(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
一面に電極パッドが露出する薄板状の大型メモリーカードと、一面に電極パッドが露出し、大型メモリーカードに比べて外形が小さい薄板状の小型メモリーカードのいずれか一方を、選択的にカード装着凹部内に位置決め支持可能なカードトレイと、
前記カードトレイを収容するカード接続凹部が凹設され、前記カード接続凹部に1又は2以上のコンタクトを臨ませたコネクタ本体とからなり、
前記カード接続凹部内で、前記カードトレイに位置決め支持されるメモリーカードの電極パッドを対応部位に臨む前記コンタクトへ接触させるメモリーカード用コネクタであって、
前記カード装着凹部の開口を形成する周囲枠が、前記カードトレイの上面に沿って大型メモリーカードを直交する2方向で位置決めする輪郭に形成され、
前記カード装着凹部内に、
前記カード装着凹部の厚さ方向に進退自在に配置され、リング状の内周縁が前記カードトレイの上面に沿って小型メモリーカードを直交する2方向で位置決めする輪郭に形成されたアクチュエータ板と、
前記アクチュエータ板を前記カード装着凹部の開口の方向へ付勢する付勢手段とが、
配置されていることを特徴とするメモリーカード用コネクタ。
大型メモリーカードが、microSIMカードであり、小型メモリーカードがnanoSIMカードであることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載のメモリーカード用コネクタ。
【背景技術】
【0002】
カード状の記憶媒体として半導体素子を内蔵したICカードやメモリーカード(以下、ICカードを含めてメモリーカードという)は、メモリーカードを接続する電子機器の小型化に合わせて、互換性を保ちながらその外形を縮小させたメモリーカードが順次開発され、例えば、携帯電話機に接続する固有のID情報を記憶したSIMカードは、最も大型の第一世代のSIMカードから、mini−SIMカード、micro−SIMカード、nano−SIMカードと順次その外形を縮小させたカードが出回っている。
【0003】
一方、メモリーカードが小型化する進化の過程では、互換性はあるが大きさの異なる2種類のメモリーカードがそれぞれ流通し、電子機器側には、同一のカード接続凹部にいずれの大きさのメモリーカードであっても挿入して接続可能とする要望があった。同一のカード接続凹部に挿入でき、2種類の大きさのメモリーカードにそれぞれ適合する2枚のカードトレイを用いれば、2種類の大きさのメモリーカードを電子機器へ接続できるが、メモリーカード毎にカードトレイを用意しなければならず、全体の部品点数が増加し、コスト上昇の原因となる。
【0004】
そこで、従来、
図15に示すように、小型メモリーカード132を装着する1枚のカードトレイ101のみで、大型メモリーカード130と小型メモリーカード132のいずれも接続可能としたメモリーカード用コネクタ100が特許文献1で知られている。
【0005】
このメモリーカード用コネクタ100は、大型メモリーカード130を挿入する図示しないカード接続凹部が電子機器150の筐体の側面から凹設され、カード接続凹部内に大型メモリーカード130の電極131に接続させるコンタクトを臨ませている。従って、大型メモリーカード130は、従来と同様に、カード接続凹部内に挿入し、電極131を対応部位に臨むコンタクトに接触させることによって、電子機器150へ接続できる。
【0006】
一方、小型メモリーカード132を装着するカードトレイ101は、大型メモリーカード130の外形に一致する形状に形成され、大型メモリーカード130の電極131が露出する位置に対応して中継電極104が露出し、その平面に小型メモリーカード132の周囲を位置決めするカード装着凹部102が凹設されている。カード装着凹部102の内側面には、小型メモリーカード132の電極133が接触するコネクタピンが突出し、このコネクタピンは、カードトレイ101に内蔵のインターフェース部を介して中継電極104に接続している。従って、小型メモリーカード132は、カードトレイ101のカード装着凹部102へ装着することにより、大型メモリーカード130と同様の外形として電子機器150のカード接続凹部内に挿入することができ、カード接続凹部内で小型メモリーカード132の電極133は、カードトレイ101のインターフェース部と中継電極104を介して対応部位に臨むコンタクトに接触し、外形が異なる小型メモリーカード132も電子機器150へ接続できる。
【0007】
また、従来、
図16に示すように、1枚のカードトレイ111のカード装着凹部112内に、小型メモリーカード142と小型メモリーカード142より肉厚の大型メモリーカード140とのいずれも位置決め可能なメモリーカード用コネクタ110も特許文献2で知られている。
【0008】
