(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
タイムスロットを有する前記タイムスロットスケジュールを決定することにより、ビーコンフレームの送信と送信の間の前記タイムスロットスケジュールを決定するステップであって、各タイムスロットは、PPDU(physical layer convergence procedure protocol data unit)の少なくとも1つの送信期間にSIFS(short inter frame
space)を加えた時間期間である、ステップを更に有する請求項1に記載の方法。
ビーコン間隔を1より多いタイムスロットに分けることにより、ビーコンフレームの送信と送信の間の前記タイムスロットスケジュールを決定するステップであって、各タイムスロットは、PPDU(physical layer convergence procedure protocol data unit)の少なくとも1つの送信期間にSIFS(short inter frame space)を加え、肯定応答フレームの送信期間を加えた時間期間である、ステップを更に有する請求項1に記載の方法。
前記ビーコン及び前記第1の同期フレームを送信するアンテナ、を更に有し、前記メモリは、前記タイムスロットスケジュールを格納する、請求項6に記載の第1の無線通信装置。
前記MACレイヤロジックは、2以上の他の通信装置間の有意な衝突確率を決定し、前記2以上の他の通信装置によるアクセスの分配を決定し、前記アクセスの分配を示すフレームを生成し、及び前記フレームを送信するよう前記PHYレイヤロジックに指示する、ロジックを有する、請求項6に記載の第1の無線通信装置。
前記MACレイヤロジックは、タイムスロットを有する前記タイムスロットスケジュールを決定するロジックを有し、各タイムスロットは、PPDU(physical layer convergence procedure protocol data unit)の少なくとも1つの送信期間にSIFS(short inter frame space)を加え、肯定応答フレームの送信期間を加えた時間期間である、請求項6に記載の第1の無線通信装置。
前記第1の同期フレームを受信するステップは、6個以上の直交周波数分割多重シンボルを有する物理レイヤフレームを受信するのに応答して、前記チャネルに同期するステップを有する、請求項12に記載の方法。
前記媒体アクセス制御ロジックは、アクセスの分配を示す第2のビーコンフレームを受信し、前記アクセスの分配に基づくタイムスロットアクセスをメモリに格納し、他の同期フレームを受信するために前記タイムスロットアクセスにおいて前記居眠り状態から覚醒するロジックを有する、請求項16に記載の装置。
前記媒体アクセス制御ロジックは、第2のビーコンフレームを受信し、タイムスロット境界で別の同期フレームを受信するために前記居眠り状態から前記覚醒状態へ覚醒し、他の同期フレームの検出に失敗した後に前記チャネルと同期するためにパケットを待つロジックを有する、請求項16に記載の装置。
【発明を実施するための形態】
【0005】
以下は、添付の図面に示す新規な実施形態の詳細な説明である。しかしながら、提供される詳細の量は、記載の実施形態の予想される変形を制限するものではなく、むしろ、請求の範囲及び詳細な説明は添付の請求項により定められる全ての変更、等価物及び代替物を包含するものである。以下の詳細な説明は、当業者にこのような実施形態の理解を容易にし明確にすることを意図する。
【0006】
概して、ネットワークにある装置の通信を協調する実施形態が記載される。実施形態は、衝突を減少させるために無線通信装置の通信を協調するハードウェア及び/又はコードのようなロジックを有しても良い。多くの実施形態は、アクセスポイントにおいてスロットロジックを実施することにより通信を協調する。スロットロジックは、ビーコン間隔のためのタイムスロットスケジュールを決定しても良い。多くの実施形態では、スロットロジックは、タイムスロット境界においてチャネルがアイドルである場合に、該タイムスロット境界の各々におけるデータペイロードを有しないフレームのような短い同期フレームを送信する。幾つかの実施形態では、チャネルがビジーである場合、スロットロジックは、同期フレームを送信しない。幾つかの実施形態では、スロットロジックは、1又は複数の装置間の有意な衝突確率を決定し、衝突の機会を低減するために該装置の1又は複数にそれらのチャネルアクセスをビーコン間隔に跨って拡散させるよう指示する分配ロジックを有しても良い。
【0007】
更なる実施形態では、アクセスポイントに関連する基地局は、スロット境界で覚醒し、媒体に同期するために同期フレーム又は任意の他のパケットを待つ同期ロジックを有しても良い。このような実施形態は、基地局が同期フレームの受信に応答してチャネルに同期できるので、基地局の媒体同期時間を最小化することができる。多くの実施形態では、基地局は、電力消費を最小化するために、スロット境界の前に居眠り状態に留まり、覚醒(awake)状態において居眠り状態から覚醒しても良い。
【0008】
幾つかの実施形態では、スロットロジックは、チャネルにアクセスするときに基地局が特定の又は異なるタイムスロットを使用すべきであることを示す、チャネルへの基地局のアクセスの分配を受信し及び解釈するスロット選択ロジックを有しても良い。チャネルにおいて基地局間の有意な衝突確率が存在する場合、例えば同じスロット境界で覚醒する場合、アクセスポイントは、基地局に、それら基地局のチャネルアクセスをビーコン間隔に亘り拡散するよう指示して、衝突の機会を最小化しても良い。スロット選択ロジックは、指示を解釈して、特定の又は異なるタイムスロットを用い及び対応するタイムスロットを決定しても良い。その後、基地局は、覚醒し、アクセスポイントから(チャネルがアクセスポイント側でアイドルであることを意味する)同期フレームを受信しても良い。次に、基地局は、DIFS(distributed coordination function interframe space)又はAIFS(arbitration interframe space)及びバックオフの後にチャネルへのアクセスを開始し、パケットを送信しても良い。基地局は、アクセスポイントにより送信される同期フレームに同期されるので、基地局は、アクセスポイントにおいて他のデータ受信が存在しないことを決定でき、アクセスポイントへパケットを安全に送信できる。この処理は、基地局のチャネル同期時間を最小化し得る。例えば、チャネル同期時間は、基地局が同期フレームを受信するために費やす時間であっても良い。
【0009】
他方で、基地局がスロット境界で覚醒し同期フレームを検出しない場合、これはチャネルがアクセスポイント側でビジーであることを意味し、基地局はチャネルに同期するためにパケットを待っても良い。この処理は、アクセスポイント側における起こり得る衝突を防ぐことができる。
【0010】
種々の実施形態は、装置の通信を協調することに関連する異なる技術的問題を解決するために設計されても良い。例えば、幾つかの実施形態は、基地局をチャネルに同期させるような1又は複数の技術的問題を解決するために設計されても良い。基地局をチャネルに同期させる技術的問題は、アクセスポイントが別の基地局と通信しているか否かを基地局に通知することを含み得る。
【0011】
上述のような異なる技術的問題は、1又は複数の異なる実施形態により解決され得る。例えば、基地局をチャネルに同期させることを解決するために設計される幾つかの実施形態は、ビーコンフレームの送信と送信の間にタイムスロットを確立するような1又は複数の技術的手段により、基地局をチャネルに同期させても良い。アクセスポイントが別の基地局と通信しているか否かを基地局に通知するよう設計される更なる実施形態は、対応するスロット境界で同期フレームを送信するような1又は複数の異なる技術的手段により、アクセスポイントが別の基地局と通信しているか否かを基地局に通知しても良い。他の利用可能な情報に基づきビーコン間隔中にタイムスロットを確立し得る更なる実施形態は、1より多いタイムスロットに亘りチャネルのアクセスを拡散させるよう基地局に指示するような1又は複数の異なる技術的手段により、ビーコン間隔中にタイムスロットを確立しても良い。
【0012】
幾つかの実施形態は、IEEE(Institute of Electrical and Electronic Engineers)802.11ahシステムのために1MHzのチャネル帯域幅を実装する。このような実施形態における最低データレートは、約6.5メガビット毎秒(Mbps)を20で除算した325キロビット毎秒(Kbps)であっても良い。2回反復コーディングが用いられる場合、最低データレートは162.5Kbpsまで下がる。多くの実施形態では、ビーコン及び制御フレームの送信のために、最低PHYレートが用いられる。データレートの低下は送信範囲を増大し得るが、パケットを送信するために遙かに長い時間を要する。一実施形態によると、プロトコルの効率は、小型バッテリー式無線装置(例えばセンサ)が、非常に低い電力消費で、Wi−Fiを用いて例えばインターネットに接続できるようにしても良い。
【0013】
幾つかの実施形態は、Wi−Fi(Wireless Fidelity)ネットワークの偏在性(ubiquity)を利用して、ユニークな特徴の中でも特に、非常に低い電力消費を要求する場合の多い新しいアプリケーションを可能にしても良い。Wi−Fiは、通常、IEEE802.11−2007、IEEE Standard for Information technology−Telecommunications and information exchange between systems−Local and metropolitan area networks−Specific requirements−Part11:Wireless LAN Medium Access Control (MAC) and Physical Layer (PHY) Specifications (http://standards.ieee.Org/getieee802/download/802.11−2007.pdf)及び他の関連する無線規格を実装する装置を表す。
