特許第5926348号(P5926348)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 玉晶光電股▲ふん▼有限公司の特許一覧

<>
  • 特許5926348-光学撮像レンズ 図000017
  • 特許5926348-光学撮像レンズ 図000018
  • 特許5926348-光学撮像レンズ 図000019
  • 特許5926348-光学撮像レンズ 図000020
  • 特許5926348-光学撮像レンズ 図000021
  • 特許5926348-光学撮像レンズ 図000022
  • 特許5926348-光学撮像レンズ 図000023
  • 特許5926348-光学撮像レンズ 図000024
  • 特許5926348-光学撮像レンズ 図000025
  • 特許5926348-光学撮像レンズ 図000026
  • 特許5926348-光学撮像レンズ 図000027
  • 特許5926348-光学撮像レンズ 図000028
  • 特許5926348-光学撮像レンズ 図000029
  • 特許5926348-光学撮像レンズ 図000030
  • 特許5926348-光学撮像レンズ 図000031
  • 特許5926348-光学撮像レンズ 図000032
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5926348
(24)【登録日】2016年4月28日
(45)【発行日】2016年5月25日
(54)【発明の名称】光学撮像レンズ
(51)【国際特許分類】
   G02B 13/00 20060101AFI20160516BHJP
   G02B 13/18 20060101ALI20160516BHJP
【FI】
   G02B13/00
   G02B13/18
【請求項の数】10
【全頁数】25
(21)【出願番号】特願2014-203079(P2014-203079)
(22)【出願日】2014年10月1日
(65)【公開番号】特開2015-75766(P2015-75766A)
(43)【公開日】2015年4月20日
【審査請求日】2014年10月2日
(31)【優先権主張番号】14/050,291
(32)【優先日】2013年10月9日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】504337659
【氏名又は名称】玉晶光電股▲ふん▼有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】100082418
【弁理士】
【氏名又は名称】山口 朔生
(72)【発明者】
【氏名】許聖偉
(72)【発明者】
【氏名】葉致仰
【審査官】 堀井 康司
(56)【参考文献】
【文献】 中国特許出願公開第103185954(CN,A)
【文献】 国際公開第2012/164877(WO,A1)
【文献】 特開2012−008164(JP,A)
【文献】 特開2010−262269(JP,A)
【文献】 特開2010−282000(JP,A)
【文献】 特開2012−189893(JP,A)
【文献】 特開2010−237407(JP,A)
【文献】 特開2010−152042(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2013/0114151(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G02B 9/00−17/08
G02B 21/02−21/04
G02B 25/00−25/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
5つのレンズ素子を有し当該5つのレンズ素子のみで屈折力を生ぜしめる光学撮像レンズであって、物体側から像側へ順に、開口絞りと、各々が物体側の面および像側の面を有する前記5つのレンズ素子としての、第1のレンズ素子と、第2のレンズ素子と、第3のレンズ素子と、第4のレンズ素子と、第5のレンズ素子と、を備えた光学撮像レンズにおいて、
前記第1のレンズ素子は光軸近傍において凸状をなす前記物体側の面を有し、
前記第2のレンズ素子は外周縁部近傍において凹状をなす前記像側の面を有し、
前記第4のレンズ素子は外周縁部近傍において凸状をなす前記物体側の面を有し、
前記第5のレンズ素子は前記光軸近傍において凹状をなすとともに外周縁部近傍において凸状をなす前記像側の面を有し、
前記光軸に沿った前記第5のレンズ素子の厚さを示すT5と、前記光軸に沿った前記第2のレンズ素子の厚さを示すT2とは、関係
1.80≦T5/T2
を満たしている
ことを特徴とする光学撮像レンズ。
【請求項2】
前記第3のレンズ素子は外周縁部近傍において凸状をなす前記像側の面を有し、
