(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
患者の背骨(11)の2つの隣接した椎体(13a,13b)間に配置されるよう構成されている椎骨間支持装置であって、前記隣接した椎体(13a,13b)間での相対的な動きが許容されるとともに前記支持装置は下方の椎体(13b)上で上方の椎体(13a)の負荷を支持することに貢献でき、前記椎体(13a,13b)は矢状方向中心線(18)及び中間−矢状方向平面(π)を有していて、前記隣接した椎体(13a,13b)は個々の前半分(13´a,13´b)、個々の後半分(13´´a,13´´b)、及び互いに面している個々の皮質の縁部分(53a,53b)を有していて、
前記支持装置は、夫々が支持表面(32)を有している1対の支持要素(30,30´,40,70,70´)を備えていて、
前記支持要素は、該支持要素の第1端と第1端とは反対の第2端との間で測定されたときに、8mmと18mmとの間に設定された全体の長さを有することで、前記支持要素は、該支持表面(32)が前記縁部分(53a,53b)と係合して前記負荷を支持することを補助するよう前記隣接した椎体の前記個々の後半分(13´´a,13´´b)の前記縁部分(53a,53b)間に挿入されるよう配置されるようになっており、
前記支持要素(30,30´,40,70,70´)は、前記中間−矢状方向平面(π)に関し正反対の両側に、前記中間−矢状方向平面(π)から測って前記矢状方向中心線(18)を中心に各々の角度(α)で置かれるように配置されていて、前記個々の角度(α)は30°と90°との間に設定されており、
前記支持要素(30,30´,40,70,70´)は、
前記上方及び下方隣接椎体(13a,13b)の前記縁部分(53a,53b)の為の支持表面部分(32)を夫々が提供していて、夫々の支持表面部分(32)が所定の相対位置を有している、第1長手方向部分(38a,68a)及び第2長手方向部分(38b,68b)と、
前記隣接した椎体(13a,13b)間に所定の解剖学的な距離を維持する為に、それにより前記患者の姿勢及び/又は動きに対応している前記背骨(11)の形状に従い複数の使用相対位置が許容されるような相対部分の動きが残される、前記第1長手方向部分(38a,68a)と前記第2長手方向部分(38b,68b)との間の界面手段(39,41,71)と、を備えている、椎骨間支持装置。
前記支持要素(30,30´,40,70,70´)は、前記個々の支持表面(32)が前記隣接した椎体(13a,13b)を備えている2つの隣接した椎骨の自然な相対的な湾曲−延び動作の瞬間的な回転中心線(21)に配置されるような前記個々の角度(α)で、前記中間−矢状方向平面(Π)に関し正反対の両側に配置されるよう構成されている、請求項1に記載の椎骨間支持装置。
前記支持要素(30,30´,40,65´,65´´,70,70´)が、前記支持要素を前記隣接した椎体の一つの椎体(13a,13b)に拘束する拘束手段(34,37)を備えていて、
前記拘束手段が、前記支持表面(32)に関して突出した前記支持要素(30,30´,40,65´,65´´,70,70´)の突出部位(34,37)を備えていて、前記突出部位が前記椎体(13a,13b)の一つの椎体の縁部分(53a,53b)の内表面(51a,51b)に対し及び/又は前記椎体(13a,13b)の外表面(52a,52b)に対し当接するよう構成されている、請求項1に記載の椎骨間支持装置。
前記突出部位が、前記支持表面(32)に関して正反対の両側で前記支持表面(32)に関し実質的に直角な様に延出したフランジ又は1対の翼(34)を備えている、請求項4に記載の椎骨間支持装置。
少なくとも前記フランジ又は前記翼(34)の少なくとも一方が、前記支持要素(30,30´)を前記椎体(13a,13b)に固定する為に、骨釘(58)、即ちスパイク、を受け入れるよう構成されている貫通孔(50)を備えている、請求項5に記載の椎骨間支持装置。
前記界面手段が、前記第1長手方向部分(38a)と前記第2長手方向部分(38b)との間に配置されている中央支持部分(39)を備えていて、前記中央支持部分(39)はより柔らかいインプラント可能な材料、即ちより低い弾性率を有している材料、で形成されており、前記第1長手方向部分(38a)と前記第2長手方向部分(38b)とがより剛いインプラント可能な材料、即ちより高い弾性率を有している材料、で形成されている、請求項1に記載の椎骨間支持装置。
前記支持要素(70,70´)が、前記支持要素(70,70´)を分離されている形態に維持する為に、前記第1長手方向部分(68a)と前記第2長手方向部分(68b)との間に拘束手段(67)を備えていて、前記隣接した椎体(13a,13b)の前記縁部分(53a,53b)間に前記支持要素(70,70´)を導入する補助をする為に、前記第1及び前記第2長手方向部分(68a,68b)の互いに面している第1端部分(36)が前記第1及び前記第2長手方向部分(68a,68b)の互いに面している第2端部分(33)間の距離(T2)よりも短い距離(T1)であり、前記第2端部分(33)は個々の長手方向部分(68a,68b)の前記第1端部分(36)とは正反対である、 請求項11又は12に記載の椎骨間支持装置。
前記1対の支持要素の前記支持要素(30)間の相互拘束手段(61)を備えていて、前記相互拘束手段(61)は使用時に前記隣接している椎体(13a,13b)間に位置している領域に配置されている、請求項1に記載の椎骨間支持装置(60)。
前記相互拘束手段が、前記隣接した椎体の前記縁部分(53a,53b)に関して前記1対の支持要素の少なくとも1つの支持要素(30)の位置を調節する為、及び/又は、前記1対の支持要素の他の支持要素に関する1つの支持要素(30)の距離を調節する為、の位置調節手段を備えている、請求項17に記載の椎骨間支持装置(60)。
【発明の概要】
【0008】
従って、この発明の目的は、背骨のアーチ状構成部分の変性破壊(degenerative breakdown)に抵抗し及び/又は停止させるよう適合されるとともに初期の又は明確な円板の病気にかかっている患者の痛みを緩和するようにも適合される椎骨間支持体を提供することである。
【0009】
この発明の目的はまた、従来の装置に関する局所的な動きを高めることが達成されるよう背骨の動きに従うよう適合されている椎骨間支持体を提供することである。
【0010】
この発明の目的はまた、皮膚を通して埋め込むことが出来、そして、この目的の為に最小の通路を要求する椎骨間支持体を提供することである。
【0011】
これ等及び他の目的は、患者の背骨の2つの隣接した椎体間に配置されるよう構成されている椎骨間支持装置であって、前記隣接した椎体間での相対的な動きが許容されるとともに前記支持装置は下方の椎体上で上方の椎体の負荷を支持することに貢献でき、前記椎体は中間矢状方向中心線(median sagittal axis)を通過する冠状縫合平面(coronal plane)により規定されている如き個々の前半分及び個々の後半分を有しているとともに互いに面している個々の縁部分を有していて、前記装置は、1対の支持要素を備えていて、これ等支持要素の個々の支持要素が支持表面を有していて、前記支持要素は、前記支持表面が前記縁部分と係合して前記負荷を支持することを補助するよう前記隣接した椎体の前記個々の後半分の前記縁部分間に挿入されるよう構成されていて、そして前記支持要素は、前記矢状方向中心線(sagittal axis)上に中心決めされていて前記中間−矢状方向平面(mid-sagittal plane)から測定が開始された個々の角度で、前記中間−矢状方向平面に関し前記縁部分の正反対の両側に配置されるよう構成されていて、前記角度は30°と90°との間に設定されている、椎骨間支持装置により達成される。
【0012】
詳細には、これらの角度は45°と75°との間に設定されている。
【0013】
詳細には、前記支持体は実質的に角柱状(prismatic)の又は円柱状(cylindrical)の形状を有している。
【0014】
好ましくは、前記支持要素は、個々の支持表面が前記2つの隣接した椎骨の自然な相対的な湾曲−延び動作の瞬間的な回転中心線に配置されるような前記個々の角度で、前記中間−矢状方向平面に関し前記縁部分の正反対の両側に配置されるよう構成されている。
【0015】
瞬間的な回転中心線は理想的には、上に述べられた限界内に設定された角度に配置された地点で椎体の縁部分と交差する。従って、この装置は、前記2つの隣接した椎骨間の相対的な瞬間的な回転中心線で2つの椎体を支持するよう適合されている。前記瞬間的な回転中心線は理想的には、前記湾曲−延び動作の間に前記椎体間の距離が変わらずに維持される場所である。
【0016】
もう1つの観点に従えば、前記2つの支持要素の位置は、2つの隣接した椎体の後3等分部分と中間3等分部分との間の前記限界の近くに配置される。これは通常はまた、自然な相対的な湾曲−延び動作の瞬間的な回転中心線の位置である。後3等分部分は、茎(pedicle)を椎体に理想的に連結している線と椎体の前頂点との間に設定されている椎体部位の3等分部分である。
【0017】
自然な相対的な湾曲−延び動作の瞬間的な回転中心線に支持要素を位置決めした時、2つの椎骨の相対的な湾曲−延び及び捩り動作は非常に限定されることがない。
【0018】
さらには、支持要素のこのような配置は、瞬間的な回転中心線が、椎体の後3等分部分を通過するそれ自身の本来の位置から離れることを阻止する。瞬間的な回転中心線の位置ずれは、椎骨円板及び隣接した椎骨が体験できる変性破壊の第1段階を特徴付けている。もしも瞬間的な回転中心線がその本来の位置に戻らされる、及び/又は安定されるのであれば、アーチ状構成部分上に作用している負荷を制御する構造が動作することを許容され、そして、変性破壊が実質的に阻止される。
【0019】
種々の研究は、本来の背骨の生体力学の回復が円板を再水化することを手助けできることを示している。この発明に従っている装置は、瞬間的な回転中心線の位置を正すことにより、このような回復を促進する。従って、この装置は、損傷された円板の機能的な回復の為に役立つ。
【0020】
従って、この発明に従っている装置を使用する為の臨床的な指示は、変性破壊の第1段階の典型的な症状である。詳細には、これらの症状は以下である:種々の段階における椎間板症,孔狭窄症(foraminal stenosis)又は軟性狭窄症(soft stenosis),若い患者における椎間板切除の結果である。
【0021】
好ましくは、支持要素は、支持要素の第1端と第1端とは反対の第2端との間で測定された時に、8と18mmとの間に設定された全体の長さを有する。
