特許第5928758号(P5928758)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5928758
(24)【登録日】2016年5月13日
(45)【発行日】2016年6月1日
(54)【発明の名称】ビデオ伝送のための方法およびデバイス
(51)【国際特許分類】
   H04W 28/10 20090101AFI20160519BHJP
   H04W 72/12 20090101ALI20160519BHJP
   H04N 21/238 20110101ALI20160519BHJP
【FI】
   H04W28/10
   H04W72/12 130
   H04N21/238
【請求項の数】9
【全頁数】27
(21)【出願番号】特願2014-546294(P2014-546294)
(86)(22)【出願日】2012年12月8日
(65)【公表番号】特表2015-506149(P2015-506149A)
(43)【公表日】2015年2月26日
(86)【国際出願番号】CN2012086234
(87)【国際公開番号】WO2013086953
(87)【国際公開日】20130620
【審査請求日】2014年6月11日
(31)【優先権主張番号】201110418170.8
(32)【優先日】2011年12月14日
(33)【優先権主張国】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】504277388
【氏名又は名称】▲ホア▼▲ウェイ▼技術有限公司
【氏名又は名称原語表記】HUAWEI TECHNOLOGIES CO.,LTD.
(74)【代理人】
【識別番号】100146835
【弁理士】
【氏名又は名称】佐伯 義文
(74)【代理人】
【識別番号】100140534
【弁理士】
【氏名又は名称】木内 敬二
(72)【発明者】
【氏名】▲張▼ ▲ジエン▼
(72)【発明者】
【氏名】▲権▼ 威
(72)【発明者】
【氏名】▲張▼ 鵬
(72)【発明者】
【氏名】姜 怡
【審査官】 東 昌秋
(56)【参考文献】
【文献】 特開2005−142808(JP,A)
【文献】 特開2011−35889(JP,A)
【文献】 特開2010−16813(JP,A)
【文献】 特開2011−244458(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2005/0063389(US,A1)
【文献】 国際公開第2011/066088(WO,A1)
【文献】 特開2011−40797(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2008/0259799(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04W 4/00−99/00
H04B 7/24− 7/26
H04N 7/00
H04N 21/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
基地局によって、サーバによって送信された第2のビデオデータパケットを受信するステップであって、前記第2のビデオデータパケットが、前記サーバによって送信された現在のビデオデータパケットセットである、ステップと、
前記基地局によって、ユーザ装置によって送信された第1のビデオデータパケットに関する第1のフィードバック情報を受信して、前記第1のフィードバック情報に従って、スケジューリング処理を実行するステップであって、前記第1のビデオデータパケットが、前記第2のビデオデータパケットの前のビデオデータパケットセットであり、前記前のビデオデータパケットセットが、前記サーバから受信されて、前記基地局によって前記ユーザ装置に転送させる、ステップと、
前記スケジューリング処理の後に、前記スケジューリング処理の結果に応じて、前記第2のビデオデータパケットを前記ユーザ装置に送信するステップと
を含み、
前記第1のフィードバック情報に従って、前記スケジューリング処理を実行する前記ステップが、
前記基地局によって、前記第1のフィードバック情報と、前記第2のビデオデータパケット内にカプセル化された異なる領域の符号化されたストリームの異なる重要性とに従って、前記第2のビデオデータパケットに対する前記スケジューリング処理を実行するステップ
を含む、ビデオ伝送のための方法。
【請求項2】
前記第2のビデオデータパケットが、それぞれの領域の符号化されたストリームを前記サーバによってそれぞれビデオデータパケット内にカプセル化することによって取得されたビデオデータパケットセットであり、異なる重要性を有する領域の前記符号化されたストリームが、異なる符号化モードに従って、ビデオ画像内の異なる重要性を有する前記領域内のデータを符号化することによって取得され、
前記第1のフィードバック情報に従って、前記スケジューリング処理を実行する前記ステップの前に、
前記基地局によって、前記第2のビデオデータパケット内の異なる重要性を有する前記領域の前記符号化されたストリームを読み取るステップと、
前記基地局によって、異なる重要性を有する前記領域の前記符号化されたストリームを前記第2のビデオデータパケット内にカプセル化することによって取得されたビデオデータパケットのそれぞれを異なるバッファ内に記憶するステップ、または異なる重要性を有する前記領域の前記符号化されたストリームをカプセル化することによって取得された前記ビデオデータパケットのそれぞれに関して、異なる無線ベアラ(RB)を構成するステップと
をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記第1のフィードバック情報が、相対的時間遅延、パケット損失率、平均スループット、およびプレイアウトバッファのデータ量を含むパラメータのうちの少なくとも1つを含み、
前記第1のフィードバック情報に従って、前記スケジューリング処理を実行する前記ステップが、
前記第1のフィードバック情報を第2のフィードバック情報と比較するステップであって、前記第2のフィードバック情報が、前記第1のビデオデータパケットの前のビデオデータパケットセットに関するフィードバック情報である、ステップ
を含み、
比較する前記ステップの結果が、以下の状況、すなわち、前記相対的時間遅延がより短くなること、前記パケット損失率がより低くなること、前記平均スループットが高まること、および前記プレイアウトバッファの前記データ量が増大することのうちの少なくとも1つを含む場合、以下の様式、すなわち、最も重要性が低い領域内のデータの符号化されたストリームをカプセル化することによって取得されたビデオデータパケットのスケジューリング優先順位を上げること、前記第2のビデオデータパケットを廃棄しないこと、および前記ユーザ装置のスケジューリング優先順位を下げることのうちの少なくとも1つに従って、前記スケジューリング処理が実行され、
比較する前記ステップの結果が、以下の状況、すなわち、前記相対的時間遅延がより長くなること、前記パケット損失率がより高くなること、前記平均スループットが下がること、および前記プレイアウトバッファの前記データ量が減少することのうちの少なくとも1つを含む場合、以下の様式、すなわち、最も重要性が低い前記領域内の前記データの前記符号化されたストリームをカプセル化することによって取得された前記ビデオデータパケットを廃棄すること、前記最も重要性が低い前記領域内の前記データの前記符号化されたストリームをカプセル化することによって取得された前記ビデオデータパケットの前記スケジューリング優先順位を下げること、最も重要な領域内のデータの符号化されたストリームをカプセル化することによって取得されたビデオデータパケットのスケジューリング優先順位を上げること、および前記ユーザ装置の前記スケジューリング優先順位を上げることのうちの少なくとも1つに従って、前記スケジューリング処理が実行される、請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
前記第1のフィードバック情報が、前記ユーザ装置の受信バッファのデータ量を含み、
前記第1のフィードバック情報に従って、前記スケジューリング処理を実行する前記ステップが、
前記受信バッファの前記データ量が所定の第1の最低保護しきい値以下である場合、前記ユーザ装置のスケジューリング優先順位を上げるステップ、および/もしくは最も重要性が低い領域内のデータの符号化されたストリームをカプセル化することによって取得されたビデオデータパケットを廃棄するステップ、
ならびに/または、
前記受信バッファの前記データ量が所定の第1の最高保護しきい値以上である場合、前記ユーザ装置の前記スケジューリング優先順位を下げるステップ
を含む、請求項1または2に記載の方法。
【請求項5】
前記基地局によって、前記ユーザ装置によって送信されたビデオアプリケーション状況情報を受信するステップと、
前記ビデオアプリケーション状況情報がオフである場合、前記基地局によって、前記スケジューリング処理と、前記ユーザ装置に関する後続のビデオデータパケットの送信とを停止するか、または、前記サーバが前記ユーザ装置に関する前記後続のビデオデータパケットの前記送信を停止するように、前記基地局によって、停止通知を前記サーバに送信し、
前記ビデオアプリケーション状況情報が停止または一時停止である場合、前記基地局によって、前記スケジューリング処理と、前記ユーザ装置に関する前記後続のビデオデータパケットの前記送信とを一時停止するか、または、前記サーバが前記ユーザ装置に関する前記後続のビデオデータパケットの前記送信を一時停止するように、前記基地局によって一時停止通知を前記サーバに送信し、
前記ビデオアプリケーション状況情報がバッファである場合、前記基地局によって、前記スケジューリング処理と、前記ユーザ装置に関する前記後続のビデオデータパケットの前記送信とを続けるステップと
をさらに含む、請求項1または2に記載の方法。
【請求項6】
基地局であって、
サーバによって送信された第2のビデオデータパケットと、ユーザ装置によって送信された第1のビデオデータパケットに関する第1のフィードバック情報とを受信するように構成された第1の受信ユニットであって、前記第2のビデオデータパケットが現在のビデオデータパケットセットであり、前記第1のビデオデータパケットが前記第2のビデオデータパケットの前のビデオデータパケットセットであり、前記前のビデオデータパケットセットが、前記サーバから受信されて、前記基地局によって前記ユーザ装置に転送される、第1の受信ユニットと、
前記第1の受信ユニットによって受信された前記第1のフィードバック情報に従って、スケジューリング処理を実行するように構成された第1の処理ユニットと、
前記第1の処理ユニットが前記スケジューリング処理を実行した後で、前記スケジューリング処理の結果に応じて、前記第2のビデオデータパケットを前記ユーザ装置に送信するように構成された第1の送信ユニットと
を含み、
前記第1の処理ユニットが、前記第1のフィードバック情報と、前記第2のビデオデータパケット内のカプセル化された異なる領域の符号化されたストリームの異なる重要性とに従って、前記第2のビデオデータパケットに対する前記スケジューリング処理を実行する基地局。
