(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記地球磁場成分は室内の壁構造、家電製品の配置、金属又は鉱石を含む製品によって歪曲される地球磁場であって、時間による変化が殆どなく、室内の位置によって特有の成分を有する成分を意味する請求項7に記載の方法。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、
図1乃至
図8を参照した説明は、特許請求の範囲及びそれと同等なものによって定義される本発明の実施例の包括的な理解を助けるために提供される。以下の説明は理解を助けるために多様な具体的な細部事項を含むが、単なる例示として取り扱われるのみである。従って、本発明の思想や範囲を逸脱しない範囲内で実施例の多様な変形及び修正が可能であるというのはもちろんである。また、広く知られている機能及び構造の説明は明確性のために省略する。
【0021】
以下の説明では、本発明による携帯用端末機における磁場発生装置の代わりに自然に発生する地球磁場を利用した領域認識技術の性能を向上させるための装置及びその方法について説明する。前記自然に発生する地球磁場成分は室内の壁構造、家電製品の配置、金属又は鉱石を含む製品などによって歪曲される地球磁場を意味するものであり、前記のように歪曲される地球磁場成分は時間による変化が殆どなく、室内の位置によって特有の成分を有するためそれを室内領域における位置判断に利用するのである。加えて、本願発明は前記地球磁場成分以外に地球磁場成分を収集した位置のイメージを比較し、領域認識性能を向上させる。
【0022】
また、以下の説明でフィンガープリントとは領域認識のための位置に当たる情報であって、地球磁場を測定して計算された水平分力、垂直分力、方位角などを含む地球磁場成分をいい、ユーザによって予め設定された(設定する)領域に対する基準フィンガープリントと現在の携帯用端末機の位置に当たる対象フィンガープリントを含む。それだけでなく、以下の説明で基準イメージとは基準フィンガープリントを設定した地域の周辺環境を撮影したイメージをいい、対象フィンガープリントとはフィンガープリントを設定した地域の周辺環境を撮影したイメージをいう。
【0023】
図1a乃至
図1bは、本発明による室内の領域を認識する携帯用端末機の構成を示すブロック図である。
【0024】
図1aは、本発明による自然に発生する地球磁場を利用して室内の領域を認識する携帯用端末機の構成を示すブロック図である。
【0025】
前記
図1aを参照すると、前記携帯用端末機は、制御部100、領域確認部102、メモリ部104、入力部106、表示部108及び通信部110を含んで構成される。
【0026】
まず、前記携帯用端末機の制御部100は前記携帯用端末機の全般的な動作を制御する。例えば、音声通話及びデータ通信のための処理及び制御を行い、通常的な機能に加えて、本発明によって前記制御部100は基準領域として設定する位置に当たる地球磁場成分である基準フィンガープリントと現在位置に当たる地球磁場成分である対象フィンガープリントを収集し、前記携帯用端末機が位置した現在領域を判断するように処理する。ここで、前記フィンガープリントとは前記携帯用端末機の水平分力、垂直分力、方位角などをいい、前記制御部100は地球磁場を測定して前記フィンガープリントを収集することができる。
【0027】
即ち、前記制御部100は前記携帯用端末機のユーザが基準領域として設定しようとする領域に対する基準フィンガープリントを収集し貯蔵することで基準領域を設定した後、持続的に現在位置に対する対象フィンガープリントを収集して両方のフィンガープリントを比べることで現在位置した領域が基準フィンガープリントに当たる領域であるのかを判断するように処理する。上述したように現在領域を判断した携帯用端末機(制御部100)は、該当領域に位置する場合、該当領域における特定機能(例えば、該当領域に存在するテレビにデータを伝送する)を行うように処理する。
【0028】
加えて、前記制御部100は、前記基準フィンガープリントと対象フィンガープリントを比較して領域を認識する場合、認識率を向上させるために基準イメージと対象イメージを比べた後最終的に前記携帯用端末機が位置した現在領域を判断するように処理する。これは、フィンガープリントのみを利用して領域を認識する場合、互いに異なる領域から同じ地球磁場のパターンが感知されて正確な領域認識が不可能になる従来の領域に認識技術の問題点を解決するためである。
【0029】
また、前記制御部100は、前記携帯用端末機が基準領域として設定された位置に移動する場合、予め登録した連動プログラムを実行して基準領域で周辺装置と自動的に連想するように処理することができる。
【0030】
