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特許5926249無線遠隔通信ネットワークを管理するための方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5926249
(24)【登録日】2016年4月28日
(45)【発行日】2016年5月25日
(54)【発明の名称】無線遠隔通信ネットワークを管理するための方法
(51)【国際特許分類】
   H04W 48/16 20090101AFI20160516BHJP
   H04W 84/10 20090101ALI20160516BHJP
   H04W 40/24 20090101ALI20160516BHJP
【FI】
   H04W48/16 132
   H04W84/10
   H04W40/24
【請求項の数】9
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2013-514610(P2013-514610)
(86)(22)【出願日】2011年5月9日
(65)【公表番号】特表2013-532430(P2013-532430A)
(43)【公表日】2013年8月15日
(86)【国際出願番号】EP2011057413
(87)【国際公開番号】WO2011157486
(87)【国際公開日】20111222
【審査請求日】2013年2月12日
(31)【優先権主張番号】10166410.0
(32)【優先日】2010年6月17日
(33)【優先権主張国】EP
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】391030332
【氏名又は名称】アルカテル−ルーセント
(74)【代理人】
【識別番号】100094112
【弁理士】
【氏名又は名称】岡部 讓
(74)【代理人】
【識別番号】100106183
【弁理士】
【氏名又は名称】吉澤 弘司
(72)【発明者】
【氏名】サヤディ,ベッセム
(72)【発明者】
【氏名】フェキ,アフェフ
【審査官】 篠田 享佑
(56)【参考文献】
【文献】 特表2005−539445(JP,A)
【文献】 国際公開第2009/131898(WO,A1)
【文献】 特表2011−518529(JP,A)
【文献】 欧州特許出願公開第02081324(EP,A1)
【文献】 特開2010−041637(JP,A)
【文献】 国際公開第2010/025286(WO,A2)
【文献】 J. Olmos ET AL,A Functional End-to-End QoS Architecture Enabling Radio and IP Transport Coordination,Wireless Communications and Networking Conference, 2007.WCNC 2007. IEEE,2007年 3月11日,pages 4351-4356
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24− 7/26
H04W 4/00−99/00
3GPP TSG RAN WG1−4
SA WG1−2
CT WG1
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
遠隔通信ネットワーク(102)のセル(100i、100j)を管理するための方法であって、前記セル(100i、100j)が前記通信ネットワーク(102)に接続されたモバイル端末(106i)に無線通信サポートを提供することを目的とする基地局(104i、104j)によってサポートされており、それぞれの基地局(104i、104j)が関連バックホール(105i、105j)を通じて遠隔通信ネットワークのコア(108)にリンクされている、方法において、前記遠隔通信ネットワーク(102)の通信リソースの運用を最適化するために、基地局(104i、104j)ごとに動的なバックホール品質BQパラメータを考慮し、異なる基地局(104i、104j)の異なるバックホール品質BQパラメータを比較することによって、前記基地局の前記通信リソースを動的に管理するステップを備えることを特徴とし、前記通信リソースが、前記動的なバックホール品質BQパラメータに応じて基地局(104i、104j)ごとに無線範囲を選択することによって、基地局(104i、104j)間のネットワークリソースの配分を設定することによって管理される、方法。
【請求項2】
