特許第5925731号(P5925731)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許5925731ワイヤレス通信デバイスにおけるグループ通信の優先順位付け
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5925731
(24)【登録日】2016年4月28日
(45)【発行日】2016年5月25日
(54)【発明の名称】ワイヤレス通信デバイスにおけるグループ通信の優先順位付け
(51)【国際特許分類】
   H04W 68/12 20090101AFI20160516BHJP
   H04M 11/00 20060101ALI20160516BHJP
   H04W 4/06 20090101ALI20160516BHJP
【FI】
   H04W68/12
   H04M11/00 302
   H04W4/06
【請求項の数】16
【外国語出願】
【全頁数】22
(21)【出願番号】特願2013-133731(P2013-133731)
(22)【出願日】2013年6月26日
(62)【分割の表示】特願2011-518891(P2011-518891)の分割
【原出願日】2009年7月15日
(65)【公開番号】特開2013-243698(P2013-243698A)
(43)【公開日】2013年12月5日
【審査請求日】2013年7月26日
【審判番号】不服2015-7160(P2015-7160/J1)
【審判請求日】2015年4月16日
(31)【優先権主張番号】61/080,970
(32)【優先日】2008年7月15日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】61/162,976
(32)【優先日】2009年3月24日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】61/167,077
(32)【優先日】2009年4月6日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】12/502,036
(32)【優先日】2009年7月13日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】595020643
【氏名又は名称】クゥアルコム・インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】QUALCOMM INCORPORATED
(74)【代理人】
【識別番号】100108855
【弁理士】
【氏名又は名称】蔵田 昌俊
(74)【代理人】
【識別番号】100109830
【弁理士】
【氏名又は名称】福原 淑弘
(74)【代理人】
【識別番号】100158805
【弁理士】
【氏名又は名称】井関 守三
(74)【代理人】
【識別番号】100194814
【弁理士】
【氏名又は名称】奥村 元宏
(72)【発明者】
【氏名】ベス・アン・ブレワー
(72)【発明者】
【氏名】アシュトシュ・アグガーウォル
【合議体】
【審判長】 水野 恵雄
【審判官】 加藤 恵一
【審判官】 吉田 隆之
(56)【参考文献】
【文献】 特表平8−502639(JP,A)
【文献】 特開2008−148198(JP,A)
【文献】 特表平8−508373(JP,A)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ワイヤレス通信システム内で、所定の処理タスクを切断することを所定のアクセス端末に強いる方法において、
前記所定のアクセス端末が前記所定の処理タスクを実行しているときに、グループ通信セッションに関連するアラートを前記所定のアクセス端末において受信することと、
前記所定の処理タスクを切断することを前記所定のアクセス端末に強いるように、前記アラートが構成されているか否かを前記所定のアクセス端末において決定することと、
前記所定の処理タスクを切断することを前記所定のアクセス端末に強いるように、前記アラートが構成されていると決定したときに、前記所定のアクセス端末がアナウンスされたグループ通信セッションに加わることなく、進行中の前記所定の処理タスクを切断することとを含み、
前記所定の処理タスクは、前記所定のアクセス端末において実行されている現在の通信セッションであり、
前記アラートは、前記グループ通信セッションをアナウンスするアナウンスメッセージに対応する方法。
【請求項2】
前記所定の処理タスクは、グループ通信セッションタイプのものではない前記現在の通信セッションに対応する請求項1記載の方法。
【請求項3】
前記所定の処理タスクは、ゲーミングセッション、ウェブブラウジングセッション、または、1対1の音声通話に関連する請求項2記載の方法。
【請求項4】
前記所定の処理タスクは、現在のグループ通信セッションである前記現在の通信セッションに対応する請求項1記載の方法。
【請求項5】
前記現在のグループ通信セッションは、プッシュ・ツー・トーク(PTT)セッション、プッシュ・ツー・トランスファー(PTX)セッション、半二重通信セッション、または、全二重通信セッションに対応する請求項4記載の方法。
【請求項6】
前記グループ通信セッションは、プッシュ・ツー・トーク(PTT)セッション、プッシュ・ツー・トランスファー(PTX)セッション、半二重通信セッション、または、全二重通信セッションに対応し、
前記方法は、前記半二重通信セッションに対応するグループ通信セッションを検出した際に、データチャネルを通して前記アラートを受信することをさらに含み、音声チャネルは前記PTTセッションに対して使用される請求項1記載の方法。
【請求項7】
ワイヤレス通信システム内で、所定の処理タスクを切断するように構成されているアクセス端末において、
前記アクセス端末が前記所定の処理タスクを実行しているときに、グループ通信セッションに関連するアラートを受信する手段と、
前記所定の処理タスクを切断することを前記アクセス端末に強いるように、前記アラートが構成されているか否かを決定する手段と、
前記所定の処理タスクを切断することを前記所定のアクセス端末に強いるように、前記アラートが構成されていると決定したときに、前記所定のアクセス端末がアナウンスされたグループ通信セッションに加わることなく、進行中の前記所定の処理タスクを切断する手段とを具備し、
前記所定の処理タスクは、前記所定のアクセス端末において実行されている現在の通信セッションであり、
前記アラートは、前記グループ通信セッションをアナウンスするアナウンスメッセージに対応するアクセス端末。
【請求項8】
ワイヤレス通信システム内で、所定の処理タスクを切断するように構成されているアクセス端末において、
前記アクセス端末が前記所定の処理タスクを実行しているときに、グループ通信セッションに関連するアラートを受信するように構成されている論理と、
前記所定の処理タスクを切断することを前記アクセス端末に強いるように、前記アラートが構成されているか否かを決定するように構成されている論理と、
前記所定の処理タスクを切断することを前記所定のアクセス端末に強いるように、前記アラートが構成されていると決定したときに、前記所定のアクセス端末がアナウンスされたグループ通信セッションに加わることなく、進行中の前記所定の処理タスクを切断するように構成されている論理とを具備し、
前記所定の処理タスクは、前記所定のアクセス端末において実行されている現在の通信セッションであり、
前記アラートは、前記グループ通信セッションをアナウンスするアナウンスメッセージに対応するアクセス端末。
【請求項9】
前記所定の処理タスクは、グループ通信セッションタイプのものではない前記現在の通信セッションに対応する請求項8記載のアクセス端末。
【請求項10】
前記所定の処理タスクは、ゲーミングセッション、ウェブブラウジングセッション、または、1対1の音声通話に関連する請求項9記載のアクセス端末。
【請求項11】
前記所定の処理タスクは、現在のグループ通信セッションである前記現在の通信セッションに対応する請求項8記載のアクセス端末。
【請求項12】
前記現在のグループ通信セッションは、プッシュ・ツー・トーク(PTT)セッション、プッシュ・ツー・トランスファー(PTX)セッション、半二重通信セッション、または、全二重通信セッションに対応する請求項11記載のアクセス端末。
【請求項13】
前記グループ通信セッションは、プッシュ・ツー・トーク(PTT)セッション、プッシュ・ツー・トランスファー(PTX)セッション、半二重通信セッション、または、全二重通信セッションに対応し、
前記アクセス端末は、前記半二重通信セッションに対応するグループ通信セッションを検出した際に、データチャネルを通して前記アラートを受信するようにさらに構成され、音声チャネルは前記PTTセッションに対して使用される請求項8記載のアクセス端末。
【請求項14】
コンピュータ読取可能記憶媒体上に記憶された命令を含む、コンピュータ読取可能記憶媒体において、前記命令は、ワイヤレス通信システム内で、所定の処理タスクを切断するように構成されているアクセス端末により実行されるときに、前記アクセス端末に動作を実行させ、
前記命令は、
前記アクセス端末が前記所定の処理タスクを実行しているときに、グループ通信セッションに関連するアラートを受信するためのプログラムコードと、
前記所定の処理タスクを切断することを前記アクセス端末に強いるように、前記アラートが構成されているか否かを決定するためのプログラムコードと、
