特許第5926686号(P5926686)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許5926686一般固形廃棄物と同様の廃棄物として処分することができるように医療系廃棄物又はその他の廃棄物の含有細菌を無力化する機械
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5926686
(24)【登録日】2016年4月28日
(45)【発行日】2016年5月25日
(54)【発明の名称】一般固形廃棄物と同様の廃棄物として処分することができるように医療系廃棄物又はその他の廃棄物の含有細菌を無力化する機械
(51)【国際特許分類】
   A61L 2/04 20060101AFI20160516BHJP
   B09B 3/00 20060101ALI20160516BHJP
   A61L 11/00 20060101ALI20160516BHJP
【FI】
   A61L2/04ZAB
   B09B3/00 303Z
   A61L11/00
【請求項の数】10
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2012-547489(P2012-547489)
(86)(22)【出願日】2010年12月29日
(65)【公表番号】特表2013-516253(P2013-516253A)
(43)【公表日】2013年5月13日
(86)【国際出願番号】EP2010070876
(87)【国際公開番号】WO2011083067
(87)【国際公開日】20110714
【審査請求日】2013年11月20日
(31)【優先権主張番号】BO2010A000003
(32)【優先日】2010年1月7日
(33)【優先権主張国】IT
(73)【特許権者】
【識別番号】512177229
【氏名又は名称】チ・エンメ・エッセ・ソチエタ・ペル・アチオニ
(74)【代理人】
【識別番号】100065950
【弁理士】
【氏名又は名称】土屋 勝
(72)【発明者】
【氏名】サルダ,ルチアーノ
(72)【発明者】
【氏名】カッピ,アンジェロ
(72)【発明者】
【氏名】レオネッリ,クリスティナ
(72)【発明者】
【氏名】ヴェロネシ,パオロ
【審査官】 増田 健司
(56)【参考文献】
【文献】 特表2006−527040(JP,A)
【文献】 特開2004−181022(JP,A)
【文献】 特表昭62−500982(JP,A)
【文献】 特開2001−137315(JP,A)
【文献】 特表2000−511791(JP,A)
【文献】 特表2005−516682(JP,A)
【文献】 米国特許第6524539(US,B1)
【文献】 国際公開第2009/015688(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61L 2/04
A61L 11/00
B09B 3/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
適切に裁断されて湿潤された殺菌されるべき廃棄物が、開閉手段を有する殺菌室(10)に載置された複数のマイクロ波透過キャニスター(1)内に載置され、前記殺菌室が、全体的にまたは部分的にマイクロ波不透過材料から作られ、少なくとも水平方向に、互いにずれた位置に、マグネトロンを具備するマイクロ波源(15、15’、15”)から通じる導波管(115、115’、115”)に接続される複数の開口が設けられ、廃棄物が載置された前記キャニスターにその軸の周囲に的確な速度での回転を伝えるための手段を具備し、当該手段を具備することにより、前記導波管からの放射が分布して前記キャニスター内の全量の廃棄物に達する、一般固形廃棄物と同様の廃棄物として処分することができるように医療系廃棄物又はその他の廃棄物の含有細菌を無力化する機械であって、前記殺菌室(10)が、前記キャニスターを把持および回転させる手段を携行し、前記キャニスターの充填および放出のための低い位置から前記殺菌室の密閉のためおよび処理されるべき廃棄物が載置された前記キャニスターの前記殺菌室への挿入のための上昇位置へ移動できるベース構造(6、19、20)により密閉できる下側が開放したベルの形に作られており、前記キャニスターは、前記殺菌室の前記ベース構造の把持および回転手段により前記キャニスターを着脱可能にサポートし、および、前記キャニスターを前記機械の各種動作ステーション間で移送するマニピュレイト手段(SM)により前記キャニスターを把持するための手段を備えることを特徴とする機械。
【請求項2】
前記キャニスター(1)の各々には、前記機械の各種部品により前記キャニスターが把持およびマニピュレイトされ得るように、その下端に、対応するベースプレート(2)が設けられることを特徴とする請求項1に記載の機械。
【請求項3】
前記キャニスター(1)の各々は、適切な容量を有し、適切に口を広げた上部開口(101)を有し、そのベース(201)上に外側方向に軸方向ステム(301)が設けられ、該軸方向ステムの滑り止め外側輪郭上に、複合材料から作られ、固定手段により、一緒に前記軸方向ステムに固定されるベースプレート(2)が固定され、前記ベースプレートは、少なくともキャニスターのベースに支えられるヘッド(102)と、異なる高さに少なくとも2つの環状の上溝(4)および下溝(104)が設けられたステム(202)とを有する、円形の平面形状を有するマッシュルーム形状に特徴があり、前記ベースプレートは直径方向で2つの部品に分割され、前記上溝(4)はマニピュレイト手段(SM)によって把持されるように設計され、前記下溝(104)が前記殺菌室(10)の前記ベース構造の前記把持および回転手段により把持されるように設計されていることを特徴とする請求項2に記載の機械。