前記第3のレンズ素子と前記第4のレンズ素子との間の前記光軸に沿った空隙を示すAG34と、前記光軸に沿った前記第1のレンズ素子、前記第2のレンズ素子、前記第3のレンズ素子、前記第4のレンズ素子、および前記第5のレンズ素子のそれぞれの間のすべての空隙の和を示すAAGとは、関係
AAG/AG34≦16.00
を満たしていることを特徴とする請求項1に記載の光学撮像レンズ。
【請求項3】
前記AG34と、前記光軸に沿った前記T2とは、関係
0.65≦AG34/T2
を満たしていることを特徴とする請求項2に記載の光学撮像レンズ。
【請求項4】
前記AG34と、前記第4のレンズ素子と前記第5のレンズ素子との間の前記光軸に沿った空隙を示すAG45と、前記T2とは、関係
1.50≦(AG34+AG45)/T2
を満たしていることを特徴とする請求項3に記載の光学撮像レンズ。
【請求項5】
前記光軸に沿った前記第4のレンズ素子の厚さを示すT4と、前記T5と、前記T2とは、関係
4.00≦(T4+T5)/T2
を満たしていることを特徴とする請求項4に記載の光学撮像レンズ。
【請求項6】
前記第3のレンズ素子は外周縁部近傍において凸状をなす前記像側の面を有し、
前記T2と、前記第3のレンズ素子と前記第4のレンズ素子との間の前記光軸に沿った空隙を示すAG34とは、関係
0.65≦AG34/T2
を満たしていることを特徴とする請求項1に記載の光学撮像レンズ。
【請求項7】
前記第1のレンズ素子の前記物体側の面から前記第5のレンズ素子の前記像側の面までの前記光軸に沿った全長を示すTLと、前記T5と、前記第4のレンズ素子と前記第5のレンズ素子との間の前記光軸に沿った空隙を示すAG45とは、関係
10.0≦(TL+T5)/AG45≦22.0
を満たしていることを特徴とする請求項6に記載の光学撮像レンズ。
【請求項8】
有効焦点距離を示すEFLと、前記AG45と、前記T5とは、関係
EFL/(AG45+T5)≦5.20
を満たしていることを特徴とする請求項7に記載の光学撮像レンズ。
【請求項9】
前記第4のレンズ素子と前記第5のレンズ素子との間の前記光軸に沿った空隙を示すAG45と、前記T2とは、関係
1.00≦AG45/T2
を満たしていることを特徴とする請求項8に記載の光学撮像レンズ。
【請求項10】
前記AG34と、前記AG45と、前記第1のレンズ素子と前記第2のレンズ素子との間の前記光軸に沿った空隙を示すAG12と、前記第2のレンズ素子と前記第3のレンズ素子との間の前記光軸に沿った空隙を示すAG23とは、関係
1.20≦(AG34+AG45)/(AG12+AG23)
を満たしていることを特徴とする請求項8に記載の光学撮像レンズ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、携帯型機器ならびにその光学撮像レンズに関し、より具体的には、5つのレンズ素子を有する光学撮像レンズならびにそれが組み込まれた携帯型機器に関するものである。
【背景技術】
【0002】
デジタル画像を撮るためのデジタルカメラが携帯電話機に組み込まれる最近の傾向は、より一層高まっている。携帯型および装着型機器の小型化に伴って、カメラレンズ系は、より小型で軽量となっている。電荷結合素子(CCD)および相補型金属酸化膜半導体(CMOS)による撮像センサの技術が進歩するにつれて、光学レンズ系の長さを縮小しつつ、その光学性能を向上させることが必要となる。
【0003】
より高い画質が消費者によって要求されると、4つのレンズ素子を有する従来の小型レンズ系によって、より高解像度の光学レンズ系の要求を満たすことはできない。
【0004】
特許文献1、特許文献2、特許文献3は、5つのレンズ素子を有する光学撮像レンズを開示しており、その第1のレンズ素子の物体側の面から像面までの距離は比較的大きく、従って、携帯電話機において好ましい設計ではない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】米国特許出願公開第2007/0236811号明細書
【特許文献2】米国特許出願公開第2007/0229984号明細書
【特許文献3】特許第4847172号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、上記の課題を解決するため、それぞれ5つのレンズ素子を有するいくつかの光学撮像レンズ系、ならびにそれらの光学撮像レンズ系が組み込まれた携帯型電子機器を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
用語の定義
「正の屈折力(または負の屈折力)を有するレンズ素子」という表現は、そのレンズ素子が光軸近傍において有する屈折力が、正の屈折力(または負の屈折力)であることを意味する。レンズ素子の物体側(または像側)の面が、ある領域において凸状(または凹状)であるとは、その領域に隣接する径方向外側の領域に対して、その領域が凸面(または凹面)を有し、その領域が光軸の方向に隆起している(または、窪んでいる)ことを意味する。
