(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記水平磁気抵抗層及び前記第1磁場センシング層の電気抵抗値は、外部の磁場変化に従って変化し、前記水平磁気抵抗層及び前記第1磁場センシング層が磁性材料、反磁性材料、非磁性金属材料、異方性磁気抵抗材料、トンネル酸化物材料の1つ又は任意の組み合わせを含む請求項1に記載の異方性(AMR)磁気抵抗センシング部材。
前記導電部は、前記水平磁気抵抗層の前記第1側から前記第2側へ向けて延伸する複数の第1側導電部及び前記水平磁気抵抗層の前記第2側から前記第1側へ延伸する複数の第2側導電部を含み、前記複数の第1側導電部及び前記複数の第2側導電部は、前記水平磁気抵抗層の延伸方向に沿って交錯又は対称方式で配置される請求項1に記載の異方性(AMR)磁気抵抗センシング部材。
前記第1磁場センシング層の前記複数の離散サブパート及び前記第2磁場センシング層の前記複数の離散サブパートは、前記水平磁気抵抗層の延伸方向に沿って交錯方式で配置される請求項6に記載の異方性(AMR)磁気抵抗センシング部材。
【発明を実施するための形態】
【0016】
本発明がここで探討するのは、磁気抵抗センシング部材及び磁気抵抗センシング装置であり、本発明の磁気抵抗センシング装置は、特に、基板表面に垂直な磁場をセンシングすることに用いる磁気抵抗センシング部材であり、センシング装置が常用するその他の構造、例えば、設定/再設定回路、X/Y軸方向の磁場をセンシングすることに用いる磁気抵抗センシング部材、各式信号拡大、信号濾過、信号変換に用いる回路、余計な電磁干渉を遮蔽する遮蔽構造等を含むことができる。本発明を徹底的且つ明確に説明可能にし、本発明の焦点をぼかさないようにする為、これらの常用の構造に対しては、多くの紹介を行わないが、本発明の整合式の磁気抵抗センシング装置は、これら常用の構造を選択的に含むことができる。
【0017】
下方に本発明の好適実施例を詳細に説明し、そこに記載する部材、部材サブパート、構造、材料、配置等は、何れも説明の順序又は所属実施例によらず、任意に組み合わせ新たな実施例を成すことができ、これら実施例は、本発明の範疇に属する。本発明を閲読した後、当業者は、本発明の精神と領域を脱しない範囲内で、前記の部材、部材サブパート、構造、材料、配置等に対し、各種の変動や潤色を加えることができることは勿論である。従って、本発明の保護の範囲は、特許請求の範囲で指定した内容を基準とし、これら変動及び修飾は、本発明の特許請求の範囲内に含むものである。
【0018】
本発明の実施例及び図の多くは、混同を避ける為、類似する部材は、同一又は相似する符号で示す。外観が過度に複雑になり混乱することを避ける為、重複する部材は、ただ一箇所のみ標示し、他箇所は、これにより類推する。図面の意図は、本発明の概念及び製品を伝達することにあるので、図中に表示する距離、大きさ、割合、形状、接続関係等は、何れも説明の為であり、実際の状況を示すものではなく、同一方式により同一の機能又は結果を達成することができる全ての距離、大きさ、割合、形状、接続関係等は、同等効果をなすものとみなして採用することができる。
【0019】
本明細書において、「磁場センシング層」又は「磁場誘導層」は、磁性材料から構成され、「磁気抵抗層」も磁性材料であり、特に、電気抵抗値は、外部の磁場変化に伴って変化する離散又は連続する単一又は複数の膜層を指し、例えば、異方性磁気抵抗、巨大磁気抵抗及びトンネル磁気抵抗であり、それは、強磁性材料(ferromagnet)、反強磁性材料(antiferromagnet)、非磁性金属材料、トンネル酸化物材料(tunneling oxide)及び上記の任意の組み合わせを含む。「磁場センシング層」又は「磁気抵抗層」又は「磁場誘導層」は、好適には、異方性磁気抵抗、特には、パーマロイ(permalloy)を意味する。本明細書において、「センシング」、「誘導」等の部材前に附す形容詞は、磁気抵抗センシング部材が特定方向の磁場をセンシングする時、該部材が有する効能又は効果を説明することに用い、センシングしたい磁場方向が変化する(例えば、逆向き)時、該部材の機能又は効果は、変化又は交換される可能性があるので、「センシング」、「誘導」等の部材前に付加する形容詞は、該部材の機能又は効果を制限するものではない。本明細書において、「導電ストリップ」又は「導電部」又は「内部接続線」は、導電能力を有する形状を制限しない導電構造を指し、その材料は、金属、合金、珪化物、ナノミクロン管、導電炭素材、ドープシリコンであることができ、その構造は、ストリップ、離散又は島形物又は薄片、貫通孔、ダマシンプロセスで製造したシングルダマシン構造又はデュアルダマシン構造、又は上記構造の水平又は垂直方向に沿った任意の組み合わせであることができる。