特許第5924622号(P5924622)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許5924622鉄道車両の走行時、レールに車輪から受ける活荷重を、レールの底部から受け左右のつめで挟み込む構造で、レールの軌間の狂いの減少やふく進止め(滑り止め)の効果も兼ね備えたレールの締結装置。
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  • 特許5924622-鉄道車両の走行時、レールに車輪から受ける活荷重を、レールの底部から受け左右のつめで挟み込む構造で、レールの軌間の狂いの減少やふく進止め(滑り止め)の効果も兼ね備えたレールの締結装置。 図000002
  • 特許5924622-鉄道車両の走行時、レールに車輪から受ける活荷重を、レールの底部から受け左右のつめで挟み込む構造で、レールの軌間の狂いの減少やふく進止め(滑り止め)の効果も兼ね備えたレールの締結装置。 図000003
  • 特許5924622-鉄道車両の走行時、レールに車輪から受ける活荷重を、レールの底部から受け左右のつめで挟み込む構造で、レールの軌間の狂いの減少やふく進止め(滑り止め)の効果も兼ね備えたレールの締結装置。 図000004
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5924622
(24)【登録日】2016年4月28日
(45)【発行日】2016年5月25日
(54)【発明の名称】鉄道車両の走行時、レールに車輪から受ける活荷重を、レールの底部から受け左右のつめで挟み込む構造で、レールの軌間の狂いの減少やふく進止め(滑り止め)の効果も兼ね備えたレールの締結装置。
(51)【国際特許分類】
   E01B 9/02 20060101AFI20160516BHJP
【FI】
   E01B9/02
【請求項の数】1
【全頁数】5
(21)【出願番号】特願2013-259575(P2013-259575)
(22)【出願日】2013年11月29日
(65)【公開番号】特開2015-105568(P2015-105568A)
(43)【公開日】2015年6月8日
【審査請求日】2015年1月26日
【権利譲渡・実施許諾】特許権者において、実施許諾の用意がある。
(73)【特許権者】
【識別番号】500249431
【氏名又は名称】重井 晴雄
(72)【発明者】
【氏名】重井 晴雄
【審査官】 須永 聡
(56)【参考文献】
【文献】 実開平04−099701(JP,U)
【文献】 特開昭59−130902(JP,A)
【文献】 実公昭34−012301(JP,Y1)
【文献】 特開平10−102402(JP,A)
【文献】 特表昭59−500060(JP,A)
【文献】 特開昭55−004433(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E01B 9/02
E01B 9/28
E01B 9/32
E01B 9/36
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
レールを枕木に固定する締結装置は、レールを挟んで枕木にある左右の固定用ボルト穴によりレールの中心芯寄りに、締結装置の底部とつめの回転用軸の支点を置き、底部とつめの反対側の固定用プレートを枕木の固定用ボルト穴に固定し、締結装置の底部とつめ側は左右のつめ間の開口寸法を、レール底部の底辺寸法より少し広く開口寸法を取、締結装置の底部は左右がハの字状に開いた状態にプレートをボルトで枕木に仮固定し枕木の上部に設置しレールを締結装置底部で受け止めながら、締結装置のハの字になった底部が徐々に下に回転し下がってくるレール底部回転軸を支点にして回転しながら受け止め左右の底部両端のつめでレールの左右底部下端を挟み込むようにして、枕木に締結装置の固定用プレートをボルトで設置固定する事で、レール上を車両が通過し車両の活荷重がレールに掛かり、その荷重がレール底部を通して締結装置の底部に伝わり枕木へと伝わっていくので、車両がレールを通過時に車両の輪荷重がレール底部に伝わりその荷重が、レール底部の接地面と締結装置の底部接地面の摩擦により、ピッチングやローリング運動が緩和されることで軌間の狂いを減少される事が出来る、又、この摩擦による支持力は締結装置の底部面と枕木にも同様の支持力が働くので、車両通過時での車両の負荷はレールの軌間の狂い止めのための支持力として、毎時、毎時の車両の活荷重を利用でき軌間の狂いの少ない締結装置として安全に使用することが出来るレールの締結装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、今までのようにレールを枕木に固定する締結装置は、レールを挟んでレール左右の下部端を個別に金具で押さえ込む構造であるため、車両の通過時車両の輪荷重でレールの直線コースではピッチング運動が、曲線コースではローリング運動がさらに強く掛かり、毎時、毎日の車両の通過により徐々に狂いが生じレールの軌間の狂いへとつながる状況にあったので、レールの締結装置をレールの自重と車両の通過による車両の活荷重を直接受け、伝わる状態を逆に利用してレールをレール下から左右の締結装置で受け止めその左右の端のつめでレールを挟み込むことで、車両通過によるレールの直線コースや曲線コースでのピッチングやローリング運動をレールとともに締結装置が枕木に伝へ、現在使用されている枕木のボルト穴を利用して、レールを挟み込む締結装置を左右のボルトで固定すれば、車両の通過による車両の活荷重によるピッチングやローリング運動も、レール、締結装置、枕木が一体となって荷重を受け止め、各箇所の接する接地面摩擦により、レールの軌間の狂いを少なくし防ぐことが出来る、この様な機能を新しく組み込んだレールと枕木の締結装置。