【0008】
図13は、本発明で使用される用語を説明するためのレンズ素子の一例の断面図を提示している。図13に示すように、「I」は、この光軸の周りに回転対称である例示的なレンズ素子の光軸を表している。レンズ素子の物体側の面は、領域Aに凸部を有し、領域Bに凹部を有し、領域Cに凸部を有する。領域Aが凸面を有するのは、領域Aの表面が、隣接する径方向外側の領域(すなわち、領域B)に対して、光軸の方向に隆起しているからである。領域Bは、隣接する領域Cに対して窪んでいる。領域Cは、隣接する領域Eに対して隆起している。
「周縁部近傍の領域」という表現は、レンズ素子の周縁領域近傍の、撮像光が通過する領域、すなわち領域Cを指す。撮像光線は、主光線Lcと周辺光線Lmとを含み得る。
「光軸近傍の領域」という表現は、撮像光が通過する光軸の領域、すなわち領域Aを指す。
「レンズ素子の外周縁部近傍の領域」という表現は、領域CまたはDのような、専ら撮像光を通過させるレンズ素子面の周縁領域近傍を意味する。さらに、レンズ素子は、該レンズ素子をレンズ鏡筒に取り付けるために構成された拡張部Eを有し得る。望ましい撮像光線は、拡張部Eを通過しない。レンズ素子の拡張部Eは、光学撮像レンズの一部であり得るものの、その説明および略図では、簡潔にするために省略している。
【0009】
本発明の実施形態により、5つのみのレンズ素子を有する光学撮像レンズを提供する。光学撮像レンズは、物体側から像側へ順に、開口絞りと、第1、第2、第3、第4、第5のレンズ素子とを備え、5つのレンズ素子の各々は、物体側の面と、像側の面とを有する。
第1のレンズ素子の物体側の面は、光軸に沿って凸状である。第2のレンズ素子の像側の面は、外周縁部近傍において凹状である。第4のレンズ素子の物体側は、外周縁部近傍において凸状である。第5のレンズ素子の像側の面は、光軸近傍において凹状であるとともに、外周縁部近傍において凸状である。第1、第2、第3、第4、第5のレンズ素子は、屈折力を有するとともに、厚さを有する。5つのレンズ素子の面は、非球面である。5つのレンズ素子の厚さ、およびそれらの間の空隙は、特定の条件を満たしている。
【0010】
本発明の実施形態により、さらに、内蔵デジタルカメラを備えた携帯型電子機器を提供する。携帯型電子機器は、ケースと、ケース内に配置されたモジュール収容ユニットと、モジュール収容ユニットに取り付けられたレンズ鏡筒と、レンズ鏡筒に組み付けられた光学レンズモジュールと、を備える。
光学レンズモジュールは、物体側から像側へ順に、開口絞りと、第1、第2、第3、第4、第5のレンズ素子とを備えることができ、5つのレンズ素子の各々は、物体側の面と、像側の面とを有する。第1のレンズ素子の物体側の面は、光軸に沿って凸状である。第2のレンズ素子の像側の面は、外周縁部近傍において凹状である。第4のレンズ素子の物体側は、外周縁部近傍において凸状である。第5のレンズ素子の像側の面は、光軸近傍において凹状であるとともに、外周縁部近傍において凸状である。
【0011】
一実施形態において、レンズ鏡筒は、長さに沿って光軸の方向に可動である。
【0012】
本発明の特徴について、例示的な実施形態ならびに添付の図面を用いて説明する。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】本発明の第1実施形態による5素子の光学レンズ系の断面模式図である。
図2】本発明の第2実施形態による5素子の光学レンズ系の断面模式図である。
図3】本発明の第3実施形態による5素子の光学レンズ系の断面模式図である。
図4】本発明の第4実施形態による5素子の光学レンズ系の断面模式図である。
図5】本発明の第5実施形態による5素子の光学レンズ系の断面模式図である。
図6】本発明の第6実施形態による5素子の光学レンズ系の断面模式図である。
図7】A、B、Cは、それぞれ、第1の実施形態の縦球面収差、サジタル非点収差およびタンジェンシャル非点収差、歪曲収差を示している。
図8】A、B、Cは、それぞれ、第2の実施形態の縦球面収差、サジタル非点収差およびタンジェンシャル非点収差、歪曲収差を示している。
図9】A、B、Cは、それぞれ、第3の実施形態の縦球面収差、サジタル非点収差およびタンジェンシャル非点収差、歪曲収差を示している。
図10】A、B、Cは、それぞれ、第4の実施形態の縦球面収差、サジタル非点収差およびタンジェンシャル非点収差、歪曲収差を示している。
図11】A、B、Cは、それぞれ、第5の実施形態の縦球面収差、サジタル非点収差およびタンジェンシャル非点収差、歪曲収差を示している。
図12】A、B、Cは、それぞれ、第6の実施形態の縦球面収差、サジタル非点収差およびタンジェンシャル非点収差、歪曲収差を示している。
