特許第5927317号(P5927317)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】5927317
(24)【登録日】2016年4月28日
(45)【発行日】2016年6月1日
(54)【発明の名称】風力発電装置
(51)【国際特許分類】
   F03D 80/00 20160101AFI20160519BHJP
   F03D 9/11 20160101ALI20160519BHJP
【FI】
   F03D11/04 A
   F03D9/02 B
【請求項の数】3
【全頁数】7
(21)【出願番号】特願2015-73485(P2015-73485)
(22)【出願日】2015年3月31日
【審査請求日】2015年5月13日
(73)【特許権者】
【識別番号】000108708
【氏名又は名称】タキゲン製造株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100078950
【弁理士】
【氏名又は名称】大塚 忠
(72)【発明者】
【氏名】船戸 俊吾
【審査官】 松浦 久夫
(56)【参考文献】
【文献】 実開昭61−200471(JP,U)
【文献】 特開2011−99326(JP,A)
【文献】 特開昭62−3176(JP,A)
【文献】 特開2001−32760(JP,A)
【文献】 特開2011−169239(JP,A)
【文献】 米国特許第4616974(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F03D 80/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
平行2本の支柱と、これらの支柱に昇降機構を介して上方の設置位置と下方の点検位置との間を昇降自在に支持される風力発電機と、この風力発電機と一体に昇降し発電された電力を充電する蓄電池と、この蓄電池と支柱上に固定される負荷装置との間に介設され風力発電機が設置位置にあるとき蓄電池と負荷装置とを電気的に接続する接触器と、を具備し、
前記風力発電機は、発電機本体と、これを支持する支持部材とを具備し、
前記昇降機構は、前記支柱と平行に上下方向に延びるように当該支柱に固定されるねじ棒と、前記支柱の下部に設けられ歯車機構を介して前記ねじ棒を回転させるハンドルと、前記支持部材に固着され前記ねじ棒に螺合するボールナットと、前記各支柱に上下方向に延びるように固定されるレールと、前記支持部材に固着され前記各レールに噛み合って昇降自在のスライダと、を具備することを特徴とする風力発電装置。
【請求項2】
前記2本のレールは、前記2本の支柱の相対向する内側面にそれぞれ固着され、
前記支持部材は、前記2本のレール間に位置して前記ボールナットを保持するベース板と、前記2本のレール間から側方へ延出するように前記ベース板に基端部が支持される平行一対の腕板と、を具備し、
前記スライダは、前記各腕板の外側面に上下に離れて2つずつ固定され、それぞれ外側に位置する前記レールに噛み合うことを特徴とする請求項1に記載の風力発電装置。
【請求項3】
前記支柱上には、前記蓄電池に接続される負荷装置としての照明灯が固着されることを特徴とする請求項1又は2に記載の風力発電装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、街路灯などに電力を供給する風力発電装置に関し、特に、常時は支柱上の高所に配置される風力発電機の保守点検作業を地上において容易に行うことができる風力発電装置に係るものである。
【背景技術】
【0002】
従来、保守・点検の際、風車を支柱の長さ方向に沿って低い位置まで下げ、作業を行ないやすくした風力発電装置として、特許文献1に記載されたものが知られている。この風力発電装置は、風車を取り付ける支柱の外面に支柱の上端から下方に適当長さ範囲に亘ってラックを取り付け、風車を支持して支柱に沿って昇降する昇降体にラックと噛合するピニオンを設けるとともに、ピニオンを駆動するモータを設けたものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2011−99326号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記従来の風力発電装置は、電動モータによりピニオンを駆動して風車を昇降させるものであるが、本発明は、電力を用いることなく手動にて容易に風車を昇降させることができる風力発電装置を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
以下、添付図面の符号を参照して説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
