特許第5929541号(P5929541)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ コベルコ建機株式会社の特許一覧

<>
  • 特許5929541-建設機械 図000002
  • 特許5929541-建設機械 図000003
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5929541
(24)【登録日】2016年5月13日
(45)【発行日】2016年6月8日
(54)【発明の名称】建設機械
(51)【国際特許分類】
   E02F 9/20 20060101AFI20160526BHJP
   E02F 9/00 20060101ALI20160526BHJP
   E02F 9/12 20060101ALI20160526BHJP
   B60K 6/46 20071001ALI20160526BHJP
   B60W 10/28 20060101ALI20160526BHJP
   B60W 20/00 20160101ALI20160526BHJP
   B60W 10/26 20060101ALI20160526BHJP
   B60W 10/18 20120101ALI20160526BHJP
【FI】
   E02F9/20 Z
   E02F9/00 C
   E02F9/12 B
   B60K6/46
   B60K6/20 340
   B60K6/20 330
   B60K6/20 370
【請求項の数】4
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2012-138493(P2012-138493)
(22)【出願日】2012年6月20日
(65)【公開番号】特開2014-1581(P2014-1581A)
(43)【公開日】2014年1月9日
【審査請求日】2015年3月16日
(73)【特許権者】
【識別番号】000246273
【氏名又は名称】コベルコ建機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100067828
【弁理士】
【氏名又は名称】小谷 悦司
(74)【代理人】
【識別番号】100115381
【弁理士】
【氏名又は名称】小谷 昌崇
(74)【代理人】
【識別番号】100109058
【弁理士】
【氏名又は名称】村松 敏郎
(72)【発明者】
【氏名】山▲崎▼ 洋一郎
【審査官】 富山 博喜
(56)【参考文献】
【文献】 国際公開第2010/079794(WO,A1)
【文献】 特開2012−041819(JP,A)
【文献】 特開2001−012241(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E02F 3/42,3/43,3/84,3/85
E02F 9/00−9/28
B60K 6/20−6/547
F02D 29/00−29/06
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
動力源としてのエンジンと、蓄電器と、駆動側と回生側とに作動する作業装置と、この作業装置を駆動する電動機と、この電動機にブレーキ力を加えるブレーキ装置と、冷却媒体を上記蓄電器及び電動機を含む複数の要冷却機器に送ってこれらを冷却する機器冷却装置と、上記蓄電器の温度を検出する蓄電器温度検出手段と、制御手段を具備し、上記制御手段は、上記エンジンの始動後、上記蓄電器の温度が、蓄電器の適正温度を基準として予め定められた暖機設定値よりも低い要暖機時に、上記ブレーキ装置を作動させる指令と、上記電動機を駆動する指令を出力し、上記電動機で発生した熱により上記冷却媒体温度を上昇させて上記蓄電器の暖機作動を行わせるように構成したことを特徴とする建設機械。
【請求項2】
上記エンジンによって駆動される発電電動機を備え、上記制御手段は、上記要暖機時に、上記発電電動機で発生した電力のみによって上記電動機を駆動するように構成したことを特徴とする請求項1記載の建設機械。
【請求項3】