【請求項4】
前記ベース構造は、逆U型構造のキャリッジ(6)、該キャリッジ(6)上に垂直に設けられた筒状スリーブ(19)、および、該筒状スリーブ(19)の上端上に固定され、かつそれ自身の密閉手段を有するフランジ(20)により構成され、前記殺菌室(10)は、前記フランジ(20)が嵌入できる段付内部輪郭を有する下フランジ(310)を備え、前記筒状スリーブは前記キャリッジ(6)を上昇および下降するためのガイド・スライダー手段上に取り付けられた前記キャリッジ(6)に密封されて固定され、ギヤードモータ(26)の本体には、このキャリッジの真下に、前記筒状スリーブ(19)内へと、密封されて、軸方向に貫通するその低速移動シャフト(126)が取り付けられ、前記筒状スリーブ(19)は、下プレート(25)および上プレート(23)をサポートし、前記上プレート(23)は、前記フランジ(20)の高さで配され、該上プレート(23)に設けられた開口を貫通する自動芯出し回転クランプ(5)の顎部(105)がピボットされるスペーサ(24)によって前記下プレートに固定されており、前記上プレート(23)および前記下プレート(25)は、上昇および下降するロッド(30)と結合した動作プレート(29)にリンク(28)により接続され、前記ロッド(30)は、密封されて、前記ギヤードモータ(26)の出力シャフトを軸方向に貫通しており、そして、直線的に上昇および下降するアクチュエータへの接続のために、フリーホイール装置(32)を介在してこのシャフトの外側部分から突出していることを特徴とする請求項1に記載の機械。
【請求項5】
前記殺菌室(10)は、マイクロ波透過材料から作られた強固な管状スリーブ(110)により形成され、外部が金属シールド(510)により囲まれており、前記殺菌室(10)は、蓋(210)によりその上端において密閉されており、前記殺菌室(10)の下部においては、前記蓋に固定されて、ロッド(410)によってスタックを形成する、前記フランジ(310)を有する、密閉手段の介在物と、前記蓋(210)上のねじによりスペーサ(11)に固定され、該蓋と前記殺菌室(10)の外側の側面を被覆するケーシング(12)とが備えられており、前記スペーサ(11)のサポートねじ(111)が、前記機械のフレーム(42)に固定され、該フレームから突出するサポート(16)に対応するボルトにより固定され得るように、前記ケーシング(12)から適切な程度で突出する長さを有することを特徴とする請求項4に記載の機械。
【請求項6】
カラークランプが設けられ、該カラークランプは、前記殺菌室(10)の下フランジ(310)を取り囲み、また、前記機械のフレームに固定されたサポート(17、17’)によりサポートされており、アクチュエータ(36)により開閉できて、ロッカー・アーム(38、38’)、ブロック(40、40’)と一緒に、浮遊した状態で自己適応的にサポートする顎部を有しており、該ブロックの各々は平面図で扇形の形で、垂直な断面図で等脚台形の形の外形を有する内側への対向溝を有し、これらのブロックの傾斜面は前記殺菌室の前記下フランジ(310)の上端および前記殺菌室を下部で密閉し、前記キャニスター(1)をサポートして回転させるための前記自動芯出し回転クランプ(5)を有する上昇および下降構造と結合している前記移動可能なフランジ(20)の下端と相互に作用し、前記殺菌室は、前記殺菌室(10)内に廃棄物の殺菌期間に生じる高圧に対抗して前記下フランジおよび前記フランジ(20、310)が完全に密閉されて保持されるようになっていることを特徴とする請求項4に記載の機械。
【請求項7】
2つ以上の殺菌ステーション(SS1、SS2)を具備し、各殺菌ステーションが対応する殺菌室(10)を有し、フレーム(42)の同じ側に互いに距離をおいて位置し、このフレーム上には、第1番目の前記殺菌ステーション(SS1)からの距離が順に大きくなって、前記キャニスター(1)を廃棄物で充填するための充填ステーション(SC)と、前記殺菌ステーション(SS1、SS2)から到着するキャニスターに収容されている無力化された廃棄物を放出するための放出ステーション(SSC)とが配され、前記種々のステーションの間で密閉サイクルにて前記キャニスターを移送するために、前記フレームの同じ側に設けられている前記マニピュレイト手段(SM)が配されていることを特徴とする請求項1に記載の機械。
【請求項8】
前記マニピュレイト手段(SM)は、前記殺菌ステーション、前記充填ステーションおよび前記放出ステーションのうちの一つのステーションから他のステーションへ移動するための、水平面内の一つの軸である縦軸(X)と前記殺菌ステーション、前記充填ステーションおよび前記放出ステーションに向かうかそこから離れて移動するための、水平面内の他の一つの軸である横軸(Y)との少なくとも2つの直交軸に沿って移動可能なヘッド(45)を具備し、前記ヘッドは、前記殺菌ステーション、前記充填ステーションおよび前記放出ステーションに対向して互いに隣接する2つの突出自動芯出しクランプ(P1、P2)を携行し、各突出自動芯出しクランプは扇形の形で一対の平坦な顎部を有して、上溝(4)により各キャニスター(1)のベースプレート(2)を把持しており、前記突出自動芯出しクランプの一つ(P2)は対応する顎部を開閉する動きだけを行なうよう設計され、充填ステーション(SC)から満杯のキャニスターを取り上げてそれらを殺菌ステーション(SS1、SS2)内へ挿入するために使用されており、他の突出自動芯出しクランプ(P1)は開閉するだけでなく前記横軸(Y)に平行な軸の周りを回転するよう設計され、殺菌ステーション(SS1、SS2)から前記満杯のキャニスターを放出してそれらを放出ステーション(SSC)内へ挿入するために使用されることを特徴とする請求項7に記載の機械。