【請求項7】
前記第1の受信ユニットによって受信された前記第2のビデオデータパケットが、それぞれの領域の符号化されたストリームを前記サーバによってそれぞれビデオデータパケット内にカプセル化することによって取得されたビデオデータパケットセットであり、異なる重要性を有する領域の前記符号化されたストリームが、異なる符号化モードに従って、ビデオ画像内の異なる重要性を有する前記領域内のデータを符号化することによって取得され、
前記ユーザ装置によって送信され、前記第1の受信ユニットによって受信された、前記第1のビデオデータパケットに関する前記第1のフィードバック情報が、相対的時間遅延、パケット損失率、平均スループット、およびプレイアウトバッファのデータ量を含むパラメータのうちの少なくとも1つを含む場合、
前記第1の処理ユニットが、詳細には、前記第1のフィードバック情報を第2のフィードバック情報と比較するように構成され、前記比較することの結果が、以下の状況、すなわち、前記相対的時間遅延がより短くなること、前記パケット損失率がより低くなること、前記平均スループットが高まること、および前記プレイアウトバッファの前記データ量が増大することのうちの少なくとも1つを含む場合、以下の様式、すなわち、最も重要性が低い領域内のデータの符号化されたストリームをカプセル化することによって取得されたビデオデータパケットのスケジューリング優先順位を上げること、前記第2のビデオデータパケットを廃棄しないこと、および前記ユーザ装置のスケジューリング優先順位を下げることのうちの少なくとも1つに従って、前記スケジューリング処理が実行され、前記比較することの結果が、以下の状況、すなわち、前記相対的時間遅延がより長くなること、前記パケット損失率がより高くなること、前記平均スループットが下がること、および前記プレイアウトバッファの前記データ量が減少することのうちの少なくとも1つを含む場合、以下の様式、すなわち、最も重要性が低い前記領域内の前記データの前記符号化されたストリームをカプセル化することによって取得された前記ビデオデータパケットを廃棄すること、前記最も重要性が低い前記領域内の前記データの前記符号化されたストリームをカプセル化することによって取得された前記ビデオデータパケットの前記スケジューリング優先順位を下げること、最も重要な領域内のデータの符号化されたストリームをカプセル化することによって取得されたビデオデータパケットのスケジューリング優先順位を上げること、および前記ユーザ装置の前記スケジューリング優先順位を上げることのうちの少なくとも1つに従って、前記スケジューリング処理が実行され、前記第2のフィードバック情報が、前記第1のビデオデータパケットの前のビデオデータパケットセットに関するフィードバック情報であり、
前記第1のフィードバック情報が前記ユーザ装置の受信バッファのデータ量を含む場合、
前記第1の処理ユニットが、詳細には、前記受信バッファの前記データ量が所定の第1の最低保護しきい値以下であるとき、前記ユーザ装置の前記スケジューリング優先順位を上げる、および/もしくは、最も重要性が低い前記領域内の前記データの前記符号化されたストリームをカプセル化することによって取得された前記ビデオデータパケットを廃棄するように構成され、かつ/または、前記第1の処理ユニットが、詳細には、前記受信バッファの前記データ量が所定の第1の最高保護しきい値以上であるとき、前記ユーザ装置の前記スケジューリング優先順位を下げるように構成される、請求項6に記載の基地局。
【請求項8】
前記第1の処理ユニットが、
前記第1の受信ユニットが前記第2のビデオデータパケットを受信した後で、前記第2のビデオデータパケット内の異なる重要性を有する前記領域の前記符号化されたストリームを読み取ることと、
異なる重要性を有する前記領域の前記符号化されたストリームを前記第2のビデオデータパケット内にカプセル化することによって取得されたビデオデータパケットのそれぞれを異なるバッファ内に記憶すること、または、異なる重要性を有する前記領域の前記符号化されたストリームをカプセル化することによって取得された前記ビデオデータパケットのそれぞれに関して、異なる無線ベアラ(RB)を構成することと
を行うようにさらに構成された、請求項7に記載の基地局。
【請求項9】
前記第1の受信ユニットが、前記ユーザ装置によって送信されたビデオアプリケーション状況情報を受信するようにやはり構成され、
前記第1の処理ユニットが、
前記第1の受信ユニットによって受信された前記ビデオアプリケーション状況情報がオフであるとき、前記スケジューリング処理と、前記ユーザ装置に関する後続のビデオデータパケットの送信とを停止するか、または、前記サーバが前記ユーザ装置に関する前記後続のビデオデータパケットの前記送信を停止するように、停止通知を前記サーバに送信し、前記ビデオアプリケーション状況情報が停止もしくは一時停止であるとき、前記スケジューリング処理と、前記ユーザ装置に関する前記後続のビデオデータパケットの前記送信とを一時停止するか、または、前記サーバが前記ユーザ装置に関する前記後続のビデオデータパケットの前記送信を一時停止するように、一時停止通知を前記サーバに送信し、前記ビデオアプリケーション状況情報がバッファであるとき、前記スケジューリング処理と、前記ユーザ装置に関する前記後続のビデオデータパケットの前記送信とを続けるようにさらに構成された、請求項6から8のいずれか一項に記載の基地局。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれている、2011年12月14日出願した、「METHOD AND DEVICE FOR VIEDO TRANSMISSION」という表題の中国特許出願第201110418170.8号の優先権を主張するものである。
【0002】
本発明は、通信の分野に関し、詳細には、ビデオ伝送のための方法およびデバイスに関する。
【背景技術】
【0003】
現在、移動体通信ネットワークに基づくマルチメディアサービスの応用は、ビデオ会議、ビデオ監視、および遠隔医療(tele-medicine)など、ますます広範囲になっている。ワイヤレスネットワークリソースを効果的に利用して、ビデオアプリケーションのリアルタイム性能を改善するために、ビデオ伝送は、チャネル品質の変化に応じて、それに対応して調整される必要がある。
【0004】
一般に、ユーザ装置およびサーバは、ビデオデータパケットを互いに送信することができる。サーバは、ユーザ装置のフィードバック情報を受信することによって、ビデオ伝送を調整し、使用されるフィードバック時間は比較的長く、したがって、サーバがビデオ伝送を時間内に調整できない原因となり、これはリソースの過小利用またはデータ損失を容易に引き起こしうる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の実施形態は、フィードバック時間を削減し、それにより、リソースを十分に使用する目的またはデータ損失を削減する目的を実現することができる、ビデオ伝送のための方法およびデバイスを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の目的を達成するために、本発明の実施形態は、以下の技術的解決策を採用する。
【0007】
基地局によって、サーバによって送信された第2のビデオデータパケットを受信するステップであって、第2のビデオデータパケットが、サーバによって送信された現在のビデオデータパケットセットである、ステップと、
【0008】
基地局によって、ユーザ装置によって送信された第1のビデオデータパケットに関する第1のフィードバック情報を受信して、第1のフィードバック情報に従って、スケジューリング処理(scheduling process)を実行するステップであって、第1のビデオデータパケットが、第2のビデオデータパケットの前のビデオデータパケットセットであり、前のビデオデータパケットセットが、サーバから受信されて、基地局によってユーザ装置に転送される、ステップと、
【0009】
スケジューリング処理の後に、スケジューリング処理の結果に応じて、第2のビデオデータパケットをユーザ装置に送信するステップと
【0010】
を含む、ビデオ伝送のための方法。
【0011】
サーバによって送信された第2のビデオデータパケットと、ユーザ装置によって送信された第1のビデオデータパケットに関する第1のフィードバック情報とを受信するように構成された第1の受信ユニットであって、第2のビデオデータパケットが現在のビデオデータパケットセットであり、第1のビデオデータパケットが第2のビデオデータパケットの前のビデオデータパケットセットであり、前のビデオデータパケットセットが、サーバから受信されて、基地局によってユーザ装置に転送される、第1の受信ユニットと、
【0012】
第1の受信ユニットによって受信された第1のフィードバック情報に従って、スケジューリング処理を実行するように構成された第1の処理ユニットと、
【0013】
第1の処理ユニットがスケジューリング処理を実行した後で、スケジューリング処理の結果に応じて、第2のビデオデータパケットをユーザ装置に送信するように構成された第1の送信ユニットと、
【0014】
を含む基地局。
【0015】
基地局によって、ユーザ装置によって送信された第3のフィードバック情報を受信するステップであって、第3のフィードバック情報が、ユーザ装置のそれぞれの送信バッファ内のビデオデータパケットの量である、ステップと、
【0016】
基地局によって、第3のフィードバック情報に従って、ユーザ装置の送信バッファ内のビデオデータパケットに対してスケジューリング処理を実行するステップと、
【0017】
基地局によって、ユーザ装置によって送信された、スケジューリング処理されたビデオデータパケットを受信して、スケジューリング処理されたビデオデータパケットをサーバに送信するステップと
【0018】
を含む、ビデオ伝送のための方法。
【0019】
ユーザ装置によって送信された第3のフィードバック情報を受信するように構成された第1のトランシーバユニットであって、第3のフィードバック情報が、ユーザ装置のそれぞれの送信バッファ内のビデオデータパケットの量である、第1のトランシーバユニットと、
【0020】
第1のトランシーバユニットによって受信された第3のフィードバック情報に従って、ユーザ装置の送信バッファ内のビデオデータパケットに対してスケジューリング処理を実行するように構成された第2の処理ユニットとを含む基地局であって、
【0021】
第1のトランシーバユニットが、ユーザ装置によって送信された、スケジューリング処理されたビデオデータパケットを受信して、スケジューリング処理されたビデオデータパケットをサーバに送信するようにさらに構成される
【0022】
基地局。
【0023】
基地局によって、ワイヤレスネットワーク状態を検出して、ユーザ装置がネットワーク状態情報をサーバにフィードバックするように、ネットワーク状態情報をユーザ装置に送信するステップと、
【0024】
