【実施例】
【0034】
図1に示した、慣用のローカルコイルの磁気共鳴アンテナ素子50についてはすでに冒頭で説明した。本発明の枠内では有利にも簡単にこのような慣用のローカルコイルを使用することができる。しかしながらここで明確に示しておきたいのは、本発明の枠内では別の構成を有するローカルコイルも使用できることである。
【0035】
図2には、本発明による方法がどのように実行できるかを示すフローチャートが示されている。ここでこの方法は3つのフェーズに分けられる。すなわち、較正フェーズKPと、テストフェーズTPと、実際の磁気共鳴測定MRとに分けられるのである。較正フェーズKPは、場合によっては、較正データを得るためにローカルコイル毎に1回だけ実行すればよい。テストフェーズTPは、有利には「オンライン」で個々の磁気共鳴測定MRの前に実行されて、それぞれの測定の前にmean(B
12)場が動的に求められる。しかしながら基本的には1つのテストフェーズTPの後、類似のタイプの複数の磁気共鳴測定MRを直後に順次に実行することもでき、その際には磁気共鳴測定MR毎にそれぞれ再度改めてテストフェーズTPを実行することはない。同様に、テストフェーズTP内で種々異なる部分磁気共鳴測定をテストし、相応するデータを格納し、後続の真の測定において、上記の個々の部分測定に対応付けられたデータを使用することも可能である。簡単にするため、
図2では、磁気共鳴測定MRに対する個々のテストフェーズの直後に磁気共鳴測定MRを行う流れが示されている。
【0036】
図2においてこの方法はまずステップIにおいてはじまり、ここでは、既知の出力で均一な高周波場が放射される。この信号を較正信号KSと記す。ステップIIでは同時に複数のアンテナ素子によってこの較正信号KSを受信する。ここでこれらのアンテナ素子は、後に小信号を測定するため、すなわちテスト信号を測定するために使用するものである。ここでこれらのアンテナ素子は、すでに上で説明したように有利にはローカルコイルそのものの磁気共鳴アンテナ素子とすることができ、これらは、患者の身体部からの磁気共鳴信号を受信するために使用される。しかしながら基本的にはテストアンテナ素子とすることも可能である。
【0037】
このステップIIにおいて個々のアンテナ素子によって受信した電圧信号Uはつぎに、送信された既知の較正信号KSについての情報に基づいて利用することができ、これによって較正データK、すなわち受信した誘導電圧信号と、式(1)に示した送出された高周波振幅との間の換算ファクタを求めることができる。この較正データK、すなわちスケーリングファクタKは、つぎのステップIVにおいてコイル用の記憶装置に、例えばコイルファイルCFに格納することができる。これによって較正フェーズKPが終了する。
【0038】
つぎに後の任意の時点に上記の較正データKを利用して、磁気共鳴測定MRの前にテストフェーズTPを実行することができる。テストフェーズTPは、ステップVにおいてテスト信号TSを送出することによって、ないしは有利には完全なテスト信号列に類似するものを送信することによって開始され、ここでこの完全なテスト信号列は、出力が低減されていることを除けば有利には、後の磁気共鳴測定MR中に送出される後の高周波パルス列HFSと同様に構成されている。
【0039】
つぎにテスト信号TSは、ステップVIにおいて同時に、設けられたアンテナ素子によって、例えばローカルコイルの磁気共鳴アンテナ素子それ自体によって、またはローカルコイルにまたはローカルコイル内に配置されている適当なテストアンテナ素子によって測定される。ここでこれらのアンテナ素子に誘導される電圧Uは、ステップVIIにおいて、例えば同様にコイルファイルCFから再び読み出された較正値Kによって換算され、これによってB
1場の実際の振幅が求められる。ここでは出力ファクタによる受信値のアップスケールも行うことでき、これにより、後で実際に送出する高周波信号HFSに対し、この出力ファクタだけテスト信号TSを低減させる。すなわち、送出するテスト信号TSの出力が、後に送出する高周波信号HFSの出力の10%だけしかならない場合、ファクタ10だけアップスケールを行わなければならないのである。さらに、上記のテスト信号列から既知でありかつ後に磁気共鳴測定MR中に実際のパルス列を送出する間にも必要になる、例えば繰り返し時間、パルス長、パルス形状などの列パラメタSPに基づいて、例えば平均2乗高周波場振幅(mean(B
