(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記画像処理装置は、前記第1時間条件を満足して前記第1権限情報を受信できない場合には、エラー通知を行う、請求項1〜10いずれか1項記載の画像処理システム。
画像処理に関する複数の機能を、ユーザーに対応する権限情報に基づき有効化可能な画像処理装置から、権限情報の受信までに許容される第1時間を示す第1時間条件およびユーザー情報を受信する受信手段と、
前記ユーザー情報に基づき、認証を行なう認証手段と、
前記複数の機能のうち、前記ユーザー情報に関連付けられた機能を有効化するための権限情報を生成する生成手段と、
前記生成された権限情報のうち、前記第1時間条件を満足する権限情報を、第1権限情報として選択する選択手段と、
前記第1権限情報を前記画像処理装置へ送信する送信手段と、を含む、情報処理装置。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下に、発明を実施するための形態を示す。なお、同じ機能を持つ部分や同じ処理を行う過程には同じ番号を付し、重複説明を繰り返さない。以下では、「画像処理装置」を「画像形成装置」とする。
【0017】
[本実施形態の概略]
図1を参照して、本実施形態の概略を説明する。
図1は、本実施形態の概略を説明するための図である。本実施形態の画像処理システム10は、画像形成装置100と、認証装置200と、を含む。画像形成装置100と認証装置200とは、それぞれネットワーク50に接続されている。
【0018】
まず、本実施形態の前提を説明する。画像形成装置100は、画像処理に関する複数の機能(例えば、モノクロコピー機能やカラーコピー機能)をユーザーに対して提供する。また、認証装置200は、ユーザーにおいて、複数の機能のうち、権限を有する機能を確認して、権限情報を生成して、画像形成装置100に対して送信する。ここで、権限情報は、権限を有する機能の識別情報などを含み、権限を有さない機能の識別情報を含まないようにすることが好ましい。何故なら、権限を有さない機能の識別情報を含まないようにすることで、権限情報のデータ容量を削減できるからである。
【0019】
画像形成装置100は、送信された権限情報に基づいて、ユーザーに対して、利用できる機能(権限を有する機能)をディスプレイなどに表示する。ユーザーはディスプレイに表示された機能を目視することにより、ユーザーが利用できる機能を認識できる。
【0020】
また、ユーザーが、画像形成装置100を使用する場合には、認証装置200がユーザー認証を行うために、ユーザーは画像形成装置100に対してユーザー情報を入力する。ユーザー情報は、ユーザー認証に用いられる情報であり、ユーザーID(Identification)やパスワードなどを含む。また、ユーザー情報は、ユーザーが属するグループのIDやパスワードなどとしてもよい。
【0021】
ここで、本実施形態の画像処理システム10では、画像形成装置100は、時間条件を設定することができる。時間条件は、例えば、ユーザーがユーザー情報を入力した時から、画像処理装置が該ユーザーが利用できる機能を表示する時までの時間を示した条件である。例えば、画像形成装置100が、時間条件を「3秒」として設定している場合には、画像形成装置100は、ユーザー情報を入力した時から、3秒以内に、該ユーザー情報を入力したユーザーが利用できる機能をディスプレイに表示させる。従って、ユーザーは、短時間でユーザー自身が利用できる機能を認識できることから、ユーザーの認証処理に対するストレスを軽減できる。
【0022】
図1(A)は、ユーザーが利用できる(ユーザーが権限を有する)全ての機能を、設定された時間(例えば、3秒)でディスプレイに表示できる場合の、画像形成装置100と認証装置200との情報のやり取り、および、画像形成装置100のディスプレイに表示される画面の遷移例を示した図である。また、
図1(B)は、設定された時間(例えば、3秒)でユーザーが利用できる全ての機能をディスプレイに表示できない(一部の機能のみをディスプレイに表示する)場合の、画像形成装置100と認証装置200との情報のやり取り、および、画像形成装置100のディスプレイに表示される画面の遷移例を示した図である。
図1の例では、ユーザーが権限を有する全ての機能を「スキャンしてメール」と、「スキャンして翻訳」と、「モノクロコピー」と、「カラーコピー」の4つの機能とする。
【0023】
図1(A)では、(1)
図1(a)に示すログイン画面に対して、ユーザーがユーザー情報Uを入力すると、画像形成装置100は、ユーザー情報Uと、設定された時間条件Tを認証装置200へ送信する。
【0024】
(2)認証装置200は、ユーザー情報Uを用いてユーザー認証を行い、ユーザーが利用できる機能を確認する。(3)認証装置200は、ユーザーが利用できる全ての機能が、送信された時間条件を満足する機能であれば、該全ての機能についての権限情報を生成する。
【0025】
(4)認証装置200は、生成された権限情報を送信する。(5)画像形成装置100は、送信された権限情報に応じた機能を有効化する。ここで、有効化する処理は、画像形成装置100が、権限情報に応じた機能をディスプレイに表示する処理や、ユーザーが該表示された機能を選択すると、画像形成装置100が、該選択された機能を実現する処理が含まれる。
図1(b)は、ユーザーが利用できる機能を表示した画面の一例である。
【0026】
次に、
図1(B)について説明する。ユーザーが利用できる全ての機能の通知のうち、全ての機能を表示できるか、または一部の機能しか表示できないかは、ネットワークの状態や権限情報の容量などに依存する。例えば、ネットワークの状態がビジーである場合や、権限情報の容量が多い場合には、認証装置200は、画像形成装置100に対して、一部の機能の権限情報しか送信できず、画像形成装置100は、該一部の機能しか表示できない。
図1(B)は、画像形成装置100は、該一部の機能しか表示できない場合を説明した図である。
【0027】
(1)(2)の処理は
図1(A)と同様なので説明を繰り返さない。なお、
図1(c)は、
図1(a)と同様であり、ログイン画面である。
【0028】
(3−1)認証装置200は、ユーザーが利用できる全ての機能から、時間条件を満足する機能を選択する。認証装置200は、該抽出された機能の権限を示す権限情報を第1権限情報として生成する。該第1権限情報の生成については後述する。
【0029】
(4−1)認証装置200は、生成された第1権限情報を画像形成装置100に対して送信する。
【0030】
(5−1)そして、画像形成装置100は、送信された第1権限情報に応じた機能を有効化する。
図1(d)は、ユーザーが利用できる、第1権限情報に応じた機能を表示した画面である。
図1(d)の例は、「モノクロコピー機能」と「カラーコピー機能」とが表示された画面を示している。ユーザーは、「モノクロコピー機能」または「カラーコピー機能」を選択することにより、画像形成装置100は、該選択された機能を実現する。
【0031】
(3−2)また、認証装置200は、ユーザーが利用できる全ての機能から、第1権限情報に応じた機能以外の機能を抽出する。認証装置200は、該抽出された機能の権限を示す権限情報を第2権限情報として生成する。
【0032】
(4−2)認証装置200は、第2権限情報を画像形成装置100に対して送信する。
(5−2)認証装置200は、(5−1)で有効化した機能(第1権限情報についての機能)に加え、送信された第2権限情報に応じた機能も有効化する。
図1(e)は、ユーザーが利用できる、第1権限情報および第2権限情報に応じた機能を表示した画面である。
図1(e)の例は、
図1(d)記載の「モノクロコピー機能」と「カラーコピー機能」に加え、更に、「スキャンしてメール機能」と、「スキャンして翻訳機能」と、追加された画面である。つまり、画像形成装置100は、