図13】本発明で使用されるいくつかの用語を説明するための例示的なレンズ素子の断面図である。
図14】本発明の数式のいくつかのパラメータを示す例示的なレンズ素子の概略斜視図である。
図15A】本発明の一実施形態による内蔵光学撮像モジュールを備えた携帯型電子機器の断面模式図である。
図15B】本発明の他の実施形態による内蔵光学撮像モジュールを備えた携帯型電子機器の断面模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
本発明の実施形態により、CCDまたはCMOS撮像センサを用いる携帯電話機、デジタルスチルカメラ、デジタルビデオカメラ、タブレットなどの携帯型および装着型電子機器において広く適用される5素子の光学レンズ系を提供する。
【0015】
図1は、本発明の第1の実施形態による5素子の光学レンズ系100の断面模式図である。光学レンズ系100は、光軸に沿って物体側から像側へ順に、光学的開口絞りASと、第1のレンズ素子L1と、第2のレンズ素子L2と、第3のレンズ素子L3と、第4のレンズ素子L4と、第5のレンズ素子L5と、を備える。
【0016】
第1のレンズ素子L1は、正の屈折力を有し、光軸近傍において凸状である物体側の凸面と、像側で光軸に沿った凸状の像側の面と、を有する。第2のレンズ素子L2は、負の屈折力を有し、物体側で光軸に沿った凸状の物体側の面と、像側の外周縁領域近傍において凹状である像側の凹面と、を有する。第3のレンズ素子L3は、正の屈折力を有し、物体側の面に凸面と、物体側の外周縁領域近傍に凹面と、像側で光軸に沿った凸面と、を有する。第4のレンズ素子L4は、正の屈折力を有し、物体側の面の光軸近傍に凹面と、物体側の面の周縁領域近傍に凸面と、像側で光軸に沿った凸面と、を有する。第5のレンズ素子L5は、負の屈折力を有し、物体側の光軸近傍に凸面と、物体側の外周縁領域近傍に凸面と、物体側の光軸近傍の上記凸面と外周縁領域近傍の上記凸面との間に凹面と、を有する。第5のレンズ素子L5の像側の面は、光軸近傍に凹面と、像側の外周縁領域近傍に凸面と、を有する。
5つのレンズ素子の物体側の面および像側の面は、非球面である。R1とR2は、それぞれレンズ素子L1の物体側と像側の面である。同様に、R3とR4は、それぞれレンズ素子L2の物体側と像側の面である。同様に、R5とR6は、それぞれレンズ素子L3の物体側と像側の面である。R7とR8は、それぞれレンズ素子L4の物体側と像側の面である。R9とR10は、それぞれレンズ素子L5の物体側と像側の面である。
【0017】
光学レンズ系100は、さらに、第5のレンズ素子と像面との間に配置されたIRカットフィルタを有し、これは、本発明の一実施形態によれば、入射光の赤外線をカットするように構成されている。
【0018】
図1〜6において、T1は第1のレンズ素子L1の厚さであり、T2は第2のレンズ素子L2の厚さであり、T3は第3のレンズ素子L3の厚さであり、T4は第4のレンズ素子L4の厚さであり、T5は第5のレンズ素子L5の厚さである。
本明細書全体を通して、AG12は、第1と第2のレンズ素子間の空隙であり、AG23は、第2と第3のレンズ素子間の空隙であり、AG34は、第3と第4のレンズ素子間の空隙であり、AG45は、第4と第5のレンズ素子間の空隙である。BFLは、第5のレンズ素子の像側から像面までの光軸に沿った距離である後側焦点距離を表す。
【0019】
以下のセクションでは、ALTは、第1〜第5のレンズ素子の合計の厚さを表す。AAGは、光軸に沿った第1〜第5のレンズ素子の空隙の合計幅を表す。EFLは、有効焦点距離を表す。TLは、第1のレンズ素子の物体側の面から第5のレンズ素子の像側の面までの光軸に沿った距離である。
【0020】
本発明の実施形態によれば、光学レンズ系の全長を縮小するために、レンズ素子の厚さ、およびそれらの間の空隙を縮小するという対策をとる。しかしながら、十分な光学性能を維持しつつ、レンズ素子の合計の厚さを縮小することは難しい。そこで、第1のレンズ素子は正の屈折力を有するように設計され、第2のレンズ素子は負の屈折力を有するように設計され、そして第4のレンズ素子は正の屈折力を有する。
【0021】
本発明の実施形態によれば、良好な光学性能を有する小型の光学レンズ系を実現するために、以下の条件を満たしている必要がある。
AAG/AG34≦16.0 (1)
0.65≦AG34/T2 (2)
1.50≦(AG34+AG45)/T2 (3)
4.00≦(T4+T5)/T2 (4)
1.80≦T5/T2 (5)
2.60≦(AG45+T5)/T2 (6)
1.00≦AG45/T2 (7)
EFL/(AG45+T5)≦5.20 (8)
10.0≦(TL+T5)/AG45≦22.0 (9)
EFL/(AG34+T5)≦6.80 (10)
1.20≦(AG34+AG45)/(AG12+AG23)(11)
【0022】