【0022】
支持要素の第1端又は第1端部分の定義は、使用時において椎骨間空間内に配置される端又は端部分を引用している。第2端又は第2端部分の定義は、第1端又は第1端部分とは正反対の端又は端部分を引用しており、その結果として前記第2端又は前記第2端部分は、使用時において、前記椎体の前記縁部分の前記外表面により近くに、詳細には椎骨空間の外側に、配置される。下記の記載においては、第1端又は第1端部分は、内方端又は内方端部分とも呼ばれる。下記の記載においては、第2端又は第2端部分は、側方端又は側方端部分とも呼ばれる。
【0023】
好ましくは、支持要素は、前記支持要素を前記隣接した椎体の一つの椎体に拘束する拘束手段を備えていて、ここにおいて前記拘束手段は、前記支持表面に関して突出した前記支持要素の突出部位を備えていて、前記突出部位が前記椎体の前記縁部分の内表面に対し及び/又は前記椎体の外表面に対し当接するよう構成されている。このようにして、前記拘束手段は、前記支持要素を前記椎骨間空間から排出させようとする傾向の、又は、如何なる場合における、それを前記所定の支持位置から移動させようとする傾向の、可能性のある力に抵抗する。言い換えると、前記拘束手段は、もしもこれが存在するのであれば、前記椎骨円板により前記装置上に負荷されている反力に抵抗する。前記拘束手段はまた、背骨の動きのお蔭による前記排出力に抵抗する。
【0024】
詳細な例示的な実施形態においては、前記椎体の外表面に対し当接するよう構成されている前記突出部位が、前記支持表面に関して正反対の両側で前記支持表面に関し実質的に直角な様に延出したフランジ又は1対の翼を備えている。
【0025】
少なくとも前記フランジ又はこれ等の翼の少なくとも一方が、骨釘を受け入れるよう構成されている貫通孔を備えることが出来る。好ましくは、個々の翼は、このような貫通孔の少なくとも1つを備える。詳細には、これ等の貫通孔は異なった翼を通して形成されていて、前記装置の前記長手方向中間平面に関して対称に配置されている。前記骨釘は、前記支持要素を前記骨片に最終的に又は仮に固定する為に、他の良く知られている固定手段により置き換えられることが出来る。
【0026】
骨釘は、最初の固定手段として使用されることが出来る。即ち、これらは、以下により明瞭になるように、前記支持表面を介した前記インプラント(implant)を安定させるように第2手段が使用される以前に、前記インプラント(implant)後の時間の第1の期間中に前記椎体に対し前記支持要素を固定することが出来る。
【0027】
好ましくは、前記椎体の外表面に対し当接するよう構成されている前記突出部位又は翼は、4と8mmとの間に設定された最大突出高さを夫々有する。
【0028】
好ましくは、前記支持表面と前記突出部位との間に連結表面が設けられている。これは、椎体の外方縁と個々の椎骨板の境界との間に配置されている空間中における前記連結部分の前記解剖学的な支持を補助する。前記支持要素の前記支持は、従って、皮質の骨(cortical bone)が特に厚くそしてコンパクトであるので、大きな圧縮力を有する区域上に生じる。
【0029】
特定の例示的な実施形態においては、この発明に従っている装置が、前記椎体の1つに対し前記支持要素を拘束する拘束手段を備えていて、ここでは前記拘束手段が、前記椎体の前記縁部分との前記支持表面の付着を創出するよう構成されている。
【0030】
例示的な実施形態においては、前記拘束手段は、前記支持表面及び前記椎体の縁部分との間に摩擦係合手段を備える。詳細には、前記支持表面は鋸刃状輪郭を有する。
【0031】
前記拘束手段のもう1つの例示的な実施形態においては、前記支持要素の前記表面、詳細には前記支持表面は骨との馴染み(osseointegration)を促進させるよう適合されている材料、即ち骨になじむ材料、詳細にはヒドロキシアパタイト(hydroxyapatite),シリカ(silica),又は骨との馴染み(osseointegration)を促進させるよう適切に機能付けされている材料、を露出させている。言い換えると、前記長手方向部分は、骨細胞の成長を許容する骨組み(scaffold)を提供する。このようにして、時とともに、前記支持要素の表面は前記椎体の前記縁部分に接合される。
【0032】
この発明のもう1つの概念に従えば、前記支持要素は、前記2つの隣接した椎体間に配置されている前記椎骨間円板の環状繊維組織の繊維と係合するよう構成されている横断握り手段(transversal grip means)を備える。詳細には、横断握り手段は、そこにおいてはそれらが前記支持要素内に実質的に格納されている誘導位置(manoeuvre position)と、そこにおいてはそれらが前記繊維と強固に係合するよう前記支持要素から突出しているインプラント位置(implant position)との間で経皮的に操作されることが出来る。
【0033】
好ましくは、個々の支持要素は:
前記上方及び下方隣接椎体の縁部分の為の支持表面部分を両方が提供していて、夫々の支持表面部分が所定の相対位置を有しており、好ましくは互いに対称である、第1長手方向部分及び第2長手方向部分と;
前記隣接した椎体間に所望の解剖学的な距離を維持する為に、それにより前記患者の姿勢及び/又は動きに対応している前記背骨の形状に従い複数の相対位置が許容されるような前記相対部分の動きが残される、前記第1長手方向部分と前記第2長手方向部分との間の界面手段と、
を備えている。
【0034】
このようにして、この発明に従っている装置は、例えもしも個々の長手方向部分が個々の椎体に一体的に連結されたとしても、それらの間に前記装置が配置されている前記隣接している椎骨での前記背骨の局所的な動きを保つことを許容する。
【0035】
例示的な実施形態においては、前記界面手段が、前記第1長手方向部分と前記第2長手方向部分との間に配置されている中央支持部分を備えていて、前記中央支持部分はより柔らかいインプラント可能(implantable)な材料、即ちより低い弾性率を有している材料、で形成されており、前記第1及び第2長手方向部分がより剛いインプラント可能(implantable)な材料、即ちより高い弾性率を有している材料、で形成されている。
【0036】
例示的な実施形態に従うと、前記中央支持部分が実質的に正確な円柱形状を有する。もう1つの例示的な実施形態に従うと、前記中央支持部分が実質的に裁頭−円錐台形状を有する。前記中央支持部分はまた実質的に角柱(prismatic)形状を有することが出来る。
【0037】
好ましくは、前記中央支持部分は、接着材料(adhesive material)の層により前記装置の前記第1及び第2長手方向部分に付着している。前記接着材料は、インプラント(implant)場所の生物学的環境に適合可能な型であることが出来、そして、知られている型の外科用接着剤であることが出来る。或いは、中央支持部分は、前記中央支持部材の材料の一部と個々の前記長手方向部分の材料の一部とを溶着により前記第1長手方向部分及び前記第2長手方向部分に対し接着するようにされる。この溶着は、従来の手順に従って実行されることが出来る。
【0038】
前記中央支持部分の前記より柔らかいインプラント可能な(implantable)材料は、弾性材料である。詳細には、前記より柔らかな材料はシリコーンであることが出来る。好ましくは、このより柔らかな材料のショア―硬さ(Shore hardness)は60と80との間に設定されている。
【0039】
或いは、限定されないが、前記より柔らかいインプラント可能な(implantable)材料は、形状記憶材料であることが出来る。例えば、前記より柔らかいインプラント可能な(implantable)材料は、ニッケル−チタニウム合金であることが出来る。これは、インプラント(implant)が完了した時に、支持要素が椎体の縁部分で阻止されることなく圧縮されることが出来るので、支持要素のインプラント(implant)を補助する。従って、支持要素は、椎体の縁部分間のしっかりした接触を確実にするよう適合された高さを回復する。
【0040】
詳細には、前記第1及び/又は第2の長手方向部分がPolyetheretherketone(PEEK)を備えている材料で形成されている。
【0041】
前記第1及び/又は第2の長手方向部分はまた、インプラント可能な(implantable)カーボン(carbon)材料を備えている材料で形成されていることが出来る。
【0042】
あるいは、限定されないが、前記第1及び/又は第2の長手方向部分がチタニウム又はチタニウムを備えている合金で形成されている。あるいは、限定されないが、前記第1及び/又は第2の長手方向部分がタンタル(tantalum)又はタンタルを備えている材料で形成されている。チタニウム及び/又はタンタルの使用はアレルギー反応を避ける為に特に良く適している。
【0043】
もう1つの実施形態においては、前記第1長手方向部分と前記第2長手方向部分との間の前記界面手段が、前記第1長手方向部分と前記第2長手方向部分との間に配置されている凸形状表面を有している要素を備えていて、前記凸形状部位は前記第1長手方向部分の内方凹形状表面及び前記第2長手方向部分の内方凹形状表面と係合するよう構成されているとともに前記第1長手方向部分及び前記第2長手方向部分の互いに関する相対的な回転を許容するよう構成されている。
【0044】
詳細には、凸形状状表面を有している前記要素が、
前記支持要素の実質的な長手方向中心線の周りの前記相対的な回転を許容するよう構成されている円柱状要素;
実質的な長手方向中心線の回りの回転と前記支持要素の横方向中心線の回りの回転との組み合わせとして得られることが出来る回転を許容するよう構成されている楕円形状要素、特に球形状要素、
から成る群から選択されている。
【0045】
このように許容された相対的な回転は、詳細には、隣接した椎骨の互いの捩り動作を保つ為に有用である。
【0046】
前記第1長手方向部分と前記第2長手方向部分との間の前記界面手段はまた、前記第1長手方向部分と前記第2長手方向部分との間に配置されたばねを備えることができ、前記ばねは前記距離がインプラント値(implant value)を有する第1位置と前記距離が使用値を有する使用位置との間で弾性的に変形可能である。
【0047】
好ましくは、前記円柱状要素と前記長手方向部分の夫々との相互の拘束の為に、相互拘束手段が設けられる。例えば、このような手段は、僅かな接着物質を備えることが出来る。これは、前記椎骨間場所中への前記装置の前記支持要素のインプラント(implant)を補助する。
【0048】