【0014】
幾つかの実施形態は、セルラオフローディング装置、ルータ、スイッチ、サーバ、ワークステーション、ノートブック、モバイル装置(ラップトップ、スマートフォン、タブレット、等)のようなアクセスポイント(AP)及び/又はAPのクライアント装置又は他の基地局(STA)、並びにセンサ、メータ、コントローラ、機器、モニタ、電気製品、等を有する。幾つかの実施形態は、例えば、屋内及び/又は屋外の「スマート」グリッド及びセンササービスを提供しても良い。例えば、幾つかの実施形態は、特定領域内にある1又は複数の家の電気、水道、ガス及び/又は他の設備の使用量を計測し、及びこれらのサービスの使用量を計測支局へ無線で送信するセンサからデータを収集するために計測基地局を提供しても良い。更なる実施形態は、転倒検出、薬瓶監視、体重監視、睡眠時無呼吸、血糖レベル、心調律、等のような健康管理に関連するイベント及び患者の生体的兆候を監視するために、家庭での健康管理、診療所、又は病院のセンサからデータを収集しても良い。このようなサービスのために設計される実施形態は、通常、IEEE802.11n/acシステムで提供される装置よりも非常に低いデータレート及び非常に低い(超低)電力消費を必要とする。
【0015】
本願明細書に記載のロジック、モジュール、装置及びインタフェースは、ハードウェア及び/又はコードで実装されても良い機能を実行しても良い。ハードウェア及び/又はコードは、該機能を達成するために設計されるソフトウェア、ファームウェア、マイクロコード、プロセッサ、状態機械、チップセット、又はそれらの組合せを有しても良い。
【0016】
実施形態は、無線通信を容易にし得る。幾つかの実施形態は、そのような装置間の相互作用を実現するために、Bluetooth(登録商標)、WLAN(wireless local area network)、WMAN(wireless metropolitan area network)、WPAN(wireless personal area network)、セルラネットワーク、ネットワーク内通信、メッセージングシステム、及びスマート装置のような低電力無線通信を有しても良い。さらに、幾つかの無線の実施形態は単一のアンテナを組み込んでも良く、一方で他の実施形態は複数のアンテナを利用しても良い。1又は複数のアンテナは、無線波を送信及び/又は受信するために、プロセッサ及び無線機と結合しても良い。例えば、MIMO(multiple−input and multiple−output)は、通信性能を向上させるために送信機と受信機の両方で複数のアンテナを介して信号を伝達する無線チャネルを使用する。
【0017】
以下に記載する特定の実施形態のうちの幾つかは、特定の構成を有する実施形態を参照するが、当業者は、本開示の実施形態が同様の課題又は問題を有する他の構成と共に有利に実施されても良いことを理解する。
【0018】
図1Aを参照すると、無線通信システム1000の一実施形態が示される。無線通信システム1000は、有線及び無線でネットワーク1005に接続されても良い通信装置1010を有する。通信装置1010は、ネットワーク1005を介して複数の通信装置1030、1050、及び1055と無線で通信しても良い。通信装置1010は、アクセスポイントを有しても良い。通信装置1030、1030、1050は、センサ、消費者電子装置、個人向けモバイル装置、等のような低電力通信装置を有しても良い。例えば、通信装置1010は、民家の近所の水道消費のための計測支局を有しても良い。近所にある家の各々は、通信装置1030、1050及び1055のようなセンサを有しても良く、通信装置1030、1050及び1055は、水道メータ使用量メータと統合され又はそれに結合されても良い。
【0019】
幾つかの実施形態では、通信装置1010は、ビーコン間隔中のタイムスロットを決定し及び該タイムスロットを通信装置1010に関連付けられる又は通信装置1010との関連付けを要求する通信装置1030、1050及び1055のような装置へ送信するスロットロジックを有しても良い。タイムスロットは、タイムスロット境界を有しても良く、基地局からの最大PPDU(physical layer convergence procedure protocol data unit)送信の少なくとも1つの送信時間、SIFS(short inter frame space)、及びアクセスポイントからのACK(acknowledgement)送信の時間長を有しても良い。更なる実施形態では、タイムスロットは、ネットワークでの平均若しくは中間PPDU送信又はネットワークでの最大PPDU送信のような少なくとも1つのPPDU送信にSIFSを加えた送信時間期間を有する境界を有しても良い。そして、更に他の実施形態では、タイムスロットは、少なくとも1つのPPDU送信又は1より少ないのPPDU送信の送信のための時間期間であっても良い。多くの実施形態では、スロットロジック1015は、メモリ1011にタイムスロット情報を格納しても良い。
【0020】
幾つかの実施形態では、スロットロジック1015は、物理レイヤロジック1019に、1又は複数のビーコンフレーム1014の送信の中のタイムスロット境界のようなタイムスロット情報を、通信装置1010に関連する全ての装置へ送信するよう指示しても良い。更なる実施形態では、スロットロジック1015は、ビーコンフレーム1014の送信と送信の間のタイムスロット境界で同期フレームも送信しても良い。各タイムスロット境界では、チャネルがアイドルであり、通信装置1010(AP)は通信装置1030、105、及び1055のような基地局(STA)のうちの1つと通信していない。例えば、通信装置1010は、DCF(distributed coordination function)ルールに従っても良い。IEEE802.11媒体アクセス制御(medium access control:MAC)の基本的アクセス方法は、CSMA/CA(carrier sense multiple access with collision avoidance)として知られるDCFである。DCFは、IBSS(independent basic service set)及びインフラネットワーク構成の両方の範囲内で使用するために、APを含む全てのSTAに実装されても良い。DCFルールに従うために、通信装置1010は、別のSTAが送信しているかどうかを決定するためにチャネル(又は媒体)を検知しても良い。チャネルがビジーであると決定されない場合、送信は進められても良い。CSMA/CA分散型アルゴリズムは、最小指定期間のギャップが連続するフレームシーケンス間に存在することを義務付ける。したがって、通信装置1010は、同期フレームを送信しようと試みる前に、この要求される期間の間、チャネルがアイドルであることを保証できる。
【0021】
同期フレームは、チャネルが現在アイドルであることを示す又はそのことの指示として解釈されるフレームであっても良く、基地局をチャネルに同期させるためのトレーニングシーケンスを含んでも良い。幾つかの実施形態では、同期フレームは、MACサブレイヤフレームをペイロードとして含まない物理レイヤ(physical layer:PHY)フレームを有しても良い。例えば、通信装置1010のMACサブレイヤロジック1018は、PHYロジック1019に、同期フレームを送信するよう指示しても良い。しかし、MACサブレイヤロジック1018は、パケットに含むためにMACフレームを提供しなくても良い。
【0022】
多くの実施形態では、ペイロードデータを有しない同期フレームは、6個の直交周波数分割多重(orthogonal frequency division multiplexing:OFDM)シンボルを有しても良い。例えば、スロットサイズが約0ミリ秒の長さである場合、同期フレームの長さは、シンボル長、例えば40マイクロ秒の6シンボル倍であり、例えば合計240マイクロ秒であっても良い。このような実施形態は、タイムスロット境界での同期フレームの送信のために、オーバヘッドで例えば1.2パーセントを通信トラフィックに追加し得る。
【0023】
他の実施形態では、同期フレームは、より多くの又はより少ないシンボルを有しても良く、このような実施形態の幾つかでは、同期フレームは、ペイロードとしてMAC PDU(MAC protocol data unit)を有しても良い。
【0024】
通信装置1030のような基地局では、データを通信装置1010へ送信するために、低電力消費状態から覚醒することを決定しても良い。幾つかの実施形態では、通信装置1030、1050、1055のような基地局は、それぞれ、タイムスロット境界で居眠り状態から覚醒状態に覚醒することを決定し、チャネルに同期するために同期フレームを受信するために、及びチャネルに同期した後に通信装置1010へパケットを送信するために、スロットロジック1034、1051、1056を有しても良い。幾つかの実施形態では、同期フレームの送信はチャネルがアイドルであることを示すので、通信装置1030は、同期フレームを受信するとチャネルに同期しても良い。
【0025】
