(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
第1の半導体チップの一面に配置された複数の第1の電極それぞれに導電性の接合材料を配置し、配置された前記接合材料に液状のアンダーフィル樹脂を付着させる第1の工程と、
第2の半導体チップの一面に露出した一端がそれぞれ異なる突出部に囲われた複数の第2の電極それぞれの上に、前記液状のアンダーフィル樹脂が付着した前記接合材料を配置する第2の工程と、
第2の工程の後、前記接合材料を加熱して、前記第1の電極と前記第2の電極とを接合する第3の工程と、
第2の工程の後、前記液状のアンダーフィル樹脂を加熱して、前記突出部それぞれの内側で絶縁性の硬化されたアンダーフィル樹脂を形成する第4の工程とを有する
半導体装置の製造方法。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面にしたがって本発明の実施の形態について説明する。但し、本発明の技術的範囲はこれらの実施の形態に限定されず、特許請求の範囲に記載された事項とその均等物まで及ぶものである。尚、図面が異なっても対応する部分には同一符号を付し、その説明を省略する。
【0010】
(実施の形態1)
(1)構 造
図1は、実施の形態1の半導体装置2の断面図である。
【0011】
半導体装置2は、
図1に示すように、第1の半導体チップ4と、第2の半導体チップ6と、複数の導電性の接合材料8と、複数のアンダーフィル樹脂(第1のアンダーフィル樹脂)10とを有している。
【0012】
第1の半導体チップ4は、第1の面12と第1の面12に配置された複数の第1の電極14とを有している。第1の半導体チップ4はさらに、例えば第1の面12に集積回路(図示せず)を有している。第1の電極14は、この集積回路に接続されている。
【0013】
第2の半導体チップ6は、第1の面12に対向する第2の面16と、第2の面16に一端17が配置された複数の第2の電極18とを有している。
図2は、各第2の電極18の一端17の近傍を拡大した平面図である。
図1及び2に示すように、第2の半導体チップ6はさらに、各第2の電極18の一端17を電極ごとに(すなわち、個別に)囲む複数の突出部20を有している。
【0014】
第2の電極18は、例えば2の半導体チップ6に含まれる半導体基板を貫通する電極(例えば、through-silicon via)である。第2の電極18のうちの一部の電極は、第2の半導体チップ6に含まれる集積回路(図示せず)に接続されてもよい。
【0015】
図1に示すように、複数の導電性の接合材料8は、複数の第1の電極14に含まれる各電極(以下、第3の電極と呼ぶ)をそれぞれ、複数の第2の電極18のうち第3の電極に対向する電極(第2の電極18のうちの一つ)の先端17に接合している。導電性の接合材料8は、例えば半田バンプである。
【0016】
複数のアンダーフィル樹脂10はそれぞれ、
図1に示すように、各突出部20の内側に配置され、接合材料8を材料ごとに覆っている。接合材料8はさらに、接合材料8に接する領域(第1の面12の一部、第2の面16の一部など)を覆っている。
【0017】
接合材料8が、電極同士を強固に接合することは困難である。しかしアンダーフィル樹脂10が接合材料8および接合材料8に接する領域を覆い、第1の電極14と第2の電極18の接合を補強する。
【0018】
アンダーフィル樹脂10は、例えば熱硬化剤が添加された液状のエポキシ樹脂が熱硬化したものである。アンダーフィル樹脂10には、例えばSiO
2粒子などのフィラーが混合されていてもよい。
【0019】
図3は、第2の半導体チップ6aが突出部20を有さない半導体装置2aの断面図である。
【0020】
半導体装置2aは、
図3に示すように、半導体チップ6aと、半導体チップ6aに搭載された別の半導体チップ4aとを有している。半導体装置2aは、例えば以下の手順で形成される。
【0021】
まず半導体チップ6aに半導体チップ4aを搭載し、さらに半導体チップ4a,6aの間に液状のアンダーフィル樹脂を注入する。その後、液状のアンダーフィル樹脂を加熱し硬化させる。
【0022】
半導体チップ4a,6aの間に液状のアンダーフィル樹脂が注入されると、液状のアンダーフィル樹脂の一部が上側の半導体チップ4aの外側に流出する。
