特許第5928409号(P5928409)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5928409
(24)【登録日】2016年5月13日
(45)【発行日】2016年6月1日
(54)【発明の名称】印刷装置および潤滑剤供給方法
(51)【国際特許分類】
   G03G 21/00 20060101AFI20160519BHJP
【FI】
   G03G21/00
   G03G21/00 318
   G03G21/00 384
【請求項の数】6
【全頁数】22
(21)【出願番号】特願2013-102788(P2013-102788)
(22)【出願日】2013年5月15日
(65)【公開番号】特開2014-224844(P2014-224844A)
(43)【公開日】2014年12月4日
【審査請求日】2015年3月23日
(73)【特許権者】
【識別番号】000104124
【氏名又は名称】カシオ電子工業株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】000001443
【氏名又は名称】カシオ計算機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100095407
【弁理士】
【氏名又は名称】木村 満
(72)【発明者】
【氏名】橋本 潤
【審査官】 三橋 健二
(56)【参考文献】
【文献】 特開2013−037355(JP,A)
【文献】 特開2006−330562(JP,A)
【文献】 特開2000−019920(JP,A)
【文献】 特開2011−118203(JP,A)
【文献】 特開2009−271168(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2010/0081077(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G03G 21/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
主走査方向と直交する境界によって印刷データを複数の分割領域に分割する分割部と、
前記分割領域における印刷データの印刷率に基づいて像担持体の表面における該分割領域に対応した領域に供給される潤滑剤の供給量を前記分割領域毎に調整する調整部と、
を備え、
前記調整部は、前記印刷率が所定の範囲にあるときは前記印刷率に基づいて吐き出し部と非吐き出し部とが主走査方向において所定の配列で並ぶ複数種類の吐き出しパターンを選択するとともに前記選択した複数種類の吐き出しパターンのそれぞれに対して該吐き出しパターンで走査するライン数を決定することによって前記潤滑剤の供給量の調整を行ない、
前記選択された複数種類の吐き出しパターンは、これら複数種類の吐き出しパターンを仮に同一ライン上に揃えて重ねた場合に前記同一ライン上のいずれの位置においてもいずれかの吐き出しパターンにおける吐き出し部が存在するように、吐き出し部と非吐き出し部が配列されている、
ことを特徴とする印刷装置。
【請求項2】
前記調整部は、前記印刷率が高いほど潤滑剤の供給量が少なくなるように前記複数種類の吐き出しパターンを選択することを特徴とする請求項1に記載の印刷装置。
【請求項3】
前記印刷率は、印刷データに基づいて実際に印刷されるドット数を該分割領域における総ドット数で除算した値であることを特徴とする請求項1または2に記載の印刷装置。
【請求項4】
前記印刷率は、印刷データにおける各画素の階調値が合計された値を該分割領域における総画素数に最大階調値を乗算した値で除算した値であることを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載の印刷装置。
【請求項5】
前記分割部は、記録媒体のサイズに応じて前記境界の位置を切り替えることを特徴とする請求項1乃至4の何れかに記載の印刷装置。
【請求項6】
主走査方向と直交する境界によって印刷データを複数の分割領域に分割する分割ステップと、
前記分割領域における印刷データの印刷率に基づいて像担持体の表面における該分割領域に対応した領域に供給される潤滑剤の供給量を前記分割領域毎に調整する調整ステップと、
を有し、
前記調整ステップは、前記印刷率が所定の範囲にあるときは前記印刷率に基づいて吐き出し部と非吐き出し部とが主走査方向において所定の配列で並ぶ複数種類の吐き出しパターンを選択するとともに前記選択した複数種類の吐き出しパターンのそれぞれに対して該吐き出しパターンで走査するライン数を決定することによって前記潤滑剤の供給量の調整を行ない、
前記選択された複数種類の吐き出しパターンは、これら複数種類の吐き出しパターンを仮に同一ライン上に揃えて重ねた場合に前記同一ライン上のいずれの位置においてもいずれかの吐き出しパターンにおける吐き出し部が存在するように、吐き出し部と非吐き出し部が配列されている、
ことを特徴とする潤滑剤供給方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、印刷装置および潤滑剤供給方法に関する。
【背景技術】
【0002】
プリンタ等の印刷装置において、感光体ドラム上に形成したトナー像を直接、又は中間転写媒体を介して印刷出力用の記録媒体に転写する方式が広く知られている。このような方式の印刷装置において、感光体ドラムや中間転写媒体として機能する転写ベルトのようなトナー像を担持する像担持体の表面には、トナー像を記録媒体に転写した後もトナーが残ることがある。そのため、印刷装置の中には、感光体ドラムや転写ベルトの表面に当接するクリーニングブレードにより残留トナーを除去するクリーニング機構を備えているものがある。
【0003】
このようなクリーニング機構において、クリーニングブレードの先端部のトナーが印刷処理に伴って当接面との間で発生する摩擦力によって減少すると、先端部がめくれて破損したり、ビビリ音等の異音が発生したり、トナーのすり抜けが起こるということがあった。そのため、クリーニングブレードの先端部に潤滑剤としての所定量のトナーを供給し、クリーニングブレードを保護する必要があった。
【0004】
例えば、特許文献1は、クリーニングブレードの先端部へ潤滑剤としてのトナーを十分に供給することにより、先端部のめくれや劣化、異常音の発生を防止して、クリーニングブレードが安定したクリーニング性能を発揮できるための技術を開示している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2011−090134号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、感光体ドラムや中間転写ベルトのような像担持体の表面を潤滑させるために必要な潤滑剤の量は、印刷状況によって変化する。例えば、印刷率の高い印刷を行った後は、使用するトナーの量が多くなり、感光体ドラムや中間転写ベルトのような像担持体に残留するトナーの量も多くなるため、必要な潤滑剤の量は、印刷率の低い印刷を行った後に比べて少なくて済む。そのため、印刷状況に拘わらず一律に同じ量の潤滑剤を使用すると、潤滑剤の消費量が多くなって、印刷装置のランニングコストが大きくなってしまうことがあった。