【請求項9】
前記機械は、放出ステーション(SSC)にて空にされており、突出自動芯出しクランプ(P1)により保持されて該突出自動芯出しクランプにより垂直に位置される前記キャニスター(1)が、前記ヘッド(45)の、前記殺菌ステーション、前記充填ステーションおよび前記放出ステーションに向かうかそこから離れて移動するための、水平面内の一つの軸である横軸の方向の移動により、前記自動芯出し回転クランプ(5)と同様に殺菌ステーション(SS1、SS2)に存在しているが、前記自動芯出し回転クランプ(5)とは違って、T型筒状パイプ(60)を具備する充填ステーション(SC)の下部分における静止位置に載置された自動芯出し回転クランプ(5’)の開放顎部(105’)の上側に位置される手段を具備し、前記T型筒状パイプ(60)の垂直分岐(160)の真下には、垂直分岐から離れて軸方向に整列されて、満杯にされるべきキャニスター(1)の開口が置かれ、前記T型筒状パイプの水平分岐(260)が、殺菌されるべき廃棄物を供給する手段に接続され、この廃棄物は公知の手段により適切に裁断されており、前記T型筒状パイプ(60)の垂直分岐の上端は前記機械のフレーム(42)の部品に固定された強力なブラケット(61)のベースに配されるカラー(161)のフランジに固定され、ローラー(62)が、前記垂直分岐(160)内で摺動する中空円筒形のピストン(63)の下部分の軸方向ガイダンスのために、カラー(161)上に設けられ、前記ピストンは、穴のあいたベース壁(163)と、キャニスター(1)内に充填される廃棄物を湿潤する適切な量の水の導入命令で作動される回路に接続されるパイプ(64)を携行する閉塞した上端(263)とを有し、前記ピストン(63)が軸移動アクチュエータに接続されて、キャニスターへの充填の間に、廃棄物の充填のために、ピストンの下端を前記水平分岐(260)の上側に保ち、キャニスターに充填された廃棄物を圧縮するために、命令により、キャニスター(1)内にピストンを降下させ、液体の適切な導入で廃棄物を湿潤させ、運転サイクルは一度だけ、または、キャニスター(1)への充填の間に数回実施され、直線移動トランスジューサによって、前記軸移動アクチュエータのロッドの運行の長さを検出することにより、容積に関してキャニスターが充填されたことが検出された時に、充填サイクルが中止されることを特徴とする請求項7に記載の機械。
【請求項10】
幅および長さの双方で制限される空間を占有し、運送容器(C)内で組み立てられ、配線することができ、前記運送容器の反対端部に、保守管理者によるアクセスおよび放出ステーション(SSC)での廃棄物の充填および放出の作業のためのドアを有し、フレーム(42)の後部内に汚染された廃棄物を含有する複数の容器を搬送するための手段を有し、これらの汚染された廃棄物を含有する容器は自動マニピュレータにより、前記運送容器内に配され、前記充填ステーション(SC)の水平分岐(260)につながる放出コンベヤーを従えた裁断機内へ放出されるように構成され、前記汚染された廃棄物を含有する容器は、もし該汚染された廃棄物を含有する容器が使い捨てタイプならば、該汚染された廃棄物を含有する容器が含有する廃棄物と一緒に裁断機に載置され、もし該汚染された廃棄物を含有する容器が回収可能なタイプならば、該汚染された廃棄物を含有する容器は空にされて、洗浄ステーション内に逆さの位置にて、載置されることができて、移動のためのコンベヤー上に位置され、前記運送容器から空気を抜き取るため、および、抜き取られた空気を自然環境への汚染分散を防ぐために処理するための手段が設けられていることを特徴とする請求項7に記載の機械。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、一般固形廃棄物と同様の廃棄物として処分することができるように医療系廃棄物又はその他の特別廃棄物の含有細菌を無力化する機械に関する。
【背景技術】
【0002】
先行技術文献WO2010/040690A1に記載された機器および方法の適用の構築の過程で、本発明を産業的に適用できるようにするある種の改良が確認されてここに記述されている。本発明の目的の鮮明な実体を提示するために、引用された従来技術に記載された方法に従って、次なる事項を述べる価値がある、すなわち、a)適切に裁断されて湿潤された廃棄物が、適切な容量を有するマイクロ波透過円筒型のキャニスター内に載置され、該キャニスターは、圧力耐久性があり、外部から遮蔽されており、各殺菌室の少なくとも高さ方向に渡って分布された複数の適切なオフセット開口を備える複合殺菌室に載置され、これらの開口は、マイクロ波発生器から通じる対応する導波管に接続されているb)前記複合殺菌室の各々は、充填されると、外部から切り離され、必要なら前記複合殺菌室の各々の内部減圧の予備段階の実行を伴って、適切なサイクル回数を使用して、その中において、適正な湿度、圧力および温度レベルである対応する廃棄物の殺菌に対応できるように準備するc)マイクロ波発生器が点灯されて、制限されたパワーを有する静的に配置のマグネトロンが使用されたとしても、廃棄物の前記種々の蓄積の均一に分布された殺菌を達成するように、前記殺菌室内で廃棄物の蓄積を保持するキャニスターが、それらの軸の周りを、マイクロ波放射開口に対して、回転させられるd)廃棄物殺菌サイクルが完了すると、殺菌室は、大気圧が提供されて殺菌された廃棄物の放出のために開放され、該廃棄物は、それから、一般固形廃棄物と同様な廃棄物として、また、新しい動作サイクルの開始のために、捨てられる。
【発明の開示】
【0003】
