特許第5925145号(P5925145)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5925145
(24)【登録日】2016年4月28日
(45)【発行日】2016年5月25日
(54)【発明の名称】脈管内ガイドワイヤ
(51)【国際特許分類】
   A61M 25/09 20060101AFI20160516BHJP
【FI】
   A61M25/09
【請求項の数】17
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2013-37291(P2013-37291)
(22)【出願日】2013年2月27日
(65)【公開番号】特開2013-176560(P2013-176560A)
(43)【公開日】2013年9月9日
【審査請求日】2013年2月27日
【審判番号】不服2014-23737(P2014-23737/J1)
【審判請求日】2014年11月21日
(31)【優先権主張番号】13/407,182
(32)【優先日】2012年2月28日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】512269650
【氏名又は名称】コヴィディエン リミテッド パートナーシップ
(74)【代理人】
【識別番号】100107489
【弁理士】
【氏名又は名称】大塩 竹志
(72)【発明者】
【氏名】アラン エスクリ
【合議体】
【審判長】 内藤 真徳
【審判官】 関谷 一夫
【審判官】 竹下 和志
(56)【参考文献】
【文献】 特開2008−161491(JP,A)
【文献】 特開2008−161588(JP,A)
【文献】 特開2004−230140(JP,A)
【文献】 特開2005−204677(JP,A)
【文献】 特開2007−319705(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61M 25/09
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
医療手順において使用するためのガイドワイヤであって、
該ガイドワイヤは、
被験体の身体脈管への挿入のための寸法にされた細長ガイド部材であって、該ガイド部材は、長手方向軸を規定し、そして後端セグメントおよび前端セグメントを有し、該前端セグメントは、該後端セグメントの断面寸法に対して減少した断面寸法を有し、該前端セグメントは、第一の材料を含む第一のコア要素、および該第一の材料と異なる第二の材料を含み該第一のコア要素の前方にある第二のコア要素を備え、該第一のコア要素の該第一の材料は、該第二のコア要素の該第二の材料の剛性より大きい剛性を有し、これによって、変形を最小にしながら、該前端セグメントの前進および該前端セグメントへのトルクの付与を容易にし、該第一のコア要素が該第二のコア要素直接結合されており、該第一のコア要素および該第二のコア要素は、互いに対して直接接続されている、細長ガイド部材と、
該ガイド部材の周りに同軸状に設置されており、そして該第一のコア要素および該第二のコア要素のそれぞれを少なくとも部分的に囲み、そして係合するように長手軸方向に延びるような寸法にされているコイル部材と
を備える、ガイドワイヤ。
【請求項2】
前記第一のコア要素の前記第一の材料がニッケル−コバルト−クロム合金を含む、請求項1に記載のガイドワイヤ。
【請求項3】
前記第一のコア要素の前記第一の材料がステンレス鋼を含む、請求項1に記載のガイドワイヤ。
【請求項4】
前記第二のコア要素の前記第二の材料がニッケル−チタンまたはその合金を含む、請求項2に記載のガイドワイヤ。
【請求項5】
前記コイル部材が、第一のコイルセグメント、および該第一のコイルセグメントの前方にある第二のコイルセグメントを備える、請求項1に記載のガイドワイヤ。
【請求項6】
前記第一のコイルセグメントが第一のコイル材料を含み、そして該第二のコイルセグメントが、該第一のコイル材料と異なる第二のコイル材料を含む、請求項5に記載のガイドワイヤ。
【請求項7】
前記第一のコイルセグメントが第一のねじり強度を有し、そして前記第二のコイルセグメントが、該第一のねじり強度より大きい第二のねじり強度を有し、該第一のコイルセグメントが、前記第一のコア要素および前記第二のコア要素を少なくとも部分的に囲み、そして係合する、請求項5に記載のガイドワイヤ。
【請求項8】
前記前端セグメントが、前記長手方向軸に対して斜めに配置された少なくとも2つのテーパ状セグメントを備える、請求項1に記載のガイドワイヤ。
【請求項9】
前記前端セグメントが、前から後ろの順に、
最遠位セグメント;
該最遠位セグメントから延びて該最遠位セグメントと境界を接する第一のテーパ状セグメント;
該第一のテーパ状セグメントから延びて該第一のテーパ状セグメントと境界を接する第一のほぼ円柱状のセグメント;