【0007】
本発明は、以上のような課題を解決するためのものであり、像担持体の潤滑剤をその消費量を抑えて効率よく供給するために好適な印刷装置および潤滑剤供給方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するため、本発明に係る印刷装置は、主走査方向と直交する境界によって印刷データを複数の分割領域に分割する分割部と、前記分割領域における印刷データの印刷率に基づいて像担持体の表面における該分割領域に対応した領域に供給される潤滑剤の供給量を前記分割領域毎に調整する調整部と、を備え、前記調整部は、前記印刷率が所定の範囲にあるときは前記印刷率に基づいて吐き出し部と非吐き出し部とが主走査方向において所定の配列で並ぶ複数種類の吐き出しパターンを選択するとともに前記選択した複数種類の吐き出しパターンのそれぞれに対して該吐き出しパターンで走査するライン数を決定することによって前記潤滑剤の供給量の調整を行ない、前記選択された複数種類の吐き出しパターンは、これら複数種類の吐き出しパターンを仮に同一ライン上に揃えて重ねた場合に前記同一ライン上のいずれの位置においてもいずれかの吐き出しパターンにおける吐き出し部が存在するように、吐き出し部と非吐き出し部が配列されている、ことを特徴とする。
上記目的を達成するため、本発明に係る潤滑剤供給方法は、主走査方向と直交する境界によって印刷データを複数の分割領域に分割する分割ステップと、前記分割領域における印刷データの印刷率に基づいて像担持体の表面における該分割領域に対応した領域に供給される潤滑剤の供給量を前記分割領域毎に調整する調整ステップと、を有し、前記調整ステップは、前記印刷率が所定の範囲にあるときは前記印刷率に基づいて吐き出し部と非吐き出し部とが主走査方向において所定の配列で並ぶ複数種類の吐き出しパターンを選択するとともに前記選択した複数種類の吐き出しパターンのそれぞれに対して該吐き出しパターンで走査するライン数を決定することによって前記潤滑剤の供給量の調整を行ない、前記選択された複数種類の吐き出しパターンは、これら複数種類の吐き出しパターンを仮に同一ライン上に揃えて重ねた場合に前記同一ライン上のいずれの位置においてもいずれかの吐き出しパターンにおける吐き出し部が存在するように、吐き出し部と非吐き出し部が配列されている、ことを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば像担持体の潤滑剤をその消費量を抑えて効率よく供給するために好適な印刷装置および潤滑剤供給方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本実施形態に係る印刷ヘッド制御装置を含む印刷装置の全体構成を模式的に示す図である。
図2】印刷装置の制御システムを説明する図である。
図3】本実施形態に係る印刷ヘッド制御装置の構成を説明する図である。
図4】ビデオデータを分割するための複数の領域の設定例を示す図である。
図5】ビデオデータを分割するための複数の領域の別の設定例を示す図である。
図6】ビデオデータを分割するための複数の領域の別の設定例を示す図である。
図7】印刷率に応じた吐き出しライン数及び吐き出しドット数の設定例を示す図である。
図8】吐き出しパターンを生成するための走査ライン単位の出力画像の例を示す図である。
図9】吐き出しパターンに従って感光体ドラム上に吐き出された潤滑用トナーの例を示す図である。
図10】本実施形態に係る印刷ヘッド制御装置が実行する処理の流れを示すフローチャートである。
図11】印刷率の算出処理の流れを示すフローチャートである。
図12】潤滑用トナーの供給処理の流れを示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して説明する。なお、図中同一又は相当する部分には同一符号を付す。
【0012】
以下に説明する実施形態は説明のためのものであり、本発明の範囲を制限するものではない。したがって、当業者であれば下記の各構成要素を均等なものに置換した実施形態を採用することが可能であるが、これらの実施形態も本発明の範囲に含まれる。また、以下の説明では、本発明の理解を容易にするため、重要でない公知の技術的事項の説明を適宜省略する。
【0013】
図1に、本発明の実施形態に係る印刷ヘッド制御装置を含む印刷装置の全体構成を示す。以下では、印刷装置1として、電子写真式で二次転写方式のタンデム型のカラープリンタを例にとって説明する。印刷装置1は、画像形成部2と、中間転写部3と、給紙部4と、定着部5と、を備える。
【0014】
画像形成部2は、4つの画像形成ユニット7(7k、7c、7m、7y)が直列して設置された構成を備える。この4つの画像形成ユニット7のうちの上流側(図1における右側)の3つの画像形成ユニット7c、7m、7yは、それぞれ減法混色の三原色であるシアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)のカラートナーによるカラー画像を形成する。一方、下流側(図1における左側)の画像形成ユニット7kは、主としてパターン(文字や記号を含む)や画像の暗黒部分等に用いられるブラック(K)トナーによるモノクロ画像を形成する。
【0015】
各画像形成ユニット7は、最下部に感光体ドラム8を備える。この感光体ドラム8は、その周面が例えば有機光導電性材料で構成され、給紙部4から供給される印刷用の記録媒体としての印刷用紙に、後述する転写ベルト13を介して転写するためのトナー像をその表面に担持する。
【0016】
各画像形成ユニット7は、さらに感光体ドラム8の周囲を取り巻くように、感光体ドラム8の表面を帯電させる帯電器9と、印刷要求がされた印刷データに基づく画像光を感光体ドラム8上に露光する印刷ヘッド10と、印刷ヘッド10の露光によって感光体ドラム8上に形成された静電潜像を各色のトナーによってトナー像に現像する現像ローラ11と、を備える。
【0017】
ここで、印刷ヘッド10は、多数の微少サイズのLED(Light Emitting Diode)素子が主走査方向(感光体ドラム8の軸方向)に沿って直線上に配列されたLEDアレイを備える。このLED素子は、印刷データに基づいて個別の駆動タイミングで駆動し、LED素子からの光照射によって一様に帯電された感光体ドラム8を露光して、感光体ドラム8の表面の電荷を放電させる。これにより、露光像に対応した静電潜像が感光体ドラム8に形成され、この静電潜像を現像ローラ11から静電気力により吸着されるトナーによって現像して、可視像化する。
【0018】
さらに各画像形成ユニット7は、感光体ドラム8のクリーニング機構として機能する感光体クリーナ12を備える。この感光体クリーナ12は、回転駆動する感光体ドラム8の表面に当接するように感光体ドラム8の主走査方向に沿って配置されたクリーニングブレードを有し、トナー像が転写ベルト13に転写された後の残留トナー等の付着物をクリーニングブレードにより掻き取って除去する。
【0019】
なお、図1ではブラック(K)用の画像形成ユニット7kの構成にのみ符号を付しているが、各画像形成ユニット7は、トナー容器に収納されたトナーの色を除いて同じ構成を備える。
【0020】