【0023】
流出したアンダーフィル樹脂は、下側の半導体チップ6aの表面のうち上側の半導体チップ4aの外側の領域で硬化する。このため、下側の半導体チップ6aのヒートスプレッダーによる放熱が困難になったり、下側の半導体チップ6aが反る等の不都合が生じる。
【0024】
一方実施の形態1の半導体装置2では、
図1に示すように、アンダーフィル樹脂10は突出部20の内側に閉じ込められており、半導体チップ4,6の間からは流出していない。
【0025】
ところで
図1では、第1の電極14および第2の電極18の数はそれぞれ2つである。しかし第1の電極14および第2の電極18の数は、3つ以上であってもよい。
図4は、第2の面16(
図1参照)における第2の電極18の配置方法(layout)の一例である。
図4では、突出部20は省略されている。
図4中の破線で囲われた領域22は、第1の半導体チップ4に対応する領域である。
【0026】
第2の電極18は、
図4に示すように、第1の半導体チップ4に対応する領域22の一部に形成される。第2の電極18の直径は、例えば5〜10μmである。第2の電極18のピッチは、例えば50μm程度である。
【0027】
第2の電極18が貫通電極の場合、第2の半導体チップ6に形成される半導体デバイス(例えば、トランジスタやキャパシタ)は第2の電極18を避けて形成される。
【0028】
図5は、
図1において破線で囲われた領域Aの拡大図である。
【0029】
第1の半導体チップ4は、
図5に示すように、半導体基板(例えば、Si基板)24と、集積回路26と、絶縁性の保護膜(例えば、ポリイミド膜)28と、第1の電極14とを有している。
【0030】
集積回路26は、例えば半導体基板24に形成された半導体デバイス30と、配線(ビアを含む)32と、層間絶縁膜(例えば、SiO
2膜)34とを有している。集積回路26は保護膜28によって覆われ、第1の電極14の表面は保護膜28に形成された開口部に配置される。
【0031】
同様に、第2の半導体チップ6は、
図5に示すように、半導体基板(例えば、Si基板)36と、突出部20と、第2の面16を覆う絶縁膜(例えば、SiO
2膜)38と、集積回路40と、第2の電極18と、第4の電極42とを有している。第4の電極42は、第2の面16から見て第2の半導体チップ6の反対側の面に配置される。
【0032】
集積回路40は、例えば半導体基板36に形成された半導体デバイス(例えば、トランジスタやキャパシタ)44と、配線(ビアを含む)46と、層間絶縁膜(例えば、SiO
2膜)48とを有している。
【0033】
第2の電極18は、例えば半導体基板36を貫通する貫通電極である。第2の電極18の一端17には接合材料8を介して第1の電極14が接続され、第2の電極18の他端には第4の電極42が接続される。第2の電極18の他端には、集積回路40が接続されてもよい。
【0034】
第4の電極42には、第2の電極18または集積回路40が接続される。集積回路40の表面は、第1の半導体チップ4の集積回路26と同様、保護膜で覆われてもよい。
【0035】
第1の半導体チップ4には例えば第2の電極18を介して、信号が入出力される。第2の半導体チップ6には、例えば第4の電極42および第4の電極42と同じ面に配置された電極を介して信号が入出力される。第1の半導体チップ4と第2の半導体チップ6の間の信号の送受信は、例えば第2の電極18を介して行われる。
【0036】
第2の半導体チップ6の厚さは、例えば20μm以上100μm以下である。このように薄い半導体チップは、アンダーフィル樹脂と半導体基板の熱膨張率の相違により容易に反る。しかし実施の形態1の半導体装置2によれば、アンダーフィル樹脂10が接合材料10の近傍に局在しているので、第2の半導体チップ6の反りは抑制される。
【0037】
ところで
図1の半導体装置2では、第2の電極18は貫通電極である。しかし第2の電極18は、第2の半導体チップ6の第2の面16に配置された電極パッド(例えば、再配線層の電極)であってもよい。この場合、第2の電極18全体が第2の面16に配置される。
【0038】
また
図1の半導体装置2では、第1の電極14は第1の面12に配置された電極パッドである。しかし第1の電極14は、貫通電極の一端であってもよい。この場合、第1の電極14の一端が第1の面12に配置される。第1の半導体チップ4の集積回路は、例えば第1の面12から見て第1の半導体チップ4の反対側に配置される。
