特許第5924762号(P5924762)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許5924762患者の口内における診断領域のX線記録をスケールによって評価するための歯科製品、および歯科製品の使用方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5924762
(24)【登録日】2016年4月28日
(45)【発行日】2016年5月25日
(54)【発明の名称】患者の口内における診断領域のX線記録をスケールによって評価するための歯科製品、および歯科製品の使用方法
(51)【国際特許分類】
   A61C 19/04 20060101AFI20160516BHJP
   A61B 6/14 20060101ALI20160516BHJP
【FI】
   A61C19/04 Z
   A61B6/14 300
【請求項の数】7
【全頁数】8
(21)【出願番号】特願2011-520450(P2011-520450)
(86)(22)【出願日】2009年7月27日
(65)【公表番号】特表2011-529356(P2011-529356A)
(43)【公表日】2011年12月8日
(86)【国際出願番号】EP2009059661
(87)【国際公開番号】WO2010012680
(87)【国際公開日】20100204
【審査請求日】2011年6月21日
【審判番号】不服2014-11511(P2014-11511/J1)
【審判請求日】2014年6月18日
(31)【優先権主張番号】102008035504.6
(32)【優先日】2008年7月30日
(33)【優先権主張国】DE
(73)【特許権者】
【識別番号】511025178
【氏名又は名称】ハインリッヒ ミデルマン
(74)【代理人】
【識別番号】100091409
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 英彦
(74)【代理人】
【識別番号】100096792
【弁理士】
【氏名又は名称】森下 八郎
(74)【代理人】
【識別番号】100091395
【弁理士】
【氏名又は名称】吉田 博由
(74)【代理人】
【識別番号】100140338
【弁理士】
【氏名又は名称】竹内 直樹
(72)【発明者】
【氏名】ハインリッヒ ミデルマン
【合議体】
【審判長】 山口 直
【審判官】 内藤 真徳
【審判官】 竹下 和志
(56)【参考文献】
【文献】 実開平4−60218(JP,U)
【文献】 独国特許出願公告第1022353(DE,B)
【文献】 米国特許出願公開第2006/0241406(US,A1)
【文献】 登録実用新案第3023633(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61C 19/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
患者の口内の歯および/または顎骨の領域のような診断領域のX線記録を、スケールによって評価するための歯科製品であって、
患者の口内に設置可能であり、且つX線によって診断される前記診断領域の近傍に固定可能な形状を有する本体を備え、
前記本体は、X線を透過可能な材料によって構成され、
少なくとも一つのレファレンス対象物が、X線を吸収する、またはX線の影響を受けない、本質的に安定した材料によって構成されている歯科製品において、
三次元複合体を形成するつ以上の前記レファレンス対象物を備え、
前記レファレンス対象物の間に配置される連結部材は、X線を透過可能な材料によって構成され、
前記レファレンス対象物は、前記本体の内部に保持されており、
前記本体は、球形状、または長手方向に延在し、断面が略円形である形状を有するとともに、セルロース、または綿ロールから構成され、
前記連結部材は前記レファレンス対象物を保持する突出部を含む、ことを特徴とする、歯科製品。
【請求項2】
前記本体を構成する材料は、可撓性または柔軟性を有する、請求項1に記載の歯科製品。
【請求項3】
前記少なくとも一つのレファレンス対象物は、ピン部材、小型のチューブ部材、または球部材である、請求項1または2に記載の歯科製品。
【請求項4】
前記少なくとも一つのレファレンス対象物を構成する材料は、鉄またはチタンである、請求項3に記載の歯科製品。
【請求項5】
前記レファレンス対象物として、球部材を備える、請求項1〜4のいずれかに記載の歯科製品。
【請求項6】
前記球部材の直径は、0.5mmである、請求項に記載の歯科製品。
【請求項7】
請求項1〜のいずれかに記載の歯科製品の使用方法であって、
患者の口内の歯および/または顎骨の領域のような診断領域のX線記録を、スケールによって評価するために、
少なくとも一つの前記歯科製品が、患者の口内に設置され、患者が当該歯科製品を噛むことによって前記診断領域の近傍に固定され、
最初にX線において歪みを有する前記診断領域の画像が、X線を吸収する材料によって構成され、前記歯科製品の本体の内部に保持される少なくとも一つのレファレンス対象物の既知の寸法を用いる補正によって計算され、