図1(d)の画面から数秒後に、
図1(e)の画面に遷移させる。これにより、ユーザーは、ユーザーが利用できる全機能を選択することができる。
【0033】
このように、本実施例の画像処理システム10では、ユーザー等は時間条件を設定することができる。第1段階として、認証装置200は、該時間条件を満足するように、権限情報(第1権限情報)を生成して、画像形成装置100に送信する。そして、画像形成装置100は、該第1権限情報に応じた機能を有効化する(
図1(d)参照)。更に、第2段階として、認証装置200は、残りの権限情報(第2権限情報)を生成して、画像形成装置100に送信する。画像形成装置100は、第1権限情報および第2権限情報に応じた機能(つまり、ユーザーが利用できる全ての機能)を有効化する。
【0034】
従って、本実施例の画像処理システム10では、時間条件を満足する機能について有効化し、その後、他の機能についても有効化する。従って、ユーザーは、設定された時間内に、該ユーザーが利用できる機能を把握することができ、ユーザーの認証処理のストレスを軽減できる。
【0035】
[実施形態1]
<システム構成例>
次に、
図2を参照して、実施形態1の画像処理システム10Aの構成例について説明する。
図2は、画像処理システム10Aの機能構成例を示した図である。
図2に示すように、画像処理システム10は、G個(Gは自然数)の画像形成装置100A
g(g=1,...,G)と、認証装置200Aとを含む。G個の画像形成装置100A
g各々と、認証装置200Aとは、ネットワーク50により接続されている。ネットワーク50は、WAN(Wide Area Network)やLAN(Local Area Network)で構築されている。以下では、説明簡略化のために、G=1であるとする。
【0036】
画像形成装置100Aは、入力された画像データに対して所定の処理を行う装置である。画像形成装置100Aは、例えば、画像形成装置や画像補正装置や画像表示装置などを含む。以下の説明では、典型例として、画像形成装置100Aを画像形成装置100Aとして説明する。画像形成装置は、例えば、プリンタ、ファクシミリ、複写装置、プロッタ、これらの複合機などである。また、画像形成装置100Aは、M個(Mは2以上の自然数)の、画像処理の機能(以下、単に「機能」という。)を提供する。画像処理の機能とは、例えば、「カラーコピー機能」、「モノクロコピー機能」、「スキャンして翻訳する機能」、および「スキャンしてメールする機能」などである。
【0037】
認証装置200Aは、画像形成装置100Aから、ユーザー認証の依頼を受け、画像形成装置100Aを代理してユーザー認証を行う。更に、認証装置200Aは、M個の機能のうち、ユーザーが権限を有する機能を確認する。
【0038】
<画像形成装置のハードウェア構成例>
次に、
図3を参照して画像形成装置100Aのハードウェア構成について説明する。
図3は、画像形成装置100Aのハードウェア構成例を示した図である。
【0039】
画像形成装置100Aは、送受信部102、ROM(Read Only Memory)104と、RAM(Random Access Memory)106と、EEPROM(Electronically Erasable and Programmable Read Only Memory)108と、HDD(Hard disk drive)110と、翻訳部112と、カードI/F部114と、自動原稿搬送部118と、原稿読取部120と、画像形成部122と、給紙部124と、操作パネル126と、収容部128と、CPU(Central Processing Unit)130と、を含む。
【0040】
送受信部102は、画像形成装置100Aをネットワークやファックスなどのデータ伝送路に接続するインターフェースである。画像形成装置100Aは、送受信部102により、認証装置200Aや他の情報処理装置100Xとのデータの送受信を行う。また、他の情報処理装置は、例えば、PC(Personal Computer)である。
【0041】
ROM104は、画像形成装置100Aが起動されるときに実行されるプログラムや各種データを格納する。
【0042】
RAM106は、ROM104やHDD110から読み出された各種プログラムやデータを一時保持する。
【0043】
HDD110は、各種プログラム、画像形成装置100Aで取り扱われる受信文書データや読み取り画像データ、各アプリケーションにより利用されるデータなど、各種データを格納している。
【0044】
自動原稿搬送部118は、ユーザーによりセットされた原稿を自動的に原稿読取部120まで搬送する。
【0045】
原稿読取部120は、該原稿読取部120の読み取り面に配置された原稿を光学的に読み取り、画像データを生成する。
【0046】
翻訳部112は、原稿読取部120により生成された画像データをOCR機能(Optical Character Recognition)などにより、テキストデータに変換する。そして、翻訳部112は、該原稿読取部120が読み取った言語(例えば、日本語)から、他の言語(例えば、英語)へ翻訳する。翻訳部112は、翻訳結果を、例えば、後述する画像形成部122に用紙に印刷させて出力する。
【0047】
メール部115は、送受信部102経由で、SMTPサーバー(Simple Mail Transfer Protocol)やPOP(Post Office Protocol)サーバーなどを用いて、他の情報処理装置100Xなどとメールの送受信を行う。
【0048】
カードI/F部114は、画像形成装置100Aと記憶媒体116とのインターフェースである。記憶媒体116からの各種データは、カードI/F部114を経由して、HDD110などに格納される。
【0049】
画像形成部122は、例えば、用紙に対してモノクロ印刷やカラー印刷を行う。画像形成装置100Aが、電子写真方式であれば、画像形成部122は、感光体ドラムなどである。画像形成装置100Aがインクジェット方式であれば、画像形成部122は記録ヘッドなどである。
【0050】
操作パネル126は、表示部1262と操作部1264と、を含むタッチパネル式ディスプレイである。操作部1264は、ユーザーから画像形成装置100Aへ各操作の入力を受け付ける。表示部1262は、様々な情報を表示し、例えば画像形成装置が実現できる機能をユーザーに対して表示する(
図1(a)〜(e)参照)。
【0051】
図1(b),(c)記載の例えばカラーコピーボタンをユーザーがタッチすると画像形成装置100Aの画像形成部122は、カラーコピーを行う、また、
図1(b),(c)記載の例えばモノクロコピーボタンをユーザーがタッチすると画像形成装置100Aの画像形成部122は、モノクロコピーを行う。
【0052】
また、ユーザーが自動原稿搬送部118に原稿をセットして、「スキャンして翻訳」ボタンをタッチすると、自動原稿搬送部118が、原稿読取部120まで、セットされた原稿を搬送する。その後、原稿読取部120が、該原稿についての画像データを生成し、翻訳部112が、該画像データに対して翻訳を行う。
【0053】
また、ユーザーが原稿を自動原稿搬送部118に原稿をセットして、「スキャンしてメール」ボタンをタッチすると、自動原稿搬送部118が、原稿読取部120まで、セットされた原稿を搬送する。その後、原稿読取部120が、該原稿についての画像データを生成し、メール部115が、該画像データをメール送信する。
【0054】
また、CPU130は、ROM104またはRAM106のうち少なくとも一方などを用いて、様々な処理を行う。
【0055】
<機能構成例>
次に、
図4を参照して実施形態1の画像形成装置100Aおよび認証装置200Aの機能構成例について説明する。
図4は、実施形態1の画像形成装置100Aと、認証装置200Aとの機能構成例を示した図である。
【0056】