前記所定の処理タスクを切断することを前記所定のアクセス端末に強いるように、前記アラートが構成されていると決定したときに、前記所定のアクセス端末がアナウンスされたグループ通信セッションに加わることなく、進行中の前記所定の処理タスクを切断するためのプログラムコードとを含み、
前記所定の処理タスクは、前記所定のアクセス端末において実行されている現在の通信セッションであり、
前記アラートは、前記グループ通信セッションをアナウンスするアナウンスメッセージに対応するコンピュータ読取可能記憶媒体。
【請求項15】
前記アラートは、前記所定のアクセス端末によってデコードが成功した前記グループ通信セッションに対する通知メッセージを含み、
前記決定することは、デコードが成功したアラートメッセージの構成を評価し、前記構成が、前記所定のアクセス端末に対して前記所定の処理タスクを切断するように要求するように構成されているか否かを識別する請求項1記載の方法。
【請求項16】
前記所定の処理タスクは、前記現在の通信セッションであり、前記切断するステップは、前記所定のアクセス端末を前記現在の通信セッションから切断する請求項1記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【米国特許法第119条の下での優先権の主張】
【0001】
本特許出願は、“ワイヤレス通信デバイスにおけるグループ通信の優先順位付け”と題し、2008年7月15日に出願された、仮出願第61/080,970号と、“ワイヤレス通信デバイス内での緊急通信セッション”と題し、2009年4月6日に出願された、仮出願第61/167,077号と、“移動体デバイスからの通信に対してトラフィックチャネルリソースを割り振るためのシステムおよび方法”と題し、2009年3月24日に出願された、仮出願第61/162,976号とに対して優先権を主張し、それらのそれぞれは、参照によりそのすべてがここに組み込まれている。
【発明の背景】
【0002】
1.発明の分野
本発明の実施形態は、ワイヤレス通信システム内での、ワイヤレス通信デバイスにおけるグループ通信セッションの優先順位付けに向けられている。
【0003】
2.関連技術の説明
1対1の、または、1対多数のクイック通信を、移動体電話機のようなワイヤレス通信デバイスのグループ間に提供するワイヤレス電気通信サービスが存在し、一般的に、“プッシュ・ツー・トーク”(PTT)能力として呼ばれる。通信ワイヤレスデバイスに対する受信デバイスの特定PTTグループは、通常、キャリアによってセットアップされる。PTT通信接続は、典型的に、スピーカーとグループのそれぞれのメンバーデバイスとの間の半二重通信を起動する、ワイヤレスデバイス上の単一ボタンプッシュによって開始され、いったんボタンが解放されると、デバイスは到来PTT送信を受信することができる。いくつかの構成では、PTTスピーカーは、スピーカーが話をしている間、他のグループメンバーが話すことができない“発言権”を有する。いったんスピーカーがPTTボタンを解放すると、グループの他の任意の個々のメンバーも自らのPTTボタンを使用中にすることができ、自らの発言権を有するだろう。スピーカーを切断して、別のスピーカーを許可しない限り、または、スピーカーが発言権の制御を放棄しない限り、発言権を持つPTTスピーカーが発言権を制御するだろう。
【0004】
いくつかの事例では、発言権を離すようにスピーカーに強いることが必要とされる、または、望ましいことがある。現在のPTTスピーカーに関係なく、ワイヤレス通信デバイスにおいて緊急メッセージを受信することを可能にするために、このことが必要とされてもよい。例えば、火事の際に、消防隊に対する消防署長の命令を、グループ中で受信する最も重要なものであるとして決定してもよい。それゆえ、いくつかの現存するPTTシステムでは、消防署長がPTT通信を送ろうと試みるときに、グループを担当しているグループ通信サーバは、他の任意のグループスピーカーの通信を切断して、消防署長をグループに接続してもよい。
【0005】
別の例は、データチャネル上で送信されている他の何らかのアプリケーションに対してデータチャネルの優先権を得ている、ワイヤレス通信デバイスにより受信される必要があるアプリケーションであってもよい。例えば、アプリケーションは、その瞬間に、ワイヤレス通信デバイス上で受信されて、インストールされる必要があるセキュリティパッチであってもよい。したがって、アプリケーションがワイヤレスデバイスにプッシュされるときに、現在のあらゆるデータ通信を切断して、セキュリティパッチ通信が生じることを可能にすることが必要とされてもよい。
【0006】
現在、競合するアプリケーション間で強いられているように、発言権または通信優先度を放棄することをスピーカーに強いるかもしれないさまざまな方法がある。例えば、通信グループにサービスを提供している通信サーバに関して、サーバには、“容赦のない優先使用”能力が提供されていてもよい。グループ通信サーバにおいて通信を受信するときに、サーバは、通信の優先度を決定して、スピーカーを“リスニング”している、または、スピーカーから通信を受信している、通信グループ中の通信デバイスのうちの1つ以上の通信デバイスの発言権から、スピーカーを取り除くことができる。しかしながら、この優先順位付けスキーマは変更することが難しく、グループセッションを調停し、各参加グループメンバーに対して優先度ルールを実施しているグループ通信サーバに対する修正を要求する。
【概要】
【0007】
実施形態は、ワイヤレス通信システム内での、アクセス端末(AT)におけるサーバ調停のグループ通信セッション間での切り替えに向けられている。ATは、第2のグループ通信セッションをアナウンスするアナウンスメッセージを受信したときに、第1のグループ通信セッションに参加していて、第1および/または第2のグループ通信セッションに対する優先度レベルを獲得し、優先度レベルに基づいて、セッション間を切り替えるか否かを決定する。別の実施形態では、ATは、グループ通信セッションに関連するアラートを受信したときに、所定の処理タスク(例えば、ゲーミングセッション、音声通話、グループセッション等)に参加している。所定の処理タスクを切断することを所定のアクセス端末に強いるように、アラートが特に構成されている場合、ATが、アナウンスされたグループ通信セッションに後に加わるか否かに関係なく、ATは所定の処理タスクを切断する。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1図1は、ワイヤレスネットワークを通して、グループ通信サーバおよび他のコンピュータデバイスと通信しているワイヤレス電気通信デバイスの指定されたPTTグループを持つワイヤレスネットワークの1つの実施形態の代表的なダイヤグラムである。
図2図2は、PTTグループメンバーのワイヤレス電気通信デバイス間の通信をグループ通信サーバに制御させる、一般的なセルラ電気通信構成におけるワイヤレスネットワークの1つの実施形態の代表的なダイヤグラムである。
図3図3は、PTT能力で具現化されるワイヤレス通信デバイスのコンピュータプラットフォームを示しているブロックダイヤグラムである。
図4図4は、ワイヤレス移動体デバイスのコンピューティングプラットフォーム上に内在するソフトウェアレイヤを示しているブロックダイヤグラムである。
図5図5は、本発明の実施形態にしたがった、ワイヤレス通信デバイスのグループ通信インターフェースの状態ダイヤグラムである。
図6図6は、そのプロセスにより、異なる通信セッションのアナウンスを受信したときに、関係する優先度レベルに基づいて、現在の通信セッションを切断することをワイヤレス通信デバイスが選択的に決定できる、本発明の実施形態にしたがったプロセスを示している。
【詳細な説明】
【0009】
本発明の特定の実施形態に向けられている、以下の説明および関連する図面において、本発明の側面を開示する。本発明の範囲から逸脱することなく、代替的な実施形態を考案することができる。付加的に、本発明の関連する詳細を不明瞭にしないために、本発明のよく知られているエレメントは、詳細に説明されないだろう、または、省略されるだろう。
【0010】
この説明では、用語“通信デバイス”、“ワイヤレスデバイス”、“ワイヤレス通信デバイス”、“PTT通信デバイス”、“ハンドヘルドデバイス”、“移動体デバイス”、および、“ハンドセット”は、互換性があるように使用する。用語“通話”および“通信”もまた、互換性があるように使用する。ここで使用する用語“アプリケーション”は、実行可能なおよび非実行可能なソフトウェアファイル、生データ、集約データ、パッチ、ならびに、他のコードセグメントを含むことを意図している。
【0011】
単語“例示的”および/または“例”は、“例、事例、または、例示としての役割を果たす”ことを意味するように、ここでは使用する。“例示的”および/または“例”としてここで説明する何らかの実施形態は、他の実施形態に対して好ましい、または、利点があるものとして解釈される必要はない。同様に、用語“本発明の実施形態”は、本発明のすべての実施形態が、論じられる特徴、利点、または、動作のモードを含むことを要求しない。
【0012】
さらに、例えば、コンピューティングデバイスのエレメントにより実行されることになる一連のアクションに関して、多くの実施形態を説明する。ここで説明するさまざまなアクションは、特定の回路(例えば、特定用途向け集積回路(ASIC))により、1つ以上のプロセッサにより実行されるプログラム命令により、または、双方の組み合わせにより、実行できることを認識するだろう。付加的に、実行の際に、ここで説明する機能性を関係付けられているプロセッサに実行させるだろう対応する組のコンピュータ命令を、その中に記憶している何らかの形態のコンピュータ読取可能記憶媒体内で、ここで説明するこれらの一連のアクションを具現化することを考えることができる。したがって、多数の異なる形態で、本発明のさまざまな側面を具現化することができ、それらのすべては、クレームされている主題事項の範囲内にあることを意図している。加えて、ここで説明する実施形態のそれぞれに対して、対応する形態のこのような何らかの実施形態を、例えば、説明するアクションを実行する“ように構成されている論理”として、ここで説明することができる。