該第一のほぼ円柱状のセグメントから延びて該第一のほぼ円柱状のセグメントと境界を接する第二のテーパ状セグメント;および
該第二のテーパ状セグメントから延びて該第二のテーパ状セグメントと境界を接する第二のほぼ円柱状のセグメント
を備える、請求項8に記載のガイドワイヤ。
【請求項10】
前記第一のコア要素が前記第二のほぼ円柱状のセグメント内で前記第二のコア要素に接続されている、請求項9に記載のガイドワイヤ。
【請求項11】
前記第一のコア要素が、第三のテーパ状セグメントから延びている第三のほぼ円柱状のセグメント内で前記第二のコア要素に接続されており、該第三のテーパ状セグメントが、第二の円柱状のセグメントから延びている、請求項9に記載のガイドワイヤ。
【請求項12】
前記最遠位セグメントが多角形の断面または円柱状の断面のうちの1つを規定する、請求項9に記載のガイドワイヤ。
【請求項13】
前記最遠位セグメントは、所定の構成を維持するように構成されている、請求項9に記載のガイドワイヤ。
【請求項14】
前記所定の構成がほぼ円弧状である、請求項13に記載のガイドワイヤ。
【請求項15】
前記前端セグメントの少なくとも大部分を覆って設置されたスリーブを備える、請求項1に記載のガイドワイヤ。
【請求項16】
前記スリーブがポリウレタンおよびタングステン材料を含む、請求項15に記載のガイドワイヤ。
【請求項17】
前記スリーブが円弧状の遠位先端を規定する、請求項15に記載のガイドワイヤ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(背景)
1.技術分野
本開示は一般に、脈管内デバイスに関し、そして特に、診断および/または治療の神経血管手順を容易にするために、脈管内デバイスを、例えば神経血管空間内に配置することを補助するための、脈管内ガイドワイヤに関する。
【背景技術】
【0002】
2.関連分野の説明
脈管内ガイドワイヤが、望ましくない変形もねじれもなしで蛇行した脈管構造を通って前進する際の有効性は、多数の要因および設計上の考慮事項に依存する。これらの要因としては、とりわけ、ガイドワイヤを製造する材料、ガイドワイヤの寸法および意図される用途が挙げられる。一般に、蛇行した脈管構造内での容易かつ正確な操作および操縦性を可能にするために必要とされるねじり強度、横方向強度、引張り強度および/または柱強度を提供するために、釣り合いが達成されなければならない。神経血管脈管内手順のためのガイドワイヤは、神経血管空間の狭い遠隔位置を通り抜けるために必要とされる比較的小さい直径に起因して、さらなる困難に直面する。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0003】
本発明は、例えば、以下を提供する:
(項目1)
医療手順において使用するためのガイドワイヤであって、
被験体の身体脈管への挿入のための寸法にされた細長ガイド部材であって、該ガイド部材は、長手方向軸を規定し、そして後端セグメントおよび前端セグメントを有し、該前端セグメントは、該後端セグメントの断面寸法に対して減少した断面寸法を有し、該前端セグメントは、第一の材料を含む第一のコア要素、および該第一の材料と異なる第二の材料を含み該第一のコア要素の前方にある第二のコア要素を備え、該第一のコア要素の該第一の材料は、該第二のコア要素の該第二の材料の剛性より大きい剛性を有し、これによって、変形を最小にしながら、該前端セグメントの前進および該前端セグメントへのトルクの付与を容易にする、細長ガイド部材
を備える、ガイドワイヤ。
(項目2)
前記第一のコア要素の前記第一の材料がニッケル−コバルト−クロム合金を含む、上記項目に記載のガイドワイヤ。
(項目3)
前記第一のコア要素の前記第一の材料がステンレス鋼を含む、上記項目のいずれかに記載のガイドワイヤ。
(項目4)
前記第二のコア要素の前記第二の材料がニッケル−チタンまたはその合金を含む、上記項目のいずれかに記載のガイドワイヤ。
(項目5)
前記第一のコア要素が前記第二のコア要素に直接結合している、上記項目のいずれかに記載のガイドワイヤ。
(項目6)
前記第一のコア要素が前記第二のコア要素に溶接プロセスを介して結合されており、該溶接プロセスがフィラー材料を全く含まない、上記項目のいずれかに記載のガイドワイヤ。
(項目7)
コイル部材を備え、該コイル部材は、前記ガイド部材の周りに同軸状に設置されており、そして前記第一のコア要素および前記第二のコア要素を少なくとも部分的に囲むように長手軸方向に延びるような寸法にされている、上記項目のいずれかに記載のガイドワイヤ。
(項目8)
前記コイル部材が、第一のコイルセグメント、および該第一のコイルセグメントの前方にある第二のコイルセグメントを備える、上記項目のいずれかに記載のガイドワイヤ。
(項目9)