画像形成装置100Aは、操作パネル126と、送受信部102と、設定部154と、有効化部156と、提供部158と、を含む。認証装置200Aは、認証部202と、送受信部204と、権限情報生成部222と、選択部224と、取得部207と、第1記憶部220と、第2記憶部208と、を含む。
【0057】
≪画像形成装置100A≫
まず、画像形成装置100Aについて説明する。操作パネル126(
図3も参照)は、ユーザーからの操作を受け付ける。操作パネル126は、例えば、ユーザーから、ユーザー情報の入力を受け付ける。ユーザー情報は、後述するユーザー認証に用いられる。ユーザー情報は、例えば、予め設定されたユーザー名やパスワードなどを含む。また、ユーザーは、例えば、
図1(a),
図1(c)のログイン画面に対して、ユーザー情報を入力する。入力されたユーザー情報は、送受信部102に入力される。
【0058】
また、設定部154は、第1時間条件T1を設定する。第1時間条件T1は、ユーザーが操作パネル126から設定できるようにしてもよいし、設定部154が予め保持するようにしてもよい。
【0059】
また、好ましくは、ユーザーごとに第1時間条件T1を設定可能としてもよい。これにより、ユーザーごとに許容可能な時間が異なる場合であっても対応可能となる。
【0060】
第1時間t1は、例えば、ユーザーがユーザー情報を入力する時から、後述する有効化部156が該ユーザーが利用できる機能を有効化する時までの時間である。他の実施形態として、第1時間t1は、ユーザーがユーザー情報を入力する時から、送受信部102が、後述する権限情報を受信する時までの時間としてもよい。また、第1時間t1は、送受信部102がユーザー情報を認証装置200Aに送信する時から、有効化部156が該ユーザーが利用できる機能を有効化する時までの時間まで時間としてもよい。また、第1時間t1は、ユーザーがユーザー情報を入力する時から、送受信部102が、後述する権限情報を受信する時までの時間としてもよい。
【0061】
送受信部102(
図3も参照)は、認証装置200Aにユーザー情報や第1時間条件T1などを送信したり、認証装置200Aなどから権限情報などを受信したりする。
【0062】
有効化部156は、認証装置200Aから受信した権限情報に応じた機能を有効化する。更に詳細には、有効化部156は、認証装置200Aから受信した権限情報において、ユーザーが権限を有する機能(ユーザーが利用できる機能)を有効化する。ここで、有効化処理は、ユーザーが利用できる機能を該ユーザーに対して通知する処理、および、該通知された機能がユーザーにより選択されると、該選択された機能を提供部158に提供させる処理などを含む。
【0063】
また、「機能を通知する処理」は、例えば、
図1(b),
図1(d),
図1(e)に示すように、操作パネル126(表示部1262)に機能を表示させる処理を含む。ユーザーは、操作パネル126に表示された機能を目視することにより、現時点でユーザーが利用できる機能を認識できる。
【0064】
提供部158は、M(Mは2以上の自然数)個の機能を提供する。M個の機能は、上述したように、モノクロコピー、カラーコピー、スキャンして翻訳、スキャンしてメールなどの機能を含む。提供部158は、例えば、
図3に示す、画像形成部122や、翻訳部112や、メール部115などを概念的に含む。
【0065】
つまり、有効化部156は、
図1(b),
図1(d),
図1(e)に示すように、認証装置200Aから受信した権限情報に応じた機能を操作パネル126に表示させる。更に、有効化部156は、操作パネル126に表示させた機能を提供部158に提供させる。
【0066】
そして、ユーザーが、操作パネル126に表示された機能を選択(タッチ)すると、該機能に対応する提供部158が、該機能を実行する。例えば、ユーザーが
図1(b)記載のカラーコピーボタンをタッチすると、画像形成部122(提供部158)は、カラーコピーを実行する。
【0067】
≪認証装置200A≫
次に、認証装置200Aについて説明する。送受信部204は、ネットワーク50に接続されている。送受信部204は、画像形成装置100Aから、ユーザー情報や第1時間条件T1などを受信する。また、送受信部204は、画像形成装置100Aに対して、第1権限情報(後述する)を送信する。
【0068】
認証部202は、画像形成装置100Aから受信したユーザー情報に基づいて、ユーザー認証を行う。
図5を参照して、認証部202に認証処理について説明する。
図5は、認証テーブルの一例を示した図である。認証部202は、例えば、
図5記載の認証テーブルを保持している。
【0069】
図5記載の認証テーブルは、例えば、ユーザーIDと、パスワードと、が対応づけられている。該認証テーブルでは、ユーザーIDであるU
1、U
2、U
3・・・と、パスワードα
1、α
2、α
3・・・とが対応付けられている。
【0070】
認証部202は、送受信部204が受信したユーザー情報に含まれているユーザーIDおよびパスワードを該ユーザー情報から抽出する。そして、認証部202は、抽出したユーザーIDおよびパスワードが、該認証テーブルに含まれているか否かを判断する。抽出されたユーザーIDおよびパスワードが、該認証テーブルに含まれている、と認証部202が判断すると、認証部202は、認証成功であると判断する。一方、抽出されたユーザーIDおよびパスワードが、該認証テーブルに含まれていない、と認証部202が判断すると、認証部202は、認証失敗であると判断する。
【0071】
また、取得部207は、ネットワーク50のネットワーク帯域値(ネットワーク帯域の広さ、または、ネットワーク帯域の大きさ)を取得する。ネットワーク帯域値の単位は、例えば、bps(Bits Per Second)である。取得部207は、予め測定されたネットワーク帯域値Xを保持するようにしてもよい。また、取得部207は、公知の技術により、ネットワーク帯域値Xを測定することにより、該ネットワーク帯域値Xを取得するようにしてもよい。
【0072】
ネットワーク帯域値Xの測定手法の一例として、認証装置200Aが、データ容量がDであるデータを外部装置(特に図示せず)に送信した時から、該外部装置から該データを受信する時までの時間sを測定する。そして、取得部207は、D/sを演算することにより、ネットワーク帯域値Xを算出する。ネットワーク帯域値Xの測定手法については、他の手法を用いるようにしてもよい。
【0073】
また、ネットワーク帯域値Xを所定時間ごとに測定する測定装置(特に図示せず)をネットワーク50上に設け、取得部207は、該測定装置からネットワーク帯域値Xを取得するようにしてもよい。
【0074】
権限情報生成部222は、第1記憶部220に記憶されている権限テーブル220Aを用いて、権限情報を生成する。
【0075】
図6は、第1記憶部220が記憶している権限テーブル220Aの一例を示した図である。
図6の例では、ユーザーID(U
1,U
2,U
3,・・・)ごとに、各機能について権限を有するか否かが定められている。また、
図6の例では、「YES」が権限を有することを示し、「NO」が権限を有さないことを示す。この実施形態では、画像形成装置100Aが提供する機能の数を「5」とする。つまりM=5である。例えば、ユーザーIDがU
3のユーザーは、機能A,機能B,機能C,機能Dについて権限を有する。
【0076】
権限情報生成部222は、権限テーブル220Aを参照して、M個の機能のうち、ユーザー情報に関連付けられた機能を有効化するための権限情報を生成する。権限情報は、権限を有するN個(M≧Nとなり、Nは0以上の整数)の機能各々についてのN個の権限要素情報からなる。ここで、「ユーザー情報に関連付けられた機能」は、「ユーザー情報についてのユーザーが権限を有する機能」をいう。
【0077】
ここで、権限要素情報は、権限を有する1つの機能を識別するための機能識別情報や、該1つの権限を有する機能を実行するのに供する情報(以下、「付加情報」という。)を含む。例えば、機能がメール機能である場合には、付加情報は、メールの送信に用いられるアドレス帳などを含む。従って、権限要素情報は、機能によって、データ容量が異なる。