12))などの別の高周波場値HFWを求めることができ、これは、上記の送信時間にわたってアンテナによって受信される高周波出力を表す。
【0040】
つぎのステップVIIIでは、求めた高周波場値HFWと、境界値、すなわち最大高周波場値HFW
maxとを比較することできる。この最大限に許容される値HFW
maxは、例えばステップIXにおいて、このコイルに対する相応の境界値が格納されている記憶装置から読み出すことができる。例えばこの記憶装置は、ここでもコイルファイルとすることが可能である。択一的にこれらの値をローカルコイルそれ自体の記憶装置に格納することも可能である。
【0041】
択一的または付加的には、ローカルコイル表面においてまたはローカルコイル表面において予想される温度値T
Eに高周波場値HFWを換算することもでき、またはここでは最大限に予想される誘導電圧U
Eが求められる。同様に予想される物理的な高周波負荷値S
Eを、例えばSAR値S
Eを求めることもできる。これらの値T
E,U
E,S
Eと、例えば前に記憶装置から読み出したそれぞれの最大値U
max,T
max,S
maxとを比較して、計画したパルス列が、これらの許容される境界界値U
max,T
max,S
maxを上回ったか否かをチェックすることもできる。
【0042】
ステップVIIIにおけるこの境界値チェックに依存してつぎに適当な制御値SWを形成することができ、これにより、例えば操作者には、現在の所望の高周波パルス列により、上記の境界値を上回ることになること、および/または有利には制御値SWを直接利用して、後のパルス列の計算および/または送出に影響を及ぼすことが指示される。
【0043】
これは、例えば後続の磁気共鳴測定MRの際にステップXで行うことができ、このステップXでは所望の高周波パルス列、すなわち多数の所望の高周波信号ないしは励起高周波パルスHFSが、あらかじめ定めた順序で送出される。ここでは制御値SWに基づいて磁気共鳴システムの任意の適当な個所に介入することができ、例えばこれは、パルス出力が大きすぎる場合にパワーアンプの出力を絞るかまたはパルス形成に直接影響を及ぼすことによって行われる。つぎに送出された高周波パルスHFSに基づき、ステップXIにおいて生データRDを取得し、これらの生データをつぎのステップXIIにおいて画像データに再構成する。
【0044】
高周波パルス列および適合する傾斜パルス列を送出することによるこのような磁気共鳴測定、ならび生データRDの取得を詳細にどのように行うかは、当業者には公知であり、このことは生データから画像データを再構成するための種々異なる選択肢と同様である。したがってこの点についてはここで詳しく説明する必要はない。本発明による方法の枠内では、公知のあらゆる磁気共鳴記録方式を利用可能である。これらは単につぎの点が異なる。すなわち、ここでは上で説明したように、例えば、適当な制御値SWにより、励起高周波パルスHFSの送出および/または形成に影響を及ぼすことができ、これによって、所定の境界値が確実に守られることが保証されるのであり、殊にローカルコイルにおける所定の最大温度値T
maxおよび/またはローカルコイルの電気構成部分における所定の最大許容電圧値U
maxが確実に守られることが保証されるのである。
【0045】
図3には本発明による磁気共鳴システム1が大まかに略示されている。
【0046】
この磁気共鳴システムにはまず実際の磁気共鳴スキャナユニット2が含まれており、このユニットにおいて磁気共鳴測定チャンバ4ないしは患者トンネルの(図示しない)患者台上に検査対象体ないしは患者または(図示しない)被験者が検査中に寝かせられる。磁気共鳴スキャナユニット4には多数のコンポーネントが存在する。これらのコンポーネントにはまず基本磁場形成ユニットが含まれており、このユニットにより、患者トンネル4内に可能な限りに均一な基本磁場が形成される。さらに磁気共鳴スキャナユニット2にはいわゆる傾斜コイルと、ボディアンテナ3とが含まれており、上記の傾斜コイルにより、患者トンネル4内に所定のように磁場傾斜を印加することができ、また上記のボディアンテナ3を介して高周波場を患者トンネル4に送出することができる。ボディアンテナ3には、互いに依存せずに駆動制御可能な別個の複数の高周波送信チャネルS