前記第一のコイルセグメントが第一のコイル材料を含み、そして該第二のコイルセグメントが、該第一のコイル材料と異なる第二のコイル材料を含む、上記項目のいずれかに記載のガイドワイヤ。
(項目10)
前記第一のコイルセグメントが第一のねじり強度を有し、そして前記第二のコイルセグメントが、該第一のねじり強度より大きい第二のねじり強度を有する、上記項目のいずれかに記載のガイドワイヤ。
(項目11)
前記前端セグメントが、前記長手方向軸に対して斜めに配置された少なくとも2つのテーパ状セグメントを備える、上記項目のいずれかに記載のガイドワイヤ。
(項目12)
前記前端セグメントが、前から後ろの順に、
最遠位セグメント;
該最遠位セグメントから延びて該最遠位セグメントと境界を接する第一のテーパ状セグメント;
該第一のテーパ状セグメントから延びて該第一のテーパ状セグメントと境界を接する第一のほぼ円柱状のセグメント;
該第一のほぼ円柱状のセグメントから延びて該第一のほぼ円柱状のセグメントと境界を接する第二のテーパ状セグメント;および
該第二のテーパ状セグメントから延びて該第二のテーパ状セグメントと境界を接する第二のほぼ円柱状のセグメント
を備える、上記項目のいずれかに記載のガイドワイヤ。
(項目13)
前記第一のコア要素が前記第二のほぼ円柱状のセグメント内で前記第二のコア要素に接続されている、上記項目のいずれかに記載のガイドワイヤ。
(項目14)
前記第一のコア要素が第三のほぼ円柱状のセグメント内で前記第二のコア要素に接続されている、上記項目のいずれかに記載のガイドワイヤ。
(項目15)
前記最遠位セグメントが多角形の断面または円柱状の断面のうちの1つを規定する、上記項目のいずれかに記載のガイドワイヤ。
(項目16)
前記最遠位セグメントを約500℃〜約525℃の温度にある時間にわたって曝露することによって、該最遠位セグメントが所定の構成に熱硬化される、上記項目のいずれかに記載のガイドワイヤ。
(項目17)
前記所定の構成がほぼ円弧状である、上記項目のいずれかに記載のガイドワイヤ。
(項目18)
前記前端セグメントの少なくとも大部分を覆って設置されたスリーブを備える、上記項目のいずれかに記載のガイドワイヤ。
(項目19)
前記スリーブがポリウレタンおよびタングステン材料を含む、上記項目のいずれかに記載のガイドワイヤ。
(項目20)
前記スリーブが円弧状の遠位先端を規定する、上記項目のいずれかに記載のガイドワイヤ。
【0004】
(摘要)
医療手順において使用するためのガイドワイヤは、被験体の身体脈管への挿入のための寸法にされた細長ガイド部材を備える。このガイド部材は、長手方向軸を規定し、そして後端セグメントおよび前端セグメントを有する。この前端セグメントは、この後端セグメントの断面寸法に対して減少した断面寸法を有する。この前端セグメントは、第一の材料を含む第一のコア要素、およびこの第一の材料と異なる第二の材料を含みこの第一のコア要素の前方にある第二のコア要素を備える。この第一のコア要素の第一の材料は、この第二のコア要素の第二の材料の剛性より大きい剛性を有し、これによって、前端セグメントの変形を最小にしながら、この前端セグメントの前進およびこの前端セグメントへのトルクの付与を容易にする。この第一のコア要素の第一の材料は、ニッケル−コバルト−クロム合金、またはステンレス鋼を含み得る。この第二のコア要素の第二の材料は、ニッケル−チタンまたはその合金を含む。
【0005】
(要旨)
従って、本開示は、脈管構造(神経血管を含む)の遠い範囲に接近し得、同時にこれらの蛇行領域を通してのガイドワイヤの操縦を容易にするために充分なねじり堅さおよび横方向堅さを示す、ガイドワイヤに関する。改善された引張り一体性およびねじれ一体性を有し、なおあらゆる方向に容易に屈曲する能力を有する、遠位端を有するガイドワイヤもまた、記載される。
本開示の1つの実施形態によれば、医療手順において使用するためのガイドワイヤは、被験体の身体脈管への挿入のための寸法にされた細長ガイド部材を備える。このガイド部材は、長手方向軸を規定し、そして後端セグメントおよび前端セグメントを有する。この前端セグメントは、この後端セグメントの断面寸法に対して減少した断面寸法を有する。この前端セグメントは、第一の材料を含む第一のコア要素、およびこの第一の材料と異なる第二の材料を含みこの第一のコア要素の前方にある第二のコア要素を備える。この第一のコア要素の第一の材料は、この第二のコア要素の第二の材料の剛性より大きい剛性を有し、これによって、前端セグメント変形を最小にしながら、この前端セグメントの前進およびこの前端セグメントへのトルクの付与を容易にする。この第一のコア要素の第一の材料は、ニッケル−コバルト−クロム合金、またはステンレス鋼を含み得る。この第二のコア要素の第二の材料は、ニッケル−チタンまたはその合金を含み得る。この第一のコア要素は、この第二のコア要素に、例えば、溶接プロセス(これはフィラー材料を全く含まなくてもよい)を介して直接結合され得る。
【0006】
