特許第5924772号(P5924772)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5924772
(24)【登録日】2016年4月28日
(45)【発行日】2016年5月25日
(54)【発明の名称】長ねぎ処理装置
(51)【国際特許分類】
   A23N 7/00 20060101AFI20160516BHJP
【FI】
   A23N7/00 B
【請求項の数】2
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2012-237037(P2012-237037)
(22)【出願日】2012年10月26日
(65)【公開番号】特開2014-83039(P2014-83039A)
(43)【公開日】2014年5月12日
【審査請求日】2014年12月19日
(73)【特許権者】
【識別番号】399047987
【氏名又は名称】株式会社カツノ技研
(74)【代理人】
【識別番号】100062764
【弁理士】
【氏名又は名称】樺澤 襄
(74)【代理人】
【識別番号】100092565
【弁理士】
【氏名又は名称】樺澤 聡
(74)【代理人】
【識別番号】100112449
【弁理士】
【氏名又は名称】山田 哲也
(72)【発明者】
【氏名】勝野 武
【審査官】 豊島 ひろみ
(56)【参考文献】
【文献】 特開2011−004669(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A23N 1/00 − 17/02
B05B 12/00 − 13/06
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
往復回動可能な対をなすノズル体と、
これら両ノズル体を往復回動させる回動駆動手段とを備え、
前記両ノズル体が往復回動しながら高圧空気を噴射し、この高圧空気の噴射により長ねぎの外皮が剥ぎ取られる長ねぎ処理装置であって、
前記回動駆動手段は、
所定方向に回転する回転体と、
この回転体に基端側が連結され、先端側が前記両ノズル体のうちの一方のノズル体に連結された一方の連動体と、
前記回転体に基端側が連結され、先端側が前記両ノズル体のうちの他方のノズル体に連結された他方の連動体とを有する
ことを特徴とする長ねぎ処理装置。
【請求項2】
回動駆動手段は、回転体を所定方向に回転させる駆動源を有し、
長ねぎを検知する長ねぎ検知手段と、
この長ねぎ検知手段の検知に基づいて前記駆動源を駆動制御する制御手段とを備える
ことを特徴とする請求項記載の長ねぎ処理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、長ねぎの外皮を効率良く剥ぎ取ることができる長ねぎ処理装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、例えば特許文献1に記載された長ねぎ処理装置が知られている。
【0003】
この従来の長ねぎ処理装置は、長ねぎが載置される長手状の載置台と、この載置台の長手方向端部に固定され、高圧空気を噴射して載置台上の長ねぎの外皮を剥ぎ取る複数のノズル体とを備えている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】実開昭57−154993号公報(第1図)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記従来の長ねぎ処理装置では、ノズル体が載置台の長手方向端部に固定されており、ノズル体の噴射方向が常に一定であるため、長ねぎの外皮を効率良く剥ぎ取ることができないおそれがある。
【0006】
本発明は、このような点に鑑みなされたもので、長ねぎの外皮を効率良く剥ぎ取ることができる長ねぎ処理装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