カード装着凹部112は、カードトレイ111の平面から小型メモリーカード142と大型メモリーカード140の輪郭に沿って凹設され、図においてその上方側は、ガイド部113により覆われている。カード装着凹部112の底面からガイド部113の内頂面までの長さは、小型メモリーカード142の厚さより長く、大型メモリーカード140の厚さより短く形成されている。従って、大型メモリーカード140は、その先端側をガイド部113へ当接させて、カード装着凹部112に収容される。また、カード装着凹部112の上方側の底面には、小型メモリーカード142と大型メモリーカード140の図示しない電極を、カードトレイ111の底面側に臨ませる窓孔116が穿設され、更に、カード装着凹部112の右上隅、左上隅及び右下隅には、小型メモリーカード142の輪郭に沿って形成される小カード位置決め部114が、ガイド部113の左右両側と、左下隅には、大型メモリーカード140の輪郭に沿って形成される大カード位置決め部115が、それぞれ形成されている。
【0009】
これにより小型メモリーカード142は、
図16(b)に示すように、上辺側と右辺側に形成された小カード位置決め部114によりカード装着凹部112内に位置決めされ、小型メモリーカード142をカード装着凹部112内に位置決めしたカードトレイ111を、電子機器の図示しないカード接続凹部へ収容すると、カードトレイの111の窓孔116を通して小型メモリーカード142の電極が電子機器側のコンタクトに電気接続する。
【0010】
また、大型メモリーカード140は、
図16(c)に示すように、上端がガイド部113に当接すると共に、その両側と左辺側に形成された大カード位置決め部115によってカード装着凹部112内に位置決めされ、大型メモリーカード140をカード装着凹部112内に位置決めしたカードトレイ111を、カード接続凹部へ収容すると、窓孔116を通して大型メモリーカード140の電極が電子機器側のコンタクトに電気接続する。従って、2種類の異なる大きさのいずれのメモリーカード140、142も1枚のカードトレイ111を用いて電子機器へ接続できる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
ここで前者のメモリーカード用コネクタ100は、外形が大きい大型メモリーカード130を接続する場合には、カードトレイ101を用いず、外形が小さい小型メモリーカード132の場合にのみカードトレイ101を用いて接続するので、使用者は、メモリーカードの大きさによってカードトレイ101を使用するかしないかに迷うことがあり、特に、常時は、大型メモリーカード130を接続していると、カードトレイ101を使用しないので、紛失する恐れがある。
【0013】
また、メモリーカード用コネクタ100は、外形が小さい小型メモリーカード132の厚みが外形が大きい大型メモリーカード130より充分に薄い場合にカードトレイ101を用いて小型メモリーカード132を接続できるものであり、小型メモリーカード132の厚さがほぼ等しいか厚い場合には、小型メモリーカード132を装着したカードトレイ101を大型メモリーカード150を挿入するカード接続凹部へ挿入できず、電子機器150へ接続できない。例えば、大型メモリーカード130が厚さ0.76mmのmicro−SIMカードであり、小型メモリーカード132がその厚みにほぼ等しい0.67mmの厚さのnano−SIMカードである場合には、大型メモリーカード130の外形に合わせた高さ0.76mmのカードトレイ101に0.67mmの深さのカード装着凹部102を凹設しなければならず、カード装着凹部102の底面にその強度を保つ充分な厚みを形成できない。
【0014】
また、
図15(b)に示すように、小型メモリーカード132周囲の3方を囲うだけのカード装着凹部102では、残る一方から小型メモリーカード140が脱落する恐れがあり、また、その周囲の全体をカード装着凹部102の凹部で囲い位置決めする場合には、カードトレイ10から小型メモリーカード132を取り出しにくいという問題があった。
【0015】
一方、後者のメモリーカード用コネクタ110においては、小型メモリーカード142は、その上方と右方の小カード位置決め部114によって、大型メモリーカード140は、その上方と左方のガイド部113及び大カード位置決め部115でカード装着凹部112内に位置決めされるだけなので、残る他の方向に移動しやすく、上下左右の直交する2方向でカードトレイ111に確実に位置決め支持することができなかった。小型メモリーカード142の右辺に当接する小カード位置決め部114aと、大型メモリーカード140の左辺に当接する大カード位置決め部115aを、メモリーカード140、142側の凹凸のある輪郭に係合させる形状とし、上下方向の位置決めを兼ねているが、左右方向の他側が開放されているので充分ではなく、また、輪郭に凹凸のあるメモリーカード140、142しか適用できない。
【0016】
