(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
内部に糊が充填される糊充填空間を有するとともに先端に前記糊を外部に導出させるための円形状でない糊導出口を有した容器本体と、この容器本体の糊充填空間が外部に連通するのを気密に遮断する閉止状態及び前記糊を外部に導出可能な開放状態のいずれかを選択的にとり得る開閉機構とを備えたスティック糊の容器であって、
前記開閉機構が、前記容器本体に設けられ外側に円形状をなす嵌合部を有したキャップ取付筒と、このキャップ取付筒の嵌合部に着脱可能に外嵌されたキャップとを備えたものであり、
前記キャップ取付筒が、その内周面の少なくとも一部を先端方向に開放された隙間を介して前記容器本体に対面させたものであることを特徴とするスティック糊の容器。
前記容器本体が、前記糊導出口を先端に有した糊充填部と、この糊充填部に一体に設けられ使用者が把持するための把持部分を備えたボディとを備えたものである請求項1記載のスティック糊の容器。
前記容器本体が、前記糊導出口を先端に有した糊充填部と、この糊充填部を包持し使用者が把持するための把持部分を備えたボディとを備えたものであり、前記糊充填部を前記ボディに対して着脱可能に設けたものである請求項1記載のスティック糊の容器。
前記キャップ取付筒が、前記キャップを閉止位置にクリックストップさせるためのクリックストップ用のリブを兼ねた前記気密性保持用のリブを備えたものである請求項6記載のスティック糊の容器。
前記キャップ取付筒が、前記気密性保持用のリブと、このリブとは別に設けられ前記キャップを閉止位置にクリックストップさせるためのクリックストップ用の突部とを備えたものである請求項6記載のスティック糊の容器。
前記隙間に、前記嵌合部の円形度合いに影響を及ぼしにくい態様で前記キャップ取付筒の材料とは異なった材料を充填したものである1、2、3、4、5、6、7、8または9記載のスティック糊の容器。
前記糊導出口を気密シートまたはリフィルキャップにより封止したものであり、その気密シートまたはリフィルキャップを除去した状態で前記ボディに着脱可能に装着し得るようにしたものである請求項13記載のリフィル。
【発明を実施するための形態】
【0026】
<第1実施形態(
図1〜
図7)>
以下、本発明の第1実施形態を
図1〜
図7を参照して説明する。
【0027】
この実施形態のスティック糊1は、
図1〜
図3に示すように、容器2内に糊3を充填したものである。
【0028】
前記容器2は、
図1〜
図7に示すように、内部に糊3が充填される糊充填空間41を有するとともに先端441に前記糊3を外部に導出させるための真円でない糊導出口42を有した容器本体4と、この容器本体4の糊充填空間41が外部に連通するのを気密に遮断する閉止状態(C)及び前記糊3を外部に導出可能な開放状態(O)のいずれかを選択的にとり得る開閉機構5と、前記糊3を糊導出口42から漸次導出させるための糊押し出し機構6とを備えたものである。
【0029】
前記容器本体4は、
図1〜
図7に示すように、前記糊導出口42を先端に有した糊充填部43と、この糊充填部43に一体に設けられ使用者が把持するための把持部分446を備えたボディ44とを備えたものである。
【0030】
前記糊充填部43は、
図2〜
図7に示すように、角形筒状をなす内周面431を備えたものであり、合成樹脂によりボディ44と一体に成形されている。詳述すれば、糊充填部43は、前記ボディ44の内周に一体化されたもので、その角形筒状をなす先端筒状部分432のみが前記ボディ44の先端441よりも先方に突出させてある。
【0031】
前記ボディ44は、
図1〜
図7に示すように、前記糊充填部43の先端筒状部分432以外の部分を一体に包持するもので、このボディ44の先端拡開部分442は、前記糊充填部43の先端筒状部分432から離れるように拡開している。また、このボディ44の基端は、底壁443により閉塞されており、この底壁443の中心部分に前記糊押し出し機構6に係わる軸孔444が形成されている。ボディ44の外周面445と糊充填部43の内周面431との距離L1は、全周にわたって略均一になるように設定されており、このボディ44の略角形筒状をなす外周面445に前記把持部分446が形成されている。
【0032】
前記開閉機構5は、
図1〜
図6に示すように、前記容器本体4に設けられ外側に真円をなす嵌合部511を有したキャップ取付筒51と、このキャップ取付筒51の嵌合部511に着脱可能に外嵌されたキャップ52とを備えたものである。
【0033】
前記キャップ取付筒51は、
図2〜
図6に示すように、合成樹脂を材料として型を用いて形成されたものであり、具体的には、前記ボディ44の先端拡開部分442の先端441に一体に形成されたものである。前記キャップ取付筒51は、その内周面512を先端方向に開放された隙間513を介して前記容器本体4の先端筒状部分432に対面させたものである。なお、このキャップ取付筒51は、径方向に弾性変形し得る薄肉円筒状のものであり、前記糊充填部43の先端筒状部分432に外接させてある。すなわち、前記キャップ取付筒51と前記糊充填部43とは、該糊充填部43の4つの角部514においてのみ一体化されている。そのため、前記隙間513は、角部514においてそれぞれ分断されている。このキャップ取付筒51は、嵌合部511を形成する断面半円形をなす気密性保持用のリブ515を全周にわたって備えたものである。この実施形態においては、前記気密性保持用のリブ515が、前記キャップ52を閉止位置(C)にクリックストップさせるためのクリックストップ用のリブ516を兼ねている。前記気密性保持用のリブ515は、キャップ取付筒51の先端部外周に形成されており、このキャップ取付筒51を可及的短寸に設計してある。そして、前記糊導出口42は、前記キャップ取付筒51の先端517よりも先方に配されている。
【0034】
前記キャップ52は、
図1、
図2、
図5及び
図6に示すように、円筒状をなす周壁521と、この周壁521の先端を閉塞する閉止壁522とを有してなるもので、その周壁521を前記キャップ取付筒51の外周に着脱可能に嵌合させ得るように構成されている。このキャップ52は、合成樹脂により一体に成形されたもので、その内周面523に内周リブ524を一体に備えている。前記内周リブ524は、断面半円形状をなしており、前記気密性保持用のリブ515を部材の弾性変形を利用して乗り越えることにより、該リブ515に密着嵌合するものである。なお、前記ボディ44の先端441には、前記気密性保持用のリブ515を乗り越えたキャップ52の端部が当接する当接壁447を備えている。
【0035】
前記糊押し出し機構6は、
図1、
図4、
図5及び
図7に示すように、前記ボディ44の軸孔444に貫装したねじ棒61と、このねじ棒61の外方端に固着した手動操作用のグリップ62と、前記糊充填部43内において前記ねじ棒61に螺着されたエレベータ63とを具備してなるものであり、前記グリップ62を回動操作してエレベータ63を前進させることにより糊充填部43内に充填した糊3を糊導出口42から外部に押し出し得るようになっている。
【0036】
このような構成のものであれば、前記グリップ62を回転操作して糊3の先端を糊導出口42から外部に臨ませた上で、前記ボディ44を把持し、所望の紙面等に糊3を塗ることができる。この場合、前記糊導出口42が四角形であるため、四角形の用紙の角部にも無理なく糊3を塗布することが可能になる。特に、この実施形態では、前記糊導出口42をキャップ取付筒51の先端517よりも先方に位置させているので、前記糊充填部43の先端部分の視認性が良好なものになり、塗布領域を常に確認しながら塗ることができる。
【0037】
また、
図1及び
図5〜
図7に示す非使用時には、前記キャップ取付筒51の外周にキャップ52を嵌合させることにより前記糊充填部43に充填された糊3が密閉された状態となり、乾燥による変質を防止または抑制することができる。特に、前記キャップ取付筒51の嵌合部511を真円にしているので、
図6に示すように、全周にわたって均一に密着させることが可能となり、一部に隙間ができて気密性が損なわれるという不具合を解消することができる。
【0038】
