特許第5930433号(P5930433)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許5930433ディスプレイ装置およびディスプレイ方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5930433
(24)【登録日】2016年5月13日
(45)【発行日】2016年6月8日
(54)【発明の名称】ディスプレイ装置およびディスプレイ方法
(51)【国際特許分類】
   G09G 5/00 20060101AFI20160526BHJP
   G11B 20/10 20060101ALI20160526BHJP
   G11B 27/10 20060101ALI20160526BHJP
   G09G 5/36 20060101ALI20160526BHJP
【FI】
   G09G5/00 510V
   G09G5/00 510M
   G11B20/10 E
   G11B27/10 A
   G09G5/00 510B
   G09G5/00 555D
   G09G5/36 520G
   G09G5/00 530H
   G09G5/36 520P
【請求項の数】5
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2014-521180(P2014-521180)
(86)(22)【出願日】2012年6月22日
(86)【国際出願番号】JP2012066002
(87)【国際公開番号】WO2013190695
(87)【国際公開日】20131227
【審査請求日】2014年12月22日
(73)【特許権者】
【識別番号】300016765
【氏名又は名称】NECディスプレイソリューションズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100106909
【弁理士】
【氏名又は名称】棚井 澄雄
(74)【代理人】
【識別番号】100134544
【弁理士】
【氏名又は名称】森 隆一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100150197
【弁理士】
【氏名又は名称】松尾 直樹
(72)【発明者】
【氏名】高田 直輝
【審査官】 橋本 直明
(56)【参考文献】
【文献】 特開2008−116874(JP,A)
【文献】 特開2000−278625(JP,A)
【文献】 特開2006−211164(JP,A)
【文献】 特開平09−182016(JP,A)
【文献】 特開平11−327522(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G09G 5/00
G09G 5/36
G11B 20/10
G11B 27/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数組み合わせてマルチディスプレイとして用いるためのディスプレイ装置であって、
入力映像信号に基づいて映像を表示する表示パネルと、
前記マルチディスプレイを構成する複数のディスプレイ装置の配列構成に応じて前記入力映像信号の画面を縮小した縮小画面を生成し、前記縮小画面の映像信号を記録し、前記映像信号を再生する映像記録再生部とを備える
ことを特徴とするディスプレイ装置。
【請求項2】
前記映像記録再生部は、水平方向にM個、垂直方向にN個(M、Nは整数)の2次元配列のマルチディスプレイの場合には、水平方向に1/M、垂直方向に1/Nの縮小画面を生成することを特徴とする請求項1に記載のディスプレイ装置。
【請求項3】
前記映像記録再生部は、更に、前記マルチディスプレイを構成する複数のディスプレイ装置の配列構成の位置情報を記録することを特徴とする請求項1又は2に記載のディスプレイ装置。
【請求項4】
前記映像記録再生部は、更に、同期用の信号を記録することを特徴とする請求項1から3の何れか一項に記載のディスプレイ装置。
【請求項5】
複数組み合わせてマルチディスプレイとして用いるためのディスプレイ装置のディスプレイ方法であって、
表示パネルに入力映像信号に基づいて映像を表示する第1段階と、
前記マルチディスプレイを構成する複数のディスプレイ装置の配列構成に応じて前記入力映像信号の画面を縮小した縮小画面を生成する第2段階と、
前記縮小画面の映像信号を記録する第段階と、
前記映像信号を再生する第段階とを含む
ことを特徴とするディスプレイ方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ディジタルサイネージシステムに用いられるディスプレイ装置およびディスプレイ方法に関する。
【背景技術】
【0002】
