(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
該アポトーシスの誘導に応答性のある過剰増殖性疾患および/または障害が、良性または悪性腫瘍形成である、請求項10記載の一般式(I)の化合物を含む医薬組成物。
請求項1〜6のいずれか一項記載の一般式(I)の化合物から選択される1以上の第一活性成分および化学療法用抗癌剤および標的特異的抗癌剤から選択される1以上の第二活性成分を含む、組合せ医薬。
【発明を実施するための形態】
【0012】
第一の態様に従って、本発明は、式(I)の化合物:
【化1】
[ここで、
R1は、水素、ハロゲン、2-6C-アルケニレン-C(O)NH2、2-6C-アルケニレン-C(O)OR10、であるか、または1-6C-アルキル、2-6C-アルケニル、3-7C-シクロアルキル、アリール、ヘテロアリールから選択される基であり、
ここで、該基は、所望により、同一または異なる後記から選択される置換基により1回以上置換されていてもよい:ヒドロキシ、ハロゲン、1-6C-アルキル、1-4C-ハロアルキル、1-4C-ヒドロキシアルキル、1-6C-アルコキシ、-NR8R9、シアノ、-C(O)NR8R9、-C(O)OR10、-NHC(O)R11、-NHS(O)
2R11、-S(O)
2R11、-S(O)
2NR8R9、
R2は、水素、ハロゲン、シアノであるか、または1-6C-アルキル、3-7C-シクロアルキルから選択される基であり、
ここで、該1-6C-アルキルは、所望により、同一または異なる後記から選択される置換基により1回以上置換されていてもよい:ヒドロキシ、ハロゲン、1−6C-アルコキシ、
R3は、水素、1-6C-アルキル、3-7C-シクロアルキルであり、
R4は、所望により、同一または異なる後記から選択される置換基により1回以上置換されていてもよいフェニルである:1-6C-アルキル、ハロゲン、シアノ、
R5は、水素、ハロゲンであり、
R6は、水素、1-6C-アルキルであり、
R8、R9は、同一または異なっていてもよく、水素、1-4C-アルキルまたは3-7C-シクロアルキルであり、ここで該1-4C-アルキルおよび3-7C-シクロアルキルは、所望により、同一または異なるハロゲン、ヒドロキシ、モノまたはジ-1-4C-アルキルアミノ、1-4C-アルコキシにより1回以上置換されていてもよい、あるいは、-NR8R9である場合には、R8およびR9は、それらが結合している窒素と共に3-6C-複素環式環を形成してもよい、
R10は、水素、1-6C-アルキルであり、
R11は、1-4C-アルキル(所望により、同一または異なるハロゲン、ヒドロキシにより1回以上置換されていてもよい)または3-7C-シクロアルキルであり、
Xは、-(CH
2)
n-であり、
nは、0、1、2、または3であり、
Yは、-CH
2-、-CH(OH)-である]、あるいは
前記化合物のN-オキシド、塩、互変異性体または立体異性体、あるいは前記N-オキシド、互変異性体または立体異性体の塩に関する。
【0013】
本発明の別の態様は、請求項1または2の化合物、あるいは前記化合物のN-オキシド、塩、互変異性体または立体異性体、あるいは前記N-オキシド、互変異性体または立体異性体の塩である:
ここで、
R1は、水素、ハロゲン、2-3C-アルケニレン-C(O)NH2、2-3C-アルケニレン-C(O)OR10であるか、または1-3C-アルキル、2-3C-アルケニル、アリール、ヘテロアリールから選択される基であり、
ここで、該基は、所望により、同一または異なる後記から選択される置換基により1回以上置換されていてもよい:ヒドロキシ、ハロゲン、1-3C-アルキル、1-3C-ハロアルキル、1-3C-ヒドロキシアルキル、1-3C-アルコキシ、-NR8R9、シアノ、-C(O)NR8R9、-C(O)OR10、-NHC(O)R11、-NHS(O)
2R11、-S(O)
2R11、-S(O)
2NR8R9、
R2は、水素、ハロゲン、またはシアノであるか、または1-3C-アルキルから選択される基であり、
ここで、該1-3C-アルキルは、所望により、同一または異なる後記から選択される置換基により1回以上置換されていてもよい:ヒドロキシ、ハロゲン、1−3C-アルコキシ、
R3は、水素、1-3C-アルキルであり、
R4は、所望により、同一または異なる後記から選択される置換基により1回以上置換されていてもよいフェニルである:1-3C-アルキル、ハロゲン、シアノ、
R5は、水素、ハロゲンであり、
R6は、水素、1-3C-アルキルであり、
R8、R9は、同一または異なっていてもよく、水素、1-3C-アルキルである、
R10は、水素、1-3C-アルキルであり、
R11は、1-4C-アルキル(所望により、同一または異なるハロゲン、ヒドロキシにより1回以上置換されていてもよい)であり、
Xは、-(CH
2)
n-であり、
nは、0、1、2、または3であり、
Yは、-CH
2-、-CH(OH)-である。
【0014】
本発明の別の態様は、請求項1または2の化合物、あるいは前記化合物のN-オキシド、塩、互変異性体または立体異性体、あるいは前記N-オキシド、互変異性体または立体異性体の塩である:
ここで、
R1が、水素、ハロゲンであるか、または1-6C-アルキル、3-7C-シクロアルキル、アリール、ヘテロアリールから選択される基であり、
ここで、該基は、所望により、同一または異なる後記から選択される置換基により1回以上置換されていてもよい:ヒドロキシ、ハロゲン、1-6C-アルキル、1-4C-ハロアルキル、1-4C-ヒドロキシアルキル、1-6C-アルコキシ、-NR8R9、シアノ、-C(O)NR8R9、-C(O)OR10、-NHC(O)R11、-NHS(O)
2R11、-S(O)
2R11、-S(O)
2NR8R9、
R2は、水素、ハロゲン、シアノであるか、または1-6C-アルキル、3-7C-シクロアルキルから選択される基であり、
、ここで該1-6C-アルキルは、所望により、同一または異なる後記から選択される置換基により1回以上置換されていてもよい:ヒドロキシ、ハロゲン、1−6C-アルコキシ、
R3は、水素、1-6C-アルキル、3-7C-シクロアルキルであり、
R4は、所望により、同一または異なる後記から選択される置換基により1回以上置換されていてもよいフェニルである:1-6C-アルキル、ハロゲン、シアノ、
R5は、水素、ハロゲンであり、
R6は、水素、1-6C-アルキルであり、
R8、R9は、同一または異なっていてもよく、水素、1-4C-アルキルまたは3-7C-シクロアルキルであり、ここで該1-4C-アルキルおよび3-7C-シクロアルキルは、所望により、同一または異なるハロゲン、ヒドロキシ、モノまたはジ-1-4C-アルキルアミノ、1-4C-アルコキシにより1回以上置換されていてもよい、または、
-NR8R9の場合には、R8およびR9は、それらが結合している窒素と共に、3-6C-複素環式環を形成してもよい、
R10は、水素、1-6C-アルキルであり、
R11は、1-4C-アルキル(所望により、同一または異なるハロゲン、ヒドロキシにより1回以上置換されていてもよい)または3-7C-シクロアルキルであり、
Xは、-(CH
2)
n-であり、
nは、0、1、2、または3であり、
Yは、-CH
2-、-CH(OH)-である。
【0015】
本発明の別の態様は、請求項1の式(I)の化合物、あるいは前記化合物のN-オキシド、塩、互変異性体または立体異性体、あるいは前記N-オキシド、互変異性体または立体異性体の塩である:
ここで、
R1は、水素、ハロゲン、2-6C-アルケニレン-C(O)NH2、2-6C-アルケニレン-C(O)OR10であるか、または1-6C-アルキル、2-6C-アルケニル、3-7C-シクロアルキル、アリール、ヘテロアリールから選択される基であり、
ここで、該基は、所望により、同一または異なる後記から選択される置換基により1回以上置換されていてもよい:
ヒドロキシ、ハロゲン、1-6C-アルキル、1-4C-ハロアルキル、1-4C-ヒドロキシアルキル、1-6C-アルコキシ、-NR8R9、シアノ、-C(O)NR8R9、-C(O)OR10、-NHC(O)R11、-NHS(O)
2R11、-S(O)
2R11、-S(O)
2NR8R9、
R2は、水素、ハロゲン、シアノであるか、または1-6C-アルキル、3-7C-シクロアルキルから選択される基であり、
ここで、該1-6C-アルキルは、所望により、同一または異なる後記から選択される置換基により1回以上置換されていてもよい:ヒドロキシ、ハロゲン、1−6C-アルコキシ、
R3は、水素、1-6C-アルキル、3-7C-シクロアルキルであり、
R4は、所望により、同一または異なる後記から選択される置換基により1回以上置換されていてもよいフェニルである:1-6C-アルキル、ハロゲン、シアノ、
R5は、水素、ハロゲンであり、
R6は、水素であり、
R8、R9は、同一または異なっていてもよく、水素、1-4C-アルキルまたは3-7C-シクロアルキルであり、ここで該1-4C-アルキルおよび3-7C-シクロアルキルは、所望により、同一または異なるハロゲン、ヒドロキシ、モノまたはジ-1-4C-アルキルアミノ、1-4C-アルコキシにより1回以上置換されていてもよい、あるいは、
-NR8R9である場合には、R8およびR9は、それらが結合している窒素と共に3-6C-複素環式環を形成してもよい、
R10は、水素、1-6C-アルキルであり、
R11は、1-4C-アルキル(所望により、同一または異なるハロゲン、ヒドロキシにより1回以上置換されていてもよい)または3-7C-シクロアルキルであり、
Xは、-(CH
2)
n-であり、
nは、0、1、2、または3であり、
Yは、-CH
2-、-CH(OH)-である。
【0016】
本発明の別の態様は、請求項1の式(I)の化合物、あるいは前記化合物のN-オキシド、塩、互変異性体または立体異性体、あるいは前記N-オキシド、互変異性体または立体異性体の塩である:
ここで、
R1は、水素、ハロゲン、2-3C-アルケニレン-C(O)NH2、2-3C-アルケニレン-C(O)OR10であるか、または1-3C-アルキル、2-3C-アルケニル、アリール、ヘテロアリールから選択される基であり、
ここで、該基は、所望により、同一または異なる後記から選択される置換基により1回以上置換されていてもよい:ヒドロキシ、ハロゲン、1-3C-アルキル、1-3C-ハロアルキル、1-3C-ヒドロキシアルキル、1-3C-アルコキシ、-NR8R9、シアノ、-C(O)NR8R9、-C(O)OR10、-NHC(O)R11、-NHS(O)
2R11、-S(O)
2R11、-S(O)
2NR8R9、
R2は、水素、ハロゲン、シアノ、または1-3C-アルキル基であり、これらは所望により、同一または異なる後記から選択される置換基により1回以上置換されていてもよい:ヒドロキシ、ハロゲン、1-3C-アルコキシ、
R3は、水素、1-3C-アルキルであり、
R4は、所望により、同一または異なる後記から選択される置換基により1回以上置換されていてもよいフェニルである:1-3C-アルキル、ハロゲン、シアノ、
R5は、水素、ハロゲンであり、
R6は、水素であり、
R8、R9は、同一または異なっていてもよく、水素、1-3C-アルキルであり、
R10は、水素、1-6C-アルキルであり、
R11は、1-4C-アルキル(所望により、同一または異なるハロゲン、ヒドロキシにより1回以上置換されていてもよい)であり、
Xは、-(CH
2)
n-であり、
nは、0、1、2、または3であり、
Yは、-CH
2-、-CH(OH)-である。
【0017】
本発明の別の態様は、式(I)の化合物、あるいは前記化合物のN-オキシド、塩、互変異性体または立体異性体、あるいは前記N-オキシド、互変異性体または立体異性体の塩である:
ここで、
R1は、水素、ハロゲンであるか、または1-6C-アルキル、3-7C-シクロアルキル、アリール、ヘテロアリールから選択される基である、
ここで、該基は、所望により、同一または異なる後記から選択される置換基により1回以上置換されていてもよい:ヒドロキシ、ハロゲン、1-6C-アルキル、1-4C-ハロアルキル、1-4C-ヒドロキシアルキル、1-6C-アルコキシ、-NR8R9、シアノ、-C(O)NR8R9、-C(O)OR10、-NHC(O)R11、-NHS(O)
2R11、-S(O)
2R11、-S(O)
2NR8R9、
R2は、水素、ハロゲン、シアノであるか、または1-6C-アルキル、3-7C-シクロアルキルから選択される基であり、
ここで、該1-6C-アルキルは、所望により、同一または異なる後記から選択される置換基により1回以上置換されていてもよい:ヒドロキシ、ハロゲン、1−6C-アルコキシ、
R3は、水素、1-6C-アルキル、3-7C-シクロアルキルであり、
R4は、所望により、同一または異なる後記から選択される置換基により1回以上置換されていてもよいフェニルである:1-6C-アルキル、ハロゲン、シアノ、
R5は、水素、ハロゲンであり、
R6は、水素であり、
R8、R9は、同一または異なっていてもよく、水素、1-4C-アルキルまたは3-7C-シクロアルキルであり、ここで該1-4C-アルキルおよび3-7C-シクロアルキルは、所望により、同一または異なるハロゲン、ヒドロキシ、モノまたはジ-1-4C-アルキルアミノ、1-4C-アルコキシにより1回以上置換されていてもよい、あるいは、
-NR8R9である場合には、R8およびR9は、それらが結合している窒素と共に3-6C-複素環式環を形成してもよい、
R10は、水素、1-6C-アルキルであり、
R11は、1-4C-アルキル(所望により、同一または異なるハロゲン、ヒドロキシにより1回以上置換されていてもよい)または3-7C-シクロアルキルであり、
Xは、-(CH
2)
n-であり、
nは、0、1、2、または3であり、
Yは、-CH
2-、-CH(OH)-である。
【0018】
本発明の別の態様は、請求項1または2の式(I)の化合物、あるいは前記化合物のN-オキシド、塩、互変異性体または立体異性体、あるいは前記N-オキシド、互変異性体または立体異性体の塩である:
ここで、
R1は、水素、ハロゲン、2-6C-アルケニレン-C(O)NH2、2-6C-アルケニレン-C(O)OR10であるか、または1-6C-アルキル、2-6C-アルケニル、3-7C-シクロアルキル、アリール、ヘテロアリールから選択される基であり、
ここで、該基は、所望により、同一または異なる後記から選択される置換基により1回以上置換されていてもよい:ヒドロキシ、ハロゲン、1-6C-アルキル、1-4C-ハロアルキル、1-4C-ヒドロキシアルキル、1-6C-アルコキシ、-NR8R9、シアノ、-C(O)NR8R9、-C(O)OR10、-NHC(O)R11、-NHS(O)
2R11、-S(O)
2R11、-S(O)
2NR8R9、
R2は、水素、ハロゲン、シアノであるか、または1-6C-アルキル、3-7C-シクロアルキルから選択される基であり、
R3は、水素、1-6C-アルキル、3-7C-シクロアルキルであり、
R4は、フェニルであり、
R5は、水素であり、
R6は、水素であり、
R8、R9は、同一または異なっていてもよく、水素、1-4C-アルキルまたは3-7C-シクロアルキルであり、ここで該1-4C-アルキルおよび3-7C-シクロアルキルは、所望により、同一または異なるハロゲン、ヒドロキシ、モノまたはジ-1-4C-アルキルアミノ、1-4C-アルコキシにより1回以上置換されていてもよい、あるいは
-NR8R9である場合には、R8およびR9は、それらが結合している窒素と共に3-6C-複素環式環を形成してもよい、
R10は、水素、1-6C-アルキルであり、
R11は、1-4C-アルキル(所望により、同一または異なるハロゲン、ヒドロキシにより1回以上置換されていてもよい)または3-7C-シクロアルキルであり、
Xは、-(CH
2)
n-であり、
nは、0、1、2、または3であり、
Yは、-CH
2-、-CH(OH)-である。
【0019】
本発明の別の態様は、請求項1または2の式(I)の化合物、あるいは前記化合物のN-オキシド、塩、互変異性体または立体異性体、あるいは前記N-オキシド、互変異性体または立体異性体の塩である:
ここで、
R1は、水素、ハロゲン、2-3C-アルケニレン-C(O)NH2、2-3C-アルケニレン-C(O)OR10であるか、または1-3C-アルキル、2-3C-アルケニル、アリール、ヘテロアリールから選択される基であり、
ここで、該基は、所望により、同一または異なる後記から選択される置換基により1回以上置換されていてもよい:ヒドロキシ、ハロゲン、1-3C-アルキル、1-3C-ハロアルキル、1-3C-ヒドロキシアルキル、1-3C-アルコキシ、-NR8R9、シアノ、-C(O)NR8R9、-C(O)OR10、-NHC(O)R11、-NHS(O)
2R11、-S(O)
2R11、-S(O)
2NR8R9、
R2は、水素、ハロゲン、シアノ、または1-3C-アルキルから選択される基であり、
R3は、水素、1-3C-アルキルであり、
R4は、フェニルであり、
R5は、水素であり、
R6は、水素であり、
R8、R9は、同一または異なる基であってもよく、水素、1-3C-アルキルであり、
R10は、水素、1-3C-アルキルであり、
R11は、1-3C-アルキル(所望により、同一または異なるハロゲン、ヒドロキシにより1回以上置換されていてもよい)であり、
Xは、-(CH
2)
n-であり、
nは、0、1、2、または3であり、
Yは、-CH
2-、-CH(OH)-である。
【0020】
本発明の別の態様は、式(I)の化合物、あるいは前記化合物のN-オキシド、塩、互変異性体または立体異性体、あるいは前記N-オキシド、互変異性体または立体異性体の塩である:
ここで、
R1は、水素、ハロゲンであるか、または1-6C-アルキル、3-7C-シクロアルキル、アリール、ヘテロアリールから選択される基であり、
ここで、該基は、所望により、同一または異なる後記から選択される置換基により1回以上置換されていてもよい:ヒドロキシ、ハロゲン、1-6C-アルキル、1-4C-ハロアルキル、1-4C-ヒドロキシアルキル、1-6C-アルコキシ、-NR8R9、シアノ、-C(O)NR8R9、-C(O)OR10、-NHC(O)R11、-NHS(O)
2R11、-S(O)
2R11、-S(O)
2NR8R9、
R2は、水素、ハロゲン、シアノであるか、または1-6C-アルキル、3-7C-シクロアルキルから選択される基であり、
R3は、水素、1-6C-アルキル、3-7C-シクロアルキルであり、
R4は、フェニルであり、
R5は、水素であり、
R6は、水素であり、
R8、R9は、同一または異なっていてもよく、水素、1-4C-アルキルまたは3-7C-シクロアルキルであり、ここで該1-4C-アルキルおよび3-7C-シクロアルキルは、所望により、同一または異なるハロゲン、ヒドロキシ、モノまたはジ-1-4C-アルキルアミノ、1-4C-アルコキシにより1回以上置換されていてもよい、あるいは、
-NR8R9である場合には、R8およびR9は、それらが結合している窒素と共に3-6C-複素環式環を形成してもよく、
R10は、水素、1-6C-アルキルであり、
R11は、1-4C-アルキル(所望により、同一または異なるハロゲン、ヒドロキシにより1回以上置換されていてもよい)または3-7C-シクロアルキルであり、
Xは、-(CH
2)
n-であり、
nは、0、1、2、または3であり、
Yは、-CH
2-、-CH(OH)-である。
【0021】
本発明の別の態様は、請求項1または2の式(I)の化合物、あるいは前記化合物のN-オキシド、塩、互変異性体または立体異性体、あるいは前記N-オキシド、互変異性体または立体異性体の塩である:
ここで、
R1は、水素、ハロゲン、2-6C-アルケニレン-C(O)NH2、2-6C-アルケニレン-C(O)OR10であるか、または1-6C-アルキル、2-6C-アルケニル、アリール、ヘテロアリールから選択される基であり、
ここで、該基は、所望により、同一または異なる後記から選択される置換基により1回以上置換されていてもよい:ヒドロキシ、ハロゲン、1-6C-アルキル、1-4C-ヒドロキシアルキル、シアノ、-C(O)NR8R9、-C(O)OR10、-NHC(O)R11、-NHS(O)
2R11、-S(O)
2R11、-S(O)
2NR8R9、
R2は、水素、ハロゲン、シアノ、または1-6C-アルキルであり、
R3は、水素であり、
R4は、フェニルであり、
R5は、水素であり、
R6は、水素であり、
R8、R9は、同一または異なっていてもよく、水素、1-4C-アルキルまたは3-7C-シクロアルキルであり、ここで該1-4C-アルキルおよび3-7C-シクロアルキルは、所望により、同一または異なるハロゲン、ヒドロキシ、モノまたはジ-1-4C-アルキルアミノ、1-4C-アルコキシにより1回以上置換されていてもよい、あるいは
-NR8R9である場合には、R8およびR9は、それらが結合している窒素と共に3-6C-複素環式環を形成してもよく、
R10は、水素、1-6C-アルキルであり、
R11は、1-4C-アルキルであり、
Xは、-(CH
2)
n-であり、
nは、1であり、
Yは、-CH
2-である。
【0022】
本発明の別の態様は、請求項1または2の式(I)の化合物、あるいは前記化合物のN-オキシド、塩、互変異性体または立体異性体、あるいは前記N-オキシド、互変異性体または立体異性体の塩である:
ここで、
R1は、水素、ハロゲン(2-3C-アルケニレン)-C(O)NH2、(2-3C-アルケニレン)−C(O)OR10であるか、あるいは1-3C-アルキル、2-3C-アルケニル、アリール、ヘテロアリールから選択される基であり、
ここで、該基は、所望により、同一または異なる後記から選択される置換基により1回以上置換されていてもよい:ヒドロキシ、ハロゲン、1-3C-アルキル、1-3C-ヒドロキシアルキル、シアノ、-C(O)NR8R9、-C(O)OR10、-NHC(O)R11、-NHS(O)
2R11、-S(O)
2R11、-S(O)
2NR8R9、
R2は、水素、ハロゲン、シアノ、または1-3C-アルキルであり、
R3は、水素であり、
R4は、フェニルであり、
R5は、水素であり、
R6は、水素であり、
R8、R9は、同一または異なっていてもよく、水素または1-3C-アルキルであり、
R10は、水素、1-3C-アルキルであり、
R11は、1-3C-アルキルであり、
Xは、-(CH
2)
n-であり、
nは、1であり、
Yは、-CH
2-である。
【0023】
本発明の別の態様は、式(I)の化合物、あるいは前記化合物のN-オキシド、塩、互変異性体または立体異性体、あるいは前記N-オキシド、互変異性体または立体異性体の塩である:
ここで、
R1は、水素、ハロゲンであるか、または1-6C-アルキル、アリール、ヘテロアリールから選択される、
ここで、該基は、所望により、同一または異なる後記から選択される置換基により1回以上置換されていてもよい:ヒドロキシ、ハロゲン、1-6C-アルキル、1-4C-ヒドロキシアルキル、シアノ、-C(O)NR8R9、-C(O)OR10、-NHC(O)R11、-NHS(O)
2R11、-S(O)
2R11、-S(O)
2NR8R9、
R2は、水素、ハロゲン、シアノ、または1-6C-アルキルであり、
R3は、水素であり、
R4は、フェニルであり、
R5は、水素であり、
R6は、水素であり、
R8、R9は、同一または異なっていてもよく、水素、1-4C-アルキルまたは3-7C-シクロアルキルであり、ここで該1-4C-アルキルおよび3-7C-シクロアルキルは、所望により、同一または異なるハロゲン、ヒドロキシ、モノまたはジ-1-4C-アルキルアミノ、1-4C-アルコキシにより1回以上置換されていてもよい、あるいは、
-NR8R9である場合には、R8およびR9は、それらが結合している窒素と共に3-6C-複素環式環を形成してもよい、
R10は、水素、1-6C-アルキルであり、
R11は、1-4C-アルキルであり、
Xは、-(CH
2)
n-であり、
nは、1であり、
Yは、-CH
2-である。
【0024】
本発明の別の態様は、式(I)の化合物、あるいは前記化合物のN-オキシド、塩、互変異性体または立体異性体、あるいは前記N-オキシド、互変異性体または立体異性体の塩である:
ここで、
R1は、水素、ハロゲンであるか、または1-3C-アルキル、アリール、ヘテロアリールから選択される基であり、
ここで、該基は、所望により、同一または異なる後記から選択される置換基により1回以上置換されていてもよい:ヒドロキシ、ハロゲン、1-3C-アルキル、1-3C-ヒドロキシアルキル、シアノ、-C(O)NR8R9、-C(O)OR10、-NHC(O)R11、-NHS(O)
2R11、-S(O)
2R11、-S(O)
2NR8R9、
R2は、水素、ハロゲン、シアノであるか、または1-3C-アルキルから選択される基であり、
R3は、水素であり、
R4は、フェニルであり、
R5は、水素であり、
R6は、水素であり、
R8、R9は、同一または異なっていてもよく、水素、1-3C-アルキルまたは3-6C-シクロアルキルであり、ここで該1-3C-アルキルおよび3-6C-シクロアルキルは、所望により、同一または異なるハロゲン、ヒドロキシ、モノまたはジ-1-3C-アルキルアミノ、1-3C-アルコキシにより1回以上置換されていてもよい、あるいは、
-NR8R9である場合には、R8およびR9は、それらが結合している窒素と共に3-6C-複素環式環を形成し得る、