【0078】
実施形態1では、ユーザーIDがU
3であるユーザー(以下、ユーザーU
3と称する。)がユーザー認証した場合について説明する。権限情報生成部222は、ユーザーIDがU
3である箇所を参照して、権限情報を生成する。
図6の例では、ユーザーID=U
3において、権限を有する機能は、機能A,機能B,機能C,機能Dである。従って、権限情報生成部222は、機能Aについての権限要素情報と、機能Bについての権限要素情報と、機能Cについての権限要素情報と、機能Dについての権限要素情報と、をユーザーU
3の権限情報として生成する。なお、この例ではN=4となる。
【0079】
次に、選択部224は、権限情報生成部222により生成された権限情報(N個の権限要素情報)から、第1時間条件T1を満足する権限情報を、第1権限情報(1以上の権限要素情報)として、選択する。更に詳細には、選択部224は、取得部207が取得したネットワーク帯域値Xと、第2記憶部208が記憶している送信テーブル208Aと、に基づいて、第1権限情報を選択する。
【0080】
図7は、送信テーブル208Aの一例を示した図である。
図7記載の送信テーブル208Aは、各機能についての権限要素情報についてのデータ量と、送信順番と、が対応付けられている。送信順番は、送信優先順位である。つまり、
図7の例では、機能Cの権限要素情報、機能Dの権限要素情報、機能Bの権限要素情報、機能Aの権限要素情報、機能Eの権限要素情報、の順番で送信する旨が規定されている。
【0081】
図7の例では、例えば、機能Aの権限要素情報のデータ量は、10Mbであり、送信順番は4番である。なお、上述したように、各機能の権限要素情報について、データ容量が異なるのは、各機能の権限要素情報には、各々のデータ容量が異なる付加情報などが含まれるからである。
【0082】
選択部224の具体的な処理内容について説明する。取得部207が取得したネットワーク帯域値Xを「5Mbps」とし、第1時間条件T1で定められている第1時間t1を「3秒」とする。選択部224は、ネットワーク帯域値Xは「5Mbps」であるため、第1時間t1の3秒以内で送信できる権限要素情報は、約15Mbであると判断する。従って、選択部224は、
図7記載の送信テーブル208Aの送信順番から、機能Cおよび機能Dの権限要素情報を選択する。従って、選択部224は、第1権限情報として、機能Cおよび機能Dの権限要素情報を選択する。
【0083】
そして、送受信部204は、選択部224により選択された第1権限情報(つまり、機能Cおよび機能Dの権限要素情報)を画像形成装置100Aに対して送信する。送受信部204は、機能Cの権限要素情報および機能Dの権限要素情報においては、どちらを先に送信してもよく、同時に送信してもよい。また、送受信部204は、該第1権限情報と共に、認証部202による認証が成功した旨の情報も送信するようにしてもよい。
【0084】
画像形成装置100Aの送受信部102は、第1権限情報を受信すると、有効化部156に対して出力する。有効化部156は、受信した第1権限情報に応じた機能を有効化する。
図8は、有効化部156が、機能Cおよび機能Dを有効化することにより、操作パネル126に表示される機能選択画面の一例を示した図である。
図8は、
図1(d)に対応するものである。
【0085】
ユーザーは、
図8記載の操作パネルを目視することにより、現時点で利用できる機能(機能C、D)を認識できる。つまり、ユーザーは、ログイン画面(
図1(a)や
図1(c)記載)に対してユーザー情報を入力した時から3秒(第1時間条件T1が示す第1時間t1)経過以内に、ユーザー自身が利用できる機能を認識し、利用できる。
【0086】
図8に示す画面では、ユーザーが機能Cの領域1522内(ボタン)をタッチ(選択)すると、画像形成装置100Aは、機能Cを実行する(提供部158が提供する)。また、ユーザーが機能Dの領域1524内(ボタン)をタッチすると、画像形成装置100Aは、機能Eを実行する(提供部158が提供する)。
【0087】
また、
図8に示すように、「利用する機能を選択してください」というメッセージの他に、「その他の機能を確認中」というメッセージ1526を表示させることが好ましい。該メッセージ1526により、「所定時間経過後に、ユーザーは他の機能も利用できる」ことをユーザーは認識できる。
【0088】
≪取得部について≫
また、
図4の例では、認証装置200Aが取得部207を含む場合を説明した。その他の実施形態として、認証装置200Aが取得部207を含まずに、画像形成装置100Aが取得部207を含むようにしてもよい。
【0089】
この場合には、送受信部102は認証装置200Aに対して、ユーザー情報や第1時間条件T1と共に、画像形成装置100Aの取得部207が取得したネットワーク帯域値Xも送信する。そして、選択部224は、該送信された第1時間条件T1を用いて、第1権限情報を選択する。
【0090】
また、他の実施形態として、認証装置200Aおよび画像形成装置100Aが、取得部207を含むようにしてもよい。この場合には、画像形成装置100Aの取得部207が取得したネットワーク帯域値Xを、送受信部102は、認証装置200Aに送信する。
【0091】
ここで、選択部224は、該送信されたネットワーク帯域値X
100(画像形成装置100Aの取得部207が取得したネットワーク帯域値X)と、認証装置200Aの取得部207が取得したネットワーク帯域値X
200と、の大小を判断する。そして、選択部224は、小さい方のネットワーク帯域値Xを用いて、第1権限情報を選択する。
【0092】
例えば、認証装置200Aの取得部207が取得したネットワーク帯域値Xが「4Mbps」であり、画像形成装置100Aの取得部207が取得したネットワーク帯域値Xが「5Mbps」であるとする。この場合には、選択部224は、小さい方のネットワーク帯域値Xである「4Mbps」を用いて、第1権限情報を生成する。ユーザーU
3が、ユーザー認証した場合には、第1時間条件T1を満足するためには、認証装置200Aは、12Mbの権限要素情報しか送信できない。従って、選択部224は、
図7記載の送信テーブル208Aに基づいて、第1権限情報として、機能Cについての機能権限情報を選択する。
【0093】
≪送信テーブルの送信順番≫
次に、第2記憶部208が記憶する送信テーブル208Aの送信順番の決定基準について説明する。好ましくは、本実施形態の画像処理システムの開発担当者などが、上述したいずれかの基準などで送信テーブル208Aの送信順番を決定する。
【0094】
1つ目の送信順番の決定基準は、ユーザーによる各機能の利用頻度に応じた送信順番とする。さらに詳細には、利用頻度の多い機能についての機能要素情報の送信順番を早くし、利用頻度の少ない機能についての機能要素情報の送信順番を遅くする。該開発担当者などが、機能の利用頻度の収集を、送信テーブル208Aの作成の事前に行う。利用頻度に応じた送信順番とすることにより、送受信部204は、利用頻度が多い機能についての権限情報を優先的に送信できる。従って、ユーザー認証を行ったユーザーは、「利用頻度の多い機能を利用できる」ことを優先的に認識できる。
【0095】
2つ目の送信順番の決定基準は、権限要素情報のデータ量に応じた送信順番とする。さらに詳細には、データ量が少ない機能権限要素情報の送信順番を早くし、データ量が多い機能権限情報の送信順番を遅くする。このようにデータ量に応じた送信順番とすることにより、送受信部204は、第1権限情報として、多くの機能権限情報を送信できる。
【0096】
有効化部156が、第1権限情報に基づいた機能を有効化する処理までが第1段階(
図1で説明)である。次に、有効化部156が、第1段階の後、第2権限情報に基づいた機能を有効化する処理である第2段階(