求項記載の長ねぎ処理装置は、往復回動可能な対をなすノズル体と、これら両ノズル体を往復回動させる回動駆動手段とを備え、前記両ノズル体が往復回動しながら高圧空気を噴射し、この高圧空気の噴射により長ねぎの外皮が剥ぎ取られる長ねぎ処理装置であって、前記回動駆動手段は、所定方向に回転する回転体と、この回転体に基端側が連結され、先端側が前記両ノズル体のうちの一方のノズル体に連結された一方の連動体と、前記回転体に基端側が連結され、先端側が前記両ノズル体のうちの他方のノズル体に連結された他方の連動体とを有するものである。
【0008】
請求項記載の長ねぎ処理装置は、請求項記載の長ねぎ処理装置において、回動駆動手段は、回転体を所定方向に回転させる駆動源を有し、長ねぎを検知する長ねぎ検知手段と、この長ねぎ検知手段の検知に基づいて前記駆動源を駆動制御する制御手段とを備えるものである。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、両ノズル体が往復回動しながら高圧空気を噴射するため、長ねぎの外皮を効率良く剥ぎ取ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本発明の一実施の形態に係る長ねぎ処理装置の前方視斜視図である。
図2】同上長ねぎ処理装置の上板を持ち上げた状態の前方視斜視図である。
図3】同上長ねぎ処理装置の要部斜視図である。
図4】同上長ねぎ処理装置の要部平面図である。
図5】同上長ねぎ処理装置の部分平面図である。
図6】同上長ねぎ処理装置の部分側面図である。
図7】同上長ねぎ処理装置による皮剥作業の説明図である。
図8図7に続く皮剥作業の説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本発明の一実施の形態について図面を参照して説明する。
【0012】
図中の1は長ねぎ処理装置で、この長ねぎ処理装置1は、例えば圃場から収穫した長ねぎ2に対して、出荷のために必要な3つの処理作業(根切り作業、葉切り作業および皮剥作業)をするものである。
【0013】
つまり、長ねぎ処理装置1は、長ねぎ2の根元部2aおよび葉先部2bを切断して長ねぎ2の長さ(長手方向長さ寸法)を一定に揃えるとともに、圃場の土等が付着した外皮2cを左右両側の不要葉2dとともに本体部(商品となる部分)2eから剥ぎ取る農作業機である。
【0014】
長ねぎ処理装置1は、図1および図2等に示されるように、左右方向にやや長手状の装置本体4と、この装置本体4の左右方向一端側である正面視左端側に設けられ長ねぎ2の根元部2aを切断する根元部切断手段5と、装置本体4の左右方向他端側である正面視右端側に設けられ長ねぎ2の葉先部2bを切断する葉先部切断手段6と、装置本体4の左右方向中間部、すなわち例えば装置本体4の左右方向中央部よりも葉先部切断手段6側寄りの位置に設けられ長ねぎ2の外皮2cを左右両側の不要葉2dとともに本体部2eから剥ぎ取る外皮剥取手段7とを備えている。
【0015】
装置本体4は、装置フレーム11を有し、この装置フレーム11の後側上部には矩形板状の上板12が左右方向の軸13を介して上下方向に回動可能に取り付けられている。上板12は、図1に示す水平状態および図2に示す後下りの傾斜状態に選択的に切り換え可能となっており、例えば図1に示す水平状態の上板12には、処理前の複数本の長ねぎ2が載置される。また、装置フレーム11は、水平状の長ねぎ載置面14を有し、この長ねぎ載置面14と水平状態の上板12の下面との間には、根元部2aおよび葉先部2bを切断する際に長ねぎ2を挿入可能な空間部15が存在する。
【0016】
根元部切断手段5は、長ねぎ2の根元部2aを切断する根元部切断刃21と、長ねぎ2の根元部2aを支持してこの根元部2aを根元部切断刃21に向けて後方へ搬送する前後方向に回動可能な根元部搬送体22とを有している。
【0017】
根元部切断刃21は、上板12の左端部の下面に固着されている。根元部搬送体22は、装置本体4の回動駆動軸(図示せず)の左端部に固着されており、この根元部搬送体22の上端部には長ねぎ2の根元部2aを支持するフック状の支持部23が形成されている。
【0018】
そして、長ねぎ2の根切りの際には、長ねぎ2の根元部2aは、根元部搬送体22の支持部23上に載置され、この支持部23にて支持される。この状態で、根元部搬送体22が装置本体4の回動駆動軸とともに回動すると、長ねぎ2の根元部2aは、根元部搬送体22にて後方に搬送され、その根元部搬送体22の支持部23と根元部切断刃21とで前後から挟持される形で根元部切断刃21にて切断される。
