(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
ユーザの操作を受け付ける第1操作入力装置及び第2操作入力装置と、ユーザにより選択される候補となる選択候補対象物を表示する表示画面と、を備えた操作支援システムにおいて、
複数の前記選択候補対象物を複数のグループに区分して前記表示画面に表示する対象物表示手段と、
前記第1操作入力装置及び前記第2操作入力装置によって受け付けた操作に基づいて、前記表示画面に表示された複数の前記選択候補対象物の内から選択状態にある前記選択候補対象物である選択対象物を順次切り換える対象物切換手段と、
ユーザの操作に基づいて、前記選択対象物を操作する操作手段と、
前記グループ毎に、直近に操作された前記選択候補対象物を記憶する記憶手段と、を有し、
前記対象物切換手段は、
前記第1操作入力装置による操作を受け付けた場合に、前記選択対象物を含むグループを切り換えるとともに、前記グループ内では該グループに含む複数の前記選択候補対象物の内で、受け付けた操作に従った順序で前記選択対象物を順次切り換え、
前記第2操作入力装置による操作を受け付けた場合に、受け付けた操作に従った順序で前記選択対象物を含むグループを切り換えるとともに、前記グループ内では該グループに含む複数の前記選択候補対象物の内で直近に操作された前記選択候補対象物を前記選択対象物とし、前記グループ内における前記選択対象物の切り換えを行わないことを特徴とする操作支援システム。
前記対象物切換手段は、前記第2操作入力装置による操作を受け付けた場合に、前記複数のグループの内、特定のグループ内で前記選択対象物を含むグループを切り換えることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の操作支援システム。
前記対象物切換手段は、前記第1操作入力装置による操作を受け付けた場合に、受け付けた操作に従った順序でグループに含む全ての前記選択候補対象物が前記選択対象物として選択された後に、前記選択対象物を含むグループを次のグループへと切り換えることを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の操作支援システム。
ユーザの操作を受け付ける第1操作入力装置及び第2操作入力装置と、ユーザにより選択される候補となる選択候補対象物を表示する表示画面と、を備えた操作支援システムによる操作支援方法において、
対象物表示手段が、複数の前記選択候補対象物を複数のグループに区分して前記表示画面に表示するステップと、
対象物切換手段が、前記第1操作入力装置及び前記第2操作入力装置によって受け付けた操作に基づいて、前記表示画面に表示された複数の前記選択候補対象物の内から選択状態にある前記選択候補対象物である選択対象物を順次切り換えるステップと、
操作手段が、ユーザの操作に基づいて、前記選択対象物を操作するステップと、
記憶手段が、前記グループ毎に、直近に操作された前記選択候補対象物を記憶するステップと、を有し、
前記対象物切換手段は、
前記第1操作入力装置による操作を受け付けた場合に、前記選択対象物を含むグループを切り換えるとともに、前記グループ内では該グループに含む複数の前記選択候補対象物の内で、受け付けた操作に従った順序で前記選択対象物を順次切り換え、
前記第2操作入力装置による操作を受け付けた場合に、受け付けた操作に従った順序で前記選択対象物を含むグループを切り換えるとともに、前記グループ内では該グループに含む複数の前記選択候補対象物の内で直近に操作された前記選択候補対象物を前記選択対象物とし、前記グループ内における前記選択対象物の切り換えを行わないことを特徴とする操作支援方法。
ユーザの操作を受け付ける第1操作入力装置及び第2操作入力装置と、ユーザにより選択される候補となる選択候補対象物を表示する表示画面と、を備えた操作支援システムにおいて実行されるコンピュータプログラムにおいて、
複数の前記選択候補対象物を複数のグループに区分して前記表示画面に表示する対象物表示機能と、
前記第1操作入力装置及び前記第2操作入力装置によって受け付けた操作に基づいて、前記表示画面に表示された複数の前記選択候補対象物の内から選択状態にある前記選択候補対象物である選択対象物を順次切り換える対象物切換機能と、
ユーザの操作に基づいて、前記選択対象物を操作する操作機能と、
前記グループ毎に、直近に操作された前記選択候補対象物を記憶する記憶機能と、を実行させ、