コイル部材は、ガイド部材の周りに同軸状に設置され得、そして第一のコア要素および第二のコア要素を少なくとも部分的に囲むように長手軸方向に延びるような寸法にされ得る。このコイル部材は、第一のコイルセグメント、およびこの第一のコイルセグメントの前方にある第二のコイルセグメントを備え得る。この第一のコイルセグメントは第一のコイル材料を含み得、そしてこの第二のコイルセグメントは、第一のコイル材料と異なる第二のコイル材料を含み得る。この第一のコイルセグメントは第一のねじり強度を有し得、そしてこの第二のコイルセグメントは、この第一のねじり強度より大きい第二のねじり強度を有し得る。この第二のコイルセグメントは、例えば、ガイド部材の先端に隣接した減少した断面寸法を補償するために、より大きいねじり負荷を負担する必要があり得る。
【0007】
前端セグメントは、長手方向軸に対して斜めに配置された少なくとも2つのテーパ状セグメントを備え得る。1つの実施形態において、この前端セグメントは、前から後ろの順に、最遠位セグメント;最遠位セグメントから延びてこの最遠位セグメントと境界を接する第一のテーパ状セグメント;この第一のテーパ状セグメントから延びてこの第一のテーパ状セグメントと境界を接する第一のほぼ円柱状のセグメント;この第一のほぼ円柱状のセグメントから延びてこの第一のほぼ円柱状のセグメントと境界を接する第二のテーパ状セグメント;およびこの第二のテーパ状セグメントから延びてこの第二のテーパ状セグメントと境界を接する第二のほぼ円柱状のセグメントを備える。実施形態によっては、第一のコア要素は、この第二のほぼ円柱状のセグメント内でこの第二のコア要素に接続されるか、または第三のほぼ円柱状のセグメント内で接続され得る。
【0008】
スリーブが、この前端セグメントの少なくとも大部分を覆って設置され得る。このスリーブは、ポリウレタンおよびタングステン材料を含み得る。このスリーブはまた、円弧状の遠位先端を規定し得る。
【0009】
本開示の実施形態は、図面を参照することにより、容易に理解される。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1図1は、本開示の原理に従う、患者の脈管構造の蛇行領域内で使用中の、ガイドワイヤおよびカテーテルの斜視図である。
図2図2は、ガイド部材、支持ばねおよび外側シースを図示する、部品が分離された図1のガイドワイヤの斜視図である。
図3図3は、図1および図2のガイドワイヤのガイド部材の前端セグメントの側断面図である。
図4図4は、図3の線4−4に沿って見た、ガイドワイヤのガイド部材の断面図である。
図5図5は、図3の線5−5に沿って見た、ガイドワイヤのガイド部材の断面図である。
図6図6は、図3の線6−6に沿って見た、ガイドワイヤのガイド部材の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
(説明)
以下の説明において、用語「近位」および「遠位」とは、本明細書中で使用される場合、管腔内でのガイドワイヤの相対位置をいう。ガイドワイヤの「近位」端または「後」端とは、身体の外側に延び、医師に最も近いガイドワイヤのセグメントである。ガイドワイヤの「遠位」端または「前」端とは、入口部位から身体管腔内に最も遠くに配置されるガイドワイヤのセグメントである。
【0012】
本開示のガイドワイヤは、神経血管手順において特定の用途を有するが、神経血管での用途に加えて、冠状脈管、末梢脈管、および胃腸での用途が挙げられる、介入、診断、および/または治療の任意の手順において使用され得る。
【0013】
以下の図において、ガイドワイヤの全長は示されない。ガイドワイヤの長さは、意図される手順の型に依存して変わり得るが、代表的に、30〜400センチメートル(cm)の長さの範囲である。冠状脈、末梢脈および神経血管の介入のためのガイドワイヤの一般的な長さは、170〜300cmの長さの範囲であり得る。これらの長さは、標準化された迅速交換型の(rapid exchange)カテーテルシステムまたはオーバーザワイヤ(over−the−wire)カテーテルシステムの使用を可能にする。形作られた遠位端の長さもまた、例えば、約5〜約80cmで長さが変わり得る。
【0014】
本開示の1つの用途に従って、ガイドワイヤの最大外径は、約0.008インチ〜約0.018インチの範囲である。これらの直径は、例えば、神経血管手順において使用されるガイドワイヤについて標準的なものである。他の直径が、心臓血管、末梢脈管、および胃腸の用途のために想定される。ガイドワイヤの直径は、そのガイドワイヤの長さの大部分にわたって比較的一定のままであり得る。しかし、前端または遠位端は、ほぼテーパ状または狭小化した構成を組み込んで、蛇行した脈管構造を通り抜ける間、曲がることを可能にする。
【0015】
