特許第5925694号(P5925694)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許5925694動的なセル検索のためのシステムおよび方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5925694
(24)【登録日】2016年4月28日
(45)【発行日】2016年5月25日
(54)【発明の名称】動的なセル検索のためのシステムおよび方法
(51)【国際特許分類】
   H04W 52/02 20090101AFI20160516BHJP
   H04M 1/73 20060101ALI20160516BHJP
   H04W 48/16 20090101ALI20160516BHJP
【FI】
   H04W52/02 110
   H04W52/02 130
   H04M1/73
   H04W48/16 110
【請求項の数】15
【全頁数】26
(21)【出願番号】特願2012-543163(P2012-543163)
(86)(22)【出願日】2010年12月2日
(65)【公表番号】特表2013-513337(P2013-513337A)
(43)【公表日】2013年4月18日
(86)【国際出願番号】US2010058769
(87)【国際公開番号】WO2011071751
(87)【国際公開日】20110616
【審査請求日】2012年8月7日
【審判番号】不服2015-8458(P2015-8458/J1)
【審判請求日】2015年5月7日
(31)【優先権主張番号】12/632,705
(32)【優先日】2009年12月7日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】595020643
【氏名又は名称】クゥアルコム・インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】QUALCOMM INCORPORATED
(74)【代理人】
【識別番号】100108855
【弁理士】
【氏名又は名称】蔵田 昌俊
(74)【代理人】
【識別番号】100109830
【弁理士】
【氏名又は名称】福原 淑弘
(74)【代理人】
【識別番号】100158805
【弁理士】
【氏名又は名称】井関 守三
(74)【代理人】
【識別番号】100194814
【弁理士】
【氏名又は名称】奥村 元宏
(72)【発明者】
【氏名】デシュパンデ、ヨーゲン・エヌ.
(72)【発明者】
【氏名】ウマット、ブペシュ・エム.
【合議体】
【審判長】 佐藤 智康
【審判官】 丸山 高政
【審判官】 久松 和之
(56)【参考文献】
【文献】 特開2009−170981(JP,A)
【文献】 特開2003−333638(JP,A)
【文献】 特開平11−187450(JP,A)
【文献】 特開2005−260426(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04W 4/00 - H04W 99/00
H04B 7/24 - H04B 7/26
H04M 1/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
電子デバイスにおいてチャネル条件を決定する方法であって、前記方法は、
第1の周期にしたがって、第1のチャネルのチャネル条件を周期的に決定することと、前記チャネル条件は、受信された信号電力または信号対雑音比のうちの少なくとも1つを具備し、前記第1のチャネルは、サービスを提供するセルのチャネルであり、
前記電子デバイスの条件を決定することと、前記決定することは、
前記第1のチャネルのチャネル条件の決定と同じ周期にしたがって、前記電子デバイスのスピードを周期的に決定することと、
前記電子デバイスが外部の電力供給から電力を受信しているかどうかを決定することと、
前記電子デバイスのバッテリーチャージレベルを決定することと、
を具備し、
前記電子デバイスの前記決定された条件に少なくとも部分的に基づいて前記第1の周期と異なる第2の周期を選択することと、
前記第2の周期にしたがって、前記第1のチャネルの前記チャネル条件を周期的に決定することと、
前記決定されたチャネル条件に少なくとも部分的に基づいて第2のチャネルによるサービスを開始することと、前記第2のチャネルは、近隣のセルにサービスを提供するチャネルである、
を具備する方法。
【請求項2】
前記第2の周期は、前記第1の周期よりも短い、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記電子デバイスの前記条件は、ブール条件である、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記電子デバイスの前記条件は、非ブール条件である、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記第2の周期を選択することは、ルックアップテーブルを使用することを備える、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記第2の周期を選択することは、少なくとも1つの入力変数として前記条件を含む数式を使用することを備える、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記サービスを提供するセルおよび前記近隣のセルは、同じ無線通信方式のセルである、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記サービスを提供するセルおよび前記近隣のセルは、異なる無線通信方式のセルである、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記サービスを提供するセルおよび前記近隣のセルは、同じサービスプロバイダネットワークにおけるセルである、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記サービスを提供するセルおよび前記近隣のセルは、異なるサービスプロバイダネットワークのセルである、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
少なくとも1つのチャネル上で無線で通信するように構成されるトランシーバと、
外部の電力供給へ電子デバイスを接続するように構成されるジャックと、
バッテリーと、
速度センサと、
第1の周期にしたがって、第1のチャネルのチャネル条件を周期的に決定し、前記チャネル条件は、受信された信号電力または信号対雑音比のうちの少なくとも1つを具備し、前記第1のチャネルは、サービスを提供するセルのチャネルであり、
前記電子デバイスの条件を決定し、前記決定することは、
前記第1のチャネルのチャネル条件の決定と同じ周期にしたがって、前記電子デバイスのスピードを周期的に決定することと、
前記電子デバイスが外部の電力供給から電力を受信しているかどうかを決定することと、
前記電子デバイスのバッテリーチャージレベルを決定することと、
を具備し、
前記電子デバイスの前記決定された条件に少なくとも部分的に基づいて前記第1の周期と異なる第2の周期を選択し、
前記第2の周期にしたがって、前記第1のチャネルのうちの前記チャネル条件を周期的に決定し、および
前記決定されたチャネル条件に少なくとも部分的に基づいて第2のチャネルによるサービスを開始し、前記第2のチャネルは、近隣のセルにサービスを提供するチャネルである
ように構成されるプロセッサと
を具備する電子デバイス。
【請求項12】
前記速度センサは、全地球測位システム(GPS)、加速度計、または適応型パイロットフィルタリングモジュールのうちの少なくとも1つを具備する、請求項11に記載の電子デバイス。
【請求項13】
前記外部の電力供給から電磁波を通して電力を無線で受信するための電力インターフェースをさらに具備し、前記電子デバイスのチャージング条件は、前記電子デバイスが前記外部の電力供給から電力を受信しているかどうかを示す、請求項11に記載の電子デバイス。
【請求項14】
第1の周期にしたがって、第1のチャネルのチャネル条件を周期的に決定するための手段と、前記チャネル条件は、受信された信号電力または信号対雑音比のうちの少なくとも1つを具備し、前記第1のチャネルは、サービスを提供するセルのチャネルであり、
電子デバイスの条件を決定するための手段と、前記決定することは、
前記第1のチャネルのチャネル条件の決定と同じ周期にしたがって、前記電子デバイスのスピードを周期的に決定することと、
前記電子デバイスが外部の電力供給から電力を受信しているかどうかを決定することと、
前記電子デバイスのバッテリーチャージレベルを決定することと、
を具備し、
前記電子デバイスの前記決定された条件に少なくとも部分的に基づいて前記第1の周期と異なる第2の周期を選択するための手段と、
前記第2の周期にしたがって、前記第1のチャネルの前記チャネル条件を周期的に決定するための手段と、
前記決定されたチャネル条件に少なくとも部分的に基づいて第2のチャネルによるサービスを開始するための手段と、前記第2のチャネルは、近隣のセルにサービスを提供するチャネルである、
を具備する電子デバイス。
【請求項15】
1つまたは複数のプロセッサによって実行されるとき、電子デバイスにおいてチャネル条件を決定する方法をコンピュータに実行させる命令を記憶するコンピュータ可読記憶媒体であって、前記方法は、
第1の周期にしたがって、第1のチャネルのチャネル条件を周期的に決定することと、前記チャネル条件は、受信された信号電力または信号対雑音比のうちの少なくとも1つを具備し、前記第1のチャネルは、サービスを提供するセルのチャネルであり、
