特許第5931905号(P5931905)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許5931905置換プリン及び7‐デアザプリン化合物
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5931905
(24)【登録日】2016年5月13日
(45)【発行日】2016年6月8日
(54)【発明の名称】置換プリン及び7‐デアザプリン化合物
(51)【国際特許分類】
   C07H 19/04 20060101AFI20160526BHJP
   C07H 19/167 20060101ALI20160526BHJP
   A61K 31/7076 20060101ALI20160526BHJP
   A61P 35/02 20060101ALN20160526BHJP
   A61P 43/00 20060101ALN20160526BHJP
【FI】
   C07H19/04
   C07H19/167CSP
   A61K31/7076
   !A61P35/02
   !A61P43/00 111
【請求項の数】20
【全頁数】360
(21)【出願番号】特願2013-542201(P2013-542201)
(86)(22)【出願日】2011年12月2日
(65)【公表番号】特表2013-544846(P2013-544846A)
(43)【公表日】2013年12月19日
(86)【国際出願番号】US2011063044
(87)【国際公開番号】WO2012075381
(87)【国際公開日】20120607
【審査請求日】2014年11月21日
(31)【優先権主張番号】61/419,661
(32)【優先日】2010年12月3日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】513137330
【氏名又は名称】エピザイム,インコーポレイティド
(74)【代理人】
【識別番号】100078282
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 秀策
(74)【代理人】
【識別番号】100113413
【弁理士】
【氏名又は名称】森下 夏樹
(74)【代理人】
【識別番号】100181674
【弁理士】
【氏名又は名称】飯田 貴敏
(74)【代理人】
【識別番号】100181641
【弁理士】
【氏名又は名称】石川 大輔
(74)【代理人】
【識別番号】230113332
【弁護士】
【氏名又は名称】山本 健策
(72)【発明者】
【氏名】エドワード ジェイムズ オラバ
(72)【発明者】
【氏名】リチャード チェスワース
(72)【発明者】
【氏名】ケビン ウェイン カンツ
(72)【発明者】
【氏名】ビクトリア マリー リチョン
(72)【発明者】
【氏名】ロイ マクファーレン ポロック
(72)【発明者】
【氏名】スコット リチャード デーグル
【審査官】 井上 千弥子
(56)【参考文献】
【文献】 国際公開第2004/022572(WO,A1)
【文献】 米国特許出願公開第2007/0178572(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C07H
A61K
A61P
CAplus/REGISTRY(STN)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
式(IV):
【化1】
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の化合物、又はそのN−オキシド、又はその医薬的に許容される塩
(式中、
Aは、O又はCH2であり;
Qは、H、NH2、NHRb、NRbc、OH、Rb、又はORb、ここでRb及びRcのそれぞれは独立して、C1−C6アルキル、C2−C6アルケニル、C2−C6アルキニル、C3−C8シクロアルキル、C6−C10アリール、4〜7員のヘテロシクロアルキル、5〜10員のヘテロアリール、又は−M1−T1であり、ここでM1は、結合、又は任意によりハロ、シアノ、ヒドロキシル、又はC1−C6アルコキシルで置換されるC1−C6アルキルリンカーであり、及びT1は、C3−C8シクロアルキル、C6−C10アリール、4〜6員のヘテロシクロアルキル、又は5〜10員のヘテロアリールであり、又はRb及びRcは、それらが結合するN原子と一緒に、任意によりC1−C6アルキル、C2−C6アルケニル、C2−C6アルキニル、ハロ、ヒドロキシル、カルボキシル、C(O)OH、C(O)O−C1−C6アルキル、OC(O)−C1−C6アルキル、シアノ、C1−C6アルコキシル、アミノ、モノ−C1−C6アルキルアミノ、ジ−C1−C6アルキルアミノ、C3−C8シクロアルキル、C6−C10アリール、4〜6員のヘテロシクロアルキル、又は5〜6員のヘテロアリールで置換されるN原子に0又は1つの追加のヘテロ原子を有する4〜7員のヘテロシクロアルキルを形成し、及びRb、Rc及びT1のそれぞれは、任意により、C1−C6アルキル、C2−C6アルケニル、C2−C6アルキニル、ハロ、ヒドロキシル、カルボキシル、シアノ、C1−C6アルコキシル、アミノ、モノ−C1−C6アルキルアミノ、ジ−C1−C6アルキルアミノ、C3−C8シクロアルキル、C6−C10アリール、4〜6員のヘテロシクロアルキル、及び5〜6員のヘテロアリールからなる群から選択される1つ以上の置換基で置換され;
Xは、N又はCRxであり、ここでRxは、H、ハロ、ヒドロキシル、カルボキシル、シアノ、又はRs1であり、Rs1は、アミノ、C1−C6アルコキシル、C1−C6アルキル、C2−C6アルケニル、C2−C6アルキニル、C3−C8シクロアルキル、C6−C10アリール、4〜6員のヘテロシクロアルキル、又は5〜6員のヘテロアリールであり、及びRs1は、任意により、ハロ、ヒドロキシル、カルボキシル、シアノ、C1−C6アルコキシル、アミノ、モノ−C1−C6アルキルアミノ、ジ−C1−C6アルキルアミノ、C3−C8シクロアルキル、C6−C10アリール、4〜6員のヘテロシクロアルキル、及び5〜6員のヘテロアリールからなる群から選択される1つ以上の置換基で置換され;
Yは、H、Rd、SO2d、又はCORdであり、Rdは、C1−C6アルキル、C2−C6アルケニル、C2−C6アルキニル、C3−C8シクロアルキル、C6−C10アリール、4〜6員のヘテロシクロアルキル、又は5〜6員のヘテロアリールであり、及びRdは、任意により、C1−C6アルキル、C2−C6アルケニル、C2−C6アルキニル、ハロ、ヒドロキシル、カルボキシル、シアノ、C1−C6アルコキシル、C1−C6アルキルスルホニル、アミノ、モノ−C1−C6アルキルアミノ、ジ−C1−C6アルキルアミノ、C3−C8シクロアルキル、C6−C10アリール、4〜6員のヘテロシクロアルキル、及び5〜6員のヘテロアリールからなる群から選択される1つ以上の置換基で置換され、及びRd上のC3−C8シクロアルキル、C6−C10アリール、4〜6員のヘテロシクロアルキル、及び5〜6員のヘテロアリール置換基のそれぞれは、さらに任意により、C1−C6アルキル、C2−C6アルケニル、C2−C6アルキニル、ハロ、ヒドロキシル、カルボキシル、C(O)OH、C(O)O−C1−C6アルキル、OC(O)−C1−C6アルキル、シアノ、C1−C6アルコキシル、アミノ、モノ−C1−C6アルキルアミノ、ジ−C1−C6アルキルアミノ、C3−C8シクロアルキル、C6−C10アリール、4〜6員のヘテロシクロアルキル、又は5〜6員のヘテロアリールで置換され;
1及びR2はそれぞれ、独立して、H、ハロ、ヒドロキシル、カルボキシル、シアノ、又はRs2であり、Rs2は、アミノ、C1−C6アルコキシル、C1−C6アルキル、C2−C6アルケニル、又はC2−C6アルキニルであり、及びそれぞれのRs2は、任意により、ハロ、ヒドロキシル、カルボキシル、シアノ、C1−C6アルコキシル、アミノ、モノ−C1−C6アルキルアミノ、ジ−C1−C6アルキルアミノ、C3−C8シクロアルキル、C6−C10アリール、4〜6員のヘテロシクロアルキル、及び5〜6員のヘテロアリールからなる群から選択される1つ以上の置換基で置換され;
e、Rf、Rg、及びRhはそれぞれ、独立して、−M2−T2であり、ここで、M2は、結合、SO2、SO、S、CO、CO2、O、O−C1−C4アルキルリンカー、C1−C4アルキルリンカー、NH、又はN(Rt)であり、Rtは、C1−C6アルキルであり、及びT2は、H、ハロ、又はRs4であり、Rs4は、C1−C6アルキル、C2−C6アルケニル、C2−C6アルキニル、C3−C8シクロアルキル、C6−C10アリール、4〜8員のヘテロシクロアルキル、又は5〜10員のヘテロアリールであり、及びO−C1−C4アルキルリンカー、C1−C4アルキルリンカー、Rt、及びRs4のそれぞれは、任意により、ハロ、ヒドロキシル、カルボキシル、シアノ、C1−C6アルキル、C2−C6アルケニル、C2−C6アルキニル、C1−C6アルコキシル、アミノ、モノ−C1−C6アルキルアミノ、ジ−C1−C6アルキルアミノ、C3−C8シクロアルキル、C6−C10アリール、4〜6員のヘテロシクロアルキル、及び5〜6員のヘテロアリールからなる群から選択される1つ以上の置換基で置換され、並びに
mは、0、1、又は2である)。
【請求項2】
AがOである、請求項1に記載の化合物。
【請求項3】
AがOであり、及びmが2である、請求項1に記載の化合物。
【請求項4】
XがNである、請求項1に記載の化合物。
【請求項5】
Qが、NH2又はNHRbであり、ここでRbが、−M1−T1であり、M1が結合、又はC1−C6アルキルリンカーであり、T1がC3−C8シクロアルキルである、請求項1に記載の化合物。
【請求項6】
1及びR2がそれぞれHである、請求項1に記載の化合物。
【請求項7】
YがRdである、請求項1に記載の化合物。
【請求項8】
dが、C3−C8シクロアルキル又はハロで任意により置換されるC1−C6アルキルである、請求項7に記載の化合物。
【請求項9】
dが、C1−C6アルキル又はハロで任意により置換されるC3−C8シクロアルキルである、請求項7に記載の化合物。
【請求項10】
e、Rf、Rg、及びRhの少なくとも1つが、ハロ1つ以上のハロで任意により置換されるC1−C6アルコキシル1つ以上のハロで任意により置換されるC1−C6アルキルスルホニル;シアノ、ハロ、−Cシクロアルキル、ヒドロキシ、及びC1−C6アルコキシルから選択される1つ以上の置換基で任意により置換されるC1−C6アルキル1つ以上のC1−C6アルキルまたはシアノで任意により置換されるC3−C8シクロアルキル、又はシアノ、ハロ、ヒドロキシ、1−C6アルキルおよびC−Cアルコキシルから選択される1つ以上の置換基で任意により置換される4〜8員のヘテロシクロアルキルである、請求項1に記載の化合物。
【請求項11】
e、Rf、Rg、及びRhの少なくとも1つが、FClBrCF3OCF3SO2CF3;シアノ、ハロ、ヒドロキシ、C−Cアルキル、およびC−Cアルコキシルから選択される1つ以上の置換基で任意により置換されるオキセタニル1−C4アルキルら選択される1つ以上の置換基で任意により置換されるC3−C8シクロアルキル並びにロ、C3−C8シクロアルキル、ヒドロキシ及びC1−C6アルコキシルから選択される1つ以上の置換基で任意により置換されるC1−C4アルキルからなる群から選択される、請求項10に記載の化合物。
【請求項12】
以下
【化282】
[この文献は図面を表示できません]
【化283】
[この文献は図面を表示できません]
【化284】
[この文献は図面を表示できません]
【化285】
[この文献は図面を表示できません]
【化286】
[この文献は図面を表示できません]
【化287】
[この文献は図面を表示できません]
【化288】
[この文献は図面を表示できません]
【化289】
[この文献は図面を表示できません]
【化290】
[この文献は図面を表示できません]
【化291】
[この文献は図面を表示できません]
【化292】
[この文献は図面を表示できません]
【化293】
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【化294】
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【化295】
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【化296】
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【化297】
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【化298】
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【化299】
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【化300】
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【化301】
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【化302】
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【化303】
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【化304】
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【化305】
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【化306】
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【化307】
[この文献は図面を表示できません]
【化308】
[この文献は図面を表示できません]
【化309】
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【化310】
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【化311】
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【化312】
[この文献は図面を表示できません]
【化313】
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【化314】
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【化315】
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【化316】
[この文献は図面を表示できません]
【化317】
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【化318】
[この文献は図面を表示できません]
【化319】
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【化320】
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【化321】
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【化322】
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【化323】
[この文献は図面を表示できません]
【化324】
[この文献は図面を表示できません]
【化325】
[この文献は図面を表示できません]
【化326】
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及びその医薬的に許容される塩から選択される化合物。
【請求項13】
前記化合物が、以下の化合物:
【化2】
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及びその医薬的に許容される塩から選択される、請求項12に記載の化合物。
【請求項14】
前記化合物が、以下の化合物:
【化327】
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である、請求項13に記載の化合物。
【請求項15】
前記化合物が、以下の化合物:
【化328】
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の医薬的に許容される塩である、請求項13に記載の化合物。
【請求項16】
治療有効量の請求項1〜11のいずれか一項に記載の化合物及び医薬的に許容される担体を含む、医薬組成物。
【請求項17】
治療有効量の請求項12に記載の化合物及び医薬的に許容される担体を含む、医薬組成物。
【請求項18】
治療有効量の請求項13に記載の化合物及び医薬的に許容される担体を含む、医薬組成物。
【請求項19】
治療有効量の請求項14に記載の化合物及び医薬的に許容される担体を含む、医薬組成物。
【請求項20】
治療有効量の請求項15に記載の化合物及び医薬的に許容される担体を含む、医薬組成物。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連する出願の相互参照
本出願は、2010年12月3日に出願された米国仮特許出願第61/419,661号に基づく優先権及び利益を主張し、その全内容は参考として本明細書に組み込まれている。
【背景技術】
【0002】
真核細胞において、DNAは、ヒストンで包まれて、クロマチンを形成する。約150塩基対のDNAが、ヒストン八量体の周りに2回巻き付けられて(それぞれヒストン2A、2B、3及び4の2つ)、クロマチンの基本単位であるヌクレオソームを形成する。クロマチンの秩序構造の変化は、関連遺伝子の転写における変化を引き起こすことができる。遺伝子発現パターンの変化が、基本的な細胞プロセス、例えば、分化、増殖及びアポトーシスに多大な影響を与えることができるので、本プロセスは、高度に制御されている。クロマチン構造の変化の制御(転写の制御)は、ヒストン、最も特に、それらのN‐末端尾部に対する共有結合修飾により媒介される。これらの修飾は、それらが、遺伝子発現における遺伝性の変化を引き起こすことができるが、DNA自体の配列に影響を及ぼさないので、しばしば、エピジェネティック(epigenetic)と呼ばれる。アミノ酸の側鎖の共有結合修飾(例えば、メチル化、アセチル化、リン酸化、及びユビキチン化)は、酵素的に媒介される。
【0003】
ヒストンの特定のアミノ酸部位に対するメチル基の選択的付加は、ヒストンメチルトランスフェラーゼ(HMT)として公知の特有の酵素ファミリーの作用により制御される。特定の遺伝子の発現のレベルは、関連するヒストン部位でのメチル基の有無によって影響される。メチル基がヒストンデメチラーゼにより除去されるまで、又は修飾ヒストンがヌクレオソームの代謝回転を通じて交換されるまで、特定のヒストン部位でのメチル基の特有の効果が持続する。同様に、他の酵素クラスは、他の化学種でDNA及びヒストンを修飾することができ、そしてさらに他の酵素は、これらの種を除去して遺伝子の発現の一時的な制御を提供することができる。
【0004】
細胞成長及び分化を最適に進行するために、転写調節の裏側に生化学的なシステムの組織化された収集が、しっかりと制御されなければならない。病状は、これらの制御が、DNA及びヒストン修飾に関与している酵素の異常発現及び/又は活性により破壊された場合、生じる。ヒトの癌において、例えば、調節不全のエピジェネティックな酵素活性が、癌並びに他の癌関連表現型、例えば増大細胞遊走及び侵襲に関連する制御されていない細胞増殖に寄与することを示唆する証拠が増加している。癌を超えて、代謝疾患(例えば糖尿病)、炎症性疾患(例えばクローン病)、神経変性疾患(例えばアルツハイマー病)及び心臓血管疾患を含む他の多くのヒトの疾患において、エピジェネティックな酵素の役割に関する証拠が増加している。従って、エピジェネティックな酵素の異常な作用を選択的に調節することは、さまざまな疾患の処置にかなり有望である。
【0005】
エピジェネティックな酵素の異常な作用を調節する新規な薬剤に関する継続的な必要性がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、エピジェネティックな酵素の異常な作用を調節するために有用な化合物を提供する。本発明はまた、これらの化合物の医薬的に許容される塩、エステル、及び/又はN‐オキシドを提供する。
【0007】
一つの態様において、本発明は、以下の式(I)の置換プリン又は7‐デアザプリン化合物、又はその医薬的に許容される塩、若しくはエステルを特徴とする。
【0008】
【化1】
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【0009】
本式において、
Aは、O又はCH2であり;
G及びJのそれぞれは、独立して、H、ハロ、C(O)OH、C(O)O‐C1‐C6アルキル又はORaであり、Raは、H、C1‐C6アルキル又はC(O)‐C1‐C6アルキルであり、ここでC(O)O‐C1‐C6アルキル、C1‐C6アルキル又はC(O)‐C1‐C6アルキルは、任意により、ハロ、シアノ、ヒドロキシル、カルボキシル、C1‐C6アルコキシル、アミノ、モノ‐C1‐C6アルキルアミノ、ジ‐C1‐C6アルキルアミノ、及びC3‐C8シクロアルキルからなる群から選択される1つ以上の置換基で置換され;
Qは、H、NH2、NHRb、NRbc、Rb又はORbであり、ここでRb及びRcのそれぞれは、独立して、C1‐C6アルキル、C2‐C6アルケニル、C2‐C6アルキニル、C3‐C8シクロアルキル、C6‐C10アリール、4〜7員のヘテロシクロアルキル、5〜10員のヘテロアリール、又は‐M1‐T1であり、ここでM1は、結合、又は任意によりハロ、シアノ、ヒドロキシル、又はC1‐C6アルコキシルで置換されるC1‐C6アルキルリンカーであり、及びT1は、C3‐C8シクロアルキル、C6‐C10アリール、4〜6員のヘテロシクロアルキル、又は5〜10員のヘテロアリールであり、又はRb及びRcは、それらが結合するN原子と一緒に、任意によりC1‐C6アルキル、C2‐C6アルケニル、C2‐C6アルキニル、ハロ、ヒドロキシル、カルボキシル、C(O)OH、C(O)O‐C1‐C6アルキル、OC(O)‐C1‐C6アルキル、シアノ、C1‐C6アルコキシル、アミノ、モノ‐C1‐C6アルキルアミノ、ジ‐C1‐C6アルキルアミノ、C3‐C8シクロアルキル、C6‐C10アリール、4〜6員のヘテロシクロアルキル、又は5〜6員のヘテロアリールで置換されるN原子に0又は1の追加のヘテロ原子を有する4〜7員のヘテロシクロアルキルを形成し、及びRb、Rc及びT1のそれぞれは、任意により、C1‐C6アルキル、C2‐C6アルケニル、C2‐C6アルキニル、ハロ、ヒドロキシル、カルボキシル、シアノ、C1‐C6アルコキシル、アミノ、モノ‐C1‐C6アルキルアミノ、ジ‐C1‐C6アルキルアミノ、C3‐C8シクロアルキル、C6‐C10アリール、4〜6員のヘテロシクロアルキル、及び5〜6員のヘテロアリールからなる群から選択される1つ以上の置換基で置換され;
Xは、N又はCRxであり、ここでRxは、H、ハロ、ヒドロキシル、カルボキシル、シアノ、又はRs1であり、Rs1は、アミノ、C1‐C6アルコキシル、C1‐C6アルキル、C2‐C6アルケニル、C2‐C6アルキニル、C3‐C8シクロアルキル、C6‐C10アリール、4〜6員のヘテロシクロアルキル、又は5〜6員のヘテロアリールであり、及びRs1は、任意により、ハロ、ヒドロキシル、カルボキシル、シアノ、C1‐C6アルコキシル、アミノ、モノ‐C1‐C6アルキルアミノ、ジ‐C1‐C6アルキルアミノ、C3‐C8シクロアルキル、C6‐C10アリール、4〜6員のヘテロシクロアルキル、及び5〜6員のヘテロアリールからなる群から選択される1つ以上の置換基で置換され;
1は、N(Y)、S、SO又はSO2であり;
2は、L1がN(Y)の場合、CO又は非存在であり、又はL2は、L1がS、SO又はSO2の場合、非存在であり、ここでYは、L2が非存在の場合、H、Rd、SO2d又はCORdであり、又はYは、L2がCOの場合、H又はRdであり、Rdは、C1‐C6アルキル、C2‐C6アルケニル、C2‐C6アルキニル、C3‐C8シクロアルキル、C6‐C10アリール、4〜6員のヘテロシクロアルキル、又は5〜6員のヘテロアリールであり、及びRdは、任意により、C1‐C6アルキル、C2‐C6アルケニル、C2‐C6アルキニル、ハロ、ヒドロキシル、カルボキシル、シアノ、C1‐C6アルコキシル、C1‐C6アルキルスルホニル、アミノ、モノ‐C1‐C6アルキルアミノ、ジ‐C1‐C6アルキルアミノ、C3‐C8シクロアルキル、C6‐C10アリール、4〜6員のヘテロシクロアルキル、及び5〜6員のヘテロアリールからなる群から選択される1つ以上の置換基で置換され、及びさらに任意により、C1‐C6アルキル、C2‐C6アルケニル、C2‐C6アルキニル、ハロ、ヒドロキシル、カルボキシル、C(O)OH、C(O)O‐C1‐C6アルキル、OC(O)‐C1‐C6アルキル、シアノ、C1‐C6アルコキシル、アミノ、モノ‐C1‐C6アルキルアミノ、ジ‐C1‐C6アルキルアミノ、C3‐C8シクロアルキル、C6‐C10アリール、4〜6員のヘテロシクロアルキル、又は5〜6員のヘテロアリールで置換されるC3‐C8シクロアルキル、C6‐C10アリール、4〜6員のヘテロシクロアルキル、又は5〜6員のヘテロアリールで置換され;
1、R2、R3、R4、R5、R6及びR7はそれぞれ、独立して、H、ハロ、ヒドロキシル、カルボキシル、シアノ、又はRs2であり、Rs2は、アミノ、C1‐C6アルコキシル、C1‐C6アルキル、C2‐C6アルケニル、又はC2‐C6アルキニルであり、及びそれぞれのRs2は、任意により、ハロ、ヒドロキシル、カルボキシル、シアノ、C1‐C6アルコキシル、アミノ、モノ‐C1‐C6アルキルアミノ、ジ‐C1‐C6アルキルアミノ、C3‐C8シクロアルキル、C6‐C10アリール、4〜6員のヘテロシクロアルキル、及び5〜6員のヘテロアリールからなる群から選択される1つ以上の置換基で置換され;
8は、H、ハロ、又はRs3であり、Rs3は、C1‐C6アルキル、C2‐C6アルケニル、又はC2‐C6アルキニルであり、及びRs3は、任意により、ハロ、ヒドロキシル、カルボキシル、シアノ、アミノ、C1‐C6アルコキシル、モノ‐C1‐C6アルキルアミノ、ジ‐C1‐C6アルキルアミノ、及びC3‐C8シクロアルキルからなる群から選択される1つ以上の置換基で置換され;
9は、以下の式2:
【0010】
【化2】
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【0011】
であり、ここでRe、Rf、Rg、及びRhはそれぞれ、独立して、‐M2‐T2であり、ここで、M2は、結合、SO2、SO、S、CO、CO2、O、O‐C1‐C4アルキルリンカー、C1‐C4アルキルリンカー、NH、又はN(Rt)であり、Rtは、C1‐C6アルキルであり、及びT2は、H、ハロ、又はRs4であり、Rs4は、C1‐C6アルキル、C2‐C6アルケニル、C2‐C6アルキニル、C3‐C8シクロアルキル、C6‐C10アリール、4〜8員のヘテロシクロアルキル、又は5〜10員のヘテロアリールであり、及びO‐C1‐C4アルキルリンカー、C1‐C4アルキルリンカー、Rt、及びRs4のそれぞれは、任意により、ハロ、ヒドロキシル、カルボキシル、シアノ、C1〜C6アルキル、C2〜C6アルケニル、C2‐C6アルキニル、C1‐C6アルコキシル、アミノ、モノ‐C1‐C6アルキルアミノ、ジ‐C1‐C6アルキルアミノ、C3‐C8シクロアルキル、C6‐C10アリール、4〜6員のヘテロシクロアルキル、及び5〜6員のヘテロアリールからなる群から選択される1つ以上の置換基で置換され、Riは、H、又は任意により、ハロ、ヒドロキシル、カルボキシル、シアノ、C1‐C6アルコキシル、アミノ、モノ‐C1‐C6アルキルアミノ、ジ‐C1‐C6アルキルアミノ、C3‐C8シクロアルキル、C6‐C10アリール、4〜6員のヘテロシクロアルキル、及び5〜6員のヘテロアリールからなる群から選択される1つ以上の置換基で置換されるC1‐C6アルキルであり、Dは、O、NRj、又はCRjkであり、Rj及びRkのそれぞれは、独立して、H、又はC1‐C6アルキルであり、又はRj及びRkは、それらが結合される炭素原子で、一緒になって、C3‐C10シクロアルキル環を形成し、及びEは、‐M3‐T3であり、M3は、結合、又は任意により、ハロ又はシアノで置換されるC1‐C6アルキルリンカーであり、T3は、C3‐C10シクロアルキル、C6‐C10アリール、5〜10員のヘテロアリール、又は4〜10員のヘテロシクロアルキルであり、及びT3は、任意により、ハロ、ヒドロキシル、チオール、カルボキシル、シアノ、ニトロ、C1‐C6アルキル、C2‐C6アルケニル、C2‐C6アルキニル、C1‐C6アルコキシル、C1‐C6ハロアルキル、C1‐C6ハロアルコキシル、C1‐C6アルキルチオ、C1‐C6アルキルスルホニル、C1‐C6ハロアルキルスルホニル、C1‐C6アルキルカルボニル、C1‐C6アルコキシカルボニル、オキソ、アミノ、モノ‐C1‐C6アルキルアミノ、ジ‐C1‐C6アルキルアミノ、C3‐C8シクロアルキル、C4‐C12アルキルシクロアルキル、C6‐C10アリール、C6‐C10アリールオキシル、C7‐C14アルキルアリール、C6‐C10アミノアリールオキシル、C6‐C10アリールチオ、任意によりハロ、C1‐C4アルキル、C1‐C4ハロアルキルで置換される4〜6員のヘテロシクロアルキル、任意によりハロ、C1‐C4アルキルで置換される5〜6員のヘテロアリール、及びヒドロキシ、ハロ、C1‐C6アルコキシカルボニル、C3‐C8シクロアルキル、C6‐C10アリール、4〜6員のヘテロシクロアルキル、又は任意により、ハロ、ヒドロキシル、又はC1‐C6アルコキシルでさらに置換される5〜6員のヘテロアリールで置換されるC1‐C6アルキルからなる群から選択される1つ以上の置換基で置換され;
qは、0、1、2,3、又は4であり;
mは、0、1、又は2であり、並びに
nは、0、1、2である。
【0012】
式(I)の化合物の1つのサブセットは、以下の式(II):
【0013】
【化3】
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【0014】
の化合物を含む。
【0015】
式(I)の化合物の他のサブセットは、以下の式(IIIa)、(IIIb)又は(IIIc):
【0016】
【化4】
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【0017】
の化合物を含む。
【0018】
式(I)、(II)、(IIIa)、(IIIb)、(IIIc)及び(IV)の化合物は、1つ以上の以下の特徴を含むことができる。
【0019】
m及びnの合計は、少なくとも1である。
【0020】
mは、1又は2であり、そしてnは、0である。
【0021】
mは、2であり、そしてnは、0である。
【0022】
Aは、CH2である。
【0023】
Aは、Oである。
【0024】
1は、N(Y)である。
【0025】
1は、SO又はSO2である。
【0026】
Yは、Rdである。
【0027】
dは、C1‐C6アルキルである。
【0028】
2は、非存在である。
【0029】
e、Rf、Rg、及びRhの少なくとも1つは、ハロ(例えば、F、Cl、及びBr)、任意により1つ以上のハロで置換されるC1‐C6アルコキシル(例えば、OCH3、OCH2CH3、O‐iPr、及びOCF3)、任意により1つ以上のハロで置換されるC1‐C6アルキルスルホニル(例えば、SO2CF3)、又は任意により1つ以上のハロで置換されるC1‐C6アルキル(例えば、CH3、i‐Pr、t‐Pr、t‐Bu、及びCF3)である。
【0030】
iは、H又はC1‐C6アルキルである。
【0031】
9は、以下の式:
【0032】
【化5】
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【0033】
である。
【0034】
Dは、Oである。
【0035】
Dは、NRj、例えば、NHである。
【0036】
Dは、CRjk、例えば、CH2、CHCH3、又はC(CH32である。
【0037】
Eは、‐M3‐T3であり、ここでM3は、結合又はC1‐C3アルキルリンカーであり、T3は、フェニル、ナフチル、チエニル、シクロプロピル、又はシクロヘキシルであり、及びT3は、任意により、ハロ、ヒドロキシル、チオール、カルボキシル、シアノ、ニトロ、C1‐C6アルキル、C2‐C6アルケニル、C2‐C6アルキニル、C1‐C6アルコキシル、C1‐C6ハロアルキル、C1‐C6ハロアルコキシル、C1‐C6アルキルチオ、C1‐C6アルキルスルホニル、C1‐C6アルキルカルボニル、C1‐C6アルコキシカルボニル、オキソ、アミノ、モノ‐C1‐C6アルキルアミノ、ジ‐C1‐C6アルキルアミノ、C3‐C8シクロアルキル、C4‐C12アルキルシクロアルキル、C6‐C10アリール、C6‐C10アリールオキシル、C7‐C14アルキルアリール、C6‐C10アミノアリールオキシル、C6‐C10アリールチオ、任意により、C1‐C4アルキルで置換される4〜6員のヘテロシクロアルキル、任意により、C1‐C4アルキルで置換される5〜6員のヘテロアリール、及びヒドロキシ、C1‐C6アルコキシカルボニル、C3‐C8シクロアルキル、C6‐C10アリール、4〜6員のヘテロシクロアルキル、又は5〜6員のヘテロアリールで置換されるC1‐C6アルキルからなる群から選択される1つ以上の置換基で置換される。
【0038】
3は、任意により、ハロ、ヒドロキシル、カルボキシル、シアノ、ニトロ、C1‐C6アルキル、C1‐C6アルコキシル、C1‐C6ハロアルキル、C1‐C6ハロアルコキシル、C1‐C6アルキルスルホニル、C6‐C10アリール、及びC6‐C10アリールオキシル、及びC7‐C14アルキルアリールからなる群から選択される1つ以上の置換基で置換されるフェニルである。
【0039】
Xは、Nである。
【0040】
Xは、CRx、例えば、CHである。
【0041】
Qは、NH2又はNHRbであり、ここでRbは、‐M1‐T1であり、M1は、結合、又はC1‐C6アルキルリンカーであり、及びT1は、C3‐C8シクロアルキルである。
【0042】
Qは、Hである。
【0043】
9は、以下の式:
【0044】
【化6】
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【0045】
である。
【0046】
e、Rf、Rg、及びRhの少なくとも1つは、F、Cl、CF3、OCF3、SO2CF3、C1‐C4アルキル、及びC1‐C4アルコキシルからなる群から選択される。
【0047】
1、R2、R3、R4、R5、R6、R7及びR8は、それぞれHである。
【0048】
本発明はまた、式(IV):
【0049】
【化7】
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【0050】
の化合物、そのN‐オキシドの化合物、又はその医薬的に許容される塩
(式中、
Aは、O又はCH2であり;
Qは、H、NH2、NHRb、NRbc、OH、Rb又はORbであり、ここでRb及びRcのそれぞれは、独立して、C1‐C6アルキル、C2‐C6アルケニル、C2‐C6アルキニル、C3‐C8シクロアルキル、C6‐C10アリール、4〜7員のヘテロシクロアルキル、5〜10員のヘテロアリール、又は‐M1‐T1であり、ここでM1は、結合、又は任意によりハロ、シアノ、ヒドロキシル、又はC1‐C6アルコキシルで置換されるC1‐C6アルキルリンカーであり、及びT1は、C3‐C8シクロアルキル、C6‐C10アリール、4〜6員のヘテロシクロアルキル、又は5〜10員のヘテロアリールであり、又はRb及びRcは、それらが結合するN原子と一緒に、任意によりC1‐C6アルキル、C2‐C6アルケニル、C2‐C6アルキニル、ハロ、ヒドロキシル、カルボキシル、C(O)OH、C(O)O‐C1‐C6アルキル、OC(O)‐C1‐C6アルキル、シアノ、C1‐C6アルコキシル、アミノ、モノ‐C1‐C6アルキルアミノ、ジ‐C1‐C6アルキルアミノ、C3‐C8シクロアルキル、C6‐C10アリール、4〜6員のヘテロシクロアルキル、又は5〜6員のヘテロアリールで置換されるN原子に0又は1の追加のヘテロ原子を有する4〜7員のヘテロシクロアルキルを形成し、及びRb、Rc及びT1のそれぞれは、任意により、C1‐C6アルキル、C2‐C6アルケニル、C2‐C6アルキニル、ハロ、ヒドロキシル、カルボキシル、シアノ、C1‐C6アルコキシル、アミノ、モノ‐C1‐C6アルキルアミノ、ジ‐C1‐C6アルキルアミノ、C3‐C8シクロアルキル、C6‐C10アリール、4〜6員のヘテロシクロアルキル、及び5〜6員のヘテロアリールから選択される1つ以上の置換基で置換され;
Xは、N又はCRxであり、ここでRxは、H、ハロ、ヒドロキシル、カルボキシル、シアノ、又はRs1であり、Rs1は、アミノ、C1‐C6アルコキシル、C1‐C6アルキル、C2‐C6アルケニル、C2‐C6アルキニル、C3‐C8シクロアルキル、C6‐C10アリール、4〜6員のヘテロシクロアルキル、又は5〜6員のヘテロアリールであり、及びRs1は、任意により、ハロ、ヒドロキシル、カルボキシル、シアノ、C1‐C6アルコキシル、アミノ、モノ‐C1‐C6アルキルアミノ、ジ‐C1‐C6アルキルアミノ、C3‐C8シクロアルキル、C6‐C10アリール、4〜6員のヘテロシクロアルキル、及び5〜6員のヘテロアリールから選択される1つ以上の置換基で置換され;
Yは、H、Rd、SO2d、又はCORdであり、Rdは、C1‐C6アルキル、C2‐C6アルケニル、C2‐C6アルキニル、C3‐C8シクロアルキル、C6‐C10アリール、4〜6員のヘテロシクロアルキル、又は5〜6員のヘテロアリールであり、及びRdは、任意により、C1‐C6アルキル、C2‐C6アルケニル、C2‐C6アルキニル、ハロ、ヒドロキシル、カルボキシル、シアノ、C1‐C6アルコキシル、C1‐C6アルキルスルホニル、アミノ、モノ‐C1‐C6アルキルアミノ、ジ‐C1‐C6アルキルアミノ、C3‐C8シクロアルキル、C6‐C10アリール、4〜6員のヘテロシクロアルキル、及び5〜6員のヘテロアリールから選択される1つ以上の置換基で置換され、及びさらに任意により、C1‐C6アルキル、C2‐C6アルケニル、C2‐C6アルキニル、ハロ、ヒドロキシル、カルボキシル、C(O)OH、C(O)O‐C1‐C6アルキル、OC(O)‐C1‐C6アルキル、シアノ、C1‐C6アルコキシル、アミノ、モノ‐C1‐C6アルキルアミノ、ジ‐C1‐C6アルキルアミノ、C3‐C8シクロアルキル、C6‐C10アリール、4〜6員のヘテロシクロアルキル、又は5〜6員のヘテロアリールで置換されるC3‐C8シクロアルキル、C6‐C10アリール、4〜6員のヘテロシクロアルキル、又は5〜6員のヘテロアリールで置換され;
1及びR2は、それぞれ、独立して、H、ハロ、ヒドロキシル、カルボキシル、シアノ、又はRs2であり、Rs2は、アミノ、C1‐C6アルコキシル、C1‐C6アルキル、C2‐C6アルケニル、又はC2‐C6アルキニルであり、及びそれぞれのRs2は、任意により、ハロ、ヒドロキシル、カルボキシル、シアノ、C1‐C6アルコキシル、アミノ、モノ‐C1‐C6アルキルアミノ、ジ‐C1‐C6アルキルアミノ、C3‐C8シクロアルキル、C6‐C10アリール、4〜6員のヘテロシクロアルキル、及び5〜6員のヘテロアリールから選択される1つ以上の置換基で置換され;
e、Rf、Rg、及びRhはそれぞれ、独立して、‐M2‐T2であり、ここで、M2は、結合、SO2、SO、S、CO、CO2、O、O‐C1‐C4アルキルリンカー、C1‐C4アルキルリンカー、NH、又はN(Rt)であり、Rtは、C1‐C6アルキルであり、及びT2は、H、ハロ、又はRs4であり、Rs4は、C1‐C6アルキル、C2‐C6アルケニル、C2‐C6アルキニル、C3‐C8シクロアルキル、C6‐C10アリール、4〜8員のヘテロシクロアルキル、又は5〜10員のヘテロアリールであり、及びO‐C1‐C4アルキルリンカー、C1‐C4アルキルリンカー、Rt、及びRs4のそれぞれは、任意により、ハロ、ヒドロキシル、カルボキシル、シアノ、C1〜C6アルキル、C2〜C6アルケニル、C2‐C6アルキニル、C1‐C6アルコキシル、アミノ、モノ‐C1‐C6アルキルアミノ、ジ‐C1‐C6アルキルアミノ、C3‐C8シクロアルキル、C6‐C10アリール、4〜6員のヘテロシクロアルキル、及び5〜6員のヘテロアリールから選択される1つ以上の置換基で置換され、並びに
mは、0、1、又は2である。)
に関する。
【0051】
例えばAは、Oである。式(IV)の特定の化合物において、AはOであり、mは2である。
【0052】
式(IV)の特定の化合物において、Xは、Nである。
【0053】
例えば、特定の化合物において、Qは、NH2又はNHRbであり、ここでRbは、‐M1‐T1であり、M1は、結合又はC1‐C6アルキルリンカーであり、及びT1は、C3‐C8シクロアルキルである。
【0054】
例えば、式(IV)の特定の化合物において、R1及びR2は、それぞれHである。
【0055】
式(IV)の特定の化合物において、Yは、Rdである。例えば、Rdは、任意により、C3‐C8シクロアルキル又はハロで置換されるC1‐C6アルキルである。例えば、Rdは、任意により、C1‐C6アルキル又はハロで置換されるC3‐C8シクロアルキルである。
【0056】
本発明はまた、式(IV)の化合物に関し、ここで、Re、Rf、Rg及びRhの少なくとも1つは、ハロ、任意により1つ以上のハロで置換されるC1‐C6アルコキシル;任意により1つ以上のハロで置換されるC1‐C6アルキルスルホニル;任意によりCN、ハロ、C3‐C8シクロアルキル、ヒドロキシ、及びC1‐C6アルコキシルから選択される1つ以上の置換基で置換されるC1‐C6アルキル;任意により1つ以上のC1‐C6アルキル又はCNで置換されるC3‐C8シクロアルキル;又は任意によりCN、ハロ、ヒドロキシ、C1‐C6アルキル及びC1‐C6アルコキシルから選択される1つ以上の置換基で置換される4〜8員のヘテロシクロアルキルである。例えば、式(IV)の化合物は、F;Cl;Br;CF3;OCF3;SO2CF3;任意によりCN、ハロ、ヒドロキシ、C1‐C6アルキル及びC1‐C6アルコキシルから選択される1つ以上の置換基で置換されるオキセタニル;任意によりC1‐C4アルキルから選択される1つ以上の置換基で置換されるC3‐C8シクロアルキル;及び任意によりハロ、C3‐C8シクロアルキル、ヒドロキシ及びC1‐C6アルコキシルから選択される1つ以上の置換基で置換されるC1‐C4アルキルから選択されるRe、Rf、Rg及びRhの少なくとも1つを有する。
【0057】
例えば、本発明は、式(IV)の化合物に関し、ここでRf及びRgの少なくとも1つが、アルキルであり、任意によりヒドロキシルで置換される。例えば、本発明は、Rf及びRgの少なくとも1つが、ヒドロキシルで置換されるt‐ブチルである化合物に関する。
【0058】
本発明は、化合物1〜140から選択される化合物に関する。本発明はまた、化合物1〜140から選択される化合物の塩に関する。本発明はまた、化合物1〜140から選択される化合物のN‐オキシドに関する。本発明はまた、化合物1〜140から選択されるN‐オキシドの塩に関する。例えば、本発明は、化合物1〜7、9〜109、及び111〜140から選択される化合物に関する。
【0059】
本発明はまた、治療有効量の式(IV)の化合物及び医薬的に許容される担体の医薬組成物に関する。
【0060】
本発明はまた、治療有効量の式(IV)の化合物の塩及び医薬的に許容される担体の医薬組成物に関する。
【0061】
本発明はまた、治療有効量の式(IV)の化合物の水和物及び医薬的に許容される担体の医薬組成物に関する。
【0062】