また、カード接続凹部へ収容するカードトレイ111の窓孔116を通して電子機器側のコンタクトに電気接続する構造上の理由から、カードトレイ111の外形に対する窓孔116の相対位置が決定される一方、カード装着凹部112の内周縁の2辺のみに沿って形成される小カード位置決め部114若しくは大カード位置決め部115で、窓孔116に2種類のメモリーカード140、142の各電極を臨ませてカード装着凹部112内に位置決めする必要があるので、窓孔116に対するカード装着凹部112の形状や小カード位置決め部114若しくは大カード位置決め部115の位置や形状が制約され、メモリーカード140、142の形状によっては適用できない場合があった。
【0017】
本発明は、このような従来の問題点を考慮してなされたものであり、メモリーカードの大きさにかかわらず、迷うことなく同一のカードトレイを用いて接続することができ、カードトレイを紛失する恐れのないメモリーカード用コネクタを提供することを目的とする。
【0018】
また、小型メモリーカードの厚みが大型メモリーカードに比べてほぼ等しいか厚いものであっても、1枚のカードトレイに2種類のメモリーカードを、カードトレイの
上面に沿った任意の位置に確実に位置決めできるメモリーカード用コネクタを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0019】
上述の目的を達成するため、請求項1に記載のメモリーカード用コネクタは、一面に電極パッドが露出する薄板状の大型メモリーカードと、一面に電極パッドが露出し、大型メモリーカードに比べて外形が小さい薄板状の小型メモリーカードのいずれか一方を、選択的にカード装着凹部内に位置決め支持可能なカードトレイと、カードトレイを収容するカード接続凹部が凹設され、カード接続凹部に1又は2以上のコンタクトを臨ませたコネクタ本体とからなり、カード接続凹部内で、カードトレイに位置決め支持されるメモリーカードの電極パッドを対応部位に臨むコンタクトへ接触させるメモリーカード用コネクタであって、
カード装着凹部の開口を形成する周囲枠が、カードトレイの
上面に沿って大型メモリーカードを直交する2方向で位置決めする輪郭に形成され、カード装着凹部内に、カード装着凹部の厚さ方向に進退自在に配置され、リング状の内周縁がカードトレイの
上面に沿って小型メモリーカードを直交する2方向で位置決めする輪郭に形成されたアクチュエータ板と、アクチュエータ板をカード装着凹部の開口の方向へ付勢する付勢手段とが配置されていることを特徴とする。
【0020】
大型メモリーカードは、カード装着凹部の開口から付勢手段の付勢に抗してアクチュエータ板をカード装着凹部内に押し下げながらカード装着凹部に装着され、カード装着凹部内でカード装着凹部の開口を形成する周囲枠により、カードトレイの
上面に沿って直交する2方向で位置決め支持される。
【0021】
大型メモリーカードをカード装着凹部に装着しない間は、付勢手段によりアクチュエータ板は、カード装着凹部の開口の方向へ付勢されているので、小型メモリーカードは、リング状のアクチュエータ板を通してカード装着凹部に装着され、カード装着凹部内でアクチュエータ板のリング状の内周縁により、カードトレイの
上面に沿って直交する2方向で位置決め支持される。
【0022】
請求項2に記載のメモリーカード用コネクタは、カード装着凹部が、カードトレイの
上面から凹設され、アクチュエータ板上に支持される大型メモリーカードの表面と、カード装着凹部の内底面に支持される小型メモリーカードの表面が、カードトレイの
上面に対してほぼ同一の高さとなるように、大型メモリーカード若しくは小型メモリーカードがカード装着凹部内に位置決め支持され、大型メモリーカードの表面に露出する電極パッド若しくは小型メモリーカードの表面に露出する電極パッドが、カードトレイの
上面に対してほぼ同一の高さで露出することを特徴とする。
【0023】
小型メモリーカードと大型メモリーカードの厚みの差分に応じて、カード装着凹部の内底面の高さに対する大型メモリーカードを装着した際のアクチュエータ板の
上面の高さを調整することにより、カード装着凹部の内底面に支持される小型メモリーカードの表面と、アクチュエータ板上に支持される大型メモリーカードの表面がほぼ同一の高さとなる。
【0024】
請求項3に記載のメモリーカード用コネクタは、カード装着凹部が、カードトレイの
上面から凹設される内底面に、カード接続凹部の内底面から臨むコンタクトを挿通させる接続窓孔が形成され、アクチュエータ板上に支持される大型メモリーカードの背面と、カード装着凹部の内底面に支持される小型メモリーカードの背面が、カード接続凹部の内頂面に当接するように、大型メモリーカード若しくは小型メモリーカードがカード装着凹部内に位置決め支持され、大型メモリーカードの表面に露出する電極パッド若しくは小型メモリーカードの表面に露出する電極パッドが、接続孔を挿通するコンタクトに接触することを特徴とする。
【0025】
カード装着凹部に位置決め支持される大型メモリーカード若しくは小型メモリーカードの電極パッドは、カード装着凹部内の接続孔に露出し、カード接続凹部の内底面から臨むコンタクトが接続窓を挿通して接触する。