表1Aは、本発明の第1の実施形態による光学レンズ系100についてのレンズ数値データを示している。表1Aおよび以下の表2A、3A、4A、5A、6Aのすべてにおいて、面番号1は物体であり、面番号2は開口絞りを指し、その厚さは、第1のレンズ素子の物体側の面に対する開口絞りの光軸に沿った距離であって、負の値は、開口絞りが第1のレンズ素子の前に配置されていることを意味しており、面番号3はL1の物体側を指し、その厚さは、光軸に沿った第1のレンズ素子の厚さであり、面番号4はL1の像側の面を指し、その厚さは、第1と第2のレンズ素子間の光軸に沿った空隙であり、面番号5はL2の物体側の面を指し、その厚さは、第2のレンズ素子の厚さであり、面番号6はL2の像側の面を指し、その厚さは、第2と第3のレンズ素子間の空隙であり、面番号7はL3の物体側の面を指し、その厚さは、光軸に沿った第3のレンズ素子の厚さであり、面番号8はL3の像側の面を指し、その厚さは、第3と第4のレンズ素子間の空隙であり、面番号9はL4の物体側の面を指し、その厚さは、第4のレンズ素子の厚さであり、面番号10はL4の像側の面を指し、その厚さは、第4と第5のレンズ素子間の空隙であり、面番号11はL5の物体側の面を指し、その厚さは、第5のレンズ素子の厚さであり、面番号12はL5の像側の面を指し、その厚さは、第5のレンズ素子とIRフィルタとの間の空隙である。
面番号13はIRフィルタの物体側の面を指し、その厚さは、IRカットフィルタの厚さである。面番号14はIRフィルタの像側の面を指し、その厚さは、フィルタと像面との間の空隙である。面番号15は像面を指す。
【0023】
<表1A>
【0024】
第1の実施形態では、光学レンズ系100の有効焦点距離(EFL)は、1.211mmである。レンズ素子L1の物体側の面から像面までの実測による光学レンズ系の全長は、4.636mmである。像高は、2.856mmである。
【0025】
レンズ素子の非球面(面番号3〜面番号12)は、次の式を用いて表すことができる。
ここで、
zは、レンズ素子の非球面の深さ(非球面の頂点における接平面に対する、光軸から距離yにある非球面上の点の高さ)であり、yは、非球面上の点と光軸との垂直距離である。
cは、頂点曲率である。
は、光軸からレンズメンマでの、ミリメートル(mm)で表す径方向の距離である。
u=r/rであり、ただしrは、正規化半径である。
Kは、円錐定数である。
conは、m番目のQcon多項式である。
は、m番目の次数(またはm次項)の非球面係数である。
x、y、zを、図14に示しており、zは光軸である。
【0026】
表1Bは、第1の実施形態の5つの非球面レンズ素子についての数値を示しており、表中のNRADIUSは正規化半径rである。
【0027】
<表1B>
【0028】
図7A、7B、7Cは、第1の実施形態の縦収差、サジタル収差およびタンジェンシャル収差、歪曲収差をそれぞれ示している。図7Aに示すように、470nm(「G」で示す)、555nm(「B」で示す)、650nm(「R」で示す)の波長についての縦球面収差曲線は、像点の±0.025mmの範囲内にある。3つの波長R、G、Bのそれぞれについて、サジタル非点収差(「s1」、「s2」、「s3」で示す)、およびタンジェンシャル非点収差(「t1」、「t2」、「t3」で示す)は、(図7Bに示すように)±0.03mmの範囲内にある。3つの波長(「G」、「B」、「R」で示す)についての歪曲収差は、±2.5%の範囲内にある。
【0029】
図2は、本発明の第2の実施形態による5素子の光学レンズ系200の断面模式図である。光学レンズ系200は、光学レンズ系100のものと類似の構造を有し、レンズ素子の屈折率、曲率半径、レンズ厚、レンズ間の空隙幅、非球面係数、焦点距離、および他の関連パラメータが異なる。違いは、光学レンズ系200は、像側において光軸近傍に凹面を有するとともに外周縁領域近傍に凸面を有する第3のレンズ素子L3を備えることである。
【0030】
表2Aは、本発明の第2の実施形態による光学レンズ系200のレンズ数値データを示している。
【0031】
<表2A>
【0032】
表2Bは、第2の実施形態の5つの非球面レンズ素子についての数値を示している。
【0033】
<表2B>
【0034】
図8A、8B、8Cは、第2の実施形態の縦収差、サジタル収差およびタンジェンシャル収差、歪曲収差をそれぞれ示している。図8Aに示すように、470nm(「G」で示す)、555nm(「B」で示す)、650nm(「R」で示す)の波長についての縦球面収差曲線は、像点の±0.025mmの範囲内にある。それぞれの波長R、G、Bについて、サジタル非点収差(「s1」、「s2」、「s3」で示す)、およびタンジェンシャル非点収差(「t1」、「t2」、「t3」で示す)は、(図8Bに示すように)±0.025mmの範囲内にある。3つの波長(「G」、「B」、「R」で示す)についての歪曲収差は、図8Cに示すように±2.5%の範囲内にある。