前記対象物切換機能は、
前記第1操作入力装置による操作を受け付けた場合に、前記選択対象物を含むグループを切り換えるとともに、前記グループ内では該グループに含む複数の前記選択候補対象物の内で、受け付けた操作に従った順序で前記選択対象物を順次切り換え、
前記第2操作入力装置による操作を受け付けた場合に、受け付けた操作に従った順序で前記選択対象物を含むグループを切り換えるとともに、前記グループ内では該グループに含む複数の前記選択候補対象物の内で直近に操作された前記選択候補対象物を前記選択対象物とし、前記グループ内における前記選択対象物の切り換えを行わないことを特徴とするコンピュータプログラム。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明に係る操作支援システムをナビゲーション装置に具体化した一実施形態に基づき図面を参照しつつ詳細に説明する。先ず、本実施形態に係るナビゲーション装置1の概略構成について
図1を用いて説明する。
図1は本実施形態に係るナビゲーション装置1を示したブロック図である。
【0011】
図1に示すように本実施形態に係るナビゲーション装置1は、ナビゲーション装置1が搭載された車両の現在位置を検出する現在位置検出部11と、各種のデータが記録されたデータ記録部12と、入力された情報に基づいて、各種の演算処理を行うナビゲーションECU13と、ユーザからの操作を受け付ける操作部14と、ユーザに対して車両周辺の地図や施設の関する施設情報を表示する液晶ディスプレイ15と、経路案内に関する音声ガイダンスを出力するスピーカ16と、記憶媒体であるDVDを読み取るDVDドライブ17と、プローブセンタやVICS(登録商標:Vehicle Information and Communication System)センタ等の情報センタとの間で通信を行う通信モジュール18と、から構成されている。
【0012】
以下に、ナビゲーション装置1を構成する各構成要素について順に説明する。
現在位置検出部11は、GPS21、車速センサ22、ステアリングセンサ23、ジャイロセンサ24等からなり、現在の車両の位置、方位、車両の走行速度、現在時刻等を検出することが可能となっている。ここで、特に車速センサ22は、車両の移動距離や車速を検出する為のセンサであり、車両の駆動輪の回転に応じてパルスを発生させ、パルス信号をナビゲーションECU13に出力する。そして、ナビゲーションECU13は発生するパルスを計数することにより駆動輪の回転速度や移動距離を算出する。尚、上記4種類のセンサをナビゲーション装置1が全て備える必要はなく、これらの内の1又は複数種類のセンサのみをナビゲーション装置1が備える構成としても良い。
【0013】
また、データ記録部12は、外部記憶装置及び記録媒体としてのハードディスク(図示せず)と、ハードディスクに記録された地図情報DB31や所定のプログラム等を読み出すとともにハードディスクに所定のデータを書き込む為のドライバである記録ヘッド(図示せず)とを備えている。尚、データ記録部12をハードディスクの代わりにメモリーカードやCDやDVD等の光ディスクにより構成しても良い。また、地図情報DB31は外部のサーバに格納させ、ナビゲーション装置1が通信により取得する構成としても良い。
【0014】
ここで、地図情報DB31は、例えば、道路(リンク)に関するリンクデータ、ノード点に関するノードデータ、各交差点に関する交差点データ、施設等の地点に関する地点データ、地図を表示するための地図表示データ、経路を探索するための探索データ、地点を検索するための検索データ等が記憶された記憶手段である。
【0015】
一方、ナビゲーションECU(エレクトロニック・コントロール・ユニット)13は、ナビゲーション装置1の全体の制御を行う電子制御ユニットであり、演算装置及び制御装置としてのCPU41、並びにCPU41が各種の演算処理を行うにあたってワーキングメモリとして使用されるとともに、経路が探索されたときの経路データ等が記憶されるRAM42、制御用のプログラムのほか、後述の操作支援処理プログラム(
図3)等が記録されたROM43、ROM43から読み出したプログラムを記憶するフラッシュメモリ44等の内部記憶装置を備えている。尚、ナビゲーションECU13は、処理アルゴリズムとしての各種手段を構成する。例えば、対象物表示手段は、ユーザにより選択される候補となる複数の選択候補対象物を複数のグループに区分して液晶ディスプレイ15に表示する。対象物切換手段は、操作部14によって受け付けた操作に基づいて、液晶ディスプレイ15に表示された複数の選択候補対象物の内から選択状態にある選択候補対象物を順次切り換える。操作手段は、ユーザの操作に基づいて、選択候補対象物の内、選択状態にある選択候補対象物を操作する。