前記電子デバイスの条件を決定することと、前記決定することは、
前記第1のチャネルのチャネル条件の決定と同じ周期にしたがって、前記電子デバイスのスピードを周期的に決定することと、
前記電子デバイスが外部の電力供給から電力を受信しているかどうかを決定することと、
前記電子デバイスのバッテリーチャージレベルを決定することと、
を具備し、
前記電子デバイスの前記決定された条件に少なくとも部分的に基づいて前記第1の周期と異なる第2の周期を選択することと、
前記第2の周期にしたがって、前記第1のチャネルの前記チャネル条件を周期的に決定することと、
前記決定されたチャネル条件に少なくとも部分的に基づいて第2のチャネルによるサービスを開始することと、前記第2のチャネルは、近隣のセルにサービスを提供するチャネルである、
を具備する、コンピュータ可読記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、セルのチャネルをモニタすることおよびセルについて検索をすることに関係する。
【背景技術】
【0002】
無線通信デバイスは、ある回路が使用されていない場合に、その回路に電力を供給しないことによってバッテリー電力を保存することができる。デバイスが、サービスを提供するセルのチャネルをモニタするまたは他のセルについて検索をすることを望む場合、特定の回路は、モニタリングオペレーションまたは検索オペレーションを実行するために電力を供給される必要がある。したがって、デバイスは、特定の回路が電力を供給される、非電力保存モード(non-power-conservation mode)と、特定の回路が電力を供給されない、電力保存モード(power-conservation mode)との間を繰り返す。したがって、デバイスは、電力保存モードにある間よりも非電力保存モードにある間に、バッテリーもしくは外部の電力ソースまたはその両方のいずれかからのより多くの電力を使用する。
【発明の概要】
【0003】
本願発明のシステム、方法、およびデバイスの各々は、いくつかの態様を有し、それらのうちのいずれも、その望ましい特性の責任を単独で負わない。以下の特許請求の範囲によって表されるような本願発明の範囲を制限することなく、そのより顕著な特徴がこれから簡単に議論される。この議論を考慮したのち、および特に「発明の詳細な説明」という名称の項を読んだのち、当業者は、本願発明の特徴が、動的なセルの検索をどのように提供するのかを理解するだろう。
【0004】
1つの態様は、電子デバイスにおいてチャネル条件を決定する方法であって、方法は、第1の周期にしたがって、少なくとも1つのチャネルのチャネル条件を周期的に決定することと、電子デバイスの条件を決定することと、電子デバイスの決定された条件に少なくとも部分的に基づいて第1の周期と異なる第2の周期を選択することと、第2の周期にしたがって、少なくとも1つのチャネルのチャネル条件を周期的に決定することとを具備する、方法である。
【0005】
他の態様は、少なくとも1つのチャネル上で無線で通信するように構成されるトランシーバと、第1の周期にしたがって、チャネルの少なくとも1つのチャネル条件を周期的に決定し、電子デバイスの条件を決定し、電子デバイスの決定された条件に少なくとも部分的に基づいて第1の周期と異なる第2の周期を選択し、第2の周期にしたがって、複数のチャネルのうちの少なくとも1つのチャネルのチャネル条件を周期的に決定するように構成されるプロセッサとを具備する電子デバイスである。
【0006】
他の態様は、第1の周期にしたがって、少なくとも1つのチャネルのチャネル条件を周期的に決定するための手段と、電子デバイスの条件を決定するための手段と、電子デバイスの決定された条件に少なくとも部分的に基づいて第1の周期と異なる第2の周期を選択するための手段と、第2の周期にしたがって、少なくとも1つのチャネルのチャネル条件を周期的に決定するための手段とを具備する電子デバイスである。
【0007】
さらに他の態様は、1つまたは複数のプロセッサによって実行されるとき、電子デバイスにおいてチャネル条件を決定する方法をコンピュータに実行させる命令を記憶するコンピュータ可読媒体であって、方法は、第1の周期にしたがって、少なくとも1つのチャネルのチャネル条件を周期的に決定することと、電子デバイスの条件を決定することと、電子デバイスの決定された条件に少なくとも部分的に基づいて第1の周期と異なる第2の周期を選択することと、第2の周期にしたがって、少なくとも1つのチャネルのチャネル条件を周期的に決定することとを具備する、コンピュータ可読媒体である。
【0008】
1つの態様は、セルについて検索をする方法であって、方法は、電子デバイスのチャージング条件を決定することと、チャージング条件に少なくとも部分的に基づいて検索持続時間を選択することと、あらかじめ決定された周期にしたがって、各周期内で検索持続時間の間セルについて周期的に検索をすることとを具備する方法である。
【0009】
他の態様は、セルと無線で通信するように構成されるトランシーバと、電子デバイスのチャージング条件を決定し、チャージング条件に少なくとも部分的に基づいて検索持続時間を選択し、あらかじめ決定された周期にしたがって、各周期内で検索持続時間の間セルについて周期的に検索をするように構成されるプロセッサとを具備する電子デバイスである。
【0010】
他の態様は、電子デバイスのチャージング条件を決定するための手段と、チャージング条件に少なくとも部分的に基づいて検索持続時間を選択するための手段と、あらかじめ決定された周期にしたがって、各周期内で検索持続時間の間セルについて周期的に検索をするための手段とを具備する電子デバイスである。
【0011】
さらに他の態様は、1つまたは複数のプロセッサによって実行されるとき、セルについて検索をする方法をコンピュータに実行させる命令を記憶するコンピュータ可読媒体であって、方法は、電子デバイスのチャージング条件を決定することと、チャージング条件に少なくとも部分的に基づいて検索持続時間を選択することと、あらかじめ決定された周期にしたがって、各周期内で検索持続時間の間セルについて周期的に検索することとを具備する、コンピュータ可読媒体である。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1図1は、無線通信デバイスの機能的なブロック図である。
図2図2は、2つのセルと通信状態にある無線通信デバイスの図である。
図3A図3Aは、DRXサイクルと等しいウェイクアップ周期をともなう再選択手順を例示する。
図3B図3Bは、DRXサイクル未満のウェイクアップ周期をともなう再選択手順を例示する。
図4A図4Aは、保存検索パターンを使用するセル検索のタイミング図を例示する。
図4B図4Bは、積極的な検索パターンを使用するセル検索のタイミング図を例示する。
図4C図4Cは、積極的な検索パターンを使用するセル検索の他のタイミング図を例示する。
図5図5は、チャネル条件を決定する方法を例示するフローチャートである。
図6図6は、セルについて検索をする方法を例示するフローチャートである。
図7図7は、セルについて検索をする他の方法を例示するフローチャートである。
図8図8は、電子デバイス内の電力を保存する方法を例示するフローチャートである。
図9図9は、電子デバイス内の電力を保存する他の方法を例示するフローチャートである。
図10図10は、電子デバイスのある条件に依拠する可能な検索方式を例示する概念的フローチャートである。
【発明の詳細な説明】
【0013】
図1は、無線通信デバイスの機能的なブロック図である。無線通信デバイス100は、メモリ120、入力デバイス130、および出力デバイス140とデータ通信状態にあるプロセッサ110を含む。プロセッサはさらに、モデム150およびトランシーバ160とデータ通信状態にある。トランシーバ160はまた、モデム150およびアンテナ170とデータ通信状態にある。無線通信デバイス100およびそれらのもののコンポーネントは、バッテリー180および/または外部の電力ソースによって電力を供給される。いくつかの実施形態では、バッテリー180、またはそれらのものの一部は、電力インターフェース190を通して外部の電力ソースによって再充電可能である。別々に記述されるが、無線通信デバイス100に関係して説明される機能的ブロックは、必ずしも別々の構造のエレメントである必要はないことが認識されるべきである。例えば、プロセッサ110およびメモリ120は、単一のチップ内で具体化されうる。同様に、プロセッサ110、モデム150、およびトランシーバ160のうちの2つ以上は、単一のチップ内で具体化されうる。
【0014】
プロセッサ110は、汎用目的プロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、特定用途集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)または他のプログラマブル論理デバイス、離散ゲートまたはトランジスタ論理、離散ハードウェアコンポーネント、または本願において説明された機能を実行するように設計されたそれらのものの任意の適切な組み合わせでありうる。プロセッサはまた、コンピュータ計算デバイスの組み合わせ(例えば、DSPとマイクロプロセッサの組み合わせ)、複数のマイクロプロセッサ、DSPコアと関連する1つまたは複数のマイクロプロセッサ、または任意の他のそのような構成として実装されうる。
【0015】
