより確実に低減できるから、荷台5の剛性をより高く確保することが可能となる。
【0109】
[他の変形例]
なお、上記実施形態においては、荷台5の底板11aの前側の負荷が集中する受負荷部5a、すなわち前側4本のスティフナ14とレール12との交差位置のみに隔壁部材16を取り付けられている。しかしながら、本発明はこれに限定されるものではなく、必要に応じ、これら前側4本のスティフナ14とレール12との交差位置以外の部分であっても、そのような隔壁部材および/または補強部材を取り付けてもよい。
【0110】
また、対応するレール12内に取り付けられた対応する一対の隔壁部材16に構造的に連続するように各対の補強部材17を取り付けた構成について説明したが、これら隔壁部材16が一枚またはそれ以上内部に取り付けられた各交差位置の各レール12の外側に一枚以上の補強部材17を取り付けてもよい。また、一対の補強部材17間に蓋部材31が取り付けられたボックス構造および/または、一枚以上の所定数の補強部材17を取り付けた構造を必要数組み合わせて取り付けてもよい。
【0111】
さらに、上記実施形態の多くにおいて、各レール12のレール縦板12aのそれぞれに補強部材17が取り付けられているが、一対のレール12の外側壁をそれぞれ形成する各レール縦板12aの外側のみに補強部材17を一枚またはそれ以上取り付けたり、一対のレール12の内側壁をそれぞれ形成する各レール縦板12aの内側のみに補強部材17を一枚またはそれ以上取り付けたりしてもよい。