特許第5931405号(P5931405)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許5931405周波数の差別化による多重チャンネル切除
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5931405
(24)【登録日】2016年5月13日
(45)【発行日】2016年6月8日
(54)【発明の名称】周波数の差別化による多重チャンネル切除
(51)【国際特許分類】
   A61B 18/18 20060101AFI20160526BHJP
   A61M 25/00 20060101ALI20160526BHJP
【FI】
   A61B17/36 340
   A61M25/00 314
【請求項の数】13
【外国語出願】
【全頁数】14
(21)【出願番号】特願2011-243220(P2011-243220)
(22)【出願日】2011年11月7日
(65)【公開番号】特開2012-101066(P2012-101066A)
(43)【公開日】2012年5月31日
【審査請求日】2014年10月10日
(31)【優先権主張番号】12/941,165
(32)【優先日】2010年11月8日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】12/951,200
(32)【優先日】2010年11月22日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】511099630
【氏名又は名称】バイオセンス・ウエブスター・(イスラエル)・リミテッド
【氏名又は名称原語表記】Biosense Webster (Israel), Ltd.
(74)【代理人】
【識別番号】100088605
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 公延
(74)【代理人】
【識別番号】100130384
【弁理士】
【氏名又は名称】大島 孝文
(72)【発明者】
【氏名】アサフ・ゴバリ
(72)【発明者】
【氏名】アンドレス・クラウディオ・アルトマン
(72)【発明者】
【氏名】ヤロン・エフラス
【審査官】 八木 敬太
(56)【参考文献】
【文献】 米国特許出願公開第2003/0199862(US,A1)
【文献】 特表2010−527676(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2002/0022836(US,A1)
【文献】 米国特許出願公開第2006/0155270(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 18/18
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の変調周波数で変調され第1の切除用電力、及び前記第1の変調周波数と異なる第2の変調周波数で変調され第2の切除用電力を供給するように構成される、エネルギー発生器と、
少なくとも1つの電極を備えるプローブであって、前記少なくとも1つの電極が、前記第1の切除用電力及び前記第2の切除用電力を同時に受け取り、かつ、前記少なくとも1つの電極と接触する体組織内に、前記第1の切除用電力及び前記第2の切除用電力を散逸させるように連結される、プローブと、を具備し、
前記エネルギー発生器が、
単一の基底無線周波数で前記第1の切除用電力及び前記第2の切除用電力を供給するように構成される電源と、
前記第1の切除用電力及び前記第2の切除用電力を受け取り、かつ、変調するように連結され、前記第1の変調周波数及び第2の変調周波数で変調する、第1の変調器及び第2の変調器と、を具備する、装置。
【請求項2】
前記プローブによって散逸された電力の値、及び/又は、インピーダンスの値を、前記第1の変調周波数及び第2の変調周波数で区別してモニタリングする制御器を、さらに具備する、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記少なくとも1つの電極が、前記第1の切除用電力を受け取るように構成される第1の電極と、前記第2の切除用電力を受け取るように構成される第2の電極と、を具備し、並びに
前記第1の電極に連結され、かつ、前記第1の切除用電力の第1の値を測定するように構成される第1の電力測定用ユニットと、
前記第2の電極に連結され、かつ、前記第2の切除用電力の第2の値を測定するように構成される第2の電力測定用ユニットと、を具備する、請求項2に記載の装置。
【請求項4】
前記第1の電力測定用ユニットが、前記基底無線周波数及び前記第1の変調周波数で信号をそれぞれ受信するように連結される、第1の復調器及び第2の復調器を具備し、前記第2の電力測定用ユニットが、前記基底無線周波数及び前記第2の変調周波数で信号をそれぞれ受信するように連結される、第3の復調器及び第4の復調器を具備する、請求項3に記載の装置。
【請求項5】
前記変調が位相変調を含む、請求項2に記載の装置。
【請求項6】
前記少なくとも1つの電極が、前記第1の切除用電力のためのソース電極として、かつ、前記第2の切除用電力のためのリターン電極として構成される単一電極を具備する、請求項1に記載の装置。
【請求項7】