R10は、水素、1-3C-アルキルであり、
R11は、1-3C-アルキルであり、
Xは、-(CH
2)
n-であり、
nは、1であり、
Yは、-CH
2-である。
【0025】
本発明の別の態様は、式(I)の化合物、あるいは前記化合物のN-オキシド、塩、互変異性体または立体異性体、あるいは前記N-オキシド、互変異性体または立体異性体の塩である:
ここで、
R1は、水素、ハロゲン、1-3C-アルキル、2-3C-アルケニル、-(CH=CH)C(O)NH2、−(CH=CH)C(O)OR10、ピラゾリル(所望により、メチルで置換されていてもよい)、ピリジル(所望により、ヒドロキシ、メトキシ、-C(O)OR10により置換されていてもよい)、インダゾリル、フェニルであり、ここで該フェニル基は、所望により後記からなる群から選択される置換基により置換されていてもよい:ハロゲン、メチル、ヒドロキシメチル、シアノ、C(O)NH
2、-C(O)OR10、-S(O)
2R11、SO
2-NH
2、
R2は、水素、メチル、ハロゲン(特に、塩素、臭素)であり、
R3は、水素であり、
R4は、フェニルであり、
R5は、水素であり、
R6は、水素であり、
R10は、1-3C-アルキルであり、
R11は、1-3C-アルキルであり、
Xは、-CH
2-であり、
Yは、-CH
2-である。
【0026】
本発明の別の態様は、式(I)の化合物、あるいは前記化合物のN-オキシド、塩、互変異性体または立体異性体、あるいは前記N-オキシド、互変異性体または立体異性体の塩である:
ここで、
R1は、水素、臭素、メチル、エチル、-CH=CH2、-(CH=CH)C(O)NH2、-(CH=CH)C(O)OR10、ピラゾリル (所望により、メチルで置換されていてもよい)、ピリジル(所望により、ヒドロキシ、メトキシ、-C(O)OR10(R10=メチル、エチル)により置換されていてもよい)、インダゾリル、フェニルであり、ここで該フェニル基は、所望により後記からなる群から選択される置換基により置換されていてもよい:フルオロ、メチル、ヒドロキシメチル、シアノ、C(O)NH
2、-C(O)OR10、-S(O)
2R11、SO
2-NH
2、
R2は、水素、メチル、塩素、臭素であり、
R3は、水素であり、
R4は、フェニルであり、
R5は、水素であり、
R6は、水素であり、
R10は、メチルであり、
R11は、メチルであり、
Xは、-CH
2-であり、
Yは、-CH
2-である。
【0027】
本発明の別の態様は、式(I)の化合物、あるいは前記化合物のN-オキシド、塩、互変異性体または立体異性体、あるいは前記N-オキシド、互変異性体または立体異性体の塩ある:
ここで、
R1は、水素、臭素、メチル、フェニルであり、ここで該フェニル基は、所望により後記からなる群から選択される置換基により置換されていてもよい:ハロゲン、メチル、ヒドロキシメチル、シアノ、-C(O)OR10、-S(O)
2R11、SO
2-N(CH
3)
2、SO
2-NH
2、
R2は、水素であり、
R3は、水素であり、
R4は、フェニルであり、
R5は、水素であり、
R6は、水素であり、
R10は、メチルであり、
R11は、メチルであり、
Xは、-CH
2-であり、
Yは、-CH
2-である。
【0028】
上記したような式(I)の本発明化合物の一態様において、後記からなる群から選択される:
1-[4-(7-フェニル-イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-6-イル)-フェニル]-シクロブチルアミン、
1-[4-(3-メチル-7-フェニル-イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-6-イル)-フェニル]-シクロブチルアミン、
3-{6-[4-(1-アミノ-シクロブチル)-フェニル]-7-フェニル-イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-3-イル}-ベンゾニトリル、
1-{4-[3-(4-メタンスルホニルフェニル)-7-フェニル-イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-6-イル]-フェニル}-シクロブチルアミン、
4-{6-[4-(1-アミノ-シクロブチル)-フェニル]-7-フェニル-イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-3-イル}-ベンゾニトリル、
3-{6-[4-(1-アミノ-シクロブチル)-フェニル]-7-フェニル-イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-3-イル}-安息香酸メチルエステル、
1-{4-[3-(4-フルオロフェニル)-7-フェニル-イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-6-イル]-フェニル}-シクロブチルアミン、
1-[4-(7-フェニル-3-p-トリル-イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-6-イル)-フェニル]-シクロブチルアミン、
(3-{6-[4-(1-アミノ-シクロブチル)-フェニル]-7-フェニル-イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-3-イル}-フェニル)-メタノール、
(4-{6-[4-(1-アミノ-シクロブチル)-フェニル]-7-フェニル-イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-3-イル}-フェニル)-メタノールホルメート(methanol formiate)。
【0029】
本発明の別の態様は、後記からなる群から選択される上記式(I)化合物である:
4-{6-[4-(1-アミノ-シクロブチル)-フェニル]-7-フェニル-イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-3-イル}-ベンゼンスルホンアミド ハイドロクロライド、
1-[4-(3-ブロモ-7-フェニル-イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-6-イル)-フェニル]-シクロブチルアミン ハイドロクロライド、
(5-{6-[4-(1-アミノ-シクロブチル)-フェニル]-7-フェニル-イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-3-イル}-2-フルオロフェニル)-メタノール ハイドロクロライド、
4-{6-[4-(1-アミノ-シクロブチル)-フェニル]-7-フェニル-イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-3-イル}-ベンズアミドハイドロクロライド、
3-{6-[4-(1-アミノ-シクロブチル)-フェニル]-7-フェニル-イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-3-イル}-ベンズアミドハイドロクロライド、
1-{4-[7-フェニル-3-(1H-ピラゾール-4-イル)-イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-6-イル]-フェニル}-シクロブチルアミン、
1-[4-(2-メチル-7-フェニル-イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-6-イル)-フェニル]-シクロブチルアミン ハイドロクロライド。
【0030】
本発明の別の態様は、後記からなる群から選択される上記式(I)化合物である:
5-{6-[4-(1-アミノ-シクロブチル)-フェニル]-7-フェニル-イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-3-イル}-ピリジン-2-オール、
5-{6-[4-(1-アミノ-シクロブチル)-フェニル]-7-フェニル-イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-3-イル}-ピリジン-2-カルボン酸メチルエステル、
1-{4-[7-フェニル-3-(2H-ピラゾール-3-イル)-イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-6-イル]-フェニル}-シクロブチルアミン、
1-{4-[3-(1H-イミダゾール-6-イル)-7-フェニル-イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-6-イル]-フェニル}-シクロブチルアミン、
5-{6-[4-(1-アミノ-シクロブチル)-フェニル]-7-フェニル-イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-3-イル}-ニコチン酸エチルエステル、
1-{4-[3-(5-メトキシピリジン-3-イル)-7-フェニル-イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-6-イル]-フェニル}-シクロブチルアミン、
3-{6-[4-(1-アミノ-シクロブチル)-フェニル]-2-メチル-7-フェニル-イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-3-イル}-ベンズアミド、
(5-{6-[4-(1-アミノ-シクロブチル)-フェニル]-2-メチル-7-フェニル-イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-3-イル}-2-フルオロフェニル)-メタノール、
1-{4-[2-メチル-7-フェニル-3-(1H-ピラゾール-4-イル)-イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-6-イル]-フェニル}-シクロブチルアミン、
1-{4-[3-(4-フルオロフェニル)-2-メチル-7-フェニル-イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-6-イル]-フェニル}-シクロブチルアミン、
4-{6-[4-(1-アミノ-シクロブチル)-フェニル]-2-メチル-7-フェニル-イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-3-イル}-ベンズアミド、
1-{4-[2-メチル-7-フェニル-3-(2H-ピラゾール-3-イル)-イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-6-イル]-フェニル}-シクロブチルアミン、
1-{4-[2-メチル-7-フェニル-3-(5-メチル-2H-ピラゾール-3-イル)-イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-6-イル]-フェニル}-シクロブチルアミン、
1-{4-[2-ブロモ-3-(4-フルオロフェニル)-7-フェニル-イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-6-イル]-フェニル}-シクロブチルアミン、
1-{4-[2-クロロ-3-(4-フルオロフェニル)-7-フェニル-イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-6-イル]-フェニル}-シクロブチルアミン、
(E)-3-{6-[4-(1-アミノ-シクロブチル)-フェニル]-7-フェニル-イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-3-イル}-アクリルアミド、
1-[4-(7-フェニル-3-ビニル-イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-6-イル)-フェニル]-シクロブチルアミン、
(E)-3-{6-[4-(1-アミノ-シクロブチル)-フェニル]-2-メチル-7-フェニル-イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-3-イル}-アクリルアミド、
(E)-3-{6-[4-(1-アミノ-シクロブチル)-フェニル]-2-メチル-7-フェニル-イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-3-イル}-アクリル酸メチルエステル、
1-[4-(2-メチル-7-フェニル-3-ビニル-イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-6-イル)-フェニル]-シクロブチルアミン、
1-[4-(3-エチル-2-メチル-7-フェニル-イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-6-イル)-フェニル]-シクロブチルアミン。
【0031】
本発明の別の態様において、上記の式(I)の化合物は、後記からなる群から選択される:
1-[4-(7-フェニル-イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-6-イル)-フェニル]-シクロブチルアミン、
1-[4-(3-メチル-7-フェニル-イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-6-イル)-フェニル]-シクロブチルアミン、
3-{6-[4-(1-アミノ-シクロブチル)-フェニル]-7-フェニル-イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-3-イル}-ベンゾニトリル、
1-{4-[3-(4-メタンスルホニルフェニル)-7-フェニル-イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-6-イル]-フェニル}-シクロブチルアミン、
4-{6-[4-(1-アミノ-シクロブチル)-フェニル]-7-フェニル-イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-3-イル}-ベンゾニトリル、
3-{6-[4-(1-アミノ-シクロブチル)-フェニル]-7-フェニル-イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-3-イル}-安息香酸メチルエステル、
1-{4-[3-(4-フルオロフェニル)-7-フェニル-イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-6-イル]-フェニル}-シクロブチルアミン、
1-[4-(7-フェニル-3-p-トリル-イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-6-イル)-フェニル]-シクロブチルアミン、
(3-{6-[4-(1-アミノ-シクロブチル)-フェニル]-7-フェニル-イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-3-イル}-フェニル)-メタノール、
(4-{6-[4-(1-アミノ-シクロブチル)-フェニル]-7-フェニル-イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-3-イル}-フェニル)-メタノールホルメート、
4-{6-[4-(1-アミノ-シクロブチル)-フェニル]-7-フェニル-イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-3-イル}-ベンゼンスルホンアミド ハイドロクロライド、
1-[4-(3-ブロモ-7-フェニル-イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-6-イル)-フェニル]-シクロブチルアミン ハイドロクロライド、
(5-{6-[4-(1-アミノ-シクロブチル)-フェニル]-7-フェニル-イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-3-イル}-2-フルオロフェニル)-メタノール ハイドロクロライド、
4-{6-[4-(1-アミノ-シクロブチル)-フェニル]-7-フェニル-イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-3-イル}-ベンズアミドハイドロクロライド、
3-{6-[4-(1-アミノ-シクロブチル)-フェニル]-7-フェニル-イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-3-イル}-ベンズアミドハイドロクロライド、
1-{4-[7-フェニル-3-(1H-ピラゾール-4-イル)-イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-6-イル]-フェニル}-シクロブチルアミン、
1-[4-(2-メチル-7-フェニル-イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-6-イル)-フェニル]-シクロブチルアミン ハイドロクロライド、
5-{6-[4-(1-アミノ-シクロブチル)-フェニル]-7-フェニル-イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-3-イル}-ピリジン-2-オール、
5-{6-[4-(1-アミノ-シクロブチル)-フェニル]-7-フェニル-イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-3-イル}-ピリジン-2-カルボン酸メチルエステル、
1-{4-[7-フェニル-3-(2H-ピラゾール-3-イル)-イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-6-イル]-フェニル}-シクロブチルアミン、
1-{4-[3-(1H-イミダゾール-6-イル)-7-フェニル-イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-6-イル]-フェニル}-シクロブチルアミン、
5-{6-[4-(1-アミノ-シクロブチル)-フェニル]-7-フェニル-イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-3-イル}-ニコチン酸エチルエステル、
1-{4-[3-(5-メトキシピリジン-3-イル)-7-フェニル-イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-6-イル]-フェニル}-シクロブチルアミン、
3-{6-[4-(1-アミノ-シクロブチル)-フェニル]-2-メチル-7-フェニル-イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-3-イル}-ベンズアミド、
(5-{6-[4-(1-アミノ-シクロブチル)-フェニル]-2-メチル-7-フェニル-イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-3-イル}-2-フルオロフェニル)-メタノール、
1-{4-[2-メチル-7-フェニル-3-(1H-ピラゾール-4-イル)-イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-6-イル]-フェニル}-シクロブチルアミン、
1-{4-[3-(4-フルオロフェニル)-2-メチル-7-フェニル-イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-6-イル]-フェニル}-シクロブチルアミン、
4-{6-[4-(1-アミノ-シクロブチル)-フェニル]-2-メチル-7-フェニル-イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-3-イル}-ベンズアミド、
1-{4-[2-メチル-7-フェニル-3-(2H-ピラゾール-3-イル)-イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-6-イル]-フェニル}-シクロブチルアミン、
1-{4-[2-メチル-7-フェニル-3-(5-メチル-2H-ピラゾール-3-イル)-イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-6-イル]-フェニル}-シクロブチルアミン、
1-{4-[2-ブロモ-3-(4-フルオロフェニル)-7-フェニル-イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-6-イル]-フェニル}-シクロブチルアミン、
1-{4-[2-クロロ-3-(4-フルオロフェニル)-7-フェニル-イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-6-イル]-フェニル}-シクロブチルアミン、
(E)-3-{6-[4-(1-アミノ-シクロブチル)-フェニル]-7-フェニル-イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-3-イル}-アクリルアミド、
1-[4-(7-フェニル-3-ビニル-イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-6-イル)-フェニル]-シクロブチルアミン、
(E)-3-{6-[4-(1-アミノ-シクロブチル)-フェニル]-2-メチル-7-フェニル-イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-3-イル}-アクリルアミド、
(E)-3-{6-[4-(1-アミノ-シクロブチル)-フェニル]-2-メチル-7-フェニル-イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-3-イル}-アクリル酸メチルエステル、
1-[4-(2-メチル-7-フェニル-3-ビニル-イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-6-イル)-フェニル]-シクロブチルアミン、
1-[4-(3-エチル-2-メチル-7-フェニル-イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-6-イル)-フェニル]-シクロブチルアミン。
【0032】
本発明の一態様は、実施例に開示された化合物ならびにその合成に使用される中間体である。
【0033】
本発明の一態様は、中間体(II)であり、ここでRxはR6または保護基である。Ryは、水素または保護基であって、RxおよびRyが一緒になるか、またはYおよびRxが一緒になって環状保護基を形成し得る、ここでX、Y、R1、R2、R3、R4、R5およびR6は、請求項1に規定されたとおりであるか、または好ましくはRxが-C(O)OtBuであり、かつRyが水素である。
【0034】
本発明の別の態様は、式(I)の化合物であり、
ここで、
R1は、水素、ハロゲン、2-6C-アルケニレン-C(O)NH2、2-6C-アルケニレン-C(O)OR10であるか、または1-6C-アルキル、2-6C-アルケニル、3-7C-シクロアルキル、アリール、ヘテロアリールから選択される基である、
ここで、該基は、所望により、同一または異なる後記から選択される置換基により1回以上置換されていてもよい:ヒドロキシ、ハロゲン、1-6C-アルキル、1-4C-ハロアルキル、1-4C-ヒドロキシアルキル、1-6C-アルコキシ、-NR8R9、シアノ、-C(O)NR8R9、-C(O)OR10、-NHC(O)R11、-NHS(O)
2R11、-S(O)
2R11、-S(O)
2NR8R9。
【0035】
R1 = 2-6C-アルケニルについて、該2-6C-アルケニル基は、好ましくは非置換、特にビニルである。
【0036】
R1は、水素、ハロゲンであるか、または1-6C-アルキル、3-7C-シクロアルキル、アリール、ヘテロアリールから選択される基であり、
ここで、該基は、所望により、同一または異なる後記から選択される置換基により1回以上置換されていてもよい:ヒドロキシ、ハロゲン、1-6C-アルキル、1-4C-ハロアルキル、1-4C-ヒドロキシアルキル、1−6C-アルコキシ、-NR8R9、シアノ、-C(O)NR8R9、-C(O)OR10、-NHC(O)R11、-NHS(O)
2R11、-S(O)
2R11、-S(O)
2NR8R9。
【0037】
本発明の別の態様は、式(I)の化合物であり、
ここで、
R1は、水素、ハロゲンであるか、または1-6C-アルキル、アリール、ヘテロアリールから選択される基であり、
ここで、該基は、所望により、同一または異なる後記から選択される置換基により1回以上置換されていてもよい:ヒドロキシ、ハロゲン、1-6C-アルキル、1-4C-ヒドロキシアルキル、シアノ、-C(O)NR8R9、-C(O)OR10、-NHC(O)R11、-NHS(O)
2R11、-S(O)