本開示の種々の実施形態が、ここで図面に関連して記載される。本開示をよりよく説明する目的で、図面は同一縮尺で描かれないかもしれないことが理解されるべきである。さらに、図のうちのいくつかは、拡大または変形させなければ見えない特徴を示す目的で、拡大または変形させた部分を含む。
【0016】
ここで図1を参照すると、神経血管空間「n」内のような蛇行した脈管構造が図示されている。図示の目的で、例えば神経血管空間「n」内の、蛇行路または蛇行領域は、大きい脈管構造「v1」およびより小さい分岐脈管「v2」を含み、このより小さい分岐脈管は、より近位の脈管から種々の角度(90度まで、または90度より大きい角度さえも含む)で分岐するかまたは延びる。
【0017】
図1において、本開示のガイドワイヤ10は、従来のアクセスカテーテルまたはマイクロカテーテル100内に配置されて図示されている。このようなマイクロカテーテルは、当該分野において公知である。1つの適切なマイクロカテーテルは、同一人に譲渡された、Hewittらに対する米国特許第7,507,229号(その全内容は、本明細書中に参考として援用される)に開示される補強マイクロカテーテルである。一般に、マイクロカテーテル100は、ハンドル102、およびハンドル102から延びる中空カテーテル部材104を備える。マイクロカテーテル100は、ガイドワイヤ10の通過または受容のための、少なくともカテーテル部材104を通って延びる長手軸方向開口部を規定する。
【0018】
ガイドワイヤ10は、アクチュエータ12、およびアクチュエータ12から延びるガイド部材14を備える。アクチュエータ12は、種々の特徴(ハンドル、スライダなど)を組み込んで、ガイド部材14の取り扱いおよび/または移動を容易にし得る。例えば、アクチュエータ12は、脈管構造内での配置中に、ガイド部材14を並進および/または回転させるために使用され得る。
【0019】
ここで図2を参照すると、ガイドワイヤ10のガイド部材14が図示され、より詳細に議論される。ガイド部材14は、脈管構造内への挿入のための寸法にされる。ガイド部材14は、長手方向軸「k」を規定し、そして近位または後端セグメント16、および後端セグメント16の前方にある遠位または前端セグメント18を有する。図2において、図示を容易にするために、近位端セグメント16のほとんどの長手軸方向部分が除かれている。後端セグメント16は、断面がほぼ円形であり得、そして約20cm〜約240cmの範囲の長さを有する。後端セグメント16は、その長さに沿って、一定の断面寸法または直径を有し得る。
【0020】
ここで図2図3を参照すると、ガイド部材14の前端セグメント18は、ガイドワイヤ10の作業端または先端であり、そして近位端セグメント16の断面寸法に対して減少した断面寸法を規定する。前端セグメント18の全長「L」(図2)は、ガイドワイヤ10の最大直径(例えば、近位端セグメント16の直径)および全長に依存して、約20cm〜約60cmの範囲であり得る。前端セグメント18は、交互になった複数のテーパ状セグメントおよび円柱状セグメントを備え得、これらのセグメントは一般に、最も遠い端または遠位端から近位端に向かって、すなわち、近位端セグメント16に向かって、断面寸法または直径が増大する。図2図3の実施形態において、前端セグメント18は、遠位にある最遠位セグメント20、最遠位セグメント20から延びて最遠位セグメント20と境界を接する第一のテーパ状セグメント22、第一のテーパ状セグメント22から延びて第一のテーパ状セグメント22と境界を接する第一のほぼ円柱状のセグメント24、第一のほぼ円柱状のセグメント24から延びて第一のほぼ円柱状のセグメント24と境界を接する第二のテーパ状セグメント26、および第二のテーパ状セグメント26から延びて第二のテーパ状セグメント26と境界を接する第二のほぼ円柱状のセグメント28を備える。前端セグメント18は、第二の円柱状セグメント28から隣接して延びる第三のテーパ状セグメント30、および第三のテーパ状セグメント30と境界を接する第三の円柱状セグメント32をさらに備え得る。さらなる代替例として、前端セグメント18はまた、第三の円柱状セグメント32から前端セグメント16まで延びる、第四のテーパ状セグメント34を備え得る。第一の円柱状セグメント24、第二の円柱状セグメント28および第三の円柱状セグメント32は、図4図5および図6の断面図にそれぞれ図示されるような、種々の直径を有する円形断面を規定し得る。第一の円柱状セグメント24、第二の円柱状セグメント28および第三の円柱状セグメント32の各々の、特定のガイドワイヤサイズのために適切な直径は、本明細書中以下に提供される。テーパ状セグメント22、26、30および34は、長手方向軸「k」に対して斜めである。テーパ状セグメント22、26は、長手方向軸「k」に対して、約5度〜約30度の範囲の角度を規定し得る。テーパ状セグメント30、34は、長手方向軸「k」に対して、より大きい角度(例えば、約20度〜約70度の範囲)を規定し得る。
【0021】