図1で説明)を説明する。ここで、第2権限情報は、ユーザーが権限を有する機能のうち、第1権限情報についての機能以外の機能についての権限情報である。ユーザー認証したユーザーがU
3である場合には、第2権限情報は、ユーザーU
3が利用できる機能(機能A,機能B,機能C,機能D)のうち、第1権限情報についての機能以外の機能(つまり、機能A,機能B)についての権限情報である。
【0097】
上述のように、第1段階では、有効化部156は、操作パネル126に、
図8記載の機能選択画面を表示させる。第2段階では、
図8記載の機能選択画面の表示に引き続き、
図9記載の機能選択画面を操作パネル126に表示させる。これにより、ユーザーは、機能Cおよび機能Dのみではなく、機能Aおよび機能Bをも選択することができる。
【0098】
図4記載の認証装置200Aの選択部224は、第1権限情報(機能C,機能Dについての権限情報)を選択した後に、ユーザーU
3が利用できる機能(機能A,機能B,機能C,機能D)のうち、第1権限情報についての機能以外の機能(つまり、機能A,機能B)についての権限情報(第2権限情報)を選択する。
【0099】
送受信部204は、第1権限情報の送信に引き続いて、第2権限情報を画像形成装置100Aに送信する。送受信部204は、該第2権限情報を受信すると、有効化部156は、該第2権限情報に応じた機能を有効化する。この例では、第2権限情報は、機能Aおよび機能Bの権限要素情報である。
【0100】
そして、有効化部156は、第2権限情報に応じた機能を有効化する。従って、ユーザーは、ユーザーがユーザー情報を入力した時から、第1時間t1(上記の例では、3秒)経過以内に(素早く)、該ユーザー自身が利用できる機能を認識でき利用できる。更に、第1時間t1経過後に、ユーザーは、該ユーザー自身が利用できる全ての機能を認識でき利用できる。
【0101】
なお、操作パネル126の画面において、有効化部156は、
図8記載の機能選択画面から、機能Aおよび機能Bの表示を追加することにより、
図9記載の機能選択画面を再構成してもよい。また、有効化部156は、
図9記載の機能選択画面を改めて構成するようにしてもよい。
【0102】
また、有効化部156が構成するタイミング(リフレッシュ期間)としては例えば、所定時間(例えば、5秒)ごとに行うようにしてもよい。このように、所定時間ごとに、再構成することにより、認証装置200Aから機能要素情報を受信するごとに、有効化部156が有効化できる(操作パネル126に表示させる)。
【0103】
<処理の流れ>
≪第1段階の処理の流れ≫
図10は、第1段階のシーケンス図である。
図10を参照して、第1段階の処理の流れについて説明する。
【0104】
ステップS2では、画像形成装置100AのCPU130(
図3参照)は、ユーザー情報が入力されたか否かを判断する。CPU130は、ユーザー情報が入力されたことを検知すると(ステップS2のYES)、処理はステップS4に移行する。
【0105】
ステップS4では、設定部154は、第1時間条件T1を設定する。
ステップS6では、画像形成装置100Aは、認証装置200Aに対してユーザー認証を依頼要求する。具体的には、画像形成装置100Aの送受信部102が、ステップS4で設定された第1時間条件T1、および、ステップS2で入力されたユーザー情報を認証装置200Aに対して送信する。
【0106】
次に、ステップS8では、認証装置200Aの送受信部204は、ユーザー情報および第1時間条件T1を受信する。
【0107】
ステップS10では、認証部202が、
図5記載の認証テーブルを用いて、ユーザー情報に対してユーザー認証処理を行う。認証部202が、認証失敗であると判断すると(ステップS10のNO)、ステップS2に戻る。この際に、認証装置200Aは、画像形成装置100Aの操作パネル126に、認証失敗した旨を表示させるようにしてもよい。一方、認証部202が、認証成功であると判断すると(ステップS10のYES)、処理はステップS12に移行する。
【0108】
ステップS12では、権限情報生成部222は、
図6記載の権限テーブル220Aを参照してM個の機能について、権限を有するか否かを判断する。
【0109】
ステップS14では、権限情報生成部222は、権限を有する機能についての権限情報(N個の権限要素情報)を生成する。
【0110】
ステップS16では、選択部224は、
図7記載の送信テーブル208Aを参照して、権限を有する機能についての権限情報から、第1権限情報を選択する。上記の例では、第1権限情報は、機能Cおよび機能Dについての権限要素情報である。ステップS16の処理の詳細については後述する。
【0111】
ステップS24では、画像形成装置100Aは、認証装置200Aから、第1権限情報を受信する。
【0112】
ステップS26では、画像形成装置100Aは、第1権限情報に応じた機能を有効化する。ステップS2〜ステップS26までが、第1段階の処理の流れである。
【0113】
図11は、ステップS16の選択部224の第1権限情報の選択処理の詳細を示した図である。
図11を参照して、選択部224の処理の詳細を説明する。また、ユーザー認証したユーザーは、ユーザーU
3であり、送信テーブル208Aは、
図7であるとする。
【0114】
ステップS162では、取得部207は、ネットワーク帯域値Xを取得する。該取得されたネットワーク帯域値Xは、選択部224に出力される。
【0115】
ステップS164では、選択部224は、第1時間条件T1とネットワーク帯域値Xとから送信可能データ量を算出する。例えば、ネットワーク帯域値が「5Mbps」であり、第1時間条件T1が示す第1時間t1が「3秒」である場合には、送信可能データ量は、5×3=15Mbとなる。
【0116】
ステップS166において、選択部224は、送信順番(
図7参照)を示す数であり、変数であるnを初期化処理として、n=0とする。
【0117】
ステップS167において、選択部224は、nを「1」インクリメントする。現時点では、n=1とする。
【0118】
ステップS168において、選択部224は、送信順番nまでのデータ量を積算することにより合計データ量Dを算出する。現時点では、n=1であるので、選択部224は送信順番1までのデータ量(つまり10Mb)である。
【0119】
ステップS170において、選択部224は、合計データ量Dと、送信可能データ量Yと、を比較する。現時点では、合計データ量Dは10Mbであり、送信可能データ量Yは15Mbであるので、D<Yとなり(ステップS170のYES)、処理はステップS167に戻る。
【0120】
ステップS167、S168、S172を繰り返すと、ステップS170において、選択部224は、D>Nであると判断する。
図7の例ではn=3の場合である。この場合には、ステップS170では、選択部224は、NOと判断することから、ステップS174に移行する。
【0121】
ステップS174では、選択部224は、送信順番n−1までの権限要素情報を第1権限情報として選択する。この例では、n=3であることから、選択部224は、送信順番n=2までの権限要素情報(つまり、機能Cおよび機能Dの権限要素情報)を第1権限情報として選択する。また、ステップS174では、選択部224は、送信順番nの値を保持しておく。
【0122】
≪第2段階の処理の流れ≫
図12は、第2段階のシーケンス図である。
図12を参照して、第2段階の処理の流れについて説明する。
【0123】
ステップS132において、認証装置200の認証部202は、ユーザーが利用できる全ての機能(つまり、機能A,機能B,機能C,機能D)の権限情報を画像形成装置100に送信したか否かを判断する。
【0124】
認証部202が、ユーザーが利用できる全ての機能の権限情報を画像形成装置100に送信していない(送信していない機能要素情報が残存している)と判断すると(ステップS132のNO)、処理はステップS134に移行する。
【0125】
