特許第5931688号(P5931688)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5931688
(24)【登録日】2016年5月13日
(45)【発行日】2016年6月8日
(54)【発明の名称】空気調和機
(51)【国際特許分類】
   F25B 49/02 20060101AFI20160526BHJP
   F24F 11/02 20060101ALI20160526BHJP
【FI】
   F25B49/02 520M
   F24F11/02 103A
【請求項の数】3
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2012-229974(P2012-229974)
(22)【出願日】2012年10月17日
(65)【公開番号】特開2014-81160(P2014-81160A)
(43)【公開日】2014年5月8日
【審査請求日】2015年2月25日
(73)【特許権者】
【識別番号】515294031
【氏名又は名称】ジョンソンコントロールズ ヒタチ エア コンディショニング テクノロジー(ホンコン)リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110000350
【氏名又は名称】ポレール特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】米山 裕康
【審査官】 ▲高▼藤 啓
(56)【参考文献】
【文献】 特開平10−115478(JP,A)
【文献】 特開平08−061702(JP,A)
【文献】 特開2005−241052(JP,A)
【文献】 特開平08−075588(JP,A)
【文献】 特開2009−245948(JP,A)
【文献】 特開2007−274786(JP,A)
【文献】 特開2002−098346(JP,A)
【文献】 特開平04−073567(JP,A)
【文献】 特開2004−178511(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2011/0277541(US,A1)
【文献】 米国特許出願公開第2011/0138886(US,A1)
【文献】 韓国公開実用新案第20−2011−0008888(KR,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F25B 49/02
F24F 11/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
室外機と室内機を冷媒配管で接続し、前記室外機と室内機間に冷媒を循環させて冷凍サイクルを構成している空気調和機において、
前記室内機の筐体側面で前記室内機側の冷媒配管と冷媒液管とを接続する第一の接続部と、
前記室内機の筐体側面で前記室内機側の冷媒配管と冷媒ガス管とを接続する第二の接続部と、
前記室内機の筐体側面における前記第一の接続部及び前記第二の接続部の近傍下部に設けられ、水平部または凹部を有する冷媒受け部と、
前記冷媒受け部に設けられ、冷媒ガスを検知する冷媒漏洩検知センサと、を備え、
前記冷媒受け部は、上面視で前記第一の接続部及び前記第二の接続部の下部を囲む形状である
ことを特徴とする空気調和機。
【請求項2】
請求項1に記載の空気調和機において、
前記室内機は、天井埋込型であることを特徴とする空気調和機。
【請求項3】
請求項1に記載の空気調和機において、
前記室内機は、天井カセット型であることを特徴とする空気調和機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、冷媒の漏洩を検知できるようにした空気調和機に関する。
【背景技術】
【0002】
冷媒の漏洩を検知できるようにした空気調和機に関するものとしては、特許第3610812号公報(特許文献1)や特許第4639451号公報(特許文献2)に記載されたものなどがある。
【0003】
上記特許文献1のものには、冷媒回路内で液冷媒が溜まる可能性があるところに温度センサを設け、圧縮機停止中に冷媒温度が所定速度を越えて下降したときに冷媒漏洩と判断することが記載されている。
