【実施例】
【0039】
以下、実施例および比較例を挙げて本発明をさらに具体的に説明する。
【0040】
〔(A)(メタ)アクリル系共重合体〕
本実施例では、(A)成分として下記のメタクリル系共重合体を含むCeracute−L(日油株式会社製)を使用した。Ceracute−Lの組成は次の通りである。(A)成分5質量%、グリセリン66.5質量%、1,3−ブチレングリコール28.5質量%。
【0041】
(A)成分は、式1中のR
1およびR
2が下記表1記載の単量体60モル%と、式2中のR
3、R
4及びR
5が下記表2記載の単量体40モル%とから得られるメタクリル系共重合体である。
【0042】
【表1】
【0043】
【表2】
【0044】
〔(B)ユーカリ幼葉抽出物〕
萌芽から2年後の乾燥したユーカリの幼葉100gに1000gの50質量%エタノール水溶液を加えて60℃で1時間抽出し、ろ過することによりユーカリ幼葉の抽出液を1000g得た。このユーカリ幼葉抽出液の有効分は1.5質量%であった。
【0045】
〔(C)果汁〕
果汁として、アンズ果汁PH(日油株式会社製)〔6倍濃縮品〕を使用した。アンズ果汁PHの組成は次の通りである。濃縮アンズ果汁85質量%、グリセリン15質量%。
【0046】
〔(D1)クロメ抽出物〕
クロメ抽出物として、エクレクストBG(日油株式会社製)を使用した。エクレクストBGの組成は次の通りである。有効分1質量%、1,3−ブチレングリコール79.2質量%、水19.8質量%。
【0047】
〔(D2)ツバキ抽出物〕
ツバキ抽出物として、ツバキ種子エキスBG(日油株式会社製)を使用した。ツバキ種子エキスBGの組成は次の通りである。有効分0.8質量%、1,3−ブチレングリコール50質量%、水49.2質量%。
【0048】
〔ポリマー〕
(A)成分の比較対照として、PEMULEN TR−2(グッドリッチ社製)を用いた。このPEMULEN TR−2は、アクリル酸・メタクリル酸アルキル共重合体であり、その外観は白色の粉末である。
【0049】
〔ユーカリ成葉抽出物〕
(B)成分のユーカリ幼葉抽出物の比較対照として、ユーカリの成葉の抽出物を用いた。萌芽から5年後の乾燥したユーカリの成葉100gに1000gの50質量%エタノール水溶液を加えて60℃で1時間抽出し、ろ過することによりユーカリ成葉の抽出液を1000g得た。このユーカリ成葉抽出液の有効分は1.5質量%であった。
【0050】
〔
参考例1および2、実施例1
および2、ならびに比較例1〜3:育毛評価、官能評価〕
上記の(A)、(B)、(C)、(D1)、(D2)の各成分、ポリマー、ユーカリ成葉抽出物を用いて、表3に示す組成のローション(育毛剤)を調製し、下記の6項目についてそれぞれの評価基準により評価を行った。その結果を表3に示す。なお、表3における有効分とは、溶媒を除く残留物のことである。
【0051】
【表3】
【0052】
1)Ceracute−L((A)成分を5質量%含有)、日油株式会社製
2)ユーカリ幼葉抽出物(有効分を1.5質量%含有)
3)アンズ果汁PH(濃縮アンズ果汁を85質量%含有)、日油株式会社製〔6倍濃縮品〕
4)エクレクストBG(有効分を1.0質量%含有)、日油株式会社製
5)ツバキ種子エキスBG(有効分を0.8質量%含有)、日油株式会社製
6)PEMULEN TR−2、BF Goodrich社製
7)ユーカリ成葉抽出物(有効分を1.5質量%含有)