【0013】
ここでアクセス端末(AT)として呼ばれる高データレート(HDR)加入者局は、移動性または静的なものであってもよく、ここでモデムプールトランシーバ(MPT)または基地局(BS)として呼ばれる1つ以上のHDR基地局と通信してもよい。アクセス端末は、1つ以上のモデムプールトランシーバを通して、データパケットを受信し、HDR基地局制御装置にデータパケットを送信する。HDR基地局制御装置は、モデムプール制御装置(MPC)、基地局制御装置(BSC)、および/または、パケット制御機能(PCF)として呼ばれる。モデムプールトランシーバおよびモデムプール制御装置は、アクセスネットワークと呼ばれるネットワークの一部である。アクセスネットワークは、複数のアクセス端末間でデータパケットを伝送する。
【0014】
アクセスネットワークはさらに、企業イントラネットまたはインターネットのような、アクセスネットワークの外側の付加的なネットワークに接続されていてもよく、各アクセス端末とこのような外側のネットワークとの間でデータパケットを伝送してもよい。1つ以上のモデムプールトランシーバとのアクティブなトラフィックチャネル接続を確立しているアクセス端末は、アクティブなアクセス端末と呼ばれ、トラフィック状態中であると言われる。1つ以上のモデムプールトランシーバとのアクティブなトラフィックチャネル接続を確立するプロセス中であるアクセス端末は、接続セットアップ状態中であると言われる。アクセス端末は、ワイヤレスチャネルを通して、あるいは、ワイヤードチャネルを通して、例えば、光ファイバケーブルまたは同軸ケーブルを使用して通信する、何らかのデータデバイスであってもよい。アクセス端末は、さらに、これらに限定されないが、PCカード、コンパクトフラッシュ(登録商標)、外部または内部モデム、あるいは、ワイヤレスまたはワイヤライン電話機を含む、多数のタイプのデバイスのうちの何らかであってもよい。それを通して、アクセス端末がモデムプールトランシーバに信号を送る通信リンクは、リバースリンクまたはリバーストラフィックチャネルと呼ばれる。それを通して、モデムプールトランシーバがアクセス端末に信号を送る通信リンクは、フォワードリンクまたはフォワードトラフィックチャネルと呼ばれる。ここで使用するように、用語トラフィックチャネルは、フォワードまたはリバースのトラフィックチャネルのいずれかのことを指すことができる。
【0015】
さらに、下記で説明する実施形態は、CDMA2000ネットワークアーキテクチャ内でのインプリメンテーションに向けられている。当業者に知られているように、CDMA2000システムおよびネットワークインターフェースの既知の標準規格および構成に対する参照を有することができる。CDMA2000進化データオプティマイズド(EvDO)、IMT−2000、GSM(登録商標)、W−CDMA(登録商標)等のような、他の電気通信標準規格を、ここで開示するインプリメンテーションの実施形態において同様に使用することができる。
【0016】
全体を通して、同一の数字が同一のエレメントを表している図面を参照すると、図1は、グループ通信サーバ32と、ワイヤレス電話機14、スマートページャ16、およびパーソナルデジタルアシスタント(PDA)18のような、ワイヤレスネットワーク20を通して他のワイヤレス電気通信デバイスと通信する、通信グループ12中の1つ以上のワイヤレス電気通信デバイスとを持つシステム10の1つの実施形態を示している。システム10において、各ワイヤレス電気通信デバイス14、16、18は、ワイヤレス通信ネットワーク20を通して、1つ以上の他のワイヤレス電気通信デバイスのターゲットセットと、選択的に、直接通信することが可能である。例えば、移動体電話機14に対するターゲットセットは、ページャ16および/またはPDA18のような、通信グループ12中のすべてのデバイス、または、それらの部分集合とすることができる。
【0017】
この実施形態では、ワイヤレスネットワーク20上にワイヤレスデバイスが存在すること、すなわち、アクセス可能であることを示すために、サーバサイドLAN30上に存在し、ここではグループ通信サーバ32として示されている、グループ通信コンピュータデバイスに対して、ワイヤレスネットワーク20を通して、(移動体電話機14のような)ワイヤレス電気通信デバイスが通知する。グループ通信コンピュータデバイス32は、第1のワイヤレス電気通信デバイスにより指定された1組のターゲットワイヤレス電気通信デバイスとこの情報を共有でき、あるいは、サーバサイドLAN30上に存在する、または、ワイヤレスネットワーク20を通してアクセス可能な、他のコンピュータデバイスと情報を共有することもできる。グループ通信コンピュータデバイス32は、ワイヤレスデバイスに対するグループ識別データを記憶するために、付加された、または、アクセス可能なデータベース34を有することができる。
【0018】
例において、PTT通信のような直接通信は、通信ワイヤレス電気通信デバイス14、16、18と、デバイスのターゲットセットの1つ以上の他のワイヤレス電気通信デバイスとの間で、半二重チャネルを通して確立させることができる。本発明の実施形態は、一般的に、半二重通信セッションに向けられるものとして説明されているが、全二重通信セッション(例えば、VoIP等)を含む何らかのサーバ調停通信セッションに、他の実施形態を向けることができることは、容易に明らかだろう。また、ターゲットセットの少なくとも1つのワイヤレス電気通信デバイスが、グループ通信コンピュータデバイス32に対して、ワイヤレスネットワーク20上のそれらの存在を知らせている場合に、グループ通信コンピュータデバイス32は、ターゲットセットとの要求された直接通信をブリッジしようと試みることができる。
【0019】
ターゲットセットの1つ以上のワイヤレス電気通信デバイスが、グループ通信コンピュータデバイス32に対して、ワイヤレスネットワーク20上のそれらの存在を知らせていない場合に、グループ通信コンピュータデバイス32は、ターゲットセット12に対する直接通信をブリッジすることができないことをワイヤレス電気通信デバイス14、16、18に知らせることもできる。さらに、グループ通信コンピュータデバイス32が、グループ識別データの付加されたデータベース34を有しているとしてここで示されているが、グループ通信コンピュータデバイス32は、その上に存在するグループ識別データを有することができ、ここで説明するすべての記憶機能を実行することができる。またここで示しているのは、アプリケーションとデータのより大きなセグメントとを、コンピュータデバイス間で直ちに送るというよりむしろ、2次データ記憶装置36において記憶できるように、グループメンバーデバイスまたはサーバサイドコンポーネントのいずれかによりアクセスできる2次データ記憶装置36である。
【0020】
グループ通信は、音声や、アプリケーションや、JPEG、TIF、および、これらに類するものにおけるピクチャのようなグラフィックメディアや、あるいは、MP3、MP4、WAV、および、これらに類するもののようなオーディオファイルとすることができる。メディアは、マルチメディアアプリケーション(パワーポイント(登録商標)、MOVファイル、および、これらに類するもの)のような、ビデオあるいはストリーミングメディアとすることもできる。また、例において、グループ通信セッションは、通信グループ12のメンバー間での半二重オーディオ会議に対応することができる。正しく認識されるように、このタイプのグループ通信セッションでは、接続のスピードとメディア配信(例えば、ビデオデータ)の品質とが、エンドユーザに対するサービス品質(QoS)を維持するために重要である。
【0021】
図2は、一般的なセルラ電気通信構成におけるワイヤレスネットワークの1つの実施形態の代表的なダイヤグラムであり、このダイヤグラムは、PTTシステム中のセットグループメンバー(デバイス70、72、74、76)のワイヤレス通信デバイス間の通信を制御するグループ通信サーバ32のような、一連のグループ通信コンピュータデバイスを有する。ワイヤレスネットワークは単なる例示にすぎず、任意のシステムを含むことができ、それにより、遠隔モジュールは、相互間で、ならびに/あるいは、これらに限定されないが、ワイヤレスネットワークキャリアおよび/またはサーバを含む、ワイヤレスネットワーク20のコンポーネント間で、無線通信する。一連のグループ通信サーバ32は、グループ通信サーバLAN50に接続されている。ワイヤレス電話機は、データサービスオプションを使用して、グループ通信サーバ32からのパケットデータセッションを要求することができる。
【0022】