【0016】
操作部14は、走行開始地点としての出発地及び走行終了地点としての目的地を入力する際等に操作され、特に本実施形態ではナビゲーション装置1と別体に、車両の運転者が操作可能な位置に対して配置される。具体的には、インストルメントパネル上、ハンドルのスポーク上、シフトレバー上、リモコン等に配置される。また、操作部14は、ユーザのダイヤル操作を受け付けるジョグダイヤル45、ユーザの方向指示操作を受け付ける方向入力キー46、選択状態にある選択候補対象物の操作(例えば、メニューアイコンが選択されている場合には選択されているメニューアイコンの実行、文字入力ボタンが選択されている場合には選択されている文字入力ボタンに対応する文字の入力等)を行う決定キー47等の複数の操作入力装置から構成される。そして、ナビゲーションECU13は、各操作入力装置の回転や押下等により出力される信号に基づき、対応する各種の動作を実行すべく制御を行う。
【0017】
ここで、
図2は操作部14を構成する操作入力装置の内、特にジョグダイヤル45及び方向入力キー46を示した図である。ここで、ジョグダイヤル45は、時計回り方向(右方向)又は反時計回り方向(左方向)へと回転可能に支持されたダイヤルであり、後述のように操作された回転方向に従って液晶ディスプレイ15に表示された複数の選択候補対象物(GUIのボタンやアイコン)の内から選択状態にある選択候補対象物を順次切り換える。また、方向入力キー46は、上下左右の4方向(斜めを加えた8方向としても良い)への押下操作が可能な十字キーであり、後述のように操作された方向に従って液晶ディスプレイ15に表示された複数の選択候補対象物(GUIのボタンやアイコン)の内から選択状態にある選択候補対象物を順次切り換える。尚、
図2ではジョグダイヤル45と方向入力キー46は隣接して配置されているが、離間して配置する構成としても良い。例えば、運転席の左側に対してジョグダイヤル45を配置し、運転席の右側に対して方向入力キー46を配置しても良い。
【0018】
また、液晶ディスプレイ15には、メニュー画面、文字入力画面、道路を含む地図画像、交通情報、操作案内、キーの案内、出発地から目的地までの走行予定経路、走行予定経路に沿った案内情報、ニュース、天気予報、時刻、メール、テレビ番組等が表示される。また、特にメニュー画面や文字入力画面等では、GUIのボタンやアイコン等のユーザにより選択される候補となる複数の選択候補対象物が表示される(
図4参照)。尚、液晶ディスプレイ15の代わりにフロントガラスに映像を投影するHUDや、乗員の頭部に装着するHMDを用いても良い。
【0019】
また、スピーカ16は、ナビゲーションECU13からの指示に基づいて走行予定経路に沿った走行を案内する音声ガイダンスや、交通情報の案内を出力する。
【0020】
また、DVDドライブ17は、DVDやCD等の記録媒体に記録されたデータを読み取り可能なドライブである。そして、読み取ったデータに基づいて音楽や映像の再生、地図情報DB31の更新等が行われる。
【0021】
また、通信モジュール18は、交通情報センタ、例えば、VICSセンタやプローブセンタ等から送信された渋滞情報、規制情報、交通事故情報等の各情報から成る交通情報を受信する為の通信装置であり、例えば携帯電話機やDCMが該当する。
【0022】
続いて、前記構成を有するナビゲーション装置1においてナビゲーションECU13が実行する操作支援処理プログラムについて
図3に基づき説明する。
図3は本実施形態に係る操作支援処理プログラムのフローチャートである。ここで、操作支援処理プログラムは、ナビゲーション装置1においてメニュー画面や文字入力画面等を表示させる為の所定の操作を受け付けた後に実行され、操作部14を用いて液晶ディスプレイ15に表示された複数の選択候補対象物から操作対象とする選択候補対象物を選択するとともに選択された選択候補対象物の操作を行うプログラムである。尚、以下の
図3にフローチャートで示されるプログラムは、ナビゲーション装置1が備えているRAM42やROM43に記憶されており、CPU41により実行される。
【0023】