前記領域確認部102は、前記制御部100の制御を受けて前記携帯用端末機の現在位置を判断するのに使用する情報である基準フィンガープリントと対象フィンガープリントを収集する。ここで、前記フィンガープリントは領域認識のための位置に当たる情報であって地球磁場を測定して計算された水平分力、垂直分力、方位角などをいい、前記領域確認部102は前記携帯用端末機の3つの軸(X,Y,Z)のうち中央のZ軸が建物の床と天井から歪曲された地球磁場の値をはっきりと示すため、地球方向の成分である垂直分力を領域認識のために使用するのである。例えば、前記携帯用端末機が10階のビルのどこに位置してもZ成分は厚い11個のコンクリートの床/天井構造物の影響を受けるが、水平成分であるXとYはガラス窓といくつかの柱と壁の影響のみを受けるだけである。
【0031】
また、前記領域確認部102は前記携帯用端末機のZ軸より弱い歪曲された地球磁場成分を含むX軸とY軸から方向成分を除去した水平分力を利用し、領域判断のための代表値として使用する。
【0032】
それだけでなく、前記領域確認部102は前記携帯用端末機の地球磁場の水平成分であるX軸値とY軸値を利用して前記方位角を求めた後、それを利用してユーザの方向転換を判断し得るため固定された一つの位置からもユーザの方向転換によって変わる方位角を領域判断の代表値として使用する。即ち、前記領域確認部102は前記携帯用端末機の方向転換によって変わる水平分力と垂直分力の値を確認するために方位角を使用するのである。
【0033】
加えて、前記領域確認部102は、前記基準フィンガープリントを収集した位置の周辺環境を撮影して基準イメージとして定義して貯蔵し、前記対象フィンガープリントを収集した位置の周辺環境を撮影して対象イメージとして定義して貯蔵する。次に、前記領域確認部102は、1次的にフィンガープリントを比較して候補領域を分類した後、前記基準イメージと対象イメージを比べて最終的な領域判断を行う。
【0034】
前記メモリ部104は、ロム、ラム、フラッシュロムで構成される。前記ロムは前記制御部100と前記領域確認部102の処理及び制御のためのプログラムのマイクロコードと各種参照データを貯蔵する。
【0035】
前記ラムは前記制御部100のウォーキングメモリであり、各種プログラムを行う際に発生する一時的なデータを貯蔵する。また、前記フラッシュロムは、電話番号簿、発信メッセージ及び受信メッセージのような更新可能な各種保管用データをセーブする。前記メモリ部104は、本発明によって前記収集した基準フィンガープリントと基準イメージを貯蔵する。
【0036】
前記入力部106は0〜9の数字キーボタンと、メニュボタン、キャンセルボタン、確認ボタン、通話ボタン、終了ボタン、インターネットアクセスボタン、ナビゲーションキーボタン及び文字入力キーなどの多数の機能キーを具備し、ユーザが押すキーに対応するキー入力データを前記制御部100に提供する。本発明によって、前記入力部106は基準領域設定のためのユーザの入力を前記制御部100に提供する。
【0037】
前記表示部108は、前記携帯用端末機の動作中に発生する状態情報、制限された数字のテキスト、多量の動画及び静止映像などをディスプレイする。前記表示部108は、カラー液晶ディスプレー装置(LCD)、能動型有機発光ダイオード(Active Mode Organic Light Emitting Diode)などを使用してもよく、前記表示部108はタッチ入力装置を具備してタッチ入力方式の携帯用端末機に適用する場合入力装置として使用してもよい。
【0038】
前記通信部110は、アンテナ(図示せず)を介して入出力されるデータの無線信号を送受信処理する機能を行う。例えば、送信である場合、送信するデータをチャンネルコーディング及び拡散した後RF処理して送信する機能を行い、受信である場合、受信されたRF信号を基底帯域信号に変換して前記基底帯域信号を逆拡散及びチャンネル復号してデータを復元する機能を行う。
【0039】
図1bは、本発明による自然に発生する地球磁場を利用して室内の領域を認識する領域確認部の構成を示すブロック図である。
【0040】
前記
図1bを参照すると、前記領域確認部102は、センサー部111、フィンガープリント収集部113、姿勢補正部115、イメージ獲得部117、貯蔵部119、フィンガープリント比較部121及びイメージ比較部123を含んで構成されてもよい。
【0041】
まず、前記センサー部111は前記携帯用端末機の現在位置の判断に必要なセンシング情報を獲得するセンサーであり、地球磁場を測定し得る磁場センサーを意味する。本発明は前記磁場センサーのみで地球磁場を測定するように限ることではなく、本発明の他の実施例によって前記センサー部111は地磁気センサーを含んでもよい。
【0042】