本発明はこの方法を実質的に活用する機器に関するが、先行の特許に記載された実施例とは違って、廃棄物キャニスターは、殺菌室によって移動することができる物体であり、前記複合殺菌室を充填および放出する適切な手段によるマニピュレーションのために適切な形状を有するベースプレートまたは他のインターフェースを備えており、該複合殺菌室は、この場合、垂直に移動可能なベース構造により、下方で密閉された下側が開放したベルの形で構築され、該ベース構造は、各キャニスターの前記ベースを把持するクランプ手段を有する小型の回転プラットホームを備える。廃棄物で満たされるキャニスターが前記プラットホーム上に載置されたとき、各殺菌室の前記ベース構造が持ち上げられ、密閉されて、そのプラットホームは、それによりサポートされる満杯のキャニスターの回転のために作動され、廃棄物には、マイクロ波の種々のビームが照射される。廃棄物が殺菌されて、殺菌室が減圧されたときは、殺菌室のベース構造が降ろされて、処理された廃棄物のキャニスターがマニピュレイト手段により取り上げられ、このマニピュレイト手段は、キャニスターを取り外し、下方へ回転させ、空にしてクリーニングする手段と相互に作用するようになし、それから、キャニスターを垂直で、上方へ開いた位置に戻し、新たな廃棄物を満たすためのステーションに載置し、最後には、キャニスターを新しい動作サイクルの実行のために殺菌室に再挿入する。本発明のこれらおよび他の特徴は、添付の請求項1およびそれに続く従属の請求項に記載されており、そして、これらの特徴の好ましい実施例であって、5枚の添付の図面シート上の図面内の非限定的な実施例をもって単に図解されている、次なる記述により明確になるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0004】
図1図1は、処理される廃棄物を含有するキャニスターの一つの斜視図である。
図2図2は、マニピュレイト手段および回転手段により把握されるベースプレートを有した、直径方向の断面における、図1のキャニスターの下部を示す。
図3図3は、動作用の密閉状態において、先行の図面に示されるように、キャニスター内に載置された廃棄物用の殺菌ステーションの一つの斜視図である。
図4図4は、部品を断面および開放状態で示した、図3のステーションの前面図である。
図5図5は、さらなる詳細を、部品は断面で示した、図3に示すように密閉された殺菌室の下部の拡大図である。
図6図6は、図3図5に示すような、ステーションの殺菌室の下からの平面図である。
図7図7は、先行の図面に示すような各殺菌室の底を密閉するカラークランプの顎部の一つの垂直縦断面での図である。
図8図8は、先行の図面に示すような複数の殺菌ステーションを具備する機械の限られた全体寸法を持ち、対応するサービスステーションを有する構造の可能な形態の斜視図である。
図9図9は、機械の異なる動作ステーション間のキャニスター移送用に、廃棄物キャニスターをマニピュレイトするための、ステーションの2つのクランプを有するヘッドの斜視図である。
図10図10は、前記キャニスターの一つからの廃棄物の放出用のステーションの図であり、部品を断面で示している。
図11図11は、充填ステーションにおいてキャニスターをサポートする自動芯出しクランプを有する小型の回転プラットホームの側面図であり、部品を断面で示している。
図12-13】図12及び図13は、それぞれ、図11の回転プラットホームによりサポートされたキャニスターに廃棄物を満たすステーションの斜視図と側面図であり、部品を断面で示している。
【発明を実施するための最良の形態】
【0005】
図1および図2は、処理されるべき廃棄物が円形の断面を有して例えば約5〜6リットルの適切な容量を有する円筒型のキャニスター1内に載置されていることを示し、各キャニスターは、適切にフレアされたその上端101を有し、そして、例えば、各ベースプレート2を作り上げる直径方向の区分を有する2つの部品間をクランプしてロックするための任意の種類の滑り止め外側輪郭を有する外部の軸方向ステム301を備えたベース201を有し、これらの部品は、適切な耐熱材料から作られ、横軸の締め付けねじ3によって、一緒に連結される。キャニスター1は、パイレックス(登録商標)のような任意のマイクロ波透過耐熱材料から作ることができる。ベースプレート2は、実質的に、マッシュルーム形状をしており、その平坦なヘッド102は、少なくともキャニスター1のベースに支えられ、そして一方では、前記ベースのステム202は、異なる高さに例えば台形の輪郭の少なくとも2つの環状の上溝4および下溝104を有することを特徴としており、該上溝4は、前記マニピュレイション・クランプの顎部により係合されるべく設計され、そして一方では、該下溝104は、キャニスターが、例えば、前記機械の殺菌ステーションにて問題対象になっている際に、垂直軸を有する自動芯出し回転クランプ5の少なくとも3つの顎部105(図4および図5)により係合され(下記参照)、該自動芯出し回転クランプは垂直ガイドおよび摺動部7、8上を摺動でき、しかも一対の垂直複動式水圧シリンダー・ピストン部9、9’のロッドに接続され、それらの本体が前記機械のフレームに固定されたブラケット72によりサポートされるキャリッジ6に取り付けられ、それによって、前記キャリッジ6は、前記自動芯出し回転クランプ5が前記マニピュレイト手段から廃棄物で満杯のキャニスター1を受け取る、図4に示す低い位置からキャニスター1が静止マイクロ波殺菌室10内に挿入される、図5に示す上昇位置へと移動でき、該殺菌室10は、この場合には、下側が開放したベルの形で形成される。殺菌室10は、強固な管状スリーブ110により形成され、例えば、テフロン(登録商標)または他のマイクロ波透過材料から作られ、金属シールド510により包囲され、その組立品全体は、上端において蓋210により密閉されており、そのベースにおいては、密閉手段の介在物と、前記蓋に固定されて、管状スリーブ110と金属シールド510とのアッセンブリーの周囲に分布された適切な数のロッド410によってスタックを形成するフランジ310が設けられている。