プロセッサ110は、1つまたは複数のバスを通して、メモリ120から情報を読み出す、またはメモリ120へ情報を書き込むためにメモリ120に結合されうる。プロセッサは、追加的に、または代替的に、プロセッサレジスタのようなメモリを含みうる。メモリ120は、異なるレベルが異なる容量およびアクセススピードを有する、マルチレベル階層キャッシュを含むプロセッサキャッシュを含みうる。メモリ120はまた、ランダムアクセスメモリ(RAM)、他の揮発性記憶デバイス、または非揮発性記憶デバイスを含みうる。記憶装置は、ハードドライブ、コンパクトディスク(CD)またはデジタルビデオディスク(DVD)のような光ディスク、フラッシュメモリ、フロッピー(登録商標)ディスク、磁気テープ、およびZipドライブを含みうる。
【0016】
プロセッサ110はまた、入力デバイス130および出力デバイス140に結合され、それぞれ、無線通信デバイス100のユーザから入力を受信し、無線通信デバイス100のユーザへ出力を提供する。適切な入力デバイスは、次のものには制限されないが、キーボード、ボタン、キー、スイッチ、ポインティングデバイス、マウス、ジョイスティック、遠隔コントロール、赤外線検出器、ビデオカメラ(可能性として、例えば、手のジェスチャーまたは顔のジェスチャーを検出するためのビデオ処理ソフトウェアに結合される)、動き検出器、またはマイクロホン(可能性として、例えば、音声コマンドを検出するためにオーディオ処理ソフトウェアに結合される)を含む。適切な出力デバイスは、次のものには制限されないが、ディスプレイおよびプリンタを含む視覚的な出力デバイス、スピーカー、ヘッドホン、イヤホン、およびアラームを含むオーディオ出力デバイス、ならびにフォース・フィードバック・ゲーム・コントローラおよび振動するデバイスを含むハップティック出力デバイスを含む。
【0017】
プロセッサ110はさらに、モデム150およびトランシーバ160に結合される。モデム150およびトランシーバ160は、1つまたは複数のエアインターフェース標準にしたがって、アンテナ170を介する無線送信のために、プロセッサ110によって生成されるデータを準備する。モデム150およびトランシーバ160はまた、1つまたは複数のエアインターフェース標準にしたがって、アンテナ170を通して受信されたデータを復調する。トランシーバは、送信機162、受信機164、またはその両方を含みうる。他の実施形態では、送信機162および受信機164は、2つの異なるコンポーネントである。モデム150およびトランシーバ160は、汎用目的プロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、特定用途集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)または他のプログラマブル論理デバイス、離散ゲートまたはトランジスタ論理、離散ハードウェアコンポーネント、または本願において説明された機能を実行するように設計されたそれらのものの任意の適切な組み合わせとして具体化されうる。
【0018】
無線通信デバイス100およびそれらのもののコンポーネントは、バッテリー180および/または外部の電力ソースによって電力を供給される。バッテリー180は、エネルギーを記憶する任意のデバイス、および特に科学エネルギーを格納し、それを電気エネルギーとして提供する任意のデバイスでありうる。バッテリー180は、リチウムポリマーバッテリー、リチウムイオンバッテリー、ニッケル金属水素化物バッテリー、またはニッケルカドミウムバッテリーを含む1つまたは複数のセカンダリーセル、またはアルカリバッテリー、リチウムバッテリー、酸化銀バッテリー、または亜鉛炭素バッテリーを含む1つまたは複数のプライマリセルを含みうる。外部の電力ソースは、コンセント、乗り物のシガーライターソケット、無線エネルギー伝送プラットフォーム、または太陽を含みうる。
【0019】
いくつかの実施形態では、バッテリー180、またはそれらのものの一部は、電力インターフェース190を通して外部の電力ソースによって再充電可能である。電力インターフェース190は、バッテリーチャージャを接続するためのジャック、ニアフィールド無線エネルギー伝送のための誘導子、またはソーラーエネルギーを電気エネルギーに変換するための光電池パネルを含みうる。
【0020】
いくつかの実施形態では、無線通信デバイス100は、モバイル電話、携帯情報端末(PDA)、携帯コンピュータ、ラップトップコンピュータ、無線データアクセスカード、GPS受信機/ナビゲータ、カメラ、MP3プレイヤ、カムコーダ、ゲーム機、腕時計、時計、またはテレビである。
【0021】
図2は、2つのセルと通信状態にある無線通信デバイス210の図である。無線通信デバイス210は、第1の通信リンク231を通して第1のセル221と通信し、第2の通信リンクを通して第2のセル222と通信する。第1のセル221は、第1の通信リンク231が使用可能である第1のカバレッジエリア223を有するのに対し、第2のセル222は、第2の通信リンク232が使用可能である第2のカバレッジエリア224を有する。図2に図示されるように、カバレッジエリア223、224は、少なくとも部分的にオーバーラップしうる。
【0022】
図2では、無線通信デバイス210は、ベクトル216によって示される速度を有する乗り物212内である。無線通信デバイス210は、第2のカバレッジエリア224に向かって第1のカバレッジエリア223から乗り物212によって移動される。無線通信デバイス210はまた、車内のバッテリーチャージャ214を通して、乗り物のバッテリーのような、乗り物に含まれる外部の電力ソースによってチャージされる。
【0023】
第1のセル221および第2のセル222は、同じサービスプロバイダネットワークにおける同じ技術(例えば、WCDMAまたはGSM(登録商標))のセル、同じサービスプロバイダネットワークにおける異なる技術(例えば、WCDMAおよびGSM)のセル、または異なるサービスプロバイダネットワークにおける同じ技術または異なる技術のセルでありうる。第1のセル221および第2のセル222は、緊急コールのみ、回路切り替え通信、またはパケット切り替え通信のような異なるサービスを提供しうる。
【0024】
図2では、無線通信デバイス210は、第1のカバレッジエリア223内であり、第1の通信リンク231を通して第1のセル221とアクティブ通信状態にある。無線デバイスのユーザは、いくつかの理由から、第1のセル221との接続に加えて、または第1のセル221との接続に代わって、第2の通信リンク232を通して第2のセル222とのアクティブな接続を望みうる。例えば、第1のセル221は、「ローミング」ネットワークの一部でありうるのに対し、第2のセル222は、「ホーム」ネットワークの一部である。したがって、第2のセル222を使用するための請求料金レートは、第1のセル221のものよりは少ない。他の事例として、第1のセル221は、GSMのような第1の技術を使用しうるのに対し、第2のセル222は、WCMDAのような第2の技術を使用する。したがって、より良いパフォーマンスを提供する。
【0025】
1つの実施形態では、無線通信デバイス210は、例えば、コールに従事していない、アクティブな使用状態にない間にその回路のほとんどをオフにすることによってバッテリー電力を保存するよう試みる。デバイス210が第1のセル221によってサービスを提供されており、他の(または好ましい)セルについて検索をすることを望む場合、検索オペレーションを実行するために特定の回路が電力を供給される必要がある。したがって、デバイス210は、「検索」(特定の回路が電力を供給される場合)と「スリープ」(特定の回路が電力を供給されていない場合)との間を繰り返す。この繰り返しは、検索と一定の検索−スリープデューティサイクルとの間の一定の周期と均一であることができるか、または周期およびデューティサイクルのいずれかまたはその両方が、可変であることができる。
【0026】
デバイス210が、外部の電力供給から電力を受信している場合、またはデバイス210が、少なくともあらかじめ決定された閾値バッテリーチャージレベルにチャージされる場合、バッテリー電力を保存することは、さほど重要ではなく、デバイス210は、より早く第2のセル222を探し出すために、または移動による、第1のセル221との通信リンク231のチャネル条件における変化を追跡するため、および第2のセル222との通信リンク232のようなハンドオーバ候補について検索をするために、検索をする時間のより多くのフラクション(fraction)を費やす場合がある。
【0027】
したがって、チャージング条件のようなデバイス210の条件に依拠して、デバイス210は、より高い検索/スリープデューティサイクルおよび/または検索の間のより短い周期をともなうより積極的(aggressive)な検索パターンを採用しうる。デバイスの関連する条件は、デバイス210が、外部の電力ソースによってチャージされているかどうか、デバイス210のバッテリーのバッテリーレベル、GPSまたは他の技術を通して推定されるようなデバイス210のスピード、チャネル条件の変動の測定、またはデバイス210の位置を含みうる。
【0028】