幾つかの状況では、アクセスポイントに関連付けられた1より多い基地局のスロットロジックは、アクセスポイントへパケットを送信するために同じタイムスロット境界で覚醒することを決定しても良い。多くの実施形態では、通信装置1010のようなアクセスポイントは、1又は複数の基地局に関連する通信有意な衝突確率を決定し、及び衝突の発生を軽減するためにチャネルアクセスを拡散させるよう基地局に指示する分配ロジックを有しても良い。例えば、通信装置1010は、衝突が検出された場合に、1より多い衝突が検出された場合に、1より多い衝突が所定の時間期間内に検出された場合に、1より多い衝突が同じ基地局による通信に関連する場合に、衝突が5パーセントより高い発生確率を有する場合に、衝突が10パーセントより高い発生確率を有する場合に、衝突が50パーセントより高い発生確率を有する場合に、衝突が75パーセントより高い発生確率を有する場合に、基地局の大部分が送信のために同じタイムスロットを選択する場合に、有意な衝突確率を決定しても良い。
【0026】
衝突の有意な発生確率を決定した後に、分配ロジックは、通信装置1010に関連付けられた基地局によるアクセスを拡散させるために、基地局アクセス分配を決定しても良い。幾つかの実施形態では、基地局アクセス分配は、有意な衝突確率に関連する1又は複数の基地局による通信に影響を与え得る。更なる実施形態では、基地局アクセス分配は、通信装置1010に関連付けられた全ての基地局による通信に影響を与え得る。幾つかの実施形態では、分配ロジックは、衝突の確率又は検出に基づき、関連する基地局の各々を特定のタイムスロットに割り当てても良く、及び初めの配置の後に更なる衝突が発生した場合に配置を更新しても良い。例えば、通信装置1010に関連する基地局によるアクセスを拡散するために基地局アクセス分配を生成した後に、通信装置1010の分配ロジックは、特定の基地局と1又は複数の他の基地局との間で、衝突を検出し又は有意な衝突確率を決定しても良い。これに応答して、分配ロジックは、特定の基地局のための異なるタイムスロットへの新しい又は更新された配置を決定し、及び更新された基地局アクセス分配を基地局へ1又は複数の連続フレームで送信しても良い。
【0027】
通信装置1030が覚醒し、通信装置1010から同期フレーム(AP側でチャネルがアイドルであることを意味する)を受信する場合、通信装置1030は、DIFS(又はAIFS)及び次にバックオフで開始することによりチャネルへのアクセスを開始する。その後、通信装置1010は、パケットを送信しても良い。通信装置1030が通信装置1010により送信された同期フレームに同期されて以来、通信装置1030は、通信装置1010において他のデータ受信が存在しないことを決定しても良い。したがって、通信装置1030は、チャネルにアクセスするための同期時間を最小化しながら、通信装置1010へパケットを安全に送信できる。
【0028】
他方で、通信装置1030がスロット境界で覚醒し且つ同期フレームを受信しない場合、通信装置1010側でチャネルはビジーであっても良い。したがって、通信装置1030は、通信装置1010側で起こり得る衝突を防ぐ又は低減するために、ProbeDelay時間の間、チャネルに同期するためにパケットを待っても良い。
【0029】
多くの実施形態では、通信装置1010は、データオフローディングを実現しても良い。例えば、低電力センサである通信装置は、例えば計測基地局へのアクセスを待つ際に及び/又は帯域幅の利用可能性を増大する際に消費される電力消費を低減する目的で、例えばWi−Fi、別の通信装置、セルラネットワーク、等を介して通信するためにデータオフローディングスキームを有しても良い。計測基地局のようなセンサからデータを受信する通信装置は、ネットワーク1005の輻輳を低減する目的で、例えばWi−Fi、別の通信装置、セルラネットワーク、等を介して通信するために、データオフローディングスキームを有しても良い。
【0030】
ネットワーク1005は、多数のネットワークの相互接続を表しても良い。例えば、ネットワーク1005は、インターネットのような広域ネットワーク又はイントラネットに結合されても良く、1又は複数のハブ、ルータ又はスイッチを介して有線又は無線で相互接続されるローカル装置を相互接続しても良い。本実施形態では、ネットワーク1005は、通信装置1010、1030、1050、1055を通信可能に結合する。
【0031】
通信装置1010及び1030は、メモリ1011及び1031と、MACサブレイヤロジック1018及び1038と、をそれぞれ有する。メモリ1011及び1031は、DRAM(Dynamic Random Access Memory)、ROM(read only memory)、バッファ、レジスタ、キャッシュ、フラッシュメモリ、ハードディスクドライブ、固体ドライブ、等のような記憶媒体を有しても良い。メモリ1011及び1031は、管理フレームのようなフレーム、及び/又はフレーム構造を格納しても良い。多くの実施形態では、メモリ1011及び1031は、ビーコンフレーム、関連付け要求フレーム、及び関連付け応答フレームのような管理フレームを格納しても良い。これらのフレームは、IEEE802.11で特定される標準フレーム構造の構造に基づくフィールドを有しても良い。
【0032】
図1Bは、同期フレームのPPDU(physical layer protocol data unit)1060の一実施形態を示す。PPDU1060は、
図1Aの通信装置1010、1030、1050、1055のような無線通信装置間の通信を確立するためのプリアンブル構造1062を有する。PPDU1060は、プリアンブル構造1062を有しても良い。プリアンブル構造1062は、単一のMIMO(multiple input, multiple output)ストリームのための直交周波数分割多重(orthogonal frequency division multiplexing:OFDM)トレーニングシンボルを含み、その次に単一のフィールドが続き、その次に追加MIMOストリームのための追加OFDMトレーニングシンボルが続く。プリアンブル構造1062の次に、データペイロードが続いても良い。特に、PPDU1060は、STF(short training field)1064、LTF(long training field)1066、SIG1068、追加LTF1069、及びデータ1070を有しても良い。STF1064は、0.8マイクロ秒(μs)のN倍の長さである10個の短いトレーニングシンボルのような多数の短いトレーニングシンボルを有しても良い。ここで、Nは20MHzチャネル空間からのダウンクロック係数を表す整数である。例えば、タイミングは、10MHzチャネル空間では2倍である。20MHzチャネル空間におけるSTF1064の合計時間フレームは、8μsのN倍である。
【0033】
LTF1066は、GI(guard interval)シンボル及び2個の長いトレーニングシンボルを有しても良い。GIシンボルは、1.6のN倍の期間を有し、長いトレーニングシンボルの各々は、20MHzチャネル空間で3.2のN倍の期間を有しても良い。20MHzチャネル空間におけるLTF1066の合計時間フレームは、8μsのN倍である。
【0034】
SIG1068は、0.8μsのN倍の位置にGIシンボルを、及び7.2μsのN倍の位置に信号フィールドシンボルを有しても良い。本実施形態では、同期フレームは、追加LTF1069を有しても良い。追加LTF1069は、必要な場合には、20MHzチャネル空間で4μsのN倍の位置に、追加MIMOストリームのために1又は複数のLTFシンボルを有しても良い。データ1070は、1又は複数のMPDU(MAC sublayer protocol data unit)を有しても良く、1又は複数のGIを有しても良い。例えば、データ1070は、20MHzチャネル空間で0.8μsのN倍の位置に1つのGIシンボルを含み20MHzチャネル空間で3.2μsのN倍の位置にペイロードデータが続く1又は複数のシンボルセットを有しても良い。
【0035】
図1Cは、データペイロードを有しない(no data payload:NDP)同期フレームのPPDU(physical layer protocol data unit)1080の代替の実施形態を示す。PPDU1080は、
図1Aの通信装置1010、1030、1050、1055のような無線通信装置間の通信を確立するためのプリアンブル構造1082を有する。PPDU1080は、単一のMIMO(multiple input, and multiple output)ストリームのための直交周波数分割多重(orthogonal frequency division multiplexing:OFDM)トレーニングシンボルとその次に続く信号フィールドを含むプリアンブル構造1082を有しても良い。特に、PPDU1080は、STF(short training field)1064、LTF(long training field)1066、SIG1068を有しても良い。
【0036】
図1Dは、
図1Aの無線通信装置1010、1030、1050、1055のような無線通信装置間の通信のための管理フレーム1100の一実施形態を示す。管理フレーム1100は、MACヘッダ1101、フレーム本体1114、FCS(frame check sequence)フィールド1126を有しても良い。MACヘッダ1101は、フレーム制御フィールド1102及び他のMACヘッダフィールド1108を有しても良い。フレーム制御フィールド1102は、2オクテットであっても良く、管理タイプ及び例えばビーコンフレームサブタイプのようなフレームのタイプ及びサブタイプを識別しても良い。他のMACヘッダフィールド1108は、例えば、1又は複数のアドレスフィールド、識別情報フィールド、制御フィールド、等を有しても良い。
【0037】