1,…,S
Nが含まれている。
【0047】
見易くするために
図1ではボディアンテナ3しか略示していないがすでに説明したコンポーネントの他に、磁気共鳴スキャナユニット2はふつう、さらに別の複数のコンポーネントを有しており、例えば、基本磁場の均一性を改善するShimシステムと、一般的な監視作業用の監視システムなどを有している。
【0048】
スキャナユニット2は制御装置10によって駆動制御され、
図1では同様にこの制御装置のうち、本発明の説明に重要なコンポーネントだけが示されている。基本的にこのような磁気共鳴システム1および対応する制御装置10は当業者には公知であるため、詳細に説明する必要はない。
【0049】
図1に示した制御装置10の大部分は、制御装置10のケーシング内の1つまたは複数のプロセッサ上で動作するソフトウェアモジュールの形態で実現される。しかしながらこの制御装置は基本的に、空間的に分散して配置されかつ適当に互いにネットワーク接続されたコンポーネントないしはモジュールから構成することも可能である。
【0050】
ここで制御装置10は、種々異なるインタフェース、例えば端末インタフェース17を有しており、この端末インタフェースにより、制御装置10と、操作者用の端末30とが接続される。端末30はふつうユーザインタフェースを有しており、例えばキーボード31と、ディスプレイ32と、場合によっては(マウスまたはこれに類似するもの。図示せず)ポインティングデバイスを有しているため、ユーザはグラフィックなユーザインタフェースも利用可能である。
【0051】
他の重要なインタフェースは、磁気共鳴システム1の全高周波送信分岐路を表す高周波送信装置13(HF送信装置)と、受信装置14とである。
【0052】
HF送信装置13を介して例えばスキャナユニット2のボディコイル3が駆動制御されるか、ないしは適切な高周波パルス列が形成されて所望のように核スピンが励起される。このためにHF送信装置13は、まずパルス形状用のデジタル信号を形成するため、1つまたは複数のデジタルパルス形成ユニットと、適当なデジタル/アナログ変換器とを有しており、またミキサおよび高周波アンプなどを有しており、これによって上記のデジタル信号に基づいて最終的に高周波送信チャネルS
1,…,S
N(
図3ではシンボリックに1つの線路で示されている)毎に、適当な強度、形状および周波数の高周波信号が形成されて、全体として上記のようにマルチチャネルパルス(pTXパルス)ないしはこのようなパルスの列が形成される。
【0053】
別のインタフェースとして制御装置10は、スキャナユニット2のその他のコンポーネント用に駆動制御インタフェース12を有しており、このインタフェースを介して例えば上で説明した傾斜コイルなどが駆動制御される。ここでもこのインタフェースは複数のインタフェースとすることができ、これらのインタフェースは、
図1において分かり易くするため、1つのインタフェースブロックにまとめられている。駆動制御インタフェース12および高周波送信インタフェース13は、測定制御ユニット11によって駆動制御され、この測定制御ユニット11は、測定プロトコルにおいて正確に設定された駆動制御シーケンスASにしたがって、所定の磁気共鳴測定に必要な傾斜パルス列および高周波パルス列を送出する。この測定プロトコルは、例えば記憶装置16に格納することができ、および/またはユーザにより、端末30を介して設定するかないしは変更することができる。
【0054】
HF受信装置14はここではローカルコイル装置5に接続されており、このローカルコイル装置5は、複数の磁気共鳴アンテナ素子50を有している。このようなローカルコイル装置5は、例えば複数の個別のローカルコイルから構成することも可能であり、これらの複数のローカルコイルにはそれぞれ複数の磁気共鳴アンテナ素子50が含まれており、またこれらの複数のローカルコイルは、患者トンネル14に位置決めされた患者または被験者に配置される。
【0055】
個々の磁気共鳴アンテナ素子50と接続するため、HF受信装置14は(