前記領域確認部102のフィンガープリント収集部113は、前記携帯用端末機が現在位置している領域を判断するのに使用する地球磁場成分である前記携帯用端末機の水平分力、垂直分力及び方位角などを収集する。前記のような地球磁場成分はフィンガープリントとして定義することができる。
【0043】
この際、前記フィンガープリント収集部113は前記携帯用端末機にユーザが設定しようとする領域(基準領域)に対するフィンガープリントである基準フィンガープリントを収集し、前記携帯用端末機の現在位置に対するフィンガープリントである対象フィンガープリントを収集する。ここで、前記基準フィンガープリントと現在フィンガープリントは前記携帯用端末機の現在位置がユーザが設定した基準領域であるのかを判断するのに使用され、前記フィンガープリント収集部113は本発明の好ましい位置実施例によって一定時間の間携帯用端末機の動きが感じられない場合、前記対象フィンガープリントを収集することができる。
【0044】
前記姿勢補正部116は、前記携帯用端末機が常に地球の水平面と水平を維持する姿勢を取ることができないため、前記携帯用端末機が地球の水平面と水平を維持しているように地球の水平面に対するX’、Y’の角度に応じて前記携帯用端末機の磁場センサーの値を補正する。
【0045】
前記イメージ獲得部117は、前記携帯用端末機が位置した領域を正確に判断するために基準領域として設定された位置の周辺環境を撮影し、前記対象フィンガープリントを収集した位置の周辺環境を撮影することでカメラモジュールを含むことができる。前記基準イメージは、ユーザが設定した基準領域に位置したのかを判断するのに使用する基準となる。
【0046】
前記貯蔵部119は、前記フィンガープリント収集部113によって収集されたフィンガープリントと前記イメージ獲得部117によって収集された基準イメージを貯蔵する。
【0047】
前記フィンガープリント比較部112は、前記フィンガープリント収集部114によって収集された基準フィンガープリントと対象フィンガープリントを比べて前記携帯用端末機の現在位置がユーザが設定した基準領域であるのかを1次的に判断する。
【0048】
一例に、前記フィンガープリント比較部112は前記基準フィンガープリントと前記対象フィンガープリントの比較値が一定範囲内にある場合、前記両方のフィンガープリントに対する領域が互いに一致する可能性があると判断する。
【0049】
前記イメージ比較部123は前記フィンガープリント比較部112の領域判断結果を最終的に確認するものであり、1次的なフィンガープリント比較部112の結果が正確であるのかを基準イメージと対象イメージを比べて把握する。
【0050】
この際、前記イメージ比較部123は、Mean,Variance,Mean Squared Error,Peak Signal to Noise Ratio,Average Difference,NormalizedCross−Correlation,Maximum Difference,Laplacian Mean Squared Error、Normalized Absolute Error,Picture Quality Scaleなどのアルゴリズムを利用して対象イメージと比較イメージを比較し得る。
【0051】
前記領域確認部102の役割は前記携帯用端末機の制御部100によって行われてもよいが、本発明でこれを別途に構成して図示したのは説明の便宜上の例示的な構成であって決して本発明の範囲を限定しようとするものではなく、当業者であれば本発明の範囲内で多様な変形構成が可能であることを理解できるはずである。例えば、これら全てを前記制御部100で処理するように構成してもよい。
【0052】
図2は、本発明による携帯用端末機における領域認識判断に使用される基準情報を収集する過程を示すフローチャートである。
【0053】
前記
図2を参照すると、前記携帯用端末機は、まずステップ201で地球磁場を測定した後、ステップ203に進行して領域認識のための位置のフィンガープリントを収集する。ここで、前記フィンガープリントとは領域認識のための位置に当たる地球磁場成分であって水平分力、垂直分力、方位角などをいい、
図4で詳細に後述する。
【0054】
次に、前記携帯用端末機はステップ205に進行し、前記ステップ203で収集したフィンガープリントを基準フィンガープリントと定義する。ここで、前記基準フィンガープリントはユーザが登録する領域に対する地球磁場成分であり、前記携帯用端末機の現在位置が領域認識のための位置であるのかを判断するのに使用される。
【0055】