前記少なくとも1つの電極が、前記第1の切除用電力のためのソース電極として構成される第1の電極と、前記第1の切除用電力のためのリターン電極として構成される第2の電極と、を具備する、請求項1に記載の装置。
【請求項8】
前記少なくとも1つの電極が、前記第1の切除用電力のためのソース電極として構成される第1の電極と、前記第2の切除用電力のためのソース電極として構成される第2の電極と、を具備する、請求項1に記載の装置。
【請求項9】
前記体組織に連結され、かつ、前記第1の切除用電力及び前記第2の切除用電力のためのリターン電極として作用するように構成される、更なる電極を具備する、請求項8に記載の装置。
【請求項10】
前記体組織内に散逸される前記第1の切除用電力及び前記第2の切除用電力の少なくとも一方の値の表示を受け取り、かつ、前記値に応答して前記体組織のインピーダンスを測定するように構成される、制御器を具備する、請求項1に記載の装置。
【請求項11】
前記制御器が、前記インピーダンスに応答して、前記体組織の切除の程度を評価するように構成される、請求項10に記載の装置。
【請求項12】
前記エネルギー発生器が、前記インピーダンスに応答して、前記第1の切除用電力及び前記第2の切除用電力の少なくとも一方のレベルを調整するように構成される、請求項10に記載の装置。
【請求項13】
前記第1の切除用電力及び前記第2の切除用電力の少なくとも一方が、単極モード及び双極モードで同時に供給される、請求項1に記載の装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本出願は、出願日2010年11月8日の米国特許出願第12/941,165号の一部継続出願であり、その米国特許出願明細書は、言及されることによって本明細書に組み入れられる。
【0002】
(発明の分野)
本発明は、概して、侵襲的な医療機器に関し、具体的には、異なる周波数を用いた組織のラジオ波切除に関する。
【背景技術】
【0003】
複合電極を用いた体組織の切除は、当該技術分野では知られている。切除は、切除を行うのに十分な電力でそれら電極に交流を流すことによって行われる。典型的には、それら電極は、被験者の内腔の中に挿入されるカテーテルの遠位端に取り付けられる。
【0004】
遠位端は、当該技術分野において知られている様々な異なる方法で、例えば、遠位端で被験者の外部のコイルによって引き起こされる磁場を測定することによって、探知することができる。
【0005】
Mackeyへの米国特許第5,931,835号は、多極電極カテーテル用無線周波数エネルギー配送システムを記述する。その開示は、言及されることによって本明細書に組み入れられる。その開示には、それら電極は、同時に同位相で相互にエネルギーが与えられて、所望の損傷パターンを達成することができる、ということが記載されている。
【0006】
Chen等への米国特許第5,782,828号は、温度センサーを備えた各々の電極のための、複合電極と閉ループの制御機構とを有する切除用カテーテルを記述する。この開示は、言及されることによって本明細書に組み入れられる。
【0007】
Oral等への米国特許第7,468,062号は、電極アレイを備えた心房切除用カテーテルを記述する。この開示は、言及されることによって本明細書に組み入れられる。
【0008】
Buckles等への米国特許第6,027,500号は、プローブの遠位端に隣接して配置された複数の電極を有するカテーテルを記述する。この開示は、言及されることによって本明細書に組み入れられる。それら電極の1つは、切除用電極である。
【0009】
Pearson等への米国特許出願公開第2003/0130711号は、標的組織の熱的切除を実施するための装置を記述する。この開示は、言及されることによって本明細書に組み入れられる。この装置は、複合電極の電極集合体を有する無線周波数切除用デバイスを備えている。
【0010】
Halperin等への米国特許出願公開第2008/0058635号は、磁気共鳴画像診断装置であって、電位を受けるための複数の診断用電極を有する侵襲的複合的な電気生理学画像アンテナカテーテルを備えた画像診断装置を記述する。この開示は、言及されることによって本明細書に組み入れられる。
【0011】
上記の説明は、当該分野における関連技術の総括として提示され、その説明に含まれるいかなる情報も本特許出願に対する先行技術を構成することを容認するものとして解釈されるべきでない。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明の実施形態は、
第1の周波数で変調される第1の切除用電力、及び第1の周波数と異なる第2の周波数で変調される第2の切除用電力を供給するように構成される、エネルギー発生器と、
少なくとも1つの電極を備えるプローブであって、少なくとも1つの電極は、第1の切除用電力及び第2の切除用電力を同時に受け取り、かつ、少なくとも1つの電極と接触する体組織内に、第1の切除用電力及び第2の切除用電力を散逸させるように連結される、プローブと、を含む装置を提供する。
【0013】
典型的には、エネルギー発生器は、
基底無線周波数で第1の切除用電力及び第2の切除用電力を供給するように構成される電源と、
第1の切除用電力及び第2の切除用電力を、第1の周波数及び第2の周波数それぞれで受け取り、かつ、変調するように連結される、第1の変調器及び第2の変調器と、を含む。