さらなる例示的な実施形態においては、前記第1長手方向部分と前記第2長手方向部分との間の前記界面手段が、前記支持要素に対し内方である、前記第1又は前記第2長手方向部分の凸形状表面及び前記第2及び前記第1長手方向部分の凹形状表面を備えていて、前記第1長手方向部分及び前記第2長手方向部分の互いに関する相対的な回転が許容されるよう前記凹形状表面及び前記凸形状表面は互いに移動可能に係合されるよう配置されている。
【0049】
詳細には、前記凸形状及び前記凹形状表面は楕円形状表面であり、好ましくは前記凸形状表面及び前記凹形状表面は球形状表面である。これは、前記椎骨間支持装置の長手方向中心線の回りの回転及び横方向中心線の回りの回転の組み合わせにより得られることが出来る相対的な回転を許容する。好ましくは、前記相対的な回転を補助するよう、前記凸形状部分が前記凹形状表面の前記曲率半径よりも短い曲率半径を有している。
【0050】
好ましくは、前記支持要素は、前記支持要素を分離されている形態に維持する為に、前記第1長手方向部分と前記第2長手方向部分との間に拘束手段を備えていて、前記第1及び前記第2長手方向部分の互いに面している前記第1端部分が前記第1長手方向部分及び前記第2長手方向部分の互いに面している第2端部分間の距離に関してより短い距離であり、前記第2端部分は個々の長手方向部分の前記第1端部分とは正反対である。詳細には、前記拘束手段は、前記支持要素の前記第1及び前記第2長手方向部分の夫々の内方端と一体であるアイレット(eyelet)を備えていて、これらアイレット(eyelet)は、低強度外科用ワイヤの如き破壊可能要素又は長手方向引き抜き可能要素と係合するよう構成されている。インプラント(implant)作業の間、前記拘束手段は前記分離されている形態に前記支持要素を維持することを許容する。これは、ここ以下により詳細に記載される如く、前記椎体の前記縁部分間への前記支持要素の挿入を補助する。さらには、許容された前記相対的な回転は、前記隣接した椎骨の前記相対的な捩り動き能力を保つ為に特に役立つ。
【0051】
前記第1長手方向部分と前記第2長手方向部分との間の前記界面手段は、前記上に記載されている手段から選択された手段の組み合わせにより設けられることが出来る。
【0052】
この発明の例示的な実施形態においては、前記椎骨間支持装置が、前記1対の支持要素の前記支持要素間の相互拘束手段を備えていて、前記拘束手段は使用時において前記隣接している椎体間に位置している領域中に配置される。
【0053】
例示的な実施形態においては、前記支持要素のただ1つに前記1対の翼が設けられていて、その結果として前記椎骨間支持装置が前記椎体の如何なる実質的な破壊も無しに前記椎体の間に挿入されることが出来る。
【0054】
前記相互拘束手段は、前記上方椎体の前記椎骨板に対し及び前記下方椎体の前記椎骨板に対し当接するよう構成されている第1部分及び第2部分から成る拘束要素を備えることが出来る。詳細には、前記第1及び前記第2部分は、弾性部位又は形状記憶材料で形成されている部位を備えている。
【0055】
詳細には、前記拘束要素は、チタニウム又はチタニウムを備えている合金、詳細にはニッケル−チタニウム合金、で形成されていることが出来る。或いは、限定されないが、前記第1及び/又は前記第2長手方向部分はタンタル(tantalum)又はタンタル(tantalum)を備えている材料で形成されている。
【0056】
もう1つの例示的な実施形態においては、前記支持要素の間の前記相互拘束手段が、前記支持要素に対し一体の実質的に剛い要素を備えている。詳細には、前記実質的に剛い拘束要素は湾曲された形状を有しており、前記実質的に剛い要素の面凹所は側方に露出されている。
【0057】
例示的な実施形態においては、前記支持要素間の前記相互拘束手段が外科用ワイヤを備えていて、そして、前記支持要素が前記外科用ワイヤの為の固定手段を備えている。
【0058】
例示的な実施形態においては、前記相互拘束手段が、前記支持要素の少なくとも1つから組立解除されることが出来る。
【0059】
さらなる例示的な実施形態においては、前記相互拘束手段が、前記椎体の前記縁部分に関して前記1対の支持要素の少なくとも1つの支持要素の位置を調節する為、及び/又は、前記1対の支持要素の他の支持要素に関する1つの支持要素(30,65´,65´´)の距離を調節する為、の位置調節手段を備えている。詳細には、前記位置調節手段は、ねじ螺合調節手段(screw threaded adjustment means)を備える。
【0060】
前記種々の例示的な実施形態に従っている、及び、この発明の種々の概念に従っている、前記椎骨間支持装置は、経皮的にインプラントされる(implanted)ことが出来る。このインプラント(implant)は、1つ又は2つの最小寸法の経皮通路(percutaneous access)を要求する。さらには、このインプラント(implant)は、背中の筋肉及び結合組織に対し如何なる損傷も生じさせない。この筋肉組織は脊柱の動き及び其処に、詳細には腰領域に、作用している負荷を制御する。
【0061】
この発明に従っている前記椎骨支持装置を2つの隣接している椎骨の椎体の2つの後部分間にインプラントする(implanting)為の方法が今度は記載される。詳細には、この発明に従った装置は、上に記載されていた如く、2つの支持要素を備えている。この方法は:
2つの隣接した椎体間の椎骨間高さに対応している高さで、患者の皮膚中に2つの正反対の側の開口を形成する工程と;
この経皮的開口を介し案内ワイヤ、典型的にはキルシュナー(Kirschner)ワイヤ、を、前記案内ワイヤが前記2つの隣接した椎体間に位置している椎骨間空間に到達するまで、挿入する工程と;
前記開口を介し前記案内ワイヤ上に第1外科用カニューレを、前記第1外科用カニューレが前記所定のインプラント(implant)場所で前記隣接した椎体間の椎骨間空間通路に到達するまで挿入する工程と;
前記隣接した椎体の前記縁部分間の距離の如く実質的に長い直径の最後の外科用カニューレが挿入されるまで連続した個々の挿入段階で直径の増大する複数の外科用カニューレを互いに同心的に配置するよう挿入する工程と:
前記最後の外科用カニューレ上に、前記最後の外科用カニューレの直径よりも大きな寸法を有しているとともにこの発明に従っている前記支持要素をそれ自身の内に摺動して受け入れるよう適合されている外科作業用カニューレを前記最後の外科用カニューレ上に挿入する工程と;
前記案内ワイヤ及び前記複数の外科用カニューレを前記第1カニューレから開始されて前記最後のカニューレが排出されるまで引き抜くとともに、前記外科作業用カニューレをその位置に置き去る工程と;
前記外科作業用カニューレ中に前記支持要素を、前記支持要素が前記椎骨間空間への前記通路に到達するまで、挿入する工程と;
前記外科作業用カニューレ中に細長い圧縮要素又はビーター(beater)要素を挿入する工程と;
前記支持要素が前記隣接した椎体間の前記所定の外科用場所に配置されるまで、前記支持要素上に前記ビーター(beater)要素を押す工程と;
前記ビーター(beater)要素及び前記外科作業用カニューレを引き抜く工程と、
を備えている。
【0062】
この装置は、前記患者の中間−矢状方向平面(mid-sagittal plane)に関して互いに正反対のインプラント(implant)位置に配置される2つの支持要素を備えることが出来る。この場合には、複数の前述の工程が、個々の前記インプラント(implant)場所に向かう個々の経皮的側開口及び通路を介して、2つの支持要素の為に同時に好ましくは行われる。
【0063】
この発明の範囲はまた、誘導端部分(manoeuvre)、及び2つの隣接した椎体の前記縁部分間に位置されている外科的インプラント(implant)場所に位置決めする為の位置決め端部分を有している、上に記載されていた如き支持要素の為の外科作業用カニューレを含み、前記位置決め端部分は前記隣接した椎体の前記縁部分間に挿入されるよう構成されている側舌状延出体を有している。前記側舌状延出体は、前記2つの隣接した椎体に対し前記外科作業用カニューレを押すことにより、前記外科的な場所で前記隣接した椎体間に所定の分離を生じさせるよう適合されている前記挿入の方向に関する幅を有する。これは、前記外科的インプラント(implant)場所中への前記支持要素の挿入を補助する。
【0064】
好適には、前記外科作業用カニューレの前記舌状部分は丸められている端縁を有している。好ましくは、前記外科作業用カニューレはプラスチック材料で形成されている。これは、前記椎体間への導入及び前記椎体の分離を補助し、そして前記隣接した椎骨の前記縁部分が接合することを阻止する。
【0065】
詳細には、前記外科作業用カニューレは、前記外科作業用カニューレが実質的に楕円形状の外方輪郭を有している支持体を受け入れることが出来るよう実質的に楕円形状の横断面を有しており、そして、前記挿入舌状部分が前記実質的に楕円形状の横断面の短軸に近い位置を占める。
【0066】
好ましくは、上に記載された椎骨支持装置をインプラントする(implanting)為の前記方法中で使用される前記外科作業用カニューレは、前に記載された外科用カニューレである。
【0067】
好ましくは、前記椎骨間空間通路に関し横断する方向に沿って前記導入舌状部分を配置する為に前記外科用カニューレを回転させる工程が設けられる。
【0068】
好ましくは、上に記載された複数の工程の少なくとも1つが、X線撮影(radiographic)の補助により、観察制御(scopic control)の下で行われる。
【0069】
このようであると、この発明に従っている前記椎骨間装置の前記1つの支持要素又は前記複数の支持要素は、経皮的に、即ち最小の侵入経路で、インプラントされる(implanted)。
【0070】
詳細には、前記支持要素は、前記内方端間の距離が前記第1長手方向部分の側方端と前記第2長手方向部分の側方端との間の距離よりも短い分離した形態を有することが出来る。前記外科作業用カニューレ中に前記支持要素を導入する工程の前に、従って:
前記支持要素が前記椎骨間空間通路に達するまで前記支持要素が前記分離している形態に維持されるように、前記第1長手方向部分と前記第2長手方向部分との間に前記拘束手段を予め配置する工程と;そして
前記拘束手段を取り除き、一旦、それが前記椎体間の前記外科的インプラント(implant)場所に挿入されると前記支持要素が前記分離している形態をそのままにすることが出来る、工程と、