スケールに応じた画像、もしくはスケールに応じたディスプレイが生成される、または、診断領域における骨構造の寸法が、前記レファレンス対象物を用いてそれぞれ計算される、歯科製品の使用方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、診断領域のX線記録をスケールによって評価するための歯科製品に関するものであって、特に、患者の口内における歯や顎骨の領域のX線記録を評価するための歯科製品に関するものである。
【背景技術】
【0002】
本発明の背景として、歯科分野における診断において、X線記録が常時行われているのに対し、歪みなくX線記録をすることが非常に困難であるという事実がある。その理由としては、歯や顎の一部といった対象を記録するX線記録装置、および記録媒体の平行配列が、一般的に不可能であることによる。さらに、X線ビームを正確に平行となるように配列させることは、一般的に不可能である。既知の寸法を有するレファレンス体が、記録対象物の直近に配置され、ともに記録される場合、記録面と対象物との間の傾斜位置で、計測がなされる。斜位での計測に相当する補正要素を利用する評価手段によって、歪みのない記録対象の画像を、歪みを含む記録対象の画像から得ることができる。しかしながら、レファレンス対象物を、簡単かつ安定した方法で記録対象領域の近傍に配置することは、実用上、困難であることが明らかである。
【0003】
ドイツ特許出願DE19619924A1号公報(特許文献1)の開示内容から、レファレンス対象物を、接着によって検査対象物に配置することが公知となっている。しかしながら、実際のX線記録を実行する前に、歯のような検査対象物の上に例えば球部材を接着することが、不必要に多大な準備に係る労力を要するということは、不都合である。また、その後に球部材を歯から取り除くことによって、歯にダメージを残してしまう可能性を完全に排除することができない。特許文献1に開示されているように、レファレンス対象物が設けられたキャップが、例えば歯に関連する検査対象物を覆うように配置される場合、時間とコストに係る少なくない消費を伴うこととなる。
【0004】
米国特許出願US2006/0241406A1号公報(特許文献2)によって、解剖学的データのためのレジストリ装置が、開示されている。X線が透過不可能な成形体が、成形可能な材料に導入される。この材料は、患者の口内に導入することが可能である。
【0005】
米国特許US6289235号公報(特許文献3)を通して、断層撮影記録の合成によって三次元画像を生成するためのシステムが、従来技術として開示されている。このシステムは、患者の口内に導入可能であって、レファレンス要素が固定されるバイティングブロックを備えている。
【0006】
韓国特許出願KR10−2005−000934A号公報(特許文献4)は、バイティングブロックの形状のレファレンス装置を開示している。このレファレンス装置には、金属製の球が、等間隔で導入されている。
【0007】
米国特許US5878104号公報(特許文献5)によれば、X線が透過不可能なレファレンス体が配置されるキャップが、装置として設けられている。このキャップは、例えば歯のような被検査物に設置することが可能となっている。
【0008】
少なくとも一つのレファレンス対象物が内部に組み込まれる、研究所にて製造される各テンプレートや、特殊なシリコンからなるインプレッションコンパウンド(印象材)を用いることも知られている。
【0009】
患者に使用する前に、少なくとも一つのレファレンス対象物の記録の準備をするために、大きなコストが掛かるとともに、大きな時間の消費を必要とする。ある特定の患者のために製造されたテンプレートを使用した後は、再度使用することができないため、廃棄しなければならない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【特許文献1】DE19619924A1号公報
【特許文献2】US2006/0241406A1号公報
【特許文献3】US6289235号公報
【特許文献4】KR10−2005−000934A号公報
【特許文献5】US5878104号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
したがって、本発明の目的は、診断領域、特に、患者の口内における歯や顎骨の領域のX線記録を、スケールによって評価するための歯科製品であって、簡単且つ好ましいコストの代替的な歯科製品を提供することである。
【0012】
さらに、本発明の目的は、歯科製品を容易に使用する使用方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0013】
診断領域、特に、患者の口内における歯や顎骨の領域のX線記録を、スケールによって
評価するための歯科製品に関する課題は、以下の構成により解決される。すなわち本発明
に係る歯科製品は、患者の口内に設置可能であり、且つX線によって診断される診断領域
の近傍に固定可能な形状を有する本体を備えている。この本体は、X線を透過可能な材料
によって構成されている。本体の内部には、X線を吸収する材料によって構成された少な
くとも一つのレファレンス対象物が、保持されている。ここで、本体の形状は、球形状ま
たは長手方向に延在し、断面が実質的に円形である形状を有する。また、本体は、歯科野
において知られているように、セルロースロールまたは綿ロールが、取り扱いが簡単であ