210にねじで固定されるスペーサ11上には、前記蓋および前記殺菌室10の外側側面を覆い、内部に嵌合される熱絶縁材料を有するケーシング12の2つのシェル(図3も参照のこと)が固定されており、ケーシング12は、また、追加のマイクロ波シールドとして役立つべく構築されて使用されることができる。バルブ手段13、センサー14および前記殺菌室10の動作を制御するために要求される全ての手段は、引用した先行の特許出願、または、任意の他の有用で安全な方法に記載された手順に従うと、前記殺菌室の上部から突出している。サポートねじ111は、スペーサ11を挿通し、前記殺菌室10の蓋210に固定され、それらが、対応するボルトにより、前記機械のフレーム42に固定され、そこから突出する複合サポート16(図8および10)に確保および固定できるようにするために、それらは、ケーシング12から適切な量だけ突出するような長さを有する(下記参照)。
【0006】
図3は、前記先の特許出願で述べられているように、問題対象になっている殺菌室10が、また、ケーシング12を挿通する導波管115、115’、115”を備えることを示しており、各導波管の一つの端部は、シールド510に形成される対応する開口(図面では見えない)に接続され、そして一方では、その外側端が、適切なパワーのマグネトロンを具備する対応するマイクロ波源15、15’、15”および対応するサービス要素に接続される。マイクロ波注入回路および前記開口は、殺菌室10の高さ方向にわたる様々な対応する領域の十分に均一なおよび/または分布型の放射があるようにされており、これらの領域は、反射波の公知の問題を回避するために、互いに適切にオフセットされている。
【0007】
図4および図5は、フランジ310が殺菌室10の下開口へZ形状の輪郭を授けていることを示し、外側水平ベアリング面18と前者要素の上に適切に持ち上げられた内側水平ベアリング面118と前記2つのベアリング面を接続するライザー218とを有しており、このライザーは、わずかに円錐形で下方へ広がる面を形成する垂直のまたはわずかに傾いた直線母線を有する。図4図5および図6に示すように、キャリッジ6は、逆U型構造で形成され、その側面で前記ガイド、摺動部7、8に接続され、側部シールにて、垂直軸を有する固定された小型の筒状スリーブ19を担持する水平上壁を有し、その上端上には、キャリッジ6が図5に示すように持ち上げられた際に、フランジ20の部分120がフランジ310の外側水平ベアリング面18に支えられるように、上部が殺菌室10の前記下フランジ310と相補的なZ形状の輪郭を有するフランジ20が固定され、そして一方では、ライザー220上および上ベアリング面320上にそれぞれ設けられた、その対応する環状のシール21、22が、ライザー218および前記フランジ310の内側水平ベアリング面118それぞれに、側部および前部のシールでもって、支えられる。移動可能なフランジ20は、プレート23の周辺端が、共役の輪郭と十分なクリアランスをもって配される、段付内部輪郭を有し、廃棄物キャニスター1は、キャリッジ6が図4に示す低い位置の際に、このプレート上に位置されて中心にあり、前記プレートには、また、自動芯出し回転クランプ5の顎部105が挿通する放射状のスリットが設けられ、これらの顎部は、当初は、図5に破線で示す低い後退位置にあり、その下溝104の対応する部分と係合することによってキャニスター1のベースプレート2を把持するために命令によって持ち上げられる。プレート23は、ギヤードモータ26の出力シャフトの端部フランジに固定される下プレート25から上昇するスペーサ24によってサポートされ、該ギヤードモータ26は、キャリッジ6の上部の開口内に、密封された方法で、そのケーシングにより順繰りに固定され、組立品全体は、必要な軸方向回転がプレート23およびキャニスター1へ伝達されるようになされる。図5の詳細な図に示すように、自動芯出し回転クランプ5の顎部105は、一対の前記スペーサ24上の27でピボットされており、図5に実線および破線でそれぞれ示すように、それらの下端は、リンク28によって、その適切な下方および上方への運行によって自動芯出し回転クランプ5の顎部の必要な自動芯出し閉開動作をそれぞれ作成する動作プレート29に接続される。この垂直移動で、動作プレート29は、低速移動シャフト126の軸方向キャビティを介して、十分なクリアランスおよび側部シールでもって通過し、図3図6に示すように、フリーホイール装置32の介在をもってシリンダー・ピストン部31へ接続するためのこのシャフトの他の端部から出現するロッド30の上端に固定されている。キャリッジ6を上昇および下降させるシリンダー・ピストン部9、9’は、上昇フェーズにおいて、キャニスター1を殺菌室10内へ挿入して移動可能なフランジ20を該殺菌室の下フランジ310に結合する機能を有するが、それらは、廃棄物の殺菌の間に該殺菌室内に生じる高圧に抵抗する機能を有してはいない、なぜなら、この機能は図3図4図6および図7を参照して記述されている他の手段によって実施されるからである。前記機械のフレーム42の垂直材142に固定される一対のサポート17、17’(図3図6および図8)が、フランジ310の2つの直径方向に対向領域内に、フランジから短距離のところに設けられる。サポート17’上には、33、33’において、平面図で180°よりちょっと小さい大きさの扇形の形で形成される一対のプレート34、34’によって形成される顎部のわずかに外向きに湾曲した端134、134’が、ピボットされており、該顎部の対向する端234、234’は、外部に向かって方向づけられ、これらの顎部に固定された少なくとも一つのバネ35により互いに抗して押圧され、そして一方では、水圧シリンダー・ピストン部36の本体が、プレート34の端234上で136にてピボットされ、このユニットのロッドが、プレート34’の対向端234’上で236にてピボットされる。