【背景技術】
【0002】
現在、鉄道車両がレールを通過したとき車両による活荷重でのピッチング運動やローリング運動で、枕木に固定されたレールの軌間の狂いや、傾斜区間においてのレールのふく進(滑り)を止めるレールと枕木の締結装置が望まれていた。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
これまでは、次のような欠点があった、これまではレール上を鉄道車両が毎時、毎日繰り返し通過することで、レールを枕木に止める金具がレール底部端の左右を押さえ止める構造で枕木に固定をしているため、車両の通過時に起きる直線コースでのピッチング運動や曲線コースではさらに強くローリング運動がレールから枕木への締結装置に負荷が掛かり、レールと締結装置が一体となり荷重を受け止める構造でなく金具で押さえ込む構造のため、レールと枕木の固定位置に微妙な狂いが徐々に生じ左右のレールの軌間に狂いが発生し、その狂いを修正する作業を多く必要としていたので、従来から使用されている枕木のレール固定用ボルト穴を利用し、レール中心芯方向に支点を置きレール底部を締結装置が下から左右の締結装置で受け止め、締結装置にある回転中心軸を中心に回転をしながら締結装置の端のつめで挟み込む構造で、レール底部と締結装置の上面の摩擦と、又、締結装置の下面と枕木の摩擦を、車両通過時の車両の荷重を利用してその摩擦抵抗をレール、締結装置、枕木などの各接地面で利用し固定位置の狂いを少なくし、レールの軌間の狂いを少なく防ぐ事が出来るようにと考えられたものである。
【課題を解決する為の手段】
【0004】
これまでのように、レール上を鉄道車両が毎時、毎日頻繁に通過しても、レールと枕木の固定位置の状況に狂いやレールの軌間の狂いが少なくなるように、レールと枕木の締結装置がレールの設置工事で、設置時下がってくるレール底部を直接締結装置の底部接地面で受け止め、その左右の締結装置の端のつめでレール底部端を回転軸を支点にして回転しながら受け止め挟み込み締結装置をボルトで枕木に固定する構造により、車両通過時にレールに負荷する車両による活荷重によりピッチング運動やローリング運動で直接コースに掛かる荷重をレール底部の接地面と締結装置上部接地面で、締結装置下部接地面と枕木の接地面との摩擦による抵抗で、レール、締結装置、枕木にへと次々に荷重が掛かる、この各接地面の摩擦抵抗を利用し伝えることで、車両の通過時のレールから締結装置、枕木へと伝わる動きの狂いを少なくしレールの軌間の狂う状況を少しでも小さく防げるようにと、レールの下から左右のつめで挟み込むようにして締結装置で受け止めた、レールの軌間の狂いの減少等の機能装置付きレールの締結装置。
【発明の効果】
【0005】
新しい締結装置を使用したとき、レール底部を締結装置が下から受け止め左右のつめでレール底部両端を挟み込み固定することで、車両の通過時レールに掛かる活荷重をレール底部の締結装置が直接受け止めることで、摩擦抵抗が生じその両端のつめが底部に掛かる荷重でしっかりとレールを挟み込むため、ボルト以外にレールから枕木に対する支持力となり車両の通過による、レールの狂いが減少され軌間の狂いが抑えられ使用できるレールと枕木の締結装置。
【図面の簡単な説明】
【0006】
図1】レールと締結装置そして枕木の断面図
図2】締結装置の設置図
図3】締結装置の平面図
【発明を実施する為の形態】
【0007】
以上、本願発明の実施の形態について説明する。
締結装置の使用は、レールを挟んで枕木の左右のボルト穴の少しレールの中心芯寄りに回転支点を置き、締結装置の底部左右両端のつめの左右の上部開口寸法が、レール底部辺寸法の長さより少し広い程度に広げる状況で、又、左右底部の底が枕木に対してハの字になるように支点のボルト側へプレートをボルトで枕木に仮固定をする、そして締結装置の左右の開いたつめ間の中心上部から徐々にレールを枕木方向へ下げ移動することで、締結装置のハの字になった底部が徐々に下に回転し、枕木と締結装置の左右の底部が平行に積み重なり設置されると同じくして、締結装置の底部左右両端のつめがレール底部の左右の下端部を挟み込む状況でレールが枕木の固定位置に設置され枕木にボルトで締結装置を固定することで、レールを枕木に固定でき使用できる事を提供することが出来る。
【符号の説明】
【0008】
▲1▼レール
▲2▼レール底部端
▲3▼レール底部
▲4▼締結装置つめ
▲5▼締結装置底部
▲6▼締結装置回転用軸
▲7▼締結装置固定用プレート
▲8▼枕木固定用ボルト
▲9▼ワッシャ
▲10▼枕木
図1
図2
図3