また、上記特許文献2のものには、室内機の外表面下部に可燃性冷媒ガスを検知するためのセンサを備えることが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特許第3610812号公報
【特許文献2】特許第4639451号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記特許文献1のものは、圧縮機停止中に前記温度センサで検出した冷媒温度が所定速度を越えて下降したときに、冷媒が漏洩していると判断するものであるが、微量或いは少量の冷媒漏洩の場合は冷媒温度の下降速度が速くならず、検出できないという課題がある。
【0006】
また、上記特許文献2のものでは、室内機の外表面下部に可燃性冷媒ガスを検知するためのセンサを設けているが、センサの設置位置と冷媒漏洩箇所が離れている場合、漏洩した冷媒を前記センサで検出することは困難である。漏洩した冷媒が天井裏に溜まる場合であっても、漏洩した冷媒は天井裏を拡散するため、冷媒が大量に漏洩する場合以外は、冷媒漏洩を検出することは難しい。また、冷媒漏洩量が微量或いは少量の場合、前記センサの取付位置まで漏洩して拡散した冷媒が溜まるためには長時間を要するから、冷媒漏洩を迅速に検出することも困難である。従って、この特許文献2のものでも、微量或いは少量の冷媒漏洩を検出することはできないか、仮にできたとしても検出するまでには長時間を要するという課題がある。
【0007】
更に、室内機全体を天井裏に設置する天井埋め込みタイプの場合、室内機下面と天井面との間には隙間があるため、漏洩した冷媒が天井裏に堆積してもその検出は困難である。また、天井面を設けず、室内機を屋内の上方にむき出しに設置する場合もあるが、このようなものでは冷媒漏洩の検出は特に困難であった。
【0008】
本発明の目的は、微量或いは少量の冷媒漏洩あっても、冷媒漏洩を早く検出することが可能な空気調和機を得ることにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するため、本発明は、室外機と室内機を冷媒配管(冷媒液管及び冷媒ガス管)で接続し、前記室外機と室内機間に冷媒を循環させて冷凍サイクルを構成している空気調和機において、前記室内機の筐体側面で前記室内機側の冷媒配管と冷媒液管とを接続する第一の接続部と、前記室内機の筐体側面で前記室内機側の冷媒配管と冷媒ガス管とを接続する第二の接続部と、前記室内機の筐体側面における前記第一の接続部及び前記第二の接続部の近傍下部に設けられ、水平部または凹部を有する冷媒受け部と、前記冷媒受け部に設けられ、冷媒ガスを検知する冷媒漏洩検知センサと、を備え、前記冷媒受け部は、上面視で前記第一の接続部及び前記第二の接続部の下部を囲む形状であることを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、微量或いは少量の冷媒漏洩あっても、冷媒漏洩を早く検出することが可能な空気調和機を得ることができる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】本発明の空気調和機の実施例1を示す冷凍サイクル系統図。
図2図1に示す室内機の側面図。
図3図2に示す室内機を上から見た平面図。
図4】本発明の空気調和機の実施例2を説明する図で、室内機の正面図。
図5図4に示す室内機を上から見た平面図。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明の空気調和機の具体的実施例を、図面を用いて説明する。各図において、同一符号を付した部分は同一或いは相当する部分を示している。
【実施例1】
【0013】
本発明の空気調和機の実施例1を図1図3により説明する。図1は本発明の空気調和機の実施例1を示す冷凍サイクル系統図、図2図1に示す室内機の側面図、図3図2に示す室内機を上から見た平面図である。
【0014】
図1により、本実施例1の空気調和機の冷凍サイクル構成について説明する。図1において、実線矢印は冷房運転、破線矢印は暖房運転における冷媒の流れる方向を示している。また、図1において、1は室外機、2は室内機であり、これら室外機1と室内機2とは冷媒配管、即ち冷媒液管3及び冷媒ガス管4により接続されて空気調和機としての冷凍サイクルを構成している。
【0015】