基地局によって、ネットワーク状態情報に従って、符号化によってサーバによって取得されたビデオデータパケットを受信するステップと、
【0025】
基地局によって、ビデオデータパケットをユーザ装置に送信するステップと
【0026】
を含む、ビデオ伝送のための方法。
【0027】
ユーザ装置によって、基地局によって送信されたネットワーク状態情報を受信して、サーバがネットワーク状態情報に従って、符号化によってビデオデータパケットを取得するように、ネットワーク状態情報をサーバにフィードバックするステップと、
【0028】
ユーザ装置によって、基地局によって転送されたビデオデータパケットを受信するステップと
【0029】
を含む、ビデオ伝送のための方法。
【0030】
サーバによって、ユーザ装置によってフィードバックされたネットワーク状態情報を受信するステップと、
【0031】
サーバによって、ネットワーク状態情報に従って、符号化レベルを調整して、調整された符号化レベルに従って、ビデオデータを符号化して、符号化されたデータをビデオデータパケット内にカプセル化するステップと、
【0032】
基地局がビデオデータパケットをユーザ装置に転送するように、サーバによって、ビデオデータパケットを基地局に送信するステップと
【0033】
を含む、ビデオ伝送のための方法。
【0034】
ワイヤレスネットワーク状態を検出して、ユーザ装置がネットワーク状態情報をサーバにフィードバックするように、ネットワーク状態情報をユーザ装置に送信するように構成された検出ユニットと、
【0035】
検出ユニットがネットワーク状態情報を検出した後で、ネットワーク状態情報に従って、符号化によってサーバによって取得されたビデオデータパケットを受信するように構成された第5の受信ユニットと、
【0036】
第5の受信ユニットによって受信されたビデオデータパケットをユーザ装置に送信するように構成された第1の送信ユニットと
【0037】
を含む基地局。
【0038】
基地局によって送信されたネットワーク状態情報を受信するように構成された第6の受信ユニットと、
【0039】
サーバが、ネットワーク状態情報に従って、符号化によって、ビデオデータパケットを取得するように、第6の受信ユニットによって受信されたネットワーク状態情報をサーバにフィードバックするように構成されたフィードバックユニットと
を含むユーザ装置であって、
【0040】
第6の受信ユニットが、基地局によって転送されたビデオデータパケットを受信するようにさらに構成された
【0041】
ユーザ装置。
【0042】
ユーザ装置によってフィードバックされたネットワーク状態情報を受信するように構成された第8の受信ユニットと、
【0043】
第8の受信ユニットによって受信されたネットワーク状態情報に従って、符号化レベルを調整して、調整された符号化レベルに応じて、ビデオデータを符号化して、符号化されたデータをビデオデータパケット内にカプセル化するように構成された符号化およびカプセル化ユニットと、
【0044】
基地局がビデオデータパケットをユーザ装置に転送するように、符号化およびカプセル化ユニットによってカプセル化されたビデオデータパケットを基地局に送信するように構成された第2の送信ユニットと
【0045】
を含むサーバ。
【0046】
本発明の実施形態は、ビデオ伝送のための方法およびデバイスを提供し、基地局は、サーバによって送信された第2のビデオデータパケットと、ユーザ装置によって送信された第1のビデオデータパケットに関する第1のフィードバック情報とを受信して、第1のフィードバック情報に従って、スケジューリング処理を実行して、スケジューリング処理の後、スケジューリング処理の結果に応じて、第2のビデオデータパケットをユーザ装置に送信し、したがって、基地局はフィードバック情報をサーバに再度送信する必要がなく、それによって、フィードバック時間を削減し、すなわち、基地局は、フィードバック情報を時間内に利用することによって、スケジューリング処理を実行することができ、したがって、リソースを十分に使用することができるか、またはデータ損失を削減することができ、ビデオ伝送のリアルタイム性能が改善されて、エアインターフェースリソースが十分に使用され、これにより、システム性能が改善される。加えて、基地局は、ユーザ装置によって送信された第3のフィードバック情報を受信して、第3のフィードバック情報に従って、ユーザ装置の送信バッファ内のビデオデータパケットに対してスケジューリング処理を実行し、次いで、スケジューリング処理されたビデオデータパケットを受信して、スケジューリング処理されたビデオデータパケットをサーバに送信し、したがって、基地局はフィードバック情報をサーバに再度送信する必要がなく、それによって、フィードバック時間を削減し、すなわち、基地局はフィードバック情報を時間内に利用することによって、スケジューリング処理を実行することができ、したがって、リソースを十分に使用することができるか、またはデータ損失を削減することができ、ビデオ伝送のリアルタイム性能が改善され、エアインターフェースリソースが十分に使用され、これにより、システム性能が改善される。加えて、基地局は、ワイヤレスネットワーク状態を検出して、ユーザ装置がネットワーク状態情報をサーバにフィードバックするように、ネットワーク状態情報をユーザ装置に送信し、サーバは受信されたネットワーク状態情報に従って符号化レベルを調整して、調整された符号化レベルに従ってビデオデータを符号化して、符号化されたデータをビデオデータパケット内にカプセル化して、基地局が処理されたビデオデータパケットをユーザ装置に転送するように、処理されたビデオデータパケットを基地局に送信し、すなわち、ネットワーク状態情報は基地局によって検出され、これはフィードバック情報がユーザ装置によって検出されるよりもより迅速であり、それによって、フィードバック時間を削減し、すなわち、サーバは、ネットワーク状態情報を時間内に利用することによって、スケジューリング処理を実行することができ、したがって、リソースを十分に使用することができるか、またはデータ損失を削減することができ、ビデオ伝送のリアルタイム性能が改善されて、エアインターフェースリソースが十分使用され、これにより、システム性能が改善される。
【0047】
本発明の実施形態の技術的解決策または先行技術の技術的解決策をより明瞭にするために、本発明の実施形態の説明または先行技術で使用される添付の図面が以下で手短に説明される。明らかに、説明される図面は本発明の単にいくつかの実施形態である。当業者は、創造的な取組みなしに、これらの図面に基づいて他の図面を取得することができる。
【図面の簡単な説明】
【0048】
図1】本発明の実施形態1による、ビデオ伝送のための方法の概略流れ図である。
図2】本発明の実施形態1による基地局の構造ブロック図である。
図3】本発明の実施形態2による、ビデオ伝送のための方法の概略流れ図である。
図4】本発明の実施形態2による基地局の構造ブロック図である。
図5】本発明の実施形態3による、ビデオ伝送のための方法の概略流れ図である。
図6】本発明の実施形態3による基地局の構造ブロック図である。
図7】本発明の実施形態3によるユーザ装置の構造ブロック図である。
図8】本発明の実施形態3によるサーバの構造ブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0049】
本発明の実施形態の添付の図面を参照して、本発明の実施形態の技術的解決策が以下で明瞭かつ完全に説明される。明らかに、説明される実施形態は、本発明のすべての実施形態ではなく、本発明の実施形態の単なる一部である。いかなる創造的取組みも伴わずに、本発明の実施形態に基づいて当業者によって取得されるすべての他の実施形態は、本発明の保護範囲に該当すべきである。
【0050】
実施形態1
【0051】
本発明の実施形態は、サーバによって、ビデオデータパケットをユーザ装置に送信する、ビデオ伝送のための方法を提供する。図1に示されるように、この方法は以下のステップを含む。
【0052】
101、基地局によって、サーバによって送信された第2のビデオデータパケットを受信するステップ。
【0053】
第2のビデオデータパケットは、それぞれの領域の符号化されたストリームをサーバによってそれぞれビデオデータパケット内にカプセル化することによって取得されたビデオデータパケットセットであってよく、異なる重要性を有する領域の符号化されたストリームは、異なる符号化モードに従って、ビデオ画像内の異なる重要性を有する領域内のデータを符号化することによって取得される。第2のビデオデータパケットは、単一フレームビデオ画像またはマルチフレームビデオ画像のビデオデータパケットを含むことが可能であり、異なる重要性を有する領域の符号化されたストリームは、異なる符号化モードに従って、ビデオ画像のそれぞれのフレーム内の異なる重要性を有する領域内のデータを符号化することによって取得され、次いで、それぞれの領域の符号化されたストリームはそれぞれビデオデータパケット内にカプセル化され、したがって、第2のビデオデータパケット内の異なる重要性を有する領域のそれぞれは、1つまたは複数のビデオデータパケットを有する。
【0054】
詳細には、符号化処理の間、画像の最終的な観察者は異なる領域に関して異なる視覚感度を有する人間の目であるため、これにより、人間の目の異なる視覚感度に応じて、ビデオ画像のデータを異なる重要性を有する領域内のデータに分割することができ、次いで、異なる重要性を有する領域内のデータは別々に符号化され、それによって、異なる重要性を有する領域に対応する、複数の符号化されたストリームが取得される。詳細には、異なる重要性を有する領域は、異なる符号化タイプを用いることが可能であり、例えば、最も重要な領域は最高品質を有する符号化タイプを用い、最も重要性が低い領域は最低品質を有する符号化タイプを用い、異なる重要性を有する領域は、同じ符号化タイプを用いて、異なる符号化率を適用することがやはり可能であり、例えば、最も重要な領域は最高符号化率を用い、最も重要性が低い領域は最低符号化率を用い、異なる重要性を有する領域は、階層的符号化方法を用いることがやはり可能であり、例えば、最も重要性が低い領域は、一層符号化、すなわち、基層だけを用い、二番目に重要な領域は、二層符号化を用いる、すなわち基層と第1の強化層とを含み、最も重要な領域は、三層符号化を用いる、すなわち基層と、第1の強化層と、第2の強化層とを含む。本明細書では、人間の目の異なる視覚感度に応じて、ビデオ画像のデータを2つ以上の領域のデータに分割することができるが、これに限定されない。
【0055】
第2のビデオデータパケットは、1つまたは複数のデータベアラ/接続を用いて送信される。すなわち、第2のビデオデータパケットを1つのベアラ/接続を介して基地局に送信することが可能であり、複数のベアラ/接続を介して基地局に送信することも可能である。複数のベアラ/接続を介して、第2のビデオデータパケット内でビデオデータパケットを受信した後で、基地局は、異なるベアラ/接続に応じて、異なる記憶領域内に第2のビデオデータパケットを記憶することになる。そのような送信方法は、先行技術に属し、当業者が明瞭に理解可能であり、本明細書で繰り返されない。