本発明はまた、治療有効量の化合物1〜140から選択される化合物及び医薬的に許容される担体の医薬組成物に関する。本発明はまた、治療有効量の化合物1〜140から選択される化合物の塩及び医薬的に許容される担体の医薬組成物に関する。本発明はまた、治療有効量の化合物1〜140から選択される化合物のN‐オキシド及び医薬的に許容される担体の医薬組成物に関する。本発明はまた、治療有効量の化合物1〜140から選択される化合物の塩のN‐オキシド及び医薬的に許容される担体の医薬組成物に関する。本発明はまた、治療有効量の化合物1〜140から選択される化合物の水和物及び医薬的に許容される担体の医薬組成物に関する。
【0063】
本発明は、式(I)、(II)、(IIIa)、(IIIb)、(IIIc)又は(IV)の1つ以上の化合物、及び1つ以上の医薬的に許容される担体を含む医薬組成物を提供する。
【0064】
本発明は、癌の処置又は予防方法を提供する。本発明は、癌の処置方法を提供する。本発明はまた、癌の予防方法を提供する。本方法は、式(I)、(II)、(IIIa)、(IIIb)、又は(IIIc)の化合物の治療有効量を、それを必要とする対象に投与することを含む。癌は、血液癌でもよい。好ましくは、癌は、白血病である。より好ましくは、癌は、急性骨髄性白血病、急性リンパ性白血病又は混合系統白血病である。
【0065】
本発明は、染色体11q23の遺伝子の転座によって媒介される疾患又は障害の処置又は予防方法を提供する。本発明は、染色体11q23の遺伝子の転座によって媒介される疾患又は障害の処置方法を提供する。本発明はまた、染色体11q23の遺伝子の転座によって媒介される疾患又は障害の予防方法を提供する。本方法は、式(I)、(II)、(IIIa)、(IIIb)、(IIIc)又は(IV)の化合物の治療有効量を、それを必要とする対象に投与することを含む。
【0066】
本発明は、DOT1媒介タンパク質メチル化が関与する疾患又は障害、又はDOT1媒介タンパク質メチル化により媒介される疾患又は障害の処置又は予防方法を提供する。本発明は、DOT1媒介タンパク質メチル化が関与する疾患又は障害、又はDOT1媒介タンパク質メチル化により媒介される疾患又は障害の処置方法を提供する。本発明はまた、DOT1媒介タンパク質メチル化が関与する疾患又は障害、又はDOT1媒介タンパク質メチル化により媒介される疾患又は障害の予防方法を提供する。本方法は、式(I)、(II)、(IIIa)、(IIIb)、(IIIc)又は(IV)の化合物の治療有効量を、それを必要とする対象に投与することを含む。
【0067】
本発明は、細胞においてDOT1L活性の阻害方法を提供する。本方法は、式(I)、(II)、(IIIa)、(IIIb)、(IIIc)又は(IV)の1つ以上の化合物の有効量と、細胞とを接触することを含む。
【0068】
本発明のさらに他の態様は、細胞においてヒストンH3リシン残基79(H3‐K79)のメチル化レベルの低減方法に関する。本方法は、本発明の化合物と、細胞とを接触することを含む。そのような方法は、H3‐K79のメチル化を介したDOT1の活性により引き起こされる、又は増強される任意の状態を改善するために使用できる。
【0069】
本発明は、癌を処置するための又は予防するための薬剤の調製における、本明細書中に開示される化合物の使用に関する。本使用は、治療有効量で、それを必要とする対象に投与するための式(I)、(II)、(IIIA)、(IIIb)、(IIIc)又は(IV)の化合物を含む。癌は、血液癌であってもよい。好ましくは、癌は、白血病である。より好ましくは、癌は、急性骨髄性白血病、急性リンパ性白血病、又は混合系統白血病である。
【0070】
本発明は、染色体11q23の遺伝子の転座により媒介される疾患又は障害を処置するための又は予防するための薬剤の調製における、本明細書中で開示される化合物の使用を提供する。本使用は、治療有効量で、それを必要とする対象に投与するための式(I)、(II)、(IIIa)、(IIIb)、(IIIc)又は(IV)の化合物を含む。
【0071】
本発明は、DOT1媒介タンパク質メチル化が関与する疾患又は障害、又はDOT1媒介タンパク質メチル化により媒介される疾患又は障害を処置するための又は予防するための薬剤の調製における、本明細書中で開示される化合物の使用を提供する。本使用は、治療有効量で、それを必要とする対象に投与するための式(I)、(II)、(IIIa)、(IIIb)、(IIIc)又は(IV)の化合物を含む。
【0072】
本発明は、細胞においてDOT1L活性を阻害するための、本明細書中に開示される化合物の使用を提供する。本使用は、式(I)、(II)、(IIIa)、(IIIb)、(IIIc)又は(IV)の1つ以上の化合物の有効量と、細胞とを接触することを含む。
【0073】
本発明のさらに他の態様は、細胞においてヒストンH3リシン残基79(H3‐K79)のレベルを低減するための、本明細書中で開示される化合物の使用に関する。本使用は、本発明の化合物と細胞とを接触することを含む。そのような使用は、H3‐K79のメチル化を介したDOT1の活性により引き起こされる、又は増強される任意の状態を改善できる。
【0074】
本明細書中で示される式において、変数は、詳細な説明で後に定義される化学的部分のそれぞれの基から選択できる。
【0075】
さらに、本発明は、上記化合物の合成方法を提供する。合成後、1つ以上の化合物の治療有効量を、エピジェネティックな酵素の調節における使用のために、哺乳類、特にヒトに投与するために、医薬的に許容される担体と調合できる。特定の実施態様において、本発明の化合物は、癌のリスクを処置し、予防し、又は低減するために有用であり、又は癌のリスクを処置し、予防し、又は低減するための薬剤の製造のために有用である。従って、本式の化合物は、例えば、経口、非経口、耳、眼、鼻、又は局所経路を介して投与して、哺乳類に化合物の有効量を提供することができる。
【0076】
他に定義しない限り、本明細書中で使用されるすべての技術用語及び化学用語は、本発明が属する当業者によって一般的に理解されるのと同じ意味を有する。明細書において、前後関係から明らかでない限り、単数形はまた、複数形を含む。本明細書中に記載した方法及び材料と同様又は同等のものを、本発明の実施又は試験に使用することができるが、好適な方法及び材料を以下に記載する。本明細書中に言及したすべての刊行物、特許出願、特許及び他の参考文献は、参照により組み込まれる。本明細書中に引用した参考文献は、特許請求された発明に対する先行技術であると認められるものではない。矛盾する場合、定義を含む本明細書が支配する。さらに、材料、方法及び実施例は、例示のみであり、そして限定することを意図するものではない。
例えば、本発明は、以下の項目を提供する。
(項目1)
式(IV):
【化1】
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の化合物、又はそのN−オキシド、又はその医薬的に許容される塩
(式中、
Aは、O又はCH2であり;
Qは、H、NH2、NHRb、NRbc、OH、Rb、又はORb、ここでRb及びRcのそれぞれは独立して、C1−C6アルキル、C2−C6アルケニル、C2−C6アルキニル、C3−C8シクロアルキル、C6−C10アリール、4〜7員のヘテロシクロアルキル、5〜10員のヘテロアリール、又は−M1−T1であり、ここでM1は、結合、又は任意によりハロ、シアノ、ヒドロキシル、又はC1−C6アルコキシルで置換されるC1−C6アルキルリンカーであり、及びT1は、C3−C8シクロアルキル、C6−C10アリール、4〜6員のヘテロシクロアルキル、又は5〜10員のヘテロアリールであり、又はRb及びRcは、それらが結合するN原子と一緒に、任意によりC1−C6アルキル、C2−C6アルケニル、C2−C6アルキニル、ハロ、ヒドロキシル、カルボキシル、C(O)OH、C(O)O−C1−C6アルキル、OC(O)−C1−C6アルキル、シアノ、C1−C6アルコキシル、アミノ、モノ−C1−C6アルキルアミノ、ジ−C1−C6アルキルアミノ、C3−C8シクロアルキル、C6−C10アリール、4〜6員のヘテロシクロアルキル、又は5〜6員のヘテロアリールで置換されるN原子に0又は1つの追加のヘテロ原子を有する4〜7員のヘテロシクロアルキルを形成し、及びRb、Rc及びT1のそれぞれは、任意により、C1−C6アルキル、C2−C6アルケニル、C2−C6アルキニル、ハロ、ヒドロキシル、カルボキシル、シアノ、C1−C6アルコキシル、アミノ、モノ−C1−C6アルキルアミノ、ジ−C1−C6アルキルアミノ、C3−C8シクロアルキル、C6−C10アリール、4〜6員のヘテロシクロアルキル、及び5〜6員のヘテロアリールからなる群から選択される1つ以上の置換基で置換され;
Xは、N又はCRxであり、ここでRxは、H、ハロ、ヒドロキシル、カルボキシル、シアノ、又はRs1であり、Rs1は、アミノ、C1−C6アルコキシル、C1−C6アルキル、C2−C6アルケニル、C2−C6アルキニル、C3−C8シクロアルキル、C6−C10アリール、4〜6員のヘテロシクロアルキル、又は5〜6員のヘテロアリールであり、及びRs1は、任意により、ハロ、ヒドロキシル、カルボキシル、シアノ、C1−C6アルコキシル、アミノ、モノ−C1−C6アルキルアミノ、ジ−C1−C6アルキルアミノ、C3−C8シクロアルキル、C6−C10アリール、4〜6員のヘテロシクロアルキル、及び5〜6員のヘテロアリールからなる群から選択される1つ以上の置換基で置換され;
Yは、H、Rd、SO2d、又はCORdであり、Rdは、C1−C6アルキル、C2−C6アルケニル、C2−C6アルキニル、C3−C8シクロアルキル、C6−C10アリール、4〜6員のヘテロシクロアルキル、又は5〜6員のヘテロアリールであり、及びRdは、任意により、C1−C6アルキル、C2−C6アルケニル、C2−C6アルキニル、ハロ、ヒドロキシル、カルボキシル、シアノ、C1−C6アルコキシル、C1−C6アルキルスルホニル、アミノ、モノ−C1−C6アルキルアミノ、ジ−C1−C6アルキルアミノ、C3−C8シクロアルキル、C6−C10アリール、4〜6員のヘテロシクロアルキル、及び5〜6員のヘテロアリールからなる群から選択される1つ以上の置換基で置換され、及びRd上のC3−C8シクロアルキル、C6−C10アリール、4〜6員のヘテロシクロアルキル、及び5〜6員のヘテロアリール置換基のそれぞれは、さらに任意により、C1−C6アルキル、C2−C6アルケニル、C2−C6アルキニル、ハロ、ヒドロキシル、カルボキシル、C(O)OH、C(O)O−C1−C6アルキル、OC(O)−C1−C6アルキル、シアノ、C1−C6アルコキシル、アミノ、モノ−C1−C6アルキルアミノ、ジ−C1−C6アルキルアミノ、C3−C8シクロアルキル、C6−C10アリール、4〜6員のヘテロシクロアルキル、又は5〜6員のヘテロアリールで置換され;
1及びR2はそれぞれ、独立して、H、ハロ、ヒドロキシル、カルボキシル、シアノ、又はRs2であり、Rs2は、アミノ、C1−C6アルコキシル、C1−C6アルキル、C2−C6アルケニル、又はC2−C6アルキニルであり、及びそれぞれのRs2は、任意により、ハロ、ヒドロキシル、カルボキシル、シアノ、C1−C6アルコキシル、アミノ、モノ−C1−C6アルキルアミノ、ジ−C1−C6アルキルアミノ、C3−C8シクロアルキル、C6−C10アリール、4〜6員のヘテロシクロアルキル、及び5〜6員のヘテロアリールからなる群から選択される1つ以上の置換基で置換され;
e、Rf、Rg、及びRhはそれぞれ、独立して、−M2−T2であり、ここで、M2は、結合、SO2、SO、S、CO、CO2、O、O−C1−C4アルキルリンカー、C1−C4アルキルリンカー、NH、又はN(Rt)であり、Rtは、C1−C6アルキルであり、及びT2は、H、ハロ、又はRs4であり、Rs4は、C1−C6アルキル、C2−C6アルケニル、C2−C6アルキニル、C3−C8シクロアルキル、C6−C10アリール、4〜8員のヘテロシクロアルキル、又は5〜10員のヘテロアリールであり、及びO−C1−C4アルキルリンカー、C1−C4アルキルリンカー、Rt、及びRs4のそれぞれは、任意により、ハロ、ヒドロキシル、カルボキシル、シアノ、C1−C6アルキル、C2−C6アルケニル、C2−C6アルキニル、C1−C6アルコキシル、アミノ、モノ−C1−C6アルキルアミノ、ジ−C1−C6アルキルアミノ、C3−C8シクロアルキル、C6−C10アリール、4〜6員のヘテロシクロアルキル、及び5〜6員のヘテロアリールからなる群から選択される1つ以上の置換基で置換され、並びに
mは、0、1、又は2である)。
(項目2)
AがOである、項目1に記載の化合物。
(項目3)
AがOであり、及びmが2である、項目1に記載の化合物。
(項目4)
XがNである、項目1に記載の化合物。
(項目5)
Qが、NH2又はNHRbであり、ここでRbが、−M1−T1であり、M1が結合、又はC1−C6アルキルリンカーであり、T1がC3−C8シクロアルキルである、項目1に記載の化合物。
(項目6)
1及びR2がそれぞれHである、項目1に記載の化合物。
(項目7)
YがRdである、項目1に記載の化合物。
(項目8)
dが、C3−C8シクロアルキル又はハロで任意により置換されるC1−C6アルキルである、項目7に記載の化合物。
(項目9)
dが、C1−C6アルキル又はハロで任意により置換されるC3−C8シクロアルキルである、項目7に記載の化合物。
(項目10)
e、Rf、Rg、及びRhの少なくとも1つが、ハロ、1つ以上のハロで任意により置換されるC1−C6アルコキシル、1つ以上のハロで任意により置換されるC1−C6アルキルスルホニル、ハロ、ヒドロキシ、及びC1−C6アルコキシルから選択される1つ以上の置換基で任意により置換されるC1−C6アルキル、1つ以上のC1−C6アルキルで任意により置換されるC3−C8シクロアルキル、又は1つ以上のC1−C6アルキルで任意により置換される4〜8員のヘテロシクロアルキルである、項目1に記載の化合物。
(項目11)
e、Rf、Rg、及びRhの少なくとも1つが、F、Cl、Br、CF3、OCF3、SO2CF3、オキセタニル、C1−C4アルコキシル、C1−C4アルキル及びCNから選択される1つ以上の置換基で任意により置換されるC3−C8シクロアルキル、並びにCN、ハロ、C3−C8シクロアルキル、ヒドロキシ及びC1−C6アルコキシルから選択される1つ以上の置換基で任意により置換されるC1−C4アルキルからなる群から選択される、項目
10に記載の化合物。
(項目12)
前記化合物が、化合物1〜7、9〜109、及び111〜140から選択される、請求項1に記載の化合物。
(項目13)
治療有効量の項目1に記載の化合物及び医薬的に許容される担体を含む、医薬組成物。
(項目14)
治療有効量の項目12に記載の化合物及び医薬的に許容される担体を含む、医薬組成物。
(項目15)
治療有効量の項目13又は14に記載の組成物を、それを必要とする対象に投与することを含む、がんの治療方法。
(項目16)
治療有効量の項目13又は14に記載の組成物を、それを必要とする対象に投与することを含む、血液がんの治療方法。
(項目17)
治療有効量の項目13又は14に記載の組成物を、それを必要とする対象に投与することを含む、白血病の治療方法。
(項目18)
前記白血病が、急性骨髄性白血病、急性リンパ性白血病、又は混合系統白血病である、項目17に記載の方法。
(項目19)
治療有効量の項目13又は14に記載の組成物を、それを必要とする対象に投与することを含む、染色体11q23上の遺伝子の転座によって媒介される障害の治療方法。
(項目20)
治療有効量の項目13又は14に記載の組成物を、それを必要とする対象に投与することを含む、DOT1L媒介タンパク質メチル化によって媒介される障害の治療方法。
【0077】
本発明の他の特徴及び利点は、以下の詳細な説明及び特許請求の範囲から明らかになる。
【図面の簡単な説明】
【0078】
図1図1A及び1Bは、それぞれ、MLL‐再構成及び非‐MLL‐再構成ヒト白血病細胞株のパネルを使用する、化合物2の抗増殖活性の有効性及び選択性を示す表及びプロットである。試験で使用される細胞株を、図1Aに示す。
図2図2は、投与21日間の腫瘍成長を示すプロットである。
図3図3Aは、7、14、及び21日目に採取された平均化した血液サンプルで決定される、群4及び5における化合物2の推定される定常状態の血漿中濃度を示すプロットである。図3Bは、腹腔内注射後の時間に対してプロットされた、化合物2の血漿中濃度を示すプロットである。
【発明を実施するための形態】
【0079】
発明の詳細な説明
本発明は、エピジェネティックな酵素の異常な作用を選択的に調節するために使用することができる化合物のファミリーを提供する。さらに、本化合物は、エピジェネティックな酵素の異常な作用により引き起こされる、又は媒介される哺乳類における病状を処置し又は予防するために使用することができる。本発明は、これらの化合物の医薬的に許容される塩、エステル、互変異性体、及びN‐オキシドを含む。
【0080】
本発明は、新規な置換プリン及び7‐デアザプリン化合物、本化合物を製造するための合成方法、それらを含む医薬組成物、及び本化合物のさまざまな使用を提供する。
【0081】
1.置換プリン化合物及び置換7‐デアザプリン化合物
本発明は、以下の式(I):
【0082】
【化8】
[この文献は図面を表示できません]
【0083】
の化合物、又はその医薬的に許容される塩若しくはエステル
(式中、
Aは、O又はCH2であり;
G及びJのそれぞれは、独立して、H、ハロ、C(O)OH、C(O)O‐C1‐C6アルキル又はORaであり、Raは、H、C1‐C6アルキル又はC(O)‐C1‐C6アルキルであり、ここでC(O)O‐C1‐C6アルキル、C1‐C6アルキル又はC(O)‐C1‐C6アルキルは、任意により、ハロ、シアノ、ヒドロキシル、カルボキシル、C1‐C6アルコキシル、アミノ、モノ‐C1‐C6アルキルアミノ、ジ‐C1‐C6アルキルアミノ、及びC3‐C8シクロアルキルからなる群から選択される1つ以上の置換基で置換され;
Qは、H、NH2、NHRb、NRbc、Rb又はORbであり、ここでRb及びRcのそれぞれは、独立して、C1‐C6アルキル、C2‐C6アルケニル、C2‐C6アルキニル、C3‐C8シクロアルキル、C6‐C10アリール、4〜7員のヘテロシクロアルキル、5〜10員のヘテロアリール、又は‐M1‐T1であり、ここでM1は、結合、又は任意によりハロ、シアノ、ヒドロキシル、又はC1‐C6アルコキシルで置換されるC1‐C6アルキルリンカーであり、及びT1は、C3‐C8シクロアルキル、C6‐C10アリール、4〜6員のヘテロシクロアルキル、又は5〜10員のヘテロアリールであり、又はRb及びRcは、それらが結合するN原子と一緒に、任意によりC1‐C6アルキル、C2‐C6アルケニル、C2‐C6アルキニル、ハロ、ヒドロキシル、カルボキシル、C(O)OH、C(O)O‐C1‐C6アルキル、OC(O)‐C1‐C6アルキル、シアノ、C1‐C6アルコキシル、アミノ、モノ‐C1‐C6アルキルアミノ、ジ‐C1‐C6アルキルアミノ、C3‐C8シクロアルキル、C6‐C10アリール、4〜6員のヘテロシクロアルキル、又は5〜6員のヘテロアリールで置換されるN原子に0又は1の追加のヘテロ原子を有する4〜7員のヘテロシクロアルキルを形成し、及びRb、Rc及びT1のそれぞれは、任意により、C1‐C6アルキル、C2‐C6アルケニル、C2‐C6アルキニル、ハロ、ヒドロキシル、カルボキシル、シアノ、C1‐C6アルコキシル、アミノ、モノ‐C1‐C6アルキルアミノ、ジ‐C1‐C6アルキルアミノ、C3‐C8シクロアルキル、C6‐C10アリール、4〜10員のヘテロシクロアルキル、及び5〜6員のヘテロアリールからなる群から選択される1つ以上の置換基で置換され;
Xは、N又はCRxであり、ここでRxは、H、ハロ、ヒドロキシル、カルボキシル、シアノ、又はRs1であり、Rs1は、アミノ、C1‐C6アルコキシル、C1‐C6アルキル、C2‐C6アルケニル、C2‐C6アルキニル、C3‐C8シクロアルキル、C6‐C10アリール、4〜6員のヘテロシクロアルキル、又は5〜6員のヘテロアリールであり、及びRs1は、任意により、ハロ、ヒドロキシル、カルボキシル、シアノ、C1‐C6アルコキシル、アミノ、モノ‐C1‐C6アルキルアミノ、ジ‐C1‐C6アルキルアミノ、C3‐C8シクロアルキル、C6‐C10アリール、4〜6員のヘテロシクロアルキル、及び5〜6員のヘテロアリールからなる群から選択される1つ以上の置換基で置換され;
1は、N(Y)、S、SO又はSO2であり;
2は、L1がN(Y)の場合、CO又は非存在であり、又はL2は、L1がS、SO又はSO2の場合、非存在であり、ここでYは、L2が非存在の場合、H、Rd、SO2d又はCORdであり、又はYは、L2がCOの場合、H又はRdであり、Rdは、C1‐C6アルキル、C2‐C6アルケニル、C2‐C6アルキニル、C3‐C8シクロアルキル、C6‐C10アリール、4〜6員のヘテロシクロアルキル、又は5〜6員のヘテロアリールであり、及びRdは、任意により、C1‐C6アルキル、C2‐C6アルケニル、C2‐C6アルキニル、ハロ、ヒドロキシル、カルボキシル、シアノ、C1‐C6アルコキシル、C1‐C6アルキルスルホニル、アミノ、モノ‐C1‐C6アルキルアミノ、ジ‐C1‐C6アルキルアミノ、C3‐C8シクロアルキル、C6‐C10アリール、4〜6員のヘテロシクロアルキル、及び5〜6員のヘテロアリールからなる群から選択される1つ以上の置換基で置換され、及びさらに任意により、C1‐C6アルキル、C2‐C6アルケニル、C2‐C6アルキニル、ハロ、ヒドロキシル、カルボキシル、C(O)OH、C(O)O‐C1‐C6アルキル、OC(O)‐C1‐C6アルキル、シアノ、C1‐C6アルコキシル、アミノ、モノ‐C1‐C6アルキルアミノ、ジ‐C1‐C6アルキルアミノ、C3‐C8シクロアルキル、C6‐C10アリール、4〜6員のヘテロシクロアルキル、又は5〜6員のヘテロアリールで置換されるC3‐C8シクロアルキル、C6‐C10アリール、4〜6員のヘテロシクロアルキル、又は5〜6員のヘテロアリールで置換され;
1、R2、R3、R4、R5、R6及びR7はそれぞれ、独立して、H、ハロ、ヒドロキシル、カルボキシル、シアノ、又はRs2であり、Rs2は、アミノ、C1‐C6アルコキシル、C1‐C6アルキル、C2‐C6アルケニル、又はC2‐C6アルキニルであり、及びそれぞれのRs2は、任意により、ハロ、ヒドロキシル、カルボキシル、シアノ、C1‐C6アルコキシル、アミノ、モノ‐C1‐C6アルキルアミノ、ジ‐C1‐C6アルキルアミノ、C3‐C8シクロアルキル、C6‐C10アリール、4〜6員のヘテロシクロアルキル、及び5〜6員のヘテロアリールからなる群から選択される1つ以上の置換基で置換され;
8は、H、ハロ、又はRs3であり、Rs3は、C1‐C6アルキル、C2‐C6アルケニル、又はC2‐C6アルキニルであり、及びRs3は、任意により、ハロ、ヒドロキシル、カルボキシル、シアノ、アミノ、C1‐C6アルコキシル、モノ‐C1‐C6アルキルアミノ、ジ‐C1‐C6アルキルアミノ、及びC3‐C8シクロアルキルからなる群から選択される1つ以上の置換基で置換され;
9は、以下の式:
【0084】
【化9】
[この文献は図面を表示できません]
【0085】
であり、ここでRe、Rf、Rg、及びRhはそれぞれ、独立して、‐M2‐T2であり、ここで、M2は、結合、SO2、SO、S、CO、CO2、O、O‐C1‐C4アルキルリンカー、C1‐C4アルキルリンカー、NH、又はN(Rt)であり、Rtは、C1‐C6アルキルであり、及びT2は、H、ハロ、又はRs4であり、Rs4は、C1‐C6アルキル、C2‐C6アルケニル、C2‐C6アルキニル、C3‐C8シクロアルキル、C6‐C10アリール、4〜8員のヘテロシクロアルキル、又は5〜10員のヘテロアリールであり、及びO‐C1‐C4アルキルリンカー、C1‐C4アルキルリンカー、Rt、及びRs4のそれぞれは、任意により、ハロ、ヒドロキシル、カルボキシル、シアノ、C1〜C6アルキル、C2〜C6アルケニル、C2‐C6アルキニル、C1‐C6アルコキシル、アミノ、モノ‐C1‐C6アルキルアミノ、ジ‐C1‐C6アルキルアミノ、C3‐C8シクロアルキル、C6‐C10アリール、4〜6員のヘテロシクロアルキル、及び5〜6員のヘテロアリールからなる群から選択される1つ以上の置換基で置換され、Riは、H、又は任意により、ハロ、ヒドロキシル、カルボキシル、シアノ、C1‐C6アルコキシル、アミノ、モノ‐C1‐C6アルキルアミノ、ジ‐C1‐C6アルキルアミノ、C3‐C8シクロアルキル、C6‐C10アリール、4〜6員のヘテロシクロアルキル、及び5〜6員のヘテロアリールからなる群から選択される1つ以上の置換基で置換されるC1‐C6アルキルであり、Dは、O、NRj、又はCRjkであり、Rj及びRkのそれぞれは、独立して、H、又はC1‐C6アルキルであり、又はRj及びRkは、それらが結合される炭素原子で、一緒になって、C3‐C10シクロアルキル環を形成し、及びEは、‐M3‐T3であり、M3は、結合、又は任意により、ハロ又はシアノで置換されるC1‐C6アルキルリンカーであり、T3は、C3‐C10シクロアルキル、C6‐C10アリール、5〜10員のヘテロアリール、又は4〜10員のヘテロシクロアルキルであり、及びT3は、任意により、ハロ、ヒドロキシル、チオール、カルボキシル、シアノ、ニトロ、C1‐C6アルキル、C2‐C6アルケニル、C2‐C6アルキニル、C1‐C6アルコキシル、C1‐C6ハロアルキル、C1‐C6ハロアルコキシル、C1‐C6アルキルチオ、C1‐C6アルキルスルホニル、C1‐C6ハロアルキルスルホニル、C1‐C6アルキルカルボニル、C1‐C6アルコキシカルボニル、オキソ、アミノ、モノ‐C1‐C6アルキルアミノ、ジ‐C1‐C6アルキルアミノ、C3‐C8シクロアルキル、C4‐C12アルキルシクロアルキル、C6‐C10アリール、C6‐C10アリールオキシル、C7‐C14アルキルアリール、C6‐C10アミノアリールオキシル、C6‐C10アリールチオ、任意によりハロ、C1‐C4アルキル、C1‐C4ハロアルキルで置換される4〜6員のヘテロシクロアルキル、任意によりハロ、C1‐C4アルキルで置換される5〜6員のヘテロアリール、及びヒドロキシ、ハロ、C1‐C6アルコキシカルボニル、C3‐C8シクロアルキル、C6‐C10アリール、4〜6員のヘテロシクロアルキル、又は任意により、ハロ、ヒドロキシル、又はC1‐C6アルコキシルでさらに置換される5〜6員のヘテロアリールで置換されるC1‐C6アルキルからなる群から選択される1つ以上の置換基で置換され;
qは、0、1、2,3、又は4であり;
mは、0、1、又は2であり;並びに
nは、0、1、又は2である。)
を提供する。
【0086】
例えば、m及びnの合計は、少なくとも1である。
【0087】
例えば、mは、1又は2であり、そしてnは、0である。
【0088】
例えば、mは、2であり、そしてnは、0である。
【0089】
例えば、Aは、CH2である。
【0090】
例えば、Aは、Oである。
【0091】
例えば、L1は、N(Y)である。
【0092】
例えば、L1は、SO又はSO2である。
【0093】
例えば、Yは、Rdである。
【0094】
例えば、Rdは、C1‐C6アルキルである。
【0095】
例えば、L2は、非存在である。
【0096】
例えば、G及びJのそれぞれは、独立してORaである。
【0097】
例えば、Raは、Hである。
【0098】
例えば、R9は、以下の式:
【0099】
【化10】
[この文献は図面を表示できません]
【0100】
である。例えば、R9は、以下の式:
【0101】
【化11】
[この文献は図面を表示できません]
【0102】
である。
【0103】
例えば、Re、Rf、Rg、及びRhの少なくとも1つは、ハロ(例えば、F、Cl、及びBr)、任意により1つ以上のハロで置換されるC1‐C6アルコキシル(例えば、OCH3、OCH2CH3、O‐iPr、及びOCF3)、任意により1つ以上のハロで置換されるC1‐C6アルキルスルホニル(例えば、SO2CF3)、又は任意により1つ以上のハロで置換されるC1‐C6アルキル(例えば、CH3、i‐プロピル、n‐ブチル、及びCF3)である。
【0104】
例えば、Riは、H又はC1‐C6アルキル(例えば、メチル、エチル、n‐プロピル、i‐プロピル、n‐ブチル、s‐ブチル、t‐ブチル、n‐ペンチル、s‐ペンチル、及びn‐ヘキシル)である。
【0105】
例えば、以下の式:
【0106】
【化12】
[この文献は図面を表示できません]
【0107】
は、非置換のベンゾイミダゾリル、又は以下の群:
【0108】
【化13】
[この文献は図面を表示できません]
【0109】
の1つである。
【0110】
例えば、R9は以下の式:
【0111】
【化14】
[この文献は図面を表示できません]
【0112】
である。
【0113】
例えば、Dは、Oである。
【0114】
例えば、Dは、NRjである。
【0115】
例えば、Rjは、Hである。
【0116】
例えば、Dは、CRjkである。
【0117】
例えば、Rj及びRkのそれぞれは、Hである。
【0118】
例えば、Eは、‐M3‐T3であり、ここでM3は、結合又はC1‐C3アルキルリンカーであり、T3は、フェニル、ナフチル、チエニル、シクロプロピル、又はシクロヘキシルであり、及びT3は、任意により、ハロ、ヒドロキシル、チオール、カルボキシル、シアノ、ニトロ、C1‐C6アルキル、C2‐C6アルケニル、C2‐C6アルキニル、C1‐C6アルコキシル、C1‐C6ハロアルキル、C1‐C6ハロアルコキシル、C1‐C6アルキルチオ、C1‐C6アルキルスルホニル、C1‐C6アルキルカルボニル、C1‐C6アルコキシカルボニル、オキソ、アミノ、モノ‐C1‐C6アルキルアミノ、ジ‐C1‐C6アルキルアミノ、C3‐C8シクロアルキル、C4‐C12アルキルシクロアルキル、C6‐C10アリール、C6‐C10アリールオキシル、C7‐C14アルキルアリール、C6‐C10アミノアリールオキシル、C6‐C10アリールチオ、任意により、C1‐C4アルキルで置換される4〜6員のヘテロシクロアルキル、任意により、C1‐C4アルキルで置換される5〜6員のヘテロアリール、及びヒドロキシ、C1‐C6アルコキシカルボニル、C3‐C8シクロアルキル、C6‐C10アリール、4〜6員のヘテロシクロアルキル、又は5〜6員のヘテロアリールで置換されるC1‐C6アルキルからなる群から選択される1つ以上の置換基で置換される。
【0119】
例えば、T3は、任意により、ハロ、ヒドロキシル、カルボキシル、シアノ、ニトロ、C1‐C6アルキル(例えば、メチル、エチル、n‐プロピル、i‐プロピル、n‐ブチル、s‐ブチル、t‐ブチル、n‐ペンチル、s‐ペンチル、及びn‐ヘキシル)、C1‐C6アルコキシル、C1‐C6ハロアルキル、C1‐C6ハロアルコキシル、C1‐C6アルキルスルホニル、C6‐C10アリール(例えば、フェニル又はナフチル)、及びC6‐C10アリールオキシル、及びC7‐C14アルキルアリールからなる群から選択される1つ以上の置換基で置換されるフェニルである。
【0120】
例えば、Eは、以下の式:
【0121】
【化15】
[この文献は図面を表示できません]
【0122】
【化16】
[この文献は図面を表示できません]
【0123】
である。
【0124】
例えば、Xは、Nである。
【0125】
例えば、Xは、CRxである。
【0126】
例えば、Xは、CHである。
【0127】
例えば、Qは、NH2又はNHRbであり、ここでRbは、‐M1‐T1であり、M1は、結合又はC1‐C6アルキルリンカーであり、及びT1は、C3‐C8シクロアルキルである。
【0128】
例えば、Qは、Hである。
【0129】
例えば、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7及びR8は、それぞれHである。
【0130】
例えば、R8がハロであり、そしてJとして同じ炭素原子に結合する場合、さらにJは、ヒドロキシルではない。
【0131】
例えば、R8がハロであり、そしてGとして同じ炭素原子に結合する場合、さらにGは、ヒドロキシルではない。
【0132】
例えば、T2は、M2がSO2、SO、S、CO又はOの場合、ハロではない。
【0133】
例えば、T2は、ヘテロ原子を介してM2と結合する4〜8員のヘテロシクロアルキルである。
【0134】
例えば、T2は、N原子を介してM2と結合する4〜8員のヘテロシクロアルキルである。
【0135】
例えば、T2は、C原子を介してM2と結合する4〜8員のヘテロシクロアルキルである。
【0136】
本発明は、以下の式(II):
【0137】
【化17】
[この文献は図面を表示できません]
【0138】
の化合物、又はその医薬的に許容される塩若しくはエステル
(式中、
Aは、O又はCH2であり;
Qは、H、NH2、NHRb、NRbc、Rb又はORbであり、ここでRb及びRcのそれぞれは、独立して、C1‐C6アルキル、C2‐C6アルケニル、C2‐C6アルキニル、C3‐C8シクロアルキル、C6‐C10アリール、4〜7員のヘテロシクロアルキル、5〜10員のヘテロアリール、又は‐M1‐T1であり、ここでM1は、結合、又は任意によりハロ、シアノ、ヒドロキシル、又はC1‐C6アルコキシルで置換されるC1‐C6アルキルリンカーであり、及びT1は、C3‐C8シクロアルキル、C6‐C10アリール、4〜6員のヘテロシクロアルキル、又は5〜10員のヘテロアリールであり、又はRb及びRcは、それらが結合するN原子と一緒に、任意によりC1‐C6アルキル、C2‐C6アルケニル、C2‐C6アルキニル、ハロ、ヒドロキシル、カルボキシル、C(O)OH、C(O)O‐C1‐C6アルキル、OC(O)‐C1‐C6アルキル、シアノ、C1‐C6アルコキシル、アミノ、モノ‐C1‐C6アルキルアミノ、ジ‐C1‐C6アルキルアミノ、C3‐C8シクロアルキル、C6‐C10アリール、4〜6員のヘテロシクロアルキル、又は5〜6員のヘテロアリールで置換されるN原子に0又は1の追加のヘテロ原子を有する4〜7員のヘテロシクロアルキルを形成し、及びRb、Rc及びT1のそれぞれは、任意により、C1‐C6アルキル、C2‐C6アルケニル、C2‐C6アルキニル、ハロ、ヒドロキシル、カルボキシル、シアノ、C1‐C6アルコキシル、アミノ、モノ‐C1‐C6アルキルアミノ、ジ‐C1‐C6アルキルアミノ、C3‐C8シクロアルキル、C6‐C10アリール、4〜10員のヘテロシクロアルキル、及び5〜6員のヘテロアリールからなる群から選択される1つ以上の置換基で置換され;
Xは、N又はCRxであり、ここでRxは、H、ハロ、ヒドロキシル、カルボキシル、シアノ、又はRs1であり、Rs1は、アミノ、C1‐C6アルコキシル、C1‐C6アルキル、C2‐C6アルケニル、C2‐C6アルキニル、C3‐C8シクロアルキル、C6‐C10アリール、4〜6員のヘテロシクロアルキル、又は5〜6員のヘテロアリールであり、及びRs1は、任意により、ハロ、ヒドロキシル、カルボキシル、シアノ、C1‐C6アルコキシル、アミノ、モノ‐C1‐C6アルキルアミノ、ジ‐C1‐C6アルキルアミノ、C3‐C8シクロアルキル、C6‐C10アリール、4〜6員のヘテロシクロアルキル、及び5〜6員のヘテロアリールから選択される1つ以上の置換基で置換され;
1は、N(Y)、S、SO又はSO2であり;
2は、L1がN(Y)の場合、CO又は非存在であり、又はL2は、L1がS、SO又はSO2の場合、非存在であり、ここでYは、L2が非存在の場合、H、Rd、SO2d又はCORdであり、又はYは、L2がCOの場合、H又はRdであり、Rdは、C1‐C6アルキル、C2‐C6アルケニル、C2‐C6アルキニル、C3‐C8シクロアルキル、C6‐C10アリール、4〜6員のヘテロシクロアルキル、又は5〜6員のヘテロアリールであり、及びRdは、任意により、C1‐C6アルキル、C2‐C6アルケニル、C2‐C6アルキニル、ハロ、ヒドロキシル、カルボキシル、シアノ、C1‐C6アルコキシル、C1‐C6アルキルスルホニル、アミノ、モノ‐C1‐C6アルキルアミノ、ジ‐C1‐C6アルキルアミノ、C3‐C8シクロアルキル、C6‐C10アリール、4〜6員のヘテロシクロアルキル、及び5〜6員のヘテロアリールからなる群から選択される1つ以上の置換基で置換され、及びさらに任意により、C1‐C6アルキル、C2‐C6アルケニル、C2‐C6アルキニル、ハロ、ヒドロキシル、カルボキシル、C(O)OH、C(O)O‐C1‐C6アルキル、OC(O)‐C1‐C6アルキル、シアノ、C1‐C6アルコキシル、アミノ、モノ‐C1‐C6アルキルアミノ、ジ‐C1‐C6アルキルアミノ、C3‐C8シクロアルキル、C6‐C10アリール、4〜6員のヘテロシクロアルキル、又は5〜6員のヘテロアリールで置換されるC3‐C8シクロアルキル、C6‐C10アリール、4〜6員のヘテロシクロアルキル、又は5〜6員のヘテロアリールで置換され;
1、R2、R3、R4、R5、R6及びR7はそれぞれ、独立して、H、ハロ、ヒドロキシル、カルボキシル、シアノ、又はRs2であり、Rs2は、アミノ、C1‐C6アルコキシル、C1‐C6アルキル、C2‐C6アルケニル、又はC2‐C6アルキニルであり、及びそれぞれのRs2は、任意により、ハロ、ヒドロキシル、カルボキシル、シアノ、C1‐C6アルコキシル、アミノ、モノ‐C1‐C6アルキルアミノ、ジ‐C1‐C6アルキルアミノ、C3‐C8シクロアルキル、C6‐C10アリール、4〜6員のヘテロシクロアルキル、及び5〜6員のヘテロアリールからなる群から選択される1つ以上の置換基で置換され;
8は、H、ハロ、又はRs3であり、Rs3は、C1‐C6アルキル、C2‐C6アルケニル、又はC2‐C6アルキニルであり、及びRs3は、任意により、ハロ、ヒドロキシル、カルボキシル、シアノ、アミノ、C1‐C6アルコキシル、モノ‐C1‐C6アルキルアミノ、ジ‐C1‐C6アルキルアミノ、及びC3‐C8シクロアルキルからなる群から選択される1つ以上の置換基で置換され;
9は、以下の式:
【0139】
【化18】
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【0140】
であり、ここでRe、Rf、Rg、及びRhはそれぞれ、独立して、‐M2‐T2であり、ここで、M2は、結合、SO2、SO、S、CO、CO2、O、O‐C1‐C4アルキルリンカー、C1‐C4アルキルリンカー、NH、又はN(Rt)であり、Rtは、C1‐C6アルキルであり、及びT2は、H、ハロ、又はRs4であり、Rs4は、C1‐C6アルキル、C2‐C6アルケニル、C2‐C6アルキニル、C3‐C8シクロアルキル、C6‐C10アリール、4〜8員のヘテロシクロアルキル、又は5〜10員のヘテロアリールであり、及びO‐C1‐C4アルキルリンカー、C1‐C4アルキルリンカー、Rt、及びRs4のそれぞれは、任意により、ハロ、ヒドロキシル、カルボキシル、シアノ、C1〜C6アルキル、C2〜C6アルケニル、C2‐C6アルキニル、C1‐C6アルコキシル、アミノ、モノ‐C1‐C6アルキルアミノ、ジ‐C1‐C6アルキルアミノ、C3‐C8シクロアルキル、C6‐C10アリール、4〜6員のヘテロシクロアルキル、及び5〜6員のヘテロアリールからなる群から選択される1つ以上の置換基で置換され、Riは、H、又は任意により、ハロ、ヒドロキシル、カルボキシル、シアノ、C1‐C6アルコキシル、アミノ、モノ‐C1‐C6アルキルアミノ、ジ‐C1‐C6アルキルアミノ、C3‐C8シクロアルキル、C6‐C10アリール、4〜6員のヘテロシクロアルキル、及び5〜6員のヘテロアリールからなる群から選択される1つ以上の置換基で置換されるC1‐C6アルキルであり、Dは、O、NRj、又はCRjkであり、Rj及びRkのそれぞれは、独立して、H、又はC1‐C6アルキルであり、又はRj及びRkは、それらが結合される炭素原子で、一緒になって、C3‐C10シクロアルキル環を形成し、及びEは、‐M3‐T3であり、M3は、結合、又は任意により、ハロ又はシアノで置換されるC1‐C6アルキルリンカーであり、T3は、C3‐C10シクロアルキル、C6‐C10アリール、5〜10員のヘテロアリール、又は4〜10員のヘテロシクロアルキルであり、及びT3は、任意により、ハロ、ヒドロキシル、チオール、カルボキシル、シアノ、ニトロ、C1‐C6アルキル、C2‐C6アルケニル、C2‐C6アルキニル、C1‐C6アルコキシル、C1‐C6ハロアルキル、C1‐C6ハロアルコキシル、C1‐C6アルキルチオ、C1‐C6アルキルスルホニル、C1‐C6ハロアルキルスルホニル、C1‐C6アルキルカルボニル、C1‐C6アルコキシカルボニル、オキソ、アミノ、モノ‐C1‐C6アルキルアミノ、ジ‐C1‐C6アルキルアミノ、C3‐C8シクロアルキル、C4‐C12アルキルシクロアルキル、C6‐C10アリール、C6‐C10アリールオキシル、C7‐C14アルキルアリール、C6‐C10アミノアリールオキシル、C6‐C10アリールチオ、任意によりハロ、C1‐C4アルキル、C1‐C4ハロアルキルで置換される4〜6員のヘテロシクロアルキル、任意によりハロ、C1‐C4アルキルで置換される5〜6員のヘテロアリール、及びヒドロキシ、ハロ、C1‐C6アルコキシカルボニル、C3‐C8シクロアルキル、C6‐C10アリール、4〜6員のヘテロシクロアルキル、又は任意により、ハロ、ヒドロキシル、又はC1‐C6アルコキシルでさらに置換される5〜6員のヘテロアリールで置換されるC1‐C6アルキルからなる群から選択される1つ以上の置換基で置換され;
qは、0、1、2,3、又は4であり;
mは、0、1、又は2であり、並びに
nは、0、1、又は2である。
【0141】
例えば、m及びnの合計は、少なくとも1である。
【0142】
例えば、mは、1又は2であり、そしてnは、0である。
【0143】
例えば、mは、2であり、そしてnは、0である。
【0144】
例えば、Aは、CH2である。
【0145】
例えば、Aは、Oである。
【0146】
例えば、L1は、N(Y)である。
【0147】
例えば、L1は、SO又はSO2である。
【0148】
例えば、Yは、Rdである。
【0149】
例えば、Rdは、C1‐C6アルキルである。
【0150】
例えば、L2は、非存在である。
【0151】
例えば、R9は、以下の式:
【0152】
【化19】
[この文献は図面を表示できません]
【0153】
である。例えば、R9は、以下の式:
【0154】
【化20】
[この文献は図面を表示できません]
【0155】
である。
【0156】
例えば、Re、Rf、Rg、及びRhの少なくとも1つは、ハロ(例えば、F、Cl、及びBr)、任意により1つ以上のハロで置換されるC1‐C6アルコキシル(例えば、OCH3、OCH2CH3、O‐iPr、及びOCF3)、任意により1つ以上のハロで置換されるC1‐C6アルキルスルホニル(例えば、SO2CF3)、又は任意により1つ以上のハロで置換されるC1‐C6アルキル(例えば、CH3、i‐プロピル、n‐ブチル、及びCF3)である。
【0157】
例えば、Riは、H又はC1‐C6アルキル(例えば、メチル、エチル、n‐プロピル、i‐プロピル、n‐ブチル、s‐ブチル、t‐ブチル、n‐ペンチル、s‐ペンチル、及びn‐ヘキシル)である。
【0158】
例えば、以下の式:
【0159】
【化21】
[この文献は図面を表示できません]
【0160】
は、非置換のベンゾイミダゾリル、又は以下の群:
【0161】
【化22】
[この文献は図面を表示できません]
【0162】
の1つである。
【0163】
例えば、R9は以下の式:
【0164】
【化23】
[この文献は図面を表示できません]
【0165】
である。
【0166】
例えば、Dは、Oである。
【0167】
例えば、Dは、NRjである。
【0168】
例えば、Rjは、Hである。
【0169】
例えば、Dは、CRjkである。
【0170】
例えば、Rj及びRkのそれぞれは、Hである。
【0171】
例えば、Eは、‐M3‐T3であり、ここでM3は、結合又はC1‐C3アルキルリンカーであり、T3は、フェニル、ナフチル、チエニル、シクロプロピル、又はシクロヘキシルであり、及びT3は、任意により、ハロ、ヒドロキシル、チオール、カルボキシル、シアノ、ニトロ、C1‐C6アルキル、C2‐C6アルケニル、C2‐C6アルキニル、C1‐C6アルコキシル、C1‐C6ハロアルキル、C1‐C6ハロアルコキシル、C1‐C6アルキルチオ、C1‐C6アルキルスルホニル、C1‐C6アルキルカルボニル、C1‐C6アルコキシカルボニル、オキソ、アミノ、モノ‐C1‐C6アルキルアミノ、ジ‐C1‐C6アルキルアミノ、C3‐C8シクロアルキル、C4‐C12アルキルシクロアルキル、C6‐C10アリール、C6‐C10アリールオキシル、C7‐C14アルキルアリール、C6‐C10アミノアリールオキシル、C6‐C10アリールチオ、任意により、C1‐C4アルキルで置換される4〜6員のヘテロシクロアルキル、任意により、C1‐C4アルキルで置換される5〜6員のヘテロアリール、及びヒドロキシ、C1‐C6アルコキシカルボニル、C3‐C8シクロアルキル、C6‐C10アリール、4〜6員のヘテロシクロアルキル、又は5〜6員のヘテロアリールで置換されるC1‐C6アルキルからなる群から選択される1つ以上の置換基で置換される。