中間転写部3は、印刷装置1の内部のほぼ中央で、図1における左右のほぼ端から端まで扁平なループ状になって延在する無端状の転写ベルト13と、この転写ベルト13を掛け渡されて転写ベルト13を図1における反時計回り方向に循環移動させる駆動ローラ14と、4つの画像形成ユニット7k、7c、7m、7yに対応する4個の一次転写ローラ15と、転写ベルト13を介して駆動ローラ14に圧接するように配設された二次転写ローラ16と、を備える。
【0021】
一次転写ローラ15は、転写ベルト13を介して感光体ドラム8の下部周面に押圧するための導電性発泡スポンジによって構成され、感光体ドラム8に現像された各色のトナー像を合成画像に形成すべく転写ベルト13上に各色のトナー像を転写する。
【0022】
転写ベルト13は、一次転写ローラ15によって感光体ドラム8から一次転写されたトナー像をその表面に担持し、給紙部4から供給される印刷用の記録媒体としての印刷用紙に二次転写すべく二次転写ローラ16の位置まで移動搬送する。二次転写ローラ16は、二次転写ローラ16の位置まで移動搬送された転写ベルト13上のトナー像を給紙部4から搬送された印刷用紙に二次転写する。
【0023】
さらに中間転写部3は、転写ベルト13のクリーニング機構として機能する転写ベルトクリーナ17を備える。この転写ベルトクリーナ17は、循環移動する転写ベルト13の表面に当接するように転写ベルト13の移動方向に対し垂直な方向に沿って配置されたクリーニングブレードを有し、トナー像が印刷用紙に二次転写された後の残留トナー等の付着物をクリーニングブレードにより掻き取って除去する。
【0024】
給紙部4は、印刷出力するための印刷用紙等の記録媒体(以下、印刷用紙という。)を収容するための収容部材である。給紙部4に収容された印刷用紙は、印刷出力の際に順次搬送ローラによって二次転写の位置まで搬送され、その表面に出力要求がされたトナー像が転写される。
【0025】
定着部5は、二次転写ローラ16の下流(図1では上方)に配置される。定着部5は、ヒータを内蔵した加熱ローラと、この加熱ローラに圧接する加圧ローラと、を備え、二次転写された印刷用紙のトナー像を熱定着する。トナー像が熱定着した印刷用紙は、排紙トレイに排出される。
【0026】
続いて、図2を参照して、印刷装置1の制御システムを説明する。
【0027】
印刷装置1は、インターフェイスコントローラ(以下、I/F(Interface)コントローラで示す)20と、エンジン制御部30と、を備え、LAN(Local Area Network)及びUSB(Universal Serial Bus)を介してPC(Personal Computer)やプリンタサーバ等のホスト機器50と互いに接続されている。
【0028】
PCにおいて、例えばユーザが所望の印刷対象の印刷指示を所定のアプリケーションを介して行うと、PCは、印刷対象の印刷データをコマンドデータに変換して、スプーラに一旦保存する。PCと印刷装置1とがUSBで接続されている場合は、スプーラに保存されたコマンドデータは、スプーラから直接印刷装置1へ送信される。一方、PCとネットワークで接続されているプリンタサーバ経由で印刷を行う場合は、PCにおいてスプーラに保存されたコマンドデータは、プリンタサーバ内のスプーラへ転送され、プリンタサーバ内のスプーラから印刷装置1へ送信される。
【0029】
I/Fコントローラ20は、受信制御部21と、ROM(Read Only Memory)22と、フォントROM23と、表示制御部24と、ビデオI/F制御部25と、メモリ26(標準RAM(Random Access Memory)26a及び拡張RAM26b)と、圧縮/伸張制御部27と、MPU(Micro Processing Unit)28と、を備える。
【0030】
受信制御部21は、ホスト機器50からのコマンドデータを受信し、受信バッファとして機能するメモリ26へDMA(Direct Memory Access)転送する。メモリ26に転送され、保存されたコマンドデータは、MPU28の制御に従って解析され、ビデオデータ(ビットマップデータ)に変換されて、メモリ26の描画エリアに描画される。
【0031】
ビデオデータの描画が1ページ分完了すると、ビデオI/F制御部25は、エンジン制御部30へ印刷の開始を指定する。すると、描画エリアのビデオデータは、圧縮/伸張制御部27によって圧縮及び伸張され、エンジン制御部30からの水平同期信号(HSYNC)に同期して1走査ライン毎にビデオI/F制御部25からエンジン制御部30にDMA転送される。
【0032】
また、ビデオI/F制御部25は、給紙口の選択や解像度の指定等といったエンジンの指定や、ジャム等のエンジンの状態の受信も行う。受信されたエンジンの状態は、受信制御部21によってホスト機器50へと通知される。
【0033】
表示制御部24は、各種のパターン(文字や記号を含む)や画像を例えばLCD(Liquid Crystal Display)等の表示パネルに表示する。表示制御部24は、例えば印刷装置1の状態を表す情報を表示パネルに表示して、トナーや印刷用紙の残量やジャム等のような印刷装置1の状態をユーザに報知する。
【0034】
MPU28は、システムバスを介してI/Fコントローラ20の各部と接続され、各部の動作を制御する。MPU28は、メモリ26をワークメモリとして用いながら、ROM22に記憶されている制御プログラムやフォントROM23に記憶されているプリンタフォント等を読み出し、適宜実行する。
【0035】
一方、エンジン制御部30は、印刷ヘッド制御装置100と、モータ制御部31と、MPU32と、定着制御部33と、高圧制御部34と、を備える。
【0036】
モータ制御部31は、複数のメインモータ41に駆動信号を出力してメインモータ41を回転させ、給紙部4から印刷用紙を搬送させる。そして、モータ制御部31は、画像形成可能な位置に印刷用紙の先端が到達すると、その旨をI/Fコントローラ20に通知する。
【0037】
また、エンジン制御部30は、給紙ソレノイドや待機クラッチ等、各種の負荷42の駆動を制御する。その他にも、エンジン制御部30は、印刷用紙の有無、印刷用紙のサイズ、トレイの開閉等を検知する各種のセンサ43による検出信号を取得し、印刷ヘッド10やメインモータ41の制御に反映させる。
【0038】
MPU32は、前述の定着部5に配設された定着サーミスタ44から不図示の定着ローラの検出温度の情報を取得し、定着制御部33は、取得した検出温度を参照しながら、定着ローラに配設された定着ヒータ45に温度制御信号を出力する。さらに、高圧制御部34は、高圧部46に高電圧制御信号を出力する。
【0039】
印刷ヘッド制御装置100は、印刷制御手段として、4色のトナー用の画像形成ユニット7(7k、7c、7m、7y)のそれぞれが有する印刷ヘッド10を制御して、要求された印刷処理を実行する。具体的に説明すると、印刷ヘッド制御装置100は、印刷用紙への出力を要求されると、走査ラインのタイミングを制御しながら出力すべきビデオデータを印刷ヘッド10に送信して静電潜像を感光体ドラム8上に形成することにより、要求に従った印刷出力処理を実行する。
【0040】