次に、前記携帯用端末機はステップ207に進行し、カメラモジュールを動作させた後ステップ209に進行して基準イメージを撮影する。ここで、前記基準イメージは基準フィンガープリントを設定した地域(ユーザが設定した基準領域)の周辺環境を撮影したイメージをいい、前記携帯用端末機は装着されたカメラモジュールの位置によって現在位置を基準に天井を撮影するか壁面を撮影する。
【0056】
次に、前記携帯用端末機はステップ211に進行して前記携帯用端末機がユーザが設定した基準領域に位置する場合自動的に実行される連動プログラムを登録した後、本アルゴリズムを終了する。前記基準イメージと基準フィンガープリントを上述した基準情報として定義し得る。
【0057】
図3は、本発明による携帯用端末機の領域認識過程を示すフローチャートである。
【0058】
前記
図3を参照すると、前記携帯用端末機は、まずステップ301で現在位置に対するフィンガープリントを収集した後、ステップ303に進行して前記ステップ301で収集したフィンガープリントを対象フィンガープリントとして定義する。この際、前記携帯用端末機は、特定位置に位置する瞬間前記対象フィンガープリントを収集するか移動中のユーザの位置を確認するために周期的に対象フィンガープリントを収集してもよい。前記特定位置に位置する瞬間とはユーザが前記携帯用端末機を特定位置に置いたため動きがなくなった瞬間であり、前記携帯用端末機は重力加速度センサーを活用して前記対象フィンガープリントの収集時点を判断することができる。
【0059】
次に、前記携帯用端末機はステップ305に進行し、前記携帯用端末機がユーザによって登録された領域に位置したのかを判断するために前記基準フィンガープリントと前記対象フィンガープリントを比較する過程を行った後、ステップ307に進行して前記ステップ305の比較結果を確認する。この際、前記携帯用端末機は前記基準フィンガープリントを既貯蔵した後収集される対象フィンガープリントと比べることができ、他の実施例によって前記収集した2つのフィンガープリントを特定のサーバーに伝送し、特定のサーバーが前記2つのフィンガープリントを比較させるようにしてもよい。
【0060】
即ち、前記携帯用端末機は前記2つのフィンガープリントを比べて現在位置した領域がユーザによって登録された領域であるのかを判断するのであり、一例に前記携帯用端末機は前記フィンガープリントに当たる水平分力、垂直分力、方位角別に分布を求めた後、2つのフィンガープリントの間で要素別に分布を比較して類似度に応じて領域を判断することができる。他の実施例として、前記携帯用端末機は水平分力、垂直分力、方位角別に平均、最小値、最大値、標準偏差などを求めた後、2つのフィンガープリントの間のデータ要素別に平均、最小値、最大値、標準偏差などを比較して類似度に応じて領域を判断することができるが、この際、前記携帯用端末機はフィンガープリントの全ての要素或いは一部の要素を比べることができ、要素別に加重値を異にして設定することができる。
【0061】
この際、前記携帯用端末機はユーザによって登録された領域を判断するのに必要な演算量を減らすために以下のような方法を使用してもよい。
【0062】
1.基準フィンガープリントと対象フィンガープリントの比較過程を減らして演算量を減らす方法
まず、前記携帯用端末機は不必要な前記基準フィンガープリントと対象フィンガープリントの比較による演算量をなくすために、基準フィンガープリントを登録する際補助的な位置情報を設定してもよい。ここで、前記補助的な位置情報とはCell ID,Wi−FiのSSID、GPSの座標などをいい、前記携帯用端末機は補助的な位置情報として登録された領域に当たる対象フィンガープリントのみを分類して前記基準フィンガープリントと比較する過程を行ってもよい(前記Cell ID,Wi−FiのSSIDは信号強度が最も強い情報を使用する)。
【0063】
2.対象フィンガープリントを収集する過程を減らして演算量を減らす方法
前記携帯用端末機は、上述したように基準フィンガープリントを登録する際補助的な位置情報を設定した後、補助的な位置情報として登録された領域に位置する場合にのみ該当領域に対する対象フィンガープリントを収集してもよい。
【0064】
前記のような方法は前記携帯用端末機の演算過程を減らすためのものであり、前記2つの方法を独立的に行うか前記2つの方法を組み合わせて行ってもよい。
【0065】
もし、前記ステップ307で前記基準フィンガープリントと前記対象フィンガープリントの情報が類似していない場合、前記携帯用端末機はステップ319に進行して前記携帯用端末機が前記基準フィンガープリントに当たる領域に位置しないと判断する。
【0066】
一方、前記ステップ307で前記基準フィンガープリントと前記対象フィンガープリントの情報が類似している場合、前記携帯用端末機は1次的に前記基準フィンガープリントに当たる領域に位置したと判断する。この際、前記携帯用端末機は前記対象フィンガープリントと類似した多数の基準フィンガープリントを確認する場合、候補となる基準フィンガープリントのリストを作成する。