上記蓄電器以外の要冷却機器の温度を検出する機器温度検出手段を備え、上記制御手段は、上記複数の要冷却機器の少なくとも一つの温度が、その要冷却機器について予め定められた暖機停止設定値に達したときに上記暖機作動を停止させるように構成したことを特徴とする請求項1または2記載の建設機械。
【請求項4】
上記作業装置が操作されたことを検出する操作検出手段を備え、上記制御手段は、上記作業装置が非操作であることを前提として上記暖機作動を実行し、作業装置が操作されたときに上記暖機作動を停止させるように構成したことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の建設機械。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はハイブリッド式または電動式の建設機械に関するものである。
【背景技術】
【0002】
ハイブリッドショベルを例にとって背景技術を説明する。
【0003】
ハイブリッドショベルにおいては、動力源としてのエンジンに発電電動機を接続し、発電電動機の発電機作用によって蓄電器に充電し、適時、この蓄電器電力により発電電動機に電動機作用を行わせてエンジンをアシストするように構成される。
【0004】
このハイブリッド式ショベルにおいて、上部旋回体を旋回駆動する旋回駆動システムとして、旋回用油圧モータを駆動源とする油圧旋回ユニットに代えて、あるいは加えて、旋回用電動機を駆動源とする電動旋回ユニットを設け、旋回駆動時(起動を含む加速時及び加速後の定常運転時。力行時ともいう)には、発電電動機または蓄電器の電力によって上部旋回体を旋回駆動し、旋回減速時には旋回用電動機を発電機として作動させ、ブレーキ力を発揮させるとともに、その回生電力を蓄電器に充電する構成をとるものが公知である(特許文献1,2参照)。
【0005】
このハイブリッドショベルにおいて、低温時には蓄電器の容量が低下し、蓄電器性能(放電性能)が低下して十分な電力が得られなくなるため、冬期等の低温環境では蓄電器についてもエンジンのように適温まで加温する暖機対策をとることが望まれる。
【0006】
この暖機対策として、特許文献2に示されているように、蓄電器温度が設定値以下になったときに、発電電動機を作動させて蓄電器に強制的に充放電作用を行わせ、内部加熱によって蓄電器温度を上昇させる技術が提案されている。
【0007】
一方、蓄電器を高温状態で使用し続けると、蓄電器の劣化が早くなるため、適温を超えないように冷却する必要がある。
【0008】
また、旋回電動機や、同電動機及び発電電動機の作動を制御する電動機等制御器といった他のハイブリッド機器も使用中に発熱するため、これらについても一定の性能を維持するために冷却する必要がある。
【0009】
この蓄電器、及び冷却を要するハイブリッド機器(以下、まとめて要冷却機器という場合がある)の冷却技術として、特許文献3に示されているように、蓄電器及び要冷却機器をポンプ付きの管路でつないで機器冷却装置を構成し、水等の冷却媒体を循環させて冷却する技術が公知である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【特許文献1】特開2005−290882号公報
【特許文献2】特開2010−127271号公報
【特許文献3】W02008/015798
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
一般に、蓄電器の内部抵抗は、システム効率を良くする観点から小さく設定されている。
【0012】
このため、蓄電器の内部抵抗による内部発熱を暖機に利用する特許文献2の公知技術によると、蓄電器の発熱量が小さくて暖機効率が悪く、蓄電器の暖機に長時間を要する。
【0013】
また、低温化での蓄電器の強制充放電時間を長時間行わせることによって蓄電器寿命が短くなるという問題がある。
【0014】
一方、特許文献3に記載された冷却技術を蓄電器の暖機技術として利用すること、つまり、エンジン運転によって昇温した冷却媒体によって蓄電器を暖機することが考えられる。
【0015】
しかし、エンジン運転のみでは媒体の温度上昇に時間がかかり、蓄電器の暖機まで長時間を要する点は特許文献2の技術と同様である。
