【文献】
Hong-Sik PARK, Hai-Jung IN, Kyong-Hwan OH, Oh-Kyong KWON,“P-166: Successive Cross Emission Driving for 3-Dimensional Active-Matrix Organic Light Emitting Diode Displays”,SID Symposium Digest of Technical Papers,Society for Imformation Display,2011年 5月19日,Volume 42, Issue 1,pp.1725-1728
【文献】
Hai-Jung IN, Kyong-Hwan OH, Chang-Woo SONG, Oh-Kyong KWON,“27.4: Distinguished Student Paper: Simultaneous Programming and Emission Driving Using External Compensation Method for 3D AMOLED Displays”,SID Symposium Digest of Technical Papers,Society for Information Display,2011年 5月17日,Volume 42, Issue 1,pp.361-364
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
複数のデータ線と、複数の走査線と、前記データ線と前記走査線とが交わる領域に設けられ、発光素子を含む複数の画素領域と、を備え、1フレーム中に、前記発光素子が全ての前記画素領域において所定の期間に一斉に発光する発光期間と前記発光素子が発光しない非発光期間とを有し、発光素子を発光させるための画素回路を1つだけ備える前記画素領域が1行おきに設けられ、1つの画素回路を備える画素領域の間の行に、発光素子を発光させるための画素回路を2つ備える前記画素領域が1行おきに設けられる電気光学装置において、
前記発光素子が発光している前記発光期間に、画素回路を2つ備える前記画素領域において該発光素子に電流を供給していない画素回路が該発光素子を発光させるための書き込み処理を実行する第1ステップと、
前記発光素子が発光していない前記非発光期間に画素回路を1つ備える前記画素領域において画素回路が該発光素子を発光させるための書き込み処理を実行する第2ステップと、
を備えることを特徴とする、電気光学装置の駆動方法。
前記発光期間の方が前記非発光期間よりも長い場合は、前記第1ステップは、前記非発光期間の長さだけ実行されることを特徴とする、請求項10に記載の電気光学装置の駆動方法。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
【0018】
<1.従来技術および問題点>
まず、本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する前に、従来技術およびその問題点について説明する。
【0019】
表示装置が表示する画像を三次元画像としてユーザに知覚させるには、液晶などの偏光素子から成るシャッターグラスが用いられる。シャッターグラスは、AMOLEDパネルが左右の目に映す画像を、1フレーム(60Hz)中に切り替えて表示するタイミングに同期してシャッターを開閉し、適切な目にのみ表示映像を届けることができる。
【0020】
ここで、シャッターが開閉を完了していない期間にパネルが発光表示すると、左右2つの映像が混在して見えてしまう。そのため、シャッターが開閉を完了していない期間中は画像を表示しない消光状態にし、一方のシャッターのみが開いた状態になった後にパネルの全画素を同時発光させる。これにより、左目と右目用の画像が全く混在して見えることがない、いわゆる3Dクロストークフリーな表示画質を得ることが可能になる。
【0021】
図10は、従来の画像表示装置の画素構成例を示す説明図である。
図10は、電気光学装置10の画素構成例として、走査線(SCAN)40とデータ信号線41との交点に設けられる、破線で示した1つの画素30の画素領域中に、1つの発光素子21と、画素電圧保持および電流制御回路を備えた画素回路20とを示している。発光素子21は、電流が流れると、その電流量に応じて自発光する素子である。
【0022】
図11は、
図10に示した電気光学装置10の画素30の具体的な回路構成例を示す説明図であり、