図1に個別に図示していない)複数の受信チャネルを有しており、有利には磁気共鳴アンテナ素子5毎に1つずつの受信チャネルを有する。これらの受信チャネルはふつう、例えば(磁気共鳴信号がローカルコイル1からHF受信装置14にアナログで送信される場合)磁気共鳴信号から、周波数にしたがってフィルタで所望の情報を選択する種々異なる復調器と、生データを最終的にデジタル化するためアナログ/デジタル変換器とによって構成することができる。比較的新しいローカルコイルでは択一的に、MRアンテナ素子50毎にアナログ/デジタル変換器をローカルコイルそれ自体にすでに配置することも可能である。
【0056】
HF受信装置14の個々の受信チャネルによって受信した磁気共鳴信号ないしは生データRDは、つぎに画像再構成ユニット15に転送され、この画像再構成ユニットにより、デジタル化された生データからふつう磁気共鳴画像が再構成される。つぎにこの再構成された画像は例えば端末インタフェース17を介して端末30のディスプレイ32に出力するかまたは記憶装置16に格納することができる。択一的には制御装置30はさらに、ネットワークへ至るインタフェースまたは類似のもの(図示せず)を有することができるため、外部の大容量記憶装置上に生データまたは画像データを記憶することができるか、ないしは画像および生データを別の計算機に伝送することができ、殊に画像を観察するための診断ワークステーション、プリンタなどに伝送することができる。HF受信装置14も同様に測定制御ユニット11によって駆動制御されるため、これに加えて空間コーディングに必要な傾斜パルスの切換と同期して生データRDが読み出される。これにより、磁気共鳴測定MR中に励起高周波パルスHFSを送信する間には、磁気共鳴アンテナ素子50が離調されるようにすることもできる。これはHF受信装置14の切換ユニットによって行うことができる。それは、ここではローカルコイル装置5がケーブルを介してHF受信装置14に接続されており、このケーブルは、ローカルコイル装置5への相応の制御信号を伝送するのにも使用できるからである。
【0057】
本発明では、制御装置10はさらにテストユニット20を有する。テストユニット20にはまずテスト信号送信インタフェース21が含まれている。上で
図2に基づいて説明したようにテストフェーズにおいて、テスト信号送信インタフェースにより、テスト信号ないしはテスト高周波信号TSの送出が開始される。ここでこれは、相応する制御信号が測定制御ユニット11に渡されることによって行われる。つぎにこの測定制御装置は、HF送信装置13から、相応するテスト高周波パルスTSが、低減された出力で送出されるようにする。テストユニット20はさらにテスト値測定インタフェース22を有する。このテスト値測定インタフェースは、テストフェーズにおいて、テスト高周波パルスTSによって形成される高周波場が、ローカルコイル装置5の少なくとも1つの領域において測定されるようにする。これは例えばつぎのようにして行うことができる。すなわち、テスト値測定インタフェース22から制御命令がHF受信装置14の切換ユニットに発せられ、これにより、テスト高周波パルスTSの送出に並行して、ローカルコイル装置5の個々の磁気共鳴アンテナ素子50を離調させるのではなく、受信に切り換えられたままにすることによって行うことができるのである。さらにここで求めた誘導電圧は、このテスト値測定インタフェース22を介し、測定値として受け渡すことができる。つぎにこの測定値は、解析ユニット23に渡される。この解析ユニットにより、上で
図2に基づいて説明したように測定した高周波場ないし電圧値に基づいて、高周波値HEWが求められまたは場合によって相応する予想される温度値T
Eおよび/または電圧U
Eも求められる。つぎにこれらは、適当な境界値と比較することができる。
【0058】
つぎのこの比較の結果は、コントロールユニット24に渡される。このコントロールユニットは、例えば、オンラインコントロールの枠内で適当な制御値SWを送出するおよび渡すことによって、例えば測定制御ユニット11と通信し、これにより、後の磁気共鳴測定MR中の励起高周波パルスHFSの送出を相応に監視するのである。テストユニット20は、インタフェース25を介して、例えば端末インタフェース17に接続されているため、ユーザも端末30から直接、このようなテストフェーズTPを開始することができる。コントロールユニット24は、場合によって発生し得る制御またはコントロール値を、インタフェース25および端末インタフェース17を介して端末30または別の計算機に渡すこともできる。この計算機は、例えば、駆動制御シーケンス算出ユニット33を有しており、このユニットではオフラインで、すなわち測定の前に、後続の磁気共鳴測定用に適当に最適化した駆動制御シーケンスが求められる。ローカルコイル装置5において境界値が維持されることを保証するためにテストユニット20によって求めた上記の制御ないしコントロール値は、つぎにこの制御シーケンス算出ユニット33により、駆動制御シーケンスASに対するパルス計算の際に同様に考慮することができる。