【0039】
(2)製造方法
図6乃至8および
図11乃至13は、半導体装置2の製造方法の工程断面図である。
図9及び10は、第2の電極18の先端近傍を拡大した工程断面図である。
【0040】
―突出部の形成工程―
まず
図6(a)に示すように、第2の半導体チップ6に対応する集積回路等(集積回路40、第2の電極18、第4の電極42)を有する半導体ウエハ(半導体基板)50の表面を、接着剤51で支持基板54に固定する。その後、半導体ウエハ50の裏面に、突出部20に対応するレジストパターン52を形成する。
【0041】
図6(a)に示すように第2の電極18は、半導体ウエハ50の表面から裏面に向かって伸びる電極(Cu、Wなど)である。
【0042】
第2の電極18は、ビアホールに埋め込まれている。ビアホールの一端は半導体ウエハ50の表面に達し、他端は閉じている。
図9(a)に示すように、ビアホールの壁には、バリア層58(TiN膜、Ti膜、TaN膜など)と絶縁膜56(SiO
2膜など)が形成されている。
【0043】
次に
図6(b)に示すように、レジストパターン52をエッチングマスクとして、半導体ウエハ50の裏面側を異方性ドライエッチングによりエッチングして、突出部20を形成するとともに第2の電極18の一端17を露出させる。ドライエッチング後、
図7(a)に示すようにレジストパターン52を除去する。
【0044】
上記エッチングの前半部分では、半導体ウエハ50がエッチングされる。エッチングの後半部分では、
図9(b)に示すように、半導体ウエハ50とともに絶縁膜56のうち第2の電極18の上面を覆う部分が除去される。さらに、バリア層58のうち第2の電極18の上面を覆う部分が除去される。
【0045】
半導体ウエハ50と絶縁膜56は、例えばFを含むガス(CF
4等)を反応ガスとする異方性ドライエッチングによりエッチングされる。バリア層58は、例えばClを含むガス(Cl
2等)を反応ガスとする異方性ドライエッチングによりエッチングされる。
【0046】
次に
図7(b)に示すように、半導体ウエハ50の裏面に有機材料(例えば、;BCB(ベンゾシクロブテン)やポリイミド)を、例えばスピンコートにより塗布して絶縁膜62を形成する。
図10(a)に示すように絶縁膜62は、第2の電極18の上面および突出部20の上面で薄くなる。
【0047】
この薄くなった絶縁膜62を異方性ドライエッチングによりエッチングして、
図8および
図10(b)に示すように、第2の電極18の先端および突出部20の上面を露出させる。
【0048】
その後、半導体ウエハ50を個々の第2の半導体チップ6に分割する。
【0049】
―液状アンダーフィルの付着工程―
まず、液状のアンダーフィル樹脂を用意する。アンダーフィル樹脂10bは、例えば
図11(a)に示すように、蓋のない容器64に入れられる。
【0050】
次に第1の半導体チップ4の一面に配置された複数の第1の電極14それぞれに導電性の接合材料8を配置(接合)し、配置された接合材料8を容器64内のアンダーフィル樹脂10bに接触させる。すると
図11(b)に示すように、接合材料8に液状のアンダーフィル樹脂10bが付着する。
【0051】
接合材料8は、例えばSnAg半田バンプである。液状のアンダーフィル樹脂10bは、例えば熱硬化剤とフィラーが混合された液状のエポキシ樹脂である。液状のアンダーフィル樹脂10bには、好ましくは接合材料8の酸化物を除去するフラックスが混合されている。
【0052】
―接合材料の配置工程―
図12に示すように、複数の第2の電極18それぞれの上方に、液状のアンダーフィル樹脂10bが付着した接合材料8を配置する。その後、接合材料8と各第2の電極18を接触させる。すなわち第2の電極18それぞれの上に、液状のアンダーフィル樹脂10bが付着した個々の接合材料8を配置する。
【0053】
図12に示すように、第2の電極18は、第2の半導体チップ6の一面に露出した一端がそれぞれ異なる突出部20に囲われた電極である。液状のアンダーフィル樹脂10bは突出部20の内側に閉じ込められ、突出部20の外側に容易には流出しない。
【0054】
―接合工程―