【0016】
そこで本発明は、蓄電器を短時間で効率良く暖機することができる建設機械を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0017】
上記課題を解決する手段として、本発明においては、動力源としてのエンジンと、蓄電器と、駆動側と回生側とに作動する作業装置と、この作業装置を駆動する電動機と、この電動機にブレーキ力を加えるブレーキ装置と、冷却媒体を上記蓄電器及び電動機を含む複数の要冷却機器に送ってこれらを冷却する機器冷却装置と、上記蓄電器の温度を検出する蓄電器温度検出手段と、制御手段を具備し、上記制御手段は、上記エンジンの始動後、上記蓄電器の温度が、蓄電器の適正温度を基準として予め定められた暖機設定値よりも低い要暖機時に、上記ブレーキ装置を作動させる指令と、上記電動機を駆動する指令を出力し、上記電動機で発生した熱により上記冷却媒体温度を上昇させて上記蓄電器の暖機作動を行わせるように構成したものである。
【0018】
このように、電動機をブレーキ作動状態で駆動することによって熱エネルギーを発生させ、エンジン運転による熱エネルギーとこの電動機熱エネルギーとによって冷却装置の冷却媒体温度を上昇させ、これによって蓄電器の暖機を行う構成としたから、蓄電器を効率良く暖機することができる。
【0019】
とくに、この構成によると、単に電動機を無負荷運転するのではなく、ブレーキ装置で拘束した状態での高負荷運転によって発熱させるため、暖機効率がとくに良いものとなる。
【0020】
このため、蓄電器を短時間で適正温度に昇温させることが可能となる。
【0021】
本発明においては、上記エンジンによって駆動される発電電動機を備え、上記制御手段は、上記要暖機時に、上記発電電動機で発生した電力のみによって上記電動機を駆動するように構成するのが望ましい(請求項2)。
【0022】
この構成によれば、低温化での蓄電器の充放電作用が行われないため、蓄電器の劣化とこれによる寿命の短縮を抑制することができる。
【0023】
但し、本発明においては、蓄電器を、電動機を駆動するための電源として単独で、または発電電動機と組み合わせて使用してもよい。
【0024】
この場合でも、上記のように蓄電器の暖機を短時間で完遂できるため、蓄電器の負担を最小限に軽くし、寿命短縮のリスクが小さくてすむ。
【0025】
本発明において、上記蓄電器以外の要冷却機器の温度を検出する機器温度検出手段を備え、上記制御手段は、上記複数の要冷却機器の少なくとも一つの温度が、その要冷却機器について予め定められた暖機停止設定値に達したときに上記暖機作動を停止させるように構成するのが望ましい(請求項3)。
【0026】
この構成によれば、温度監視対象である、蓄電器を含む要冷却機器の過度の温度上昇による劣化や破損を防止することができる。
【0027】
この場合、温度監視対象である機器は、蓄電器と電動機のいずれか一方であってもよいし、双方であってもよい。あるいは、他の要冷却機器(たとえば電動機及び発電電動機を制御する電動機等制御器)を対象としてもよい。
【0028】
また本発明においては、上記作業装置が操作されたことを検出する操作検出手段を備え、上記制御手段は、上記作業装置が非操作であることを前提として上記暖機作動を実行し、作業装置が操作されたときに上記暖機作動を停止させるように構成するのが望ましい(請求項4)。
【0029】
この構成によれば、作業装置の非操作時のみに暖機作動が行われるため、いいかえれば操作時には暖機作動は行われず、暖機作動中であっても操作があれば暖機停止して通常運転に入るため、作業性が損なわれるおそれがない。
【発明の効果】
【0030】
本発明によると、蓄電器を短時間で効率良く暖機することができる。
【図面の簡単な説明】
【0031】
図1】本発明の実施形態に係るシステム構成図である。
図2】実施形態の作用を説明するためのフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0032】
実施形態はハイブリッドショベルの旋回駆動システムを適用対象としている。
【0033】
図1は実施形態のシステム構成を示す。
【0034】
駆動系