先ず、操作支援処理プログラムではステップ(以下、Sと略記する)1において、CPU41は、受け付けた操作に基づいて表示対象となるメニュー画面や文字入力画面をRAM42に対して描画する。メニュー画面や文字入力画面等には、GUIのアイコンやボタン等のユーザにより選択される候補となる複数の選択候補対象物が含まれる。
【0024】
ここで、
図4は特に上記S1でRAM42に描画され、その後に液晶ディスプレイ15に表示される文字入力画面51を示した図である。
図4に示すように文字入力画面51には、選択候補対象物としてGUIのボタンが多数配置され、具体的には仮名の文字入力画面へ移行するボタン52、アルファベットの文字「A」〜「Z」に対応する文字入力ボタン53、記号の文字入力画面へ移行するボタン54、前の画面に戻る為のボタン55が配置されている。また、文字入力画面51には、現在選択状態にある選択候補対象物(以下、選択対象物という)を囲むようにカーソル56についても描画され、選択対象物を他の選択候補対象物と識別可能に表示する。例えば、
図4に示す例では「C」の文字入力ボタン53が現在選択されていることを示しており、
図4に示す状態で決定キー47が押下されれば、文字「C」が入力されることとなる。
【0025】
次に、S2においてCPU41は、前記S1で描画された画面に含まれる選択候補対象物の内、直近に操作された選択候補対象物(以下、直近操作対象物という)を取得する。ここで、直近操作対象物とは、選択された状態で決定キー47が押下され、直近に操作(例えば、メニューアイコンが選択されている場合には選択されているメニューアイコンの実行、文字入力ボタンが選択されている場合には選択されている文字入力ボタンに対応する文字の入力等)が行われた選択候補対象物である。また、直近操作対象物は、後述のS10でグループ毎に直近に操作された選択候補対象物が記憶される。従って、前記S2でCPU41は、グループ毎に直近操作対象物を取得することとなる。
【0026】
ここで、本実施形態において液晶ディスプレイ15に表示される選択候補対象物は、複数のグループに区分される。具体的には、選択候補対象物の種別毎にグループを区分され、例えば、
図5に示す例では、各ボタン52〜55が種別毎に4つのグループA〜Dに区分される。尚、選択候補対象物の種別は、選択候補対象物が操作された場合の制御内容(例えば文字入力)、配置、形状等を考慮して識別され、例えば
図5に示す例では文字の入力に係る複数の文字入力ボタン53は同一のグループに区分され、他のボタンは個々に異なるグループに区分される。また、グループに区分される選択候補対象物の数は、単数でも複数でも良く、
図5に示す例ではグループA、C、Dはそれぞれ1のボタンのみから構成され、グループBには「A」〜「OK」までの文字入力に係る28個のボタンから構成される。尚、1のボタンのみが区分されたグループでは必然的に該ボタンが直近操作対象物にも該当することとなるので、該グループについては直近操作対象物を記憶する必要はない。
【0027】
続いて、S3においてCPU41は、前記S1で描画された画面に含まれる選択候補対象物の内、ジョグダイヤル45と方向入力キー46の操作によって切り換え可能(選択可能)となる選択候補対象物を取得する。例えば、
図4に示す文字入力画面51が描画された場合には、ジョグダイヤル45と方向入力キー46によって切り換え可能となる選択候補対象物として、ボタン52〜55が選択される。
【0028】
その後、S4においてCPU41は、前記S1でRAM42に描画されたメニュー画面や文字入力画面を、液晶ディスプレイ15に対して表示する。
【0029】
次に、S5においてCPU41は、前記S4で表示された画面に含まれる選択候補対象物の内、ジョグダイヤル45と方向入力キー46の操作によって切り換え可能(選択可能)となる選択候補対象物を、操作手段毎に設定する。ここで、本実施形態では、ジョグダイヤル45による操作を受け付けた場合には、回転方向に従った順序で選択対象物を含むグループを切り換えるとともに、グループ内では該グループに含む複数の選択候補対象物の内で、回転方向に従った順序で選択対象物を順次切り換えるように構成する。また、方向入力キー46による操作を受け付けた場合には、受け付けた方向指示に従った順序で選択対象物を含むグループを切り換えるとともに、グループ内では直近操作対象物のみを選択状態とし、選択対象物の切り換えを行わないように構成する。
【0030】
従って、