接合材料8を第2の電極18それぞれの上に配置した後、接合材料8と液状のアンダーフィル樹脂10bを加熱して、第1の電極14と第2の電極18とを接合する。第1の電極14と第2の電極18は、例えばリフローにより接合される。加熱温度は、接合材料8の融点より高い温度(例えば、約250℃)である。
【0055】
この加熱処理により、液状のアンダーフィル樹脂10bはある程度硬化する。その後、アンダーフィル樹脂10bを長時間(例えば、数十分)追加加熱して、アンダーフィル樹脂10bを突出部20の内側で十分に硬化させる。加熱温度は、例えば150〜160℃である。追加加熱を行わずに接合材料8の加熱時間を長くして、アンダーフィル樹脂10bを十分に硬化させてもよい。
【0056】
これらの加熱処理により、
図13のように、突出部20それぞれの内側に接合材料8を覆う十分に硬化したアンダーフィル樹脂10が形成される。液状のアンダーフィル樹脂10bは、突出部20の内側に閉じ込められたまま硬化する。
【0057】
したがって液状のアンダーフィル樹脂10bが、第1の半導体チップ4と第2の半導体チップ6の間から流出して、第2の半導体チップ6の表面(第1の半導体チップ4に面する部分を除く)で硬化することはない。
【0058】
接合材料8に付着するアンダーフィル樹脂10bは、少量である。したがってアンダーフィル樹脂10bは、第1の半導体チップ4と第2の半導体チップ6の間の隙間全体を満たすことはない。しかしアンダーフィル樹脂10bは突出部20の内側に閉じ込められるので、接合材料8の周囲では、第1の半導体チップ4と第2の半導体チップ6の間の隙間を満たす。このため接合材料8の強度は、十分に補強される。
【0059】
図14は、突出部の変形例の平面図である。
図2の突出部20は、閉じている。しかし
図14に示すように、突出部20aは欠損部70を有していてもよい。欠損部70の幅が狭ければ、液状のアンダーフィル樹脂10bは突出部20aの外側に殆ど流出しない。
【0060】
図15は、絶縁膜62の別の形成方法の工程断面図である。
【0061】
図10を参照して説明した形成方法では、有機絶縁膜の性質を利用して、第2の電極18の上面および突出部20の上面を露出させる絶縁膜62を形成する。
【0062】
一方
図15(a)に示す形成方法では、突出部20が形成された半導体ウエハ50の裏面に無機絶縁膜(例えば、SiO
2膜)72を形成する。この無機絶縁膜72の上に、第2の電極18の上方に開口部74を有するレジストパターン52aを形成する。その後、無機絶縁膜72をエッチングして、
図15(b)に示すように、第2の電極18の上面を露出させる絶縁膜72を形成する。
【0063】
(実施の形態2)
図16は、実施の形態2の半導体装置2bの平面図である。
図17は、
図16のXVII-XVII線に沿った断面図である。実施の形態1と共通する部分については、説明を省略または簡単にする。
【0064】
半導体装置2bは、
図16及び17に示すように、実施の形態1の半導体装置2と略同じ構造を有している。ただし第2の半導体チップ6bは、
図16に示すように、平面視において第1の半導体チップ4を囲む別の突出部76を有している。第2の電極18の一端17を囲む突出部(以下、第1の突出部と呼ぶ)20は、別の突出部(以下、第2の突出部と呼ぶ)76の内側に配置される。
【0065】
半導体装置2bの製造方法では、第2の電極18を有する半導体ウエハ(第2の半導体チップ6に対応する半導体ウエハ)の裏面に、第1の突出部20および第2の突出部76に対応するレジストパターンが形成される。その後、このレジストパターンをエッチングマスクとして、半導体ウエハ50がドライエッチングされる。このドライエッチングにより、第1の突出部20と第2の突出部76が形成される。
【0066】
半導体ウエハの裏面に形成されるレジストパターン以外は、半導体装置2bの製造方法は、実施の形態1の半導体装置2の製造方法と略同じである。
【0067】
図18は、実施の形態2の半導体装置2bによるアンダーフィル樹脂の流出防止を説明する図である。
【0068】
接合材料8に液状のアンダーフィル樹脂10bを接触させると、
図18(a)に示すように、接合材料8に液状のアンダーフィル樹脂10bが過剰に付着することがある。
【0069】
この場合、