上記課題を解決するための、本発明の風力発電装置1は、平行2本の支柱2と、これらの支柱2に昇降機構3を介して上方の設置位置と下方の点検位置との間を昇降自在に支持される風力発電機4と、この風力発電機4と一体に昇降し、発電された電力を充電する蓄電池5と、風力発電機4が設置位置にあるとき蓄電池5を負荷側に接続する接触器7と、を具備する。風力発電機4は、発電機本体8と、これを支持する支持部材9とを具備する。昇降機構3は、ねじ棒10と、ねじ棒10を回転させるハンドル11と、ねじ棒10に螺合するボールナット12と、昇降をガイドするレール13と、レール13に噛み合って昇降自在のスライダ14と、を具備する。ねじ棒は、支柱2と平行に上下方向に延びるように当該支柱2に固定される。ハンドル11は、支柱2の下部に設けられ、歯車機構17を介してねじ棒10を回転させる。ボールナット12は、支持部材9に固着され、ねじ棒10に螺合する。レール13は、各支柱2に上下方向に延びるように固定される。スライダ14は、支持部材2に固着され、各レール13に噛み合って昇降自在である。
【発明の効果】
【0006】
本発明の風力発電装置1は、電力を用いることなく、手動にて、容易に風力発電機4を支柱2に沿って昇降させることができ、保守点検作業を地上において安全に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】本発明に係る風力発電装置の正面図である。
図2図1の風力発電装置の側面図である。
図3図1の風力発電装置の平面図である。
図4図1のIV部分の正面図である。
図5図1のV部分の側面図である。
図6図2のVI部分の側面図である。
図7図2のVII部分の側面図である。
図8図1の風力発電装置の拡大した平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。
風力発電装置1は、平行2本の支柱2と、これらの支柱2に昇降機構3を介して上方の設置位置と下方の点検位置との間を昇降自在に支持される風力発電機4と、この風力発電機4と一体に昇降し、発電された電力を充電する蓄電池5と、この蓄電池5と電灯6のような負荷装置とのとの間に介設される接触器7と、を具備する。
【0009】
風力発電機4は、発電機本体8と、これを支持する支持部材9とを具備する。昇降機構3は、ねじ棒10と、ねじ棒10を回転させるハンドル11と、ねじ棒10に螺合するボールナット12と、昇降をガイドするレール13と、レール13に噛み合って昇降自在のスライダ14と、を具備する。
【0010】
2本のレール12は、2本の支柱2の相対向する内側面にそれぞれ上下方向に延びるように固着される。ねじ棒10は、支柱2と平行に上下方向に延びるように支柱2間に固定される。風力発電装置1の支持部材9は、2本のレール13間に位置してボールナット12を保持するベース板15と、2本のレール13間から側方へ延出するようにベース板15に基端部が支持される平行一対の腕板16と、を具備する。ボールナット11は、ねじ棒10に螺合する。
【0011】
スライダ14は、各腕板16の外側面に上下に離れて2つずつ固定され、それぞれ外側に位置するレール13に噛み合って昇降自在である。ハンドル11は、支柱2の下部に設けられ、歯車機構17を介してねじ棒10を回転させる。
【0012】
接触器7は、風力発電機4が上方の設置位置にあるとき、蓄電池5の出力端子を負荷側に接続する。
【0013】
風力発電機4の保守点検時には、ハンドル11によりねじ棒10を回し、ねじ棒10に螺合するボールナット12により支持部材9もろとも風力発電機4を下方の点検位置へ降ろす。保守点検作業は、しばしば交通の妨げとなる高所作業車によらずに、地上において安全、迅速に行うことができる。点検終了後は、再びハンドル11を回して風力発電機4を上方の設置位置へ戻す。
【符号の説明】
【0014】
1 風力発電装置
2 支柱
3 昇降機構
4 風力発電機
5 蓄電池
6 電灯
7 接触器
8 発電機本体
9 支持部材
10 ねじ棒
11 ハンドル
12 ボールナット
13 レール
14 スライダ
15 ベース板
16 腕板
17 歯車機構
【要約】
【課題】手動にて容易に風車を昇降させることができる風力発電装置を提供する。
【解決手段】風力発電装置1は、平行2本の支柱2と、これに昇降機構3を介して上方の設置位置と下方の点検位置との間を昇降自在に支持される風力発電機4と、蓄電池5と、蓄電池5を負荷側に接続する接触器7とを具備する。風力発電機4は、発電機本体8と、これを支持する支持部材9とを具備する。昇降機構3は、ハンドル11によって回転されるように支柱2に支持されるねじ棒10と、支持部材9上にあってねじ棒10に螺合するボールナット12と、支柱2に沿って上下方向に延びるレール13と、支持部材9上にあってレール13に噛み合うスライダ14とを具備する。ハンドル11は、支柱2の下部に設けられ、歯車機構17を介してねじ棒10を回転させる。
【選択図】図1
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