図5に示す文字入力画面51が表示される場合には、ジョグダイヤル45によって切り換え可能となる選択候補対象物としては、グループに関わらず前記S3で取得された全てのボタン52〜55が特定される。一方、
方向入力キー46によって切り換え可能となる選択候補対象物としては、前記S3で取得されたボタン52〜55の内、各グループA〜Dの直近操作対象物が特定される。
【0031】
続いて、S6においてCPU41は、ジョグダイヤル45又は方向入力キー46の操作があったか否かを判定する。そして、ジョグダイヤル45又は方向入力キー46の操作があったと判定された場合(S6:YES)には、S7へと移行する。それに対して、ジョグダイヤル45又は方向入力キー46の操作が無かったと判定された場合(S6:NO)には、S8へと移行する。
【0032】
S7においてCPU41は、受け付けたジョグダイヤル45又は方向入力キー46の操作に基づいて、カーソル56の位置を切り換える(即ち、選択対象物を切り換える)。具体的には、前記S6で操作手段毎に設定された選択候補対象物の内で、回転方向又は指示方向に従った順序で選択対象物を順次切り換える。
【0033】
以下に、
図6を用いて前記S7の選択対象物の切り換え操作について具体例を挙げて説明する。
図6に示すように、ジョグダイヤル45による操作を受け付けた場合には、回転方向に従った順序で選択対象物を含むグループを切り換える。即ち、右方向に回転させた場合には、グループA、グループB、グループC、グループDの順(左方向であればその逆)に選択対象物を含むグループが切り換わる。また、グループ内では該グループに含む複数の選択候補対象物の内で、回転方向に従った順序で選択対象物を順次切り換える。従って、ジョグダイヤル45を右方向に回転させた場合には、ボタン52、「A」の文字入力ボタン53、「B」の文字入力ボタン53、「C」の文字入力ボタン53、・・・の順(左方向であればその逆)に選択対象物が切り換わることとなる。尚、ジョグダイヤル45による操作を受け付けた場合には、基本的に回転方向に従った順序でグループに含む全ての選択候補対象物が選択対象物として選択された後に、選択対象物を含むグループを次のグループへと切り換えることとする。
一方、
図6に示すように、方向入力キー46による操作を受け付けた場合には、指示方向に従った順序で選択対象物を含むグループを切り換える。即ち、右方向に方向指示された場合には、グループA、グループB、グループC、グループDの順(左方向であればその逆)に選択対象物を含むグループが切り換わる。また、グループ内では直近操作対象物のみを選択状態とし、選択対象物の切り換えを行わない。従って、方向入力キー46が右方向に方向指示された場合には、グループAの直近操作対象物であるボタン52、グループBの直近操作対象物である「C」の文字入力ボタン53、グループCの直近操作対象物であるボタン54、グループDの直近操作対象物であるボタン55の順(左方向であればその逆)に選択対象物が切り換わることとなる。
【0034】
その結果、一のグループ内で選択対象物の切り換えが必要な状況(例えば文字の連続入力をする場合)ではジョグダイヤル45を用いて操作を行わせるとともに、グループ間での選択対象物の切り換えが必要な状況(例えば画面の切り換えを連続して行う場合)では方向入力キー46を用いて操作を行わせることによって、多数の選択対象候補が表示画面に配置された場合であっても、簡易な操作でユーザの意図する選択対象候補を選択させることが可能となる。また、方向入力キー46を用いて先ずグループの選択を行い、その後に
ジョグダイヤル45を用いてグループ内での選択対象物の切り換えを行うことによって、ジョグダイヤル45のみを用いる場合と比較して、より少ない操作回数でユーザの希望する選択候補対象物を選択且つ操作することが可能となる。
【0035】
続いて、S8においてCPU41は、決定キー47の操作があったか否かを判定する。そして、決定キー47の操作があったと判定された場合(S8:YES)には、S9へと移行する。それに対して、決定キー47の操作が無かったと判定された場合(S8:NO)には、S11へと移行する。
【0036】
S9においてCPU41は、現在選択状態にある選択対象物に応じた操作が行われる。例えば、メニューアイコンが選択されている場合には選択されているメニューアイコンの実行、文字入力ボタンが選択されている場合には選択されている文字入力ボタンに対応する文字の入力等が行われる。その後、S10へと移行する。
【0037】