幾つかの実施形態では、管理フレーム1100は、フレーム本体1114を有しても良い。フレーム本体1114は、可変オクテット数であっても良く、データエレメント、制御エレメント又はパラメータ及び能力を有しても良い。本実施形態では、フレーム本体1114は、タイムスロット境界フィールド1120を有する。タイムスロット境界フィールド1120は、装置がチャネルにアクセスしチャネルに同期化されるために、ビーコン間隔のための1又は複数のタイムスロットの指示を有しても良い。
【0038】
図1Eは、
図1Aの無線通信装置1010、1030、1050、1055のような無線通信装置間の通信のための管理フレーム1200の一実施形態を示す。管理フレーム1200は、MACヘッダ1201、フレーム本体1214、FCS(frame check sequence)フィールド1226を有しても良い。MACヘッダ1201は、フレーム制御フィールド1202及び他のMACヘッダフィールド1208を有しても良い。フレーム制御フィールド1202は、2オクテットであっても良く、管理タイプ及び例えばビーコンフレームサブタイプのようなフレームのタイプ及びサブタイプを識別しても良い。他のMACヘッダフィールド1208は、例えば、1又は複数のアドレスフィールド、識別情報フィールド、制御フィールド、等を有しても良い。
【0039】
幾つかの実施形態では、管理フレーム1200は、フレーム本体1214を有しても良い。フレーム本体1214は、可変オクテット数であっても良く、データエレメント、制御エレメント又はパラメータ及び能力を有しても良い。本実施形態では、フレーム本体1214は、基地局アクセス分配フィールド1220を有する。基地局アクセス分配フィールド1220は、チャネルでのビーコンフレーム間隔同士の間のタイムスロットに亘り1又は複数の基地局の配置の分配の指示を有しても良い。幾つかの実施形態では、タイムスロット境界フィールド1120のようなタイムスロット境界フィールドは、フレーム本体1214に含まれても良い。
【0040】
図1Fは、
図1Aに示したシステムの
図1Dに示したタイムスロット境界のようなタイムスロット境界1310を有するビーコン1300間隔の一実施形態を示す。ビーコン1300間隔は、ビーコン1300同士の間の時間期間を有しても良い。ビーコン1300間隔の間、通信装置1010のようなアクセスポイントは、チャネルがアイドルである各スロット境界において、同期フレーム1310を送信しても良い。
【0041】
本実施形態では、APに関連する基地局は、タイムスロット境界1320において居眠り状態から覚醒状態に覚醒し1330、通信装置1010から同期フレーム1340を受信する。基地局は、タイムスロット境界で覚醒した後に、DIFS(distributed (coordination function) inter frame space)又は任意のAIFS(arbitration inter frame space)及びランダムバックオフのようなバックオフでチャネルへのアクセスを開始することにより、DCF(distributed coordination function)ルールに従っても良い。その後、基地局はデータを送信しても良く、通信装置1010のようなアクセスポイントは、ACK(acknowledgement)でデータの受信に応答しても良い。
【0042】
図1Fは、
図1Aに示したシステムのタイムスロット境界1410を有するビーコン1400間隔の一実施形態を示す。第2のスロット境界で、基地局Xは、DCFルールに従ってチャネルへのアクセスを開始する。基地局Xは、データを送信する前に、DIFS及びバックオフで開始しても良い。データ送信は、後続のスロット境界1430を過ぎて継続する。したがって、チャネルは、後続のスロット境界1430においてビジーであり、APはスロット境界1430において同期フレームを生成も送信もしない。基地局Nは
、スロット境界1430で同期フレームを受信する
ために覚醒するが、同期フレームを受信しない。したがって、基地局Nは、チャネルに同期するために別のパケットを受信するのを待つ。この別のパケットは、データの受信に肯定応答するために、APにより基地局Xへ送信されるACK(acknowledgement)である。
【0043】
APが肯定応答(acknowledgement:ACK)を送信した後、基地局Nは、APから送信されたACK内のNAV(network allocation vector)に基づき、チャネルに同期する。次に、基地局Nは、APへデータを送信し始め、後続のタイムスロット境界の前にACKを受信する。
【0044】
図1Hは、
図1Aに示したスロットロジック1015のようなスロットロジック1500の一実施形態を示す。スロットロジック1500は、ビーコン間隔をタイムスロットに分けるタイムスロットスケジュールを決定しても良い。多くの実施形態では、スロットロジック1500は、PPDU(physical layer convergence procedure protocol data unit)の少なくとも1つの送信期間にSIFS(short inter frame space)を加え、ACK(acknowledgement)フレームの送信期間を加えた時間期間になるよう、各タイムスロットを決定しても良い。幾つかの実施形態では、スロットロジック1500は、PPDUの少なくとも1つの送信期間にSIFSを加えた時間期間になるよう各タイムスロットを決定しても良い。幾つかの実施形態では、PPDUの送信のための時間期間は、BSS(basic service set)内のPPDUのための最大送信期間であっても良い。他の実施形態では、PPDUの送信のための時間期間は、BSS内のPPDUのための中間又は平均送信期間であっても良い。
【0045】
スロットロジック1500は、分配ロジック1505を有しても良い。分配ロジック1505は、2以上の通信装置間の有意な衝突確率を決定し、2以上の通信装置によるアクセスの分配を決定し、アクセスの分配を示すフレームを生成し、フレームを通信装置1030、1050、1055のような2以上の通信装置へ送信するよう物理レイヤロジックに指示する。例えば、分配ロジック1505は、BSS内で装置からの通信との衝突を検出しても良い。幾つかの実施形態では、分配ロジック1505は、衝突が有意な衝突確率を示すことを決定しても良い。更なる実施形態では、1より多い衝突、又は同じ装置に関連する1より多い衝突は、有意な衝突確率を表しても良い。
【0046】
幾つかの実施形態では、分配ロジック1505は、必ずしも衝突を検出することなく、有意な衝突確率を決定しても良い。例えば、分配ロジック1505は、装置数、装置種類、装置から受信される信号の相対強度、チャネル上のトラフィック量、非周期的トラフィック量、周期的トラフィック量、等のような要因を決定しても良い。
【0047】
これらの要因の1若しくは複数又は全部に基づき、分配ロジック1505は、衝突確率を計算しても良い。幾つかの実施形態では、衝突確率が僅かでない場合、確率は有意であると考えられても良い。幾つかの実施形態では、有意な確率は、少なくとも1パーセントの確率を有しても良い。幾つかの実施形態では、パーセンテージは50パーセントより高くても良い。更なる実施形態では、有意な確率のパーセンテージは、90パーセントより高く又は99パーセントより高くても良い。
【0048】
図1Iは、
図1Aに示した同期ロジック1034のような同期ロジック1600の一実施形態を示す。幾つかの実施形態では、同期ロジック1600は、タイムスロットスケジュールを示すアクセスポイントからの第1のビーコンフレームを受信しても良い。タイムスロットスケジュールは、ビ―コンフレームの送信と送信の間の1又は複数のタイムスロットを示しても良い。次に、同期ロジック1600は、居眠り状態から覚醒状態へ覚醒して、タイムスロットの境界で第1の同期フレームを受信し、物理レイヤロジックから第1の同期フレームの受信の指示を受信し、それに応答して、アクセスポイントへパケットを送信するためにチャネルのアクセスを開始しても良い。幾つかの実施形態では、同期ロジック1600は、アクセスポイントから第2のビーコンフレームを受信し、居眠り状態から覚醒状態へ覚醒してタイムスロット境界で別の同期フレームを受信し、別の同期フレームの検出に失敗した後にチャネルと同期するためにパケットを待つロジックを有しても良い。
【0049】
幾つかの実施形態では、同期ロジック1600は、基地局アクセスの分配を示すビーコンフレームを受信し、アクセスの分配に基づきタイムスロットアクセスをメモリに格納し、別の同期フレームを受信するためにタイムスロットアクセスのときに居眠り状態から覚醒するスロット選択ロジック1605を有しても良い。例えば、基地局は、基地局とアクセスポイントとの間の通信中に、ネットワークにある別の装置との衝突を有しても良い。アクセスポイントは、基地局がチャネルに再びアクセスするとき、別の衝突の有意な確率が存在すると決定しても良い。したがって、アクセスポイントは、基地局アクセスの分配を生成し、ネットワークの装置へ送信しても良い。基地局アクセスの分配は、基地局が5番目のタイムスロットのような特定のタイムスロットでチャネルにアクセスすべきであるという指示を含み、又は基地局が1番目のタイムスロットの後のタイムスロット中にチャネルにアクセスすべきであるという指示を有しても良い。スロット選択ロジック1605は、分配を受信し、基地局が1番目のタイムスロット以外のタイムスロット中にチャネルにアクセスすべきであると決定し、このような指示をメモリに格納しても良い。次に、スロット選択ロジック1605は、2番目のタイムスロットを、次のビーコン間隔中にチャネルにアクセスすべきタイムスロットとして選択しても良い。そして、2番目のタイムスロットで、スロット選択ロジック1605は、同期フレームを受信するために、基地局を居眠り状態から覚醒状態へ覚醒させても良い。
【0050】
再び