2R11、-S(O)
2NR8R9。
【0038】
本発明の別の態様は、式(I)の化合物であり、
ここで、
R1は、水素、1-3C-アルキル、フェニル(所望により、シアノ、メチルスルホニル、メトキシカルボニル、フッ素、メチル、ヒドロキシメチル、アミノスルホニルにより置換されていてもよい)、臭素、ピラゾリル(所望により、メチルにより置換されていてもよい)、ピリジル (所望により、ヒドロキシ、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、メトキシにより置換されていてもよい)、インダゾリル、-CH=CH-C(O)-NH2、-CH=CH-C(O)-OCH3、2-3C-アルケニル。
【0039】
本発明の一態様は、式(I)の化合物であり、
ここで、R1は、-CH=CH-C(O)-NH2または-CH=CH-C(O)-OCH3である。
【0040】
本発明の別の態様は、式(I)の化合物であり、
ここで、R1は、水素、臭素、メチル、フェニルであり、ここで該フェニル基は、所望により後記からなる群から選択される置換基により置換されていてもよい:ハロゲン、メチル、ヒドロキシメチル、シアノ、-C(O)OR10、-S(O)
2R11、SO2-N(CH
3)
2、SO
2-NH2。
【0041】
本発明の別の態様は、式(I)の化合物であり、
ここで、R2は、水素、ハロゲン、シアノであるか、または1-6C-アルキル、3-7C-シクロアルキルから選択される基であり、ここで該1-6C-アルキルは、所望により、1回以上同一または異なる後記から選択される置換基により置換されていてもよい:ヒドロキシ、ハロゲン、1-6C-アルコキシ。
【0042】
本発明の別の態様は、式(I)の化合物であり、
ここで、R2は、水素、ハロゲン、シアノであるか、または1-6C-アルキル、3-7C-シクロアルキルから選択される基である。
【0043】
本発明の別の態様は、式(I)の化合物であり、
ここで、R2は、水素、ハロゲン、シアノであるか、または基1-6C-アルキルである。
【0044】
本発明の別の態様は、式(I)の化合物であり、
ここで、R2は、水素、メチル、臭素、塩素である。
【0045】
本発明の別の態様は、式(I)の化合物であり、
ここで、R2は、水素である。
【0046】
本発明の別の態様は、式(I)の化合物であり、
ここで、R2は、1-6C-アルキルである。
【0047】
本発明の別の態様は、式(I)の化合物であり、
ここで、R2は、メチルである。
【0048】
本発明の別の態様は、式(I)の化合物であり、
ここで、R3は、水素であり、1-6C-アルキル、3-7C-シクロアルキルである。
【0049】
本発明の別の態様は、式(I)の化合物であり、
ここで、R3は、水素である。
【0050】
本発明の別の態様は、式(I)の化合物であり、
ここで、R4は、所望により、同一または異なる後記から選択される置換基により1回以上置換されていてもよいフェニルである:1-6C-アルキル、ハロゲン、シアノ。
【0051】
本発明の別の態様は、式(I)の化合物であり、
ここで、R4は、フェニルである。
【0052】
本発明の別の態様は、式(I)の化合物であり、
ここで、R5は、水素、ハロゲンである。
【0053】
本発明の別の態様は、式(I)の化合物であり、
ここで、R5は、水素である。
【0054】
本発明の別の態様は、式(I)の化合物であり、
ここで、R6は、水素、1-6C-アルキルである。
【0055】
本発明の別の態様は、式(I)の化合物であり、
ここで、R6は、水素である。
【0056】
本発明の別の態様は、式(I)の化合物であり、
ここで、R8、R9は、同一または異なるものであってよく、これらは水素、1-4C-アルキルまたは3-7C-シクロアルキルであり、ここで該1-4C-アルキルおよび3-7C-シクロアルキルは、所望により、同一または異なるハロゲン、ヒドロキシ、モノまたはジ-1-4C-アルキルアミノ、1-4C-アルコキシにより1回以上置換されていてもよい、あるいは、
-NR8R9である場合には、R8およびR9は、それらが結合している窒素と共に3-6C-複素環式環を形成してもよい。
【0057】
本発明の別の態様は、式(I)の化合物であり、ここで、
R8、R9は、同一または異なるものであってよく、水素、1-4C-アルキル(所望により、同一または異なるハロゲン、ヒドロキシ、モノまたはジ-1-4C-アルキルアミノ、1-4C-アルコキシにより1回以上置換されていてもよい)または3-7C-シクロアルキルであるか、あるいは、
-NR8R9である場合には、R8およびR9は、それらが結合している窒素と共に3-6C-複素環式環を形成してもよい。
【0058】
本発明の別の態様は、式(I)の化合物であり、
ここで、R10は、水素、1-6C-アルキルである。
【0059】
本発明の別の態様は、式(I)の化合物であり、
ここで、R10は、メチルである。
【0060】
本発明の別の態様は、式(I)の化合物であり、
ここで、R11は、1-4C-アルキル(所望により、同一または異なるハロゲン、ヒドロキシにより1回以上置換されていてもよい)または3-7C-シクロアルキルである。
【0061】
本発明の別の態様は、式(I)の化合物であり、ここで、R11は、1-4C-アルキルである。
【0062】
本発明の別の態様は、式(I)の化合物であり、ここで、R11はメチルである。
【0063】
本発明の別の態様は、式(I)の化合物であり、ここで、Xは、-(CH
2)
n-である。
【0064】
本発明の別の態様は、式(I)の化合物であり、ここで、Xは、-CH
2-である。
【0065】
本発明の別の態様は、式(I)の化合物であり、ここで、nは、0、1、2、または3である。
【0066】
本発明の別の態様は、式(I)の化合物であり、ここで、nは、0、1、または2である。
【0067】
本発明の別の態様は、式(I)の化合物であり、ここで、nは、0または1である。
【0068】
本発明の別の態様は、式(I)の化合物であり、ここで、nは、1である。
【0069】
本発明の別の態様は、式(I)の化合物であり、ここで、Yは、-CH
2-、-CH(OH)-である。
【0070】
本発明の別の態様は、式(I)の化合物であり、ここで、Yは、-CH
2-である。
【0071】
上記態様のさらなる実施形態において、本発明は、式(I)の化合物に関し、ここでR6が水素であり、R5が水素である。
【0072】
上記態様の別の実施形態において、本発明は、式(I)の化合物に関し、ここでR6が水素であり、R5が水素であり、そしてR4が非置換フェニル部分である。
【0073】
上記態様のさらなる実施形態において、本発明は、式(I)の化合物に関し、ここで、R5が水素であり、R4は非置換フェニル部分である。
【0074】
本発明の別の態様は、実施例に開示された全ての残基の組合せおよび下位組合せにより得られる化合物の群に関する。
【0075】
定義
本明細書中で記述されたような所望により置換されていてもよい構成要素は、別途記載がなければ、いずれか可能な位置で互いに独立して1回以上置換されていてもよい。任意の構成要素において変更が1回以上起こるばあい、各定義は独立している。
【0076】
別途請求項において定義されていなければ、該以下に規定した構成要素は、所望により同一または異なる後記から選択される置換基により1回以上置換されていてもよい:ヒドロキシ、ハロゲン、シアノ、1-6C-アルキル、1-4C-ハロアルキル、1−6C-アルコキシ、-NR8R9、シアノ、(=O)、-C(O)NR8R9、-C(O)OR10、-NHC(O)R11、-NHS(O)
2R11。ハロゲンにより1以上置換されたアルキル構成要素は、完全なハロゲン化アルキル部分、例えばCF3を包含する。
【0077】
例えば、-O-(1-6Cアルキル)-3-7C-シクロアルキルのように構成要素が1以上の部分から構成されるなら、可能な置換基の位置は、任意の好適な位置で、これらの部分のいずれかで存在し得る。構成要素の開始部分にあるハイホンは、分子の残余部に結合する部分を表す。環が置換基により置換されるなら、環の任意の好適な位置で、環の窒素原子上でも存在できる。
【0078】
明細書中で使用される場合、用語「を含む」とは、「からなる」意味も包含する。
【0079】
明細書中で「上記したとおり」または「上記」を言う場合、前頁のいずれかにおいて明細書中でなされた開示内容をいう。
【0080】
明細書中で使用される「好適な」とは、当業者の通常の知識の範囲の方法により行うことが化学的に可能であることを意味する。
【0081】
「式(I)の化合物」という場合、それが化合物の請求項において記載された式(I)の化合物を示すことを意味する。
【0082】
「1-6C-アルキル」は、1〜6個の炭素原子を有する直鎖または分枝鎖アルキル基である。例示としては、メチル、エチル、n-プロピル、イソ-プロピル、n-ブチル、イソ-ブチル、sec-ブチルおよびtert-ブチル、ペンチル、ヘキシルであり、好ましくは1-4個の炭素原子(1-4C-アルキル)、より好ましくは1-3個の炭素原子(1-3C-アルキル)である。本明細書中において別の数の炭素原子を有する他のアルキル構成要素は、その異なる鎖長を考慮して上記に定義される。
【0083】
「1-4C-ハロアルキル」は、1〜4個の炭素原子を有する直鎖または分枝鎖アルキル基であり、この内の少なくとも1つの水素が、ハロゲン原子により置換される。例示としては、クロロメチルまたは2-ブロモエチルである。部分的または完全にフッ素化されたC1-C4-アルキル基について、以下の部分的または完全にフッ素化された基が考えられる、例えば:フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、フルオロエチル、1,1-ジフルオロエチル、1,2-ジフルオロエチル、1,1,1-トリフルオロエチル、テトラフルオロエチル、およびペンタ-フルオロエチル、これによりフルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、フルオロエチル、1,1-ジフルオロエチル、または1,1,1-トリフルオロエチルが好ましい。部分的または完全にフッ素化されたC1-C4-アルキル基は、用語1-4C-ハロアルキルに包含されると考えられる。
【0084】
「モノまたはジ-1-4C-アルキルアミノ」基は、窒素原子に加えて、独立して1または2の上記1-4C-アルキル基を含有する。例示としては、メチルアミノ、エチルアミノ、イソプロピルアミノ、ジメチルアミノ、ジエチルアミノおよびジイソプロピルアミノ基である。
【0085】
「2-6C-アルケニル」は、2〜4個の炭素原子を有する直鎖または分枝鎖アルケニル基である。例示としては、ブタ-2-エニル、ブタ-3-エニル(ホモアリル)、プロパ-1-エニル、プロパ-2-エニル(アリル)およびエテニル(ビニル)基である。
【0086】
「2-6-アルケニレン」は、この部分が、2つの基の間のスペーサー位置を与える両方の側鎖上で式(I)の化合物の他の基/残余部分に結合することを除いて上記に定義される、例えばR1=「2-6-アルケニレン-C(O)NH2」については、該アルケニレン基は、式(I)の複素環および基「-C(O)NH2」の間のスペーサーである。
【0087】
本発明の意味の範囲内で「ハロゲン」は、ヨウ素、臭素、塩素またはフッ素であって、好ましくは本発明の意味の範囲内で「ハロゲン」は塩素またはフッ素である。
【0088】
「1-4C-ヒドロキシアルキル」は、1〜4個の炭素原子を有する直鎖または分枝鎖アルキル基であり、これは該ヒドロキシル基が、該鎖の炭素原子の任意の位置で結合している。例示としては、ヒドロキシメチル、1-ヒドロキシエチル、1-ヒドロキシプロピル、2-ヒドロキシプロピル、(HO)CH
2-CH(CH
3)-、(CH
3)
2-C(OH)-、1-ヒドロキシブチル、2-ヒドロキシブチル、3-ヒドロキシブチル、ヒドロキシメチルが好ましい。
【0089】
「1-6C-アルコキシ」は、酸素原子に加えて、1〜6個の炭素原子を有する直鎖または分枝鎖アルキル基を含有する基をいう。記述され得る例示としては、ヘキソキシ、ペントキシ、ブトキシ、イソブトキシ、sec-ブトキシ、tert-ブトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、エトキシおよびメトキシ基であり、好ましくはメトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシである。
【0090】
「アリール」は、通常、6〜10個の炭素原子を有する単環または二環式芳香族炭素環式基をいう;例示としては、フェニルまたはナフチルである。フェニルが好ましい。
【0091】
「3-7C-シクロアルキル」は、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシルまたはシクロヘプチル、好ましくはシクロプロピルを表す。
【0092】
用語「ヘテロアリール」とは、単環式の5または6員のヘテロアリールを表し、該5員のヘテロアリール基は、フリル、チエニル、ピロリル、オキサゾリル、イソキサゾリル、チアゾリル、イソチアゾリル、イミダゾリル、ピラゾリル、チアゾリル(1,2,4-トリアゾリル、1,3,4-トリアゾリルまたは1,2,3-トリアゾリル)、チアジアゾリル(1,3,4-チアジアゾリル、1,2,5-チアジアゾリル、1,2,3-チアジアゾリルまたは1,2,4-チアジアゾリル)およびオキサジアゾリル(1,3,4-オキサジアゾリル、1,2,5−オキサジアゾリル、1,2,3−オキサジアゾリルまたは1,2,4−オキサジアゾリル)を表し、また該6員のヘテロアリール基は、ピリジニル、ピリミジニル、ピラジニルおよびピリダジニル、ならびに二環式部分、例えばベンゾフラニル、ベンゾチエニル、インダゾリル、プリニル、キノリニル、イソキノリニル、フタルアジニル、ナフチリジニル、キノカリニル、キナゾリニル、キノリニル、プテリジニル、インドジニル、インドリル、イソインドリルを包含するが、但しこれらに限定するものではない。好ましい5または6員のヘテロアリール基は、フラニル、チエニル、ピロリル、チアゾリル、オキサゾリル、チアジアゾリル、オキサジアゾリル、ピリジニル、ピリミジニル、ピラジニルまたはピリダジニルである。より好ましい5または6員ヘテロアリール 基は、フラン-2-イル、チエン-2-イル、ピロール-2-イル、チアゾリル、オキサゾリル、1,3,4-チアジアゾリル、1,3,4-オキサジアゾリル、ピリジン-2-イル、ピリジン-4-イル、ピリミジン-2-イル、ピリミジン-4-イル、ピラジン-2-イルまたはピリダジン-3-イルである。好ましい二環式基は、インダゾリルである。
【0093】
一般的に、また別途記載がなければ、該ヘテロアリールまたはヘテロアリーレン基は、全ての可能なその異性体形態、例えば、その位置異性体を包含する。従って、いくつかの例示的な非制限的実施例は、用語「ピリジニルまたはピリジニレン」は、ピリジン-2-イル、ピリジン-2-イレン、ピリジン-3-イル、ピリジン-3-イレン、ピリジン-4-イルおよびピリジン-4-イレンを包含する;または、用語「チエニルまたはチエニレン」は、チエン-2-イル、チエン-2-イレン、チエン-3-イルおよびチエン-3-イレンを包含する。
【0094】
本明細書に記載したヘテロアリール基は、別途記載がなければ、起こり得る位置にて、例えば、あらゆる置換可能な環の炭素または環の窒素原子にて、その所定の置換基または親分子基により置換されてもよい。同様に、化学的に好適ならば、任意のヘテロアリール基
に対して、あらゆる好適な原子を介して分子の残余部と結合
できると理解される。別途記載がなければ、本明細書中に記載の不充分な原子価を有するヘテロアリール環の任意のヘテロ原子は、原子価を充足させるために水素原子を有すると考えられる。特に断りがない限り、四級化が可能なアミノ−またはイミノ型の環窒素原子(−N=)を含む環は、
好ましくは言及された置換基または親分子基により、それらのアミノ−またはイミノ型の環窒素原子上で四級化され
ていなくともよい。
【0095】
-NR8R9の場合には、R8およびR9は、それらが結合する窒素原子と共に3-6C-複素環式環を形成できる場合、該用語「3-6C-複素環式環」には、4〜7個の環原子、ならびに1または2個の窒素原子あるいは1個の窒素原子および1個の酸素原子を含有する全ての飽和複素環式環が含まれる。3-6C-複素環式環は、所望により、同一または異なる後記から選択される置換基により1回以上置換されていてもよい:1-4C-アルキル、1-4C-ハロアルキル、1-4C-アルコキシ、ヒドロキシ、フッ素、ここで該1-4C-アルキルは、所望によりさらにヒドロキシにより置換されていてもよい。好ましい例示としては、アゼチジン、3-ヒドロキシアゼチジン、3-フルオロアゼチジン、3,3-ジフルオロアゼチジン、ピロリジン、3-ヒドロキシピロリジン、ピペリジン、3-ヒドロキシピペリジン、4-ヒドロキシピペリジン、3-フルオロピペリジン、3,3-ジフルオロピペリジン、4-フルオロピペリジン、4,4-ジフルオロピペリジン、ピペラジン、N-メチル-ピペラジン、N-(2-ヒドロキシエチル)-ピペラジン、モルホリンである。
【0096】
NR8R9基は、例えば、NH
2、N(H)CH
3、N(CH
3)
2、N(H)CH
2CH
3 およびN(CH
3)CH
2CH
3を包含する。-NR8R9の場合には、R8およびR9が、それらが結合する窒素原子と共に、3-6C-複素環式環を形成してもよく、用語「3-6C-複素環式環」は上記に定義される。
【0097】
NH(CO)R11基は、例えば、NH(CO)CH
3、NH(CO)C
2H
5、NH(CO)C
3H
7、NH(CO)CH(CH
3)
2を包含する。
【0098】
NHS(O)
2R11基は、例えば、NHS(O)
2CH
3、NHS(O)
2C
2H
5、NHS(O)
2C
3H
7、NHS(O)
2CH(CH
3)
2を包含する。
【0099】
C(O)NR8R9基は、例えば、C(O)NH
2、C(O)N(H)CH
3、C(O)N(CH
3)
2、C(O)N(H)CH
2CH
3、C(O)N(CH
3)CH
2CH
3またはC(O)N(CH
2CH
3)
2を包含する。-NR8R9の場合には、R8およびR9は、それらが結合する窒素原子と共に、3-6C-複素環式環を形成してもよい。用語「3-6C-複素環式環」は、上記に定義される。
【0100】
C(O)OR10基は、例えばC(O)OH、C(O)OCH
3、C(O)OC
2H
5、C(O)C
3H
7、C(O)CH(CH
3)
2、C(O)OC
4H
9、C(O)OC
5H
11、C(O)OC
6H
13である;C(O)O(1-6Cアルキル)に対して、アルキル部分は、直鎖または分枝鎖であってもよい。
【0101】
本発明の化合物の塩は、あらゆる無機および有機酸付加塩および塩基との塩、特に全ての医薬上許容し得る無機および有機酸付加塩ならびに塩基との塩、特に全ての医薬上許容し得る無機および有機酸付加塩および薬局で通常使用される塩基との塩を包含する。
【0102】
本発明の一態様は、あらゆる無機および有機酸付加塩、特に全ての医薬上許容し得る無機および有機酸付加塩ならびに塩基との塩、特に全ての医薬上許容し得る無機および有機酸付加塩および薬局で通常使用される塩基との塩を包含する本発明の化合物の塩である。本発明の別の態様は、ジおよびトリカルボン酸との塩である。
【0103】
酸付加塩の例示は、これに限定しないが、塩酸塩、水素酸塩、リン酸塩、硝酸塩、硫酸塩、スルファミン酸の塩、蟻酸塩、酢酸塩、プロピオン酸塩、クエン酸塩、D-グルコン酸塩、安息香酸塩、2-(4-ヒドロキシベンゾイル)-安息香酸塩、酪酸塩、サリチル酸塩、スルホサリチル酸塩、乳酸塩、マレイン酸塩、ラウリン酸塩、リンゴ酸塩、フマル酸塩、コハク酸塩、シュウ酸塩、マロン酸塩、ピルビン酸塩、アセト酢酸塩、酒石酸塩、ステアリン酸塩、ベンゾスルホン酸塩、トルエンスルホン酸塩、メタンスルホン酸塩、トリフルオロメタンスルホン酸塩、3-ヒドロキシ-2-ナフトエート、ベンゼンスルホン酸塩、ナフタレンジスルホン酸塩、およびトリフルオロ酢酸塩を包含する。
【0104】
塩基との塩の例示は、次のものを包含するか、但しこれらに限定するものではない:リチウム塩、ナトリウム塩、カリウム塩、カルシウム塩、アルミニウム塩、マグネシウム塩、チタン塩、メグルミン塩、アンモニウム塩、所望によりNH
3または1〜16のC原子を有する有機アミンから任意に得られる塩、例えばエチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、エチルジイソプロピルアミン、モノエタノールアミン、ジエチルアルコールアミン、トリエタノールアミン、ジシクロヘキシルアミン、ジメチルアミノエタノール、プロカイン、ジベンジルアミン、N-メチルモルホリン、アルギニン、リジン、エチレンジアミン、N-メチルピペリジンおよびグアニジウム塩。
【0105】
塩は、水不溶性および特に水溶性塩を包含する。
【0106】
当業者に従って、本発明の式(I)の化合物ならびにそれらの塩は、例えば結晶形で単離される場合、種々の量の溶媒を含むことができる。従って、本発明の式(I)の化合物のすべての溶媒化合物および特にすべての水和物、ならびに本発明の式(I)の化合物の塩のすべての溶媒化合物および特にすべての水和物は、本発明の範囲内に包含される。
【0107】
本発明はまた、本発明の化合物の全ての好適な放射性変体を包含する。本発明の化合物の放射性変体は、少なくとも1つの原子が、通常または圧倒的に自然界に存在する原子量とは異なる原子量であるが同じ原子数を有する原子により置換されたものとして定義する。本発明の化合物に組み込まれ得る同位体の例示は、水素、炭素、窒素、酸素、リン、硫黄、フッ素、塩素、臭素およびヨウ素、例えば、
2H(重水素)、
3H(三重水素)、
13C、
14C、
15N、
17O、
18O、
32P、
33P、
33S、
34S、
35S、
36S、
18F、
36Cl、
82Br、
123I、
124I、
129Iおよび
131Iの各々同位体を包含する。本発明の化合物の特定の放射性変体、例えば、その中に1以上の放射性同位体、例えば、
3Hまたは
14Cが取り込まれたものは、薬剤および/または基質組織分布研究において有用である。トリチウム化物および炭素-14、即ち
14C同位体は、調製の簡便性および検出能に対して特に好ましい。また、同位体(例えば、重水素)による置換は、より大きな代謝安定性をもたらす特定の治療利点、例えばインビボ半減期の増加または投薬要件の減少を提供するためにある環境下では好ましい。本発明の化合物の放射性変体は、一般的に当業者には既知の従来法、例えば、代表的な方法によるか、または後記に好適な試薬の適切な放射性変体を用いる実施例に記述した調製方法により調製される。
【0108】
本発明における用語「組合せ」とは、当業者に知られているように用いられ、そして固定された組合せ、固定されていない組合せ、またはキットの一部として存在できる。
【0109】
本発明における「固定された組合せ」とは、当業者に知られているように用いられ、そして前記第1活性成分および前記第2活性成分が、1つの単位用量にまたは単一の実在物に一緒に存在する組合せとして定義される。「固定された組合せ」の1つの例は、前記第1活性成分および前記第2活性成分が同時投与のために混合物、例えば配合物に存在する医薬組成物である。「固定された組合せ」のもう1つの例は、前記第1活性成分および前記第2活性成分が混合物にではなく、1つの単位に存在する医薬組合せである。
【0110】
本発明における固定されていない組合せ、または「キットの一部」は、当業者に知られているように用いられ、前記第1活性成分および前記第2成分が1以上の単位に存在する組合せ物として定義される。固定されていない組合せまたはキットの一部の1つの例は、前記第1活性成分および前記第2活性成分が別々に存在する組合せである。固定されていない組合せまたはキットの一部の成分は、別々に、連続的に、同時に、逐次的に(chronologically staggered)投与され得る
【0111】
本発明の記述において使用される用語「別のプロファイル」とは、本発明の化合物が、AKT1およびAKT2に対して異なる選択性を有することを意味する。
【0112】
用語「(化学療法用)抗癌剤」とは、次のものを包含するが、但しそれらに限定するものではない:(i)アルキル化/カルバミル化剤、例えばシクロフォスファミド(Endoxan
(商標))、イフォスファミド(Holoxan
(商標))、チオテパ(Thiotepa Lederle
(商標))、メルファラン(Alkeran
(商標))またはクロロエチルニトロソウレア(BCNU); (ii) 白金 誘導体様シスプラチン(Platinex
(商標) BMS)、オキサリプラチン(Eloxatin
(商標))、サトラプラチンまたはカルボプラチン(Cabroplat
(商標) BMS); (iii) 抗分裂剤/チューブリン阻害剤、例えばビンカアルカロイド(ビンクリスチン、ビンブラスチン、ビノレルビン)、タキサン、例えばパクリタキセル(Taxol
(商標))、ドセタキセル(Taxo-tere
(商標))および類似体、および 新規配合物およびその接合体(アルブミンに結合されるパクリタキセルとのナノ粒子配合物Abraxane
(商標)類)、エポチロン、例えばエポチロンB (Patupilone
