(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5931800
(24)【登録日】2016年5月13日
(45)【発行日】2016年6月8日
(54)【発明の名称】服装造型靴体およびその製造方法
(51)【国際特許分類】
A43D 21/00 20060101AFI20160526BHJP
A43B 23/04 20060101ALI20160526BHJP
【FI】
A43B10/00 101D
A43B23/04
【請求項の数】5
【全頁数】8
(21)【出願番号】特願2013-115526(P2013-115526)
(22)【出願日】2013年5月31日
(65)【公開番号】特開2014-233368(P2014-233368A)
(43)【公開日】2014年12月15日
【審査請求日】2014年10月10日
(73)【特許権者】
【識別番号】513137879
【氏名又は名称】真▲線▼情寰榮有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】110001737
【氏名又は名称】特許業務法人スズエ国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】王柏竣
【審査官】
村山 睦
(56)【参考文献】
【文献】
国際公開第2011/082391(WO,A1)
【文献】
特開昭56−070701(JP,A)
【文献】
登録実用新案第365581(JP,Z2)
【文献】
特開2001−299411(JP,A)
【文献】
特表2008−543452(JP,A)
【文献】
特開2003−102511(JP,A)
【文献】
米国特許出願公開第2011/0107620(US,A1)
【文献】
特開昭55−073201(JP,A)
【文献】
登録実用新案第3033641(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A43B 23/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
服装造型靴体の製造方法であって、
靴底の形状と服装造型靴面から一体に結合して成型され、そしてその靴体が裁縫方式を採用して下から上まで裁縫してなり、主として二つの互いに対称にする靴体を含み、前記靴体が内靴底、外靴底と面材を含み、そのステップが下記のステップを含み、
ステップ1:前記面材を一体に切断して靴型部を形成し、且つ靴型部の周縁が幾つかのフラップを有し、前記内靴底の周縁から上向きに延伸して複数の内靴庇を形成し、前記複数の内靴庇と前記内靴底により夾角を形成すること、
ステップ2:靴型部の靴底が内靴底と外靴底から、裁縫方式により挟持・固定・成形し、前記外靴底の周縁から複数の外靴庇を上向きに延伸し、前記複数の外靴庇と前記外靴底により夾角を形成すること、
ステップ3:前記複数の内靴庇と前記複数の外靴庇に基づいて、各フラップが裁縫方式により、その側辺および隣接するフラップの近隣辺を結合し、着付け口を有する靴面を形成し、前記外靴底の前・後の周縁は、外付け式靴底が嵌合槽により外靴底の上に嵌合・固定するように供することを特徴とする、服装造型靴体の製造方法。
【請求項2】
服装造型靴体であって、
靴体を含み、前記靴体が、裁縫方式を採用して下から上まで裁縫してなり、前記靴体が内靴底、靴型部と外靴底を含み、
前記内靴底は、前記内靴底の周縁から上向きに延伸して複数の内靴庇を形成し、前記複数の内靴庇と内靴底が夾角を形成し、
前記靴型部は、面材から一体に切断・成型し、前記靴型部の靴底位置が内靴底と外靴底から、裁縫方式により挟持・固定・成形され、前記靴型部の周縁が幾つかのフラップを有し、
前記外靴底は、前記靴型部の靴底の外側底部に裁縫・固定され、前記外靴底の周縁から複数の外靴庇を上向きに延伸し、前記外靴庇と前記外靴底が夾角を形成し、
前記靴型部の各フラップは、前記複数の内靴庇と前記複数の外靴庇に基づいて、側辺にて隣接するフラップの近接辺を固定することにより、着付け口を有する靴面を形成し、
前記外靴底の前・後の周縁は、外付け式靴底が嵌合槽により外靴底の上に嵌合・固定するように供することを特徴とする、服装造型靴体。