図18(b)に示すように、アンダーフィル樹脂10bの一部が突出部20の外側に流出する。しかし実施の形態2の半導体装置2bによれば、第2の突出部76がアンダーフィル樹脂10bを堰き止めるので、アンダーフィル樹脂10bの半導体チップ4,6bの間の隙間からの流出が抑制される。
【0070】
図19(a)乃至21(b)は、第2の突出部76のバリエーションを説明する図である。
図19(a)乃至21(b)には、第2の半導体チップ6bの右上の角を拡大した平面図が示されている。
【0071】
図19(a)に示す例では、第2の突出部76は各四隅で1回曲がっている。一方
図19(b)に示す例では、第2の突出部76aは各四隅で2回曲がっている。
【0072】
図20(a)及び(b)に示す例では、第2の突出部76b,76cは2重化されている。
図20(a)及び(b)に示す例によれば、2重化された突出部76b,76cのうち内側の突出部で堰き止められなかったアンダーフィル樹脂10bを、外側の突出部によって堰き止めることができる。
【0073】
図21(a)及び(b)に示す例では、2重化された突出部76d,76eのうち外側の突出部が第2の半導体チップ6bの外周まで広がっている。
図21(a)及び(b)に示す例によれば、突出部76d,76eの総面積が広くなるので、真空吸着による第2の半導体チップ6bのピックアップが容易になる。
【0074】
(実施の形態3)
図22は、実施の形態3の半導体装置2cの断面図である。実施の形態1又は2と共通する部分については、説明を省略または簡単にする。
【0075】
図22に示すように、半導体装置2cは、第2の半導体チップ6bを挟んで第1の半導体チップ4の反対側に配置されたパッケージ基板78を有している。
【0076】
図22に示すように、パッケージ基板78は、例えば多層配線基板(multilayer circuit board)である。パッケージ基板78の表面には、第5の電極80が配置されている。さらにパッケージ基板78の裏面には、第6の電極84が配置されている。
【0077】
各第5の電極80は、接合材料(例えば、半田バンプ)8aにより、第2の半導体チップ6bの第4の電極42に接合されている。さらに各第5の電極80は、多層配線基板78内に配置された配線82により、第6の電極84のうちの一つに接続されている。
【0078】
第4の電極42と第5の電極80の接合は、例えば以下のような手順で行われる。
【0079】
まず各第5の電極80に導電性の接合材料8aが配置(接合)されたパッケージ基板78を用意する。次に接合材料8aに第2の半導体チップ6bの第4の電極42が接するように、第2の半導体チップ6bをパッケージ基板78の上に載せる。その後リフロー処理により、第4の電極42を第5の電極80に接合される。
【0080】
ところで
図3に示すように半導体チップ4a,6aの間の隙間からアンダーフィル樹脂10aが流出し下側の半導体チップ6aの表面で熱硬化すると、下側の半導体チップ6aは室温に戻った時上側に反る。これは、アンダーフィル樹脂10aの熱膨張係数と半導体基板の熱膨張率係数が大きく異なるためである。
【0081】
このため、パッケージ基板78の第5の電極80上の各接合材料8a(
図22参照)に、
図3の下側の半導体チップ6aの各第4の電極42を均等に接触させることは困難である。
【0082】
下側の半導体チップ6aは、第1の半導体チップ4aの外側で大きく反る。したがって第1の半導体チップ4aの外側に配置された第4の電極42を、パッケージ基板72の第5の電極80上の接合材料8aに均等に接触させることは特に困難である。
【0083】
一方実施の形態3の半導体装置2cでは、アンダーフィル樹脂10は半導体チップ4,6bの間に留まり第2の半導体チップ6bの表面(第1の半導体チップ4に面する部分を除く)には流出しなので、このような問題は生じない。
【0084】
図22に示す例では、第2の半導体チップ6bに第2の突出部76が形成されている。しかし第2の突出部76を形成せずに第1の突出部20だけを、第2の半導体チップ6bに設けてもよい。
【0085】
(実施の形態4)
図23は、実施の形態4の半導体装置2dの断面図である。実施の形態1乃至3と共通する部分については、説明を省略または簡単にする。
図24は、ヒートスプレッダー86の配置(layout)を説明する平面図である。
【0086】