しかも、前記キャップ取付筒51の内周面512と前記糊充填部43の外周面435との間に隙間513を設けているので、前記キャップ取付筒51を全周にわたって比較的薄肉な均一厚みのものにすることができ、前記嵌合部511を正確な真円形状に成形することが可能となる。そのため、気密性を高めることができる。
【0039】
さらに、このような隙間513を設けておけば、前記キャップ取付筒51が径方向に弾性変形しやすくなるため、当該キャップ取付筒51の外周と前記キャップ52の内周との嵌合度合いをきつめに設定しても、前記キャップ52を円滑に開閉することができる。すなわち、キャップ52の開閉に支障が生じるという不具合の発生を抑制できる。よって、この点からも気密性を効果的に向上させることができる。
【0040】
また、このような隙間513を設けておけば、この隙間513が糊充填部43の外周に付着した残存糊の収容空間となり得る。そのため、糊充填部43やボディ44とキャップ52との間の当接部分に糊3が付着して気密性が損なわれたり、キャップ52の着脱に支障が出たりするという不具合を抑制することができる。
【0041】
このように、本実施形態の構成によれば、気密性を高めることができるとともに、糊導出口42の形状に関する設計の自由度を高めることができるので、糊3の乾燥に関する問題と、用紙の角部分への糊3の塗りにくさの問題を一挙に解決することができる。
【0042】
また、この実施形態においては、前記容器本体4が、前記糊導出口42を先端に有した糊充填部43と、この糊充填部43に一体に設けられ使用者が把持するための把持部分446を備えたボディ44とを備えたものであるので、容器本体4を簡単な構成とすることができ、容易に実施が可能となる。しかも、前記糊充填部43と前記ボディ44とを一体に成形しても、前述したように前記隙間513の存在により真円度が損なわれることがなく、気密性を保つことができる。
【0043】
前記キャップ取付筒51が、嵌合部511を形成する気密性保持用のリブ515を全周にわたって備えたものにし、このリブ515の下面側に形成される嵌合部511にキャップ52の内面に設けた内周リブ524を密に嵌合させるようにしているので、高い気密性を保つことができる。しかも、このようにすれば、前記気密性保持用のリブ515をキャップ52を閉止位置(C)にクリックストップさせるためのクリックストップ用のリブ516としても機能させることができるため、構成の簡略化を図りつつ、使用感を高めることができる。その上、前記キャップ取付筒51の一番先端側に気密性保持用のリブ515を備えているので、キャップ取付筒51を短く設定することが可能となる。そのため、前記糊充填部43の先端部分の視認性を良好なものとすることが容易になり、用紙等に糊3を正確に塗布することができる。
【0044】
以上のような容器2を用いたスティック糊1であれば、糊3を塗りやすい上に、糊3の乾きを効果的に防止または抑制することができる。
【0045】
<第2実施形態(
図8、
図9)>
この実施形態のスティック糊1の容器2は、
図8及び
図9に示すように、内部に糊3が充填される糊充填空間41を有するとともに先端に前記糊3を外部に導出させるための真円でない糊導出口42を有した容器本体4と、この容器本体4の糊充填空間41が外部に連通するのを気密に遮断する閉止状態(C)及び前記糊3を外部に導出可能な開放状態(O)のいずれかを選択的にとり得る開閉機構5と、前記糊3を糊導出口42から漸次導出させるための糊押し出し機構6とを備えたものである。
【0046】
前記容器本体4は、
図8及び
図9に示すように、前記糊導出口42を先端に有した糊充填部43と、この糊充填部43を包持し使用者が把持するための把持部分446を備えたボディ44とを備えたものであり、前記糊充填部43を前記ボディ44に対して着脱可能に設けたものである。この容器2の前記糊充填部43に糊3を充填して、スティック糊1に使用される後述するリフィル7を構成している。
【0047】
前記開閉機構5は、
図8に示すように、第1実施形態に準じた構成のものであり、同一または対応する部分には同一の符号を付して説明を省略する。なお、この開閉機構5のキャップ取付筒51は、第1実施形態と同様に真円形状をなしているが、糊充填部43とは別体に構成されている。
【0048】
前記糊押し出し機構6は、
図8及び
図9に示すように、前記ボディ44の図示しない軸孔に貫装したねじ棒61と、このねじ棒61の外方端に固着した手動操作用のグリップ62と、前記糊充填部43内において前記ねじ棒61に螺着されたエレベータ63とを具備してなるものであり、前記グリップ62を回動操作してエレベータ63を前進させることにより糊充填部43内に充填した糊3を糊導出口42から外部に押し出し得るようになっている。なお、この実施形態におけるねじ棒61は、後述するリフィル7内に配されるねじ棒本体611と、前記ボディ44の軸孔に貫装され外方端が前記グリップ62に一体化されたグリップ軸612と、このグリップ軸612と前記ねじ棒本体611とを着脱可能に接続するカップリング613とを備えたものである。前記カップリング613は、前記ねじ棒本体611の基端面に凹設され内周に内方歯615を有する雌型要素614と、この雌型要素614の内方歯615に着脱可能に係わり合う外方歯617を有し前記グリップ軸612に設けられた雄型要素616とを備えたものである。前記グリップ62に加えられる回転操作力は、当該カップリング613を介して前記ねじ棒本体611に伝達され得るようになっている。グリップ62及びエレベータ63は、第1実施形態に準じた構成のものであり、同一または対応する部分には同一の符号を付して説明を省略する。
【0049】
前記リフィル7は、
図8及び
図9に示すように、前記糊充填部43に糊3を充填した状態で前記糊導出口42を開放可能に封止したものであり、前記ボディ44に着脱可能に装着し得るように構成されている。詳述すれば、このリフィル7は、リフィルケースを構成する角形筒状をなす糊充填部43と、この糊充填部43内にスライド移動可能に収容された前記エレベータ63と、このエレベータ63に螺着された前記ねじ棒本体611と、このねじ棒本体611を包囲するようにして前記糊充填部43内に充填された糊3と、前記糊充填部43の先端に形成された四角形をなす糊導出口42に気密に添着された気密シート72とを備えたものである。
【0050】
前記リフィル7の基端部外周と、前記ボディ44の基端部内周との間には、前記リフィル7をボディ44内に安定保持させておくための弾性係合部73が設けられている。前記弾性係合部73は、前記リフィル7の基端部外周に突設した複数の爪731と、前記ボディ44の内周に設けられた図示しない段部とを具備してなるもので、前記リフィル7をボディ44内に挿入することにより、前記爪731が前記段部に弾性係合して前記リフィル7がボディ44内に安定保持されるようになっている。なお、前記グリップ軸612の軸心部には、図示しない貫通孔が形成されており、この貫通孔にリフィル離脱用の押し棒8が挿入されている。この押し棒8の外方端には、リフィル7離脱時に押圧操作するための操作フランジ81が設けられている。
【0051】
なお、前記リフィル7を前記ボディ44に装着すると、このリフィル7の外周と前記ボディ44に一体に設けられたキャップ取付筒51の内周との間に、前記キャップ取付筒51の弾性変形を許容する図示しない隙間が形成される。
【0052】
このような構成のスティック糊1であれば、糊3を使い切るごとに交換可能な前記リフィル7と、再利用可能な他の部分とに分けることができるので、廃棄する部品の数を少なくして環境負荷を低下させるのに役立つ。すなわち、糊3を使い切った状態で操作フランジ81を押圧操作すると、前記弾性係合部73の弾性係合が解除されリフィル7をボディ44から抜き取って廃棄することができる。そして、新しいリフィル7をボディ44に挿入すると、リフィル7のねじ棒本体611に設けられた雌型要素614とグリップ軸612に設けられた雄型要素616とが係合するとともに、リフィル7の外周に設けた爪731がボディ44の内周に設けた段部に係合することになり、リフィル7の装着が完了することになる。
【0053】
本実施形態のリフィル7は、前記糊導出口42を気密シート72により封止したものであり、その気密シート72を除去した状態で前記ボディ44に着脱可能に装着し得るようにしたものであるので、前述したようにボディ44の内部にリフィル7を装着した状態で、当該リフィル7の気密シート72を剥がすことにより、再び新しいスティック糊1として使用することが可能となる。