【0059】
有利にはテストユニット20を使用して、較正フェーズKPにおいて較正高周波パルスKSを送出することもできる。この場合に較正値Kの計算は、解析ユニット23において行うことができる。種々異なるコンポーネントおよびインタフェースを有するテストユニット20は、例えば制御装置10の適当なプロセッサ上で動作するソフトウェアの形態で実現することができる。しかしながら、このようなテストユニット20を、例えばFPGA等によるハードウェアコンポーネントの形態で構成することも可能である。
【0060】
図4には、ローカルコイルにおける磁気共鳴アンテナ素子50の変形実施形態が示されており、このアンテナ素子は付加的に、小さい導体ループの形態のテストアンテナ素子60を備えて構成されており、この導体ループは、線路61を介してコイルコネクタ58に接続されている。このようなテストアンテナ素子を用いれば、上で説明したように現場およびローカルコイルに発生している高周波場の測定も可能であり、これによって本発明による方法を実施することができる。付加的にはこのようなテストアンテナ素子を使用して、後の測定中にオンラインで高周波場値をローカルにコントロールし、境界値を上回らないように付加的な確実性を得ることも可能である。
【0061】
上記の磁気共鳴アンテナ素子により、テスト高周波パルスを実際に送出する際の実際の送信場を、この送信場それ自体に反作用を発生させることなしに可能にするため、プリアンプを使用することができる。ここでこのプリアンプは、その入力インピーダンスにより、磁気共鳴アンテナ素子における電流が可能な限りに強く抑制されるように磁気共鳴アンテナ素子に接続されている。この技術は、プリアンプデカップリング(preamp decoupling)とも称される。ここでは上記のプリアンプの入力インピーダンスをそれぞれ接続して、この入力インピーダンスが、ローカルコイルの磁気共鳴アンテナ素子に接続した際に、アンテナ導体の面において高抵抗の点が形成されるようにする。これにより、このアンテナにおける電流が大幅に抑制されるため、外部の場によって確かにプリアンプにおいて電圧が誘導されるが、アンテナでは極めて小さな電流だけしか誘導されないようになる。したがってアンテナ素子それ自体は、上記の送信場の誘導に起因してせいぜいのところ場の強さが極めて弱い場しか形成されず、したがって送信場の歪みには寄与しないのである。
【0062】
最後にもう一度指摘しておきたいのは、上で説明した構造は単に実施例であり、請求項によって記載されている限りにおいて、本発明の範囲を逸脱することなく広い範囲において当業者が変更できることである。殊に明に示しておきたいのは、上記の方法および装置の、上で説明した変形実施形態、殊に磁気共鳴アンテナ素子およびテストアンテナ素子の構成は、ローカルコイルにおいてまたはローカルコイルの近傍において任意の組み合わせで互いに使用できることである。上で説明した実施例において前提としたのは、上記の高周波場がつねに磁気共鳴システムのボディコイルから送出されることである。しかしながら基本的には、核スピンを励起するための送信場をローカルコイルによって形成することも可能である。この場合には当然のことながら、本発明による方法により、上記の高周波場が、例えば目下送信していない別のローカルコイルに与える影響を求めることも可能である。完全を期すために、不定冠詞の「ein, eine」(1つ)の使用は、該当する特徴が複数存在しうることを除外するものではないことも述べておく。同様に、「ユニット」という語は、この「ユニット」が複数のコンポーネントから構成されることを除外するものではなく、これらの複数のコンポーネントは場合によって空間的に分散していることもあり得る。