WCDMA休止セル再選択に関して1つの実施形態が以下で説明される。WCDMAシステムでは、携帯電話のようなユーザ装置(UE)は、休止(つまり、アクティブセルの状態にない)の間に非連続の受信(DRX)モードで作動する。UEは、サービスを提供するセルを再び獲得する、入電についてモニタする、近隣のセル(neighboring cells)について検索をする、およびある条件が満たされる場合、サービスを提供するセルを近隣のセルのうちの1つに変更するための再選択手順をトリガするために特定の回路に周期的に電力を供給する。再選択がトリガされない場合、UEは、特定の回路の電力を落とし、次の「ウェイクアップ」インスタンスまで「スリープ」する。2つのウェイクアップの間の最大の周期は、ネットワークによって要求され、DRXサイクルと呼ばれる。DRXサイクルが長く、UEが高速で移動している場合、信号条件は、2つのDRXサイクルの間で変化しうる。サービングセル信号が次のDRXサイクルの前に劣化する場合、サービングセルの再獲得は、失敗する場合があり、デバイスがそのDRXサイクル内に、入電に関するページを受信した場合、UEは、ページを逃すだろう。
【0029】
1つの実施形態では、無線デバイスは、起きている間にそのスピードを推定し、スピードが、あらかじめ定義された閾値よりも上である場合、無線デバイスは、2つのウェイクアップの間の周期を低減する。したがって、ネットワークのDRXサイクルによって要求されたウェイクアップに加えて、UEはまた、信号を追跡し、サービングセルの再獲得のための調節を実行することと、必要ならば、再選択をトリガするために近隣のセルの測定を実行することとの間にウェイクアップする。
【0030】
1つの実施形態では、UEのスピードは、適応型パイロットフィルタリングを使用して推定される。ここで、フィルタ係数は、フィルタされたおよび瞬間の信号の間のエラーを最小にするために適応的に変更される。フィルタ係数の変動性は、とりわけ、UEのスピードによって引き起こされるチャネル変更を示す。他の実施形態では、異なるウェイクアップ周期の間に決定されるGPSの座標を使用してスピードが推定される。
【0031】
上で説明された実施形態は、近隣のセルについての検索のために使用される特定の回路に電力を供給することおよびUEと、サービスを提供するセルおよび近隣のセルとの間のチャネル条件を得ることに費やされる追加の時間による電力の消費を増加し、バッテリー寿命を低減しうるが、この結果は、デバイスがチャージングしているときまたはバッテリーレベルがあらかじめ決定された閾値よりも上であるときのウェイクアップの間の周期を低減することのみによって軽減されうる。より頻繁なウェイクアップにより、デバイスは、サービングセルチップ位置における変更を追跡することで、再獲得失敗の可能性を低減し、望ましい近隣のセルを見つけ出す可能性を増加し、より積極的にサービスを提供するセルの信号の弱化を追跡し、およびTreselタイマーによる再選択における遅延を低減しうる。したがって、DRXサイクルのパーセンテージを低減することは、UEが弱いサービングセルにある。
【0032】
図3Aは、DRXサイクルと等しいウェイクアップ周期をともなう再選択手順を例示するのに対し、図3Bは、追加のウェイクアップ周期をともなう再選択手順を例示する。図3Aおよび3Bの両方では、DRXサイクルは、2.56秒である。
【0033】
図3Aでは、時間ゼロにおいて、無線デバイスは、第1のセルによってサービスされており、第2、近隣のセルについて検索をしている。ゼロDRXサイクル310における図は、第2のセル312の受信された信号電力と比較して第1のセル311の受信された信号電力を図示する。ここで、第1のセル311の受信された信号電力は、第2のセル312の受信された信号電力未満であり、タイマーが開示される。1DRXサイクルあとの図320は、第1のセル321の受信された信号電力が、まだ第2のセル322の受信された信号電力未満であることを図示する。このポイントにおいて、タイマーがチェックされ、1DRXサイクルまたは2.56秒と等しい。閾値が1秒であると仮定すると、タイマーは、閾値より大きく、再選択がトリガされる。再選択プロセスは、1つの実施形態では、0.5秒くらいかかる。ネットワークが1DRXサイクルあと入電についてページを送った場合、無線デバイスは、サービングセルの低い受信信号電力321により失敗する可能性が高い。第1と第2のDRXサイクルの間に、再選択が完了し、無線デバイスは、第2のセルによってサービスを提供され、第1のセルを近隣のセルとして追跡している。2DRXサイクルあとの図330は、第1のセル331上で受信された信号電力は、まだ第2のセル332上で受信された信号電力未満であることを図示する。これは、現在無線デバイスにサービスを提供している。
【0034】
図3Bでは、時間ゼロにおいて、無線デバイスは、第1のセルによってサービスを提供され、第2、近隣のセルについて検索をしている。ゼロDRXサイクル340における図は、第2のセル342の受信された信号電力と比較して第1のセル341の受信された信号電力を図示する。図3Aにおけるとおり、第1のセル341の受信された信号電力は、第2のセル342の受信された信号電力未満であり、タイマーが開始される。しかしながら、図3Bにおいて、第3の図360において図示されるように、1DRXサイクルあとにウェイクアップすることに加えて、第2の図350において図示されるように、無線デバイスは、0.5DRXサイクルあとにウェイクアップする。0.5DRXサイクルあとの図350は、第1のセル351の受信された信号電力が、まだ第2のセル352の受信された信号電力未満であることを図示する。このポイントにおいて、タイマーがチェックされ、0.5DRXサイクル、または1.28秒と等しい。再び、閾値が1秒と仮定すると、タイマーは、閾値よりも大きく、再選択がトリガされる。1つの実施形態では、再選択プロセスは、0.5秒くらいかかる。第1のDRXサイクルが終わる前に、再選択が完了し、無線デバイスは、第2のセルによってサービスを提供され、第1のセルを近隣のセルとして追跡している。
【0035】
1DRXサイクルあとの図360は、第1のセル361上の受信された信号電力は、まだ第2のセル362上の受信された信号電力未満であることを図示する。これは、現在無線デバイスにサービスを提供している。ネットワークが1DRXサイクルあと入電についてページを送信した場合、無線デバイスは、サービングセルの高い受信信号電力362により、それを受信する可能性がある。1.5DRXサイクルあとの図370は、第1のセル371上の受信された信号電力が、まだ第2のセル372上の受信された信号電力未満であることを図示する。同様に、2DRXサイクルあとの図380は、第1のセル381上の受信された信号電力が、まだ第2のセル382上の受信された信号電力未満であることを図示する。
【0036】
他の実施形態は、WCDMAセル検索に関係して以下で説明される。WCDMA UEは、USIMカードにプログラムされたホームPLMN(サービスプロバイダに対応する)を有する。加えて、UEがホームPLMNセル上でレジスタするとき、ネットワークは、等価のPLMNおよび禁止されたPLMNのリストをUEへ送信しうる。ホームPLMN、等価のPLMN、または禁止されたPLMNのいずれでもないPLMNが、ビジターPLMNである。UEがそのホームPLMNからのサービスを失い、サービスについて検索をする間にビジターPLMN上でサービスを見つけ出した場合、UEは、ローミングUEとしてビジターPLMNによってサービスを提供されうる。休止モードでは、UEは、ページングチャネルをモニタし、および再選択について検索を実行するために、ビジターPLMNセルによってシグナルされるDRXサイクルに従う。ビジターVPMNによってサービスを提供されている間に、UEは、同じまたは異なる周波数上でホームPLMNセルについて検索をしうる。典型的に、ビジターPLMNによってサービスを提供されている間、UEは、ビジターPLMNセルページングチャネルをモニタし、再選択測定を実行するためにウェイクアップし、その後、スリープに戻る前にホームPLMNセルについて検索をする。ホームPLMNセルについて検索をするために、UEは、ある回路が長い時間の間電力を供給されることを保ち、それによって、スリープ/検索デューティサイクルを増加し、追加のバッテリー電力を使用する。
【0037】
バッテリー電力保存の関係により、ホームPLMN検索時間が制限される。しかしながら、UEが外部の電力供給によりチャージされている場合、またはバッテリーレベルが、あらかじめ決定された閾値より上である場合、電力保存は、それほど問題ではなく、デバイスは、ホームPLMNセルについて検索をすることに、より長い時間費やしうる。したがって、デバイスのチャージング状態は、より高いスリープ/検索デューティサイクルを可能にさせ、より早くホームPLMNセルを見つけ出す機会を増加させることができる。
【0038】
図4Aは、保存検索パターンを使用するセル検索のタイミング図を例示する。1つの実施形態では、そのようなセル検索パターンを使用する無線デバイスは、ビジターPLMNによってサービスを提供されており、ホームPLMNについて検索をしている。保存検索パターンは、バッテリーレベルが、あらかじめ決定された閾値未満である場合、または無線デバイスがチャージされていない場合のように電力保存が問題である場合に使用されうる。図4Aのタイミング図は、第1のDRXサイクル、Tをともなう。これは、無線デバイスがサービングセルを再び獲得し、入ってくるページについてモニタする間の時間周期、Tをともなう。この時間の間、無線デバイスはまた、サービングPLMNの近隣のセルについてのチャネル状態を得るか、またはGPSの座標または適応型のパイロットフィルタリングを使用してその位置またはスピードを決定するだろう。Tの後に、無線デバイスがホームPLMNのセルについて検索をする間の他の時間周期、Tが続き、Tの後に、デバイスが、その回路のほとんどのスイッチをオフにすることによって電力保存モードに入る間の時間周期、Tが続く。サイクルは、第2のDRXサイクル、Tにおいて繰り返す。
【0039】