【0054】
また、本実施形態の容器本体4は、前記糊導出口42を先端に有した糊充填部43と、この糊充填部43を包持し使用者が把持するための把持部分446を備えたボディ44とを備えたものであり、前記糊充填部43を前記ボディ44に対して着脱可能に設けたものであるので、その糊充填部43に糊3を充填した上で前記糊導出口42を前記気密シート72で封印してリフィル7を形成することができる。
【0055】
しかも、このような構成のものであれば、前記キャップ取付筒51の内周面512と前記容器本体4の外周面435との間、より具体的には、前記ボディ44側に設けられた円筒状をなす前記キャップ取付筒51の内周面512と、前記リフィル7側に設けられた四角柱状をなす糊充填部43の外周面435との間に、前記キャップ取付筒51の弾性変形を許容する隙間が設けられているので、第1実施形態で述べたのと同様に、塗りやすさ及び気密性に関する基本的な効果が得られる。
【0056】
また、前記リフィル7の前記糊充填部43を前記ボディ44に取り付けた状態では、前記糊導出口42が前記キャップ取付筒51の先端517よりも先方に配されるので、前記糊充填部43の先端部分の視認性が良好なものとなる。
【0057】
<第3実施形態(
図10)>
次に、本発明の第3実施形態にかかるスティック糊1を
図10を参照して説明する。
【0058】
この実施形態のスティック糊1の容器2は、
図10に示すように、内部に糊3が充填される糊充填空間41を有するとともに先端に前記糊3を外部に導出させるための真円でない糊導出口42を有した容器本体4と、この容器本体4の糊充填空間41が外部に連通するのを気密に遮断する閉止状態(C)及び前記糊3を外部に導出可能な開放状態(O)のいずれかを選択的にとり得る開閉機構5と、前記糊3を糊導出口42から漸次導出させるための糊押し出し機構6とを備えたものであり、前述した第2実施形態とは、リフィル7の構造のみが異なっている。
【0059】
前記リフィル7は、
図10に示すように、リフィルケースを構成する角形筒状をなす糊充填部43と、この糊充填部43内にスライド移動可能に収容された前記エレベータ63と、このエレベータ63に螺着された前記ねじ棒本体611と、このねじ棒本体611を包囲するようにして前記糊充填部43内に充填された糊3と、前記糊充填部43の糊充填空間41が外部に連通するのを気密に遮断する閉止状態(C)及び前記糊3を外部に導出可能な開放状態(O)のいずれかを選択的にとり得るリフィル開閉機構74とを備えたものであり、第2実施形態と同一または対応する部分には同一の符号を付して説明を省略する。
【0060】
前記リフィル開閉機構74は、
図10に示すように、前記糊充填部43に設けられ外側に真円をなす嵌合部751を有したリフィルキャップ取付筒75と、このリフィルキャップ取付筒75の嵌合部751に着脱可能に外嵌されたリフィルキャップ76とを備えたものである。
【0061】
前記リフィルキャップ取付筒75は、
図10に示すように、合成樹脂を材料として型を用いて形成されたものであり、具体的には、前記糊充填部43の先端拡開部分433の先端に一体に形成されたものである。前記リフィルキャップ取付筒75は、その内周面を先端方向に開放された隙間753を介して前記糊充填部43の外周に対面させたものである。なお、このリフィルキャップ取付筒75は、径方向に弾性変形し得る薄肉円筒状のものであり、前記糊充填部43の先端筒状部分432に外接させてある。すなわち、前記リフィルキャップ取付筒75と前記糊充填部43とは、該糊充填部43の4つの角部754においてのみ一体化されている。そのため、前記隙間753は、角部754においてそれぞれ分断されている。このリフィルキャップ取付筒75は、嵌合部751を形成する断面半円形をなす気密性保持用のリブ755を全周にわたって備えたものである。この実施形態においては、前記気密性保持用のリブ755が、前記キャップ52を閉止位置(C)にクリックストップさせるためのクリックストップ用のリブ756を兼ねている。そして、前記糊導出口42は、前記リフィルキャップ取付筒75の先端757よりも先方に配されている。
【0062】
前記リフィルキャップ76は、
図10に示すように、円筒状をなす周壁761と、この周壁761の先端を閉塞する閉止壁762とを有してなるもので、その周壁761を前記リフィルキャップ取付筒75の外周から離脱可能に嵌合させ得るように構成されている。このリフィルキャップ76は、合成樹脂により一体に成形されたもので、その内周面763に内周リブ764を一体に備えている。前記内周リブ764は、断面半円形状をなしており、前記気密性保持用のリブ755を部材の弾性変形を利用して乗り越えることにより、該リブ755に密着嵌合するものである。なお、前記糊充填部43には、前記気密性保持用のリブ755を乗り越えたリフィルキャップ76の端部が当接する当接壁434を備えている。
【0063】
なお、前記リフィル7を前記ボディ44に装着すると、このリフィル7の外周と前記ボディ44に一体に設けられたキャップ取付筒51の内周との間に、前記キャップ取付筒51の弾性変形を許容する図示しない隙間が形成される。
【0064】
このような構成のスティック糊1であれば、第2実施形態のものと同様に、廃棄する部品の数を少なくして環境負荷を低下させるのに役立つ。すなわち、糊3を使い切った状態で操作フランジ81を押圧操作すると、前記弾性係合部73の弾性係合が解除されリフィル7をボディ44から抜き取って廃棄することができる。
【0065】
本実施形態のリフィル7は、前記糊導出口42をリフィルキャップ76により封止したものであり、そのリフィルキャップ76を除去した状態で前記ボディ44に着脱可能に装着し得るようにしたものであるので、前述したようにボディ44の内部にリフィル7を装着した状態で、当該リフィル7のリフィルキャップ76を外すことにより再び新しいスティック糊1として使用することが可能となる。なお、このリフィルキャップ76は、糊導出口42から外した後は、再利用することなく廃棄すればよい。
【0066】
また、本実施形態の容器本体4は、前記糊導出口42を先端に有した糊充填部43と、この糊充填部43を包持し使用者が把持するための把持部分446を備えたボディ44とを備えたものであり、前記糊充填部43を前記ボディ44に対して着脱可能に設けたものであるので、その糊充填部43に糊3を充填した上で前記糊導出口42を前記リフィルキャップ76で封印してリフィル7を形成することができる。
【0067】
しかも、このような構成のものであれば、前記キャップ取付筒51の内周面512と前記容器本体4の外周面435との間、より具体的には、前記ボディ44側に設けられた円筒状をなす前記キャップ取付筒51の内周面512と、前記リフィル7側に設けられた四角柱状をなす糊充填部43の外周面435との間に、前記キャップ取付筒51の弾性変形を許容する隙間が設けられているので、第1実施形態で述べたのと同様に、塗りやすさ及び気密性に関する基本的な効果が得られる。
【0068】
また、前記リフィル7の前記糊充填部43を前記ボディ44に取り付けた状態では、前記糊導出口42が前記キャップ取付筒51の先端517よりも先方に配されるので、前記糊充填部43の先端部分の視認性が良好なものとなる。
【0069】
その上、本実施形態のような構成のものであれば、前記リフィル7が、内部に糊3が充填される糊充填空間41を有するとともに先端441に前記糊3を外部に導出させるための真円でない糊導出口42を有した前記糊充填部43と、この糊充填部43の糊充填空間41が外部に連通するのを気密に遮断する閉止状態(C)及び前記糊3を外部に導出可能な開放状態(O)のいずれかを選択的にとり得るリフィル開閉機構74とを備えたものであるため、前記リフィルキャップ76を離脱するまでの間、リフィル7の状態での気密性を保つこともできる。
【0070】
<第4実施形態(
図11)>
次に、本発明の第4実施形態にかかるスティック糊1を
図11を参照して説明する。
【0071】
この実施形態のスティック糊1の容器2は、