(商標))、アゼエポチロ(Ixabepilone
(商標))またはサゴピロン;(iv) トポイソメラーゼ阻害剤、例えばアントラサイクリン(ドキソルビシン/Adriblastin
(商標)により例示される)、エピポドフィロトキシン(エトポサイド/Etopophos
(商標)により例示される)およびカンプトテシンおよびカンプトテシン類似体(イリノテカン/Camptosar
(商標)またはトポテカン/Hycamtin
(商標)により例示される); (v) ピリミジンアンタゴニスト、例えば5-フロロウラシル(5-FU)、カペシタビン(Xeloda
(商標))、シトシンアラビノシド/Cytarabin (Alexan
(商標))またはゲムシタビン(Gemzar
(商標)); (vi)プリンアンタゴニスト、例えば6-メルカプトプリン(Puri-Nethol
(商標))、6-チオグアニンまたはフルダラビン(Fludara
(商標))および(vii) 葉酸アンタゴニスト、例えばメトトレキセート(Farmitrexat
(商標))またはペメトレキセド(Alimta
(商標))。
【0113】
用語「標的物特異的抗癌剤」とは、次のものを包含するが、但しそれらに限定するものではない:(i) キナーゼ阻害剤、例えばイマチニブ(Glivec
(商標))、ZD-1839/ゲフィチニブ(Iressa
(商標))、Bay43-9006 (ソラフェニブ、Nexavar
(商標))、SU11248/スニチニブ(Sutent
(商標))、OSI-774/エルロチニブ(Tarceva
(商標))、ダサチニブ(Sprycel
(商標))、ラパチニブ(Tykerb
(商標))、あるいは以下も参照のこと;バタラニブ、バンデタニブ(Zactima
(商標))またはパゾパニブ; (ii) プロテアソーム阻害剤、例えばPS-341/ボルタズミブ(Velcade
(商標)); (iii) ヒストン脱アセチル化酵素阻害剤、例えばSAHA(Zolinza
(商標))、PXD101、MS275、MGCD0103、デプシペプチド/FK228、NVP-LBH589、バルプロン酸(VPA)、CRA/PCI 24781、ITF2357、SB939および酪酸塩など(iv) ヒートショックプロテイン90阻害剤、例えば17-アリルアミノゲルダナマイシン(17-AAG)または17-ジメチルアミノゲルダナマイシン(17-DMAG)など; (v) 血管標的化剤(VTAs)、例えばコンブレタスチンA4ホスフェートまたはAVE8062/AC7700など、およびVEGF抗体のような抗血管形成剤、例えばベバシズマブ(Avastin
(商標))またはKDRチロシンキナーゼ阻害剤、例えばPTK787/ZK222584(Vatalanib
(商標))またはバンデタニブ(Zactima
(商標))またはパゾパニブ; (vi) モノクローナル抗体、例えばトラスツズマブ(Herceptin
(商標))、リツキシマブ(MabThera/Rituxan
(商標))、アレムツズマブ(Campath
(商標))、トシツモマブ(Bexxar
(商標))、C225/セツキシマブ(Erbitux
(商標))、アバスチン(上記参照のこと)またはパニツムマブ(Vectibix
(商標))および、突然変異体およびモノクローナル抗体の接合体、例えばゲツズマブオゾガマイシン(Mylotarg
(商標))またはイブリツモマブチウキセタン(Zevalin
(商標))および抗体フラグメント;(vii) オリゴヌクレオチド基材の治療剤、例えばG-3139/オブリメルセン(Genasense
(商標))またはDNMT1 阻害剤 MG98など; (viii) Toll-様受容体/ TLR 9 アンタゴニスト、例えばPromune
(商標)、TLR 7 アゴニスト様イミクイモブ(Aldara
(商標))またはイサトリビンおよびその類似体、またはレシクイモドのようなTLR 7/8アゴニストならびにTLR 7/8 アゴニストとしての免疫刺激性RNA;(ix) プロテアーゼ阻害剤; (x) ホルモン治療剤、例えば抗エストロゲン(例えば、タモキシフェンまたはラロキシフェン)、抗アンドロゲン(例えば、フルタミドまたはカソデクス)、LHRH類似体(例えば、ロイプロリド、ゴセレリンまたはトリプトレリン)およびアロマターゼ阻害剤(例えば、フェメラ、アリメデクスまたはアロマシン)。
【0114】
他の「標的物特異的抗癌剤」とは、次のものを包含する:ブレオマイシン、レチノイド、例えば、全トランスレチノイン酸(ATRA)、DNAメチルトランスフェラーゼ阻害剤、例えば5-アザ-2'-デオキシシチジン(デシタビン、Dacogen
(商標))および5-アザシチジン(Vidaza
(商標))、アラノシン、シトカイン、例えばインターロイキン-2、インターフェロン、例えばインターフェロンα2またはインターフェロン-γ、bcl2 アンタゴニスト(例えば、ABT-737または類似体)、死亡受容体アゴニスト、例えばTRAIL、DR4/5拮抗性抗体、FasLおよびTNF-Rアゴニスト(例えば、TRAIL受容体、アゴニスト様マパツムマブまたはレクサツムマブ)。
【0115】
抗癌剤の特定の例示は、後記を包含するが、これらに限定するものではない:5FU、アクチノマイシンD、ABARELIX、ABCIXIMAB、ACLARUBICIN、ADAPALENE、ALEMTUZUMAB、ALTRETAMINE、AMINOGLUTETHIMIDE、AMIPRILOSE、AMRUBICIN、ANASTROZOLE、ANCITABINE、ARTEMISININ、AZATHIOPRINE、BASILIXIMAB、BENDAMUSTINE、BEVACIZUMAB、BEXXAR、BICALUTAMIDE、BLEOMYCIN、BORTEZOMIB、BROXURIDINE、BUSULFAN、CAMPATH、CAPECITABINE、CARBOPLATIN、CARBOQUONE、CARMUSTINE、CETRORELIX、CHLORAMBUCIL、CHLORMETHINE、CISPLATIN、CLADRIBINE、CLOMIFENE、CYCLOPHOSPHAMIDE、DACARBAZINE、DACLIZUMAB、DACTINOMYCIN、DASATINIB、DAUNORUBICIN、DECITABINE、DESLORELIN、DEXRAZOXANE、DOCETAXEL、DOXIFLURIDINE、DOXORUBICIN、DROLOXIFENE、DROSTANOLONE、EDELFOSINE、EFLORNITHINE、EMITEFUR、EPIRUBICIN、EPITIOSTANOL、EPTAPLATIN、ERBITUX、ERLOTINIB、ESTRAMUSTINE、ETOPOSIDE、EXEMESTANE、FADROZOLE、FINASTERIDE、FLOXURIDINE、FLUCYTOSINE、FLUDARABINE、FLUOROURACIL、FLUTAMIDE、FORMESTANE、FOSCARNET、FOSFESTROL、FOTEMUSTINE、FULVESTRANT、GEFITINIB、GENASENSE、GEMCITABINE、GLIVEC、GOSERELIN、GUSPERIMUS、HERCEPTIN、IDARUBICIN、IDOXURIDINE、IFOSFAMIDE、IMATINIB、IMPROSULFAN、INFLIXIMAB、IRINOTECAN、IXABEPILONE、LANREOTIDE、LAPATINIB、LETROZOLE、LEUPRORELIN、LOBAPLATIN、LOMUSTINE、LUPROLIDE、MELPHALAN、MERCAPTOPURINE、METHOTREXATE、METUREDEPA、MIBOPLATIN、MIFEPRISTONE、MILTEFOSINE、MIRIMOSTIM、MITOGUAZONE、MITOLACTOL、MITOMYCIN、MITOXANTRONE、MIZORIBINE、MOTEXAFIN、MYLOTARG、NARTOGRASTIM、NEBAZUMAB、NEDAPLATIN、NILUTAMIDE、NIMUSTINE、OCTREOTIDE、ORMELOXIFENE、OXALIPLATIN、PACLITAXEL、PALIVIZUMAB、PANITUMUMAB、PATUPILONE、PAZOPANIB、PEGASPARGASE、PEGFILGRASTIM、PEMETREXED、PENTETREOTIDE、PENTOSTATIN、PERFOSFAMIDE、PIPOSULFAN、PIRARUBICIN、PLICAMYCIN、PREDNIMUSTINE、PROCARBAZINE、PROPAGERMANIUM、PROSPIDIUM CHLORIDE、RALOXIFEN、RALTITREXED、RANIMUSTINE、RANPIRNASE、RASBURICASE、RAZOXANE、RITUXIMAB、RIFAMPICIN、RITROSULFAN、ROMURTIDE、RUBOXISTAURIN、SAGOPILONE、SARGRAMOSTIM、SATRAPLATIN、SIROLIMUS、SOBUZOXANE、SORAFENIB、SPIROMUSTINE、STREPTOZOCIN、SUNITINIB、TAMOXIFEN、TASONERMIN、TEGAFUR、TEMOPORFIN、TEMOZOLOMIDE、TENIPOSIDE、TESTOLACTONE、THIOTEPA、THYMALFASIN、TIAMIPRINE、TOPOTECAN、TOREMIFENE、TRAIL、TRASTUZUMAB、TREOSULFAN、TRIAZIQUONE、TRIMETREXATE、TRIPTORELIN、TROFOSFAMIDE、UREDEPA、VALRUBICIN、VATALANIB、VANDETANIB、VERTEPORFIN、VINBLASTINE、VINCRISTINE、VINDESINE、VINORELBINE、VOROZOLE、ZEVALIN およびZOLINZA。
【0116】
本発明の化合物類およびそれらの塩は、本発明の実施態様に包含される互変異性体の形で存在することができる。
【0117】
本発明の化合物は、その構造によって、異なる立体異性形態で存在することができる。これらの形態
には、立体
配置異性体または所望により立体
配座異性体(
それらのアトロプ異性
体を含むエナンチオマーおよび/またはジアステレオ異性体)
が含まれる。それ故に、本発明は、エナンチオマー、ジアステレオ異性体ならびにその混合物を包含する。エナンチオマーおよび/またはジアステレオ異性体のそれらの混合物から、純粋な立体異性体形態を、当分野では既知の方法、好ましくはクロマトグラフィーの方法、特にアキラルまたはキラル相を用いる高
速液体クロマトグラフィー(HPLC)を用いて単離できる。本発明はさらに、比率に関係なく、上記立体異性
体のすべての混合物
(ラセミ体
を含む)を包含する。
【0118】
本発明の化合物および塩のいくつかは、本発明の範囲内にある異なる結晶形(多形体)で存在することができる。
【0119】
さらに、生物学的システムにおいて式(I)の化合物またはその塩に転換される、式(I)の化合物およびその塩の誘導体(生物前駆体またはプロドラッグ)は、本発明により保護される。前記生物学的システムは、哺乳類生物、特にヒト対象である。生物学的前駆体(bioprecursor)は、例えば代謝工程により、式(I)の化合物又はその塩に転換される。
【0120】
下記に記載のような請求項1〜5記載の化合物の合成のために使用される中間体、ならびに請求項1〜5記載の化合物の合成のためのそれらの使用は、本発明の1つのさらなる態様である。好ましい中間体は、式(II)の中間体ならびに以下に開示した中間実施例である。
【0121】
本発明の化合物は、以下のスキームに従って製造できる:
反応スキーム1
【化2】
本発明の化合物を、反応スキーム1に従って製造できる、ここでX、Y、R1、R2*)、R3、R4、R5およびR6は、請求項1に規定された意味を有する;Rxは、R6の意味を有し、また保護基であってもよい;Ryは、Hまたは保護基であり、ここでRxおよびRyは共に、またはYおよびRxは共に、環状保護基を形成してもよい;Halは、ハロゲンである;Xaは、脱離基、例えば、ハロゲンまたはスルホニルエステル、好ましくはCl、Br、I、OTs、OTf、またはONf;Mは、-B(OH)
2、-Sn(1-4C-アルキル)
3、-ZnCl、-ZnBr、-ZnI、または
【化3】
*) 40頁(次頁)に特定したような例外に留意のこと。
【0122】
一般式(I)の化合物は、一般式(II)の化合物から製造され得る。Rxは、所望によりR6または保護基であるか、またはさらなる操作を必要とする他のかかる前駆体である。例えば、一般的式(II)の化合物におけるRxは、保護基、例えばBoc基、-CO(OtBu)であってもよいか、またはRxおよびRyはそれらが結合する窒素と共に、環状保護基、例えばフタルアミドを形成する。こうして、一般式(I)の化合物の調製を、適切な脱保護反応を用いて、例えばBoc基の場合には、周囲温度で、酸性反応条件、例えばDCMおよびメタノールなどの適切な溶媒中で、ジオキサン中の4M塩化水素溶液を用いて達成され得る。一般式(II)の化合物においてアミノ官能基を遮断する際に(例えば、その合成および脱保護を含めて)使用するために好適であり得るBoc基または別の保護基を脱保護するためのさらなる条件、例えば、T. W. Greene, Protective Groups in Organic Syntthesis, John Wiley & Sons, 1999, 3rd Ed., or in P. Kocienski, protecting group, Thieme Medical Publishers, 2000に見いだされる。同様に、RyがHではない場合、Ryは、例えばRxおよびRyが一緒に環状保護基、例えばフタルアミドを形成する場合には保護基である。
【0123】
一般式(II)の化合物を、一般式(III)の化合物を化合物R-Mと反応させることにより、例えば遷移金属C-C結合形成を触媒することにより製造できる。C-C結合形成反応を触媒する遷移金属は、例えば、Mが、
【化4】
であり、XaがClである場合、好適な溶媒、例えば、THF、NMP、DMF、DME、ジオキサンまたは上記混合物中、好適な塩、例えば、炭酸ナトリウムまたは炭酸カリウム水溶液の存在下で、好適な温度、例えば60℃〜120℃にて、かつ好適な金属触媒、例えばパラジウム触媒、例えば1,1'-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)[Pd(dppf)Cl
2]、ビス(トリ-tert-ブチルホスフィン)パラジウム(0)[Pd(PtBu
3)
2]またはPd(PPh
3)
4を用いて達成される。
【0124】
一般式(III)の化合物を、脱離基Xaを一般式(IV)の化合物に導入することにより製造した。この転換を、例えば、一般式(IV)の化合物をN-ブロモスクシンイミドまたはN-クロロスクシンイミドと反応させることにより達成できる。しかし、この転換は、R2がHであるかまたはアルキルまたはシクロアルキルである化合物に限定される。
*)R2 = ハロゲンが、R1は水素ではない化合物に導入される。実施例参照として、実施例6および7について為される。
【0125】
一般式(IV)の化合物を、一般式(V)の化合物を一般式(VI)の化合物と反応させて、例えばC-C結合形成を触媒する遷移金属を用いて製造した。遷移金属触媒性C-C結合形成反応は、例えば、Mが、
【化5】
であり、XaがClである場合に、好適な溶媒中、例えばTHF、NMP、DMF、DME、ジオキサンまたは上記混合物中で、好適な塩、例えば、炭酸ナトリウムまたは炭酸カリウム水溶液の存在下に、好適な温度、例えば60℃〜120℃で、好適な金属触媒、例えばパラジウム触媒、例えば1,1'-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II) [Pd(dppf)Cl
2]、ビス(トリ-tert-ブチルホスフィン)パラジウム(0)[Pd(PtBu
3)
2]、またはPd(PPh
3)
4を用いて達成される。
【0126】
一般式(VI)の化合物を、一般式(VII)の化合物から既知の方法を用いて、例えばMが
【化6】
である場合、好適な金属錯体、例えばインシチュで好適なパラジウム塩から形成したパラジウム錯体、および好適なホスフィンリガンド、例えばPdCl
2(CH
3CN)
2およびSPhos(CAS 657408-07-6)または予め形成されたパラジウム錯体、例えば好適なボロン試薬、例えばピナコールボランまたはビス(ピナコーレート)ジボロン(CAS 73183-34-3)、好適な溶媒、例えばジオキサン、DMSOまたはTHFを用いる、高温度、例えば溶媒の沸点まで、好ましくは80-120℃での、パラジウム触媒性ホウ素化反応により製造した。ホウ素化ピナコールを用いてアリールハライドのパラジウム触媒性ホウ素化反応のための類似方法が、Buchwald et al in J. Org. Chem. 2008, p5589により報告される。あるいは、ホウ素化反応を、ハロゲン金属交換後に該アニオンの好適なホウ素エステルを用いてクエンチして達成する。例えば、一般式(VII)の化合物を、2Eqのsec-ブチルリチウムまたはn-ブチルリチウムと、好適な溶媒、例えばTHF中で、好適な温度、例えば-78℃〜-20℃、好ましくは-78℃〜-50℃で反応させて、その後メチルピナコールボーレートまたはイソプロピルピナコールボーレートと反応させた。同様の方法が、文献、例えばEP1870099に知られている。
【0127】
一般式(VII)および(VIII)の化合物は、いずれも購入でき、以下に記載した方法を用いて製造するか、または当業者には既知の方法に類似の方法により製造されてもよい。本発明の一態様は、一般式(V)および(VI)の化合物の反応後の脱離基の導入により、一般式(III)の化合物を形成する。さらなる態様は、一般式(II)の化合物を形成するためのR1の導入であって、また一般式(I)の化合物を形成するために一般式(II)の化合物の脱保護である。
【0128】
反応スキーム2
【化7】
一般式(V)の化合物を、化合物(XIII)と(IX)との反応による反応スキーム2に従って製造できる。式中、R2、R3およびR4は、上記に規定した意味を有する;XaおよびXbは、ハロゲンである。化合物(XIII)は購入できる。一般式(V)および(IX)および(XIII)の化合物は、US 2007/0078136(WO2007/1038314)に記述される。
【0129】
本発明の別の態様は、一般式(III)の中間体:
【化8】
[式中、
RxはR6または保護基であり、
Ryは水素または保護基であり、
ここで、RxおよびRyは共に、またはYおよびRxは共に、環状保護基を形成してもよく
ここでX、Y、R1、R2、R3、R4、R5およびR6は、請求項1に従って規定されている]
ならびに一般式(I)の化合物の製造のためのその使用である。
【0130】
出発化合物または中間化合物上に多くの反応中心が存在する場合、所望する反応中心で特異的に反応を進行させるために、保護基により1又は複数の反応性中心を一時的にブロックする必要があることは、当業者に知られている。多数の確立された保護基の使用についての詳細な記載は、T. W. Greene, Protective Groups in Organic Synthesis, John Wiley & Sons, 1999, 3rd Ed., または P. Kocienski, Protecting Groups, Thieme Medical Publishers, 2000にある。
【0131】
本発明の化合物は、それ自体既知の方法で、例えば真空下で溶媒を留去して、適切な溶媒から得られる残留物を、再結晶化するか、またはそれを1つの通常の精製方法、例えば適切な支持材料上でのカラムクロマトグラフィーに供することにより、単離および精製される。さらに、十分に塩基性または酸性の官能性を有する本発明の化合物の逆相分取HPLCにより、塩、例えば、本発明の化合物が十分に塩基性である場合には、トリフルオロ酢酸塩またはギ酸塩など、または本発明の化合物が十分に酸性である場合には、アンモニウム塩などでを形成し得る。このタイプの塩は、様々な当業者には既知の方法により、各々その遊離塩または遊離酸形態に転換されうるか、またはその後の生物学的アッセイにおいて塩として使用される。さらに、本発明の化合物の単離中の乾燥工程は、共溶媒、特に、例えばギ酸またはトリフルオロ酢酸の痕跡量を完全には除去できず、溶媒和物または不純錯体を与える。当業者は、溶媒和物または不純物錯体がその後の生物学的アッセイに使用できることを認識するであろう。本明細書に記載されたように、単離した本発明の化合物の特定形態(例えば、塩、遊離塩、溶媒和物、封入錯体)は必ずしも、特異的な生物活性を定量するために、前記化合物を生物学的アッセイに適用できる唯一の形態を必要とするわけではないと理解されよう。
【0132】
本発明の式(I)の化合物の塩は、遊離化合物を、好適な溶媒(例えば、ケトン、例えば、アセトン、メチルエチルケトンまたはメチルイソブチルケトン、エーテル、例えばジエチルエーテル、テトラヒドロフランまたはジオキサン、塩素化炭化水素、例えば塩化メチレンまたはクロロホルム、または低分子量脂肪族アルコール、例えばメタノール、エタノールまたはイソプロパノール)に、溶解することにより得られる。酸または塩基は、一塩基または多塩基酸または塩基が関与するかどうかに依存して、そして塩が所望されるかどうかに依存して、等モル量比またはそれとは異なる比で、塩の製造に使用され得る。塩は、濾過、再沈殿、塩についての非溶媒による沈殿によるか、または溶媒の蒸発により得られる。得られる塩は、遊離化合物に転換され、次に塩に転換され得る。この手法において、産業規模での製造においてプロセス生成物として得られる医薬上許容し得る塩は、当業者に知られている方法により、医薬上許容し得る塩に転換され得る。
【0133】
本発明の化合物および塩の純粋なジアステレオマーおよび純粋なエナンチオマーは、例えば不斉合成により、合成でのキラル出発化合物を用いることにより、および合成で得られるエナンチオマーおよびジアステレオマー混合物を分離することにより、得られる。
【0134】
エナンチオマーおよびジアステレオマー混合物は、当業者に知られている方法により、純粋なエナンチオマーおよび純粋なジアステレオマーに分離され得る。好ましくは、ジアステレオマー混合物は、結晶化、特に分別結晶化、またはクロマトグラフィーにより分離される。エナンチオマー混合物は、例えばキラル助剤によりジアステレオマーを形成し、そのジアステレオマーを分離し、そしてキラル助剤を除去することにより分離され得る。キラル助剤として、例えばキラル酸、例えばマンデル酸がエナンチオマー塩基を分離するために使用され、そしてキラル塩基が、ジアステレオマー塩の形成を通してエナンチオマー酸を分離するために使用され得る。さらに、ジアステレオマー誘導体、例えばジアステレオマーエステルは、キラル助剤として、夫々キラル酸またはキラルアルコールを用いて、夫々アルコールのエナンチオマー混合物または酸のエナンチオマー混合物から形成され得る。さらに、ジアステレオマー複合体またはジアステレオマー包接化合物を、エナンチオマー混合物を分離するために使用してもよい。あるいは、鏡像体異性体混合物は、クロマトグラフィーにてキラル分離カラムを用いて分離され得る。エナンチオマーの単離のためのもう1つの適切な方法は、酵素分離である。
【0135】
本発明の好ましい一態様は、実施例に従って請求項1-5の化合物の製造方法である。
【0136】
所望により、式(I)の化合物をその塩に変換するか、または所望により、式(I)の化合物の塩を、遊離化合物に変換できる。対応する方法は、当業者には慣習的なものである。
【0137】
所望により、式(I)の化合物は、そのN-オキシドに変換され得る。N-オキシドはまた、中間体により導入されてもよい。N-オキシドは、酸化剤、例えばメタ−クロロ過安息鉱酸により、適切な前駆体を、適切な溶媒、例えばジクロロメタンにおいて、適切な温度、例えば0〜40℃、好ましくは室温で処理することにより調製され得る。N-オキシドを形成するための対応する方法は、当業者には慣習的なものである。
【0138】
商業的利用性:
本発明の式(I)の化合物および前記式(I)の化合物の立体異性体は、以後本発明の化合物として言及される。特に、本発明の化合物は、医薬上許容し得るものである。本発明の化合物は、商業的に利用できる価値ある医薬性質を有する。特に、それらはPi3K/Akt経路を阻害し、そして細胞活性を示す。それらは、疾患(例えば、過剰活性化されたPi3K/Aktに依存する疾患)の治療に商業的に適用できると考えられる。PI3K/AKT経路の異常活性化は、ヒト腫瘍の開始および維持に対して必須の段階であり、そのため、例えばAKT阻害剤によるその阻害がヒト腫瘍の処置のための価値あるアプローチであることが理解される。最近の考察に関しては、Garcia-Echeverria et al (Oncogene, 2008, 27, 551-5526)を参照されたい。
【0139】
本発明における細胞活性および類似する用語は、例示としては、リン酸化の阻害、細胞増殖の阻害、アポトーシスの誘導または化学増感として、当業者に知られているように使用される。