図1Aを参照すると、MACサブレイヤロジック1018、1038は、通信装置1010、1030のデータリンクレイヤのMACサブレイヤの機能を実装するロジックを有しても良い。MACサブレイヤ1018、1038は、管理フレーム、データフレーム、及び制御フレームのようなフレームを生成しても良く、フレーム1014を送信するためにPHYロジック1019、1039と通信しても良い。PHYロジック1019、1039は、フレーム1014のようなフレームに基づきPPDU(physical layer protocol data unit)を生成しても良い。より具体的には、フレームビルダ1013及び1033はフレームを生成し、PHYロジック1019、1039はフレームをプリアンブルでカプセル化して、通信機(RX/TX)1020及び1040のような物理レイヤ装置を介して送信するためにPPDUを生成しても良い。
【0051】
フレーム1014は、MSDU(MAC layer Service Data Unit)としても表され、管理フレームを有しても良い。例えば、フレームビルダ1013は、サポートされるデータレート、プライバシ設定、QoS(quality of service)、省電力機能、クロスサポート、及び通信装置1030にネットワークを識別させるネットワークのSSID(service set identification)のような能力を有するとして通信装置1010を識別するために、ビーコンフレームのような管理フレームを生成しても良い。幾つかの実施形態では、各ビーコンフレーム又は決定されたビーコンフレーム数は、
図1Dのタイムスロット境界フィールド1120及び
図1Eの基地局アクセス分配フィールド1220のようなタイムスロット情報エレメント及び/又は基地局アクセス分配情報エレメントを有しても良い。更なる実施形態では、PHYロジック1019は、MACサブレイヤロジック1018からの指示に応答して、同期フレームを生成し、タイムスロット境界で送信しても良い。
【0052】
通信装置1010、1030、1050及び1055は、それぞれ、通信機1020及び1040のような通信機を有しても良い。各通信機1020、1040は、RF送信機とRF受信機とを含む無線機1023、1043を有する。各RF送信機は、電磁放射によるデータ送信のために、RF周波数にデジタルデータを乗せる。RF受信機は、RF周波数で電磁エネルギを受信し、そこからデジタルデータを抽出する。
【0053】
図1Aは、例えば、4個の空間ストリームを有するMIMO(Multiple−Input, Multiple−Output)システムを含む多数の異なる実施形態を示し、通信装置1010、1030、1050及び1055のうちの1又は複数がSISO(Single−Input, Single−Output)システム、SIMO(Single−Input, Multiple−Output)システム、及びMISO(Multiple−Input, Single−Output)システムを含む単一のアンテナを備える受信機及び/又は送信機を有する縮退したシステムを示し得る。
【0054】
多くの実施形態では、通信機1020及び1040は、直交周波数分割多重(orthogonal frequency division multiplexing:OFDM)を実装する。OFDMは、複数のキャリア周波数にデジタルデータを符号化する方法である。OFDMは、デジタルマルチキャリア変調方法として用いられる周波数分割多重方式である。多数の空間的に近い直交サブキャリア信号が、データを伝達するために用いられる。データは、各サブキャリアに1つずつ、幾つかの並行するデータストリーム又はチャネルに分割される。各サブキャリアは、低シンボルレートで変調スキームにより変調され、全体のデータレートは、同じ帯域幅の中で従来の単一キャリア変調方式と同様に維持される。
【0055】
OFDMシステムは、データ、パイロット、ガード及び無効化を含む機能のために、幾つかのキャリア、又は「トーン」を用いる。データトーンは、チャネルのうちの1つを介して、送信機と受信機との間で情報を転送するために用いられる。パケットトーンは、チャネルを維持するために用いられ、時間/周波数及びチャネル追跡に関する情報を提供しても良い。ガードインターバルは、マルチパス歪みから生じ得るISI(inter−symbol interference)を回避するために、送信中にSTF(short training field)シンボル及びLTF(long training field)シンボルのようなシンボル間に挿入されても良い。ガードトーンは、信号をスペクトルマスクに一致させるのを助ける。直流成分(DC)の無効化は、直流変換受信機の設計を簡略化するために用いられても良い。
【0056】
幾つかの実施形態では、通信装置1010は、任意で、破線により示されるようなデジタルビーム形成器(Digital Beam Former:DBF)1022を有する。DBF1022は、無線機1023、1043を介してアンテナアレイ1024の要素に適用されるべき信号に、情報信号を変換する。アンテナアレイ1024は、個々の別個に励起可能なアンテナ要素のアレイである。アンテナアレイ1024の要素に適用される信号は、アンテナアレイ1024に1乃至4個の空間チャネルを放射させる。したがって、各空間チャネルは、通信装置1030、1050及び1055のうちの1又は複数に情報を伝達しても良い。同様に、通信装置1030は、通信装置1010から信号を受信し及び通信装置1010へ信号を送信するために通信機1040を有する。通信機1040は、アンテナアレイ1044、及び任意でDBF1042を有しても良い。
【0057】
図2は、フレームを生成し、通信し、送信し、受信し、通信し、及び解釈する装置の一実施形態を示す。装置は、媒体アクセス制御(medium access control:MAC)サブレイヤロジック201に結合される通信機200を有する。MACサブレイヤロジック201は、管理フレームのようなフレームを決定し、物理レイヤ(physical layer:PHY)ロジック250へフレームを送信しても良い。PHYロジック250は、プリアンブルを決定し通信機200を介して送信するためにプリアンブルでフレームをカプセル化することにより、PPDU(physical layer convergence procedure protocol data unit)を決定しても良い。
【0058】
多くの実施形態では、MACサブレイヤロジック201は、フレーム又はMPDU(MAC protocol data unit)を生成するためにフレームビルダ202を有しても良い。次に、MACサブレイヤロジック201は、応答フレームを受信し、パースし、解釈しても良い。多くの実施形態では、MACサブレイヤロジック201は、受信パケットの時間長、ネットワーク内の基地局の種類(センサ型装置、セルラオフローディング装置、又は両方の種類の混合)、又は利用可能な他の情報の統計に基づき、基地局アクセス分配を決定するためのロジックを有しても良い。次に、MACサブレイヤロジック201は、基地局アクセス分配を有するビーコンフレームのような管理フレームを生成し、管理フレームを送信するようPHYロジック250に指示しても良い。
【0059】
他の実施形態では、MACサブレイヤロジック201は、管理フレーム内のAPからのタイムスロット情報及び基地局アクセス分配情報を受信し及び解釈し、又はAPへ基地局の種類(センサ型装置、セルラオフローディング装置、又は他の装置種類)若しくは他の情報を送信するためのロジックを有しても良い。
【0060】
PHYロジック250は、データユニットビルダ203を有しても良い。データユニットビルダ203は、プリアンブルを決定しても良い。PHYロジック250は、プリアンブルでMPDUをカプセル化して、PPDUを生成しても良い。多くの実施形態では、データユニットビルダ203は、宛先通信装置との相互作用を通じて選択される通信パラメータに基づき、プリアンブルを生成しても良い。
【0061】
通信機200は、受信機204及び送信機206を有する。送信機206は、符号器208、変調器208、OFDM212、DBF214のうちの1又は複数を有しても良い。送信機206の符号器208は、送信予定のデータをMACサブレイヤロジック202から受信し、例えばBCC(binary convolutional coding)、LDPC(low density parity check coding)、及び/又は等で符号化する。変調器210は、符号器208からデータを受信し、例えばデータブロックを正弦波の離散振幅の対応するセットに又は正弦波の離散位相のセットに又は正弦波の周波数に対する離散周波数シフトのセットにマッピングすることにより、受信したデータブロックを選択された周波数の正弦波に乗せても良い。変調器210の出力は、直交周波数分割多重(orthogonal frequency division multiplexer:OFDM)212に供給される。OFDM212は、変調器210からの変調されたデータを複数の直交サブキャリアに乗せる。そして、OFDM212の出力は、複数の空間チャネルを形成し及び各空間チャネルを独立して方向付けて、複数のユーザ端末の各々から送信される及びそれから受信される信号電力を最大化するために、デジタルビーム形成器(digital beam former:DBF)214に供給されても良い。
【0062】
通信機200は、アンテナアレイ218に接続されるデュプレクサ216を有しても良い。したがって、本実施形態では、送信及び受信のために単一アンテナアレイが用いられる。送信するとき、信号は、デュプレクサ216を通過し、アップコンバートされた情報を運ぶ信号でアンテナを駆動する。送信中、デュプレクサ216は、送信されるべき信号が受信機204に入るのを防ぐ。受信するとき、アンテナアレイにより受信された情報を運ぶ信号は、デュプレクサ216を通過し、アンテナアレイから受信機204へ信号を供給する。次に、デュプレクサ216は、受信信号が送信機206に入るのを防ぐ。したがって、デュプレクサ216は、アンテナアレイ要素を受信機204及び送信機206に選択的に接続するスイッチとして動作する。