ステップS134では、選択部206は第2権限情報を抽出し、送受信部204は該第2権限情報を送信する。
【0126】
ステップS136では、画像形成装置100Aの送受信部102は、第2権限情報を受信する。
【0127】
ステップS138では、有効化部156は、第2権限情報に応じた機能(この例では、機能A,機能B)を、さらに有効化する。該有効化後の操作パネル126の表示が
図9記載のようになる。
【0128】
図13は、ステップS134の処理の詳細を示したフローチャート図である。
ステップS1342において、選択部224は、保持していた送信順番n以降の権限要素情報を抽出する。選択部224はn=3を保持していることから、
図7の例では、選択部224は、機能Aおよび機能Bの権限要素情報を抽出する。
【0129】
ステップS1344において、選択部224は、抽出された権限要素情報(機能Aおよび機能Bの権限要素情報)を第2権限情報として選択する。
【0130】
<まとめ>
この実施形態1の画像処理システム10Aでは、第1段階として、例えば、予め設定された第1時間t1(上記の例では、3秒)経過以内に、画像形成装置100Aは、第1権限情報を受信でき、該第1権限情報に応じた機能を有効化する。従って、ユーザーは、該ユーザー自身が利用できる機能を、素早く認識でき利用できる。
【0131】
さらに、第2段階として、画像形成装置100Aは、第2権限情報を受信でき、該第2権限情報に応じた機能を有効化する。従って、結果として、画像形成装置100Aはユーザーが権限を有する機能を全て、該ユーザーに対して提供できる。
【0132】
また、実施形態1の画像処理システム10Aでは、ユーザーごとに権限が異なる機能についても、該ユーザーに対して、機能を柔軟に有効化できる。
【0133】
[実施形態2]
次に、実施形態2について説明する。実施形態2では、ユーザー認証を行う認証装置と、画像処理装置が提供する機能を管理するサービス装置を含む画像処理システムを説明する。
【0134】
<システム構成例>
次に、
図14を参照して、実施形態2の画像処理システム10Bの構成例について説明する。
図14は、画像処理システム10Bの機能構成例を示した図である。
図14は、
図2と比較すると、画像形成装置100A
g(g=1,...,G)および認証装置200Aが、画像形成装置100B
gおよび認証装置200Bに代替され、かつ、サービス装置300B
s(s=1,...,Sであり、Sは自然数)が追加されている点で異なる。
【0135】
S個のサービス装置300
S各々は、画像形成装置100が提供するM個の機能のうち、いずれかを管理する。ここでは、サービス装置300が3つである場合について説明する。つまり、S=3となる。また、該3つのサービス装置300
1,300
2,300
3をまとめて、サービス装置300と称する場合もある。
【0136】
<機能構成例>
図15は、実施形態2の画像形成装置100Bと、認証装置200Bと、サービス装置300B
sの機能構成例を示した図である。次に、
図15を参照して、実施形態2の画像形成装置100Bと、認証装置200Bと、サービス装置300B
sの機能構成例について説明する。
【0137】
画像形成装置100Bは、画像形成装置100Aと同様なので説明を繰り返さない。
認証装置200Bは、認証部202と、送受信部204と、選択部206と、取得部207と、第2記憶部208と、時間条件生成部210とを含む。
【0138】
サービス装置300B
s各々は、権限情報生成部302と、第3記憶部304と、送受信部306と、選択部310と、取得部312と、第4記憶部320と、を含む。
【0139】
図15は、
図4と比較すると、各サービス装置300B
sの各々が機能情報生成処理および選択処理を行う点、および、認証装置200Bが時間条件生成部210を含む点で
図4と異なる。
【0140】
≪認証装置200B≫
次に、認証装置200Bの時間条件生成部210について説明する。認証装置200Bの時間条件生成部210は、第2時間t2を算出し、該第2時間t2を示す第2時間条件T2を生成する。ここで、第2時間t2は、第1時間t1より短い時間である。また、第2時間t2は、第1時間t1から第3時間t3を差し引いた値とすることが好ましい。
【0141】
ここで、第3時間t3は、送受信部204が、各サービス装置300B
s各々から第3権限情報(後述する)を受信した時から、該第3権限情報をまとめて第1権限情報として画像形成装置100に対して送信して該第1権限情報が有効化される時までの時間である。つまり、第3時間t3は、予め定められた値であり、認証装置200Bの所定の記憶領域(特に図示せず)に記憶されている。
【0142】
ここでは、第3時間t3=0.5秒とする。この場合には、時間条件生成部210は、第1時間t1=3.0秒であることから、第2時間t2=2.5秒となる。時間条件生成部210は、第2時間t2を示す第2時間条件T2を生成する。
【0143】
また、各サービス装置300B
sの取得部312は、ネットワーク帯域値を取得する。また、取得部312を設けずに、認証装置200Bの取得部207が取得したネットワーク帯域値をサービス装置300B
s各々に送信するようにしてもよい。
【0144】
送受信部204は、第2時間条件T2およびユーザー情報を、サービス装置300B
s各々に送信する。各サービス装置300B
sの権限情報生成部302は、実施形態1と同様に、権限テーブル304Aを用いて、権限情報を生成する。
【0145】
≪サービス装置300B
s≫
以下の例では、サービス装置が3つの場合について説明する。つまりS=3である。サービス装置300B
1〜B
3各々の送受信部306は、ネットワーク50に接続されている。送受信部306は、認証装置200から、ユーザー情報を受信する。また、送受信部306は、権限情報を送信する。
【0146】
サービス装置300B
1〜B
3各々の第3記憶部304は、権限テーブル304Aを記憶している。権限情報生成部302は、該記憶されている権限テーブル304Aを用いて、権限情報を生成する。
【0147】
図16は、第3記憶部304が記憶している権限テーブル304Aの一例を示した図である。
図16(A)はサービス装置300B
1の第3記憶部304が記憶している権限テーブル304Aであり、
図16(B)はサービス装置300B
2の第3記憶部304が記憶している権限テーブル304Aであり、
図16(C)はサービス装置300B
3の第3記憶部304が記憶している権限テーブル304Aである。
【0148】
図16の例では、画像形成装置100Bが提供するM個(機能A〜機能Lであり、M=12個)のうち、サービス装置300B
1が機能A〜機能Eを管理しており、サービス装置300B
2が機能F〜機能Iを管理しており、サービス装置300B
3が機能J〜機能Lを管理している。
【0149】
各サービス装置300
Sそれぞれの権限情報生成部302は、各サービス装置300B
sが管理する機能のうち、ユーザー情報に関連付けられた機能を有効化するための権限情報を生成して第3権限情報として前記第2情報処理装置へ送信する。
【0150】
権限情報生成部302の処理の詳細について説明する。該サービス装置300自身が管理する機能についての権限情報を生成する。例えば、サービス装置300
1は、該サービス装置300
1自身が管理する機能A〜Eについての権限情報を生成する。
【0151】
例えば、ユーザーU
3(ユーザーID=U
3であるユーザー)がユーザー認証した場合には、サービス装置300
1の権限情報生成部302は、機能A,機能B,機能C,機能Dについての権限要素情報を含む権限情報を生成する。また、サービス装置300
2の権限情報生成部302は、機能F,機能H,機能Iについての権限要素情報を含む権限情報を生成する。また、サービス装置300
3の権限情報生成部302は、機能J,機能Kについての権限要素情報を含む権限情報を生成する。
【0152】