湾曲した顎部を形成する前記一対のプレート34、34’は、90°の角度間隔にて離間したクロス片334、334’により相互接続されており、中間クロス片が、同様に一対の平行なプレート(図6および7)により形成されて平面図で扇形に似ていてほぼ90度の角度を有する対応するロッカー・アーム38、38’の中間上でピボットされる。これらのロッカー・アーム端部にて、ピン39、39’によって、平面図で扇形に似ていて実質的にY形状の断面を有するブロック40、40’がピボットされ、各ブロックは、殺菌室10に向かって対向する等脚台形の輪郭を有する溝を有し、その等脚台形の外側のより長いベースおよび内側のより短いベースは、立面寸法で、フランジ310およびこのフランジと一緒にフランジ20に支えられる部分120の厚みの総和より、それぞれ、大きいおよび小さい寸法を有している。図6および図7の詳細に示すように、ブロック40、40’は、対応するサポート用ロッカー・アーム38、38’のプレートと接触するようになる以前の対応するピン39、39’でのそれらの振動時に十分な程度の自由度を有し、ピン39、39’の端部は、ロッカー・アームが、それらのクロス片334、334’の周りに、振動の十分な自由度を有する様式にて、顎部を形成する一対のプレート34、34’に設けられたスロット37、37’を挿通する。湾曲した顎部を形成するプレート34、34’は、対応する一対のブロック40、40’と一緒に、殺菌室の下フランジ310と、それに対抗して持ち上げられる真下にあるフランジ20により形成される組立品を取り囲むカラークランプを形成する、そして、カラークランプは、前記フランジ310およびフランジ20により形成されるスタックと、浮遊求心法で、相互に作用する機能を有し、これにより、それらの円形の形状に精密に適合され、廃棄物の殺菌の間に殺菌室10内に生じる高動作圧力に対抗して、それらを閉じ続けるための必要な軸方向スラストを提供する。キャリッジ6がまだ図4に示す低い位置にある間であって、キャニスター1が殺菌室10に挿入される前に、端234、234’が、それらの突出する先端で、サポート17(図3および6)に固定されるストップ41、41’に支えられるに至るまで、水圧シリンダー・ピストン部36のロッドは、バネ35の作用に対抗してプレート34、34’を互いに離すように伸長される。この状態において、プレート34、34’とブロック40、40’の両方は後退され、後者がキャニスター1を殺菌室10に挿入するために持ち上げられる際にキャリッジ6と結合したフランジ20と干渉しないようにするために、殺菌室10の下フランジ310から適切に離間される。挿入が完了すると、水圧シリンダー・ピストン部36は、そのロッドを後退するため、および、バネ35の援助を受けてプレート34、34’を閉じるために作動され、対応するブロック40、40’は、フランジ310およびフランジ20の組立品のペリメータに浮遊求心法にて嵌合され、図6および図7に示すように、前記フランジ310およびフランジ20の組立品の上下端の上のブロックの溝の傾斜面の相互作用が、組立品を閉じるようになし、水圧シリンダー・ピストン部36により与えられる最小の力でこの閉じた状態を保持するようになされる。ブロック40、40’の溝の傾斜面は、水圧シリンダー・ピストン部36に向かって方向づけられた力を実質的に減らす機能を有する、なぜなら、この力はブロックの前記台形の溝の傾斜面の角度の正弦値に比例するからである。
【0008】
殺菌室10の動作サイクル時間は、記載されたタイプの殺菌ステーションを備える機械の各種部品の全ての動作時間の中で最も長いので、本発明は、フレーム42の一方の側で互いに隣接する2つ以上の殺菌ステーションSS1、SS2を設けることにより、および、同じ側で、第1の前記殺菌ステーションSS1からの距離が順に大きくなる位置に、廃棄物を有するキャニスター1を充填するための充填ステーションSCと前記殺菌ステーションSS1、SS2から到着するキャニスターから殺菌された廃棄物を放出するための放出ステーションSSCを設けることにより、機械が、図8に示すタイプのレイアウトで構築されることを提案する。前記動作ステーションを携行する側に対して、フレーム42の同じ側に、キャニスターをマニピュレイトする適切な自動手段が、種々の該ステーション間の密閉サイクル内にてキャニスターを移送するために設けられる。信頼性および減少された全寸法の観点での満足な結果が、少なくとも2つの直交軸、すなわち、一つのステーションから他のステーションへの移動のために双方向矢印Xにより示される縦軸と移動ステーションに近づいたり遠ざかったりする移動のために双方向矢印Yにより示される横軸上で動作するマニピュレイト手段SMを用いることにより達成された。図8および図9に示すように、前記マニピュレイト手段SMは、水平ガイド43に平行にその最大寸法を有する箱型の平行六面体形状のヘッド45をサポートする軸Yに平行な摺動子44が走行する直交ガイドを携行する摺動子(不示図)が走行する軸Xに平行で適切な長さの水平ガイド43を具備し、ヘッドの壁は、2つの突出する隣接の自動芯出しクランプP1、P2を携行しているステーションに対向し、各々は、上溝4によりキャニスター1の前記ベースプレート2を把持するために、扇形の形の一対の平坦な顎部を有し、これらの顎部は、該顎部の開閉した位置を検出する電気センサーを有して、対応するバネ47により閉じた位置に向かって押される空気圧アクチュエータのような商業的に利用可能なタイプのアクチュエータ46の移動素子に固定される。