【0172】
例えば、T3は、任意により、ハロ、ヒドロキシル、カルボキシル、シアノ、ニトロ、C1‐C6アルキル(例えば、メチル、エチル、n‐プロピル、i‐プロピル、n‐ブチル、s‐ブチル、t‐ブチル、n‐ペンチル、s‐ペンチル、及びn‐ヘキシル)、C1‐C6アルコキシル、C1‐C6ハロアルキル、C1‐C6ハロアルコキシル、C1‐C6アルキルスルホニル、C6‐C10アリール(例えば、フェニル又はナフチル)、及びC6‐C10アリールオキシル、及びC7‐C14アルキルアリールからなる群から選択される1つ以上の置換基で置換されるフェニルである。
【0173】
例えば、Eは、以下の式:
【0174】
【化24】
[この文献は図面を表示できません]
【0175】
【化25】
[この文献は図面を表示できません]
【0176】
である。
【0177】
例えば、Xは、Nである。
【0178】
例えば、Xは、CRxである。
【0179】
例えば、Xは、CHである。
【0180】
例えば、Qは、NH2又はNHRbであり、ここでRbは、‐M1‐T1であり、M1は、結合又はC1‐C6アルキルリンカーであり、及びT1は、C3‐C8シクロアルキルである。
【0181】
例えば、Qは、Hである。
【0182】
例えば、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7及びR8は、それぞれHである。
【0183】
例えば、R8がハロであり、そしてJとして同じ炭素原子に結合する場合、さらにJは、ヒドロキシルではない。
【0184】
例えば、R8がハロであり、そしてGとして同じ炭素原子に結合する場合、さらにGは、ヒドロキシルではない。
【0185】
例えば、T2は、M2がSO2、SO、S、CO又はOの場合、ハロではない。
【0186】
例えば、T2は、ヘテロ原子を介してM2と結合する4〜8員のヘテロシクロアルキルである。
【0187】
例えば、T2は、N原子を介してM2と結合する4〜8員のヘテロシクロアルキルである。
【0188】
例えば、T2は、C原子を介してM2と結合する4〜8員のヘテロシクロアルキルである。
【0189】
本発明は、以下の式(IIIa)又は(IIIb):
【0190】
【化26】
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【0191】
の化合物、又はその医薬的に許容される塩若しくはエステル
(式中、
Aは、O又はCH2であり;
G及びJのそれぞれは、独立して、H、ハロ、C(O)OH、C(O)O‐C1‐C6アルキル又はORaであり、Raは、H、C1‐C6アルキル又はC(O)‐C1‐C6アルキルであり、ここでC(O)O‐C1‐C6アルキル、C1‐C6アルキル又はC(O)‐C1‐C6アルキルは、任意により、ハロ、シアノ、ヒドロキシル、カルボキシル、C1‐C6アルコキシル、アミノ、モノ‐C1‐C6アルキルアミノ、ジ‐C1‐C6アルキルアミノ、及びC3‐C8シクロアルキルからなる群から選択される1つ以上の置換基で置換され;
Qは、H、NH2、NHRb、NRbc、Rb又はORbであり、ここでRb及びRcのそれぞれは、独立して、C1‐C6アルキル、C2‐C6アルケニル、C2‐C6アルキニル、C3‐C8シクロアルキル、C6‐C10アリール、4〜7員のヘテロシクロアルキル、5〜10員のヘテロアリール、又は‐M1‐T1であり、ここでM1は、結合、又は任意によりハロ、シアノ、ヒドロキシル、又はC1‐C6アルコキシルで置換されるC1‐C6アルキルリンカーであり、及びT1は、C3‐C8シクロアルキル、C6‐C10アリール、4〜6員のヘテロシクロアルキル、又は5〜10員のヘテロアリールであり、又はRb及びRcは、それらが結合するN原子と一緒に、任意によりC1‐C6アルキル、C2‐C6アルケニル、C2‐C6アルキニル、ハロ、ヒドロキシル、カルボキシル、C(O)OH、C(O)O‐C1‐C6アルキル、OC(O)‐C1‐C6アルキル、シアノ、C1‐C6アルコキシル、アミノ、モノ‐C1‐C6アルキルアミノ、ジ‐C1‐C6アルキルアミノ、C3‐C8シクロアルキル、C6‐C10アリール、4〜6員のヘテロシクロアルキル、又は5〜6員のヘテロアリールで置換されるN原子に0又は1の追加のヘテロ原子を有する4〜7員のヘテロシクロアルキルを形成し、及びRb、Rc及びT1のそれぞれは、任意により、C1‐C6アルキル、C2‐C6アルケニル、C2‐C6アルキニル、ハロ、ヒドロキシル、カルボキシル、シアノ、C1‐C6アルコキシル、アミノ、モノ‐C1‐C6アルキルアミノ、ジ‐C1‐C6アルキルアミノ、C3‐C8シクロアルキル、C6‐C10アリール、4〜6員のヘテロシクロアルキル、及び5〜6員のヘテロアリールからなる群から選択される1つ以上の置換基で置換され;
Xは、N又はCRxであり、ここでRxは、H、ハロ、ヒドロキシル、カルボキシル、シアノ、又はRs1であり、Rs1は、アミノ、C1‐C6アルコキシル、C1‐C6アルキル、C2‐C6アルケニル、C2‐C6アルキニル、C3‐C8シクロアルキル、C6‐C10アリール、4〜6員のヘテロシクロアルキル、又は5〜6員のヘテロアリールであり、及びRs1は、任意により、ハロ、ヒドロキシル、カルボキシル、シアノ、C1‐C6アルコキシル、アミノ、モノ‐C1‐C6アルキルアミノ、ジ‐C1‐C6アルキルアミノ、C3‐C8シクロアルキル、C6‐C10アリール、4〜6員のヘテロシクロアルキル、及び5〜6員のヘテロアリールからなる群から選択される1つ以上の置換基で置換され;
1は、N(Y)、S、SO又はSO2であり;
2は、L1がN(Y)の場合、CO又は非存在であり、又はL2は、L1がS、SO又はSO2の場合、非存在であり、ここでYは、L2が非存在の場合、H、Rd、SO2d又はCORdであり、又はYは、L2がCOの場合、H又はRdであり、Rdは、C1‐C6アルキル、C2‐C6アルケニル、C2‐C6アルキニル、C3‐C8シクロアルキル、C6‐C10アリール、4〜6員のヘテロシクロアルキル、又は5〜6員のヘテロアリールであり、及びRdは、任意により、C1‐C6アルキル、C2‐C6アルケニル、C2‐C6アルキニル、ハロ、ヒドロキシル、カルボキシル、シアノ、C1‐C6アルコキシル、C1‐C6アルキルスルホニル、アミノ、モノ‐C1‐C6アルキルアミノ、ジ‐C1‐C6アルキルアミノ、C3‐C8シクロアルキル、C6‐C10アリール、4〜6員のヘテロシクロアルキル、及び5〜6員のヘテロアリールからなる群から選択される1つ以上の置換基で置換され、及びさらに任意により、C1‐C6アルキル、C2‐C6アルケニル、C2‐C6アルキニル、ハロ、ヒドロキシル、カルボキシル、C(O)OH、C(O)O‐C1‐C6アルキル、OC(O)‐C1‐C6アルキル、シアノ、C1‐C6アルコキシル、アミノ、モノ‐C1‐C6アルキルアミノ、ジ‐C1‐C6アルキルアミノ、C3‐C8シクロアルキル、C6‐C10アリール、4〜6員のヘテロシクロアルキル、又は5〜6員のヘテロアリールで置換されるC3‐C8シクロアルキル、C6‐C10アリール、4〜6員のヘテロシクロアルキル、又は5〜6員のヘテロアリールで置換され;
1、R2、R3、R4、R5、R6及びR7はそれぞれ、独立して、H、ハロ、ヒドロキシル、カルボキシル、シアノ、又はRs2であり、Rs2は、アミノ、C1‐C6アルコキシル、C1‐C6アルキル、C2‐C6アルケニル、又はC2‐C6アルキニルであり、及びそれぞれのRs2は、任意により、ハロ、ヒドロキシル、カルボキシル、シアノ、C1‐C6アルコキシル、アミノ、モノ‐C1‐C6アルキルアミノ、ジ‐C1‐C6アルキルアミノ、C3‐C8シクロアルキル、C6‐C10アリール、4〜6員のヘテロシクロアルキル、及び5〜6員のヘテロアリールからなる群から選択される1つ以上の置換基で置換され;
8は、H、ハロ、又はRs3であり、Rs3は、C1‐C6アルキル、C2‐C6アルケニル、又はC2‐C6アルキニルであり、及びRs3は、任意により、ハロ、ヒドロキシル、カルボキシル、シアノ、アミノ、C1‐C6アルコキシル、モノ‐C1‐C6アルキルアミノ、ジ‐C1‐C6アルキルアミノ、及びC3‐C8シクロアルキルからなる群から選択される1つ以上の置換基で置換され;
e、Rf、Rg、及びRhはそれぞれ、独立して、‐M2‐T2であり、ここで、M2は、結合、SO2、SO、S、CO、CO2、O、O‐C1‐C4アルキルリンカー、C1‐C4アルキルリンカー、NH、又はN(Rt)であり、Rtは、C1‐C6アルキルであり、及びT2は、H、ハロ、又はRs4であり、Rs4は、C1‐C6アルキル、C2‐C6アルケニル、C2‐C6アルキニル、C3‐C8シクロアルキル、C6‐C10アリール、4〜8員のヘテロシクロアルキル、又は5〜10員のヘテロアリールであり、及びO‐C1‐C4アルキルリンカー、C1‐C4アルキルリンカー、Rt、及びRs4のそれぞれは、任意により、ハロ、ヒドロキシル、カルボキシル、シアノ、C1‐C6アルキル、C2〜C6アルケニル、C2‐C6アルキニル、C1‐C6アルコキシル、アミノ、モノ‐C1‐C6アルキルアミノ、ジ‐C1‐C6アルキルアミノ、C3‐C8シクロアルキル、C6‐C10アリール、4〜6員のヘテロシクロアルキル、及び5〜6員のヘテロアリールからなる群から選択される1つ以上の置換基で置換され;
iは、H、又は任意により、ハロ、ヒドロキシル、カルボキシル、シアノ、C1‐C6アルコキシル、アミノ、モノ‐C1‐C6アルキルアミノ、ジ‐C1‐C6アルキルアミノ、C3‐C8シクロアルキル、C6‐C10アリール、4〜6員のヘテロシクロアルキル、及び5〜6員のヘテロアリールからなる群から選択される1つ以上の置換基で置換されるC1‐C6アルキルであり;
qは、0、1、2,3、又は4であり;
mは、0、1、又は2であり;並びに
nは、0、1、又は2である。)
を提供する。
【0192】
例えば、m及びnの合計は、少なくとも1である。
【0193】
例えば、mは、1又は2であり、そしてnは、0である。
【0194】
例えば、mは、2であり、そしてnは、0である。
【0195】
例えば、Aは、CH2である。
【0196】
例えば、Aは、Oである。
【0197】
例えば、L1は、N(Y)である。
【0198】
例えば、L1は、SO又はSO2である。
【0199】
例えば、Yは、Rdである。
【0200】
例えば、Rdは、C1‐C6アルキルである。
【0201】
例えば、L2は、非存在である。
【0202】
例えば、G及びJのそれぞれは、独立してORaである。
【0203】
例えば、Raは、Hである。
【0204】
例えば、Re、Rf、Rg、及びRhの少なくとも1つは、ハロ(例えば、F、Cl、及びBr)、任意により1つ以上のハロで置換されるC1‐C6アルコキシル(例えば、OCH3、OCH2CH3、O‐iPr、及びOCF3)、任意により1つ以上のハロで置換されるC1‐C6アルキルスルホニル(例えば、SO2CF3)、又は任意により1つ以上のハロで置換されるC1‐C6アルキル(例えば、CH3、i‐プロピル、n‐ブチル、及びCF3)である。
【0205】
例えば、Riは、H又はC1‐C6アルキル(例えば、メチル、エチル、n‐プロピル、i‐プロピル、n‐ブチル、s‐ブチル、t‐ブチル、n‐ペンチル、s‐ペンチル、及びn‐ヘキシル)である。
【0206】
例えば、以下の式:
【0207】
【化27】
[この文献は図面を表示できません]
【0208】
は、非置換のベンゾイミダゾリル、又は以下の群:
【0209】
【化28】
[この文献は図面を表示できません]
【0210】
の1つである。
【0211】
例えば、Xは、Nである。
【0212】
例えば、Xは、CRxである。
【0213】
例えば、Xは、CHである。
【0214】
例えば、Qは、NH2又はNHRbであり、ここでRbは、‐M1‐T1であり、M1は、結合、又はC1‐C6アルキルリンカーであり、及びT1は、C3‐C8シクロアルキルである。
【0215】
例えば、Qは、Hである。
【0216】
例えば、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7及びR8は、それぞれHである。
【0217】
例えば、R8がハロであり、そしてJとして同じ炭素原子に結合する場合、さらにJは、ヒドロキシルではない。
【0218】
例えば、R8がハロであり、そしてGとして同じ炭素原子に結合する場合、さらにGは、ヒドロキシルではない。
【0219】
例えば、T2は、M2がSO2、SO、S、CO又はOの場合、ハロではない。
【0220】
例えば、T2は、ヘテロ原子を介してM2と結合する4〜8員のヘテロシクロアルキルである。
【0221】
例えば、T2は、N原子を介してM2と結合する4〜8員のヘテロシクロアルキルである。
【0222】
例えば、T2は、C原子を介してM2と結合する4〜8員のヘテロシクロアルキルである。
【0223】
本発明は、以下の式(IIIc):
【0224】
【化29】
[この文献は図面を表示できません]
【0225】
の化合物、又はその医薬的に許容される塩若しくはエステル
(式中、
Aは、O又はCH2であり;
G及びJのそれぞれは、独立して、H、ハロ、C(O)OH、C(O)O‐C1‐C6アルキル又はORaであり、Raは、H、C1‐C6アルキル又はC(O)‐C1‐C6アルキルであり、ここでC(O)O‐C1‐C6アルキル、C1‐C6アルキル又はC(O)‐C1‐C6アルキルは、任意により、ハロ、シアノ、ヒドロキシル、カルボキシル、C1‐C6アルコキシル、アミノ、モノ‐C1‐C6アルキルアミノ、ジ‐C1‐C6アルキルアミノ、及びC3‐C8シクロアルキルからなる群から選択される1つ以上の置換基で置換され;
Qは、H、NH2、NHRb、NRbc、Rb又はORbであり、ここでRb及びRcのそれぞれは、独立して、C1‐C6アルキル、C2‐C6アルケニル、C2‐C6アルキニル、C3‐C8シクロアルキル、C6‐C10アリール、4〜7員のヘテロシクロアルキル、5〜10員のヘテロアリール、又は‐M1‐T1であり、ここでM1は、結合、又は任意によりハロ、シアノ、ヒドロキシル、又はC1‐C6アルコキシルで置換されるC1‐C6アルキルリンカーであり、及びT1は、C3‐C8シクロアルキル、C6‐C10アリール、4〜6員のヘテロシクロアルキル、又は5〜10員のヘテロアリールであり、又はRb及びRcは、それらが結合するN原子と一緒に、任意によりC1‐C6アルキル、C2‐C6アルケニル、C2‐C6アルキニル、ハロ、ヒドロキシル、カルボキシル、C(O)OH、C(O)O‐C1‐C6アルキル、OC(O)‐C1‐C6アルキル、シアノ、C1‐C6アルコキシル、アミノ、モノ‐C1‐C6アルキルアミノ、ジ‐C1‐C6アルキルアミノ、C3‐C8シクロアルキル、C6‐C10アリール、4〜6員のヘテロシクロアルキル、又は5〜6員のヘテロアリールで置換されるN原子に0又は1の追加のヘテロ原子を有する4〜7員のヘテロシクロアルキルを形成し、及びRb、Rc及びT1のそれぞれは、任意により、C1‐C6アルキル、C2‐C6アルケニル、C2‐C6アルキニル、ハロ、ヒドロキシル、カルボキシル、シアノ、C1‐C6アルコキシル、アミノ、モノ‐C1‐C6アルキルアミノ、ジ‐C1‐C6アルキルアミノ、C3‐C8シクロアルキル、C6‐C10アリール、4〜6員のヘテロシクロアルキル、及び5〜6員のヘテロアリールからなる群から選択される1つ以上の置換基で置換され;
Xは、N又はCRxであり、ここでRxは、H、ハロ、ヒドロキシル、カルボキシル、シアノ、又はRs1であり、Rs1は、アミノ、C1‐C6アルコキシル、C1‐C6アルキル、C2‐C6アルケニル、C2‐C6アルキニル、C3‐C8シクロアルキル、C6‐C10アリール、4〜6員のヘテロシクロアルキル、又は5〜6員のヘテロアリールであり、及びRs1は、任意により、ハロ、ヒドロキシル、カルボキシル、シアノ、C1‐C6アルコキシル、アミノ、モノ‐C1‐C6アルキルアミノ、ジ‐C1‐C6アルキルアミノ、C3‐C8シクロアルキル、C6‐C10アリール、4〜6員のヘテロシクロアルキル、及び5〜6員のヘテロアリールからなる群から選択される1つ以上の置換基で置換され;
1は、N(Y)、S、SO又はSO2であり;
2は、L1がN(Y)の場合、CO又は非存在であり、又はL2は、L1がS、SO又はSO2の場合、非存在であり、ここでYは、L2が非存在の場合、H、Rd、SO2d又はCORdであり、又はYは、L2がCOの場合、H又はRdであり、Rdは、C1‐C6アルキル、C2‐C6アルケニル、C2‐C6アルキニル、C3‐C8シクロアルキル、C6‐C10アリール、4〜6員のヘテロシクロアルキル、又は5〜6員のヘテロアリールであり、及びRdは、任意により、C1‐C6アルキル、C2‐C6アルケニル、C2‐C6アルキニル、ハロ、ヒドロキシル、カルボキシル、シアノ、C1‐C6アルコキシル、C1‐C6アルキルスルホニル、アミノ、モノ‐C1‐C6アルキルアミノ、ジ‐C1‐C6アルキルアミノ、C3‐C8シクロアルキル、C6‐C10アリール、4〜6員のヘテロシクロアルキル、及び5〜6員のヘテロアリールからなる群から選択される1つ以上の置換基で置換され、及びさらに任意により、C1‐C6アルキル、C2‐C6アルケニル、C2‐C6アルキニル、ハロ、ヒドロキシル、カルボキシル、C(O)OH、C(O)O‐C1‐C6アルキル、OC(O)‐C1‐C6アルキル、シアノ、C1‐C6アルコキシル、アミノ、モノ‐C1‐C6アルキルアミノ、ジ‐C1‐C6アルキルアミノ、C3‐C8シクロアルキル、C6‐C10アリール、4〜6員のヘテロシクロアルキル、又は5〜6員のヘテロアリールで置換されるC3‐C8シクロアルキル、C6‐C10アリール、4〜6員のヘテロシクロアルキル、又は5〜6員のヘテロアリールで置換され;
1、R2、R3、R4、R5、R6及びR7はそれぞれ、独立して、H、ハロ、ヒドロキシル、カルボキシル、シアノ、又はRs2であり、Rs2は、アミノ、C1‐C6アルコキシル、C1‐C6アルキル、C2‐C6アルケニル、又はC2‐C6アルキニルであり、及びそれぞれのRs2は、任意により、ハロ、ヒドロキシル、カルボキシル、シアノ、C1‐C6アルコキシル、アミノ、モノ‐C1‐C6アルキルアミノ、ジ‐C1‐C6アルキルアミノ、C3‐C8シクロアルキル、C6‐C10アリール、4〜6員のヘテロシクロアルキル、及び5〜6員のヘテロアリールからなる群から選択される1つ以上の置換基で置換され;
8は、H、ハロ、又はRs3であり、Rs3は、C1‐C6アルキル、C2‐C6アルケニル、又はC2‐C6アルキニルであり、及びRs3は、任意により、ハロ、ヒドロキシル、カルボキシル、シアノ、アミノ、C1‐C6アルコキシル、モノ‐C1‐C6アルキルアミノ、ジ‐C1‐C6アルキルアミノ、及びC3‐C8シクロアルキルからなる群から選択される1つ以上の置換基で置換され;
Dは、O、NRj、又はCRjkであり、Rj及びRkのそれぞれは、独立して、H、又はC1‐C6アルキルであり、又はRj及びRkは、それらが結合される炭素原子で、一緒になって、C3‐C10シクロアルキル環を形成し;
Eは、‐M3‐T3であり、M3は、結合、又は任意により、ハロ又はシアノで置換されるC1‐C6アルキルリンカーであり、T3は、C3‐C10シクロアルキル、C6‐C10アリール、5〜10員のヘテロアリール、又は4〜10員のヘテロシクロアルキルであり、及びT3は、任意により、ハロ、ヒドロキシル、チオール、カルボキシル、シアノ、ニトロ、C1‐C6アルキル、C2‐C6アルケニル、C2‐C6アルキニル、C1‐C6アルコキシル、C1‐C6ハロアルキル、C1‐C6ハロアルコキシル、C1‐C6アルキルチオ、C1‐C6アルキルスルホニル、C1‐C6ハロアルキルスルホニル、C1‐C6アルキルカルボニル、C1‐C6アルコキシカルボニル、オキソ、アミノ、モノ‐C1‐C6アルキルアミノ、ジ‐C1‐C6アルキルアミノ、C3‐C8シクロアルキル、C4‐C12アルキルシクロアルキル、C6‐C10アリール、C6‐C10アリールオキシル、C7‐C14アルキルアリール、C6‐C10アミノアリールオキシル、C6‐C10アリールチオ、任意によりハロ、C1‐C4アルキル、C1‐C4ハロアルキルで置換される4〜6員のヘテロシクロアルキル、任意によりハロ、C1‐C4アルキルで置換される5〜6員のヘテロアリール、及びヒドロキシ、ハロ、C1‐C6アルコキシカルボニル、C3‐C8シクロアルキル、C6‐C10アリール、4〜6員のヘテロシクロアルキル、又は任意により、ハロ、ヒドロキシル、又はC1‐C6アルコキシルでさらに置換される5〜6員のヘテロアリールで置換されるC1‐C6アルキルからなる群から選択される1つ以上の置換基で置換され;
qは、0、1、2,3、又は4であり;
mは、0、1、又は2であり、並びに
nは、0、1、又は2である。)
を提供する。
【0226】
例えば、m及びnの合計は、少なくとも1である。
【0227】
例えば、mは、1又は2であり、そしてnは、0である。
【0228】
例えば、mは、2であり、そしてnは、0である。
【0229】
例えば、Aは、CH2である。
【0230】
例えば、Aは、Oである。
【0231】
例えば、L1は、N(Y)である。
【0232】
例えば、L1は、SO又はSO2である。
【0233】
例えば、Yは、Rdである。
【0234】
例えば、Rdは、C1‐C6アルキルである。
【0235】
例えば、L2は、非存在である。
【0236】
例えば、G及びJは、独立して、ORaである。
【0237】
例えば、Raは、Hである。
【0238】
例えば、Dは、Oである。
【0239】
例えば、Dは、NRjである。
【0240】
例えば、Rjは、Hである。
【0241】
例えば、Dは、CRjkである。
【0242】
例えば、Rj及びRkのそれぞれは、Hである。
【0243】
例えば、Eは、‐M3‐T3であり、ここでM3は、結合又はC1‐C3アルキルリンカーであり、T3は、フェニル、ナフチル、チエニル、シクロプロピル、又はシクロヘキシルであり、及びT3は、任意により、ハロ、ヒドロキシル、チオール、カルボキシル、シアノ、ニトロ、C1‐C6アルキル、C2‐C6アルケニル、C2‐C6アルキニル、C1‐C6アルコキシル、C1‐C6ハロアルキル、C1‐C6ハロアルコキシル、C1‐C6アルキルチオ、C1‐C6アルキルスルホニル、C1‐C6アルキルカルボニル、C1‐C6アルコキシカルボニル、オキソ、アミノ、モノ‐C1‐C6アルキルアミノ、ジ‐C1‐C6アルキルアミノ、C3‐C8シクロアルキル、C4‐C12アルキルシクロアルキル、C6‐C10アリール、C6‐C10アリールオキシル、C7‐C14アルキルアリール、C6‐C10アミノアリールオキシル、C6‐C10アリールチオ、任意により、C1‐C4アルキルで置換される4〜6員のヘテロシクロアルキル、任意により、C1‐C4アルキルで置換される5〜6員のヘテロアリール、及びヒドロキシ、C1‐C6アルコキシカルボニル、C3‐C8シクロアルキル、C6‐C10アリール、4〜6員のヘテロシクロアルキル、又は5〜6員のヘテロアリールで置換されるC1‐C6アルキルからなる群から選択される1つ以上の置換基で置換される。
【0244】
例えば、T3は、任意により、ハロ、ヒドロキシル、カルボキシル、シアノ、ニトロ、C1‐C6アルキル(例えば、メチル、エチル、n‐プロピル、i‐プロピル、n‐ブチル、s‐ブチル、t‐ブチル、n‐ペンチル、s‐ペンチル、及びn‐ヘキシル)、C1‐C6アルコキシル、C1‐C6ハロアルキル、C1‐C6ハロアルコキシル、C1‐C6アルキルスルホニル、C6‐C10アリール(例えば、フェニル又はナフチル)、及びC6‐C10アリールオキシル、及びC7‐C14アルキルアリールからなる群から選択される1つ以上の置換基で置換されるフェニルである。
【0245】
例えば、Eは、以下の式:
【0246】
【化30】
[この文献は図面を表示できません]
【0247】
【化31】
[この文献は図面を表示できません]
【0248】
である。
【0249】
例えば、Xは、Nである。
【0250】
例えば、Xは、CRxである。
【0251】
例えば、Xは、CHである。
【0252】
例えば、Qは、NH2又はNHRbであり、ここでRbは、‐M1‐T1であり、M1は、結合又はC1‐C6アルキルリンカーであり、及びT1は、C3‐C8シクロアルキルである。
【0253】
例えば、Qは、Hである。
【0254】
例えば、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7及びR8は、それぞれHである。
【0255】
例えば、R8がハロであり、そしてJとして同じ炭素原子に結合する場合、さらにJは、ヒドロキシルではない。
【0256】
例えば、R8がハロであり、そしてGとして同じ炭素原子に結合する場合、さらにGは、ヒドロキシルではない。
【0257】
例えば、T2は、M2がSO2、SO、S、CO又はOの場合、ハロではない。
【0258】
例えば、T2は、ヘテロ原子を介してM2と結合する4〜8員のヘテロシクロアルキルである。
【0259】
例えば、T2は、N原子を介してM2と結合する4〜8員のヘテロシクロアルキルである。
【0260】
例えば、T2は、C原子を介してM2と結合する4〜8員のヘテロシクロアルキルである。
【0261】
本発明はまた、以下の式(IV):
【0262】
【化32】
[この文献は図面を表示できません]
【0263】
の化合物、又はそのN‐オキシド若しくは医薬的に許容される塩
(式中、
Aは、O又はCH2であり;
Qは、H、NH2、NHRb、NRbc、OH、Rb又はORbであり、ここでRb及びRcのそれぞれは、独立して、C1‐C6アルキル、C2‐C6アルケニル、C2‐C6アルキニル、C3‐C8シクロアルキル、C6‐C10アリール、4〜7員のヘテロシクロアルキル、5〜10員のヘテロアリール、又は‐M1‐T1であり、ここでM1は、結合、又は任意によりハロ、シアノ、ヒドロキシル、又はC1‐C6アルコキシルで置換されるC1‐C6アルキルリンカーであり、及びT1は、C3‐C8シクロアルキル、C6‐C10アリール、4〜6員のヘテロシクロアルキル、又は5〜10員のヘテロアリールであり、又はRb及びRcは、それらが結合するN原子と一緒に、任意によりC1‐C6アルキル、C2‐C6アルケニル、C2‐C6アルキニル、ハロ、ヒドロキシル、カルボキシル、C(O)OH、C(O)O‐C1‐C6アルキル、OC(O)‐C1‐C6アルキル、シアノ、C1‐C6アルコキシル、アミノ、モノ‐C1‐C6アルキルアミノ、ジ‐C1‐C6アルキルアミノ、C3‐C8シクロアルキル、C6‐C10アリール、4〜6員のヘテロシクロアルキル、又は5〜6員のヘテロアリールで置換されるN原子に0又は1の追加のヘテロ原子を有する4〜7員のヘテロシクロアルキルを形成し、及びRb、Rc及びT1のそれぞれは、任意により、C1‐C6アルキル、C2‐C6アルケニル、C2‐C6アルキニル、ハロ、ヒドロキシル、カルボキシル、シアノ、C1‐C6アルコキシル、アミノ、モノ‐C1‐C6アルキルアミノ、ジ‐C1‐C6アルキルアミノ、C3‐C8シクロアルキル、C6‐C10アリール、4〜6員のヘテロシクロアルキル、及び5〜6員のヘテロアリールから選択される1つ以上の置換基で置換され;
Xは、N又はCRxであり、ここでRxは、H、ハロ、ヒドロキシル、カルボキシル、シアノ、又はRs1であり、Rs1は、アミノ、C1‐C6アルコキシル、C1‐C6アルキル、C2‐C6アルケニル、C2‐C6アルキニル、C3‐C8シクロアルキル、C6‐C10アリール、4〜6員のヘテロシクロアルキル、又は5〜6員のヘテロアリールであり、及びRs1は、任意により、ハロ、ヒドロキシル、カルボキシル、シアノ、C1‐C6アルコキシル、アミノ、モノ‐C1‐C6アルキルアミノ、ジ‐C1‐C6アルキルアミノ、C3‐C8シクロアルキル、C6‐C10アリール、4〜6員のヘテロシクロアルキル、及び5〜6員のヘテロアリールから選択される1つ以上の置換基で置換され;
Yは、H、Rd、SO2d、又はCORdであり、Rdは、C1‐C6アルキル、C2‐C6アルケニル、C2‐C6アルキニル、C3‐C8シクロアルキル、C6‐C10アリール、4〜6員のヘテロシクロアルキル、又は5〜6員のヘテロアリールであり、及びRdは、任意により、C1‐C6アルキル、C2‐C6アルケニル、C2‐C6アルキニル、ハロ、ヒドロキシル、カルボキシル、シアノ、C1‐C6アルコキシル、C1‐C6アルキルスルホニル、アミノ、モノ‐C1‐C6アルキルアミノ、ジ‐C1‐C6アルキルアミノ、C3‐C8シクロアルキル、C6‐C10アリール、4〜6員のヘテロシクロアルキル、及び5〜6員のヘテロアリールから選択される1つ以上の置換基で置換され、及びさらに任意により、C1‐C6アルキル、C2‐C6アルケニル、C2‐C6アルキニル、ハロ、ヒドロキシル、カルボキシル、C(O)OH、C(O)O‐C1‐C6アルキル、OC(O)‐C1‐C6アルキル、シアノ、C1‐C6アルコキシル、アミノ、モノ‐C1‐C6アルキルアミノ、ジ‐C1‐C6アルキルアミノ、C3‐C8シクロアルキル、C6‐C10アリール、4〜6員のヘテロシクロアルキル、又は5〜6員のヘテロアリールで置換されるC3‐C8シクロアルキル、C6‐C10アリール、4〜6員のヘテロシクロアルキル、又は5〜6員のヘテロアリールで置換され;
1及びR2は、それぞれ、独立して、H、ハロ、ヒドロキシル、カルボキシル、シアノ、又はRs2であり、Rs2は、アミノ、C1‐C6アルコキシル、C1‐C6アルキル、C2‐C6アルケニル、又はC2‐C6アルキニルであり、及びそれぞれのRs2は、任意により、ハロ、ヒドロキシル、カルボキシル、シアノ、C1‐C6アルコキシル、アミノ、モノ‐C1‐C6アルキルアミノ、ジ‐C1‐C6アルキルアミノ、C3‐C8シクロアルキル、C6‐C10アリール、4〜6員のヘテロシクロアルキル、及び5〜6員のヘテロアリールから選択される1つ以上の置換基で置換され;
e、Rf、Rg、及びRhはそれぞれ、独立して、‐M2‐T2であり、ここで、M2は、結合、SO2、SO、S、CO、CO2、O、O‐C1‐C4アルキルリンカー、C1‐C4アルキルリンカー、NH、又はN(Rt)であり、Rtは、C1‐C6アルキルであり、及びT2は、H、ハロ、又はRs4であり、Rs4は、C1‐C6アルキル、C2‐C6アルケニル、C2‐C6アルキニル、C3‐C8シクロアルキル、C6‐C10アリール、4〜8員のヘテロシクロアルキル、又は5〜10員のヘテロアリールであり、及びO‐C1‐C4アルキルリンカー、C1‐C4アルキルリンカー、Rt、及びRs4のそれぞれは、任意により、ハロ、ヒドロキシル、カルボキシル、シアノ、C1‐C6アルキル、C2‐C6アルケニル、C2‐C6アルキニル、C1‐C6アルコキシル、アミノ、モノ‐C1‐C6アルキルアミノ、ジ‐C1‐C6アルキルアミノ、C3‐C8シクロアルキル、C6‐C10アリール、4〜6員のヘテロシクロアルキル、及び5〜6員のヘテロアリールから選択される1つ以上の置換基で置換され、並びに
mは、0、1、又は2である。)
に関する。
【0264】
例えば、Aは、Oである。式(IV)の特定の化合物において、Aは、Oであり、及びmは、2である。
【0265】
式(IV)の特定の化合物において、Xは、Nである。
【0266】
例えば、特定の化合物において、Qは、NH2又はNHRbであり、ここでRbは、‐M1‐T1であり、M1は、結合又はC1‐C6アルキルリンカーであり、及びT1は、C3‐C8シクロアルキルである。
【0267】
例えば、式(IV)の特定の化合物において、R1及びR2は、それぞれHである。
【0268】
式(IV)の特定の化合物において、Yは、Rdである。例えば、Rdは、任意により、C3‐C8シクロアルキル又はハロで置換されるC1‐C6アルキルである。例えば、Rdは、任意により、C1‐C6アルキル又はハロで置換されるC3‐C8シクロアルキルである。
【0269】
本発明はまた、式(IV)の化合物に関し、ここで、Re、Rf、Rg及びRhの少なくとも1つは、ハロ、任意により1つ以上のハロで置換されるC1‐C6アルコキシル;任意により1つ以上のハロで置換されるC1‐C6アルキルスルホニル;任意によりCN、ハロ、C3‐C8シクロアルキル、ヒドロキシ、及びC1‐C6アルコキシルから選択される1つ以上の置換基で置換されるC1‐C6アルキル;任意により1つ以上のC1‐C6アルキル又はCNで置換されるC3‐C8シクロアルキル;又は任意によりCN、ハロ、ヒドロキシ、C1‐C6アルキル及びC1‐C6アルコキシルから選択される1つ以上の置換基で置換される4〜8員のヘテロシクロアルキルである。例えば、式(IV)の化合物は、F;Cl;Br;CF3;OCF3;SO2CF3;任意によりCN、ハロ、ヒドロキシ、C1‐C6アルキル及びC1‐C6アルコキシルから選択される1つ以上の置換基で置換されるオキセタニル;任意によりC1‐C4アルキルから選択される1つ以上の置換基で置換されるC3‐C8シクロアルキル;及び任意によりハロ、C3‐C8シクロアルキル、ヒドロキシ及びC1‐C6アルコキシルから選択される1つ以上の置換基で置換されるC1‐C4アルキルから選択されるRe、Rf、Rg及びRhの少なくとも1つを有する。
【0270】
例えば、本発明は、式(IV)の化合物に関し、ここでRf及びRgの少なくとも1つが、アルキルであり、任意によりヒドロキシルで置換される。例えば、本発明は、Rf及びRgの少なくとも1つが、ヒドロキシルで置換されるt‐ブチルである化合物に関する。
【0271】
本発明は、化合物1〜140から選択される化合物に関する。本発明はまた、化合物1〜140から選択される化合物の塩に関する。本発明はまた、化合物1〜140から選択される化合物のN‐オキシドに関する。本発明はまた、化合物1〜140から選択されるN‐オキシドの塩に関する。例えば、本発明は、化合物1〜7、9〜109、及び111〜140から選択される化合物に関する。
【0272】
本発明はまた、治療有効量の式(IV)の化合物及び医薬的に許容される担体の医薬組成物に関する。
【0273】
本発明はまた、治療有効量の式(IV)の化合物の塩及び医薬的に許容される担体の医薬組成物に関する。
【0274】
本発明はまた、治療有効量の式(IV)の化合物の水和物及び医薬的に許容される担体の医薬組成物に関する。
【0275】
本発明はまた、治療有効量の化合物1〜140から選択される化合物及び医薬的に許容される担体の医薬組成物に関する。本発明はまた、治療有効量の化合物1〜140から選択される化合物の塩及び医薬的に許容される担体の医薬組成物に関する。本発明はまた、治療有効量の化合物1〜140から選択される化合物のN‐オキシド及び医薬的に許容される担体の医薬組成物に関する。本発明はまた、治療有効量の化合物1〜140から選択される化合物の塩のN‐オキシド及び医薬的に許容される担体の医薬組成物に関する。本発明はまた、治療有効量の化合物1〜140から選択される化合物の水和物及び医薬的に許容される担体の医薬組成物に関する。
【0276】
本発明は、式(I)、(II)、(IIIa)、(IIIb)又は(IIIc)の1つ以上の化合物、及び1つ以上の医薬的に許容される担体を含む医薬組成物を提供する。
【0277】
本発明はまた、式(I)、(II)、(IIIa)、(IIIb)又は(IIIc)の化合物の塩の治療有効量、及び医薬的に許容される担体を含む医薬組成物に関する。
【0278】
本発明はまた、式(I)、(II)、(IIIa)、(IIIb)又は(IIIc)の化合物の水和物の治療有効量、及び医薬的に許容される担体を含む医薬組成物に関する。
【0279】
本発明は、癌の処置又は予防方法を提供する。本発明は、癌の処置方法を提供する。本発明はまた、癌の予防方法を提供する。本方法は、式(I)、(II)、(IIIa)、(IIIb)、又は(IIIc)の化合物の治療有効量を、それを必要とする対象に投与することを含む。癌は、血液癌でもよい。好ましくは、癌は、白血病である。より好ましくは、癌は、急性骨髄性白血病、急性リンパ性白血病又は混合系統白血病である。
【0280】
本発明は、染色体11q23の遺伝子の転座によって媒介される疾患又は障害の処置又は予防方法を提供する。本発明は、染色体11q23の遺伝子の転座によって媒介される疾患又は障害の処置方法を提供する。本発明はまた、染色体11q23の遺伝子の転座によって媒介される疾患又は障害の予防方法を提供する。本方法は、式(I)、(II)、(IIIa)、(IIIb)、(IIIc)又は(IV)の化合物の治療有効量を、それを必要とする対象に投与することを含む。
【0281】
本発明は、DOT1媒介タンパク質メチル化が関与する疾患又は障害、又はDOT1媒介タンパク質メチル化により媒介される疾患又は障害の処置又は予防方法を提供する。本発明は、DOT1媒介タンパク質メチル化が関与する疾患又は障害、又はDOT1媒介タンパク質メチル化により媒介される疾患又は障害の処置方法を提供する。本発明はまた、DOT1媒介タンパク質メチル化が関与する疾患又は障害、又はDOT1媒介タンパク質メチル化により媒介される疾患又は障害の予防方法を提供する。本方法は、式(I)、(II)、(IIIa)、(IIIb)、(IIIc)又は(IV)の化合物の治療有効量を、それを必要とする対象に投与することを含む。
【0282】
本発明は、細胞においてDOT1L活性の阻害方法を提供する。本方法は、式(I)、(II)、(IIIa)、(IIIb)、(IIIc)又は(IV)の1つ以上の化合物の有効量と、細胞とを接触することを含む。
【0283】
本発明のさらに他の態様は、細胞においてヒストンH3リシン残基79(H3‐K79)のメチル化レベルの低減方法に関する。本方法は、本発明の化合物と、細胞とを接触することを含む。そのような方法は、H3‐K79のメチル化を介したDOT1の活性により引き起こされる、又は増強される任意の状態を改善するために使用できる。
【0284】
本発明は、癌を処置するための又は予防するための薬剤の調製における、本明細書中に開示される化合物の使用に関する。本使用は、治療有効量で、それを必要とする対象に投与するための式(I)、(II)、(IIIA)、(IIIb)、(IIIc)又は(IV)の化合物を含む。癌は、血液癌であってもよい。好ましくは、癌は、白血病である。より好ましくは、癌は、急性骨髄性白血病、急性リンパ性白血病、又は混合系統白血病である。
【0285】
本発明は、染色体11q23の遺伝子の転座により媒介される疾患又は障害を処置するための又は予防するための薬剤の調製における、本明細書中で開示される化合物の使用を提供する。本使用は、治療有効量で、それを必要とする対象に投与するための式(I)、(II)、(IIIa)、(IIIb)、(IIIc)又は(IV)の化合物を含む。
【0286】
本発明は、DOT1媒介タンパク質メチル化が関与する疾患又は障害、又はDOT1媒介タンパク質メチル化により媒介される疾患又は障害を処置するための又は予防するための薬剤の調製における、本明細書中で開示される化合物の使用を提供する。本使用は、治療有効量で、それを必要とする対象に投与するための式(I)、(II)、(IIIa)、(IIIb)、(IIIc)又は(IV)の化合物を含む。
【0287】
本発明は、細胞においてDOT1L活性を阻害するための、本明細書中に開示される化合物の使用を提供する。本使用は、式(I)、(II)、(IIIa)、(IIIb)、(IIIc)又は(IV)の1つ以上の化合物の有効量と、細胞とを接触することを含む。
【0288】
本発明のさらに他の態様は、細胞においてヒストンH3リシン残基79(H3‐K79)のレベルを低減するための、本明細書中で開示される化合物の使用に関する。本使用は、本発明の化合物と細胞とを接触することを含む。そのような使用は、H3‐K79のメチル化を介したDOT1の活性により引き起こされる、又は増強される任意の状態を改善できる。
【0289】
本明細書中で示される式において、変数は、詳細な説明で後に定義される化学的部分のそれぞれの基から選択できる。
【0290】
さらに、本発明は、上記化合物の合成方法を提供する。合成後、1つ以上の化合物の治療有効量を、エピジェネティックな酵素の調節における使用のために、哺乳類、特にヒトに投与するために、医薬的に許容される担体と調合できる。特定の実施態様において、本発明の化合物は、癌のリスクを処置し、予防し、又は低減するために有用であり、又は癌のリスクを処置し、予防し、又は低減するための薬剤の製造のために有用である。従って、本式の化合物は、例えば、経口、非経口、耳、眼、鼻、又は局所経路を介して投与して、哺乳類に化合物の有効量を提供することができる。
【0291】
本発明の代表的な化合物は、表1に示された化合物が挙げられる。
【0292】
【表1】
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【0293】
【表2】
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【0294】
【表3】
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【0295】
【表4】
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【0296】
【表5】
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【0297】
【表6】
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【0298】
【表7】
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【0299】
【表8】
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【0300】
【表9】
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【0301】
【表10】
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【0302】
【表11】
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【0303】
【表12】
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【0304】
【表13】
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【0305】
【表14】
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【0306】
【表15】
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【0307】
【表16】
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【0308】
【表17】
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【0309】
【表18】
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【0310】
【表19】
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【0311】
【表20】
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【0312】
【表21】
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【0313】
【表22】
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【0314】
【表23】
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【0315】
【表24】
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【0316】
