特許第5927657号(P5927657)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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  • 特許5927657-指圧具 図000002
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】5927657
(24)【登録日】2016年5月13日
(45)【発行日】2016年6月1日
(54)【発明の名称】指圧具
(51)【国際特許分類】
   A61H 39/04 20060101AFI20160519BHJP
【FI】
   A61H39/04 U
【請求項の数】2
【全頁数】6
(21)【出願番号】特願2014-240797(P2014-240797)
(22)【出願日】2014年11月28日
【審査請求日】2015年7月7日
【権利譲渡・実施許諾】特許権者において、実施許諾の用意がある。
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】714011248
【氏名又は名称】高橋 剛
(72)【発明者】
【氏名】高橋 剛
【審査官】 山口 賢一
(56)【参考文献】
【文献】 特開2006−192208(JP,A)
【文献】 実公昭45−012156(JP,Y1)
【文献】 特開2011−101690(JP,A)
【文献】 特開2013−111218(JP,A)
【文献】 登録実用新案第3163136(JP,U)
【文献】 特開平09−253157(JP,A)
【文献】 特開平08−308904(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61H 39/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
一方向に延びる棒状の柄部(3)と、この棒状の柄部の先端部から前記一方向と直交する方向に突出する、前記柄部より短い指圧部(2)とを有した指圧具(1)であって、前記柄部の前記先端部から前記指圧部との接合部の直角部近傍に於いて突出する突起からなる支点部(4)と、前記支点部とは反対側である指圧部の先端部に設けられた作用点部(5)とを含み、前記指圧部は、前記柄部と直交して延びており、前記作用点部および前記支点部は、前記指圧部の延びる方向の両端部に於いて離反するように形成されており、人が寝た状態で、前記作用点部がマッサージ部位と当接し、反対側の前記支点部が、床部に接して支点部になり、棒状の前記柄部の基端の力点部(6)を動かす事により、テコの原理で作用する指圧具。
【請求項2】
前記指圧部はゴムによって覆われている、請求項1に記載の指圧具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、テコの原理を応用した指圧具に関する。
【背景技術】
【0002】
従来のテコの原理を応用した指圧具には、2本の棒状の先がU字状に繋がっており、その部分に押圧部となる大、小各1つの球を首筋と背中部分のツボにあたる部分に取り付けている。使い方としては、押圧部のついた球状を首と背中のツボにあて、2本の棒を同時に挟み込むように、弾性を使い、均等な両手の開閉の力でツボを指圧している。
(例えば特許文献1参照)
しかし、これは場所を選ぶ。また大小の押圧部の位置関係は、他の人ではそのまま使えない。片手では使用できない不便さが生じる。
【0003】
2本の角材の棒の一方に球状の突起部を2個取り付けたものもある。背中や腰のツボに左右対称に指圧する圧動器もある。(例えば特許文献2参照)
しかし、使い方としては、2個の指圧部を患部に当てる必要性が生じる。角材の突起部の位置関係は本人だけが有効で、他の人では調整が必要になる。場所を選ぶ等の不便さを生じる。又、マニュアルを見ての組み立てを必要とし、片手では使用できない不便さを生じる。必要とされるときに、即座に使用できない不便さがある
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開 2003-111817 号公報
【0005】
【特許文献2】実公昭 45-012156 号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
以上の文献に開示の指圧具は、部分品の組み立てを必要とし、使い方の難易さ、製作費の問題、又持ち運びが容易ではなく、場所を選ぶ、片手では使用できない等の問題が提議される。
【課題を解決するための手段】
【0007】