図12は、
図10に示した電気光学装置10のパネル駆動タイミングを示す説明図である。
図11のようにPMOSFETで構成された画素回路の場合、走査線(SCAN)40にLOW電圧が印加されて画素スイッチ11がONされたタイミングに同期して、データ信号線41から映像データに基づく画素電圧が充電され電圧保持容量22が更新される。その後、再び走査線40にHIGH電圧が印加され画素スイッチ11がOFFされ画素電圧が保持される。全ての画素のデータの更新が終了した後、全画素同時に発光制御線44をLOW電圧にして発光用スイッチ12がONになると、アノード側電源線42からカソード側電源線43へ電流が流れることで、発光素子21が発光する。
【0023】
図12は、
図10に示した電気光学装置10のパネル駆動タイミングを示す説明図である。そして
図13は、
図10に示した電気光学装置10の画素回路用の制御信号のタイミングチャートを示す説明図である。
【0024】
図10に示した電気光学装置10は、
図12に示したように、左右それぞれの映像が120Hzのサブフレーム期間ごとに切り替わるように、パネルの画素電圧が更新される。電気光学装置10は、上述したような3Dクロストークフリーを実現するため、
図12に示したように、更に半分の期間を消光期間にして左目用の映像データに基づき線順次走査してパネルの全画素電圧を書き換え、全画素電圧を書き換え終了した後で全画素を発光し左目用映像を表示する。符号50で示す実線は、線順次走査の様子を模式的に示したものであり、符号51は、左目用の画像の表示データが各画素に書き込まれている状態を模式的に示したものである。
【0025】
図13に示したタイミングチャートは、1行目の走査線40に印加されるSCAN[1]、2行目の走査線40に印加されるSCAN[2]、・・・、n−1行目の走査線40に印加されるSCAN[n]、n行目の走査線40に印加されるSCAN[n]、発光用スイッチ12をオンにするための制御信号EM、データ信号線41に印加されるDATA[m]を示している。
図13に示したように、1行目から順に走査線に所定の信号を印加して、その間にデータ信号線41から映像データに基づく画素電圧を充電し、発光用スイッチ12をオンにするための制御信号によって発光用スイッチ12をオンにすることで画面が発光する。
【0026】
同様に次のサブフレーム期間で消光期間中に右目用の映像データに基づき線順次走査してパネルの全画素電圧を書き換え、全画素電圧の書き換えが終了した後で全画素を発光し右目用映像を表示する。符号52は、右目用の画像の表示データが各画素に書き込まれている状態を模式的に示したものである。この例では、
図12に示す1フレームのほぼ4分の1の期間に全画素が更新される。
【0027】
しかし、画面が高精細になり、また画面が大画面化すると、各画素へ表示データを更新する期間が充分に確保できなくなるという問題があった。そこで、画面が高精細になったり、画面が大画面化したりした場合でも、各画素へ表示データを更新する期間を確保できる表示装置の例について説明する。
【0028】
図14は、従来の画像表示装置の画素構成例を示す説明図である。
図14は、電気光学装置10’の画素構成例として、走査線(SCAN)40d,40eとデータ信号線41とアノード側電源線42とに囲まれた、破線で示した1つの画素30の画素領域中に、1つの発光素子21と、画素電圧保持および電流制御回路を備えた2つの画素回路20a、20bと、を示している。
【0029】
図14に示した電気光学装置10’は、1つの画素30の中の2つの画素回路20a、20bでは、左右それぞれの画素電圧が保持できるようになっている。
図15は、
図14に示した電気光学装置10’のパネル駆動タイミングを示す説明図である。
図15に示すように例えば、画素回路20aの画素電圧に保持された左目用の映像の発光表示期間中に、画素回路20bに右目用の映像の表示データを書き込めるようになる。
【0030】
更に具体的には、
図10に示した電気光学装置10では、前フレームの発光期間が終了してから、現フレームの映像データに基づき、線順次駆動により画素電圧の更新が開始された。
図14に示した電気光学装置10’では、前フレームの第2発光期間から現フレームの映像データに基づく画素電圧の更新が行われ、第1消光期間の終了までの期間を表示データ更新期間に割り当てることが可能となる。
【0031】
図10に示した電気光学装置10では発光のみの動作に費やされていた期間が、