それぞれのセル(100i、100j)が、前記基地局(104i、104j)から200メートル以上拡張する領域をカバーせず、一般的には100メートル以内の領域をカバーする小さいセルである、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記通信リソースが基地局(104i、104j)ごとに隣接セル・リストNCLを設定することによって管理され、前記隣接セル・リストが前記リストに考慮された前記隣接セルの前記動的なバックホール品質BQパラメータを考慮に入れる、請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
前記バックホール品質(BQ)パラメータが、受信信号品質(SQ)、最小帯域幅(MB)無線パラメータ、サービス・パラメータの要件、の他のパラメータのうちの少なくとも1つと同時に前記隣接セル・リスト(NCL)を設定するために考慮される、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
スコアSが、
S=SQ×F(min(MB,BQ),サービス品質要件)
などの関数Fに基づいて基地局(104i、104j)ごとに決定され、それぞれの基地局(104i、104j)の前記スコアが、前記考慮された基地局(104i、104j)の無線部分、またはバックホール部分のいずれかによって固定されたデータ転送速度送信制限を考慮する、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記サービス品質QSパラメータが、端末(106i)によって確立された通信において転送されるべき前記データの性質によって異なる指標である、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記無線範囲が、基地局(104i、104j)に割り当てられた周波数に関連する、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
セル(100i、100j)に基づいて通信ネットワーク(102)に接続されたモバイル端末(106)に無線通信サポートを提供することを目的とし、関連バックホールを通じて前記遠隔通信ネットワークのコア(108)にリンクされている基地局(104i、104j)であって、請求項1乃至7のいずれか1項による方法に従って前記遠隔通信ネットワークの通信リソースの運用を最適化するために、基地局(104i、104j)ごとに動的なバックホール品質BQパラメータを考慮し、異なる基地局(104i、104j)の異なるバックホール品質BQパラメータを比較することによって、基地局(104i、104j)の前記通信リソースを動的に管理する手段を備えることを特徴とする、基地局。
【請求項9】
通信ネットワーク(102)に接続されたモバイル端末(106i)に無線通信サポートを提供することを目的とする基地局(104i、104j)によってサポートされるセル(100i、100j)に基づき、それぞれの基地局(104i、104j)が関連バックホール(108)を通じて遠隔通信ネットワークのコアにリンクされている遠隔通信ネットワーク(100)であって、請求項1乃至7のいずれか1項による方法に従って前記通信を最適化するために、基地局(104i、104j)ごとに動的なバックホール品質パラメータを考慮し、異なる基地局の異なるバックホール品質BQパラメータを比較することによって、前記基地局の通信リソースを動的に管理する手段を備えることを特徴とする、遠隔通信ネットワーク。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、無線遠隔通信ネットワークを管理するための方法に関する。
【背景技術】
【0002】
遠隔通信事業者は、エンド・ユーザへの高品質のサービスおよび高いデータ転送速度を確保するために、ネットワーク管理を展開(develop)している。その目的のために、小さいセルのネットワークがますます使用されている。というのは、小さいセル、すなわち一般的に100から200メートルの間を含むサイズのセルは、より高い空間の再利用率でより大きな全体的スループットを提供しながら、カバー領域にわたって均一に高いユーザごとのデータ転送速度をもたらすので興味深いからである。
【0003】
さらに、小さいセルのネットワークは、屋内環境と屋外環境との両方で動作できるので、たとえば、屋内領域と屋外領域との間のサービスを継続できる。
【0004】
小さいセルの遠隔通信ネットワークの通信リソースは前記小さいセル間で共有されるので、前記利用可能な無線リソースをネットワークの小さいセル間で効率的に共有することが基本である。言い換えれば、使用されるリソース割当て手順が、通信ネットワーク全体のパフォーマンスに大いに影響する。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0005】
【非特許文献1】IEEE 65th Vehicular Technology Conference, 2007. VTC2007−Springに出版された、David SoldaniおよびIvan Oreによる「Self−optimizing neighbor cell list for UTRA FDD networks using detected set reporting」