【0067】
ここで、前記候補となる基準フィンガープリントが発生することは互いに異なる領域から同じ地球磁場のパターンが感知される現象のためである。前記のような現象によって前記携帯用端末機は正確な領域認識が不可能となり、本発明による携帯用端末機は前記のような1次的領域判断が正確であるのかを判断する過程を追加に行う。
【0068】
前記のように1次的な領域判断が正確であるのかを確認するために、携帯用端末機はステップ309に進行してカメラモジュールを動作させた後、ステップ311に進行して現在位置の周辺環境を撮影する。即ち、前記携帯用端末機は現在位置に対する地球磁場成分である対象フィンガープリントを収集した周辺環境を撮影して対象イメージとして定義するのである。
【0069】
次に、前記携帯用端末機はステップ313に進行し、既貯蔵された基準イメージ(基準領域に当たるイメージ)と現在位置の周辺環境のイメージである対象イメージを比較した後、ステップ315に進行して前記ステップ313の比較結果を確認する。
【0070】
もし、前記ステップ315で基準イメージと対象イメージが類似していないことを確認する場合、前記携帯用端末機はステップ319に進行して前記携帯用端末機が前記基準フィンガープリントに当たる領域に位置しないと判断する。
【0071】
一方、前記ステップ315で基準イメージと対象イメージが類似していることを確認する場合、前記携帯用端末機はステップ317に進行して前記携帯用端末機が前記基準フィンガープリントに当たる領域に位置したと判断する。この際、前記携帯用端末機が前記対象フィンガープリントと類似した多数の基準フィンガープリントを確認する場合、前記携帯用端末機は多数の基準フィンガープリントに当たる基準イメージのうち前記対象イメージと類似した基準イメージを確認して基準イメージに当たる領域に位置すると判断し得る。
【0072】
前記のように基準フィンガープリントに当たる領域に位置すると判断した携帯用端末機は、既登録された連動プログラムを実行して基準領域に位置した装置との連動を自動的に行うことができる。
【0073】
次に、前記携帯用端末機は本アルゴリズムを終了する。
【0074】
図4は、本発明の好ましい一実施例による携帯用端末機における地球磁場に対するフィンガープリントを収集する過程を示すフローチャートである。
【0075】
前記
図4を参照すると、前記携帯用端末機は、まずステップ401で前記携帯用端末機の各軸(X,Y,Z)に当たる地球磁場成分(X’,Y’,Z’)を測定する。
【0076】
ここで、前記携帯用端末機のX軸は下記
図5のように前記携帯用端末機の画面と水平を成す平面で画面の幅が短い方面を示し、Y軸は前記携帯用端末機の画面と水平を成す平面で画面の幅が長い方向を示し、Z軸は画面と垂直方向を示す。前記地球磁場の成分は強度と方向で形成されたベクタ値であり、前記X軸に当たる地球磁場の成分強度は│X’│で示され、方向は画面と水平を成す平面で画面の幅の短い方向の単位ベクタで示される。
次に、前記携帯用端末機はステップ403に進行し、前記ステップ301で測定した地球磁場成分(X’,Y’,Z’)と下記数式1を利用して地球総磁場(total Earth‘s magnetic field)の強度(│T│)を計算する。
【0078】
次に、前記携帯用端末機はステップ405に進行し、下記数式2を利用して地球の水平面に対するX’,Y’の角度(α,β)を計算する。ここで、前記携帯用端末機が常に地球の水平面と水平を維持する姿勢を取ることができないため前記携帯用端末機が地球の水平面と水平を維持しているような姿勢に補正することであり、地球の水平面に対するX’、Y’の角度に応じて前記携帯用端末機の磁場センサーの値を補正するのである。
【0080】
ここで、αはX’ベクタが地球の水平面から離れた角度を示し、βはY’ベクタが地球の水平面から離れた角度を示す。Xa’は画面を水平を成す平面で画面の幅が短い方向の重力加速度成分を示し、Ya’は画面を水平を成す平面で画面の幅が長い方向の重力加速度成分を示す。また、g0は標準重力加速度であり、9.80665m/s
2(〜32.174ft/s
2)値の常数を意味する。
【0081】
次に、前記携帯用端末機はステップ407に進行し、前記ステップ305で計算した水平面に対するX’,Y’の角度を利用して垂直分力(│Z│)を計算する。
【0082】
ここで、前記携帯用端末機は前記携帯用端末機が地球の水平面から傾いている場合、前記傾いた角度を活用して下記数式3を介して地球磁場成分(X’,Y’,Z’)からの磁北方向の成分である垂直分力を計算することができる。もし、前記携帯用端末機が地球の水平面と水平な姿勢を取る場合、前記傾いた角度が「0」になるため下記数式3に前記角度を代入して前記水平な姿勢に対する垂直分力(│Z│)を計算することができる。
