【氏名又は名称】ワイドミュラー インターフェース ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング ウント コンパニー コマンディートゲゼルシャフト
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記サプライバー(4)が、前記マウンティングレール(1)の自由スペース中に、接着、又はロック、又は締結されていることを特徴とする、請求項1〜2のいずれか一項に記載のシステム。
前記バス加入者モジュール(2)が、前記マウンティングレール(1)上に、その主延長方向においてグリッドフリー状態で自由に位置づけ可能であること、及び/又は前記サプライバーが、2つ以上のバス加入者モジュールにわたる列に延びていることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一項に記載のシステム。
前記サプライバー(4)が、支持構造を有し、該支持構造上に、少なくとも1つ又は複数の誘導要素及び/又は電極が、誘導性結合及び/又は容量性結合のために設置されていることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか一項に記載のシステム。
前記サプライバー(4)が、前記マウンティングレール(1)内の前記自由スペース(3)中に突出する凸部(25)を有すること、及び前記バス加入者モジュール(2)が、凹部(26)を有し、該凹部(26)に、前記凸部(25)が、マウンティングレール(1)上に装着された状態で係合することを特徴とする、請求項3または5に記載のシステム。
前記エネルギー伝送インターフェイス(5)及び/又は前記データ伝送インターフェイス(6)が、誘導性非接触伝送用に設計されており、それぞれが1次側誘導要素を有すること、及び前記バス加入者モジュール(2)の前記エネルギー伝送インターフェイス(7)及び/又は前記対応するデータ伝送インターフェイス(8)が、誘導性非接触伝送用に設計されており、それぞれ2次側誘導要素を有することを特徴とする、請求項1〜6のいずれか一項に記載のシステム。
前記エネルギー伝送インターフェイス(5)及び/又はデータ伝送インターフェイス(6)が、容量性非接触伝送用に設計されていること、及び前記バス加入者モジュール(2)の前記エネルギー伝送インターフェイス(7)及び/又は前記対応するデータ伝送インターフェイス(8)が、容量性非接触伝送用に設計されていることを特徴とする、請求項1〜7のいずれか一項に記載のシステム。
a.前記エネルギー伝送インターフェイス(5)及び/又は前記データ伝送インターフェイス(6)の1次側誘導要素(複数を含む)がそれぞれ、前記バス加入者モジュールの複数の2次側誘導要素へのエネルギー/データ伝送用に設計されていること、又は
b.前記エネルギー伝送インターフェイス(5)及び/又は前記データ伝送インターフェイス(6)がそれぞれ、前記バス加入者モジュールの複数の2次側電極への容量性エネルギー/データ伝送用に設計されている、電極、特にストリップ導体を示すことを特徴とする、請求項1〜8のいずれか一項に記載のシステム。
位置決め誤差を調節する手段としての前記1次側誘導要素は、前記2次側誘導要素と比較すると、前記マウンティングレールに垂直なY方向において、構造幅が異なることを特徴とする、請求項7または9に記載のシステム。
1次側及び2次側の電極(30、31)が、前記サプライバー(4)上及び前記バス加入者モジュール(2)上の、互いに係合する凸部(33)及び凹部(32)[を有する]、サイドレグ上で、X−Y方向において前記マウンティングレールに垂直に製作されていることを特徴とする、請求項1〜10のいずれか一項に記載のシステム。
前記電極が、互いに係合する凸部のサイドレグ上でXY方向においてマウンティングレールに垂直に整列されており、前記サプライバー上、及び前記バス加入者モジュール上の凹部が、位置決め誤差を調節するために、前記マウンティングレールに垂直に、Z方向において異なる幅で配置されていることを特徴とする、請求項5,9または11に記載のシステム。
ゲートウェイモジュール(13)を有すること、及び該ゲートウェイモジュールに、好ましくは前記制御装置が設けられていることを特徴とする、請求項1〜14のいずれか一項に記載のシステム。
前記ゲートウェイモジュール(13)が、1つ又は複数の回線(ケーブル)によって前記サプライバー(4)と接続されていると共に、前記サプライバー上の誘導要素/容量要素に連結されていることを特徴とする、請求項15に記載のシステム。
ゲートウェイモジュール(13)が、送信ユニット、又は複合送受信装置をさらに実装するのに必要な、電気的及び/又は電子的な構造要素を有することを特徴とする、請求項1〜16のいずれか一項に記載のシステム。
複数のサプライバーが前記ゲートウェイモジュールに接続されおり、該サプライバーのエネルギー/データ伝送インターフェイスが、ケーブル接続を介して互いに結線されていることを特徴とする、請求項15〜17のいずれか一項に記載のシステム。
請求項1〜18のいずれか一項に記載のシステムを動作させる方法であって、前記制御装置の助けを借りて、エネルギー伝送及び/又はデータ伝送の間に、少なくとも1つの確定可能な物理的パラメータから、前記マウンティングレールに設置されたバス加入者モジュールの数を特定できること、及び前記システムが、前記マウンティングレールに設置されたバス加入者モジュールの数の関数として再調節され、
前記制御装置の助けを借りて前記マウンティングレールに設置された、前記バス加入者モジュールのサイトが、特定されることを特徴とする、方法。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