本明細書において、「磁場」又は「某方向に沿った磁場」は、某箇所の各種異なる供給元の磁場が相互に合わせられるか、オフセットされた後の正味の磁場を表すことに用いることができ、また、その他の供給元を考慮しない某箇所の特定供給元の磁場又は某方向上の磁場分量を表すことに用いることもできる。本明細書において、A及びB部材の「磁性結合」は、A及びBのうちの一者を通過する磁力線が他者の誘導を受けて転向、集中等の効果を発生することを指すので、A及びB部材の「磁性結合」は、両者の実体的接触、又は相互の接近から相互に磁性の影響を発生する程度に足りるが実体的に接触していないものまでを表すことができる。本明細書において、「電気結合」は、電流がA及びBのうちの一者から他者に流れることができることを指すので、A及びB部材の「電気結合」は、両者の実体的接触、又は両者間に1つ又は複数の導電構造/物質を有し、両者を電気に交流させることができるものを表すことができる。
【0020】
図1及び
図4を参照し、
図1は、本発明の実施例のZ軸磁気抵抗センシング部材の立体図であり、
図4は、
図1中のA−A’切断線に沿って獲得される横断面の説明図である。
図1では、Z軸磁気抵抗センシング部材1000中の各部材の形状及び位置・方向を強調し、
図4〜
図4Bでは、Z軸磁場をセンシングすることに関連する主要部材を強調する。Z軸磁気抵抗センシング部材1000は、主に水平磁気抵抗層400、水平でない磁場センシング層300及び導電ストリップ500を含む。水平磁気抵抗層400のストリップは、基板100上方に位置し、基板100と平行し、それは、Y方向に沿って延伸し、長く、狭い薄型形状を有するが、末端が収縮、収束する必要はない。水平磁気抵抗層400は、幅方向(X方向)において、+X方向に近い第1側及び第1側と相対する第2側を有し、長さ方向(Y方向)において、動作電圧(Vcc)に電気結合する一端及び接地電圧(GND)に電気結合する他端を有する。水平でない磁場センシング層300も基板100上方に位置し、基板100に略垂直になり(傾斜面又は複数の傾斜面の組み合わせ設計であることもでき、即ち、垂直分量を含み、この図の例は、略垂直を例とする)、それは、水平磁気抵抗層400の第1側から下向きに延伸し、水平磁気抵抗層400と磁性結合し、それがセンシングしたZ軸方向の磁場を水平磁気抵抗層400に転向(又は誘導)し、電気抵抗センシング部材の電気抵抗を変化させ、出力電圧の変化を発生する。水平磁気抵抗層400及び水平でない磁場センシング層300は、同一磁気抵抗材料を用いて形成する一体成形構造であることができ、或いは、同一又は異なる磁性材料又はその組み合わせを用いてそれぞれ形成するが、実体が互いに接する分離構造であることができ、従って、同一磁気抵抗材料である時も異なる厚さを有することができ、設計の要求に対応することができる。水平磁気抵抗層400及び水平でない磁場センシング層300は、互いに磁性の影響を発生するに足る程度に接近するだけでよく、両者は、実体的に分離することができる。本実施例において、水平でない磁場センシング層300は、下向きに凹陥する下矩形トレンチの内側壁上に位置し、それに長い矩形の形状をもたせる。この下矩形トレンチの内側壁においては、水平でない磁場センシング層300と実体に実体的に接続する2つの接続磁気抵抗層310及び2つの接続磁気抵抗層310と互いに接続する対応磁気抵抗層320を更に有するが、接続磁気抵抗層310及び対向磁気抵抗層320は、Z軸方向の磁場をセンシングすることに対し、直接貢献せず、後の文では、これに対し余計な議論を行わない。
【0021】
導電ストリップ500は、水平磁気抵抗400に平行しない方式で水平磁気抵抗層400の上方又は下方に設置され、且つそれと電気的に接触又は実体的に接触し、元々磁気抵抗材料内に有する電流方向を変化させることに用い、電流方向及び磁気抵抗材料の磁化方向にある角度を挟ませ、これにより、磁気抵抗材料のセンシングの感度を増加させる。本実施例において、複数の導電ストリップ500は、同一の幅を有し、相互の間に同一の距離を有し、且つ何れも水平磁気抵抗層400の延伸方向(Y方向)と鋭角を挟む。導電ストリップ500は、導電金属材質を採用し、その電気抵抗率は、水平磁気抵抗層400の磁気抵抗材料の電気抵抗率より遥かに小さいので、導電ストリップ500及び水平磁気抵抗層400の実体的に接触する箇所において、電流経路は、電気抵抗率が比較的小さい導電ストリップ500であるが、水平磁気抵抗層400中の導電ストリップ500間(即ち、隣り合う導電ストリップ500の間)の最短経路が電流(i)の導通方向である。水平磁気抵抗層400及び導電ストリップ500は、少なくとも1つの電流経路を構成する(水平磁気抵抗層400→導電ストリップ500→導電ストリップ500間の水平磁気抵抗層400→下導電ストリップ500・・・)。複数の導電ストリップ500の形状、寸法、配置角度、隣り合う導電ストリップ500間の距離が何れも同一であり、全ての隣り合う導電ストリップ500間の導通電流iも同一方向に沿って、水平磁気抵抗層400の延伸方向(Y方向)と角度θを挟む。