図14に示した電気光学装置10’では消光時の従来データ更新期間に加わる。従って、
図14に示した電気光学装置10’は、総データ更新期間は、
図10に示した電気光学装置10の実質2倍に増加される。
図14に示した電気光学装置10’は、データ更新期間の不足に対して著しい効果を得ることができる。
【0032】
しかしながら、
図14に示した電気光学装置10’には、各画素に画素回路が複数設けられるので、1画素あたりの回路素子数は著しく増加するため歩留まりが低下し、さらに画素回路のない開口部から光を透過するボトムエミッションタイプのAMOLEDの場合、開口率が低下するなどの問題があった。
【0033】
そこで、以下で説明する本発明の一実施形態では、これらの問題点を解決する電気光学装置及び電気光学装置の駆動方法について説明する。
【0034】
<2.本発明の一実施形態>
[電気光学装置の構成例]
まず、図面を参照しながら本発明の一実施形態に係る電気光学装置の構成例について説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る電気光学装置100の構成を示す説明図である。以下、
図1を用いて本発明の一実施形態に係る電気光学装置100の構成について説明する。
【0035】
図1に示したように、本発明の一実施形態に係る電気光学装置100は、走査線(SCAN)140a、140b、140cと、データ信号線141と,アノード側電源線142とに囲まれた、破線で示した画素130a、130bが1ラインおきに交互に設けられる構成を有する。
【0036】
各画素130a、130bは、それぞれ画素回路120aと、発光素子121a、121bと、を含んで構成される。発光素子121a、121bは、電流が流れると、その電流量に応じて自発光する素子である。画素回路120aは、発光素子121aを発光させるために、画素電圧保持および電流制御回路を備えている。そして、各画素130aに備えられている発光素子121aには、画素回路120aの他に、画素回路120bが接続されている。画素回路120bは、画素回路120c、120dからなり、画素回路120c、120dは画素回路120bを2分割したものである。画素回路120cは画素130aに含まれるが、画素回路120dは画素130bにかかっている。
【0037】
画素回路120bを構成する画素回路120cと画素回路120dは、発光素子21が上下の画素130で等間隔に配置できるように画素回路を分割しているものである。従って、画素回路120aと画素回路120bとは、電気回路としては同等の機能を備えるし、発光素子と画素回路との位置関係は係る例に限定されるものではない。いずれにしても画素回路120aと画素回路120bとが、発光素子121aに接続され、それぞれ独立して画素電圧を更新及び保持可能であることを特徴とする。
【0038】
画素130bに含まれる画素回路120aは、発光素子121bにのみ接続している。なお、
図1では簡潔化のため走査線140a、140b、140cのみ記載しているが、後述するように、本発明の一実施形態に係る電気光学装置100には、画素回路120a、120bを独立に制御可能なように制御線が追加される。
【0039】
図2は、
図1に示した本発明の一実施形態に係る電気光学装置100の画素130a、130bの具体的な回路構成例を示す説明図である。
図2には、画素回路120a、120bを独立に制御可能なように、発光制御線144a、144b、144cが図示されている。
【0040】
図2のようにPMOSFETで構成された画素回路の場合、走査線140a、140b、140cにLOW電圧が印加されて画素スイッチ111a、111b、111cがそれぞれONされたタイミングに同期して、データ信号線141から映像データに基づく画素電圧が充電され、電圧保持容量122a、122b、122cが更新される。その後、再び走査線140a、140b、140cにHIGH電圧が印加され画素スイッチ111a、111b、111cがOFFされ、画素電圧が保持される。全ての画素のデータの更新が終了した後、全画素同時に発光制御線をLOW電圧にして発光用スイッチ112a、112b、112cがONになると、アノード側電源線142からカソード側電源線143へ電流が流れることで、発光素子121a、121b、121cが発光する。
【0041】