駅や空港、ビルの壁面、商店街の店先等にディスプレイを配置し、このディスプレイに、広告コンテンツを表示するようにしたディジタルサイネージシステムが知られている(例えば特許文献1)。このようなディジタルサイネージシステムでは、コンテンツサーバからの広告コンテンツを、ネットワークを介してディスプレイに送り、広告コンテンツをスケジュールに沿って切り替えて表示することができる。これにより、多様な映像広告を展開することができる。また、このようなディジタルサイネージシステムで使用されるディスプレイとしては、複数のディスプレイを縦横に二次元配設し、これら複数のディスプレイを1つの大型のディスプレイとして映像を表示するような、マルチディスプレイ構成のものを用いることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2011−149987号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上述のように、ディジタルサイネージシステムでは、コンテンツサーバからの広告コンテンツを、ネットワークを介してディスプレイに送り、広告コンテンツをスケジュールに沿って切り替えて表示することができる。しかしながら、このようなディジタルサイネージシステムでは、スケジュール通りに、広告コンテンツがディスプレイに表示されたかを確証することが難しい。
【0005】
つまり、このようなディジタルサイネージシステムでは、コンテンツサーバのログを解析することで、スケジュール通りに、広告コンテンツが創出されたか否かを判定できる。しかしながら、このようなコンテンツサーバ側のログ解析では、コンテンツサーバからディスプレイに広告コンテンツが送られたことは確証できるが、ディスプレイにその広告コンテンツが表示されたか否かを確証することは難しい。例えば、コンテンツサーバからディスプレイにスケジュール通りに広告コンテンツが送られたとしても、ネットワーク上でのトラブルにより、ディスプレイ側では広告コンテンツを受信できない可能性がある。また、コンテンツサーバからディスプレイにスケジュール通りに広告コンテンツが送られたとしても、ディスプレイの入力設定が正しく行われておらず、ディスプレイに広告コンテンツが表示できない可能性がある。
【0006】
また、ディスプレイの配設されている現場の近辺にビデオカメラを設置し、ディスプレイに表示される映像をビデオカメラで撮影して、記録することが考えられる。ディスプレイに表示される映像をビデオカメラで撮影して記録すれば、スケジュール通りに、広告コンテンツがディスプレイに表示されたかを確証することができる。しかしながら、ディスプレイの配設されている現場の近辺にビデオカメラを設置するのでは、これらの機材に係わる追加費用が発生すると共に、設置されたビデオカメラの維持、管理を行う必要がある。
【0007】
本発明は、上述課題を鑑み、広告の表示実績を確証できるディスプレイ装置およびディスプレイ方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上述の課題を鑑み、本発明に係るディスプレイ装置は、複数組み合わせてマルチディスプレイとして用いるためのディスプレイ装置であって、入力映像信号に基づいて映像を表示する表示パネルと、前記マルチディスプレイを構成する複数のディスプレイ装置の配列構成に応じて前記入力映像信号の画面を縮小した縮小画面を生成し、前記縮小画面の映像信号を記録し、前記映像信号を再生する映像記録再生部とを備えることを特徴とする。
また、本発明に係るディスプレイ方法は、複数組み合わせてマルチディスプレイとして用いるためのディスプレイ装置のディスプレイ方法であって、表示パネルに入力映像信号に基づいて映像を表示する第1段階と、前記マルチディスプレイを構成する複数のディスプレイ装置の配列構成に応じて前記入力映像信号の画面を縮小した縮小画面を生成する第2段階と、前記縮小画面の映像信号を記録する第段階と、前記映像信号を再生する第段階とを含むことを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、ディジタルサイネージシステムを構成するディスプレイ装置に映像記録再生部が備えられている。そして、複数のディスプレイ装置により1つの大画面を形成するマルチディスプレイ構成の場合に、各ディスプレイ装置の映像記録再生部に記録する映像画面を、マルチディスプレイに使用するディスプレイの数に応じて縮小して記録すると共に、マルチディスプレイにおける各ディスプレイ装置の配置位置に関する位置情報と、各ディスプレイを同期させるためのタイムコードとを、映像記録再生部に記録している。これにより、マルチディスプレイ構成により形成された大画面の映像を1台のディスプレイ装置に表示して、広告コンテンツがスケジュール通りに表示されたか否かを確証することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本発明の第1の実施形態に係るディジタルサイネージシステムの一例のブロック図である。
図2】マルチディスプレイ表示画面の説明図である。
図3】本発明の第1の実施形態に係るディスプレイ装置の一例のブロック図である。
図4】本発明の第1の実施形態に係るディスプレイ装置における映像記録再生部の一例のブロック図である。
図5】映像記録再生部に記録された信号を用いて表示実績確証を行う場合の説明図である。