前記室外機1は、室外熱交換器5、圧縮機6、アキュムレータ7、四方弁8、電子膨張弁などで構成された制御弁9、前記室外熱交換器5に外部空気を送風するための室外ファン10、この室外ファン10を駆動するファンモータ11、前記冷媒液管3との接続部付近に設けられている液阻止弁12、前記冷媒ガス管4との接続部付近に設けられているガス阻止弁13などにより構成されている。
【0016】
前記室内機2は、室内熱交換器14、電子膨張弁などで構成された制御弁15、前記室内熱交換器14に室内空気を送風するため室内ファン16、この室内ファン16を駆動するファンモータ17などにより構成されている。
【0017】
次に、図1に示す空気調和機を冷房運転する場合の冷媒の流れを説明する。冷房運転時には、冷媒は図1の実線矢印で示すように流れる。即ち、圧縮機6から吐出された高圧ガス冷媒は、四方弁8を通って室外熱交換器5へ流れ、ファンモータ11で駆動される室外ファン10によって送風される室外空気と熱交換して凝縮し、液冷媒となる。この液冷媒は開度が大きくされた前記制御弁9と開状態の前記液阻止弁12を通って、前記冷媒液管3に流出し、前記室内機2へと送られる。
【0018】
前記室内機2に入った前記液冷媒は、開度が絞られた制御弁15で減圧された後、室内熱交換器14に入り、ファンモータ17で駆動される室内ファン16により送風される室内空気と熱交換する。この熱交換によって、前記室内空気は冷却され、冷媒は前記室内空気から熱を奪って蒸発し、低圧ガス冷媒となって前記冷媒ガス管4を通り前記室外機1へと戻る。この室内機1に戻った低圧ガス冷媒は開状態の前記ガス阻止弁13を通過後、前記四方弁8を経由して前記アキュムレータ7に入り、ここから前記圧縮機6に吸入されて再び圧縮されるというサイクルを繰り返す。
【0019】
前記室内機2の具体的構成を図2及び図3により説明する。図2図1に示す室内機2の側面図、図3図2に示す室内機を上から見た平面図である。
これらの図に示す室内機2は、天井面18の内部に嵌め込んで使用される天井カセット型(或いは天井嵌め込み型ともいう)のもので、天井面18には室内機2よりも大きな天井面開口部18aが形成され、この天井面開口部18aに前記室内機2が設置されている。
【0020】
この室内機2は、前記室内熱交換器14や室内ファン16を収納している筐体20と、この筐体20の下部開口を覆うように設けられている化粧パネル21を備えている。
前記化粧パネル21は、前記筐体20に取り付けられ、また図2及び図3に示すように、前記天井面18と接して前記天井面開口部18aを完全に覆うように一回り大きく構成されている。この化粧パネル21の裏面(反意匠面側)には前記天井面18とは重ならない水平部(この水平部とは略水平部を含むものである)が存在しており、従って、前記化粧パネル21の裏面には、厚みのある前記天井面開口部18aと前記筐体20で囲まれた凹部21aが周方向に形成されている。
【0021】
なお、図2図3に示す18bは天井裏面である。また、前記筐体20は図示しない吊りボルトや吊り金具を介して建屋上部の構築材22に取り付けられている。
図2図3において、3は冷媒液管、4は冷媒ガス管で、これらの冷媒配管は、図に示すように、室内機2側の冷媒配管と、前記筐体20の側面角部付近で、ユニオン19a及びフレアナット19bにより接続されている。
【0022】
また、前記筐体20内には、前記室内熱交換器14、室内ファン16及びファンモータ17などが、図3に示すように配置されて設置されている。23はドレンポンプである。なお、図3は上から見た平面図であり、筐体20内に設置されている前記各機器は見えないため、破線で示している。
【0023】
近年、空気調和機においては、フルオロカーボン系冷媒の漏洩による地球温暖化、R32やアンモニア(R717)などの微燃焼性冷媒の漏洩による火災発生などを防止するため、万一冷媒が漏洩した場合には、これを早期に検出して、漏洩箇所の修理など、すばやく対処できるようにすることが望まれている。
【0024】
一般に使用されている空気調和機は、図1で説明したように、室外機1と室内機2が分離された構成となっており、これら室外機1と室内機2は、据付現地に運ばれてから、前記冷媒液管3と前記冷媒ガス管4で接続されて、冷凍サイクルを構成している。
【0025】
前記室内機2側の冷媒液管3と冷媒ガス管4との接続は、建屋内での作業となるため、火災防止のため、バーナーなど火気を使用しての溶接が困難な場合も多いため、一般的には図2図3に示したように、ユニオン19aとフレアナット19bを用いて接続している。