併せて、印刷ヘッド制御装置100は、潤滑剤制御手段として、印刷出力の際に像担持体として機能する感光体ドラム8と転写ベルト13のそれぞれについて、これらの表面へのクリーニングブレードの当接部で発生する摩擦を軽減し、クリーニングブレードを保護する潤滑剤としてのトナー(潤滑用トナー)の供給処理を実行する。具体的に説明すると、印刷ヘッド制御装置100は、印刷用紙への印刷出力処理を実行していないタイミングで印刷ヘッド10を制御して、感光体ドラム8上に静電潜像を形成し、像担持体の表面に潤滑用トナーを供給することで、クリーニングブレードの当接部に潤滑用トナーを供給する。
【0041】
図3を参照して、印刷ヘッド制御装置100の構成をより詳細に説明する。
【0042】
印刷ヘッド制御装置100は、ビデオI/F制御部101と、ビデオRAM102と、基本タイミング生成部103と、CPUI/F制御部104と、ヘッドI/F制御部110と、を備え、これら各部はCPUバスを介して互いに接続されている。
【0043】
ビデオI/F制御部101は、前述のI/Fコントローラ20との間で、垂直同期信号(VSYNC)、水平同期信号(HSYNC)、ビデオデータ(Video[3:0])、及びビデオクロック信号(VCLK)の授受を行う。例えば、ビデオI/F制御部101は、I/Fコントローラ20に対して垂直同期信号と水平同期信号とを出力する。すると、この出力に応じて、I/Fコントローラ20は、ビデオクロック信号に同期して解像度に応じた規定のドット数分のビデオデータをビデオI/F制御部101に送信する。
【0044】
ビデオI/F制御部101は、ビデオRAM102に接続され、I/Fコントローラ20から受信したビデオデータをビデオRAM102に格納し、ドットパターン生成部111の要求に応じて順次ビデオデータをドットパターン生成部111に転送する。
【0045】
基本タイミング生成部103は、予め設定された情報に従って印刷すべきビデオデータを副走査方向(主走査方向に直交する方向)に分割し、カラー毎に印刷ヘッド10のスループットに応じた基本タイミングを生成する。この各種タイミング信号に従って、前述の水平同期信号や、後述するドットクロック信号(DCLK)等の信号が生成される。
【0046】
CPUI/F制御部104は、アドレスデコード及び各モジュールのレジスタ群及びI/Oポートのリード/ライトを行う。また、CPUI/F制御部104は、印刷ヘッド10内のヘッド情報ROM10aから、印刷ヘッド10の制御に用いるための各種情報を取得する。
【0047】
ヘッドI/F制御部110は、ドットパターン生成部111と、ヘッドデータ送信部112と、ヘッド制御信号生成部113と、ストローブ信号生成部114と、ドットカウンタ部115と、吐き出し制御部116と、吐き出しパターン生成部117と、を備える。
【0048】
ドットパターン生成部111は、ビデオI/F制御部101から供給されるビデオデータの各ドット(各画素)を階調値に基づいて複数の微画素に展開し、ドットパターンデータを生成する。
【0049】
微画素とは、色の濃淡を表現するために1画素をさらに細かく分けた単位である。例えば、各色の濃淡を4階調で表現する場合、ビデオデータの各画素は、副走査方向に3つの微画素に分割される。この場合、ドットパターン生成部111は、ビデオデータが有する画素のうちの、階調値が3の画素、すなわち最大濃度で印刷する画素については3つの微画素すべてにトナーが塗布され、階調値が2の画素については2つの微画素にトナーが塗布され、階調値が1の画素については1つの微画素にトナーが塗布され、階調値が0の画素、すなわち印刷しない画素については3つの微画素すべてにトナーが塗布されないように、ドットパターンデータを生成する。
【0050】
ヘッドデータ送信部112は、ドットパターン生成部111が生成したドットパターンデータをヘッド制御信号生成部113のドットクロック信号の指示に従って、順次印刷ヘッド10に転送する。
【0051】
ヘッド制御信号生成部113は、基本タイミング生成部103によって生成された各種タイミング信号に従って、水平同期信号、ドットクロック信号等のヘッド制御信号を生成する。
【0052】
ストローブ信号生成部114は、ドットパターン生成部111によって生成されたドットパターンデータに従った印刷を実行するため、印刷ヘッド10の露光タイミングを指示するストローブ信号(STROBE-N)を生成する。印刷ヘッド10は、このストローブ信号に従って規定時間の間ヘッドを露光することにより、感光体ドラム8の表面に静電潜像を形成する。
【0053】
例えば、1個の画素を副走査方向に2分割してドットパターンデータを生成した場合、1ドット長の走査ラインの画像を形成するために副走査方向に対して2回時期をずらして露光する必要があるため、ストローブ信号生成部114は、サブライン(1/2)とサブライン(2/2)との2種類のタイミングに対応したストローブ信号を生成する。同様に、1個の画素を副走査方向に3分割してドットパターンデータを生成した場合は、ストローブ信号生成部114は、サブライン(1/3)とサブライン(2/3)とサブライン(3/3)との3種類のタイミングに対応したストローブ信号を生成する。
【0054】
ドットカウンタ部115は、ビデオI/F制御部101から受信したビデオデータの色別の印刷総ドット数を、微画素単位で、すなわち階調値単位でカウントする。すなわち、ドットカウンタ部115は、ビデオI/F制御部101からビデオデータを受信すると、受信したビデオデータの階調値を各色についてラインカウンタに順次加算して走査ライン毎にカウントする。そして、1ライン分の処理が終わると、1ライン分のカウント値を水平同期信号(HSYNC)に同期させてページカウンタに加算して、ビデオデータにおける色別の階調値を積算していく。
【0055】
より詳細に説明すると、ドットカウンタ部115は、カウンタA〜カウンタEの5つのカウンタを含み、ビデオデータ内の5つの領域A〜領域Eのそれぞれにおける印刷総ドット数を色別にカウントする。
【0056】
領域A〜領域Eは、例えば、図4図6に示すように、印刷ヘッド10の出力幅の内側を5つに分割するように設定される。すなわち、ドットカウンタ部115は、印刷出力の対象となるビデオデータをビデオI/F制御部101から受信すると、受信したビデオデータを、印刷ヘッド10によるビデオデータの走査ライン方向と直交するように設定された境界によって5つの領域A〜領域Eに分割する。以下、領域A〜領域Eの設定について、図4図6を参照して説明する。
【0057】
図4図6のそれぞれにおいて、印刷ヘッド10の出力幅は、印刷可能領域と非印刷領域とに分けられる。印刷可能領域とは、指示された印刷を実行可能な領域であり、ビデオデータの出力先となる印刷用紙の横幅に相当する。一方、非印刷領域とは、印刷ヘッド10の出力幅のうちの印刷可能領域以外の部分であり、印刷用紙の横幅の外側であるためビデオデータを出力不可能な領域に相当する。
【0058】
例えば図4は、横幅が7008ドット(例えばA4サイズ)の印刷用紙がX補正値を0、すなわち印刷用紙が印刷ヘッド10の出力幅の中央に位置するように設定された場合における、領域A〜領域Eが設定される様子を示している。この場合、印刷用紙の横幅に相当する7008ドットの印刷可能領域が出力幅の中央に設定され、共に80ドットの非印刷領域が出力幅内の左右の端部に設定される。
【0059】