【0084】
次に、前記携帯用端末機はステップ409に進行し、下記数式4のように垂直分力(│Z│)と地球総磁場の強度(│T│)を利用して前記携帯用端末機の水平分力(│H│)を計算するのに使用される伏角(I)を計算する。
【0086】
次に、前記携帯用端末機はステップ411に進行し、下記数式5のように前記ステップ309で計算した伏角と地球総磁場の強度を利用して前記携帯用端末機の水平分力(│H│)を計算した後、ステップ413に進行して前記携帯用端末機の方位角(D)を計算する。この際、前記携帯用端末機は方向センサーを利用して前記携帯用端末機の方位角を計算するか、又は前記携帯用端末機の画面と水平を成す平面を基準とした携帯用端末機の方向に当たる地球磁場成分(X’,Y’)を下記数式6に代入して計算するし得る。
【0089】
前記携帯用端末機は前記のような前記ステップ407で計算した垂直分力(│Z│)、前記ステップ411で計算した水平分力(│H│)と前記ステップ413で計算した携帯用端末機の方位角(D)を地球磁場を測定するたびに計算し、それを前記携帯用端末機が収集したフィンガープリントとして定義する。前記フィンガープリントは室内領域に位置した携帯用端末機の位置に当たる地球磁場成分であり、基準フィンガープリントと対象フィンガープリントを収集する場合に全て使用される。
【0090】
上述したように携帯用端末機は、前記携帯用端末機の3つの軸(X,Y,Z)のうちZ軸が建物の床と天井から歪曲された地球磁場の値をはっきりと示すため、地球方向の成分である垂直分力を領域認識に使用し、前記携帯用端末機のZ軸より弱い歪曲された地球磁場成分を含むX軸とY軸の値から方向成分を除去した水平分力を領域認識に使用するのである。
【0091】
また、前記携帯用端末機は前記携帯用端末機の地球磁場の水平成分であるX軸とY軸値を利用して方位角を求め、ユーザの方向転換を判断して固定された一つの位置からもユーザの方向転換によって変わる方位角を領域認識に使用する。
【0092】
次に、前記携帯用端末機は本アルゴリズムを終了する。
【0093】
図5は、本発明による携帯用端末機の各軸に当たる地球磁場の成分を示す図である。
【0094】
前記
図5を参照すると、前記携帯用端末機の画面と水平を成す平面で画面の幅が短い方向をX軸、前記携帯用端末機の画面と水平を成す平面で画面の幅が長い方向をY軸、画面と垂直な方向をZ軸とすると、前記携帯用端末機の各軸(X,Y,Z)に当たる地球磁場成分は(X’,Y’,Z’)となる。
【0095】
前記地球磁場の成分は強度と方向で形成されたベクタ値であり、前記X軸に当たる地球磁場の成分強度は│X’│で示され、方向は画面と水平を成す平面で画面の幅の短い方向の単位ベクタで示される。また、前記Y軸に当たる地球磁場の成分強度は│Y’│で示され、方向は画面と水平を成す平面で画面の幅の長い方向の単位ベクタで示される。
【0096】
図6a乃至
図6bは、本発明による携帯用端末機が地球の水平面から傾いている状態を示す図である。
【0097】
図6a乃至
図6bを参照すると、前記携帯用端末機は携帯が容易な端末機であって地球の水平面と常に水平を維持することができない。
【0098】
前記
図6aに示したように、前記携帯用端末機の各軸(X,Y,Z)に当たる地球磁場成分(X’,Y’,Z’)は地球の水平面から傾いていることが分かる。ここで、αは前記携帯用端末機のX軸に当たる地球磁場成分(ベクタX’)が地球の水平面から離れた角度を示し、βは前記携帯用端末機のY軸に当たる地球磁場成分(ベクタY’)が地球の水平面から離れた角度を示す。
【0099】
上述したように地球の水平面から傾いた状態である携帯用端末機が室内領域を確認するための正確なフィンガープリント(垂直分力(│Z│)、水平分力(│H│)、前記携帯用端末機の方位角(D))を収集することができないため、前記携帯用端末機は
図6bに示したように重力加速度センサーを活用してXa‘(画面と水平を成す平面で画面の幅が短い方向の重力加速度成分)とYa‘(画面と水平を成す平面で画面の幅方が長い方向の重力加速度成分)を測定し、それを利用して前記
図4のステップ405のように地球磁場を測定する際前記端末の姿勢によってその値を補正しなければならない。
【0100】
図7は、本発明の好ましい一実施例による携帯用端末機における室内領域を認識して周辺機器を制御する過程を示す図である。
【0101】
前記
図7を参照すると、前記携帯用端末機701は、第1テレビ703と第2テレビ705と通信可能であり、前記テレビ703,705と通信可能な領域を形成して該当領域では自動的にテレビ703,705と通信することができる。