【0022】
図4において、水平磁気抵抗層400、導電ストリップ500、水平でない磁場センシング層300、対向磁気抵抗層320は、基板100上の誘電層600中に位置するが、最終の完成品において、より多くの誘電層が上向きに水平磁気抵抗層400を堆積して覆い、その他の部材又は回路を保護する。また、
図4中の水平でない磁場センシング層300は、基板100に直接接触するが、理解すべき点として、図中の基板100は、更に、基板及びZ軸磁気抵抗センシング部材1000の間のその他の主動、受動部材、各式回路、ドープ領域、内部接続線等を含むことができ、一般に認知される単一材料のガラス、シリコン又はプラスチックキャリアボードではない。本段落中の誘電層600及び基板100に関する記載は、同様に
図4A、
図4B、
図5、
図7A、
図7B、
図8A、
図8Bに適用し、後の文では、再度記載しない。
【0023】
続いて、
図4Aを参照し、それは、
図4中に示す横断面の他の実施例を示している。
図4A及び
図4の差異は、
図4A中の導電ストリップ500’が水平磁気抵抗層400の上方に位置するが、
図4中の導電ストリップ500は、水平電磁層400の下方に位置し、且つ水平でない磁場センシング層300’は、水平磁気抵抗層400の第1側から上向きに延伸し、水平でない磁場センシング層300のように水平磁気抵抗層400の第1側から下向きに延伸するのではないことにある。
図4A中の水平磁気抵抗層400及び水平でない磁場センシング層300’は、トレンチの底部及び側壁に位置することができるが、その他のプロセス及び構造方式で実現することもできる。
【0024】
続いて、
図4Bを参照し、それは、
図4中に示す横断面のもう1つの実施例を示している。
図4B及び
図4の差異は、
図4B中は、例えば、磁気抵抗材料を沈積する時に曲がり角における膜層が比較的薄い、リソグラフィープロセスを行う時の位置合わせのずれ又は磁気抵抗材料をエッチングする時に曲がり角に対する過度なエッチング等のプロセス要因、又は特殊な設計的考慮によって、水平磁気抵抗層400及び水平でない磁場センシング層300が曲がり角で実体的に互いに接続しなくなっている。水平磁気抵抗層400及び水平でない磁場センシング層300が実体的に分離しているが、両者は、相互に磁性影響を発生するに足る程度まで互いに接近し、Z軸磁気抵抗センシング部材の機能動作に有利である。
【0025】
本文中、ただ
図4の断面図に対し、
図4A及び
図4Bの変化実施例を提示するが、理解すべき点として、
図4A及び
図4Bの変化実施例が本発明の全てのZ軸磁気抵抗センシング部材1000’,1200,1300,1400,1500,1600の第1側又は第2側に応用することができる。且つ
図4、
図4A、
図4B中に示す水平磁気抵抗層400、水平でない磁場センシング層300/300’、導電ストリップ500/500’、導電部510/510’(後続の実施例で説明)は、何れも任意に組み合わせることができ、例えば、
図4A中の導電ストリップ500’/導電部510’は、水平磁気抵抗層400の下方に移すことができる。
図4B中の導電ストリップ500/導電部510は、水平磁気抵抗層400の上方に移すことができ、
図4A中の水平磁気抵抗層400及び水平でない磁場センシング層300は、実体的に分離することができる。また、
図4、
図4A、
図4B中に示す磁場センシング層300/300’及び水平磁気抵抗層400は、同一な均一の厚さを有しているが、理解すべき点として、センシング部材の性能を良好にするため、磁場センシング層300/300’及び水平磁気抵抗層400は、異なる厚さ又は材料を有することができ、且つ磁場センシング層300/300’の厚さは、牛直方向に沿って変化することができる。
【0026】
続いて、
図2を参照し、それは、本発明のもう1つの実施例に基づくZ軸磁気抵抗センシング部材1100の立体図を示している。Z軸磁気抵抗センシング部材1100及び
図1中のZ軸磁気抵抗センシング部材1000の動作原理は、同一であり、切断線B−B’に沿って得られる横断面も