【0014】
少なくとも1つの電極は、第1の切除用電力を受け取るように構成される第1の電極と、第2の切除用電力を受け取るように構成される第2の電極と、を有してもよい。本装置は、第1の電極に連結され、かつ、第1の切除用電力の第1の値を測定するように構成される第1の電力測定用ユニットと、第2の電極に連結され、かつ、第2の切除用電力の第2の値を測定するように構成される第2の電力測定用ユニットと、を更に含んでもよい。
【0015】
第1の電力測定用ユニットは、典型的には、基底無線周波数及び第1の周波数で信号をそれぞれ受信するように連結される、第1の復調器及び第2の復調器を含み、第2の電力測定用ユニットは、基底無線周波数及び第2の周波数で信号をそれぞれ受信するように連結される、第3の復調器及び第4の復調器を含んでもよい。
【0016】
開示される実施形態において、変調は位相変調から構成される。
【0017】
代替的実施形態において、少なくとも1つの電極は、第1の切除用電力のためのソース電極として、かつ、第2の切除用電力のためのリターン電極として構成される単一電極を含む。
【0018】
更なる代替的実施形態において、少なくとも1つの電極は、第1の切除用電力のためのソース電極として構成される第1の電極と、第1の切除用電力のためのリターン電極として構成される第2の電極と、を含む。
【0019】
なお更に開示される実施形態において、少なくとも1つの電極は、第1の切除用電力のためのソース電極として構成される第1の電極と、第2の切除用電力のためのソース電極として構成される第2の電極と、を含む。本装置は、体組織に連結され、かつ、第1の切除用電力及び第2の切除用電力のためのリターン電極として作用するように構成される、更なる電極を含んでもよい。
【0020】
本装置は、体組織内に散逸される第1の切除用電力及び第2の切除用電力の少なくとも一方の値の表示を受け取り、かつ、その値に応答して体組織のインピーダンスを測定するように構成される、制御器を含んでもよい。典型的には、制御器は、インピーダンスに応答して、体組織の切除の程度を評価するように構成される。エネルギー発生器は、インピーダンスに応答して、第1の切除用電力及び第2の切除用電力の少なくとも一方のレベルを調整するように構成されてもよい。
【0021】
1つの実施形態において、第1の切除用電力及び第2の切除用電力の少なくとも一方は、単極モード及び双極モードで同時に供給される。
【0022】
本発明の実施形態によると、
第1の周波数で変調される第1の切除用電力を発生させることと、
第1の周波数と異なる第2の周波数で変調される第2の切除用電力を発生させることと、
プローブの少なくとも1つの電極を連結して、第1の切除用電力及び第2の切除用電力を同時に受け取り、かつ、少なくとも1つの電極と接触する体組織内に第1の切除用電力及び第2の切除用電力を散逸させることと、を含む、方法が更に提供される。
【0023】
本方法は、典型的には
第1の切除用電力及び第2の切除用電力を、基底無線周波数で供給することと、
第1の切除用電力及び第2の切除用電力を、それぞれ第1の周波数及び第2の周波数で受け取り、かつ、変調することと、を含む。
【0024】
本発明は、以下の実施形態の詳細な説明を、それら図面と総合すれば、より十分に理解されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0025】
図1】本発明の一実施形態による、カテーテル切除システムの概略的描写図。
図2】本発明の一実施形態による、図1のシステムで用いられるカテーテルの遠位先端部の概略図。
図3】本発明の一実施形態による、切除モジュールの概略的回路図。
【発明を実施するための形態】
【0026】
概要
本発明の一実施形態は、プローブに取り付けられた1つ以上の電極を用いて、組織を切除するための改善されたシステムを提供する。それら電極は、典型的には、カテーテルプローブの遠位先端部に取り付けられる。典型的には、複数の電極であって、各々の電極が切除用電力を供給するように構成され得る複数の電極が存在する。典型的には、電力は、変調される基底無線周波数の形態でそれら電極に提供される。異なる電極のために、異なる変調周波数を用いることができる。
【0027】
切除用モジュールであって、典型的には、カテーテル切除装置の一部として組み込まれる切除用モジュールは、そのシステムのための切除エネルギー発生器として作用する。モジュールは、基底周波数だけでなく基底周波数を変調するために用いられる変調周波数をも発生させる周波数発生器を具備する。モジュールは、典型的には、プローブの各電極のためのそれぞれの電力増幅器を更に含む。変調済み基底周波数の信号は、それら電力増幅器に入力され、それら電力増幅器は、増幅された変調済み電力の信号をそれらのそれぞれの電極に出力する。モジュールは、単極モード又は双極モードで作動するように構成され得る。
【0028】
単極モードで作動させるために、モジュールは、複数のプローブ電極の各々が、ソース電極として作用するように構成される。組織が切除されている被験者に接続される電極は、通常のリターン電極として用いられる。リターン電極は、典型的には、被験者の皮膚に接触して配置される。
【0029】