一方、室内機2内部の前記室内熱交換器14などの冷媒配管の接続は、生産工場内で作業されるため、溶接で接続され、また製造後に気密試験で漏れの確認も実施される。
【0026】
従って、現地据付後に空気調和機から冷媒が漏洩する確率は、製品内部よりはむしろ室内機2の冷媒配管と前記冷媒配管3,4との接続部から漏洩する可能性の方が高い。
また、冷媒としては、フルオロカーボン系の冷媒が使用されることが多いが、フルオロカーボン系の冷媒ガスは大気中では空気より重いので、冷媒漏洩が発生すると冷媒は下方に流れる。
【0027】
そこで、本実施例では、冷媒配管の室内機側接続部の近傍下部に、図2図3に示すように、冷媒漏洩を検知するための冷媒漏洩検知センサ24を設けている。これにより、前記接続部から冷媒漏洩が発生すると、微量或いは少量の冷媒漏洩であっても、冷媒漏洩をより早く、迅速に検出することが可能となる。
【0028】
また、前記フルオロカーボン系の冷媒ガスは、前述したように空気より重いため、漏洩した冷媒ガスは下方に流れて、下方に水平部があればそこに留まってから水平方向に拡散していく。従って、前記冷媒配管の室内機側接続部の近傍下部に、前記室内機を構成している構成部品の水平部が存在すれば、ここに前記冷媒漏洩検知センサ24を設けることにより、漏洩冷媒の検知精度を向上できる。
【0029】
よって、冷媒配管3,4の室内機側接続部近傍下部の水平部に冷媒漏洩検知センサ24を設置することで、水平部に堆積した冷媒ガスは濃度が濃くなるため、検知精度を向上することができる。特に、近年は、建屋内に天井面18を設置せずに、前記室内機2を、建屋上部の構築材22に設置するだけの施工例も増えているが、この様な室内機2の設置形態であっても、室内機2の化粧パネル21の外周部は水平部となっており、この水平部は前記冷媒配管の室内機側接続部の近傍下部にも通常存在するから、ここに前記冷媒漏洩検知センサ24を設けることにより検知精度を向上できる。
【0030】
図2図3に示した室内機2の場合には、前述したように、前記化粧パネル21の裏面には前記天井面開口部18aと前記筐体20で囲まれた前記凹部21aが周方向に形成されているが、前記冷媒配管の室内機側接続部で冷媒漏洩が発生すると、漏洩冷媒は下方に流れて、前記接続部の近傍下部の前記凹部21aに溜まる。従って、この凹部21aに前記冷媒漏洩検知センサ24を設置することにより、冷媒漏洩の検知精度を大幅に向上させることができ、微量或いは少量の冷媒漏洩であっても、冷媒漏洩をより早く、迅速に検出可能になる。
【0031】
なお、上記特許文献2のものでは、室内機筐体の天井裏面に面する下部にガスセンサを設けてはいるが、冷媒配管の室内機側接続部の近傍下部に前記ガスセンサを設置することの配慮が為されておらず、冷媒漏洩が発生しても、ガスセンサには拡散されて濃度の薄くなった冷媒が到達するだけであり、冷媒漏洩の検知精度は低く、微量或いは少量の冷媒漏洩の場合、冷媒漏洩を確実且つ迅速に検知することは困難である。
【0032】
これに対し本実施例によれば、冷媒配管の室内機側接続部の近傍下部に、冷媒漏洩を検知するための冷媒漏洩検知センサ24を設けているので、冷媒漏洩の可能性が高い前記接続部から冷媒漏洩が発生すると、微量或いは少量の冷媒漏洩であっても、冷媒漏洩を確実且つ迅速に検出することが可能となる。従って、冷媒漏洩が発生した場合、その漏洩箇所の修理や部品交換などすばやく実施することができるので、地球温暖化防止や火災発生の防止に効果がある。また、冷媒漏洩による空気調和機の性能低下も防止できる。
【実施例2】
【0033】
本発明の空気調和機の実施例2を図4及び図5により説明する。図4は本実施例2を説明する室内機の正面図であり、図5図4に示す室内機を上から見た平面図である。これらの図において、前述した図1図3と同一符号を付した部分は同一或いは相当する部分を示している。
【0034】
図4及び図5に示す空気調和機の室内機は、天井埋込型のもので、室内機2は天井面18の裏側に配置され、建屋上部の構築材22に吊ボルトや吊り金具などで取り付けられているものである。このような天井埋込型の室内機の場合、天井裏に設置されるため、上記実施例1の室内機の場合のような化粧パネルは設けられていない。また、この室内機2の下面と天井裏面18bとの間には隙間Aが存在する。また、20は室内機2の筐体で、この筐体20内には室内熱交換器14、室内ファン16及びファンモータ17などが設置されている。図5図4に示す室内機を上から見た平面図であるため、筐体20内に設置されている前記各部品は破線で示されている。