図6】映像記録再生部に記録された信号を用いて表示実績確証を行う場合の説明に用いるブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。図1は、本発明の第1の実施形態に係るディジタルサイネージシステムの一例である。図1に示すように、ディジタルサイネージシステムは、複数のディスプレイ装置101a〜101dと、プレーヤ102と、コンテンツサーバ103と、操作端末104とから構成される。
【0012】
ディスプレイ装置101a〜101dは、駅や空港、ビルの壁面、商店街の店先等に配設される。ここでは、4台のディスプレイ装置101a〜101dは、二次元配列で並んで配設され、マルチディスプレイの構成となっている。プレーヤ102は、これら4つのディスプレイ装置101a〜101dからなるマルチディスプレイにより、1つの大画面を形成するように、各ディスプレイ装置101a〜101dに、映像信号を供給する。
【0013】
コンテンツサーバ103は、ディスプレイ装置101a〜101dとは離れた場所に配設されている。コンテンツサーバ103には、多数の広告コンテンツが蓄積されている。また、コンテンツサーバ103に対して、操作端末104が設けられる。コンテンツサーバ103とプレーヤ102とは、ネットワーク106を介して接続される。
【0014】
このようなシステムでは、オペレータは、操作端末104を操作して、広告を表示する時間と、表示する広告コンテンツを決定し、コンテンツサーバ103にスケジュールを登録する。この登録されたスケジュールに基づいて、コンテンツサーバ103から広告コンテンツが読み出され、この広告コンテンツがネットワーク106を介して、プレーヤ102に送られる。プレーヤ102は、受信した広告コンテンツを再生し、この広告コンテンツの映像信号をディスプレイ装置101a〜101dに供給する。
【0015】
これにより、その広告コンテンツに基づく映像がディスプレイ装置101a〜101dに表示される。
【0016】
例えば、「A」の文字からなる広告コンテンツを表示するように、コンテンツサーバ103にスケジュールが登録されているとする。この場合、コンテンツサーバ103からは、「A」の文字からなる広告コンテンツがネットワーク106を介してプレーヤ102に送信される。プレーヤ102は、この広告コンテンツを受信すると、「A」の文字からなる映像コンテンツが4つのディスプレイ装置101a〜101dからなるマルチディスプレイで1つの大画面として表示されるように、各ディスプレイ装置101a〜101dに映像信号を供給する。これにより、図2に示すように、4つのディスプレイ装置101a〜101dからなるマルチディスプレイに、「A」の文字からなる映像コンテンツが表示される。
【0017】
次に、本発明の第1の実施形態に係るディスプレイ装置について説明する。図3は、本発明の第1の実施形態に係るディスプレイ装置1の構成を示すブロック図である。このディスプレイ装置1は、図1におけるディジタルサイネージシステムのディスプレイ装置101a〜101dとして用いることができる。
【0018】
図3に示すように、本実施形態に係るディスプレイ装置1は、映像処理部11と、液晶パネル12と、バックライト13と、バックライト駆動部14と、制御部15と、インターフェース16と、映像記録再生部17とを備えている。
【0019】
図3において、入力端子10から入力された映像信号は、映像処理部11に供給される。映像処理部11は、入力映像信号に対して、画サイズ調整、輝度補正処理(シャープネス、明るさ、コントラスト等)、色補正処理等の処理を行う。映像処理部11の出力信号は、液晶パネル12に供給される。
【0020】
液晶パネル12は、例えば、TFT(Thin Film Transistor)等が各画素に配設されたアレイ基板と、カラーフィルター基板との間に、液晶組成物からなる液晶層を封入して構成される。カラーフィルター基板には、例えば赤色(R)、緑色(G)、青色(B)の3原色からなるカラーフィルターが配設されている。
【0021】
バックライト13は、液晶パネル12に対して光を照射する光源となる。バックライト13としては、LED(Light Emitting Diode)や冷陰極線管が用いられる。バックライト13は、バックライト駆動部14からの駆動信号により駆動される。
【0022】
制御部15は、ディスプレイ装置1の全体動作を制御している。制御部15は、インターフェース16を介して、外部と信号のやり取りを行うことができる。
【0023】
映像記録再生部17は、液晶パネル12に表示する映像信号を、映像処理部11から制御部15を介して入力し、この映像信号を記録する。このとき、映像記録再生部17は、マルチディスプレイに使用するディスプレイの数に応じて画面を縮小すると共に、マルチディスプレイにおける各ディスプレイ装置の配置位置に関する位置情報と、各ディスプレイを同期させるためのタイムコードとを記録する。また、映像記録再生部17には、バックライト13の動作状態を同時に記録しておくようにしても良い。また、映像記録再生部17は、記録した映像信号を再生し、インターフェース16を介して、外部に出力することができる。