図4に示すように、水平磁気抵抗層400及び導電ストリップ500の形状、材料、位置・向き、相対位置は、何れも同じであり、且つ電流の導通経路、方向も同一であるので、ここでは、2つの実施例の異なる箇所のみを説明する。本実施例では、水平でない磁場センシング層300が垂直基板表面に近似し、水平磁気抵抗層400の第1側から下向きに延伸し、複数の下向きに凹陥する下矩形トレンチの側壁上に位置するのでは、複数の離散サブパートを有する。各下矩形トレンチの内側壁上において、水平でない磁場センシング層300の該離散サブパートと実体的に接続する2つの接続磁気抵抗層310及び2つの接続磁気抵抗層310と互いに接続する対向磁気抵抗層320を有するが、接続磁気抵抗層310及び対向磁気抵抗層320は、Z軸方向の磁場のセンシングに対し、比較的貢献せず、後の文において、多くを議論しない。各下矩形トレンチは、好適には、同一の大きさ、深さ、側壁傾斜度を有し、磁場センシング層300の各離散サブパートが何れも略同一の面積及び厚さを有するようにする。隣り合う下矩形トレンチの間に好適には同一の距離を有し、本実施例中の水平でない磁場センシング層300は、容貌及び
図1中の磁場センシング層300が若干異なる以外に、それが含む材料(水平磁気抵抗層400と同一又は相違する磁気抵抗材料を使用する)、及び水平磁気抵抗層400の接続方式(磁性結合)、作用メカニズム(Z軸方向の磁場を受け、磁場を水平磁気抵抗層400に転向(又は誘導)する)は、何れも
図1と同一である。
【0027】
続いて、
図3及び
図3Aを参照し、それは、それぞれ本発明のもう1つのZ軸磁気抵抗センシング部材1200の立体図及び平面図を表示している。Z軸磁気抵抗センシング部材1200は、主に水平磁気抵抗層400、複数の第1側の水平でない磁場センシング層300(以降は、磁場センシング層300と簡易に記載する)、複数の第2側の水平でない磁場センシング層350(以降は、磁場センシング層350と簡易に記載する)、複数の第1側導電部510、及び複数の第2側導電部520を含む。水平磁気抵抗層400の形状、材料、位置・向きは、
図1中の水平磁気抵抗層400と同一であり、ここでは、詳細を記載しない。
【0028】
本実施例中の第1側磁場センシング層300は、
図2中の水平でない磁場センシング層300と類似し、基板表面に略垂直となり、水平磁気抵抗層400の第1側から下向きに延伸して水平磁気抵抗層400と磁性結合し、複数の離散サブパートを有し且つ各サブパートが何れも下向きに凹陥する下矩形トレンチの側壁上に位置する。類似して、各下矩形トレンチの内側壁上に磁場センシング層300の離散サブパートと、磁場センシング層300の該離散サブパートと実体的に接続する2つの接続磁気抵抗層310と、2つの接続磁気抵抗層310と互いに接続する対向磁気抵抗層320と、を有する。本実施例において、Z軸磁気抵抗センシング部材1200は、更に、水平でない磁場センシング層350を有する。磁場センシング層300に類似して、磁場センシング層350は、基板表面に略垂直となり、水平磁気抵抗層400の第2側から下向きに延伸して水平磁気抵抗層400と磁性結合し、複数のサブパートを有し且つ各サブパートは、何れも下向きに凹陥する下矩形トレンチの側壁上に位置する。類似して、各下矩形トレンチの内側壁上に磁場センシング層350の離散サブパートと、磁場センシング層350の該離散サブパートと接続する2つの接続磁気抵抗層360と、2つの磁気抵抗層360と互いに接続する対向磁気抵抗層370と、を有する。
【0029】
図2と比較し、
図3中では、磁場センシング層300の隣り合うサブパートの間の距離が比較的長く、磁場センシング層350の隣り合うサブパートの間の距離も比較的長く、且つ磁場センシング層300のサブパート及び磁場センシング層350のサブパートは、水平磁気抵抗層400の延伸方向(Y方向)に沿って交錯方式で配置され、磁場センシング層300のサブパート及び磁場センシング層350のサブパートは、部分的に重なり合うか、完全に重なり合わないことができる。好適には、各第1側/第2側の下矩形トレンチは、同一の大きさ、深さ、側壁傾斜度を有し、磁場センシング層300/350の各離散サブパートが何れも略同一の面積及び厚さを有するようにする。隣り合う第1側/第2側の矩形トレンチの間は、好ましくは、同一の間隔を有する。
【0030】