自動芯出しクランプP2は、対応する顎部だけの開閉移動を行うように適合され、充填ステーションSCから満杯のキャニスターを取り上げ、それらを殺菌ステーションSS1、SS2に挿入するために使用され、そして一方では、自動芯出しクランプP1は、また、開閉するように、同様に、例えば、90度の回転を介して、軸Yに平行な軸の周りを回転するように適合され、満杯のキャニスター1を殺菌ステーションSS1、SS2から取り外して、それらを放出ステーションSSCに挿入するために使用される。この目的は、ヘッド45と結合した手段により回転可能にサポートされるシャフト48(図9)上の自動芯出しクランプP1の顎部を作動させる空気圧アクチュエータを装備することにより達成され、このシャフトは、その本体がヘッド45内のサポート上の51でピボットされるシリンダー・ピストン部50のロッドに接続されるクランク49を備えている。当業者により容易に構築され、それゆえ図解されていない回転コレクターを、アクチュエータ46の供給・放電配線およびシャフト48を挿通する自動芯出しクランプP1を開閉するセンサーの電気回路を作動可能にさせるために設けることができる。より簡単な代替の解決策では、前記自動芯出しクランプP1の電気・空気圧回路は、融通性があり、クランプのアクチュエータ46に直接接続でき、ヘッド内に配された部品に接続するためのヘッド45における開口を挿通する可撓管に取り付けることができる。マニピュレイト手段SMの移動部品の動作に要求されるすべての回路と配線は、図8に示すトラック状のコンデット71内に配される回路と配線を介して固定供給・制御パネルに接続することができる。自動芯出しクランプP1は、それが殺菌ステーションの回転可能なプレート23の自動芯出し回転クランプ5からキャニスターを取り出すときに、水平位置にその顎部を有し、それが放出ステーションSSCに達するまでこの位置に留まり、そこでは、このクランプが、図9に示すようにキャニスターを水平に位置させるために90°回転するので、それは、ヘッド45に固定されてそこから突出するサポートアーム52に支えられる。この状態において、ヘッド45は、殺菌された廃棄物を有するキャニスター1を、空にすべきキャニスター1に入ることができるような直径を有する水平スクリュー53および廃棄物の回転を防ぎ、それがスクリューにより搬送されて、放出されることを保証する上部縦槍形状のガイド54を本質的に具備する放出ステーションSSCに挿入するために、軸Xに沿って水平に移動する。水平スクリュー53は、キャニスター1の高さよりも適切に長い長さを有しており、それは機械のフレーム42の垂直材242に固定されたギヤードモータ55の出力シャフト上に取り付けられる(図8)。水平スクリュー53とガイド54との組立品は、下方へ解放されるケーシング56により、十分なクリアランスを有して、保護され、その底部には、放出された廃棄物を収集するかまたはそれを離れた場所に携行するために、適切な手段57が接続される(図8)。図10は、水平スクリュー53のシャフトが軸方向に中空であり、放出ステーションSSCから取り外され、新しい動作サイクルに再挿入される以前に、キャニスター1が内部的に十分に清潔にされることを保証するために、回転ジョイント59を介してこのシャフトに供給される少なくとも一つの空気および/または水のような加圧流体を放出するためのノズル58を有する先端を備えることを示している。放出とクリーニングが完了すると、ヘッド45は、水平スクリュー53からキャニスターを引っ込めるために水平に後退され、後退が完了した時、自動芯出しクランプP1は、キャニスターをその口を上方にして垂直位置に戻すために、90度回転し、そして、この状態にて、キャニスターは整列され、マニピュレイト手段SMにより、キャニスターをサポートする手段を有し、図11図13を参照して以下に記述されるであろう放出ステーションSSCに挿入される。図8および図11は、放出ステーションSSCにて空にされたキャニスター1が、いかにして、下溝4により、自動芯出しクランプP1により保持され、垂直に位置されており、軸Yに沿ったヘッド45の平行移動に従って、殺菌ステーションSS1、SS2に存在している自動芯出し回転クランプ5と同様であって、しかし、後者のクランプとは違って、上昇および下降する動きを備える目的でなく回転の目的のためのみに設けられる自動芯出し回転クランプ5’の開放顎部105’の上のこのヘッドにより位置されている、充填ステーションSCの下部に位置されるのかをさらに詳しく示す。下プレート25’は、そのケーシングにより機械のフレーム42固定され、図4に示す配置のように、その下部に、シリンダー・ピストン部31’とリンク28’によってそれらの開閉移動用の顎部105’に必要な振動を伝える動作プレート29’の作動のためのフリーホイール装置32’を備えるギヤードモータ26’の出力シャフトに固定される。キャニスターが放出ステーションSSCに挿入される以前に、自動芯出しクランプP2は廃棄物でいっぱいのキャニスターをこのステーションから取り除き、その後、ヘッド45が満杯のキャニスターを移して、それを殺菌ステーションSS1またはSS2の内利用できるいずれかに挿入し、それは、一つのキャニスターが充填ステーションSCにて満たされている間に、ヘッド45が前記動作を行って、それから、新しい動作サイクルのスタートのために放出ステーションSSCに満杯のキャニスターを持って戻るように、殺菌された廃棄物でいっぱいのキャニスターがステーションの自動芯出し回転クランプ5により、取り除かれた後である。
【0009】