り、且つコストが合理的な本体の材料を構成する。少なくとも一つのレファレンス対象物
が、セルロースまたは綿ロールの製造プロセスにおける適切な段階において、内部に包含
される。より高度なスケールによるX線記録の評価を行う場合においては、三次元複合体を形成する三つ以上のレファレンス対象物を設けることが必要となることが明らかである。レファレンス対象物の間に配置される複合体に設けられた連結部材は、X線を透過可能な材料によって構成される
【0014】
好ましくは、本体を構成する材料は、可撓性または柔軟性を有するように規定される
【0015】
上記少なくとも一つのレファレンス対象物の選定に関しては、原則的な限定はない。唯一の懸案事項は、レファレンス対象物が、X線を吸収する、またはX線の影響を受けない本質的に安定した材料によって構成されることである。上記少なくとも一つのレファレンス対象物は、ピン部材、小型チューブ部材、球状の部材、または三軸対称のもの、特に球であってもよい。レファレンス対象物の材料としては、特に、鉄やチタンを選択してもよい。スケールによるX線記録の評価のために、二つのレファレンス対象物が必要となったときは、好ましくは、レファレンス対象物として、既知である0.5mmの直径を有し、これにより、好ましくは本体の構成材料として用いられる通常のセルロースまたは綿ロールに対して適した割合を有する球部材が、選択される。
【0017】
歯科製品の使用方法においては、患者の口内の歯および/または顎骨の領域のような診断領域のX線記録を、スケールによって評価するために、少なくとも一つの歯科製品が、患者の口内に設置され、患者が当該歯科製品を噛むことによって診断領域の近傍に固定される。そして、最初にX線に歪みを有する診断領域の画像が、X線を吸収する、もしくはX線の影響を受けない材料によって構成され、歯科製品の本体の内部に保持される少なくとも一つのレファレンス対象物の既知の寸法を用いる補正によって計算される。これにより、スケールによる画像、もしくはスケールによる各ディスプレイが、生成される。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1】使用時におけるX線診断装置の配置の例を示す。
図2】中央にレファレンス対象物が配置された、本発明に係る歯科製品の領域の拡大図を示す。
図3】レファレンス対象物が配置された本発明に係る歯科製品の側面図と、当該側面図を線S−Sにて切断した断面図を概略的に示す。
図4】二つのレファレンス対象物が配置された本発明に係る歯科製品の側面図と、当該側面図を線S−Sにて切断した断面図を概略的に示す。
図5】本体に三つ以上のレファレンス対象物が導入された複合体を3次元に概略的に示す。
図6】本発明に係る歯科製品を従来の方式で患者の口内に導入し、患者が噛むことによって固定されている状態を示す。
【発明を実施するための形態】
【0019】
本発明は、上記図1図6に示された実施形態を用いて、以下に詳細に説明される。
【0020】
本発明に関連して、使用状態のX線診断装置の配置の例が、図1に示されている。しかし、この図は、本発明を示すものではない。X線放射源1から発生されたX線ビーム1’は、記録媒体4に画像を記録するために、例えば歯のような検査対象物2が存在する診断領域に照射される。検査対象物2に加えて、既知の寸法を有する一般的なレファレンス対象物3も、記録媒体4にともに撮影される。このレファレンス対象物3は、X線ビームを吸収する本質的に安定した材料、例えば鉄やチタンからなる球部材によって構成される。記録媒体4に記録される検査対象物2の画像は、一般的に、歪みを有している。同様に歪みを有するレファレンス対象物3の画像を用いて、下記測定結果を得る。すなわち、レファレンス対象物3は、元々の寸法が既知であるが、球部材の画像において、円の代わりに楕円として表示される。この楕円の半径比率から、記録媒体4の結像面に対する記録面の斜位に係る測定結果が、得られる。これにより、レファレンス対象物3の既知の寸法に加えて、例えば半導体アレイを有する最高バージョンの記録媒体4に連結されたコンピュータのような評価ユニット6によって、歯のような検査対象物2の歪みのない描画や、歯周辺の骨構造の高精度の画像が、検査対象物2およびレファレンス対象物3のディジタル画像から得られる。これら画像は、操作パネル7を通して入力されたパラメータに基づいて、評価ユニット6に接続されたスクリーン5上に表示される。適切な計算アルゴリズムが、評価ユニット6において使用される。これらアルゴリズムのアプローチに関しては、全て、比率計算に基づくものであって、しばしば三数法(rule of three)として指定される。このようにして、骨構造の寸法が計算される。この計算は、例えばインプラントの導入に際して、予め必要となる。
【0021】