【0056】
102、基地局によって、ユーザ装置によって送信された第1のビデオデータパケットに関する第1のフィードバック情報を受信するステップ。
【0057】
第1のビデオデータパケットは、第2のビデオデータパケットの前のビデオデータパケットセットであり、第2のビデオデータパケットは、サーバによって送信された現在のビデオデータパケットセットであり、前のビデオデータパケットセットまたは現在のビデオデータパケットセットは、サーバから受信されて、基地局によってユーザ装置に転送される。ビデオデータパケットセットは、本明細書で、ユーザ装置によって送信され、基地局によって受信された2つのフィードバック情報同士の間の一連のビデオデータパケット、または前の期間の間にサーバによって基地局に送信された一連のビデオデータパケットを指し、現在のビデオデータパケットセットは、サーバによって現在送信されているか、または基地局の送信に関してスケジューリングを待っている一連のビデオデータパケットである。第1のビデオデータパケットは、フィードバック情報が周期的に送信されるときの、第1のフィードバック情報と前のフィードバック情報との間の一連のビデオデータパケットであるか、またはフィードバック情報が事象ベースで送信されるときの、前の期間の間にサーバによって基地局に送信された一連のビデオデータパケットである。
【0058】
基地局によって送信された第1のビデオデータパケットを受信した後で、ユーザ装置は、第1のビデオデータパケットに基づいて、そのユーザ装置自体の上での受信を検出することになり、そのユーザ装置自体の上での受信を表すパラメータを第1のフィードバック情報の様式で基地局に送信することになる。詳細には、第1のフィードバック情報の様式は、PDCP(Packet Data Convergence Protocol、パケットデータコンバージェンスプロトコル)状況報告、RLC(Radio Link Control、無線リンク制御)状況報告、MAC CE(Media Access Control、Control Elements、媒体アクセス制御、制御要素)、RRC(Radio Resource Control、無線リソース制御)メッセージなどの様式であってよく、新しいIE(Information Element、情報要素)が追加される既存のメッセージを使用することが可能であり、新しいメッセージを使用することも可能である。
【0059】
第1のフィードバック情報は、相対的時間遅延、パケット損失率、平均スループット、およびユーザ装置の受信バッファまたはプレイアウトバッファ(play-out buffer)のデータ量を含むパラメータのうちの少なくとも1つを含むことが可能である。相対的時間遅延は、前に到着しているあるフレームのビデオデータパケットに関して後に到着しているビデオデータパケットの相対的時間遅延を指す。パケット損失率は、ビデオデータパケットがユーザ装置の受信バッファにあまりにも遅く到着し、これにより復号することができないことにより、ユーザ装置によって廃棄されるビデオデータパケットであってよく、送信処理の間のパケット損失と、あまりにも遅く到着することにより、ユーザ装置によって廃棄されるパケットとを含めて、ユーザ装置によって検出された総パケット損失率であってもよい。平均スループットは、測定時間の間に、ユーザ装置によって測定されたビデオデータパケットの平均スループットである。ユーザ装置の受信バッファまたはプレイアウトバッファのデータ量は、ユーザ装置の受信バッファまたはプレイアウトバッファのビデオデータパケットの量である。
【0060】
103、基地局によって、第1のフィードバック情報に従って、スケジューリング処理を実行するステップ。
【0061】
あるいは、第1のフィードバック情報に従ってスケジューリング処理を実行する前に、基地局はステップS1をさらに実行することができる。
【0062】
S1、基地局によって、第2のビデオデータパケット内の異なる重要性を有する領域の符号化されたストリームを読み取るステップ。
【0063】
詳細には、基地局は、ビデオデータパケットに対応する符号化されたストリームを区別するために、DPI(Deep Packet Interpretation、ディープパケット解釈)技法を採用することによって、第2のビデオデータパケットを読み取ることができる
【0064】
さらに、異なる領域の符号化されたストリームに対応するビデオデータパケットに対してそれぞれスケジューリング処理を実行するために、基地局はステップS21またはS22を使用することができる。
【0065】
S21、基地局によって、異なる重要性を有する領域の符号化されたストリームを第2のビデオデータパケット内にカプセル化することによって取得されたビデオデータパケットをそれぞれ異なるバッファ内に記憶するステップ。
【0066】
第2のビデオデータパケット内のそれぞれのビデオデータパケットに対応する符号化されたストリームを認識した後で、基地局が異なる重要性を有する領域の符号化されたストリームに対応するビデオデータパケットに対してそれぞれスケジューリング処理を実行するように、基地局はそれらのビデオデータパケットをその重要性を有する領域の符号化されたストリームに対応するバッファ内に記憶することができる。異なる重要性を有する領域の符号化されたストリームに対応するビデオデータパケットは、異なるスケジューリング優先順位を有する。
【0067】
S22、異なる重要性を有する領域の符号化されたストリームをカプセル化することによって取得されたビデオデータパケットに関してそれぞれ異なる無線ベアラ(RB)を基地局によって構成するステップ。
【0068】
異なるRBは異なるスケジューリング優先順位を有する。RBのそれぞれは、1つのPDCPエンティティおよび1つのRLCエンティティに対応し、すなわち、複数のRBは同じビデオサービスに対応する。基地局は、専用メッセージを介して、ユーザ装置に関する新しいRBを構成する。専用メッセージは、RRC Connection Reconfiguration message (RRC接続再構成メッセージ)であってよく、新しいRRCメッセージであってもよい。基地局によって送信された専用メッセージ内で新しいRB構成を受信した後で、ユーザ装置はその構成メッセージを適用する。受信された異なるビデオデータパケットは、対応する受信バッファ内または対応するPDCP/RLCエンティティ内に記憶される。
【0069】
第1のフィードバック情報が、相対的時間遅延、パケット損失率、当初のプレイアウト時間遅延、平均スループット、およびユーザ装置の受信バッファまたはプレイアウトバッファのデータ量うちの少なくとも1つを含むことが可能である場合、基地局によって、フィードバック情報に従って、スケジューリング処理を実行するステップは、詳細には以下を含む。
【0070】
基地局によって、第1のフィードバック情報を第2のフィードバック情報と比較するステップであって、第2のフィードバック情報が、第1のビデオデータパケットの前のビデオデータパケットセットに関するフィードバック情報である、ステップ。
【0071】
フィードバック結果が、受信の品質が悪化すること、すなわち、比較の結果が、以下の状況、すなわち、相対的時間遅延がより長くなること、パケット損失率がより高くなること、平均スループットが下がること、およびプレイアウトバッファのデータ量が減少することのうちの少なくとも1つを含む場合、以下の様式、すなわち、最も重要性が低い領域内のデータの符号化されたストリームをカプセル化することによって取得されたビデオデータパケットを廃棄すること、最も重要性が低い領域内のデータの符号化されたストリームをカプセル化することによって取得されたビデオデータパケットのスケジューリング優先順位を下げること、最も重要な領域内のデータの符号化されたストリームをカプセル化することによって取得されたビデオデータパケットのスケジューリング優先順位を上げること、およびユーザ装置のスケジューリング優先順位を上げることのうちの少なくとも1つに従って、スケジューリング処理が実行される。一方で、基地局は、異なる符号化されたストリームを処理する現在の戦略を記録する必要がある。基地局が現在の戦略を調整および適用した後で、ユーザ装置のフィードバック結果が、ビデオの品質が依然として悪化することであることが分かった場合、基地局は、その戦略をさらに調整すること、例えば、2つ以上の最も重要性が低い領域の符号化されたストリームに対応するビデオデータパケットを廃棄することができ、最も重要な領域の符号化されたストリームに対応するビデオデータパケットだけが残るまで、そのような処理を繰り返し実行することができる。逆に、フィードバック結果が、受信品質がより良好になること、すなわち、比較の結果が、以下の状況、すなわち、相対的時間遅延がより短くなること、パケット損失率がより低くなること、平均スループットが高まること、およびプレイアウトバッファのデータ量が増大することのうちの少なくとも1つを含む場合、以下の様式、すなわち、最も重要性が低い領域のデータの符号化されたストリームをカプセル化することによって取得されたビデオデータパケットのスケジューリング優先順位を上げること、第2のビデオデータパケットを廃棄しないこと、およびユーザ装置のスケジューリング優先順位を下げることのうちの少なくとも1つに従って、スケジューリング処理が実行される。
【0072】
あるいは、第1のフィードバック情報がユーザ装置の受信バッファのデータ量を含む場合、基地局によって、第1のフィードバック情報に従って、スケジューリング処理を実行するステップは、以下を含む。
【0073】
受信バッファのデータ量が所定の第1の最低保護しきい値以下である場合、ユーザ装置のスケジューリング優先順位を上げる、および/もしくは、最も重要性が低い領域内のデータの符号化されたストリームをカプセル化することによって取得されたビデオデータパケットを廃棄する、ならびに/または、受信バッファのデータ量が所定の第1の最高保護しきい値以上である場合、ユーザ装置のスケジューリング優先順位を下げる。一方で、基地局が、次のフィードバック情報を受信するとき、現在の調整された戦略に基づいてさらなる調整を行うことができるように、基地局は現在の調整戦略を記録する必要がある。例えば、基地局によって受信されたフィードバック情報内の受信バッファのデータ量が第1の最高保護しきい値以上である場合、基地局は、ユーザ装置のスケジューリング優先順位を下げ、基地局によって受信された次のフィードバック情報内の受信バッファのデータ量が依然として第1の最高保護しきい値以上である場合、基地局は、前回下げたユーザ装置のスケジューリング優先順位に基づいて、ユーザ装置のスケジューリング優先順位を再度下げる。
【0074】
第1の最低保護しきい値および第1の最高保護しきい値は、プロトコルのデフォルト構成であってよく、すなわち、基地局内でプリセットされてよく、サーバによって基地局に送信されることも可能であり、ユーザ装置によって基地局に報告されることがさらに可能であり、ユーザ装置によって第1の最低保護しきい値を報告するためのメッセージはMAC CEであってよく、RRCメッセージであってもよく、新しいIEが追加される既存のメッセージであってよく、新しいメッセージであってもよい。第1の最低保護しきい値および第1の最高保護しきい値は異なる値をとる。