ここで、画素回路120a、120bは、それぞれ独立して駆動し、発光用スイッチ112a、112bはそれぞれ排他的にオン、オフ制御される。すなわち、画素回路120aに画素電圧が充電されている場合は、発光期間において発光用スイッチ112aがオンになり、画素回路120bに画素電圧が充電されている場合は、発光期間において発光用スイッチ112bがオンになる。このように画素回路120a、120bが独立して駆動していることで、本発明の一実施形態に係る電気光学装置100は、画素130aにおいて片方の画素回路が、保持した画素電圧に基づいて発光素子130aを発光させている間に、もう片方の画素回路が画素電圧を充電することで表示データを更新することができ、表示データの更新時間を確保することができる。
【0042】
なお、
図2に示したような画素回路120bを、
図1のように画素回路120c、120dの2つに分割するには、例えば、回路面積上大きな面積を有する電圧保持容量122bと、それ以外の素子とで分けるようにしてもよい。
【0043】
図3は、
図1に示した本発明の一実施形態に係る電気光学装置100のパネル駆動タイミングを示す説明図である。
図4は、本発明の一実施形態に係る電気光学装置100で三次元画像を表示する際の、シャッターグラスの駆動を示す説明図である。
【0044】
図1に示した電気光学装置100は、
図3に示したように、左右それぞれの映像が120Hzのサブフレーム期間ごとに切り替わるように、パネルの画素電圧が更新される。電気光学装置10は、上述したような3Dクロストークフリーを実現するため、
図3に示したように、更に半分の期間を消光期間にして左目用の映像データに基づき線順次走査してパネルの全画素電圧を書き換え、全画素電圧を書き換え終了した後で全画素を発光し左目用映像を表示する。
【0045】
符号201、202、203で示す破線は、線順次走査の様子を模式的に示したものである。符号201は画素130aの画素回路120aを線順次走査する様子を示し、符号202は画素130aの画素回路120bを線順次走査する様子を示し、符号203は画素130bの画素回路120aを線順次走査する様子を示している。発光(1)は、例えば左目用の画像を表示する期間を示し、発光(2)は、例えば右目用の画像を表示する期間を示している。符号201および符号203で示される線順次走査によって表示データが書き込まれた各画素は、その後の発光(1)の期間で発光する。符号202および符号203で示される線順次走査によって表示データが書き込まれた各画素は、その後の発光(2)の期間で発光する。
【0046】
図3のタイミングチャートで示している「表示データ更新時間」は、画素130aに含まれる画素回路120aまたは画素回路120bのどちらか一方の表示データを更新する時間、および、画素130bに含まれる画素回路120aの表示データを更新する時間である。例えば、画素回路120aが画素電圧を保持している状態では画素回路120aで表示データを更新することは出来ない。表示する画像が崩れてしまうからである。その場合は、画素回路120aで画素電圧を保持しつつ、画素回路120bで表示データを更新する。
【0047】
発光(2)の期間で、画素回路120aは、走査線140aにLOW電圧が印加され、画素スイッチ111aがONされたタイミングに同期してデータ信号線141から左目用映像データに基づく画素電圧が充電され、電圧保持容量122aが更新され、再び走査線140aにHIGH電圧が印加され、画素スイッチ111aはOFFされることで、画素電圧が保持される。このとき、走査線140aは縦方向では2画素毎に設けられているので、線順次ではなく、1ライン飛ばしで(例えば奇数ラインが)走査され、全画素の半分が更新される。
【0048】
発光(2)の期間で、発光制御線144b、144cはLOW電圧を印加して、発光制御スイッチ112b、112cをONして発光素子121a、121bを駆動制御する。ここで画素130aの画素回路120bは、更に前のフレームにおいて、後述の手順で表示データが更新されている。少なくとも、パネル電源投入直後は、全画素データは発光制御スイッチをOFFにした状態で黒表示の画素電圧に更新されている。
【0049】