【0140】
本発明における化学増感およ
び類似する用語は、当業者に公知の意味で使用される。これらの刺
激には、
細胞死受容体および生存経路のエフェクター、細胞毒性/化学療法剤および標的化剤、ならびに
最後に放射線療法が含まれる。アポトーシスの誘
導および類似する用語は、その化合物と、または治療のために通常使用される他の化合物
とを組合せて、接触
した細胞におけるプログラムされた細胞死を実行する化合物を同定するために使用される。
【0141】
本発明におけるアポトーシスは、当業者に知られているようにして使用される。本発明の化合物と接触される細胞におけるアポトーシスの誘発は、細胞増殖の阻害と必ずしも連動される必要はない。好ましくは、増殖の阻害および/またはアポトーシスの誘発は、異常な細胞増殖を有する細胞に特異的である。
【0142】
さらに、本発明の化合物は、細胞および組織におけるタンパク質キナーゼ活性を阻害し、脱リン酸化された基質タンパク質に向かう移行を引き起こし、そして機能的結果として、例えばアポトーシスの誘発、細胞周期停止、および/または化学療法剤および標的特異的癌薬剤に対する増感を引き起こす。好ましい態様においては、Pi3K/Akt経路の阻害は、単独でまたは標準の細胞毒性または標的化された癌療法と組合せて、本明細書に言及されるような細胞効果を誘発する。
【0143】
さらに、AKTシグナル伝達経路の阻害が、酸素誘導性網膜症モデルにおける網膜新血管形成を阻害すること、ならびに脈絡膜新血管形成に対するAKT阻害の治療用途の可能性が存在することが見出された(Wang et al., Acta Histochem. Cytochem. 44(2):103-111, 2011; Yang et al., Investigative Ophthalmology & Visual Science (IOVS), April 2009, Vol. 50, No. 4)。これらの結果は、AKT阻害が眼の新血管形成などに関連した眼の疾患、例えば、加齢黄斑変性(AMD)、黄斑変性症(MD)および糖尿病性網膜症にとって有益な治療を提供できるということを結論付けた。
【0144】
本発明の一実施形態には、眼の新血管形成と関連のある眼の疾患、特にAMD、MDおよび糖尿病性網膜症の処置方法が含まれ、これは一般式(I)の化合物を投与すること、ならびに前記疾患の処置のためのそれらの化合物の使用を含む。
【0145】
本発明の化合物は、抗増殖性および/またはアポトーシス促進性および/または化学感受性特性を示す。従って、本発明の化合物は、過増殖性障害、特に癌の処置のために有用である。それ故に、本発明の化合物は、癌のような過剰増殖性障害に罹患している哺乳動物、例えばヒトにおいて抗剰増殖性および/またはアポトーシス促進および/または化学感受性効果を誘導するために有用である。
【0146】
本発明は、さらに以下に開示される癌および腫瘍タイプを包含する良性腫瘍形成および悪性腫瘍形成、特に悪性腫瘍形成のための処置および/または予防、好ましくはアポトーシスの誘導に応答性のある(過)増殖性疾患および/または障害のための本発明の化合物またはその医薬上許容し得る塩と関連する。
【0147】
本発明の化合物は、この好ましくない成長条件、例えばグルコース枯渇、低酸素または他の化学ストレスにもかかわらず生存することができる癌細胞の代謝活性の阻害を理由として、哺乳類、例えばヒトにおいて抗増殖性および/またはアポトーシス促進性質を示す。
【0148】
このように、本発明の化合物は、本明細書に記載されるような良性または悪性挙動性の疾病を処置、改善または予防、例えば細胞腫瘍形成の阻害するために有用である。
【0149】
本発明における腫瘍形成は、当業者に知られているようにして使用される。良性腫瘍形成は、インビボで攻撃的な転移性腫瘍を形成できない細胞の過増殖により説明される。対照的に、悪性腫瘍形成は、全身性疾病を形成でき、例えば遠位の器官において腫瘍転移を形成できる多細胞および生化学的異常性を有する細胞により説明される。
【0150】
本発明の化合物は、好ましくは、悪性腫瘍形成の処理のために使用され得る。本発明の化合物により処理できる悪性腫瘍形成の例は、固形および血液学的腫瘍を包含する。固形腫瘍は、乳房、膀胱、骨、脳、中枢および末梢神経系、結腸、内分泌腺(例えば、甲状腺および副腎皮質)、食道、子宮内膜、胚細胞、頭および首、腎臓、肝臓、肺、喉頭および下咽頭、中皮腫、卵巣、膵臓、前立腺、直腸、腎、小腸、軟組織、精巣、胃、皮膚、子宮、膣および外陰部の腫瘍により例示され得る。悪性腫瘍形成は、網膜胚種細胞腫およびWilms腫瘍により例示される遺伝性癌を包含する。さらに、悪性腫瘍形成は、前記器官における一次腫瘍および遠位の器官における対応する二次腫瘍(「腫瘍転移」)を包含する。血液学的腫瘍は、侵攻性かつ緩慢性の白血病およびリンパ腫、すなわち非ホジキン病、慢性および急性骨髄性白血病(CML/AML)、急性リンパ芽球性白血病(ALL)、ホジキン病、多発性硬化症およびT細胞リンパ腫により例示され得る。骨髄形成異常症候群、形質細胞組織異常増殖、傍腫瘍性症候群および未知の原発部位の癌、およびAIDS関連の悪性腫瘍もまた包含される。
【0151】
悪性腫瘍形成は、遠位の器官における転移の形成を必ずしも必要としないことが、注目される。ある腫瘍は、それらの侵攻性の成長性質を通して原発臓器自体に対して破壊的効果を発揮する。それらは組織および器官構造の破壊を導き、最終的に指定器官の機能障害および死をもたらす。
【0152】
薬物耐性は、標準の癌治療法の高頻度の障害にとって特に重要なものである。この薬物耐性は、種々の細胞および分子機構により引き起こされる。薬物耐性の1つの観点は、重要なシグナル伝達キナーゼとしてのPKB/Aktによる抗アポトーシス生存シグナルの構成的活性化により引き起こされる。Pi3K/Akt経路の阻害は、標準の化学治療法または標的特異的癌療法への再増感を導く。結果的に、本発明の化合物の商業的適用性は、癌患者の最初の処置に制限されない。好ましい態様においては、化学療法または標的特異的抗癌薬剤に対する耐性を有する癌患者はまた、例えば二次または三次処置サイクルのためにそれらの化合物による処理のために補正できる。特に、本発明の化合物は、それらの剤に対して腫瘍を増感するために、標準的な化学療法剤または標的薬剤と組合せて使用され得る。
【0153】
本発明の化合物は、上記したような良性および悪性挙動性の疾病、例えば良性または悪性腫瘍形成、特に癌、特にPi3K/Akt経路阻害に対して感受性のある癌の処置、予防または緩和のために好適である。
【0154】
本発明はさらに、上記症状、疾患、障害または疾病の1つに罹患しているヒトを含む哺乳類の処置、予防または改善するための方法を包含する。前記方法は、薬理学的活性および治療的有効且つ許容できる量の1または複数の本発明の化合物が、そのような処置の必要な対象に投与されることを特徴とする。
【0155】
本発明は、さらに、薬理学的に活性なおよび治療上有効かつ許容できる量の1または複数の本発明の化合物を哺乳類に投与することを含む、ヒトを含む哺乳動物におけるPi3K/Akt経路の阻害に応答性である疾患を処置、予防または改善するための、好ましくはヒトを含む哺乳動物におけるPi3K/Akt経路の阻害に応答性の疾患を処置するための方法を包含する。
【0156】
本発明は、さらに、薬理学的に活性なおよび治療上有効かつ許容できる量の1または複数の本発明の化合物をかかる治療が必要な患者に投与することを含む細胞におけるタンパク質キナーゼ活性を阻害する方法をさらに包含する。
【0157】
本発明は、さらに、該哺乳動物に投与することを含み、薬理学的に活性なおよび治療上有効かつ許容できる量の本発明の化合物を含む、哺乳動物におけるアポトーシスの誘導に応答性のある良性または悪性の挙動の過剰増殖性疾患および/または障害、例えば癌、特に上記した癌疾患のいずれかの疾患を処置するための方法である。
【0158】
本発明はさらに、哺乳類における、細胞過増殖を阻害または異常細胞増殖を阻止するための、薬理学的に活性なおよび治療的有効かつ許容できる量の1または複数の本発明の化合物を哺乳類に投与することを含む方法を包含する。
【0159】
本発明はさらに、良性または悪性新成形、特に癌の治療におけるアポトーシスを誘発するための、薬理学的に活性および治療的有効かつ許容できる量の1または複数の本発明の化合物をかかる治療の必要な対象に投与することを含む方法を含む。
【0160】
本発明はさらに、薬理学的に活性なおよび治療上有効かつ許容できる量の1または複数の本発明の化合物をかかる治療の必要な対象に投与することを含む、細胞におけるタンパク質キナーゼ活性を阻害する方法を包含する。
【0161】
本発明はさらに、哺乳類における化学療法または標的−特異的抗癌剤を増感するための、薬理学的に活性なおよび治療上有効かつ許容できる量の1または複数の本発明の化合物をかかる治療の必要な対象に投与することを含む方法を包含する。
【0162】
本発明はさらに、薬理学的に活性なおよび治療上有効かつ許容できる量の1または複数の本発明の化合物を該哺乳類に投与することを含む、哺乳類、例えばヒトにおける良性および/または悪性腫瘍形成、特に癌を処置するための方法を包含する。
【0163】
本発明は、固形および血液学的腫瘍を処置するための方法をさらに包含する。ここで、固形腫瘍は、乳房、膀胱、骨、脳、中枢および末梢神経系、結腸、内分泌腺(例えば、甲状腺および副腎皮質)、食道、子宮内膜、胚細胞、頭部および首部、腎臓、肝臓、肺、喉頭および下咽頭、中皮腫、卵巣、膵臓、前立腺、直腸、腎、小腸、軟組織、精巣、胃、皮膚、尿管、膣および外陰部の腫瘍により例示され得る。悪性腫瘍形成は、網膜胚種細胞腫およびWilms腫瘍により例示される遺伝性癌を包含する。さらに、悪性腫瘍形成には、前記器官における一次腫瘍および遠位の器官における対応する二次腫瘍(「腫瘍転移」)を包含する。血液学的腫瘍は、侵攻性かつ緩慢性の白血病およびリンパ腫、すなわち非−ホジキン病、慢性および急性骨髄性白血病(CML/AML)、急性リンパ芽球性白血病(ALL)、ホジキン病、多発性硬化症およびT−細胞リンパ腫により例示され得る。また、骨髄異形成症候群、
血漿細胞腫瘍、腫瘍随伴症、およ
び原発部位
不明の癌、ならびにAIDS関連の悪性腫瘍もまた包含される。
【0164】
本発明はさらに、1または複数の前記疾患の処置、予防および/または緩和のために、好ましくは1または複数の前記疾患の処置に使用される、医薬組成物の製造のための化合物の使用に関する。
【0165】
本発明はさらに、処置、予防または緩和するための、好ましくは、アポトーシスの誘導に応答性である過剰増殖性疾患および/または障害、例えば、良性または悪性腫瘍形成、特に悪性腫瘍形成、特に癌、特にそれらの癌疾患および上記腫瘍タイプを処置するための、医薬組成物の製造のための本発明の化合物の使用に関する。
【0166】
本発明はさらに、好ましくは良性または悪性腫瘍形成、特に悪性腫瘍形成、特定の癌、例えば、それらの癌疾患および腫瘍タイプのいずれかを処置、予防及および/または緩和するための、医薬組成物の製造のための本発明の化合物の使用に関する。
【0167】
本発明はさらに、処置および/または予防のための、好ましくは疾患、特に処置および/または予防、好ましくは良性腫瘍形成および癌を包含する悪性腫瘍形成を含む(過)増殖性疾患および/またはアポトーシスの誘導に応答性のある障害を処置するための、本発明の化合物またはその医薬上許容し得る塩に関する。
【0168】
本発明はさらに、一つのタンパク質キナーゼまたは複数のタンパク質キナーゼの機能不全および/またはアポトーシスの誘導に応答性のある障害により媒介される疾患の、処置、予防または緩和のための、医薬組成物の製造のための本発明の化合物またはその医薬上許容し得る塩の使用に関する。
【0169】
本発明はさらに、少なくとも1つの医薬上許容し得る助剤と共に、請求項1〜6のいずれかに記載の一般式(I)の少なくとも1つの化合物を含む医薬組成物に関する。
【0170】
本発明はさらに、処置および/または予防、好ましくは良性腫瘍形成および癌を含む悪性腫瘍形成を含む(過)増殖性疾患および/またはアポトーシスの誘導に応答性のある障害の処置のための、本発明の化合物またはその医薬上許容し得る塩を含む医薬組成物に関する。
【0171】
本発明はさらに、化学療法および/または標的特異的抗癌剤に対して感作するために使用され得る医薬組成物の製造のための本発明の化合物およびその医薬上許容し得る塩の使用に関する。
【0172】
本発明は、本明細書に記載したような疾患、特に癌の放射線療法に対して感作するために使用され得る医薬組成物の製造のための本発明の化合物の使用に関する。
【0173】
本発明はさらに、良性の前立腺肥大、神経線維腫症、皮膚病および骨髄異形成症候群に限定しないがこれらの非悪性疾患を含む、タンパク質キナーゼの阻害剤治療に感受性のある疾患および細胞性腫瘍形成とは異なる疾患の処置において使用され得る医薬組成物の製造のための本発明の化合物の使用に関する。
【0174】
本発明はさらに、1以上の本発明の化合物およびその医薬上許容し得る担体または希釈剤を含む、医薬組成物に関する。
【0175】
本発明はさらに、1以上の本発明の化合物およびその医薬上許容し得る助剤および/または賦形剤を含む医薬組成物に関する。
【0176】
本発明の医薬組成物を、当業者には十分知られる慣習的方法により製造される。医薬組成物として、本発明の化合物(=活性な化合物)は、それ自体で、または好ましくは好適な医薬助剤および/または賦形剤と組み合わせて用いられる。例えば、錠剤形態、被覆錠剤、糖衣錠、丸剤、カシェ剤、顆粒、カプセル、カプレット、座剤、パッチ (例えば、TTSとして)、エマルジョン(例えば、例えばマイクロエマルジョンまたは脂質エマルジョン)、懸濁物(例えば、例えばナノ懸濁液)、ゲル、溶解剤または溶液(例えば、無菌溶液)の形で使用されるか、またはリポソームに、またはβ−シクロデキストリンまたはβ−シクロデキストリン誘導体包接複合体または同様のものとして封入され、前記活性化合物の含有率は好都合には、0.1〜95%であり、そして助剤および/または賦形剤の適切な選択により、活性化合物および/または所望される作用の開始に正確に適合する医薬投与形態(例えば、持効性形または腸溶性形)が達成され得る。
【0177】
当業者は、彼らの専門的知識により所望する医薬配合物、製剤または組成物のために好適である、助剤、ビークル、賦形剤、希釈剤、担体またはアジュバントを知っている。溶媒、ゲル形成剤、軟膏基材および他の活性化合物の他に、賦形剤、例えば酸化防止剤、分散剤、エマルジョン、保存剤、溶解剤(例えば、ポリオキシエチレングリセロールトリリシノレーチ35、PEG400、Tween80, Captisol, Solutol HS15または同様のもの)、着色剤、錯化剤、透過促進剤、安定剤、充填剤、結合剤、増粘剤、崩壊剤、懸濁液、pH調節剤(例えば、中性、塩基性または酸性配合物を得るために)、ポリマー、滑剤、被覆剤、推進剤、張度調整剤、界面活性剤、風味剤、甘味剤、甘味剤または顔料が使用され得る。
【0178】
特に、所望する処方および所望する形態の投与に好適な型の助剤および/または賦形剤を使用する。
【0179】
本発明の化合物、医薬組成物または組合せの投与は、当分野において利用できる、一般的に許容される様式の投与のいずれかにより実施され得る。適切な形の投与の実例は、静脈内、経口、非経口、局部、経皮および直腸送達を包含する。経口および静脈内送達が好ましい。
【0180】
一般的に、本発明の医薬組成物は、活性化合物の用量がPi3K/Akt経路阻害剤に関して通常の範囲に存在するよう投与され得る。特に、1日当たり0.01〜4000mgの範囲の活性化合物の用量が、70kgの体重の平均的成人患者によって好ましい。この点で、前記用量は、例えば使用される特定の化合物、処理される種、処理される対象の体重、一般的健康、性別および食餌、投与様式および時間、排泄速度、処理される疾病の重症度および薬物の組合せによることが注目されるべきである。
【0181】
医薬組成物は、1日当たり1回、または1日当たり複数回、例えば2〜4回の用量で投与され得る。医薬組成物の1回の用量単位は、例えば0.01mg〜4000mg、好ましくは0.1mg〜2000mg、より好ましくは0.5〜1500mg、最も好ましくは1〜500mgの活性化合物を含むことができる。さらに、医薬組成物は、例えばインプラント、例えば皮下または筋肉内インプラントを用いることにより、難溶性塩の形で活性化合物を用いることにより、またはポリマーに結合された活性化合物を用いることにより、週1回、月1回、またはさらに少ない頻度の投与に適合され得る。
【0182】
本発明はさらに、Pi3K/Akt経路の阻害に応答性のまたは感受性のある疾患、例えば良性または悪性挙動性の過増殖性疾病、および/またはアポトーシスの誘発に応答性の障害、特に癌、例えば上記に記載されるそれらの癌疾患のいずれかを処置し、予防し、または緩和するための、本発明の化合物から選択された1または複数の第1活性成分、および化学療法抗癌剤および標的−特異的抗癌剤から選択された1または複数の第2活性成分を含む組合せに関する。
【0183】
本発明はさらに、上記に記載される疾患の処置および/または予防のための医薬生成物の製造における、単独の活性成分としての1または複数の本発明の化合物および医薬上許容し得る担体または希釈剤を含む医薬組成物の使用に関する。
【0184】
処置または予防される特定の疾病に依存して、その疾病を処置または予防するために通常投与される追加の治療剤は任意には、本発明の化合物と共に同時投与され得る。本明細書において使用される場合、特定の疾病を処理し、または予防するために通常投与される追加の治療剤は、処理される疾病のために好適であることが知られている
【0185】
本発明の化合物の組合せパートナーとしての上記に言及される抗癌剤は、医薬上許容し得るその誘導体、例えばそれらの医薬上許容し得る塩を包含することを意味する。
【0186】
当業者は、同時投与される追加の治療剤の一日総投与量および投与形を知っている。前記一日総投与量は、広範囲にわたり変化することができる。
【0187】
本発明の実施においては、本発明の化合物は、1または複数の標準治療剤(化学療法および/または標的特異的抗癌剤)、特に技術的に知られている抗癌剤、例えば上記に言及されるそれらのいずれかと、別々な、連続的、同時、または逐次的組合せ治療(例えば、組合された単位投与形として、別々の単位投与形として、隣接する離散単位投与形として、固定されたまたは固定されていない組合せとして、キットの一部として、または混合物として)において投与され得る。
【0188】
これに関して、本発明はさらに、治療、例えば本明細書に言及されるそれらの疾病のいずれかの治療への別々の、連続的な、同時または逐次的使用のための、少なくとも1つの本発明の化合物である第1活性成分、および少なくとも1つの技術的に知られている抗癌剤、例えば1または複数の上記に言及される抗癌剤である第2活性成分を含む組合せに関する
【0189】
本発明はさらに、少なくとも1つの本発明の化合物である第1活性成分、および少なくとも1つの当分野で知られている抗癌剤、例えば1または複数の上記に言及されるそれらである第2活性成分、および所望により医薬上許容し得る担体または希釈剤を、治療における別々、連続的、同時または逐次的使用のために、含む医薬組成物に関する。
【0190】
本発明はさらに、a)医薬上許容し得る担体または希釈剤と共に配合される、少なくとも1つの本発明の化合物、およびb)医薬上許容し得る担体または希釈剤と共に処方される、少なくとも1つの技術的に知られている抗癌剤、例えば1または複数の上記に言及されるそれらの剤を含む組合せ生成物に関する。
【0191】
本発明はさらに、請求項1に記載の一般式(I)の化合物を含むキットに関する。
【0192】
本発明はさらに、本発明の化合物である第1活性成分および医薬上許容し得る担体または希釈剤の調製物;技術的に知られている抗癌剤、例えば上記に言及されるそれらの剤の1つである第2活性成分および医薬上許容し得る担体または希釈剤の調製物を含む、治療において同時、連続的、別々のまたは逐次的使用のためのキットの一部(kit-of parts)に関する。任意には、前記キットは、過増殖性疾病、およびPi3K/Akt経路の阻害に応答性のまたは感受性のある疾患、例えば良性または悪性腫瘍形成、特に癌、より正確には、上記に記載されるそれらの癌疾患のいずれかを処理するための治療へのその使用のための説明書を含む。
【0193】
本発明はさらに、少なくとも1つの本発明の化合物および少なくとも1つの技術的に知られている抗癌剤を含む、同時、連続的または別々の投与のための組合された調製物に関する。
【0194】
本発明はさらに、Pi3K/Akt経路阻害活性を有する本発明の組合せ、組成物、配合物、調製物またはキットに関する。
【0195】
さらに、本発明はさらに、本明細書に記載されるような組合せ、組成物、配合物、調製物またはキットを、その必要な患者に投与することを含む、患者における過増殖性疾患および/またはアポトーシスの誘発に応答する障害、例えば癌を、組合せ治療において処理するための方法に関する。
【0196】
さらに、本発明はさらに、本発明の化合物および医薬上許容し得る担体または希釈剤、および医薬的活性および治療的有効および許容量の1または複数の技術的に知られている抗癌剤、例えば本明細書に言及される1または複数のそれらの剤を含む、医薬上活性および治療上有効および許容し得る量の医薬組成物を、その必要な患者に、別々に、同時に、連続的にまたは逐次的に、組合せ治療において投与することを含む、良性または悪性の過増殖性疾患、およびアポトーシスの誘発に応答する障害、例えば癌を処理するための方法に関する。
【0197】
さらに、本発明は、一定量の本発明の化合物である第1活性化合物、および一定量の少なくとも1つの第2活性化合物(前記少なくとも1つの第2活性は、標準の治療剤、特に少なくとも1つの技術的に知られている抗癌剤、例えば本明細書に言及される1または複数のそれらの化学療法および標的−特異的抗癌剤である)を、その必要な患者に、別々に、同時に、連続的にまたは逐次的に投与することを含む(前記第1活性化合物および前記第2活性化合物の量が治療効果をもたらす)、過増殖性疾病、および/またはアポトーシスの誘発に応答する障害、例えば良性または悪性腫瘍形成、例えば癌、特に本明細書に言及されるそれらの癌疾患のいずれかを、処置し、予防し、または緩和するための方法に関する。
【0198】
またさらに、本発明は、本発明の組合せを投与することを含む、患者における過増殖性疾患、および/またはアポトーシスの誘発に応答する障害、例えば良性または悪性腫瘍形成、例えば癌、特に本明細書に言及されるそれらの癌疾患のいずれかを、処置し、予防し、または緩和するための方法に関する。
【0199】
さらに本発明は、過増殖性疾患および/またはアポトーシスの誘発に応答する障害、特に本明細書に言及されるそれらの疾病、例えば良性または悪性腫瘍形成、特に癌などの悪性腫瘍形成を処置、予防または緩和するための医薬生成物、例えば商業用パッケージまたは薬剤の製造への本発明の組成物、組合せ、配合物、調製物またはキットの使用に関する。
【0200】
本発明はさらに、1または複数の化学療法および/または標的特異的抗癌剤、例えば本明細書に言及されるそれらの剤のいずれかとの同時、連続的または別々に使用するための説明書と共に、本発明の1または複数の化合物を含む商業用パッケージに関する。
【0201】
本発明はさらに、1または複数の化学療法および/または標的特異的抗癌剤、例えば本明細書に言及されるそれらの剤のいずれかとの同時、連続的または別々に使用するための説明書と共に、単一の活性成分としての1または複数の本発明の化合物から、実質的に成る商業用パッケージに関する。
【0202】
本発明はさらに、1または複数の本発明の化合物との同時、連続的または別々の使用のための説明書と共に、1または複数の化学療法および/または標的特異的抗癌剤、例えば本明細書に記載されるそれらの剤のいずれかを含む商業用パッケージに関する。
【0203】
本発明の組合せ療法において言及される組成物、組合せ、調製物、配合物、キットまたはパッケージは、1つよりも多くの本発明の化合物、および/または1つよりも多くの言及される当分野では既知の抗癌剤を含むことができる。
【0204】
本発明の組合せまたはキットの一部中の第1および第2活性成分は、別々の配合物(すなわち、互いに独立して)として供給され、それらは、その後に組合せ治療への同時、連続的、別々または逐次的使用のために一緒にされるか、または組合せ治療への同時、連続的、別々のまたは逐次的に使用するために組合せパッケージの別々の成分として一緒に提供される。
【0205】
本発明の組合せまたはキットの一部中の第1および第2活性成分の医薬配合物のタイプは、一致していてもよいか(すなわち両成分は別々に錠剤またはカプセルに配合される)、または異なっていてもよい(すなわち、異なる投与形態として適合され得る、例えば1つの活性成分は錠剤またはカプセルとして処方され、そして他方は、例えば静脈内投与のために処方される)。
【0206】
本発明の組合せ、組成物またはキットの中の第1および第2活性成分の量は、過増殖性疾病、および/またはアポトーシスの誘発に応答する障害、特に本明細書に言及されるそれらの疾病の1つ、例えば良性または悪性腫瘍形成、特に癌などの悪性腫瘍形成、例えば本明細書に言及されるそれらの癌疾患を処置、予防または緩和するための治療上有効量を一緒に含むことができる。