図11に示すように、内部に糊3が充填される糊充填空間41を有するとともに先端に前記糊3を外部に導出させるための真円でない糊導出口42を有した容器本体4と、この容器本体4の糊充填空間41が外部に連通するのを気密に遮断する閉止状態(C)及び前記糊3を外部に導出可能な開放状態(O)のいずれかを選択的にとり得る開閉機構5と、前記糊3を糊導出口42から漸次導出させるための糊押し出し機構6とを備えたものであり、前述した第2実施形態とは、リフィル7の構造のみが異なっている。
【0072】
前記リフィル7は、
図11に示すように、リフィルケースを構成する角形筒状をなす糊充填部43と、この糊充填部43内にスライド移動可能に収容された前記エレベータ63と、このエレベータ63に螺着された前記ねじ棒本体611と、このねじ棒本体611を包囲するようにして前記糊充填部43内に充填された糊3と、前記糊充填部43の糊導出口42を気密に閉鎖するための前記開閉機構5とを備えたものであり、第2実施形態と同一または対応する部分には同一の符号を付して説明を省略する。
【0073】
前記開閉機構5は、
図11に示すように、前記容器本体4に設けられ外側に真円をなす嵌合部511を有したキャップ取付筒51と、このキャップ取付筒51の嵌合部511に着脱可能に外嵌されたキャップ52とを備えたものである。
【0074】
前記キャップ取付筒51は、
図11に示すように、合成樹脂を材料として型を用いて形成されたものであり、具体的には、前記糊充填部43の先端拡開部分433の先端に一体に形成されたものである。前記キャップ取付筒51は、その内周面512を先端方向に開放された隙間513を介して前記糊充填部43の外周に対面させたものである。なお、このキャップ取付筒51は、径方向に弾性変形し得る薄肉円筒状のものであり、前記糊充填部43の先端筒状部分432に外接させてある。すなわち、前記キャップ取付筒51と前記糊充填部43とは、該糊充填部43の4つの角部514においてのみ一体化されている。そのため、前記隙間513は、角部514においてそれぞれ分断されている。このキャップ取付筒51は、嵌合部511を形成する断面半円形をなす気密性保持用のリブ515を全周にわたって備えたものである。この実施形態においては、前記気密性保持用のリブ515が、前記キャップ52を閉止位置(C)にクリックストップさせるためのクリックストップ用のリブ516を兼ねている。前記気密性保持用のリブ515は、キャップ取付筒51の先端部外周に形成されており、このキャップ取付筒51を可及的短寸に設計してある。そして、前記糊導出口42は、前記キャップ取付筒51の先端517よりも先方に配されている。
【0075】
前記キャップ52は、
図11に示すように、第1実施形態に準じた構成のものであり、同一または対応する部分には同一の符号を付して説明を省略する。なお、前記糊充填部43には、前記気密性保持用のリブ515を乗り越えたキャップ52の端部が当接する当接壁434を備えている。
【0076】
このような構成のスティック糊1であれば、第2実施形態のものと同様に、廃棄する部品の数を少なくして環境負荷を低下させるのに役立つ。すなわち、糊3を使い切った状態で操作フランジ81を押圧操作すると、前記係合部の弾性係合が解除されリフィル7をボディ44から抜き取って廃棄することができる。
【0077】
本実施形態のリフィル7は、前記糊導出口42を前記キャップ52により封止して、前記ボディ44に着脱可能に装着し得るようにしたものであるので、前述したようにボディ44の内部にリフィル7を装着した状態で、再び新しいスティック糊1として使用することが可能となる。なお、このリフィル7に取り付けられていたキャップ52は、新たなスティック糊1のキャップ52として使用することができる。
【0078】
また、本実施形態の容器本体4は、前記糊導出口42を先端に有した糊充填部43と、この糊充填部43を包持し使用者が把持するための把持部分446を備えたボディ44とを備えたものであり、前記糊充填部43を前記ボディ44に対して着脱可能に設けたものであるので、その糊充填部43に糊3を充填した上で前記糊導出口42を前記キャップ52で封印してリフィル7を形成することができる。
【0079】
しかも、このような構成のものであれば、前記キャップ取付筒51の内周面512と前記容器本体4の外周面435との間、より具体的には、前記リフィル7側に設けられた円筒状をなす前記キャップ取付筒51の内周面512と、前記リフィル7側に設けられた四角柱状をなす糊充填部43の外周面435との間に、前記キャップ取付筒51の弾性変形を許容する隙間513が設けられているので、第1実施形態で述べたのと同様に、塗りやすさ及び気密性に関する基本的な効果が得られる。
【0080】
その上、本実施形態のような構成のものであれば、前記リフィル7が、内部に糊3が充填される糊充填空間41を有するとともに先端441に前記糊3を外部に導出させるための真円でない糊導出口42を有した前記糊充填部43と、この糊充填部43の糊充填空間41が外部に連通するのを気密に遮断する閉止状態(C)及び前記糊3を外部に導出可能な開放状態(O)のいずれかを選択的にとり得る前記開閉機構5とを備えたものであるため、前記キャップ52を離脱するまでの間、リフィル7の状態での気密性を保つこともできる。
【0081】
<第5実施形態(
図12)>
次に、本発明の第5実施形態にかかるスティック糊1を
図12を参照して説明する。
【0082】
この実施形態のスティック糊1の容器2は、
図12に示すように、内部に糊3が充填される糊充填空間41を有するとともに先端に前記糊3を外部に導出させるための真円でない糊導出口42を有した容器本体4と、この容器本体4の糊充填空間41が外部に連通するのを気密に遮断する閉止状態(C)及び前記糊3を外部に導出可能な開放状態(O)のいずれかを選択的にとり得る開閉機構5と、前記糊3を糊導出口42から漸次導出させるための糊押し出し機構6とを備えたものであり、前述した第2実施形態とは、リフィル7の構造のみが異なっている。
【0083】
前記容器本体4は、
図12に示すように、前記糊導出口42を先端に有した糊充填部43と、この糊充填部43を包持し使用者が把持するための把持部分446を備えたボディ44とを備えたものであり、前記糊充填部43を前記ボディ44に対して着脱可能に設けたものである。この容器2の前記糊充填部43に糊3を充填して、スティック糊1に使用される後述するリフィル7を構成している。
【0084】
前記開閉機構5は、
図12に示すように、第1実施形態に準じた構成のものであり、同一または対応する部分には同一の符号を付して説明を省略する。なお、この開閉機構5のキャップ取付筒51は、第1実施形態と同様に真円形状をなしているが、糊充填部43とは別体に構成されている。
【0085】
前記糊押し出し機構6は、
図12に示すように、前記ボディ44の図示しない軸孔に貫装したねじ棒61と、このねじ棒61の外方端に固着した手動操作用のグリップ62と、前記糊充填部43内において前記ねじ棒61に螺着されたエレベータ63とを具備してなるものであり、前記グリップ62を回動操作してエレベータ63を前進させることにより糊充填部43内に充填した糊3を糊導出口42から外部に押し出し得るようになっている。本実施形態のねじ棒61、グリップ62及びエレベータ63は、第1実施形態に準じた構成のものであり、同一または対応する部分には同一の符号を付して説明を省略する。
【0086】
前記リフィル7は、
図12に示すように、前記糊充填部43に糊3を充填した状態で前記糊導出口42を開放可能に封止したものであり、前記ボディ44に着脱可能に装着し得るように構成されている。詳述すれば、このリフィル7は、リフィルケースを構成する角形筒状をなす糊充填部43と、この糊充填部43内にスライド移動可能に収容された前記エレベータ63と、このエレベータ63に基端側が固着され前記糊充填部43内に充填された糊3と、前記糊充填部43の先端に形成された四角形をなす糊導出口42に気密に添着された気密シート72とを備えたものである。
【0087】
前記リフィル7の基端部外周と、前記ボディ44の基端部内周との間には、前記リフィル7をボディ44内に安定保持させておくための弾性係合部73が設けられている。前記弾性係合部73は、第2実施形態に準じた構成のものであり、同一または対応する部分には同一の符号を付して説明を省略する。また、第2実施形態のリフィル離脱用の押し棒8に準じた図示しないリフィル離脱用部品を用いて、前記爪731と段部との係合を解除するようにすればよい。