【0019】
葉先部切断手段6は、長ねぎ2の葉先部2bを切断する葉先部切断刃26と、長ねぎ2の葉先部2bを支持してこの葉先部2bを葉先部切断刃26に向けて後方へ搬送する前後方向に回動可能な葉先部搬送体27とを有している。
【0020】
葉先部切断刃26は、上板12の右端部の下面に固着されている。葉先部搬送体27は、装置本体4の回動駆動軸(図示せず)の右端部に固着されており、この葉先部搬送体27の上端部には長ねぎ2の葉先部2bを支持するフック状の支持部28が形成されている。また、葉先部搬送体27は、板状の葉先部戻し部29を有している。
【0021】
そして、長ねぎ2の葉切りの際には、長ねぎ2の葉先部2bは、葉先部搬送体27の支持部28上に載置され、この支持部28にて支持される。この状態で、葉先部搬送体27が装置本体4の回動駆動軸とともに回動すると、長ねぎ2の葉先部2bは、葉先部搬送体27にて後方に搬送され、その葉先部搬送体27の支持部28と葉先部切断刃26とで前後から挟持される形で葉先部切断刃26にて切断される。なお、長ねぎ2の根切りと葉切りは、装置本体4の回動駆動軸の回動に基づいて同時に行われる。
【0022】
外皮剥取手段7は、その全体が装置本体4に対して左右方向に回動調整可能となっている。すなわち例えば、作業者の体格等に応じて、長手状の外皮剥取手段7の長手方向が平面視で前後方向に一致して外皮剥取手段7の前面が前方を向いた状態と、長手状の外皮剥取手段7の長手方向が平面視で前後方向に対して傾斜した方向に一致して外皮剥取手段7の前面が斜め前右側方を向いた状態とに設定可能となっている。
【0023】
ここで、外皮剥取手段7は、図3ないし図6等にも示されるように、根元部2aおよび葉先部2bの両方が切断された一定長さの長ねぎ2が1本ずつ載置される前後方向長手状の載置台等の載置体30を備えている。
【0024】
また、外皮剥取手段7は、載置体30上に載置された1本の長ねぎ2に向けてこの長ねぎ2の本体部2eの両側方の近傍位置で左右方向に往復回動しながら高圧空気を噴射してその長ねぎ2の外皮2cを左右両側の不要葉2dとともに本体部2eから剥ぎ取る対をなす左右1対のノズル体31と、これら2つの両ノズル体31を1つの駆動モータ(駆動源)33からの動力で同時に強制的に往復回動させる回動駆動手段32とを備えている。
【0025】
さらに、外皮剥取手段7は、長ねぎ2の本体部2eを左右両側から挟持してその本体部2eの太さに応じて互いの間の距離が変更する回動可能な対をなす左右1対の挟持体34と、これら両挟持体34の少なくとも一方、例えば両方を両挟持体34間の距離が減少する方向に付勢する付勢体35とを備えている。なお、付勢体35は、例えば弾性変形可能な弾性体であるコイルばねである。
【0026】
載置体30は、前後方向長手状で水平状の載置台部36を有し、この載置台部36の左右方向両端部には鉛直状の側壁部37が立設され、この載置台部36の前端部には水平状の突出板部38が前方に突設されている。
【0027】
挟持体34は、後端側の上下方向の軸40を中心として左右方向に回動可能な細長板状の回動アーム41と、この回動アーム41の長手方向中間部に固着された挟持板42とを有している。
【0028】
挟持板42は、回動アーム41に固定的に取り付けられた取付板部43を有し、この取付板部43には長ねぎ2の本体部2eに接触する挟持板部44が立設されている。つまり、互いに離間対向する左右1対の挟持板部44にて、長ねぎ2の本体部2eが左右両側から挟持される。なお、各挟持板部44の上部には、長ねぎ2の本体部2eを案内する傾斜状の案内面45が形成されている。
【0029】
また、両回動アーム41の中間部同士が付勢体35にて連結されている。すなわち、コイルばねである付勢体35の長手方向一端部が一方の回動アーム41の中間部に取り付けられ、その長手方向他端部が他方の回動アーム41の中間部に取り付けられている。
【0030】
そして、両挟持板42にて長ねぎ2が挟持される前の状態では、両回動アーム41は付勢体35の付勢力によりストッパ体46に当接し、この当接により両回動アーム41の接近方向への回動が規制され、両挟持体34間の距離が最小値となっている。