欧州特許出願公開1885085号によって提案された解決策は、バス加入者と関係アセンブリベースとを、正確に相互調整されたプラグイン・サイトにおいて合体させることを必要とするので、柔軟性が乏しすぎる。しかしながら、その方法においては、所定の構造幅の電子ハウジングをアセンブリベースと結合することだけが可能である。このことによって、固定されたキャッチポイントが設定されることになり、これはまた別の問題となる。
【0006】
この問題を解決することが、本発明の第1の課題である。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、請求項1の対象物によって、この課題を達成する。
【0008】
従って、本発明は、アセンブリベース上に互いに一列に並べることのできるバス加入者モジュールの非接触データ/エネルギー供給用のシステムであって、アセンブリベースは、好ましくは別個に製作されているが統合インターフェイスとしても考えられる、少なくとも1つのエネルギー伝送インターフェイスとデータ伝送インターフェイスとを有し、バス加入者モジュールはそれぞれ、対応するエネルギー伝送インターフェイスと、対応するデータ伝送インターフェイスとを有すると共に、エネルギー伝送インターフェイスとデータ伝送インターフェイスとを示す、有利なサプライバー(supply bar)が設けられている、システムを提供する。
【0009】
特に好ましく有利な方法においては、アセンブリベースは、アセンブリバーとして製作されており、このアセンブリバーには、アセンブリバーの主延長方向に沿って延びるサプライバーが設けられており、このサプライバーが、エネルギー伝送インターフェイスとデータ伝送インターフェイスとを示す。
【0010】
特に、この方法によって、最適化システムをわずかな構造部品費用で作成することが可能であり、この場合には、アセンブリバー、特にマウンティングレール(mounting rail)が、非接触データ/エネルギー伝送について説明した種類の補助サプライバーによって使用される。
【0011】
代替選択肢として、システムをアセンブリプレートに装着すること、又はユニットをその上に装着するために直接、サプライバーを使用することも考えられる。
【0012】
本発明は、特に簡単で安価な方法で実現することが可能であって、その方法においては、マウンティングレールがハット形断面を有するバスバー(bus bar)として製作されており、このバスバーにバス加入者モジュールを固定することが可能であって、またそれらをグリッドフリー(grid-free)に互いに一列に並べることが可能であり、またバスバーは自由スペースを有し、前記サプライバーが、この自由スペースに少なくとも部分的に統合化、好ましくは挿入されている。ここで、サプライバーを別個の要素として事前に製作して、それを全体として、いわゆる組立済みユニットとして、マウンティングレール上に固定すること、特に、それを、マウンティングレールの自由スペース中に接着すること、及び/又はそこにロックすること、及び/又はそこに締結すること及び/又はそこにねじ止めすることも考えられる。
【0013】
マウンティングレール、又はマウンティングレール内のバスレールは移動部品と接触せず、従って、特に、受動構造要素だけがレール内に存在するときの、破損安全性は比較的高く、損耗は比較的小さい。
【0014】
マウンティングレールは、ロックオンされるモジュールの自由な位置決め可能性に対して、基本的に適している。バス加入者モジュールも、主延長方向においてグリッドフリーにマウンティングレール上で自由に位置決め可能である場合に、この設計によってシステムが特に柔軟になるので、特に、有利である。
【0015】
容量性又は誘導性のシステムとして、レイアウトによっては、サプライバーには、容量性結合のために、少なくとも1つ又はいくつかのストリップ導体がその上に設置されたベースボディ、又は誘導性結合のために、少なくとも1つ又はいくつかのコイルがその上に設置されたベースボディを備えることができる。
【0016】
また混合形態についても考えることができ、その方法では、エネルギー伝送は、容量的又は誘導的に行うことが可能であり、データ伝送は、従って、誘導的又は容量的以外の方法で行うことができる。これらの変形形態を用いると、特定のタスクに適合する、特定の伝送形態を誘導的又は容量的に選択することができる。
【0017】
好ましくは、エネルギー伝送は誘導的に行われ、データ転送は容量的に行われるが、その理由はこれらの伝送の形態は、それぞれ、これらの変形形態に対して特に適しているからである。
【0018】
本発明のさらなる発展は以下のものを提供する。バス加入者モジュールは、マウンティングレールに装着された状態にあるときに、サプライバー上の凸部が係合する、凹部を有する。この凸部は、マウンティングレールの自由スペース上に突出して、それによって、高い確率の機械的符号化の方法によって、システムに属しないモジュールが設置されるのを防止することができる。
【0019】
エネルギー伝送インターフェイス及び/又はデータ伝送インターフェイスの1次側誘導要素(複数を含む)が、それぞれ、バス加入者モジュールの2次側誘導要素のいくつかへのエネルギー伝送及びデータ伝送のために設計されている場合に、特に有利である。ここで、それらの誘導要素が、バス加入者モジュール用に設けられた固定プラグイングリッドによる最新技術から得られることなどの、制限が除去されると、特に有利である。代わりに、バス加入者モジュールは、マウンティングレール上に自由に位置づけることができる。さらに、それらのバス加入者モジュールは、マウンティングレールの主延長方向に沿って、異なる幅を有することができると共に、マウンティングレールに垂直に異なる構造深さを有することができる。このようにして特に確実に実現可能であるのは、いくつかのバス加入者にエネルギーを誘導的に供給することである。