複数の第1側導電部510は、該水平磁気抵抗層400の第1側から該第2側に向けて延伸し、第2側まで延伸できる。複数の第2側導電部520は、該水平磁気抵抗層400の第2側から該第1側へ向けて延伸し、第1側に延伸することができる。第1側導電部510及び第2側導電部520の形状は、同一であるか、異なることができ(本例では、同一)、任意の形状であることができる(本例では、台形)。但し、一般的に、第1側導電部510は、同一の形状、大きさを有し、且つ隣り合う第2側導電部520間に同一の距離を有し、第1側導電部510及び第2側導電部520が水平磁気抵抗層400の延伸方向(Y方向)に沿って交錯方式で配置される。好適には、第1側導電部510及び第2導電部520は、何れも同一の形状、大きさを有し、且つ隣り合う第1側導電部510及び第2側導電部520の相対する隣接辺が互いに平行する(本例では、第1側導電部510の腰部及び隣り合う第2側導電部520の相対する腰部と互いい平行する)。第1側導電部510及び第2側導電部520は、導電金属材質を採用し、その電気抵抗率は、水平磁気抵抗層400の磁気抵抗材料の電気抵抗離油より遥かに小さいので、第1側導電部510/第2側導電部520及び水平磁気抵抗層400が実体的に接触する箇所において、電流経路は、電気抵抗率が比較的小さい第1側導電部510及び第2側導電部520であるが、水平磁気抵抗層400中(即ち、隣り合う第1側導電部及び第2側導電部520の間)の第1側導電部510及び第2側導電部520の間の最短経路が電流(I/I’)の導通方向である。水平磁気抵抗層400中の電流が第2側導電部500から第1側導電部510に流れる時、電流I及び水平磁気抵抗層400の延伸方向(Y方向)間に挟み角+ωを有する。水平磁気抵抗層400中の電流が第1側導電部510から第2側導電部520に流れる時、電流I’及び水平磁気抵抗層400の延伸方向(Y方向)が挟み角−ωを有する。ωの数値は、同一であり、その大きさは、台形の腰部の傾斜度により決定されるが、+ωは、順時計回り方向であり、−ωは、反時計回り方向である。水平磁気抵抗層400及び第1側導電部510/第2側導電部520は、少なくとも1つの電流経路(水平磁気抵抗層400→第1側導電部510→第1側導電部510及び第2側導電部520間の水平磁気抵抗層400→第2側導電部520→第2側導電部520及び第1側導電部510間の水平磁気抵抗層400・・・)を形成する。
【0031】
図3Aを参照し、水平磁気抵抗層400の第1側から延伸する磁場センシング層300の複数のサブパート及び複数の第1側導電部510の間において、水平磁気抵抗層400の長さが許さない特別な状況を除いて、各磁場センシング層300のサブパートが何れも第1側導電部510に対応し、且つ両者が第1側上で部分的に重なり合い、重なり合う長さは、好適には、磁場センシング層300のサブパートの長さの半分及び/又は第1側導電部510の底辺(本例では、台形の底辺である)の長さの半分である。同一の原則が水平磁気抵抗層400の第2側から延伸する磁場センシング層350の複数のサブパート及び複数の第2側導電部520に適用される(両者の間の対応及び第2側上の重なり合う関係)。
【0032】
図3中の切断線D−D’に沿って獲得される横断面は、
図4に示すようであり、前に既に
図4に対し詳細な説明を行っているので、ここでは、再度記載しない。
図3中の切断C−C’に沿って獲得される横断面は、
図5に示すようであり、
図4と異なるのは、下矩形トレンチは、水平磁気抵抗層400の第2側に位置するので、磁場センシング層350及び対応磁気抵抗層370は、水平磁気抵抗層400の第2側に位置する。
図4の開示に対する全ての変化は、何れも
図5に適用するものとし、ここでは、余計に例示又は説明を行わない。
【0033】
図6、
図7A及び
図7Bを参照し、それは、それぞれ本発明の更にもう1つの実施例に基づくZ軸磁気抵抗センシング部材1300の立体図、E−E’切断線及びF−F’切断線に沿った横断面図を示している。Z軸磁気抵抗センシング部材1300及び
図3中のZ軸磁気抵抗センシング部材1200の動作原理は、同一であり、水平磁気抵抗層400、第1側導電部510及び第2導電部520、第1側磁場センシング層300及び第2側磁場センシング層350の形状、材料、位置・向き、相対位置が何れも同一であり、且つ電流の導通経路、方向も同一であるので、ここでは、ただ両実施例の異なる箇所のみを説明する。本実施例では、Z軸磁気抵抗センシング部材1300は、Z軸磁気抵センシング部材1200の全ての部材以外に、更に、複数の第1磁束集中構造710及び複数の第2磁束集中構造720を含む。複数の第1磁束集中構造710は、水平磁気抵抗層400の第1側から上向きに延伸し、水平磁気抵抗層400と磁性結合し、且つ水平磁気抵抗層400の延伸方向(Y方向)に沿って、該第1側磁場センシング層300の該複数の離散サブパートと交替で配置される。複数の第2磁束集中構造720は、水平磁気抵抗層400の第2側から上向きに延伸し、水平磁気抵抗層400と磁性結合し、且つ水平磁気抵抗層400の延伸方向(Y方向)に沿って、該第2側磁場センシング層350の該複数の離散サブパートと交替で配置される。
図6、
図7A及び