【表25】
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【0317】
【表26】
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【0318】
【表27】
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【0319】
【表28】
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【0320】
【表29】
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【0321】
【表30】
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【0322】
【表31】
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【0323】
【表32】
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【0324】
【表33】
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【0325】
【表34】
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【0326】
【表35】
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【0327】
【表36】
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【0328】
【表37】
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【0329】
【表38】
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【0330】
【表39】
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【0331】
【表40】
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【0332】
【表41】
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【0333】
本明細書中で使用されるとき、用語「アルキル」、「C1、C2、C3、C4、C5又はC6アルキル」、又は「C1‐C6アルキル」は、C1、C2、C3、C4、C5又はC6の直鎖(直鎖(linear))飽和脂肪族炭化水素基、及びC3、C4、C5又はC6の分岐飽脂肪族炭化水素基を意図する。例えば、C1‐C6アルキルは、C1、C2、C3、C4、C5及びC6アルキル基を含むことを意図する。アルキルの例は、1〜6の炭素原子を有する部分、例えば、限定されないが、メチル、エチル、n‐プロピル、i‐プロピル、n‐ブチル、s‐ブチル、t‐ブチル、n‐ペンチル、s‐ペンチル、又はn‐ヘキシルが挙げられる。
【0334】
特定の実施態様において、直鎖又は分岐アルキルは、6以下の炭素原子を有し(例えば、直鎖に関してC1‐C6、分岐鎖に関してC3‐C6)、及び他の実施態様において、直鎖又は分岐アルキルは、4以下の炭素原子を有する。
【0335】
本明細書中で使用されるとき、用語「シクロアルキル」は、3〜30炭素原子を有する、飽和又は不飽和の非芳香族炭化水素単又は多環系を意味する(例えば、C3‐C10)。シクロアルキルの例は、限定されないが、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチル、シクロペンテニル、シクロヘキセニル、シクロヘプテニル、及びアダマンチルが挙げられる。用語「ヘテロシクロアルキル」は、1つ以上のヘテロ原子(例えば、O、N、S、又はSe)を有する、飽和又は不飽和の非芳香族の5‐8員の単環式、8‐12員の2環式、又は11‐14員の3環式の環系を意味する。ヘテロシクロアルキル基の例は、限定されないが、ピペラジニル、ピロリジニル、ジオキサニル、モルホリニル、及びテトラヒドロフラニルが挙げられる。
【0336】
用語「任意により置換されるアルキル(optionally substituted alkyl)」は、非置換のアルキル又は炭化水素骨格の1つ以上の炭素上の1つ以上の水素原子を置換する所定の置換基を有するアルキルを意味する。そのような置換基は、例えば、アルキル、アルケニル、アルキニル、ハロゲン、ヒドロキシル、アルキルカルボニルオキシ、アリールカルボニルオキシ、アルコキシカルボニルオキシ、アリールオキシカルボニルオキシ、カルボキシレート、アルキルカルボニル、アリールカルボニル、アルコキシカルボニル、アミノカルボニル、アルキルアミノカルボニル、ジアルキルアミノカルボニル、アルキルチオカルボニル、アルコキシル、ホスフェート、ホスホネート、ホスフィナート、アミノ(アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、アリールアミノ、ジアリールアミノ、及びアルキルアリールアミノが挙げられる)、アシルアミノ(アルキルカルボニルアミノ、アリールカルボニルアミノ、カルバモイル、及びウレイドが挙げられる)、アミジノ、イミノ、スルフヒドリル、アルキルチオ、アリールチオ、チオカルボキシレート、サルフェート、アルキルスルフィニル、スルホネート、スルファモイル、スルホンアミド、ニトロ、トリフルオロメチル、シアノ、アジド、ヘテロシクリル、アルキルアリール、又は芳香族若しくは複素芳香族部分が挙げられる。
【0337】
「アリールアルキル」又は「アラルキル」部分は、アリール(例えば、フェニルメチル(ベンジル))で置換されるアルキルである。「アルキルアリール」部分は、アルキル(例えば、メチルフェニル)で置換されるアリールである。
【0338】
本明細書中で使用されるとき、「アルキルリンカー」は、C1、C2、C3、C4、C5又はC6の直鎖(直鎖(linear))の飽和2価脂肪族炭化水素基、及びC3、C4、C5又はC6の分岐の飽和脂肪族炭化水素基である。例えば、C1‐C6アルキルリンカーは、C1、C2、C3、C4、C5及びC6のアルキルリンカー基を含むことを意図する。アルキルリンカーの例は、1〜6の炭素原子を有する部分が挙げられ、例えば、限定されないが、メチル(‐CH2‐)、エチル(‐CH2CH2‐)n‐プロピル(‐CH2CH2CH2‐)、i‐プロピル(‐CHCH3CH2‐)、n‐ブチル(‐CH2CH2CH2CH2‐)、s‐ブチル(‐CHCH3CH2CH2‐)、i‐ブチル(‐C(CH3)CH2‐)、n‐ペンチル(‐CH2CH2CH2CH2CH2‐)、s‐ペンチル(‐CHCH3CH2CH2CH2‐)、又はn‐ヘキシル(‐CH2CH2CH2CH2CH2CH2‐)が挙げられる。
【0339】
「アルケニル」は、上記のアルキルと長さ及び可能な置換基について類似の不飽和脂肪族基を含むが、少なくとも1つの二重結合を含む。例えば、用語「アルケニル」は、直鎖のアルケニル基(例えば、エテニル、プロペニル、ブテニル、ペンテニル、ヘキセニル、ヘプテニル、オクテニル、ノネニル、デセニル)、及び分岐のアルケニル基が挙げられる。特定の実施態様において、直鎖の又は分岐のアルケニル基は、その骨格に6以下の炭素原子を有する(例えば、直鎖に関してC2‐C6、分岐鎖に関してC3‐C6)。用語「C2‐C6」は、2〜6の炭素原子を含むアルケニル基を含む。用語「C3‐C6」は、3〜6の炭素原子を含むアルケニル基を含む。
【0340】
用語「任意により置換されるアルケニル(optionally substituted alkenyl)」は、不置換のアルケニル又は1つ以上の炭化水素骨格の炭素原子上の1つ以上の水素原子を置換する所定の置換基を有するアルケニルを意味する。そのような置換基は、例えば、アルキル、アルケニル、アルキニル、ハロゲン、ヒドロキシル、アルキルカルボニルオキシ、アリールカルボニルオキシ、アルコキシカルボニルオキシ、アリールオキシカルボニルオキシ、カルボキシレート、アルキルカルボニル、アリールカルボニル、アルコキシカルボニル、アミノカルボニル、アルキルアミノカルボニル、ジアルキルアミノカルボニル、アルキルチオカルボニル、アルコキシル、ホスフェート、ホスホネート、ホスフィナート、アミノ(アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、アリールアミノ、ジアリールアミノ、及びアルキルアリールアミノが挙げられる)、アシルアミノ(アルキルカルボニルアミノ、アリールカルボニルアミノ、カルバモイル、及びウレイドが挙げられる)、アミジノ、イミノ、スルフヒドリル、アルキルチオ、アリールチオ、チオカルボキシレート、サルフェート、アルキルスルフィニル、スルホネート、スルファモイル、スルホンアミド、ニトロ、トリフルオロメチル、シアノ、ヘテロシクリル、アルキルアリール、又は芳香族若しくは複素芳香族部分が挙げられる。
【0341】
「アルキニル」は、上記のアルキルと長さ及び可能な置換基について類似の不飽和脂肪族基を含むが、少なくとも1つの三重結合を含む。例えば、「アルキニル」は、直鎖アルキニル基(例えば、エチニル、プロピニル、ブチニル、ペンチニル、ヘキシニル、へプチニル、オクチニル、ノニニル、デシニル)、及び分岐アルキル基が挙げられる。特定の実施態様において、直鎖又は分岐アルキニル基は、その骨格に6以下の炭素原子を有する(例えば、直鎖に関してC2‐C6、分岐鎖に関してC3‐C6)。用語「C2‐C6」は、2〜6の炭素原子を含むアルキニル基を含む。用語「C3‐C6」は、3〜6の炭素原子を含むアルキニル基が含まれる。
【0342】
用語「任意により置換されるアルキニル(optionally substituted alkenyl)」は、非置換のアルキニル又は1つ以上の炭化水素骨格の炭素原子上の1つ以上の水素原子を置換する所定の置換基を有するアルキニルを意味する。そのような置換基は、例えば、アルキル、アルケニル、アルキニル、ハロゲン、ヒドロキシル、アルキルカルボニルオキシ、アリールカルボニルオキシ、アルコキシカルボニルオキシ、アリールオキシカルボニルオキシ、カルボキシレート、アルキルカルボニル、アリールカルボニル、アルコキシカルボニル、アミノカルボニル、アルキルアミノカルボニル、ジアルキルアミノカルボニル、アルキルチオカルボニル、アルコキシル、ホスフェート、ホスホネート、ホスフィナート、アミノ(アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、アリールアミノ、ジアリールアミノ、及びアルキルアリールアミノが挙げられる)、アシルアミノ(アルキルカルボニルアミノ、アリールカルボニルアミノ、カルバモイル、及びウレイドが挙げられる)、アミジノ、イミノ、スルフヒドリル、アルキルチオ、アリールチオ、チオカルボキシレート、サルフェート、アルキルスルフィニル、スルホネート、スルファモイル、スルホンアミド、ニトロ、トリフルオロメチル、シアノ、アジド、ヘテロシクリル、アルキルアリール、又は芳香族若しくは複素芳香族部分が挙げられる。
【0343】
他の任意により置換される部分(例えば、任意により置換されるシクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、又はヘテロアリール)は、非置換部分及び所定の置換基の1つ以上を有する部分の両方を含む。
【0344】
「アリール」は、芳香族性を有する基を含み、少なくとも1つの芳香族環を有する「共役した(conjugated)」、又は多環系を含み、及び環構造中にヘテロ原子を全く含まない。例は、フェニル、ベンジル、1,2,3,4‐テトラヒドロナフタレニルなどが挙げられる。
【0345】
「ヘテロアリール」基は、環構造中に1〜4のヘテロ原子を有する以外は、上で定義した通りのアリール基であり、そして「アリール複素環(aryl heterocycle)」又は「複素芳香環」と呼ばれてもよい。本明細書中で使用されるとき、用語「ヘテロアリール」は、炭素原子及び1つ以上のヘテロ原子、窒素、酸素、及び硫黄からなる群から独立して選択される、例えば、1又は1‐2又は1‐3又は1‐4又は1‐5又は1‐6ヘテロ原子、又は例えば、1、2、3、4、5、6のヘテロ原子からなる安定な5又は6員の単環式の、又は7‐、8‐、9‐、10‐、11‐若しくは12‐員の2環式の芳香族複素環を含むことを意図する。窒素原子は、置換又は非置換でもよい(すなわち、N又はNR、ここでRは、H又は定義されたような他の置換基である)。窒素及び硫黄ヘテロ原子は、任意により酸化されてもよい(すなわち、N→O及びS(O)p、ここでp=1又は2である)。芳香族複素環中のS及びO原子の総数が、1以下であることに留意されたい。
【0346】
ヘテロアリール基の例は、ピロール、フラン、チオフェン、チアゾール、イソチアゾール、イミダゾール、トリアゾール、テトラゾール、ピラゾール、オキサゾール、イソオキサゾール、ピリジン、ピラジン、ピリダジン、ピリミジンなどが挙げられる。
【0347】
さらに、用語「アリール」及び「ヘテロアリール」は、多環式アリール及びヘテロアリール基、例えば、3環式、2環式、例えば、ナフタレン、ベンゾオキサゾール、ベンゾジオキサゾール、ベンゾチアゾール、ベンゾイミダゾール、ベンゾチオフェン、メチレンジオキシフェニル、キノリン、イソキノリン、ナフチリジン、インドール、ベンゾフラン、プリン、ベンゾフラン、デアザプリン、インドリジンが挙げられる。
【0348】
多環式芳香族環の場合において、環のすべてが芳香族であってもよいが(例えば、キノリン)、環の一つのみが、芳香族であることが必要である(例えば、2,3‐ジヒドロインドール)。第二の環はまた、縮合又は架橋できる。
【0349】
アリール又はヘテロアリール芳香族環は、上記のようなそのような置換基、例えば、アルキル、アルケニル、アルキニル、ハロゲン、ヒドロキシル、アルコキシ、アルキルカルボニルオキシ、アリールカルボニルオキシ、アルコキシカルボニルオキシ、アリールオキシカルボニルオキシ、カルボキシレート、アルキルカルボニル、アルキルアミノカルボニル、アラルキルアミノカルボニル、アルケニルアミノカルボニル、アルキルカルボニル、アリールカルボニル、アラルキルカルボニル、アルケニルカルボニル、アルコキシカルボニル、アミノカルボニル、アルキルチオカルボニル、ホスフェート、ホスホネート、ホスフィナート、アミノ(アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、アリールアミノ、ジアリールアミノ、及びアルキルアリールアミノが挙げられる)、アシルアミノ(アルキルカルボニルアミノ、アリールカルボニルアミノ、カルバモイル、及びウレイドが挙げられる)、アミジノ、イミノ、スルフヒドリル、アルキルチオ、アリールチオ、チオカルボキシレート、サルフェート、アルキルスルフィニル、スルホネート、スルファモイル、スルホンアミド、ニトロ、トリフルオロメチル、シアノ、アジド、ヘテロシクリル、アルキルアリール、又は芳香族若しくは複素芳香族部分で、1つ以上の環の位置で置換することができる。アリール基はまた、脂環式又は複素環式の環で縮合又は架橋でき、そしてそれは、多環系を形成するために芳香族ではない(例えば、テトラリン、メチレンジオキシフェニル)。
【0350】
本明細書中で使用されるとき、「炭素環(carbocycle)」又は「炭素環(carbocyclic ring)」は、特定の炭素数を有する、任意の単環式、2環式又は3環式の環を含むことを意図し、そして任意のそれらは、飽和、不飽和、又は芳香族でもよい。例えば、C3‐C14の炭素環は、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13又は14の炭素原子を有する、単環式、2環式又は3環式の環を含むことを意図する。炭素環の例は、限定されないが、シクロプロピル、シクロブチル、シクロブテニル、シクロペンチル、シクロペンテニル、シクロヘキシル、シクロヘプテニル、シクロヘプチル、シクロヘプテニル、アダマンチル、シクロオクチル、シクロオクテニル、シクロオクタジエニル、フルオレニル、フェニル、ナフチル、インダニル、及びテトラヒドロナフチルが挙げられる。架橋環はまた、炭素環の定義中に含まれ、例えば、[3.3.0]ビシクロオクタン、[4.3.0]ビシクロノナン、[4.4.0]ビシクロデカン、及び[2.2.2]ビシクロオクタンが挙げられる。架橋環は、1つ以上の炭素原子が、2つの非隣接炭素原子を結合する場合、生じる。一つの実施態様において、架橋環は、1又は2の炭素原子である。架橋は、常に、単環式の環を3環式の環に変換することに留意されたい。環が架橋する場合、環に関して列挙される置換基はまた、架橋上に存在してもよい。縮合(例えば、ナフチル、テトラヒドロナフチル)、及びスピロ環がまた、挙げられる。
【0351】
本明細書中で使用されるとき、「複素環(heterocycle)」は、少なくとも1つの環ヘテロ原子(例えば、N、O又はS)を含む任意の環構造(飽和又は部分的に不飽和)を含む。複素環の例は、限定されないが、モルホリン、ピロリジン、テトラヒドロチオフェン、ピペリジン、ピペラジン及びテトラヒドロフランが挙げられる。
【0352】
複素環基の例は、限定されないが、アクリジニル、アゾシニル、ベンゾイミダゾリル、ベンゾフラニル、ベンゾチオフラニル、ベンゾチオフェニル、ベンゾオキサゾリル、ベンゾオキサゾリニル(benzoxazolinyl)、ベンズチアゾリル、ベンゾトリアゾリル(benztriazolyl)、ベンズテトラゾリル、ベンゾイソオキサゾリル、ベンゾイソチアゾリル、ベンズイミダゾリニル、カルバゾリル、4aH‐カルバゾリル、カルボリニル、クロマニル、クロメニル、シンノリニル、デカヒドロキノリニル、2H,6H‐1,5,2‐ジチアジニル、ジヒドロフロ[2,3‐b]テトラヒドロフラン、フラニル、フラザニル、イミダゾリジニル、イミダゾリニル、イミダゾリル、1H‐インダゾリル、インドレニル、インドリニル、インドリジニル、インドリル、3H‐インドリル、イサチノイル(isatinoyl)、イソベンゾフラニル、イソクロマニル、イソインダゾリル、イソインドリニル、イソインドリニル、イソインドリル、イソキノリニル、イソチアゾリル、イソオキサゾリル、メチレンジオキシフェニル、モルホリニル、ナフチリジニル、オクタヒドロイソキノリニル、オキサジアゾリル、1,2,3‐オキサジアゾリル、1,2,4‐オキサジアゾリル、1,2,5‐オキサジアゾリル、1,3,4‐オキサジアゾリル、1,2,4‐オキサジアゾール5(4H)‐オン、オキサゾリジニル、オキサゾリル、オキシインドリル、ピリミジニル、フェナントリジニル、フェナントロリニル、フェナジニル、フェノチアジニル、フェノキサチニル(phenoxathinyl)、フェノキサジニル、フタラジニル、ピペラジニル、ピペリジニル、ピペリドニル、4−ピペリドニル、ピペロニル、プテリジニル、プリニル、ピラニル、ピラジニル、ピラゾリジニル、ピラゾリニル、ピラゾリル、ピリダジニル、ピリドオキサゾール、ピリドイミダゾール、ピリドチアゾール、ピリジニル、ピリジル、ピリミジニル、ピロリジニル、ピロリニル、2H‐ピロリル、ピロリル、キナゾリニル、キノリニル、4H‐キノリジニル、キノキサリニル、キヌクリジニル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロイソキノリニル、テトラヒドロキノリニル、テトラゾリル、6H‐1,2,5‐チアジアジニル、1,2,3‐チアジアゾリル、1,2,4‐チアジアゾリル、1,2,5‐チアジアゾリル、1,3,4‐チアジアゾリル、チアントレニル、チアゾリル、チエニル、チエノチアゾリル、チエノオキサゾリル、チエノイミダゾリル、チオフェニル、トリアジニル、1,2,3‐トリアゾリル、1,2,4‐トリアゾリル、1,2,5‐トリアゾリル、1,3,4‐トリアゾリル及びキサンテニルが挙げられる。
【0353】
用語「置換される(substituted)」は、本明細書中で使用されるとき、所定の原子上の任意の1つ以上の水素原子が、指示される基からの選択で置換され、所定の原子の通常の原子価を超えないように提供され、そして置換は、安定な化合物を生じることを意味する。置換基がオキソ又はケトである場合(すなわち、=O)、さらに原子上の2つの水素原子が置換される。ケト置換基は、芳香族部分上に存在しない。環の二重結合は、本明細書中で使用されるとき、2つの隣接する環原子の間に形成される二重結合である(例えば、C=C、C=N又はN=N)。「安定な化合物(stable compound)」及び「安定な構造(stable structure)」は、反応混合物から有用な純度への分離、及び有効な治療剤中への調合を乗り切るために十分強固である化合物を示すことを意味する。
【0354】
置換基への結合が、環中の2つの原子を連結する結合を横切るように示されている場合、その時、そのような置換基は、環中の任意の原子と結合してもよい。そのような置換基が所定の式の化合物の他の部分に結合することで、置換基が、原子を示さずに挙げられる場合、その時、そのような置換基は、そのような式中の任意の原子で結合されてもよい。置換基及び/又は変数の組み合わせは、そのような組み合わせが安定な化合物を生じる場合に限り、許容される。
【0355】
任意の変数(例えば、R1)が、化合物に関して任意の構成又は式において、複数回出現する場合、各出現でのその定義は、他のすべての出現でのその定義から独立している。従って、例えば、仮に基が、0‐2R1部分で置換されていることを示す場合、その時、基は、任意により、最大2つのR1部分で置換されてもよく、そして各出現でのR1は、R1の定義から独立して選択される。また、置換基及び/又は変数の組み合わせは、そのような組み合わせが安定な化合物を生じる場合に限り、許容される。
【0356】
用語「ヒドロキシ」又は「ヒドロキシル」は、‐OH又は‐O-を有する基を含む。
【0357】
本明細書中で使用されるとき、「ハロ」又は「ハロゲン」は、フルオロ、クロロ、ブロモ、及びヨードを指す。用語「ペルハロゲン化(perhalogenated)」は、一般的に、すべての水素原子がハロゲン原子によって置換される部分を指す。用語「ハロアルキル」又は「ハロアルコキシル」は、1つ以上のハロゲン原子で置換されたアルキル又はアルコキシルを指す。
【0358】
用語「カルボニル」は、酸素原子に二重結合で連結する炭素を含む化合物及び部分を含む。カルボニルを含む部分の例は、限定されないが、アルデヒド、ケトン、カルボン酸、アミド、エステル、無水物などが挙げられる。
【0359】
用語「カルボキシル」は、‐COOH又はそのC1‐C6アルキルエステルを指す。
【0360】
「アシル」は、アシルラジカル(R‐C(O)‐)又はカルボニル基を含む部分を含む。「置換アシル(substituted acyl)」は、1つ以上の水素原子が、例えば、アルキル基、アルキニル基、ハロゲン、ヒドロキシル、アルキルカルボニルオキシ、アリールカルボニルオキシ、アルコキシカルボニルオキシ、アリールオキシカルボニルオキシ、カルボキシレート、アルキルカルボニル、アリールカルボニル、アルコキシカルボニル、アミノカルボニル、アルキルアミノカルボニル、ジアルキルアミノカルボニル、アルキルチオカルボニル、アルコキシル、ホスフェート、ホスホネート、ホスフィナート、アミノ(アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、アリールアミノ、ジアリールアミノ、及びアルキルアリールアミノが挙げられる)、アシルアミノ(アルキルカルボニルアミノ、アリールカルボニルアミノ、カルバモイル、及びウレイドが挙げられる)、アミジノ、イミノ、スルフヒドリル、アルキルチオ、アリールチオ、チオカルボキシレート、サルフェート、アルキルスルフィニル、スルホネート、スルファモイル、スルホンアミド、ニトロ、トリフルオロメチル、シアノ、アジド、ヘテロシクリル、アルキルアリール、又は芳香族若しくは複素芳香族部分で置換されるアシル基が挙げられる。
【0361】
「アロイル」は、カルボニル基に結合するアリール又は複素芳香族部分を有する部分である。アロイル基の例は、フェニルカルボキシ、ナフチルカルボキシなどが挙げられる。
【0362】
「アルコキシアルキル」、「アルキルアミノアルキル」、及び「チオアルコキシアルキル」は、上で定義したようなアルキル基を含み、ここで酸素、窒素、又は硫黄原子が、1つ以上の炭化水素骨格の炭素原子を置換する。
【0363】
用語「アルコキシ」又は「アルコキシル」は、酸素原子に共有結合する、置換及び非置換アルキル、アルケニル及びアルキニル基を含む。アルコキシ基又はアルコキシルラジカルの例は、限定されないが、メトキシ、エトキシ、イソプロピルオキシ、プロポキシ、ブトキシ及びペントキシ基が挙げられる。置換アルコキシ基の例は、ハロゲン化アルコキシ基が挙げられる。アルコキシ基は、アルケニル、アルキニル、ハロゲン、ヒドロキシル、アルキルカルボニルオキシ、アリールカルボニルオキシ、アルコキシカルボニルオキシ、アリールオキシカルボニルオキシ、カルボキシレート、アルキルカルボニル、アリールカルボニル、アルコキシカルボニル、アミノカルボニル、アルキルアミノカルボニル、ジアルキルアミノカルボニル、アルキルチオカルボニル、アルコキシル、ホスフェート、ホスホネート、ホスフィナート、アミノ(アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、アリールアミノ、ジアリールアミノ、及びアルキルアリールアミノが挙げられる)、アシルアミノ(アルキルカルボニルアミノ、アリールカルボニルアミノ、カルバモイル、及びウレイドが挙げられる)、アミジノ、イミノ、スルフヒドリル、アルキルチオ、アリールチオ、チオカルボキシレート、サルフェート、アルキルスルフィニル、スルホネート、スルファモイル、スルホンアミド、ニトロ、トリフルオロメチル、シアノ、アジド、ヘテロシクリル、アルキルアリール、又は芳香族若しくは複素芳香族部分などの基で置換されてもよい。ハロゲン置換アルコキシ基の例は、限定されないが、フルオロメトキシ、ジフルオロメトキシ、トリフルオロメトキシ、クロロメトキシ、ジクロロメトキシ及びトリクロロメトキシが挙げられる。
【0364】
用語「エーテル」又は「アルコキシ」は、2つの炭素原子又はヘテロ原子に結合した酸素を含む化合物又は部分を含む。例えば、本用語は、「アルコキシアルキル」を含み、そしてそれは、アルキル基に共有結合する酸素原子に共有結合したアルキル、アルケニル、又はアルキニル基を指す。
【0365】
用語「エステル」は、カルボニル基の炭素に結合する酸素原子に結合した炭素又はヘテロ原子を含む化合物又は部分を含む。用語「エステル」は、アルコキシカルボキシ基、例えば、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、プロポキシカルボニル、ブトキシカルボニル、ペントキシカルボニルなどを含む。
【0366】
用語「チオアルキル」は、硫黄原子と連結したアルキル基を含む化合物又は部分を含む。チオアルキル基は、アルキル、アルケニル、アルキニル、ハロゲン、ヒドロキシル、アルキルカルボニルオキシ、アリールカルボニルオキシ、アルコキシカルボニルオキシ、アリールオキシカルボニルオキシ、カルボキシレート、カルボン酸(carboxyacid)、アルキルカルボニル、アリールカルボニル、アルコキシカルボニル、アミノカルボニル、アルキルアミノカルボニル、ジアルキルアミノカルボニル、アルキルチオカルボニル、アルコキシル、アミノ(アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、アリールアミノ、ジアリールアミノ、及びアルキルアリールアミノが挙げられる)、アシルアミノ(アルキルカルボニルアミノ、アリールカルボニルアミノ、カルバモイル、及びウレイドが挙げられる)、アミジノ、イミノ、スルフヒドリル、アルキルチオ、アリールチオ、チオカルボキシレート、サルフェート、アルキルスルフィニル、スルホネート、スルファモイル、スルホンアミド、ニトロ、トリフルオロメチル、シアノ、アジド、ヘテロシクリル、アルキルアリール、又は芳香族若しくは複素芳香族部分などの基で置換されてもよい。
【0367】
用語「チオカルボニル」又は「チオカルボキシ」は、硫黄原子に二重結合で連結した炭素を含む化合物及び部分を含む。
【0368】
用語「チオエーテル」は、2つの炭素原子又はヘテロ原子に結合する硫黄原子を含む部分を含む。チオエーテルの例は、限定されないが、アルクチオアルキル(alkthioalkyl)、アルクチオアルケニル(alkthioalkenyl)、及びアルクチオアルキニル(alkthioalkynyl)を含む。用語「アルクチオアルキル」は、アルキル基に結合する硫黄原子に結合するアルキル、アルケニル、又はアルキニル基を有する部分を含む。同様に、用語「アルクチオアルケニル」は、アルキル、アルケニル又はアルキニル基が、アルケニル基に共有結合した硫黄原子に結合するアルキル、アルケニル又はアルキニル基を指し;そして「アルクチオアルキニル」は、アルキル、アルケニル又はアルキニル基が、アルキニル基に共有結合した硫黄原子に結合する部分を指す。
【0369】
本明細書中で使用されるとき、「アミン」又は「アミノ」は、非置換又は置換‐NH2を指す。「アルキルアミノ」は、‐NH2の窒素が、少なくとも1つのアルキル基に結合する化合物の基を含む。アルキルアミノ基の例は、ベンジルアミノ、メチルアミノ、エチルアミノ、フェネチルアミノなどが挙げられる。「ジアルキルアミノ」は、‐NH2の窒素が、少なくとも2つの付加的なアルキル基に結合した基を含む。ジアルキルアミノ基の例は、限定されないが、ジメチルアミノ及びジエチルアミノが挙げられる。「アリールアミノ」及び「ジアリールアミノ」は、窒素が、少なくとも1つ又は2つのアリール基とそれぞれ結合した基を含む。「アミノアリール」及び「アミノアリールオキシ」は、アミノで置換されたアリール及びアリールオキシを指す。「アルキルアリールアミノ」、「アルキルアミノアリール」又は「アリールアミノアルキル」は、少なくとも1つのアルキル基及び少なくとも1つのアリール基に結合したアミノ基を指す。「アルカミノアルキル」は、アルキル基にまた結合した窒素原子に結合するアルキル、アルケニル、又はアルキニル基を指す。アシルアミノの例は、限定されないが、アルキルカルボニルアミノ、アリールカルボニルアミノ、カルバモイル及びウレイド基が挙げられる。
【0370】
用語「アミド」又は「アミノカルボキシ」は、カルボニル又はチオカルボニル基の炭素に結合した窒素原子を含む化合物又は部分を含む。本用語は、カルボニル又はチオカルボニル基の炭素に結合したアミノ基に結合するアルキル、アルケニル又はアルキニル基を含む「アルカミノカルボキシ」基を含む。それはまた、カルボニル又はチオカルボニル基の炭素に結合するアミノ基に結合するアリール又はヘテロアリール部分を含む「アリールアミノカルボキシ」基を含む。本用語、「アルキルアミノカルボキシ」、「アルケニルアミノカルボキシ」、「アルキニルアミノカルボキシ」及び「アリールアミノカルボキシ」は、アルキル、アルケニル、アルキニル及びアリール部分が、それぞれ、カルボニル基の炭素に順に結合した窒素原子に結合する部分を含む。アミドは、直鎖アルキル、分岐アルキル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール又は複素環などの置換基で置換されてもよい。アミド基上の置換基は、さらに置換されてもよい。
【0371】
窒素を含む本発明の化合物は、酸化剤(例えば、3‐クロロペルオキシ安息香酸(mCPBA)及び/又は過酸化水素)で処理することによりN‐オキシドに変換でき、本発明の他の化合物を提供する。従って、示されたすべての及び特許請求された窒素含有化合物は、原子価及び構造により許容される場合、示された化合物及びそのN‐オキシド誘導体(N→O又はN+‐O-として特定されてもよい)の両方を含むことが考慮される。さらに、他の例において、本発明の化合物中の窒素は、N‐ヒドロキシ又はN‐アルコキシ化合物に変換できる。例えば、N‐ヒドロキシ化合物は、例えば、m‐CPBAなどの酸化剤によって親アミンの酸化により調製できる。示されたすべての及び特許請求された窒素含有化合物はまた、原子価及び構造により許容される場合、示された化合物並びにそのN‐ヒドロキシ(すなわち、N‐OH)及びN‐アルコキシ(すなわち、N‐OR、ここでRは、置換又は非置換C1‐C6アルキル、C1‐C6アルケニル、C1‐C6アルキニル、3‐14員の炭素環又は3‐14員の複素環である)誘導体の両方を満たすことが考慮される。
【0372】
本明細書において、本化合物の構造式は、いくつかの場合では、便宜上特定の異性体を示すが、本発明は、すべての異性体、例えば幾何異性体、不斉炭素に基づく光学異性体、立体異性体、互変異性体などを含む。さらに、結晶多形性は、本式で表される化合物に関して存在してもよい。任意の結晶形態、結晶形態混合物、又はその無水物若しくは水和物が、本発明の範囲に含まれることに留意されたい。さらに、インビボでの本発明の化合物の分解によって生成されるいわゆる代謝物は、本発明の範囲に含まれる。
【0373】
「異性(isomerism)」は、同一の分子式を有するが、それらの原子の結合の順序又は空間中のそれらの原子の配置が異なる化合物を意味する。空間中のそれらの原子の配置が異なる異性体は、「立体異性体」と呼ばれる。互いに鏡像でない立体異性体は、「ジアステレオ異性体」と呼ばれ、そして互いに重ね合わせることができない鏡像である立体異性体は、「鏡像異性体」又は時々「光学異性体」と呼ばれる。反対のキラリティーの個々の鏡像異性型の等量を含む混合物は、「ラセミ混合物」と呼ばれる。
【0374】
4つの同一でない置換基に結合した炭素原子は、「キラル中心」と呼ばれる。
【0375】
「キラル異性体(chiral isomer)」は、少なくとも1つのキラル中心を有する化合物を意味する。1つ超のキラル中心を有する化合物は、個々のジアステレオマーとして又は「ジアステレオマー混合物」と呼ばれる、ジアステレオマーの混合物としてのいずれかで存在してもよい。1つのキラル中心は存在する場合、立体異性体は、そのキラル中心の絶対配置(R又はS)により特徴付けられてもよい。絶対配置は、キラル中心に結合した置換基の空間中の配置を指す。検討中のキラル中心に結合した置換基は、カーン、インゴルド及びプレローグ(Cahn, Ingold and Prelog)の配列規則(cahnら、Angew. Chem. Inter. Edit. 1966, 5, 385; errata 511; Cahnら、Angew. Chem. 1966, 78, 413; Cahn及びIngold, J. Chem. Soc. 1951 (London), 612; Cahnら、Experientia 1956, 12, 81; Cahn, J. Chem. Educ. 1964, 41, 116)に従って、順位付けされる。
【0376】
「幾何異性体」は、二重結合又はシクロアルキルリンカー(例えば、1,3‐シクロブチル)に関する束縛回転にそれらの存在を負っているジアステレオマーを意味する。これらの配置は、前に付けるシス及びトランス、又はZ及びEによりそれらの名称中で区別され、そしてそれらは、基が、カーン、インゴルド‐プレローグ規則に従って、分子中の二重結合の同じ又は反対側にあることを示す。
【0377】
本発明の化合物は、様々なキラル異性体又は幾何異性体として示されてもよいことが理解される。化合物が、キラル異性体又は幾何異性体形態を有する場合、すべての異性体形態は、本発明の範囲に含まれることを意図し、そして化合物の命名は、任意の異性体形態を排除するものではないことを理解すべきである。
【0378】
例えば、式(I)の化合物は、以下のキラル異性体及び幾何異性体の化合物を含む。
【0379】
【化33】
[この文献は図面を表示できません]
【0380】
さらに、本発明において説明される構造及び他の化合物は、すべてのそのアトロプ異性体を含む。「アトロプ異性体(atropic isomer)」は、2つの異性体の原子が、空間中に異なって配置された立体異性体の一種である。アトロプ異性体は、中央の結合について大きな基の回転障害により引き起こされる束縛回転にそれらの存在を負っている。そのようなアトロプ異性体は、典型的に、混合物として存在するが、クロマトグラフィー技術の近年の進歩の結果として、選択の場合において、2つのアトロプ異性体の混合物を分離することが可能となっている。
【0381】
「互変異性体」は、平衡状態で存在する2つ以上の構造異性体の1つであり、そして1つの異性体から他に容易に変換される。この変換は、隣接する共役二重結合の切り替えにより付随して起こる水素原子の形式的な移動をもたらす。互変異性体は、溶液中で互変異性体のセットの混合物として存在する。互変異性化が可能である溶液において、互変異性他の化学平衡が達成される。互変異性体の正確な割合は、温度、溶媒及びpHを含むいくつかの因子に依存する。互変異性化によって相互変換される互変異性体の概念は、互変異性と呼ばれる。
【0382】
可能である互変異性の様々な種類のうち、2つが一般的に観察される。ケト‐エノール互変異性において、電子及び水素原子の同時シフトが起こる。環状鎖互変異性は、糖鎖分子中のヒドロキシ基(‐OH)の1つに反応する同じ分子中のアルデヒド基(‐CHO)の結果生じ、それにグルコールによって示されるような環状の(環状(ring‐shaped))形態を与える。
【0383】
一般的な互変異性のペアは、複素環における、ケトン‐エノール、アミド‐ニトリル、ラクタム‐ラクチム、アミド‐イミド酸互変異性(例えば、核酸塩基において、例えば、グアニン、チミン及びシトシン)、アミン‐エナミン及びエナミン‐エナミンである。ベンズイミダゾールが、4、5、6又は7位において、1つ以上の置換基を含む場合、ベンズイミダゾールはまた、互変異性を示し、異なる異性体の可能性が生じる。例えば、2,5‐ジメチル‐1H‐ベンゾ[d]イミダゾールは、互変異性化を通じて、その異性体2,6‐ジメチル‐1H‐ベンゾ[d]イミダゾールと平衡で存在する。
【0384】
【化34】
[この文献は図面を表示できません]
【0385】
互変異性の他の例を、以下に示す。
【0386】
【化35】
[この文献は図面を表示できません]
【0387】
本発明の化合物は、異なる互変異性体として示されてもよいことを理解すべきである。化合物が互変異性体を有する場合、すべての互変異性体は、本発明の範囲に含まれることを意図し、そして化合物の命名は、任意の互変異性体の形態を排除するものではないことをまた理解すべきである。
【0388】
用語「結晶多形体」、「多形体」又は「結晶形態」は、化合物(又はその塩若しくは溶媒和物)が、異なる結晶充填配置において結晶化できる結晶構造を意味し、そしてそれらのすべてが、同じ元素組成を有する。異なる結晶形態は、通常、異なるX線回折パターン、赤外スペクトル、融点、密度硬度、結晶形、光学的及び電気的特性、安定性及び溶解性を有する。再結晶化溶媒、結晶化速度、保存温度、及び他の因子は、支配する1つの結晶形態をもたらしてもよい。化合物の結晶多形体は、異なる条件下、結晶化によって調製できる。
【0389】
本発明の化合物は、結晶性、半結晶性、非結晶性、非晶質、メソモルファス(mesomorphous)などでもよい。
【0390】
式(I)、(II)、(IIIa)、(IIIb)、(IIIc)又は(IV)の化合物は、該当するのであれば、それら自体の化合物、並びにそれらのN‐オキシド、塩、それらの溶媒和物、及びそれらのプロドラッグを含む。塩は、例えば、置換プリン又は7‐デアザプリン化合物上のアニオン及び正に帯電した基(例えば、アミノ)の間に形成することができる。好適なアニオンは、塩化物(クロリド)、臭化物、ヨウ化物、硫酸塩、重硫酸塩、スルファミン酸塩、硝酸塩、リン酸塩(ホスフェート)、クエン酸塩、メタンスルホン酸、トリフルオロ酢酸塩、グルタミン酸塩、グルクロン酸、グルタル酸、リンゴ酸塩、マレイン酸塩、コハク酸塩、フマル酸塩、酒石酸塩、トシル酸塩、サリチル酸塩、乳酸塩、ナフタレンスルホン酸、及び酢酸塩が挙げられる。
【0391】
同様に、塩はまた、置換プリン又は7‐デアザプリン化合物上のカチオン及び負に帯電した基(例えば、カルボキシレート)の間で形成することができる。好適なカチオンは、ナトリウムイオン、カリウムイオン、マグネシウムイオン、カルシウムイオン、及びアンモニウムカチオン、例えば、テトラメチルアンモニウムイオンが挙げられる。置換プリン又は7‐デアザプリン化合物はまた、第4級窒素原子を含むそれらの塩が挙げられる。プロドラッグの例は、エステル及び他の医薬的に許容される誘導体を含み、そしてそれらを対象に投与する際に、活性な置換プリン又は7‐デアザプリン化合物を提供することができる。
【0392】
さらに、本発明の化合物、例えば、化合物の塩は、水和物若しくは非水和(無水)形態のいずれかにおいて、又は他の溶媒分子を有する溶媒和物として存在することができる。水和物の非限定的な例は、半水和物、一水和物、二水和物、三水和物などが挙げられる。溶媒和物の非限定的な例は、エタノール溶媒和物、アセトン溶媒和物などが挙げられる。
【0393】
「溶媒和物」は、溶媒の化学量論量又は非化学量論量のいずれかを含む溶媒付加形態を意味する。いくつかの化合物は、結晶性固体状態において、溶媒分子の固定モル比を捕捉する傾向を有し、このようにして溶媒和物を形成する。仮に溶媒が水であるなら、形成される溶媒和物は、水和物であり;そして仮に溶媒がアルコールであるなら、形成される溶媒和物は、アルコラートである。水和物は、1つ以上の水分子と1つの物質分子との組み合わせによって形成され、水は、H2Oとしてその分子状態を保持する。半水和物は、1つの水分子と1超の物質分子との組み合わせにより形成され、水は、H2Oとしてその分子状態を保持する。
【0394】
本明細書中で使用されるとき、用語「アナログ」は、互いに構造的に類似しているが、組成においてわずかに異なる化合物を指す(異なる元素の原子による1つの原子の置換又は特定の官能基の存在のような、又は1つの官能基の他の官能基による置換のような)。従って、アナログは、基準化合物に対して、機能及び外観において類似又は同等であるが、構造又は起源について類似又は同等ではない化合物である。
【0395】
本明細書中で定義されるとき、用語「誘導体」は、共通のコア構造を有し、そして共通のコア構造を有し、そして本明細書中に記載されたような様々な基で置換される化合物を指す。例えば、式(I)で表される化合物のすべては、置換プリン化合物又は置換7‐デアザプリン化合物であり、そして共通のコアとして式(I)を有する。
【0396】
用語「生物学的等価体(bioisostere)」は、原子又は原子団の、他の大まかに似ている原子又は原子団での交換から生じる化合物を指す。生物学的等価置換の目的は、親化合物と類似の生物学的特性を有する新たな化合物を作り出すことである。生物学的等価置換は、物理化学又はトポロジーに基づいてもよい。カルボン酸の生物学的等価体の例は、限定されないが、アシルスルホンイミド、テトラゾール、スルホネート及びホスホネートが挙げられる。例えば、Patani及びLaVoie、Chem. Rev. 96, 3147-3176, 1996を参照のこと。
【0397】
本発明は、本化合物中に生じる原子のすべての同位体を含むことを意図する。同位体は、同一の原子番号を有するが、異なる質量数を有する原子を含む。一般的な例として、及び限定されないが、水素の同位体は、トリチウム及びジュウテリウムを含み、そして炭素の同位体は、C‐13及びC‐14を含む。
【0398】
2.置換プリン化合物及び置換7‐デアザプリン化合物の合成
本発明は、式(I)、(II)、(IIIa)、(IIIb)、(IIIc)及び(IV)の化合物の合成方法を提供する。本発明はまた、実施例において示すように、以下のスキームに従って、本発明の様々な開示された化合物の合成のための詳細な方法を提供する。
【0399】
明細書全体にわたって、ここで組成物は、特定の構成要素を有する、含む(including)、又は含む(comprising)ように記載され、組成物はまた、挙げられた構成要素から本質的になる、又は挙げられた構成要素からなることが企図される。同様に、方法又はプロセスは、特定のプロセスステップを有する、含む(including)、又は含む(comprising)ように記載され、プロセスはまた、挙げられたプロセスステップから本質的になる、又は挙げられたプロセスステップからなる。さらに、ステップの順序又は特定の動作を実施するための順序は、発明が使用可能であり続ける限り、重要でないことを理解すべきである。さらに、2つ以上のステップ又は動作を同時に行うことができる。