本発明に係る歯科製品8の断面拡大図が、図2に示されている。歯科製品8も球部材であるので、この図2は、これに関して適切な図である。図2を参照すると、本体10の内部11において、少なくとも一つのレファレンス対象物12が、略中央に保持されていることがわかる。本体10が可撓性または柔軟性を有していると、患者にとって快適となる。セルロースや綿(wadding)が、特にこの用途に適している。しかしながら、可撓性または柔軟性の特性を有するものであれば、その他の材料も適用可能である。患者は、X線診断プロセスの間を通して、本体10を噛むことによって本体10を固定することができるので、柔軟性の程度は、適切なものとなるように考慮する必要がある。なぜならば、レファレンス対象物がダメージを受けることや、噛むことによって患者に痛みを与えることを避けなければならないからである。懸案事項は、単に、レファレンス対象物が、検査される骨部領域、または記録の間にそれぞれ測定されるべき骨部領域に固定されていることである。さらに、本体10の材質が、X線を透過可能であることが必要である。
【0022】
本発明に係る歯科製品の側面図が、図3に示されている。本体10’は、長手方向に延在する形状を有しており、実質的に断面円形状となっている。驚くほどに、セルロースまたは綿ロールは、歯科分野において公知であるように、この本体10’に用いられるものとして優れた適性を示す。少なくとも一つのレファレンス対象物が、セルロースまたは綿ロールの製造プロセスにおける適切な段階において、内部に包含される。
【0023】
図3によれば、レファレンス対象物12’は、実質的に、長手方向に延びる本体10’の中心軸領域において、本体10’に保持されている。しかしながら、レファレンス対象物12’は、長手方向の中心に配置されているわけではない。これにより、レファレンス対象物12’の診断領域に対するより良好な相関性に関して、歯科製品の継続的な使用を提供することができる。
【0024】
本体10''と、本体10''に保持された二つのレファレンス対象物12''を有する本発明に係る歯科製品が、図4に示されている。この二つのレファレンス対象物12''によって、一方では、X線によって診断される領域に対する二つの内の一つのレファレンス対象物12''の良好な相関性がもたらされる。他方では、この二つのレファレンス対象物12''によって、より多くのレファレンスデータを得ることが可能となる。これにより、評価ユニット6が、スケールによって、より改善された評価を実行し、これをスクリーン5に表示することが可能となる。
【0025】
図3および図4に示されているように、本体10'および本体10''においては、後者は、長手方向に延びる形状を有している。本発明に係る好ましい実施形態においては、本体は、セルロースまたは綿から構成される。第一に、レファレンス対象物12'、12''に関しては、如何なる限定要求も存在しない。レファレンス対象物として、ピン部材や、小型のチューブ部材、または球部材が、それぞれ選択可能である。特に、鉄またはチタンが、材料として適していることが明らかとなっている。なぜならば、鉄またはチタンは、寸法安定性やX線の吸収能力に関して、特に好ましいからである。レファレンス対象物として球部材が選択された場合は、その直径を0.5mm程度に設定することが有利であることが明らかとなっている。
【0026】
三つ以上のレファレンス対象物12'''を有する三次元複合体が、図5に示されている。この三次元複合体は、図5において模式的に図示された本体10'''の内部に導入されている。三次元複合体において用いられている三つ以上のレファレンス対象物12'''によって、検査測定物2に対する位置や配列に関するデータをさらに得ることが可能となる。データは、記録媒体4から評価ユニット6へ供給される。これにより、操作パネル7を介して個別に選択することによって、検査対象物のより高精度な画像が、最大限のスケールによって、例えば複数の平面において、スクリーン5上に表示される、またはさらに記録される。レファレンス対象物12'''の間に配置された連結部材13は、X線を透過可能な材料によって構成される。連結部材13は、例えば、樹脂から構成されてもよい。レファレンス対象物12'''を受け入れるために、連結部材13は、突出部14を含む。突出部14は、レファレンス対象物12'''を適切に保持することが可能となるように設けられている。
【0027】
図6に、本発明に係る歯科製品8を患者の口内に通常の方法により導入し、患者が歯科製品8を噛むことによって固定している状態を示す。歯科製品8は、患者の口内に導入され、患者が噛むことによって固定されている。上記したように、記録媒体4は、半導体アレイによって構成されてもよい。しかしながら、従来のX線フィルムも、記録媒体4として考慮されるものであって、歯科製品8とともに患者の口内に設置される。そして、X線フィルムが、例えばカメラを介して個別に読み込まれることが必要であり、検査対象物および少なくとも一つのレファレンス対象物12から得られたディジタル画像が、評価ユニットへ供給される。この評価ユニットは、操作パネル7に接続された上記評価ユニット6に相当するものである。ディジタル画像は、X線フィルムに記録されたそれぞれの記録を、スケールによって評価された形式で、上記スクリーン5に相当するスクリーン装置に個別に表示するために、評価ユニットへ供給される。
【符号の説明】
【0028】
1 X線放射源、1’ X線ビーム、2 検査対象物、3,12,12’,12'',12''' レファレンス対象物、4 記録媒体、5 スクリーン、6 評価ユニット、7 操作パネル、8,8’,8'',8''' 歯科製品、10,10’,10'',10''' 本体、11 内部、13 連結部材、14 突出部。
図1
図2
図3
図4
図5
図6