この印刷可能領域は、さらに印刷領域と余白領域とに分けられる。余白領域とは、印刷用紙の横幅のうちの印刷出力をしない領域として予め設定された領域であり、図4の例では、ともに120ドットの左余白領域と右余白領域とが設定されている。一方、印刷領域とは、印刷可能領域のうちの余白領域を除いた領域であり、ドットパターン生成部111が生成したドットパターンデータが実際に印刷される領域である。図4の例では、6768ドットに亘る領域が印刷領域として設定されている。
【0060】
このように印刷ヘッド10の出力幅内において主走査方向に分けられた領域のうちの、ドットカウンタ部115は、図4において左側の非印刷領域と左余白領域とを合わせた200ドットの領域を領域Aとして設定し、印刷領域を3等分した2256ドットの領域をそれぞれ領域B、領域C、領域Dとして設定し、右側の非印刷領域と右余白領域とを合わせた200ドットの領域を領域Eとして設定する。
【0061】
一方で図5は、印刷出力をすべき印刷用紙の位置が印刷ヘッド10の出力幅の中央からずらして配置された場合において、領域A〜領域Eが設定される様子を示している。具体的に図5では、X補正値が−80ドットに設定され、印刷出力をすべき印刷用紙が印刷ヘッド10の出力幅の左端に寄せて配置されたときの様子が示されている。
【0062】
図5の場合、印刷用紙が出力幅の左端に寄せられているため、左側に非印刷領域が存在せず、160ドットの非印刷領域が出力幅内の右端部のみに現れる。そのため、ドットカウンタ部115は、左余白領域のみの120ドットの領域を領域Aとして設定し、右端部に形成された非印刷領域と右余白領域とを合わせた280ドットの領域を領域Eとして設定する。なお、領域B〜領域Dは、図4と同様、印刷領域を3等分することによって設定される。
【0063】
さらに図6は、印刷出力をすべき印刷用紙のサイズ(横幅が3484ドット、例えばA5サイズ)が図4及び図5における印刷用紙のサイズよりも小さい場合において、領域A〜領域Eが設定される様子を示している。
【0064】
図6の場合、印刷用紙のサイズが小さいため、1842ドットに亘る大きな非印刷領域が、印刷ヘッド10の出力幅内の左右に現れる。そのため、ドットカウンタ部115は、非印刷領域に余白領域を合わせた1962ドットの領域を領域A及び領域Eとしてそれぞれ設定し、印刷領域を3等分した1081ドット又は1082ドットの領域を領域B〜領域Dとしてそれぞれ設定する。
【0065】
このように、ドットカウンタ部115は、印刷出力の対象となるビデオデータを受信すると、出力先となる印刷用紙のサイズの情報やX補正値の情報を取得し、取得した情報に基づいて受信したビデオデータ内に非印刷領域と余白領域と印刷領域とを設定する。そして、ドットカウンタ部115は、設定した非印刷領域と余白領域と印刷領域とに基づいて、受信したビデオデータを5つの領域A〜領域Eに分割する。非印刷領域と余白領域とを合わせた領域(領域A、領域E)と印刷領域(領域B、領域C、領域D)とを別々に分けることにより、領域毎に実行される潤滑用トナーの供給効率を高めることができる。
【0066】
ビデオデータを5つの領域に分割すると、ドットカウンタ部115は、カウンタ制御部により生成されたイネーブル信号によって領域A〜領域Eのうちのカウントすべき領域を切り替えて、ビデオデータ内の領域A〜領域Eのそれぞれにおける印刷総ドット数を、色別に、且つ階調値単位でカウントし、各領域及び各色についての階調値の合計を算出する。
【0067】
図3の説明に戻って、ヘッドI/F制御部110が備える吐き出し制御部116は、印刷率算出部116aと吐き出し判定部116bとを備え、感光体ドラム8及び転写ベルト13の潤滑剤として供給するトナーの量を制御する。
【0068】
印刷率算出部116aは、領域A〜領域Eのそれぞれにおいてカウントされた色別の階調値の合計をドットカウンタ部115から読み取り、領域別に且つ色別に印刷率を算出する。印刷率とは、各領域における印刷の密度(トナー像の密度)を表す指標である。例えば、領域全体に亘って印刷した場合(いわゆるベタ刷りの場合)の印刷率は100%であり、全く印刷しない領域の印刷率は0%である。印刷率は、具体的には以下の式のように、各領域における印刷総ドット数を各領域の総ドット数で除算することにより得られる。
印刷率=印刷総ドット数/領域の総ドット数
【0069】
ここで、各領域の総ドット数は、各領域のサイズと解像度とによって定まる領域全体が有するドット数である。例えば、横幅が2256ドット(図4に示した領域B〜領域Dのそれぞれに相当)であって縦幅が4964ドットの領域の総ドット数は、11198784(=2256×4964)である。一方、印刷総ドット数は、該当領域においてドットカウンタ部115がカウントした階調値の合計を、1画素当たりに設定されている最大階調数から1を減じた値(4階調の場合には3)で除算することによって得られる。例えば、各色の濃淡をN階調で表現する場合には、印刷総ドット数は、以下の式のように表される。
印刷総ドット数=階調値の合計/(N−1)
【0070】
吐き出し判定部116bは、印刷率算出部116aによって算出された印刷率に基づいて、トナー像を担持する像担持体である感光体ドラム8と転写ベルト13とに潤滑用トナーを供給すべきか否かを判定する。そのために、吐き出し判定部116bは、印刷率算出部116aによって算出された印刷率と閾値レジスタに予め設定された印刷率の閾値とを比較し、印刷率が閾値未満か否かを領域A〜領域Eのそれぞれについて、且つ、色別に判定する。そして、吐き出し判定部116bは、印刷率が閾値未満と判定した領域に対応する色の潤滑用トナーを吐き出すように、吐き出しON信号を吐き出しパターン生成部117に送る。
【0071】
吐き出しパターン生成部117は、吐き出し判定部116bから吐き出しON信号を受信すると、印刷率算出部116aが算出した印刷率に基づいて潤滑用トナーの吐き出し量を吐き出しライン数によって決定し、決定した吐き出しライン数のトナーを吐き出すときの吐き出しパターンを生成する。例えば、吐き出しパターン生成部117は、領域A〜領域Eのそれぞれにおける吐き出しパターンをパターンA〜パターンEとして生成する。
【0072】
図7に、横幅が2256ドットで縦幅が4964ドットの領域において、印刷ドット数から算出した印刷率に応じた吐き出しライン数及び対応する吐き出しドット数の設定例を示す。吐き出しパターン生成部117は、吐き出し判定部116bによってある領域のある色の印刷率が閾値である7%未満と判定されると、例えば図7に示す対応関係に従って、印刷率が小さいほど潤滑用トナーの供給量が多くなるように、吐き出しライン数を決定する。なお、このような印刷率と吐き出しライン数との対応関係は、印刷ヘッド制御装置100内の吐き出しライン数レジスタに予め記憶される。
【0073】
具体的に説明すると、吐き出しパターン生成部117は、印刷率が7%未満であっても比較的大きい場合には、印刷後の残留トナーの量が比較的多いことが想定されるため、吐き出しライン数を抑える。これにより、潤滑剤として使用するトナーの消費量を抑える。一方で、印刷率が小さくなると、印刷後の残留トナーの量が少なくなることが想定されるため、吐き出しパターン生成部117は、吐き出しライン数を増大させて、潤滑剤として使用するトナーの消費量を上げる。例えば、吐き出しパターン生成部117は、ある領域における印刷率が0、すなわち印刷総ドット数が0のとき、その領域へのトナーの吐き出しライン数を最大数である256に設定する。