が設けられる。前記拘束手段を取り除く工程は、前記2つの長手方向要素の前記内方端が互いに結合されていることを維持する破壊可能な要素を破壊することを備えることが出来る。例えば、前記破壊可能な要素は、細い外科用ワイヤであることが出来る。他には、前記拘束手段を取り除く前記工程は、前記2つの長手方向要素の前記内方端での相互係合座から長手方向要素を引き抜くことを備えることが出来る。このようにして、前記インプラント(implant)は、前記椎体の最小の予めの分離を伴い遂行されることが出来る。
【0071】
この発明の範囲はまた、前記支持要素を分離した形態に維持する為に、前記外科作業用カニューレ中に挿入されるよう構成されていて、前記支持要素の側方端における座と係合するよう構成されている挟持手段が設けられているビーター要素(beater element)を含む。前記挟持手段が開放されることにより、前記ビーター要素(beater element)により適用された圧縮に対する前記支持要素の反作用が前記支持要素にそれ自身の外科的インプラント(implant)場所内に接近させる。次に、前記支持表面及び前記内方端が前記椎体の縁部分間に入り込む。
【0072】
好ましくは、分離した形態を有することが出来る支持要素の場合には、ビーター要素(beater element)を前記外科作業用カニューレ中に挿入する工程が上に規定されている形式のビーター要素(beater element)の使用を提供する。前記拘束手段を取り除く工程は:
前記圧縮に対する前記支持要素の前記反作用が前記支持要素をそれ自身の外科的インプラント(implant)場所に接近させるように前記挟持手段を解放する工程により従われる。次に、前記支持表面及び前記内方端は前記椎体の前記縁部分間を貫く。
【図面の簡単な説明】
【0073】
この発明は、添付の図面を参照した、例示はしているが限定はしていない、その例示的な記載により、より明らかになる。
【
図1】
図1は、従来の棘間椎骨間支持体のインプラント(implant)の概略的な斜視図である。
【
図2】
図2は、従来の層間椎骨間支持体のインプラント(implant)の概略的な斜視図である。
【
図3】
図3は、2つの椎骨を備えている背骨の部分の湾曲−延び動作に関する、1つの椎骨と隣接した椎骨との間の比較的瞬間的な回転中心線の位置を概略的に示している、椎骨の上面図である。
【
図4】
図4は、この発明の例示的な実施形態に従っている装置の支持要素の斜視図である。
【
図5】
図5は、
図4の支持要素の例示的な実施形態の斜視図を示している。
【
図6】
図6は、
図4又は
図5の支持要素を伴っている2つの隣接した椎骨の概略的な斜視図である。
【
図7】
図7は、
図4に従っている支持要素のインプラント(inplant)の断面図である。
【
図9】
図9は、
図8の中央支持部分の例示的な実施形態の断面を示している。
【
図11】
図11は、基部分の翼の1つの輪郭を有している
図4の例示的な実施形態の1つの例に従っている1つの支持要素の寸法を伴っている正面図である。
【
図12】
図12は、基部分の翼の別の1つの輪郭を有している
図4の例示的な実施形態の別の1つの例に従っている別の1つの支持要素の寸法を伴っている正面図である。
【
図13】
図13は、
図4の例示的な実施形態の変形例に従っている支持要素の寸法を伴っている後面図である。
【
図14】
図14は、この発明のもう1つの例示的な実施形態に従っている装置の支持要素の斜視図である。
【
図15】
図15は、この発明のもう1つの例示的な実施形態に従っている装置の支持要素の斜視図である。
【
図17】
図17は、
図15の更なる例示的な実施形態に従っている支持要素の斜視図を示している。
【
図19】
図19は、
図14の例示的な実施形態に従っている支持要素を伴っている2つの隣接している椎骨の斜視図である。
【
図20】
図20は、
図15又は
図17の例示的な実施形態に従っている支持要素を伴っている2つの隣接している椎骨の斜視図である。
【
図21】
図21は、
図4,5,14,15そして17の例示的な実施形態に従っている支持要素の1対を備えているインプラント(implant)の断面図である。
【
図22】
図22は、椎骨間部位に到達する為に可能な接近地点を示している、患者の背中の皮膚の、及び
図21中に示されている如き断面図である。
【
図23】
図23は、支持要素の長手方向部分の例示的な実施形態を示している。
【
図24】
図24は、支持要素の長手方向部分の例示的な実施形態を示している。
【
図25】
図25は、2つの支持要素が拘束要素により互いに結合されている、この発明の例示的な実施形態に従っている装置を示している。
【
図26】
図26は、患者の為の接近通路を示している、
図25の例示的な実施形態に従っている支持要素の1対の断面図である。
【
図27】
図27は、
図25及び
図26の例示的な実施形態に従っている支持要素を伴っている2つの隣接した椎骨の斜視図である。
【
図28】
図28は、2つの支持要素が拘束要素により互いに結合されている、この発明のもう1つの例示的な実施形態に従っている装置を示している。
【
図29】
図29は、
図28に従っている支持要素のインプラント(implant)の断面図である。
【
図31A】
図31Aは、この発明に従っている支持要素の為の外科作業用カニューレの斜視図である。
【
図32A】
図32Aは、この発明の例示的な実施形態に従っている装置をインプラントする(implanting)為の方法の1つの段階を概略的に示している。
【
図32B】
図32Bは、この発明の例示的な実施形態に従っている装置をインプラントする(implanting)為の方法の別の1つの段階を概略的に示している。
【
図33】
図33は、この発明のもう1つの例示的な実施形態に従っている装置をインプラントする(implanting)為の方法の1つの段階を概略的に示している。
【
図34】
図34は、この発明のもう1つの例示的な実施形態に従っている装置をインプラントする(implanting)為の方法の別の1つの段階を概略的に示している。
【発明を実施するための形態】
【0074】
図4及び
図5を参照すると、椎骨間支持装置の支持要素30,30´が、この発明の第1の例示的な実施形態の2つの例に従って記載されている。支持要素30,30´は、細長い形状を有していて中心線22に沿い延出している。支持要素30,30´は、
図6及び
図7中に概略的に示されている如く、患者の背骨11の隣接した椎体13a,13bの後半分13´´a,13´´bの縁部分53a,53b間に挿入されるよう構成されている。
【0075】
支持要素30,30´は、隣接した椎体13a,13bの為の支持表面32を提供している中央の細長い部分31を有している。
【0076】
示されている例においては、支持要素30,30´は、内方端部分36を備えている。内方端部分36は、支持表面32に関して突出している突出部位37を備えている。使用時において、突出部位37は、隣接した椎体13a,13bの個々の内表面51a,51bに対し当接する。
図7がより詳細に示している如く、突出部位37は、支持要素30,30´が当接している2つの隣接している椎体13a,13bの動きの故に生じることが出来る、支持要素30,30´の排出に対抗している。椎体13a,13bの解剖学的な支持を補助するよう、突出部位37と支持表面32間に連結表面29が好ましくは設けられている(
図4及び
図5)。
【0077】
図4及び
図5中に示されている例においてはさらに、支持要素30,30´が実質的に平坦な側方端部分33、例えば支持表面32に関して突出している2つの突出部位34を備えているフランジ部分、を備えている。突出部位34は、個々の支持表面32に対し垂直である平面に実質的に沿い、支持要素30,30´の正反対の両側に延出した2つの翼の形状を有することが出来る。
図7が示す如く、翼34は、使用時に隣接した椎体13a,13bの外表面52a,52bに対し当接している後表面35を有する。このようにして、支持要素30,30´は、縁部分53a,53b間に強固に位置決めされる。
【0078】
表面52a,52b上で椎体13a,13bの解剖学的な支持を補助する為に、突出部位34と支持表面32との間に、連結表面28(
図4及び
図5)が好ましくは設けられている。詳細には、連結表面28の形状は、椎体13a,13bの外表面52a,52bと個々の椎体の縁部分53a,53bとの間の連結と一致している。
【0079】
例示的な実施形態においては、
図4中及び
図5中に示されている如く、支持要素30,30´の突出部位34の一方又は両方は、孔50を備えている。孔50は好ましくは、支持要素30,30´の中間平面に関して対称である位置に形成される。孔50は、個々の錐体13a,13bの外表面52a,52bに固定するよう適用される固定手段を格納するよう機能する。固定手段は、小さな骨針、即ち従来のスパイク(spike)であることが出来る。
【0080】
側方端部分33及び内方端部分36は協働して、椎体13a,13bに対し支持要素30,30´を拘束する拘束手段を提供できる。拘束手段は、椎骨支持要素30,30´上に椎骨間円板16(
図3及び
図7)により適用された反力、そしてまた背骨11の生理学的な動きにより作り出される排出力、に抵抗するよう適合されている。
【0081】
図4及び
図5の例示的な実施形態を参照するとまた、2つの長手方向支持半体38a,38b間に中央支持部材39が配置されている状態で2つの長手方向支持半体を連結することにより椎骨支持要素30,30´が得られている。示されている例においては、長手方向支持半体38a,38bは互いに等しく、そして、互いに対称に配置されている。中央支持部材39は、支持半体38a,38bの相対位置の移動を許容し、ひいては個々の支持表面32の移動を許容する、支持半体38a,38b間の界面手段を形成する。このようにして、支持表面32は使用時には複数の相対位置を有することが出来る。これら相対位置は、支持体を支持する患者の背骨機能の動きに従属している。このようにして、背骨11の如何なる可能な姿勢においても、隣接した椎骨11a,11b(
図6及び
図7)間に解剖学的な距離が維持される。
【0082】
支持要素30,30´の例示的な実施形態においては、支持半体38a,38bは、実質的に剛いインプラント可能な(implantable)材料により形成されている。インプラント可能な(implantable)材料は、インプラント(implant)を構築するのに適した生物学的な置換可能性を有する材料である詳細には、インプラント可能な(implantable)材料は、Polyetheretherketone(PEEK)又はインプラント可能な(implantable)カーボン材料を備えることが出来る。
【0083】