図12および図13に示すように、充填ステーションSCは、T型筒状パイプ60を具備し、満杯にされるべきキャニスター1が、このT型筒状パイプの垂直分岐160の真下にそれと軸方向に整列して載置され、そして一方では、このT型筒状パイプの水平分岐260が、廃棄物が公知の手段により適切に裁断された後に殺菌されるべき廃棄物を供給する何らかの適切な手段に接続される。T型筒状パイプ60の垂直分岐の上端は、機械のフレーム42の部品に固定された強力なブラケット61のベースに載置されたカラー161のフランジに固定され、カラー161は、また、真下にあるT型筒状パイプの垂直分岐160内で摺動可能な中空円筒形のピストン63の下部を軸方向にガイドして、適切に穴のあいたベース壁163と閉塞した上端263を有している、水平軸と湾曲した直線母線を有するローラー62を携行し、該ピストンは、キャニスター1内にロードされた廃棄物を湿潤するために適切な量の水を導入する命令で作動される回路に接続されたパイプ64を軸方向に運行している(下記参照)。ピストン63は、それが、充填フェーズにて、十分なクリアランスでキャニスター1に入れるような外部直径を有し、以下に記述されている目的に適する長さを有する。ピストン63の上端263は、等角度間隔離れた点にて、3つの垂直複動式水圧シリンダー・ピストン部65のロッドに接続され、垂直複動式水圧シリンダー・ピストン部65は、それらの本体の上下端によりクロス片66166に固定される。下部のクロス片66は、パイプ64との干渉を防ぐために中央開口67を有し、平面図でひし形であり、該ひし形は、ブラケット61を含む垂直面に平行なそのより長い寸法を有しており、クロス片66の端部は、対応する垂直複動式水圧シリンダー・ピストン部68、68’のロッドに接続され、その本体の端部は、それぞれ、上部ブラケット69、69’に固定され、そして、ブラケット61に、および、扇形の形をした下部クロス片70に固定され、その中間部分はT型筒状パイプ60の付属物360に固定される。キャニスター1が廃棄物で満たされるとき、垂直複動式水圧シリンダー・ピストン部65は、図13に示すように後退位置にあり、ピストンを、そのベースがT型筒状パイプ60の水平分岐260の上となるように位置させるので、この水平分岐から到着する廃棄物は、下方へ流れて、図11自動芯出し回転クランプ5’によりそれ自身の軸まわりをゆっくり回転させられるキャニスター1へ流れ込まなければならない。充填ステーションSCの運転サイクルにおいて、タイミングの観点での、および/または、T型筒状パイプ60を介して廃棄物の流れを検出する手段の運転に従う指定の手順によれば、キャニスター1の回転は、その中に載置された廃棄物が均一に分布された後に終わり、廃棄物の供給が休止され、そして、ピストン63は、垂直複動式水圧シリンダー・ピストン部65のロッドの伸長の結果として、図13の破線に示され、および、図12に示すように低い位置に降ろされる。次のステップにおいて、垂直複動式水圧シリンダー・ピストン部68、68’のロッドは、キャニスター内にピストン63を押し込むために後退される、これにより、キャニスター内への廃棄物の適切な詰め込みを保証し、適切な量の水が、その後、パイプ64を介して、および、そのベースに穴の開けられたピストンを介して廃棄物に注がれる。適切な手段(不示図)が、適切な量の液体を、また、キャニスター1を充填するサイクルの中間ステップの間に廃棄物に加えられるように、T型筒状パイプ60の垂直分岐160の下部充填開口の上に、また、設けることができる。廃棄物の圧縮は、比例バルブ、圧力計、ロードセルおよび/または他の適切な手段により監視できる。詰め込みと湿潤が完成すると、充填ステーションSCの各種部品は図13の初期の位置に戻る。この運転サイクルは、キャニスター1の充填の期間に一度だけ(終端で)あるいは多数回のいずれかで行うことができ、そして、適切な手段が、例えば、シリンダー・ピストン部68、68’のピストン位置を検出する磁気センサーやリニヤエンコーダ等(不示図)のような何らかの適切な直線移動トランスジューサによってシリンダー・ピストン部68、68’のロッドの運行を検出することにより、キャニスターが容積の点でいっぱいであることを検出する時、充填サイクルは終わる。
【0010】
図8に示すように機械は、幅と長さの双方に制限される空間を占有し、保守管理者によるアクセスのために反対側両端部で、そして、主に殺菌ステーションSS1、SS2が配される端部で、ドアを備える標準寸法の運送容器C内で使用準備でき、および、放出ステーションSSCによる廃棄物の充填および放出の作業のために、組み立てられ、配線されることができる。汚染した廃棄物の容器を搬送する手段を、フレーム42の背後に配することができ、これらの容器は、オートマニピュレイターによって、運送容器に同様に配されて該ステーションSCのパイプ60に案内する放出コンベヤーにより奉仕を受ける裁断機内に放出される。もし廃棄物容器が使い捨てタイプであれば、その中に収容された廃棄物と一緒に裁断機内に載置される。しかしながら、もし廃棄物容器が回収可能タイプであるならば、それは、空にされ、逆さの位置にて、回転ブラシを組み込んでもよいクリーニングステーションに挿入できて、その後、撤去用のコンベヤー上に載置される。運送容器Cは、自然環境への汚染物質の任意の分散を防ぐために、その内部から空気を抜き取るための適切な手段および大気へのその放出以前に抜き取られた空気を処理し、衛生的にする手段に接続することができる。これらの手段は図面に図解おらず、それは、それらが、本願記述への導入部で引用した先行特許出願に記載されたタイプであり得るし、または、任意の適切なタイプであり得るからである。
図1
図2
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図7
図8
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図10
図11
図12
図13