双極モードで作動させるために、プローブ上の一対の電極について、1つが、任意の変調済み周波数の電力のためのソース電極であり、もう1つがリターン電極となるように、モジュールを構成することができる。典型的には、一対以上の電極を、このような具合に構成することができる。
【0030】
作動のための代替的双極モードにおいて、第1の変調済み周波数のためのソース電極として、かつ、異なる第2の変調済み周波数のためのリターン電極として、任意の特殊電極をも構成することができる。この配列を説明するために、もう1つの電極が、第2の変調済み周波数の信号のためのソース電極として作用するものと仮定する。本明細書で考慮される特殊電極は、第2の変調済み周波数に位相反転を行うことによって、第2の変調済み周波数の信号のためのリターン電極として構成され得る。第1の変調済み周波数の信号及び反転した第2の変調済み周波数の信号は、加算器で合計され、次いで、加算器によって出力される合計済み信号は、特殊電極の電力増幅器への入力として用いられる。
【0031】
それぞれに変調された信号をそれら電極に加えることによって、切除システムの制御器は、各々の変調済み信号によって散逸される電力を別々にモニタリングすることができる。次いで、必要に応じて、制御器は、電極に供給する、電力増幅器に入力される変調済み電力のレベルを変えることによって、及び/又は、電力増幅器の利得を変えることによって、各々の電極で散逸される電力を個々に調整することができる。切除組織は、典型的には、非切除組織と異なるインピーダンスを有するので、しかも、組織のインピーダンスは、散逸される電力に影響を及ぼすので、散逸されたそれぞれの電力をモニタリングすれば、制御器は、各電極から、組織の切除の度合いを評価し、調整することが可能となる。
【0032】
(発明を実施するための形態)
次いで、図1及び図2に言及する。図1は、カテーテル切除システム20の概略的描写図であり、図2は、本発明の実施形態による、そのシステムに用いられるカテーテルプローブ22の遠位先端部の概略図である。システム20において、プローブ22は、例えば、被験者26の心臓24の心室などの、内腔23に挿入される。典型的には、プローブは、組織25の切除を行うことを含む処置の間、医師28によって用いられる。しかし、プローブは、切除の他、心臓組織の電位を測定することのような機能を実施するように構成され得る。
【0033】
システム20を機能させることは、メモリ34と通じている演算処理ユニット32を具備するシステム制御器(SC)30であって、システム20を作動させるためのソフトウェアが保管されているシステム制御器30によって管理される。制御器30は、典型的には、汎用コンピュータプロセッサを具備する業界標準パソコン(PC)である。しかし、いくつかの実施形態において、制御器の機能の少なくとも一部は、例えば、特定用途集積回路(ASIC)又は現場でプログラム可能なゲートアレイ(FPGA)のような、特注のハードウェア及びソフトウェアを用いて実施される。制御器30は、典型的には、医師28が位置決め装置36及びグラフィカル・ユーザー・インターフェース(GUI)38を用いることによって操作される。それら装置によって、医師は、システム20の諸パラメータを設定することが可能となる。GUI 38は更に、典型的には、処置の結果を医師に表示する。
【0034】
メモリ34中のソフトウェアは、例えば、ネットワークを介して電子的形態で制御器にダウンロードされ得る。代替的に又は追加的に、このソフトウェアは、光学的、磁気的、又は電子的記憶媒体などの、非一時的な有形媒体に提供され得る。
【0035】
プローブ22の遠位先端部40は、少なくとも1つの電極42であって、開示される実施形態において、当該技術分野において知られている方法によって、遠位先端部の位置を追跡するのに用いられる電極42を具備する。しかし、電極42は、他の目的のために、更に、例えば、電気生理学的検出のために用いることができる。電極は、プローブ22中のワイヤー(図示せず)によって、システム制御器30中の駆動回路及び測定回路に接続される。追跡することによって測定される位置座標を用いながら、システム制御器は、GUI 38上に心臓内部の遠位先端部の位置を示すことができる。
【0036】
代替的に又は追加的に、当該技術分野において知られている他のシステムによって、例えば、磁気追跡システムによって、遠位先端部を追跡することができる。1つのそのような磁気追跡システムは、Biosense Webster,Inc(Diamond Bar,CA)によって製造されたCARTO 3システムであって、交番磁場を用いて、遠位先端部のコイルの中に対応する位置決め電流を誘導することによって、遠位先端部を追跡するシステムである。それら磁場は、典型的には、1〜3kHzの周波数で交番するように設定されるが、50kHz以下又はそれ以上の高周波で交番するように設定することができる。それら磁場の周波数は、本明細書では、磁気位置決め周波数、fmagnetic−positと称される。
【0037】