【0088】
なお、前記リフィル7を前記ボディ44に装着すると、このリフィル7の外周と前記ボディ44に一体に設けられたキャップ取付筒51の内周との間に、前記キャップ取付筒51の弾性変形を許容する図示しない隙間が形成される。
【0089】
このような構成のスティック糊1であれば、第2実施形態のものと同様に、廃棄する部品の数を少なくして環境負荷を低下させるのに役立つ。
【0090】
本実施形態のリフィル7は、第2実施形態のリフィル7に準じた構成のものであり、前記糊導出口42を気密シート72により封止して、その気密シート72を除去した状態で前記ボディ44に着脱可能に装着し得るようにしたものであるので、前述したようにボディ44の内部にリフィル7を装着した状態で、当該リフィル7の気密シート72を剥がすことにより、再び新しいスティック糊1として使用することが可能となる。
【0091】
しかも、このような構成のものであれば、前記キャップ取付筒51の内周面512と前記容器本体4の外周面435との間、より具体的には、前記ボディ44側に設けられた円筒状をなす前記キャップ取付筒51の内周面512と、前記リフィル7側に設けられた四角柱状をなす糊充填部43の外周面435との間に、前記キャップ取付筒51の弾性変形を許容する隙間が設けられているので、第1実施形態で述べたのと同様に、塗りやすさ及び気密性に関する基本的な効果が得られる。
【0092】
なお、図示しないが、以下のような態様のものであってもよい。
【0093】
<第5実施形態 第1変形例>
本発明の第5実施形態の変形例にかかるスティック糊の容器は、内部に糊が充填される糊充填空間を有するとともに先端に前記糊を外部に導出させるための真円でない糊導出口を有した容器本体と、この容器本体の糊充填空間が外部に連通するのを気密に遮断する閉止状態及び前記糊を外部に導出可能な開放状態のいずれかを選択的にとり得る開閉機構と、前記糊を糊導出口から漸次導出させるための糊押し出し機構とを備えたものであり、前述した第5実施形態とは、リフィルの構造のみが異なっている。
【0094】
前記リフィルは、リフィルケースを構成する角形筒状をなす糊充填部と、この糊充填部内にスライド移動可能に収容された前記エレベータと、このエレベータに基端側が固着され前記糊充填部内に充填された糊と、前記糊充填部の糊充填空間が外部に連通するのを気密に遮断する閉止状態及び前記糊を外部に導出可能な開放状態のいずれかを選択的にとり得るリフィル開閉機構とを備えたものであり、第5実施形態と同一または対応する部分は説明を省略する。
【0095】
前記リフィル開閉機構は、前記糊充填部に設けられ外側に真円をなす嵌合部を有したリフィルキャップ取付筒と、このリフィルキャップ取付筒の嵌合部に着脱可能に外嵌されたリフィルキャップとを備えたものであり、第3実施形態と同一または対応する部分は説明を省略する。
【0096】
なお、前記リフィルを前記ボディに装着すると、このリフィルの外周と前記ボディに一体に設けられたキャップ取付筒の内周との間に、前記キャップ取付筒の弾性変形を許容する隙間が形成される。
【0097】
このような構成のスティック糊であれば、第2実施形態のものと同様に、廃棄する部品の数を少なくして環境負荷を低下させるのに役立つ。
【0098】
本変形例のリフィルは、第3実施形態のリフィルに準じた構成のものであり、前記糊導出口をリフィルキャップにより封止して、そのリフィルキャップを除去した状態で前記ボディに着脱可能に装着し得るようにしたものであるので、前述したようにボディの内部にリフィルを装着した状態で、当該リフィルのリフィルキャップを外すことにより再び新しいスティック糊として使用することが可能となる。なお、このリフィルキャップは、糊導出口から外した後は、再利用することなく廃棄すればよい。
【0099】
しかも、このような構成のものであれば、前記キャップ取付筒の内周面と前記容器本体の外周面との間、より具体的には、前記ボディ側に設けられた円筒状をなす前記キャップ取付筒の内周面と、前記リフィル側に設けられた四角柱状をなす糊充填部の外周面との間に、前記キャップ取付筒の弾性変形を許容する隙間が設けられているので、第1実施形態で述べたのと同様に、塗りやすさ及び気密性に関する基本的な効果が得られる。
【0100】
その上、本変形例のような構成のものであれば、前記リフィルが、第3実施形態のリフィルに準じた構成のものであり、内部に糊が充填される糊充填空間を有するとともに先端に前記糊を外部に導出させるための真円でない糊導出口を有した前記糊充填部と、この糊充填部の糊充填空間が外部に連通するのを気密に遮断する閉止状態及び前記糊を外部に導出可能な開放状態のいずれかを選択的にとり得るリフィル開閉機構とを備えてなるので、前記リフィルキャップを離脱するまでの間、リフィルの状態での気密性を保つこともできる。
【0101】
<第5実施形態 第2変形例>
本発明の第5実施形態の他の変形例にかかるスティック糊の容器は、内部に糊が充填される糊充填空間を有するとともに先端に前記糊を外部に導出させるための真円でない糊導出口を有した容器本体と、この容器本体の糊充填空間が外部に連通するのを気密に遮断する閉止状態及び前記糊を外部に導出可能な開放状態のいずれかを選択的にとり得る開閉機構と、前記糊を糊導出口から漸次導出させるための糊押し出し機構とを備えたものであり、前述した第5実施形態とは、リフィルの構造のみが異なっている。
【0102】
前記リフィルは、リフィルケースを構成する角形筒状をなす糊充填部と、この糊充填部内にスライド移動可能に収容された前記エレベータと、このエレベータに基端側が固着され前記糊充填部内に充填された糊と、前記糊充填部の糊導出口を気密に閉鎖するための前記開閉機構とを備えたものであり、第5実施形態と同一または対応する部分は説明を省略する。
【0103】
前記開閉機構は、前記容器本体に設けられ外側に真円をなす嵌合部を有したキャップ取付筒と、このキャップ取付筒の嵌合部に着脱可能に外嵌されたキャップとを備えたものであり、第4実施形態と同一または対応する部分は説明を省略する。
【0104】
このような構成のスティック糊であれば、第2実施形態のものと同様に、廃棄する部品の数を少なくして環境負荷を低下させるのに役立つ。
【0105】
本変形例のリフィルは、第4実施形態のリフィルに準じたものであり、前記糊導出口を前記キャップにより封止して、前記ボディに着脱可能に装着し得るようにしたものであるので、前述したようにボディの内部にリフィルを装着した状態で、再び新しいスティック糊として使用することが可能となる。なお、このリフィルに取り付けられていたキャップは、新たなスティック糊のキャップとして使用することができる。
【0106】
しかも、このような構成のものであれば、前記キャップ取付筒の内周面と前記容器本体の外周面との間、より具体的には、前記リフィル側に設けられた円筒状をなす前記キャップ取付筒の内周面と、前記リフィル側に設けられた四角柱状をなす糊充填部の外周面との間に、前記キャップ取付筒の弾性変形を許容する隙間が設けられているので、第1実施形態で述べたのと同様に、塗りやすさ及び気密性に関する基本的な効果が得られる。
【0107】
その上、本変形例のような構成のものであれば、前記リフィルが、第4実施形態のリフィルに準じた構成のものであり、内部に糊が充填される糊充填空間を有するとともに先端に前記糊を外部に導出させるための真円でない糊導出口を有した前記糊充填部と、この糊充填部の糊充填空間が外部に連通するのを気密に遮断する閉止状態及び前記糊を外部に導出可能な開放状態のいずれかを選択的にとり得る前記開閉機構とを備えたものであるため、前記キャップを離脱するまでの間、リフィルの状態での気密性を保つこともできる。
【0108】
<第6実施形態>
次に、本発明の第6実施形態にかかるスティック糊1を
図13を参照して説明する。
【0109】
この実施形態のスティック糊1の容器2は、
図13に示すように、内部に糊3が充填される糊充填空間41を有するとともに先端に前記糊3を外部に導出させるための真円でない糊導出口42を有した容器本体4と、この容器本体4の糊充填空間41が外部に連通するのを気密に遮断する閉止状態(C)及び前記糊3を外部に導出可能な開放状態(O)のいずれかを選択的にとり得る開閉機構5と、前記糊3を糊導出口42から漸次導出させるための糊押し出し機構6とを備えたものであり、前述した第2実施形態とは、リフィル7の構造のみが異なっている。