【0026】
請求項4に記載のメモリーカード用コネクタは、カード装着凹部の内底面が、金属薄板で形成され、付勢手段は、アクチュエータ板が積層される内底面の部位から上方に切り起こされる板バネで形成されることを特徴とする。
【0027】
付勢手段は、カード装着凹部の内底面を構成する金属薄板から形成されるので、部品点数が増加することなく、切り起こすだけの簡単な構成で形成できる。
【0028】
請求項5に記載のメモリーカード用コネクタは、小型メモリーカードは、大型メモリーカードに比べて厚さがほぼ等しいか厚いことを特徴とする。
【0029】
厚みが小型メモリーカードに比べてほぼ等しいか薄い大型メモリーカードは、アクチュエータ板を押し下げて、小型メモリーカードとほぼ同一の高さでカード装着凹部内に位置決め支持される。
【0030】
請求項6に記載のメモリーカード用コネクタは、大型メモリーカードが、microSIMカードであり、小型メモリーカードがnanoSIMカードであることを特徴とする。
【0031】
microSIMカードの複数の電極パッドとnanoSIMカードの複数の電極パッドとは、相互のピッチや表面上の配置位置がほぼ同一であり、対応する両者の電極パッドには同一の信号が流れるので、両者の電極パッドをコネクタ本体側の共通のコンタクトへ接触させて電気接続できる。
【発明の効果】
【0032】
請求項1の発明によれば、1枚のカードトレイに大型メモリーカードと小型メモリーカードを、カードトレイの
上面に沿って直交する2方向でそれぞれ位置決め支持することができる。使用者は、メモリーカードの大きさによってカードトレイを用いるかどうかを迷うことがなく、常にカードトレイを用いるので紛失する恐れがない。
【0033】
また、カード装着凹部の開口を形成する周囲枠と、リング状のアクチュエータ板の内周縁は、それぞれ任意の形状でカードトレイの
上面に沿った任意の位置に形成できるので、大型メモリーカードと小型メモリーカードの輪郭の形状に制約されることなく、カードトレイの
上面に対して大型メモリーカードと小型メモリーカードを任意の位置に位置決めできる。従って、カード接続凹部内に臨むコンタクトに、2種類の各メモリーカードの電極パッドを対向させて、確実に接触させることができる。
【0034】
請求項2の発明によれば、カードトレイのカード装着凹部に大型メモリーカードと小型メモリーカードのいずれを位置決め支持しても、いずれかのメモリーカードを装着したカードトレイの全高はほぼ同一の高さとなるので、コネクタ本体のカード接続凹部の開口縁の高さをその高さよりわずかに高く調整することにより、いずれのメモリーカードを装着したカードトレイであっても、開口縁に当接することなくカード接続凹部内に挿入できる。
【0035】
また、カード接続凹部内で、いずれのメモリーカードの電極パッドもほぼ同一の高さで露出するので、コンタクトとの接触圧がカードトレイに装着されるメモリーカード毎に異ならず、一定の接触抵抗で電極パッドとコンタクト間を電気接続できる。
【0036】
請求項3の発明によれば、カード装着凹部に位置決め支持される大型メモリーカード若しくは小型メモリーカードの電極パッドは、カードトレイの底面より内側の接続孔内に露出するので、カード接続凹部に臨むコンタクトに接触するまで、電極パッドが静電気が帯電する帯電物に触れたり、導電物に接触して短絡することがない。
【0037】
請求項4の発明によれば、付勢手段を、別に用意することなく、カード装着凹部の内底面を構成する金属薄板を切り起こすだけで簡単に備えることができる。また、付勢手段は、金属薄板からなる板バネで形成されるので、大型メモリーカードをカード装着凹部内に繰り返し着脱しても披露しにくく、塑性変形しない。
【0038】
カード装着凹部の内底面を金属薄板で構成するので、カードトレイが補強され、破損や変形しにくく、合成樹脂で周囲枠を形成する際に一体成形すれば、付勢手段を組み込む組み立て工程も省略できる。
【0039】
請求項5の発明によれば、小型メモリーカードの厚みが大型メモリーカードに比べてほぼ等しいか厚いものであっても、1枚のカードトレイに2種類のメモリーカードを、カードトレイの
上面に沿った任意の位置に確実に位置決めできる。
【0040】
請求項6の発明によれば、コネクタ本体のカード接続凹部に臨ませるコンタクト数を増加させずに、microSIMカードの電極パッドとnanoSIMカードの電極パッドのいずれも共通するコンタクトに電気接続させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0041】
【
図1】本願発明の一実施の形態に係るメモリーカード用コネクタ1を示し、(a)は、メモリーカード用コネクタ1の平面図、(b)は、(a)のB−B線断面図、(c)は、(a)のA−A線断面図である。
【
図2】コネクタ本体2を構成する各部を斜め上方からみた斜視図であり、(a)は、コネクタカバー22の斜視図、(b)は、ベースプレート23の斜視図である。