図7B中から分かるように、第1磁束集中構造710及び第2磁束集中構造720は、大きさが同一なブロックの形式を有し、且つ好ましくは、水平磁気抵抗層400の両側上方(真上ではない)に位置し、水平磁気抵抗層400を通過する磁束を集中/誘導する。しかしながら、第1磁束仲秋構造710及び第2磁束集中構造720は、ただ磁性材料又は磁気抵抗材料を採用するだけで、異なるZ軸磁気抵抗センシング部材の設計及び/又は要求に応じてその他の形状のブロック材構造を採用する過、その他の型式を有することができる。例えば、
図8A及び
図8Bに示すように、第1側上方の矩形トレンチ及びトレンチ内壁上の磁性材料740/750(紙面に抵抗な磁性材料は、表示されない)により第1磁束集中構造710に置き換え、第2側上方の矩形トレンチ及びトレンチ内側壁上の磁性材料760/770(紙面に平行な磁性材料は、表示されない)により第2磁性集中構造720に取って代わる。740は、第1側の水平でない磁場誘導層であり、両者は、磁束を誘導する機能を有し、磁場センシング層の機能も兼ね備える。磁性材料740/750及び磁性材料760/770が磁場センシング層として用いられる時、それを第3磁場センシング層と称し、第1側磁場センシング層300及び第2側磁場センシング層350と区別する。
図7A、
図7B、
図8A、
図8Bのその他の部材は、何れも
図4、
図5と同一であるので、ここでは、再度記載しない。
【0034】
また、
図7A、
図8B、
図8A、
図8B中の磁束集中構造(ここでは、710,720,740+750,760+770の何れか1つ又はその任意の組み合わせを指す)は、本発明の全てのZ軸磁気抵抗センシング部材1000,1000’、1200,1300,1400,1500,1600の第1側及び/又は第2側に応用することができる。例えば、Z軸磁気抵抗センシング部材1000に対し、水平磁気抵抗層400の第2側上方に
図7Bに示すような長ブロック状第2磁束集中構造720を加えるか、
図8中に示すような長い矩形トレンチ及びトレンチ内側壁上の磁性層を加えることができる。例えば、Z軸磁気抵抗センシング部材1100に対し、水平磁気抵抗層400の第2側上に複数の
図7Bに示すような離散、ブロック状の第2磁束集中構造720を加えるか、複数の
図8Bに示すような矩形トレンチ及びトレンチ内側壁上の磁性層を加えることができる。
【0035】
図9A〜
図9Cを参照し、それは、本発明のその他の実施例に基づくZ軸磁気抵抗センシング部材の平面図である。
図3のZ軸磁気抵抗センシング部材1200を詳細に説明した後、難なく理解することができ、
図3の説明は、
図9A〜
図9Cの実施例を理解する基礎とすることができるので、同一の箇所は、重複して説明しない。
図9A中のZ軸磁気抵抗センシング部材1400及びZ軸磁気抵抗センシング部材1200の差異は、
図3中の第1側導電部510及び第2側導電部520が何れも台形であり、且つ水平磁気抵抗層400の一側から他側へ向けて延伸するが、他側に達しておらず、これに対し、
図9A中の第1側導電部510及び第2側導電部520は、何れも二等辺三角形又は正三角形(水平磁気抵抗層400の幅により決定される)であり、且つ水平磁気抵抗層400の一側から他側へ向けて延伸し、他側に達することにある。水平磁気抵抗層400、第1側磁場センシング層300、第2側磁場センシング層350の配置は、何れも
図3と同一であるので、ここでは詳細を記載しない。
【0036】
図9B中のZ軸磁気抵抗センシング1500及びZ軸磁気抵抗センシング部材1200の差異は、数点ある。先ず、
図3中の水平磁気抵抗層400の第1側箇所の複数の凹陥矩形トレンチ、第2側箇所の複数の凹陥矩形トレンチは、何れも比較的分散し、第1側磁場センシング層300の隣り合うサブパート間の間隔が比較的大きくなり、第2側磁場センシング層350の隣り合うサブパート間の間隔も比較的大きくなるが、
図9B中の両側箇所の複数の凹陥矩形トレンチは、何れも比較的密集し、第1側磁場センシング層300の隣り合うサブパート間の間隔が比較的小さくなり、第2側磁場センシング層350の隣り合うサブパート間の間隔も比較的小さくなり、磁場センシング層300及び磁場センシング層350は、水平磁気抵抗層400の延伸方向(Y方向)に沿って交錯配置されるが、両者の重なり合う範囲が比較的大きい。また、
図3中の第1側導電部510及び第2側導電部520は、何れも台形であり、両者は、何れも水平磁気抵抗層400の一側から他側へ向けて延伸し、水平磁気抵抗層400の幅の半分を超過し、且つ両者は、水平磁気抵抗層400の延伸方向(Y方向)に沿って交錯配置されるが、
図9B中の第1側導電部510及び第2側導電部520は、何れも比較的小さな平行四辺形であり、両者は、何れも水平磁気抵抗層400の一側から他側へ延伸へ向けて延伸し、水平磁気抵抗層400の幅の半分を超過せず、且つ両者が水平磁気抵抗層400の延伸方向(Y方向)に沿って対称方式で配置される。