図示のようにエンジン1に発電機作用と電動機作用を行う発電電動機2が接続され、エンジン1によりこの発電電動機2が駆動されて発電機作用を行い、発生した電力が蓄電器3に送られた充電される一方、適時、この蓄電器3の電力により発電電動機2が電動機作用を行ってエンジン1をアシストする。
【0035】
なお、通常、エンジン1には図示しない油圧ポンプが発電電動機2とパラレルまたはタンデムに接続され、この油圧ポンプの吐出油によりコントロールバルブを介して油圧アクチュエータが駆動される。
【0036】
また、他のハイブリッド機器として、旋回駆動源としての旋回電動機4、電動機等制御器5、制御手段としてのコントロールユニット6が設けられ、旋回操作手段としての旋回操作レバー7の操作状態や蓄電器3の充電状態等に基づいて、このコントロールユニット6と電動機等制御器5により発電電動機2、旋回電動機4、蓄電器3の作動(発電電動機2及び旋回電動機4の運転/停止、蓄電器3の充放電等)が制御される。
【0037】
ここで、旋回電動機4は、発電電動機2で発生した電力または蓄電器3の電力によって駆動(力行駆動)される一方、減速時に回生作用を行い、その回生電力が蓄電器3または発電電動機2に充電電力またはエンジンアシストのための駆動電力として送られる。
【0038】
一方、旋回電動機4には、同電動機4を停止状態に保持する(停止状態でブレーキ力を加える)ブレーキ装置としてのパーキングブレーキ8が設けられている。
【0039】
このパーキングブレーキ8は、たとえば油圧導入時にブレーキ解除、油圧解放時にブレーキ作動となるネガティブブレーキとして構成され、コントロールユニット6からの信号によってブレーキ作動/解除が制御される。
【0040】
すなわち、基本的に、旋回操作レバー7の操作時にブレーキ解除状態、非操作時にブレーキ作動状態となる。
【0041】
冷却系
冷却を必要とする機器(要冷却機器)である電動機等制御器5、旋回電動機4、蓄電器3の三者は冷却管路9によって直列に接続され、この直列回路の入口側がポンプ10の吐出側に、出口側がクーラー11を介してポンプ10の吸い込み側にそれぞれ接続されることによって機器冷却装置12が構成されている。
【0042】
冷却管路9には冷却媒体(水の場合で説明する)が通され、この冷却水がポンプ10−電動機等制御器5−旋回電動機4−蓄電器−クーラー11−ポンプ10の順で循環して三者を冷却し、または後述するように暖機のために加温する。
【0043】
なお、ポンプ10は、通常、エンジン1によって駆動されるが、エンジン始動とともにポンプ用電動機によって駆動する構成をとってもよい。
【0044】
また、必要に応じて発電電動機2及びコントロールユニット6をもこの機器冷却装置12に組み込んでもよい。
【0045】
また、検出手段として、旋回操作レバー7の操作の有無を検出する旋回操作検出手段としての操作センサ(たとえばポテンショメータ)13と、電動機等制御器5、旋回電動機4、蓄電器3の各温度t1,t2,t3を検出する温度センサ14,15,16が設けられ、これら各センサ13〜16からの操作状態信号及び温度信号がコントロールユニット6に送られる。
【0046】
コントロールユニット6は、各センサ信号に基づいて、低温下で蓄電器温度を上昇させるための暖機作動とその停止を制御する。
【0047】
このコントロールユニット6の作用を図2のフローチャートによって説明する。
【0048】
エンジン始動とともに制御が開始され、ステップS1で、蓄電器温度t3が蓄電器3の適正温度を基準として予め定められた暖機設定値Taよりも低いか否かが判断される。
【0049】
ここでYES(t3≦暖機設定値Ta)の場合、蓄電器3の暖機が必要(要暖機時)としてステップS2に移り、旋回操作レバー7が非操作か否かが判断される。
【0050】
ここでYES(非操作)の場合のみに暖機作動が開始され、ステップS3でパーキングブレーキ8がブレーキ作動状態とされる(実際には元々ブレーキ作動状態にあるためその状態を維持する)。
【0051】
続くステップS4で、発電電動機2を作動させるとともに、この発電電動機2で発生した電力のみによって旋回電動機4を駆動する。
【0052】