【0110】
前記容器本体4は、
図13に示すように、前記糊導出口42を先端に有した糊充填部43と、この糊充填部43を包持し使用者が把持するための把持部分446を備えたボディ44とを備えたものであり、前記糊充填部43を前記ボディ44に対して着脱可能に設けたものである。この容器2の前記糊充填部43に糊3を充填して、スティック糊1に使用される後述するリフィル7を構成している。
【0111】
前記開閉機構5は、
図13に示すように、第1実施形態に準じた構成のものであり、同一または対応する部分には同一の符号を付して説明を省略する。なお、この開閉機構5のキャップ取付筒51は、第1実施形態と同様に真円形状をなしているが、糊充填部43とは別体に構成されている。
【0112】
前記糊押し出し機構6は、
図13に示すように、前記ボディ44の図示しない軸孔に貫装したねじ棒61と、このねじ棒61の外方端に固着した手動操作用のグリップ62と、前記糊充填部43内において前記ねじ棒61に螺着されたエレベータ63とを具備してなるものであり、前記グリップ62を回動操作してエレベータ63を前進させることにより糊充填部43内に充填した糊3を糊導出口42から外部に押し出し得るようになっている。本実施形態のねじ棒61、グリップ62及びエレベータ63は、第1実施形態に準じた構成のものであり、同一または対応する部分には同一の符号を付して説明を省略する。
【0113】
前記リフィル7は、
図13に示すように、前記糊充填部43に糊3を充填した状態で前記糊導出口42を開放可能に封止したものであり、前記ボディ44に着脱可能に装着し得るように構成されている。詳述すれば、このリフィル7は、リフィルケースを構成する角形筒状をなす糊充填部43と、この糊充填部43内にスライド移動可能に収容された前記エレベータ63と、このエレベータ63をスライド移動可能に操作するグリップ62と、このグリップ62に固着された前記ねじ棒61と、このねじ棒61を包囲するようにして前記糊充填部43内に充填された糊3と、前記糊充填部43の先端に形成された四角形をなす糊導出口42に気密に添着された気密シート72とを備えたものである。
【0114】
前記リフィル7の基端部外周と、前記ボディ44の基端部内周との間には、前記リフィル7をボディ44内に安定保持させておくための弾性係合部73が設けられている。前記弾性係合部73は、第2実施形態に準じた構成のものであり、同一または対応する部分には同一の符号を付して説明を省略する。また、第2実施形態のリフィル離脱用の押し棒8に準じた図示しないリフィル離脱用部品を用いて、前記爪731と段部との係合を解除するようにすればよい。
【0115】
なお、前記リフィル7を前記ボディ44に装着すると、このリフィル7の外周と前記ボディ44に一体に設けられたキャップ取付筒51の内周との間に、前記キャップ取付筒51の弾性変形を許容する図示しない隙間が形成される。
【0116】
このような構成のスティック糊1であれば、第2実施形態のものと同様に、廃棄する部品の数を少なくして環境負荷を低下させるのに役立つ。
【0117】
本実施形態のリフィル7は、第2実施形態のリフィル7に準じた構成のものであり、前記糊導出口42を気密シート72により封止して、その気密シート72を除去した状態で前記ボディ44に着脱可能に装着し得るようにしたものであるので、前述したようにボディ44の内部にリフィル7を装着した状態で、当該リフィル7の気密シート72を剥がすことにより、再び新しいスティック糊1として使用することが可能となる。
【0118】
しかも、このような構成のものであれば、前記キャップ取付筒51の内周面512と前記容器本体4の外周面435との間、より具体的には、前記ボディ44側に設けられた円筒状をなす前記キャップ取付筒51の内周面512と、前記リフィル7側に設けられた四角柱状をなす糊充填部43の外周面435との間に、前記キャップ取付筒51の弾性変形を許容する隙間が設けられているので、第1実施形態で述べたのと同様に、塗りやすさ及び気密性に関する基本的な効果が得られる。
【0119】
なお、図示しないが、以下のような態様のものであってもよい。
【0120】
<第6実施形態 第1変形例>
本発明の第6実施形態の変形例にかかるスティック糊の容器は、内部に糊が充填される糊充填空間を有するとともに先端に前記糊を外部に導出させるための真円でない糊導出口を有した容器本体と、この容器本体の糊充填空間が外部に連通するのを気密に遮断する閉止状態及び前記糊を外部に導出可能な開放状態のいずれかを選択的にとり得る開閉機構と、前記糊を糊導出口から漸次導出させるための糊押し出し機構とを備えたものであり、前述した第6実施形態とは、リフィルの構造のみが異なっている。
【0121】
前記リフィルは、リフィルケースを構成する角形筒状をなす糊充填部と、この糊充填部内にスライド移動可能に収容された前記エレベータと、このエレベータをスライド移動可能に操作するグリップと、このグリップに固着された前記ねじ棒と、このねじ棒を包囲するように前記糊充填部内に充填された糊と、前記糊充填部の糊充填空間が外部に連通するのを気密に遮断する閉止状態及び前記糊を外部に導出可能な開放状態のいずれかを選択的にとり得るリフィル開閉機構とを備えたものであり、第6実施形態と同一または対応する部分は説明を省略する。
【0122】
前記リフィル開閉機構は、前記糊充填部に設けられ外側に真円をなす嵌合部を有したリフィルキャップ取付筒と、このリフィルキャップ取付筒の嵌合部に着脱可能に外嵌されたリフィルキャップとを備えたものであり、第3実施形態と同一または対応する部分は説明を省略する。
【0123】
なお、前記リフィルを前記ボディに装着すると、このリフィルの外周と前記ボディに一体に設けられたキャップ取付筒の内周との間に、前記キャップ取付筒の弾性変形を許容する隙間が形成される。
【0124】
このような構成のスティック糊であれば、第2実施形態のものと同様に、廃棄する部品の数を少なくして環境負荷を低下させるのに役立つ。
【0125】
本変形例のリフィルは、第3実施形態のリフィルに準じた構成のものであり、前記糊導出口をリフィルキャップにより封止して、そのリフィルキャップを除去した状態で前記ボディに着脱可能に装着し得るようにしたものであるので、前述したようにボディの内部にリフィルを装着した状態で、当該リフィルのリフィルキャップを外すことにより再び新しいスティック糊として使用することが可能となる。なお、このリフィルキャップは、糊導出口から外した後は、再利用することなく廃棄すればよい。
【0126】
しかも、このような構成のものであれば、前記キャップ取付筒の内周面と前記容器本体の外周面との間、より具体的には、前記ボディ側に設けられた円筒状をなす前記キャップ取付筒の内周面と、前記リフィル側に設けられた四角柱状をなす糊充填部の外周面との間に、前記キャップ取付筒の弾性変形を許容する隙間が設けられているので、第1実施形態で述べたのと同様に、塗りやすさ及び気密性に関する基本的な効果が得られる。
【0127】
その上、本変形例のような構成のものであれば、前記リフィルが、第3実施形態のリフィルに準じた構成のものであり、内部に糊が充填される糊充填空間を有するとともに先端に前記糊を外部に導出させるための真円でない糊導出口を有した前記糊充填部と、この糊充填部の糊充填空間が外部に連通するのを気密に遮断する閉止状態及び前記糊を外部に導出可能な開放状態のいずれかを選択的にとり得るリフィル開閉機構とを備えてなるので、前記リフィルキャップを離脱するまでの間、リフィルの状態での気密性を保つこともできる。
【0128】
<第6実施形態 第2変形例>
本発明の第6実施形態の他の変形例にかかるスティック糊の容器は、内部に糊が充填される糊充填空間を有するとともに先端に前記糊を外部に導出させるための真円でない糊導出口を有した容器本体と、この容器本体の糊充填空間が外部に連通するのを気密に遮断する閉止状態及び前記糊を外部に導出可能な開放状態のいずれかを選択的にとり得る開閉機構と、前記糊を糊導出口から漸次導出させるための糊押し出し機構とを備えたものであり、前述した第6実施形態とは、リフィルの構造のみが異なっている。
【0129】