【0074】
吐き出しパターン生成部117は、このような潤滑用トナーの吐き出しライン数の決定処理を、領域A〜領域Eのそれぞれについて、且つ4色のトナーのそれぞれについて実行する。すなわち、領域A〜領域Eのうちの印刷率が小さい領域ほど、その領域に対応する感光体ドラム8上の領域に供給する潤滑用トナーの量が多くなるため、潤滑用トナーを効率的に供給することが可能となる。
【0075】
このように吐き出しライン数を決定すると、吐き出しパターン生成部117は、決定したライン数に相当する量の潤滑用トナーを像担持体である感光体ドラム8と転写ベルト13との表面に吐き出すときの吐き出しパターンを、領域毎且つ色毎に生成する。
【0076】
図8に、吐き出しパターン生成部117による吐き出しパターンの設定例を、印刷ヘッド10による走査ライン当たりの出力画像とその印刷率とにより示す。吐き出しパターン生成部117は、吐き出しパターンを、例えば図8に示した複数の出力画像の中から選択して生成する。なお、このような吐き出しパターンは、印刷ヘッド制御装置100内の吐き出しパターンレジスタに予め記憶される。
【0077】
より詳細に説明すると、吐き出しパターン生成部117は、感光体ドラム8上において予め設定された潤滑用トナーを吐き出し可能な領域において、潤滑用トナーがなるべく万遍なく塗布されるようにするため、吐き出し可能な領域の大きさが大きくなるほど走査ライン当たりの潤滑用トナーの吐き出し量が小さくなるように、吐き出しパターンを生成する。
【0078】
そのために、吐き出しパターン生成部117は、決定した吐き出しライン数に相当する量の潤滑用トナーが予め設定された吐き出し可能領域に収めるべく、以下の式を満たす出力画像、すなわち走査ライン当たりの印刷率が吐き出しライン数を吐き出し可能領域のライン数で除算した値以上となる出力画像を、図8に示した出力画像の候補のうちから特定する。
出力画像の印刷率≧吐き出しライン数/吐き出し可能領域のライン数
【0079】
そして、吐き出しパターン生成部117は、吐き出し可能領域において潤滑用トナーがなるべく均一に分布するように、特定した出力画像のうちの走査ライン当たりの印刷率が最も小さい出力画像を、吐き出しパターンを構成する出力画像として選択する。
【0080】
図9に、吐き出しパターン生成部117によって生成された吐き出しパターンに従って感光体ドラム8上に吐き出された潤滑用トナーの例に示す。図9は、一例として、2256ドットの横幅を有する図4に示した領域Bにおいて、印刷用紙に出力する2つのトナー像1及び2が形成される領域の間に512ライン分の吐き出し可能領域が設定された場合を示している。吐き出しパターン生成部117は、例えば図9の例のように、印刷率に応じて決定した吐き出しライン数が256ラインに及ぶ吐き出しパターンを、図8に示した1ライン当たりの印刷率が50%である4番と5番の出力画像を組み合わせることで、長さが512ラインの吐き出し可能領域に収まるように生成する。また、このように、同一の印刷率を有する複数の吐き出しパターンを組み合わせることで、一つの吐き出しパターンが連続するときに発生する感光体ドラム8のメモリ現象(焼き付き)を低減することができる。
【0081】
以上のような印刷ヘッド制御装置100の動作について、図10に示すフローチャートを参照して説明する。
【0082】
図10に示すフローチャートにおいて、印刷ヘッド制御装置100は、ビデオI/F制御部101がI/Fコントローラ20からビデオクロック信号に同期して印刷出力すべきビデオデータを受信したか否かを判別することにより、印刷用紙への印刷出力が要求されたか否かを判別する(ステップS1)。
【0083】
印刷出力が要求されていない場合(ステップS1;NO)、印刷ヘッド制御装置100は、ステップS1において印刷出力が要求されるまで待機する。
【0084】
印刷出力が要求されると(ステップS1;YES)、印刷ヘッド制御装置100は、要求に従って4色のトナー用の画像形成ユニット7(7k、7c、7m、7y)のそれぞれが有する印刷ヘッド10を制御して、給紙部4から供給された印刷用紙への出力を行う(ステップS2)。すなわち、ドットパターン生成部111が、受信したビデオデータに従ってドットパターンデータを生成し、生成したドットパターンデータをドットクロック信号に同期してヘッドデータ制御部112から順次印刷ヘッド10に転送する。
【0085】
印刷用紙への出力を行う一方で、印刷ヘッド制御装置100は、この印刷出力の印刷率を算出する(ステップS3)。印刷率の算出処理の詳細については、図11のフローチャートを参照して説明する。
【0086】
図11のフローチャートにおいて、ドットカウンタ部115は、印刷出力の際の印刷用紙のサイズとX補正値とを取得し(ステップS31)、受信したビデオデータを複数の領域に分割する(ステップS32)。例えば、上述した図4図6に示したように、印刷ヘッド制御装置100は、印刷用紙のサイズとX補正値とに基づいて非印刷領域と余白領域と印刷領域とを設定し、ビデオデータを5つの領域A〜領域Eに分割する。
【0087】
ビデオデータを複数の領域に分割すると、ドットカウンタ部115が分割した領域のそれぞれにおける色別の印刷総ドット数をカウントし、カウントした印刷総ドット数に基づいて、印刷率算出部116aが各領域における印刷率を色別に算出する(ステップS33)。そして、図11に示した印刷率の算出処理は終了する。
【0088】
図10のフローチャートに戻って、印刷ヘッド制御装置100は、印刷出力の際の印刷率を算出すると、潤滑用トナーの供給タイミングが到来したか否かを判定する(ステップS4)。
【0089】
潤滑用トナーの供給タイミングとは、クリーニングブレード保護のために感光体ドラム8と転写ベルト13とに潤滑用トナーを供給すべきタイミングとして設定されたタイミングである。この供給タイミングとして、感光体ドラム8上において印刷用紙に出力するトナー像と潤滑用トナーとが重ならないように、例えば印刷用紙への出力処理が1ページ分又は数ページ分行われる毎の印刷用紙への出力処理の合間のタイミングが設定される。
【0090】
潤滑用トナーの供給タイミングが到来すると(ステップS4;YES)、印刷ヘッド制御装置100は、感光体ドラム8と転写ベルト13とに潤滑用トナーを供給する(ステップS5)。潤滑用トナーの供給処理の詳細については、図12のフローチャートを参照して説明する。
【0091】
図12のフローチャートにおいて、吐き出し判定部116bは、分割した複数の領域のそれぞれについて色別に算出した印刷率を1つ選択し(ステップS51)、選択した印刷率が潤滑用トナーを供給するための基準値として予め設定された閾値未満か否かを判定する(ステップS52)。
【0092】
選択した印刷率が閾値未満である場合(ステップS52;YES)、吐き出しパターン生成部117は、この印刷率を判定した領域における該当する色の潤滑用トナーを感光体ドラム8上に吐き出すための吐き出しライン数を決定する(ステップS53)。すなわち、印刷ヘッド制御装置100は、上述した図7に示した対応関係に従って、印刷率が小さいほど潤滑用トナーの供給量が多くなるように、潤滑用トナーの吐き出しライン数を決定する。