グループ通信サーバ32は、キャリアネットワーク54上に存在するようにここに示されている、PDSN52のようなワイヤレスサービスプロバイダのパケットデータサービスノード(PDSN)に、および/または、ブロードキャストサービングノード(BSN)53に、接続されている。PDSN52およびBSN53と関係する基地局60とは、領域的な通信システム(例えば、アクセスネットワークまたは無線アクセスネットワーク)を構成することができ、さらに、他のサーバサイド50コンポーネントを含んでいてもよく、地理的なまたは仮想的な領域の間のワイヤレス通信デバイス70、72、74、76に対する通信を一括して制御するだろう。各PDSN52またはBSN53は、パケット制御機能(PCF)62を通して、基地局60の基地局制御装置64とインターフェースすることができる。PCF62は、典型的に基地局60中に配置されている。キャリアネットワーク54は、(一般的にデータパケットの形態で)移動体スイッチングセンター(“MSC”)58に送られるメッセージを制御する。キャリアネットワーク54は、ネットワーク、インターネット、および/または、POTS(“プレインオーディナリ電話機システム”)により、MSC58と通信する。典型的に、キャリアネットワーク54とMSC58との間のネットワーク接続またはインターネット接続は、データを転送し、POTSは、音声情報を転送する。MSC58は、1つ以上の基地局60に接続することができる。キャリアネットワークに類似する方法で、MSC58は、典型的に、データ転送のために、ネットワークおよび/またはインターネットの双方により、ならびに、音声情報のために、POTSにより、(時として、“ブランチ・ツー・ソース”として呼ばれる)基地トランシーバ局(BTS)66に接続されている。BTS66は、最終的に、ショートメッセージングサービス(“SMS”)により、または、技術的に知られている他の無線による方法により、ワイヤレスに、セルラ電話機70、72、74、76のようなワイヤレスデバイスにメッセージをブロードキャストし、および、ワイヤレスデバイスからメッセージを受信する。キャリア境界および/またはPTTオペレータネットワーク境界は、ここに説明したような、データの共有を抑制または禁止しないことにも留意すべきである。
【0023】
ワイヤレス電話機14のようなセルラ電話機および移動体電気通信デバイスは、向上したコンピューティング能力を備えるように製造されており、パーソナルコンピュータおよびハンドヘルドPDAと同等になってきている。これらの“スマート”セルラ電話機は、ソフトウェアデベロッパが、ワイヤレスデバイスのプロセッサ上にダウンロード可能なおよびワイヤレスデバイスのプロセッサ上で実行可能なソフトウェアアプリケーションを生成することを可能にする。セルラ電話機14のようなワイヤレスデバイスは、ウェブページや、アプレットや、MIDレットや、ゲームや、データのような、多くのタイプのアプリケーションをダウンロードすることができる。通信グループ12が指定されているワイヤレスデバイス(図1)では、ワイヤレス通信デバイスは、セットの他のメンバーと直接的に接続し、音声およびデータ通信セッションに携わることができる。しかしながら、このようなすべてのグループ直接通信セッションは、通信セッションが、グループ通信サーバ32を通して生じることを意味する‘サーバ調停’であってもよく、または、グループ通信サーバ32の制御におけるものであってもよい。デバイスの各データパケットは、必ずしも、グループ通信サーバ32自体を通って移動する必要はないが、グループ通信サーバ32は、最終的に通信を制御することが可能であってもよい。その理由は、グループ通信サーバ32が、通信グループのメンバーのアイデンティティを認識し、および/または、検索できる、あるいは、通信グループ12のメンバーのアイデンティティを別のコンピュータデバイスに向ける典型的に唯一のサーバサイド30コンポーネントであるからである。
【0024】
以前に論じたように、半二重通信を使用すると、PTT通信は促進されるので、セルラ電話機14のような1つのワイヤレスデバイスが発言権を有しているときに、グループ中の他のワイヤレスデバイスは、“リスニング”している。図3は、本発明の実施形態にしたがった、ワイヤレス電気通信デバイス14(例えば、移動体電話機)を示しているブロックダイヤグラムである。図3を参照すると、ワイヤレス電気通信デバイス14は、デバイスのターゲットセット(例えば、通信グループ12の他のメンバー)への直接通信を開くように構成されているPTTボタン78を備えている。ワイヤレスデバイス14はまた、ワイヤレスデバイス14のユーザに対するグラフィックディスプレイ80を有するように示されている。ワイヤレスデバイス14は、コンピュータプラットフォーム82を備えており、コンピュータプラットフォーム82は、音声およびデータパケットを取り扱い、グループ通信を含めるために、ワイヤレスネットワーク20を通して送信されたソフトウェアアプリケーションを受信して実行することができる。
【0025】
コンピュータプラットフォーム82は、数あるコンポーネントの中でも、とりわけ、特定用途向け集積回路(“ASIC”)84、または、他のプロセッサ、マイクロプロセッサ、論理回路、プログラマブルゲートアレイ、あるいは、他のデータ処理デバイスを含むことができる。ASIC84は、ワイヤレスデバイスの製造時にインストールされ、通常、アップグレード可能でなくてもよい。ASIC84または他のプロセッサは、内在するアプリケーション環境を含むアプリケーションプログラミングインターフェース(“API”)レイヤ86を実行し、ASIC84上にロードされているオペレーティングシステムを含むことができる。内在するアプリケーション環境は、ワイヤレスデバイスのメモリ88中の何らかの内在するプログラムとインターフェースする。内在するアプリケーション環境の例は、ワイヤレスデバイスプラットフォームのためにQUALCOMM(登録商標)により開発された“ワイヤレス向けのバイナリ実行時環境”(BREW)(登録商標)ソフトウェアである。
【0026】
ここで示しているように、ワイヤレスデバイス14は、グラフィックディスプレイ80を持つ移動体電話機とすることができるが、代替実施形態では、パーソナルデジタルアシスタント(PDA)や、グラフィックディスプレイを持つページャ26といった、技術的に知られているようなコンピュータプラットフォーム82を備えた何らかのタイプのワイヤレスデバイスに対応することができ、または、ワイヤレス通信ポータルを有する、そうでなければ、ネットワークまたはインターネットへのワイヤード接続を有していてもよい独立したコンピュータプラットフォームでさえあってもよい。さらに、メモリ88は、リードオンリーメモリまたはランダムアクセスメモリ(RAMおよびROM)、EPROM、EEPROM、フラッシュカード(登録商標)、または、コンピュータプラットフォームに共通の何らかのメモリを含むことができる。コンピュータプラットフォーム82は、メモリ88中でアクティブに使用されていないソフトウェアアプリケーションの記憶装置のためのローカルデータベース90も備えることができる。ローカルデータベース90は、典型的に、1つ以上のフラッシュメモリセルから構成されるが、磁気媒体、EPROM、EEPROM、光媒体、テープ、あるいは、ソフトまたはハードディスクといった、技術的に知られているような、任意の2次または3次の記憶デバイスとすることができる。
【0027】
図3のワイヤレス通信デバイス14の実施形態では、(例えば、PTT通話における半二重音声通信のために、)ワイヤレスデバイスから直接通信チャネルを開くことができる直接通信インターフェース92をも、コンピュータプラットフォーム82は備えている。直接通信インターフェース92は、通常、ワイヤレスデバイスへ送信される、または、ワイヤレスデバイスから送信される、音声およびデータを運ぶ、ワイヤレスデバイスに対する標準通信インターフェースの一部とすることもできる。直接通信インターフェース92は、典型的に、技術的に知られているようなハードウェアを備えている。
【0028】
下記でより詳細に説明するように、本発明の少なくとも1つの実施形態は、グループ通信セッションに対する、ハンドセット実施の優先度の取り扱いに向けられ、それにより、移動体電話機14は、より高い優先度の通信のために、より低い優先度の通信を選択的に切断することができる。移動体電話機14のメモリ88は、ローカルの優先度リストを記憶する。例において、ローカルの優先度リストは、グループ通信セッションに関係する優先度(例えば、グループ優先度レベル、特定の呼出当事者に関係する優先度レベル等)を含むことができ、これらの優先度は、ユーザ定義および/またはサーバ定義とすることができる。いくつかの実施形態では、優先度リストは、通信の相対的な優先度のうち、より高い優先度からより低い優先度へとリストにしたものである。例において、優先度リストは、1つ以上の呼出当事者識別子の、通信デバイス識別子のおよび/またはグループ識別子のアイデンティティを含んでいてもよく、通信に対する要求を、すなわち、アナウンスまたは他の類似するタイプの通信(例えば、アラート)を受信したときに、ワイヤレス通信デバイス14が、現在の通話とアナウンスされた通話との関係する優先度レベルを評価して、現在の通話を選択的に切断するか否かを決定し、ワイヤレス通信デバイス14は利用可能であるという通知を通信サーバ32に送ることができる。
【0029】
この文脈で使用するアラートは、グループ通信を受信するために、デバイスのステータスを要求しているワイヤレス通信デバイスにおいて受信される何らかの通信である。ステータスは、活動停止(オフ)状態、アクティブ(オン)状態、ビジー(利用不可)、または、準備完了(利用可能)を含んでいてもよい。ワイヤレス通信デバイス14において、さまざまな方法でアラートを受信できる。例えば、何らかのPTT通信ネットワークの“1X”チャネルのような音声チャネルを、PTT通信に対して使用している間、(何らかのPTT通信ネットワークのEvDOチャネルのような)データチャネルが利用可能であってもよい。したがって、音声チャネルが利用不可である場合でさえ、通信の半二重性質により、ワイヤレス通信デバイス14は、データチャネルを通して、依然としてアラートを受信することができる。