図4Bは、積極的な検索パターンを使用するセル検索のタイミング図を例示する。1つの実施形態では、そのようなセル検索パターンを使用する無線デバイスは、ビジターPLMNによってサービスを提供され、ホームPLMNについて検索をしている。積極的な検索パターンは、バッテリーレベルが、あらかじめ決定された閾値より上である場合、または無線デバイスがチャージされている場合のように、電力保存が問題でない場合に使用されうる。図4Bのタイミング図は、第1のDRXサイクル、Tをともなう。これは、無線デバイスがサービングセルを再び獲得し、入ってくるページについてモニタする間の時間周期、Tをともなう。上記のように、無線デバイスはまた、この時間の間に、サービスを提供するPLMNの近隣のセルについてのチャネル条件を得るか、またはGPSの座標または適応型のパイロットフィルタリングを使用してその位置またはスピードを決定するだろう。さらに、上記のように、Tの後に、無線デバイスがホームPLMNのセルについて検索をする間の他の時間周期、Tが続き、Tの後に、デバイスが、その回路のほとんどのスイッチをオフにすることによって電力保存モードに入る間の時間周期、Tが続く。図4Bのタイミング図は、図4BにおけるT図4Aにおいて対応する時間周期よりも長く、図4BにおけるT図4Aにおいて対応する時間周期よりも短いことにおいて図4Aのタイミング図とは異なる。図4Aにおけるように、サイクルは、第2のDRXサイクル、Tにおいて繰り返す。
【0040】
図4Cは、積極的な検索パターンを使用するセル検索の他のタイミング図を例示する。1つの実施形態では、そのようなセル検索パターンを使用する無線デバイスは、ビジターPLMNによってサービスを提供され、ホームPLMNについて検索をしている。図4Cの検索パターンは、バッテリーレベルが、あらかじめ決定された閾値よりも上である場合、または無線デバイスがチャージされている場合のように電力保存が問題でない場合であって、次のDRXサイクルの前に、サービスを提供するセルの信号が劣化する、サービスを提供するセルの再獲得が失敗する、およびデバイスがページを逃す場合を回避するためにチャネル条件が急速に変化している場合に使用されうる。
【0041】
図4Cのタイミング図は、図4Aおよび4Bと同様に、第1のDRXサイクル、Tをともない、Tは、無線デバイスがサービングセルを再び獲得し、入ってくるページについてモニタする間の時間周期、TM1をともない、TM1の後に、無線デバイスがホームPLMNのセルについて検索をする間の時間周期、TS1が続き、TS1の後に、デバイスが、その回路のほとんどのスイッチをオフにすることによって電力保存モードに入る間の時間周期、TP1が続く。図4Cのタイミング図は、第1のDRXサイクル、Tがまた、無線デバイスがサービングセルを再び獲得し、入ってくるページについてモニタする間の第2の時間周期、TM2を含み、TM2の後に、無線デバイスがホームPLMNのセルについて検索をする間の第2の時間周期TS2が続き、TS2の後に、デバイスが、その回路のほとんどのスイッチをオフにすることによって電力保存モードに入る間の第2の時間周期、TP2が続くことにおいて図4Aおよび4Bのタイミング図と異なる。図4Cにおいて図示されるように、TS1およびTS2は、等しくない場合がある。図4Aおよび4Bにおけるように、サイクルは、第2のDRXサイクル、Tにおいて繰り返す。
【0042】
図3A−3Bおよび4A−4Cに関して上で議論されたモニタリングおよび検索手順は、チャネル条件を決定する、より一般的な方法に該当する。図5は、図1の無線通信デバイス100のような電子デバイスにおけるチャネル条件を決定する方法500のフローチャートである。プロセス500は、ブロック510において、少なくとも1つのチャネルのチャネル条件の第1の周期における周期的な決定をともなう。トランシーバ160、モデム150、およびプロセッサ110の1つ以上は、例えば、アンテナ170を通して受信された信号に基づいてチャネル条件を決定しうる。1つの実施形態では、チャネル条件は、特定のチャネルにわたって受信された信号電力を示す値である。他の実施形態では、チャネル条件は、チャネルの信号対雑音比を示す値である。他の実施形態では、チャネル条件は、チャネルが「良い(good)」かどうかまたは「悪い(bad)」かどうかを示すブール条件(Boolean condition)である。この条件は、チャネル上で送信される巡回冗長検査(CRC)を分析することによって決定されうる。チャネル条件は、少なくとも1つのチャネルについて決定される。1つの実施形態では、1つ以上のチャネルについてのチャネル条件が決定される。例えば、サービスを提供するセルのチャネルのチャネル条件および近隣のセルのチャネルのチャネル条件は、両方とも、第1の周期ごとに決定されうる。
【0043】
プロセス500は、電子デバイスの条件が決定されるブロック520に続く。決定は、例えば、プロセッサ110によって実行されうる。1つの実施形態では、条件は、ブール条件である。例えば、1つの実施形態では、条件は、電子デバイスが外部の電力ソースから電力を受信しているかどうかを示す。例えば、図1の無線通信デバイス100が、バッテリーチャージャを通してコンセントまたはシガーライターソケットに接続される場合、条件は、この接続を示しうる。1つの実施形態では、条件は、電子デバイスが、外部の電力ソースから少なくともあらかじめ決定された閾値の量の電力を受信しているかどうかを示す。他の実施形態では、条件は、バッテリーのバッテリーレベルが、あらかじめ決定された閾値より上であるかどうか、または電子デバイスのスピードまたは速度が、あらかじめ決定された閾値より上であるかどうかを示すブール条件である。他の実施形態では、電子デバイスの条件は、電子デバイスにサービスを提供するチャネルが、あらかじめ決定された閾値よりも上の受信信号電力、あらかじめ決定された閾値よりも上の信号対雑音比、またはあらかじめ決定された閾値よりも上の可変性メトリックを有するかどうかを示すブール条件である。さらに他の実施形態では、電子デバイスの条件は、電子デバイスにサービスを提供するチャネルが「良い(good)」チャネルであるかどうかを示すブール条件である。ブール条件は、1ビットのフラグとしてメモリ120内に記憶されうる。これは、条件が真(true)である場合に「1」と示され、そうでない場合に「0」と示される。
【0044】
他の実施形態では、電子デバイスの条件は、非ブール条件である。これは、2以上の計数値(discrete values)または連続値(continuous value)のいずれかをとりうる。例えば、1つの実施形態では、条件は、外部の電力ソースから受信されている電力の量または無線通信デバイス100のバッテリー180のバッテリーチャージレベルを示す。バッテリーチャージレベルおよび、したがって、チャージング条件は、25%、50%、75%、および100%のような計数値の数のうちの1つによって表されうる。他の実施形態では、条件は、電子デバイスのスピードまたは速度を示す。他の実施形態では、電子デバイスの条件は、電子デバイスにサービスを提供するチャネルに基づき、受信信号電力、信号対雑音比、または可変性メトリックでありうる。可変性メトリックは、チャネル条件が変化している場合に、高い場合があり、チャネル条件が変化していない場合に、低い場合がある。例えば、可変性メトリックは、フィルタされたおよび瞬間の(instantaneous)信号の間のエラーを最小にするように適応させて変化されるフィルタ係数のバリエーションに基づきうる。
【0045】
次に、ブロック530では、第2の周期は、決定された条件に基づいて選択される。1つの実施形態では、プロセッサ110は、第2の周期を選択する。第2の周期は、メモリ120内に記憶されるルックアップテーブルを使用してプロセッサ110によって選択されうる。例えば、第2の周期は、条件が偽(false)である場合、第1の周期と等しいものとして選択されるが、条件が真である場合、第1の周期と異なるものとして選択されうる。他の実施形態では、プロセッサ100は、条件を入力変数として含む数式を使用して第2の周期を選択する。例えば、周期は、バッテリー180のチャージレベルに比例して増加されるまたは減少されうる。
【0046】
ブロック530において決定された第2の周期に基づいて、プロセッサ500は、第2の周期における少なくとも1つのチャネルのチャネル条件の周期的な決定をともなうブロック540に続く。ブロック540と関連するステップは、第1の周期とは異なりうる第2の周期である周期性の例外をともなうブロック510と関係して上で説明されたように実行されうる。プロセス500は、電子デバイスの条件が決定されるブロック520に戻ることで少なくとも部分的に繰り返す。
【0047】
図6は、セルについて検索をする方法600を例示するフローチャートである。方法600は、ブロック610において、電子デバイスのチャージング条件の決定をともなう。決定は、例えば、図1のプロセッサ110によって実行されうる。1つの実施形態では、条件は、ブール条件である。例えば、1つの実施形態では、条件は、電子デバイスが外部の電力ソースから電力を受信しているかどうか、バッテリーレベルが、あらかじめ決定された閾値より上であるかを示す。例えば、図1の無線通信デバイス100が、バッテリーチャージャを通してコンセントまたはシガーライターソケットへ接続される場合、条件は、この接続を示しうる。ブール条件は、1ビットのフラグとしてメモリ120内に記憶されうる。これは、条件が真である場合に「1」と示されるか、または条件が偽である場合に「0」と示される。
【0048】