S10においてCPU41は、前記S9で操作された選択候補対象物を直近操作対象物としてDB等に記憶する。尚、直近操作対象物は、前記したようにグループ毎に直近に操作された直近操作対象物が記憶される。但し、1のボタンのみが区分されたグループ(例えば
図5に示す例ではグループA、C、D)では必然的に該ボタンが直近操作対象物に該当することとなるので、該グループについては直近操作対象物を記憶する必要はない。
【0038】
次に、S11においてCPU41は、液晶ディスプレイ15に表示された選択候補対象物の選択及び操作を終了するか否か判定する。例えば、ACCがオフされた場合や特定の操作を受けつけた場合等に、液晶ディスプレイ15に表示された選択候補対象物の選択及び操作を終了すると判定する。
【0039】
そして、液晶ディスプレイ15に表示された選択候補対象物の選択及び操作を継続すると判定された場合(S11:NO)には、S6へと戻る。一方、液晶ディスプレイ15に表示された選択候補対象物の選択及び操作を終了すると判定された場合(S11:YES)には、当該操作支援処理プログラムを終了する。
【0040】
以上詳細に説明した通り、本実施形態に係るナビゲーション装置1、ナビゲーション装置1による操作支援方法及びナビゲーション装置1で実行されるコンピュータプログラムによれば、GUIのボタンやアイコン等の選択候補対象物を複数のグループに区分して液晶ディスプレイ15に表示し(S4)、ジョグダイヤル45による操作を受け付けた場合には、受け付けた操作に従った順序で選択対象物を含むグループを切り換えるとともに、グループ内では該グループに含む複数の選択候補対象物の内で、受け付けた操作に従った順序で選択対象物を順次切り換え、一方、方向入力キー46による操作を受け付けた場合には、受け付けた操作に従った順序で選択対象物を含むグループを切り換えるとともに、グループ内では選択対象物の切り換えを行わない(S7)ので、液晶ディスプレイ15に表示された複数の選択候補対象物からいずれかの選択候補対象物を選択させる操作をユーザに行わせる場合において、選択候補対象物が多数ある場合であっても、簡易な操作でユーザの意図する選択対象候補を選択させることが可能となる。例えば、一のグループ内で選択対象物の切り換えが必要な状況(例えば文字の連続入力をする場合)ではジョグダイヤル45を用いて操作を行わせるとともに、グループ間での選択対象物の切り換えが必要な状況(例えば画面の切り換えを連続して行う場合)では方向入力キー46を用いて操作を行わせることが可能である。また、方向入力キー46を用いて先ずグループの選択を行い、その後にジョグダイヤル45を用いてグループ内での選択対象物の切り換えを行うことによって、ジョグダイヤル45のみを用いる場合と比較して、より少ない操作回数でユーザの希望する選択候補対象物を選択且つ操作することが可能となる。
また、方向入力キー46による操作を受け付けた場合に、グループ毎に直近に操作された選択候補対象物について選択させるので、選択される可能性が高い選択候補対象物については優先的に選択状態とすることが可能となる。その結果、より少ない操作回数でユーザの希望する選択候補対象物を選択且つ操作することが可能となる。
また、液晶ディスプレイ15に表示された複数の選択候補対象物について、選択候補対象物の種別毎にグループを区分するので、方向入力キー46の操作によって選択対象物を切り換える際に、種別単位で選択対象物を切り換えることが可能となる。
また、方向入力キー46よりもジョグダイヤル45の操作によって切り換え対象となる選択候補対象物が多くなるように設定するので、切り換え回数が多くなっても操作疲労の少ないダイヤル操作において操作を行わせることができ、ユーザの操作負担を軽減することが可能となる。
【0041】
尚、本発明は前記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々の改良、変形が可能であることは勿論である。
例えば、本実施形態では操作手段としてジョグダイヤル45と方向入力キー46を用いているが、他の形態の操作手段(例えばトラックボール、タブレット等)についても用いることが可能である。また、同じ種類の操作手段を複数備える構成(例えばジョグダイヤルを2個)としても良い。更に、操作手段は3個以上備える構成としても良い。
【0042】