【0030】
優先度リストにより影響を受けるまたは制御される通信は、さまざまであるが、音声や、アプリケーションや、JPEG、TIF、および、これらに類するものにおけるピクチャのようなグラフィックメディアや、あるいは、MP3、MP4、WAV、および、これらに類するもののようなオーディオファイルを含んでいてもよい。さらに、優先度リストのコンテンツは、1つの単一の通信から変化してもよく、同じ優先度の複数の通信を含んでいてもよく、または、変化する優先度の複数の通信を含んでいてもよい。例えば、メモリ88は、消防署長のための移動体デバイスである単一の移動体デバイスの優先度リストを、その上に記憶させていてもよい。移動体電話機14がその一部である通信グループは、緊急の状況で消防署により使用される移動体デバイスである。例えば、消防署長の指令を容易にするために、移動体電話機14が、アラートまたは他の類似するタイプの通信を署長の移動体デバイスから受信したときに、例えば、署長が、発言権を得ることを望んでいるときに、移動体電話機は、現在の通信を切断し、移動体電話機が通話に対して利用可能であり、署長からの通信を待っているという通知を通信サーバ32に送る。必要とされるとき、または、許容されているときには、メモリ88中に記憶されている優先度リストを修正することができる。例えば、両親は、自身が、子供の移動体デバイスに対して最高の優先度の通信であることを示すことを望んでいるが、子供が優先度を変更できるようになることは望んでいない。したがって、中央位置から、または、管理ユーザによって、メモリ88中に記憶されている優先度リストをパスワード保護または制御することができる。
【0031】
付加的に、ワイヤレス通信デバイス14の他のアクションまたは状態に基づいて、優先度リストを動的に更新することができる。例えば、20秒にわたっての3回より多い通信の試みのように、予め定められた期間中に予め定められた数の回数より多く、同じ通信デバイスから試みられた場合、到来通信を許可することができる。別の例は、ワイヤレス通信デバイス14が、内在するGPSまたは他の位置検出メカニズムによって、自己の位置を決定するための能力を有する場合に、優先度リストを変更できることである。したがって、このような実施形態では、より高い重要性をデバイスの位置に与えることができるより大きい優先度を、通信デバイスまたは通信に対して与えることができ、例えば、ワイヤレス通信デバイス14がスタジアムまたは他のイベント場所にあるときに、緊急要員通信の優先度を変更する。コンピュータプラットフォーム82に向けて優先度リストをプッシュアウトさせるように、ワイヤレス通信デバイス14を構成することができ、ユーザ対話を通して、または、グループ通信サーバ32のような、ワイヤレスネットワーク20上の他のコンピュータデバイスから、優先度リストの動的な修正を達成することができる。例えば、グループ通信サーバ32は、ワイヤレス通信デバイス14がスタジアムにあることを知って、スタジアム緊急要員に優先権を与える更新された優先度リストをワイヤレス通信デバイス14に対してプッシュする。
【0032】
付加的に、さまざまな方法を使用して、メモリ88中に優先度リストを記憶させることができる。例えば、優先度リストをメモリ88にローカル的に追加してもよく、すなわち、人またはユーザが、APIレイヤ86からのAPIを初期化するプログラムにアクセスする。グラフィカル入力インターフェースは、グラフィックディスプレイ80上に示されてもよい。その後、ユーザは、移動体電話機14のキーボードを使用して、入力することができる。優先度リストはまた、移動体デバイスに対して遠隔的にプッシュしてもよい。例えば、コンピューティングプラットフォーム上のプログラムは、ユーザが、移動体電話機14の優先度リストを構成することを可能にするインターフェースを提供する。いったんリストが完成すると、EvDOチャネルのようなデータチャネルを含むさまざまな通信手段を介して、移動体電話機14にリストをプッシュすることができる。
【0033】
図4は、PTT機構およびグループ向け通信機構を持つ、ワイヤレス通信デバイス74のコンピュータプラットフォーム82上に内在するソフトウェアレイヤの1つの実施形態のダイヤグラムである。この実施形態では、移動体デバイス環境中のコンピュータプラットフォーム82には、移動局モデム(MSM)100および高度移動体加入者ソフトウェア(AMSS)102のトップに展開され、QUALCOMMによって開発された、一連のソフトウェア“レイヤ”が含まれ、移動体デバイス環境中のコンピュータプラットフォーム82は、基礎となるMSMチップセットを駆動させて、CDMA2000 1XおよびCDMA2000 1xEV−DOを含むCDMA通信技術のスーツ全体に対するソフトウェアプロトコルスタックを実現する。同様にQUALCOMMによって開発された移動体オペレーティングシステムレイヤ104があり、これは、この実施形態ではBREWである。移動体オペレーティングシステムレイヤ104アプリケーションプログラミングは、チップ特有のまたはデバイス特有の動作に対してインターフェースする一方で、AMSS100に対するおよびコンピュータプラットフォーム上の何らかのOEMソフトウェアに対する直接的なコンタクトをなくす分離レイヤを提供する。移動体オペレーティングシステムレイヤ104は、デバイス特有のソフトウェアの新しいリリースがリリースされるたびに、アプリケーションを書き換える必要なく、移動体デバイス機能を使用するアプリケーション開発を可能にする。
【0034】
PTTクライアント108は、ここでPTTアウェアUI106において示されている外部インターフェースを通してPTTサービスに対するアクセスを提供するアプリケーションである。PTTクライアントは、他の内在するアプリケーション110のような、移動体オペレーティングシステム104アプリケーションをイネーブルするのに要求されるすべての機能を備えている。PTTサービスに対するアクセスをPTTクライアント108に提供することに加えて、PTTクライアント108は、すべてのPTTアウェアアプリケーション間の分離レイヤとして、および、グループ通信コンピュータデバイス102に対するインターフェースとして、動作することができる。この実施形態では、PTTクライアント108は、PTTサービスに対するアクセスを維持し、グループ通信要求に応答し、PTTサービスに対するすべてのPTTアウェア移動体オペレーティングシステムアプリケーション要求を処理し、すべての送出PTT要求を処理し、発信PTTトークスパートに対するボコーダパケットを収集してパッケージ化し、終端PTTトークスパートに対するボコーダデータのパケットをパーズする。
【0035】
1つの実施形態では、ハンドラーは、外部通信インターフェースに対する、すなわち、ここでは、AMSS102インターフェースに対する直接アクセスを提供するだろう。メディアハンドラーは、他の内在するアプリケーション110からのもののような適切なAPIを呼び出すことにより、グループ向けサービスに対するPTT要求に応答し、ユーザからの要求を処理して、何らかのグループ向けメディア要求の結果をユーザに知らせることができる。ここでより完全に説明するように、ハンドラーを呼び出して、AMSS102インターフェースをアクティブ状態にさせ、ネットワーク上でブロードキャストするように準備させることができる。したがって、AMSS102または他の通信インターフェースは、典型的に、活動停止状態およびアクティブ状態を有しているので、例えば、デバイスコンポーネントが電源投入されて送信のために準備されている、通信インターフェースのアクティブ状態においてのみ、ワイヤレス通信ネットワークからリソースが要求される。
【0036】
1つの実施形態では、PTTクライアント108は、内在するアプリケーション110として記憶されている優先順位付けアプリケーションとインターフェースしてもよい。PTTクライアント108によりアラートが受信されるとき、PTTクライアント108は、優先順位付けアプリケーションと通信する。優先順位付けアプリケーションは、図3のメモリ88中に記憶されている優先順位付けリストのような優先順位付けリストにアクセスし、到来アラートが、PTTクライアント108により取り扱われている現在の通信を超える優先度を得るべきかどうかを決定するだろう。到来アラートが優先度を有する場合に、PTTクライアント108は、現在の通話を切断し、到来優先度通信を受信するための準備完了信号を移動体デバイスに送信させる。したがって、PTTクライアント108は、デバイスの状態を利用不可から利用可能へと変更するだろう。
【0037】
図5は、本発明の実施形態にしたがった、ワイヤレス通信デバイスの通信インターフェース92の状態ダイヤグラムである。図5を参照すると、通信インターフェース92は、準備完了状態120中であり、ここで、通信インターフェース92は、PTT通信のような到来グループ通信セッションに加わることができる。第1のグループ通信セッションが確立されたときに、通信インターフェース92は、アクティブ状態122に移行する。図6に関して下記でより詳細に説明するように、アクティブ状態122中であるときに、新しいグループ通信セッションのアナウンスを受信すると、ワイヤレス通信デバイス14は、その現在の通信セッションが、アナウンスされた通信セッションよりも、より高い優先度レベルを有しているか否かを決定する。アナウンスされた通信セッションが、その現在の通信セッションよりも、より高い優先度を有していないとワイヤレス通信デバイス14が決定した場合に、通信インターフェース92は、ワイヤレス通信デバイスが“利用不可”であることを示す信号を、問い合わせグループ通信サーバ32に戻す。代替的に、アナウンスされた通信セッションが、その現在の通信セッションよりも、より高い優先度を有しているとワイヤレス通信デバイス14が決定した場合に、通信インターフェース92は、アナウンスされたグループ通信を加えることができるように、その現在の通信セッションを切断して、準備完了状態120へと戻るように移行し、その後で、通信インターフェース92は、新しいセッションのために、再びアクティブ状態122へと移行するだろう。