【請求項3】
前記着付け口の前後または周縁における靴面は、何れもボタンの服装造型靴縛り式または異なる色の靴紐縛り式の封止部を設置でき、前記封止部が異なる様式の押しボタン又はボタンを設置し、靴面の着付後の固定機能と看做し、前記ボタンの外側に貼着面を設置してなり、前記押しボタン又はボタンを完成して固定した後に、前記貼着面を利用して前記靴面の上に固定して固定を強化し、前記貼着面が面ファスナーであり、前記複数の内靴庇と前記内靴底により形成された夾角および前記複数の外靴庇と前記外靴底により形成された夾角が、何れも90度よりも大きくなることを特徴とする、請求2に記載の服装造型靴体。
【請求項4】
前記着付け口の前後または周縁における靴面は、何れもボタンの服装造型靴縛り式または靴紐縛り式の封止部を設置でき、前記封止部の設置が靴紐で、靴体が前・後の一致する靴縛り式を採用すると、前記靴紐の上にストレーナーを設置してなり、前記ストレーナーの快速な操作方式により靴紐緩め又は靴紐縛りの動作を完成し、前記着付け口の前方、後方の靴面も、それぞれ靴舌を上向きに延伸でき、前記靴紐が前記前・後の靴舌を通り抜けて締付け動作を行なうことを特徴とする、請求項2に記載の服装造型靴体。
【請求項5】
前記内靴底の上にインソールを設置し、前記インソールが内インソールと外インソールから、裁縫方式により、着付け部を有して異なる色の伸縮弾性生地を、挟持・固定して形成し、前記着付け部は、足部に位置決めするように前記足部の一部を包み、前記内インソールが、快適感を有する材質を造型・作成することにより、前記インソールがインソール機能と室内スリッパ機能を有することを特徴とする、請求項2に記載の服装造型靴体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、服装造型靴体に係り、特に一体に成型・作成して穏やか且つ快適に着付け且つ完全に防水できて服装造型靴体の構造を更に有する服装造型靴体およびその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
故に靴体の発展歴史は既に相当に長くなり、その間に優れる製品の設計に欠かせない。但し、よく見える改善式の靴モデルにおいて、大部分が部分的な改善のみに対応し、そして全然全体的な設計を行なうことはない。このために、我らは、快適な靴体を強調し、その着付けが比較的面倒となり、且つ外観があまり美しくないが、そして着付けやすい靴体を強調し、構造が弛み、損壊しやすくなることを、見えることができる。更に益々機能性を強調する靴体は、その構成の部材がもっと多くなり、比較的多い繋ぎ箇所をも形成し、損壊しやすくなるだけではなく、メンテナンスが困難となり、且つ比較的多い繋ぎ箇所も、水滲みしやすくなるように形成する欠点を有し、ユーザーの着付け体験が不良となる。
【0003】
故に、靴体の耐用性を増加するために、部材の数量を有効に省略化する必要があり、繋ぎ箇所の生成を低減する。但し、着付けの便利性および快適性を考量すれば、伝統的な設計が単一の部材の靴モデルを完成できない。
【0004】
このために、本発明者は、靴体の構造を研究・改善し、単一の面材から一体に切断して靴面を成型し、構造の強度と防水性を増加する。さらに、本発明者は、靴面の上に、押しボタンの服装造型靴縛り式または異なる色の靴紐縛り式の封止部を設置し、造型の設計を増加でき、靴体の装飾性を向上し、大衆が本発明に対する受け入れ度に寄与する。そして該服装造型の封止部も、靴体の着付け構造、即ちボタン又は靴紐に対応でき、着付け及び装飾の機能を兼備できる。
【0005】
本発明者は、多年を経て苦心して孤独に努力して鋭意に研究した後に、ついに本発明の服装造型靴体を成功的に研究・開発して完成した。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の主要な目的は、一体成型により、完全に防水する緊密構造となり、ユーザーの足部に対し、最も優れる保護を有する、服装造型靴体およびその製造方法を提供することにある。
【0008】
本発明の更なる他の目的は、服装造型の設計を結合でき、該靴体自身が造型の変化を有することにより、ユーザーの服装に対応して組合せを行なう、服装造型靴体およびその製造方法を提供することにある。