最遠位セグメント20は、種々の構成を規定し得る。図2図3の実施形態において、最遠位セグメント20は、平らにされた、平坦な、またはリボン状の先端である。しかし、最遠位セグメント20は、代替の断面形状(円形または楕円形などが挙げられる)を規定し得る。さらなる代替例として、最遠位セグメント20は、種々の構成(直線状の配置が含まれる)に熱硬化され得る。1つの実施形態において、最遠位セグメント20は、最遠位セグメント20を約500℃〜約525℃の熱に約30秒間〜約2分間の範囲の持続時間にわたって供することによって、例えば非直線状の構成(例えば、湾曲)を維持するように熱硬化される。最遠位セグメント20はまた、当該分野において公知であるような、屈曲した「J−フック」を提供され得るか、または医師により設計された「J−フック」に介入手順の前に屈曲させられ得る。
【0022】
図2と合わせて図3を特に参照すると、本開示の1つの実施形態に従って、前端セグメント18は、異なる機械的特性を有する異なるコア材料を有する、少なくとも2つのコア要素から製造される。例えば、第一のコア要素36は、第二の円柱状セグメント28の少なくとも1セクションを含み、そしてガイドワイヤ10の近位または後端のセグメント16に向かって近位に延び、そして後端セグメント16の全体を含み得る。第二のコア要素38(図3において異なる斜線により識別される)は、第一のコア要素36の遠位または前方にあり、そして第二の円柱状セグメント28の残りの遠位セクション、第二のテーパ状セグメント26、第一の円柱状セグメント24、第一のテーパ状セグメント22および最遠位セグメント20を含み得る。本明細書中以下で詳細に議論されるように、第一のコア要素36と第二のコア要素38とは、結合位置40において接合される。
【0023】
第二のコア要素38は、形状記憶合金、形状記憶ポリマー、超弾性合金または超弾性ポリマーを含み得る。1つの適切な形状記憶合金(SMA)または超弾性金属は、Nitinol(NiTi)(ニッケル/チタン合金)であり、これは、種々の直径またはサイズで市販されている。NiTiなどの超弾性合金は、比較的可撓性であり、遭遇する蛇行した脈管構造を効果的に追跡し得、同時に有利な復元特性を示す。形状記憶金属、形状記憶ポリマー、超弾性金属または超弾性ポリマー(例えば、NiTi)はまた、前端セグメント18が予め決定された曲率を有することが望まれる用途のために適切であり得る。形状記憶合金(NiTiが挙げられる)は、所望の形状に熱硬化され得、部位への送達のために真っ直ぐにされ得、次いで、この熱硬化された形状に戻るために解放され得る。第二のコア要素38のための他の材料としては、New Hartford,N.Y.のSAES Smart Materials,Incから市販されている、ニッケル、チタン、およびコバルトからなる合金が挙げられ得る。
【0024】
第一のコア要素36は、好ましくは、第二のコア要素38の材料より大きい弾性率、ねじり剛性および/または横方向剛性を有する、より剛性の材料から製造される。1つの実施形態において、第一のコア要素36は、MP35N(ニッケル−コバルト合金)から製造される。MP35Nは、冷間加工された、時効硬化可能なニッケル−コバルトベースの合金であり、強度、靭性、耐久性および腐食耐性の組み合わせを有する。MP35Nの代表的な組成は、35%のニッケル(Ni)、35%のコバルト(CO)、20%のクロム(Cr)および10%のモリブデン(MO)である。MP35Nから製造されたワイヤは、例えば、Fort Wayne,INのFort Wayne Metalsから、種々の直径サイズで市販されている。より剛性の第一のコア要素36は、以下で議論されるように、脈管構造を通しての押し易さおよびトルク伝達を増強する。第一のコア要素36のために適切な他の材料としては、ステンレス鋼、チタンおよびその合金、ならびに本明細書中で上記のようなニッケルチタンコバルト合金が挙げられる。これらの材料の特性は、添加材料の使用または製造プロセスなどによって変更されて、本明細書中上で議論された第一のコア要素36の所望の特性を実現するために必要とされる横方向強度および堅さを提供し得る。
【0025】
第一のコア要素36は、第二の円柱状セグメント28内の結合位置40において、種々の手段(結合、溶接、または接着剤などが挙げられる)によって、第二のコア要素38に結合され得る。1つの実施形態において、第一のコア要素36は、溶接プロセス(例えば、レーザーまたは無線周波数(RF)による溶接プロセス)によって、第二のコア要素38に固定される。想定される溶接プロセスは、フィラー材料または結合材料を含まず、このことによって、熱を加えている間の、第一のコア要素36および第二のコア要素38の要素間の直接の接続または嵌合を提供する。第一のコア要素36および第二のコア要素38の各々の、接合されるべき端部は、これらの構成要素の溶接前に、酸洗浄に供されて不純物および/または縁部を除去され得る。