【
図4】カードトレイ4の各部を斜め上方からみた分解斜視図である。
【
図5】カードトレイ4の各部を斜め下方からみた分解斜視図である。
【
図6】メモリーカード30、40を装着していないカードトレイ4を示し、(a)は、斜視図、(b)は、
図3のC−C線断面図、(c)は、
図3のD−D線断面図である。
【
図7】大型メモリーカード30を装着した状態を示し、(a)は、カードトレイ4の斜視図、(b)は、
図3のC−C線断面図、(c)は、
図3のD−D線断面図である。
【
図8】小型メモリーカード40を装着した状態を示し、(a)は、カードトレイ4の斜視図、(b)は、
図3のC−C線断面図、(c)は、
図3のD−D線断面図である。
【
図9】小型メモリーカード40の、(a)は、背面側の斜視図、(b)は、表面側の斜視図である。
【
図10】大型メモリーカード30の、(a)は、背面側の斜視図、(b)は、表面側の斜視図である。
【
図11】他の実施の形態に係るアクチュエータ板20の斜視図である。
【
図12】第2実施の形態に係るメモリーカード用コネクタ10のカードトレイ11を、(a)は、斜め上方からみた斜視図、(b)は、斜め下方からみた斜視図である。
【
図13】小型メモリーカード40を装着したカードトレイ11をコネクタ本体2へ挿入する状態を示す斜め上方からみた斜視図である。
【
図14】小型メモリーカード40を装着したカードトレイ11をコネクタ本体2へ挿入する状態を示す斜め下方からみた斜視図である。
【
図15】従来のメモリーカード用コネクタ100を示し、(a)は、2種類のメモリーカード130、132の一方を電子機器150へ選択的に接続する状態を示す説明図、(b)は、カードトレイ101と小型メモリーカード132の斜視図である。
【
図16】従来のメモリーカード用コネクタ110に用いられるカードトレイ111を示し、(a)は、メモリーカード140、142を装着していない状態の平面図、(b)は、小型メモリーカード142を装着した状態の平面図、(c)は、大型メモリーカード140を装着した状態の平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0042】
本発明の一実施の形態に係るメモリーカード用コネクタ1は、メモリーカード30、40を装着するカードトレイ4と、カードトレイ4を収容するコネクタ本体2とから構成され、以下、その各部を、
図1乃至
図10を用いて、
図1(a)に示す上下方向を前後方向と、左右方向を左右方向と、同図(b)(c)に示す左方を上方と、右方を下方として説明する。しかしながら、本実施の形態のメモリーカード用コネクタ1においては、メモリーカード30、40を装着する
図7、
図8に示す姿勢のカードトレイ4の上下を逆転させて、
図1に示すように、コネクタ本体2のカード接続凹部21へ収容するので、カードトレイ4の構成は、
図6(a)に示す平面側を上方としてその各部を説明する。
【0043】
コネクタ本体2は、
図2(b)に示すベースプレート23の上方に同図(a)に示すコネクタカバー22を組み付けて形成される。ベースプレート23は、前後2列に6個の挿通孔24aが穿設された矩形の底板24bと底板24bの左右両側に沿って立設される側壁24c、24cと、底板24bの前縁に立設されたストッパー壁24dとからなる絶縁ハウジング24が合成樹脂により一体に成形され、絶縁ハウジング24に6本のコンタクト3がインサート成形により一体に固定されている。各コンタクト3は、挿通孔24aの周囲の底板24bを挿通して固定され、挿通孔24aの内壁面から突出する自由端側をくの字状に折り曲げて上端の可動接触部3aを底板24bの上方に臨ませている。
【0044】
コネクタカバー22は、長方形状の薄肉金属板の左右両辺をコの字状に内側に折り曲げてガイド部22aが形成され、両側のガイド部22a、22aで側壁24c、24cを囲いながら、ベースプレート23の上方から下方へスライドし、側壁24cの係合突起がガイド部22aの側面に形成された係合孔に係合して取り付けられる。ベースプレート23の上方にコネクタカバー22を取り付けることにより、その間に後方に開口する扁平直方体状の空間で、カードトレイ4を遊嵌する大きさのカード接続凹部21が形成され、6本のコンタクト3の可動接触部3aが挿通孔24aの部位からカード接続凹部21内に臨んでいる。このようにして組み立てられたコネクタ本体2は、底板24bの底面に突出する図示しないコンタクト3の脚部を電子機器のプリント配線基板上のパターンに半田接続してプリント配線基板に実装される。
【0045】
カードトレイ4は、nano−SIMカード40とmicro−SIMカード30のいずれであっても任意の一方をカード装着凹部9内に位置決め支持するもので、小型メモリーカードであるnanoSIMカード40は、