【0075】
104、スケジューリング処理の後で、第2のビデオデータパケットをユーザ装置に送信するステップ。
【0076】
ユーザ装置または第2のビデオデータパケットに対してスケジューリング処理を実行した後で、基地局は、スケジューリング処理の結果に応じて、第2のビデオデータパケットをユーザ装置に送信することになる。
【0077】
すべての前述のステップ101〜104を連続ループの形で実行することが可能であるが、サーバが基地局を介して第1のビデオデータパケットセットをユーザ装置に送信するとき、そのユーザ装置はビデオデータパケットをまだ受信していないため、ユーザ装置はフィードバック情報を基地局に送信せず、したがって、基地局は第1のビデオデータパケットセットに対してスケジューリング処理を実行する必要がなく、第1のビデオデータパケットセットをユーザ装置に透過的に直接送信することに留意されたい。
【0078】
さらに、ステップ101〜104を実行する処理の間、基地局は、任意の時点でビデオアプリケーション状況情報を受信することになり、ビデオアプリケーション状況情報は、任意の時点でユーザ装置によって基地局に送信される。ビデオアプリケーション状況情報がオフである場合、基地局はスケジューリング処理と、ユーザ装置に関する後続のビデオデータパケットの送信とを停止するか、またはサーバがユーザ装置に関する後続のビデオデータパケットの送信を停止するように、基地局は停止通知をサーバに送信し、ビデオアプリケーション状況情報が停止または一時停止である場合、基地局は、スケジューリング処理と、ユーザ装置に関する後続のビデオデータパケットの送信とを一時停止するか、またはサーバがユーザ装置に関する後続のビデオデータパケットの送信を一時停止するように、基地局は一時停止通知をサーバに送信し、ビデオアプリケーション状況情報がバッファである場合、基地局は、スケジューリング処理と、ユーザ装置に関する後続のビデオデータパケットの送信とを続ける。
【0079】
本発明の実施形態は、図2に示されるように、第1の受信ユニット201と、第1の処理ユニット202と、第1の送信ユニット203とを含む基地局をやはり提供する。
【0080】
第1の受信ユニット201は、サーバによって送信された第2のビデオデータパケットと、ユーザ装置によって送信された第1のビデオデータパケットに関する第1のフィードバック情報とを受信するように構成される。
【0081】
第1の受信ユニット201によって受信された第2のビデオデータパケットは、現在のビデオデータパケットセットであり、第1のビデオデータパケットは、第2のビデオデータパケットの前のビデオデータパケットセットであり、前のビデオデータパケットセットは、サーバから受信されて、基地局によってユーザ装置に転送される。ビデオデータパケットセットは、本明細書で、ユーザ装置によって送信され、基地局によって受信された2つのフィードバック情報同士の間の一連のビデオデータパケット、または前の期間の間にサーバによって基地局に送信された一連のビデオデータパケットを指し、現在のビデオデータパケットセットは、サーバによって現在送信されているか、または基地局の送信に関してスケジューリングを待っている一連のビデオデータパケットである。第1のビデオデータパケットは、フィードバック情報が周期的に送信されるときの、第1のフィードバック情報と前のフィードバック情報との間の一連のビデオデータパケットであるか、またはフィードバック情報が事象ベースで送信されるときの、前の期間の間にサーバによって基地局に送信された一連のビデオデータパケットである。
【0082】
第1の受信ユニット201によって受信された第2のビデオデータパケットは、それぞれの領域の符号化されたストリームをサーバによってそれぞれビデオデータパケット内にカプセル化することによって取得されたビデオデータパケットセットであってよく、異なる重要性を有する領域の符号化されたストリームは、異なる符号化モードに従って、ビデオ画像内の異なる重要性を有する領域内のデータを符号化することによって取得される。第2のビデオデータパケットは、単一フレームビデオ画像またはマルチフレームビデオ画像のビデオデータパケットを含むことが可能であり、異なる重要性を有する領域の符号化されたストリームは、異なる符号化モードに従って、ビデオ画像のそれぞれのフレーム内の異なる重要性を有する領域内のデータを符号化することによって取得され、次いで、それぞれの領域の符号化されたストリームはそれぞれビデオデータパケット内にカプセル化され、したがって、第2のビデオデータパケット内の異なる重要性を有する領域のそれぞれは、1つまたは複数のビデオデータパケットを有する。
【0083】
基地局によって送信された第1のビデオデータパケットを受信した後で、ユーザ装置は、第1のビデオデータパケットに基づいて、そのユーザ装置自体の上での受信を検出することになり、そのユーザ装置自体の上での受信を表すパラメータを第1のフィードバック情報の様式で基地局に送信することになる。詳細には、第1のフィードバック情報の様式は、PDCP状況報告、RLC状況報告、MAC CE、およびRRCメッセージなどの様式であってよく、新しいIEが追加される既存のメッセージを使用することが可能であり、新しいメッセージを使用することも可能である。
【0084】
第1の受信ユニット201によって受信された第1のフィードバック情報は、相対的時間遅延、パケット損失率、平均スループット、およびユーザ装置の受信バッファまたはプレイアウトバッファのデータ量を含むパラメータのうちの少なくとも1つを含むことが可能である。相対的時間遅延は、前に到着しているあるフレームのビデオデータパケットに関して後に到着しているビデオデータパケットの相対的時間遅延を指す。パケット損失率は、ビデオデータパケットがユーザ装置の受信バッファにあまりにも遅く到着し、これにより復号することができないことにより、ユーザ装置によって廃棄されるビデオデータパケットであってよく、送信処理の間のパケット損失と、あまりにも遅く到着することにより、ユーザ装置によって廃棄されるパケットとを含めて、ユーザ装置によって検出された総パケット損失率であってもよい。平均スループットは、測定時間の間に、ユーザ装置によって測定されたビデオデータパケットの平均スループットである。ユーザ装置の受信バッファまたはプレイアウトバッファのデータ量は、ユーザ装置の受信バッファ内またはプレイアウトバッファ内のビデオデータパケットの量である。
【0085】
第1の処理ユニット202は、第1の受信ユニットによって受信された第1のフィードバック情報に従って、スケジューリング処理を実行するように構成される。
【0086】
第1の処理ユニット202は、詳細には、第1の受信ユニット201が第2のビデオデータパケットを受信した後で、第2のビデオデータパケット内の異なる重要性を有する領域の符号化されたストリームを読み取ることと、異なる重要性を有する領域の符号化されたストリームを第2のビデオデータパケット内にカプセル化することによって取得されたビデオデータパケットをそれぞれ異なるバッファ内に記憶すること、または、異なる重要性を有する領域の符号化されたストリームをカプセル化することによって取得されたビデオデータパケットに関してそれぞれ異なるRBを構成することを行うように構成される。
【0087】
ユーザ装置によって送信され、第1の受信ユニット201によって受信された第1のビデオデータパケットに関する第1のフィードバック情報が、相対的時間遅延、パケット損失率、平均スループット、プレイアウトバッファのデータ量を含むパラメータのうちの少なくとも1つを含む場合、第1の処理ユニットは、詳細には、第1のフィードバック情報を第2のフィードバック情報と比較するように構成され、その比較することの結果が、以下の状況、すなわち、相対的時間遅延がより短くなること、パケット損失率がより低くなること、平均スループットが高まること、およびプレイアウトバッファのデータ量が増大することのうちの少なくとも1つを含む場合、以下の様式、すなわち、最も重要性が低い領域内のデータの符号化されたストリームをカプセル化することによって取得されたビデオデータパケットのスケジューリング優先順位を上げること、第2のビデオデータパケットを廃棄しないこと、およびユーザ装置のスケジューリング優先順位を下げることのうちの少なくとも1つに従って、スケジューリング処理が実行され、その比較の結果が、以下の状況、すなわち、相対的時間遅延がより長くなること、パケット損失率がより高くなること、平均スループットが下がること、およびプレイアウトバッファのデータ量が減少することのうちの少なくとも1つを含む場合、以下の様式、すなわち、最も重要性が低い領域内のデータの符号化されたストリームをカプセル化することによって取得されたビデオデータパケットを廃棄すること、最も重要性が低い領域内のデータの符号化されたストリームをカプセル化することによって取得されたビデオデータパケットのスケジューリング優先順位を下げること、最も重要な領域内のデータの符号化されたストリームをカプセル化することによって取得されたビデオデータパケットのスケジューリング優先順位を上げること、およびユーザ装置のスケジューリング優先順位を上げることのうちの少なくとも1つに従って、スケジューリング処理が実行され、第2のフィードバック情報は、第1のビデオデータパケットの前のビデオデータパケットセットに関するフィードバック情報である。
【0088】
第1のフィードバック情報がユーザ装置の受信バッファのデータ量を含む場合、第1の処理ユニット201は、詳細には、受信バッファのデータ量が所定の第1の最低保護しきい値以下であるとき、ユーザ装置のスケジューリング優先順位を上げる、および/もしくは最も重要性が低い領域内のデータの符号化されたストリームをカプセル化することによって取得されたビデオデータパケットを廃棄するように構成され、かつ/または、第1の処理ユニットは、詳細には、受信バッファのデータ量が所定の第1の最高保護しきい値以上であるとき、ユーザ装置のスケジューリング優先順位を下げるように構成される。
【0089】
第1の最低保護しきい値または第1の最高保護しきい値は、プロトコルのデフォルト構成であってよく、すなわち、基地局内でプリセットされてよく、サーバによって基地局に送信されることも可能であり、ユーザ装置によって基地局に報告されることがさらに可能であり、ユーザ装置によって第1の最低保護しきい値を報告するためのメッセージは、MAC CEであってよく、RRCメッセージであってもよく、新しいIEが追加される既存のメッセージであってよく、新しいメッセージであってもよい。第1の最低保護しきい値および第1の最高保護しきい値は異なる値をとる。
【0090】
第1の送信ユニット203は、第1の処理ユニット202がスケジューリング処理を実行した後で、スケジューリング処理の結果に応じて、第2のビデオデータパケットをユーザ装置に送信するように構成される。
【0091】