前記リフィルは、リフィルケースを構成する角形筒状をなす糊充填部と、この糊充填部内にスライド移動可能に収容された前記エレベータと、このエレベータをスライド移動可能に操作するグリップと、このグリップに固着された前記ねじ棒と、このねじ棒を包囲するようにして前記糊充填部内に充填された糊と、前記糊充填部の糊導出口を気密に閉鎖するための前記開閉機構とを備えたものであり、第6実施形態と同一または対応する部分には同一の符号を付して説明を省略する。
【0130】
前記開閉機構は、前記容器本体に設けられ外側に真円をなす嵌合部を有したキャップ取付筒と、このキャップ取付筒の嵌合部に着脱可能に外嵌されたキャップとを備えたものであり、第4実施形態と同一または対応する部分は説明を省略する。
【0131】
このような構成のスティック糊であれば、第2実施形態のものと同様に、廃棄する部品の数を少なくして環境負荷を低下させるのに役立つ。
【0132】
本変形例のリフィルは、第4実施形態のリフィルに準じたものであり、前記糊導出口を前記キャップにより封止して、前記ボディに着脱可能に装着し得るようにしたものであるので、前述したようにボディの内部にリフィルを装着した状態で、再び新しいスティック糊として使用することが可能となる。なお、このリフィルに取り付けられていたキャップは、新たなスティック糊のキャップとして使用することができる。
【0133】
しかも、このような構成のものであれば、前記キャップ取付筒の内周面と前記容器本体の外周面との間、より具体的には、前記リフィル側に設けられた円筒状をなす前記キャップ取付筒の内周面と、前記リフィル側に設けられた四角柱状をなす糊充填部の外周面との間に、前記キャップ取付筒の弾性変形を許容する隙間が設けられているので、第1実施形態で述べたのと同様に、塗りやすさ及び気密性に関する基本的な効果が得られる。
【0134】
その上、本変形例のような構成のものであれば、前記リフィルが、第4実施形態のリフィルに準じた構成のものであり、内部に糊が充填される糊充填空間を有するとともに先端に前記糊を外部に導出させるための真円でない糊導出口を有した前記糊充填部と、この糊充填部の糊充填空間が外部に連通するのを気密に遮断する閉止状態及び前記糊を外部に導出可能な開放状態のいずれかを選択的にとり得る前記開閉機構とを備えたものであるため、前記キャップを離脱するまでの間、リフィルの状態での気密性を保つこともできる。
【0135】
<第7実施形態(
図14)>
次に、本発明の第7実施形態にかかるスティック糊1を
図14を参照して説明する。
【0136】
この実施形態のスティック糊1の容器2は、
図14に示すように、内部に糊3が充填される糊充填空間41を有するとともに先端に前記糊3を外部に導出させるための真円でない糊導出口42を有した容器本体4と、この容器本体4の糊充填空間41が外部に連通するのを気密に遮断する閉止状態(C)及び前記糊3を外部に導出可能な開放状態(O)のいずれかを選択的にとり得る開閉機構5と、前記糊3を糊導出口42から漸次導出させるための糊押し出し機構6とを備えたものであり、前述した第1実施形態とは、開閉機構5の構造のみが異なっている。
【0137】
前記開閉機構5は、
図14に示すように、前記容器本体4に設けられ外側に真円をなす嵌合部511を有したキャップ取付筒51と、このキャップ取付筒51の嵌合部511に着脱可能に外嵌されたキャップ52とを備えたものである。
【0138】
前記キャップ取付筒51は、
図14に示すように、合成樹脂を材料として型を用いて形成されたものであり、具体的には、前記ボディ44の先端拡開部分442の先端441に一体に形成されたものである。前記キャップ取付筒51は、その内周面を先端方向に開放された隙間513を介して前記容器本体4の先端筒状部分432に対面させたものである。なお、このキャップ取付筒51は、径方向に弾性変形し得る薄肉円筒状のものであり、前記糊充填部43の先端筒状部分432に外接させてある。すなわち、前記キャップ取付筒51と前記糊充填部43とは、該糊充填部43の4つの角部514においてのみ一体化されている。そのため、前記隙間513は、角部514においてそれぞれ分断されている。このキャップ取付筒51は、嵌合部511を形成する断面半円形をなす気密性保持用のリブ515を全周にわたって備えたものである。この実施形態においては、前記キャップ取付筒51は、前記気密性保持用のリブ515と、このリブ515とは別に設けられ前記キャップ52を閉止位置(C)にクリックストップさせるためのクリックストップ用の突部518とを備えてなる。前記クリックストップ用の突部518は、前記気密性保持用のリブ515よりも先端側に設けられたものであり、このクリックストップ用の突部518と前記気密性保持用のリブ515とは、前記キャップ取付筒51の先端部外周に形成されている。本実施形態のクリックストップ用の突部518は、断面視半円形状をなす複数の突起が周方向に間欠的に配されたものである。また、前記糊導出口42は、前記キャップ取付筒51の先端517よりも先方に配されている。
【0139】
前記キャップ52は、
図14に示すように、円筒状をなす周壁521と、この周壁521の先端を閉塞する閉止壁522とを有してなるもので、その周壁521を前記キャップ取付筒51の外周に着脱可能に嵌合させ得るように構成されている。このキャップ52は、合成樹脂により一体に成形されたもので、その内周面523に気密性保持用の内周リブ525及びクリックストップ用の内周リブ526を一体に備えている。前記気密性保持用の内周リブ525は、断面半円形状をなしており、前記気密性保持用のリブ515を部材の弾性変形を利用して乗り越えることにより、該リブ515に密着嵌合するものである。前記クリックストップ用の内周リブ526は、前記気密性保持用の内周リブ525に隣接して設けられるもので、断面半円形状をなしており、前記クリックストップ用の突部518を部材の弾性変形を利用して乗り越えることにより、該突部518に嵌合するものである。なお、前記ボディ44の先端441には、前記気密性保持用のリブ515を乗り越えたキャップ52の端部が当接する当接壁447を備えている。
【0140】
このように、前記キャップ取付筒51が、嵌合部511を形成する気密性保持用のリブ515を全周にわたって備えたものであり、このリブ515の下面側に形成される嵌合部511にキャップ52の内面に設けた気密性保持用の内周リブ525を密に嵌合させるようにしているので、高い気密性を保つことができる。さらに、前記キャップ取付筒51が、前記気密性保持用のリブ515と、このリブ515とは別に設けられ前記キャップ52を閉止位置(C)にクリックストップさせるためのクリックストップ用の突部518とを備えたものであるので、前記気密性保持用のリブ515と気密性保持用の内周リブ525とを嵌合させて気密性を高めつつ、前記クリックストップ用の内周リブ526が前記クリックストップ用の突部518を乗り越えることによって前記キャップ52を閉止位置(C)にクリックストップさせることができ、使用感を高めることができる。
【0141】
さらに、このような構成のものであれば、第1実施形態と同様に、前記キャップ取付筒51の内周面と前記容器本体4の外周面435との間に、前記キャップ取付筒51の弾性変形を許容する隙間513が設けられているので、塗りやすさ及び気密性に関する基本的な効果が得られる。
【0142】
なお、本実施形態の開閉機構の構成を上述した第2〜第6実施形態に適用してもよいのはもちろんである。また、クリックストップ用の突部518の形状、配置位置は種々変更可能であり、例えば、クリックストップ用の突部が、気密性保持用のリブよりも基端側に設けられたものであってもよい。
【0143】
<第8実施形態(
図15)>
次に、本発明の第8実施形態にかかるスティック糊1を
図15を参照して説明する。
【0144】
この実施形態のスティック糊1の容器2は、
図15に示すように、内部に糊3が充填される糊充填空間41を有するとともに先端に前記糊3を外部に導出させるための真円でない糊導出口42を有した容器本体4と、この容器本体4の糊充填空間41が外部に連通するのを気密に遮断する閉止状態(C)及び前記糊3を外部に導出可能な開放状態(O)のいずれかを選択的にとり得る開閉機構5と、前記糊3を糊導出口42から漸次導出させるための糊押し出し機構6とを備えたものであり、前述した第7実施形態とは、開閉機構5のキャップ取付筒51の構造のみが異なっている。
【0145】
前記開閉機構5は、