【0035】
図3は、本発明の第3の実施形態による5素子の光学レンズ系300の断面模式図である。光学レンズ系300は、光学レンズ系100のものと類似の構造を有し、レンズ素子の屈折率、曲率半径、レンズ厚、レンズ間の空隙幅、非球面係数、焦点距離、および他の関連パラメータが異なる。具体的には、光学レンズ系300は、像側において光軸近傍に凹面を有するとともに外周縁部近傍に凸面を有する第3のレンズ素子を備えることによって、光学レンズ系100とは異なる。
【0036】
表3Aは、本発明の第3の実施形態による光学レンズ系300についてのレンズ数値データを示している。
【0037】
<表3A>
【0038】
表3Bは、第3の実施形態の5つの非球面レンズ素子についての数値を示している。
【0039】
<表3B>
【0040】
図9A、9B、9Cは、第3の実施形態の縦収差、サジタル収差およびタンジェンシャル収差、歪曲収差をそれぞれ示している。図9Aに示すように、470nm(「G」)、555nm(「B」)、650nm(「R」)の波長についての縦球面収差曲線は、像点の±0.025mmの範囲内にある。3つの波長について、サジタル非点収差(「s1」、「s2」、「s3」)、およびタンジェンシャル非点収差(「t1」、「t2」、「t3」)は、(図9Bに示すように)±0.025mmの範囲内にある。3つの波長(「G」、「B」、「R」)についての歪曲収差は、図9Cに示すように±2.0%の範囲内にある。
【0041】
図4は、本発明の第4の実施形態による5素子の光学レンズ系400の断面模式図である。光学レンズ系400は、光学レンズ系100のものと類似の構造を有し、レンズ素子の屈折率、曲率半径、レンズ厚、レンズ間の空隙幅、非球面係数、焦点距離、および他の関連パラメータが異なる。例えば、光学レンズ系400と100との違いの1つは、光学レンズ系400の第3のレンズ素子は凹状の物体側の面を有し、第4のレンズ素子の像側の面は、光軸近傍に凸面を有するとともに外周縁部近傍に凹面を有することである。
【0042】
表4Aは、本発明の第4の実施形態による光学レンズ系400についてのレンズ数値データを示している。
【0043】
<表4A>
【0044】
表4Bは、第4の実施形態の5つの非球面レンズ素子についての数値を示している。
【0045】
<表4B>
【0046】
図10A、10B、10Cは、第4の実施形態の縦収差、サジタル収差およびタンジェンシャル収差、歪曲収差をそれぞれ示している。図10Aに示すように、470nm(「G」)、555nm(「B」)、650nm(「R」)の波長についての縦球面収差曲線は、像点の±0.08mmの範囲内にある。それぞれの波長R、G、Bについて、サジタル非点収差(「s1」、「s2」、「s3」)、およびタンジェンシャル非点収差(「t1」、「t2」、「t3」)は、(図10Bに示すように)±0.08mmの範囲内にある。3つの緑、青、赤の波長についての歪曲収差は、図10Cに示すように±2.0%の範囲内にある。
【0047】
図5は、本発明の第5の実施形態による5素子の光学レンズ系500の断面模式図である。光学レンズ系500は、光学レンズ系100のものと類似の構造を有し、レンズ素子の屈折率、曲率半径、レンズ厚、レンズ素子間の空隙幅、非球面係数、焦点距離、および他の関連パラメータが異なる。光学レンズ系500は、像側の面の光軸近傍に凹面を有するとともに像側の面の外周縁部近傍に凸面を有する第3のレンズ素子を備えることによって、光学レンズ系100とは異なる。
【0048】
表5Aは、本発明の第5の実施形態による光学レンズ系500についてのレンズ数値データを示している。
【0049】
<表5A>
【0050】
表5Bは、第5の実施形態の5つの非球面レンズ素子についての数値を示している。
【0051】
<表5B>
【0052】
図11A、11B、11Cは、第5の実施形態の縦収差、サジタル収差およびタンジェンシャル収差、歪曲収差をそれぞれ示している。図11Aに示すように、470nm(「G」)、555nm(「B」)、650nm(「R」)の波長についての縦球面収差曲線は、像点の±0.05mmの範囲内にある。3つの赤、緑、青の波長について、サジタル非点収差(「s1」、「s2」、「s3」)、およびタンジェンシャル非点収差(「t1」、「t2」、「t3」)は、(図11Bに示すように)±0.025mmの範囲内にある。3つの緑、青、赤の波長についての歪曲収差は、図11Cに示すように±2.0%の範囲内にある。
【0053】
図6は、本発明の第6の実施形態による5素子の光学レンズ系600の断面模式図である。光学レンズ系600は、光学レンズ系100のものと類似の構造を有し、レンズ素子の屈折率、曲率半径、レンズ厚、レンズ素子間の空隙幅、非球面係数、焦点距離、および他の関連パラメータが異なる。光学レンズ系600は、負の屈折力を有するとともに凹状の物体側の面を有する第3のレンズ素子を備えることによって、光学レンズ系100とは異なる。