第1の処理ユニット202によって、ユーザ装置または第2のビデオデータパケットに対してスケジューリング処理を実行した後で、第1の送信ユニット203は、スケジューリング処理の結果に応じて、第2のビデオデータパケットをユーザ装置に送信することになる。
【0092】
サーバが基地局を介して第1のビデオデータパケットセットをユーザ装置に送信するとき、ユーザ装置はビデオデータパケットをまだ受信していないため、ユーザ装置はフィードバック情報を基地局に送信せず、したがって、基地局の第1の受信ユニット201は第1のフィードバック情報を受信せず、第1の処理ユニット202は第1のビデオデータパケットセットに対してスケジューリング処理を実行する必要がなく、第1のビデオデータパケットセットをユーザ装置に透過的に直接送信することに留意されたい。
【0093】
さらに、基地局の第1の受信ユニット201は、任意の時点でビデオアプリケーション状況情報を受信することになり、ビデオアプリケーション状況情報は、任意の時点でユーザ装置によって基地局に送信されることになる。ビデオアプリケーション状況情報がオフである場合、第1の処理ユニット203は、スケジューリング処理と、ユーザ装置に関する後続のビデオデータパケットの送信とを停止するか、またはサーバがユーザ装置に関する後続のビデオデータパケットの送信を停止するように、停止通知をサーバに送信し、ビデオアプリケーション状況情報が停止または一時停止である場合、第1の処理ユニット203は、スケジューリング処理と、ユーザ装置に関する後続のビデオデータパケットの送信とを一時停止するか、またはサーバがユーザ装置に関する後続のビデオデータパケットの送信を一時停止するように、一時停止通知をサーバに送信し、ビデオアプリケーション状況情報がバッファである場合、基地局は、スケジューリング処理と、ユーザ装置に関する後続のビデオデータパケットの送信とを続ける。
【0094】
本発明の実施形態のサーバは、ビデオを送受信するために使用可能な端末デバイスであってよく、独立したデバイスであってよく、ネットワークシステム内の他のネットワークデバイス上に設置されてもよい。基地局は、eNB(evolved Node B、進化型基地局)、NB(Node B、基地局ノード)、BS(Base Station Controller、基地局)、およびフェムト(Home eNB、ホーム基地局)を含むが、これらに限定されない。
【0095】
図2に示されるような基地局は、本発明の実施形態による、図1に示されるような方法を実施するために使用可能である。
【0096】
本発明の実施形態は、ビデオ伝送のための方法と基地局とを提供し、基地局は、サーバによって送信された第2のビデオデータパケットと、ユーザ装置によって送信された第1のビデオデータパケットに関する第1のフィードバック情報とを受信して、第1のフィードバック情報に従って、スケジューリング処理を実行して、スケジューリング処理の後、スケジューリング処理の結果に応じて、第2のビデオデータパケットをユーザ装置に送信し、したがって、基地局は、フィードバック情報をサーバに再度送信する必要がなく、それによって、フィードバック時間を削減し、すなわち、基地局は、フィードバック情報を時間内に利用することによって、スケジューリング処理を実行することができ、したがって、リソースを十分に使用することができるか、またはデータ損失を削減することができ、ビデオ伝送のリアルタイム性能が改善されて、エアインターフェースリソースが十分に使用され、これにより、システム性能が改善される。
【0097】
実施形態2
【0098】
本発明の実施形態は、ユーザ装置によって、ビデオデータパケットをサーバに送信する、ビデオ伝送のための方法を提供する。図3に示すように、この方法は以下のステップを含む。
【0099】
301、基地局によって、ユーザ装置によって送信された第3のフィードバック情報を受信するステップ。
【0100】
第3のフィードバック情報は、ユーザ装置のそれぞれの送信バッファ内のビデオデータパケットの数である。
【0101】
ユーザ装置は、ユーザ装置のそれぞれの送信バッファ内のビデオデータパケットの量を定期的に検出することになり、送信バッファ内のビデオデータパケットの量を第3のフィードバック情報の様式で基地局に送信することになる。詳細には、第3のフィードバック情報の様式は、PDCP状況報告、RLC状況報告、MAC CE、およびRRCメッセージなどの様式であってよく、新しいIEが追加される既存のメッセージを使用することが可能であり、新しいメッセージを使用することも可能である。
【0102】
302、基地局によって、第3のフィードバック情報に従って、ユーザ装置の送信バッファ内のビデオデータパケットに対してスケジューリング処理を実行するステップ。
【0103】
ユーザ装置の送信バッファ内のビデオデータパケットは、それぞれの領域の符号化されたストリームをユーザ装置によってそれぞれビデオデータパケット内にカプセル化することによって取得されたビデオデータパケットセットであってよく、異なる重要性を有する領域の符号化されたストリームは、異なる符号化モードに従って、ビデオ画像内の異なる重要性を有する領域内のデータを符号化することによって取得され、ビデオデータパケットは、1つまたは複数の複数のデータベアラ/接続を使用することによって送信される。
【0104】
あるいは、基地局は、ビデオデータパケットに対応する符号化されたストリーム情報を読み取ることができる。
【0105】
詳細には、基地局は、ビデオデータパケットに対応する符号化されたストリームを区別するために、DPI技法を採用することによって、ビデオデータパケットを読み取ることができる。
【0106】
ビデオデータパケットに対応する符号化されたストリーム情報を読み取った後に、基地局が異なる領域の符号化されたストリームに対する後続のビデオデータパケットに対するスケジューリング処理をそれぞれ実行することができるように、基地局はビデオデータパケットに関して異なるRBを構成することも可能である。
【0107】
異なるRBは異なるスケジューリング優先順位を有する。RBのそれぞれは1つのPDCPエンティティおよび1つのRLCエンティティに対応し、すなわち、複数のRBは同じビデオサービスに対応する。基地局は専用メッセージを介して、ユーザ装置に関する新しいRBを構成する。専用メッセージはRRC Connection Reconfiguration messageであってよく、新しいRRCメッセージであってもよい。基地局によって送信された新しいRB構成を受信した後で、ユーザ装置は構成メッセージを適用する。異なるビデオデータストリームは、送信のために、対応する受信バッファ内または対応するPDCP/RLCエンティティ内に記憶される。
【0108】
第3のフィードバック情報は、ユーザ装置のそれぞれの送信バッファ内のビデオデータパケットの量である。ユーザ装置の送信バッファのデータ量が所定の第2の最低保護しきい値以下である場合、ユーザ装置の送信バッファ内のビデオデータパケットのスケジューリング優先順位を下げ、ユーザ装置の送信バッファのデータ量が所定の第2の最高保護しきい値以上である場合、ユーザ装置の送信バッファ内のビデオデータパケットのスケジューリング優先順位を上げる。
【0109】
第2の最低保護しきい値および第2の最高保護しきい値は、プロトコルのデフォルト構成であってよく、サーバによって基地局に送信されることも可能であり、ユーザ装置によって基地局に報告されることがさらに可能である。第2の最低保護しきい値を報告するためのメッセージは、MAC CEであってよく、RRCメッセージであってもよく、新しいIEが追加される既存のメッセージであってよく、新しいメッセージであってもよい。
【0110】
あるいは、第3のフィードバック情報はユーザ装置のビデオ符号化率であってもよく、基地局がユーザ装置によって送信されたビデオ符号化率を受信する場合、基地局は、同時に受信されたBSR(Buffer Status Report、バッファ状況報告)を参照してスケジューリングを実行することができる。詳細には、基地局は、ビデオ符号化率に基づいて、ビデオ画像のそれぞれのフレームのデータ量を計算して、ビデオデータパケットの円滑な送信を保証するために、BSR情報を参照して、ユーザ装置に対するアップリンク送信リソースの合理的な割振りを計算することができる。あるいは、ユーザ装置は、アップリンク送信リソースを要求するためにBSRを基地局に送信するとき、異なるビデオデータパケットのバッファ情報をそれぞれ基地局に報告することができる。
【0111】
303、基地局によって、スケジューリング処理されたビデオデータパケットを受信して、スケジューリング処理されたビデオデータパケットをサーバに送信するステップ。
【0112】
ユーザ装置の送信バッファ内のビデオデータパケットに対してスケジューリング処理を実行した後で、基地局は、スケジューリング処理の結果に応じて、ユーザ装置によって送信されたビデオデータパケットを受信して、ビデオデータパケットをサーバに送信することになる。
【0113】
すべての前述のステップを連続的なループの形で実行することが可能であることに留意されたい。
【0114】
本発明の実施形態は、基地局をやはり提供する。図4に示されるように、基地局は、第1のトランシーバユニット401と第2の処理ユニット402とを含む。
【0115】
第1のトランシーバユニット401は、ユーザ装置によって送信された第3のフィードバック情報を受信するように構成される。
【0116】
第3のフィードバック情報は、ユーザ装置のそれぞれの送信バッファ内のビデオデータパケットの量である。
【0117】
ユーザ装置は、ユーザ装置のそれぞれの送信バッファ内のビデオデータパケットの量を定期的に検出することになり、送信バッファ内のビデオデータパケットの量を第3のフィードバック情報の様式で基地局に送信することになる。詳細には、第3のフィードバック情報の様式は、PDCP状況報告、RLC状況報告、MAC CE、およびRRCメッセージなどの様式であってよく、新しいIEが追加される既存のメッセージを使用することが可能であり、新しいメッセージを使用することも可能である。
【0118】
第2の処理ユニット402は、第1のトランシーバユニット401によって受信された第3のフィードバック情報に従って、ユーザ装置の送信バッファ内のビデオデータパケットに対してスケジューリング処理を実行するように構成される。
【0119】
ユーザ装置の送信バッファ内のビデオデータパケットは、それぞれの領域の符号化されたストリームをユーザ装置によってそれぞれビデオデータパケット内にカプセル化することによって取得されたビデオデータパケットセットであってよく、異なる重要性を有する領域の符号化されたストリームは、異なる符号化モードに従って、ビデオ画像内の異なる重要性を有する領域内のデータを符号化することによって取得される。ビデオデータパケットは、単一フレームビデオ画像またはマルチフレームビデオ画像のビデオデータパケットを含むことが可能であり、異なる重要性を有する領域の符号化されたストリームは、異なる符号化モードに従って、ビデオ画像のそれぞれのフレーム内の異なる重要性を有する領域内のデータを符号化することによって取得され、次いで、それぞれの領域の符号化されたストリームはそれぞれビデオデータパケット内にカプセル化され、したがって、ビデオデータパケット内の異なる重要性を有する領域のそれぞれは、1つまたは複数のビデオデータパケットを有する。その特定の符号化モードは実施形態1で詳細に説明されており、本明細書で繰り返されない。