【0102】
前記携帯用端末機701は、まず前記テレビ703,705と通信するための領域に対する基準フィンガープリントを収集710する。
【0103】
ここで、前記基準フィンガープリントとは前記データを伝送するための領域を指定するための情報であり、前記携帯用端末機701の垂直分力(│Z│)、水平分力(│H│)及び方位角(D)のような地球磁場成分をいう。
【0104】
前記のように基準フィンガープリントを収集した前記携帯用端末機701は、基準領域に対するイメージを獲得712して貯蔵することで第1テレビ703に対する基準領域を設定し得る。この際、前記携帯用端末機701は、前記テレビと通信可能な基準領域を設定する過程を示すために前記第1テレビ703に対する基準領域設定過程のみを示しているが、前記携帯用端末機701は前記第2テレビ705と通信可能な領域も予め設定し得る。
【0105】
前記のように基準領域設定を行った携帯用端末機701は領域認識のために現在位置のフィンガープリントである対象フィンガープリントを収集714し、基準フィンガープリントと比較716した後前記携帯用端末機701の位置を判断する。
【0106】
即ち、前記携帯用端末機701は、現在位置に対するフィンガープリントである対象フィンガープリントを収集714した後、前記収集した対象フィンガープリントと既貯蔵している基準フィンガープリントを比較716して2つのフィンガープリントが類似しているのかを確認するのである。
【0107】
もし、前記基準フィンガープリントと対象フィンガープリントが類似している場合、前記携帯用端末機701は現在位置した領域がテレビと通信可能な領域である可能性があると判断する。
【0108】
次に、本願発明による携帯用端末機701は、領域認識率を向上させるために対象フィンガープリントを獲得した位置の周辺環境を撮影した対象イメージを獲得718した後、既貯蔵されている基準イメージと比較720することで、前記携帯用端末機が位置した領域を判断する。
【0109】
これは、互いに異なる領域から同じ地球磁場パターンが感知されることによって多数の候補フィンガープリントが発生し、正確な領域認識が不可能になることを防ぐためである。
【0110】
前記のように、基準イメージと対象イメージを比較した携帯用端末機は第1テレビ領域703に位置したのかを確認722する。この際、前記携帯用端末機701が前記第1テレビ703領域に位置することを確認(第1領域に対する基準イメージと対象イメージが類似している)する場合、前記携帯用端末機701は前記第1テレビ703にデータを伝送724する。一例に、前記携帯用端末機701は第1テレビ703領域に位置すると共に前記第1テレビ703領域で実行するように登録された連動プログラムを実行した後、データ伝送を行うことができる。これによって、前記データを受信した第1テレビ703は受信したデータ726を出力する。
【0111】
一方、前記基準イメージと対象イメージを比較して前記携帯用端末機701が第1テレビ703領域に位置しないことを確認する場合、前記携帯用端末機701が前記第2テレビ705領域に位置するのかを確認728する。
【0112】
もし、前記携帯用端末機701が第1テレビ703領域及び第2テレビ705領域に位置しない場合、対象フィンガープリントを収集する過程を更に行う。
【0113】
しかし、前記携帯用端末機701が第2テレビ705と通信可能な領域に位置したと判断する場合、前記携帯用端末機は第2テレビ705にデータを伝送730し、前記第2テレビ705は受信したデータを出力732する。それによって、前記携帯用端末機701のユーザは室内領域の移動によって第1テレビ703に出力されていたデータを第2テレビ705で持続的に確認することができる。この際、前記携帯用端末機701は第2テレビ705領域に位置すると共に前記第2テレビ705にデータを伝送するようにする連度アプリケーションを実行した後、データ伝送を行うことができる。
【0114】
図8a乃至
図8bは、本発明の好ましい一実施例による携帯用端末機における設定したデータ伝送が可能な領域を示す図である。
【0115】
前記
図8a乃至
図8bを参照すると、前記携帯用端末機は第1ルーム700と第2ルーム710の特定領域に対して基準フィンガープリントを収集してデータ伝送を可能にする領域(基準領域)(領域1 702、領域2 712)を設定する。この際、前記携帯用端末機は、図示した参照番号bのようにそれぞれの領域に対する撮影イメージである基準イメージを貯蔵している。
【0116】
前記第1ルーム700と第2ルーム710にはそれぞれルームに対するテレビ(TV#1)、(TV#2)が存在し、前記テレビは既指定された領域に位置した携帯用端末機と自動的に通信連結を行い得る。