【0054】
表6Aは、本発明の第6の実施形態による光学レンズ系600についてのレンズ数値データを示している。
【0055】
<表6A>
【0056】
表6Bは、第6の実施形態の5つの非球面レンズ素子についての数値を示している。
【0057】
<表6B>
【0058】
図12A、12B、12Cは、第6の実施形態の縦収差、サジタル収差およびタンジェンシャル収差、歪曲収差をそれぞれ示している。図12Aに示すように、470nm(「G」)、555nm(「B」)、650nm(「R」)の波長についての縦球面収差曲線は、像点の±0.50mmの範囲内にある。3つの赤、緑、青の波長について、サジタル非点収差(「s1」、「s2」、「s3」)、およびタンジェンシャル非点収差(「t1」、「t2」、「t3」)は、(図12Bに示すように)±0.05mmの範囲内にある。3つの緑、青、赤の波長についての歪曲収差は、図12Cに示すように±2.0%の範囲内にある。
【0059】
本発明の実施形態による光学レンズ系100、200、300、400、500、600の各々は、以下の光学特性ならびに効果を有する。本発明の実施形態によれば、光学レンズ系100、200、300、400、500、600の各々は、物体側から像側へ順に配置される、開口絞りと、第1、第2、第3、第4、第5のレンズ素子と、を備える。
5つのレンズ素子の各々は、物体側の面と、像側の面とを有する。レンズ素子の面は、非球面である。第1のレンズ素子の物体側の面は、光軸近傍において凸状である。第2のレンズ素子の像側の面は、外周縁部近傍において凹状である。第4のレンズ素子の物体側は、外周縁部近傍において凸状である。第5のレンズ素子の像側の面は、光軸近傍において凹状であるとともに、外周縁部近傍において凸状である。第1、第2、第3、第4、第5レンズ素子は、屈折力を有する。これらの組み合わせによって、優れた像品質が得られる。
【0060】
レンズ素子の表面形状、それらの厚さ、それらの間の間隔、開口絞りの位置によって、光学性能および製造可能性を向上させつつ、レンズ系の全長を効果的に縮小できる。本発明の実施形態によれば、良好な光学性能を有する小型かつ軽量のレンズ系を実現するために、以下の条件を満たしているべきである。
AG34は、第3と第4のレンズ素子間の光軸に沿った空隙であり、AAGは、光軸に沿った第1〜第5のレンズ素子の4つの空隙の合計幅であるとして、AAG/AG34比は、16.00以下である。光学レンズ系の小型化要求を満たすために、空隙の合計AAGは、空隙AG34に対して小さいように設計される。比較的小径の第3のレンズ素子から比較的大径の第4のレンズ素子へ光を通過させるためには、空隙AG34は、ある程度の値に維持されなければならい。よって、第3と第4のレンズ素子間の空隙の縮小が制限され得ることで、AAGとAG34の比に上限値が設定される。これにより、AAG/AG34は、16.00以下であるように設定される。好ましい一実施形態では、1.5≦AAG/AG34≦16.0である。
【0061】
AG34/T2比は、0.65以上であるべきである。比較的小さい第3のレンズ素子から比較的大きい第4の素子へ光を通過させるためには、第3と第4のレンズ素子は、それらの間に、ある程度の空隙を有する必要があるので、妥協策は、第2のレンズ素子の厚さを縮小することである。このため、AG34/T2比は、0.65以上に設定される。好ましい一実施形態では、AG34/T2比は、0.65〜2.5の範囲内である。
【0062】
レンズ素子を通る光軌道、およびそれらの製造の難しさを考慮すると、第3と第4と第5のレンズ素子間のそれぞれの空隙の縮小は、第2のレンズ素子の厚さの縮小と比較して、より困難であり、このため、(AG34+AG45)/T2比は、1.50以上とされる。好ましい一実施形態では、この比は、1.5〜5.5の範囲内である。
【0063】
第4および第5のレンズ素子の厚さは、第2のレンズ素子の厚さと比較して大きく、このため、T4およびT5の縮小は制限されて、(T4+T5)/T2比は、4.0以上とされる。好ましい一実施形態では、この比は、4〜6の範囲内である。
【0064】
同様に、T5/T2比は、1.8以上となるように設計される。好ましい一実施形態では、この比は、1.8〜3の範囲内である。
【0065】
レンズ素子を通る光軌道、およびそれらの製造の難しさを考慮すると、第4と第5のレンズ素子間の空隙および第5のレンズ素子の厚さの縮小は、第2のレンズ素子の厚さの縮小と比較して、より困難であり、このため、(AG45+T5)/T2比は、2.60以上とされる。好ましい一実施形態では、この比は、2.6〜7の範囲内である。同様に、AG45/T2比は、1.00以上であるように設定される。好ましい一実施形態では、この比は、1〜5の範囲内である。
【0066】