【0020】
代替的に、エネルギー伝送インターフェイス及び/又はデータ伝送インターフェイスが、それぞれ、電極、特にストリップ導体を有し、これを、バス加入者モジュールのいくつかの2次側電極の容量性エネルギー/データ伝達用に設計することが考えられる。ここで、再び、モジュールのグリッドフリー配置の可能性と利点を有する、特に簡単な構造を得る。
【0021】
本発明は、上記請求項の1つに記載のシステムを動作させる方法も提供し、この方法は、前記制御装置の助けを借りて、エネルギー伝送及び/又はデータ伝送の間に、少なくとも1つの確定可能な物理パラメータに基づいて、マウンティングレールに設置されたバス加入者モジュールの数を特定できること、及び前記システムが、マウンティングレールに設置されたバス加入者モジュールの数の関数として調整されることを特徴とする。この方法によって、例えば、バス加入者の数の関数として最適な方法でシステムを調節することが可能になる。言い換えると、このことは、すべての場合に強制的ではないが、本発明のさらなる有利な発展形態を包含する。
【0022】
制御装置の助けを借りて、マウンティングレールに設置されたバス加入者モジュールの絶対サイトを特定することができる、本システムに関係する請求項のいずれか一項に記載のシステムを動作させる方法、即ち、アドレス割当てに特に有用な方法を実現することがさらに可能である。
【0023】
本発明の有利な発展形態が、従属請求項に示されている。
【0024】
要約すると、以下のような注記すべき本発明の利点が得られる:
機能モジュールの比較的自由な位置決め可能性、
それと共に、設置労力の軽減、
保全の簡単さ、
損耗の少なさ、
高い保護等級を簡単に実現する可能性、
その方法では、バス加入者モジュールの位置及び/又は順序などの、追加の情報項目を特定することが場合によっては可能であること、
既存の設置材料を使用することができること、
可動物体についての挿入性があること。
【0025】
好ましくは、ゲートウェイモジュールと、直列接続されたエネルギー伝送装置及びデータ伝送装置とで構成される各組合せ当たりのモジュール数は30以下である。
【0026】
さらに有利には、各バス加入者モジュール当たりの名目出力は、<42Vの低電圧範囲において、0〜20Wの量に達すると共に、2msec未満毎、好ましくは「1msec」毎に、システムイメージが、ゲートウェイモジュール上で利用可能となる。
【0027】
従って、データ伝送がケーブルを介して行われるが、エネルギー供給の目的では、各モジュール当たりの個別の供給装置があり(請求項21がモジュール構造を記述している)、データ及びエネルギーの両方がケーブルを介して伝送される、サプライバー用のモジュール構造を考えることができる。
【0028】
サプライバーの各モジュール当たりに、1つの個別のコイル/誘導要素を構築できること、又はすべてのモジュールにわたって延びるサプライバー全体に対して、1つの特有の誘導要素を設けることが考えられる。
【0029】
また、ケーブルを介するモジュールからモジュールへの伝送の代わりに、2つのサプライモジュールの間の非接触(容量性/誘導性)結合も考えられる。
【0030】
さらに、ゲートウェイ/発生器とサプライバーの間の非接触結合も考えられる。
【0031】
その他の有利な実施形態も、その他の従属請求項に示される。
【0032】
次いで、本発明を、例示的な実施形態に基づき、図面を参照してより詳細に記述する。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【
図1】マウンティングレールに挿入されたサプライバーを備える、マウンティングレールの斜視図である。
【
図2】バス加入者モジュールの構造と、サプライバーによるバス加入者モジュールのマウンティングレールへの結合を示す図である。
【
図3】ゲートウェイモジュールの構造と、そのゲートウェイモジュールのエネルギー/データ伝送装置、及び上位バスレベルへの結合を示す図である。
【
図4】マウンティングレール上のバス加入者モジュール用の非接触エネルギー/データ伝送用のシステムの構造を示す基本図である。
【
図5】マウンティングレールとバス加入者モジュールの間の、誘導的に動作するエネルギー結合配置、及び容量性データ結合配置を示す、基本回路図である。
【
図6】マウンティングレールとバス加入者モジュールの間の、誘導的に動作するエネルギー結合配置又は容量的なデータ結合配置の機能を示す、その他の基本スケッチ及び基本回路図である。
【
図7】マウンティングレールとバス加入者モジュールの間の、誘導的に動作するエネルギー結合配置又は容量的なデータ結合配置の機能を示す、その他の基本スケッチ及び基本回路図である。
【
図8】マウンティングレールとバス加入者モジュールの間の、誘導的に動作するエネルギー結合配置又は容量的なデータ結合配置の機能を示す、その他の基本スケッチ及び基本回路図である。
【
図9】マウンティングレールとバス加入者モジュールの間の、誘導的に動作するエネルギー結合配置又は容量的なデータ結合配置の機能を示す、その他の基本スケッチ及び基本回路図である。
【
図10】マウンティングレールとバス加入者モジュールの間の、誘導的に動作するエネルギー結合配置又は容量的なデータ結合配置の機能を示す、その他の基本スケッチ及び基本回路図である。