【0400】
本発明の合成プロセスは、多様な官能基を許容でき、従って、様々な置換出発物質を使用することができる。プロセスは、場合によっては、さらに化合物を、その医薬的に許容される塩、エステル、プロドラッグに変換することが望ましいかもしれないが、一般的に、全体のプロセスの終了時又は付近で、所望する最終化合物を提供する。
【0401】
本発明の化合物は、当業者に公知であるか又は本明細書中の技術に照らして当業者に明らかであろう標準的な合成方法及び手順を用いることにより、市販の出発物質、文献で公知の化合物を使用する様々な方法、又は容易に調製された中間体から調製することができる。有機分子及び官能基変換及び操作の調製のための標準的な合成方法及び手順は、関連する科学文献から、又は当該分野の標準的な教科書から得ることができる。どれか1つ又はいくつかの情報源に限定されないが、典型的な教科書、例えば、Smith, M. B., March, J., March’s Advanced Organic Chemistry: Reactions, Mechanisms, and Structure, 5th edition, John Wiley & Sons: New York, 2001; Greene, T.W., Wuts, P.G. M., Protective Groups in Organic Synthesis, 3rd edition, John Wiley & Sons: New York, 1999; R. Larock, Comprehensive Organic Transformations, VCH Publishers (1989); L. Fieser and M. Fieser, Fieser and Fieser’s Reagents for Organic Synthesis, John Wiley及びSons (1994); 及びL. Paquette, ed., Encyclopedia of Reagents for Organic Synthesis, John Wiley及びSons (1995)は、参照により組み込まれ、当業者に公知の有機合成の有用な及び認められた参考教科書である。合成方法の以下の説明は、例示するために設計されているが、本発明の化合物の調製のための一般的な手順を限定するものではない。
【0402】
本発明の化合物は、当業者によく知られている様々な方法によって都合よく調製できる。式(I)、(II)、(IIIa)、(IIIb)、(IIIc)及び(IV)を有する本発明の化合物は、市販の出発物質、又は文献の手順を使用して調製することができる出発物質から、以下のスキームA‐Wで例示した手順に従って調製してもよい。スキームA‐PにおけるR基(例えば、R、R’及びRa)は、特に他に規定されない限り、式(I)、(II)、(IIIA)、(IIIB)、(IIIC)又は(IV)中で定義されたような変数(すなわち、R1、R2、Rb及びRc)に対応してもよい。スキームにおける「PG」は、保護基を指す。
【0403】
当業者は、本明細書中に記載した反応順序及び合成スキーム中に、特定のステップの順序、例えば保護基の導入及び除去を変更してもよいことに留意されたい。
【0404】
当業者は、特定の基が、保護基の使用を介して、反応条件からの保護を必要としてもよいことを認識するであろう。保護基はまた、分子中で同様の保護基を区別するために使用してもよい。保護基のリスト及びこれらの基を導入し及び除去するための方法は、
Greene, T.W., Wuts, P.G.M., Protective Groups in Organic Synthesis, 3rd edition, John Wiley & Sons: New York, 1999に見出すことができる。
【0405】
好ましい保護基は、限定されないが以下:
ヒドロキシル部分に関して:TBS、ベンジル、THP、Ac、
カルボン酸に関して:ベンジルエステル、メチルエステル、エチルエステル、アリルエステル、
アミンに関して:Cbz、BOC、DMB、
ジオールに関して:Ac(×2)TBS(×2)、又はまとめた場合アセトニド、
チオールに関して:Ac、
ベンゾイミダゾールに関して:SEM、ベンジル、PMB、DMB、及び
アルデヒドに関して:ジアルキルアセタール、例えば、ジメトキシアセタール、又はジエチルアセタール
が挙げられる。
【0406】
本明細書に記載した反応スキームにおいて、複数の立体異性体を生成してもよい。特に立体異性体が示されていない場合、反応から生成することができるすべての可能な立体異性体を意味すると理解される。当業者は、選択的に1つの異性体を与えるために反応を最適化でき、又は単一の異性体を生成するために新たなスキームを考え出してもよいことを認識するであろう。仮に混合物を生成した場合、技術、例えば、分取薄層クロマトグラフィー、分取HPLC、分取キラルHPLC、又は分取SFCは、異性体を分離するために使用してもよい。
【0407】
以下の略語が、明細書全体を通じて使用され、そして以下:
AA 酢酸アンモニウム、
Ac アセチル、
ACN アセトニトリル、
AcOH 酢酸、
atm 雰囲気、
Bn ベンジル、
BOC tert‐ブトキシカルボニル、
BOP (ベンゾトリアゾール‐1‐イルオキシ)トリス(ジメチルアミノ)ホスホニウムヘキサフルオロホスフェート、
Cbz ベンジルオキシカルボニル、
COMU (1‐シアノ‐2‐エトキシ‐2‐オキソエチリデンアミノオキシ)ジメチルアミノ‐モルホリノ‐カルベニウムヘキサフルオロホスフェート、
d 日、
DBU 1,8‐ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ‐7‐エン、
DCE 1,2ジクロロエタン、
DCM ジクロロメタン、
DEA ジエチルアミン、
DEAD ジエチルアゾジカルボキシレート、
DIAD ジイソプロピルアゾジカルボキシレート、
DiBAL‐H ジイソブチルアルミニウム水素化物、
DIPEA N,N‐ジイソプロピルエチルアミン(ヒューニッヒ塩基)、
DMAP N,N‐ジメチル‐4‐アミノピリジン、
DMB 2,4ジメトキシベンジル、
DMF ジメチルホルムアミド、
DMSO ジメチルスルホキシド、
DPPA ジフェニルホスホリルアジド、
EA又はEtOAc酢酸エチル、
EDC又はEDCI N‐(3‐ジメチルアミノプロピル)‐N’‐エチルカルボジイミド、
ELS 蒸発光散乱、
ESI− エレクトロスプレーネガティブモード、
ESI+ エレクトロスプレーポジティブモード、
Et2O ジエチルエーテル、
Et3N又はTEA トリエチルアミン、
EtOH エタノール、
FA ギ酸、
FC フラッシュクロマトグラフィー、
h 時間、
2O 水、
HATU O‐(7‐アザベンゾトリアゾール‐1‐イル)‐N,N,N’,N’‐テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート、
HCl 塩酸、
HOAT 1‐ヒドロキシ‐7‐アザベンゾトリアゾール、
HOBt 1‐ヒドロキシベンゾトリアゾール、
HOSu N‐ヒドロキシスクシンイミド、
HPLC 高速液体クロマトグラフィー、
Inj.Vol. 注入量、
I.V.又はIV 静脈内、
KHMDs カリウムヘキサメチルジシラジド、
LC/MS又はLC‐MS 液体クロマトグラフィー質量分析、
LDA リチウムジイソプロピルアミド、
LG 脱離基、
LiHMs リチウムヘキサメチルジシラジド、
M モル、
m/z 質量/電荷比、
m‐CPBA メタ‐クロロ過安息香酸、
MeCN アセトニトリル、
MeOD d4‐メタノール、
MeOH メタノール、
MgSO4 硫酸マグネシウム、
min 分、
MS 質量分析又は質量スペクトル、
Ms メシル、
MsCl メタンスルホニルクロリド、
MsO メシレート、
MWI マイクロ波照射、
Na2CO3 炭酸ナトリウム、
NaHCO3 炭酸水素ナトリウム、
NaHMDs ナトリウムヘキサメチルジシラジド、
NaOH 水酸化ナトリウム、
NIS N‐ヨードスクシンイミド、
NMR 核磁気共鳴、
o/n又はO/N 一晩、
PE 石油エーテル、
PG 保護基、
PMB パラ‐メトキシベンジル、
PPAA 1‐プロパンホスホン酸環状無水物、
ppm パーツパーミリオン、
prep HPLC 分取高速液体クロマトグラフィー、
prep TLC 分取薄層クロマトグラフィー、
p‐TsOH パラ‐トルエンスルホン酸、
rt又はRT 室温、
SEM 2‐(トリメチルシリル)エトキシメチル、
SEMCl (トリメチルシリル)エトキシメチルクロリド、
SFC 超臨界流体クロマトグラフィー、
SGC シリカゲルクロマトグラフィー、
STAB ナトリウムトリアセトキシボロヒドリド、
TBAF テトラ‐n‐ブチルアンモニウムフルオリド、
TfO トリフラート、
THF テトラヒドロフラン、
THP テトラヒドロピラン、
TLC 薄層クロマトグラフィー、
Ts トシル、
TsOH トシル酸、及び
UV 紫外線、
と定義される。
【0408】
本発明は、本発明の化合物を生成するための方法を提供する。以下のスキームは、本発明の化合物を合成するために使用できる例示的な化学反応を示す。
【0409】
スキームA:5’‐アミノプリンリボース(A‐V)合成
【化36】
[この文献は図面を表示できません]
【0410】
5’‐アミノプリン‐リボース中間体(A‐V)は、上のスキームAで示したように合成することができる。好適な保護6‐Clアデノシン誘導体(A‐I)は、溶媒、例えば、MeCN又はDMF、THF、iPrOH又はそれらの混合物中で、塩基、例えば、Et3N、K2CO3又はヒューニッヒ塩基の存在下、適切なアミン(アンモニアを含む)で処理することにより、6‐アミノ誘導体(A‐II)に変換される。必要に応じて、反応は、100℃に加熱してもよい(仮に必要とされる温度が、混合物における1つ以上の化合物の沸点よりも高い場合、反応は、封管中で行ってもよい)。スキームにおいてR基は、アルキル保護基(例えば、2,4ジメトキシベンジル)を表してもよい。6‐アミノ産物(A‐II)は、不活性溶媒、例えば、CH2Cl2、THF、MeCN、DMF又はそれらの混合物において、塩基、例えば、ET3N、ピリジン又はK2CO3の存在下、メタンスルホニルクロリド(MsCl)で処理することにより、脱離基、例えば、MsO(すなわち、CH3S(O)2O)に5’‐ヒドロキシル基を変換することにより、5’‐アジド中間体(A‐III)に変換されてもよい。5’‐脱離基は、その後、DMFなどの不活性溶媒中で、NaN3からアジドアニオンで置換される。あるいは、(A‐II)は、THFなどの溶媒中で、DPPA、Ph3P、及びDIADで処理することにより、(A‐III)に直接変換されてもよい。(A‐III)のアジド基は、金属触媒(例えば、Pd/C、PtO2)の存在下、H2で還元することにより、又はホスフィン、例えば、Ph3P又はPMe3でシュタウディンガー反応により、第一級アミン(A‐IV)に還元されてもよい。第一級アミン(A‐IV)は、好適な還元剤、例えば、NaBH(OAc)3又はNaCNBH3の存在下、適切なケトン又はアルデヒドで処理することにより、第二級アミン(A‐V)に変換されてもよく、Ti(OiPr)4などの追加の試薬を添加してもよい。
【0411】
あるいは、5’‐ヒドロキシ中間体(A‐II)は、THFなどの不活性溶媒中で、スルホンアミド(A‐VI)、DEAD、及びPh3Pで処理してもよい。結果として得られるスルホンアミド生成物は、その後、塩基、例えば、K2CO3、Cs2CO3の存在下、ベンゼンチオールで処理して、第二級アミン(A‐V)を得てもよい。
【0412】
上記これらの反応順序は、(A‐VII)から出発するリキソース誘導体にまた適用して、5’位で逆の配置を有するジアステレオマーを得てもよい。
【0413】
【化37】
[この文献は図面を表示できません]
【0414】
同様の反応順序のセットが、2’‐デオキシ、又は3’‐デオキシ、又は置換リボース又は上記リキソース(A‐VIII)を使用して、5’‐アミノプリン‐リボース/リキソース中間体を得てもよい。
【0415】
以下で示すように、6‐NH2基の導入のための代替方法は、NaN3で、(A‐IX)誘導体を処理することを通じて、6‐アジド中間体を生成し、その後にトリアルキルホスフィン、例えば、PMe3又はPPh3で、NH2部分(A‐X)に対する還元が続く。
【0416】
【化38】
[この文献は図面を表示できません]
【0417】
スキームB:5’‐アミノ7‐デアザプリンリボース合成
【化39】
[この文献は図面を表示できません]
【0418】
5’‐アミノ‐7‐デアザプリン‐リボース中間体(B‐V)は、上記スキームBにおいて示されるように合成できる。6‐クロロ置換基(B‐I)を含む好適な保護7‐デアザプリン‐リボース中間体は、MeCN又はDMF、THF、iPrOH又はそれらの混合物の溶媒中で、塩基、例えば、Et3N、K2CO3又はヒューニッヒ塩基の存在下、適切なアミン(アンモニアを含む)で処理することを通じて、対応する6‐アミノ誘導体(B‐II)に変換されてもよい。必要に応じて、反応は100℃に加熱してもよい(仮に必要とされる温度が、混合物における1つ以上の化合物の沸点よりも高い場合、反応は、封管中で行ってもよい)。スキームにおいてR基は、アルキル保護基(例えば、2,4ジメトキシベンジル)を表してもよい。6‐アミノ産物(B‐II)は、不活性溶媒、例えば、CH2Cl2、THF、MeCN、DMF又はそれらの混合物において、塩基、例えば、ET3N、ピリジン又はK2CO3の存在下、MsClで処理することにより、脱離基、例えば、MsOに5’‐ヒドロキシル基を変換することにより、5’‐アジド中間体(B‐III)に変換されてもよい。5’‐脱離基は、その後、DMFなどの不活性溶媒中で、アジド源、例えばNaN3からアジドアニオンで置換される。あるいは、(B‐II)は、THFなどの溶媒中で、DPPA、Ph3P、及びDIADで処理することにより、(B‐III)に直接変換されてもよい。(B‐III)のアジド基は、金属触媒(例えば、Pd/C、PtO2)の存在下、H2で還元することにより、又はホスフィン、例えば、Ph3P又はPMe3でシュタウディンガー反応により、第一級アミン(B‐IV)に還元されてもよい。第一級アミン(B‐IV)は、好適な還元剤、例えば、NaBH(OAc)3又はNaCNBH3の存在下、適切なケトン又はアルデヒドで処理することにより、第二級アミン(B‐V)に変換されてもよい。Ti(OiPr)4などの追加の試薬を添加してもよい。あるいは、5’‐ヒドロキシ中間体(B‐II)は、THFなどの不活性溶媒中で、スルホンアミド(B‐VI)、DEAD、及びPh3Pで処理してもよい。結果として得られるスルホンアミド生成物は、その後、塩基、例えば、K2CO3、Cs2CO3の存在下、ベンゼンチオールで処理して、第二級アミン(B‐V)を得てもよい。これらの反応順序は、(B‐VII)から出発するリキソース誘導体にまた適用して、5’位で逆の配置を有するジアステレオマーを得てもよい。
【0419】
【化40】
[この文献は図面を表示できません]
【0420】
同様の反応順序のセットが、2’‐デオキシ、又は3’‐デオキシ、又は置換リボース又は上記リキソース(B‐VIII)を使用して、5’‐アミノ7‐デアザプリン‐リボース/リキソース中間体を得てもよい。
【0421】
以下で示すように、6‐NH2基の導入のための代替方法は、NaN3で、(B‐IX)誘導体を処理することを通じて、6‐アジド中間体を生成し、その後にトリアルキルホスフィン、例えば、PMe3又はPPh3で、NH2部分(B‐X)に対する還元が続く。
【0422】
【化41】
[この文献は図面を表示できません]
【0423】
スキームC:プリン‐炭素環式中間体合成
【化42】
[この文献は図面を表示できません]
【0424】
5’‐アミノプリン炭素環式中間体(C‐X)は、スキームCで示されるように調製されてもよい。シクロペンタン(C‐I)は、任意により、当業者に公知の方法により保護して(C‐II)を得る。(C‐II)は、プロトン溶媒、例えば、n‐ブタノール中で、塩基、例えば、Et3Nの存在下、4,6‐ジクロロピリミジン‐5‐アミンで処理される。反応は、加熱され又はマイクロ波条件にかけられて、中間体(C‐III)を得る。プリン中間体(C‐V)は、酸、例えば、AcOHmp存在下、オルトエステル(C‐IV)で(C‐III)を処理することにより生成される。反応は、普通加熱される。6‐アミノ置換基は、溶媒、例えば、MeCN又はDMF、THF、iPrOH、又はそれらの混合物中で、塩基、例えば、ET3N、K2CO3又はヒューニッヒ塩基の存在下、適切なアミン(アンモニアを含む)で処理することにより、導入されてもよい。必要に応じて、反応は100℃に加熱してもよい(仮に必要とされる温度が、混合物における1つ以上の化合物の沸点よりも高い場合、反応は、封管中で行ってもよい)。スキームにおいてR基は、アルキル保護基(例えば、2,4ジメトキシベンジル)を表してもよい。6‐アミノ産物(C‐VI)は、不活性溶媒、例えば、CH2Cl2、THF、MeCN、DMF又はそれらの混合物において、塩基、例えば、ET3N、ピリジン又はK2CO3の存在下、MsClで処理することにより、脱離基、例えば、MsOに5’‐ヒドロキシル基を変換することにより、5’‐アジド中間体(C‐VII)に変換されてもよい。5’‐脱離基は、その後、DMFなどの不活性溶媒中で、NaN3からアジドアニオンで置換される。あるいは、(C‐VI)は、THFなどの溶媒中で、DPPA、Ph3P、及びDIADで処理することにより、(C‐VII)に直接変換されてもよい。(C‐VII)のアジド基は、金属触媒(例えば、Pd/C、PtO2)の存在下、H2で還元することにより、又はホスフィン、例えば、Ph3P又はPMe3でシュタウディンガー反応により、第一級アミン(C‐VIII)に還元されてもよい。第一級アミン(C‐VIII)は、好適な還元剤、例えば、NaBH(OAc)3又はNaCNBH3の存在下、適切なケトン又はアルデヒドで処理することにより、第二級アミン(C‐X)に変換されてもよい。Ti(OiPr)4などの追加の試薬を添加してもよい。あるいは、5’‐ヒドロキシ中間体(C‐VI)は、THFなどの不活性溶媒中で、スルホンアミド(C‐IX)、DEAD、及びPh3Pで処理してもよい。結果として得られるスルホンアミド生成物は、その後、塩基、例えば、K2CO3、Cs2CO3の存在下、ベンゼンチオールで処理して、第二級アミン(C‐X)を得てもよい。
【0425】
スキームD:7‐デアザプリン‐炭素環式中間体合成
【化43】
[この文献は図面を表示できません]
【0426】
5’‐アミノ7‐デアザプリン炭素環式中間体(D‐X)は、スキームDで示されるように調製されてもよい。シクロペンタン(D‐I)は、任意により、当業者に公知の方法により保護して(D‐II)を得る。(D‐II)は、プロトン溶媒、例えば、EtOH、n‐ブタノール中で、塩基、例えば、Et3Nの存在下、4,6‐ジクロロピリミジン(D‐III)で処理される。反応は、加熱されて、中間体(D‐IV)を得る。中間体(D‐V)は、酸、例えば、HCl又はAcOHで(D‐IV)を処理することにより生成される。
【0427】
(D‐V)の5’‐ヒドロキシルは、不活性溶媒、CH2Cl2、THF、MeCN、DMF又はそれらの混合物において、塩基、例えば、ET3N、ピリジン又はK2CO3の存在下、MsClで処理することにより、脱離基、例えば、MsOに5’‐ヒドロキシル基を最初に変換し、そしてその後、不活性溶媒、例えば、DMF中で、NaN3からアジドアニオンで脱離基を置換することにより、5’‐アジド中間体(D‐VI)に変換されてもよい。あるいは、(D‐V)は、溶媒、例えば、THF中で、DPPA、Ph3P及びDIADで処理することにより、(D‐VI)に直接変換されてもよい。
【0428】
6‐アミノ置換基は、溶媒、例えば、MeCN又はDMF、THF、iPrOH、又はそれらの混合物中で、塩基、例えば、ET3N、K2CO3又はヒューニッヒ塩基の存在下、適切なアミン(アンモニアを含む)で(D‐VI)の処理をすることにより、導入されてもよい。必要に応じて、反応は100℃に加熱してもよい(仮に必要とされる温度が、混合物における1つ以上の化合物の沸点よりも高い場合、反応は、封管中で行ってもよい)。スキームにおいてR基は、アルキル保護基(例えば、2,4ジメトキシベンジル)を表してもよい。(D‐VII)のアジド基は、金属触媒(例えば、Pd/C、PtO2)の存在下、H2で還元することにより、又はホスフィン、例えば、Ph3P又はPMe3でシュタウディンガー反応により、第一級アミン(D‐VIII)に還元されてもよい。第一級アミン(D‐VIII)は、好適な還元剤、例えば、NaBH(OAc)3又はNaCNBH3の存在下、適切なケトン又はアルデヒドで処理することにより、第二級アミン(D‐X)に変換されてもよい。Ti(OiPr)4などの追加の試薬を添加してもよい。あるいは、5’‐ヒドロキシ中間体(D‐V)は、THFなどの不活性溶媒中で、スルホンアミド(D‐IX)、DEAD、及びPh3Pで処理してもよい。6‐アミノ基は、その後、(D‐VI)を、(D‐VII)に変換するために使用した条件と同様の条件を使用して導入されてもよい。結果として得られるスルホンアミド生成物は、その後、塩基、例えば、K2CO3、Cs2CO3の存在下、ベンゼンチオールで処理して、第二級アミン(D‐X)を得てもよい。
【0429】
当業者は、適切な置換ジクロロピリミジン(D‐III)を有することが、7‐デアザプリン部分上の置換を可能にすることを理解するであろう。
【0430】
スキームE:5’位での立体化学の反転
【化44】
[この文献は図面を表示できません]
【0431】
5’位で逆の立体化学の適切な中間体を生成するために、上記スキームEで示したような反応順序が、行われてもよい。シクロペンタン(E‐I)は、任意により保護され、5’‐ヒドロキシルが、溶媒、例えばCH2Cl2中で、Et3Nの存在下、MsClでの処理を通じて、脱離基に変換される。5’‐脱離基は、封管中でTHFにおいて、2.0Mの溶液としてMe2NHで処理することにより、Me2NHで置換されてもよい。反応は、40〜80℃に加熱される。結果として得られる第三級アミンは、溶媒、例えば、CH2Cl2中で、酸化剤、例えば、mCPBAで酸化され、対応するN‐オキシドを得る。N‐オキシドは、その後、不活性溶媒、例えば、N,N‐ジメチルアセトアミド中で、50〜120℃の熱に供され、アルケン(E‐III)を得る。アルケンは、ヒドロホウ素化/酸化ワークアップに供され、逆位の5’立体異性体(E‐IV)を生成する。好適なヒドロホウ素化試薬は、BH3‐THFを含み、そして酸化ワークアップ条件は、H22/NaOHを含む。中間体(E‐IV)は、その後、スキームC及びDに示される反応順序に供され、中間体(E‐V)及び(E‐VI)を提供してもよい。
【0432】
スキームF:2’及び3’デオキシシクロペンタン及びリボース
【化45】
[この文献は図面を表示できません]
【0433】
スキームC及びD中で概説される手順における中間体(F‐I)及び(F‐III)の使用は、プリン及び7‐デアザプリンデオキシ炭素環式誘導体を可能にする。リボースベースの中間体(F‐V)、(F‐VI)、(F‐VIII)及び(F‐IX)は、上記スキームA及びB中に記載されたものと同様の反応手順において使用されてもよい。
【0434】
スキームG:シクロブタン合成
【化46】
[この文献は図面を表示できません]
【0435】
【化47】
[この文献は図面を表示できません]
【0436】
式(G‐VIII)、(G‐XV)及び(G‐XXI)のシクロブタンは、スキームGで示したように合成されてもよい。アルケニルエステル(G‐I)は、不活性溶媒、例えば、Et2O、DME、THF又はそれらの混合物中で、Zn/Cuのカップルの存在下、トリクロロアセチルクロリドで、[2+2]環化付加反応に供されてもよい。あるいは、[2+2]環化付加反応は、超音波条件下、Zn末を使用して行ってもよい。ジクロリド(G‐II)は、溶媒、例えば、MeOH中で、プロトン供与体、例えば、NH4Clの存在下、Zn粉末での処理を通じて、還元される。クロロブタノン(G‐IV)((G‐III)を含む))は、ホスホネート(G‐V)で処理することにより、さらに合成して、α、β不飽和エステル(G‐VI)を得る。酸(VI)は、標準条件下(例えば、イソ‐ブチルクロロホルメート、ヒューニッヒ塩基、N,O‐ジメチルヒドロキシルアミン)、ワインレブアミド(G‐VII)に変換される。二重結合は、その後、金属触媒、例えば、Pd/C、PtO2又はPd(OH)2の存在下、H2を使用して水素化を通じて還元され、シクロブタン中間体(G‐VIII)を得る。
【0437】
シクロブタノン(G‐IX)は、ウィッティヒ試薬で処理され、脱保護により対応する酸(G‐XII)を与える、シクロブタンエノールエーテル(G‐XI)を得る。
【0438】
シクロブタノン(G‐IX)は、不活性溶媒中で、塩基、例えば、KOtBu、LDA、NaHMDS、KHMDS若しくはLiHMDSの存在下、安定化ホスホネート(G‐V)で、又はLiClの存在下、Et3Nで処理され、α、β不飽和エステル(G‐XIII)を得て、不活性溶媒中で、金属溶媒、例えば、Pd/C、Pd(OH)2又はPtO2の存在下、H2で処理することにより、(G‐XIV)に還元できる。(G‐XIV)の酸官能基は、好適なカップリング剤、例えば、イソ‐ブチルクロロホルメート及び塩基、例えば、ヒューニッヒ塩基の存在下、N,O‐ジメチルヒドロキシルアミンで処理することにより、対応するワインレブアミドに変換され、(G‐XV)を得てもよい。
【0439】
クロロブタノン(G‐XVI)は、好適なカップリング剤、例えば、イソ‐ブチルクロロホルメート及び塩基、例えば、ヒューニッヒ塩基の存在下、N,O‐ジメチルヒドロキシルアミンでまた処理され、対応するワインレブアミド(G‐XVII)を得て、必要に応じて脱保護が続くアンモニア等価物で還元的アミノ化により、アミン(G‐XVIII)を得る。適切なアンモニア等価物は、必要に応じて、酸、例えば、HCl又はAcOHの存在下、ケトン(G‐XVII)及び適切な還元剤、例えば、NaCN(BH3)又はNa(OAc)3BHで処理されてもよい、ベンズヒドリルアミン、NH3、NH4Cl、BnNH2、PMB‐NH2、2,4DMB‐NH2を含む。還元的アミノ化産物上の保護基は、当業者に公知の方法で除去されてもよい。あるいは、ケトン(G‐XVII)は、ヒドロキシルアミンで処理して、対応するオキシムを形成でき、その後、金属触媒、例えば、Pd/C、PtO2又はPd(OH)2の存在下、H2で還元して中間体(G‐XVIII)を得られる。
【0440】
シクロブタン(G‐IV)は、ホスホラン(G‐V)で(G‐IV)を処理することを含むマルチステップの順序を通じて、アミン(G‐XXI)に変換され、エノールエーテル(G‐XIX)を生成してもよい。その後、適切なカップリング剤、例えば、イソ‐ブチルクロロホルメート及び塩基、例えば、ヒューニッヒ塩基の存在下、N,O‐ジメチルヒドロキシルアミンで(G‐XIX)を処理して、対応するワインレブアミド(G‐XX)を得て、エノールエーテル(例えば、TsOH/H2O、HCl/H2O)の水性加水分解、及び必要に応じて脱保護が続く、アニモニア等価物での還元的アミノ化後、アミン(G‐XXI)を得る。適切なアンモニア等価物は、ベンズヒドリルアミン、NH3、NH4Cl、BnNH2、PMB‐NH2、2,4DMB‐NH2が挙げられる。還元的アミノ化のための適切な還元剤は、必要に応じて、酸、例えば、HCl又はAcOHの存在下で使用される、NaCN(BH3)又はNa(OAc)3BHが挙げられる。還元的アミノ化産物上の保護基は、当業者に公知の方法により除去されてもよい。
【0441】
スキームH:シクロブタン生成
【化48】
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【0442】
シクロブタノン(H‐I)は、スキームHにおいて示した反応順序を通じて、ベンズイミダゾール(H‐III)、尿素(H‐IV)及びアミド(H‐V)に変換できる。ベンズイミダゾール(H‐III)は、適切なカップリング剤(例えば、HATU、PPAA、COMU、EDC、EDCI)の存在下、塩基(例えば、Et3N、ヒューニッヒ塩基、K2CO3)の存在下、適切なベンゼンジアミン(H‐II)で酸(H‐I)を処理することにより形成されてもよい。追加の試薬、例えば、HOAT、HOBt又はHOSuが、必要に応じて、添加されてもよい。結果として得られるアミノ‐アミドは、その後、溶媒としてまた働いてもよい、酸、例えば、AcOHの存在下、ベンズイミダゾールに環化される。反応は、通常、RT〜80℃の範囲の温度で行われる。尿素(H‐IV)は、以下のように酸(H‐I)を変換することにより調製されてもよい。酸は、試薬、例えば、LiAlH4又はBH3‐THFを使用して、対応する第一級アルコールに還元される。必要に応じて、ケトン官能基が、還元前に最初に保護され(例えば、ケタールとして)、そして続いて脱保護されてもよい。第一級アルコールは、その後、脱離基、例えば、メシレートに変換される。結果として得られる脱離基は、NaN3などの供給源からアジドで置換される。アジド生成化合物は、金属触媒、例えば、Pd/Cの存在下、H2を使用して、又はホスフィン、例えば、PMe3又はPPh3でシュタウディンガー反応を通じて、対応するアミノ化合物に還元される。尿素(H‐IV)は、その後、不活性溶媒、例えば、CH2Cl2中で、塩基、例えば、Et3N又はK2CO3の存在下、適切なイソシアネート、R‐C=N=Oで、第一級アミンを処理することにより、形成される。アミド(H‐V)は、適切なカップリング剤(例えば、HATU、PPAA、COMU、EDC、EDCI)の存在下、塩基(Et3N、ヒューニッヒ塩基、K2CO3)の存在下、適切なアミンR‐NH2で、酸(H‐I)を処理することにより、形成される。追加の試薬、例えば、HOAT、HOBt又はHOSuが、必要に応じて、添加されてもよい。
【0443】
スキームI:シクロブタンワインレブアミド生成
【化49】
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【0444】
上記スキームIで示したように、ワインレブアミド(I‐I)及び(I‐V)は、ワインレブアミド還元に続いて、スキームHで記載したのと同様の手順を使用して、ベンズイミダゾールアルデヒド(I‐III)、尿素アルデヒド(urea aldehyde)(I‐IV)及び(I‐VI)並びにアミドアルデヒド(I‐V)に変換されてもよい。ワインレブアミドの還元は、10〜78℃の温度で、不活性溶媒、例えば、CH2Cl2、THF中で、DiBAL‐Hを使用して行うことができる。アミノワインレブアミド(I‐V)は、DiBAL‐Hでの還元に続いて、適切なイソシアネートでの処理を通じて、尿素(I‐VI)にまた変換されてもよい。
【0445】
スキームJ:シクロブタン生成
【化50】
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【0446】
ベンズイミダゾール(J‐V)、尿素(J‐VI)及びアミド(J‐VII)中間体は、スキームJ中に示されたように合成されてもよい。シクロブタノン(J‐I)は、ホスホラン(J‐II)でウィティッヒ反応に供され、エノールエーテル(J‐III)を生成してもよい。エノールエーテル酸は、その後、スキームH中に記載したのと同様の反応条件に供して、対応するエノールエーテルベンズイミダゾール、尿素及びアミドを生成し、水性酸、例えば、TsOH/H2O、HClで処理することにより、対応するアルデヒド中間体(J‐V)、(J‐VI)及び(J‐VII)をそれぞれ生成する。
【0447】
スキームK:アミンへのシクロブタンのカップリング
【化51】
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【0448】
上記スキームK中の式(K‐V):
【0449】
【化52】
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【0450】
は、以下の中間体(K‐I〜K‐IV)及びそれらの対応する2’‐又は3’‐デオキシ中間体を表し、それらの合成は、スキームA‐Fにおいて記載される。
【0451】
【化53】
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【0452】
スキームKに示したように、ケトン(K‐VI)、(K‐VII)及び(K‐VIII)並びにアルデヒド(K‐XII)、(K‐XIII)及び(K‐XIV)は、(K‐V)を伴う還元的アミノ化を通じて、対応するベンズイミダゾール(K‐IX)及び(K‐XV)、尿素(K‐X)及び(K‐XVI)並びにアミド(K‐XI)及び(K‐XVII)に変換される。還元的アミノ化は、必要に応じて、酸、例えば、HCl又はAcOH又はルイス酸/脱水剤、例えば、Ti(OiPr)4又はMgSO4の存在下、適切な還元剤、例えば、NaCN(BH3)又はNa(OAc)3BHで、行うことができる。
【0453】
スキームL:代替的なカップリング
【化54】
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【0454】
【化55】
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【0455】
代替的な反応順序において、標的ベンズイミダゾール(L‐V)、尿素(L‐VI)及びアミド(L‐VII)は、スキームLで示される反応順序によって調製されてもよい。アミン(L‐I)(式中、Q及びRcは、スキームK中と同じ定義を有する)は、酸、例えば、HCl若しくはAcOH、又はルイス酸、例えば、Ti(OiPr)4の存在下、還元剤、例えば、NaCNBH3又はNa(OAc)3BHを使用して、還元的アミノ化条件下、クロロブタン(L‐II)で処理されて、酸(L‐III)を得る。酸は、スキームHにおけるものと同様の反応条件を使用して、対応する標的ベンズイミダゾール(L‐V)、尿素(L‐VI)及びアミド(L‐VII)に変換されてもよい。
【0456】
スキームM:代替的なカップリング
【化56】
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【0457】
【化57】
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【0458】
エノールエーテル(M‐I)は、酸性条件下(例えば、TsOH/H2O、HCl/H2O)、加水分解されて、アルデヒド(M‐II)を得てもよい。(M‐II)の還元的アミノ化は、酸、例えば、HCl若しくはAcOH、又はルイス酸/脱水剤、例えば、Ti(OiPr)4又はMgSO4の存在下、還元剤、例えば、NaCNBH3又はNa(OAc)3BHを使用して、アミン(M‐III)(式中、Q及びRcは、スキームK中と同じ意味を有する)で行われる。次のエステル保護基の除去が、その後行われて、酸(M‐IV)を得る。酸(M‐V)(酸(M‐IV)を含む)は、スキームH中に記載されたものと同様の反応条件を使用して、対応する標的ベンズイミダゾール(M‐VII)、尿素(M‐VIII)及びアミド(M‐IX)に変換されてもよい。
【0459】
スキームN:アミド合成
【化58】
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【0460】
【化59】
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【0461】
式(N‐XIII)のベンズイミダゾール、尿素及びアミドは、スキームNに示したように合成されてもよい。アルデヒド(N‐I)(式中、Xは、ベンズイミダゾール、尿素又はアミド官能基を示す)は、試薬、例えば、NaClO2での酸化を通じて、対応する酸に変換されてもよい。式(N‐III)のシクロブタノンは、不活性溶媒中で、式(N‐IV)のホスホネート及び適切な塩基、例えば、LiHMDS、NaHMDS、KHMDS、KOtBu、LDA又はEt3N/LiClで、処理されて、シクロブタン(N‐V)を得て、適切な金属触媒、例えば、Pd/C、PtO2又はPd(OH)2の存在下、H2での処理を通じて還元することで、酸(N‐VI)を得る。
【0462】
式(N‐VII)の酸(式(N‐VI)の酸を含む)は、スキームH中に示したものと同様の一連の反応を通じて、対応するベンズイミダゾール(N‐IX)、尿素(N‐X)及びアミド(N‐XI)に変換されてもよい。式(N‐II)のベンズイミダゾール、尿素及びアミドは、その後、塩基(例えば、Et3N、ヒューニッヒ塩基、K2CO3)の存在下、適切なカップリング剤(例えば、HATU、PPAA、COMU、EDC、EDCI)を使用して、アミン(N‐VIII)(式中、Rc及びQは、スキームK中と同じ定義を有する)とのアミドカップリング反応を通じて、式(N‐XIII)のベンズイミダゾール、尿素及びアミドに変換されてもよい。追加の試薬、例えば、HOAT、HOBt又はHOSuが、必要に応じて添加されてもよい。
【0463】
スキームO:アナログ含有5’‐硫黄
【化60】
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【0464】
チオエーテル(O‐XIII)、スルホキシド(O‐XIV)及びスルホン(O‐XV)は、スキームO中に示したように合成されてもよい。シクロブタノン(O‐I)(式中、Xは、ベンズイミダゾール、尿素又はアミド官能基を表す)は、還元剤、例えば、NaBH4で還元され、対応するアルコールを得て、次に、不活性溶媒中で、塩基、例えば、K2CO3で、MsClで処理することにより、脱離基、例えば、MsOに変換されてもよい。シクロブタン(O‐II)は、その後、最初に硫黄ベースの求核試薬、例えば、KSAcで処理して、次に塩基性条件下、例えば、LiOH/H2O/MeOHで、チオエステルの加水分解により、対応するチオール(O‐III)に変換される。
【0465】
アルデヒド(O‐IV)は、(O‐I)の(O‐III)への変換で記載したのと同様の反応順序を通じて、対応するチオールに変換されてもよい。
【0466】
シクロブタノン(O‐VII)は、適切な塩基(Cs2CO3、K2CO3、LiHMDS、NaHMDS、KHMDS、KOtBu、LDA)の存在下、式(O‐VIII)のホスホネートで処理して、続いて適切な金属触媒、例えば、Pd/C、PtO2又はPd(OH)2の存在下、H2を使用して還元することにより、酸(O‐IX)に変換されてもよい。酸は、試薬、例えば、BH3:THFを使用して、又はカルボニルジイミダゾール、Et3N、続いてNaBH4との反応により、第一級アルコールに選択的に還元される。第一級アルコールは、(O‐III)及び(O‐VI)の、それらの第二級アルコール中間体からの合成のために使用されるものと同様の反応を使用して、対応するチオールに変換される。
【0467】
チオール(O‐XI)は、その後、中間体(O‐XII)(式中、Q’は、以下に示した中間体(O‐XVI)、(O‐XVII)、(O‐XVIII)及び(O‐XIX)(及びまた対応する2’‐又は3’‐デオキシ中間体)を表し、並びにLGは、脱離基、例えば、Cl、TfO又はMsOを表す)で処理されてもよい。反応は、適切な塩基、例えば、K2CO3、Cs2CO3、Et3N、又はヒューニッヒ塩基の存在下、行われて、チオエーテル(O‐XIII)を得てもよく、適切な酸化剤、例えば、H22又はmCPBAでの処理を通じて、対応するスルホキシド(O‐XIV)又はスルホン(O‐XV)に変換されてもよい。
【0468】
【化61】
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【0469】
スキームP:アミン、アミド及びスルホンアミドキャップ
【化62】
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【0470】
アミン、アミド及びスルホンアミド標的分子は、標準的な反応条件を使用して、アミン(P‐I)、(P‐II)及び(P‐III)から合成されてもよい。アミド標的分子は、適切なカップリング剤(例えば、HATU、PPAA、COMU、EDC、EDCI)の存在下、塩基(例えば、Et3N、ヒューニッヒ塩基、K2CO3)の存在下、適切なカルボン酸でアミンを処理することにより、生成されてもよい。追加の試薬、例えば、HOAt、HOBt又はHOSuが、必要に応じて、添加されてもよい。スルホンアミド標的分子は、塩基、例えば、K2CO3、又はEt3Nの存在下、適切なスルホニルクロリドでアミンを処理することにより、生成されてもよい。アミン標的分子は、適切な還元剤、例えば、NaBH(OAc)3又はNaCNBH3の存在下、適切なアルデヒド又はケトンと還元的アミノ化反応を通じて、形成されてもよい。追加の試薬、例えば、AcOH若しくはHCl、又はルイス酸/脱水剤Ti(OiPr)4又はMgSO4が、添加されてもよい。
【0471】
スキームQ:4‐(1‐メトキシ‐2‐メチルプロパン‐2‐イル)ベンゼン‐1,2‐ジアミンの調製
【化63】
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【0472】
スキームR:4‐シクロブチルベンゼン‐1,2‐ジアミンの調製
【化64】
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【0473】
スキームS:1‐(3,4‐ジアミノフェニル)シクロブタンカルボニトリルの調製
【化65】
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【0474】
スキームT:4‐シクロプロピルベンゼン‐1,2‐ジアミンの調製
【化66】
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【0475】
スキームU:1‐(3,4‐ジアミノフェニル)シクロプロパンカルボニトリルの調製
【化67】
[この文献は図面を表示できません]
【0476】
スキームV:4‐(2,2,2‐トリフルオロエチル)ベンゼン‐1,2‐ジアミンの調製
【化68】
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【0477】
スキームW:2‐(3,4‐ジアミノフェニル)‐2‐メチルプロパンニトリルの調製
【化69】
[この文献は図面を表示できません]
【0478】
説明を通して、組成物は、特定の構成要素有する、含む(including)、若しくは含む(comprising)ものとして記載され、又はプロセスは、特定のプロセスステップを有する、含む(including)、含む(comprising)ものとして記載され、本発明の組成物は、また、記載された構成要素から本質的になり、若しくはからなり、そして本発明のプロセスは、また、記載されたステップから本質的になり、若しくはからなると考えられる。さらに、ステップの順序又は特定の動作を行うための順序は、本発明が使用可能であるかぎり重要ではない。また、2つ以上のステップ又は動作を同時に行うことができる。
【0479】
上記方法により設計され、選択され及び/又は最適化された化合物は、一旦製造すると、当業者に公知の様々なアッセイを使用して特徴付けられ、化合物が生物活性を有するかどうか決定することができる。例えば、分子は、限定されないが、以下に記載されたアッセイを含む、従来のアッセイによって特徴付けられ、それらが予測された活性、結合活性及び/又は結合特異性を有するかどうかを決定することができる。
【0480】
また、ハイスループットスクリーニングは、そのようなアッセイを使用して分析をスピードアップするために使用することができる。結果として、当該技術分野で公知の技術を使用して、活性に関して本明細書中で記載される分子を迅速にスクリーニングすることを可能にすることができる。ハイスループットスクリーニングを行うための一般的な方法論は、例えば、Devlin (1998)High Throughput Screening, Marcel Dekker及び米国特許第5,763,263において、記載されている。ハイスループットアッセイは、限定されないが、本明細書中に記載されたものを含む、1つ以上の異なるアッセイ技術を使用できる。