また、本実施形態では、ジョグダイヤル45によってグループに関わらず全ての選択対象物の切り換え操作を行い、方向入力キー46ではグループ毎に直近操作対象物のみが選択されるように切り換え操作を行うように構成しているが、互いの機能を逆(方向入力キー46によって全ての選択対象物の切り換え操作を行い、ジョグダイヤル45では直近操作対象物間の切り換え操作を行う)にしても良い。
【0043】
また、本実施形態ではジョグダイヤル45によってグループに関わらず全ての選択対象物の切り換え操作を行い、方向入力キー46ではグループ毎に直近操作対象物のみが選択されるように切り換え操作を行うように構成しているが、グループ毎に切り換え操作内容を変更しても良い。例えば、
図7に示すように、英字の入力を行う文字入力ボタンのグループと、数字記号の入力を行う文字入力ボタンのグループとが存在する場合には、ジョグダイヤル45の操作では、英字の入力を行う文字入力ボタンのグループ内については選択候補対象物を順次切り替えて選択し、数字記号の入力を行う文字入力ボタンのグループについては直近操作対象物(
図7に示す例では「7」の文字入力ボタン)のみが選択されるように構成する。また、方向入力キー46の操作では、英字の入力を行う文字入力ボタンのグループについては直近操作対象物(
図7に示す例では「C」の文字入力ボタン)のみが選択され、数字記号の入力を行う文字入力ボタンのグループ内については選択候補対象物が順次切り替えて選択されるように構成する。
【0044】
また、本実施形態ではジョグダイヤル45による操作を受け付けた場合には、グループに関わらず全ての選択候補対象物を対象として選択対象物の切り換え操作を行うように構成しているが、特定のグループに属する選択候補対象物のみに切り換え対象を限定しても良い。例えば、
図5に示す例で、グループAとグループBのみに切り換え対象を限定した場合には、回転方向に従った順序でグループAとグループBに属する選択候補対象物の内で、選択対象物を切り換えるように構成する。即ち、グループBの「OK」が選択対象物として選択された状態で、更にジョグダイヤル45を右方向に回しても選択対象物は切り換わらない。
【0045】
また、本実施形態では方向入力キー46による操作を受け付けた場合には、全てのグループを対象として選択対象物を含むグループを切り換えるように構成しているが、特定のグループ内のみで選択対象物を含むグループを切り換えるように構成しても良い。例えば、
図5に示す例で、グループA〜Dの内、グループAとグループCとグループDのみに切り換え対象となるグループを限定した場合には、指示方向に従った順序でグループAとグループCとグループDの間のみで、選択対象物を含むグループが切り換わることとなる。その場合には、グループBに属する選択候補対象物は選択対象とならない。尚、特定のグループは、表示画面毎に予め設定する構成としても良いし、ユーザが設定する構成としても良い。更に、グループ内に含まれる選択対象物候補の数が所定数(例えば1)以下のグループとしても良い。その結果、特定種類の選択候補対象物(例えば
図5ではボタン52、54、55)を迅速に選択することが可能となる。
【0046】
また、本実施形態ではナビゲーション装置1に表示された選択候補対象物の選択に対して本発明を適用した例について説明したが、他の車載器において表示された選択候補対象物の選択にも適用することが可能である。例えば、オーディオ装置、車両と接続されたスマートフォン等においても適用可能である。また、本発明は車載器以外の装置に適用することも可能である。例えば、パーソナルコンピュータ、スマートフォン、タブレット型端末等のユーザの操作を受け付ける操作手段と選択候補対象物を表示する表示画面とを備えた各種装置に対して適用することが可能である。
【0047】
また、本発明に係る操作支援システムを具体化した実施例について上記に説明したが、操作支援システムは以下の構成を有することも可能であり、その場合には以下の効果を奏する。
【0048】
例えば、第1の構成は以下のとおりである。