【0038】
デバイス14が現在のグループ通信セッションに携わっている間のアクティブ状態から、アナウンスされたグループ通信セッションにデバイス14が加わることを可能にする準備完了状態へと、通信デバイス14を移行することに関して、上記で図5を説明したが、何らかのタイプの処理タスクまたはアクティビティから準備完了状態へと移行することに、他の実施形態を向けることができることを正しく認識するだろう。言い換えると、少なくとも1つの実施形態では、グループ通話アナウンスのようなアラートが、何らかの処理タスクを抜け出るようにデバイス14に強いて、アナウンスされたグループ通信セッションにデバイス14が加わるように促進することができる。処理タスクは、ゲーミングセッションや、ウェブブラウジングセッションや、1対1の音声通話や、または、グループ通信セッションに対応していてもよい。下記で説明する実施形態は、一般的に、新しくアナウンスされたグループ通信セッションを優先して、選択的に、現在のグループ通信セッションから抜け出るように、または、現在のグループ通信セッションを切断するように、デバイス14に強いることに向けられているが、デバイス14が現在他のタイプの処理タスクに携わっているシナリオへと、これらの実施形態を修正することもできることをそれにより正しく認識するだろう。
【0039】
例において、到来グループ通信は、ワイヤレス通信デバイス14の状態を準備完了状態120へと変更させる、すなわち、送出グループ通信を切断させるか、または、デバイスの機能を変更させるが、必ずしも、その後直ちに第2のグループ通信を受信させる必要がないように特に構成されている、アナウンスまたはアラートとすることができる。したがって、アラートは、必ずしも、新しいセッションに直接関係している必要はないが、むしろ、状態122から状態120への移行に対する命令として機能することができる。
【0040】
図6は、そのプロセスにより、異なる通信セッションのアナウンスを受信したときに、関係する優先度レベルに基づいて、現在の通信セッションを切断することをワイヤレス通信デバイスが選択的に決定できる、本発明の実施形態にしたがったプロセスを示している。
【0041】
図6を参照すると、ワイヤレス通信デバイス14は、グループ通信セッション(例えば、PTTセッション)のアナウンスを受信する500。通話アナウンスを受信すると、ワイヤレス通信デバイス14が現在利用可能であるか否かをワイヤレス通信デバイス14が決定し、これにより、通話アナウンスを受諾することができる502。例えば、500において通話アナウンスを受信したときに、ワイヤレス通信デバイス14が準備完了状態120中である場合、502の決定は“利用可能”になることがあり、または、代替的に、500において通話アナウンスを受信したときに、ワイヤレス通信デバイス14がアクティブ状態122中である場合には、502の決定は“利用不可”になることがある。ワイヤレス通信デバイスが、通信セッションに加わるのに利用可能であると決定ブロック502が決定した場合に、ワイヤレス通信デバイス14は、ワイヤレス通信デバイス14の利用可能性と、アナウンスされた通信セッションに加わろうとする自己の意志とを示す表示を送る。例えば、504において送られるメッセージは、アナウンスACK(受諾)メッセージに対応していてもよく、アナウンスACK(受諾)メッセージは、担当基地局に送られ、その後に、アナウンスされた通信セッションを調停しているグループ通信サーバ32に転送される。
【0042】
そうでないならば、ワイヤレス通信デバイス14が現在利用不可である(例えば、デバイス14が既に別のセッションに携わっているので、デバイス14の通信インターフェース92はアクティブ状態中である等)と決定ブロック502が決定した場合に、ワイヤレス通信デバイス14は、その上に記憶している優先度リストにアクセスして506、500からの新しくアナウンスされた通信セッションが、デバイス14における現在の通信セッションよりも、より高い優先度を有しているか否かを決定する508。再度説明すると、優先度レベルの決定は、多数の方法で実行することができる。例えば、アナウンスされたグループ通信セッションに関係するグループおよび/または現在のグループ通信セッションに関係するグループを識別するグループ識別子を使用して、それらのそれぞれの優先度レベルを確立することができる。代替的な例では、アナウンスされたグループ通信セッションの発信者の呼出当事者識別子を使用して、アナウンスされたグループ通信セッションに対する優先度レベルを確立することができる。別の例では、デバイス14の現在のグループ通信セッションの現在の発言権保持者の呼出当事者識別子を使用して、デバイス14の現在のグループ通信セッションに対する優先度レベルを確立することができる。優先度レベルは、(例えば、優先度リスト中の表により示されている0から7の間のランキング等によって)量的に表してもよく、または、階層的に表してもよい(例えば、優先度リスト中に、相対的な優先度レベルを記憶することができる等)。例えば、512で送られるメッセージは、アナウンスACK(拒否)メッセージに対応していてもよく、アナウンスACK(拒否)メッセージは、担当基地局に送られ、その後に、アナウンスされた通信セッションを調停するグループ通信サーバ32に転送される。例において、現在のグループ通信セッションとアナウンスされたグループ通信セッションとが、同じ優先度を有していると決定された場合に、このような事例では、デバイス14は、現在のグループ通信セッションを維持するか、または、新しいグループ通信セッションに切り替えるかのいずれかである。例において、等しい優先度のセッション間での選択は、ユーザの好みに基づくことができ、そして、優先度リストに関係付けて記憶することができる(例えば、“優先度レベルが等しい場合に、新しいセッションに切り替える”、または、“優先度レベルが等しい場合に、現在のセッションを維持する”等)。
【0043】
508における優先度レベルの比較に基づいて、ワイヤレス通信デバイス14は、その現在のグループ通信セッションから、500からの新しくアナウンスされたグループ通信セッションへと切り替えるか否かを決定する508。したがって、関係する優先度レベルに基づいて、新しくアナウンスされたグループ通信セッションに切り替えないことをワイヤレス通信デバイス14が決定した場合に、ワイヤレス通信デバイス14は、ワイヤレス通信デバイス14が利用不可である512ことを示す信号を送る。そうではなく、関係する優先度レベルに基づいて、新しくアナウンスされたグループ通信セッションに切り替えることをワイヤレス通信デバイス14が決定した場合に、ワイヤレス通信デバイス14は、その現在の通信セッションを切断する510。したがって、510では、ワイヤレス通信デバイス14は、アクティブ状態122から準備完了状態120へと移行する。そうであるので、上記で論じたように、プロセスは、この時点で504に進み、ワイヤレス通信デバイス14は、その利用可能性と、アナウンスされたグループ通信セッションに加わろうとする意志とを示す(例えば、アナウンスACK(受諾)メッセージをサーバ32に送る)。デバイス14が新しいセッションを受諾する504前に、現在の通信を切断する510ように、図6を説明し、示したが、本発明の別の実施形態では、510より前に504が生じることがあることを正しく認識するだろう。したがって、図6で示している動作の特定の順序は、少なくとも510および504に関して、図6で示している動作の特定の順序に対する実施形態に限定されることを意図していない。
【0044】
当業者により正しく認識されるように、ワイヤレス通信デバイス14が、自己の優先度レベルを取り扱うことが可能になることにより、サーバ32における複数のユーザに対する個々の優先度の実施に関係する複雑さが減少する。また、ユーザが既に通話に携わっているときに、重要な通話を無視しないように、個々のユーザは、通話優先度の確立に関してさらなる柔軟性が可能になる。
【0045】
当業者は、さまざまな異なる技術および技法の任意のものを使用して情報および信号を表してもよいことを正しく認識するだろう。例えば、上の説明全体を通して参照した、データ、命令、コマンド、情報、信号、ビット、シンボルおよびチップは、電圧、電流、電磁波、磁界または磁気の粒子、光学界または光の粒子、あるいはこれらの何らかの組み合わせにより、表してもよい。
【0046】
ここで開示した実施形態に関連して説明した、さまざまな例示的な論理的ブロック、モジュール、回路、および、アルゴリズムステップが、電子ハードウェア、コンピュータソフトウェア、あるいは双方の組み合わせたものとして実現されてもよいことを当業者はさらに正しく認識するだろう。ハードウェアおよびソフトウェアの交換可能性を明確に示すために、さまざまな例示的なコンポーネント、ブロック、モジュール、回路、および、ステップを一般的にこれらの機能性に関して上述した。このような機能性がハードウェアあるいはソフトウェアとして実現されるか否かは、特定の応用および全体的なシステムに課せられた設計の制約に依存する。当業者は、それぞれの特定の応用に対して方法を変化させて、説明した機能性を実現してもよいが、このようなインプリメンテーション決定は、本発明の範囲からの逸脱を生じさせるものとして解釈すべきではない。