注)表中の括弧内の数値は、それぞれ(A)成分、有効分あるいは果汁の含有量(質量%)を表わす。なお、表中のアンズ果汁の含有量における上段の数値は、グリセリンを含有する6倍濃縮品の含有量(質量%)を示し、下段の括弧内の数値は、濃縮前のアンズ果汁の含有量に換算した含有量(質量%)を示す。
【0053】
〔評価項目及び評価基準〕
(1)毛髪本数増加率
髪が薄くなったり、抜け毛が増えたり等の自覚がある10名の女性(40才〜50才)をパネラーとし、育毛剤を1日2回、12週間使用後の毛髪本数増加率(%)について下記のように算出した。
【0054】
育毛剤を塗布する予定の部位の毛髪を根元から約2mmだけ残し切り、切った直後の頭皮画像をカメラで撮影し、撮影画像から育毛剤塗布前の毛髪本数を計測した。12週間後も同様にカメラで撮影し、撮影画像から12週間の育毛剤塗布後の毛髪本数を計測した。毛髪本数増加率は、育毛剤塗布前の毛髪本数に対する12週間の育毛剤塗布後の毛髪本数の割合(相対値%)で表わした。なお、表3の毛髪本数増加率は、パネラー10名の平均値である。
【0055】
(2)育毛効果
20名の女性(40才〜50才)をパネラーとし、育毛剤を1日2回、12週間使用後の毛髪の状態について下記のように官能評価を行った。
2点:抜け毛が明らかに少なくなり、毛髪が明らかに増えたと感じた場合。
1点:抜け毛がやや少なくなり、毛髪がやや増えたと感じた場合。
0点:育毛効果が見られないと感じた場合。
【0056】
さらに、20名の評価を加算し、合計点を下記の基準で判定した。
◎:35点以上かつ0点を評価したパネラーが1人もいない(非常に優れた育毛効果を有する育毛剤)
○:30点以上かつ0点を評価したパネラーが1人まで(優れた育毛効果を有する育毛剤)
△:15点以上かつ0点を評価したパネラーが2人まで(わずかに育毛効果を有する育毛剤)
×:15点未満または0点を評価したパネラーが3人以上(育毛効果を有しない育毛剤)
【0057】
(3)毛髪にボリューム感を与える効果
20名の女性(40才〜50才)をパネラーとし、育毛剤を1日2回、12週間使用後の毛髪の状態について下記のように官能評価を行った。
2点:明らかに毛髪にボリューム感が出たと感じた場合。
1点:やや毛髪にボリューム感が出たと感じた場合。
0点:毛髪にボリューム感を与える効果が見られないと感じた場合。
【0058】
さらに、20名の評価を加算し、合計点を下記の基準で判定した。
◎:35点以上かつ0点を評価したパネラーが1人もいない(非常に優れた毛髪にボリューム感を与える効果を有する育毛剤)
○:30点以上かつ0点を評価したパネラーが1人まで(優れた毛髪にボリューム感を与える効果を有する育毛剤)
△:15点以上かつ0点を評価したパネラーが2人まで(わずかに毛髪にボリューム感を与える効果を有する育毛剤)
×:15点未満または0点を評価したパネラーが3人以上(毛髪にボリューム感を与える効果を有しない育毛剤)
【0059】
(4)毛髪のハリコシの改善効果
20名の女性(40才〜50才)をパネラーとし、育毛剤を1日2回、12週間使用後の毛髪の状態について下記のように官能評価を行った。
2点:明らかに毛髪のハリコシが改善されたと感じた場合。
1点:やや毛髪のハリコシが改善されたと感じた場合。
0点:毛髪のハリコシの改善効果が見られないと感じた場合。
【0060】
さらに、20名の評価を加算し、合計点を下記の基準で判定した。
◎:35点以上かつ0点を評価したパネラーが1人もいない(非常に優れた毛髪のハリコシの改善効果を有する育毛剤)
○:30点以上かつ0点を評価したパネラーが1人まで(優れた毛髪のハリコシの改善効果を有する育毛剤)