ユーザの操作を受け付ける第1操作入力装置及び第2操作入力装置と、ユーザにより選択される候補となる選択候補対象物を表示する表示画面と、を備えた操作支援システムにおいて、複数の前記選択候補対象物を複数のグループに区分して前記表示画面に表示する対象物表示手段と、前記第1操作入力装置及び前記第2操作入力装置によって受け付けた操作に基づいて、前記表示画面に表示された複数の前記選択候補対象物の内から選択状態にある前記選択候補対象物である選択対象物を順次切り換える対象物切換手段と、ユーザの操作に基づいて、前記選択対象物を操作する操作手段と、前記グループ毎に、直近に操作された前記選択候補対象物を記憶する記憶手段と、を有し、前記対象物切換手段は、前記第2操作入力装置による操作を受け付けた場合に、受け付けた操作に従った順序で前記選択対象物を含むグループを切り換えるとともに、前記グループ内では該グループに含む複数の前記選択候補対象物の内で直近に操作された前記選択候補対象物を前記選択対象物とし、前記グループ内における前記選択対象物の切り換えを行わず、前記第1操作入力装置による操作を受け付けた場合に、受け付けた操作に従った順序で前記グループ内で前記選択対象物を切り換えることを特徴とする。
上記構成を有する操作支援システムによれば、第2操作入力装置を用いて先ずグループの選択を行い、その後に第1操作入力装置を用いてグループ内での選択対象物の切り換えを行うことによって、第1操作入力装置のみを用いる場合と比較して、より少ない操作回数でユーザの希望する選択候補対象物を選択且つ操作することが可能となる。また、第2操作入力装置による操作を受け付けた場合に、グループ毎に直近に操作された選択候補対象物について選択させるので、選択される可能性が高い選択候補対象物については優先的に選択状態とすることが可能となる。その結果、より少ない操作回数でユーザの希望する選択候補対象物を選択且つ操作することが可能となる。
【0049】
また、第2の構成は以下のとおりである。
表示画面に表示された複数の選択候補対象物について、選択候補対象物の種別毎にグループを区分することを特徴とする。
上記構成を有する操作支援システムによれば、表示画面に表示された複数の選択候補対象物について、選択候補対象物の種別毎にグループを区分するので、第2操作入力装置の操作によって選択対象物を切り換える際に、種別単位で選択対象物を切り換えることが可能となる。
【0050】
また、第3の構成は以下のとおりである。
第1操作入力装置は、ユーザのダイヤル操作を受け付ける装置であって、第2操作入力装置は、ユーザの方向指示操作を受け付ける装置であって、対象物切換手段は、第1操作入力装置によってダイヤル操作を受け付けた場合に
、選択対象物を含むグループを切り換えるとともに、グループ内では該グループに含む複数の選択候補対象物の内で、受け付けた回転方向に従った順序で選択対象物を順次切り換え、第2操作入力装置によって方向指示操作を受け付けた場合に、受け付けた方向指示に従った順序で選択対象物を含むグループを切り換えることを特徴とする。
上記構成を有する操作支援システムによれば、第1操作入力装置としてユーザのダイヤル操作を受け付ける装置を用い、第2操作入力装置としてユーザの方向指示操作を受け付ける装置を用いるので、切り換え回数が多くなっても操作疲労の少ないダイヤル操作において切り換え対象となる選択候補対象物が多くなるように設定することが可能となる。従って、ユーザの操作負担を軽減することが可能となる。
【0051】
また、第4の構成は以下のとおりである。
対象物切換手段は、第2操作入力装置による操作を受け付けた場合に、前記複数のグループの内、特定のグループ内で選択対象物を含むグループを切り換えることを特徴とする。
上記構成を有する操作支援システムによれば、第2操作入力装置による操作では、切り換え対象となるグループが限定されるので、選択候補対象物が多数あった場合でもユーザの希望する選択候補対象物をより迅速に選択することが可能となる。
【0052】
また、第5の構成は以下のとおりである。
特定のグループは、グループ内に含まれる選択
候補対象物の数が所定数以下のグループであることを特徴とする。
上記構成を有する操作支援システムによれば、第2操作入力装置による操作では、切り換え対象となるグループが選択
候補対象物の少ないグループに限定されるので、例えばリスト項目等の特定種類の選択候補対象物を迅速に選択することが可能となる。
【0053】
また、第6の構成は以下のとおりである。
対象物切換手段は、第1操作入力装置による操作を受け付けた場合に、受け付けた操作に従った順序でグループに含む全ての選択候補対象物が選択対象物として選択された後に、選択対象物を含むグループを次のグループへと切り換えることを特徴とする。
上記構成を有する操作支援システムによれば、カナやアルファベットの入力等の多数の選択候補対象物が含まれるグループ内で選択対象物の切り換えを連続して行う必要がある場合に、第1操作入力装置による操作によってユーザの意図する選択対象候補を確実に選択することが可能となる。