【0031】
ノズル体31は、挟持体34の回動アーム41に対して、上下方向の回動中心軸線Aを中心として所定回動角度αをもって左右方向に往復回動可能となっている。換言すると、平面視でハ字状をなす両ノズル体31は、これら互いに離間対向する両ノズル体31間に挿入された長ねぎ2の本体部2eに対してノズル体31の先端部(噴射孔)が接離方向に移動するように、水平方向である左右方向に往復回動可能となっている。
【0032】
ここでいう所定回動角度αは、先端側ほど長ねぎ2の本体部2eに接近して位置するように前後方向に対して内向きに傾斜して先端部が長ねぎ2の本体部2eに最も接近した状態(接近状態)となったノズル体31の噴射方向と、同じく内向きに少しだけ傾斜して先端部が長ねぎ2の本体部2eから最も離間した状態(離間状態)となったノズル体31の噴射方向とがなす角度であり、例えば15度〜30度、好ましくは20度である(図4参照)。
【0033】
なお、離間状態のノズル体31が前後方向に一致するようにしてもよく、また、離間状態のノズル体31が先端側ほど長ねぎ2の本体部2eから離間して位置するように前後方向に対して外向きに傾斜するようにしてもよい。
【0034】
ノズル体31は、回動アーム41の前端部に上下方向の軸50を介して回動可能に取り付けられた本体支持フレーム51と、この本体支持フレーム51の上部に固着されこの本体支持フレーム51とともに回動中心軸線Aを中心として左右方向に往復回動するノズル本体52とを有している。
【0035】
本体支持フレーム51は、回動アーム41の前端部に軸50を介して回動可能に取り付けられた水平状の取付板部53を有している。取付板部53の内側端部には水平状の連結板部54が一体に突設され、取付板部53の前端部には鉛直状の支持板部55が一体に立設されている。支持板部55の上部には取付孔部56が形成され、この取付孔部56にノズル本体52が水平状に固定的に取り付けられている。
【0036】
ノズル本体52は、高圧空気供給手段60から供給される高圧空気が通る空気流路を内部に有するとともに、その空気流路の下流端部に位置して高圧空気を噴射する噴射孔を先端面に有している。そして、ノズル本体52は、取付孔部56に取り付けられた管状の基端側取付部61と、この基端側取付部61から前方に向かって突出する円筒状の先端側ノズル部62とにて構成されており、この先端側ノズル部62の前面に噴射孔が開口形成されている。
【0037】
なお、高圧空気供給手段60は、例えばコンプレッサー63と、このコンプレッサー63に上流端部が接続され下流端部がノズル本体52の基端側取付部61にエルボ65を介して接続された接続管64と、この接続管64の途中に設けられた開閉弁(図示せず)とを有している。
【0038】
回動駆動手段32は、上下方向の回転中心軸線Bを中心として一方向である所定方向(例えば図4上、時計周りの方向)に回転する直方体状の回転子である回転体66を有している。回転体66の下方にはこの回転体66を所定方向に回転させる駆動モータ33が配設され、この駆動モータ33の上下方向のモータ回転軸33aが回転体66の一方側偏心位置に連結固定されている。
【0039】
回転体66の他方側偏心位置には、細長板状の一方の連動体67の基端部(前端部)が上下方向の軸68を介して回転可能に連結されるとともに、同形状の他方の連動体67の基端部(前端部)が同じ軸68を介して回転可能に連結されている。なお、例えば一方の連動体67である右側の連動体67の上方に他方の連動体67である左側の連動体67が配設されている。
【0040】
一方の連動体67の先端部(後端部)は一方のノズル体31の本体支持フレーム51の連結板部54に上下方向の軸69を介して回動可能に連結され、同様に、他方の連動体67の先端部(後端部)は他方のノズル体31の本体支持フレーム51の連結板部54に上下方向の軸69を介して回動可能に連結されている。
【0041】
そして、駆動モータ33の駆動時には、回転体66が所定方向に回転し、この回転に伴って左右1対の両連動体67が連動して揺動し、この揺動に伴って左右1対の両ノズル体31が回動中心軸線Aを中心として所定回動角度αをもって左右方向に同期往復回動する。