遠位先端部40は、複数の切除用電極68A、68B、68C、...であって、典型的には、遠位先端部の外面に配置される電極を更に具備する。一例として、先端部40は、本明細書において、10個の電極68A、68B、68C、...、68Jを具備するものと想定されるが、本発明の実施形態では、好都合な任意の複数の切除用電極を用いてもよい。それら複数の切除用電極は、更に、本明細書において、集合的に切除用電極68と称される。各々の電極68は、別々に、導線70A、70B、...によって制御器30の中の切除用モジュール74に接続される。(簡単にするため、図2には、導線70A、70Bのみが示される。)モジュール74は、図3を参照して、以下により詳細に記述され、また、単極モード又は双極モードで切除用電流を提供するように構成され得る。
【0038】
単極モードにおいて、切除用電流は、ソース電極として作用しながら、切除用電極68から切除されている組織に移動し、また、電流路は、リターン電極78(図1)、内腔23の外側を経由して完成される。リターン電極78は、典型的には、被験者26の皮膚、例えば背部と接触した状態で配置され、次いで、局部設置電極として作用する。
【0039】
双極モードにおいて、切除用電流は、対になっている切除用電極68の間に、切除されている組織を介して移動する。各々の電極68は、ソース電極として又はリターン電極として構成され得る。例えば、10個の電極は、5対、68A−68B、68C−68D、68E−68F、68G−68H、及び68I−68Jとして配列され得る。代替的に、少なくともいくつかの電極68は、ソース電極とリターン電極との両方として作用することができる。例えば、10個の電極は、9対、68A−68B、68B−68C、68C−68D、68D−68E、68E−68F、68F−68G、68G−68H、68H−68I、及び68I−68Jとして配列することができる。この配列において、電極68B、68C、...68H、68Iは、ソース電極とリターン電極との両方であり、電極68Aは単にソース電極であり、電極68Jは単にリターン電極である。
【0040】
図3は、本発明の一実施形態による、モジュール74の概略回路図である。図3は、遠位先端部40に関連する構成要素の一部を、上記構成要素の説明に用いられるのと同一の識別数字を用いながら、概略的に更に説明する。モジュール74は、切除用エネルギー発生器として作用し、本明細書では、発生器74とも称される。発生器74の説明を明瞭にするため、発生器の諸構成要素は、別個の構成要素であるものと想定されているが、それら構成要素の一部又は全ては、互いに組み合わされて、典型的には集積回路として使用され得る。それら構成要素の機能の少なくとも一部分、例えば、以下に言及される位相反転は、ソフトウェアで実施することができる。
【0041】
発生器74は、各々の電極68のためのそれぞれの電流供給源80A、...を具備するので、上述の典型的な実施形態については、10個の電流源80A、...、80Jが存在する。複数の電源は、本明細書では、集合的に電源80とも称される。簡単にするため、図には、電源80A、80B、80C、及び80Jに対してただ1つの回路図が示されている。
【0042】
発生器74は、別個の電源80を有するが、それら電源は、単一の切除用基底無線周波数、fablで駆動される。各々の電源80からの電流は、それぞれのユニークな異なる変調周波数f、f、...f10を電源80A、80B、...80Jの各々に加えることによって識別される。このようにしてそれら電流を識別することによって、それら電源の間の混信が、実質的に排除されるだけでなく、ワット損及びインピーダンスのような測定を、個々の電源に対して行うこともできる。周波数発生器82は、制御器30からの方向において、切除周波数fablで駆動用交流電圧信号を生じる電源としてだけでなく、電源80によって必要とされる異なる変調周波数f、f、...f10での駆動用変調電圧信号を生じる電源としても作動するように構成される。周波数発生器82は、典型的には、フェーズロックドループデバイス(phase-locked loop device)である。切除周波数fablは、典型的には、400〜600kHzの範囲であるが、他の周波数を用いてもよい。異なる変調周波数は、典型的には、8kHz〜80kHzの範囲であり、典型的には、磁気的位置決め周波数fmagnetic−positから十分に分離される。しかし、変調周波数を得るために、8kHz〜80kHzの範囲を超える周波数を用いることができる。
【0043】
各々の電流源80A、80B、...は、実質的に類似する構成部品から構成され、しかも、全ての電源は、切除用電流の形態で、各々の電極に切除電力を供給するという実質的に同一の機能を果たす。各々の電流源80A、80B、...を得るために、発生器74は、それぞれの電力測定用ユニット81A、81B、...を有する。発生器74の全ての調整可能な構成部品、例えば、電力測定ユニット、増幅器、スイッチ、混合機、並びに、それら電流源の濾過回路及び減衰回路は、制御器30の総括制御下にある。
【0044】
次の記述は、電流源80Bであって、電流源の構成部品が識別数字の後に添え字Bを有するものに適用する。別の状況では記述されている場合を除き、実質的に同一の記述は、発生器74中の他の電流源、例えば、電流源80A、80C、及び80Jに適用される。また、当業者は、例えば、識別数字の添え字及び/又は識別レターの下付き文字を変えることによって、他の電流源、準用規定のための記述を適合させることができる。
【0045】