或いは、排他的ではないが、支持半体38a,38bはチタニウム又はタンタルで形成されることが出来る。チタニウム及びタンタルは、高い生物学的互換性を有する。支持半体38a,38bはチタニウム合金及び/又はタンタルも同様で形成されることが出来る。
【0084】
図8を参照すると、中央支持部分39の例示的な実施形態が示されている。この例において、中央支持部分39は、大きな直径D
1及び小さな直径D
2を伴っている裁頭円錐台形状を有している。
図8中に見ることが出来るもう1つの例示的な実施形態においては、中央支持部分39は、実質的に円柱形状を有していて、そして、2つの直径D1及びD2は同じ値に一致する。図示されていない例示的な実施形態においては、中央支持部分39は角柱(prismatic)形状を有している。部分39は、高さBの2つの直径方向に対称に突出している部位81を有している。直径方向に対称な部位81は、支持半体38a(又は38b,
図23及び24)の内表面の実質的に平坦な部分55間への導入の為に適している。このようにして、2つの支持半体38a,38b間に配置されている支持体39の横方向の連続が得られる。
【0085】
支持要素30,30´の例示的な実施形態においては、支持体39は支持半体38a,38bの材料以上に柔らかいインプラント可能な(implantable)材料で形成されている。詳細には、支持体39はシリコーンゴム、好ましくはショア硬さ(Shore hardness)が60と80との間に設定されているシリコーンゴム、により形成されている。より好ましくは、支持体39は略70のショア硬さ(Shore hardness)のシリコーンゴムで形成されている。或いは、排他的ではないが、支持体39は、ニッケル−チタニウム合金の如き、インプラント可能な(implantable)形状記憶材料で形成されている。
【0086】
図9中には、支持部分39の例示的な実施形態が示されている。第1例においては、支持部分の本体に関し突出している突出部分が設けられていない。他の例においては、突出部位が支持部分39の全高さよりも適切に低い高さを有することが出来る。
【0087】
図10乃至
図13を参照すると、
図4の支持要素30の2つの長手方向支持半体38a,38bの好適な寸法が示されている。支持要素30の長さL(
図10)は、内方端部分の外表面と側方端部分の外表面との間で測定した、8と18mmとの間に設定されていることが好ましい。詳細には、長さLは10と15mmとの間に設定されていて、より詳細には長さLは略12mmである。支持表面32間で測定された高さHは、好ましくは、4と12mmとの間に設定されていて、詳細には高さHは8と10mmとの間に設定されている。さらには、個々の側部分33の翼34の高さH
1(
図11及び
図12)は好ましくは、4と8mmとの間に設定されている。上述した図は、内方部分36の突出部位37の高さH
2、そして中央支持部分39の直径D
1及びD
2もまた示している。
【0088】
図14を参照すると、この発明のもう1つの例示的な実施形態に従っている支持要素40が記載されている。支持要素40は、使用時に互いの上に設置される3つの部分を備える。このような部分は、2つの向かい合わせの長手方向支持半体38a,38bを備えていて、詳細には、支持半体38a,38bは同じであり、そして、使用時には、対称に配置される。支持要素40はまた、支持要素40の長手方向中心線22の回りにおける2つの支持半体38a,38bの相対的な回転を許容するよう構成されている円柱状界面表面41´を有している円柱状要素41を備えている。この回転は、
図19の矢印42により指摘されている如く行われる。この相対的な回転のお蔭で、円柱状要素41は、2つの支持表面32の相対的な傾斜が調節できるよう、支持半体38a,38bの相対位置を変化させることを許容する。従って、支持表面32は、複数の使用相対位置を有することが出来る。使用相対位置は、背骨11の形状次第であり、ひいては患者の動き及び姿勢次第である。このようにして、
図19中に示されている如く、隣接した椎骨11a,11b間に解剖学的距離が常に維持される。
【0089】
たとえもし、
図14の装置40の支持半体38a,38bが
図5の装置30´の支持半体と等しいとしても、それらは異なった形状を有することが出来る。例えば。これらは装置30(
図4)の支持半体38a,38bと同様であることが出来る。詳細には、支持半体38a,38bは
図10乃至
図13中に示されている寸法を有することが出来る。
【0090】
図15及び
図16を参照すると、この発明のもう1つの例示的な実施形態に従っている装置70が記載されている。装置70は、使用の為に互いに結合された2つの異なった部分で形成されている。このような部分は、2つの支持半体68a,68bを備える。支持表面32を備えている支持半体68a,68bの外表面は、装置30の支持半体38a,38bの外表面と同様である。しかしながら、この外表面はまた異なった輪郭を有することができ、例えば、この外表面は支持要素40(
図14)の支持半体38a,38bの外表面と同様の輪郭を有することが出来る。2つの支持半体68a及び68bは、夫々内方アーチ状表面71´,71´´(
図16もまた見よ)を有することが出来る。内方アーチ状表面71´,71´´は、異なった中心線に従う回転を備えることが出来る、2つの支持半体68a及び68b間の相対的な動きを許容することが出来る。このような回転は、
図20の矢印72及び73に指摘されている如く行われる。
【0091】
図15及び
図16の例示的な実施形態においては、アーチ状要素は支持要素68bの内面57bの凸形状アーチ状表面71´及び支持要素68aの内面57aの凹形状アーチ状表面71´´を備える。詳細には、凹形状アーチ状表面71´´は凸形状アーチ状表面70よりも長い曲率半径を有する。このようにして、点接触がアーチ状表面71´及び71´´間に理想的に得られる。アーチ状表面71´及び71´´は、2つの支持表面32の相対的な傾斜が調節されることができるように、支持半体68a,68bの相対的な位置を変更することを許容する。従って、支持表面32は複数の使用相対位置を有することが出来る。使用相対位置は、患者の背骨機能単位(spine functional unit)の動きに従っている。このようにして、
図20中に示されている如く、隣接した椎骨11a,11b間に解剖学的距離が常に維持される。
【0092】
例えもしも、
図15及び
図16の装置70,70´の支持半体68a,68bが、装置30(
図4)の支持半体と等しいのであれば、それらは異なった形状を有することが出来る。例えば、それらは
図5の装置30´の支持半体38a,38bと同様にされることが出来る。
【0093】
図33及び
図34中に示されている如く、2つのハウジング76が、圧縮工具又はビーター(beater)を受け入れるよう構成されている側方端部分33の外表面上に設けられている。この例示的な実施形態においては、2つのハウジングが楕円状円柱形状を有しており、個々の支持半体68a,68bの長手方向に沿い、個々の支持半体68a,68b中に適切に突出している。2つのハウジング77もまた、握りの握り端を受け入れるよう構成されている対向している半体上で、端33の外面上に設けられている。握りは、
図33及び
図34のビーター(beater)に関して固定されている支持要素70を維持するよう使用されている。
【0094】
図17及び
図18を参照すると、装置の例示的な実施形態70´が、
図15及び
図16の例示的な実施形態に従って記載されている。装置70´は、握りの端を握る為のV−通路78の存在の為に装置70から異なっている。握り端は、このようなV−通路の溝79に沿い翼34の後面35まで延出しているハウジングと係合する。
【0095】
また
図15乃至
図18を参照すると、ここに記載された例示的な実施形態は、アーチ状表面71´及び71´´が凸形状要素71(また
図30Aを見よ)により、即ち凸形状表面を有している要素により、置き換えられていることが、例示的な実施形態70及び70´から異なっている。凸形状要素71は実質的に球形状であることが出来、又は楕円形状を有することが出来、そして、支持半体68a,68bの内面57a,57bの2つの凹形状表面56(
図30B)間に格納されている。支持半体は半体68aに等しく出来る。このような半体においては、凹形状表面56の少なくとも1つが好ましくは、実質的な球形状又は楕円形状要素の曲率半径よりも長い曲率半径を有する。
【0096】
図7を再び参照すると、隣接した椎体13a及び13b間にインプラントされた(implanted)支持要素30の長手方向断面が示されている。隣接した椎体13a及び13b間に配置されている、椎骨間円板16(
図2及び
図3)の輪(annulus)17は、支持要素30上にインプラント(implant)場所の外方に向けられている力を負荷し、インプラント(implant)場所から支持要素30を排出させ易い。上に記載されている如く、支持要素30の内方上方及び下方表面の突出部位37は、椎体13a及び13bの椎骨板の内表面51a及び51bに対し当接する突出部位37はこれ等の力に抵抗する。側方端部分33(
図3)の翼突出部位34は椎体13a及び13bの外表面52a及び52bに隣接して配置されている。支持体30は外表面52a及び52bに対し最終的に又は仮に固定されることが出来る。固定は、貫通孔50内に配置された骨針、即ちスパイク(spike)58、により実行されることが出来る。
【0097】
例えもしも
図7のインプラント(implant)の概略的な図及び記載が
図4の支持要素30に関連して描かれていたとしても、この記載はまた、この発明に従っている如何なる支持要素の場合に対しても適用される。詳細には、この記載は、
図5,14,15,17の支持要素30´,40,70,70´に対し適用される。
【0098】
図19を参照すると、患者の背骨11の個々の椎骨11a及び11b2つの椎体13a及び13b間に挿入されている
図14の支持要素40が示されている。矢印42は、支持要素40の長手方向中心線22の周りの装置40の支持半体38a,38b間の相対的な回転を指摘している。回転42は、支持半体38a,38b間に配置されている円柱状要素41により許容されている。
【0099】
図20を参照すると、
図15の支持要素70は、患者の背骨11の個々の椎骨11a及び11bの2つの椎体13a及び13b間に挿入されている