他の実施形態では、電子デバイスの条件は、非ブール条件である。これは、2つ以上の計数値または連続の値のいずれかをとりうる。例えば、1つの実施形態では、条件は、外部の電力ソースから受信されている電力の量または無線通信デバイス100のバッテリー180のバッテリーチャージレベルを示す。バッテリーチャージレベルおよび、したがって、チャージング条件は、25%、50パーセント、75%、および100%のような計数値の数のうちの1つによって表されうる。
【0049】
次に、ブロック620では、検索持続時間は、チャージング条件に基づいて決定される。1つの実施形態では、プロセッサ110は、検索持続時間を選択する。検索持続時間は、メモリ120内に記憶されるルックアップテーブルを使用してプロセッサ110によって選択されうる。例えば、検索持続時間は、チャージング条件が偽である場合に第1の持続時間として選択されるが、条件が真である場合に第2の持続時間として選択されうる。他の実施形態では、プロセッサ100は、チャージング条件を入力変数として含む数式を使用して検索持続時間を選択する。例えば、検索持続時間は、バッテリー180のチャージレベルに比例して増加されまたは減少されうる。
【0050】
ブロック620において決定された検索持続時間に基づいて、プロセス600は、各周期内の検索持続時間の間、あらかじめ決定された周期において、セルについての周期的検索をともなうブロック630に続く。すなわち、各あらかじめ決定された周期の間、電子デバイスは、セルについて検索をする検索持続時間と等しい時間の量を費やす。例えば、電子デバイスは、ビジターPLMNのセルによってサービスを提供されている間にホームPLMNのセルについて検索をしている場合がある。この場合、あらかじめ決定された周期は、DRXサイクルでありうる。図4Cにおいて例示されるように、検索をすることに費やされた時間の量は、必ずしも連続している必要はない。プロセス600は、電子デバイスのチャージング条件が決定されるブロック610に戻ることで少なくとも部分的に繰り返す。
【0051】
図7は、セルについて検索をする他の方法700を例示するフローチャートである。方法700は、ブロック710において、電子デバイスのチャージング条件の決定により開始する。ブロック710と関連するステップは、図6のブロック610に関係して上記に説明されるように実行されうる。
【0052】
次に、ブロック720において、検索デューティサイクルは、チャージング条件に基づいて決定される。1つの実施形態では、プロセッサ110は、検索デューティサイクルを選択する。検索デューティサイクルは、メモリ120内に記憶されるルックアップテーブルを使用してプロセッサ110によって選択されうる。例えば、検索デューティサイクルは、チャージング条件が偽である場合、第1のデューティサイクルとして選択されうるが、条件が真である場合、第2のデューティサイクルとして選択されうる。他の実施形態では、プロセッサ100は、チャージング条件を入力変数として含む数式を使用して検索デューティサイクルを選択する。例えば、検索デューティサイクルは、バッテリー180のチャージレベルに比例して増加されうるまたは減少されうる。
【0053】
継続して、ブロック730では、第1のセルのページングチャネルは、第1の時間においてモニタされる。ページングチャネルをモニタするために、電子デバイスは、第1のセルを再び獲得する必要がありうる。1つの実施形態では、電子デバイスは、第1のセルのページングチャネルをモニタし、入ってくるページが受信される場合、コールを開始し、アクティブモードに入る。同じ第1の時間において、またはその近くにおいて、電子デバイスはまた、第1のセルのページングチャネルまたは第1のセルの他のチャネルのチャネル条件を決定しうる。
【0054】
ブロック750では、以下で説明されるブロック740の後、第1のセルのページングチャネルは、第2の時間において同様にモニタされる。第2の時間は、DRXサイクルまたは2.56秒のような第1の時間からのあらかじめ決定された時間でありうる。
【0055】
2つのモニタリングステップのブロック730と750との間のブロック740において、第2のセルについての検索が、決定されたデューティサイクルにしたがって実行される。例えば、電子デバイスは、ビジターPLMNのセルによってサービスを提供されている間に、ホームPLMNのセルについて検索をしうる。第1の時間と第2の時間との間で、検索をすることに費やされた時間の量対スリープすること(または検索することではない)に費やされた時間の量は、デューティサイクルにしたがって決定され、チャージング条件に基づく。図4Cにおいて例示されるように、検索することに費やされる時間の量は、必ずしも連続的である必要はない。プロセス700は、電子デバイスのチャージング条件が決定されるブロック710に戻ることで少なくとも部分的に繰り返す。
【0056】
図8および9は、電子デバイスにおいて電力を保存する方法を例示するフローチャートである。図8および9は、各々電力保存モードを参照する。図2に関係して上で説明されたように、無線通信デバイスは、その回路が使用されていない場合、および使用されることを期待されていない場合、その回路のほとんどをオフにすることによってバッテリー電力を保存しうる。デバイスが第1のセルによってサービスを提供されており、第1のセルもしくは他のセルをモニタするまたは他のセルについて検索をすることを望む場合、特定の回路は、モニタリングまたは検索オペレーションを実行するために電力を供給される必要がある。したがって、デバイスは、特定の回路が電力を供給される非電力保存モードと、特定の回路が電力を供給されない電力保存モードとの間で繰り返す。したがって、デバイスは、非電力保存モードにある間に電力保存モードにある間よりも多い、バッテリーもしくは外部の電力ソースのいずれかまたはその両方からの電力を使用する。
【0057】
非電力保存モードから電力保存モードに入ることは、特定の回路に電力を供給しないことにより識別可能であるのに対し、非電力保存モードへ電力保存モードを出ることは、特定の回路に電力を供給することにより識別可能である。
【0058】
図8は、電子デバイスにおいて電力を保存する方法800を例示するフローチャートである。方法800は、ブロック810において、電子デバイスの条件の決定により開始する。ブロック810と関連するステップは、図5のブロック520に関係して上で説明されたように実行されうる。
【0059】
次に、ブロック820において、電力保存周期は、決定された条件に基づいて選択される。1つの実施形態では、プロセッサ110は、電力保存周期を選択する。電力保存周期は、メモリ120内に記憶されるルックアップテーブルを使用してプロセッサ110によって選択されうる。例えば、電力保存周期は、条件が偽である場合、第1の時間の周期と等しいものとして選択されるが、条件が真である場合、第2の時間の周期と等しいものとして選択される。他の実施形態では、プロセッサ100は、条件を入力変数として含む数式を使用して電力保存周期を選択する。例えば、電力保存周期は、バッテリー180のチャージレベルに比例して増加されるまたは減少されうる。
【0060】
継続して、ブロック830において、デバイスは、電力保存モードに入り、ブロック820において決定された電力保存周期の間、当該モードに残る。電力保存モードに入ることは、ブロック810において条件を決定するために使用される電子デバイスの回路に電力を供給しないことを含みうる。決定された電力保存周期が過ぎるまで、回路は、電力を供給されないままである。電子デバイスが再び回路に電力を供給する時点で、プロセスは、ブロック810に戻り、回路は、条件を決定するために再び使用される。
【0061】
図9は、電子デバイスにおいて電力を保存する他の方法を例示するフローチャートである。方法900は、ブロック910において、電子デバイスのチャージング条件の決定により開始する。図6のブロック610に関して上で説明されたように、ブロック910と関連するステップが実行されうる。
【0062】
次に、ブロック920において、第1の持続時間および第2の持続時間がチャージング条件に基づいて決定される。ここで、第1および第2の持続時間は、あらかじめ決定された持続時間を合計する。第1および第2の持続時間が、あらかじめ決定された持続時間の合計であるので、第1の持続時間または第2の持続時間のうちの1つの選択は、直ちにもう一方を意味する。1つの実施形態では、プロセッサ110は、第1および第2の持続時間を選択する。第1の持続時間および第2の持続時間は、メモリ120内に記憶されるルックアップテーブルを使用してプロセッサ110によって選択されうる。例えば、第1および第2の持続時間は、チャージング条件が偽である場合に第1の値として選択されうるが、条件が真である場合に第2の値として選択されうる。他の実施形態では、プロセッサ100は、チャージング条件を入力変数として含む数式を使用して第1の持続時間および第2の持続時間を選択する。例えば、第1の持続時間は、バッテリー180のチャージレベルに比例して減少されうるのに対し、第2の持続時間は、バッテリーのチャージレベルに比例して増加されうる。
【0063】
継続して、ブロック930では、デバイスは、あらかじめ決定された周期にしたがって、周期的に、第1の持続時間の間電力保存モードにあり、第2の持続時間の間非電力保存モードにある。電力保存モードに入ることは、セルについて検索をするために使用される電子デバイスの回路に電力を供給しないことを含みうるのに対して、非電力保存モードに入ることは、回路に電力を供給することを含む。いくつかの実施形態では、第1の持続時間を合計する間に、電力保存モードにおいて費やされる時間は、電力保存モードにおいて連続的に費やされない。ブロック930のあと、方法900は、プロセスを繰り返すためにブロック910に戻る。