【0207】
さらに、本発明の化合物は、癌の手術前または後処理に使用され得る。
さらに、本発明の化合物は、放射線療法と組合して使用され得る。
【0208】
当業者には理解されるように、本発明は、本明細書に記載したような特別な実施形態に 限定するものではなく、添付の特許請求の範囲に規定したような本発明の範囲内にある実施形態の全ての修飾を包含する。
【0209】
以下の例は、本発明を、制限せずにより詳細に説明するものである。その製造が明確には記載されていない本発明の追加の化合物も、類似方法にて製造できる。
【0210】
実施例において言及される化合物およびその塩は、本発明の好ましい態様を提供し、そして請求項は、特定の例により開示されるように式(I)の化合物の残基のすべての下位の組合せを包含する。
【0211】
実験のセクション内の用語「〜によれば」とは、言及される方法が「〜に類似して」使用される態様で使用される
【0212】
実験部分:
以下の表は、略語が明細書中に説明されていない限り、この段落および中間実施例および実施例に使用される略語を挙げたものである。NMRピークの形は、それらがスペクトルで出現するように言及され、それよりも高い程度の効果は考慮されなかった。化学名称は、MDL ISIS Drawにおいて実行されるよう、AutoNom 2000を用いて作成された。ある場合、市販される試薬の一般的に認められる名称が、AutoNom2000作成名称の代わりに使用された。
【表1】
【0213】
他の略語は、当業者にそれ自体通例のそれらの意味を有する。本出願に記載される本発明の種々の態様が以下の実施例により例示されるが、それらは本発明を制限するものではない。
【実施例】
【0214】
実施例
UPLC-MS標準方法:
分析UPLC-MSを、以下に記述したとおりに行った。質量(m/z)は、負のモード(ES-)が示されていなければ正のモードのエレクトロスプレイイオン化から報告される。殆どの場合、方法Aが使用される。そうでなければ、提示される。
【0215】
UPLC-MS 方法A:
計測器:Waters Acquity UPLC-MS SQD 3001;カラム:Acquity UPLC BEH C18 1.7 50x2.1mm;溶離液A:水 + 0.1% 蟻酸、溶離液B:アセトニトリル; 勾配:0-1.6 分 1-99% B, 1.6-2.0 分 99% B; 流速 0.8 ml/分; 温度:60 ℃; 注入量:2 μl; DAD走査:210-400 nm。
【0216】
UPLC-MS 方法B:
計測器:Waters Acquity UPLC-MS SQD 3001;カラム:Acquity UPLC BEH C18 1.7 50x2.1mm;溶離液A:水 + 0.2% アンモニア、溶離液B:アセトニトリル; 勾配:0-1.6 分 1-99% B, 1.6-2.0 分 99% B; 流速 0.8 ml/分; 温度:60 ℃; 注入量:2 μl; DAD走査:210-400 nm; ELSD。
【0217】
UPLC-MS 方法C:
計測器:Waters Acquity UPLC-MS ZQ4000;カラム:Acquity UPLC BEH C18 1.7 50x2.1mm;溶離液A:水 + 0.05% 蟻酸 , 溶離液B:アセトニトリル + 0.05% 蟻酸; 勾配:0-1.6 分 1-99% B, 1.6-2.0 分 99% B; 流速 0.8 ml/分; 温度:60 ℃; 注入量:2 μl; DAD走査:210-400 nm。
【0218】
UPLC-MS 方法D:
計測器:Waters Acquity UPLC-MS ZQ4000;カラム:Acquity UPLC BEH C18 1.7 50x2.1mm;溶離液A:水 + 0.2% アンモニア、溶離液B:アセトニトリル; 勾配:0-1.6 分 1-99% B, 1.6-2.0 分 99% B; 流速 0.8 ml/分; 温度:60 ℃; 注入量:2 μl; DAD走査:210-400 nm; ELSD。
【0219】
中間実施例 Int-1-0
【化9】
6-クロロ-7-フェニル-イミダゾ[1,2-b]ピリダジン
ステップ1:4-フェニル-1,2-ジヒドロ-ピリダジン-3,6-ジオン
3-フェニル-フラン-2,5-ジオン[46 g (264.1 mmol)]を、水(1.56 L)に懸濁した。硫酸ヒドラジン[34.4 g (264.1 mmol)]添加の後、該反応混合物を、還流加熱して(浴温度:115 ℃)、5時間保持した。該反応混合物を終夜98℃の浴温度で保持した。冷却後に、該沈殿物を、吸引して、水(100 mL)で洗浄し、40℃で乾燥させて、標題化合物[47.6 g (95.8%)]を得る。
【0220】
ステップ2:3,6-ジクロロ-4-フェニル-ピリダジン
4-フェニル-1,2-ジヒドロ-ピリダジン-3,6-ジオン[47.5 g (252.4 mmol)]を、オキシ塩化リン[235 mL (2.52 mol)]に懸濁した。該懸濁液を、一晩80℃で加熱した。該反応混合物を、水(4.5 L)に注ぎ、60分間攪拌した。該沈殿物を吸引して、水(500 mL)で洗浄し、真空炉にて40℃で乾燥させて、一部水を依然として含有する標題化合物[56.8 g]を得る。
【0221】
ステップ3:6-クロロ-5-フェニル-ピリダジン-3-イル-アミン
3,6-ジクロロ-4-フェニル-ピリダジン[36.5 g (162 mmol)]を、アンモニア水溶液(25%)(1000 mL)中に懸濁して、18時間100℃でオートクレーブ内で攪拌した。該反応混合物を、分離漏斗に移し、該相を分離した。水相をジクロロメタンで二回洗浄した。併せた有機相を、水で二回洗浄して、該溶媒を、蒸発させて、粗製残渣(2つの位置異性体、6-クロロ-5-フェニル-ピリダジン-3-イル-アミンおよび6-クロロ-4-フェニル-ピリダジン-3-イル-アミン 20.2 g = 60.6%)を、次工程においてさらなる精製をせずに使用した。
【0222】
ステップ4:6-クロロ-7-フェニル-イミダゾ[1,2-b]ピリダジン
6-クロロ-5-フェニル-ピリダジン-3-イル-アミンおよび6-クロロ-4-フェニル-ピリダジン-3-イル-アミン(20.2 g = 0.1 mol)の混合物を、水(300 mL)およびTHF(30 mL)中に懸濁した。クロロアセトアルデヒドジエチルアセタール[32 mL (0.51 mol)]の添加の後、該反応混合物を、5時間還流下で加熱した。さらなるクロロアセトアルデヒドジエチルアセタール[32 mL (0.51 mol)]を添加して、加熱をさらに6時間継続した。該反応混合物を、酢酸エチルで希釈して、3回抽出した。有機相を乾燥させて(硫酸ナトリウム)、濾過して、該溶媒を除去した。該残渣を、クロマトグラフィー(Biotage, 溶離液:酢酸エチル/ヘキサン)により精製して、標題化合物である6-クロロ-7-フェニル-イミダゾ[1,2-b]ピリダジン[6.8 g (30.1%)]、および位置異性体である6-クロロ-8-フェニル-イミダゾ[1,2-b]ピリダジン[6.4 g (28.4%)]を得た。
1H-NMR (300 MHz, dDMSO):δ 8.38 (s, 1H), 8.20 (s, 1H), 7.88 (s, 1H), 7.39-7.62 (m, 5H).
【0223】
中間実施例 Int-1-1
【化10】
6-クロロ-2-メチル-7-フェニル-イミダゾ[1,2-b]ピリダジン
テトラヒドロフラン(65 mL)および水(650 mL)中の6-クロロ-5-フェニル-ピリダジン-3-イル-アミンおよび6-クロロ-4-フェニル-ピリダジン-3-イル-アミン(中間実施例 Int-1-0、ステップ 3、65 g = 316 mmol)の混合物を、中間実施例Int-1-0、ステップ4の合成と同様にして、クロロアセトン[74.5 g (800 mmol)]と、18時間還流下で混合した。通常の後処理および残渣のクロマトグラフィーによる精製(Biotage Isolera, Kronlab 8cm、溶離液:ジクロロメタン/メタノール)およびその後の結晶化(メチル-tert. ブチルエーテル/ヘキサン) の後に、標題化合物[11.69 g (30.4%)]を得た。
1H-NMR (300 MHz, CDCl
3):δ 8.10-8.16 (2H), 7.76 (1H), 7.50-7.59 (3H), 7.14 (1H), 2.51 (s, 3H).
【0224】
中間実施例 Int-2-0
【化11】
{1-[4-(7-フェニル-イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-6-イル)-フェニル]-シクロブチル}-カルバミン酸 tert.-ブチルエステル
DME(1.5 mL)中の6-クロロ-7-フェニル-イミダゾ[1,2-b]ピリダジン(中間実施例 Int-1-0)[ 100 mg (0.44 mmol)]、{1-[4-(4,4,5,5-テトラメチル-[1,3,2]ジオキサボロラン-2-イル)-フェニル]-シクロブチル}-カルバミン酸 tert.-ブチルエステル[178.8 mg (0.48 mmol)]、0.85 mL 炭酸ナトリウム(10%)および1,1 ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセンジクロロパラジウム(II)[16 mg (0.02 mmol)]を、マイクロウェーブバイアル (完全に溶解しない)入れた。該反応混合物を、アルゴンを用いて脱気して、該バイアルをキャップにより密閉して、加熱ブロックに入れた。該反応混合物を、18時間90℃で攪拌した(完全な溶解)。開始物質が依然として存在しているため、ボロン酸エステル(86 mg)、塩水(0.42 mL)およびパラジウム触媒(8 mg)を添加して、攪拌を6時間90℃で継続させた。水(20 mL)およびジクロロメタン(100 mL)を添加して、該反応混合物を、1時間激しく攪拌した。有機相の分離後、該水相を、ジクロロメタンで1回以上抽出した。併せた有機抽出物を、水で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させた。乾燥剤の除去後、該溶媒を、蒸発させて、該残渣を、シリカゲルでのクロマトグラフィーにより精製して(溶離液:ジクロロメタン/メタノール)、依然としてわずかに不純物質を含む所望の化合物[109 mg (56.8%)]を得た。
MS (ES+, M+1):441
1H-NMR (400 MHz, CDCl
3):δ 8.03 (s, 1H), 7.98 (s, 1H), 7.83 (s, 1H), 7.22-7.41 (m, 7H), 7.12-7.22 (m, 2H), 2.40-2.65 (m, 4H), 1.95-2.18 (m, 1H), 1.72-1.93 (m, 1H), 1.12-1.53 (m, 9H).
【0225】
中間実施例 Int-2-1
【化12】
{1-[4-(3-ブロモ-7-フェニル-イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-6-イル)-フェニル]-シクロブチル}-カルバミン酸 tert.-ブチルエステル
{1-[4-(7-フェニル-イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-6-イル)-フェニル]-シクロブチル}-カルバミン酸 tert.-ブチルエステル(中間実施例 Int-2-0)[198 mg (0.45 mmol)]およびN-ブロモスクシンイミド[80 mg (0.45 mmol)]を、トリクロロメタン(3.6 mL)中で1時間還流加熱した。該溶媒を、蒸発させて、該残渣を、シリカゲルでのクロマトグラフィーにより精製して(溶離液:ジクロロメタン/メタノール)、所望のブロモ化合物[115.6 mg (49.5%)]を得た。
MS (ES+, M+1):519/ 521
1H-NMR (400 MHz, dDMSO):δ 8.18 (s, 1H), 7.98 (s, 1H), 7.15-7.35 (m, 9H), 2.20-2.43 (m, 4H), 1.83-2.03 (m, 1H), 1.64-1.82 (m, 1H), 0.96-1.40 (m, 9H).
【0226】
中間実施例 Int-2-2
【化13】
{1-[4-(2-メチル-7-フェニル-イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-6-イル)-フェニル]-シクロブチル}-カルバミン酸 tert.-ブチルエステル
中間実施例Int-2-0に記載したように、標題化合物を、6-クロロ-2-メチル-7-フェニル-イミダゾ[1,2-b]ピリダジン(中間実施例 Int-1-1)を、{1-[4-(4,4,5,5-テトラメチル-[1,3,2]ジオキサボロラン-2-イル)-フェニル]-シクロブチル}-カルバミン酸 tert.-ブチルエステルと反応させて製造した。
UPLC-MS:RT = 1.51 分;m/z = 455 (ES+, M+1)
【0227】
中間実施例 Int-2-3
【化14】
{1-[4-(3-ブロモ-2-メチル-7-フェニル-イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-6-イル)-フェニル]-シクロブチル}-カルバミン酸 tert.-ブチルエステル
中間実施例Int-2-1記述と同様に、標題化合物を、クロロホルム中で{1-[4-(2-メチル-7-フェニル-イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-6-イル)-フェニル]-シクロブチル}-カルバミン酸 tert.-ブチルエステル(中間実施例 Int-2-2)をNBSと反応させて製造した。
UPLC-MS:RT = 1.79 分;m/z = 533/ 535 (ES+, M+1)
【0228】
中間実施例 Int-3-0
【化15】
{1-[4-(3-メチル-7-フェニル-イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-6-イル)-フェニル]-シクロブチル}-カルバミン酸 tert.-ブチルエステル
{1-[4-(3-ブロモ-7-フェニル-イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-6-イル)-フェニル]-シクロブチル}-カルバミン酸 tert.-ブチルエステル(中間実施例 Int-2-1) [101 mg (0.19 mmol)]を、THF(0.95 mL)に溶解した。塩化メチル亜鉛(THF中の2M 溶液) [0.49 mL (0.97 mmol)]およびビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセンジクロロパラジウム(II) [7.9 mg (0.01 mmol)]の添加の後、該反応混合物を、40分100℃でマイクロウェーブにて加熱した。該反応混合物を、水(30 mL)に注ぎ、酢酸エチル(各々50 mL)により2回抽出した。併せた有機抽出物を、水で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させた。該溶媒の濾過および蒸発の後に、該残渣をシリカゲルでのクロマトグラフィーにより精製して(溶離液:ジクロロメタン/メタノール)、90%純粋である所望の化合物(18.5 mg)を得た。
MS (ES+, M+1):455
1H-NMR (300 MHz, CD
3OD):δ 7.90 (s, 1H), 7.59 (s, 1H), 7.10-7.47 (m, 9H), 2.62 (s, 3H), 2.29-2.55 (m, 4H), 1.95-2.18 (m, 1H), 1.73-1.95 (m, 1H), 1.01-1.49 (m, 9H).
【0229】
中間実施例 Int-3-1
【化16】
(1-{4-[3-(3-シアノフェニル)-7-フェニル-イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-6-イル]-フェニル}シクロブチル)-カルバミン酸 tert.-ブチルエステル
{1-[4-(3-ブロモ-7-フェニル-イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-6-イル)-フェニル]-シクロブチル}-カルバミン酸 tert.-ブチルエステル[311 mg (0.6 mmol)]、中間実施例Int-2-1を、THF(6.2 mL)に溶解した。3-(シアノフェニル)ヨウ化亜鉛(THF中の0.5M溶液)[6 mL (3 mmol)]およびビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセンジクロロパラジウム(II)[ 23 mg (0.03 mmol)] 添加の後、該反応混合物を、40分間100℃でマイクロウェーブにおいて加熱した。3-(シアノフェニル)ヨウ化亜鉛(THF中の0.5M 溶液)[6 mL (3 mmol)]および触媒(catalysator)[ 46 mg (0.06 mmol)]を添加して、該混合物をさらに1時間100℃でマイクロウェーブ内にて加熱した。該反応混合物を、水(100 mL)に注ぎ、酢酸エチル(各々100 mL)で2回抽出した。併せた有機抽出物を、水で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させた。該溶媒の濾過および蒸発の後に、該残渣をシリカゲルでのクロマトグラフィーにより精製して(溶離液:ジクロロメタン/メタノール)、所望の化合物(121 mg)を得たが、しかしこれは不純物質を多く含んだ。
UPLC-MS:RT = 1.53分;m/z = 543 (ES+, M+1)
【0230】
中間実施例 Int-3-2
【化17】
(1-{4-[3-(4-メタンスルホニル-フェニル)-7-フェニル-イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-6-イル]-フェニル}-シクロブチル)-カルバミン酸 tert.-ブチルエステル
ジオキサン(3.5 mL)および水(0.64 mL)中の{1-[4-(3-ブロモ-7-フェニル-イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-6-イル)-フェニル]-シクロブチル}-カルバミン酸 tert.-ブチルエステル[170 mg (0.33 mmol)]、中間実施例 Int-2-1、4-(メタンスルホニルフェニル)ボロン酸[130.9 mg (0.66 mmol)]、1,1 ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセンジクロロパラジウム(II)[26.7 mg (0.03 mmol)]および炭酸ナトリウム[104 mg (0.98 mmol)]を、キャップで密封したマイクロウェーブバイアル内で、18時間105℃で(加熱ブロック)加熱した。該反応混合物を、水/ジクロロメタンに注いで、30分間激しく攪拌した。該有機相を、分離して、塩水で洗浄し、乾燥させて(硫酸ナトリウム)、濾過した。該溶媒を、蒸発させて、粗残渣(127.9 mg)を、さらなる精製をせずに次工程に使用した。
【0231】
以下の中間実施例を、中間実施例Int-3-2と同様に、{1-[4-(3-ブロモ-7-フェニル-イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-6-イル)-フェニル]-シクロブチル}-カルバミン酸 tert.-ブチルエステルの中間実施例 Int-2-1を、好適なボロン酸と反応させて製造した。
【0232】
【表2-1】
【表2-2】
【表2-3】
【表2-4】
【表2-5】
【表2-6】
【0233】
中間実施例 Int-4-0
【化18】
(1-{4-[3-(3-カルバモイル-フェニル)-2-メチル-7-フェニル-イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-6-イル]-フェニル}-シクロブチル)-カルバミン酸 tert-ブチルエステル
ジオキサン(3 mL)および水(両溶媒を脱気した)(0.4 mL)中の{1-[4-(3-ブロモ-2-メチル-7-フェニル-イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-6-イル)-フェニル]-シクロブチル}-カルバミン酸 tert.-ブチルエステル[150 mg (0.28 mmol)]、中間実施例 Int-2-3、3-(カルバモイルフェニル)ボロン酸[92.8 mg (0.56 mmol)]、1,1 ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセンジクロロパラジウム(II) [22.9 mg (0.028 mmol)]および炭酸ナトリウム[89.4 mg (0.84 mmol)]を、マイクロウェ−ブ内で、30分105℃で加熱した。該反応混合物を、水/ジクロロメタン/飽和塩化アンモニウムに注ぎ入れて、30分間激しく攪拌した。該有機相を、分離して、塩水で洗浄し、乾燥させて(硫酸ナトリウム)、濾過した。該溶媒を、蒸発させて、粗残渣(210 mg > 100%)を、次工程においてさらなる精製をせずに使用した。
UPLC-MS (方法 C):RT = 1.39 分;m/z = 574 (ES+, M+1)
【0234】
以下の中間実施例を、中間実施例Int-4-0と同様に、{1-[4-(3-ブロモ-2-メチル-7-フェニル-イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-6-イル)-フェニル]-シクロブチル}-カルバミン酸 tert.-ブチルエステルの中間実施例 Int-2-3を、適切なボロン酸と反応させて製造した。
【表3-1】
【表3-2】
【0235】
実施例1:
【化19】
1-[4-(7-フェニル-イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-6-イル)-フェニル]-シクロブチルアミン
ジオキサン中で、105 mg (0.24 mmol) {1-[4-(7-フェニル-イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-6-イル)-フェニル]-シクロブチル}-カルバミン酸 tert.-ブチルエステル(中間実施例 Int-2-0、わずかに不純物を含む)を、4M 塩化水素(2.3 mL)と10日間室温で攪拌した。溶媒の蒸発の後、該残渣を、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を用いてpH9とした。該混合物を、4時間攪拌した。該沈殿物を、吸引して、水で洗浄した。該固体物質を、ジクロロメタンに溶解して、シリカゲルでのクロマトグラフィー(溶離液:ジクロロメタン/メタノール)により精製して、依然として不純物を含む所望の化合物(49.6 mg)を得た。これらの不純物のために、化合物を再度HPLCにより精製して、標題化合物[21.1 mg (23.7%)]を得た。
MS (ES+, M+1):341
1H-NMR (400 MHz, dDMSO):δ 8.32 (s, 1H), 8.10 (s, 1H), 7.83 (s, 1H), 7.35 (d, 2H), 7.15-7.32 (m, 7H), 2.20-2.40 (m, 2H), 1.88-2.09 (m, 3H), 1.53-1.69 (m, 1H).
【0236】
実施例1.1:
【化20】
1-[4-(2-メチル-7-フェニル-イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-6-イル)-フェニル]-シクロブチルアミン ハイドロクロライド
ジオキサン中で、{1-[4-(2-メチル-7-フェニル-イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-6-イル)-フェニル]-シクロブチル}-カルバミン酸 tert.-ブチルエステル[100 mg (0.22 mmol)](中間実施例 Int-2-2)を、室温で終夜、4M 塩化水素(7.5 mL)と攪拌した。溶媒の蒸発後、該残渣を、メチル-tert. ブチルエーテルおよびジクロロメタン(1:1)の混合物により処理して、室温で終夜攪拌した。該沈殿物を濾取し、標題化合物[132 mg (76%)]を得た。
【0237】
UPLC-MS:RT = 0.83 分;m/z = 338 (ES+, M-NH
2)
1H-NMR (300 MHz, dDMSO):δ 8.80-9.05 (s, br., 3H), 8.38 (s, 1H), 8.18-8.31 (m, 4H), 8.18 (s, 1H), 7.75 (d, 2H), 7.55-7.68 (m, 3H), 2.54-2.70 (m, 4H), 2.48 (s, 溶媒のシグナルにより完全に不明確, 3H), 2.10-2.30 (m, 1H), 1.72-1.90 (m, 1H).