そして、サービス装置300B
s各々の選択部310は、権限情報生成部302が生成した権限情報から、第4記憶部320に記憶されている
図17(A)記載の送信テーブル320Aを用いて、第2時間条件T2を満足する第3権限情報を選択する。
【0153】
この例では、第2時間条件T2が示す第2時間t2は、2.5秒である。また、取得部312が取得したネットワーク帯域値を「5Mbps」とする。そうすると、サービス装置300B
1の選択部310は、送信順番が「1」であり、容量が10Mbである機能Cが、2.5秒で送信できる、と判断する。従って、各サービス装置300B
sの選択部310は、権限情報生成部302が生成した権限情報(機能A〜機能Dについての権限要素情報)から、機能Cについての権限要素情報を選択する。該選択手法は、例えば、
図11記載の手法を用いればよい。送受信部306は、該選択された権限要素情報を第3権限情報として、認証装置200Bに送信する。
【0154】
他のサービス装置300B
2の選択部310も第4記憶部320に記憶されている
図17(B)記載の送信テーブル320Aを用いて、第3権限情報を選択する。また、サービス装置300B
3の選択部310も第4記憶部320に記憶されている
図17(C)記載の送信テーブル320Aを用いて、第3権限情報を選択する。
【0155】
認証装置200Bの送受信部は、各サービス装置300B
sから送信された第3権限情報を受信する。選択部206は、第2記憶部208に記憶されている送信テーブル320Aと、取得部207が取得したネットワーク帯域値と、に基づいて、第3時間条件T3(この例では、0.5秒)を満足するように、第3権限情報から第1権限情報を選択する。
【0156】
図18は、第2記憶部208に記憶されている送信テーブル208Aの一例を示した図である。
図18記載の送信テーブル208Aは、機能A〜機能Lまでのデータ量と送信順番が定められている。
【0157】
選択部206が第1権限情報を選択すると、送受信部204が第1権限情報を画像形成装置100Bに送信する。画像形成装置100Bの有効化部156は、第1権限情報を有効化する。
【0158】
図19は、実施形態2の画像形成装置100Bの操作パネル126が表示する機能選択画面の一例である。
図19の機能選択画面では、サービス装置300
1〜300
3それぞれに対応した、タブ1530
1〜1530
3が表示されている。
図19の例では、サービス装置300
1〜300
3それぞれは、タブ1530
1〜1530
3に対応する。
【0159】
ユーザーが利用する機能を管理するサービスに対応するタブ1530
1〜1530
3をタッチする。そうすると、画像形成装置100は、該タッチされたタブに対応するサービスが管理している機能であり、かつ、ユーザーが利用できる機能を選択ことができる。
【0160】
図19の例では、ユーザーがサービス(1)を選択している場合(ユーザーがタブ1530
1をタッチした場合)の画面である。
図19の画面において、ユーザーが機能Cを選択すると、画像形成装置100Bは機能Cを実行する。
【0161】
このように、実施形態2の第1段階の処理は、サービス装置300B
sそれぞれが第3権限情報を送信し、認証装置200Bが該送信された第3権限情報から、第1権限情報を選択し、画像形成装置100Bへ送信する処理である。
【0162】
次に、実施形態2の第2段階の処理について説明する。各サービス装置300B
sそれぞれの送受信部306は第3権限情報を送信した後に、選択部310は、第4権限情報を抽出する。ここで、第4権限情報は、権限情報生成部302が生成した権限情報のうち、第3権限情報以外の権限情報である。選択部310は、該抽出された第4権限情報を、送受信部306は認証装置200Bへ送信する。
【0163】
認証装置200Bの送受信部204は、サービス装置300B
sそれぞれから送信された第4権限情報をまとめて、第2権限情報として画像形成装置100Bへ送信する。認証装置200Bの送受信部204は、全ての第4権限情報を受信した後に、画像形成装置100Bへ該全ての第4権限情報を第2権限情報として送信してもよい。また、認証装置200Bの送受信部204は、サービス装置300B
sそれぞれから1個の第4権限情報が送信される毎に、該1個の第4権限情報を第2権限情報として、画像形成装置100Bへ送信するようにしてもよい。また、認証装置200Bの送受信部204は、所定個数の第4権限情報を受信する毎に、該所定個の第4権限情報を第2権限情報として、画像形成装置100Bへ送信するようにしてもよい。
【0164】
<処理の流れ>
≪第1段階の処理の流れ≫
図20は、実施形態2の第1段階の画像形成装置100B、認証装置200B、サービス装置300B
sのシーケンス図である。
図20を参照して、実施形態2の第1段階の処理の流れについて説明する。
【0165】
ステップS2〜ステップS10までの処理については、
図9と同様なので説明を繰り返さない。
【0166】
ステップS10でYESの場合には、処理はステップS32に移行する。ステップS32では、時間条件生成部210は、第2時間条件T2を生成する。そして、送受信部204は、生成された第2時間条件T2およびステップS8で受信したユーザー情報を各サービス装置300B
sに送信する。
【0167】
ステップS34では、各サービス装置300B
sの送受信部306は、ユーザー情報および第2時間条件T2を受信する。
【0168】
ステップS35では、各サービス装置300B
sの権限情報生成部302は、権限テーブル304A(
図16参照)を用いて、ユーザーが権限を有する機能についての権限情報についての権限情報を生成する。
【0169】
ステップS36では、選択部310は、第2時間条件T2を満足するように、第4記憶部320に記憶されている送信テーブル320A(
図17参照)に基づいて、第3権限情報を生成する。そして、各サービス装置300B
sの送受信部306は、第3権限情報を認証装置200に送信する。
【0170】
ステップS38では、送受信部204は、各サービス装置300B
sから送信された第3権限情報を受信する。
【0171】
ステップS40では、選択部206は、第2記憶部208に記憶されている送信テーブル208A(
図18参照)に基づいて、各サービス装置300B
sから送信された全ての第3権限情報から、第1権限情報を選択する。そして、送受信部204は、選択された第1権限情報を画像形成装置100Bに対して送信する。以降の処理は
図9と同様なので説明を繰り返さない。
【0172】
≪第2段階の処理の流れ≫
図21は、実施形態2の第2段階のシーケンス図である。
図21を参照して、第2段階の処理の流れについて説明する。
【0173】
ステップS232において、サービス装置300B
sは、選択部310は、ユーザーが利用できる全ての機能の権限情報を認証装置200Bへ送信したか否かを判断する。
【0174】
選択部310が、ユーザーが利用できる全ての機能の権限情報を認証装置200Bへ送信していない(送信していない機能要素情報が残存している)と判断すると(ステップS232のNO)、処理はステップS234に移行する。
【0175】
ステップS234では、選択部312は、第4権限情報を抽出し、該第4権限情報を送信する。
【0176】
ステップS236では、認証装置200Bの送受信部204は、サービス装置300B
sそれぞれから受信した第4権限情報を、第2権限情報として、画像形成装置100Bへ送信する。ステップS136およびステップS138の処理については、
図12と同様なので説明を繰り返さない。
【0177】
≪まとめ≫
この実施形態2の画像処理システム10Bであれば、
図14に示すようなシステム構成である場合に、第1段階として、サービス装置300B
sの選択部310が、権限情報生成部302で生成された権限情報から第3権限情報を選択する。さらに、認証装置200Bの選択部206が、各サービス装置300B