【0063】
アンテナアレイ218は、情報を運ぶ信号を、受信機のアンテナにより受信可能な、時間に伴い変化する電磁エネルギの空間分布で放射する。次に、受信機は、受信信号から情報を抽出できる。
【0064】
通信機200は、情報を運ぶ信号を受信し、復調し、及び復号化する受信機204を有しても良い。受信機204は、DBF220、OFDM222、変調器224、及び復号器226のうちの1又は複数を有しても良い。受信信号は、アンテナ要素218からデジタルビーム形成器(Digital Beam Former:DBF)220へ供給される。DBF220は、N個のアンテナ信号をL個の情報信号に変換する。DBF220の出力は、OFDM212に供給される。OFDM222は、情報を運ぶ信号が変調されている複数のサブキャリアから、信号情報を抽出する。復調器224は、受信信号を復調し、受信信号から情報コンテンツを抽出して復調されていない情報信号を生成する。そして、復号器226は、復調器224からの受信信号を復号化し、復号化情報、MPDUをMACサブレイヤロジック201へ送信する。
【0065】
フレームを受信した後、MACサブレイヤロジック201は、フレームをパースするために、メモリ内にあるフレーム構造にアクセスしても良い。この情報に基づき、MACサブレイヤロジック201は、フレーム内のフィールド値のようなコンテンツを決定しても良い。
【0066】
当業者は、通信機が
図2に示されない多数の追加機能を有しても良いこと、受信機204及び送信機206が1つの通信機としてまとめられるのではなく別個の装置であり得ることを理解するだろう。例えば通信機の実施形態は、DRAM(Dynamic Random Access Memory)、基準発振器、フィルタリング回路、同期回路、インターリーバ及びデインターリーバ、場合によっては複数の周波数変換段及び複数の増幅段、等を有しても良い。さらに、
図2に示した機能の幾つかは、統合されても良い。例えば、デジタルビーム形成は、直交周波数分割多重と統合されても良い。幾つかの実施形態では、例えば、通信機200は、送信機206及び/又は受信機204の機能を実行するためのコードを含む1又は複数のプロセッサ及びメモリを有しても良い。
【0067】
図3A〜Cは、通信を協調するためのフローチャート300、350、370の実施形態を示す。
図3Aを参照すると、フローチャート300は、タイムスロット境界情報を有する管理フレームを生成することで開始する(要素305)。幾つかの実施形態では、AP内のMACサブレイヤロジックのようなMACロジックは、BSSの基地局が居眠り状態から覚醒する特定の時間を提供し及び最小遅延時間でAPへ通信を送信できるよう、ビーコン間隔内のタイムスロット境界を関連する基地局に伝達するために、ビーコンフレームのような管理フレームを生成しても良い。幾つかの実施形態では、管理フレームは、関連付け応答フレームのような関連付けフレーム又は別の管理フレームを有しても良い。
【0068】
管理フレームを生成した後、PHYロジックは、管理フレームをプリアンブルでカプセル化して、PPDUを生成しても良い(要素310)。そして、次に、PHYは、アンテナ又はアンテナアレイを介してPPDUを送信しても良い(要素315)。
【0069】
タイムスロット境界を有するビーコンフレームを送信した後に、チャネルがアイドルである場合に、MACロジックは、タイムスロット境界で同期フレームを送信しても良い。例えば、APが別の基地局と通信処理中でない場合、APは、タイムスロット境界でCSMA/CA(carrier sense multiple access with collision avoidance)を実行しても良い。APがチャネル上で通信を検出しない場合、チャネルはアイドルであると決定され、APのMACロジックは、APのPHYロジックに、データペイロードを有しない同期フレームのような同期フレームをBSS内の基地局へ送信するよう指示しても良い。
【0070】
図3Bでは、フローチャート350は、タイムスロット境界情報を有する管理フレームを受信することで開始する(要素355)。幾つかの実施形態では、基地局のMACロジックは、タイムスロット境界情報エレメントを有する管理フレームを受信し、タイムスロット境界情報を決定するために、管理フレームをパースし及び解釈しても良い(要素360)。幾つかの実施形態では、タイムスロット境界を決定するためにフレームをパースするステップは、タイムスロット境界情報エレメントを有する管理フレームをパースするステップを有する。また、タイムスロット境界情報エレメントをパースするステップは、ビーコン間隔内のタイムスロットを決定するためにタイムスロット境界フィールドをパースするステップを有する。幾つかの実施形態では、管理フレームをパースするステップは、ビーコンフレーム、関連付け応答フレーム、又は再関連付け応答フレームをパースするステップを有する。
【0071】
多くの実施形態では、基地局は、管理フレーム内のタイムスロット境界情報を受信するのに応答して、チャネルアクセスのためのタイムスロット境界をメモリに格納し、居眠り状態から覚醒するタイムスロット境界を選択し、居眠り状態に入っても良い(要素365)。例えば、ビーコン間隔内のタイムスロット境界を決定するためにタイムスロット境界情報エレメントをパースすると、基地局は、居眠り状態から覚醒する時間の選択を実現するために、タイムスロット境界をメモリに格納しても良い。
【0072】
図3Cで、フローチャート370は、タイムスロット境界で、居眠り状態から覚醒状態に切り替えることで開始する(要素375)。幾つかの実施形態では、基地局のMACロジックは、アクセスポイントへデータを送信するために周期的に覚醒しても良い。基地局は、アクセスポイントとの通信を実現するために、タイムスロット境界で、低電力消費状態であっても良い居眠り状態から覚醒状態へ覚醒しても良い。
【0073】
覚醒状態に入ると、データを送信する前に、基地局は、チャネルがアイドルであることを示すAPからの同期フレームを受信しても良い(要素380)。明確なチャネル評価が同期フレームを検出した後、基地局は、チャネルでパケットを送信しても良い(要素380)。例えば、基地局は、センサを有しても良く、センサデータをアクセスポイントへ送信しても良い。
【0074】
図4は、
図2に示す通信を協調するためのフローチャート450の一実施形態を示す。フローチャート450は、同じタイムスロット境界で覚醒することにより、高い衝突確率を有する基地局を決定することで開始する(要素455)。幾つかの実施形態では、分配ロジックは、多数の異なる要因のうちの1又は複数に基づき、高い衝突確率が存在することを決定しても良い。例えば、複数のビーコン間隔の期間に渡り、APは、大きなパーセンテージの基地局が、覚醒しAPへデータを送信するスロット境界として、例えば1番目のスロット境界を選択することを決定しても良い。パーセンテージは、ビーコン間隔内の他のタイムスロットに関連するパーセンテージに対して、より大きくても良い。そして、例えば1番目のスロット境界でチャネルにアクセスする傾向のある基地局の数が多いほど、基地局のうちの2以上が同時に覚醒して情報を送信する確率は高くなる。さらに、基地局は、情報を送信するために周期的に覚醒しても良く、基地局がアクセスとアクセスとの間に同じ時間期間を有し且つAPで衝突を生じない場合、衝突確率は低くなる。しかしながら、アクセスとアクセスとの間の時間期間が基地局毎に変化する場合、又は基地局のうちの幾つかが規則的周期的チャネルアクセスを有しない且つこれらの基地局のうちの多数が同じタイムスロット、例えば1番目のタイムスロットを介してアクセスする場合、分配ロジックは、衝突確率が有意であると決定しても良い。
【0075】
高い衝突確率を有する基地局を決定した後に、分配ロジックは、その基地局のチャネルの基地局アクセスの分布を決定しても良い(要素460)。幾つかの実施形態では、分配ロジックは、高い衝突確率を有する特定の基地局を決定しても良い。更なる実施形態では、分配ロジックは、特定のタイムスロットを有するトラックに基づき、高い衝突確率を決定しても良い。更に他の実施形態では、分配ロジックは、通常、BSS内の基地局に関連する要因又は特徴に基づき、衝突が生じる高い可能性があることを決定しても良い。
【0076】
それに応答して、分配ロジックは、衝突を有する可能性の高い基地局について、チャネルの基地局アクセスの分配を決定しても良く、又は全ての基地局若しくは基地局のうちの少なくとも大多数について、チャネルの基地局アクセスの分配を決定しても良い。タイムスロット間でのチャネルの基地局アクセスの分配は、タイムスロット配置、又はより一般的には、一部の基地局を最初の5個のタイムスロットに制限し及び他の基地局を2番目の5個のタイムスロットに制限するような制限を有しても良い。幾つかの実施形態では、チャネルの基地局アクセスの分配は、基地局を2つのグループに分け、タイムスロットを幾つかのグループに分け、及び各基地局グループを異なるタイムスロットグループに割り当てても良い。
【0077】
チャネルの基地局アクセスの分配を決定した後に、APは、分配に従って基地局のチャネルアクセスを分配するよう基地局に指示するために、フレームを生成しても良い(要素465)。多くの実施形態では、APは、チャネルの基地局アクセスの分配又は分配の指示を有するビーコンフレームのような管理フレームを生成し、PHYロジックにビーコンフレームを渡しても良い。幾つかの実施形態では、チャネルの基地局アクセスの分配は、タイムスロット境界情報の指示と共に、管理フレームのフレーム本体に組み込まれても良い。更なる実施形態では、チャネルの基地局アクセスの分配は、タイムスロット境界情報と統合されても良い。例えば、タイムスロット境界情報は、タイムスロットの時間フレーム又はタイムスロットの始めを有しても良い。また、チャネルの基地局アクセスの分配は、同じ情報エレメント内の又は対応するフィールド内のタイムスロット境界情報に関連付けられても良い。