【0024】
図4は、映像記録再生部17の一例である。図4に示すように、映像記録再生部17は、画サイズ設定部201と、記録部202と、再生部203とを備えている。この映像記録再生部17は、上述のように、複数のディスプレイ装置により1つの大画面を形成する場合に、マルチディスプレイに使用するディスプレイの数に応じて画面を縮小して記録できる。
【0025】
画サイズ設定部201は、マルチディスプレイに使用するディスプレイの数の情報(マルチ画面情報)に応じて画面を縮小する。すなわち、水平方向にM個、垂直方向にN個(M、Nは整数)の2次元配列のマルチディスプレイの場合には、画サイズ設定部201は、水平方向に1/M、垂直方向に1/Nの縮小画面を生成する。なお、単一ディスプレイの構成の場合には、画サイズ設定部201は、入力映像信号を画サイズを変えずに出力する。
【0026】
記録部202は、画サイズ設定部201により縮小された映像信号を圧縮符号化し、動画ファイルを生成する。また、このとき、記録部202は、マルチディスプレイにおける各ディスプレイ装置の配置位置に関する位置情報と、各ディスプレイを同期させるためのタイムコードとを含めて、動画ファイルを生成する。なお、この例では、記録部202は、更に、バックライト13の情報を含めて、動画ファイルを生成する。そして、記録部202は、この動画ファイルを記録媒体205に記録する。記録媒体205としては、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Disk)、フラッシュメモリカード等、どのようなものを用いても良い。
【0027】
再生部203は、記録媒体205に記録されている動画ファイルを再生し、映像信号を復号して、出力する。なお、動画ファイルの再生位置は、動画ファイルに記録されているタイムコードと、入力されるタイムコードとを比較することにより、時、分、秒、フレーム単位で、同期を取ることができる。また、再生部203は、再生された動画ファイルから、マルチディスプレイにおける各ディスプレイ装置の配置位置に関する位置情報と、バックライト情報を再生して、出力する。
【0028】
このように、本実施形態に係るディスプレイ装置には、液晶パネル12に表示する映像信号を記録する映像記録再生部17が備えられている。これにより、スケジュール通りの時間に、所望の広告コンテンツが表示されたかを確証することができる。
【0029】
また、本実施形態では、複数のディスプレイ装置により1つの大画面を形成する場合に、映像記録再生部17に記録する映像画面を、マルチディスプレイに使用するディスプレイの数に応じて縮小して記録すると共に、マルチディスプレイにおける各ディスプレイ装置の配置位置に関する位置情報と、各ディスプレイを同期させるためのタイムコードとを、映像記録再生部17に記録している。これにより、マルチディスプレイを構成する各ディスプレイ装置の映像記録再生部17から再生された映像信号を合成することで、マルチディスプレイ構成により形成された大画面の映像を1台のディスプレイ装置に表示して、広告コンテンツがスケジュール通りに表示されたか否かを確証することができる。
【0030】
つまり、図1に示したようなディジタルサイネージシステムにおけるディスプレイ装置101a〜101dとして、図3に示すようなディスプレイ装置1を使用したとする。前述したように、図1に示したようなディジタルサイネージシステムでは、4台のディスプレイ装置101a〜101dにより1つの大画面を形成するようなマルチディスプレイの構成とされている。
【0031】
このように、4台のディスプレイ装置101a〜101dにより1つの大画面を形成する場合、各ディスプレイ装置101a〜101dの映像記録再生部17a〜17d(図6参照)に記録する映像画面は、図5(A)〜図5(D)に示すように、水平方向に1/2、垂直方向に1/2に画サイズを縮小する。そして、左上に配置されたディスプレイ装置101aの映像記録再生部17aには、左上の位置であることを示す位置情報を記録し、左下に配置されたディスプレイ装置101bの映像記録再生部17bには、左下の位置であることを示す位置情報を記録し、右上に配置されたディスプレイ装置101cの映像記録再生部17cには、右上の位置であることを示す位置情報を記録し、右下に配置されたディスプレイ装置101dの映像記録再生部17dには、右下の位置であることを示す位置情報を記録する。また、各ディスプレイ装置101a〜101dの映像記録再生部17a〜17dには、時、分、秒、フレームからなる共通のタイムコードを記録しておく。
【0032】
広告コンテンツがスケジュール通りに表示するかを確証する場合には、図6に示すように、各ディスプレイ装置101a〜101dの映像記録再生部17a〜17dの出力と映像合成装置110の入力とが接続される。また、各ディスプレイ装置101a〜101dの映像記録再生部17a〜17dには、映像合成装置110から同期用タイムコードが送信される。