【0009】
本発明の次の目的は、完備な固定構造を有し、ユーザーが該靴体を快適かつ安定に着付けることができる、服装造型靴体およびその製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
前述の目的を達成するために、本発明は、下記の技術の対策を採用する。
【0011】
本発明は、服装造型靴体およびその製造方法を提供し、主として二つの互いに対称にする靴体を含み、該等の靴体が一つの靴型部、一つの内靴底と一つの外靴底を含む。
【0012】
該靴型部が靴底の形状と服装造型靴面から一体成形され、そして該靴型部の製造方法が、予め靴モデルを設計して型を更につけ、単一の面材を一体に切断・成型し、靴型部の靴底の周縁が幾つかのフラップを有し、該靴型部の靴底が内靴底と外靴底から、裁縫方式により完全かつ緊密に挟持・固定・形成して全体的に防水構造となり、裁縫方式を介して各フラップが互いにその側辺および隣接する近隣辺を裁縫して結合することにより、着付け口を有する靴面を形成し、該外靴底の前・後の周縁は、外付け式靴底が嵌合槽により外靴底の上に嵌合・固定するように供してもよいが、該外付け式靴底が異なる造型・色の組合せを使用して異なる視覚効果を生成できる。
【0013】
該着付け口の周縁の靴面には、ボタンの服装造型靴縛り式または異なる色の靴紐縛り式の封止部を設置し、該封止部が服装の造型を有することにより、該靴面が装飾効果を生成し、該封止部が押しボタンやボタン又は靴紐の固定機能を更に結合し、封止部を介して操作を行い、該付け口を締め付けて靴体の着付けを完成する。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図6】本発明の第3実施例の着付け動作完成図である。
【
図8】本発明の外着可能なインソールを増加する構造模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
図1ないし
図4を参照して示すように、これが本発明という服装造型靴体で、主として二つの互いに対称にする靴体を含み、該等の靴体が一つの靴型部1、一つの内靴底21と一つの外靴底22を含み、該靴型部1が、予め靴モデルを設計して型を更につけ、単一の面材11を一体に切断・成型し、靴型部1の靴底10が内靴底21と外靴底22から、裁縫方式により完全かつ緊密に挟持・固定・形成して全体的に防水構造となり、該靴型部1の靴底10の位置周縁が幾つかのフラップ12を有し、該内靴底21の周縁から上向きに延伸して複数の内靴庇211を形成し、該内靴庇211と内靴底21が一つの夾角を形成し、該等の外靴底22が該靴型部1の靴底10の外側底部に裁縫・固定され、該外靴底22の周縁から複数の外靴庇221を上向きに延伸し、該等の外靴庇221と外靴底22が一つの夾角を形成し、その中でも、内靴庇211と内靴底21により形成された夾角および外靴庇221と外靴底22により形成された夾角が、何れも90度よりも大きくなり、その他に該外靴底22の前・後の周縁は、外付け式靴底23が嵌合槽により外靴底22の上に嵌合・固定するように供してもよいが、該外付け式靴底23が異なる造型・色の組合せを使用して異なる視覚効果を生成できる。
【0016】
本発明という服装造型靴体の製造時に、靴面と内・外靴底により一体に作成して成型されるもので、靴底と靴面を分離して製造して再び結合する製靴方式ではなく、且つ靴体が、単一の面材を一体に切断・成型し、更に裁縫方式により、下から上まで裁縫してなるが、そのステップが下記の通りである。
【0017】
ステップ1:該面材11を一体に切断して一つの靴型部1を形成し、該靴型部1の周縁が幾つかのフラップ12を有すること、
ステップ2:靴型部1の靴底10が内靴底21と外靴底22から、裁縫方式により挟持・固定・成形すること、
ステップ3:各フラップ12が裁縫方式により、その側辺および隣接するフラップ12の近隣辺を結合し、一つの着付け口18を有する靴面19を形成すること。
【0020】