続けて発光(2)の期間が終了したタイミング、すなわち現フレームの最初の消光期間で、画素130bの画素回路120aが、現フレームの左目用映像データに基づく画素電圧の更新を開始する。このとき走査線140cは、走査線140aと同様に1ライン飛ばしで(例えば偶数ラインが)走査され、同様の制御により全画素の残り半分が更新される。最初の消光期間では全ての発光制御線144a,144b,144cにHIGH電圧が印加され、発光制御スイッチ112a、112b、112cはOFF状態となっている。画素130bの画素回路120aの画素電圧がすべて更新されたタイミングで、発光制御線144a、144cにLOW電圧を印加して、画素130aの画素回路120aおよび画素130bの画素回路120aの保持電圧により、それぞれに接続された発光素子121a、121bを駆動制御して、左目用の映像データに基づく発光(1)の期間が開始される。
【0050】
この発光(1)の期間中、画素130aの画素回路120bが、現フレームの右目用映像データに基づく画素電圧の更新を開始する。この時、走査線140bは1ライン飛ばしで走査され、全画素の半分が更新される。
【0051】
発光(1)の期間が終了(=画素130aの画素回路120bの更新が終了)した2番目の消光期間に、画素130bの画素回路130aが同様に1ライン飛ばしで走査され、全画素の残り半分が更新される。その後、発光制御線144b、144cにLOW電圧を印加して、画素130aの画素回路120bおよび画素130bの画素回路120aの保持電圧により、それぞれに接続された発光素子121a、121bを駆動制御して、右目用の映像データに基づく発光(2)の期間が開始される。
【0052】
以下この制御が順次繰り返され、左目用および右目用の映像表示が実現される。この時、
図3に示したように、表示データ更新時間は従来技術の場合の実質2倍の期間に拡大することができる。
【0053】
図5は、本発明の一実施形態にかかる電気光学装置100に含まれる、マトリクス状配置の画素130(画素130a、130bを総称している)と、走査制御回路131と、データ信号制御回路132と、を含んだパネル内蔵回路ブロックを示す説明図である。走査線140a、140bに印加する信号は、120Hzごとに走査制御回路131の出力が切り替わるように制御されればよく、
図5に示すように、走査制御回路131の後に、サブフレームごとに出力先を切り替える制御回路133を別途設けることで、走査制御回路131の出力を走査線140aまたは走査線140bに切り替えて入力することが可能になる。
図5には、サブフレームごとに出力先を切り替える制御回路133を制御するための対象画素切り替え信号線(LR)145を図示している。
【0054】
なお、本発明の一実施形態にかかる電気光学装置100は、1ラインの飛び越し走査を行うため、結果的に走査制御回路131内のシフトレジスタ回路は、従来技術と比較して半分になる。4分の1フレームごとに画素130aと画素130bとで出力先が切り替わり、2分の1フレームごとに画素130aの画素回路120aと画素回路120bとで出力先が切り替わる。
【0055】
図6は、
図1に示した本発明の一実施形態にかかる電気光学装置100の画素回路用の制御信号のタイミングチャートを示す説明図である。
【0056】
図6に示したタイミングチャートは、データ信号線141に印加されるDATA[m]、1行目の走査線140aまたは走査線140bに印加されるSCAN[1]、2行目の走査線140cに印加されるSCAN[2]、・・・、n−1行目の走査線140aまたは走査線140bに印加されるSCAN[n−1]、n行目の走査線140cに印加されるSCAN[n]、走査線140aまたは走査線140bのいずれかを有効にするために対象画素切り替え信号線145に印加されるLR、発光用スイッチ112a、112b、112cをオンにするための制御信号EM1[n]、EM2[n]、EM3[n]を示している。
【0057】
LRがHIGHになっているときは、走査線140aが選択され、LRがLOWになっているときは、走査線140bが選択される。LRがHIGHの時にSCAN[1]、[2]、・・・、[n−1]、[n]が順次LOWになると、1行おきに走査線140aと走査線140cが選択される。またLRがLOWの時にSCAN[1]、[2]、・・・、[n−1]、[n]が順次LOWになると、1行おきに走査線140bと走査線140cが選択される。
図6に示したような信号を各線に印加することで、本発明の一実施形態にかかる電気光学装置100は上述したような動作が可能となる。
【0058】
図7は、本発明の一実施形態にかかる電気光学装置100における、表示データの必要保持時間を示す説明図である。
図7(a)は、
図3の走査期間201で更新された表示データの必要保持時間を示し、