【0064】
図10は、電子デバイスのある条件に依拠する可能な検索方式を例示する概念的フローチャートである。フローチャートは、電子デバイスがチャージしているか否かが決定されるブロック1010において開始する。デバイスがチャージしている場合、フローチャートは、積極的な検索パターンが選択されるブロック1020に続くのに対して、デバイスがチャージしていない場合、フローチャートは、保存検索パターンが選択されるブロック1025へ続く。積極的および保守的(conservative)な検索パターンが図4A−4Cにおいて例示される。
【0065】
ブロック1020から、フローチャートは、電子デバイスが同じサービスタイプのセルまたは異なるサービスタイプのセルについて検索をしているか否かを決定されるブロック1030に続く(およびブロック1025から、フローチャートは、ブロック1035に続く)。ブロック1025または1035のいずれかから、異なるサービスタイプのセルが検索されている場合、他の条件は考慮されず、プロセスは、積極的な検索を確認するブロック1040、または保守的な検索を確認するブロック1045のいずれかに移動する。休止中の検索に関連する追加の説明が、本願全体において参照によって本願に組み込まれる、米国特許出願番号12/479,234において説明される。
【0066】
ブロック1030において、同じサービスタイプのセルが検索されていると決定される場合、プロセスは、電子デバイスが高速で移動しているかが決定されるブロック1050に移動する。これは、図5のブロック520に関して上で説明されたように、速度を、あらかじめ決定された閾値と比較することによって、または適応型のフィルタ係数を分析することによって決定されうる。電子デバイスが高速で移動していると決定される場合、フローチャートは、より高い頻度のウェイクアップが選択されるブロック1060に続く。乗り物が高速で移動していないと決定される場合、フローチャートは、より高い頻度のウェイクアップまたはより低い頻度のウェイクアップのいずれかが選択されうるブロック1066に続く。電子デバイスは、チャージされているので、より高い頻度でウェイクアップするよう動機付けられるが、高速で移動していないので、より低い頻度でウェイクアップするようにも動機付けされる。したがって、動機付けが制御されるか、または2つの間のバランスが達成されるかのいずれかである。
【0067】
ブロック1035において、同じサービスタイプのセルが検索されていると決定される場合、プロセスは、電子デバイスが高速で移動しているかを決定されるブロック1055に移動する。図5のブロック520に関係して上で説明されたように、これは、速度を、あらかじめ決定された閾値と比較することによって、または適応型のフィルタ係数を分析することによって決定されうる。電子デバイスが高速で移動していないと決定される場合、フローチャートは、より低い頻度のウェイクアップが選択されるブロック1065に続く。乗り物が高速で移動していると決定される場合、フローチャートは、より高い頻度のウェイクアップまたはより低い頻度のウェイクアップのいずれかが選択されるブロック1066に移動する。電子デバイスは、チャージされていないので、より低い頻度でウェイクアップするように動機付けられるが、電子デバイスは、高速で移動しているので、より高い頻度でウェイクアップするようにも動機付けられる。したがって、動機付けが制御されるか、または2つの間のバランスが達せられうるかのいずれかである。
【0068】
詳細な説明は、本発明の特定の事例を説明しているが、当業者は、本発明の概念から逸脱することなく本発明のバリエーションを考案しうる。当業者は、情報および信号は、様々な異なる技術および技法のいずれかを使用して表されうることを理解するだろう。例えば、上記の説明を通して参照されうるデータ、命令、コマンド、情報、信号、ビット、シンボル、およびチップは、電圧、回路、電磁波、磁場または磁粒子、光波動場または光粒子、またはこれらのものの任意の組み合わせによって表されうる。信号および閾値という用語は、信号変調技術に依拠しうる。パルス振幅変調(PAM:Pulse Amplitude Modulation)が使用される場合、電圧振幅または信号の電力は、その値を表す。その場合、閾値は、単に電力値である。位相シフトキーイングが使用される場合、受信された信号電圧のサインに変換することができる信号の位相は、信号の値を表しうる。この場合において、信号が複数のシンボルにわたって統合される場合、受信された信号のサインおよび振幅は、ともに信号の値を示す。
【0069】
当業者は、本願において開示された事例に関して説明された様々な例示的な論理ブロック、モジュール、回路、方法、およびアルゴリズムは、電子的ハードウェア、コンピュータソフトウェア、または両方の組み合わせとして実装されうることをさらに認識するだろう。ハードウェアとソフトウェアのこの互換性を明白に例示するために、様々な例示的なコンポーネント、ブロック、モジュール、回路、方法、およびスアルゴリズムがそれらの機能性の観点から一般に上で説明された。そのような機能性がハードウェアまたはソフトウェアとして実装されるかどうかは、システム全体に課される特定のアプリケーションおよび設計の制約に依拠する。当業者は、各々の特定のアプリケーションについて様々な方法で、説明された機能性を実装することができるが、そのような実装決定は、本発明の範囲から逸脱していると解釈されるべきではない。
【0070】
本願において開示された事例と関連して説明された様々な例示的論理ブロック、モジュール、および回路は、汎用目的プロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、特定用途集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)または他のプログラマブル論理デバイス、離散ゲートまたはトランジスタ論理、離散ハードウェアコンポーネント、またはこれらのものの任意の組み合わせであって、本願において説明された機能を実行するように設計されたものによって実装または実行されうる。汎用目的プロセッサは、マイクロプロセッサでありうるが、代替的に、プロセッサは、任意の従来のプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、または状態機械でありうる。プロセッサはまた、コンピュータ計算デバイスの組み合わせ(例えば、DSPとマイクロプロセッサとの組み合わせ、複数のマイクロプロセッサ、DSPコアと結合した1つまたは複数のマイクロプロセッサ、または任意の他のそのような構成)として実装されうる。
【0071】
本願において開示された事例と関係して説明された方法またはアルゴリズムは、ハードウェア、プロセッサによって実行されるソフトウェアモジュール、またはその2つの組み合わせにおいて直接具体化されうる。ソフトウェアモジュールは、RAMメモリ、フラッシュメモリ、ROMメモリ、EPROMメモリ、EEPROMメモリ、レジスタ、ハードディスク、リムーバブルディスク、CD−ROM、または当該技術分野において既知の記憶媒体の任意の他の形式に存在しうる。記憶媒体は、プロセッサが記憶媒体から情報を読み出す、または記録媒体に情報を書き込むことができるように、プロセッサに結合されていてもよい。その代わりに、記録媒体は、プロセッサと一体化されていてもよい。プロセッサおよび記憶媒体は、ASICに存在してもよい。
【0072】
1つまたは複数の典型的な実施形態では、説明された機能は、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、またはこれらのものの任意の組み合わせにおいて実装されうる。ソフトウェアにおいて実装される場合、当該機能は、コンピュータ可読媒体上で1つまたは複数の命令またはコードとして記憶されるまたは送信されうる。コンピュータ可読媒体は、ある場所から別の場所へのコンピュータプログラムの伝送を容易にする任意の媒体を含む通信媒体とコンピュータ記憶媒体の両方を含む。記憶媒体は、汎用目的コンピュータまたは特殊目的コンピュータによってアクセスされることができる任意の利用可能な媒体でありうる。制限ではなく一例として、そのようなコンピュータ可読媒体は、RAM、ROM、EEPROM、CD−ROM、または他の光ディスク記憶装置、磁気ディスク記憶装置または他の磁気記憶装置、または汎用目的コンピュータもしくは特殊目的コンピュータまたは汎用目的プロセッサもしくは特殊目的プロセッサによってアクセス可能な命令形式またはデータ構造の手段で所望のプログラムコードを搬送または記憶するために使用されることができる任意の他の媒体を備えることができる。いずれの接続もまたコンピュータ可読媒体と適切に呼ばれる。例えば、ソフトウェアが、同軸ケーブル、光ファイバーケーブル、ツイストペア、デジタル加入者ライン(DSL)、または赤外線、ラジオ、およびマイクロウェーブのような無線技術を使用するウェブサイト、サーバ、または他の遠隔ソースから送信される場合、同軸ケーブル、光ファイバーケーブル、ツイストペア、DSL、または赤外線、ラジオ、およびマイクロウェーブのような無線技術は、媒体の定義に含まれる。本願において使用されるように、ディスク(diskおよびdisc)は、コンパクトディスク(CD)、レーザーディスク(登録商標)、光ディスク、デジタルバーサタイルディスク(DVD)、フロッピーディスク、およびブルーレイ(登録商標)ディスクを含む。ここで、通常、disksは、磁気的にデータを再生するのに対し、discsは、レーザーにより光学的にデータを再生する。上記の組み合わせもコンピュータ可読媒体の範囲内に含まれるべきである。