【0037】
上記の差異により、Z軸磁気抵抗センシング部材1500の動作時、電流が第1側導電部510から第2側導電部520へ流れるか、第2側導電部520から第1側導電部510まで流れる。第1側導電部510及び第2側導電部520間に過度に大きな距離にこの間隔の磁気抵抗材料の高い電気抵抗率が加わることにより、第1側導電部510及び水平磁気抵抗層400の実体的に接触する箇所において、電流経路が電気抵抗率が比較的小さい第1側導電部510であるが、水平磁気抵抗層400中(即ち、隣り合う第1側導電部510の間)の隣り合う第1側導電部510の間の最短経路が電流(I’)の導通方向である。水平磁気抵抗層400及び第1側導電部510は、少なくとも1つの電流経路を構成する(水平磁気抵抗層400→第1側導電ストリップ510→第1側導電ストリップ510間の水平磁気抵抗層400→下第1側導電部510・・・)。同様に、隣り合う第2側導電部520の間の水平磁気抵抗層400において、隣り合う第2側導電部520間の最短経路が電流(I)の導通方向である。水平磁気抵抗層400及び第2側導電部520は、少なくとも1つの電流経路を構成する(水平磁気抵抗層400→第2側導電ストリップ520→第1側導電ストリップ520間の水平磁気抵抗層400→下第2側導電部520・・・)。第1側導電部510及び第2側導電部520の形状、大きさ、配置間隔が何れも同一である時、電流Iの導通方向及び水平磁気抵抗層400の延伸方向(Y方向)間の挟み角は、電流I’の導通方式及び水平磁気抵抗層400の延伸方向(Y方向)間の挟み角と等しくなる。挟み角の数値は、平行四辺形の大変の傾斜度により決定される。
【0038】
図9C中のZ軸磁気抵抗センシング部材1600及びZ軸磁気抵抗センシング部材1200の差異は、数点ある。
図3中の第1側導電部510及び第2側導電部520は、何れも台形であり、且つ電流は、一側の導電部の腰部から隣り合う他側の導電部の腰部に流れ、且つ各導電部510/520は、対応する磁場センシング層300/350と部分的に重なり合う。但し、
図9Cにおいて、第1側導電部510及び第2側導電部520は、何れも斜め置きされた長いストリップであり且つ電流は、一側の導電部の指向前端から隣り合う他側の導電部の根部末端に向かって流れ、且つ各導電部510/520は、対応する磁場センシング層300/350と完全に重なり合う。第1側導電部510及び第2側導電部520の形状、大きさ、配置間隔が何れも同一である時、電流Iの導通方向及び水平磁気抵抗層400の延伸方向(Y方向)の間の挟み角は、電流I’の導通方向及び水平磁気抵抗層400の延伸方向(Y方向)の間の挟み角と等しくなる。挟み角の数値は、導電部の斜め置きの角度により決定される。
【0039】
前面の多くの実施例において、Z軸磁気抵抗センシング部材1000,1100中の隣り合う導電部500間の電流iの導通方向は、何れも単一方向に従うので、Z軸磁気抵抗センシング部材1000,1100は、Z軸方向の磁場に対し、出力変化を発生し、それは、X軸方向の磁場に対しても出力変化を発生し、従って、回路設計の方式で異なる向きのZ軸磁気抵抗センシング部材1000/1100を組み合わせるか、別途回路を追加することでZ軸磁気抵抗センシング装置を構成し、Z軸磁気抵抗センシング装置がZ軸方向の磁場に対してのみ出力変化を発生し、X軸方向の磁場の影響を受けないようにする。
【0040】
Z軸磁気抵抗センシング部材1200,1300,1400,1500,1600において、隣り合う導電部(1500以外は、何れも第1側導電部及び第2側導電回路であるが、1500の状況では、隣り合う第1側導電部及び隣り合う第2側導電回路である)間の電流が2つの導通方向(I及びI’)に分かれ、且つこれら2つの電流の導通方向は、水平磁気抵抗層400の延伸方向に対称となるので、別途これらZ軸磁気抵抗センシング部材に対しX軸方向の磁場を加える時、磁束は、水平磁気抵抗層400の一側から他側に指向し、2つの方向の電流が構成する影響は、相互にオフセットされ、Z軸磁気抵抗センシング部材の出力変化が0に近くなる。また、これらZ軸磁気抵抗センシング部材にZ軸方向の磁場を加える時、磁束は、2つの方向(水平磁気抵抗層400の第1側から第2側へ指向するものと、水平磁気抵抗層400の第2側から第1側へ指向するもの)を有し、2つの方向の磁束及び2つの方向の電流は、互いに組み合わさった後、Z軸磁気抵抗センシング部材の出力に変化を発生させる。従って、Z軸磁気抵抗センシング部材1200,1300,1400,1500,1600は、単独で使用し、Z軸磁場をセンシングする効果を達成することができる。
【0041】
図10A、