図9(a)(b)に示すように、左右の幅が8.8mm、前後方向の長さが12.3mm、厚さが0.67mmの矩形薄板状のカードで、前方の一側の隅は、逆姿勢で装着されることを防止するために傾斜線でカットされている。同図(b)に示すように、nanoSIMカード40の表面には、8個の電極パッド41が露出しているが、ここでは、図中斜線で表示した6個の電極パッド41aをそれぞれコンタクト3へ接触させ、電子機器側に電気接続する。
【0046】
また、大型メモリーカードであるmicro−SIMカード30は、
図10(a)(b)に示すように、左右の幅が12mm、前後方向の長さが15mm、厚さが0.76mmの矩形薄板状のカードであり、同様に、前方の一側の隅が、逆姿勢で装着されることを防止するために傾斜線でカットされている。同図(b)に示すように、microSIMカード30もその表面に8個の電極パッド31が露出しているが、図中斜線で表示した6個の電極パッド31aをそれぞれ電子機器側のコンタクト3へ接触させる。
【0047】
大きさの異なる2種類のいずれのメモリーカード30、40であっても位置決め支持するように、カードトレイ4は、
図4、
図5に示すように、支持基板6とその上方に配置される位置決め板部7との間に、アクチュエータ板5を上下動自在に配置する構造となっている。支持基板6には、薄肉金属板を折り曲げて、左右両側で起立する固定片部6aと、中央に周囲よりわずかに上方に突き出た載置台部6bが形成され、更に各固定片部6aの前方と後方寄りには、後述する位置決め板部7の係合凸部7bと係合する係合孔6cが穿設されている。
【0048】
また、上記載置台部6bの左右両側で上方がアクチュエータ板5で覆われる支持基板6の領域には、前後方向に沿ったコの字状溝から斜め上方に切り起こされる一対の板バネ片8が形成されている。一対の板バネ片8は、アクチュエータ板5の底面に当接し、アクチュエータ板5を上方の位置決め板部7の方向へ付勢する付勢手段として作用する。
【0049】
アクチュエータ板5は、nano−SIMカード40の外形の輪郭を囲う矩形状の小型カード位置決め孔5aが形成されることによってリング板状に形成され、リング板状の外側面が支持基板6の固定片部6aの4カ所から内側に突出するガイド片6dに案内され、支持基板6上を水平な姿勢を保ったまま上下動する。アクチュエータ板5の小型カード位置決め孔5aが形成される位置は、
図8(a)に示すように、nanoSIMカード40を装着したカードトレイ4を、コネクタ本体2のカード接続凹部21へ収容した際に、小型カード位置決め孔5aに位置決めされるnanoSIMカード40の6個の電極パッド41aがそれぞれ対応するコンタクト3の可動接触部3aに対向して接触するように、その位置が決定される。
【0050】
位置決め板部7は、合成樹脂で形成され、支持基板6の輪郭に沿った矩形枠部7cを有し、矩形枠部7cの左右の外側面に突設された係合凸部7bを固定片部6aの内側から係合孔6cへ係合して、支持基板6上に組み付けられる。これにより、支持基板6と矩形枠部7cで囲われる内方に、メモリーカード30、40を位置決め支持するカード装着凹部9が形成される。カード装着凹部9の上方には、フランジ7dが矩形枠部7cの上端から内方に向かって一体に連設され、フランジ7dの内周縁によってmicro−SIMカード30の外形の輪郭を囲う大型カード位置決め孔7aが形成される。位置決め板部7に形成する大型カード位置決め孔7aの位置についても、
図7(a)に示すように、micro−SIMカード30を装着したカードトレイ4を、コネクタ本体2のカード接続凹部21へ収容した際に、大型カード位置決め孔7aに位置決めされるmicro−SIMカード30の6個の電極パッド31aがそれぞれ対応するコンタクト3の可動接触部3aに対向して接触するように、その位置が決定される。
【0051】
つまり、
図9(b)に示すnanoSIMカード40の6個の電極パッド41aと
図10(b)に示すmicro−SIMカード30の6個の電極パッド31aとは、各電極間の相対位置がほぼ同一であり、対応する位置に露出する一対の電極パッド41a、31aは、同様の電気信号が流れて同一の接続機能を果たすものであるので、コネクタ本体2側の共通のコンタクト3に接続させるように、カードトレイ4に対する大型カード位置決め孔7aと小型カード位置決め孔5aの形成位置を定めている。しかしながら、カード接続凹部21内に露出させるコンタクト3の数は増加するが、個々に対応するコンタクト3に接続するように、カード装着凹部9に装着される2種類のメモリーカード30、40の位置決めを行ってもよい。
【0052】
大型カード位置決め孔7aは、カード装着凹部9の開口となるが、その周囲はフランジ7dにより覆われるので、カード装着凹部9内で上方に付勢されるアクチュエータ板5は、フランジ7dに当接して抜け止めされる。
【0053】