EFLは、光学レンズ系の有効焦点距離を表す。EFLを縮小することで、光学レンズ系の長さは効果的に縮小される。EFLの縮小は、空隙AG45および第5のレンズ素子の厚さの縮小と比較して、相対的に大きい。そこで、一実施形態によれば、EFL/(AG45+T5)比は、5.2以下であるように設定される上限値が設けられる。好ましい一実施形態では、この比は、3〜5.2の間である。
【0067】
TLは、光軸に沿った第1のレンズ素子の物体側の面から第5のレンズ素子の像側の面までの実測による距離を表す。TLが縮小されることによって、光学レンズ系の全長は縮小される。ただし、5つのレンズ素子を通る光軌道、および製造可能性によって、(TL+T5)/AG45比に上限値として22.0が設定され得る。一実施形態では、この比は、10.0〜22.0の間である。
【0068】
EFLを縮小することで、光学レンズ系の長さは効果的に縮小される。EFLの縮小は、空隙AG34および第5のレンズ素子の厚さの縮小と比較して、相対的に大きい。そこで、一実施形態によれば、EFL/(AG34+T5)比は、6.8以下に上限値が設定され、好ましくは3〜6.8の間である。
【0069】
良好な像品質ならびに良好な光学性能を得るためには、(AG34+AG45)/(AG12+AG23)比は、1.20以上であるべきである。一実施形態では、この比は、1.20以上かつ2.5未満であることが好ましい。
【0070】
表6は、上述の6通りの実施形態に関する値をまとめたものである。
【0071】
<表6>
【0072】
表6から分かるように、それぞれの実施形態の値は、所与の関係の数値範囲内にある。
【0073】
本発明は、さらに、小型かつ軽量の内蔵光学撮像モジュールを備える携帯型電子機器を提供する。図15Aは、本発明の一実施形態による内蔵光学撮像モジュールを備える携帯型電子機器1を示している。携帯型電子機器1は、ケース11と、ケース内に取り付けられた光学撮像モジュール12と、を備える。携帯型電子機器は、携帯電話機、パーソナルデジタルアシスタント(PDA)などであり得る。光学撮像モジュール12は、光学レンズ系10と、レンズ鏡筒ユニット21と、レンズ鏡筒ユニットを取り付けるためのモジュール収容ユニット120と、像面を形成する撮像センサ130と、を有している。一実施形態において、光学レンズ系10は、上記セクションで記載した6通りの実施形態のいずれかのような5素子の光学レンズ系を含み得る。
【0074】
一実施形態において、モジュール収容ユニット120は、レンズ用リアベース121と、レンズ用リアベース121と撮像センサ130との間に配置される撮像センサ用リアベース122と、を含んでいる。レンズ鏡筒21は、光軸IIに沿って、レンズ用リアベース121の内部に同心状に配置される。
【0075】
図15Bは、本発明の他の実施形態による携帯型電子機器1’を示している。携帯型電子機器1’は、携帯型電子機器1と類似しており、このため、同一の部材は、同じ参照番号を用いて示している。主な違いは、携帯型電子機器1’のモジュール収容ユニット120は、ボイスコイルモータ(VCM)ドライバモジュールを含んでいることである。レンズ用リアベース121は、その外周面に長手方向にわたって隣接して同心状に配置される第1の筒状胴部材123と、第1の胴部材123の外周面を取り囲む第2の筒状胴部材124と、を含んでいる。レンズ用リアベース121は、さらに、胴部材123の外周面と胴部材124の内周面との間に配置されるコイル125と、コイル125の外周面と胴部材124の内周面との間に配置される磁性部品126と、を含んでいる。
【0076】
第1の胴部材123は、レンズ鏡筒ユニット21を、そのレンズ鏡筒ユニットに装着された光学レンズ系1と共に、光軸方向にわたって前後に移動させる。撮像センサ用リアベース122と第2の胴部材124とは、共に堅固に取り付けられている。一実施形態において、フィルタ8は、撮像センサ用リアベース122上に配置される。携帯型電子機器1’の他の構成要素は、携帯型電子機器1と同様であり、簡潔にするため、それらの説明をここで繰り返さない。
【0077】
撮像レンズ系10の光学長が効果的に短縮され得ることにより、携帯型電子機器1および1’は、良好な像品質および光学性能を提供しつつ、小型かつ軽量に構成できる。よって、本発明は、構成材料量を削減するという経済的効果が得られるだけではなく、小型化および軽量化の傾向に沿うものである。
【0078】
本発明は、携帯型機器に限定されることなく、より幅広く適用される。本発明について、好ましい実施形態であると考えられるものに関して説明したが、当然のことながら、本発明は、開示された実施形態に限定されるものではない。本発明は、添付の請求項の範囲に含まれる種々の変形および均等な構成を網羅するものとする。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15A
図15B