【0481】
化合物の薬物様特性をさらに評価するために、シトクロムP450酵素及び第2相代謝酵素活性の阻害の測定は、組み換えヒト酵素系を使用すること、又はヒト肝ミクロソームのようなさらに複雑な系を使用することのいずれかで、また測定することができる。さらに、化合物は、これらの代謝酵素活性の基質として同様に評価することができる。これらの活性は、薬物相互作用を引き起こす又は有用でない抗菌活性を保持若しくは有する代謝物を生じる化合物の可能性を決定するために有用である。
【0482】
経口投与可能になる化合物の可能性の評価を得るために、溶解性及びCaco‐2アッセイをまた行うことができる。後者は、多くの場合、1ミクロン膜を備えた24ウェルマイクロタイタープレートのウェル内に生育したCaco‐2細胞単層を介して、薬物取り込み及び通過の測定を可能にするヒト上皮由来の細胞株である。遊離薬物濃度は、単層の基底外側上で測定することができ、腸の単層を通過することができる薬物の量を評価する。単層の完全性及びギャップ結合の気密性を確保するために適切な制御が必要である。この同じ系を使用して、P‐糖タンパク質媒介排出の評価を得ることができる。P‐糖タンパク質は、極性単層を形成する、細胞の頂端膜に局在するポンプである。このポンプは、Caco‐2細胞膜を隔てて能動又は受動取り込みを抑制し、結果として腸の上皮層を通過するより少ない薬物を生じる。これらの結果は、多くの場合、溶解度の測定と併せて行われ、そしてこれらの要因の両方が、哺乳類において、経口生物学的利用能に寄与することが知られている。従来の薬物動態学的実験を使用する、動物及び最終的にヒトにおける経口生物学的利用能の測定は、絶対的な経口生物学的利用能を決定する。
【0483】
実験結果は、薬物様特性に寄与する物理化学的パラメータを予測するのに役立つモデルを構築するためにまた使用することができる。そのようなモデルが検証される場合、実験方法は、モデルに対する信頼が高まるにつれて、少なくすることができる。
【0484】
治療方法
混合系統白血病(MLL)は、乳児白血病の70%以上及び成人急性骨髄性白血病(AML)の約10%を構成する急性白血病の遺伝子学的異型である(Hess, J. L. (2004), Trends Mol Med 10, 500-507; Krivtsov, A. V.,及びArmstrong, S. A. (2007), Nat Rev Cancer 7, 823-833)。MLLは、特に悪性の白血病を示し、そして本疾患に罹患した患者は、一般的に予後不良を有し;これらの患者は、多くの場合、現在の化学療法での治療後、早期再発に苦しむ。従って、MLLに苦しむ患者のための新しい治療法の大きなそして存在する必要性がある。
【0485】
MLL疾患の共通の顕著な特徴は、染色体11q23上のMLL遺伝子に影響を与える染色体転座である(Hess, 2004; Krivtsov及びArmstrong, 2007)。通常、MLL遺伝子は、特定の遺伝子座で、ヒストンH3(H3K4)のリシン4のメチル化を触媒するSET‐ドメインヒストンメチルトランスフェラーゼをコードする(Milneら、(2002) Mol Cell 10, 1107-1117; Nakamuraら、(2002), Mol Cell 10, 1119-1128)。遺伝子局在は、SET‐ドメインの外部の、MLL内の認識要素との特異的な相互作用によって付与される(Aytonら、(2004) Mol Cell Biol 24, 10470-10478; Slanyら、(1998) Mol Cell Biol 18, 122-129; Zeleznik-Leら、(1994) Proc Natl Acad Sci U S A 91, 10610-10614)。疾患に関連した転座において、触媒SET‐ドメインは、失われそして残存しているMLLタンパク質は、AF及びENLファミリーメンバーのタンパク質、例えば、AF4、AF9、AF10及びENLを含む、様々なパートナーと融合する(Hess, 2004; Krivtsov及びArmstrong, 2007; Slany (2009) Haematologica 94, 984-993)。これらの融合パートナーは、他のヒストンメチルトランスフェラーゼ、DOT1Lと、直接的に又は間接的に相互作用することができる(Bitounら、(2007) Hum Mol Genet 16, 92-106; Mohanら、(2010) Genes Dev. 24, 574-589; Muellerら、(2007) Blood 110, 4445-4454; Muellerら、(2009) PLoS Biol 7, e1000249; Okadaら、(2005) Cell 121, 167-178; Parkら、(2010) Protein J 29, 213-223; Yokoyamaら、(2010) Cancer Cell 17, 198-212; Zhangら、(2006) J Biol Chem 281, 18059-18068)。結果、これらの位置に対して、転座産物は、MLLタンパク質の残余内に遺伝子特異的な認識要素を保持するだけでなく、DOT1Lをリクルートするための能力を獲得する(Monroeら、(2010) Exp Hematol. 2010 Sep18. [Epub ahead of print] Pubmed PMID: 20854876; Muellerら、2007; Muellerら、2009; Okadaら、2005)。DOT1Lは、H3K79のメチル化、転写遺伝子活性に関連するクロマチン修飾を触媒する(Fengら、(2002) Curr Biol 12, 1052-1058; Stegerら、(2008) Mol Cell Biol 28, 2825-2839)。DOT1LのMLL融合タンパク質リクルートメントから生じる異所性H3K79メチル化は、HOXA9及びMEIS1を含む、白血病遺伝子の発現増強につながる(Guentherら、(2008) Genes & Development 22, 3403-3408; Krivtsovら、(2008) Nat Rev Cancer 7, 823-833; Milneら、(2005) Cancer Res 65, 11367-11374; Monroeら、2010; Muellerら、2009; Okadaら、2005; Thielら、(2010) Cancer Cell 17, 148-159)。従って、DOT1Lが、本質的に疾患において、遺伝子学的に変えられない一方で、その間違って位置した酵素活性は、MLL患者に影響を与える遺伝子転座の直接の結果であり;従って、DOT1Lは、本疾患において、白血病誘発の触媒駆動機構となることを企図する(Krivtsovら、2008; Monroeら、2010; Okadaら、2005; Yokoyamaら、(2010) Cancer Cell 17, 198-212)。さらに、MLLにおけるDOT1Lの病原性役割へのさらなる支持は、MLL融合タンパク質の形質転換活性を伝播するにあたり、DOT1Lの必要性を明らかにするモデル系における研究に由来する(Muellerら、2007; Okadaら、2005)。
【0486】
証拠は、DOT1Lの酵素活性が、MLLにおける発症に重要であり、そしてDOT1Lの阻害が、本疾患において治療的介入のための薬理学的基礎を提供することを示す。化合物治療は、非MLL形質転換細胞への影響なしに、MLL転座を有する白血病細胞の選択的、濃度依存的死滅をもたらす。阻害剤処置細胞の遺伝子発現分析は、MLL再配列(MLL‐rearranged)白血病において異常大量発現された遺伝子の下方制御及びMLL‐AF9白血病のマウスモデルにおけるDot1L遺伝子の遺伝子ノックアウトにより引き起こされる遺伝子発現変化を有する類似性を示す。
【0487】
本発明は、本発明の化合物、又はその医薬的に許容される塩、プロドラッグ、代謝物、多形体若しくは溶媒和物の治療有効量を、そのような治療を必要とする対象に投与することにより、それを必要とする対象における細胞増殖性障害の治療方法を提供する。細胞増殖性障害は、がん又は前がん症状であってもよい。本発明はさらに、細胞増殖性障害の治療のために有用である医薬の調製のための、本発明の化合物、その医薬的に許容される塩、プロドラッグ、代謝物、多形体若しくは溶媒和物の使用を提供する。
【0488】
本発明は、本発明の化合物、又はその医薬的に許容される塩、プロドラッグ、代謝物、多形体若しくは溶媒和物の治療有効量を、そのような治療を必要とする対象に投与することにより、それを必要とする対象における血液がん又は血液系腫瘍の治療方法を提供する。本発明はさらに、血液がん又は血液系腫瘍の治療のために有用である医薬の調製のための、本発明の化合物、その医薬的に許容される塩、プロドラッグ、代謝物、多形体若しくは溶媒和物の使用を提供する。
【0489】
本発明は、本発明の化合物、又はその医薬的に許容される塩、プロドラッグ、代謝物、多形体若しくは溶媒和物の治療有効量を、そのような治療を必要とする対象に投与することにより、それを必要とする対象における白血病の治療方法を提供する。白血病は、急性又は慢性白血病であってもよい。好ましくは、白血病は、急性骨髄性白血病、急性リンパ性白血病又は混合系統白血病である。本発明はさらに、白血病の治療のために有用である医薬の調製のための、本発明の化合物、その医薬的に許容される塩、プロドラッグ、代謝物、多形体若しくは溶媒和物の使用を提供する。
【0490】
本発明は、本発明の化合物、又はその医薬的に許容される塩、プロドラッグ、代謝物、多形体若しくは溶媒和物の治療有効量を、そのような治療を必要とする対象に投与することにより、それを必要とする対象における染色体11q23上の遺伝子の転座によって媒介される疾患又は障害の治療方法を提供する。遺伝子は、MLL遺伝子であってもよい。本発明はさらに、染色体11q23上の遺伝子の転座によって媒介される疾患又は障害の治療のために有用である医薬の調製のための、本発明の化合物、その医薬的に許容される塩、プロドラッグ、代謝物、多形体若しくは溶媒和物の使用を提供する。
【0491】
本発明は、本発明の化合物、又はその医薬的に許容される塩、プロドラッグ、代謝物、多形体若しくは溶媒和物の治療有効量を、そのような治療を必要とする対象に投与することにより、それを必要とする対象におけるDOT1(例えば、DOT1L)媒介タンパク質メチル化により媒介される疾患又は障害の治療方法を提供する。本発明はさらに、DOT1L媒介タンパク質メチル化により媒介される疾患又は障害の治療のために有用である医薬の調製のための、本発明の化合物、その医薬的に許容される塩、プロドラッグ、代謝物、多形体若しくは溶媒和物の使用を提供する。
【0492】
本発明は、ヒストン又は他のタンパク質のメチル化状態を調節することにより影響される障害の進行の治療方法を提供し、ここで前記メチル化状態は、DOT1Lの活性により少なくとも部分的に媒介される。ヒストンのメチル化状態の調節は、同様に、メチル化によって活性化された標的遺伝子、及び/又はメチル化により抑制される標的遺伝子の発現レベルに影響を与えることができる。本方法は、本発明の化合物、又はその医薬的に許容される塩、プロドラッグ、代謝物、多形体、溶媒和物、若しくは立体異性体(stereoisomeror)の治療有効量を、そのような治療を必要とする対象に投与することを含む。
【0493】
DOT1L媒介タンパク質メチル化が関与している障害は、がん若しくは前がん症状又は神経疾患であってもよい。本発明はさらに、がん又は神経疾患のために有用な医薬の調製のための、本発明の化合物、又はその医薬的に許容される塩、プロドラッグ、代謝物、多形体若しくは溶媒和物の使用を提供する。
【0494】
本発明はまた、そのような治療を必要とする対象に、本発明の化合物、又はその医薬的に許容される塩、プロドラッグ、代謝物、多形体若しくは溶媒和物の治療有効量を投与することにより、それを必要とする対象に、DOT1L媒介タンパク質メチル化が関与している障害に対する保護方法を提供する。障害は、がん又は神経疾患であってもよい。本発明はまた、細胞増殖性障害の予防のために有用である医薬の調製のための、本発明の化合物、又はその医薬的に許容される塩、プロドラッグ、代謝物、多形体、溶媒和物、若しくは立体異性体(stereoisomeror)の使用を提供する。
【0495】
本発明の化合物は、タンパク質(例えば、ヒストン)メチル化の調節するために、例えば、ヒストンメチルトランスフェラーゼ又はヒストンデメチラーゼ酵素活性を調節するために使用することができる。ヒストンメチル化は、がんにおける特定の遺伝子の異常発現、及び非神経細胞における神経遺伝子のサイレンシングに関与することが報告されている。本明細書中に記載されている化合物は、これらの疾患を治療するために、すなわち、メチル化を減少するために、又は対応する正常細胞におけるおよそそのレベルにメチル化を復元するために、使用することができる。
【0496】
一般的に、メチル化モジュレーターである化合物は、通常、細胞増殖を調節するために使用することができる。例えば、不十分な増殖は、メチル化を増加する薬剤で刺激してもよいのに対して、場合によっては、過剰増殖は、メチル化を低減する薬剤で弱めてもよい。従って、本発明の化合物により治療されてもよい疾患は、過剰増殖性疾患、例えば、良性細胞増殖および悪性細胞増殖を含む。
【0497】
本明細書で使用される場合、「それを必要とする対象(subject in need thereof)」は、細胞増殖性障害を有する対象、又は全人口に対して、細胞増殖性障害を発症する増加したリスクを有する対象である。対象は、がん又は前がんがあってもよい。好ましくは、それを必要とする対象は、がんがある。より好ましくは、血液がん又は白血病である。「対象(subject)」は、哺乳類を含む。哺乳類は、例えば、任意の哺乳類、例えば、ヒト、霊長類、トリ、マウス、ラット、ニワトリ、イヌ、ネコ、ウシ、ウマ、ヤギ、ラクダ、ヒツジ、又はブタでもよい。好ましくは、哺乳類はヒトである。
【0498】
本明細書中で使用される場合、用語「細胞増殖性障害(cell proliferative disorder)」は、細胞の無秩序な若しくは異常な増殖、又は両方が、望ましくない状態の発症につながる可能性がある状態を意味する。本発明の例示的な細胞増殖性障害は、細胞分裂が調節解除された様々な状態を包含する。例示的な細胞増殖性障害は、限定されないが、新生物、良性腫瘍、悪性腫瘍、前がん症状、上皮内腫瘍(in situ tumor)、被嚢性腫瘍、転移性腫瘍、液性腫瘍、固形腫瘍、免疫学的腫瘍、血液系腫瘍、がん、がん腫、白血病、リンパ腫、肉腫、及び急速に分裂する細胞が挙げられる。本明細書中で使用される場合、用語「急速に分裂する細胞(rapidly dividing cell)」は、同じ組織内の隣接若しくは並列細胞の間で予期され若しくは観察されるものを上回る、又は超える速度で分裂する任意の細胞として定義される。細胞増殖性障害は、前がん又は前がん症状を含む。細胞増殖性障害は、がんを含む。好ましくは、本明細書中で提供される方法は、がんの症状を治療又は緩和するために使用される。用語「がん(cancer)」は、固形がん、並びに、血液性腫瘍及び/又は悪性腫瘍を含む。「前がん細胞(precancer cell)」又は「前がん症状の細胞(precancer cell)」は、前がん又は前がん症状である細胞増殖性障害を明示する細胞である。「前がん細胞」又は「前がん症状の細胞」は、がんである細胞増殖性障害を明示する細胞である。測定の任意の再現性のある方法は、がん細胞又は前がん症状の細胞を識別するために使用してもよい。がん細胞又は前がん症状の細胞は、組織サンプル(生検サンプル)の組織学的分類又はグレーディングにより識別することができる。がん細胞又は前がん症状の細胞は、適切な分子マーカーの使用を介して識別することができる。
【0499】
例示的な非がん性症状又は障害は、限定されないが、関節リウマチ;炎症;自己免疫疾患;リンパ球増殖症状;末端肥大症、リウマチ様脊椎炎、変形性関節症;痛風、他の関節炎の症状;敗血症;敗血症性ショック;グラム陰性菌敗血症;毒素性ショック症候群;喘息;成人呼吸窮迫症候群;慢性閉塞性肺疾患;慢性肺炎症;炎症性腸疾患;クローン病;乾癬;皮膚炎;潰瘍性大腸炎;膵臓線維症;肝線維症;急性及び慢性腎疾患;過敏性腸症候群;発熱(pyresis);再狭窄;脳マラリア;脳卒中及び虚血性損傷;神経外傷;アルツハイマー病;ハンチントン病;パーキンソン病;急性及び慢性疼痛;アレルギー性鼻炎;アレルギー性結膜炎;慢性心不全;急性冠動脈症候群;悪液質;マラリア;ハンセン病;リーシュマニア症;ライム病;ライター症候群;急性滑膜炎;筋肉変性、滑液包炎;腱炎;腱滑膜炎;椎間板ヘルニア症候群、破裂(rupture)した椎間板症候群、又は脱出した椎間板症候群;大理石骨病;血栓症;再狭窄;珪肺;肺サルコイドーシス(pulmonary sarcosis);骨吸収疾患(bone resorption disease)、例えば、骨粗鬆症;移植片対宿主反応;多発性硬化症;狼瘡;線維筋痛;AIDS及び他のウィルス性疾患、例えば、帯状疱疹、単純ヘルペスI型又はII型、インフルエンザウィルス及びサイトメガロウィルス;並びに糖尿病が挙げられる。
【0500】
例示的ながんは、限定されないが、副腎皮質がん、AIDS関連がん、AIDS関連リンパ腫、肛門がん、直腸がん、肛門管がん、虫垂がん、小児小脳星細胞腫、小児大脳星細胞腫、基底細胞がん、皮膚がん(非黒色腫)、胆管がん、肝外胆管がん、肝内胆管がん、膀胱がん、膀胱がん(uringary bladder cancer)、骨及び関節がん、骨肉腫及び悪性線維性組織球腫、脳がん、脳腫瘍、脳幹神経膠腫、小脳星細胞腫(cerebellar astrocytoma)、大脳星細胞腫/悪性神経膠腫、上衣腫、髄芽腫、テント上原始神経外胚葉性腫瘍(supratentorial primitive neuroectodeimal tumors)、視覚路及び視床下部神経膠腫、乳がん、気管支腺腫/カルチノイド、カルチノイド腫瘍、消化器がん、神経系がん、神経系リンパ腫、中枢神経系がん、中枢神経系リンパ腫、子宮頸がん、小児がん、慢性リンパ性白血病、慢性骨髄性白血病、慢性骨髄増殖性疾患、大腸がん、結腸直腸がん、皮膚T細胞リンパ腫、リンパ系腫瘍、菌状息肉腫、セザリー症候群(Seziary Syndrome)、子宮内膜がん、食道がん、頭蓋外胚細胞腫瘍、性腺外胚細胞腫瘍、肝外胆管がん、眼がん、眼内黒色腫、網膜芽細胞腫、胆嚢がん、胃(胃(stomach))がん、消化管カルチノイド腫瘍、消化管間質腫瘍(GIST)、胚細胞腫瘍、卵巣胚細胞腫瘍、妊娠性絨毛腫瘍神経膠腫、頭頸部がん、肝細胞(肝臓)がん、ホジキンリンパ腫、下咽頭がん、眼内黒色腫、眼がん、膵島細胞腫瘍(膵島内分泌腺)、カポジ肉腫、腎臓がん、腎がん(renal cancer)、喉頭がん、急性リンパ芽球性白血病、急性リンパ性白血病、急性骨髄性白血病、慢性リンパ性白血病、慢性骨髄性白血病、有毛細胞白血病、口唇及び口腔がん、肝臓がん、肺がん、非小細胞肺がん、小細胞肺がん、AIDS関連リンパ腫、非ホジキンリンパ腫、原発性中枢神経系リンパ腫、ワルデンシュトレーム型マクログロブリン血症(Waldenstram macroglobulinemia)、髄芽腫、黒色腫、眼内(眼)黒色腫、メルケル細胞腫、悪性中皮腫、中皮腫、転移性頸部扁平上皮がん、口腔がん、舌がん、多発性内分泌腫瘍症候群、菌状息肉腫、骨髄異形成症候群、慢性骨髄異形成/骨髄増殖性疾患、慢性骨髄性白血病、急性骨髄性白血病、多発性骨髄腫、慢性骨髄増殖性疾患、鼻咽頭がん、神経芽腫、口腔がん(oral cancer)、口腔がん、口腔咽頭がん、卵巣がん、卵巣上皮がん、卵巣低悪性度腫瘍、膵臓がん、膵島細胞膵臓がん、副鼻腔及び鼻腔がん、副甲状腺がん、陰茎がん、咽頭がん、褐色細胞腫、松果体芽腫及びテント上原始神経外胚葉性腫瘍、下垂体部腫瘍、形質細胞新生物/多発性骨髄腫、胸膜肺芽腫、前立腺がん、直腸癌、腎盂及び尿管がん、移行上皮癌、網膜芽細胞腫、横紋筋肉腫、唾液腺がん、肉腫腫瘍のユーイングファミリー(ewing family of sarcoma tumor)、カポジ肉腫、軟部組織肉腫、子宮がん、子宮肉腫、皮膚がん(非黒色腫)、皮膚がん(黒色腫)、メルケル細胞皮膚がん、小腸がん、軟部組織肉腫、扁平上皮がん、胃(胃(gastric))がん、テント上原始神経外胚葉性腫瘍、精巣がん、咽喉がん、胸腺腫、胸腺腫及び胸腺がん、甲状腺がん、腎盂及び尿管及び他の泌尿器移行上皮がん、妊娠性絨毛腫瘍、尿道がん、子宮内膜の子宮がん(endometrial uterine cancer)、子宮肉腫、子宮体がん、膣がん、外陰がん、並びにウィルムス腫瘍が挙げられる。
【0501】
「血液系の細胞増殖性障害(cell proliferative disorder of the hematologic system)」は、血液系の細胞が関与する細胞増殖性障害である。血液系の細胞増殖性障害は、リンパ腫、白血病、骨髄性腫瘍、肥満細胞腫瘍、骨髄異形成、良性単クローン性免疫グロブリン血症、リンパ腫様肉芽腫症、リンパ腫様丘疹症、真性赤血球増加症、慢性骨髄性白血病、原発性骨髄線維症、及び本態性血小板血症が挙げられる。血液系の細胞増殖性障害は、血液系の細胞の過形成、異形成、及び化生が挙げられる。好ましくは、本発明の組成物は、本発明の血液がん又は本発明の血液細胞増殖性障害からなる群から選択されるがんを治療するために使用されてもよい。本発明の血液がんは、多発性骨髄腫、リンパ腫(ホジキンリンパ腫、非ホジキンリンパ腫、小児リンパ腫、及びリンパ球及び皮膚由来のリンパ腫を含む)、白血病(小児白血病、有毛細胞白血病、急性リンパ性白血病、急性骨髄性白血病、慢性リンパ性白血病、慢性骨髄性白血病(chronic myelocytic leukemia)、慢性骨髄性白血病、及び肥満細胞白血病)、骨髄性腫瘍(myeloid neoplasm)並びに肥満細胞腫瘍(mast cell neoplasm)が挙げられる。
【0502】
「肺の細胞増殖性障害(cell proliferative disorder)」は、肺の細胞に関連する細胞増殖性障害である。肺の細胞増殖性障害は、肺細胞に影響を及ぼす細胞増殖性障害のすべての形態を含んでもよい。肺の細胞増殖性障害は、肺がん、肺の前がん又は前がん症状、肺の良性増殖又は病変、及び肺の悪性増殖又は病変、及び肺以外の体内の組織及び器官における転移性の病変が挙げられる。好ましくは、本発明の組成物は、肺がん又は肺の細胞増殖性障害を治療するために使用されてもよい。肺がんは、肺のがんのすべての形態を含んでもよい。肺がんは、悪性肺腫瘍、上皮内がん、典型的なカルチノイド腫瘍、及び非定型カルチノイド腫瘍を含んでもよい。肺がんは、小細胞肺がん(「SCLC」)、非小細胞肺がん(「NSCLC」)、扁平上皮がん、腺がん、小細胞がん、大細胞がん、腺扁平上皮細胞がん、及び中皮腫が挙げられる。肺がんは、「瘢痕がん」、気管支肺胞上皮がん、巨細胞がん、紡錘細胞癌、及び大細胞神経内分泌がんが挙げられる。肺がんは、組織学的及び超微細構造異質性を有する肺ガン(例えば、混合細胞型)を含んでもよい。
【0503】
肺の細胞増殖性障害は、肺細胞に影響を及ぼす細胞増殖性障害のすべての形態を含んでもよい。肺の細胞増殖性障害は、肺がん、肺の前がん症状を含んでもよい。肺の細胞増殖性障害は、肺の過形成、化生、及び異形成を含んでもよい。肺の細胞増殖性障害は、アスベスト誘発性過形成、扁平上皮化生、及び良性反応性中皮化生を含んでもよい。肺の細胞増殖性障害は、重層扁平上皮と円柱上皮との置換、及び粘膜異形成を含んでもよい。吸入有害環境因子、例えば、タバコの煙及びアスベストなどに曝される人々は、肺の細胞増殖性障害を発症するリスクが高まるかもしれない。肺の細胞増殖性障害の発症に人々を罹り易くするかもしれない過去の肺疾患は、慢性間質性肺疾患、壊死性肺疾患、強皮症、リウマチ性疾患、サルコイドーシス、間質性肺炎、結核、繰り返す肺炎、特発性肺線維症、肉芽腫、石綿症、線維化性肺胞炎、及びホジキン病が挙げられる。
【0504】
「大腸の細胞増殖性障害(cell proliferative disorder of colon)」は、大腸の細胞に関連する細胞増殖性障害である。好ましくは、大腸の細胞増殖性障害は、大腸がんである。好ましくは、本発明の組成物は、大腸がん又は大腸の細胞増殖性障害を治療するために使用されてもよい。大腸がんは、大腸のがんのすべての形態を含んでもよい。大腸がんは、散発性及び遺伝性大腸がんを含んでもよい。大腸がんは、悪性大腸腫瘍、上皮内がん、典型的カルチノイド腫瘍、及び非定型カルチノイド腫瘍が含まれてもよい。大腸がんは、腺がん、扁平上皮がん、及び腺扁平上皮細胞がんが含まれてもよい。大腸がんは、遺伝性非ポリポーシス結腸直腸がん、家族性腺腫性ポリポーシス、ガードナー症候群、ポイツ‐ジェガース症候群、ターコット症候群及び若年性ポリポーシスからなる群から選択される遺伝性症候群と関連してもよい。大腸がんは、遺伝性非ポリポーシス大腸がん、家族性腺腫性ポリポーシス、ガードナー症候群、ポイツ‐ジェガース症候群、ターコット症候群及び若年性ポリポーシスからなる群から選択される遺伝性症候群により引き起こされてもよい。
【0505】
大腸の細胞増殖性障害は、大腸細胞に影響を及ぼす細胞増殖性障害のすべての形態を含んでもよい。大腸の細胞増殖性障害は、大腸がん、大腸の前がん症状、大腸の腺腫性ポリープ及び大腸の異時性病変を含んでもよい。大腸の細胞増殖性障害は、腺腫を含んでもよい。大腸の細胞増殖性障害は、大腸の過形成、化生、異形成によって特徴付けられてもよい。大腸の細胞増殖性障害の発症に人々を罹り易くするかもしれない過去の大腸疾患は、過去の大腸がんを含んでもよい。大腸の細胞増殖性障害の発症に人々を罹り易くするかもしれない現在の疾患は、クローン病及び潰瘍性大腸炎を含むことができる。大腸の細胞増殖性障害は、p53、ras、FAP及びDCCからなる群から選択される遺伝子における突然変異と関連してもよい。個人は、p53、ras、FAP及びDCCからなる群から選択される遺伝子における突然変異の存在に起因して、大腸の細胞増殖性障害を発症する高いリスクを有する可能性がある。
【0506】
「膵臓の細胞増殖性障害(cell proliferative disorder of the pancreas)」は、膵臓の細胞に関与する細胞増殖性障害である。膵臓の細胞増殖性障害は、膵臓細胞に影響を及ぼす細胞増殖性障害のすべての形態を含んでもよい。膵臓の細胞増殖性障害は、膵臓がん、膵臓の前がん症状、膵臓の過形成、及び膵臓の異形成、膵臓の良性増殖又は病変、及び膵臓の悪性増殖又は病変、及び膵臓以外の体内の組織及び器官における転移性病変が挙げられる。膵臓がんは、膵臓のがんのすべての形態を含む。膵臓がんは、管腺がん(ductal adenocarcinoma)、腺扁平上皮がん、多形性巨細胞がん、粘液性腺がん、破骨細胞様巨細胞がん、粘液性嚢胞腺がん、腺房がん、未分類の大細胞がん、小細胞がん、膵芽腫、乳頭状腫瘍、粘液性嚢胞腺腫、乳頭状嚢胞状腫瘍、及び漿液性嚢胞腺腫が挙げられる。膵臓がんは、組織学的及び超微細構造異質性を有する膵臓腫瘍(例えば、混合細胞型)をまた含んでもよい。
【0507】
「前立腺の細胞増殖性障害(cell proliferative disorder of the prostate)」は、前立腺の細胞に関与する細胞増殖性障害である。前立腺の細胞増殖性障害は、前立腺細胞に影響を及ぼす細胞増殖性障害のすべての形態を含んでもよい。前立腺の細胞増殖性障害は、前立腺がん、前立腺の前がん症状、前立腺の良性増殖又は病変、及び前立腺の悪性増殖又は病変、及び前立腺以外の体内の組織及び器官における転移性病変が挙げられる。前立腺の細胞増殖性障害は、前立腺の過形成、化生、及び異形成が含まれてもよい。
【0508】
「皮膚の細胞増殖性障害(cell proliferative disorder of the skin)」は、皮膚の細胞に関与する細胞増殖性障害である。皮膚の細胞増殖性障害は、皮膚細胞に影響を及ぼす細胞増殖性障害のすべての形態を含んでもよい。皮膚の細胞増殖性障害は、皮膚の前がん又は前がん症状、皮膚の良性増殖又は病変、黒色腫、悪性黒色腫及び皮膚の他の悪性増殖又は病変、及び皮膚以外の体内の組織及び器官における転移性病変が挙げられる。皮膚の細胞増殖性障害は、皮膚の過形成、化生、及び異形成が含まれてもよい。
【0509】
「卵巣の細胞増殖性障害(cell proliferative disorder of the ovary)」は、卵巣の細胞に関与する細胞増殖性障害である。卵巣の細胞増殖性障害は、卵巣細胞に影響を及ぼす細胞増殖性障害のすべての形態を含んでもよい。卵巣の細胞増殖性障害は、卵巣の前がん又は前がん症状、卵巣の良性増殖又は病変、卵巣がん、卵巣の悪性増殖又は病変、及び卵巣以外の体内の組織及び器官における転移性病変が挙げられる。卵巣の細胞増殖性障害は、卵巣の過形成、化生、及び異形成が含まれてもよい。
【0510】
「乳房の細胞増殖性障害(cell proliferative disorder of the breast)」は、乳房の細胞に関与する細胞増殖性障害である。乳房の細胞増殖性障害は、乳房細胞に影響を及ぼす細胞増殖性障害のすべての形態を含んでもよい。乳房の細胞増殖性障害は、乳がん、乳房の前がん又は前がん症状、乳房の良性増殖又は病変、及び乳房の悪性増殖又は病変、及び乳房以外の体内の組織及び器官における転移性病変が挙げられる。乳房の細胞増殖性障害は、乳房の過形成、化生、及び異形成が含まれてもよい。
【0511】
乳房の細胞増殖性疾患は、乳房の前がん症状でもよい。本発明の組成物は、乳房の前がん症状を治療するために使用されてもよい。乳房の前がん症状は、乳房の非定型過形成、非浸潤性乳管がん(DCIS)、乳管内がん、上皮内小葉癌(LCIS)、小葉腫瘍、及び乳房のステージ0又はグレード0の増殖又は病変(例えば、ステージ0若しくはグレード0乳がん、又は上皮内がん)が挙げられる。乳房の前がん症状は、米国がん合同委員会(AJCC)によって認められたTNM分類スキームに従って病期分類されてもよく、原発腫瘍(T)は、T0又はTisステージを割り当てられ;そして所属リンパ節(N)は、N0ステージを割り当てられ;そして遠隔転移(M)は、M0が割り当てられる。
【0512】
乳房の細胞増殖性障害は、乳がんであってもよい。好ましくは、本発明の組成物は、乳がんを治療するために使用されてもよい。乳がんは、乳房のがんのすべての形態を含む。乳がんは、原発性上皮乳がんを含んでもよい。乳がんは、乳房が、他の腫瘍、例えば、リンパ腫、肉腫又は黒色腫で侵されたがんを含んでもよい。乳がんは、乳房のがん、乳房の乳管がん、乳房の小葉がん、乳房の未分化がん、乳房の葉状嚢肉腫、乳房の血管肉腫、及び乳房の原発性リンパ腫が挙げられる。乳がんは、I、II、IIIA,IIIB、IIIC及びIVステージの乳がんを含んでもよい。乳房の乳管がんは、浸潤性がん、管内成分優位の浸潤性上皮内がん、炎症性乳がん、及び面皰、粘液性(膠質)、髄質性、リンパ球性浸潤を有する髄質性、乳頭状、スキルス、及び管状からなる群から選択される組織学的種類を有する乳房の乳管がんが挙げられる。乳房の小葉がんは、管内成分優位の浸潤性小葉がん、浸潤性小葉がん、及び浸潤性小葉腺がんを含んでもよい。乳がんは、パジェット病、管内がんを有するパジェット病、及び浸潤性乳管がんを有するパジェット病を含んでもよい。乳がんは、組織学的及び超微細構造異質性を有する乳房腫瘍(例えば、混合細胞型)を含んでもよい。
【0513】
好ましくは、本発明の化合物、又はその医薬的に許容される塩、プロドラッグ、代謝物、多形体、若しくは溶媒和物は、乳がんを治療するために使用されてもよい。治療される乳がんは、家族性乳がんを含んでもよい。治療される乳がんは、散発性乳がんを含んでもよい。治療される乳がんは、男性対象において生じてもよい。治療される乳がんは、女性対象において生じてもよい。治療される乳がんは、閉経前の女性対象又は閉経後の女性対象において生じてもよい。治療される乳がんは、30歳以上の対象、又は30歳未満の対象において生じてもよい。治療される乳がんは、50歳以上の対象、又は50歳未満の対象において生じていてもよい。治療される乳がんは、70歳以上の対象、又は70歳未満の対象において生じてもよい。
【0514】
治療される乳がんは、家族性又はBRCA1、BRCA2、若しくはp53における自然突然変異を識別するために分類することができる。治療される乳がんは、HER2/neu遺伝子増幅を有しているとして、HER2/neuを過剰発現しているとして、又は低、中若しくは高レベルのHER2/neu発現を有しているとして分類することができる。治療される乳がんは、エストロゲン受容体(ER)、プロゲステロン受容体(PR)、ヒト上皮成長因子受容体‐2、Ki‐67、CA15‐3、CA27‐29、及びc‐Metからなる群から選択されるマーカーに関して分類することができる。治療される乳がんは、ER‐不明(unknown)、ER‐豊富(rich)又はER‐欠乏(poor)として分類できる。治療される乳がんは、ER‐陰性又はER‐陽性として分類できる。乳がんのER‐分類は、任意の再現性のある手段によって行われてもよい。乳がんのER‐分類は、Onkologie 27: 175-179 (2004)において明記されるように行われてもよい。治療される乳がんは、PR‐不明、PR‐豊富、又はPR‐欠乏として分類できる。治療される乳がんは、PR‐陰性又はPR‐陽性として分類できる。治療される乳がんは、受容体陽性又は受容体陰性として分類できる。治療される乳がんは、CA15‐3、又はCA27‐29、又は両方の血中レベルの上昇と関連しているとして分類できる。
【0515】
治療される乳がんは、乳房の局所腫瘍を含んでもよい。治療される乳がんは、陰性センチネルリンパ節(SLN)生検に関連する乳房の腫瘍を含んでもよい。治療される乳がんは、陽性センチネルリンパ節(SLN)生検に関連する乳房の腫瘍を含んでもよい。治療される乳がんは、1つ以上の陽性腋窩リンパ節に関連する乳房の腫瘍を含んでもよく、腋窩リンパ節は、任意の適用可能な方法により病期分類される。治療される乳がんは、リンパ節陰性状態(例えば、リンパ節転移陰性)、又はリンパ節陽性状態(例えば、リンパ節転移陽性)を有しているとして分類される。治療される乳がんは、体内の他の場所に転移した乳房の腫瘍を含んでもよい。治療される乳がんは、骨、肺、肝臓、脳からなる群から選択される場所に転移しているとして分類されてもよい。治療される乳がんは、転移性、限局性、領域性(regional)、局所‐領域(local‐regional)、局所進行性、遠隔、多中心性、両側性、対側性、新たに診断された、再発性、及び手術不能からなる群から選択される特徴に従って分類されてもよい。
【0516】
本発明の化合物、又はその医薬的に許容される塩、プロドラッグ、代謝物、多形体、若しくは溶媒和物は、全人口に対して乳がんを発症するリスクが増加する対象において、乳房の細胞増殖性障害を治療若しくは予防するために、又は乳がんを治療又は予防するために、使用されてもよい。全人口に対して乳がんを発症するリスクが増加する対象は、乳がんの家族歴又は既往歴を有する女性対象である。全人口に対して乳がんを発症するリスクが増加する対象は、BRCA1若しくはBRCA2、若しくは両方における生殖細胞系又は自然突然変異を有する女性対象である。全人口に対して乳がんを発症するリスクが増加する対象は、乳がんの家族歴及びBRCA1若しくはBRCA2、若しくは両方における細胞増殖系又は自然突然変異を有する女性対象である。全人口に対して乳がんを発症するリスクが増加する対象は、30歳超、40歳超、50歳超、60歳超、70歳超、80歳超、90歳超の女性である。全人口に対して乳がんを発症するリスクが増加する対象は、乳房の非定型過形成、非浸潤性乳管がん(DCIS)、乳管内がん、上皮内小葉癌(LCIS)、小葉腫瘍、又は乳房のステージ0の増殖又は病変(例えば、ステージ0若しくはグレード0乳がん、又は上皮内がん)を有する対象である。
【0517】
治療される乳がんは、スカーフ‐ブルーム‐リチャードソン(Scarff‐Bloom‐Richardson)システムに従って組織学的に等級分けすることができ、ここで、乳房の腫瘍は、1、2、又は3の有糸分裂数スコア;1、2、又は3の核多形性スコア;1、2、又は3の細管形成スコア;及び3〜9の間の全スカーフ‐ブルーム‐リチャードソンスコアを割り当てられる。治療される乳がんは、グレード1、グレード1‐2、グレード2、グレード2‐3、又はグレード3からなる群から選択される乳がん治療に関する国際コンセンサス委員会に従った腫瘍グレードを割り当てることができる。
【0518】
治療されるがんは、米国がん合同委員会(AJCC)TNM分類システムに従って病期分類することができ、腫瘍(T)は、TX、T1、T1mic、T1a、T1b、T1c、T2、T3、T4、T4a、T4b、T4c、又はT4dのステージを割り当てられ;及び所属リンパ節(N)は、NX、N0、N1、N2、N2a、N2b、N3、N3a、N3b、又はN3cのステージを割り当てられ;及び遠隔転移(M)は、MX、M0、又はM1のステージを割り当てられてもよい。治療されるがんは、米国がん合同委員会(AJCC)分類に従って、ステージI、ステージIIA、ステージIIB、ステージIIIA、ステージIIIB、ステージIIIC、又はステージIVとして病期分類されてもよい。治療されるがんは、グレードGX(例えば、評価できないグレード)、グレード1、グレード2、グレード3、又はグレード4としてAJCC分類に従ったグレードを割り当てられてもよい。治療されるがんは、pNX、pN0、PN0(I−)、PN0(I+)、PN0(mol−)、PN0(mol+)PN1、PN1(mi)、PN1a、PN1b、PN1c、pN2、pN2a、pN2b、pN3、pN3a、pN3b、又はpN3cのAJCC病理学的分類に従って病期分類されてもよい。
【0519】
治療されるがんは、直径約2cm以下と判定された腫瘍を含んでもよい。治療されるがんは、直径約2〜5cmと判定された腫瘍を含んでもよい。治療されるがんは、直径約3cm以上と判定された腫瘍を含んでもよい。治療されるがんは、直径5cm超と判定された腫瘍を含んでもよい。治療されるがんは、高分化、中分化、低分化、又は未分化のように顕微鏡像によって分類されてもよい。治療されるがんは、有糸分裂数(例えば、細胞分裂量)、又は核多形性(例えば、細胞の変化)に関して、顕微鏡像によって分類されてもよい。治療されるがんは、壊死の領域(例えば、死んだ又は変性した細胞の領域)に関連しているとして顕微鏡像によって分類されてもよい。治療されるがんは、異常な核型を有している、異常な染色体数を有する、又は外観が異常である1つ以上の染色体を有するとして分類されてもよい。治療されるがんは、異数性、三倍体、四倍体であるとして、又は変化した倍数性を有するとして分類されてもよい。治療されるがんは、染色体転座、又は全体の染色体の欠失又は重複、染色体の一部の欠失、重複、又は増幅の領域を有するとして分類されてもよい。
【0520】
治療されるがんは、DNAサイトメトリー、フローサイトメトリー、又はイメージサイトメトリーによって評価されてもよい。治療されるがんは、細胞分裂(例えば、細胞分裂のS期)の合成期において細胞の10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、又は90%を有するとして分類されてもよい。治療されるがんは、低S期分画(low S‐phase fraction)又は高S期分画(high S‐phase fraction)を有するとして分類されてもよい。
【0521】
本明細書中で使用される場合、「正常細胞(normal cell)」は、「細胞増殖性障害」の一部として分類できない細胞である。正常細胞は、細胞が望まない状態又は疾患の発症につながる、無秩序な若しくは異常な増殖、又は両方を欠く。好ましくは、正常細胞は、正常に機能する細胞周期チェックポイント制御機構を有する。
【0522】
本明細書中で使用される場合、「細胞接触(contacting a cell)」は、化合物若しくは物質の組成物が、細胞と直接接触し、又は細胞において所望する生物学的効果を誘発するために十分接近している状態を意味する。
【0523】
本明細書中で使用される場合、「候補化合物(candidate compound)」は、本発明の化合物、又はその医薬的に許容される塩、プロドラッグ、代謝物、多形体、若しくは溶媒和物を意味し、当該化合物が、細胞、組織、系、動物若しくはヒトにおいて、研究者若しくは臨床医によって求められる、所望する生物学的若しくは医学的反応を引き起こす可能性があるかどうかを判定するために、1つ以上のインビトロ若しくはインビボ生物学的アッセイについて試験されてきた、又は試験されるであろう。候補化合物は、本発明の化合物、又はその医薬的に許容される塩、プロドラッグ、代謝物、多形体若しくは溶媒和物である。生物学的又は医学的反応は、がんの治療であってもよい。生物学的又は医学的反応は、細胞増殖性障害の治療又は予防であってもよい。インビトロ又はインビボ生物学的アッセイは、限定されないが、酵素活性アッセイ、電気泳動移動度シフトアッセイ、レポーター遺伝子アッセイ、インビトロ細胞生存アッセイ、及び本明細書中に記載されたアッセイが挙げられる。
【0524】
本明細書中で使用される場合、「単剤療法(monotherapy)」は、それを必要とする対象に、単一の活性又は治療化合物の投与を意味する。好ましくは、単剤療法は、単一活性化合物の治療有効量の投与を伴う。例えば、がん治療を必要とする対象に対する、本発明の化合物、又はその医薬的に許容される塩、プロドラッグ、代謝物、アナログ若しくは誘導体の1つを有するがん単剤療法である。1つの態様において、単一活性化合物は、本発明の化合物、又はその医薬的に許容される塩、プロドラッグ、代謝物、多形体若しくは溶媒和物である。
【0525】
本明細書中で使用される場合、「治療(treating)」又は「治療する(treat)」は、疾患、症状、又は障害を治すための患者の管理及び看護を言い表し、そして疾患、症状又は障害の症候又は合併症を緩和するために、又は疾患、症状又は障害を取り除くために、本発明の化合物、又はその医薬的に許容される塩、プロドラッグ、代謝物、多形体若しくは溶媒和物の投与を含む。
【0526】
本発明の化合物、又はその医薬的に許容される塩、プロドラッグ、代謝物、多形体又は溶媒和物は、疾患、症状又は障害を予防するためにまた使用されてもよい。本明細書中で使用される場合、「予防(preventing)」又は「予防する(prevent)」は、疾患、症状又は障害の症候又は合併症の発病を低減し、又は取り除くことを言い表す。
【0527】
本明細書中で使用される場合、用語「緩和する(alleviate)」は、障害の兆候又は症候の重症度が軽減されるプロセスを言い表すことを意味する。重要なことには、兆候又は症候が、取り除かれずに緩和できることである。好ましい実施態様において、本発明の医薬組成物の投与は、兆候又は症候の除去につながるが、しかしながら、除去は、必要とされない。有効な投与量は、兆候又は症状の重症度を減少することを期待する。例えば、障害、例えば、がんの兆候又は症候は、そしてそれは、複数の場所で生じ、仮にがんの重症度が、少なくとも複数の場所の1つ以内に減少される場合、緩和される。
【0528】
本明細書中で使用される場合、用語「重症度(severity)」は、前がん、又は良性状態から悪性状態に変化するがんの可能性を言い表すことを意味する。あるいは、又はさらに、重症度は、がんのステージ、例えば、TNMシステム(国際対がん連合(UICC)と米国がん合同委員会(AJCC)により承認)に従って、又は他の当該技術分野で認められた方法により言い表すことを意味する。がんのステージは、要因、例えば、原発性の腫瘍の場所、腫瘍の大きさ、腫瘍の数、及びリンパ節転移(リンパ節へのがんの広がり)に基づいた、がんの程度又は重症度を意味する。あるいは、又はさらに、重症度は、当該技術分野で認められた方法(国立がん研究所、www.cancer.govを参照)により腫瘍のグレードを言い表すことを意味する。腫瘍のグレードは、顕微鏡下、それらを観察してどのように異常であるか、及び腫瘍がどのように素早く増殖しそして広がる可能性があるかの観点から、がんを分類するために使用されるシステムである。細胞の構造及び増殖パターンを含む、腫瘍のグレードを判定する場合、多くの要因が考慮される。腫瘍のグレードを判定するために使用される特定の要因は、がんのそれぞれの種類で異なる。重症度は、また分化と呼ばれる、組織学的グレードをまた言い表し、そしてそれは、どのくらい腫瘍細胞が、同じ組織型の正常細胞と似ているのかを意味する(国立がん研究所、www.cancer.govを参照)。さらに、重症度は、核のグレードを言い表し、そしてそれは、腫瘍細胞中の核小体の大きさ及び形状、並びに分裂している腫瘍細胞の割合を意味する(国立がん研究所、www.cancer.govを参照)。