図15に示すように、前記容器本体4に設けられ外側に真円をなす嵌合部511を有したキャップ取付筒51と、このキャップ取付筒51の嵌合部511に着脱可能に外嵌されたキャップ52とを備えたものである。
【0146】
前記キャップ取付筒51は、
図15に示すように、合成樹脂を材料として型を用いて形成されたものであり、具体的には、前記ボディ44の先端拡開部分442の先端441に一体に形成されたものである。前記キャップ取付筒51は、その内周面を先端方向に開放された隙間513を介して前記容器本体4の先端筒状部分432に対面させたものである。なお、このキャップ取付筒51は、径方向に弾性変形し得る薄肉円筒状のものであり、前記糊充填部43の先端筒状部分432に外接させてある。すなわち、前記キャップ取付筒51と前記糊充填部43とは、該糊充填部43の4つの角部514においてのみ一体化されている。そのため、前記隙間513は、角部514においてそれぞれ分断されている。このキャップ取付筒51は、嵌合部511を形成する断面半円形をなす気密性保持用のリブ515を全周にわたって備えたものである。この実施形態においては、前記キャップ取付筒51は、前記気密性保持用のリブ515と、このリブ515とは別に設けられ前記キャップ52を閉止位置(C)にクリックストップさせるためのクリックストップ用の突部518とを備えてなる。前記クリックストップ用の突部518は、前記気密性保持用のリブ515よりも先端側に設けられたものであり、このクリックストップ用の突部518と前記気密性保持用のリブ515とは、キャップ取付筒51の先端部外周に形成されている。本実施形態のクリックストップ用の突部518は、断面視半円形状をなす突条であり、周方向に連続して形成されたものである。また、前記糊導出口42は、前記キャップ取付筒51の先端517よりも先方に配されている。
【0147】
前記キャップ52は、円筒状をなす周壁521と、この周壁521の先端を閉塞する閉止壁522とを有してなるもので、第7実施形態と同一または対応する部分には同一の符号を付して説明を省略する。
【0148】
このように、前記キャップ取付筒51が、前記気密性保持用のリブ515と、このリブとは別に設けられ前記キャップ52を閉止位置(C)にクリックストップさせるためのクリックストップ用の突部518とを備えたものであるので、第7実施形態に準じた効果が得られる。
【0149】
さらに、このような構成のものであれば、第1実施形態と同様に、前記キャップ取付筒51の内周面と前記容器本体4の外周面435との間に、前記キャップ取付筒51の弾性変形を許容する隙間513が設けられているので、塗りやすさ及び気密性に関する基本的な効果が得られる。
【0150】
なお、本実施形態の開閉機構5の構成を上述した第2〜第6実施形態に適用してもよいのはもちろんである。また、クリックストップ用の突部518の形状、配置位置は種々変更可能であり、例えば、クリックストップ用の突部が、気密性保持用のリブよりも基端側に設けられたものであってもよい。
【0151】
<第9実施形態(
図16)>
次に、本発明の第9実施形態にかかるスティック糊1を
図16を参照して説明する。
【0152】
この実施形態のスティック糊1の容器2は、
図16に示すように、内部に糊3が充填される糊充填空間41を有するとともに先端に前記糊3を外部に導出させるための真円でない糊導出口42を有した容器本体4と、この容器本体4の糊充填空間41が外部に連通するのを気密に遮断する閉止状態(C)及び前記糊3を外部に導出可能な開放状態(O)のいずれかを選択的にとり得る開閉機構5と、前記糊3を糊導出口42から漸次導出させるための糊押し出し機構6とを備えたものであり、前述した第7実施形態とは、開閉機構5の構造のみが異なっている。
【0153】
前記開閉機構5は、
図16に示すように、前記容器本体4に設けられ外側に真円をなす嵌合部511を有したキャップ取付筒51と、このキャップ取付筒51の嵌合部511に着脱可能に外嵌されたキャップ52とを備えたものである。
【0154】
前記キャップ取付筒51は、
図16に示すように、合成樹脂を材料として型を用いて形成されたものであり、具体的には、前記ボディ44の先端拡開部分442の先端441に一体に形成されたものである。前記キャップ取付筒51は、その内周面を先端方向に開放された隙間513を介して前記容器本体4の先端筒状部分432に対面させたものである。なお、このキャップ取付筒51は、径方向に弾性変形し得る薄肉円筒状のものであり、前記糊充填部43の先端筒状部分432に外接させてある。すなわち、前記キャップ取付筒51と前記糊充填部43とは、該糊充填部43の4つの角部514においてのみ一体化されている。そのため、前記隙間513は、角部514においてそれぞれ分断されている。このキャップ取付筒51は、嵌合部511を形成する気密性保持用の面519を全周にわたって備えたものである。前記気密性保持用の面519は、キャップ取付筒51の先端部外周に形成されており、このキャップ取付筒51を可及的短寸に設計してある。そして、前記糊導出口42は、前記キャップ取付筒51の先端517よりも先方に配されている。
【0155】
前記キャップ52は、
図16に示すように、円筒状をなす周壁521と、この周壁521の先端を閉塞する閉止壁522とを有してなるもので、その周壁521を前記キャップ取付筒51の外周に着脱可能に嵌合させ得るように構成されている。このキャップ52は、合成樹脂により一体に成形されたもので、その内周面523を前記気密性保持用の面519に密着嵌合するように形成されている。
【0156】
このように、前記キャップ取付筒51が、前記嵌合部511を形成する気密性保持用の面519を全周にわたって備えたものであるので、高い気密性を保つことができる。さらに、このような構成のものであれば、第1実施形態と同様に、前記キャップ取付筒51の内周面と前記容器本体4の外周面435との間に、前記キャップ取付筒51の弾性変形を許容する隙間513が設けられているので、塗りやすさ及び気密性に関する基本的な効果が得られる。
【0157】
なお、本実施形態の開閉機構5の構成を上述した第2〜第6実施形態に適用してもよいのはもちろんである。
【0158】
なお、本発明は以上に述べた実施形態に限られない。
【0159】
例えば、糊導出口の形状は、平面視正方形状をなすもの以外にも、
図17に示すような正三角形状や、
図18に示すような正六角形状、または例えば長方形状等図示しないその他の多角形状であってもよい。さらに、糊導出口の形状は、少なくとも一箇所に角部を有するものであれば、上述した塗りやすさの問題を解消することができるため、好ましい一例として扇形を挙げることもできる。また、
図19に示すように、糊が残留しない程度に角が丸みを帯びた形状であってもよく、例えば楕円形状等図示しない形状のものも含まれる。このような構成のものであれば、第1実施形態に準じた構成をなす隙間が存在するため、塗りやすさ及び気密性に関する基本的な効果が得られる。なお、
図17、
図18及び
図19では、上述した実施形態と同一または対応する部分に同一の符号を付して説明を省略する。
【0160】
また、上述した実施形態では、キャップ取付筒の嵌合部の外側形状を真円としていたが、キャップ取付筒にキャップを全周にわたって均一に密着させることが可能なものであればどのようなものであってもよく、例えば真円に近い楕円等、真円以外の円形状でもあってもよいのはもちろんである。
【0161】
また、前述した隙間は、空気が充満する空間であったが、この隙間に、前記嵌合部の円形度合いに影響を及ぼしにくい態様で前記キャップ取付筒の材料とは異なった材料を充填したものであってもよい。ここで、キャップ取付筒の材料とは異なった材料を前記隙間に充填する態様としては、キャップ取付筒に成形収縮によって変形が生じる、いわゆるヒケの問題が起こりにくい態様であればどのようなものであってもよく、例えば、前記隙間の形成後に前記材料を用いて当該隙間に別途取り付けるものや、前記キャップ取付筒と前記材料とを一体に成形するいわゆる二色成形を行うもの等種々適用可能である。
【0162】
また、気密シートやリフィルキャップは、ボディにリフィルを装着した後に取り外すものに限られず、ボディにリフィルを装着する前に取り外すものであってもよいのはもちろんである。
【0163】
その他、本発明の趣旨を損ねない範囲で種々に変更してよい。