【0078】
PHYロジックは、管理フレームを受信し、フレームをプリアンブルでカプセル化しても良い(要素470)。フレームをカプセル化した後、APは、APに関連する基地局へフレームを送信しても良い(要素475)。
【0079】
以下の例は、更なる実施形態に関連する。一例は方法を有する。方法は、第1の通信装置により、ビーコンフレームの送信と送信の間のタイムスロットスケジュールを決定するステップと、前記第1の通信装置により、前記タイムスロットスケジュールを示す第1のビーコンフレームを生成するステップと、前記第1の通信装置により、前記第1のビーコンフレームを送信するステップと、前記第1の通信装置により、通信チャネルがビジーでない限り、第1の同期フレームを生成するステップと、前記第1の通信装置により、前記通信チャネルがビジーでない限り、ビーコンフレームの送信と送信の間のタイムスロット境界で前記同期フレームを送信するステップと、を有しても良い。
【0080】
幾つかの実施形態では、方法は、2以上の通信装置間の有意な衝突確率を決定するステップと、前記2以上の通信装置によるアクセスの分配を決定するステップと、前記アクセスの分配を示す第2のビーコンフレームを生成するステップと、前記フレームを送信するステップと、を更に有しても良い。幾つかの実施形態では、有意な衝突確率を決定するステップは、前記通信装置のうちの少なくとも1つからの送信との衝突を検出するステップを有する。多くの実施形態では、ビーコンフレームの送信と送信の間の前記タイムスロットスケジュールを決定するステップは、タイムスロットを有する前記タイムスロットスケジュールを決定するステップを有し、各タイムスロットは、PPDU(physical layer convergence procedure protocol data unit)の少なくとも1つの送信期間にSIFS(short inter frame space)を加えた時間期間である。幾つかの実施形態では、ビーコンフレームの送信と送信の間の前記タイムスロットスケジュールを決定するステップは、ビーコン間隔を1より多いタイムスロットに分けるステップを有し、各タイムスロットは、PPDU(physical layer convergence procedure protocol data unit)の少なくとも1つの送信期間にSIFS(short inter frame space)を加え、肯定応答フレームの送信期間を加えた時間期間である。幾つかの実施形態では、通信チャネルがビジーでない限り前記第1の同期フレームを生成するステップは、6個以上の直交周波数分割多重シンボルを有する物理レイヤフレームを生成するステップを有する。
【0081】
フレームを有するパケットの通信のための少なくとも1つのコンピュータプログラムプロダクトであって、コンピュータ使用可のプログラムコードを埋め込まれたコンピュータ使用可能媒体を有し、前記コンピュータ使用可能プログラムコードは、動作を実行するよう構成されるコンピュータ使用可能プログラムコードをを有し、前記動作は、上述の方法の実施形態のうちの1又は複数又は全部に記載の方法を実行する、コンピュータプログラムプロダクト。
【0082】
ハードウェア及びコードを有する少なくとも1つのシステムは、上述の方法の実施形態のうちの1又は複数又は全部に記載の方法を実行しても良い。
【0083】
別の例は、装置を有する。装置は、ビーコンフレームの送信と送信の間のタイムスロットスケジュールを決定し及び前記タイムスロットスケジュールを示す第1のビーコンフレームを生成する媒体アクセス制御(medium access control:MAC)ロジックと、 前記媒体アクセス制御ロジックに結合され、通信チャネルがビジーでない限り第1の同期フレームを生成し送信し、及び前記第1のビーコンフレームをカプセル化し送信する物理レイヤ(physical layer:PHY)ロジックと、を有しても良い。
【0084】
幾つかの実施形態では、装置は、前記プリアンブルによりカプセル化された前記フレームを送信するアンテナ、を更に有しても良い。幾つかの実施形態では、装置は、前記媒体アクセス制御ロジックに結合され、前記タイムスロットスケジュールを格納するメモリ、を更に有しても良い。幾つかの実施形態では、前記媒体アクセス制御ロジックは、2以上の通信装置間の有意な衝突確率を決定し、前記2以上の通信装置によるアクセスの分配を決定し、前記アクセスの分配を示すフレームを生成し、及び前記フレームを送信するよう前記物理レイヤロジックに指示する、ロジックを有する。幾つかの実施形態では、前記媒体アクセス制御ロジックは、タイムスロットを有する前記タイムスロットスケジュールを決定するロジックを有し、各タイムスロットは、PPDU(physical layer convergence procedure protocol data unit)の少なくとも1つの送信期間にSIFS(short inter frame space)を加え、肯定応答フレームの送信期間を加えた時間期間である。幾つかの実施形態では、媒体アクセス制御ロジックは、ビーコン間隔を1又は複数のタイムスロットに分けるロジックを有し、各タイムスロットは、PPDU(physical layer convergence procedure protocol data unit)の少なくとも1つの送信期間にSIFS(short inter frame space)を加えた時間期間である。装置の幾つかの実施形態では、前記物理レイヤロジックは、6個以上の直交周波数分割多重シンボルを有する前記同期フレームを生成するロジックを有する。
【0085】
別の例は、システムを有する。システムは、ビーコンフレームの送信と送信の間のタイムスロットスケジュールを決定し及び前記タイムスロットスケジュールを示す第1のビーコンフレームを生成する媒体アクセス制御(medium access control:MAC)ロジックと、前記媒体アクセス制御ロジックに結合され、通信チャネルがビジーでない限り第1の同期フレームを生成し送信し、及び前記第1のビーコンフレームをカプセル化し送信する物理レイヤ(physical layer:PHY)ロジックと、を有しても良い。
【0086】
別の例は、プログラムプロダクトを有する。無線ネットワーク上で異なる種類の装置の送信を協調するプログラムプロダクトは、プロセッサに基づく装置により実行されるべき命令を有する記憶媒体を有しても良く、前記命令は、前記プロセッサに基づく装置により実行されると、動作を実行し、前記動作は、第1の通信装置により、ビーコンフレームの送信と送信の間のタイムスロットスケジュールを決定するステップと、前記第1の通信装置により、前記タイムスロットスケジュールを示す第1のビーコンフレームを生成するステップと、前記第1の通信装置により、前記第1のビーコンフレームを送信するステップと、前記第1の通信装置により、通信チャネルがビジーでない限り、第1の同期フレームを生成するステップと、前記第1の通信装置により、前記通信チャネルがビジーでない限り、ビーコンフレームの送信と送信の間のタイムスロット境界で前記同期フレームを送信するステップと、を有する。
【0087】
別の例は方法を有する。方法は、第1の通信装置により、タイムスロットスケジュールを示す第1のビーコンフレームを受信するステップであって、前記タイムスロットスケジュールは、ビーコンフレームの送信と送信の間の1又は複数のタイムスロットを示す、ステップと、前記第1の通信装置により、タイムスロットの境界で第1の同期フレームを受信するために、居眠り状態から覚醒状態へ覚醒するステップと、チャネルに同期するために、前記第1の同期フレームを受信するステップと、前記チャネルと同期した後に、アクセスポイントへ通信を送信するステップと、を有する。
【0088】
幾つかの実施形態は、アクセスの分配を示す第2のビーコンフレームを受信するステップと、前記アクセスの分配に基づくタイムスロットアクセスをメモリに格納するステップと、別の同期フレームを受信するために、前記タイムスロットアクセスにおいて前記居眠り状態から覚醒するステップと、を更に有しても良い。幾つかの実施形態では、方法は、前記第1の通信装置により、第2のビーコンフレームを受信するステップと、前記第1の通信装置により、タイムスロットの境界において別の同期フレームを受信するために、前記居眠り状態から前記覚醒状態へ覚醒するステップと、他の同期フレームの検出に失敗した後に、前記チャネルに同期するために、パケットを待つステップと、を更に有する。多くの実施形態では、前記第1の同期フレームを受信するステップは、6個以上の直交周波数分割多重シンボルを有する物理レイヤフレームを受信するのに応答して、前記チャネルに同期するステップを有する。多くの実施形態では、通信を送信するステップは、フレーム間間隔及びバックオフの後に、通信を送信するステップを有する。
【0089】
フレームを有するパケットの通信のための少なくとも1つのコンピュータプログラムプロダクトであって、コンピュータ使用可のプログラムコードを埋め込まれたコンピュータ使用可能媒体を有し、前記コンピュータ使用可能プログラムコードは、動作を実行するよう構成されるコンピュータ使用可能プログラムコードをを有し、前記動作は、上述の方法の実施形態のうちの1又は複数又は全部に記載の方法を実行する、コンピュータプログラムプロダクト。
【0090】
ハードウェア及びコードを有する少なくとも1つのシステムは、上述の方法の実施形態のうちの1又は複数又は全部に記載の方法を実行しても良い。