【0047】
ここで開示した実施形態に関連して説明した、さまざまな例示的な論理的ブロック、モジュール、および、回路は、汎用プロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)または他のプログラマブル論理デバイス、ディスクリートゲートまたはトランジスタ論理、ディスクリートハードウェアコンポーネント、あるいは、ここで説明してきた機能を実行するために設計されたこれらの組み合わせで、実現されるか、あるいは、実行されてもよい。汎用プロセッサはマイクロプロセッサであってもよいが、代替実施形態では、プロセッサは、何らかの従来のプロセッサ、制御装置、マイクロ制御装置、または、状態機械であってもよい。プロセッサはまた、コンピューティングデバイスの組み合わせとして、例えば、DSPとマイクロプロセッサの組み合わせ、複数のマイクロプロセッサ、DSPコアを備えた1つ以上のマイクロプロセッサ、あるいは、このようなコンフィギュレーションの他の何らかのものとして実現してもよい。
【0048】
ここで開示した実施形態に関連して説明した方法、シーケンス、および/または、アルゴリズムは、ハードウェアで、プロセッサにより実行されるソフトウェアモジュールで、あるいは、2つを組み合わせたもので、直接的に具現化してもよい。ソフトウェアモジュールは、RAMメモリ、フラッシュメモリ、ROMメモリ、EPROMメモリ、EEPROMメモリ、レジスタ、ハードディスク、リムーブバルディスク、CD−ROM、または、技術的に知られている他の何らかの形態の記憶媒体中に存在していてもよい。例示的な記憶媒体は、プロセッサが記憶媒体から情報を読み取り、記憶媒体に情報を書き込むことができるように、プロセッサに結合されている。代替実施形態では、記憶媒体はプロセッサに一体化していてもよい。プロセッサおよび記憶媒体は、ASIC中に存在していてもよい。ASICは、ユーザ端末(例えば、アクセス端末)中に存在していてもよい。代替実施形態では、プロセッサおよび記憶媒体は、ユーザ端末中のディスクリートコンポーネントとして存在していてもよい。
【0049】
1つ以上の例示的な実施形態では、説明した機能は、ハードウェアで、ソフトウェアで、ファームウェアで、または、これらのものを組み合わせた任意のもので実現してもよい。ソフトウェアで実現した場合、機能は、1つ以上の命令またはコードとして、コンピュータ読取可能媒体上に記憶してもよく、あるいは、1つ以上の命令またはコードとして、コンピュータ読取可能媒体上に送信してもよい。コンピュータ読取可能媒体は、1つの場所から別の場所へのコンピュータプログラムの転送を促進する何らかの媒体を含むコンピュータ記憶媒体および通信媒体の双方を含む。記憶媒体は、コンピュータによりアクセスできる何らかの利用可能な媒体であってもよい。例として、これらに限定されないが、このようなコンピュータ読取可能媒体は、RAM、ROM、EEPROM、CD−ROMまたは他の光ディスク記憶装置、磁気ディスク記憶装置または他の磁気記憶デバイス、あるいは、コンピュータによりアクセスでき、命令またはデータ構造の形態で所望のプログラムコードを運ぶまたは記憶するために使用できる他の何らかの媒体を含むことができる。また、あらゆる接続は、コンピュータ読取可能媒体と適切に呼ばれる。例えば、ソフトウェアが、同軸ケーブルや、光ファイバケーブルや、撚り対や、デジタル加入者回線(DSL)や、あるいは、赤外線、無線、および、マイクロ波のような、ワイヤレス技術を使用して、ウェブサイト、サーバ、または、他の遠隔ソースから送信される場合には、同軸ケーブル、光ファイバケーブル、撚り対、DSL、あるいは、赤外線、無線、および、マイクロ波のような、ワイヤレス技術は、媒体の定義に含まれる。ここで使用するようなディスク(diskおよびdisc)は、コンパクトディスク(CD)、レーザディスク(登録商標)、光ディスク、デジタル多用途ディスク(DVD)、フロッピー(登録商標)ディスク、および、ブルーレイ(登録商標)ディスク(BD)を含むが、一般的に、ディスク(disk)は、データを磁気的に再生する一方で、ディスク(disc)はデータをレーザによって光学的に再生する。先のものを組み合わせたものもまた、コンピュータ読取可能媒体の範囲内に含められるべきである。
【0050】
先の開示は、本発明の例示的な実施形態を示しているが、添付の特許請求の範囲により規定されているような本発明の範囲から逸脱することなく、ここで、さまざまな変更および改良を行うことができることに留意すべきである。ここで説明した本発明の実施形態にしたがった、方法クレームの機能、ステップ、および/または、アクションは、何らかの特定の順序で実行される必要はない。さらに、本発明のエレメントは、単数で説明またはクレームされていてもよいが、単数への限定が明示的に述べられていない限り、複数が意図されている。
以下に、本願出願の当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
[1]ワイヤレス通信システム内の所定のアクセス端末において、第1のサーバ調停グループ通信セッションから第2のサーバ調停グループ通信セッションへと切り替える方法において、
前記所定のアクセス端末が前記第1のグループ通信セッションに参加しているときに、前記第2のグループ通信セッションをアナウンスするアナウンスメッセージを前記所定のアクセス端末において受信することと、
前記第1および第2のグループ通信セッションのうちの1つ以上に関係する1つ以上の優先度レベルを獲得することと、
前記1つ以上の優先度レベルに基づいて、前記第1のグループ通信セッションから前記第2のグループ通信セッションへと切り替えるか否かを決定することと、
前記決定するステップに基づいて、前記第1のグループ通信セッションから前記第2のグループ通信セッションへと選択的に切り替えることとを含む方法。
[2]前記決定するステップは、前記第2のグループ通信セッションに対する優先度レベルが、前記第1のグループ通信セッションに対する優先度レベルよりも高い場合に、前記第1のグループ通信セッションから前記第2のグループ通信セッションへと切り替えることを決定する[1]に記載の方法。
[3]前記選択的に切り替えるステップは、前記決定するステップが、前記第1のグループ通信セッションから前記第2のグループ通信セッションへと切り替えることを決定した場合に、前記第1のグループ通信セッションを切断することと、前記ワイヤレス通信デバイスが、前記第2のグループ通信セッションに対する前記アナウンスメッセージを受諾することを示す信号を送ることとを含む[1]に記載の方法。
[4]前記切断するステップが、前記送るステップより前に実行される[3]に記載の方法。
[5]前記送るステップが、前記切断するステップより前に実行される[3]に記載の方法。
[6]前記選択的に切り替えるステップは、前記決定するステップが、前記第1のグループ通信セッションから前記第2のグループ通信セッションへと切り替えないことを決定した場合に、前記第1のグループ通信セッションを維持することと、前記ワイヤレス通信デバイスが、前記第2のグループ通信セッションに対する前記アナウンスメッセージを受諾しないことを示す信号を送ることとを含む[1]に記載の方法。
[7]前記獲得するステップは、前記所定のアクセス端末におけるメモリ中に記憶されている優先度リストに基づいて、前記1つ以上の優先度レベルを獲得する[1]に記載の方法。
[8]前記優先度リストは、前記ワイヤレス通信デバイスにおいて確立される[7]に記載の方法。
[9]前記優先度リストは、前記ワイヤレス通信デバイスから遠隔で確立され、前記ワイヤレス通信デバイスに対して通信される[7]に記載の方法。
[10]前記優先度リストは、グループ通信セッションの関係する通信タイプに特有の優先度レベルを記憶する[1]に記載の方法。
[11]前記関係する通信タイプは、音声データ、アプリケーション、グラフィックメディア、および/または、オーディオファイルのうちの1つ以上に対応する[10]に記載の方法。
[12]前記第1のグループ通信セッションおよび/または前記第2のグループ通信対応は、プッシュ・ツー・トーク(PTT)セッション、プッシュ・ツー・トランスファー(PTX)セッション、半二重通信セッション、または、全二重通信セッションに対応する[1]に記載の方法。
[13]ワイヤレス通信システム内で、所定の処理タスクを切断することを所定のアクセス端末に強いる方法において、
前記所定のアクセス端末が前記所定の処理タスクに参加しているときに、グループ通信セッションに関連するアラートを前記所定のアクセス端末において受信することと、
前記所定の処理タスクを切断することを前記所定のアクセス端末に強いるように、前記アラートが構成されているか否かを決定することと、
前記決定するステップに基づいて、前記所定の処理タスクを切断することとを含む方法。
[14]前記処理タスクは、前記所定のアクセス端末において実行される非通信プロセスに、または、グループ通信セッションではない通信プロセスに対応する[13]に記載の方法。
[15]前記処理タスクは、ゲーミングセッション、ウェブブラウジングセッション、または、1対1の音声通話に関連する[14]に記載の方法。
[16]前記所定の処理タスクは、現在のグループ通信セッションに対応する[13]に記載の方法。
[17]前記アラートは、前記グループ通信セッションをアナウンスするアナウンスメッセージに対応し、前記所定のアクセス端末は、前記アナウンスされたグループ通信セッションに加わらない[16]に記載の方法。