図15の支持要素70が示されている。矢印72及び73は、支持要素70の長手方向中心線22の周りの及び支持要素70の横方向中心線22´の周りの装置70の支持半体68a,68b間の相対的な回転を概略的に指摘している。従って、玉継手の回転72,73は、支持半体68a,68b間で可能である。回転72,73は、支持半体68a,68bの凸形状及び凹形状アーチ状表面71´及び71´´により許容されることが出来るか、又はそれらは、支持半体68a及び68bに対応している支持半体の内面57a,57bの個々の凹所56間に配置されている球形状要素71により許容されることが出来る。この場合には、支持半体68a及び68bが実質的に球形状の本体を受け入れるよう協働して構成されている。
【0100】
図15乃至
図18を参照すると、支持要素70,70´は、第1長手方向部分68b及び第2長手方向部分68aを拘束する為の拘束手段67,69を備えている。拘束手段67,69は、内方端36間の距離T
1が第1長手方向部分68bの側方端33と第2長手方向部分68aの側方端33との間の距離T
2よりも短い分離形態において支持要素70を維持する為に作用する。詳細には、拘束手段67,69は、支持要素70の第1長手方向部分68bの内方端36及び第2長手方向部分68aの内方端36の夫々に一体化されているアイレット(eyelet)67を備えている。アイレット(eyelet)67は破壊可能要素69と係合している。破壊可能要素69は、低強度外科用ワイヤ(
図17)、又は長手方向引き抜き要素69´、例えばキルシュナー(Kirschner)ワイヤ(
図15)、であることが出来る。この場合においては、貫通孔66が、キルシュナー(Kirschner)ワイヤ69の動きを許容する為に長手方向要素68b(
図17及び
図18)の凸形状表面を介して設けられている。拘束手段67,69,69´は、以下により詳細に記載されている如く、椎体13a,13bの縁部分53a,53b間に支持要素70を導入することを補助するよう、インプラント(implant)処置の間に、分離形態に支持要素70を維持することを許容する。
【0101】
上に記載されていた如く、例示的な実施形態においては、
図4及び
図5中に示されていた如く、支持要素30,30´の1つ又は両方の基部分33は孔50を備えている。孔50は、個々の椎体13a,13bの外表面52a,52bと繋ぎ止めるよう適合されている固定手段を格納する為に作用する。孔50は好ましくは、支持要素30,30´の中間平面に関し対称である位置に形成されている。固定手段は、小さな骨針、即ち従来のスパイク(spike)、であることが出来る。
【0102】
例えもしも固定手段を格納する為の孔50が支持要素の例示的な実施形態に従っている例30,30´のみを参照して記載されていても、それらはこの発明に従っている如何なる支持要素の1つの部位であることが出来る。例えば、孔50は、記載されていた如く、異なった例示的な実施形態及び例に従った支持要素40,70,70´中に設けられることが出来る。
【0103】
図6及び
図21を参照すると、斜視図及び断面図において、この発明に従っている装置がインプラント(implant)の位置で示されている。このような装置は、例えば支持要素30(
図4)を備えている。支持要素30は椎体13a,13bの後半分13´´a,13´´bで、椎体13a及び13bの縁部分53a,53b間に挿入されている。支持要素30の長手方向中心線22は患者の中間−矢状方向平面(mid-sagittal plane)Πに関して角度αである。角度αは、支持要素30が、椎骨11a及び11bを備えている背骨11の部分の自然な湾曲−延び動作において椎骨11a及び11b間の相対的な瞬間的な回転中心線21に位置されるよう好ましくは選択される。角度αは通常は30°と90°との間に設定され、詳細には角度αは45°と75°との間に設定される。
【0104】
図3を参照すると、表現「椎体の前半分」及び「椎体の後半分」により、椎体、例えば椎体13b、が椎体の矢状方向中心線(sagittal axis)18を通過する前頭平面(coronal plane)ρにより理想的に分割されている2つの部分13´b,13´´bが意味されている。詳細には、後半分13´´bは、前頭平面(coronal plane)ρに関して棘突起9bの同じ側に配置されている部分である。
【0105】
また
図21を参照すると、瞬間的な回転中心線21の位置、そして如何なる場合においても2つの支持要素30の位置、は、2つの隣接した椎体13a及び13bの後3等分部分46´及び中間3等分部分46´´間の境界に近い。
【0106】
表現「後3等分部分」46´及び「中間3等分部分」46´´により、
椎体13a,13bに対する小突起(pedicle)44の交差地点44´を理想的に連結している線43と、そして
椎体の前頂点45と、
の間に位置している同じ高さSの3つの部分46´,46´´,46´´´の2つの部分が意味されている。
【0107】
例えもしも
図21の装置の支持要素の記載が支持要素30(
図4)に関して為されていたとしても、この記載はこの発明に従っている如何なる支持要素に対しても適用する。例えば、この記載は、
図5,14,15,17の支持要素30´,40,70,70´に対し適用する。
【0108】
図23を参照すると、支持半体38a,38bの例示的な実施形態が示されていて、ここにおいて支持表面32は鋸刃状輪郭48を有する。鋸刃状輪郭48は、椎体13a,13bの縁部分53a,53b間での支持要素38a,38bの位置をさらに安定させる為に作用する。
【0109】
図24を参照すると、支持半体38a,38bの例示的な実施形態が示されている。中央の細長い部分31の支持表面32には、骨になじむ材料(osteoinductive material)49、例えばヒドロキシアパタイト(hydroxyapatite),シリカ(silica),又は機能的に骨になじむ材料、が設けられている。可能であるならば、翼34の後面35及び/又は内方端部分36の突出部位37の表面でさえ、骨になじむ材料(osteoinductive material)に露出することが出来る。
【0110】
例えもしも
図23及び
図24中に支持要素30(
図4)の支持半体38a,38bと同様な支持半体38a,38bが示されているとしても、鋸刃状輪郭48及び/又は歯になじむ材料(osteoinductive material)49は
図5,14,15,17の支持要素30´,40,70,70´の支持半体38a,38b,68a,68b中において好ましくは使用されることが出来る。
【0111】
この発明に従っている支持要素の好ましい例示的な実施形態は、描かれていない横断握り要素を提供する。個々の支持要素を皮膚を介して配置することを補助する為に、握り要素は好ましくは誘導位置(manoeuvre position)と外科的配置(surgical configuration)との間で移動可能である。誘導位置(manoeuvre position)において横断握り要素は支持要素中に配置されていて、外科的配置(surgical configuration)において横断握り要素は支持要素の側表面から突出し、そして使用においてそれ等は椎骨間円板16の輪(annulus)17の繊維と安定して係合する。
【0112】
図25及び
図26を参照すると、装置60がこの発明の例示的な実施形態に従って記載されていて、ここにおいては2つの支持要素30が相互拘束要素61により共に結合されている。相互拘束要素61は支持要素30が互いに関して移動することを阻止するよう作用する。従って、ひとたび装置60が椎骨間の場所中にインプラントされる(implanted)と、相互拘束要素61は支持要素30を椎体13a,13b(
図26)に対し拘束する為に追加的に作用する。拘束要素61は、装置60が特定の患者の椎体13a,13b間の椎骨間場所と合致することを許容する為に、剛い又は変形可能であることが出来る。詳細には、拘束要素61は、上の記載に従って、瞬間的な回転中心線の位置を見つける為に、角度αを調節することを許容する。
【0113】
拘束要素61の湾曲された形状は、図示されていない片側の皮膚を通した最小の進入接近により、
図26の矢印62により指摘された通路に従い装置をそれ自身の椎骨間場所中に置き、棘通路から安全な距離に維持することを許容する。2つの支持要素30,40を備えている装置60は、翼34が椎体13a,13b間を通過することを許容する為に、椎体13a,13bを避けた後に挿入されることが出来る。
【0114】
図25の例示的な実施形態に従っている支持要素を伴う2つの隣接した椎骨13a,13bの斜視図が
図27中に示されている。
【0115】
図28,29,そして30Aを参照すると、さらなる例示的な実施形態に従っている椎骨間支持装置60´が記載されていて、ここにおいては2つの支持要素65´,65´´が互いに関して移動することを阻止する為の相互拘束要素63により支持要素65´,65´´が互いに結合されている。個々の支持要素65´,65´´は、
図30Aが示す如く、個々の隣接した椎体13a,13bの為の支持表面32を提供する為の細長い部分31´,31´´を備えている。支持要素65´´は、支持要素30,30´,40´,70,70´の翼の如く、支持表面32に関して突出した突出部位34有しており、他方、支持要素65´には設けられていない。さらには、個々の支持要素65´,65´´は、1対の長手方向支持半体68a,68bと、それによって支持半体68a,68bの相対位置をある程度まで変化されることが出来、そしてそれにより個々の支持要素65´,65´´の支持表面32が互いに関して移動されることが出来る界面手段と、を備えている。
図28の図中には支持要素65´´の界面手段のみが示されている。
図28の装置においては、界面手段が、
図15及び
図16を参照して上に記載した如く、支持半体68a,68b間にアーチ状表面71´,56を備えている。しかしながら、界面手段はまた、
図4の支持体39の如き中央支持部分,
図14の円柱状要素41の如き円柱状要素としての円柱状要素,又は、
図28中と同様に提供されることが出来、内面57a,57bの2つの凹形状表面間に格納されている、実質的に球形状又は楕円形状のものを備えることが出来る。相互拘束要素63は、
図4の支持要素30の突出部分37の如き突出部分を理想的には連結していて、
図30A中に示されている如く、隣接した椎体13a,13bの個々の内表面51a,51bに対し当接する、上方部分63a及び下方部分63bを備えている。拘束要素63の上方及び下方部分63a,63bは、それら自身の延びに沿い椎体13a,13bの椎骨板との接触を維持するよう適合されている弾性部位又は形状記憶部位を備えることが出来る。装置60´は、片側接近により挿入された最小の侵入インプラント(implant)の為に良く適している。2つの支持要素の一方には翼34の如き突出部位が設けられていない支持要素65´の構造は、隣接した椎体13a,13b間への装置のインプラント(implanting)を補助し、そして、前もっての椎骨の分離の必要性を制限又は除去する。