位置決め板部7の高さは、位置決め板部7を支持基板6上に組み付けた際に、支持基板6の載置台部6bから位置決め板部7の表面までの高さが、micro−SIMカード30の厚さである0.76mmとなるように設計する。これにより、カード装着凹部9内の載置台部6b上に支持されるmicro−SIMカード30の表面は、カードトレイ4の平面である上面と同一面で連続し、micro−SIMカード30がカード接続凹部21の開口周囲に当接することなく、カードトレイ4をカード接続凹部21へ挿入することができる。一方、nano−SIMカード40の厚さも0.67mmとmicro−SIMカード30とほぼ等しいので、その表面がカードトレイ4の上面から突き出ることなく、ほぼ同一面となるようにカード装着凹部9内に支持できる。
【0054】
尚、ここでは、大型メモリーカード30の厚さが小型メモリーカード40よりわずかに厚いために、厳密にはカード装着凹部9に位置決め支持される両者のカードの表面が同一高さとならないが、小型メモリーカード40の厚さが大型メモリーカード30より厚ければ、大型メモリーカード30の装着で押し下げられるアクチュエータ板5の高さを載置台部6bより高い位置に調整して、同一面とすることができる。
【0055】
上述構成のカードトレイ4は、メモリーカード30、40を装着していない状態で、
図6に示すように、アクチュエータ板5が板バネ片8により押し上げられてフランジ7dの内頂面に当接し、大型カード位置決め孔7aの内側に小型カード位置決め孔5aを臨ませて待機している。nano−SIMカード40を電子機器側のコネクタ本体2へ接続する場合には、nano−SIMカード40を、
図8に示すように、表面側を上方に臨ませる姿勢で上方に押し上げられているアクチュエータ板5の小型カード位置決め孔5a内の載置台部6b上に配置する。これにより、nano−SIMカード40は、小型カード位置決め孔5aで前後左右の直交する2方向で位置決めされ、カードトレイ4の上面とほぼ同一面に表面が露出してカード装着凹部9内に支持される。
【0056】
続いて、nano−SIMカード40を装着したカードトレイ4の上下を逆転させて、コネクタ本体2のカード接続凹部21へその前端がストッパー壁24dに当接するまで挿入してカード接続凹部21内に収容すると、nano−SIMカード40の各電極パッド41aがカード接続凹部21内の対向する部位に臨むコンタクト3の可動接触部31aと弾性接触し、nano−SIMカード40は電子機器側に電気接続する。
【0057】
また、接続しているnano−SIMカード40を取り出す場合には、カードトレイ4をカード接続凹部21から引き出し、上下を逆転させたカードトレイ4のアクチュエータ板5を押し下げると、小型カード位置決め孔5aからnano−SIMカード40が突き出て、カード装着凹部9から容易に取り出すことができる。
【0058】
microSIMカード30をコネクタ本体2へ接続する場合には、microSIMカード30を、
図7に示すように、表面側を上方に臨ませる姿勢で、位置決め板部7の大型カード位置決め孔7a内のアクチュエータ板5上に配置し、板バネ片8の弾性に抗してアクチュエータ板5を押し下げて、カード装着凹部9へ収容する。これにより、microSIMカード30は、大型カード位置決め孔7aで前後左右の直交する2方向で位置決めされ、カードトレイ4の上面とから表面がわずかに突き出た状態でカード装着凹部9に支持される。
【0059】
続いて、micro−SIMカード30を装着したカードトレイ4の上下を逆転させて、コネクタ本体2のカード接続凹部21内に挿入すると、カード接続凹部21がカードトレイ4を遊嵌する大きさに形成されているので、microSIMカード30の表面は、カードトレイ4の上面と同一面に後退し、カードトレイ4の前端がストッパー壁24dに当接する位置でカード接続凹部21内に収容されると、microSIMカード30の各電極パッド31aは対向して臨むコンタクト3の可動接触部31aと弾性接触し、電子機器に電気接続される。
【0060】
また、接続しているmicro−SIMカード30を取り出す場合には、カードトレイ4をカード接続凹部21から引き出して上下を逆転させると、micro−SIMカード30は、アクチュエータ板5に押し上げられることによりカードトレイ4の上面から突き出て、カード装着凹部9から容易に取り出すことができる。
【0061】
上述の実施の形態では、内周縁が閉じられた開口からなる大型カード位置決め孔7aや小型カード位置決め孔5aでカード装着凹部9内のメモリーカード30、40を位置決めしているが、上下左右のカードトレイ4の
上面に直交する2方向で各メモリーカード30、40を位置決めできれば、必ずしも閉じた開口の内周縁で位置決めする必要はなく、
図11に示すアクチュエータ板20のように、リング状の一部が分離し、内周縁のその一部が開放するものであってもよい。更に、複数の部品に分割したフランジ7dやアクチュエータ板5の内周縁で大型カード位置決め孔7aや小型カード位置決め孔5aの輪郭の一部を形成し、メモリーカード30、40を位置決めしてもよい。
【0062】