図24に示すように、半導体装置2dは、第2の半導体チップ6bの第2の面16のうち平面視において第1の半導体チップ4の外側の部分(好ましくは、第2の突出部76の外側の部分)に配置されたヒートスプレッダー86(
図23参照)を有している。
【0087】
ヒートスプレッダー86は、例えば第2の半導体チップ6bの外周87と第2の突出部76の間の領域88の間に配置される。ヒートスプレッダー86の上部は、
図23に示すように、第1の半導体チップ4を挟んで第2の半導体チップ6bの反対側にも配置されてよい。
【0088】
ヒートスプレッダー86は、例えばリッド(lid)状のカバー部90とカバー部90から内側に突出した突出部92とを有している。突出部92は、TIM(Thermal Interface Material)94aを介して第2の半導体チップ6bに接触(熱接触)する。カバー部90の上部は、別のTIM(Thermal Interface Material)94bを介して第1の半導体チップ4に接触(熱接触)する。ヒートスプレッダー86は、例えば接着剤96によりパッケージ基板78に接着される。
【0089】
ヒートスプレッダー86は、例えばCuやSiCから形成される。TIM94a,94bは、半田シートや金属を含有するペーストなどである。
【0090】
第2の半導体チップ6bのうち第1の半導体チップ4の外側の部分で発生する熱は、突出部92を介して放熱される。第2の半導体チップ6bのうち第1の半導体チップ4の内側の部分で発生する熱は、第1の半導体チップ4およびカバー部90を介して放熱される。
【0091】
図3に示す半導体装置2aに対して、下側の半導体チップ6aの上にヒートスプレッダー86を配置すると、下側の半導体チップ6aとヒートスプレッダー86の間にアンダーフィル樹脂10aが挟まれる。このため下側の半導体チップ6aで発生する熱の放熱がアンダーフィル樹脂10aによって妨げられ、下側の半導体チップ6aは十分に冷却はされない。
【0092】
一方実施の形態3の半導体装置2dでは、アンダーフィル樹脂10は第1の半導体チップ4と第2の半導体チップ6bの間に留まっているので、第2の半導体チップ6bで発生する熱はヒートスプレダー86の突出部92を介して効率的に放熱され、第2の半導体チップ6bは十分に冷却される。
【0093】
図23のヒートスプレッダー86は、第1の半導体チップ4および第2の半導体チップ6bに接触している。しかし複数の異なるヒートスプレッダーがそれぞれ、第1の半導体チップ4および第2の半導体チップ6bに接触してもよい。
【0094】
パッケージ基板78と第2の半導体チップ6bの隙間は、第1の半導体チップ4と第2の半導体チップ6bの隙間より広い。このためパッケージ基板78と第2の半導体チップ6bの間には、比較的粘性が高いアンダーフィル樹脂10bが充填される。したがってパッケージ基板78と第2の半導体チップ6bの間から流出するアンダーフィル樹脂10bは、僅かである。
【0095】
(実施の形態5)
図25は、実施の形態5の半導体装置2eの断面図である。実施の形態1乃至4と共通する部分については、説明を省略または簡単にする。
【0096】
半導体装置2eは、実施の形態4の半導体装置2dにおいて、さらに、第1の半導体チップ4と第2の半導体チップ6bの間に配置(充填)され、突出部20内のアンダーフィル樹脂10より熱伝導率の高い別のアンダーフィル樹脂(第2のアンダーフィル樹脂)10cを有している。アンダーフィル樹脂10cは、例えば第1の半導体チップ4と第2の突出部76の間の隙間からディスペンサにより注入される。
【0097】
実施の形態4の半導体装置2d(
図23参照)では、第1の半導体チップ4の下側で第2の半導体チップ6bが発生する熱は、接合部材8を介して第1の半導体チップ4に伝導する。半導体装置2eではさらに熱伝導率の高いアンダーフィル樹脂10cを介して、上記熱が第1の半導体チップ4に伝導する。
【0098】
したがって半導体装置2eは、実施の形態4の半導体装置2dより効率的に、第2の半導体チップ6bが発生する熱を放出する。
【0099】
アンダーフィル樹脂10cは、例えば熱硬化剤が混合された液状のエポキシ樹脂に導電性粒子(例えば、金属粒子)やカーボンナノチューブ等のフィラーを混合したものである。このため混合されるフィラーの割合が高くなると、アンダーフィル樹脂10cの抵抗は低くなり、第1の半導体チップ4と第2の半導体チップ6bの間にリーク電流が流れやすくなる。