【0042】
また一方、長ねぎ処理装置1は、図1および図6等に示されるように、両ノズル体31間に挿入された長ねぎ2を検知する長ねぎ検知手段71と、この長ねぎ検知手段71の検知に基づいて駆動モータ33を駆動制御する制御手段72とを備えている。
【0043】
長ねぎ検知手段71は、例えば投光部から検知光を投光するとともに長ねぎ2に当たって反射されてくる反射光を受光部で受光する反射式の光学系センサであり、例えば一方のノズル体31である右側のノズル体31の近傍に配設されている。また、制御手段72には、駆動モータ33、長ねぎ検知手段71および高圧空気供給手段60の開閉弁等が電気的に接続されている。
【0044】
次に、長ねぎ処理装置1の作用等を説明する。
【0045】
例えば圃場から収穫された長さが不揃いの処理前の複数本の長ねぎ2は、装置本体4の上板12上に一旦、載置される。
【0046】
まず、作業者は、処理作業を開始する前に、長ねぎ処理装置1の前方に立ち、外皮剥取手段7の向きが自分に合った向きであるかどうかを確認し、合ってなければ外皮剥取手段7の向きを回動調整する。
【0047】
そして、まず、作業者は、1本の長ねぎ2をその長手方向を左右方向に一致させた状態で持ち上げ、その左右方向向きの長ねぎ2を上板12の下方の空間部15に挿入し、装置フレーム11の長ねぎ載置面14上に載置する。
【0048】
この際、長ねぎ2の根元部2aを根元部切断手段5の根元部搬送体22の支持部23上に載置し、長ねぎ2の葉先部2bを葉先部切断手段6の葉先部搬送体27の支持部28上に載置する。
【0049】
この状態で、作業者が作業開始用のスイッチ等の操作部を操作すると、根元部搬送体22および葉先部搬送体27が一斉に回動駆動軸を中心として後方に向かって所定回動角度だけ回動する。
【0050】
すると、長ねぎ2の根元部2aが根元部切断刃21側へ移動してこの根元部切断刃21にて切断されるとともに、長ねぎ2の葉先部2bが葉先部切断刃26側へ移動してこの葉先部切断刃26にて切断され、その結果、長ねぎ2の長さが一定となる。
【0051】
この切断後、根元部搬送体22および葉先部搬送体27が一斉に回動駆動軸を中心として前方に向かってもとの位置まで所定回動角度だけ回動すると、切断処理後の長ねぎ2の葉先部2bが葉先部搬送体27の葉先部戻し部29にて引き戻されるようにしてもとの位置に戻る。
【0052】
次いで、作業者は、もとの位置に戻ってきた葉先部2bを把持して左右方向向きの長ねぎ2を持ち上げ、葉先部2bが手前にくるように長ねぎ2を90度回して前後方向向きにした後、その前後方向向きの長ねぎ2を持ったまま外皮剥取手段7の載置体30上に載置する。
【0053】
すなわち例えば、図7に示すように、作業者は、平面的に開いて位置する複数本の葉(緑色の部分)のうち、中央側に位置する葉2fを把持して、細長棒状の本体部2eを両挟持体34間に挿入して載置体30上に載置する。
【0054】
すると、両回動アーム41が付勢体35の付勢力に抗して離間方向に回動し、これにより本体部2eの太さに応じた距離をもって互いに離間対向した状態となった両挟持板42にて長ねぎ2の本体部2eが左右両側から挟持され、この挟持された本体部2eの左右両側方の近傍には両ノズル体31の先端部が位置する。
【0055】
そして、長ねぎ検知手段71が両ノズル体31間に挿入された長ねぎ2を検知すると、この検知に基づいて制御手段72が駆動モータ33を駆動制御するとともに、開閉弁を閉状態から開状態に切換制御する。
【0056】
すると、駆動モータ33の駆動により回転体66が一方向に回転して両連動体67が連動し、その結果、両ノズル体31は、上下方向の回動中心軸線Aを中心として所定回動角度αをもって、左右方向に同期往復回動しながら、前方側に向かって開口した噴射孔から長ねぎ2に向けて高圧空気を噴射する。
【0057】
そして、この状態で、図8に示すように、作業者が中央側の葉2fを把持したまま、両ノズル体31間の長ねぎ2を手前に引くと、長ねぎ2が前方に移動する間に左右方向に繰り返して往復回動する両ノズル体31による高圧空気の噴射により、長ねぎ2の外皮2cが左右両側の不要葉2dとともに本体部2eから剥ぎ取られる。つまり、左右方向に往復回動中の両ノズル体31からの高圧空気が、不要葉2dの基端付近に当たり、この不要葉2dを両側方に開きながら外皮2cを本体部2eから剥ぎ取って後方へ吹き飛ばす。