【0093】
潤滑用トナーの吐き出しライン数を決定すると、吐き出しパターン生成部117は、決定した吐き出しライン数の潤滑用トナーを吐き出すときの吐き出しパターンを生成する(ステップS54)。すなわち、吐き出しパターン生成部117は、上述した図8に示した吐き出しパターンの中から選択して、決定した吐き出しライン数の潤滑用トナーが感光体ドラム8上の吐き出し可能領域に収まるように、吐き出しパターンを生成する。
【0094】
一方で、選択した印刷率が閾値未満でない場合(ステップS52;NO)、吐き出しパターン生成部117によるステップS53とS54の処理は実行されない。すなわち、潤滑用トナーの消費量を抑えるため、印刷ヘッド制御装置100は、印刷率が閾値以上であると判定した領域における該当する色の潤滑用トナーの供給処理を実行しない。
【0095】
ステップS52〜S54において選択した印刷率に係る処理を実行すると、吐き出し判定部116aは、全領域における全色の印刷率の判定が終了したか否かを判定する(ステップS55)。
【0096】
全領域における全色の印刷率の判定が終了していないと(ステップS55;NO)、印刷ヘッド制御装置100は、ステップS51において、複数の領域のそれぞれについて色別に算出した印刷率のうちから別の印刷率を1つ選択し、選択した印刷率についてステップS52〜S54の処理を実行する。このように、印刷ヘッド制御装置100は、全領域における全色の印刷率の判定処理を実行し、印刷率が閾値未満であると判定した全領域における該当する色についての吐き出しパターンを生成し終わるまで、ステップS51〜S54の処理を繰り返す。
【0097】
最終的に全領域における全色の印刷率の判定が終了すると(ステップS55;YES)、印刷ヘッド制御装置100は、生成した吐き出しパターンに従って、潤滑用トナーを供給する(ステップS56)。そして、図12に示した潤滑用トナーの供給処理は終了する。
【0098】
図10のフローチャートに戻って、印刷ヘッド制御装置100は、潤滑用トナーを供給すると、又はステップS4において潤滑用トナーの供給タイミングが到来していない場合(ステップS4;NO)、要求された印刷出力が終了したか否かを判定する(ステップS6)。
【0099】
要求された印刷出力が終了していないと(ステップS6;NO)、印刷ヘッド制御装置100は、要求された印刷出力が終了するまで、再度ステップS2〜S5の処理を実行する。一方、要求された印刷出力が終了すると(ステップS6;YES)、印刷ヘッド制御装置100は、ステップS1において新たな印刷出力の要求を受け付けるまで待機する。
【0100】
以上説明したように、本実施形態に係る印刷ヘッド制御装置100は、印刷出力の際の印刷率を算出し、算出した印刷率に基づいて、感光体ドラム8や転写ベルト13に設置されたクリーニングブレードの保護のために供給する潤滑用トナーの供給量を制御する。その結果、潤滑剤として機能するトナーの不要な吐き出しを防ぐことにより印刷装置1のランニングコストを抑えながら、必要な部分に効率良く潤滑用トナーを供給することができる。
【0101】
(変形例)
以上に本発明の実施形態について説明したが、上記実施形態の各構成要素を自由に組み合わせることも可能である。また、上記実施形態は一例であり、本発明の適用範囲はこれに限られない。すなわち、本発明の実施形態は種々の応用が可能であり、あらゆる実施形態が本発明の範囲に含まれる。
【0102】
例えば、上記実施形態では、感光体ドラム8と転写ベルト13とのいずれにもクリーニングブレードが設置された。そして、上記実施形態における印刷ヘッド制御装置100は、感光体ドラム8と転写ベルト13とのいずれに対しても、潤滑用トナーを供給した。しかし、本発明では、感光体ドラム8と転写ベルト13とのいずれか一方のみにクリーニングブレードが設置されていてもよいし、印刷ヘッド制御装置100が潤滑用トナーの供給先とする部材は、感光体ドラム8と転写ベルト13とのどちらであってもよい。感光体ドラム8と転写ベルト13とのどちらを潤滑用トナーの供給先とするかは、例えば一次転写バイアスのオンとオフとを切り替えて一次転写ローラ15の一次転写の実行と停止とを切り替えることにより、制御することができる。
【0103】
また、上記実施形態では、印刷装置1は、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)、ブラック(K)の4色に対応した画像形成ユニット7(7k、7c、7m、7y)を備えたカラープリンタであった。そのため、上記実施形態における印刷ヘッド制御装置100は、色別に印刷率を算出し、色別の印刷率に基づいて潤滑用トナーの供給量を色毎に制御した。しかし、本発明は、1色にのみ対応した画像形成ユニットを備えたモノクロプリンタにも適用可能である。モノクロプリンタにおいては、潤滑用トナーの供給量を色毎に制御する必要がないため、より簡易な構成により上記の効果を得ることができる。
【0104】
また、上記実施形態では、ドットカウンタ部115が階調値の合計を算出するために、領域A〜領域Eの5つの領域を設定した。しかし、本発明ではこれに限らず、どのように領域を設定してもよい。例えば、上記実施形態では印刷領域を3等分して領域B〜領域Dを設定したが、印刷用紙の特徴を考慮して、印刷率が高いことが予想される領域をより細分化して設定してもよい。
また、上記実施形態では、印刷率の閾値を例えば7%と、各領域及び各色について一定の閾値を設定したが、印刷率の閾値は、領域毎且つ色毎に設定してもよい。
また、上記実施形態では、クリーニングブレードを保護する潤滑剤として、トナー(潤滑用トナー)が用いられていたが、潤滑剤はトナー(潤滑用トナー)に限らず、他の潤滑剤を用いてもよい。
【0105】
なお、本発明に係る機能を実現するための構成を予め備えた印刷ヘッド制御装置として提供できることはもとより、プログラムの適用により、既存の情報機器を、本発明に係る印刷ヘッド制御装置として機能させることもできる。すなわち、上記実施形態で例示した印刷ヘッド制御装置100による各機能構成を実現させるためのプログラムを、既存の情報機器を制御するCPU等が実行できるように適用することで、本発明に係る印刷ヘッド制御装置として機能させることができる。また、本発明に係る印刷ヘッド制御方法は、印刷ヘッド制御装置を用いて実施できる。
【0106】
また、このようなプログラムの適用方法は任意である。プログラムを、例えば、フレキシブルディスク、CD(Compact Disc)−ROM、DVD(Digital Versatile Disc)−ROM、メモリカード等のコンピュータ読み取り可能な記憶媒体に格納して適用できる。さらに、プログラムを搬送波に重畳し、インターネットなどの通信媒体を介して適用することもできる。例えば、通信ネットワーク上の掲示板(BBS:Bulletin Board System)にプログラムを掲示して配信してもよい。そして、このプログラムを起動し、OS(Operating System)の制御下で、他のアプリケーションプログラムと同様に実行することにより、上記の処理を実行できるように構成してもよい。
【0107】