【0116】
相互拘束要素63は、チタニウム又はタンタル(tantalum)で形成されることが出来る。相互拘束要素63はまた、チタニウム合金及び/又はタンタル(tantalum)合金で形成されることが出来る。
【0117】
図31A及び
図31Bを参照すると、この発明に従った装置のインプラント(implanting)の為の外科作業用カニューレ80が記載されている。外科用カニューレ80は、実質的に楕円形状の横断面を有しており、そして、この発明に従っている支持要素、例えば
図4,5,14,15,17中に示されている支持要素の1つ、を摺動可能に受け入れるよう適合されている。外科作業用カニューレ80は、誘導端部分81及び外科手術場所通路に位置される位置決め端部分82を有する。位置決め端部分82は、隣接した椎体13a,13bの縁部分53a,53b間に挿入されるよう構成されている側舌状延出体83を有している。側舌状延出体83の幅Wは、外科手術場所で隣接した椎体13a,13b間に所定の分離を創出し、そして外科作業用カニューレ80を隣接した椎体13a,13bに対し押すのに十分である。示されている例においては、舌状延出体83は、カニューレ80の実質的に楕円形状の断面の短軸85に位置を占めている。
【0118】
図31Aの例示的な実施形態においては、外科作業用カニューレ80の舌状部分83は、舌状部分83が椎体13a,13b間に挿入された時に、椎体13a,13bの縁部分が磨滅されるのを阻止するように、丸められている端縁84を有する。同じ理由で、外科作業用カニューレ80はプラスチック材料で形成されることが出来る。
【0119】
図22,
図32Aそして
図32Bを参照すると、隣接した椎体13a,13bの後半分13´´a,13´´b間の外科的インプラント(implant)場所中に椎骨支持装置30をインプラントする(implanting)為の方法が記載されている。この方法は、2つの隣接した椎体13a,13b間の椎骨間高さ(level)に対応している高さ(level)で、患者の皮膚54中に2つの反対側開口を創出するのを提供できる。インプラント(implant)は観察制御下で行われる。
図32A中に示されている如く、案内ワイヤ74、典型的にはキルシュナー(Kirschner)ワイヤ、が2つの隣接した椎体13a,13bの椎骨間空間にもたらされる。次には、それが外科的インプラント(implant)場所で椎骨間空間通路に到達するまで、第1の外科用カニューレ75が案内ワイヤ74上に挿入される。次の段階においては、直径が増大している複数の外科用カニューレ75´,75´´,75´´´が互いに同心的に挿入される。詳細には、3つの同心的なカニューレが示されている。最後のカニューレ75´´´の直径は、隣接した椎体13a,13bの縁部分間の距離と実質的に同様に長い。最後に、作業用カニューレ80が最後のカニューレ75´´´上に同心的に挿入される。作業用カニューレ80の寸法は、最後のカニューレ75´´´の直径よりも僅かに大きい。詳細には、作業用カニューレ80は、
図31A及び
図31B中に示されているのと同じ形式である。
図32B中に示されている如く、作業用カニューレ80の舌状延出体83は、椎体13a,13bの縁部分間に挿入される。このようにして、舌状延出体83は、椎体13a,13bの互いに対する僅かな分離を生じさせる。このような分離は、椎体13a,13b間への支持要素30の導入を補助する為に十分な分離に一致している。一旦、作業用カニューレ80が椎体13a及び13bの縁部分間に固定されると、案内ワイヤ74及び外科用カニューレ75´,75´´,75´´´は引き抜かれる。次に、支持要素30が、それが椎骨間空間通路に到達するまで、外科作業用カニューレ80中に挿入される。支持要素30はカニューレ80を介して圧縮又はビーター(beater)90の細長い要素により引き続かれる。一旦、外科的インプラント(implant)場所に対する接近が達成されると、外科的インプラント(implant)場所内に支持要素30を固定する為にビーター(beater)90により最後の圧縮力が支持要素30上に適用される。最後に、ビーター(beater)90及び外科作業用カニューレ80が患者の体から引き抜かれる。
【0120】
図33及び
図34を参照すると、
図15中にも示されていた如き、長手方向に分離された形態を有することができる、
図15の支持要素70の如き支持要素を備える装置をインプラントする(implanting)為の方法が記載されている。分離された形態においては、内方端36間の距離T
1が長手方向部分68a及び68bの側方端33間の距離T
2よりも短い。支持要素70は、以前に記載された拘束手段67,69´により分離された位置に維持されている。この拘束手段は、支持要素70を作業用カニューレ80中に挿入する以前に予め配置されていることが好ましい。椎体13a及び13bの縁部分53a及び53b間の外科的インプラント(implant)場所への通路に達した後、拘束手段67,69´は除去される。このようにして、支持要素70は
図15の分離形態を残すことを許容されている。支持要素70の場合においては、拘束手段の除去が、2つの長手方向要素68a,68bの相互係合アイレット(eyelet)67の連結からキルシュナー(Kirschner)ワイヤ69´を引き抜くことにより実行される。キルシュナー(Kirschner)ワイヤ69´は、ビーター(beater)90の内側に形成された長手方向貫通孔93を通して支持要素70を伴った作業用カニューレ中に挿入される。ビーター(beater)90は、この支持要素を分離形態に維持する為に、支持要素70の側方端33の個々のハウジング77に係合するよう構成されている挟持手段91を有する。ハウジング77から挟持手段91を解放し、そして、支持要素70のハウジング76上へのビーター(beater)90の中央本体92の押しを維持することにより、支持要素70は外科的インプラント(implant)場所内で閉じられる。支持表面32及び内方端36が、椎体13a及び13bの縁部分53a及び53b間に挿入される。
【0121】
装置70´の場合においては、拘束手段の除去は、アイレット(eyelet)67に係合し2つの長手方向要素の内方端36を互いに結合させている細い外科用ワイヤ69を破壊することにより実行される。これは、支持要素70´に対しビーター(beater)90を衝撃的に押すことにより行うことが出来る。他には、外科用ワイヤは、ビーター(beater)90及び支持要素70´の凸形状部分71´の長手方向孔93及び66内に摺動可能に配置されている握り手段を引き抜くことにより破壊されることが出来る。支持装置70´は、翼34の後部分と係合するよう構成されている、示されていない、挟持手段を移動させる為の1対の直径方向に正反対のV−通路78を有する。
【0122】
明らかに、挟持手段の係合配置は、2つの長手方向部分68a及び68bを分離形態に維持するよう適合されている、長手方向部分68a及び68b間の拘束手段の形式から独立してハウジング77と同様に又はV−通路78と同様に出来る。
【0123】
図25,28の装置60,60´の場合には、1つのみの開口、即ち椎骨間外科的インプラント(implant)場所への片側通路、を形成することを提供するインプラント(implant)手順が好ましい。拘束要素61の湾曲した形状は、従来の案内手段を使用して又は両側接近の場合における上に記載した方法で、
図26の矢印62により指摘された通路に従い、それ自身の椎骨間場所へと装置を置くことを許容する。
【0124】
図3,6,19,20,21,22,26,27,32A,32Bにおいては、腰椎の形状が認識されていた。如何なる場合においても、これはこの発明に従っている装置の適用の程度を限定することは意図されていない。実際には、もしも適切な寸法が選択されたならば、この発明に従っている装置は脊柱の如何なる高さ(level)における2つの隣接した椎骨間に使用されることが出来る。
【0125】
椎骨間支持装置の、そして、その使用のモード(mode)の、適用の為の、この発明に従っている装置の特定の例示的な実施形態の前述した記載は、概念の観点に従ったこの発明を十分に明らかにし、その結果として、他に、さらなる調査なしで、及び、この発明の概念から離れることなく、従来技術を使用して、これらの特別な例示的な実施形態に対する種々の応用の為に変形及び/又は適用することが可能であり、そしてそれ故にこのような適用及び変更は特定の例示的な実施形態の均等物として考えられなければならないことが理解される。ここに記載されている種々の機能を提供する為の手段及び材料は、この理由の為に、この発明の概念から離れることなく異なった性質を有することが出来る。ここで使用された表現又は用語は、ここでは記載の目的の為に使用され限定の為ではないことが理解されるべきである。
ここで、出願当初の特許請求の範囲に記載の事項をそのまま付記しておく。
[1]
患者の背骨(11)の2つの隣接した椎体(13a,13b)間に配置されるよう構成されている椎骨間支持装置であって、前記隣接した椎体(13a,13b)間での相対的な動きが許容されるとともに前記支持装置は下方の椎体(13b)上で上方の椎体(13a)の負荷を支持することに貢献でき、前記椎体(13a,13b)は矢状方向中心線(18)及び中間−矢状方向平面(Π)を有していて、前記隣接した椎体(13a,13b)は個々の前半分(13´a,13´b),個々の後半分(13´´a,13´´b),そして互いに面している個々の縁部分(53a,53b)を有していて、
前記装置は、夫々が支持表面(32)を有している1対の支持要素(30,30´,40,65´,65´´,70,70´)を備えていて、
前記支持要素は、前記支持表面(32)が前記縁部分(53a,53b)と係合して前記負荷を支持することを補助するよう前記隣接した椎体の前記個々の後半分(13´´a,13´´b)の前記縁部分(53a,53b)間に挿入されるよう構成されていて、そして
前記支持要素(30,30´,40,65´,65´´,70,70´)は、前記矢状方向中心線(18)上に中心決めされていて前記中間−矢状方向平面(Π)から測定が開始された個々の角度(α)で、前記中間−矢状方向平面(Π)に関し前記縁部分(53a,53b)の正反対の両側に配置されるよう構成されていて、前記個々の角度(α)は30°と90°との間に設定されている、
椎骨間支持装置。
[2]