【0058】
なお、作業者が皮剥処理後の長ねぎ2を両挟持体34間から挿出すると、長ねぎ検知手段71が長ねぎ2を検知しなくなり、この長ねぎ検知手段71の非検知に基づいて制御手段72が駆動モータ33を停止制御するとともに、開閉弁を開状態から閉状態に切換制御する。
【0059】
こうして、長ねぎ2に対する根切り作業、葉切り作業および皮剥作業が完了し、作業者は上述の動作を繰り返す。
【0060】
そして、上記長ねぎ処理装置1によれば、左右に互いに離間対向して平面視ハ字状をなす両ノズル体31が上下方向の回動中心軸線Aを中心として所定回動角度αをもって水平な左右方向に往復回動しながら高圧空気を長ねぎ2に向けて噴射するため、例えばノズル体の噴射方向が常に一定である従来の構成等に比べて、長ねぎ2の外皮2cを効率良く剥ぎ取ることができ、よって、作業効率の向上を図ることができる。
【0061】
すなわち、従来のようにノズル体の噴射方向が常に一定である構成では、ノズル体から直線状に噴射された高圧空気が長ねぎの外皮の一箇所のみに集中して当たるため、外皮が長ねぎの本体部からうまく剥がれず、効率良く皮剥作業ができない場合がある。これに対し、上記長ねぎ処理装置1のように、ノズル体31が左右に往復回動しながら高圧空気を噴射するため、ノズル体31の噴射方向が変動する構成では、ノズル体31からの高圧空気が広範囲に拡散して長ねぎ2の外皮2cに当たるため、外皮2cを本体部2eから剥がそうとする外力の向きが内向きから外向きに変わる際に、その外力によって外皮2cが外側へ常に開いて本体部2eから確実に離れて剥ぎ取られることとなり、効率良く皮剥作業ができる。
【0062】
しかも、ノズル体31の噴射圧に関し、従来の噴射圧よりも低い圧力値に設定しても、ノズル体31からの高圧空気の噴射によって効率良く皮剥作業ができるため、小型のコンプレッサー63を使用でき、省エネ化を図ることができる。
【0063】
また、回動駆動手段32は、両ノズル体31に対して共通の回転体66と、両ノズル体31のうちの一方のノズル体31に連結された一方の連動体67と、両ノズル体31のうちの他方のノズル体31に連結された他方の連動体67とを有するものであるから、例えば左右の両ノズル体31をそれぞれ個別に往復回動させる回動駆動手段を備える構成等に比べて、構成の簡単化を図ることができ、製造コストを低減できる。
【0064】
さらに、互いに離間対向する両ノズル体31間に挿入された長ねぎ2を検知する長ねぎ検知手段71と、この長ねぎ検知手段71の検知に基づいて回動駆動手段32の駆動モータ33を駆動制御する制御手段72とを備えるため、所望時にのみ回動駆動手段32にて両ノズル体31を往復回動させることができ、省エネ化を図ることができる。
【0065】
なお、長ねぎ処理装置1は、左右1対のノズル体31を備えた構成について説明したが、例えば左右2対で4本のノズル体31を備えた構成や、対をなすノズル体31に加えて固定ノズルを補助的に設けた構成等でもよい。
【0066】
また、回動駆動手段32は、駆動モータ33等の駆動源を有するものには限定されず、例えば作業者の人力でノズル体31を往復回動させる手動式の回動駆動手段でもよい。
【0067】
さらに、例えば両ノズル体31の所定回動角度αが所定範囲内において調整可能となっている構成等でもよい。
【0068】
また、例えば切換スイッチの切換手段により、両ノズル体31が往復回動しながら高圧空気を噴射する状態と、両ノズル体31が停止したまま高圧空気を噴射する状態とに選択的に切換可能となっている構成等でもよい。
【0069】
さらに、例えば根元部切断手段5および葉先部切断手段6を備えておらず、外皮2cを剥ぎ取る皮剥作業のみを行う皮剥専用の長ねぎ処理装置でもよい。
【符号の説明】
【0070】
1 長ねぎ処理装置
2 長ねぎ
2c 外皮
31 ノズル体
32 回動駆動手段
33 駆動源である駆動モータ
66 回転体
67 連動体
71 長ねぎ検知手段
72 制御手
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8