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明は係る特定の実施形態に限定されるものではなく、本発明には、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲が含まれる。以下に、本願出願の当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
【0108】
(付記1)
印刷ヘッドと、
像担持体と、
前記像担持体の表面に当接して、当該表面の付着物を除去するクリーニングブレードと、
印刷データに基づいて前記像担持体を介して、前記印刷ヘッドが印刷用の記録媒体に印刷を実行することを制御する印刷制御手段と、
前記印刷データによる印刷率に基づいて、前記像担持体の前記表面に潤滑剤を供給すべきか否かを判定する判定手段と、
前記判定手段により前記表面に前記潤滑剤を供給すべきであると判定されると、前記表面への前記潤滑剤の供給を制御する潤滑剤制御手段と、
を備える、
ことを特徴とする印刷装置。
【0109】
(付記2)
前記潤滑剤制御手段は、前記印刷率が高いほど前記表面に供給する前記潤滑剤の量が多くなるように、前記潤滑剤の供給を制御する、
ことを特徴とする付記1に記載の印刷装置。
【0110】
(付記3)
前記印刷データの前記印刷率を算出する算出手段と、
前記出力手段による前記印刷データを、前記印刷ヘッドによる走査ラインの方向と直交する境界によって複数の領域にそれぞれ対応するように分割する分割手段と、
をさらに備え、
前記算出手段は、前記印刷率を前記複数の領域のそれぞれについて算出する、
ことを特徴とする付記1又は2に記載の印刷装置。
【0111】
(付記4)
前記複数の領域にそれぞれ対応して分割された前記印刷データのそれぞれにおける各印刷ドット数をカウントするカウント手段をさらに備え、
前記算出手段は、前記カウント手段がカウントした前記各印刷ドット数を前記複数の領域のそれぞれのドット数で除算することにより、前記印刷率を前記複数の領域のそれぞれ毎に算出する、
ことを特徴とする付記3に記載の印刷装置。
【0112】
(付記5)
前記分割手段は、前記記録媒体のサイズと、前記走査ラインの方向と直交する方向における前記記録媒体の設定位置と、に基づいて非印刷領域と余白領域と印刷領域とを設定し、設定した当該印刷領域を前記複数の領域として、前記印刷データを分割する、
ことを特徴とする付記3又は4に記載の印刷装置。
【0113】
(付記6)
前記潤滑剤の前記像担持体の前記表面への吐き出しパターンを生成する生成手段をさらに備え、
前記判定手段により前記表面に前記潤滑剤を供給すべきであると判定されると、
前記潤滑剤制御手段は、前記印刷ヘッドによって前記生成手段により生成された前記吐き出しパターンで前記潤滑剤が前記像担持体の前記表面に吐き出されるように、前記潤滑剤の供給を制御する、
ことを特徴とする付記1から5のいずれか1つに記載の印刷装置。
【0114】
(付記7)
前記生成手段は、前記走査ライン当たりの前記潤滑剤の吐き出し量が前記潤滑剤の前記像担持体上における吐き出し可能領域が大きくなるほど小さくなるように、前記吐き出しパターンを生成する、
ことを特徴とする付記6に記載の印刷装置。
【0115】
(付記8)
前記潤滑剤制御手段は、前記印刷制御手段による前記印刷が行われていないときに前記印刷ヘッドを制御して、前記表面への前記潤滑剤の供給を制御する、
ことを特徴とする付記1から7のいずれか1つに記載の印刷装置。
【0116】
(付記9)
印刷データに基づいて像担持体を介して、印刷ヘッドが印刷用の記録媒体に印刷を実行することを制御する印刷制御手段と、
前記印刷データによる印刷率に基づいて、前記像担持体の表面に潤滑剤を供給すべきか否かを判定する判定手段と、
前記判定手段により前記表面に前記潤滑剤を供給すべきであると判定されると、前記表面への前記潤滑剤の供給を制御する潤滑剤制御手段と、
を備える、
ことを特徴とする印刷ヘッド制御装置。
【0117】
(付記10)
前記潤滑剤制御手段は、前記印刷制御手段による前記印刷が行われていないときに前記印刷ヘッドを制御して、前記表面への前記潤滑剤の供給を制御する、
ことを特徴とする付記9に記載の印刷ヘッド制御装置。
【0118】
(付記11)
印刷データに基づいて像担持体を介して、印刷ヘッドが印刷用の記録媒体に印刷を実行することを制御する印刷制御ステップと、
前記印刷データによる印刷率に基づいて、前記像担持体の表面に潤滑剤を供給すべきか否かを判定する判定ステップと、
前記判定ステップにより前記表面に前記潤滑剤を供給すべきであると判定されると、前記表面への前記潤滑剤の供給を制御する潤滑剤制御ステップと、
を含む、
ことを特徴とする印刷ヘッド制御方法。
【0119】
(付記12)
前記潤滑剤制御ステップは、前記印刷制御ステップによる前記印刷が行われていないときに前記印刷ヘッドを制御して、前記表面への前記潤滑剤の供給を制御する、
ことを特徴とする付記11に記載の印刷ヘッド制御方法。
【0120】
(付記13)
コンピュータに、
印刷データに基づいて像担持体を介して、印刷ヘッドが印刷用の記録媒体に印刷を実行することを制御する印刷制御機能と、
前記印刷データによる印刷率に基づいて、前記像担持体の表面に潤滑剤を供給すべきか否かを判定する判定機能と、
前記判定機能により前記表面に前記潤滑剤を供給すべきであると判定されると、前記表面への前記潤滑剤の供給を制御する潤滑剤制御機能と、
を実現させる、
ことを特徴とするプログラム。
【0121】
(付記14)
前記潤滑剤制御機能に、前記印刷制御機能による前記印刷が行われていないときに前記印刷ヘッドを制御して、前記表面への前記潤滑剤の供給を制御させる、
ことを特徴とする付記13に記載のプログラム。
【符号の説明】
【0122】
1…印刷装置、2…画像形成部、3…中間転写部、4…給紙部、5…定着部、7(7k、7c、7m、7y)…画像形成ユニット、8…感光体ドラム、9…帯電器、10…印刷ヘッド、10a…ヘッド情報ROM、11…現像ローラ、12…感光体クリーナ、13…転写ベルト、14…駆動ローラ、15…一次転写ローラ、16…二次転写ローラ、17…転写ベルトクリーナ、20…I/Fコントローラ、21…受信制御部、22…ROM、23…フォントROM、24…表示制御部、25…ビデオI/F制御部、26…メモリ、26a…標準RAM、26b…拡張RAM、27…圧縮/伸張制御部、28…MPU、30…エンジン制御部、31…モータ制御部、32…MPU、33…定着制御部、34…高圧制御部、41…メインモータ、42…負荷、43…センサ、44…定着サーミスタ、45…定着ヒータ、46…高圧部、50…ホスト機器、100…印刷ヘッド制御装置、101…ビデオI/F制御部、102…ビデオRAM、103…基本タイミング生成部、104…CPUI/F制御部、110…ヘッドI/F制御部、111…ドットパターン生成部、112…ヘッドデータ送信部、113…ヘッド制御信号生成部、114…ストローブ信号生成部、115…ドットカウンタ部、116…吐き出し制御部、116a…印刷率算出部、116b…吐き出し判定部、117…吐き出しパターン生成部
図1
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