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、遠隔通信ネットワーク全体の動作を最適化できる、遠隔通信ネットワークのセルを管理するための方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
小さいセルの通信ネットワークを開発する際の主な問題の1つは、サービスの継続、および隣接セル間の効率的なハンドオーバを保証することであり、「隣接セル」とは考慮されるセルに隣接または近接するセルのことである。その目的のために、端末によって見ることができる(キャプチャされる、または受信される)異なる隣接セルを識別するためにそれぞれのセル及び/又はネットワークに接続されたそれぞれの端末によって隣接セル・リスト(NCL)が設定され、あらかじめ定められた基準のセット(主に受信信号のレベル)に応答し、リストを有するセルからリストに掲載されたセルへの端末通信の通信ハンドオーバが可能になる。
【0008】
前記隣接セル・リスト(NCL)の最適化は、シームレスなモビリティ、および満足のいく品質のエンド・ユーザ体験を提供することを目的とする極めて重要な問題である。IEEE 65th Vehicular Technology Conference, 2007. VTC2007−Springに発表された、David SoldaniおよびIvan Oreによる「Self−optimizing neighbor cell list for UTRA FDD networks using detected set reporting」の文献に反映されるように、主に無線通信品質指標上に隣接セル・リスト確立の効率的な最適化手順を考慮することが知られている。
【0009】
本発明は、小さいセルが、コア通信ネットワークへのバックホール接続、すなわち無線基地局と遠隔通信ネットワークとの間の有線接続が、異なる小さいセル間で共有している通信リソースを共有するために考慮されるべきである基地局によってサポートされていることを発見したことを発端とするものである。
【0010】
より正確には、本発明は、基地局バックホールの品質が遠隔通信ネットワークリソースの配分において、たとえばNCLを確立するか、基地局間で無線周波数を配分するために考慮されるべきであることを発見したことを発端とするものである。
【0011】
実際、小さいセルの基地局は、たとえば基地局の位置によって、光ファイバ接続、デジタル加入者回線接続、電力供給ライン、および/または銅線などの異なるタイプのバックホールでコア・ネットワークに接続でき、それぞれの前記接続は遠隔通信ネットワーク動作を向上させるために考慮されるべき独自の特異点がある。
【0012】
したがって本発明は、遠隔通信ネットワークのセルを管理するための方法であって、前記セルが前記通信ネットワークに接続されたモバイル端末に無線通信サポートを提供することを目的とする無線基地局によってサポートされており、それぞれの無線基地局が関連バックホールを通じて遠隔通信ネットワークのコアにリンクされている、方法において、遠隔通信ネットワークの通信リソースの運用を最適化するために、基地局ごとに動的なバックホール品質パラメータを考慮し、異なる基地局の異なるバックホール品質パラメータを比較することによって、遠隔通信基地局の通信リソースを動的に管理するステップを備えることを特徴とする方法に関する。
【0013】
本発明を実装することによって、バックホール動作状態を考慮するために遠隔通信ネットワークを管理できるので、遠隔通信ネットワーク全体の動作を最適化できるようになる。
【0014】
添付の図面は、本発明のさらなる理解をもたらすために含まれており、本発明の実施形態を示すために、および本記述とともに本発明の原理を説明するために、本明細書に組み込まれ、またその一部を構成する。本発明の範囲は特許請求の範囲によって定義され、本記述によって限定されない。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】本発明による、遠隔通信ネットワークの概略図である。
図2】本発明の一実施形態による、基地局評価の評価図である。
図3】本発明の一実施形態による、基地局評価の評価図である。
図4】本発明の一実施形態による、基地局評価の評価表である。
図5】異なる干渉基地局間の周波数分布の可能な分布を表す図である。
図6】本発明による、遠隔通信ネットワークにおけるリソースのグラフ分布を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
