(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】5926436
(24)【登録日】2016年4月28日
(45)【発行日】2016年6月1日
(54)【発明の名称】緊急時に患者を安全な場所へ移動させる事が出来る防水シート
(51)【国際特許分類】
A61G 1/00 20060101AFI20160519BHJP
A47G 9/08 20060101ALI20160519BHJP
【FI】
A61G1/00 502
A47G9/08 Z
【請求項の数】1
【全頁数】5
(21)【出願番号】特願2015-224567(P2015-224567)
(22)【出願日】2015年11月17日
【審査請求日】2015年11月17日
【権利譲渡・実施許諾】特許権者において、権利譲渡・実施許諾の用意がある。
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】715009743
【氏名又は名称】熊谷 眞由美
(72)【発明者】
【氏名】熊谷 眞由美
【審査官】
今井 貞雄
(56)【参考文献】
【文献】
特開2001−137294(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61G 1/00
A47G 9/08
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
防水シート本体(1)は、防水性の布で長方形でありベッドや敷き布団の上に載せて
日常は使用し、底面から見て上方に、頭を支える板状の布(3)を中央部に設け、更
にその左右対称に手を入れて握る穴上部左(4)と、上部右(4−1)を設け、一番
外側に紐を通す柔らかい合成樹脂のパイプ(6)を左右に設け、更に縦左側上方下方、
縦右側上方下方にそれぞれ2個以上の複数個の柔らかい合成樹脂のパイプ(6)を設
け、また下方には、最下部の柔らかい合成樹脂のパイプ(6)の内側に、移動させる
時の手を入れる穴左(4−2)、移動させる時の手を入れる上部穴右(4−3)を左
右にそれぞれ設け、上部頭を支える板状の布(3)の左右と、上部柔らかい合成樹脂
のパイプ(6)のそれぞれ内側の防水シートに金属製の輪(7)を設け、また左側の
下方に2箇所、右側の下方に2箇所の金属製の輪(7)を設け、前記の金属製の輪(7)
から紐(2)を通し、前記の柔らかい合成樹脂のパイプ(6)の中を通し、長方形の
防水シート(1)に一周させ、また防水シート(1)の中央付近に縦状に3本以上の
複数本の滑材(5)を設けたことを特徴とする緊急時に患者を安全な場所へ移動させ
る事が出来る防水シート。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
緊急時に、一人で患者を引っ張って避難させられることが出来る防水シートに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、避難時に、一人で引っ張って避難させられる防水シートは、見あたらない。
特許文献1の特開平10−248950号公報(身体防護シート及び収納カバーから構成される防災用具と身体防護方法)に記載があるが、構造の違いが大きい。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平10−248950号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来、何処の家庭でも、介護施設等に於いても緊急避難時に、救助する人が常に待機している事はまれであり、万全な体制は取っていない。
従って、一人で一人の患者を安全な場所へ移動させなければならない。
特に女性が一人で一人の患者を安全な場所へ移動させなければならないのが一般的であり、前記の場合実際に災害が発生したら多くの尊い命を犠牲にする可能性がある。
これは、解決しなければならない課題である。
【課題を解決するための手段】
【0005】
課題を解決するために本発明は,以下の構成とした。
防水シート本体(1)は、防水出来る素材を使用し、長方形にして、日常はベッド
や敷き布団の上に載せて使用する。
底面から見て(
図2、
図3)上方に、頭を支える板状の布(3)を中央部に設け、更
にその左右対称に手を入れて握る穴を上部左(4)と、上部右(4−1)を設けた。
一番外側に紐を通す柔らかい合成樹脂の
パイプ(6)を左右に設け、縦左側上方下方、
縦右側上方下方にもそれぞれ2個以上の複数個の柔らかい合成樹脂の
パイプ(6)を
設けた。
またその下方には、最下部の柔らかい合成樹脂の
パイプ(6)の内側に、移動させる
時の手を入れる穴左(4−2)、移動させる時の手を入れる穴右(4−3)を左右に
それぞれ設けた。
【0006】
上部頭を支える板状の布(3)の左右と、上部柔らかい合成樹脂の