【0238】
実施例2:
1-[4-(3-メチル-7-フェニル-イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-6-イル)-フェニル]-シクロブチルアミン
【化21】
{1-[4-(3-メチル-7-フェニル-イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-6-イル)-フェニル]-シクロブチル}-カルバミン酸 tert.-ブチルエステル(中間実施例 Int-3-0)[18 mg (0.04 mmol)]を、ジオキサン(0.7 mL)に溶解した。ジオキサン中の4M 塩化水素(0.4 mL)を添加して、該混合物を室温で終夜攪拌した。該溶媒を、蒸発させて、該残渣を、飽和重炭酸ナトリウム溶液により処理した。1時間の攪拌後、該反応混合物を、酢酸エチルで3回抽出した。併せた有機抽出物を、水で洗浄し、乾燥させた(硫酸ナトリウム)。 溶媒の除去後、該残渣を、シリカゲルでのクロマトグラフィーにより精製して(溶離液、ジクロロメタン/メタノール)、標題化合物[2.3 mg (14%)]を得る。
MS (ES+, M+1):355
1H-NMR (300 MHz, CD
3OD):δ 8.53 (br. NH
2, 部分交換, 2H), 7.93 (s, 1H), 7.62 (s, 1H), 7.38-7.52 (m, 4H), 7.12-7.38 (m, 5H), 2.55-2.75 (m 一重項内で, 5H), 2.35-2.55 (m, 2H), 2.09-2.26 (m, 1H), 1.79-1.98 (m, 1H).
【0239】
実施例3:
【化22】
3-{6-[4-(1-アミノ-シクロブチル)-フェニル]-7-フェニル-イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-3-イル}-ベンゾニトリル
(1-{4-[3-(シアノフェニル)-7-フェニル-イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-6-イル]-フェニル}シクロブチル)-カルバミン酸 tert.-ブチルエステル[115 mg (0.2 mmol)]の中間実施例 Int-3-1を、ジオキサン中の4M 塩化水素(10 mL)と共に室温で5日間攪拌した。該溶媒を、蒸発させて、該残渣を、飽和重炭酸ナトリウム溶液で処理した。2時間の攪拌後、該反応混合物を、2回ジクロロメタンで抽出した。併せた有機抽出物を、水で洗浄し、乾燥させた(硫酸ナトリウム)。溶媒の蒸発後、該残渣を、HPLCにより精製して、90%純粋である標題化合物[6.2 mg]を得た。
UPLC-MS (方法 B):RT = 1.34 分;m/z = 442 (ES+, M+1)
1H-NMR (300 MHz, CD
3OD):δ 8.67 (s, 1H), 8.49 (d, 1H), 8.32 (s, 1H), 8.08 (s, 1H), 7.59-7.75 (m, 2H), 7.40-7.59 (m, 4H), 7.15-7.40 (m, 5H), 2.58-2.80 (m, 2H), 2.33-2.58 (m, 2H), 2.10-2.29 (m, 1H), 1.80-2.29 (m, 1H).
【0240】
実施例4:
1-{4-[3-(4-メタンスルホニルフェニル)-7-フェニル-イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-6-イル]-フェニル}-シクロブチルアミン
【化23】
(1-{4-[3-(4-メタンスルホニル-フェニル)-7-フェニル-イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-6-イル]-フェニル}-シクロブチル)-カルバミン酸 tert.-ブチルエステル[120 mg (0.2 mmol)]、中間実施例 Int-3-2を、ジオキサン中の4M 塩化水素(10 mL)と共に、室温で23時間攪拌した。該溶媒を、蒸発させて、該残渣を、飽和重炭酸ナトリウム溶液(pH 9)により処理した。2時間の攪拌後、ジクロロメタン(100 mL)を添加して、攪拌を1時間継続させた。該有機相を、分離して、該水相を、1回以上ジクロロメタン(50 mL)で抽出した。併せた有機抽出物を、水で洗浄し、塩水、乾燥させて、濾過して、該溶媒を蒸発させた。該粗生成物(97.8 mg)を、HPLCにより精製して、標題化合物[20.8 mg]を得た。
1H-NMR (300 MHz, dDMSO):δ 8.52 (s, 1H), 8.50 (d, 2H), 8.29 (s, 1H), 8.03 (d, 2H), 7.18-7.49 (m, 9H), 3.28 (s, 3H), 2.29-2.42 (m, 溶媒のシグナルにより部分的に不明確, 2H), 1.90-2.19 (m, 3H), 1.53-1.70 (m, 1H)。
【0241】
以下の実施例は、対応する中間実施例において保護基を開裂させて、その後の精製または塩酸塩の場合には実施例1.1に記述したとおりに標題化合物を濾取することにより、実施例4と同様にして製造される。
【表4-1】
【表4-2】
【表4-3】
【表4-4】
【表4-5】
【表4-6】
【0242】
実施例5:
【化24】
3-{6-[4-(1-アミノ-シクロブチル)-フェニル]-2-メチル-7-フェニル-イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-3-イル}-ベンズアミド
粗製(1-{4-[3-(3-カルバモイル-フェニル)-2-メチル-7-フェニル-イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-6-イル]-フェニル}-シクロブチル)-カルバミン酸 tert-ブチルエステル(210 mg)の中間実施例 Int-4-0を、ジオキサン中の4M 塩化水素(15 mL)と共に、室温で終夜攪拌した。該溶媒を、蒸発させて、該残渣を、メタノール/ジクロロメタンに溶解した。メチル-tert.ブチルエーテルを、該生成物が沈殿するまで添加した。該反応混合物を、1時間攪拌して、該沈殿物を吸引した。結晶を、メタノールに溶解して、PoraPak Rxn CX;カラムに供した。カラムを、メタノール(100 mL)で洗浄して、該生成物を、メタノール/NH
3で溶出した。溶媒蒸発の後、該残渣を、HPLCにより精製して、標題化合物(39.3 mg)を得た。
1H-NMR (400 MHz, dDMSO):δ 8.38-8.48 (m, 3H), 8.15 (d, 2H), 8.08 (s, 1H), 8.01 (s, 1H), 7.91-7.99 (m, 2H), 7.51-7.69 (m, 6H), 7.42 (s, 1H), 2.59 (s, 3H), 2.40-2.52 (m, 溶媒のシグナルにより不明確, 2H), 2.21-2.32 (m, 2H), 1.98-2.11 (m, 1H), 1.63-1.78 (m, 1H).
【0243】
以下の実施例を、対応する中間実施例において保護基を開裂すること、その後の精製により実施例5と同様にして製造した。
【表5-1】
【表5-2】
【0244】
実施例6:
【化25】
1-{4-[2-ブロモ-3-(4-フルオロフェニル)-7-フェニル-イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-6-イル]-フェニル}-シクロブチルアミン
ステップ1:(1-{4-[2-ブロモ-3-(4-フルオロフェニル)-7-フェニル-イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-6-イル]-フェニル}-シクロブチル)-カルバミン酸 tert-ブチルエステル
トリクロロメタン(1.5 mL)中、1-{4-[3-(4-フルオロフェニル)-7-フェニル-イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-6-イル]-フェニル}-シクロブチル)-カルバミン酸 tert-ブチルエステル[100 mg (0.19 mmol)]の中間実施例 Int-3-5および N-ブロモスクシンイミド[49.9 mg (0.28 mmol)]を、一晩還流下で加熱した。該溶媒を、蒸発させて、該残渣を、ジクロロメタンに溶解した。該有機相を、2回飽和炭酸水素ナトリウム、水および塩水により抽出して、乾燥させた(硫酸ナトリウム)。溶媒の蒸発の後、該残渣を、シリカゲルでのクロマトグラフィーにより精製した。標題化合物[36 mg (31.4%)]を得た。
1H-NMR (300 MHz, dDMSO):δ 8.18 (s, 1H), 7.82-7.96 (m, 2H), 7.54 (br., 1H), 7.32-7.48 (m, 2H), 7.12-7.32 (m, 9H), 2.19-2.40 (m, 4H), 1.82-2.00 (m, 1H), 1.60-1.80 (m, 1H), 0.98-1.38 (m, 9H).
【0245】
ステップ 2:1-{4-[2-ブロモ-3-(4-フルオロフェニル)-7-フェニル-イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-6-イル]-フェニル}-シクロブチルアミン
ジオキサン中の2.7 mL 4M 塩化水素において、(1-{4-[2-ブロモ-3-(4-フルオロフェニル)-7-フェニル-イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-6-イル]-フェニル}-シクロブチル)-カルバミン酸 tert-ブチルエステル[36 mg (0.06 mmol)]を、室温で終夜攪拌した。溶媒の蒸発の後、該残渣を、メタノールに溶解して、PoraPak Rxn CX カラムに供した。カラムを、メタノール(100 mL)で洗浄して、該生成物を、メタノール/NH
3で溶出して、標題化合物[29 mg (91.5%)]を得た。
1H-NMR (400 MHz, dDMSO):δ 8.19 (s, 1H), 7.85-7.95 (m, 2H), 7.15-7.45 (m, 11H), 2.26-2.40 (m, 2H), 2.03-2.18 (m, 2H), 1.89-2.03 (m, 1H), 1.55-1.69 (m, 1H).
【0246】
実施例7:
【化26】
1-{4-[2-クロロ-3-(4-フルオロフェニル)-7-フェニル-イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-6-イル]-フェニル}-シクロブチルアミン
ステップ1:(1-{4-[2-クロロ-3-(4-フルオロフェニル)-7-フェニル-イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-6-イル]-フェニル}-シクロブチル)-カルバミン酸 tert-ブチルエステル
トリクロロメタン(1.5 mL)中で、1-{4-[3-(4-フルオロフェニル)-7-フェニル-イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-6-イル]-フェニル}-シクロブチル)-カルバミン酸 tert-ブチルエステル[100 mg (0.19 mmol)]の中間実施例 Int-3-5、およびN-クロロスクシンイミド[37.5 mg (0.28 mmol)]を、一晩沸騰させた。該溶媒を、蒸発させて、該残渣を、ジクロロメタンに溶解した。該有機相を、2回飽和炭酸水素ナトリウム、水および 塩水により抽出して、乾燥させた(硫酸ナトリウム)。該溶媒を、蒸発させて、該残渣を、シリカゲルでのクロマトグラフィーにより精製して、標題化合物[12.1 mg (11.4%)]を得た。
1H-NMR(300 MHz, dDMSO):δ 8.19 (s, 1H), 7.86-8.01 (m, 2H), 7.58 (br., 1H), 7.33-7.49 (m, 2H), 7.12-7.32 (m, 9H), 2.18-2.40 (m, 4H), 1.82-2.01 (m, 1H), 1.60-1.80 (m, 1H), 0.94-1.40 (m, 9H).
【0247】
ステップ 2:1-{4-[2-クロロ-3-(4-フルオロフェニル)-7-フェニル-イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-6-イル]-フェニル}-シクロブチルアミン
ジオキサン中の4M 塩化水素(1 mL)中で、(1-{4-[2-クロロ-3-(4-フルオロフェニル)-7-フェニル-イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-6-イル]-フェニル}-シクロブチル)-カルバミン酸 tert-ブチルエステル[12.1 mg (0.98 mmol)]を、室温で終夜攪拌した。溶媒の蒸発後、該残渣を、メタノールに溶解して、PoraPak Rxn CX カラムに供した。該カラムを、メタノール(100 mL)で洗浄して、該生成物をメタノール/NH
3で溶出して、標題化合物[9.8 mg (93.4%)]を得た。
1H-NMR (300 MHz, dDMSO):δ 8.19 (s, 1H), 7.88-8.01 (m, 2H), 7.13-7.49 (m, 11H), 2.35-2.50 (m, 溶媒のシグナルにより部分的に不明確, 2H), 2.19-2.29 (m, 2H), 1.90-2.11 (m, 1H), 1.58-1.78 (m, 1H).
【0248】
実施例8:
【化27】
(E)-3-{6-[4-(1-アミノ-シクロブチル)-フェニル]-7-フェニル-イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-3-イル}-アクリルアミド
ステップ1:(1-{4-[3-((E)-2-カルバモイル-ビニル)-7-フェニル-イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-6-イル]-フェニル}-シクロブチル)-カルバミン酸 tert-ブチルエステル
脱気したアセトニトリル(1.8 mL)中で、{1-[4-(3-ブロモ-7-フェニル-イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-6-イル)-フェニル]-シクロブチル}-カルバミン酸 tert.-ブチルエステル[133 mg (0.256 mmol)]の中間実施例 Int-2-1、アクリルアミド[36.4 mg(0.5 mmol)]、トリ-2-トリルホスファン[13.3 mg (0.04 mmol)]、酢酸パラジウム(II)[5.8 mg (0.026 mmol)]およびトリエチルアミン[0.041 mL (0.292 mmol)]を、110℃で1時間マイクロウェーブ内にて加熱した。該反応混合物を、水/飽和塩化アンモニウム/ジクロロメタンに注いで、しっかりと30分間攪拌した。該有機相を、分離して、塩水で洗浄し、乾燥させて、該溶媒を除去した。該粗生成物(162 mg > 100%) を、さらなる精製をせずに次工程において使用した。
UPLC-MS:RT = 1.26 分;m/z = 510 (ES+, M+1)
【0249】
ステップ 2:(E)-3-{6-[4-(1-アミノ-シクロブチル)-フェニル]-7-フェニル-イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-3-イル}-アクリルアミド
粗製(1-{4-[3-((E)-2-カルバモイル-ビニル)-7-フェニル-イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-6-イル]-フェニル}-シクロブチル)-カルバミン酸 tert-ブチルエステル(162 mg)を、室温で16時間ジオキサン中の4M 塩化水素中 (10.2 mL)で攪拌した。溶媒の蒸発の後、該残渣を、メタノールに溶解して、PoraPak Rxn CX カラムに供した。該カラムを、メタノール(100 mL)で洗浄して、該生成物をメタノール/NH
3で溶出して、不純物をかなり含有した標題化合物[34 mg (13%)]を得た。
UPLC-MS:RT = 0.76 分;m/z = 393 (ES+, M-NH
2)
【0250】
実施例9:
【化28】
1-[4-(7-フェニル-3-ビニル-イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-6-イル)-フェニル]-シクロブチルアミン
ステップ1:{1-[4-(7-フェニル-3-ビニル-イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-6-イル]-フェニル]-シクロブチル}-カルバミン酸 tert-ブチルエステル
ジメトキシエタン(2 mL)および水(0.7 mL)中で、{1-[4-(3-ブロモ-7-フェニル-イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-6-イル)-フェニル]-シクロブチル}-カルバミン酸 tert.-ブチルエステル[133 mg (0.256 mmol)]の中間実施例 Int-2-1、2,4,6-トリビニル-シクロトリボロキサン[61.6 mg (0.256 mmol)]、テトラキストリフェニルホスフィンパラジウム(0) [29.6 mg (0.026 mmol)]および炭酸カリウム[35.4 mg (0.256 mmol)]を、マイクロウェーブバイアル(加熱ブロック)内において、110℃で16時間加熱した。該反応混合物を、水/飽和塩化アンモニウム/ジクロロメタンに注いで、しっかりと30分間攪拌した。該有機相を、分離して、塩水で洗浄し、乾燥させて、該溶媒を除去した。該粗生成物(168 mg > 100%) を、さらなる精製をせずに次工程において使用した。
UPLC-MS:RT = 1.51 分;m/z = 467 (ES+, M+1)
【0251】
ステップ2:1-[4-(7-フェニル-3-ビニル-イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-6-イル)-フェニル]-シクロブチルアミン
ジオキサン中の4M 塩化水素(11.5 mL)において、粗製{1-[4-(7-フェニル-3-ビニル-イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-6-イル]-フェニル]-シクロブチル}-カルバミン酸 tert-ブチルエステル(168 mg)を、室温で16時間攪拌した。溶媒の蒸発の後、該残渣を、メタノールに溶解して、PoraPak Rxn CX カラムを得た。該カラムを、メタノール(100 mL)で洗浄して、該生成物を、メタノール/NH
3で溶出して、わずかに不純物を含有する標題化合物[34 mg (21.6%)]を得た。
UPLC-MS:RT = 0.82 分;m/z = 411 (ES-, M-1)
【0252】
実施例10:
【化29】
(E)-3-{6-[4-(1-アミノ-シクロブチル)-フェニル]-2-メチル-7-フェニル-イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-3-イル}-アクリルアミド
ステップ 1:(1-{4-[3-((E)-2-カルバモイル-ビニル)-2-メチル-7-フェニル-イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-6-イル]-フェニル}-シクロブチル)-カルバミン酸 tert-ブチルエステル
脱気したアセトニトリル(2.6 mL)中で、{1-[4-(3-ブロモ-2-メチル-7-フェニル-イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-6-イル)-フェニル]-シクロブチル}-カルバミン酸 tert.-ブチルエステル(中間実施例 Int-2-3)[200 mg (0.375 mmol)]、アクリルアミド[53.3 mg (0.75 mmol)]、トリ-2-トリルホスファン[19.4 mg (0.064 mmol)]、酢酸パラジウム(II)[16.8 mg (0.075 mmol)]およびトリエチルアミン[0.06 mL (0.427 mmol)]を、マイクロウェーブ内にて110℃で3時間加熱した。該反応混合物を、水/飽和塩化アンモニウム/ジクロロメタンに注いで、しっかりと30分間攪拌した。該有機相を、分離して、塩水で洗浄し、乾燥させて、該溶媒を除去した。該粗生成物(247 mg) を、さらなる精製をせずに次工程において使用した。
UPLC-MS:RT = 1.40 分;m/z = 524 (ES+, M+1)
【0253】
ステップ 2:(E)-3-{6-[4-(1-アミノ-シクロブチル)-フェニル]-2-メチル-7-フェニル-イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-3-イル}-アクリルアミド
ジオキサン中の4M 塩化水素(15 mL)中で、粗製(1-{4-[3-((E)-2-カルバモイル-ビニル)-2-メチル-7-フェニル-イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-6-イル]-フェニル}-シクロブチル)-カルバミン酸 tert-ブチルエステル(247 mg )を、22 時間間室温で攪拌した。該溶媒を、蒸発させて、該残渣を、飽和重炭酸ナトリウム溶液(pH 9)により処理した。1時間の攪拌後、ジクロロメタン(100 mL)を添加して、攪拌を1時間継続させた。該有機相を、分離して、該水相を、1回以上ジクロロメタン(50 mL)で抽出した。併せた有機抽出物を、水および塩水で洗浄して、乾燥させて、濾過して、該溶媒を蒸発させた。該粗生成物(197.2 mg)を、HPLCにより精製して、不純物を含む標題化合物[50.3 mg]を得た。
1H-NMR (300 MHz, CD
3OD):δ 8.18 (d, 2H), 8.02-8.12 (m, 2H), 8.01 (d, 1H), 7.82 (s, 1H), 7.65 (d, 2H), 7.48-7.62 (m, 3H), 7.23 (d, 1H), 2.52-2.73 (m, 5H), 2.29-2.49 (m, 2H), 2.03-2.22 (m, 1H), 1.75-1.93 (m, 1H).
【0254】
実施例11:
【化30】
(E)-3-{6-[4-(1-アミノ-シクロブチル)-フェニル]-2-メチル-7-フェニル-イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-3-イル}-アクリル酸メチルエステル
ステップ1:(E)-3-{6-[4-(1-tert-ブトキシカルボニルアミノ-シクロブチル)-フェニル]-2-メチル-7-フェニル-イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-3-イル}-アクリル酸メチルエステル
脱気したアセトニトリル(2.6 mL)中で、{1-[4-(3-ブロモ-2-メチル-7-フェニル-イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-6-イル)-フェニル]-シクロブチル}-カルバミン酸 tert.-ブチルエステル[200 mg (0.375 mmol)]の中間実施例 Int-2-3、メチルアクリレート[64.5 mg (0.75 mmol)]、トリ-2-トリルホスファン[19.4 mg (0.064 mmol)]、酢酸パラジウム(II)[16.8 mg (0.075 mmol)]およびトリエチルアミン[0.06 mL (0.427 mmol)]を、マイクロウェ−ブにおいて、110℃で3時間加熱した。不完全な反応のため、追加のメチルアクリレート[32.2 mg (0.375 mmol)]および酢酸パラジウム(II)[8.5 mg (0.037 mmol)]を添加して、マイクロウェーブ内で加熱を3時間継続させた。該反応混合物を、水/飽和塩化アンモニウム/ジクロロメタンに注いで、しっかりと30分間攪拌した。該有機相を、分離して、塩水で洗浄し、乾燥させて、該溶媒を除去した。該粗生成物(300 mg)を、さらなる精製をせずに次工程において使用した。
UPLC-MS:RT = 1.67 分;m/z = 539 (ES+, M+1)
【0255】
ステップ2:(E)-3-{6-[4-(1-アミノ-シクロブチル)-フェニル]-2-メチル-7-フェニル-イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-3-イル}-アクリル酸メチルエステル
粗製(E)-3-{6-[4-(1-tert-ブトキシカルボニルアミノ-シクロブチル)-フェニル]-2-メチル-7-フェニル-イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-3-イル}-アクリル酸メチルエステル(299 mg)を、22時間室温でジオキサン中の4M 塩化水素(17.6 mL)中で攪拌した。該溶媒を、蒸発させて、該残渣を、飽和重炭酸ナトリウム溶液(pH 9)により処理した。1時間の攪拌後、ジクロロメタン(100 mL)を添加して、1時間攪拌を継続させた。該有機相を、分離して、該水相を、1回以上ジクロロメタン(50 mL)で抽出した。併せた有機抽出物を、水および塩水で洗浄して、乾燥させて、濾過して、該溶媒を蒸発させた。該粗生成物(236 mg)を、HPLCにより精製して、標題化合物[40 mg]を得た。
1H-NMR (400 MHz, CD
3OD):δ 8.03-8.12 (m, 4H), 7.92 (d, 1H), 7.81 (s, 1H), 7.50-7.65 (m, 5H), 7.18 (d, 1H), 3.82 (s, 3H), 2.58-2.69 (m, 2H), 2.56 (s, 3H), 2.26-2.40 (m, 2H), 2.08-2.21 (m, 1H), 1.75-1.90 (m, 1H).
【0256】
実施例12:
【化31】
1-[4-(2-メチル-7-フェニル-3-ビニル-イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-6-イル)-フェニル]-シクロブチルアミン
ステップ1:{1-[4-(2-メチル-7-フェニル-3-ビニル-イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-6-イル]-フェニル]-シクロブチル}-カルバミン酸 tert-ブチルエステル
ジメトキシエタン(2.9 mL)および水(1 mL)中で、{1-[4-(3-ブロモ-2-メチル-7-フェニル-イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-6-イル)-フェニル]-シクロブチル}-カルバミン酸 tert.-ブチルエステル[200 mg (0.375 mmol)]の中間実施例 Int-2-3、2,4,6-トリビニル-シクロトリボロキサン[90.3 mg (0.375 mmol)]、テトラキストリフェニルホスフィンパラジウム(0)[43 mg (0.038 mmol)]および炭酸カリウム[51.8 mg (0.375 mmol)]を、110℃で16時間マイクロウェーブバイアル内において加熱した。該反応混合物を、水/飽和塩化アンモニウム/ジクロロメタンに注いで、しっかりと30分間攪拌した。該有機相を、分離して、該水相を、1回以上ジクロロメタンで抽出した。併せた有機抽出物を、塩水で2回洗浄して、乾燥させて、該溶媒を除去した。該粗生成物(244 mg)を、さらなる精製をせずに次工程において使用した。
UPLC-MS:RT = 1.70 分;m/z = 481 (ES+, M+1)
【0257】
ステップ 2:1-[4-(2-メチル-7-フェニル-3-ビニル-イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-6-イル)-フェニル]-シクロブチルアミン
粗製{1-[4-(2-メチル-7-フェニル-3-ビニル-イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-6-イル]-フェニル]-シクロブチル}-カルバミン酸 tert-ブチルエステル(244 mg)を、22時間室温でジオキサン中の4M 塩化水素(16.1 mL)において攪拌した。該反応混合物を、先の実施例において記述したように後処理を行った。該粗生成物(178 mg)を、HPLCにより精製して、標題化合物[35.3 mg]を得る。
1H-NMR (300 MHz, CD
3OD):δ 8.01-8.19 (m, 4H), 7.75 (s, 1H), 7.49-7.68 (m, 5H), 7.07-7.21 (m, 1H), 6.40 (d, 1H), 5.57 (d, 1H), 2.51-2.70 (m, 5H), 2.25-2.40 (m, 2H), 2.03-2.20 (m, 1H), 1.72-1.90 (m, 1H).