【0026】
異なる弾性率、剛性および/またはねじり強度を有する異なる材料の第一のコア要素36および第二のコア要素38を前端セグメント18内に提供することは、前端セグメント18の構成要素の寸法決めと一緒になって、ガイドワイヤ10の押し易さ、横方向強度、トルク伝達および可撓性に関して、優位な利点を与える。例えば、1つの実施形態において、第二のコア要素38は、前端セグメント18の全長の約10%〜約20%を含む。実施形態によっては、第二のコア要素38は、最遠位セグメント20から、約10cm〜約20cmの範囲の距離「m」(図3)だけ延び得る。剛性が低い第二のコア要素38を、前端セグメント18の最遠位端に(そして/または比較的増大した長さの剛性が高い第一のコア要素36を前端セグメント18内に)配置または提供することにより、蛇行した脈管構造内でのガイド部材12の押し易さが増大し、トルク伝達が改善され、そして遠位の変形が最小になる。同時にまた、神経血管空間内の脈管構造の曲がりに適応するために充分な可撓性を与える。種々のガイドワイヤサイズのための、第一のコア要素36および第二のコア要素38のそれぞれの長さは、本明細書中以下の表に概説される。
【0027】
本明細書中で上記のように、図2および図3に図示される実施形態において、第一のコア要素36および第二のコア要素38は、第二の円柱状セグメント28内の位置40で接合される。この接合位置は、前端セグメント18に沿った任意の位置(例えば、第二のテーパ状セグメント26、第三のテーパ状セグメント30または第三の円柱状セグメント32に沿った、例えば、位置41が挙げられる)であり得るか、あるいは第一の円柱状セグメント24内で、例えば、位置43で結合されるように配置され得ることが想定される。
【0028】
図2および図3を続けて参照すると、前端セグメント18は、前端セグメント18の少なくとも一部分の周りに同軸状に設置された少なくとも1つのコイル、および外側シース42をさらに備える。実施形態によっては、前端セグメント18は、2つのコイル、すなわち、第一または近位コイルセグメント44、および近位コイルセグメント44の前方にある第二または遠位コイルセグメント46を備える。近位コイルセグメント44は、多数の材料(本明細書中上で議論されたMP35Nが挙げられる)から製造され得る。近位コイルセグメント44は、第二の円柱状セグメント28および第二のテーパ状セグメント26の一部分を含んで延びるような寸法にされ得る。近位コイルセグメント44のワイヤの直径は、約0.0009インチ〜約0.0025インチの範囲であり得、そして1つの実施形態においては、約0.0012インチである。近位コイルセグメント44はまた、矩形または平らにされた断面を有し得る。
【0029】
遠位コイルセグメント46は、近位コイルセグメント44から延び、そしてガイド部材14の前端セグメント18の残りの部分を含む。遠位コイルセグメント46は、多数の材料から製造され得る。1つの実施形態において、遠位コイルセグメント46は、London,EnglandのJohnson−Mattheyから市販されている放射線不透過性のBiomed材料から製造される。これらの材料は、3つの等級、すなわち、86%のパラジウム(Pd)、14%のレニウム(Re)を含む等級1400、90%のPd、10%のReを含む等級1000、および95%のPd、5%のReを含む等級500で与えられる。遠位コイルセグメント46のワイヤは、近位コイルセグメント44のワイヤより大きい直径を有する。1つの実施形態において、遠位コイルセグメント46の直径は、約0.0012インチ〜約0.0025インチの範囲であり、そして約0.0015インチであり得る。遠位コイルセグメント46はまた、矩形または平らにされた断面を有し得る。遠位コイルセグメント46の放射線不透過性は、介入手順中に、画像化手段(例えば、蛍光顕微鏡)の使用によって、脈管構造内に前端セグメント18を配置することを補助し得る。
【0030】
近位コイルセグメント44および遠位コイルセグメント46は、横方向支持および/またはねじり支持を、前端セグメント18に与え得る。1つの実施形態において、遠位コイルセグメント46の横方向強度(すなわち、屈曲に対する抵抗)は、近位コイルセグメント44の横方向強度より小さく、これにより、前端セグメント18の第二のコア要素38の撓みを可能にする。近位コイルセグメント44および遠位コイルセグメント46の外径は、互いに類似であり得、そして第三の円柱状セグメント32の直径と実質的に等価であり得、滑らかな移行を提供する。近位コイルセグメント44および遠位コイルセグメント46の構成は、所望であれば、種々の特性を提供するために変更され得る。ある実施形態において、近位コイルセグメント44および遠位コイルセグメント46は、異なる方向または逆の方向で、前端セグメント18の周りに巻かれ得るか、または他の方法で配置され得る。