【0117】
一例に、まず前記携帯用端末機のユーザは第1ルーム700で示したように第1テレビとの自動連結を可能にする第1領域702を設定しようとする場合、前記携帯用端末機のユーザは前記第1領域702に位置した後、前記第1領域に対するフィンガープリントを収集する。この際、前記第1領域702に対するフィンガープリントは基準フィンガープリントとなり、前記収集された基準フィンガープリントは対象フィンガープリントと比較するために貯蔵される。また、前記携帯用端末機は前記基準フィンガープリントを収集した領域の周辺環境を撮影して基準イメージとして登録する。
【0118】
また、前記携帯用端末機は、第2ルーム700で示したように第2テレビとの自動連結を可能にする第2領域702を設定するために第2領域に対するフィンガープリント及び基準イメージを登録する。
【0119】
前記のように基準フィンガープリントと基準イメージを収集してそれぞれのルームに対する基準領域を設定した携帯用端末機は、持続的に対象フィンガープリントを収集するか又は前記携帯用端末機の動きがない場合対象フィンガープリントを収集する。即ち、前記携帯用端末機は前記携帯用端末機の現在位置を把握するために前記携帯用端末機のユーザが移動する領域(位置)に対する対象フィンガープリントを収集するのである。前記のように、前記収集した対象フィンガープリントを前記基準フィンガープリントと比較し、前記携帯用端末機の現在位置を把握する。
【0120】
前記フィンガープリントは室内領域を区分し得る情報であり、前記携帯用端末機の垂直分力(│Z│)、水平分力(│H│)及び方位角(D)のような地球磁場成分をいう。これによって、前記携帯用端末機は第1領域702で獲得した基準フィンガープリントと前記携帯用端末機の現在位置に当たる対象フィンガープリントを比較することで、ユーザが室内のどの領域を移動しても現在位置及び既設定した基準領域を確認することができる。
【0121】
しかし、前記のように地球磁場成分であるフィンガープリントのみを利用して領域を確認する場合、第1ルームに対する基準フィンガープリントと類似したフィンガープリントが第2ルームで収集される可能性がある。これは、前記携帯用端末機が第2ルームに位置していても類似したフィンガープリントを利用して第1ルームに位置すると判断する可能性があるということである。
【0122】
前記のような問題点を解決するために、前記携帯用端末機はフィンガープリントを収集した位置の周辺環境イメージを利用して第1ルームに対するフィンガープリントであるのか或いは第2ルームに対するフィンガープリントであるのかを確認し得る。
【0123】
それによって、前記携帯用端末機は対象フィンガープリントと基準フィンガープリントを比べて両方のフィンガープリントが互いに類似していると判断する場合、現在位置の周辺環境イメージを獲得して既貯蔵している基準イメージと比較する。
【0124】
もし、前記第1領域の基準イメージと獲得した対象イメージが同じであると確認する場合、前記携帯用端末機は第1領域に位置すると判断して前記第1テレビにデータを伝送する。
【0125】
次に、前記携帯用端末機のユーザが第1テレビを利用して前記携帯用端末機に貯蔵されたデータを再生する途中で第2ルーム710の移動して第2領域702に前記携帯用端末機を位置させる場合、前記携帯用端末機は持続的に収集する対象フィンガープリントと第2ルームに当たる基準フィンガープリントを比較する。
【0126】
もし、前記携帯用端末機が両方のフィンガープリントを比較して前記第2領域712の中に位置したと判断する場合、前記携帯用端末機は第2領域に対する基準イメージと対象イメージを比較する。
【0127】
もし、前記基準イメージと対象イメージが同じである場合、前記携帯用端末機は第2領域に位置すると判断して第2テレビに現在再生中の写真/動画を電送し、前記第2テレビを介して前記携帯用端末機に貯蔵されたデータを持続的に再生できるようにする。
【0128】
しかし、前記基準イメージと対象イメージが同じではない場合、前記携帯用端末機は基準領域に位置しないと判断する。
【0129】
上述したように、本発明は室内に位置した携帯用端末機の領域を確認するための装置及びその方法に関するものであり、磁場発生装置に代えて自然に発生する地球磁場を測定して室内での領域を確認することで、室内領域認識装置の設置費用を減らすことができる。
【0130】
一方、本発明の詳細な説明では具体的な実施例について説明したが、本発明の範囲を逸脱しない範囲内で多様な変形が可能であることはもちろんである。従って、本発明の範囲は説明された実施例に限って決められてはならず、後述する特許請求の範囲だけでなく、この特許請求の範囲と均等なものによって決められるべきである。