【0258】
実施例13:
【化32】
1-[4-(3-エチル-2-メチル-7-フェニル-イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-6-イル)-フェニル]-シクロブチルアミン
1-[4-(2-メチル-7-フェニル-3-ビニル-イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-6-イル)-フェニル]-シクロブチルアミン[14.3 mg (0.04 mmol)]の実施例12を、酢酸エチル(5 mL)(完全に溶解しない)に溶解した。パラジウム/炭素(10%)の触媒量を添加後、該反応混合物を、水素雰囲気下で3時間攪拌した。不完全な反応のため、エタノール(1mL)を添加して、攪拌を一晩継続させた。該触媒を、ガラス繊維を介して吸引濾過して、エタノールで洗浄した。溶媒の蒸発の後、わずかに不純物が混入した標題化合物[11.9 mg (66.2 %)]を得た。
1H-NMR (300 MHz, CD
3OD):δ 8.15 (d, 2H), 7.99-8.12 (m, 2H), 7.69 (s, 1H), 7.65 (d, 2H), 7.42-7.60 (m, 3H), 3.13 (q, 2H), 2.60-2.75 (m, 2H), 2.33-2.52 (m, 5H), 2.08-2.26 (m, 1H), 1.80-1.95 (m, 1H), 1.34 (t, 3H).
【0259】
生物学的試験
以下のアッセイを用いて、本発明の化合物の商業的利用性を示すことができる。
【0260】
実施例を、生物学的アッセイにおいて1回以上試験した。1回以上試験した場合に、データを平均値または中央値のいずれかとして報告する:ここで、
・平均値はまた、計算平均値ともいい、試験した時間数により割って得た値の合計を示し、
・中央値は、昇順または降順でランク付けした場合の値の一群の中間の数を表す。データ組における値の数が奇数である場合、中央値は中間の値である。データ組における値の数が偶数である場合、中央値は2つの中央値の計算の平均である。
【0261】
実施例は1回以上合成された。1回以上合成した場合に、生物学的アッセイからのデータは、1回以上の合成バッチを試験して得たデータ組を利用して計算した平均値または中央値を示す。
【0262】
生物学的アッセイ1.0:Akt1 キナーゼアッセイ
本発明の化合物のAkt1 阻害活性を、以下の段落に記述したとおりに、Akt1 TR-FRETアッセイを用いて定量した。
昆虫細胞において発現されたHis−標識されたヒト組換えキナーゼの全長Akt1を、Invitrogen (部品番号PV3599)から購入した。キナーゼ反応のための基質として、Biosynthan GmbH (Berlin-Buch, Germany)から購入できるビオチニル化ペプチドビオチン−Ahx-KKLNRTLSFAEPG(アミド形でのC−末端)を使用した。
【0263】
アッセイのために、DMSO中、試験化合物の100倍濃縮された溶液の50nlを、黒色低容量384ウェルマイクロタイタープレート(Greiner Bio-One, Frickenhausen, Germany)中にピペットで入れ、アッセイ緩衝液[50 mMのTRIS/HCI pH 7.5、5 mM MgCI
2、1 mM ジチオスレイトール、0.02% (v/v) Triton X-100 (Sigma)]中のAkt1の溶液2μlを添加し、その混合物を22℃で15分間インキュベートし、キナーゼ反応の開始前に酵素と試験化合物を予め結合させた。次に、キナーゼ反応を、アッセイ緩衝液中、アデノシン三リン酸(ATP、16.7μM →終濃度、アッセイ体積における最終濃度が10μMである)および基質(1.67μM →終濃度、5μlのアッセイ体積における最終濃度が1μMである)の溶液3μlの添加により開始して、得られる混合物を22℃で60分間の反応時間インキュベートした。アッセイにおけるAkt1の濃度を、酵素ロットの活性に依存して調整し、線状範囲にアッセイが存在するように適切に選択した。典型的な酵素は、約0.05ng/μl(5μlのアッセイ体積における最終濃度)で存在した。
【0264】
反応を、EDTA水溶液(100mMのEDTA、50mMのHEPES/NaOH中、0.1%(w/v)ウシ血清アルブミン、pH7.5)中、HTRF検出試薬(200nMのストレプトアビジンXL665[Cisbio]および1.5nMの抗−ホスホ−セリン抗体[Millipore、カタログ番号35−001]および0.75nMのLANCE Eu-W 1024標識された抗−マウスIgG抗体[Perkin Elmer])の溶液5μlの添加により停止した。得られる混合物を22℃で1時間インキュベートして、ストレプトアビジンXL665および抗体
にビオ
チン化リン酸化ペプチド
を結
合させた。続いて、リン酸化された基質の量を
、抗−マウス−IgG−Eu−キレートから
ストレプトアビジンXL665への共鳴エネルギー移行の測定により評価した。
すなわち、350nmでの励起の後の620nmおよび665nmでの蛍光放出を、HTRFリーダー、例えばRubystar (BMG Labtechnologies, Offenburg, Germany) またはViewlux (Perkin-Elmer)により測定した。665nmおよび622nmでの発光比を、リン酸化された基質の量についての
尺度と
した。データを正規化した(阻害剤を伴わない酵素反応=0%阻害率、酵素を除くすべての他のアッセイ成分=100%阻害率)。通常、試験化合物を
、同じマイクロタイタープレート上で、20μM〜1nMの範囲での10の異なった濃度(一連の1:3希釈度により100倍濃度の原液のレベルでアッセイ前に調製された一連の希釈度、20 μM、6.7 μM、2.2 μM、0.74 μM、0.25 μM、82 nM、27 nM、9.2 nM、3.1 nM および1 nM)で、個々の濃度について二重
測定で試験して、IC
50値を
社内ソフトウェアを用いて4パラメーター適合により計算した。
【0265】
生物学的アッセイ2.0:Akt2キナーゼアッセイ:
本発明の化合物のAkt2阻害活性を、以下に記載されるようなAkt2 TR-FRETアッセイを用いて定量化することができる。
昆虫細胞において発現され、そしてPDK1により活性化される、His−標識化ヒト組換えキナーゼの全長Akt2を、Invitrogen (部品番号PV3975)から購入した。キナーゼ反応のための基質として、Biosynthan GmbH (Berlin-Buch, Germany)から購入できるビオチニル化ペプチドビオチン−Ahx-KKLNRTLSFAEPG(アミド形でのC−末端)を使用した。
【0266】
アッセイのために、DMSO中、試験化合物の100倍濃縮された溶液50nlを、黒色低容量の384ウェルマイクロタイタープレート(Greiner Bio- One, Frickenhausen, Germany)中にピペットで入れ、アッセイ緩衝液[50 mMのTRIS/HCI pH 7.5、5 mM MgCI
2、1 mM ジチオトレイトール、0.02% (v/v) Triton X-100 (Sigma)]中、Akt2の溶液2μlを添加し、その混合物を22℃で15分間インキュベートし、キナーゼ反応の開始前に酵素に試験化合物を予め結合させた。次に、キナーゼ反応を、アッセイ緩衝液中、アデノシン三リン酸(ATP、16.7μM →最終濃度、5μlのアッセイ体積における最終濃度が10μMである)および基質(1.67μM →最終濃度、5μlのアッセイ体積における最終濃度が1μMである)の溶液3μlの添加により開始して、得られる混合物を22℃で60分間の反応時間インキュベートした。アッセイにおけるAkt2の濃度を、酵素ロットの活性に依存して調整して、線状範囲でアッセイを有するよう適切に選択した。典型的な酵素は、約0.2ng/μl(5μlのアッセイ体積における最終濃度)で存在した。
【0267】
この反応を、EDTA水溶液(100mMのEDTA、50mMのHEPES/NaOH中、0.1%(w/v)ウシ血清アルブミン、pH7.5)中、HTRF検出試薬(200nMのストレプトアビジンXL665[Cisbio]および1.5nMの抗−ホスホ−セリン抗体[Millipore、カタログ番号35−001]および0.75nMのLANCE Eu-W 1024標識化抗−マウスIgG抗体[Perkin Elmer])の溶液5μlの添加により停止させた。得られる混合物を22℃で1時間インキュベートし、ストレプトアビジンXL665および抗体にビオチニル化リン酸化ペプチドを結合させた。続いて、リン酸化された基質の量を、ストレプトアビジンXL665への抗−マウス−IgG−Eu−キレートからの共鳴エネルギー移行の測定により評価した。従って、350nmでの励起の後の620nmおよび665nmでの蛍光放出を、TR-FRETリーダー、例えばRubystar (BMG Labtechnologies, Offenburg, Germany) またはViewlux (Perkin-Elmer)により測定した。665nmおよび622nmでの発光の比を、リン酸化された基質の量についての測定値とした。データを標準化した(阻害剤を伴わない酵素反応=0%阻害率、酵素を除くすべての他のアッセイ成分=100%阻害率)。通常、試験化合物を、20μM〜1nMの範囲での10の異なる濃度(一連の1:3希釈度により100倍濃度の原液のレベルで、アッセイの前に調製された一連の希釈度、20 μM、6.7 μM、2.2 μM、0.74 μM、0.25 μM、82 nM、27 nM、9.2 nM、3.1 nM および1 nM)で、個々の濃度について二重反復値で、同じマイクロタイタープレート上で試験して、IC
50値を同社ソフトウェアを用いて4パラメーター適合により計算した。
【0268】
好ましい本発明の化合物は、Akt1またはAkt2キナーゼアッセイにおいて、中央値IC
50 < 5 μM、より好ましくは中央値IC
50 < 0.5 μM、さらに好ましくは中央値IC
50 < 0.1 μMを示す。
【0269】
以下の表は、本発明の選択された実施例について選択されたデータを示す。
【0270】
【表6-1】
【表6-2】
【0271】
細胞アッセイ3.0:p-AKT1/2/3-S473、-T308、およびp-4E-BP1-T70アッセイ
分子の作用機構を、一組の実験おいて試験し、応答性細胞系、例えばKPL4 乳房腫瘍細胞系(PIK3CAH1047R、HER2O/Eおよびホルモン
非依存的)においてPI3K-AKT-mTOR 経路の阻害を評価した。PI3K-AKT-mTOR軸のリン酸基質を、読取り値として使用して、経路阻害を
評価した。細胞を、96ウェル細胞培養プレート中で、60-80% コンフルエンシー/ウェルにて播種した。37℃で5% CO
2において終夜インキュベーションした後、細胞を、37℃で2時間の間化合物およびビヒクルを用いて処理した。その後、細胞を、分解緩衝液(150μl)中で溶解させて、T308
およびS473部位でのリン酸化-AKTおよびT70部位で
のp-4E-BP1のレベルを、この対応するAlphaScreen
(登録商標) SureFire
(登録商標) アッセイキット(Perkin Elmer:4E-BP1 Assay Kit Cat # TRG4E2S10K; Akt 1/2/3 p-Ser 473 #TGRA4S500 および Akt 1/2/3 p-Thr 308#TGRA3S500 ならびに IgG 検出キット#6760617M)を用いて、マニュアルに記載したとおりに決定した。全ての測定を少なくとも2回行い、独立した反復により確認した。
【0272】
あるいは、pAKT-S473を、製造者の指示書に従って、MULTI-SPOT
(登録商標)アッセイ系(Fa. Meso Scale Discovery, カタログ番号N41100B-1)の「Akt Duplex」を用いて測定した。各アッセイには、タンパク質抽出物(20μg)を使用し、1枚のウェルにおいて全AKTおよびp-AKT含量を同時に測定した。全ての測定を少なくとも2回行い、独立した反復により確認した。P-AKTについての値を、抽出物の全AKT含量と比較して、P-AKTレベルの%として表した。
【0273】
下記表は、本発明の選択された実施例について選択されたデータを示す。
【表7-1】
【表7-2】
【0274】
生物学的アッセイ4.0:腫瘍細胞増殖アッセイ
化合物を、72時間の薬物暴露の後の腫瘍細胞増殖を阻害する化合物の能力を測定する細胞基礎のアッセイにおいて試験した。細胞生存性を、Cell Titer−Glow
(登録商標)(CTG、Promega、カタログ番号G7571/2/3)を用いて決定した。このCell Titer-Glo
(登録商標) 発光細胞生存性キットは、培養中の生存可能な細胞数を決定する方法と同様の方法である。検出は、生存細胞からのATP量を測定するためのルシフェラーゼ反応に基づいている。細胞中のATP量は、細胞生存性と相関する。膜の完全性が喪失した後の数分以内に、細胞は、ATPを合成する能力も失い、内因性ATPasesは、あらゆる残存ATPを破壊する;このため、ATPレベルは急激に低下する。
【0275】
細胞を、MTP上で(Corning; #3603、黒色プレート、透明平底)、増殖培地(90 μL)中で、3000〜5000細胞/ウェル(細胞系に依存して)にて播いた。アッセイした各細胞系について、細胞を、t = 0時とt = 72時の時点で蛍光計測のために別々のプレート上に播種した。37℃での一晩のインキュベーションの後に、t=0サンプルについての化学発光値を、製品のプロトコールに従って、培地(10μl)およびCTG溶液(100μl)を添加した後に決定した。t = 72時点でのプレートを、細胞培養プレートに10倍の終濃度で増殖培地中に10μL添加して希釈された化合物により処理した。次いで、細胞を、72時間37℃でインキュベートした。t = 72 時間のサンプルについての化学発光値を決定した。データ分析のために、まとめると、24hのプレートからのデータを、100%増殖阻害(「Ci」)および阻害されない増殖としてDMSOコントロール(「C0」)を評価するために使用して、IC
50およびHill係数のためにMTS softwareパッケージを用いて分析した。参照化合物を標準物として使用して、実験を制御した。
【0276】
下記表は、本発明の選択された実施例について選択されたデータを示す。
【表8-1】
【0277】
実施例5.0−CaCO2透過性アッセイ
Caco-2 細胞(DSMZ Braunschweig, Germanyから購入)を、4.5 x 10
4細胞/ウェルの密度にて24ウェルインサートプレート(0.4 μm 孔サイズ)上に播種し、15日間、10% 子ウシ血清、1% GlutaMAX (100x, GIBCO)、100 U/ml ペニシリン、100μg/ml ストレプトマイシン(GIBCO)および1% 非必須アミノ酸(100 x)を加えたDMEM培地中で増殖させた。細胞を、37℃で、湿度5% CO
2大気中で維持した。培地を2-3日毎に交換した。透過アッセイを行う前に、該培養培地を、FCS不含のHepes-炭素転換緩衝液(pH 7.2)に置換した。単層の完全性を評価するために、経上皮電気抵抗(TEER)を測定した。試験化合物を、DMSOに予め溶解させて、2 μMの終濃度にて先端側(apical)または基底外側(basolateral)の区分に添加した。37℃でインキュベーションの2h前後に、試料を両方の区分から採取した。化合物含量の分析を、メタノール沈殿後に、LC/MS/MS分析により行った。透過性(Papp)を、先端から基底外側(A→B)方向と基底外側から先端(B→A)方向にて計算した。見かけの透過性を、以下の式を用いて計算した:
P
app = (V
r/P
o)(1/S)(P
2/t)
V
rがレシーバーチャンバー内での培地の体積である場合、P
oはt=0時のドナーシャンバー内での試験薬物の測定されたピーク領域であり、Sは単層の表面領域であり、P
2は、2時間のインキュベーション後のアクセプターチャンバー内の試験物質の測定されたピーク領域であり、tはインキュベーション時間である。基底外側(B)と先端(A)の流出比を、P
app B-Aを、P
app A-Bにより割って計算した。また、化合物の回収を計算した。アッセイコントロールとして、参照化合物を並行して分析した。
【0278】
実施例6.0−インビボでのラット薬物動態
インビボでの薬物動態試験のために、試験化合物を、雄のウィスターラットに、0.3〜1 mg/kgの用量で静脈内投与を行い、十分な許容量にて可溶化剤、例えばPEG400を含む溶液として処方して0.6〜10 mg/kgの用量で胃内投与を行った。
【0279】
静脈内投与後の薬物動態のために、試験化合物を、i.v.ボーラスとして与え、血液試料を、投薬後、2 分、8 分、15 分、30 分、45 分、1 h、2 h、4 h、6 h、8 h および 24 hに採取した。予測された半減期によって、追加の試料を、後の時点で(例えば、48 h、72 h)採取した。胃内投与後の薬物動態について、試験化合物を、絶食ラットに胃内投与し、血液試料を、投薬後の5分間、15分間、30分間、45分間、1時間、2 時間、4時間、6時間、8時間および24時間で採取した。予測された半減期によって、追加の試料を、後の時点で(例えば、48時、72時)で採取した。血液を、リチウム-ヘパリンチューブ (Monovetten
(登録商標), Sarstedt)に入れて、15分間3000 rpmで遠心分離した。上清(血漿)からアリコート(100 μL)を採取し、冷アセトニトリル(400 μL)の追加により沈殿させて、−20℃で一晩凍結させた。試料を、次いで溶かして、3000 rpmで4℃、20分間遠心分離した。上清のアリコートを、LCMS/MS検出によるAgilent 1200 HPLCシステムを用いて、分析試験のために採取した。PKパラメーターを、PK計算ソフトウェアを用いる非区分分析により計算した。
【0280】
i.v.後の濃度-時間プロファイルから得たPKパラメーター:CLplasma:試験化合物(L/kg/hで)の全血漿クリアランス;CLblood:試験化合物の全血液クリアランス:CLplasma*Cp/Cb (L/kg/hにて)、Cp/Cbが血漿および血液中の濃度比である。PKパラメーターは、i.g後の濃度の時間プロファイルから計算される:Cmax:最大血漿濃度(mg/Lにて);Cmaxnorm:投与した用量で割ったCmax(kg/Lにて);Tmax:Cmaxが観察された時点(hにて)。パラメーターを、i.v.およびi.g.の両方の濃度-時間プロファイルから計算した:AUCnorm:投与用量(kg*h/Lにて)で割ったt=0h〜無限数の濃度-時間曲線下面積(外挿される);AUC(0-tlast)norm:投与用量(kg*h/Lにて)で割ったt=0h〜血漿濃度を測定できた最終時点の濃度-時間曲線下面積;t1/2:終末半減期(hにて);F:経口バイオアベイラビリティー:静脈内投与後のAUCnormにより割った胃内投与後のAUCnorm(%にて)。
【0281】
当業者は、抗癌化合物のインビボでの効力を示す方法を知っている。説明のために、以下の実施例は、マウス異種移植モデルにおけるインビボ効力を定量する方法を記述する。当業者は、かかる原理を用いて別の腫瘍物質からモデルを得ることができる。
【0282】
実施例7.0作用試験のインビボでの異種移植片メカニズム
予測されたAKTタンパク質のリン酸化作用様式により、化合物が腫瘍において作用することを示すために、50 mg/kgの化合物を用いて1回処理されたPC3前立腺腫瘍において調査した。
【0283】
このために、PC3ヒト前立腺腫瘍を、無胸腺ヌードマウスに異種移植した。PC3腫瘍細胞を、10% FCSを含有する推奨培地中でATCCプロトコールに従って培養し、コンフルエンス以下(70%)の状態で移植のために回収した。50% Matrigelに懸濁した3 x 10
6 腫瘍細胞を、雄マウスの鼠径部に皮下移植した。腫瘍を、60-80 mm
2の予め決定されたサイズまで成長させた。腫瘍がほぼそのサイズとなったときに、この動物を処置群およびコントロール群(群数:9匹の動物)に無作為に分けて、処置を開始した。動物を、胃管により実施した50 mg/kgの化合物またはビヒクル/経口投与(p.o.)により1回処置した。各動物の処置は個々の体重を基準とする。処置後2、5および24時間後に、3匹の動物を各々屠殺して、PC3の腫瘍を摘出した。おおよそ5x5x5 mmの腫瘍試料を、プロテアーゼおよびホスファターゼ阻害剤の存在下において、Tissue Lyzer(Qiagen, Germany)を用いて、氷上でMSD分解緩衝液中に分解した。腫瘍組織からの抽出物中のp-AKT S473のレベルを、ELISAを基にしたアッセイにて分析した。このアッセイは、製品説明書に従い、MULTI-SPOT
(登録商標) アッセイ系(Fa. Meso Scale Discovery, Cat# N41100B-1)の「Akt Duplex」を基にする。各アッセイは、タンパク質抽出物(20μg)を使用して、全AKTおよびp-AKT含量を同時に1つのウェル内で測定した。全ての測定を、少なくとも二回行い、独立した反復測定により確認した。
【0284】
P-AKTについての値を、抽出物の全AKT含量と比較して、P-AKTレベルのパーセントとして表した。ビヒクル処置腫瘍を分析して、このモデルにおけるP-AKTの基底レベルを決定し、ビヒクルレベルに対する% P−AKTを決定するために正規化コントロールとして用いた。
【0285】
好ましい本発明の化合物は、このアッセイにおいて、ビヒクルレベルに対してP-AKT < 処置後2時間、より好ましくは処置後5時間、さらに好ましくは処置後24時間で30 %を示す。
【0286】
実施例7.1. インビボでの異種移植効力試験
化合物の治療効力および耐用性を決定するために、ヌードマウスに異種移植したPC3 前立腺腫瘍の腫瘍増殖を観察できる。マウスをビヒクルまたは化合物のいずれかにより処置した。
【0287】
このために、PC3異種移植を、上記のとおりに確立した。腫瘍を、25-35 mm
2の予め決定したサイズまで増殖させた。この腫瘍がおよそそのサイズになったときに、この動物を、処置群およびコントロール群(群数:8匹の動物)に無作為に分けて、処置を開始した。各動物の処置は、個々の体重に基づいて、胃挿管により経口投与(p.o.)を行った。経口投与容量はマウスにつき10 ml/kgである。マウスを50 mg/kg化合物により1日1回処置した。
【0288】
腫瘍応答を、キャリパーを用いて腫瘍領域(最長直径およびその垂線の生成)の決定により評価した。該動物の体重を、処置に関連のある毒性についての測定値として追跡した。腫瘍領域および体重の測定を、週に2-3回実施した。統計学的分析を、SigmaStat softwareを用いて評価した。分散の一方向分析を実施して、コントロールに対する相違をペアワイズ比較方法(Dunn方法)により比較した。T/C比(処置/コントロール)を、試験終了時の最終腫瘍量により計算した。