【0033】
これにより、ディスプレイ装置101aの映像記録再生部17aからは、図5(A)に示すような映像信号が再生される。また、ディスプレイ装置101bの映像記録再生部17bからは、図5(B)に示すような映像信号が再生される。また、ディスプレイ装置101cの映像記録再生部17cからは、図5(C)に示すような映像信号が再生される。また、ディスプレイ装置101dの映像記録再生部17dからは、図5(D)に示すような映像信号が再生される。なお、各ディスプレイ装置101a〜101dの映像記録再生部17aから17dから再生される映像信号は、映像合成装置110からのタイムコードにより、同期が取られている。また、このとき、各ディスプレイ装置101a〜101dの映像記録再生部17aから17dからは、マルチディスプレイにおける各ディスプレイ装置101a〜101dの配置位置に関する位置情報が再生される。
【0034】
映像合成装置110は、この配置位置に関する位置情報に基づいて、各ディスプレイ装置101a〜101dの映像記録再生部17a〜17dから再生された映像信号を合成して、ディスプレイ装置111に出力する。すなわち、映像合成装置110は、ディスプレイ装置101aの映像記録再生部17aからの再生映像信号を、位置情報に基づいて、画面の左上に合成し、ディスプレイ装置101bの映像記録再生部17bからの再生映像信号を、位置情報に基づいて、画面の左下に合成し、ディスプレイ装置101cの映像記録再生部17cからの再生映像信号を、位置情報に基づいて、画面の右上に合成し、ディスプレイ装置101dの映像記録再生部17dからの再生映像信号を、位置情報に基づいて、画面の右下に合成する。これにより、ディスプレイ装置111には、図5(E)に示すようなモニタ画面が表示される。このディスプレイ装置111のモニタ画面により、広告コンテンツがスケジュール通りに表示されたか否かを確証することができる。
【0035】
なお、上述の例では、広告コンテンツがスケジュール通りに表示するかを確証するために、映像合成装置110とディスプレイ装置111とを用意しているが、映像合成装置110の機能をディスプレイ装置101aにもたせるようにすれば、映像合成装置110を用意する必要はない。また、モニタ画面を表示するディスプレイ装置111として、ディスプレイ装置101a自身を用いれば、モニタ用のディスプレイ装置111を用意する必要はない。
【0036】
以上説明したように、本発明の実施形態では、液晶パネル12に表示する映像信号を記録する映像記録再生部17が備えられている。これにより、スケジュール通りの時間に、所望の広告コンテンツが表示されたかを確証することができる。
【0037】
また、本実施形態では、複数のディスプレイ装置により1つの大画面を形成する場合に、映像記録再生部17に記録する映像画面を、マルチディスプレイに使用するディスプレイの数に応じて縮小して記録すると共に、マルチディスプレイにおける各ディスプレイ装置の配置位置に関する位置情報と、各ディスプレイを同期させるためのタイムコードとを、映像記録再生部17a〜17dに記録している。これにより、マルチディスプレイ構成により形成された大画面の映像を1台のディスプレイ装置に表示して、広告コンテンツがスケジュール通りに表示されたか否かを確証することができる。
【0038】
なお、映像記録再生部17には、液晶パネル12に表示する映像信号を全て記録しても良いし、所定の間隔毎に、記録しても良い。また、液晶パネル12に表示する映像信号をランダムに選択して記録しても良い。更に、所定の間隔とランダムな間隔とを組み合わせて、記録しても良い。
【0039】
以上、本発明の実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等も含まれる。
【0040】
上記の実施形態の一部又は全部は、以下の付記のようにも記載され得るが、以下には限られない。
【0041】
(付記1)
入力映像信号を表示する表示パネルと、前記表示パネルに表示する映像を記録再生する映像記録再生部とを備え、前記映像記録再生部は、入力映像信号の画面をマルチディスプレイ構成に応じて縮小する画サイズ設定部を有することを特徴とするディスプレイ装置。
【0042】
(付記2)
前記画サイズ設定部は、水平方向にM個、垂直方向にN個(M、Nは整数)の2次元配列のマルチディスプレイの場合には、水平方向に1/M、垂直方向に1/Nの縮小画面を生成することを特徴とする付記1に記載のディスプレイ装置。
【0043】
(付記3)
前記映像記録再生部は、更に、マルチディスプレイの画面構成の位置情報を記録することを特徴とする付記1又は2に記載のディスプレイ装置。
【0044】
(付記4)
前記映像記録再生部は、更に、同期用の信号を記録することを特徴とする付記1から3の何れか一項に記載のディスプレイ装置。
【符号の説明】
【0045】
1,101a〜101b ディスプレイ装置
11 映像処理部
12 液晶パネル
15 制御部
17,17a〜17d 映像記録再生部
102 プレーヤ
103 コンテンツサーバ
図1
図2
図3
図4
図5
図6