【0091】
別の例は、装置を有する。装置は、タイムスロットスケジュールを示す第1のビーコンフレームを受信し、タイムスロットの境界において第1の同期フレームを受信するために居眠り状態から覚醒状態へ覚醒する媒体アクセス制御ロジックであって、前記タイムスロットスケジュールは、ビーコンフレームの送信と送信の間の1又は複数のタイムスロットを示す、媒体アクセス制御ロジックと、前記媒体アクセス制御ロジックに結合され、チャネルに同期するために前記第1の同期フレームを受信し、前記媒体アクセス制御ロジックに前記第1の同期フレームの受信を通知し、前記チャネルに同期した後にアクセスポイントへ通信を送信する物理レイヤロジックと、を有する。
【0092】
幾つかの実施形態では、装置は、前記通信を送信するために前記物理レイヤロジックに結合されるアンテナ、を更に有しても良い。幾つかの実施形態では、装置は、前記媒体アクセス制御ロジックに結合されたメモリを更に有しても良く、前記媒体アクセス制御ロジックは、前記タイムスロットスケジュールの指示を前記メモリ内に格納する。幾つかの実施形態では、前記媒体アクセス制御ロジックは、アクセスの分配を示す第2のビーコンフレームを受信し、前記アクセスの分配に基づくタイムスロットアクセスをメモリに格納し、別の同期フレームを受信するために前記タイムスロットアクセスにおいて前記居眠り状態から覚醒するロジックを有する。幾つかの実施形態では、前記媒体アクセス制御ロジックは、第2のビーコンフレームを受信し、タイムスロット境界で別の同期フレームを受信するために前記居眠り状態から前記覚醒状態へ覚醒し、別の同期フレーム遅延の検出に失敗した後に前記チャネルと同期するためにパケットを待つロジックを有する。
【0093】
別の例は、システムを有する。システムは、タイムスロットスケジュールを示す第1のビーコンフレームを受信し、タイムスロットの境界において第1の同期フレームを受信するために居眠り状態から覚醒状態へ覚醒する媒体アクセス制御ロジックであって、前記タイムスロットスケジュールは、ビーコンフレームの送信と送信の間の1又は複数のタイムスロットを示す、媒体アクセス制御ロジックと、前記媒体アクセス制御ロジックに結合され、チャネルに同期するために前記第1の同期フレームを受信し、前記媒体アクセス制御ロジックに前記第1の同期フレームの受信を通知し、前記チャネルに同期した後にアクセスポイントへ通信を送信する物理レイヤロジックと、を有する。
【0094】
別の例は、プログラムプロダクトを有する。無線ネットワーク上で装置の通信を協調するプログラムプロダクトは、プロセッサに基づく装置により実行されるべき命令を有する記憶媒体を有し、前記命令は、前記プロセッサに基づく装置により実行されると動作を実行し、前記動作は、第1の通信装置により、タイムスロットスケジュールを示す第1のビーコンフレームを受信するステップであって、前記タイムスロットスケジュールは、ビーコンフレームの送信と送信の間の1又は複数のタイムスロットを示す、ステップと、前記第1の通信装置により、タイムスロットの境界で第1の同期フレームを受信するために、居眠り状態から覚醒状態へ覚醒するステップと、チャネルに同期するために、前記第1の同期フレームを受信するステップと、前記チャネルと同期した後に、アクセスポイントへ通信を送信するステップと、を有する。
【0095】
プログラムプロダクトの幾つかの実施形態は、動作は、アクセスの分配を示す第2のビーコンフレームを受信するステップと、前記アクセスの分配に基づくタイムスロットアクセスをメモリに格納するステップと、別の同期フレームを受信するために、前記タイムスロットアクセスにおいて前記居眠り状態から覚醒するステップと、を更に有する。幾つかの実施形態では、動作は、前記第1の通信装置により、第2のビーコンフレームを受信するステップと、前記第1の通信装置により、タイムスロットの境界において別の同期フレームを受信するために、前記居眠り状態から前記覚醒状態へ覚醒するステップと、他の同期フレームの検出に失敗した後に、前記チャネルに同期するために、パケットを待つステップと、を更に有する。
【0096】
幾つかの実施形態では、上述の及び請求項の中の特徴の一部又は全部は、1つの実施形態で実装されても良い。例えば、代替の特徴は、ある実施形態ではどの代替を実装するかを決定するロジック又は選択可能な選好とともに代替として実装されても良い。相互に排他的でない特徴を有する幾つかの実施形態は、上述の特徴のうちの1又は複数を有効にする又は無効にするロジック又は選択可能な選好を有しても良い。例えば、幾つかの特徴は、回路経路又はトランジスタを含む又は除去することにより、製造時に選択されても良い。更なる特徴は、ディップスイッチ、eフューズ、等のようなロジック又は選択可能な選好を介して配備時又は配備後に選択されても良い。更に別の特徴は、ソフトウェア選好、eフューズ、等のような選択可能な選好を介して後にユーザにより選択されても良い。
【0097】
幾つかの実施形態では、上述の及び請求項の中の特徴の一部又は全部は、1つの実施形態で実装されても良い。例えば、代替の特徴は、ある実施形態ではどの代替を実装するかを決定するロジック又は選択可能な選好とともに代替として実装されても良い。相互に排他的でない特徴を有する幾つかの実施形態は、上述の特徴のうちの1又は複数を有効にする又は無効にするロジック又は選択可能な選好を有しても良い。例えば、幾つかの特徴は、回路経路又はトランジスタを含む又は除去することにより、製造時に選択されても良い。更なる特徴は、ディップスイッチ等のようなロジック又は選択可能な選好を介して配備時又は配備後に選択されても良い。ソフトウェア選好、ディップスイッチ、等のような選択可能な選好を介した後に、ユーザは、更に別の特徴を選択しても良い。
【0098】
多数の実施形態は、1又は複数の有利な効果を有しても良い。例えば、幾つかの実施形態は、標準的なMACヘッダサイズに対して縮小されたMACヘッダサイズを提供しても良い。更なる実施形態は、より効率的な送信のためのより小さなパケットサイズ、通信の送信機側及び受信機側の両者でのより少ないデータトラフィックに起因するより低い電力消費、より少ないトラフィック衝突、パケットの送信又は受信を待機するより少ない待ち時間、等を含んでも良い。
【0099】
別の実施形態は、
図1〜4を参照して記載したシステム、装置及び方法を実装するためのプログラムプロダクトとして実施される。実施形態は、全体的にハードウェアの実施形態、1又は複数のプロセッサ及びメモリのような汎用ハードウェアにより実装されるソフトウェアの実施形態、又は特定目的ハードウェアとソフトウェア要素との両方を含む実施形態の形式をとることができる。ある実施形態は、ファームウェア、常駐ソフトウェア、マイクロコード、又は他の種類の実行可能命令を含むがこれらに限定されないソフトウェア又はコードで実装される。
【0100】
さらに、幾つかの実施形態は、コンピュータ又は任意の命令実行システムにより又はそれと関連して使用するためのプログラムコードを提供する、機械アクセス可能な、コンピュータにより使用可能な又はコンピュータにより読み取り可能な媒体からアクセス可能なコンピュータプログラムプロダクトの形式を取り得る。本記載の目的のために、機械アクセス可能な、コンピュータにより使用可能な又はコンピュータにより読み取り可能な媒体は、命令実行システム、機器又は装置により若しくはそれらと関連して使用するためのプログラムを有し、格納し、通信し、伝達し又は転送することが可能な任意の機器又は製造品であっても良い。
【0101】
媒体は、電子、磁気、光、電磁気、又は半導体システム媒体を有しても良い。機械アクセス可能な、コンピュータにより使用可能な、又はコンピュータにより読み取り可能な媒体の例は、揮発性メモリ及び不揮発性メモリのようなメモリを含む。メモリは、例えば、フラッシュメモリのような半導体又は固体メモリ、磁気テープ、取り外し可能コンピュータディスク、RAM(random access memory)、ROM(read−only memory)、固定磁気ディスク、及び/又は光ディスクを含み得る。光ディスクの現在の例は、CD−ROM(compact disk read only memory)、CD−R/W(compact disk read/write memory)、DVD−ROM(digital video disk−read only memory)、DVD−RAM(DVD−random access memory)、DVD−R(DVD−Recordable memory)、及びDVD−R/W(DVD−read/write memory)を含む。
【0102】
プログラムコードを格納し及び/又は実行するのに適する命令実行システムは、システムバスを通じてメモリ要素に直接又は間接に結合される少なくとも1つのプロセッサを有しても良い。メモリは、コードの実際の実行中に用いられるローカルメモリ、DRAM(dynamic random access memory)のような大容量記憶装置、及び実行中にコードが大容量記憶装置から読み出されなければならない回数を低減するために少なくとも特定のプログラムコードの一時的記憶を提供するキャッシュメモリを含み得る。
【0103】
入力/出力又はI/O装置(キーボード、ディスプレイ、ポインティングデバイス等を含むがこれらに限定されない)は、直接に又は介入するI/O制御部を通じて命令実行システムに結合され得る。ネットワークアダプタも、介入する私設若しくは公衆ネットワークを通じて命令実行システムを他の命令実行システムに又は遠隔プリンタ若しくは記憶装置に結合するために、命令実行システムに結合されても良い。モデム、Bluetooth(登録商標)、Ethernet(登録商標)、Wi−Fi、及WiDiアダプタカードは、現在利用可能な種類のネットワークアダプタのうちの少数の例に過ぎない。