一方向に延びる棒状の柄部(3)と、この棒状の柄部の先端部から前記一方向と直交する方向に突出する、前記柄部より短い指圧部(2)とを有した指圧具(1)であって、前記柄部の前記先端部から前記指圧部との接合部の直角部近傍に於いて突出する突起からなる支点部(4)と、前記支点部とは反対側である指圧部の先端部に設けられた作用点部(5)とを含み、前記指圧部は、前記柄部と直交して延びており、前記作用点部および前記支点部は、前記指圧部の延びる方向の両端部に於いて離反するように形成されており、人が寝た状態で、前記作用点部がマッサージ部位と当接し、反対側の前記支点部が、床部に接して支点部になり、棒状の前記柄部の基端の力点部(6)を動かす事により、テコの原理で作用する指圧具であり、前記指圧部はゴムによって覆われている指圧具である。
【発明の効果】
【0008】
本発明は、本人では手の届かない肩甲骨のツボに、自己の体重で指圧部に押圧がかかり、テコの原理を応用し、片手で容易に肩甲骨のコリをほぐせる指圧効果の高い指圧具である。
テコの原理を応用する事により、使用する際には片手を使うだけで、肩甲骨のツボを各自にあった力でコリの解消を仰向けに寝ながらにして背中等のコリの解消を長時間に至って緩和できる指圧具である。
又、安価に提供できる事。部分品の組み立ても無く、構造が簡単、持ち運びも容易である。使い方の容易さなどが従来の指圧具では見当たらない。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本発明の実施の形態にかかる指圧具の正面図
図2】本発明の実施の形態にかかる指圧具を使用者が仰向けの状態で指圧具を使用している時の図である。
図3】本発明の実施の形態にかかる指圧具を使用者が壁を背にした状態で指圧具を使用している時の図である。
図4】本発明の実施の形態にかかる指圧具を使用者が椅子に座り、指圧具を肩たたきとして使用している時の図である。
図5】三角図法で示す。 平面図(A)、正面図(B)、側面図(C)
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の実施の形態にかかる指圧具を図1から図5に基づいて説明する。
【0011】
図1に於いては、符号1は指圧具で、符号2は指圧部であり、符号3は柄部であり、
符号4はテコの原理を応用する支点部分、符号5はテコの原理を応用する作用点部分、符号6はテコの原理を応用する力点部である。
【0012】
図2では使用者が仰向けに寝た状態で、柄部の後端の力点部を持ち、肩甲骨のツボに、作用点部をあてがい体重の自重をかけ、突起部の支点部を床に置き、テコの原理を応用し、柄の後端の力点部を握りしめ、前後に動かしている。これにより背中のコリを楽にほぐすことが出来る。
【0013】
図3では使用者が壁を背にした状態で、柄部の後端の力点部を持ち、肩甲骨のツボに
作用点部をあてがい体重の自重をかける為に足元を前にだし、壁にもたれかかる格好で、指圧部の支点部を壁に、テコの原理を応用し、柄の後端の力点部分を握りしめ、上下に動かしている。これにより背中のコリを楽にほぐすことが出来る。
【0014】
図4では使用者が椅子に座った状態で、柄部の後端の部分を握りしめ、指圧部の
作用点部で、背中、又は、肩を叩くことにより、肩のコリをほぐすことが出来る。
又、図示にはないが、指圧部を手に持ち、柄部を突き立てることにより、床からの立ち上がりの補助として使うことが出来る。
【0015】
図5に指圧具を三角図法で示す
柄部から指圧部を含む垂直部の長さを、420mm±5%程度とした。側面図(C)
指圧部の長さは、140mm±5%程度とした。平面図(A)
てこの原理が上手く作用するために、支点部分はヨーイングしやすいように丸みを持たした。正面図(B)
支点部となる突起部は、水平角度β=−25°±5°とし下方へ延びる。
作用点部となる一本分の指先形状の水平角度はα=+65°±5°とし上方へ延びる。
作用点部となる先端部分はゴムで覆った状態で親指もしくは人差し指の大きさとする。
斜線以外白抜きの部分は、厚み1〜2mm程度のゴムで覆う事とする。
【符号の説明】
【0016】
1.指圧具
2.指圧部
3.柄部
4.支点部
5.作用点部
6.力点部
【要約】
【課題】 従来の文献に開示の指圧具にはない、構造が簡単で、組み立ても必要としなく、又持ち運びも便利な上、片手で自身の肩甲骨のコリをほぐすことが容易である指圧具を提供する。
【解決手段】 本発明は、図1に於いて説明すると6.が力点部となり、4.が角度αで突起するところの支点部となる。5.がツボにあてる角度αで指一本分の形状を立ち上げるところの作用点部となる。
仰向けに寝た状態、又は壁を背にした状態で、5.の作用点部を肩甲骨のツボにあて、6.の力点部を手に持ち、4.の支点部を床又は壁に付け、テコの原理を応用して、前後又は上下に軽く動かすことで作用点部が背中のツボの指圧を行う。
【選択図】図1
図1
図2
図3
図4
図5