【0100】
しかし接合材料8を覆うアンダーフィル樹脂10が絶縁性なので、第1の半導体チップ4と第2の半導体チップ6bの間には、殆どリーク電流は流れない。
【0101】
以上の例では、第1の突出部20および第2の突出部76は、第2の半導体チップ6bをエッチングして形成される。しかし第1の突出部20および第2の突出部76は、半田や樹脂などから形成されてもよい。
【0102】
以上の実施の形態1乃至5に関し、更に以下の付記を開示する。
【0103】
(付記1)
第1の面と、前記第1の面に配置された複数の第1の電極とを有する第1の半導体チップと、
前記第1の面に対向する第2の面と、前記第2の面に少なくとも一端が配置された複数の第2の電極と、各前記第2の電極の前記一端を電極ごとに囲む複数の第1の突出部とを有する第2の半導体チップと、
前記複数の第1の電極に含まれる第3の電極をそれぞれ、前記複数の第2の電極のうち前記第3の電極に対向する電極の前記一端に接合する複数の導電性の接合材料と、
それぞれが各前記第1の突出部の内側に配置され、前記接合材料を材料ごとに覆う複数の第1のアンダーフィル樹脂とを
有する半導体装置。
【0104】
(付記2)
付記1の半導体装置において、
前記第2の半導体チップはさらに、平面視において前記第1の半導体チップを囲む第2の突出部を有することを
特徴とする半導体装置。
【0105】
(付記3)
付記1又は2に記載の半導体装置において、さらに、
前記第2の面のうち平面視において前記第1の半導体チップの外側の部分に配置されたヒートスプレッダーを有することを
特徴とする半導体装置。
【0106】
(付記4)
付記2又は3のいずれか1項に記載の半導体装置において、さらに、
前記第1の半導体チップと前記第2の半導体チップの間に配置され、前記第1のアンダーフィル樹脂より熱伝導率の高い第2のアンダーフィル樹脂と、
前記第1の半導体チップを挟んで前記第2の半導体チップの反対側に配置されたヒートスプレッダーとを有することを
特徴とする半導体装置。
【0107】
(付記5)
付記4に記載の半導体装置において、
前記第2のアンダーフィル樹脂は、カーボンナノチューブおよび導電性粒子のいずれか一方または双方を含むことを
特徴とする半導体装置。
【0108】
(付記6)
付記1乃至5のいずれか1項に記載の半導体装置において、さらに、
前記第2の半導体チップを挟んで前記第1の半導体チップの反対側に配置された基板を有することを
特徴とする半導体装置。
【0109】
(付記7)
付記1乃至6のいずれか1項に記載の半導体装置において、
前記第1の電極は、前記第1の半導体チップに含まれる集積回路に接続され、
前記第2の電極は、前記第2の半導体チップに含まれる半導体基板を貫通する電極であることを
特徴とする半導体装置。
【0110】
(付記8)
第1の半導体チップの一面に配置された複数の第1の電極それぞれに導電性の接合材料を配置し、配置された前記接合材料に液状のアンダーフィル樹脂を付着させる第1の工程と、
第2の半導体チップの一面に露出した一端がそれぞれ異なる突出部に囲われた複数の第2の電極それぞれの上に、前記液状のアンダーフィル樹脂が付着した前記接合材料を配置する第2の工程と、
第2の工程の後、前記接合材料を加熱して、前記第1の電極と前記第2の電極とを接合する第3の工程と、
第2の工程の後、前記液状のアンダーフィル樹脂を加熱して、前記突出部それぞれの内側で前記液状のアンダーフィル樹脂を硬化させる第4の工程とを有する
半導体装置の製造方法。
【0111】
(付記9)
付記8に記載の半導体装置の製造方法において、さらに、
表面から裏面に向かって伸びる前記第2の電極を有する半導体基板の前記裏面をエッチングして、前記突出部を形成するとともに前記第2の電極の一端を露出させ、その後前記半導体基板を前記第2の半導体チップに分割する第4の工程を有することを
特徴とする半導体装置の製造方法。
【0112】
(付記10)
付記8又は9に記載の半導体装置において、
前記接合材料は、半田バンプであり、
前記液状のアンダーフィル樹脂は、前記半田バンプの酸化物を除去するフラックスを含むことを
特徴とする半導体装置の製造方法。