【0073】
開示された事例の以前の説明は、当該技術分野の技術者の誰もが本件発明を作るまたは使用することができるように提供される。これらの事例に対する様々な修正は、当該技術分野の技術者に直ちに明確となり、本件明細書において定義された一般原則は、本件発明の要旨または範囲から逸脱することなく他の事例に適用されることができる。したがって、本件発明は、本件明細書において示される事例に制限されるよう意図されないが、本件明細書において開示された原則および新規の特徴と一致する最も広い範囲を与えられるべきである。
以下に、本願出願の当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
[C1]
電子デバイスにおいてチャネル条件を決定する方法であって、前記方法は、
第1の周期にしたがって、少なくとも1つのチャネルのチャネル条件を周期的に決定することと、
前記電子デバイスの条件を決定することと、
前記電子デバイスの前記決定された条件に少なくとも部分的に基づいて前記第1の周期と異なる第2の周期を選択することと、
前記第2の周期にしたがって、前記少なくとも1つのチャネルの前記チャネル条件を周期的に決定することと
を具備する方法。
[C2]
前記チャネル条件は、受信された信号電力または信号対雑音比のうちの少なくとも1つを具備する、C1に記載の方法。
[C3]
前記少なくとも1つのチャネルは、サービスを提供するセルのチャネルおよび近隣のセルのチャネルを具備する、C1に記載の方法。
[C4]
前記決定されたチャネル条件に少なくとも部分的に基づいて前記近隣のセルによるサービスを開始することをさらに具備する、C3に記載の方法。
[C5]
前記電子デバイスの前記条件は、前記電子デバイスのスピードを示す、C1に記載の方法。
[C6]
前記電子デバイスの前記条件は、前記電子デバイスが外部の電力供給から電力を受信しているかどうかを示す、C1に記載の方法。
[C7]
前記条件は、前記電子デバイスのバッテリーチャージレベルを示す、C1に記載の方法。
[C8]
前記第2の周期は、前記第1の周期よりも短い、C1に記載の方法。
[C9]
少なくとも1つのチャネル上で無線で通信するように構成されるトランシーバと、
第1の周期にしたがって、前記チャネルのうちの少なくとも1つのチャネル条件を周期的に決定し、
前記電子デバイスの条件を決定し、
前記電子デバイスの前記決定された条件に少なくとも部分的に基づいて前記第1の周期と異なる第2の周期を選択し、および
前記第2の周期にしたがって、前記チャネルのうちの少なくとも1つの前記チャネル条件を周期的に決定する
ように構成されるプロセッサと
を具備する電子デバイス。
[C10]
前記チャネルのうちの少なくとも1つは、サービスを提供するセルのチャネルおよび近隣のセルのチャネルを具備する、C9に記載の電子デバイス。
[C11]
前記プロセッサは、前記決定されたチャネル条件に少なくとも部分的に基づいて前記トランシーバを通して前記近隣のセルによるサービスを開始するように構成される、C10に記載の電子デバイス。
[C12]
前記電子デバイスの速度を決定するように構成される速度センサをさらに具備し、前記条件は、前記電子デバイスの前記速度を示す、C9に記載の電子デバイス。
[C13]
前記速度センサは、全地球測位システム(GPS)、加速度計、または適応型パイロットフィルタリングモジュールのうちの少なくとも1つを具備する、C12に記載の電子デバイス。
[C14]
外部の電力供給へ前記電子デバイスを接続するように構成されるジャックをさらに備え、前記電子デバイスの前記条件は、前記電子デバイスが前記外部の電力供給から電力を受信しているかどうかを示す、C9に記載の電子デバイス。
[C15]
外部の電力供給から電磁波を通して電力を無線で受信するための電力インターフェースをさらに具備し、前記電子デバイスの前記チャージング条件は、前記電子デバイスが前記外部の電力供給から電力を受信しているかどうかを示す、C9に記載の電子デバイス。
[C16]
バッテリーをさらに具備し、前記電子デバイスの前記条件は、前記電子デバイスのバッテリーチャージレベルを示す、C9に記載の電子デバイス。
[C17]
第1の周期にしたがって、少なくとも1つのチャネルのチャネル条件を周期的に決定するための手段と、
前記電子デバイスの条件を決定するための手段と、
前記電子デバイスの前記決定された条件に少なくとも部分的に基づいて前記第1の周期と異なる第2の周期を選択するための手段と、
前記第2の周期にしたがって、前記少なくとも1つのチャネルの前記チャネル条件を周期的に決定するための手段と
を具備する電子デバイス。
[C18]
1つまたは複数のプロセッサによって実行されるとき、電子デバイスにおいてチャネル条件を決定する方法をコンピュータに実行させる命令を記憶するコンピュータ可読媒体であって、前記方法は、
第1の周期にしたがって、少なくとも1つのチャネルのチャネル条件を周期的に決定することと、
前記電子デバイスの条件を決定することと、
前記電子デバイスの前記決定された条件に少なくとも部分的に基づいて前記第1の周期と異なる第2の周期を選択することと、
前記第2の周期にしたがって、前記少なくとも1つのチャネルの前記チャネル条件を周期的に決定することと
を具備する、コンピュータ可読媒体。
[C19]
セルについて検索をする方法であって、前記方法は、
電子デバイスのチャージング条件を決定することと、
前記チャージング条件に少なくとも部分的に基づいて検索持続時間を選択することと、
あらかじめ決定された周期にしたがって、各周期内で前記検索持続時間の間セルについて周期的に検索をすることと
を具備する方法。
[C20]
前記あらかじめ決定された周期にしたがって、サービスを提供するセルのチャネルを周期的にモニタすることをさらに具備する、C19に記載の方法。
[C21]
前記サービスを提供するセルは、より好ましくないネットワークと関連付けられ、前記セルは、より好ましいネットワークと関連付けられる、C20に記載の方法。
[C22]
前記電子デバイスの前記チャージング条件は、前記電子デバイスが外部の電力供給から電力を受信しているかどうかを示す、C19に記載の方法。
[C23]
検索持続時間を選択することは、前記電子デバイスが前記外部の電力供給から前記電力を受信している場合、第1の持続時間を選択すること、前記電子デバイスが前記外部の電力供給から前記電力を受信していない場合、第2の持続時間を選択することとを具備し、前記第1の持続時間は、前記第2の持続時間よりも大きい、C22に記載の方法。
[C24]
前記検索持続時間の間セルについて検索をすることは、第1のサブ持続時間および非連続の第2のサブ持続時間の間前記セルについて検索をすることを具備する、C19に記載の方法。
[C25]
セルと無線で通信するように構成されるトランシーバと、
前記電子デバイスのチャージング条件を決定し、
前記チャージング条件に少なくとも部分的に基づいて検索持続時間を選択し、
あらかじめ決定された周期にしたがって、各周期内で前記検索持続時間の間前記セルについて周期的に検索をする
ように構成されるプロセッサと
を具備する電子デバイス。
[C26]
前記プロセッサは、前記あらかじめ決定された周期にしたがって、サービスを提供するセルのチャネルを周期的にモニタするようにさらに構成される、C25に記載の電子デバイス。
[C27]
前記サービスを提供するセルは、より好ましくないネットワークと関連付けられ、前記セルは、より好ましいネットワークと関連付けられる、C26に記載の電子デバイス。
[C28]
前記より好ましいネットワークの表示を記憶するように構成されるスマートカードをさらに備える、C27に記載の電子デバイス。
[C29]
前記電子デバイスを外部の電力供給に接続するように構成されるジャックをさらに具備し、前記電子デバイスの前記チャージング条件は、前記電子デバイスが前記外部の電力供給から電力を受信しているかどうかを示す、C25に記載の電子デバイス。
[C30]
前記プロセッサは、前記電子デバイスが前記外部の電力供給から前記電力を受信している場合、第1の持続時間を選択し、前記電子デバイスが前記外部の電力供給から前記電力を受信していない場合、第2の持続時間を選択するように構成され、前記第1の持続時間は、前記第2の持続時間より大きい、C29に記載の電子デバイス。
[C31]
前記電子デバイスのチャージング条件を決定するための手段と、
前記チャージング条件に少なくとも部分的に基づいて検索持続時間を選択するための手段と、
あらかじめ決定された周期にしたがって、各周期内で前記検索持続時間の間セルについて周期的に検索をするための手段と
を具備する、電子デバイス。
[C32]
チャージング条件を決定するための前記手段は、プロセッサ、バッテリー、または電力インターフェースのうちの少なくとも1つを具備し、
前記選択するための手段は、プロセッサまたはメモリのうちの少なくとも1つを具備し、
前記周期的に検索をするための手段は、プロセッサ、トランシーバ、またはアンテナのうちの少なくとも1つを具備する、C31に記載の電子デバイス。
[C33]
1つまたは複数のプロセッサによって実行されるとき、セルについて検索をする方法をコンピュータに実行させる命令を記憶するコンピュータ可読媒体であって、前記方法は、
電子デバイスのチャージング条件を決定することと、
前記チャージング条件に少なくとも部分的に基づいて検索持続時間を選択することと、
あらかじめ決定された周期にしたがって、各周期内で前記検索持続時間の間セルについて周期的に検索することと
を具備する、コンピュータ可読媒体。
図1
図2
図3A
図3B
図4A
図4B
図4C
図5
図6
図7
図8
図9
図10