電流源80Bのための変調済み入力は、混合機84Bであって、本明細書では、モジュレータ84Bとも称されるものから得られる。モジュレータ84Bは、入力の切除周波数fabl、及び発生器82からの変調周波数fとして受け取る。混合機は、低レベル変調済み切除用電力信号、典型的には、fabl及びfから得られる周波数成分を有する、位相変調の低レベル電力信号を出力する。
【0046】
(電流源80Jのために、制御スイッチ101は、混合機84Jが切除周波数fablを受け取るかどうか、かつ、このようにして、混合機がf10−変調済み電力を出力するかどうかを制御する。スイッチ101の機能は、以下に説明される。)
【0047】
モジュレータ84Bからの低レベル変調済み出力は、加算器86Bを介して電力増幅器88Bへ移動される。増幅器88Bは、加算器86Bを介して、混合機84Aからの低レベル変調済み出力であって、位相反転器90Aによって位相が反転された出力を受け取る。反転器90Aからの反転された変調済み出力は、混合機84Aからの出力と実質的に同一の振幅と周波数とを有する。しかし、その変調済み出力は、位相が180°だけ異なる。スイッチ92Aが閉じている場合、加算器86Bは、反転器90Aから反転された出力を受け取り、しかも、反転された出力はモジュレータ84Bからの出力と合計されて、増幅器88Bのための低レベル入力を提供する。スイッチが閉じていない場合、加算器86Bは、単に、混合機84Bから変調済み出力を受け取り、次いで、これを増幅器の低レベル入力として提供する。
【0048】
増幅器88Bは、制御器が典型的には、増幅器の利得を制御するので、制御器30によって制御される値で高レベル切除電力を発生しながら、それの低レベル入力を増幅する。典型的には、発生した電力は、約10W〜約100Wの範囲にある。とは言え、増幅器は、この範囲外の電力を発生するように構成することができる。
【0049】
増幅器88Bからの高レベル出力は、回路94Bを通って、電線70Bを介して電極68Bに移動させることができる。回路94Bは、典型的には、フィルタ要素及び/又は減衰要素、例えば、米国特許出願第12/941,165号に記述されているもの、を具備する。
【0050】
典型的には、検出用要素96Bは、電線70Bと直列に配置されて、制御器30は、とりわけ、電極68Bへの電力の入力を測定することができる。要素96Bは、典型的には、電線70B中の電流に正比例する信号Sを発生する電流検出用変圧器を具備する。適切な電流検出用変圧器は、Coilcraft(Cary,Il)によって製造されるCSTデバイスである。代替的に、電極への電力入力を測定するための他の方法、例えば、増幅器88Bの出力で電圧を測定する制御器による方法を用いることができる。信号Sは、電力測定用ユニット81Bへの入力である。
【0051】
電力測定用ユニット81Bは、要素96Bからの信号Sと、発生器82からの切除周波数fablとを受信するように接続されている第1の復調器98Bを具備する。復調器98Bは、本質的には信号Sからの切除周波数成分を除去しながら、同時に、周波数f、f、...を有する変調周波数成分を出力しながら、ホモダイン調器として作動するように構成され得る。
【0052】
ユニット81B中の第2の復調器100Bは、復調器98Bによって出力される変調周波数成分を受け取る。第2の復調器は、典型的には、更に、発生器82からの変調周波数fを受け取るように接続されており、しかも、ホモダイン復調器としても構成される。第2の復調器からの出力は、フィルタ/検出器回路102Bで濾過される。フィルタ/検出器回路102Bは、周波数fから離れた全ての変調周波数成分を濾過し、しかも、周波数成分fをベースバンド信号BBに変換する。制御器30は、信号BBを受信し、次いで、それは、電源80Bによって発生したf−変調済み電流によって体26内に散逸された電力を測定するために用いられる。
【0053】
代替的に又は追加的に、第2の復調器100Bは、発生器82から変調周波数fを受け取り、かつ、この周波数のためのホモダイン復調器として作用するように構成することができる。スイッチ92Aが閉じている場合、電極68Bがf−変調済み電力のためのリターン電極として作用するならば、以下に説明されるように、上記の構成は適切である。この場合、信号BBは、電極68Bによって受け取られるf−変調済み電流の大きさである。
【0054】
上記の記述から、第2の復調器100Bがf−変調済み電流若しくはf−変調済み電流、又は両方のタイプの電流を測定するように構成され得ることは明らかである。後者の構成は、例えば、周波数f及び周波数fを受け取る間に復調器のスイッチを入れることによって、実施される。代替的に、2つの周波数での復調は、信号をサンプリングし、次いで、それらサンプルをf周波数及びf周波数と相互に関連付けることによって行うことができる。
【0055】
図3は、一例として、開いているスイッチ92A、92B、...、92I、及び閉じているスイッチ101を示す。電極78がリターン電極として構成されるものと仮定すると、図で説明される典型的な構成は、単に単極モードで作動する発生器74であって、プローブ40の全ての電極68がソース電極としてのみ作用する発生器74を示す。スイッチ92A、...92I、及び101の他の構成によって、少なくともいくつかの電極68が、ソース電極とリターン電極との両者として、又は単にリターン電極として、又は単にソース電極として作用するようになる。
【0056】