【0529】
本発明の他の態様において、重症度は、腫瘍が成長因子を分泌し、細胞外マトリックスを分解し、血管新生し、並置された組織への接着を喪失し、又は転移した程度を言い表す。さらに、重症度は、原発性腫瘍が転移した場所の数を言い表す。最後に、重症度は、様々な種類及び場所の腫瘍を治療することの困難性を含む。例えば、手術不能の腫瘍、複数の体組織により大きなアクセスを有するそれらのがん(血液系及び免疫系腫瘍)、及び従来の治療に最も耐性のあるものは、最も重症であると考えられる。これらの状況において、対象の平均余命を長くし及び/又は疼痛を低減し、がん性細胞の集団を減少し、又は1つの組織に細胞を限定し、及びがんのステージ/腫瘍のグレード/組織学的グレード/核のグレードを改善することは、がんの兆候又は症候を緩和すると考えられる。
【0530】
本明細書中で使用される場合、用語「症候(symptom)」は、疾患、疾病、損傷、又は何かが体において望ましくないこととして定義される。症候は、症候がある個人により感じ又は気付かれるが、他人によっては簡単には気付かれないかもしれない。他人は、非医療従事者として定義される。
【0531】
本明細書中で使用される場合、用語「兆候(sign)」は、何かが体において望ましくないしるしとしてまた定義される。しかしながら、兆候は、医師、看護師、又は他の医療従事者によって見ることができるものとして定義される。
【0532】
がんは、ほとんど任意の兆候又は症候を引き起こす可能性のある疾患群である。兆候又は症候は、がんの場所、がんの大きさ、及び隣接する器官又は構造にそれがどの程度影響を及ぼすかに依存する。仮にがんが広がる(転移する)場合、その後、症候は、体の異なる部分に現れるかもしれない。
【0533】
がんが増殖した場合、隣接する器官、血管、及び神経を押し始める。この圧迫は、いくつかのがんの兆候及び症候を引き起こす。仮にがんが重要部位、例えば、脳の特定の部位にあれば、最小の腫瘍でさえ、初期症候を引き起こす可能性がある。
【0534】
しかしながら、時には、がんが非常に大きく増殖するまで、任意の症候を引き起こさない場所で、がんが発症する。膵臓がんは、例えば、普通、体外から感じられるのに十分な大きさに増殖しない。いくつかの膵臓がんは、それらが、隣接する神経周囲に増殖し始めるまで(これは、腰痛を引き起こす)、症候を引き起こさない。その他は、胆管周囲に増殖し、そしてそれは、胆汁の流れを遮断し、そして黄疸として知られる皮膚の黄変につながる。膵臓がんがこれらの兆候又は症候を引き起こした時点で、通常、かなり進行したステージに達している。
【0535】
がんは、症候、例えば、発熱、倦怠感、又は体重減少をまた引き起こすかもしれない。これは、がん細胞が、体のエネルギー供給の大半を使い尽くし、又は体の代謝を変化する物質を放出するためであろう。又は、がんが、これらの症候を生じさせる方法で反応する免疫系を引き起こすかもしれない。
【0536】
時として、がん細胞は、血流中に、通常、がんに由来すると考えられていない症候を引き起こす物質を放出する。例えば、膵臓のいくつかのがんは、脚の静脈中に発症する血栓を引き起こす物質を放出する可能性がある。いくつかの肺がんは、血中カルシウムレベルに影響を及ぼし、神経及び筋肉に影響を与えて、そして虚弱及び眩暈を引き起こすホルモン様物質を作る。
【0537】
がんは、がん細胞の様々なサブタイプが存在する場合生じるいくつかの兆候又は症候を示す。がんを有するほとんどの人は、彼らの疾患と一緒に、そのうち体重が減るであろう。原因不明の(意図しない)10ポンド以上の体重減少は、がん、特に、膵臓がん、胃がん、食道がん、又は肺がんの最初の兆候かもしれない。
【0538】
発熱は、がんに伴って非常によく見られるが、進行疾患においてより頻繁に見られる。がんを有するほぼすべての患者は、そのうち、特に、がん又はその治療が、免疫系に影響を及ぼし、そして体に関して、感染と戦うのを困難にする場合、発熱する。それほど頻繁ではないが、発熱は、がん、例えば白血病又はリンパ腫の初期兆候かもしれない。
【0539】
疲労は、がんが進行するときの重要な症候かもしれない。がん、例えば白血病、又はいくつかの大腸又は胃がんなどで、仮に、がんが持続する失血を引き起こす場合、早期に生じるかもしれない。
【0540】
疼痛は、いくつかのがん、例えば、骨肉腫又は精巣がんの初期症状かもしれない。しかしながら、ほとんどの場合、疼痛は、進行疾患の症候である。
【0541】
皮膚のがんと伴に(次のセクションを参照)、いくつかの内部のがんは、見ることのできる皮膚兆候を生じる可能性がある。これらの変化は、皮膚がより黒く(色素過剰)、黄色く(黄疸)、若しくは赤く(紅斑)見えること;そう痒;又は過度の髪の成長が含まれる。
【0542】
あるいは、又はさらに、がんサブタイプは、特定の兆候又は症候を示す。排便習慣又は膀胱機能の変化は、がんを示している可能性がある。長期的な便秘、下痢、又は糞便の大きさの変化は、大腸がんの兆候かもしれない。排尿の疼痛、血尿、又は膀胱機能の変化(例えば、頻尿又は乏尿)は、膀胱又は前立腺がんと関連する可能性がある。
【0543】
皮膚の状態又は新しい皮膚の状態の外観の変化は、がんを示す可能性がある。皮膚がんは、出血及び治癒しない傷のように見えるかもしれない。口内の持続性の疼痛は、特に、喫煙し、かみたばこをし、又は頻繁にアルコールを飲む患者において、口腔がんの可能性がある。陰茎又は膣の痛みは、感染又は早期がんの兆候のいずれかかもしれない。
【0544】
異常な出血又は分泌は、がんを示す可能性がある。異常な出血は、早期又は進行がんのいずれかで起こる可能性がある。唾液(痰)中の血液は、肺がんの兆候かもしれない。糞便中の血液(又は黒ずんだ若しくは黒い糞便)は、大腸又は直腸がんの兆候の可能性がある。子宮頸部や子宮内膜(子宮の内面)のがんは、膣出血を引き起こす可能性がある。尿中の血液は、膀胱又は腎臓がんの兆候かもしれない。乳首からの血液の分泌は、乳がんの兆候かもしれない。
【0545】
乳房における又は体の他の部分における肥厚又はしこりは、がんの存在を示す可能性がある。大部分は、乳房、睾丸、リンパ節(腺)、及び体の軟組織において、皮膚を通じて感じることができる。しこり又は肥厚は、がんの早期又は後期の兆候かもしれない。任意のしこり又は肥厚は、特にその形成が新しい又は大きさが成長している場合、がんの指標となる可能性がある。
【0546】
消化不良又は嚥下困難は、がんを示す可能性がある。これらの症候は、一般的に他の原因を有するが、消化不良又は嚥下問題は、食道、胃、又は咽頭(喉)のがんの兆候かもしれない。
【0547】
いぼ又はほくろの最近の変化は、がんの指標の可能性がある。色、大きさ、若しくは形状が変化した、又はその明確な境界線を失った任意のいぼ、ほくろ、又は染みは、がんの発症の可能性を示す。例えば、皮膚病変は、黒色腫であってもよい。
【0548】
持続する咳又は嗄声は、がんの指標になる可能性がある。治まらない咳が、肺がんの兆候であるかもしれない。嗄声は、咽頭(咽頭(voice box))又は甲状腺のがんの兆候である可能性がある。
【0549】
上に挙げた兆候及び症候が、がんで見られるより一般的なものであるが、あまり一般的でなく、そして本明細書に挙げられていない他の多くがある。しかしながら、すべての当該技術分野で認められたがんの兆候及び症候が熟慮され、そして本発明により包含される。
【0550】
がんの治療は、腫瘍の大きさの減少をもたらすことができる。腫瘍の大きさの減少は、また「腫瘍退縮(tumor regression)」と呼ばれてもよい。好ましくは、治療後、腫瘍の大きさは、治療前の大きさと比較して、5%以上減少し;より好ましくは、10%以上減少し;より好ましくは、20%以上減少し;より好ましくは、30%以上減少し;より好ましくは、40%以上減少し;さらにより好ましくは、50%以上減少し;及び最も好ましくは、75%以上減少する。腫瘍の大きさは、測定の任意の再現性のある手段により測定されてもよい。腫瘍の大きさは、腫瘍の直径として測定されてもよい。
【0551】
がんの治療は、腫瘍体積の減少をもたらすことができる。好ましくは、治療後、腫瘍体積は、治療前の大きさと比較して、5%以上減少し;より好ましくは、腫瘍体積は、10%以上減少し;より好ましくは、20%以上減少し;より好ましくは、30%以上減少し;より好ましくは、40%以上減少し;さらにより好ましくは、50%以上減少し;及び最も好ましくは、75%以上減少する。腫瘍体積は、測定の任意の再現性のある手段により測定されてもよい。
【0552】
がんの治療は、腫瘍の数の減少をもたらす。好ましくは、治療後、腫瘍の数は、治療前と比較して、5%以上減少し;より好ましくは、腫瘍の数は、10%以上減少し;より好ましくは、20%以上減少し;より好ましくは、30%以上減少し;より好ましくは、40%以上減少し;さらにより好ましくは、50%以上減少し;及び最も好ましくは、75%以上減少する。腫瘍の数は、測定の任意の再現性のある手段で測定されてもよい。腫瘍の数は、肉眼又は特定の倍率で見える腫瘍を数えることにより測定されてもよい。好ましくは、特定の倍率は、2倍、3倍、4倍、5倍、10倍、又は50倍である。
【0553】
がんの治療は、原発腫瘍部位から離れた他の組織又は器官における転移病巣数の減少をもたらすことができる。好ましくは、治療後、転移病巣数が、治療前と比較して、5%以上減少し;より好ましくは、転移病巣数が、10%以上減少し;より好ましくは、20%以上減少し;より好ましくは、30%以上減少し;より好ましくは、40%以上減少し;さらにより好ましくは、50%以上減少し;及び最も好ましくは、75%以上減少する。転移病巣数は、測定の任意の再現性のある手段で測定されてもよい。転移病巣数は、肉眼又は特定の倍率で見える転移病巣数えることにより測定されてもよい。好ましくは、特定の倍率は、2倍、3倍、4倍、5倍、10倍、又は50倍である。
【0554】
がんの治療は、担体単独で受け取った集団と比較して、治療された対象の集団の平均生存期間の増加をもたらすことができる。好ましくは、平均生存期間は、30日超増加し;より好ましくは、60日超増加し;より好ましくは、90日超増加し;及び最も好ましくは、120日超増加する。集団の平均生存期間の増加は、任意の再現性のある手段により測定されてもよい。集団の平均生存期間の増加は、例えば、活性化合物での治療の開始後、集団の生存平均期間を計算することにより、測定されてもよい。集団の平均生存期間の増加は、例えば、活性化合物での治療の初回完了後、集団の生存平均期間を計算することにより、また測定されてもよい。
【0555】
がんの治療は、未治療の対象の集団と比較して、治療した対象の集団の平均生存期間の増加をもたらすことができる。好ましくは、平均生存期間は、30日超増加し;より好ましくは、60日超増加し;より好ましくは90日超増加し;及び最も好ましくは、120日超増加する。集団の平均生存期間の増加は、任意の再現性のある手段により測定されてもよい。集団の平均生存期間の増加は、例えば、活性化合物での治療の開始後、集団の生存平均期間を計算することにより、測定されてもよい。集団の平均生存期間の増加は、例えば、活性化合物での治療の初回完了後、集団の生存平均期間を計算することにより、また測定されてもよい。
【0556】
がんの治療は、本発明の化合物、又はその医薬的に許容される塩、プロドラッグ、代謝物、アナログ、若しくは誘導体ではない薬物で単剤療法を受けた集団と比較して、治療した対象の集団の平均生存期間の増加をもたらすことができる。好ましくは、平均生存期間は、30日超増加し;より好ましくは、60日超増加し;より好ましくは90日超増加し;及び最も好ましくは、120日超増加する。集団の平均生存期間の増加は、任意の再現性のある手段により測定されてもよい。集団の平均生存期間の増加は、例えば、活性化合物での治療の開始後、集団の生存平均期間を計算することにより、測定されてもよい。集団の平均生存期間の増加は、例えば、活性化合物での治療の初回完了後、集団の生存平均期間を計算することにより、また測定されてもよい。
【0557】
がんの治療は、担体単独で受け取った集団と比較して、治療した対象の集団の死亡率の減少をもたらすことができる。がんの治療は、未治療の集団と比較して、治療した対象の集団の死亡率の減少をもたらすことができる。がんの治療は、本発明の化合物、又はその医薬的に許容される塩、プロドラッグ、代謝物、アナログ、若しくは誘導体ではない薬物での単剤療法を受けた集団と比較して、治療した対象の集団の死亡率の減少をもたらすことができる。好ましくは、死亡率は、2%超減少し;より好ましくは、5%超減少し;より好ましくは、10%超減少し;及び最も好ましくは、25%超減少する。治療した対象の集団の死亡率の減少は、任意の再現性のある手段により測定されてもよい。集団の死亡率の減少は、例えば、活性化合物での治療の開始後、単位時間あたりの疾患関連死亡者数の平均値を計算することにより、測定されてもよい。集団の死亡率の減少は、例えば、活性化合物での治療の初回完了後、単位時間あたりの疾患関連死亡者数の平均値を計算することにより、また測定されてもよい。
【0558】
がんの治療は、腫瘍増殖速度の減少をもたらすことができる。好ましくは、治療後、腫瘍増殖速度は、治療前の値と比較して、少なくとも5%減少し;より好ましくは、腫瘍増殖速度は、少なくとも10%減少し;より好ましくは、少なくとも20%減少し;より好ましくは、少なくとも30%減少し;より好ましくは、少なくとも40%減少し;より好ましくは、少なくとも50%減少し;さらにより好ましくは、少なくとも50%減少し;及び最も好ましくは、少なくとも75%減少する。腫瘍増殖速度は、測定の任意の再現性のある手段により測定されてもよい。腫瘍増殖速度は、単位時間あたりの腫瘍直径の変化に従って測定することができる。
【0559】
がんの治療は、腫瘍再増殖の減少をもたらすことができる。好ましくは、治療後、腫瘍再増殖は、5%未満であり;より好ましくは、腫瘍再増殖は、10%未満であり;より好ましくは、20%未満であり;より好ましくは、30%未満であり;より好ましくは、40%未満であり;より好ましくは、50%未満であり;さらにより好ましくは、50%未満であり;及び最も好ましくは、75%未満である。腫瘍再増殖は、測定の任意の再現性のある手段により測定されてもよい。腫瘍再増殖は、例えば、治療後に起きる前の腫瘍の縮小後、腫瘍の直径の増加を測定することにより、測定される。腫瘍再増殖の減少は、治療終了後、腫瘍の再発が起こらないことにより示される。
【0560】
細胞増殖性障害の治療又は予防は、細胞増殖速度の減少をもたらすことができる。好ましくは、治療後、細胞増殖速度は、少なくとも5%減少し;より好ましくは、少なくとも10%減少し;より好ましくは、少なくとも20%減少し;より好ましくは、少なくとも30%減少し;より好ましくは、少なくとも40%減少し;より好ましくは、少なくとも50%減少し;さらにより好ましくは、少なくとも50%減少し;及び最も好ましくは、少なくとも75%減少する。細胞増殖速度は、測定の任意の再現性のある手段により測定されてもよい。細胞増殖速度は、例えば、単位時間あたりの組織サンプル中の細胞分裂数を測定することにより、測定される。
【0561】
細胞増殖障害の治療又は予防は、増殖している細胞の割合の減少をもたらすことができる。好ましくは、治療後、増殖している細胞の割合は、少なくとも5%減少し;より好ましくは、少なくとも10%減少し;より好ましくは、少なくとも20%減少し;より好ましくは、少なくとも30%減少し;より好ましくは、少なくとも40%減少し;より好ましくは、少なくとも50%減少し;さらにより好ましくは、少なくとも50%減少し;及び最も好ましくは、少なくとも75%減少する。増殖している細胞の割合は、測定の任意の再現性のある手段により、測定されてもよい。好ましくは、増殖している細胞の割合は、例えば、組織サンプル中の非分裂細胞数と比較して分裂細胞数を定量することにより、測定される。増殖している細胞の割合は、分裂指数に相当してもよい。
【0562】
細胞増殖性障害の治療又は予防は、細胞増殖の領域又は帯(zone)の大きさの減少をもたらすことができる。好ましくは、治療後、細胞増殖の領域又は帯の大きさが、治療前のその大きさと比較して、少なくとも5%減少し;より好ましくは、少なくとも10%減少し;より好ましくは、少なくとも20%減少し;より好ましくは、少なくとも30%減少し;より好ましくは、少なくとも40%減少し;より好ましくは、少なくとも50%減少し;さらにより好ましくは、少なくとも50%減少し;及び最も好ましくは、少なくとも75%減少する。細胞増殖の領域又は帯の大きさは、測定の任意の再現性のある手段により測定されてもよい。細胞増殖の領域又は帯の大きさは、細胞増殖の領域又は帯の直径又は幅として測定されてもよい。
【0563】
細胞増殖性障害の治療又は予防は、異常な外観又は形態を有する細胞集団数の減少をもたらすことができる。好ましくは、治療後、異常な形態を有する細胞数は、治療前のその大きさと比較して、少なくとも5%減少し;少なくとも10%減少し;より好ましくは、少なくとも20%減少し;より好ましくは、少なくとも30%減少し;より好ましくは、少なくとも40%減少し;より好ましくは、50%減少し;さらにより好ましくは、少なくとも50%減少し;及び最も好ましくは、少なくとも75%減少する。異常な細胞外観又は形態は、測定の任意の再現性のある手段によって測定されてもよい。異常な細胞形態は、顕微鏡、例えば、組織培養倒立顕微鏡を使用することにより、測定することができる。異常な細胞形態は、核多形性の形態をとることができる。
【0564】
本明細書中で使用される場合、用語「選択的に(selectively)」は、他の集団よりも1つの集団においてより高い頻度で発生する傾向があることを意味する。比較される集団は、細胞集団であってもよい。好ましくは、本発明の化合物、又はその医薬的に許容される塩、プロドラッグ、代謝物、多形体、若しくは溶媒和物は、正常細胞ではなく、がん又は前がん細胞に選択的に作用する。好ましくは、本発明の化合物、又は医薬的に許容される塩、プロドラッグ、代謝物、多形体、若しくは溶媒和物は、1つの分子標的(例えば、標的タンパク質メチルトランスフェラーゼ)を調節するために選択的に作用するが、他の分子標的(例えば、非標的タンパク質メチルトランスフェラーゼ)を有意に調節しない。本発明は、酵素、例えば、タンパク質メチルトランスフェラーゼの活性を選択的に阻害する方法をまた提供する。好ましくは、仮に集団Bと比較して集団Aにおいて2倍超より頻繁に発生する場合、事象は、集団Bと比較して集団Aにおいて選択的に発生する。仮に集団Aにおいて5倍超より頻繁に発生する場合、事象は、選択的に発生する。仮に集団Aにおいて10倍超より頻繁に発生する場合、事象は、選択的に発生し;より好ましくは、50倍超;さらにより好ましくは、100倍超;及び最も好ましくは、1000倍超、集団Bと比較して集団Aにおいてより頻繁である。例えば、細胞死は、仮に正常細胞と比較してがん細胞において2倍超より頻繁に発生した場合、癌細胞において、選択的に発生すると言われる。
【0565】
本発明の化合物、又はその医薬的に許容される塩、プロドラッグ、代謝物、多形体、若しくは溶媒和物は、分子標的(例えば、標的タンパク質メチルトランスフェラーゼ)の活性を調節することができる。調節は、分子標的の活性を促進し又は阻害することを意味する。好ましくは、本発明の化合物、又はその医薬的に許容される塩、プロドラッグ、代謝物、多形体、若しくは溶媒和物は、仮にそれが、同じ条件であるが、前記化合物の存在のみ欠いている条件下で、分子標的の活性と比較して、少なくとも2倍、分子標的の活性を促進し又は阻害する場合、分子標的の活性を調節している。より好ましくは、本発明の化合物、又はその医薬的に許容される塩、プロドラッグ、代謝物、多形体、若しくは溶媒和物は、仮にそれが、同じ条件であるが、前記化合物の存在のみ欠いている条件下で、分子標的の活性と比較して、少なくとも5倍、少なくとも10倍、少なくとも20倍、少なくとも50倍、少なくとも100倍、分子標的の活性を促進し又は阻害する場合、分子標的の活性を調節している。分子標的の活性は、任意の再現性のある手段により測定されてもよい。分子標的の活性は、インビトロ又はインビボで測定されてもよい。例えば、分子標的の活性は、酵素活性アッセイ若しくはDNA結合アッセイによってインビトロで測定されてもよく、又は分子標的の活性は、レポーター遺伝子の発現のためのアッセイによって、インビボで測定されてもよい。
【0566】
本発明の化合物、又はその医薬的に許容される塩、プロドラッグ、代謝物、多形体、若しくは溶媒和物は、仮に化合物の添加が、同じ条件であるが、前記化合物の存在のみ欠いている条件下で、分子標的の活性と比較して、10%超分子標的の活性を促進しない又は阻害しない場合、分子標的の活性を有意に調節しない。
【0567】
本明細書中において使用される場合、用語「アイソザイム選択的(isozyme selective)」は、酵素の第二アイソフォームと比較して、酵素の第一アイソフォームの選択的阻害又は促進を意味する(例えば、タンパク質メチルトランスフェラーゼアイソザイムβと比較して、タンパク質メチルトランスフェラーゼαの選択的阻害又は促進)。好ましくは、本発明の化合物、又はその医薬的に許容される塩、プロドラッグ、代謝物、多形体、若しくは溶媒和物は、生物学的効果を達成するために必要な量において、最低限4倍の差異、好ましくは、10倍の差異、より好ましくは50倍の差異を示す。好ましくは、本発明の化合物、又はその医薬的に許容される塩、プロドラッグ、代謝物、多形体、若しくは溶媒和物は、阻害の範囲にわたって、この差異を示し、そして差異は、IC50、すなわち目的の分子標的について50%の阻害で例示される。
【0568】
本発明の化合物、又はその医薬的に許容される塩、プロドラッグ、代謝物、多形体、若しくは溶媒和物の、細胞又はそれを必要とする対象に対する投与は、目的のタンパク質メチルトランスフェラーゼの活性の調節(すなわち、促進又は阻害)をもたらすことができる。
【0569】
本発明は、本発明の化合物、若しくはその医薬的に許容される塩、プロドラッグ、代謝物、多形体、若しくは溶媒和物の生物学的活性の評価方法、又はDOT1Lのモジュレーター(例えば、阻害剤)としての試験化合物の識別方法を提供する。DOT1Lポリペプチド及び核酸は、限定されないが、H3K79 HMTase活性、SAM結合活性、ヒストン及び/又はヌクレオソーム結合活性、AF10結合活性、AF10‐MLL又は他のMLL融合タンパク質結合活性、及び/又は目的の任意の他の生物学的活性が挙げられる、DOT1Lの1つ以上の生物学的活性に結合し及び/又は調節する(例えば、増加又は減少)化合物についてスクリーニングするために使用することができる。DOT1Lポリペプチドは、完全長のDOT1Lポリペプチドの機能的断片又はその機能的同等物であってもよく、そして、限定されないが、触媒ドメイン、SAM結合ドメイン及び/又は正帯電ドメイン、AF10相互作用ドメイン及び/又は核外搬出シグナルが挙げられる、目的の任意のDOT1ドメインを含んでもよい。
【0570】
ヒストン、ヌクレオソーム、核酸又はポリペプチドに結合するDOT1Lの評価方法は、当業者に明らかである標準的な技術を使用して行われてもよい(典型的な方法に関する例示を参照)。そのような方法は、酵母‐哺乳類ツーハイブリッドアッセイ及び共免疫沈降技術が含まれる。
【0571】
例えば、DOT1L H3K79 HMTase活性を調節する化合物は、試験化合物の存在下、H3を含むヒストン又はペプチド基質と、DOT1Lポリペプチドとを接触し;H3K79メチル化を提供するために十分な条件下、ヒストン又はペプチド基質のH3K79メチル化のレベルを決定することによって確かめることができ、ここで、試験サンプルの不在下のヒストンH3K79メチル化のレベルと比較して、試験サンプル存在下のH3K79メチル化における上昇又は減少は、試験化合物が、DOT1L H3K79 HMTase活性を調節したことを示す。
【0572】
本発明のスクリーニング方法は、細胞ベース又は無細胞系で行われてもよい。さらなる代替として、アッセイは、動物全体(トランスジェニック非ヒト動物を含む)で行われてもよい。さらに、細胞ベース系に関して、DOT1Lポリペプチド(又はアッセイにおいて使用される任意の他のペプチド)は、細胞に直接添加されてもよく、又は細胞中の核酸から生成されてもよい。核酸は、細胞に対して内因性でもよく、又は外来(例えば、遺伝子組み換え細胞)でもよい。
【0573】
いくつかのアッセイにおいて、免疫学的試薬、例えば、抗体及び抗原が、使用される。蛍光が、いくつかのアッセイにおいて、酵素活性の測定に利用することができる。本明細書中で使用される場合、「蛍光(fluorescence)」は、分子が、同じ分子によって入射光子のより高いエネルギーを吸収した結果として光子を放出することを介したプロセスを意味する。開示された化合物の生物学的活性の評価方法は、実施例に記載される。
【0574】
本発明の化合物、又はその医薬的に許容される塩、プロドラッグ、代謝物、多形体、若しくは溶媒和物を、細胞又はそれを必要とする対象に投与することは、細胞内標的(例えば、基質)の活性の調節(すなわち、促進又は阻害)をもたらす。いくつかの細胞内標的は、限定されないが、タンパク質メチルトランスフェラーゼが挙げられる、本発明の化合物で調節することができる。
【0575】
活性化は、所望する生物学的機能を行うために適切な状態に物質の組成物(例えば、タンパク質又は核酸)を配置することを意味する。活性化することができる物質の組成物は、非活性化状態をまた有する。物質の活性化物質は、阻害又は促進生物学的機能、又は両方を有してもよい。
【0576】
上昇は、物質の組成物(例えば、タンパク質又は核酸)の所望する生物学的活性の増加を意味する。上昇は、物質の組成物の濃度の増加を通じて生じてもよい。
【0577】
本明細書中で使用される場合、「細胞周期チェックポイント経路(cell cycle checkpoint pathway)」は、細胞周期チェックポイントの調節に関与する生化学的経路を意味する。細胞周期チェックポイント経路は、細胞周期チェックポイントを含む1つ以上の機能に、促進若しくは阻害効果、又は両方を有してもよい。細胞周期チェックポイント経路は、少なくとも2つの物質の組成物、好ましくは、タンパク質を含み、そしてその両方は、細胞周期チェックポイントの調節に寄与する。細胞周期チェックポイント経路は、細胞周期チェックポイント経路の1つ以上のメンバーの活性化を介して活性化されてもよい。好ましくは、細胞周期チェックポイント経路は、生化学的シグナル経路である。
【0578】
本明細書中で使用される場合、「細胞周期チェックポイント制御因子(cell cycle checkpoint regulator)」は、細胞周期チェックポイントの調節において、少なくとも部分的に機能することができる物質の組成物を意味する。細胞周期チェックポイント制御因子は、細胞周期チェックポイントを含む1つ以上の機能に、促進又は阻害効果、又は両方を有してもよい。細胞周期チェックポイント制御因子は、タンパク質でもよく、又はタンパク質でなくてもよい。
【0579】
がん又は細胞増殖性障害の治療は、細胞死をもたらすことができ、好ましくは、細胞死は、集団中の細胞数の少なくとも10%の減少をもたらす。より好ましくは、細胞死は、少なくとも20%の減少を意味し;より好ましくは、少なくとも30%の減少;より好ましくは、少なくとも40%の減少;より好ましくは、少なくとも50%の減少;最も好ましくは、少なくとも75%の減少を意味する。集団中細胞数は、任意の再現性のある手段により測定されてもよい。集団中の細胞数は、蛍光活性化細胞選別法(FACS)、免疫蛍光顕微鏡及び光学顕微鏡によって測定されてもよい。細胞死の測定方法は、Liら、Proc Natl Acad Sci USA. 100 (5): 2674-8, 2003に示されている。1つの態様において、細胞死は、アポトーシスによって起こる。
【0580】
好ましくは、本発明の化合物、又は医薬的に許容される塩、プロドラッグ、代謝物、多形体、若しくは溶媒和物の有効量は、正常細胞に対して有意に細胞毒性ではない。化合物の治療有効量は、仮に治療有効量での化合物の投与が、正常細胞の10%超の細胞死を誘導しない場合、正常細胞に対して、有意に細胞毒性ではない。化合物の治療有効量は、仮に治療有効量での化合物の投与が、正常細胞の10%超の細胞死を誘導しない場合、正常細胞の生存率に有意に影響を与えない。1つの態様において、細胞死は、アポトーシスによって起こる。
【0581】
本発明の化合物、その医薬的に許容される塩、プロドラッグ、代謝物、多形体、若しくは溶媒和物と細胞との接触は、がん細胞において選択的に細胞死を誘導又は活性化することができる。本発明の化合物、その医薬的に許容される塩、プロドラッグ、代謝物、多形体、若しくは溶媒和物を、それを必要とする対象に投与することは、がん細胞において選択的に細胞死を誘導又は活性化することができる。本発明の化合物、その医薬的に許容される塩、プロドラッグ、代謝物、多形体、若しくは溶媒和物と細胞との接触は、細胞増殖性障害によって影響を及ぼされる1つ以上の細胞において選択的に細胞死を誘導することができる。好ましくは、本発明の化合物、その医薬的に許容される塩、プロドラッグ、代謝物、多形体、若しくは溶媒和物を、それを必要とする対象に投与することは、細胞増殖性障害によって影響を及ぼされる1つ以上の細胞において選択的に細胞死を誘導する。
【0582】
本発明は、本発明の化合物、その医薬的に許容される塩、プロドラッグ、代謝物、多形体、若しくは溶媒和物を、それを必要とする対象に投与することによるがんの治療又は予防方法に関し、ここで本発明の化合物、その医薬的に許容される塩、プロドラッグ、代謝物、多形体、若しくは溶媒和物の投与は、1つ以上の以下:細胞周期のG1及び/又はS期における細胞の蓄積、正常細胞において有意な量の細胞死を起こさないで、がん細胞において細胞死を介した細胞毒性、少なくとも2の治療指数を有する動物における抗腫瘍活性、及び細胞周期チェックポイントの活性化、をもたらす。本明細書中で使用される場合、「治療指数(therapeutic index)」は、有効用量によって割った最大耐量である。
【0583】
当業者は、本明細書中で述べられた公知の技術の詳細な説明又は同等の技術のための一般的な参照テキストを参照してもよい。これらのテキストは、Ausubelら、Current Protocols in Molecular Biology, John Wiley and Sons, Inc. (2005); Sambrookら、Molecular Cloning, A Laboratory Manual (3rd edition), Cold Spring Harbor Press, Cold Spring Harbor, New York (2000); Coliganら、Current Protocols in Immunology, John Wiley & Sons, N.Y.; Ennaら、Current Protocols in Pharmacology, John Wiley & Sons, N.Y.; Finglら、The Pharmacological Basis of Therapeutics (1975), Remington's Pharmaceutical Sciences, Mack Publishing Co., Easton, PA, 18th edition (1990)が挙げられる。これらのテキストは、もちろん、本発明の態様を作ったり又は使用したりするに当たり、また参照されてもよい。
【0584】
本発明の化合物は、神経疾患又は障害を治療し又は予防するためにまた利用することができる。本発明の化合物で治療されてもよい神経疾患又は障害は、てんかん、統合失調症、双極性障害又は他の心理的及び/又は精神障害、神経障害、骨格筋萎縮、及び神経変性疾患、例えば、神経変性疾患が挙げられる。代表的な神経変性疾患は、アルツハイマー病、筋萎縮性側索硬化症(ALS)、及びパーキンソン病が挙げられる。神経変性疾患の他の種類は、ポリグルタミンの凝集によって、少なくとも部分的に引き起こされる疾患を含む。この種類の疾患は、ハンチントン病、球脊髄性筋委縮症(SBMA又はケネディ病)、歯状核赤核淡蒼球ルイ体萎縮症(DRPLA)、脊髄小脳失調1(SCA1)、脊髄小脳失調2(SCA2)、マシャド‐ジョセフ病(MJD;SCA3)、脊髄小脳失調6(SCA6)、脊髄小脳失調7(SCA7)、及び脊髄小脳失調12(SCA12)が挙げられる。
【0585】
DOT1によって媒介される、エピジェネティックなメチル化が関与する任意の他の疾患は、本明細書中に記載された化合物及び方法を使用して治療可能又は予防可能であってもよい。
【0586】
4.医薬組成物
本発明は、式(I)、(II)、(IIIa)、(IIIb)、(IIIc)及び(IV)の化合物と少なくとも1つの医薬的に許容される賦形剤又は担体との組み合わせを含む医薬組成物をまた提供する。
【0587】
「医薬組成物(pharmaceutical composition)」は、対象に投与するために適切な形態で、本発明の化合物を含む製剤である。1つの実施態様において、医薬組成物は、バルク又は単位剤形(unit dosage form)である。単位剤形は、例えば、カプセル、IVバッグ、錠剤、エアロゾル吸入器上のシングルポンプ、又はバイアルを含む、任意の様々な形態である。組成物の単位用量中の活性成分量(例えば、開示された化合物、又はその塩、水和物、溶媒和物、又は異性体の製剤)は、有効量であり、そして関与する特定の治療に応じて変化する。当業者は、時として、患者の年齢及び状態に応じて投与量に所定の変化を行う必要があることを理解する。投与量は、投与経路にまた依存する。経口、肺、直腸、非経口、経皮、皮下、静脈内、筋肉内、腹腔内、吸入、口腔、舌下、胸膜腔内、髄腔内、鼻腔内などを含む、様々な投与経路が考えられる。本発明の化合物の局所又は経皮投与のための剤形は、粉末、スプレー、軟膏、ペースト、クリーム、ローション、ゲル、溶液、パッチ、及び吸入剤が挙げられる。1つの実施態様において、活性化合物は、滅菌条件下、必要とされる医薬的に許容される担体、及び任意の防腐剤、緩衝剤、又は噴霧剤と混合される。
【0588】
本明細書中で使用される場合、語句「医薬的に許容される(pharmaceutically acceptable)」は、健全な医学的判断の範囲内で、過度の毒性、炎症、アレルギー反応、又は他の問題若しくは合併症を起こさず、ヒト及び動物の組織と接触させて使用するのに適し、合理的な利益/リスク比に見合う、それらの化合物、材料、組成物、担体、及び/又は剤形を意味する。
【0589】
「医薬的に許容される賦形剤(pharmaceutically acceptable excipient)」は、通常安全で、非毒性及び生物学的にもそれ以外でも望ましくないものではない、医薬組成物を調製する際に有用である賦形剤を意味し、そして獣医学的使用とヒト医薬的使用のために許容される賦形剤を含む。明細書及び特許請求の範囲において使用される場合、「医薬的に許容される賦形剤」は、そのような賦形剤を1つ以上含む。
【0590】
本発明の医薬組成物は、その意図される投与経路に適合するように処方される。投与経路の例は、非経口、例えば、静脈内、皮内、皮下、経口(例えば、吸入)、経皮(局所)、及び経粘膜投与が挙げられる。非経口、皮内、若しくは皮下適用のために使用される溶液又は懸濁液は、以下の成分:無菌希釈剤、例えば、注射用水、生理食塩水、固定油、ポリエチレングリコール、グリセリン、プロピレングリコール、又は他の合成溶媒;抗菌剤、例えば、ベンジルアルコール又はメチルパラベン;抗酸化剤、例えば、アスコルビン酸、又は亜硫酸水素ナトリウム;キレート剤、例えば、エチレンジアミン四酢酸;緩衝剤、例えば、酢酸塩、クエン酸塩、又はリン酸塩、及び浸透圧を調節するための薬剤、例えば、塩化ナトリウム、又はデキストロースを含んでもよい。pHは、酸又は塩基、例えば、塩酸又は水酸化ナトリウムで調節されてもよい。非経口調製は、アンプル、使い捨て注射器、又はガラス若しくはプラスチック製の複数用量バイアル中に封入されてもよい。
【0591】
本発明の化合物又は医薬組成物は、現在、化学療法に使用される多くの公知の方法で、対象に投与されてもよい。例えば、がんの治療のために、本発明の化合物は、腫瘍内に直接注射されてもよく、血流又は体腔内に注射されてもよく、又は経口摂取されてもよく、又はパッチで皮膚を介して適用されてもよい。選択された投与量は、有効な治療をもたらすのに十分であるが、許容できない副作用を引き起こすほど高くない必要がある。患者の病状(例えば、がん、前がんなど)の状態、及び健康は、好ましくは、治療中及び治療後の合理的な期間、念入りに監視するべきである。
【0592】
本明細書中で使用される場合、用語「治療有効量(therapeutically effective amount)」は、特定された疾患又は症状を治療し、改善し、又は予防するための薬剤の量、又は検出可能な治療効果又は阻害効果を発揮するための薬剤の量を意味する。効果は、当該技術分野で公知の任意のアッセイ方法によって検出されてもよい。対象のための正確な有効量は、対象の体重、大きさ、及び健康;症状の特性及び程度;並びに投与のために選択される治療に依存する。与えられた状況に対して治療有効量は、臨床医の技術及び判断の範囲である所定の試験によって決定することができる。好ましい態様において、治療される疾患又は症状は、がんである。他の態様において、治療される疾患又は症状は、細胞増殖性障害である。
【0593】
任意の化合物に関して、治療有効量は、例えば、腫瘍細胞の細胞培養アッセイ、又は動物モデル、通常、ラット、マウス、ウサギ、イヌ、又はブタのいずれかで、最初に推定することができる。動物モデルは、適切な濃度範囲及び投与経路を決定するためにまた使用されてもよい。そのような情報は、その後、ヒトにおける有用な投与量及び投与経路を決定するために使用することができる。治療/予防有効性及び毒性は、細胞培養又は実験動物における標準医薬的手順、例えば、ED50(集団の50%において治療的に有効な用量)、及びLD50(集団の50%に致死的な用量)により、決定されてもよい。毒性及び治療効果の間の用量比は、治療指数であり、そしてそれは、比率、LD50/ED50として表すことができる。大きな治療指数を示す医薬組成物が好ましい。投与量は、使用される投与形態、患者の感受性、及び投与経路に応じてこの範囲内で変化してもよい。
【0594】
投与量及び投与は、活性薬剤(複数)の十分なレベルを提供するために、又は所望する効果を維持するために調整される。考慮される要因は、病状の重症度、対象の総合的な健康、年齢、体重、及び対象の性別、食事、投与時間及び頻度、薬物相互作用(複数)、反応感度、及び治療に対する耐性/応答が挙げられる。長期間作用型の医薬組成物は、特定の製剤の半減期及びクリアランス速度に応じて、3〜4日毎、毎週、又は2週間毎に投与されてもよい。
【0595】
本発明の活性化合物を含む医薬組成物は、一般的に公知である方法、例えば、従来の混合、溶解、造粒、糖衣錠形成(dragee‐making)、粉末化(levigating)、乳化、カプセル化、封入、又は凍結乾燥プロセスを用いて製造されてもよい。医薬組成物は、医薬的に使用することができる調合物への活性化合物の加工を容易にする賦形剤及び/又は助剤を含む1つ以上の医薬的に許容される担体を使用して、従来の方法で製剤化されてもよい。もちろん、適切な剤形は、選択された投与経路に依存する。
【0596】
注射用に適切な医薬組成物は、滅菌水溶液(水溶性)又は分散液、及び滅菌注射用溶液又は分散液の用時調製用滅菌粉末が挙げられる。静脈内投与のための、適切な担体は、生理食塩水、静菌水、クレモフォールEL(商標)(BASF,Parsippany,N.J.)又はリン酸緩衝生理食塩水(PBS)が挙げられる。すべての場合において、組成物は、無菌でなければならず、そして容易な注射針通過が存続する程度に流体でなければならない。それは、製造及び貯蔵条件下で安定でなければならず、そして微生物、例えば、細菌及び真菌の汚染作用に対抗して保存されなければならない。担体は、例えば、水、エタノール、ポリオール(例えば、グリセロール、プロピレングリコール、及び液体ポリエチレングリコールなど)、及びそれらの適切な混合物を含む溶媒又は分散媒体であってもよい。適切な流動性は、例えば、レシチンなどのコーティングの使用により、分散液の場合において、必要な粒径の維持により、及び界面活性剤の使用により、維持されてもよい。微生物の作用の防止は、様々な抗菌及び抗真菌剤、例えば、パラベン、クロロブタノール、フェノール、アスコルビン酸、チメロサールなどによって達成することができる。多くの場合、組成物中に、等張剤、例えば、糖、ポリアルコール、例えば、マンニトール及びソルビトール、並びに塩化ナトリウムを含むことが好ましい。注射用組成物の持続的吸収は、吸収を遅らせる薬剤、例えば、モノステアリン酸アルミニウム及びゼラチンを、組成物中に含むことによりもたらすことができる。
【0597】
滅菌注射用溶液は、必要に応じて、適切な溶媒中に必要量の活性成分と、上に列挙した成分の1つ又は組み合わせを組み合わせた後、濾過滅菌することにより調製されてもよい。一般的に分散液は、活性化合物を、基本的な分散媒体及び上に列挙したものから必要とされる他の成分を含む滅菌ビヒクルに組み込むことにより調製される。滅菌注射用溶液の調製のための滅菌粉末の場合、調製方法は、活性成分と予め滅菌濾過されたその溶液由来の任意の追加の所望する成分の粉末を生じる真空乾燥及び凍結乾燥である。
【0598】
経口組成物は、一般的に不活性の希釈剤又は食用医薬的に許容される担体を含む。それらは、ゼラチンカプセル中に封入されてもよく、又は錠剤に圧縮されてもよい。経口治療投与の目的で、活性成分は、賦形剤と組み合すことができ、そして錠剤、トローチ、又はカプセルの形態で使用される。経口組成物は、口内洗浄液としての使用のために、流体担体を使用してまた調製することができ、ここで、流体担体中の化合物は、経口で適用され、並びに口内で回され及び吐き出され又は飲み込まれる。医薬的に適合する結合剤、及び/又はアジュバント材料は、組成物の一部として含まれてもよい。錠剤、ピル、カプセル、トローチなどは、以下の成分、又は類似した性質の化合物:結合剤、例えば、微結晶性セルロース、トラガカントゴム若しくはゼラチン;賦形剤、例えば、デンプン若しくはラクトース、崩壊剤、例えば、アルギン酸、プリモゲル、若しくはトウモロコシデンプン;潤滑剤、例えば、ステアリン酸マグネシウム若しくはステロート(Sterote);流動促進剤、例えば、コロイド状二酸化ケイ素;甘味剤、例えば、スクロース若しくはサッカリン;又は香味剤、例えば、ペパーミント、サリチル酸メチル、若しくはオレンジ香料を含むことができる。
【0599】
吸入による投与のために、化合物は、圧力容器又はディスペンサーからエアロゾルスプレーの形態で送達され、そしてそれは、適切な高圧ガス、例えば、二酸化炭素などのガス、又はネブライザーを含んでもよい。
【0600】
全身投与は、経粘膜又は経皮手段によってでもよい。経粘膜又は経皮投与のために、透過されるべき障壁に適切である浸透剤が、製剤に使用される。そのような浸透剤は、一般的に当該技術分野において公知であり、そして例えば、経粘膜投与のために、界面活性剤、胆汁塩、及びフシジン酸誘導体が挙げられる。経粘膜投与は、鼻スプレー又は坐薬の使用を介して達成されてもよい。経皮投与のために、活性化合物は、当該技術分野において一般的に公知であるような軟膏、軟膏(salve)、ゲル、又はクリーム中に製剤化される。
【0601】