【0120】
あるいは、第2の処理ユニット402は、受信されたビデオデータパケット内の異なる重要性を有する領域の符号化されたストリームを読み取ることと、異なる重要性を有する領域の符号化されたストリームを受信されたビデオデータパケット内にカプセル化することによって取得されたビデオデータパケットに関してそれぞれ異なる無線ベアラRBを構成することとを行うように構成される。
【0121】
詳細には、第2の処理ユニット402は、ビデオデータパケットに対応する符号化されたストリームを区別するために、DPI技法を採用することによって、ビデオデータパケットを読み取ることができる。ビデオデータパケットに対応する符号化されたストリーム情報を読み取った後で、第2の処理ユニット402は、第2の処理ユニット402が異なる重要性を有する領域の符号化されたストリームに対応する後続のビデオデータパケットに対してスケジューリング処理を実行できるように、ビデオデータパケットに関して異なるRBを構成することも可能である。異なるRBは異なるスケジューリング優先順位を有する。RBのそれぞれは1つのPDCPエンティティおよび1つのRLCエンティティに対応し、すなわち、複数のRBは同じビデオサービスに対応する。基地局は、専用メッセージを介して、ユーザ装置に関する新しいRBを構成する。専用メッセージは、RRC Connection Reconfigurationメッセージであってよく、新しいRRCメッセージであってもよい。基地局によって送信された新しいRB構成を受信した後で、ユーザ装置は構成メッセージを適用する。異なるビデオデータストリームは、送信のために、対応する受信バッファ内または対応するPDCP/RLCエンティティ内に記憶される。
【0122】
第2の処理ユニット402は、ユーザ装置の送信バッファ内のビデオデータパケットの量が所定の第2の最低保護しきい値以下である場合、ユーザ装置の送信バッファ内のビデオデータパケットのスケジューリング優先順位を下げ、ユーザ装置の送信バッファ内のビデオデータパケットの量が所定の第2の最高保護しきい値以上である場合、ユーザ装置の送信バッファ内のビデオデータパケットのスケジューリング優先順位を上げるようにさらに構成される。
【0123】
第2の最低保護しきい値および第2の最高保護しきい値は、プロトコルのデフォルト構成であってよく、サーバによって基地局に送信されることも可能であり、ユーザ装置によって基地局に報告されることがさらに可能である。第2の最低保護しきい値を報告するためのメッセージは、MAC CEであってよく、RRCメッセージであってもよく、新しいIEが追加される既存のメッセージであってよく、新しいメッセージであってもよい。第2の最低保護しきい値および第2の最高保護しきい値は異なる値をとる。
【0124】
あるいは、第3のフィードバック情報はユーザ装置のビデオ符号化率であってもよく、基地局がユーザ装置によって送信されたビデオ符号化率を受信する場合、基地局は同時に受信されたBSRを参照してスケジューリングを実行することができる。詳細には、基地局は、ビデオ符号化率に基づいて、ビデオ画像のそれぞれのフレームのデータ量を計算して、ビデオデータパケットの円滑な送信を保証するために、BSR情報を参照して、ユーザ装置に対するアップリンク送信リソースの合理的な割振りを計算することができる。あるいは、ユーザ装置は、アップリンク送信リソースを要求するためにBSRを基地局に送信するとき、異なるビデオデータパケットのバッファ情報をそれぞれ基地局に報告することができる。
【0125】
第1のトランシーバユニット401は、スケジューリング処理されたビデオデータパケットを受信して、スケジューリング処理されたビデオデータパケットをサーバに送信するようにさらに構成される。
【0126】
第2の処理ユニット402がユーザ装置の送信バッファ内のビデオデータパケットに対してスケジューリング処理を実行した後で、第1のトランシーバユニット401は、スケジューリング処理の結果に応じて、ユーザ装置によって送信されたビデオデータパケットを受信して、ビデオデータパケットをサーバに送信することになる。
【0127】
本発明の実施形態のサーバは、ビデオを送受信するために使用可能な端末デバイスであってよく、独立したデバイスであってよく、ネットワークシステム内の他のネットワークデバイス上に設置されてもよい。基地局は、eNB、NB、BS、およびフェムトを含むが、これらに限定されない。
【0128】
図4に示されるような基地局は、本発明の実施形態による、図3に示されたような方法を実施するために使用可能である。
【0129】
本発明の実施形態は、ビデオ伝送のための方法およびデバイスを提供し、基地局は、ユーザ装置によって送信された第3のフィードバック情報を受信して、第3のフィードバック情報に従って、ユーザ装置の送信バッファ内のビデオデータパケットに対してスケジューリング処理を実行し、次いで、スケジューリング処理されたビデオデータパケットを受信して、スケジューリング処理されたビデオデータパケットをサーバに送信し、したがって、基地局はフィードバック情報をサーバに再度送信する必要がなく、それによって、フィードバック時間を削減し、すなわち、基地局は、フィードバック情報を時間内に利用することによって、スケジューリング処理を実行することができ、したがって、リソースを十分に使用することができるか、またはデータ損失を削減することができ、ビデオ伝送のリアルタイム性能が改善されて、エアインターフェースリソースが十分使用され、これにより、システム性能が改善される。
【0130】
実施形態3
【0131】
本発明の実施形態はビデオ伝送のための方法を提供する。図5に示されるように、この方法は以下のステップを含む。
【0132】
501、サーバによって、符号化されたビデオデータをビデオデータパケット内にカプセル化して、基地局を介してユーザ装置に送信するステップ
【0133】
サーバは、ある符号化レベルに従って、ビデオ画像のデータを符号化して、符号化されたデータをビデオデータパケット内にカプセル化し、次いで、サーバは、基地局を介して、ビデオデータパケットをユーザ装置に送信し、ビデオデータパケットは、使用のために、ユーザ装置によって最終的に受信される。
【0134】
詳細には、符号化処理の間、画像の最終的な観察者は異なる領域に関して異なる視覚感度を有する人間の目であるため、これにより、人間の目の異なる視覚感度に応じて、ビデオ画像のデータを異なる重要性を有する領域内のデータに分割することができ、次いで、異なる符号化レベルに従って符号化が実行され、それによって、異なる重要性を有する領域に対応する、複数の符号化されたストリームが取得される。詳細には、異なる重要性を有する領域は、異なる符号化レベルを用いることが可能であり、例えば、最も重要な領域は最高レベルを備えた符号化タイプを用い、最も重要性が低い領域は最低レベルを備えた符号化タイプを用いる。本明細書では、人間の目の異なる視覚感度に応じて、ビデオ画像のデータを2つ以上の領域内のデータに分割することができるが、これに限定されない。最高レベルを備えた符号化モードは、符号化によって最も明瞭な画像が取得される符号化モードであり、最低レベルを備えた符号化モードは、符号化によって最も不明瞭な画像が取得される符号化モードである。
【0135】
502、基地局によって、ワイヤレスネットワーク状態を検出して、ネットワーク状態情報をユーザ装置に送信するステップ。
【0136】
基地局は、現在のワイヤレスネットワーク状態を検出して、ネットワーク状態情報をユーザ装置に送信する。
【0137】
詳細には、基地局は、ダウンリンクIPパケット内のECN(Explicit Congestion Notification、明示的輻輳通知)フィールドの値を、ネットワークが輻輳しているか否かを表す、対応する値に設定することができ、例えば、「11」は輻輳していることを示し、「10」または「01」は正常であることを示し、「00」はアイドルを示すなどであり、この値を設定するための多くの事例が存在し、それらに限定されない。基地局は、ネットワーク状態情報を含めて、IPパケットをユーザ装置に送信する。
【0138】
503、ユーザ装置によって、基地局によって送信されたネットワーク状態情報を受信して、そのネットワーク状態情報をサーバにフィードバックするステップ。
【0139】
ユーザ装置は、ネットワーク状態情報を含むIPパケットを受信して、そのIPパケット内のネットワーク状態情報を解析して、基地局を介して、そのネットワーク状態情報をサーバにフィードバックする。
【0140】
504、サーバによって、ネットワーク状態情報に従って、符号化レベルを調整して、調整された符号化レベルに従って、ビデオデータを符号化して、符号化されたデータをビデオデータパケット内にカプセル化するステップ。
【0141】
ネットワーク状態情報に従って、符号化によってビデオデータパケットを取得するステップは、ネットワーク状態情報がネットワーク輻輳であるとき、より低い品質を有する符号化タイプを選択すること、および/またはより低いビデオ符号化率を選択することなど、データの符号化レベルを下げて、その符号化レベルに従って、ビデオ画像データを符号化して、符号化されたデータをビデオデータパケット内にカプセル化し、ネットワーク状態情報がアイドルネットワークであるとき、より高い品質を有する符号化タイプを選択すること、および/またはより高いビデオ符号化率を選択することなど、データの符号化レベルを上げて、その符号化レベルに従って、ビデオ画像データを符号化して、符号化されたデータをビデオデータパケット内にカプセル化するステップを含む。
【0142】
実際の応用では、ユーザ装置によってフィードバックされた情報が、他のフィードバック情報、例えば、相対的時間遅延、パケット損失率、当初のプレイアウト時間遅延、および平均スループットなどをやはり含むとき、これらのフィードバック情報は、先行技術において、ユーザ装置によってサーバにフィードバックされた情報であり、サーバはこれらのフィードバック情報を参照して符号化を調整することになり、その特定の調整方法は、当業者によって明らかに知られており、本明細書で繰り返されない。
【0143】
505、サーバによって、処理されたビデオデータパケットを基地局に送信するステップ。
【0144】
506、基地局によって、処理されたビデオデータパケットをユーザ装置に転送するステップ。
【0145】
前述のステップのそれぞれは連続的に実行され、したがって、実際の動作の間、その順序は上に列挙された順序に限定されないことに留意されたい。
【0146】