例えば、スイッチ92A、92B、...、92Iが閉じており、かつ、スイッチ101が開いているならば、電極68Aは、f−変調済み電力のソース電極としてのみ作用し、電極68Bは、f−変調済み電力のリターン電極として、かつ、f−変調済み電力のソース電極として作用し、また、電極68Jは、f−変調済み電力のリターン電極としてのみ作用する。この構成において、電極68C、...68Iは、電極68Bに類似して、即ち、ソース電極とリターン電極との両方として作用し、かつ、発生器74は、単に双極モードで作用する。
【0057】
スイッチ92A、92B、...、92I、スイッチ101の他の配列だけでなく、他のスイッチの他の配列であって、簡単にするため図示されてはいないが、当業者には明らかである他の配列によっても、発生器74は、異なる双極モードだけで作動する。例えば、スイッチ92A、92C、92E、92G、及び92Iを閉じることができ、スイッチ101を開くことができ、かつ、機能がスイッチ101、混合機84B、84D、84F、84Hに類似するそれぞれのスイッチを提供することができ、かつ、開くことができる。この配列において、双極電流の移動が、対の電極(68A,68B)、(68C,68D)、(68E,68F)、(68G,68H)、及び(68I,68J)の間に生じる。ここに、対になっている第1の電極は、ソース電極としてのみ作用し、かつ、対になっている第2の電極は、リターン電極としてのみ作用する。
【0058】
発生器74のそれらスイッチの配列であって、混合された同時に存在する単極/双極モードで発生器が作動するようにする配列は、当業者には明らかであろう。
【0059】
例えば、電極68Aは、f−変調済み電力のための供給源として構成することができ、かつ、電極68Bは、f−変調済み電力のためのリターン電極として構成することができる。電極68C、...、68Jは、f、...f10変調済み電力のためのそれぞれのソース電極として構成することができ、電極78はリターン電極として作用する。この場合は、電極対(68A,68B)の間に双極電流の移動が生じ、同時に、電極68A、68C、...68Jから単極電流の移動が生じる。このように、電極68C、...68Jは、単に単極モードで作動し、電極68Bは、単に双極モードで作動し、また、電極68Aは、単極モードと双極モードとの両方で作動する。
【0060】
上記に例示されるように、発生器74は、制御器30が様々なモードでシステムを作動させるのを可能にする。これらのモードの各々において、切除用基底無線周波数に加えられる異なる周波数の変調によって、制御器は、電極が、単に単極モードで、単に双極モードで、又は混合された単極/双極モードで作動するか否かにかかわらず、各々の異なる変調済み周波数で各々の電極68によって散逸された電力の値、及び/又は、各々の電極68に与えられるインピーダンスの値を、別々に、かつ、区別してモニタリングすることが可能となる。更に、上記に説明されるように、制御器は、更に、各々の電極によって散逸された周波数変調済み電力を調整することができる。このように、組織のインピーダンスは、組織の切除の度合いによって変化するので、個々の電極に与えられるインピーダンスをモニタリングすることによって、制御器は、個々の電極によって行われる切除を評価し、確認し、かつ、調整することが可能となる。
【0061】
以上に記載した実施形態は、一例として引用したものであり、本発明はこれまでの具体的に図示及び記載したものに限定されないことが理解されるであろう。むしろ本発明の範囲は、以上に記述された様々な特徴のコンビネーションとサブコンビネーションとの両方だけでなく、当業者が前述の記述を読了後に思いつくであろうそれらの変更及び部分的修正であって、先行技術に開示されていないものをも包含する。
【0062】
〔実施の態様〕
(1) 第1の周波数で変調される第1の切除用電力、及び前記第1の周波数と異なる第2の周波数で変調される第2の切除用電力を供給するように構成される、エネルギー発生器と、
少なくとも1つの電極を備えるプローブであって、前記少なくとも1つの電極が、前記第1の切除用電力及び前記第2の切除用電力を同時に受け取り、かつ、前記少なくとも1つの電極と接触する体組織内に、前記第1の切除用電力及び前記第2の切除用電力を散逸させるように連結される、プローブと、を具備する装置。
(2) 前記エネルギー発生器が、
基底無線周波数で前記第1の切除用電力及び前記第2の切除用電力を供給するように構成される電源と、
前記第1の切除用電力及び前記第2の切除用電力を、前記第1の周波数及び第2の周波数それぞれで受け取り、かつ、変調するように連結される、第1の変調器及び第2の変調器と、を具備する、実施態様1に記載の装置。
(3) 前記少なくとも1つの電極が、前記第1の切除用電力を受け取るように構成される第1の電極と、前記第2の切除用電力を受け取るように構成される第2の電極と、を具備し、並びに
前記第1の電極に連結され、かつ、前記第1の切除用電力の第1の値を測定するように構成される第1の電力測定用ユニットと、
前記第2の電極に連結され、かつ、前記第2の切除用電力の第2の値を測定するように構成される第2の電力測定用ユニットと、を具備する、実施態様2に記載の装置。