【
図11】バス加入者モジュールを備えるサプライバーを備えるマウンティングレールの斜視図である。
【
図12】バス加入者モジュールを備えるサプライバーを備えるマウンティングレールの斜視図である。
【
図13】エネルギー/データ伝送インターフェイスを備える、マウンティングレールの別の斜視図である。
【
図14a】誘導性エネルギー伝送インターフェイス、及び容量性データ伝送インターフェイスを備えるサプライバー、及び類似のインターフェイスを備えるバス加入者モジュールを備える、マウンティングレールで構成される、簡略化した方法で図示された配置の斜視図である。
【
図14b】誘導性エネルギー伝送インターフェイス、及び容量性データ伝送インターフェイスを備えるサプライバー、及び類似のインターフェイスを備えるバス加入者モジュールを備える、マウンティングレールで構成される、簡略化した方法で図示された配置の特徴図である。
【
図15】簡易図における、エネルギー又はデータ伝送インターフェイスと、バス加入者モジュールとを備える、サプライバーを透過する特徴図である。
【
図16】容量性データバス用のシステム構造の回路スケッチを示す図である。
【
図17】ケーブルの助けによるサプライバーの伸長を示す図である。
【
図18】誘導性エネルギー伝送及び容量性データ伝送を備えるシステムの変形形態を示す図である。
【
図19】誘導性エネルギー伝送及び容量性データ伝送を備えるシステムの変形形態を示す図である。
【
図20】位置特定のためのスイッチング変形形態を示す図である。
【
図21】位置特定のためのスイッチング変形形態を示す図である。
【
図22】位置特定のためのスイッチング変形形態を示す図である。
【
図23】サイト可変容量要素を介する位置特定を示す基本図である。
【
図24】サイト特定のシミュレーション結果を示す図である。
【
図25】サイト特定のシミュレーション結果を示す図である。
【
図26】さらに別のシステム構造の構成要素のスケッチである。
【
図27】さらに別のシステム構造の構成要素のスケッチである。
【発明を実施するための形態】
【0034】
図1は、U形ベースを有するハット形マウンティングレール1の斜視図を示しており、このU形ベースは、ベースレグ(base leg)1aと、2つの垂直に整列されたサイドレグ(side leg)1b、1cと、それに加えてサイドレグ1b、1cから離れる方向に垂直に突出すると共に、互いに遠ざかる向きの方向に延びる、2つの縁辺レグ(marginal leg)1d、1eとを備える。
【0035】
知られているように、縁辺レグ1d、1eは、マウンティングレール1に、電子ハウジング又はその他を取り付けるために使用され、この電子ハウジングなどは、基本的に、縁辺レグ1d、1eをそれで包囲する、対応するキャッチフット(catch foot)(図示せず)を有する。
【0036】
マウンティングレール1上には、様々なモジュール、特に、マウンティングレール1の主延長方向Xにおいて互いに一列に並べることのできる、バス加入者モジュール2が設置されている。
【0037】
手近な場合には、バス加入者モジュール2には、電子ハウジングが設けられており、この電子ハウジングは、ターミナルブロックの方法で、マウンティングレール1の縁辺レグ1d、1eにロックするように設計されており、前記マウンティングレール上に互いに一列に並べられる。
【0038】
マウンティングレール1上、特に、ベースレグ1aとサイドレグ1b、1cの間のU形自由スペース3内に、配置又は形成されているのは、少なくとも1つのサプライレール4である。好ましくは、これは、自由スペース中に接着されるか、又はクランプ止めされたサプライレール4である。
【0039】
サプライレール4は、少なくとも1つの容量的又は誘導的に動作するエネルギー伝送インターフェイス5と、1つの容量的又は誘導的に動作するデータ伝送インターフェイス6(
図8及び10を参照)とを有する。
【0040】
図6によれば、1次側インターフェイス6、7は、1次側誘導要素及び2次側誘導要素24において、エネルギー伝送及びデータ伝送のために連結されており、これによって必要な部品数及び構造スペースが減少する。
【0041】
好ましくは、サプライバーは、さらに、いくぶん縦方向のベースボディを有し、これがスペース3に装入されて、スペース3においてマウンティングレール1の広がりXの主方向に沿って延びており、マウンティングレール1の上には、容量的又は誘導的に動作するエネルギー伝送インターフェイス5―少なくとも1つの誘導要素、又は容量的又は誘導的に動作するデータ伝送インターフェイス6―少なくとも1つの電極[sic]、が配置されている。
【0042】
図2によれば、各バス加入者モジュール2は、対応する容量的又は誘導的に動作するエネルギー伝送インターフェイス7及び対応して容量的又は誘導的に動作するデータ伝送インターフェイス8を有する。
【0043】
インターフェイス5〜8は、好ましくは、サプライバー4及びバス加入者モジュール2の相互に対向する側面上で、互いに反対に位置する。
【0044】
各バス加入者モジュール2には、さらに、マイクロコントローラ9が設けられており、このマイクロコントローラ9は、エネルギー伝送インターフェイス7及びデータ伝送インターフェイス8に接続されている。各バス加入者モジュール2は、さらに、1つ又はいくつかの接続10、11(又はインターフェイス)、特に、アクチュエータ類、センサ類、始動装置、その他などの、特に、電気的又は光学的回線/ケーブルを介する、外部フィールドユニット12の接続を、それらにエネルギーを供給するため、及び/又はそれらにデータを伝送するため及び/又はそれらからデータ用の信号を受信し、場合によっては処理するため、並びに場合によってはデータをゲートウェイモジュール13に伝送して戻すために、有する。バス加入者モジュールは、少なくとも、完全受信ユニットを構成するのに必要となる種類の電子回路、及びデータを送り返す場合には、データ用の送信ユニットをさらに有する(