前記支持要素(30,30´,40,65´,65´´,70,70´)は、個々の支持表面(32)が前記隣接した椎体(13a,13b)を備えている2つの隣接した椎骨の自然な相対的な湾曲−延び動作の瞬間的な回転中心線(21)に配置されるような前記個々の角度(α)で、前記中間−矢状方向平面(Π)に関し前記縁部分(53a,53b)の正反対の両側に配置されるよう構成されている、請求項1に従っている椎骨間支持装置。
[3]
前記角度(α)が45°と75°との間に設定されている、請求項1に従っている椎骨間支持装置。
[4]
前記支持要素(30,30´,40,65´,65´´,70,70´)が、前記支持要素を前記隣接した椎体の一つの椎体(13a,13b)に拘束する拘束手段(34,37)を備えていて、
前記拘束手段が、前記支持表面(32)に関して突出した前記支持要素(30,30´,40,65´,65´´,70,70´)の突出部位(34,37)を備えていて、前記突出部位が前記椎体(13a,13b)の一つの椎体の縁部分(53a,53b)の内表面(51a,51b)に対し及び/又は前記椎体(13a,13b)の外表面(52a,52b)に対し当接するよう構成されている、請求項1に従っている椎骨間支持装置。
[5]
前記突出部位が、前記支持表面(32)に関して正反対の両側で前記支持表面(32)に関し実質的に直角な様に延出したフランジ又は1対の翼(34)を備えている、請求項4に従っている椎骨間支持装置。
[6]
少なくとも前記フランジ又は前記翼(34)の少なくとも一方が、前記支持要素(30,30´)を前記椎体(13a,13b)に固定する為に、骨釘(58)、即ちスパイク、を受け入れるよう構成されている貫通孔(50)を備えている、請求項5に従っている椎骨間支持装置。
[7]
前記支持要素(30,30´,40)が、前記隣接した椎体の一つの椎体(13a,13b)に前記支持要素を拘束する拘束手段(48,49)を備えていて、
前記拘束手段(48,49)が、前記隣接した椎体(13a,13b)の一つの前記縁部分(53a,53b)との前記支持表面(32)の付着を創出するよう構成されていて、
前記拘束手段が、
前記支持表面と前記隣接した椎体(13a,13b)の前記縁部分(53a,53b)との間の摩擦係合手段(48);
前記支持表面(32)により露出された骨になじむ材料(49)、
から成る群から選択されている、請求項1に従っている椎骨間支持装置。
[8]
個々の支持要素(30,30´,40,65´,65´´,70,70´)が:
前記上方及び下方隣接椎体(13a,13b)の前記縁部分(53a,53b)の為の支持表面部分(32)を夫々が提供していて、夫々の支持表面部分(32)が所定の相対位置を有している、第1長手方向部分(38a,68a)及び第2長手方向部分(38b,68b)と;
前記隣接した椎体(13a,13b)間に所定の解剖学的な距離を維持する為に、それにより前記患者の姿勢及び/又は動きに対応している前記背骨(11)の形状に従い複数の使用相対位置が許容されるような前記相対部分の動きが残される、前記第1長手方向部分(38a,68a)と前記第2長手方向部分(38b,68b)との間の界面手段(39,41,71)と、を備えている、請求項1に従っている椎骨間支持装置。
[9]
前記界面手段が、前記第1長手方向部分(38a)と前記第2長手方向部分(38b)との間に配置されている中央支持部分(39)を備えていて、前記中央支持部分(39)はより柔らかいインプラント可能な材料、即ちより低い弾性率を有している材料、で形成されており、前記第1長手方向部分(38a)と前記第2長手方向部分(38b)とがより剛いインプラント可能な材料、即ちより高い弾性率を有している材料、で形成されている、請求項8に従っている椎骨間支持装置。
[10]
前記中央支持部分(39)が、
実質的に正確な円柱形状;
裁頭−円錐台形状;
角柱形状、から成る群から選択された形状を有している、請求項9に従っている椎骨間支持装置。
[11]
前記より柔らかいインプラント可能な材料が形状記憶材料である、請求項9に従っている椎骨間支持装置。
[12]
前記界面手段が、前記第1長手方向部分(38a,68a)と前記第2長手方向部分(38b)との間に配置されている凸形状表面(41´,71´)を有している要素(41,71)を備えていて、前記要素(41,71)は前記第1長手方向部分(38a,68a)の内方凹形状表面(56)及び前記第2長手方向部分(38b,68b)の内方凹形状表面(56)と係合するよう構成されているとともに前記第1長手方向部分(38a,68a)及び前記第2長手方向部分(38b,68b)の互いに関する相対的な回転(42)を許容するよう構成されていて、
凸形状表面を有している前記要素が、
前記支持要素(40)の実質的な長手方向中心線(22)の周りの前記相対的な回転
を許容するよう構成されている円柱状要素(41);
実質的な長手方向中心線(22)の回りの回転(72)と前記椎骨間支持装置の横方向中心線(22´)の回りの回転(73)との組み合わせとして得られることが出来る前記相対的な回転を許容するよう構成されている楕円形状要素(71)、特に球形状要素、から成る群から選択されている、請求項8に従っている椎骨間支持装置。
[13]
前記界面手段が、前記第1又は前記第2長手方向部分(68a,68b)の、前記支持要素に対し内方の、表面(57b)の凸形状部分(71´)及び前記第1又は前記第2長手方向部分(68a,68b)の夫々の表面(57a)の凹形状部分(71´´)を備えていて、前記第1長手方向部分(68a)と前記第2長手方向部分(68b)との互いに関する相対的な回転(72,73)が許容されるよう、前記凹形状部分(71´´)と前記凸形状部分(71´)とが互いに移動可能に係合するよう配置されている、請求項8に従っている椎骨間支持装置。
[14]
前記凸形状部分(71´)及び/又は前記凹形状表面(56,71´´)が楕円形状表面、特に球形状表面であり、前記凸形状部分(71´)が前記凹形状部分(71´´)又は前記凹形状表面(56)の1つの曲率半径(R)よりも短い曲率半径(R´)を有している、請求項12又は13に従っている椎骨間支持装置。
[15]
前記支持要素(70,70´)が、前記支持要素(70,70´)を分離されている形態に維持する為に、前記第1長手方向部分(68a)と前記第2長手方向部分(68b)との間に拘束手段(67)を備えていて、前記隣接した椎体(13a,13b)の前記縁部分(53a,53b)間に前記支持体(70,70´)を導入する補助をする為に、前記第1及び前記第2長手方向部分(68a,68b)の互いに面している第1端部分(36)が前記第1及び前記第2長手方向部分(68a,68b)の互いに面している第2端部分(33)間の距離(T2)よりも短い距離(T1)であり、前記第2端部分(33)は個々の長手方向部分(68a,68b)の前記第1端部分(36)とは正反対である、 請求項12又は13に従っている椎骨間支持装置。
[16]
前記支持要素(30,30´,40,65´,65´´,70,70´)が、8と18mmとの間に設定された、詳細には10と15mmとの間に設定された全体の長さ(L)、さらに詳細には前記全体の長さ(L)が略12mmである、
前記支持表面(32)間で測定され、4と12mmとの間に設定された、詳細には8
と10mmとの間に設定された、高さ(H)、から成る群から選択された寸法を有している、請求項1に従っている椎骨間支持装置。
[17]
前記1対の支持要素の前記支持要素(30,65´,65´´)間の相互拘束手段(61,63)を備えていて、前記相互拘束手段(61,63)は使用時に前記隣接している椎体(13a,13b)間に位置している領域に配置されている、請求項1に従っている椎骨間支持装置(60,60´)。
[18]
前記支持要素(65´)のただ1つが前記1対の翼(34)を有していて、前記椎骨間支持装置(60´)が前記椎体(13a,13b)の如何なる実質的な破壊も無しに前記椎体(13a,13b)の間に挿入されるよう構成されている、請求項5及び17に従っている椎骨間支持装置(60´)。
[19]
前記相互拘束手段(63)が第1拘束部分(63a)及び第2拘束部分(63b)を備えていて、前記第1拘束部分(63a)及び前記第2拘束部分(63b)が前記椎体(13a,13b)の椎骨円板(51a,51b)に対し当接するよう構成されている、請求項17に従っている椎骨間支持装置(60´)。
[20]
前記第1及び前記第2拘束部分(63a,63b)が弾性部位又は形状記憶材料で形成されている部位を備えている、請求項19に従っている椎骨間支持装置(60´)。
[21]
前記相互拘束手段が、前記支持要素(30)に対し一体の実質的に剛い要素(61)を備えている、請求項17に従っている装置(60)。
[22]
前記相互拘束手段が外科用ワイヤ(61)を備えている、請求項17に従っている装置(60)。
[23]
前記相互拘束手段(61,63)が、前記支持要素(30,65´,65´´)の少なくとも1つから取り外されることが出来る、請求項17に従っている装置(60,60´)。
[24]
前記相互拘束手段が、前記隣接した椎体の前記縁部分(53a,53b)に関して前記1対の支持要素の少なくとも1つの支持要素(30,65´,65´´)の位置を調節する為、及び/又は、前記1対の支持要素の他の支持要素に関する1つの支持要素(30,65´,65´´)の距離を調節する為、の位置調節手段を備えている、請求項17に従っている装置(60,60´)。
[25]
前記外科作業用カニューレ(80)は、誘導端部分(81)、及び前記支持要素を2つの隣接した椎体(13a,13b)の個々の縁部分(53a,53b)間に位置されている外科的インプラント場所中に前記支持要素を位置決めする為の位置決め端部分(82)を有していて、前記位置決め端部分(82)は前記縁部分(53a,53b)間に挿入されるよう構成されている側舌状延出体(83)を有していて、前記側舌状延出体(83)は、前記2つの隣接した椎体(13a,13b)に対し前記外科作業用カニューレ(80)を押すことにより、前記外科的インプラント場所で前記隣接した椎体(13a,13b)間に所定の分離を生じさせるよう適合されている挿入の方向に関する幅(W)を有する、請求項1乃至17に従っている支持要素を位置決めする為の外科用カニューレ(80)。
[26]
前記舌(83)が丸められている端縁(84)を有している、請求項25に従っている外科用カニューレ(80)。
[27]
前記外科作業用カニューレ(80)が、実質的に楕円形状の外方輪郭を有している前記支持要素(30)を受け入れるよう構成されている実質的に楕円形状の断面を有していて、そして、前記側舌状延出体(83)が前記実質的に楕円形状の横断面の短軸(85)に接近した位置を占める、請求項25に従っている外科用カニューレ(80)。