(4) 前記第1の電力測定用ユニットが、前記基底無線周波数及び前記第1の周波数で信号をそれぞれ受信するように連結される、第1の復調器及び第2の復調器を具備し、前記第2の電力測定用ユニットが、前記基底無線周波数及び前記第2の周波数で信号をそれぞれ受信するように連結される、第3の復調器及び第4の復調器を具備する、実施態様3に記載の装置。
(5) 前記変調が位相変調を含む、実施態様2に記載の装置。
(6) 前記少なくとも1つの電極が、前記第1の切除用電力のためのソース電極として、かつ、前記第2の切除用電力のためのリターン電極として構成される単一電極を具備する、実施態様1に記載の装置。
(7) 前記少なくとも1つの電極が、前記第1の切除用電力のためのソース電極として構成される第1の電極と、前記第1の切除用電力のためのリターン電極として構成される第2の電極と、を具備する、実施態様1に記載の装置。
(8) 前記少なくとも1つの電極が、前記第1の切除用電力のためのソース電極として構成される第1の電極と、前記第2の切除用電力のためのソース電極として構成される第2の電極と、を具備する、実施態様1に記載の装置。
(9) 前記体組織に連結され、かつ、前記第1の切除用電力及び前記第2の切除用電力のためのリターン電極として作用するように構成される、更なる電極を具備する、実施態様8に記載の装置。
(10) 前記体組織内に散逸される前記第1の切除用電力及び前記第2の切除用電力の少なくとも一方の値の表示を受け取り、かつ、前記値に応答して前記体組織のインピーダンスを測定するように構成される、制御器を具備する、実施態様1に記載の装置。
【0063】
(11) 前記制御器が、前記インピーダンスに応答して、前記体組織の切除の程度を評価するように構成される、実施態様10に記載の装置。
(12) 前記エネルギー発生器が、前記インピーダンスに応答して、前記第1の切除用電力及び前記第2の切除用電力の少なくとも一方のレベルを調整するように構成される、実施態様10に記載の装置。
(13) 前記第1の切除用電力及び前記第2の切除用電力の少なくとも一方が、単極モード及び双極モードで同時に供給される、実施態様1に記載の装置。
(14) 第1の周波数で変調される第1の切除用電力を発生させることと、
前記第1の周波数と異なる第2の周波数で変調される第2の切除用電力を発生させることと、
プローブの少なくとも1つの電極を連結して、前記第1の切除用電力及び前記第2の切除用電力を同時に受け取り、かつ、前記少なくとも1つの電極と接触する体組織内に前記第1の切除用電力及び前記第2の切除用電力を散逸させることと、を含む、方法。
(15) 前記第1の切除用電力及び前記第2の切除用電力を、基底無線周波数で供給することと、
前記第1の切除用電力及び前記第2の切除用電力を、それぞれ前記第1の周波数及び前記第2の周波数で受け取り、かつ、変調することと、を含む、実施態様14に記載の方法。
(16) 前記少なくとも1つの電極が、前記第1の切除用電力を受け取るように構成される第1の電極と、前記第2の切除用電力を受け取るように構成される第2の電極と、を具備し、
前記第1の切除用電力の第1の値を測定するように、第1の電力測定用ユニットを前記第1の電極に連結することと、
前記第2の切除用電力の第2の値を測定するように、第2の電力測定用ユニットを前記第2の電極に連結することと、を含む、実施態様15に記載の方法。
(17) 前記第1の電力測定用ユニットが、前記基底無線周波数及び前記第1の周波数で信号をそれぞれ受信するように連結される、第1の復調器及び第2の復調器を具備し、前記第2の電力測定用ユニットが、前記基底無線周波数及び前記第2の周波数で信号をそれぞれ受信するように連結される、第3の復調器及び第4の復調器を具備する、実施態様16に記載の方法。
(18) 前記変調が位相変調を含む、実施態様15に記載の方法。
(19) 前記少なくとも1つの電極が、前記第1の切除用電力のためのソース電極として、かつ、前記第2の切除用電力のためのリターン電極として構成される単一電極を具備する、実施態様14に記載の方法。
(20) 前記少なくとも1つの電極が、前記第1の切除用電力のためのソース電極として構成される第1の電極と、前記第1の切除用電力のためのリターン電極として構成される第2の電極と、を具備する、実施態様14に記載の方法。
【0064】
(21) 前記少なくとも1つの電極が、前記第1の切除用電力のためのソース電極として構成される第1の電極と、前記第2の切除用電力のためのソース電極として構成される第2の電極と、を具備する、実施態様14に記載の方法。
(22) 前記体組織に更なる電極を連結して、前記第1の切除用電力及び前記第2の切除用電力のためのリターン電極として作用することを含む、実施態様21に記載の方法。
(23) 前記体組織内に散逸される前記第1の切除用電力及び前記第2の切除用電力の少なくとも一方の値の表示を受けることと、その値に応答して前記体組織のインピーダンスを測定することと、を含む、実施態様14に記載の方法。
(24) 前記インピーダンスに応答して、前記体組織の切除の程度を評価すること、を含む、実施態様23に記載の方法。
(25) 前記インピーダンスに応答して、前記第1の切除用電力及び前記第2の切除用電力の少なくとも一方のレベルを調整すること、を含む、実施態様23に記載の方法。
(26) 前記第1の切除用電力及び前記第2の切除用電力の少なくとも一方を、単極モード及び双極モードで同時に供給すること、を含む、実施態様14に記載の方法。
図1
図2
図3