ここで、機器冷却装置12のポンプ10はエンジン始動とともに駆動され、機器冷却装置12が作動中であるため、冷却水が、エンジン熱と、旋回電動機4に発生した熱により加熱され昇温し、この冷却水によって蓄電器3が加温される。
【0053】
すなわち、蓄電器3の暖機作動が行われる。
【0054】
そして、ステップS5では、電動機等制御器5、旋回電動機4、蓄電器3の三者うちいずれか一つの温度が、その機器について予め定められた暖機停止設定値Ts以上か否かが判断され、YES(t1もしくはt2またはt3≧Ta)のときに発電電動機2及び旋回電動機4の運転、すなわち、暖機作動が自動停止してステップS1に戻る。
【0055】
なお、ステップS1でNO(t3>暖機設定値Ta)の場合は蓄電器3の暖機の必要がないとして、またステップS2でNO(レバー操作有り)の場合は作業優先の観点から暖機作動に入るべきでないとして、それぞれステップS1に戻って監視を続ける。
【0056】
また、ステップS5でNO(三者いずれの温度も暖機停止設定値に達していない)の場合は、暖機作動を継続すべきとしてステップS1に戻る。
【0057】
このように、旋回電動機4をブレーキ状態で駆動することにより、同電動機4に熱エネルギーを発生させ、エンジン運転による熱エネルギーとこの電動機熱エネルギーとによって機器冷却装置12の冷却水温度を上昇させ、これによって蓄電器3の暖機を行う構成としたから、蓄電器3を効率良く暖機することができる。
【0058】
とくに、この構成によると、単に旋回電動機4を無負荷運転するのではなく、パーキングブレーキ8で拘束した状態での高負荷運転によって発熱させるため、暖機効率がとくに良いものとなる。
【0059】
このため、蓄電器3を短時間で適正温度に昇温させることが可能となる。
【0060】
また、要暖機時に、発電電動機2で発生した電力のみによって旋回電動機4を駆動するため、低温化での蓄電器3の充放電作用が行われない。このため、蓄電器3の劣化とこれによる寿命の短縮を抑制することができる。
【0061】
さらに、要冷却機器(電動機等制御器5、旋回電動機4、蓄電器3)の少なくとも一つの温度が、その機器について予め定められた暖機停止設定値に達したときに暖機作動を停止させるため、その機器の過度の温度上昇による劣化や破損を防止することができる。
【0062】
他の実施形態
(1) 要暖機時に、蓄電器3を、旋回電動機4を駆動するための電源として単独で、または発電電動機2と組み合わせて使用してもよい。
【0063】
この場合でも、上記のように蓄電器3の暖機を短時間で完遂できるため、蓄電器3の負担を最小限に軽くし、寿命短縮のリスクが小さくてすむ。
【0064】
(2) 上記実施形態では、電動機等制御器5、旋回電動機4、蓄電器3の三者のいずれか一つの温度が暖機停止設定値Tsに達したときに暖機作動を停止させる構成をとったが、この暖機停止のための温度監視の対象を、上記三者のうち、高温化を避ける必要性の高い機器または高温化による障害が出易い機器等の観点から二者または一つ(たとえば蓄電器3)に絞ってもよい。
【0065】
(3) 本発明は上記実施形態で挙げたハイブリッドショベルの旋回駆動システムに好適であるが、ショベル以外のハイブリッド建設機械または電動ショベルの旋回駆動システムにも適用することができる。
【0066】
また、旋回駆動システムに限らず、ハイブリッドまたは電動式の建設機械において、ブレーキ付きの電動機を用いた他の駆動システム、たとえばクレーンのウィンチ駆動システムにも適用することができる。
【0067】
さらに、ブレーキ装置は、上記実施形態のパーキングブレーキのように電動機を停止状態に保持するためのものに限らず、電動機の停止と保持の双方を行うものであってもよい。
【0068】
また、電動機暖機用のブレーキ装置を新たに設けてもよい。
【符号の説明】
【0069】
1 エンジン
2 発電電動機
3 蓄電器
4 旋回電動機
5 電動機等制御器
6 制御手段としてのコントロールユニット
7 旋回操作手段としての旋回操作レバー
8 ブレーキ装置としてのパーキングブレーキ
9 冷却装置を構成する冷却管路
10 同、ポンプ
11 同、クーラー
12 冷却装置
14〜16 温度センサ(温度検出手段)
図1
図2