△:15点以上かつ0点を評価したパネラーが2人まで(わずかに毛髪のハリコシの改善効果を有する育毛剤)
×:15点未満または0点を評価したパネラーが3人以上(毛髪のハリコシの改善効果を有しない育毛剤)
【0061】
(5)毛髪のくしどおりを良くする効果
20名の女性(40才〜50才)をパネラーとし、育毛剤を1日2回、12週間使用後の毛髪の状態について下記のように官能評価を行った。
2点:明らかに毛髪のくしどおりが良くなったと感じた場合。
1点:やや毛髪のくしどおりが良くなったと感じた場合。
0点:毛髪のくしどおりを良くする効果が見られないと感じた場合。
【0062】
さらに、20名の評価を加算し、合計点を下記の基準で判定した。
◎:35点以上かつ0点を評価したパネラーが1人もいない(非常に優れた毛髪のくしどおりを良くする効果を有する育毛剤)
○:30点以上かつ0点を評価したパネラーが1人まで(優れた毛髪のくしどおりを良くする効果を有する育毛剤)
△:15点以上かつ0点を評価したパネラーが2人まで(わずかに毛髪のくしどおりを良くする効果を有する育毛剤)
×:15点未満または0点を評価したパネラーが3人以上(毛髪のくしどおりを良くする効果を有しない育毛剤)
【0063】
(6)使用後のべたつき
20名の女性(40才〜50才)をパネラーとし、洗髪した後に育毛剤を使用して10分後の頭皮の感触について下記のように判定した。
2点:べたつきが無いと感じた場合。
1点:肌がややべたつくと感じた場合。
0点:肌が非常にべたつくと感じた場合。
【0064】
さらに、20名の評価を加算し、合計点を下記の基準で判定した。
◎:35点以上かつ0点を評価したパネラーが1人もいない(非常に優れた使用後のべたつきが無い育毛剤)
○:30点以上かつ0点を評価したパネラーが1人まで(優れた使用後のべたつきが無い育毛剤)
△:15点以上かつ0点を評価したパネラーが2人まで(わずかに使用後のべたつきがある育毛剤)
×:15点未満または0点を評価したパネラーが3人以上(使用後のべたつきがある育毛剤)
【0065】
参考例1および2、実施例1
および2の結果から、本発明による(A)成分とユーカリ幼葉抽出物を組み合わせた育毛剤は、毛髪本数増加率が高く、育毛効果、毛髪にボリューム感を与える効果、毛髪のハリコシの改善効果、毛髪のくしどおりを良くする効果に優れ、かつ使用後のべたつきが無い等の使用感にも優れることが理解できる。また、(A)成分とユーカリ幼葉抽出物にアンズ果汁、クロメ抽出物、およびツバキ種子抽出物を組み合わせた
実施例1および2の育毛剤では、(A)成分とユーカリ幼葉抽出物を組み合わせた育毛剤と比べて、毛髪本数増加率が更に高く、育毛効果が増し、使用後のべたつきが無い等の使用感も更に優れることが理解できる。
【0066】
一方、(A)成分や抽出物、果汁を含まない比較例1では、使用後のべたつきが無い等の使用感に優れるものの、育毛効果等の毛髪に関する効果は認められなかった。ユーカリ幼葉抽出物に代えてユーカリ成葉抽出物を含む比較例2では、使用後のべたつきが無い等の使用感に優れ、毛髪にボリューム感を与える効果、毛髪のくしどおりを良くする効果は認められるものの、毛髪本数増加率はあまり高くなく、育毛効果や毛髪のハリコシの改善効果が不十分であった。(A)成分の代わりにアクリル酸・メタクリル酸アルキル共重合体を含む比較例3では、毛髪本数増加率が高く、育毛効果や毛髪のハリコシの改善効果が認められ、使用後のべたつきが無い等の使用感に優れるものの、毛髪にボリューム感を与える効果や毛髪のくしどおりを良くする効果は認められなかった。