更にステップ1の中において、本発明は、面材11を切断して靴型部1を形成する時に、異なる造型および機能の設計に基づいて切断を行なってもよい。例えば両側のフラップ12の上にそれぞれ一つのパイルアンドフック161、171を延伸して着付けてもよい時に、該等のパイルアンドフック161、171の上を介して面ファスナー又は他の等価な固定方式により固定手段と看做してもよく、パイルアンドフック161、171を他側のフラップ12の上に固定し、そして例えば従来の靴モデルがパイルアンドフックを更に靴面の上に裁縫する必要ない、プロセスを節約するだけではなく、且つより好ましい着付け安定機能を取得できる。
【0021】
該封止部3が幾つかの種類の実施方式を有し、
図5と
図6に示すように、該封止部3の前縁が前立て46の服装造型を有し、靴面19の後方の封止部3が襟45の服装造型を有し、全体的に見えれば、全ての靴面19が完備な服装上着造型を呈する。そして靴体の着付け固定構造に対応し、例えば該封止部3が押しボタン又はボタン32を単独に設置でき、伝統的な靴面の靴目部位に設置し、その後に靴面19の後方の封止部3の襟45の造型に対応し、通常の上着の着付け方式と同じで、或いは封止部3も押しボタン又はボタン32を設置でき、押しボタン又はボタン32により、該封止部3の位置決めを快速的に行なう。更に該靴面19が、刺繍方式により立体パターン、模様と色変化を設置してより強い視覚感官を形成できる。
【0022】
複数個の該ボタン32を設置でき、幾つかの押しボタン又はボタン32を操作してそれぞれ該靴面19と該足部6の貼付程度を調整でき、快適性を維持する。ひいては該押しボタン又はボタン32の固定効果を強化するために、該押しボタン又はボタン32の外側に貼着面33を設置でき、該押しボタン又はボタン32の固定を完成した後に、該貼着面33を利用して該靴面19の上に固定し、固定を強化し、該貼着面33が一般に面ファスナー5で、但しその他の等価な設計であってもよい。
【0023】
或いは
図6と
図7に示すように、該封止部3の他種の固定形式が、例えば異なる色の靴紐縛り式を採用し、靴体が前・後の一致する靴縛り式を採用すると、該封止部3の前縁が前段の靴紐31を設置でき、該封止部3の後縁が後段の靴紐41で、靴体の完成時に該前・後段の靴紐31、41が何れも靴面19の上を即時に通り抜け、且つ該前・後段の靴紐31、41の集合端に一つのストレーナー8を設け、該ストレーナー8の快速的な操作方式により、前・後段の靴紐31、41の紐縛りを完成する。そして該後段の靴紐41が、ひいては該前段の靴紐31の後方から、着付け口18を回避して後方の靴面19を穿設でき、該着付け口18を締め付け、着付けの安定性を増加する。本実施方式に対応するために、該着付け口18の前・後方の靴面19に靴舌24、25を設置してなり、該靴舌24、25がそれぞれ上向きに延伸し、該後段の靴紐41が、該二つの靴舌24、25を通り抜けて該足部6の比較的高い位置に締め付けられ、より好ましい着付け安定機能を取得する。
【0024】
図8を参照して示すように、本発明は、一つの外付け式のインソール7を更に増加でき、該インソール7が内インソールと外インソールから、裁縫方式により、着付け部71を有して異なる色の伸縮弾性生地を、挟持・固定して形成し、該内インソールが、快適感を有する材質を造型・作成し、該着付け部71が足部6に位置決めるように供してもよいが、該インソール7が室内に着付けて使用でき、且つ外出時に靴体の中に直接に嵌入する。
【0025】
以上の詳細な説明は、本発明に対して実行可能な実施例の具体的な説明で、但し該実施例が本発明の特許請求の範囲を限定するために用いられるものではなく、例えば本発明の技術精神をまだ逸脱しない下で完成された等価な実施または変更が、何れも本発明の特許請求の範囲中に含まれるべきである。
【符号の説明】
【0026】
1:靴型部、3:封止部、:5:面ファスナー、6:足部、7:インソール、8:ストレーナー、10:靴型部の靴底、11:面材、12:フラップ、18:着付け口、19:靴面、21:内靴底、22:外靴底、23:外付け式靴底、24:靴舌、25:靴舌、31:前段の靴紐、32:ボタン、33:貼着面、41:後段の靴紐、45:襟、46:前立て、71:着付け部、91:ステップ1、92:ステップ2、93:ステップ3、161:パイルアンドフック、171:パイルアンドフック、211:内靴庇、221:外靴庇。