また、上述の第1実施の形態では、メモリーカード30、40の電極パッド31、41をカードトレイ4の上面側のカード装着凹部9の開口(大型カード位置決め孔)7aへ露出させているが、カード装着凹部の内底面側に接続孔を設けて、接続孔内に露出させることもできる。以下、カード装着凹部に接続孔を穿設した本発明の第2の実施の形態にかかるメモリーカード用コネクタ10を
図12乃至
図14で説明する。このメモリーカード用コネクタ10は、第1実施の形態にかかるメモリーカード用コネクタ1と比較して、カードトレイ11のカード装着凹部12に接続孔13を穿設した構成が異なるだけであるので、第1実施の形態と同一若しくは同様に作用する構成については同一の番号を付してその説明を省略する。また、このメモリーカード用コネクタ10では、カードトレイ11の上下を逆転させずに、コネクタ本体2のカード接続凹部21へ収容するので、コネクタ本体2の上下方向にカードトレイ11の上下方向を一致させて、その構成を説明する。
【0063】
図12(a)(b)に示すように、カードトレイ11は、位置決め板部7と薄板金属板からなる支持基板14でその内方にカード装着凹部12が形成され、カード装着凹部12の内底面には、載置台部6bが形成される中央全体を前後方向に沿って切り欠くことにより帯状に開口する接続孔13が形成されている。接続孔13の左右両側の輪郭は、nanoSIMカード40の6個の電極パッド41が露出する領域を囲うが、nanoSIMカード40の外形より小さく、従って、アクチュエータ板5の小型カード位置決め孔5aの下方でその内側に接続孔13が臨んでいる。
【0064】
nano−SIMカード40を接続する場合には、
図13に示すように、nano−SIMカード40の背面側を上方に臨ませる姿勢で上方に押し上げられているアクチュエータ板5の小型カード位置決め孔5aを通して支持基板14上に配置する。これにより、nano−SIMカード40は、小型カード位置決め孔5aで前後左右の直交する2方向で位置決めされ、
図14に示すように、表面側に露出する各電極パッド41が接続孔13内に露出する状態でカード装着凹部12内に支持される。
【0065】
続いて、nano−SIMカード40を装着したカードトレイ4を、同じ姿勢でコネクタ本体2のカード接続凹部21へ挿入し、その前端がストッパー壁24dに当接するまで挿入してカード接続凹部21内に収容すると、コンタクト3の可動接触部31aが接続孔13を通してnano−SIMカード40の各電極パッド41aに弾性接触し、nano−SIMカード40は電子機器側に電気接続する。
【0066】
microSIMカード30を接続する場合には、microSIMカード30を、背面側を上方に臨ませる姿勢で大型カード位置決め孔7aを通してアクチュエータ板5上に配置し、板バネ片8の弾性に抗してアクチュエータ板5を押し下げて、カード装着凹部12へ収容する。これにより、microSIMカード30は、大型カード位置決め孔7aで前後左右の直交する2方向で位置決めされ、表面側に露出する各電極パッド31が接続孔13に露出する状態でカード装着凹部12内に支持される。
【0067】
続いて、micro−SIMカード30を装着したカードトレイ4を、同じ姿勢でコネクタ本体2のカード接続凹部21へその前端がストッパー壁24dに当接するまで挿入してカード接続凹部21内に収容すると、カード接続凹部21がカードトレイ4を遊嵌する大きさに形成されているので、microSIMカード30の背面は、カード接続凹部21の内頂面に当接し、カード接続凹部21の内底面から突出するコンタクト3の可動接触部31aが接続孔13を通してmicroSIMカード30の各電極パッド31aに弾性接触し、microSIMカード30は電子機器側に電気接続する。
【0068】
この第2実施の形態にかかるメモリーカード用コネクタ10によれば、メモリーカード30、40を装着したカードトレイ4を、コネクタ本体2のカード接続凹部21の前方へ挿入する際に、カード接続凹部21の内底面から突出するコンタクト3の可動接触部31aは、メモリーカード30、40の表面から下方に突出する支持基板14を乗り越えずに支持基板14の間の帯状の接続孔13に露出するメモリーカード30、40の表面を摺動して電極パッド31、41に弾性接触するので、支持基板14に当接してコンタクト3が変形する恐れがない。
【0069】
また、導電性金属板からなる支持基板14は、位置決め板部7下方の左右両側に帯状に形成するだけなので、位置決め板部7の成形の際にインサート成形で一体に成形することもできる。
【0070】
更に、カードトレイ4に装着されるメモリーカード30、40の電極パッド31、41の両側が支持基板14で囲われるので、外部の帯電物や導電体が不用意に接触することがなく、静電破壊や短絡を防止できる。
【0071】
上述の各実施の形態では、大型メモリーカード30と小型メモリーカード40の一例として、それぞれmicroSIMカードとnanoSIMカードで説明したが、外形の大きさが異なる他のメモリーカードであってもよく、また、メモリーカードの外形は矩形状に限らず、種々の輪郭形状のメモリーカードであっても本発明を適用できる。