本発明の実施形態は、ビデオ伝送のための方法を提供し、基地局は、ワイヤレスネットワーク状態を検出して、ユーザ装置がネットワーク状態情報をサーバにフィードバックするように、ネットワーク状態情報をユーザ装置に送信し、サーバは、受信されたネットワーク状態情報に従って、符号化レベルを調整して、調整された符号化レベルに従って、ビデオデータを符号化して、符号化されたデータをビデオデータパケット内にカプセル化して、基地局が処理されたビデオデータパケットをユーザ装置に転送するように、処理されたビデオデータパケットを基地局に送信し、すなわち、ネットワーク状態情報は基地局によって検出され、これは、フィードバック情報がユーザ装置によって検出されるよりもより迅速であり、それによって、フィードバック時間を削減し、すなわち、サーバは、ネットワーク状態情報を時間内に利用することによって、スケジューリング処理を実行することができ、したがって、リソースを十分に使用することができるか、またはデータ損失を削減することができ、ビデオ伝送のリアルタイム性能が改善されて、エアインターフェースリソースが十分使用され、これにより、システム性能が改善される。
【0147】
本発明の実施形態は、検出ユニット601と、第5の受信ユニット602と、第1の送信ユニット603とを含む、図6に示されるような基地局を提供する。
【0148】
検出ユニット601は、ワイヤレスネットワーク状態を検出して、ユーザ装置がネットワーク状態情報をサーバにフィードバックするように、そのネットワーク状態情報をユーザ装置に送信するように構成される。
【0149】
検出ユニット601は、現在のワイヤレスネットワーク状態を検出して、ユーザ装置がネットワーク状態情報をサーバにフィードバックするように、そのネットワーク状態情報をユーザ装置に送信する。
【0150】
詳細には、基地局は、ダウンリンクIPパケット内のECNフィールドの値を、ネットワークが輻輳しているか否かを表す、対応する値に設定することができ、例えば、「11」は輻輳していることを示し、「10」または「01」は正常であることを示し、「00」はアイドルであることを示すなどであり、この値を設定するための多くの事例が存在し、それらに限定されない。基地局は、ユーザ装置がIPパケット内のネットワーク状態情報を解析して、そのネットワーク状態情報をサーバにフィードバックするように、ネットワーク状態情報を含むIPパケットをユーザ装置に送信する。
【0151】
第5の受信ユニット602は、検出ユニット601がネットワーク状態情報を検出した後で、そのネットワーク状態情報に従って、符号化によってサーバによって取得されたビデオデータパケットを受信するように構成される。
【0152】
第1の送信ユニット603は、第5の受信ユニット602によって受信されたビデオデータパケットをユーザ装置に送信するように構成される。
【0153】
サーバは、ユーザ装置によってフィードバックされたネットワーク状態情報に従って、符号化レベルを調整して、調整された符号化レベルに従って、ビデオデータを符号化して、符号化されたデータをビデオデータパケット内にカプセル化して、基地局に送信することになる。基地局の第5の受信ユニット602は、ネットワーク状態情報に従って、符号化によってサーバによって取得されたビデオデータパケットを受信し、第1の送信ユニット603は、そのビデオデータパケットをユーザ装置に送信する。
【0154】
本発明の実施形態は、第6の受信ユニット701と、フィードバックユニット702とを含む、図7に示されるようなユーザ装置を提供する。
【0155】
第6の受信ユニット701は、基地局によって送信されたネットワーク状態情報を受信するように構成される。
【0156】
フィードバックユニット702は、サーバが、そのネットワーク状態情報に従って、符号化によってビデオデータパケットを取得するように、第6の受信ユニット701によって受信されたネットワーク状態情報をサーバにフィードバックするように構成される。
【0157】
現在のワイヤレスネットワーク状態を検出した後で、基地局はネットワーク状態情報をユーザ装置に送信することになる。ユーザ装置は、ネットワーク状態情報を受信して、サーバが、そのネットワーク状態情報に従って、符号化によってビデオデータパケットを取得するように、そのネットワーク状態情報をサーバにフィードバックする。
【0158】
詳細には、基地局は、ダウンリンクIPパケット内のECNフィールドの値を、ネットワークが輻輳しているか否かを表す、対応する値に設定することができ、例えば、「11」は輻輳していることを示し「10」または「01」は正常であることを示し、「00」はアイドルであることを示すなどであり、この値を設定するための多くの事例が存在し、それらに限定されない。基地局は、ネットワーク状態情報を含むIPパケットをユーザ装置に送信し、ユーザ装置は、そのネットワーク状態情報を含むIPパケットを受信して、IPパケット内のネットワーク状態情報を解析して、そのネットワーク状態情報をサーバにフィードバックする。
【0159】
第6の受信ユニット701は、基地局によって転送されたビデオデータパケットを受信するようにさらに構成される。
【0160】
ユーザ装置の第6の受信ユニット701は、基地局によって転送されたビデオデータパケットを常に受信することになる。
【0161】
本発明の実施形態は、第8の受信ユニット801と、符号化およびカプセル化ユニット802と、第2の送信ユニット803とを含む、図8に示されるようなサーバを提供する。
【0162】
第8の受信ユニット801は、ユーザ装置によってフィードバックされたネットワーク状態情報を受信するように構成される。
【0163】
現在のワイヤレスネットワーク状態を検出した後で、基地局はネットワーク状態情報をユーザ装置に送信することになる。ユーザ装置は、ネットワーク状態情報を受信して、そのネットワーク状態情報をサーバにフィードバックし、サーバの第8の受信ユニット801は、ユーザ装置によってフィードバックされたネットワーク状態情報を受信する。
【0164】
実際の応用では、ネットワーク状態情報を含む他に、ユーザ装置によってフィードバックされる情報は、時には、他のフィードバック情報、例えば、相対的時間遅延、パケット損失率、当初のプレイアウト時間遅延、平均スループットなどをやはり含み、これらのフィードバック情報は、先行技術において、ユーザ装置によってサーバにフィードバックされる情報であり、これは当業者によって明らかに知られており、本明細書で繰り返されない。
【0165】
符号化およびカプセル化ユニット802は、第8の受信ユニット801によって受信されたネットワーク状態情報に従って、符号化レベルを調整して、調整された符号化レベルに従って、ビデオデータを符号化して、符号化されたデータをビデオデータパケット内にカプセル化するように構成される。
【0166】
ネットワーク状態情報に従って、符号化によってビデオデータパケットを取得することは、ネットワーク状態情報がネットワーク輻輳である場合、データの符号化レベルを下げて、その符号化レベルに従って、ビデオ画像データを符号化して、符号化されたデータをビデオデータパケット内にカプセル化し、ネットワーク状態情報がアイドルネットワークであるとき、データの符号化レベルを上げて、その符号化レベルに従って、ビデオ画像データを符号化して、符号化されたデータをビデオデータパケット内にカプセル化することを含む。
【0167】
実際の応用では、ユーザ装置によってフィードバックされた情報が、他のフィードバック情報、例えば、相対的時間遅延、パケット損失率、当初のプレイアウト時間遅延、平均スループットなどをやはり含むとき、これらのフィードバック情報は、先行技術において、ユーザ装置によってサーバにフィードバックされた情報であり、サーバは、これらのフィードバック情報を参照して符号化を調整することになり、それらの特定の調整方法は、当業者によって明らかに知られており、本明細書で繰り返されない。
【0168】
第2の送信ユニット803は、符号化およびカプセル化ユニット802によってカプセル化されたビデオデータパケットを基地局に送信するように構成される。
【0169】
サーバは、基地局が処理されたビデオデータパケットをユーザ装置に転送するように、調整された符号化レベルに従って符号化されたビデオデータパケットを基地局に送信する。
【0170】
本発明の実施形態のサーバは、ビデオを送受信するために使用可能な端末デバイスであってよく、独立したデバイスであってよく、ネットワークシステム内の他のネットワークデバイス上に設置されてもよい。基地局は、eNB、NB、BS、およびフェムトを含むが、これらに限定されない。
【0171】
図6図8に示されたデバイスは、本発明の実施形態による、図5に示された方法を実施するために使用可能である。
【0172】
本発明の実施形態は、サーバ、基地局、およびユーザ装置を提供し、基地局は、ワイヤレスネットワーク状態を検出して、ユーザ装置がネットワーク状態情報をサーバにフィードバックするように、ネットワーク状態情報をユーザ装置に送信し、サーバは、受信されたネットワーク状態情報に従って、符号化レベルを調整して、調整された符号化レベルに従って、ビデオデータを符号化して、符号化されたデータをビデオデータパケット内にカプセル化して、基地局が処理されたビデオデータパケットをユーザ装置に転送するように、処理されたビデオデータパケットを基地局に送信し、すなわち、ネットワーク状態情報は基地局によって検出され、これは、フィードバック情報がユーザ装置によって検出されるよりもより迅速であり、それによって、フィードバック時間を削減し、すなわち、サーバは、ネットワーク状態情報を時間内に利用することによって、スケジューリング処理を実行することができ、したがって、リソースを十分に使用することができるか、またはデータ損失を削減することができ、ビデオ伝送のリアルタイム性能が改善されて、エアインターフェースリソースが十分使用され、これにより、システム性能が改善される。
【0173】
本発明の実施形態による方法のステップのすべてまたは一部を、プログラムによって命令される関連ハードウェアによって実施することが可能であることを当業者は理解されよう。プログラムは、コンピュータ可読記憶媒体内に記憶可能である。プログラムが実行するとき、前述の実施形態による方法のステップが実行される。記載された記憶媒体は、読出し専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、ディスク、およびCDなど、プログラムコードを記憶することが可能な様々な媒体を含む。
【0174】
上記の説明は、本発明の単なる特定の実施形態である。しかし、本発明の保護範囲はこれらに限定されるべきではない。当分野の技術に精通した任意の当業者が容易に考えることができる修正または置換は、本発明の保護範囲内に含まれるべきである。したがって、本発明の保護範囲は請求項を条件とすべきである。
【符号の説明】
【0175】
201 第1の受信ユニット
202 第1の処理ユニット
203 第1の送信ユニット
401 第1のトランシーバユニット
402 第2の処理ユニット
601 検出ユニット
602 第5の受信ユニット
603 第1の送信ユニット
701 第6の受信ユニット
702 フィードバックユニット
801 第8の受信ユニット
802 符号化およびカプセル化ユニット
803 第2の送信ユニット
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8