図7(b)は、
図3の走査期間202で更新された表示データの必要保持時間を示し、
図7(c)は、
図3の走査期間201で更新された表示データの必要保持時間を示す。なお、
図7は理解のため、各々の画素回路が表示のために画素電圧を保持する必要がある期間を、符号301、302、303を付した斜線で示している。本発明の一実施形態にかかる電気光学装置100は、
図7に示したように、発光期間ごとに表示に用いられる保持電圧が、画素130aの画素回路120aと画素回路120bとで交互に繰り返されている。
【0059】
以上説明したように、全画素の半分の画素を予め発光期間で線順次走査して画素電圧を画素回路に保持させ、残りの画素を消光期間で線順次走査して画素電圧を画素回路に保持させることで、本発明の一実施形態に係る電気光学装置100は、画面が高精細になり、また画面が大画面化した場合でも、各画素の充電期間を充分に確保できる。また、本発明の一実施形態に係る電気光学装置100は、従来の各画素に2つの画素回路を備える場合と比べて開口率が上昇し、画像表示時の明るさを確保することができる。
【0060】
図8は、
図1に示した本発明の一実施形態に係る電気光学装置100のパネル駆動タイミングの別の例を示す説明図である。消光期間と発光期間がほぼ同等の長さであれば、データ更新期間を最大限に確保することが可能であるが、例えば
図8のように消光期間が発光期間より長い場合でも、両期間の総和の半分ずつに画素130a及び画素130bのデータ書き込みを割り当てることで効率的にデータ書き込み期間を拡大することができる。
【0061】
図9は、
図1に示した本発明の一実施形態に係る電気光学装置100のパネル駆動タイミングの別の例を示す説明図である。
図9のように消光期間が発光期間より短い場合であれば、消光期間の長さを基準にして画素130aおよび画素130bのデータ更新期間を確保すれば、最大限のデータ書き込み期間を拡大することができる。
【0062】
<2.まとめ>
本発明の一実施形態にかかる電気光学装置100の回路構成及び駆動タイミングは、シャッターグラス方式の立体表示において、3Dクロストークフリーとするための発光期間や消光期間が、現実問題として4分の1フレーム相当の時間必要となる課題に着目して考えだされたものである。
【0063】
従来技術では、1つの画素に1つの画素回路しか無い場合は、発光期間中は駆動制御用の画素電圧を保持するため、該画素回路内の画素電圧を書き換えることができず、実質的に消光期間でのみでしかデータ更新が出来なかった。
【0064】
また別の従来技術では、データ更新に利用できない発光期間を利用するため1つの画素に2つの画素回路を内蔵して、データ更新期間を2倍確保することを実現したが、1つの画素に2つの画素回路を設けることで開口率が低下し、画像表示時の輝度を確保できないという新たな問題が生じた。
【0065】
本発明の一実施形態にかかる電気光学装置100では、
図4に示したように、サブフレームごとに必ず発光期間と消光期間が繰り返される駆動タイミングにおいて、発光期間において、既に書きこまれているデータとの重複を回避するための、データ書き込みのための画素回路を確保する。これにより、本発明の一実施形態にかかる電気光学装置100は、回路規模の増加を抑制しながら、データ書き込み時間を大幅に増加(実質2倍)にできる。また本発明の一実施形態にかかる電気光学装置100は、上下の画素にまたがるようにして、画素の駆動に必要な回路が配置される。これにより本発明の一実施形態にかかる電気光学装置100は、全ての画素で同等の光学特性(例えば輝度や色味だけでなく発光形状など)を確保することが可能となる。
【0066】
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について詳細に説明したが、本発明はかかる例に限定されない。本発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、これらについても、当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
【0067】
例えば、上記実施形態では、AMOLEDの場合について説明としたが、本発明はかかる例に限定されない。例えば、パネルのバックプレーンにLTPSを用いた場合などに適用される、駆動用TFTの特性ばらつき補償回路を内蔵した画素回路で本発明の駆動タイミングを適用するようにしてもよい。