sから送信された第3権限情報から第1権限情報を選択する。従って、確実に第1時間条件T1を満足するように、画像形成装置100Bは、第1権限情報に応じた機能を有効化できる。
【0178】
さらに、第2段階として、サービス装置300B
sそれぞれは、第4権限情報を認証装置200Bへ送信する。そして、認証装置200Bは該送信された第4権限情報を第2権限情報として、画像形成装置100Bへ送信する。従って、画像形成装置100Bはユーザーに対して、順次、機能を提供できる。
【0179】
[実施形態1,2の変形例1]
次に、変形例1について説明する。変形例1では、画像処理システムが設置されている地域に応じた第1時間条件T1を設定する。
【0180】
一般的に、諸外国では、ネットワーク品質が良い地域や悪い地域がある。例えば、ネットワーク品質が悪い国に、本実施形態の画像処理システムが設置された場合には、第1時間条件T1を満足してユーザーが利用できる機能を有効化することが困難である。また、ユーザーも、画像処理システムが設置された地域のネットワークの品質を把握することも困難である。
【0181】
そこで、変形例1では、画像処理システムが設置される地域ごとに、第1時間t1が予め定められたテーブル108A(以下、「時間テーブル」という。)を定めておき、設定部154は、該テーブル表を参照して、第1時間t1を定め、第1時間条件T1を設定する。
【0182】
図22は、時間テーブル108Aの一例を示した図である。
図22の例では、機能提供装置A〜EとC
1国〜C
5国とがそれぞれ対応付けられている。また、機能提供装置を画像処理装置(または画像形成装置)としてもよい。
【0183】
ここで、機能提供装置A〜Eとは、ユーザーに対して機能を提供する電子機器(機能提供装置)の種類である。機能提供装置A〜Eは、例えば、上述した画像形成装置の他に、PC(Personal computer)などを含む。
【0184】
図22の例では、例えば、機能提供装置Eを含む画像処理システム10がC
1国に設置されている場合には、該機能設定装置Eが含む設定部154は、第1時間t1を10.0秒と定めて、該第1時間t1を示す第1時間条件T1を設定する。また、
図22に示す時間テーブル108Aは、予め定められるものであり、例えば、EEPROM108(
図3参照)が記憶している。
【0185】
つまり、
図22では、C
4国では、ネットワーク品質が悪く、他の国よりも第1時間t1は長く設定されている。また、C
1国やC
2国よりもネットワーク品質がよく、他の国よりも第1時間t1は短く設定されている。
【0186】
この変形例1によれば、本実施形態の画像処理システムが設置された地域に応じた第1時間t1が設定される。従って、本実施形態の画像処理システムがネットワーク品質の悪い地域に設置された場合でも、適切な第1時間条件T1が設定される。
【0187】
[実施形態1,2の変形例2]
次に、変形例2について説明する。
図23は、この変形例2において、
図1(a)や
図1(C)のログイン画面の前に操作パネル126に表示されるログイン選択画面である。
図23の例では、ユーザーは、通常ログインとクイックログインを選択できる。
【0188】
ここで、クイックログインは、実施形態1,2で説明したように、第1時間条件T1を満足するように、有効化部156が権限を有する機能を有効化する(操作パネル126に権限を有する機能を表示させる)ログイン手法である。また、通常ログインは、
図4の例では、認証装置200Aが、第1権限情報や第2権限情報を分けずに(選択部206が選択処理を行わずに)、権限情報生成部222がユーザーが利用できる全ての機能についての権限情報を生成した後に、画像形成装置100Aに送信するログイン手法である。
【0189】
図23において、ユーザーが通常ログインを所望する場合には、通常ログインボタン1532をタッチする。また、ユーザーがクイックログインを所望する場合には、クイックログインボタン1534をタッチする。ユーザーが、通常ログインボタン1532またはクイックログインボタン1534をタッチすると、
図1(a)や
図1(c)に画面に遷移する。
【0190】
この変形例2によれば、ユーザーは通常ログインまたはクイックログインを選択することができる。
【0191】
[実施形態1,2の変形例3]
次に、変形例3について説明する。例えば、
図4で説明したように、認証装置200Aの送受信部204が、第1時間条件T1を満足するように、第1権限情報を画像形成装置100Aに送信するのであるが、ネットワーク50の帯域値が急激に変動することにより、全く第1権限情報を送信できない場合がある(何らの権限要素情報を送信できない場合がある)。
【0192】
この場合には、「ユーザー情報入力時から3秒以内に、利用できる機能が操作パネル126に表示される」とユーザーは認識しているにも関わらず、該利用できる機能が操作パネル126に表示されず、ユーザーはストレスを感じる。そこで、変形例3では、ユーザー情報入力時から第1時間t1経過したにも関わらず、何らの権限要素情報が認証装置200Aから送信されない、と画像形成装置100AのCPU130が判断した場合には、CPU130はタイムアウト処理を行う。
【0193】
ここで、タイムアウト処理は、CPU130が、操作パネル126に、「只今、認証をしております。もうしばらくお待ちください。」を示す旨のメッセージを表示させてもよい。また、CPU130が、該メッセージをユーザーに対して音声通知するようにしてもよい。また、CPU130が、該メッセージを用紙に印刷して出力するようにしてもよい。
【0194】
また、上記実施形態1では、認証装置200Aは、機能Cおよび機能Dについての第1権限情報を画像形成装置100Aに送信する、と説明した。しかし、認証装置200が、機能Cおよび機能Dについての権限要素情報を画像形成装置100に送信した後に、ネットワークの帯域値の急激な変動などにより、画像形成装置100が、機能Cの権限要素情報しか受信できない場合がある。
【0195】
この場合には、有効化部156は、該送信された機能Cのみを有効化するようにして、機能Dについての権限要素情報が送信された時点で、有効化部156は、更に機能Dも有効化するようにしてもよい。
【0196】
この変形例3によれば、第1時間条件T1を満足するように、認証装置が第1権限情報を送信できない場合でも、画像形成装置が、タイムアウト処理を行い、ユーザーのストレスを軽減できる。
[実施形態1,2の変形例4]
上述では、
図7などの送信順番を、開発者が決定するとして説明した。変形例4として、開発担当者が送信順番を決定するのではなく、認証装置200A(または200B)のCPU(図示せず)または、サービス装置300B
sのCPU(図示せず)が決定するようにしてもよい。
【0197】
認証装置200AのCPUは、G個の画像形成装置100A
g各々から、各機能の利用回数を所定時間毎に収集して、各機能の合計利用回数を算出する。そして、認証装置200AのCPUは、該算出された各機能の合計利用回数に応じて、送信テーブル208Aを作成するようにしてもよい。
【0198】
[その他の実施形態]
また、上述した各実施形態は、技術的に矛盾が生じない限り、組み合わせて実施するようにしてもよい。
【0199】
また、本発明の画像形成装置は、CPUとその上で実行されるプログラムにより実現される。本発明を実現するプログラムは、コンピューターが読み取り可能な記録媒体、例えば半導体メモリ、ハードディスク、CD−ROM、DVD等に格納することができ、これらの記録媒体に記録して提供され、又は、通信インターフェースを介してネットワークを利用した送受信により提供される。
【0200】
また、今回開示された実施形態はすべての点で例示であって、制限的なものではない。本発明の範囲は、上記した説明ではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。