図10Bを参照し、それは、本発明の実施例に基づくZ軸磁気抵抗センシング装置を示し、この装置は、本発明の実施例のZ軸磁気抵抗センシング部材から構成されるブリッジレイアウトを含む。
【0042】
図10AのZ軸磁気抵抗センシング装置は、ホイートストンブリッジ構造を有し、このブリッジ構造は、4本の電気抵抗アーム(右上電気抵抗アーム、右下電気抵抗アーム、左上電気抵抗アーム、左下電気抵抗アーム)を有し、各電気抵抗アームの最小単位は、1個のZ軸磁気抵抗センシング部材1400である。図中の各電気抵抗アームは、ただ1つのZ軸磁気抵抗センシング部材1400を含むが、各電気抵抗アームは、複数のZ軸磁気抵抗センシング部材1400が内部接続線で直列されて構成されることもできる。また、電気抵抗アームのZ軸磁気抵抗センシング部材1400は、1200,1300,1500,1600中の何れか1つ又はその変化型に交換されることができ、このブリッジの動作を損なうことはない。右上の電気抵抗アームの上端は、内部接続線により動作電圧Vccに接続し、右上の電気抵抗アームの下端は、内部接続線により右下の電気抵抗アームの上端と電気接続し、両アームの間の電位を第2電圧V2に定義する。右下電気抵抗アームの下端は、内部接続線により接地される。左上電気抵抗アームの上端は、内部接続線により動作電圧Vccに接続し、左上電気抵抗アームの下端は、内部接続線により左下電気抵抗アームの上端と電気接続し、両アームの間の電位を第1電圧V1に定義する。左下電気抵抗アームの下端は、内部接続線により接地される。ブリッジ構造を使用する前、選択的に、設定/再設定(SET/RESET)回路を利用し、4本の電気抵抗アーム中の水平磁気抵抗層400の磁性化方向を設定した方位(本例では、方向M、即ちY方向である)に設定させる。ブリッジ構造中の磁場センシング層300/350がZ軸方向の磁場を受ける時、ブリッジ構造中の電気抵抗アームの電気抵抗値が変化を発生し、これに応じて磁場に影響を及ぼし、第1電圧V1及び第2電圧V2間の電圧差を変化させる。
【0043】
図10BのZ軸磁気抵抗センシング装置は、ホイートストンブリッジ構造も有するが、
図10A中のブリッジ構造が4個の完全に同一なZ軸磁気抵抗センシング部材を使用するのと異なり、
図10B中のブリッジ構造は、一対のZ軸センシング部材1000及び一対のZ軸磁気抵抗センシング部材1000’を使用しており、X軸方向の磁場のそれに対する影響をオフセットしている。Z軸磁気抵抗センシング部材1000及び1000’の差異は、部材1000の磁場センシング層300が水平磁気抵抗層400の第1側に位置するが部材1000’の磁場センシング層は、水平磁気抵抗層400の第2側に位置する。しかしながら、ホイートストンブリッジの動作の目的を達成する為、
図10B中の磁場センシング層300の向き(左側又は右側に位置する)又は導電ストリップの延伸方向(左上右下又は左下右上)を適当に調整することができる。
図10Bのブリッジ構造は、
図10Aのブリッジ構造(各アームの接続関係)に類似するので、ここでは、再度記載しない。
【0044】
下面の表1及び表2は、
図10A及び
図10B中のブリッジ構造が+X方向(水平磁気抵抗層400の第2側から第1側へ指向する方向として定義し、同様に、−X方向は、水平磁気抵抗層400の第1側から第2側へ指向する方向として定義される)及び+Z方向(基板表面から水平磁気抵抗層400へ指向する方向として定義し、同様に、−Z方向は、水平磁気抵抗層400から基板表面へ指向する方向)の磁場を受け取る時のブリッジ構造中の左上アーム、左下アーム、右上アーム、右下アームの状態を表の方式で示している。
【0047】
表1及び表2において、絶対的数値変化を呈現していないが、提示すべきこととして、同一の+Z方向に別途加えられる磁場を受ける時、10Aのブリッジ構造の電圧出力変化は、10Bのブリッジ構造の電圧出力変化より大きい。これは、10Aのブリッジ構造が10Bのブリッジ構造に比較して敏感であることを意味する。
【0048】
図10A及び
図10Bは、本発明の実施例に基づく磁気抵抗センシング装置を示しているが、理解すべき点として、磁気抵抗センシング部材は、磁場の変化を検出できる部材であり、それは、必ずしもホイートストンブリッジ構造を採用する必要はない。また、本発明は、基板表面に平行でない磁場センシング層を有し、それが基板表面に垂直なZ軸磁場をセンシングすることができるだけでよく、その形状は、薄型形に限定せず、それは、任意の立体構造の直立部分、例えば、円筒又は方形トレンチの側壁の一部であることができ、それが基板表面に平行なX/Y軸磁場をセンシングできる磁場センシング部材と同一チップ中に整合される場合、パッケージ難易度及びセンサ完成品の体積を大幅に減少することができる。