パイプ(6)のそ
れぞれ内側の防水シートに金属製の輪(7)を設け、また左側の下方に2箇所、右
側の下方に2箇所の金属製の輪(7)を設け、その金属製の輪(7)から紐(2)
を、長方形の防水シート(1)の一周に入れた。
また、防水シート(1)の中央付近に縦状に3本以上の複数本の薄い合成樹脂製
滑材(5)を設けた。
それぞれ設けた。
【0007】
使用方法について説明する。
日常は、平面図(1)に記載の通り、頭を支える板状の布(3)の方に頭を載せてシーツとして使用する。
緊急避難時には、救助する人が
図4のように紐(2)を引っ張り患者の足を中に入れるようにして、移動させる時の手を入れる上部穴左(4)と(4−1)に手を入れて頭側の方から引っ張ると、滑材(5)を設けているため滑り易く移動がスムーズにできる。
【発明の効果】
【0008】
(1)救助する人が男性一名でも女性一名でも、一人の患者を避難させる事が出来るので、安心して介護が出来る。
(2)二人で一人の患者を避難させる場合は、患者の左右に救助する人が立ち、重量的な面でかかる負担が軽減される。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図4】一人で一人を引っ張って避難させる防水シートの説明図
【
図5】二人で一人を引っ張って避難させる防水シートの説明図
【発明を実施するための形態】
【0010】
防水シート本体(1)は、防水性の素材で長方形であり、ベッドや敷き布団の上に
載せて日常は使用する。
底面から見て(
図2)上方に、頭を支える板状の布(3)を中央部に設け、更に
その左右対称に手を入れて握る穴上部左(4)と、上部右(4−1)を設けた。
一番外側に紐を通す柔らかい合成樹脂の
パイプ(6)を左右に設け、更に縦左側上方
下方、縦右側上方下方、にもそれぞれ2個以上の複数個の柔らかい合成樹脂のバイプ
(6)を設けた。
また下方には、最下部の柔らかい合成樹脂の
パイプ(6)の内側に、移動させる時の
手を入れる穴左(4−2)、移動させる時の手を入れる穴右(4−3)を左右にそれ
ぞれ設けた。
【0011】
上部頭を支える板状の布(3)の左右と、上部柔らかい合成樹脂の
パイプ(6)の
それぞれ内側の防水シートに金属製の輪(7)を設け、また左側面の下方に2箇所、
右側面の下方に2箇所の金属製の輪(7)を設け、その金属製の輪(7)から紐(2)
を、長方形の防水シート(1)の一周に入れた。
また、防水シート(1)の中央付近に縦上に3本以上の複数本の滑材(5)を設けた。
また、底面図から見て紐(2)、頭を支える板状の(3)、移動させる時の手を入れる
上部穴、柔らかい合成樹脂の
パイプ(6)、金属製の輪(7)を設置したあとは、図
2のように糸で縫い合わせたものである。
【0012】
使用方法について説明する。
日常は、平面図(1)に記載の通り、頭を支える板状の布(3)の方に頭を載せてシーツとして使用する。
緊急避難時には、救助する人が
図3のように紐(2)を引っ張り患者の頭側の方から足を中に入れるようにして、移動させる時の手を入れる上部穴左(4)と、移動させる時の手を入れる上部穴右(4−1)に手を入れて引っ張ると、滑材(5)を設けているため滑り易く移動がスムーズにできる。
また、救助する人が2名いる場合は、
図4のように患者の左右からそれぞれの移動させる時の手を入れる上部穴から手を入れて持ち上げても、引っ張っても一人の救助人より二人の救助人の方が重量的負担は軽減されるので移動が容易にできる。
【符号の説明】
【0013】
1. 防水シート本体
2. 紐
3. 頭を支える板状の布
4. 移動させる時の手を入れる上部穴(左)
4−1.移動させる時の手を入れる上部穴(右)
4−2.移動させる時の手を入れる下部穴(左)
4−3.移動させる時の手を入れる下部穴(右)
5. 滑材
6. 柔らかい合成樹脂の
パイプ
7. 金属製の輪
8. 縫い目
9. 救助する人
10. 患者
【要約】
【課題】
従来、何処の家庭でも、介護施設等に於いても緊急避難時に、救助する人が常に待機
している事はまれであり、万全な体制は取っていない。
従って、一人で一人の患者を安全な場所へ移動させなければならない。
緊急時に患者を安全な場所へ移動させる事が出来る防水シートを提供する。
【解決手段】
防水シート本体は、防水性の素材で長方形でありベッドや敷き布団の上に載せて日
常は使用する。
底面から見て上方に、頭を支える板状の布を中央部に設け、更にその左右対称に手
を入れて握る穴上部左と、上部右を設けた。
一番外側に紐を通す柔らかい合成樹脂の
パイプを左右に設け、更に左側、右側にも
それぞれ2個以上の複数個の柔らかい合成樹脂のバイプを設けた。
また下方には、最下部の柔らかい合成樹脂の
パイプ(6)の内側に、移動させる時の
手を入れる穴を左右にそれぞれ設けたことを特徴とする。
【選択図】
図3