次に、本発明の好ましい実施形態を詳細に参照する。その例は添付の図面に示されている。同じまたは同様の部分を指すために、可能な限り図面を通じて同じ参照番号が使用される。
【0017】
図1を参照すると、本発明は、遠隔通信ネットワーク102の小さいセル100iを管理するための方法に関し、それぞれの小さいセル100iは、前記遠隔通信ネットワーク102に接続されたモバイル端末106iに無線(wireless)/無線(radio)通信サポートを提供することを目的とする無線基地局104iによってサポートされている。
【0018】
それぞれの小さいセルは、基地局から200メートル以上拡張しない、一般的には100メートル以内の領域をカバーし、それぞれの基地局104iは、関連バックホール有線接続105iを通じて遠隔通信ネットワーク102のコア108にリンクされており、バックホール有線接続の性質は基地局ごとに異なる場合がある。たとえば、バックホールは光ファイバ、デジタル加入者線、銅線、または電力供給ラインに基づいて接続を使用する場合がある。
【0019】
本発明によれば、遠隔通信ネットワークは、遠隔通信ネットワークの通信リソースの運用を最適化するために、基地局ごとに動的なバックホール品質BQパラメータを考慮し、異なる基地局の異なるBQパラメータを比較することによって、遠隔通信基地局の通信リソースを動的に管理する手段を備える。
【0020】
第1の実施形態では、通信リソースは、基地局又はネットワークに従う端末のいずれかにより基地局ごとに隣接セル・リスト(NCL)を設定するとき、前記リストに考慮された隣接セルの動的なBQパラメータが前記NCL設定に考慮されるように管理される。
【0021】
実際、すでに説明したように、モバイル通信ネットワークにおいて、基地局104iはユーザ端末106iを無線ネットワークに接続するために展開されている。それぞれのユーザ端末は、基地局によってサービスされるセル領域内に位置する場合、まず基地局に接続される。それにもかかわらず、モビリティのため、または基地局が輻輳を経験する場合、ユーザ端末通信は隣接セル・リスト(NCL)から選択された異なる基地局にハンドオフされる。
【0022】
言い換えれば、NCLは、端末によって有効と示された(最小受信電力などの現在の基準によって)リストを有するセルからリストに掲載されたセルへハンドオーバが可能な異なるセルを識別する。しかしバックホールが異なるか異質なので、基地局104iのバックホール105iは、類似の状態の他の基地局104jのバックホール105jと比較して、より制限されるか輻輳する場合がある。したがって、遠隔通信のハンドオーバは、最適化するべき隣接セルバックホールの可用性および占有状態を考慮するべきである。
【0023】
また、ユーザ端末は、
−受信信号品質、
−利用可能な無線帯域幅と利用可能なバックホール帯域幅とを比較することによって、実際に提供される帯域幅、
−そのサービスの要件(サービス品質)。一般的に、遅延はより重要な特徴である、
などの重要なパラメータを考慮することによって基地局を選択するべきである。
【0024】
その目的のために、それぞれのモバイル端末106は、
−信号電力としての受信信号品質パラメータSQ。たとえば、前記SQパラメータはSQが、
−ターゲット・セルの受信信号がしきい値1を上回る場合は0、
−ターゲット・セルの受信信号がしきい値1としきい値2との間の場合は1、
−ターゲット・セルの受信信号がしきい値2としきい値3との間の場合は2、
と等しい、インターバルごとの関数と見なされうる。
−無線セグメントとバックホールとの間の測定された最小帯域幅MB。たとえば、図2に示されるように、前記MBパラメータは、利用可能な帯域幅のメンバーシップ関数を通じて考慮されうる。より正確には、いくつかのしきい値(B1、B4)を定義することによって、端末によって検索されるサービスの要件に応じて、利用可能な帯域幅は低い、中間、または高いと見なされうる。たとえば、リアルタイムのトラフィックに対しては、要求される分解能に応じて最小帯域幅が要求されるが、たとえば、CIFフォーマットに対しては高品質を確保するために高い帯域幅が要求される。
−典型的にはバックホールが混雑した時のバッファリング期間に基づく基地局とコアネットワークとの間のデータ送信の遅延D。
に依存するスコアSを通じて、上述の3つのパラメータを考慮することによって選択する場合がある。
【0025】
帯域幅パラメータに関して、遅延Dはサ−ビスの要件に応じて、およびいくつかのしきい値(D1、D4)を通じて、低い、中間、または高い(図3)と見なされうる。たとえば、遅延はHTTP(ハイパー・テキスト・トランスファ・プロトコル)トラフィックにとって厳格な要件ではないので、そのサービスは低い、中間、または高い領域を通じて実行されうる。
【0026】
受信信号品質指標がより重要なパラメータであると考えられる一実施形態では、スコア関数は以下のように2つの部分に分割される。
S=SQ×F(min(MB,BQ),サービス品質要件)