実施形態によっては、近位コイルセグメント44および遠位コイルセグメント46の各々のコイルの隣接する巻きは、接触する関係である(すなわち、隣接するコイルの巻きの間に空間がない)。1つの実施形態において、近位コイルセグメント44および遠位コイルセグメント46は、それらの界面において接合され得る。さらに、近位コイルセグメント44および遠位コイルセグメント46は、ガイド部材14の前端セグメント18に、種々の位置に沿って取り付けられ得る。取り付けは、接着剤、溶接、またははんだ付けなどの使用によって、行われ得る。遠位コイルセグメント46は、前端セグメント18の最遠位セグメント20に、はんだ付けプロセスによって、または接着剤(例えば、エポキシ、シアノアクリレート接着剤もしくは紫外(UV)光硬化性接着剤)を使用して、作動可能に接続または固定され得る。はんだ付けまたは接着の要素は、図3において要素48として概略的に表わされる。
【0031】
外側シース42は、前端セグメント18、ならびに近位コイルセグメント44および遠位コイルセグメント46を取り囲む。外側シース42は、任意の適切な材料から製造され得る。1つの実施形態において、外側シース42はポリウレタンスリーブであり、タングステンをマイクロビーズの形態で装填されていても、装填されていなくてもよい。タングステンを装填される場合、外側シース42は、ガイド部材14の前端セグメント18に、さらなる放射線不透過の要素を与える。外側シース42は、従来の熱形成技術によって、前端セグメント18ならびに近位コイルセグメント44および遠位コイルセグメント46の上に熱形成され得る。外側シース42は、非外傷性の円弧状の前端表面50を規定して、脈管壁の外傷または擦過の可能性を最小にする。1つの実施形態において、外側シース42の直径は、ガイド部材14の近位または後端セグメント16の直径より小さく、これによって、構成要素間の滑らかな移行を提供する。
【0032】
以下に提供される表は、本開示の原理に従う種々のガイドワイヤサイズのための前端セグメント18の構成要素の寸法の範囲を識別する。この表において、Dは、後端セグメント16の直径の百分率(%)として表わされ、そしてLは、その構成要素の具体的な長さを表わす。例えば、第一の円柱状セグメント24の直径は、後端セグメント16の直径の約10%〜約30%の範囲であり得、そして約2cm〜約10cmの範囲の長さを有し得る。全ての範囲は、近似である。特定のガイドワイヤサイズのために好ましい寸法は、特定される範囲の中間値であり得る。これらの寸法の種々のものが想定される。第一のコア要素36は、MP35Nから製造され、そして第二のコア要素38は、NiTiから製造される。留意されるように、第一のコア要素36の全長は、約10cm〜約40cmの範囲であり得、そして第二のコア要素38の全長は、約20cm〜約290cmの範囲であり得る。
【0033】
【表1】
潤滑コーティングが、ガイド部材14の構成要素(外側シース42が挙げられる)を覆って配置され得ることが、さらに想定される。適切な潤滑コーティングとしては、親水性材料(例えば、ポリビニルピロリドン(PVP)、ポリエチレンオキシド、ポリエチレングリコール、セルロース性ポリマー、および親水性無水マレイン酸)、または疎水性材料(例えば、シリコーン、PTFE、もしくはFEP)が挙げられる。これらのコーティングは代表的に、浸漬コーティングまたはスプレー法により塗布され、そして熱硬化が使用され得る。例えば、約70℃までの硬化温度がシリコーンコーティングのために使用され、数百度の硬化温度がPTFEコーティングのために使用され得る。潤滑コーティングに加えて、生物活性コーティングが、このガイドワイヤの全体または一部分にわたって塗布され得る。このようなコーティングはまた、ヘパリン、ヒルジンおよびそのアナログ、または他の薬物などの材料を組み込み得る。これらのコーティングは代表的に、浸漬コーティングにより塗布される。生物活性コーティングが、血餅形成を防ぐため、または特定の部位に薬物を送達するために、望ましい。
【0034】
上記説明および図面は、本開示の実施形態を説明する目的で提供されたのであり、本開示の範囲をいかなる方法でも限定することを意図されない。種々の改変および変更が、本開示の趣旨または範囲から逸脱することなくなされ得ることが、当業者に明らかである。従って、本開示は、本開示の改変物および変更物が添付の特許請求の範囲およびその等価物の範囲内に入る限り、これらの改変物および変更物を網羅することが意図される。
【符号の説明】
【0035】
10 ガイドワイヤ
16 後端セグメント
18 前端セグメント
20 最遠位セグメント
22 第一のテーパ状セグメント
24 第一の円柱状セグメント
26 第二のテーパ状セグメント
28 第二の円柱状セグメント
30 第三のテーパ状セグメント
32 第三の円柱状セグメント
34 第四のテーパ状セグメント
図1
図2
図3
図4
図5
図6