[18]前記アラートは、前記グループ通信セッションをアナウンスするアナウンスメッセージに対応し、前記所定のアクセス端末は、前記アナウンスされたグループ通信セッションに加わる[16]に記載の方法。
[19]前記現在のグループ通信セッションは、プッシュ・ツー・トーク(PTT)セッション、プッシュ・ツー・トランスファー(PTX)セッション、半二重通信セッション、または、全二重通信セッションに対応する[16]に記載の方法。
[20]前記グループ通信セッションは、プッシュ・ツー・トーク(PTT)セッション、プッシュ・ツー・トランスファー(PTX)セッション、半二重通信セッション、または、全二重通信セッションに対応する[13]に記載の方法。
[21]ワイヤレス通信システム内で、第1のサーバ調停グループ通信セッションから第2のサーバ調停グループ通信セッションへと選択的に切り替えるように構成されているアクセス端末において、
前記アクセス端末が前記第1のグループ通信セッションに参加しているときに、前記第2のグループ通信セッションをアナウンスするアナウンスメッセージを受信する手段と、
前記第1および第2のグループ通信セッションのうちの1つ以上に関係する1つ以上の優先度レベルを獲得する手段と、
前記1つ以上の優先度レベルに基づいて、前記第1のグループ通信セッションから前記第2のグループ通信セッションへと切り替えるか否かを決定する手段と、
前記決定する手段の決定に基づいて、前記第1のグループ通信セッションから前記第2のグループ通信セッションへと選択的に切り替える手段とを具備するアクセス端末。
[22]ワイヤレス通信システム内で、所定の処理タスクを切断するように構成されているアクセス端末において、
前記アクセス端末が前記所定の処理タスクに参加しているときに、グループ通信セッションに関連するアラートを受信する手段と、
前記所定の処理タスクを切断することを前記アクセス端末に強いるように、前記アラートが構成されているか否かを決定する手段と、
前記決定する手段の決定に基づいて、前記所定の処理タスクを切断する手段とを具備するアクセス端末。
[23]ワイヤレス通信システム内で、第1のサーバ調停グループ通信セッションから第2のサーバ調停グループ通信セッションへと選択的に切り替えるように構成されているアクセス端末において、
前記アクセス端末が前記第1のグループ通信セッションに参加しているときに、前記第2のグループ通信セッションをアナウンスするアナウンスメッセージを受信するように構成されている論理と、
前記第1および第2のグループ通信セッションのうちの1つ以上に関係する1つ以上の優先度レベルを獲得するように構成されている論理と、
前記1つ以上の優先度レベルに基づいて、前記第1のグループ通信セッションから前記第2のグループ通信セッションへと切り替えるか否かを決定するように構成されている論理と、
前記決定するように構成されている論理の決定に基づいて、前記第1のグループ通信セッションから前記第2のグループ通信セッションへと選択的に切り替えるように構成されている論理とを具備するアクセス端末。
[24]前記決定する論理は、前記第2のグループ通信セッションに対する優先度レベルが、前記第1のグループ通信セッションに対する優先度レベルよりも高い場合に、前記第1のグループ通信セッションから前記第2のグループ通信セッションへと切り替えることを決定する[23]に記載のアクセス端末。
[25]前記選択的に切り替える論理は、前記決定する論理が、前記第1のグループ通信セッションから前記第2のグループ通信セッションへと切り替えることを決定した場合に、前記第1のグループ通信セッションを切断することと、前記ワイヤレス通信デバイスが、前記第2のグループ通信セッションに対する前記アナウンスメッセージを受諾することを示す信号を送ることとを含む[23]に記載のアクセス端末。
[26]前記切断する論理が、前記送る論理より前に実行される[25]に記載のアクセス端末。
[27]前記送る論理が、前記切断する論理より前に実行される[25]に記載のアクセス端末。
[28]前記選択的に切り替える論理は、前記決定する論理が、前記第1のグループ通信セッションから前記第2のグループ通信セッションへと切り替えないことを決定した場合に、前記第1のグループ通信セッションを維持することと、前記ワイヤレス通信デバイスが、前記第2のグループ通信セッションに対する前記アナウンスメッセージを受諾しないことを示す信号を送ることとを含む[23]に記載のアクセス端末。
[29]前記獲得する論理は、前記所定のアクセス端末におけるメモリ中に記憶されている優先度リストに基づいて、前記1つ以上の優先度レベルを獲得する[23]に記載のアクセス端末。
[30]前記優先度リストは、前記ワイヤレス通信デバイスにおいて確立される[29]に記載のアクセス端末。
[31]前記優先度リストは、前記ワイヤレス通信デバイスから遠隔で確立され、前記ワイヤレス通信デバイスに対して通信される[29]に記載のアクセス端末。
[32]前記優先度リストは、グループ通信セッションの関係する通信タイプに特有の優先度レベルを記憶する[23]に記載のアクセス端末。
[33]前記関係する通信タイプは、音声データ、アプリケーション、グラフィックメディア、および/または、オーディオファイルのうちの1つ以上に対応する[32]に記載のアクセス端末。
[34]前記第1のグループ通信セッションおよび/または前記第2のグループ通信対応は、プッシュ・ツー・トーク(PTT)セッション、プッシュ・ツー・トランスファー(PTX)セッション、半二重通信セッション、または、全二重通信セッションに対応する[23]に記載のアクセス端末。
[35]ワイヤレス通信システム内で、所定の処理タスクを切断するように構成されているアクセス端末において、
前記アクセス端末が前記所定の処理タスクに参加しているときに、グループ通信セッションに関連するアラートを受信するように構成されている論理と、
前記所定の処理タスクを切断することを前記アクセス端末に強いるように、前記アラートが構成されているか否かを決定するように構成されている論理と、
前記決定するように構成されている論理の決定に基づいて、前記所定の処理タスクを切断するように構成されている論理とを具備するアクセス端末。
[36]前記処理タスクは、前記所定のアクセス端末において実行される非通信プロセスに、または、グループ通信セッションではない通信プロセスに対応する[35]に記載のアクセス端末。
[37]前記処理タスクは、ゲーミングセッション、ウェブブラウジングセッション、または、1対1の音声通話に関連する[36]に記載のアクセス端末。
[38]前記所定の処理タスクは、現在のグループ通信セッションに対応する[35]に記載のアクセス端末。
[39]前記アラートは、前記グループ通信セッションをアナウンスするアナウンスメッセージに対応し、前記所定のアクセス端末は、前記アナウンスされたグループ通信セッションに加わらない[38]に記載のアクセス端末。
[40]前記アラートは、前記グループ通信セッションをアナウンスするアナウンスメッセージに対応し、前記所定のアクセス端末は、前記アナウンスされたグループ通信セッションに加わる[38]に記載のアクセス端末。
[41]前記現在のグループ通信セッションは、プッシュ・ツー・トーク(PTT)セッション、プッシュ・ツー・トランスファー(PTX)セッション、半二重通信セッション、または、全二重通信セッションに対応する[38]に記載のアクセス端末。
[42]前記グループ通信セッションは、プッシュ・ツー・トーク(PTT)セッション、プッシュ・ツー・トランスファー(PTX)セッション、半二重通信セッション、または、全二重通信セッションに対応する[35]に記載のアクセス端末。
[43]命令を含むコンピュータ読取可能記憶媒体において、前記命令は、ワイヤレス通信システム内で、第1のサーバ調停グループ通信セッションから第2のサーバ調停グループ通信セッションへと選択的に切り替えるように構成されているアクセス端末により実行されるときに、前記アクセス端末に動作を実行させ、
前記命令は、
前記アクセス端末が前記第1のグループ通信セッションに参加しているときに、前記第2のグループ通信セッションをアナウンスするアナウンスメッセージを受信するためのプログラムコードと、
前記第1および第2のグループ通信セッションのうちの1つ以上に関係する1つ以上の優先度レベルを獲得するためのプログラムコードと、
前記1つ以上の優先度レベルに基づいて、前記第1のグループ通信セッションから前記第2のグループ通信セッションへと切り替えるか否かを決定するためのプログラムコードと、
前記決定するためのプログラムコードの決定に基づいて、前記第1のグループ通信セッションから前記第2のグループ通信セッションへと選択的に切り替えるためのプログラムコードとを含むコンピュータ読取可能記憶媒体。
[44]命令を含むコンピュータ読取可能記憶媒体において、前記命令は、ワイヤレス通信システム内で、所定の処理タスクを切断するように構成されているアクセス端末により実行されるときに、前記アクセス端末に動作を実行させ、
前記命令は、
前記アクセス端末が前記所定の処理タスクに参加しているときに、グループ通信セッションに関連するアラートを受信するためのプログラムコードと、
前記所定の処理タスクを切断することを前記アクセス端末に強いるように、前記アラートが構成されているか否かを決定するためのプログラムコードと、
前記決定するためのプログラムコードの決定に基づいて、前記所定の処理タスクを切断するためのプログラムコードとを含むコンピュータ読取可能記憶媒体。
図1
図2
図3
図4
図5
図6