【0027】
ここで、「サービス品質パラメータ」は、端末によって要求されるサービスによって異なる指標である。たとえば、1人はウェブサービス(http)を要求しており、もう1人はリアルタイム・トラフィックを要求している2人のユーザを考察すると、httpトラフィックは大きな遅延に耐えることが知られているので、たとえ基地局バックホールが輻輳している場合でも、端末は最良の無線接続性を提供するセルに接続されるべきであり、一方、遅延に依存するリアルタイム・トラフィック(たとえば、モバイル・テレビ)を要求している端末は、輻輳していないバックホールを有するセルに接続されるべきである。
【0028】
たとえば、MBおよびBQパラメータに関する図4に表される表を通じてそれぞれのセルにスコアSが割り当てられ、その値を基に隣接セルのランキングが実現するので、端末はより高いスコア数を有するセルを選択する傾向がある。
【0029】
異なる受信されたセル(受信信号と定義されたしきい値、すなわち指標関数とを比較することによって適格と示された)のスコアを計算した後、0とは異なるスコアを有するセルを選択する。
【0030】
本発明の他の実施形態によれば、バックホール品質パラメータは、隣接セル・リストの確立とは無関係に、異なる基地局間のリソースの配分に必要である。
【0031】
実際、遠隔通信ネットワークリソースはまず異なる小さいセル間で割り当てられて共有されるべきであり、この問題は干渉セルの数が多い(高密度および低カバー領域のために)小さいセルのネットワークの場合により重要に見える。
【0032】
図1の2つの基地局BS1 104iおよびBS2 104jを考察すると、それぞれがバックホールBh1 105iおよびBh2 105jに接続されており、同じ帯域および干渉(低分離距離)で動作できる。
【0033】
この場合、それぞれの基地局104iおよび104jは、たとえば図5に示されるように、自身の無線リソースを全体的に生成される干渉が最小となるように選択する必要がある。それぞれの期間Tkで、全利用可能周波数帯域の一部が所与のセルに割り当てられる。従来技術では、リソース割当て手順は、
−全利用可能帯域、
−それぞれの基地局の必要性、一般に所属するユーザ数およびサービス/トラフィックのタイプから推定される、
−隣接セルの利用/必要性。
に基づいて実行される。
【0034】
したがって、従来技術のリソース割当て手順は、無線リンク特性だけを考慮する。しかし、この方法は、それぞれの関連基地局が異質な/様々なバックホール接続の場合には弱いことが判明する場合がある。
【0035】
たとえば、時間tで所与の従来型リソース割当て手順を適用して、期間Tの間継続でき、基地局BS1 104iについての第1平均データ転送速度DR1、および基地局BS2 104jについての平均データ転送速度DR2が得られる。
【0036】
ある瞬間に、基地局BS1 104iのバックホール接続が以前の平均DR1より劣る平均データ転送速度DR_Bh1を許可する場合、考慮されるべき基地局BS1 104iの実質的な平均データ転送速度はDR_Bh1である。
【0037】
異なる基地局は、TCP原理に基づいて調べて(帯域幅を決定するため)、またはオペレータ構成によってのいずれかで、バックホール特性を決定する。バックホール情報占有を送信する1つの方法は、ユーザに共通のチャネルを使用することである。
【0038】
要約すると、本発明は、遠隔通信ネットワーク内の通信リソースの配分を最適化するために、一般的な遅延パラメータなどの他のパラメータとともにバックホール品質(BQ)パラメータを考慮することを開示する。
【0039】
本発明は、無制限の数の実施形態および機能を通じて実装されうる。たとえば、2つのパラメータを結合することによって、端末は前記パラメータに適合されたサービス品質を提供する適切なターゲット・セルを選択でき、通信ネットワークにおけるセル間の負荷均衡が実現されうる。
【0040】
実際、無線情報だけを従来の方法で利用することによって、全てのユーザ端末が同じセル、すなわち最良の候補を選択する傾向があるが、本発明によって、セル選択のために考慮されるべき3つのパラメータを表す図6に示されるように、ユーザは基地局バックホール・レベルで必要なサービス品質を提供する適切なセル選択するようになる。許可されたゾーンで、あるレベルの受信信号(軸600)は遅延(軸602)と利用可能な送信レート(軸604)の許容される組合せに基づくべきであり、それはバックホールまたは無線セグメントの最小帯域幅によって制限される。
【0041】
また、本発明は、本記述がバックホールの異質性が最も顕著である小さいセルのネットワークの例に焦点を当てているという事実にもかかわらず、ネットワーク・トポロジおよびタイプ(マクロ、フェムトセル、、、)を問わず、異なる実施形態によって実装されうる。
図1
図2
図3
図4
図5
図6