【0035】
3は冷媒液管、4は冷媒ガス管で、これらの冷媒配管は、図4及び図5に示すように、室内機2側の冷媒配管と、前記筐体20の側面で、ユニオン19a及びフレアナット19bにより接続されている。本実施例における室内機の場合、前述したように、化粧パネルがないため、化粧パネルに冷媒漏洩検知センサ24を設置することはできない。従って、冷媒漏洩検知センサ24の設置箇所は、前記筐体20の側面における冷媒配管の室内機側接続部の近傍下部とすることが考えられる。
【0036】
しかし、筐体側面に冷媒漏洩検知センサ24を設置しただけでは、室内機2の下面と天井裏面18bとの間に前記隙間Aも存在するため、漏洩冷媒は前記冷媒漏洩検知センサ24の部分を流下した後前記天井裏面18bを水平方向に拡散する。従って、前記冷媒漏洩検知センサ24部分の漏洩冷媒濃度を十分に上げることはできない。
【0037】
そこで、本実施例では、冷媒漏洩の検知精度を更に向上させるため、室内機2の筐体20側面における冷媒配管の室内機側接続部の近傍下部に冷媒受け部25を取り付け、この冷媒受け部25に前記冷媒漏洩検知センサ24を設置している。これにより上述した実施例1と同様の効果を得ることができる。前記冷媒受け部25は水平部だけを有するものでも良いが、凹部を有する形状(ボックス形状)とすれば、この凹部に漏洩冷媒を十分に溜めることができる。従って、前記凹部に前記冷媒漏洩検知センサ24を設置することにより、微量或いは少量の冷媒漏洩であっても、冷媒漏洩をより確実に且つより早く検出することが可能となる。
【0038】
このように、本実施例2によれば、化粧パネルがなく、また、室内機下面と天井裏面18bとの間に隙間Aが存在するような天井埋込型の室内機であっても、実施例1と同様に、微量或いは少量の冷媒漏洩であっても、冷媒漏洩を確実且つ迅速に検出することが可能となる。
【0039】
なお、本実施例2で説明した前記冷媒受け部25は、実施例1で述べたような室内機筐体20の下部に化粧パネル21を設けているような室内機であっても同様に適用することが可能である。
【0040】
また、室内機2の冷媒配管と、冷媒液管3及び冷媒ガス管4との接続部が、前記室内機の筐体20内に設けられているような室内機2も存在する。このような室内機2の場合でも、冷媒配管の室内機側接続部の近傍下部に、室内機を構成している構成部品の水平部或いは凹部が存在すれば、ここに冷媒漏洩検知センサ24を設けることで同様の効果を得ることができる。
【0041】
更に、前記冷媒配管の室内機側接続部の近傍下部に、フィルタや開口部が設けられていて、漏洩した冷媒ガスが堆積する部分が存在しないような場合には、上記実施例2で説明した冷媒受け部25を設置すると良い。即ち、前記冷媒配管の室内機側接続部の近傍下部に、水平部或いは凹部を有する冷媒受け部25を設け、この冷媒受け部25に冷媒漏洩検知センサ24を設けることにより、同様の効果を得ることができる。
【0042】
なお、本発明は上記した実施例に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。また、上記した実施例は本発明を分かり易く説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。更に、ある実施例の構成の一部を他の実施例の構成に置換えることが可能であり、また、ある実施例の構成に他の実施例の構成を加えることも可能である。また、各実施例の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。
【符号の説明】
【0043】
1:室外機、2:室内機、
3,4:冷媒配管(3:冷媒液管、4:冷媒ガス管)、
5:室外熱交換器、6:圧縮機、7:アキュムレータ、8:四方弁、
9,15:制御弁、
10:室外ファン、11:ファンモータ、
12:液阻止弁、13:ガス阻止弁、
14:室内熱交換器、
16:室内ファン、17:ファンモータ、
18:天井面、18a:天井面開口部、18b:天井裏面、
19a:ユニオン、19b:フレアナット、
20:筐体、
21:化粧パネル、21a:凹部、
22:構築材、
23:ドレンポンプ、
24:冷媒ガスセンサ
25:冷媒受け部。
図1
図2
図3
図4
図5