図8及び10を参照)。
【0045】
ゲートウェイモジュール13は、好ましくは、1つ又はいくつかの回線(複数を含む)(ケーブル)によってサプライバー4と接続されると共に、サプライバー4上の誘導要素/容量要素に接続されている。ゲートウェイモジュール13には、さらに、電気構造部品及び/又は電子構造部品を含めることができ、これらの部品はさらに送信ユニット又は複合送受信ユニット又は装置(
図8及び10、整流器及び逆整流器、コンデンサ、その他など)を製作するのに必要である。しかしながら、これらの構成要素をサプライバー4に直接、統合することや、サプライバー4にゲートウェイ機能を装備することも考えられる。
【0046】
ゲートウェイモジュール13(
図3を参照)は、ハードワイヤエネルギー伝送インターフェイス14及び対応するハードワイヤ(又は場合によっては容量的又は誘導的に動作する)データ伝送インターフェイス15を有する。
【0047】
ゲートウェイ13は、特に、電力パックなどの外部エネルギー源16からエネルギー伝送インターフェイス14を介してエネルギー伝送インターフェイス5にエネルギーを結合導入すること、及び、例えばSPS[メモリプログラム制御]を有することのできる、上位バスレベル17とのデータ通信に使用される。ゲートウェイ13はまた、マイクロコントローラ18を有し、このコントローラは、この場合には、エネルギー伝送インターフェイス14に加えてデータ伝送インターフェイス15、及びバスレベルインターフェイス19に接続されている。
【0048】
本発明の特に好ましい変形形態によれば、受信及び送信に必要な、ゲートウェイ13の構造要素とサプライバー4とからなる、エネルギー伝送装置及び/又はデータ伝送装置は、2つ以上のバス加入者モジュールを結合できるように設計されている。
【0049】
この目的に対しては、構成要素の少なくとも1つ、又は両方の構成要素、即ち、サプライバー4のエネルギー/データ伝送インターフェイス5、6が、バス加入者モジュール2の2つ以上、特にバス加入者モジュール3のいくつかをそれに結合できるように設計される。
【0050】
本発明の特に好ましい変形形態によれば、構成要素の少なくとも1つ、又は両方の構成要素、即ち、エネルギー/データ伝送インターフェイス5、6でさえも、マウンティングレール1のすべてのバス加入者モジュール2がそれらに結合できるように設計されている。
【0051】
好ましくは、エネルギー伝送インターフェイス5及びデータ伝送インターフェイス6は、容量的又は誘導的に作用するように設計され、この点では、好ましくはそれぞれに、少なくとも1つの1次誘導要素21(コイル)、又は容量要素(コンデンサ)の1つの1次電極(1つのストリップ導体又は1つの金属プレート又はコーティング又はその他)を対応して有する(
図5を参照)。
図5においては、例えば、誘導要素21は、1次側エネルギー伝送インターフェイス5として使用可能であり、ストリップ導体22は1次側データ伝送インターフェイス6として使用されるように設計される。
【0052】
図5において分かるように、要素21、22はそれぞれ、個々のバス加入者モジュール2又はそのエネルギー/データ伝送インターフェイス6(
図9の2次電極24、又は
図7の2次誘導要素23を参照)よりも長い距離にわたって、主延長方向Xに沿って延びている。このことは、基本的に
図18においても見て取ることができる。
【0053】
この理由で、本発明は、各バス加入者モジュール毎にそれぞれ個別のエネルギー/データ伝送装置を設けるか、又はそれぞれ個別の誘導要素又は個別の容量要素を設けるという過去の傾向からは明らかに逸脱している。
【0054】
この改変された設計は、多くの利点をもたらす。
【0055】
例えば、
図5に示す設計によって、マウンティングレール1の主延長方向Xに沿ったモジュール用の個々のバスを、主延長方向Xの任意無作為のサイトに設定することが容易に可能になることは極めて明白である。現況技術におけるように、いずれかの個々に事前設定されたグリッドに連絡する必要はない。これによって、主延長方向Xに沿って異なる幅を有するバス加入者モジュール2を挿入することも可能になる。
【0056】
さらに、エネルギー/データ伝送装置に関して、必要な1次誘導要素(コイル)21が少なくなるので、構造又は設計上の労力が減少する。特に好ましい変形形態によれば、1次誘導要素21の1つだけが必要となる。
【0057】
次いで、エネルギー/データ伝達インターフェイス5、6へのゲートウェイのデータ/エネルギー伝送を上位から制御又は調整する、制御装置、特にゲートウェイモジュール13のマイクロコントローラ18又はその他の制御装置が、好ましくは、特定された実際状態に応じてシステムが調整されるように、設計される。
【0058】
好ましくは、特にインターフェイスの誘導性設計の場合には、バス加入者モジュールの数が可変の場合にバス加入者に最適動作点を設定するために、システム全体としての共振周波数が再調節される。場合によっては、入力電圧も再調節される。再調節は、特に基準バス導体モジュールの助けで達成することも可能であり、この基準バス導体モジュールは、ゲートウェイ中に統合することもできると共に、次いで再調節のための基準としても使用することができる。
【0059】
その程度までは、勿論、強制的ではない状況において、調節技法についてはある程度の努力が必要となる。しかしながら、他方では、設計労力を低減すると共に、動作サイトにおけるシステムの管理容易性、及びその可変性を、特に明らかに向上させることもできる。
【0060】
サプライバー4のそれぞれが、マウンティングレール1の長さの一部にだけ、例えば1mの距離まで、言い換えると、マウンティングレールの長さの半分にだけ延びて、次いで、個々のサプライバー4が、ケーブル20を介して互いに接続されることも考えられる(
図17)。同様に、サプライバー4を、いくつかのマウンティングレール1にわたって延びるケーブルを介して互いに接続することもできる。システムは、そのようにすると、非常に柔軟性が高くなる。
【0061】
有利には、サプライバーは、1次誘導要素/コイル21及び/又は1次電極(例えば、ストリップ状導体)22を(好ましくは、それだけを)有し、それが、2つのバス加入者モジュールの広がりよりも大きい、マウンティングレール方向Xにおける広がりを示す。
【0062】
サプライバーのモジュール構造も考えられ、その場合には、データ伝送はケーブルを介して行われるが、エネルギー供給のためには、各モジュール用に別個の供給装置がある。それが
図26に示されている。
【0063】
サブベース中に挿入されたサプライ要素、サプライバー4、は、全体を細分割することも、個々のセグメントに細分割することも可能である。細分割の場合には、システム全体は、それでも論理的な方法で全体として相互接続する必要があり、そのために、個々のサブセグメント31間に専用のケーブル接続20が設けられている。データ伝送及び任意選択の位置特定のための信号経路(それぞれ、37における)を、有利にこのルートに沿って回すことができるが、エネルギー伝送の供給装置は、各サブセグメントに対して別個に設けられる。このようにして、個々の発生器モジュール13’は、それらが供給すべき出力が少なくなるため、及び再調節の複雑性が低下するために、より安価にすることができる。
【0064】
また、ゲートウェイ13(又はその他の発生器)とサプライバー4の間の非接触のデータ結合及び/又はエネルギー結合も考えられる。これが
図27に示されている。
【0065】
代替電圧発生器は、直接、又はケーブルを介して、サプライバー14内の1次コイルと連結されているが、ここでは誘導結合も考えられる。サプライバー4は、この場合に好ましくは、発生器モジュール13用の固定キャッチ位置を包含するが、このモジュールは、適当な送信器を介して、必要な信号をサプライバー内に位置する2次誘導要素36に結合する。次いで、この送信器の出力は、コンデンサ34を備える共振振動回路を介して、実際の1次コイル35に給電し、これによって加入者2の誘導性供給が容易化される。この構造の有利な特徴は、さらに、サプライバー4内に能動構成要素がないこと、破損安全性を促進するものからなる。サプライバー4は、さらに、電気機械的接触を備えない接触要素として製作することもできる。
【0066】
システムの制御装置は、さらに好ましくは、物理的なパラメータを含み、このパラメータが、コイル又は電極に設置される、バス加入者モジュールの数を特定することを可能にするように設計される。
【0067】
システムの制御装置は、さらに好ましくは、物理的パラメータを含み、このパラメータが、コイル又は電極に設置されるバス加入者モジュールの主延長方向Xでの位置を特定することを可能にするように設計される。
【0068】
ここで別の有利な特徴が強調される。本発明の好ましい、しかし強制的ではない、設計によれば、市販のマウンティングレール1に、エネルギー伝送装置及びデータ伝送装置4を備えることができる。
【0069】
図11〜13に示す、本発明の別の有利な変形形態によれば、エネルギー及び伝送装置の少なくとも1つのセグメントが、Z方向においてマウンティングレール1に対して垂直に位置づけられて、突出領域25が自由スペース3から突き出す状態で、上方に突出している。従って、バス加入者モジュール2及びゲートウェイモジュール13のハウジングは、領域25に対応する凹部26を有することになる。このようにして、機械的動作方法で、システムに属さないモジュール27(
図12)がロックオンされるのを防止する、符号システムを有利に設定することができる。これは、特に、システムに対する何らかの歪曲的な影響を防止するのにも使用される。
【0070】
図14は、誘導性エネルギー伝達インターフェイス5及び容量性データ伝送インターフェイス5を備えるサプライバーを備え、かつ類似のインターフェイス7、8を備えるバス加入者モジュール2を備える、マウンティングレール1からなる、簡略化して図示した配置の斜視図及び特徴図を示す。
【0071】
従って、1次側(マウンティングレール側)の誘導要素(1次コア28を参照)は、2次側(バス加入者モジュール2)の誘導要素(2次コア29を参照)よりも幅が広い。そのようにして、バス加入者モジュールを、マウンティングレールに対して垂直なY方向において精密に位置づけなくてはならないという状況を防止することができる。代わりに、位置決め誤差を調節することができるか、又は重要でなくなる重複領域を創り出す。
【0072】
図15は、位置決め誤差を調節するための、同様の可能性を創り出す。ここでは、それぞれ並列延長された(parallel-extended)ストリップ導体30、31により、容量的に動作するエネルギー伝送装置及び/又はデータ伝送装置の電極を形成して設ける。しかしながら、これらのストリップ導体は、X−Yレベルではなく、X−Z方向に位置する。好ましくは、ストリップ導体は、それぞれ、U形凹部32のサイドレグ32a、b上、及び対応する凸部33のサイドレグ33a、b上に、対を成して製作される。そのようにして、2つの容量要素が、各凸部33又は各凹部32に製作される。好ましくは、さらに、Y方向においてオフセットされて、それぞれ、2つの局所凸部30、及び凹部32の2つが、上記した種類の2つの容量要素で製作される。
【0073】
さらに好ましい方法においては、凹部内のストリップ導体30は、凸部30のサイドレグ上のストリップ導体31よりも、マウンティングレールに対して垂直に(Z方向において)より大きな広がりを有する。そのようにして、簡単な方法で、X方向及びZ方向の両方において、位置決めの誤りの影響を低減することができる。
【0074】
共振動作周波数の再調節は考えられるが、どうしても必要ではなく、例えば、インターフェイスが容量性設計である場合、又は数個のバス加入者モジュールだけに、各1次誘導要素に対する誘導性設計が行われる場合には、それほど必要ではない。
【0075】
いくつかのバス加入者モジュール2を、容量性、非接触、エネルギー及びデータの結合システムにおいて同時に連結することもできる。
【0076】
データ伝送及びエネルギー伝送のための容量結合表面は、サプライバー4の適当な支持構造上のスペースについて、互いに別個に収容するのが好ましい。
【0077】
エネルギー供給のための信号は、好ましくは、1次側でインバータを介して処理され、2次側で(所望の電圧を達成するために)直列接続DC/DC変換器を備える整流器を介して処理される。
図10を参照されたい。
【0078】
共振発振回路を適当に設計することによって、バス加入者(バス加入者モジュール2)の数にかかわらず、共振周波数を一定に維持することができる。
【0079】
図18は、誘導性エネルギー伝送用及び容量性データ伝送用の変形形態を示す。ここで、X、Yレベルに平行なレベルにおけるサプライバー上で、容量性データ伝送用のインターフェイス5が、またバスサプライモジュール上に、X−Yレベルに平行なレベルの対応する表面上に容量性データ伝送用の対応するインターフェイス7が設けられている。他方で、エネルギー伝送は、X−Zレベルに平行であるバスバーの側面上のコイルを用いて、誘導的に行われる。1次側の誘導要素は、コイルコア25の回りに巻回されて、コイルコアの前面は、バスバーの反対側面36、37にある。
【0080】
最後に
図19は、誘導性エネルギー伝送5、7用及び容量性データ伝送6、8用の可能な変形形態を示す。ここで、やはりコイルは、X−Yレベルの各レベルにおいて、互いに対向して位置し、それに対して、容量性データ伝送用の電極は、Y−Zレベルにおいてバスバーの側面上に配置される。
【0081】
図18及び19によれば、エネルギー伝送用及びデータ伝送用のサプライバーのインターフェイスは、様々なレベルで、この場合には、互いに垂直に整列されたレベルで、時間において互いに明確に離隔されて整列されている。
【0082】
図20〜25は、線形配置における位置特定の方法を表している。
【0083】
この整列可能なバスサプライモジュール2の非接触位置特定の方法においては、容量性設計[sic]の場合に、エネルギー伝送インターフェイス及び/又はデータ伝送インターフェイス5、6を使用するのが好ましい。
【0084】
この場合には、マウンティングレール1と一緒に、それぞれの個別加入者又はそれぞれの個別バス加入者モジュール2が、エネルギー/データ伝送インターフェイスを備える、2つの結合容量要素を形成する。
【0085】
好ましくは、ここでの容量要素は、一方又は両方が、X方向において変更される幾何形状を有すること、及び/又はX方向におけるそれらの間隔が変化すること、及び/又は場合によっては一方又は両方電極上に配置された、誘電体が、その構成又は幾何形状において変化することにおいて、そのサイトが変更できるように設計される(
図23)。
【0086】
そのようにして、容量性エネルギー/データ伝送及び誘導性エネルギー/データ伝送と共に、特に、エネルギー伝送インターフェイスを誘導的に設計して、データ伝送インターフェイスを容量的に設計することも考えられる。
【0087】
そのようにして、特に多数の加入者を連結することができる。
【0088】
中央制御ユニットは、バス加入者モジュール2のネットワークへのアクセスを再び調整する(マスター・スレーブ原理)。
【0089】
このことによって、異なる周波数域を使用することに加えて異なる幾何学的配置を行うことによって誘導性及び容量性の信号伝送を切り離すことが容易になる。
【0090】
好ましくは幾何学的モデルは、大きな機械的位置決め公差が許容されるように形成する。
【0091】
ここで、先述の方法によれば、自動位置認識が行われるように準備される。
【0092】
この工程で発生した信号は、マイクロプロセッサ又は制御装置を用いて解析される。
【0093】
この工程において、共振周波数が特定される。
【0094】
この共振周波数が特定されると、サイト関連共振ピークのレベルが解析される。
【0095】
このために、例えば、結合コンデンサの一部を構成する、ストリップ導体を、長方形形態でマウンティングレール1上に製作するのではなく、最終形態と異なる事前に分かっている幾何学形状にする。
【0096】
図23によれば、ストリップ導体は、X方向におけるサイトX1においてベース幅Y1から始まりその幅が広がる、即ち、そのY方向の幅が増大するようにされる。
【0097】
幅方向に、X方向に可変容量要素が得られる。
【0098】
この容量要素から、その程度までは、特定のロックオンされた構成要素のサイトについての結論を導くことができる。
【0099】
以下では、1次電極及び/又は1次誘導要素を備えるサプライバーで表されるような、線形構造における位置特定の好ましい方法についても説明する。
【0100】
装着された加入者又はバス加入者モジュール2の順序を特定するためには、直線状の加入者のすべてを完全に数えるか、又はそれら個別の幾何学的位置を特定して比較することが必要となる。装着レールの広がりの方向に沿って、特殊な物理量を変化させることを提案する。このことが非接触接続を伴うということが、利用可能な物理的パラメータの選択を制限するが、その代わり、このことによって容量的な解決策が提供される。ストリップ導体の形態で行うことのできる、2つの電極の間の容量の変化は、様々な計量法で達成することができる。
【数1】
【0101】
上記の式で記述されるような、容量についての基礎的な数学的記述から出発して、測定技術によって解析することのできる、サイト関連の結合容量として得るために、表面Aの、電極間隔dの、又は誘電性番号E
Rによって記述される誘電体の特性のサイト関連設計を使用することができる。可変表面の例を使用して、サプライバー上で使用するのに適しており、場合によってはエネルギー接続及び/又はデータ接続と直接的に組み合わせることのできる、電極配置の可能な実行について説明する。
【0102】
この点について、位置特定のための電極表面の可能性のある幾何学的設計を示す、
図23を参照する。
【0103】
ここで、1次側に三角形ベース表面を使用するが、これは、2次側に対向配置された電極表面と組み合わせることによって、その容量値が、重複表面に、従ってモジュールの位置に直接的に依存する、2つのコンデンサを形成することを容易にする。2次モジュール幅b及び平均鉛直寸法aの積から得られる有効表面Aは、位置変数l
pの関数として、以下のように表される:
【数2】
【0104】
有効表面Aは、従って、一般にaとbの積から求めることができる:
【0105】
【数3】
一般容量計算のための式に挿入されるように、従って位置関連結合容量C
Kに対して、以下の等式を設定することができる。
【数4】
【0106】
図20は、2次側において電圧が測定される、回路変形形態1を示す。
【0107】
2次側における位置特定の最も簡単な方法は、負荷抵抗を介して電圧降下(それぞれの電流)を測定することによって実現することができる。結合コンデンサの容量が増大すると、関連して発生する電圧降下が減少し、これによって、1次側が一定入力電圧の場合には、2次側の特定の負荷抵抗を介するより高い電圧降下を生じることになる。
【0108】
図21は、1次側に直列共振を含む、スイッチング回路変形形態2を示す。
【0109】
非常に少数の追加構成要素で済む、この設定は、1次側での共振誘導要素を使用する。1次側に結合される、信号は、従って、誘導要素の値及び結合容量の並列スイッチから得られるシステム共振周波数に一致しなくてはならない。そのように、システム共振周波数は一定ではなく、存在する2次側モジュールの数の関数である。従って、1次側の共振周波数を解析すると、加入者の数を特定することが可能になるが、順序はそうではない。
【0110】
システム共振周波数の境界は、2つの状態によって記述される。最も高い潜在的共振周波数は、単一の加入者だけが存在し、その加入者が最小結合容量の位置にある場合に得られる。この状態は、一般に以下のように記述される。
【数5】
【0111】
共振周波数の下方境界は、システムがその全長において占有されている場合に決まるが、最大の潜在的有効結合容量を生じるものである。
【数6】
【0112】
一般に、結果として得られる境界周波数は以下のように定式化することができる。
【数7】
【0113】
個別の位置特定に使用することのできる、2次側での電圧降下は、結合コンデンサ及び負荷抵抗の直列接続から生じる、特定の2次側インピーダンスに依存する。
【数8】
【0114】
これらの2次インピーダンスは、1次側の視点からは、並列に配列されて、その後、同じ入力電圧が加えられる。
【数9】
【0115】
一定の2次負荷抵抗で動作すると、従って、2次側の電圧は、それぞれ、サイト変数l
pの個別の結合容量の関数である。異なる位置に4人の加入者を有するシステムの例を使用すると、電圧曲線は、
図24に示すスイッチング変形形態1に対するシミュレーションのようにすることができる。
【0116】
図22は、2次側に直列共振を含む、スイッチング回路変形形態3を示す。
【0117】
1次側での共振スイッチングに対する代替形態として、共振条件に対して必要な誘導要素も、2次側に配置することもできる。スイッチング回路変形形態2と異なり、必要構成要素の数は増大し、この数は、加入者の数に依存する。さらに、加入者の位置は、2次側での電圧降下のレベルによるだけでなく、特定の共振周波数によって定義される。1次側から見ると、単一のシステム共振周波数を得ることはなく、個別の共振周波数を得て、この周波数は、特定の加入者位置によって定義される。このスイッチング回路配置の結果として、個別の加入者は、それ自身の個別共振周波数を見出すことにおいて、それ自身の位置を特定することができるが、1次側から見ると、接続された加入者の数に加えて位置も特定することができる。
【0118】
共振周波数を特定できるためには、測定のために十分に強度のある、電圧又は電流信号を2次側に発生させることが必要である。2次側電圧の例を使用すると、以下に示すように、結合容量の関数として、その表現を設定することができる。
【数10】
【0119】
スイッチング回路変形形態2に対するシミュレーションにおけるのと同様に、同じパラメータを考慮すると、共振周波数分布に対する数学的な結果は、
図25に記載するようになり、これは、スイッチング回路変形形態3に対するシミュレーション結果を示す。