活性化合物は、インプラント及びマイクロカプセル化送達システムを含む、制御放出製剤などの体からの急速な排出に対して化合物を保護する医薬的に許容される担体で調製されてもよい。生分解性、生体適合性ポリマーは、エチレン酢酸ビニル、ポリ無水物、ポリグリコール酸、コラーゲン、ポリオルトエステル、及びポリ酪酸などを使用することができる。そのような製剤を調製するための方法は、当業者に明らかである。材料は、Alza Corporation及びNova Pharmaceuticals,Incから商業的に得ることもできる。リポソーム懸濁液(ウィルス抗原に対するモノクローナル抗体を用いて感染細胞を標的とするリポソームを含む)はまた、医薬的に許容される担体として使用されてもよい。これらは、米国特許第4,522,811号に記載されたように、当業者に公知の方法に従って調製することができる。
【0602】
投与及び投与量の均一性を容易にするために、単位投与形態で、経口又は非経口組成物を製剤化することが特に有利である。本明細書中で使用される場合、単位投与形態(dosage unit form)は、治療される対象のための単位投与量として適切な物理的に個別の単位;必要とされる医薬担体と共同して所望する治療効果を生じるために計算された活性化合物の所定量を含むそれぞれの単位を意味する。本発明の単位投与形態のための規格は、活性化合物の固有の特性及び達成されるべき特定の治療効果によって決定され及び直接左右される。
【0603】
治療適用において、本発明に従って使用される医薬組成物の投与量は、薬剤、年齢、体重、及びレシピエント患者の臨床症状、並びに選択された投与量に影響を及ぼす他の要因中、治療を投与する臨床医又は医療従事者の経験及び判断に依存して変化する。一般的に、投与量は、腫瘍の増殖の緩除化、好ましくは退縮をもたらすために十分であるべきであり、そしてまた好ましくは、がんの完全な退縮をもたらすために十分であるべきでる。投与量は、約0.01mg/kg/日〜約5000mg/kg/日の範囲であってもよい。好ましい態様において、投与量は、約1mg/kg/日〜1000mg/kg/日の範囲であってもよい。1つの態様において、投与量は、単回投与、分割投与、連続投与で、約0.1mg/日〜約50g/日の範囲;約0.1mg/日〜約25g/日の範囲;約0.1mg/日〜約10g/日の範囲;約0.1mg〜約3g/日の範囲;又は約0.1mg〜約1g/日の範囲である(投与量は、患者の体重(kg)、体表面積(m2)、及び年齢(歳)について調整されてもよい)。医薬品の有効量は、臨床医又は他の資格のある観察者によって述べられたような客観的に識別できる改善を提供する量である。例えば、患者の腫瘍の退縮は、腫瘍の直径を基準にして測定されてもよい。腫瘍の直径の減少は、退縮を示す。退縮はまた、治療終了後に再発する腫瘍が発生しないことによって示される。本明細書中で使用される場合、用語「有効な投与量(dosage effective manner)」は、対象又は細胞において、所望する生物学的効果を生じるための活性化合物量を意味する。
【0604】
医薬組成物は、投与のための指示書と一緒に、容器、パック、又はディスペンサー中に含まれてもよい。
【0605】
本発明の化合物は、さらに塩を形成することができる。これらの形態のすべては、特許請求の範囲に記載された発明の範囲内とまた考えられる。
【0606】
本明細書中で使用される場合、「医薬的に許容される塩(pharmaceutically acceptable salt)」は、親化合物が、その酸又は塩基の塩を作ることにより修飾される、本発明の化合物の誘導体を意味する。医薬的に許容される塩の例は、限定されないが、アミンなどの塩基性残基の鉱酸塩又は有機酸塩、カルボン酸などの酸性残基のアルカリ塩又は有機塩が挙げられる。医薬的に許容される塩は、例えば、非毒性無機酸又は有機酸から形成される親化合物の従来の非毒性塩又は第四アンモニウム塩が挙げられる。例えば、そのような従来の非毒性塩は、限定されないが、2‐アセトキシ安息香酸、2‐ヒドロキシエタンスルホン酸、酢酸、アスコルビン酸、ベンゼンスルホン酸、安息香酸、重炭酸、炭酸、クエン酸、エデト酸、エタンジスルホン酸、1,2‐エタンスルホン酸、フマル酸、グルコヘプトン酸、グルコン酸、グルタミン酸、グリコール酸、グリコリアルサニル(glycollyarsanilic)酸、ヘキシルレゾルシン(hexylresorcinic)酸、ヒドラバム(hydrabamic)酸、臭化水素酸、塩酸、ヨウ化水素酸、ヒドロキシマレイン酸、ヒドロキシナフトエ酸、イセチオン酸、乳酸、ラクトビオン酸、ラウリル硫酸、マレイン酸、リンゴ酸、マンデル酸、メタンスルホン酸、ナプシル(napsylic)酸、硝酸、シュウ酸、パモ酸、パントテン酸、フェニル酢酸、リン酸、ポリガラクツロン酸、プロピオン酸、サリチル酸、ステアリン酸、スバセチン(subacetic)酸、コハク酸、スルファミン酸、スルファニル酸、硫酸、タンニン酸、酒石酸、トルエンスルホン酸、及び一般的に発生するアミン酸、例えば、グリシン、アラニン、フェニルアラニン、アルギニンなどから選択される無機及び有機酸由来のものが挙げられる。
【0607】
医薬的に許容される塩の他の例は、ヘキサン酸、シクロペンタンプロピオン酸、ピルビン酸、マロン酸、3‐(4‐ヒドロキシベンゾイル)安息香酸、桂皮酸、4‐クロロベンゼンスルホン酸、2‐ナフタレンスルホン酸、4‐トルエンスルホン酸、カンファースルホン酸、4‐メチルビシクロ‐[2.2.2]‐オクト‐2‐エン‐1‐カルボン酸、3‐フェニルプロピオン酸、トリメチル酢酸、三級ブチル酢酸、ムコン酸などが挙げられる。本発明はまた、酸性プロトンが、金属イオン、例えば、アルカリ金属イオン、アルカリ土類金属、若しくはアルミニウムイオンと置換されるか;又は有機塩基、例えば、エタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、トロメタミン、N‐メチルグルカミンなどと配位するいずれかの親化合物において存在する場合形成される塩を包含する。
【0608】
医薬的に許容される塩のすべての参照は、同じ塩の、本明細書中に定義されるような溶媒付加形態(溶媒和物)、又は結晶形態(多形体)を含むことが理解されるべきである。
【0609】
本発明の化合物は、エステル、例えば、医薬的に許容されるエステルとして調製されてもよい。例えば、化合物中のカルボン酸官能基は、その対応するエステル、例えば、メチル、エチル、又は他のエステルに変換することができる。また、化合物中のアルコール基は、その対応するエステル、例えば、酢酸塩、プロピオン酸塩、又は他のエステルに変換することができる。
【0610】
本発明の化合物はまた、プロドラッグ、例えば、医薬的に許容されるプロドラッグとして調製されてもよい。用語「プロドラッグ(pro‐drug)」及び「プロドラッグ(prodrug)」は、本明細書中で互換的に使用され、そしてインビボで、活性な親薬剤を放出する任意の化合物を意味する。プロドラッグは、数多くの医薬品の望ましい品質(例えば、安定性、生物学的利用能、製造など)を高めることが知られているので、本発明の化合物は、プロドラッグ形態で送達されてもよい。従って、本発明は、特許請求の範囲に記載の化合物、本化合物の送達方法、及び本化合物を含む組成物のプロドラッグを包含することが意図される。「プロドラッグ」は、そのようなプロドラッグが対象に投与された場合、インビボで、本発明の活性な親薬剤を放出する任意の共有結合した担体を含むことを意図する。本発明のプロドラッグは、修飾が、親化合物に対して、所定の操作又はインビボのいずれかで、切断されるといった方法で、化合物中に存在する官能基を修飾することによって調製される。プロドラッグは、ヒドロキシ、アミノ、スルフヒドリル、カルボキシ又はカルボニル基が、インビボで切断されて遊離のヒドロキシル、遊離のアミノ、遊離のスルフヒドリル、遊離のカルボキシ、又は遊離のカルボニル基をそれぞれ形成してもよい任意の基と結合される本発明の化合物を含む。
【0611】
プロドラッグの例は、限定されないが、本発明の化合物のヒドロキシ官能基のエステル(例えば、酢酸塩、ジアルキルアミノ酢酸塩、ギ酸塩、リン酸塩、硫酸塩、及び安息香酸塩誘導体)及びカルバミン酸塩(例えば、N,N‐ジメチルアミノカルボニル)、本発明の化合物のカルボキシル官能基のエステル(例えば、エチルエステル、モルホリノエタノールエステル)、本発明の化合物のアミノ官能基のN‐アシル誘導体(例えば、N‐アセチル)、N‐マンニッヒ塩基、シッフ塩基及びエナミノン、本発明の化合物のケトン及びアルデヒド官能基のオキシム、アセタール、ケタール及びエノールエステルなど、Bundegaard, H., Design of Prodrugs, p1-92, Elesevier, New York-Oxford (1985)を参照、が挙げられる。
【0612】
本発明の化合物、又はその医薬的に許容される塩、エステル、若しくはプロドラッグは、経口的、経鼻的、経皮的、経肺的、吸入的、頬側的、舌下、腹腔内、皮下、筋肉内、静脈内、直腸内、胸腔内、髄腔内及び非経口的に投与される。1つの実施態様において、化合物は、経口的に投与される。当業者は、特定の投与経路の利点を認識する。
【0613】
化合物を使用する投与計画は、患者の種類、人種、年齢、体重、性別及び病状;治療すべき症状の重症度;投与経路;患者の腎機能及び肝機能;及び使用される特定の化合物又はその塩を含む様々な要因に従って選択される。当業者である医師又は獣医師は、症状の進行を防ぎ、対抗し、又は止めるために必要とされる薬剤の有効量を容易に決定し、そして処方することができる。
【0614】
本発明の開示された化合物の製剤及び投与技術は、Remington: the Science and Practice of Pharmacy, 19th edition, Mack Publishing Co., Easton, PA (1995)において認められる。1つの実施態様において、本明細書中に記載される化合物、及びその医薬的に許容される塩は、医薬的に許容される担体又は希釈剤と組み合わせて医薬品調製に使用される。適切な医薬的に許容される担体は、不活性な固体充填剤又は希釈剤及び滅菌水又は有機溶液が挙げられる。化合物は、本明細書中に記載された範囲において、所望する投与量を提供するために十分な量で、そのような医薬組成物中に存在する。
【0615】
本明細書中で使用されるすべてのパーセント及び割合は、別段の定めがない限り、重量基準である。本発明の他の特徴及び利点は、様々の実施例から明らかである。提供される実施例は、本発明を実施するために有用である様々な構成要素及び方法論を示す。実施例は、特許請求の範囲に記載された発明を限定しない。本開示に基づいて、当業者は、本発明を実施するために有用な他の構成要素及び方法論を認識し及び利用することができる。
【0616】
本明細書中に記載された合成スキームにおいて、化合物は、簡単にするために1つの特定の構造で描いてもよい。そのような特定の構造は、本発明を1つ又は他の異性体、互変異性体、位置異性体、又は立体異性体に限定すると解釈されるべきではなく、また異性体、互変異性体、位置異性体、又は立体異性体の混合物を除外しない。
【0617】
本明細書中に記載された化合物は、活性の調節、例えば、以下の実施例で記載される、ヒストンメチル化、細胞増殖及び/又はIC50の調節のためにアッセイされる。IC50値は、A=<0.1μM;B=0.1μM及び<1μM;C=>1μM及び<10μM;及びD=>10μM及び<50μMとして示される。
【0618】
【表42】
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【0619】
本明細書中に引用されたすべての刊行物及び特許文献は、あたかもそれぞれのそのような刊行物又は文献が、具体的に及び個別に、参照として本明細書中に取り込まれたことを示すように、参照により本明細書中に取り込まれる。刊行物及び特許文献の引用は、どれでも適切な先行技術である承認として意図されず、同じ内容又は日付に関しては、任意の承認を構成しない。説明の目的でこれから記載される発明は、当業者は、本発明は、様々な実施例において実施され、そして前述の説明及び以下の実施例は、例示の目的であり、そして以下の特許請求の範囲を限定するものではないことを認識する。
【実施例】
【0620】
5.実施例
核磁気共鳴(NMR)スペクトルを、400.130 MHzの場強度で操作しているBruker Avance 400又はBruker DRX 500 MHzで得て、又は、NMRもしくはHNMRスペクトルを500 MHz Bruker AVANCE III分光計で得た。共通の反応溶媒は高速液体クロマトグラフィー(HPLC)グレード又は米国化学学会(ACS)グレードのいずれかであり、特に指示がない限り、製造者から得られたままの無水状態であった。LCMS分析を、Waters 2795分離モジュール及びWaters 996フォトダイオードアレイディテクタを備えたWaters Micromass ZMD、及び、Waters 2695分離モジュール及びWaters 996フォトダイオードアレイディテクタを備えたWaters Micromass ZQ、又は、Waters 600溶媒デリバリーモジュール、Waters 515補助ポンプ、Waters 2487 UVディテクタ及びGilson 215オートサンプラー及びフラクションコレクタを備えたWaters Micromass Platform LCZシングル四重極型質量分光計で行った。又は、LCMS分析を、AGILENT 1200シリーズHPLCに接続されたSQ質量分析計を用いて行った。利用可能な場合には、LCMSデータを下記の実施例及び表1に提供する。MSデータはm/zに慣用のフォーマット[M + H]+を用いて提供する。
【0621】
特定の状況に適合した利用可能な既知の化学的変換法を用いて本発明の化合物を調製することができる。
【0622】
調製例1:出発材料又は中間体
ステップ 1: (1R,2S,3R,5R)-3-((5-アミノ-6-クロロピリミジン-4-イル)アミノ)-5-(ヒドロキシメチル)シクロペンタン-1,2-ジオール
【0623】
【化70】
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【0624】
(1R,2S,3R,5R)-3-アミノ-5-(ヒドロキシメチル)シクロペンタン-1,2-ジオールヒドロクロリド(16.9 g, 45.1 mmol)及び4,6-ジクロロピリミジン-5-アミン(5.7g, 35 mmol)のエタノール(45 mL)中の混合物を3つのチューブに均一に分配し、そしてマイクロ波条件に付し(CEM装置、300 W max, 150℃max, 250 psi max, 3 min傾斜、30 min保持)、褐色溶液を提供した; HPLC/LC MSは所望の生成物への変換を示した。3つの反応混合物を合わせ、そして真空中で濃縮して、未精製の題記の化合物を暗褐色オイルとして提供し、それをトルエン(2 x 30 mL)から濃縮し、精製せずに続けた: MS (ESI+)(C10H15ClN4O3) m/z 275.0 (M+H)+; MS (ESI-)(C10H15ClN4O3) m/z 273.0 (M-H)-
【0625】
ステップ2: ((3aR,4R,6R,6aS)-6-(6-クロロ-9H-プリン-9-イル)-2-エトキシテトラヒドロ-3aH-シクロペンタ [d][1,3]ジオキソール-4-イル)メタノール
【0626】
【化71】
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【0627】
上記の未精製(1R,2S,3R,5R)-3-((5-アミノ-6-クロロピリミジン-4-イル)アミノ)-5-(ヒドロキシメチル)シクロペンタン-1,2-ジオールをオルトギ酸エチル(120 mL, 720 mmol)及び10-カンファースルホン酸(8.11g, 34.9 mmol)で処理した。不均一な褐色の混合物を激しく攪拌し、ほぼ均一な褐色溶液を10分後に提供した。5時間で、LCMSは所望の生成物を主要生成物として示し、そして反応物を飽和NaHCO3水溶液(120 mL)でクエンチした。混合物を水(75 mL)で希釈し、CH2Cl2 (3x 200 mL)で抽出し、そして合わせた有機物を乾燥し(Na2SO4)、そして真空中で濃縮して、未精製の題記の化合物を暗褐色液体として提供し、それをさらなる操作を行わずに続けた: MS (ESI+)(C14H17ClN4O4) m/z 341.0 (M+H)+
【0628】
ステップ3: ((3aR,4R,6R,6aS)-6-(6-クロロ-9H-プリン-9-イル)-2,2-ジメチルテトラヒドロ-3aH-シクロペンタ[d][1,3]ジオキソール-4-イル)メタノール
【0629】
【化72】
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【0630】
上記の未精製の((3aR,4R,6R,6aS)-6-(6-クロロ-9H-プリン-9-イル)-2-エトキシテトラヒドロ-3aH-シクロペンタ[d][1,3]ジオキソール-4-イル)メタノールを2,2-ジメトキシプロパン(214 mL, 1740 mmol)中に吸収させ、そしてp-トルエンスルホン酸一水和物(13.2 g, 69.5 mmol)で処理し、曇った溶液中に部分的に懸濁した褐色オイルを提供し、それを室温にて1時間20分間攪拌した; HPLC/LCMSは所望の生成物に完全に変換したことを示した。反応物を重炭酸ナトリウム(8.76 g, 104 mmol)及び少量の水を注意深く添加することによりクエンチした。揮発分を真空中で除去し、残った水性層を水(100 mL)で希釈し、そしてCH2Cl2 (3x400 mL)で抽出した。合わせた有機物を乾燥し(Na2SO4)、そして真空中で濃縮して、褐色オイルを提供した。カラムクロマトグラフィー (7x16 cm シリカ; 0〜5% MeOH/CH2Cl2)による精製により、題記の化合物を黄色フォームとして提供した(8.30 g, 3つのステップで74%): MS (ESI+) (C14H17ClN4O3) m/z 325.1 (M+H)+; MS (ESI-)(C14H17ClN4O3) m/z 369.0 (M+HC02)- ; HPLC純度>95 面積%。
【0631】
ステップ 4: 9-((3aS,4R,6R,6aR)-6-(アジドメチル)-2,2-ジメチルテトラヒドロ-3aH-シクロペンタ[d][1,3]ジオキソール-4-イル)-6-クロロ-9H-プリン
【0632】
【化73】
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【0633】
((3aR,4R,6R,6aS)-6-(6-クロロ-9H-プリン-9-イル)-2,2-ジメチルテトラヒドロ-3aH-シクロペンタ[d][1,3]ジオキソール-4-イル)メタノール(7.9 g, 24 mmol)及びポリマー担持トリフェニルホスフィン(3 mmol/g 担持量; 11 g, 34 mmol)のTHF (100 mL)中の混合物を0℃に冷却し(氷/ブライン浴)、そしてジイソプロピルアゾジカルボキシレート(6.7 mL, 34 mmol)で滴下して処理した。褐色スラリーを15分間攪拌し、そして、ジフェニルホスホン酸アジド (7.3 mL, 34 mmol)のTHF (24 mL)中の溶液で滴下して処理した。アイスバスの効力がなくなったときに褐色の反応混合物を18.5時間攪拌した; HPLCは所望の生成物への変換を示した。21.5時間で、反応混合物をろ過し、固形分をCH2Cl2で洗浄し、そしてろ液を真空中で濃縮した。赤褐色の残留物をCH2Cl2 (300 mL)中に吸収させ、そして飽和NaHCO3 水溶液(1x100 mL)、水(1x 100 mL)及びブライン(1x 150 mL)で洗浄した。分離した有機層を乾燥し(Na2SO4)、そして真空中で濃縮して、赤橙色オイルを提供した。カラムクロマトグラフィー(7x16 cm シリカ; 0〜10% アセトン/CH2Cl2)による精製により、題記の化合物を黄色オイル/フォームとして提供した(4.82 g, 57%): MS (ESI+)(C14H16ClN7O2)m/z 350.1 (M+H)+; MS (ESI-) (C14H16ClN7O2 ) m/z 394.1 (M+HCO2)- ; HPLC純度>95 面積%。
【0634】
ステップ 5: 9-((3aS,4R,6R,6aR)-6-(アジドメチル)-2,2-ジメチルテトラヒドロ-3aH-シクロペンタ[d][1,3]ジオキソール-4-イル)-N-(2,4-ジメトキシベンジル)-9H-プリン-6-アミン
【0635】
【化74】
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【0636】
9-((3aS,4R,6R,6aR)-6-(アジドメチル)-2,2-ジメチルテトラヒドロ-3aH-シクロペンタ[d][1,3]ジオキソール-4-イル)-6-クロロ-9H-プリン(1.29 g, 3.69 mmol)及び(2,4-ジメトキシフェニル)メタンアミン(0.71 mL, 4.7 mmol)の1-ブタノール(10 mL)中の溶液をN,N-ジイソプロピルエチルアミン(0.93 mL, 5.3 mmol)で処理し、80℃にて16.5時間加熱した; HPLC/LCMSは所望の生成物への変換を示した。反応混合物を室温に冷却し、そして揮発分を空気流下に除去し、褐色−橙色ペーストを提供した。カラムクロマトグラフィー(2x8 cm シリカ; 0〜10%アセトン/CH2Cl2)による精製により、題記の化合物を黄色−橙色フォーム/オイルとして提供した(1.72 g, 97%): MS (ESI+) (C23H28N8O4) m/z 481.2 (M+H)+; HPLC純度>95 面積%。
【0637】
ステップ 6: 9-((3aS,4R,6R,6aR)-6-(アミノメチル)-2,2-ジメチルテトラヒドロ-3aH-シクロペンタ[d][1,3]ジオキソール-4-イル)-N-(2,4-ジメトキシベンジル)-9H-プリン-6-アミン
【0638】
【化75】
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【0639】
9-((3aS,4R,6R,6aR)-6-(アジドメチル)-2,2-ジメチルテトラヒドロ-3aH-シクロペンタ[d][1,3]ジオキソール-4-イル)-N-(2,4-ジメトキシベンジル)-9H-プリン-6-アミン(1.72 g, 3.58 mmol)のTHF (16 mL)中の溶液を0℃に冷却し(氷/ブライン浴)、そしてトリメチルホスフィンのTHF中の 1.0 M溶液 (6.30 mL, 6.30 mmol)で滴下して処理した。30分後に冷浴を取り外し、そして反応混合物を1.5時間攪拌した; HPLC/LCMSは出発材料のアジ化物の完全な消費を示した。水(2.84 mL, 157 mmol)を橙色溶液に添加し(気体の発生を記録)、そして反応混合物を室温で2.75時間攪拌した; HPLCは所望のアミンへの完全な変換を示した。反応混合物を真空中で濃縮して、橙色オイルを提供した。残留物をCH2Cl2 (150 mL)中に吸収させ、そして水(2x 50 mL)及びブライン (1x 75 mL)で洗浄した。分離した有機層を乾燥し(Na2SO4)、そして真空中で濃縮して、題記の化合物を淡黄色フォームとして提供した(1.6 g, 98%): MS (ESI+)(C23H30N6O4) m/z 455.2 (M+H)+; HPLC純度>95 面積%。
【0640】
ステップ 1: エチル3-(3-((((3aR,4R,6R,6aS)-6-(6-((2,4-ジメトキシベンジル)アミノ)-9H-プリン-9-イル)-2,2-ジメチルテトラヒドロ-3aH-シクロペンタ[d][1,3]ジオキソール-4-イル)メチル)アミノ)シクロブチル)プロパノエート
【0641】
【化76】
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【0642】
ナトリウムトリアセトキシボロヒドリド(0.839 g, 3.96 mmol)を、9-((3aS,4R,6R,6aR)-6-(アミノメチル)-2,2-ジメチルテトラヒドロ-3aH-シクロペンタ[d][1,3]ジオキソール-4-イル)-N-(2,4-ジメトキシベンジル)-9H-プリン-6-アミン (1.5 g, 3.3 mmol)、エチル3-(3-オキソシクロブチル)プロパノエート(0.562 g, 3.30 mmol)及び酢酸(0.188 mL, 3.30 mmol)の1,2-ジクロロエタン(26.0 mL, 3.30E2 mmol)中の溶液に添加し、そして反応物を室温にて一晩攪拌した。翌朝、出発材料はHPLCにより消費されており、そのため、NaHCO3を添加し、そしてDCMで3回水性抽出した。合わせた有機物をMgSO4で乾燥し、そしてFC (DCM/ MeOH中7N NH3 95:5)により精製し、エチル3-3-((((3aR,4R,6R,6aS)-6-(6-((2,4-ジメトキシベンジル)アミノ)-9H-プリン-9-イル)-2,2-ジメチルテトラヒドロ-3aH-シクロペンタ[d] [1,3]ジオキソール-4-イル)メチル)アミノ)シクロブチル)プロパノエートを粘性黄色樹脂/フォームとして提供した(1.5 g; 75%)。MS (ESI+) (C32H44N6O6) m/z 609.3 [M+H]+
【0643】
ステップ 2: エチル3-(3-((((3aR,4R,6R,6aS)-6-(6-((2,4-ジメトキシベンジル)アミノ)-9H-プリン-9-イル)-2,2-ジメチルテトラヒドロ-3aH-シクロペンタ[d][1,3]ジオキソール-4-イル)メチル)(イソプロピル)アミノ)シクロブチル)プロパノエート
【0644】
【化77】
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【0645】
エチル3-(3-((((3aR,4R,6R,6aS)-6-(6-((2,4-ジメトキシベンジル)アミノ)-9H-プリン-9-イル)-2,2-ジメチルテトラヒドロ-3aH-シクロペンタ[d] [1,3]ジオキソール-4-イル)メチル)アミノ)シクロブチル)プロパノエート(0.06 g, 0.1 mmol)をアセトニトリル(2.6 mL, 50 mmol)中に吸収させ、ヨウ化イソプロピル (0.098 mL, 0.98 mmol)及びトリエチルアミン (0.21 mL, 1.5 mmol)を添加した。反応物を80℃で12時間加熱し、その時点で、反応は停止したようであった。さらに15当量のトリエチルアミン及びさらに15当量のヨウ化イソプロピルを添加し、そして反応をさらに8時間続けた。反応は再び停止したようであり、そのため、さらに15当量のヨウ化イソプロピル及びトリエチルアミンの各々を添加した。出発材料が消費されたときに、反応物を濃縮し、そして飽和Na2CO3 (20 ml)及びDCM (20 ml)を添加した。残留物を有機層と水性層との間で分離した。水性層をDCMで3回抽出し、その後、合わせた有機物を乾燥し、FC (DCM/MeOH中7N NH3 97:3)により精製した。生成物はなおもTEA-H+I-により汚染されていたので、生成物のDCM中の30 mlの溶液に、20 mlの飽和NaHCO3及び10 mlの1N NaOHを添加した。混合物を15分間攪拌し、その後、水性層をDCMで3回抽出した。合わせた有機物をMgSO4で乾燥し、そして溶媒を除去し、純粋なエチル3-(3-((((3aR,4R,6R,6aS)-6-(6-((2,4-ジメトキシベンジル)アミノ)-9H-プリン-9-イル)-2,2-ジメチルテトラヒドロ-3aH-シクロペンタ[d][1,3]ジオキソール-4-イル)メチル)(イソプロピル)アミノ)シクロブチル)プロパノエートを褐色フォーム/固形分として提供し(0.045 g; 70%)、アミン塩はNMRにより存在しなかった。MS (ESI+)(C35H50N6O6) m/z 651.3[M+H]+
【0646】
【化78】
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【0647】
水酸化リチウム一水和物(0.838 g, 20.0 mmol)を、エチル3-(3-((((3aR,4R,6R,6aS)-6-(6-((2,4-ジメトキシベンジル)アミノ)-9H-プリン-9-イル)-2,2-ジメチルテトラヒドロ-3aH-シクロペンタ[d][1,3]ジオキソール-4-イル)メチル)(イソプロピル)アミノ)シクロブチル)プロパノエート (1.3 g, 2.0 mmol)のテトラヒドロフラン(30 mL, 300 mmol)及びメタノール(6.5 mL, 160 mmol)中の溶液に添加した。反応物を室温にて一晩攪拌し、翌朝までに、出発材料は消費され、酸へと変換されていた。反応物を、1N HClによりpH=6まで酸性化した。揮発分を真空中で除去し、そして残った水をエタノールとの共沸蒸留、次いで、24時間の凍結乾燥により除去した。得られた褐色固形分をさらなる精製なしに使用した。
【0648】
エチル3-(3-((((3aR,4R,6R,6aS)-6-(4-((2,4-ジメトキシベンジル)アミノ)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-7-イル)-2,2-ジメチルテトラヒドロ-3aH-シクロペンタ[d][1,3]ジオキソール-4-イル)メチル)(メチル)アミノ)シクロブチル)プロパノエート
【0649】
【化79】
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【0650】
アミンのエチル3-[3-({[(3aR,4R,6R,6aS)-6-{4-[(2,4-ジメトキシベンジル)アミノ]-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-7-イル}-2,2-ジメチルテトラヒドロ-3aH-シクロペンタ[d][1,3]ジオキソール-4-イル]メチル}アミノ)シクロブチル]プロパノエート(1.8 g, 3.0 mmol)をメタノール(20 mL, 600 mmol)中に吸収させ、ナトリウムシアノボロヒドリド(0.19 g, 3.0 mmol)を添加した。AcOHのMeOH中の10% 溶液を用いてpHを約6に調節し、その後、ホルマリン(0.29 mL, 3.9 mmol)を1回で添加した。反応を3時間進行させ、その時点で、MSは出発材料の完全な消費を示した。NaHCO3 (飽和)を反応混合物に添加し、その後、それをDCMで3回抽出した。合わせた有機物をMgSO4で乾燥し、そして濃縮して、黄色樹脂とした。この残留物をFC (DCM/MeOH中7N NH3、93:7)により精製し、エチル3-(3-((((3aR,4R,6R,6aS)-6-(4-((2,4- ジメトキシベンジル)アミノ)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-7-イル)-2,2-ジメチルテトラヒドロ-3aH-シクロペンタ[d][1,3]ジオキソール-4-イル)メチル)(メチル)アミノ)シクロブチル)プロパノエートを無色のフォームとして提供した(1.6 g; 87%)。MS (ESI+) (C34H47N5O6 m/z 622.3 [M+H]+
【0651】
1H NMR (400 MHz, d3-クロロホルム) δH 8.282 (s, 1H), 7.203-7.168 (m, 1H), 6.877-6.865 (m, 1H), 6.399-6.334 (m, 2H), 6.242-6.236 (m, 1H), 5.330 (s, 1H), 4.890-4.835 (m, 2H), 4.664-4.650 (d, J=5.6 Hz, 2H), 4.391-4.354 (m, 1H), 4.067-4.000 (m, 2H), 3.757 (s, 3H), 3.710 (s, 3H), 2.864-2.784 (m, 0.5H (トランス異性体のメチン)), 2.553-2.474 (m, 0.5H (シス異性体のメチン), 2.432-2.370 (m, 1H), 2.322-2.278 (m, 2H), 2.212-2.089 (m, 4H), 2.022及び2.018 (s, 3H (シス異性体及びトランス異性体のN-メチルによる重複一重項), 1.964-1.908 (m, 3H), 1.778-1.584 (m, 4H), 1.486 (s, 3H), 1.363-1.296 (m, 1H), 1.219 (s, 3H), 1.182-1.146 (m, 3H)。
【0652】
((3aR,4R,6R,6aS)-6-(6-クロロ-9H-プリン-9-イル)-2-エトキシテトラヒドロ-3aH-シクロペンタ[d][1,3]ジオキソール-4-イル)メタノール
【0653】
【化80】
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【0654】
上記の未精製(1R,2S,3R,5R)-3-((5-アミノ-6-クロロピリミジン-4-イル)アミノ)-5-(ヒドロキシメチル)シクロペンタン-1,2-ジオールを、オルトギ酸エチル(120 mL, 720 mmol)及び10-カンファースルホン酸(8.11 g, 34.9 mmol)で処理した。不均一な褐色の混合物を激しく攪拌し、ほぼ均一な褐色溶液を10分後に提供した。5時間で、LCMSは所望の生成物を主要生成物として示し、そして反応物を飽和NaHCO3水溶液(120 mL)でクエンチした。混合物を水(75 mL)で希釈し、CH2Cl2 (3x 200 mL)で抽出し、そして合わせた有機物を乾燥し(Na2SO4)、そして真空中で濃縮して、未精製の題記の化合物を暗褐色液体として提供し、それをさらなる操作を行わずに続けた:MS (ESI+) (C14H17ClN4O4) m/z 341.0 (M+H)+
【0655】
ステップ3: ((3aR,4R,6R,6aS)-6-(6-クロロ-9H-プリン-9-イル)-2,2-ジメチルテトラヒドロ-3aH-シクロペンタ[d][1,3]ジオキソール-4-イル)メタノール
【0656】
【化81】
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【0657】
上記の未精製((3aR,4R,6R,6aS)-6-(6-クロロ-9H-プリン-9-イル)-2-エトキシテトラヒドロ-3aH-シクロペンタ[d][1,3]ジオキソール-4-イル)メタノールを、2,2-ジメトキシプロパン(214 mL, 1740 mmol)中に吸収させ、そしてp-トルエンスルホン酸一水和物(13.2 g, 69.5 mmol)で処理し、曇った溶液中に部分的に懸濁した褐色オイルを提供し、それを室温にて1時間20分間攪拌した; HPLC/LCMSは所望の生成物に完全に変換したことを示した。反応物を重炭酸ナトリウム(8.76 g, 104 mmol)及び少量の水を注意深く添加することによりクエンチした。揮発分を真空中で除去し、残った水性層を水(100 mL)で希釈し、そしてCH2Cl2 (3x400 mL)で抽出した。合わせた有機物を乾燥し(Na2SO4)、そして真空中で濃縮して、褐色オイルを提供した。カラムクロマトグラフィー (7x16 cm シリカ; 0〜5% MeOH/CH2Cl2)による精製により、題記の化合物を黄色フォームとして提供した(8.30 g, 3つのステップで74%): MS (ESI+) (C14H17ClN4O3) m/z 325.1 (M+H)+; MS (ESI-) (C14H17ClN4O3) m/z 369.0 (M+HC02)-
【0658】
ステップ 4: 9-((3aS,4R,6R,6aR)-6-(アジドメチル)-2,2-ジメチルテトラヒドロ-3aH-シクロペンタ[d][1,3]ジオキソール-4-イル)-6-クロロ-9H-プリン
【0659】
【化82】
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【0660】
((3aR,4R,6R,6aS)-6-(6-クロロ-9H-プリン-9-イル)-2,2-ジメチルテトラヒドロ-3aH-シクロペンタ[d][1,3]ジオキソール-4-イル)メタノール(7.9 g, 24 mmol)及びポリマー担持トリフェニルホスフィン(3 mmol/g 担持量; 11 g, 34 mmol)のTHF (100 mL)中の混合物を0℃に冷却し(氷/ブライン浴)、そしてジイソプロピルアゾジカルボキシレート(6.7 mL, 34 mmol)で滴下して処理した。褐色スラリーを15分間攪拌し、そして、ジフェニルホスホン酸アジド (7.3 mL, 34 mmol)のTHF (24 mL)中の溶液で滴下して処理した。アイスバスの効力がなくなったときに褐色の反応混合物を18.5時間攪拌した; HPLCは所望の生成物への変換を示した。21.5時間で、反応混合物をろ過し、固形分をCH2Cl2で洗浄し、そしてろ液を真空中で濃縮した。赤褐色の残留物をCH2Cl2 (300 mL)中に吸収させ、そして飽和NaHCO3 水溶液(1x100 mL)、水(1x 100 mL)及びブライン(1x 150 mL)で洗浄した。分離した有機層を乾燥し(Na2SO4)、そして真空中で濃縮して、赤橙色オイルを提供した。カラムクロマトグラフィー(7x16 cm シリカ; 0〜10% アセトン/CH2Cl2)による精製により、題記の化合物を黄色オイル/フォームとして提供した(4.82 g, 57%): MS (ESI+) (C14H16ClN7O2) m/z 350.1 (M+H)+; MS (ESI-) (C14H16ClN7O2) m/z 394.1(M+HCO2-
【0661】
ステップ 5: 9-((3aS,4R,6R,6aR)-6-(アジドメチル)-2,2-ジメチルテトラヒドロ-3aH-シクロペンタ[d][1,3]ジオキソール-4-イル)-N-(2,4-ジメトキシベンジル)-9H-プリン-6-アミン
【0662】
【化83】
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【0663】
9-((3aS,4R,6R,6aR)-6-(アジドメチル)-2,2-ジメチルテトラヒドロ-3aH-シクロペンタ[d][1,3]ジオキソール-4-イル)-6-クロロ-9H-プリン(1.29 g, 3.69 mmol)及び(2,4-ジメトキシフェニル)メタンアミン(0.71 mL, 4.7 mmol)の1-ブタノール(10 mL)中の溶液をN,N-ジイソプロピルエチルアミン(0.93 mL, 5.3 mmol)で処理し、80℃にて16.5時間加熱した; HPLC/LCMSは所望の生成物への変換を示した。反応混合物を室温に冷却し、そして揮発分を空気流下に除去し、褐色−橙色ペーストを提供した。カラムクロマトグラフィー(2x8 cm シリカ; 0〜10%アセトン/CH2Cl2)による精製により、題記の化合物を黄色−橙色フォーム/オイルとして提供した(1.72 g, 97%): MS (ESI+) (C23H28N8O4) m/z 481.2 (M+H)+
【0664】
ステップ 6: 9-((3aS,4R,6R,6aR)-6-(アミノメチル)-2,2-ジメチルテトラヒドロ-3aH-シクロペンタ[d][1,3]ジオキソール-4-イル)-N-(2,4-ジメトキシベンジル)-9H-プリン-6-アミン
【0665】
【化84】
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【0666】
9-((3aS,4R,6R,6aR)-6-(アジドメチル)-2,2-ジメチルテトラヒドロ-3aH-シクロペンタ[d][1,3]ジオキソール-4-イル)-N-(2,4-ジメトキシベンジル)-9H-プリン-6-アミン(1.72 g, 3.58 mmol)のTHF (16 mL)中の溶液を0℃に冷却し(氷/ブライン浴)、そしてトリメチルホスフィンのTHF中の1.0 M溶液(6.30 mL, 6.30 mmol)で滴下して処理した。30分後に冷浴を取り外し、そして反応混合物を1.5時間攪拌した; HPLC/LCMSは出発材料のアジ化物の完全な消費を示した。水(2.84 mL, 157 mmol)を橙色溶液に添加し(気体の発生を記録)、そして反応混合物を室温で2.75時間攪拌した; HPLCは所望のアミンへの完全な変換を示した。反応混合物を真空中で濃縮して、橙色オイルを提供した。残留物をCH2Cl2 (150 mL)中に吸収させ、そして水(2x 50 mL)及びブライン (1x 75 mL)で洗浄した。分離した有機層を乾燥し(Na2SO4)、そして真空中で濃縮して、題記の化合物を淡黄色フォームとして提供した(1.6 g, 98%): MS (ESI+)(C23H30N6O4) m/z 455.2 (M+H)+
【0667】
ステップ 1: エチル3-(3-((((3aR,4R,6R,6aR)-6-(6-アミノ-9H-プリン-9-イル)-2,2-ジメチルテトラヒドロフロ[3,4-d][1,3]ジオキソール-4-イル)メチル)アミノ)シクロブチル)プロパノエート
【0668】
【化85】
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【0669】
9-((3aR,4R,6R,6aR)-6-(アミノメチル)-2,2-ジメチルテトラヒドロフロ[3,4-d][1,3]ジオキソール-4-イル)-9H-プリン-6-アミン(0.50 g, 1.6 mmol)及びエチル3-(3-オキソシクロブチル)プロパノエート (0.27 g, 1.6 mmol)のメタノール(10 mL)中の溶液を、室温にて酢酸 (0.09 mL, 2 mmol)で処理し、フラスコを空にし、そして窒素(x3)でフラッシュした。反応混合物を室温にてナトリウムシアノボロヒドリド(0.26 g, 4.1 mmol)で処理し、即座に気体が発生し、そして数分以内にほぼ無色透明の溶液が発生した。反応混合物を室温にて1時間攪拌した; HPLC/LCMSは生成物/出発材料アミンの約2:1混合物を示した。1.5時間で、MeOH (1.0 mL)中の追加のエチル3-(3-オキソシクロブチル)プロパノエート (66 mg, 0.39 mmol)を添加し、そして反応混合物を室温にて30分間攪拌した; HPLC/LCMSは約70%変換及び少量のジアルキル化を示した。2時間15分で、水(4.0 mL)を添加し、そして混合物を真空中で濃縮した。残留水性層を飽和水性重炭酸ナトリウムで希釈し(10 mL, pH 9まで) 、そしてCH2Cl2 (3x 15 mL)で抽出した。合わせた有機物を乾燥し(Na2SO4)、そして真空中で濃縮して、還元性アミノ化生成物を白色フォームとして提供し、それをさらなる精製なしに続けた: MS (ESI+) (C22H32N6O5) m/z 461.1 (M+H)+, 483.1 (M+Na)+
【0670】
ステップ 2: エチル3-(3-((((3aR,4R,6R,6aR)-6-(6-アミノ-9H-プリン-9-イル)-2,2-ジメチルテトラヒドロフロ[3,4-d][1,3]ジオキソール-4-イル)メチル)(メチル)アミノ)シクロブチル)プロパノエート
【0671】
【化86】
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【0672】
上記の未精製の第二級アミンをメタノール(10 mL)中に吸収させ、ナトリウムシアノボロヒドリド(0.30 g, 4.8 mmol)で処理した。10% v/v 酢酸のメタノール中の溶液を添加し、pHを約6に調節し、次いで、37%水性ホルムアルデヒド(0.65 mL, 6.3 mmol)を滴下して加え、気体が発生した。反応混合物を室温にて1時間攪拌した; HPLC/LCMSは所望の生成物の完全な変換を示した。1.5時間で、水(5.0 mL)を添加し、そして反応混合物を真空中で濃縮した。残留物を飽和NaHCO3 (10 mL, pH 約9まで)で希釈し、そしてCH2Cl2 (3x 15 mL)で抽出した。合わせた有機物を少量のEtOHで希釈し、透明溶液を提供し、乾燥し(Na2SO4)、そして真空中で濃縮して、ほぼ無色のオイルを提供した。カラムクロマトグラフィー (4x17 cm シリカ; 0〜5% 7 N メタノール性NH3/CH2Cl2)による精製により、題記の化合物を白色フォーム/無色オイルとして提供した(0.50 g, 60%): MS (ESI+) (C23H34N6O5 m/z 475.1 (M+H)+, 497.1 (M+Na)+
【0673】
ステップ 1: エチル3-(3-((((3aR,4R,6R,6aR)-6-(6-アミノ-9H-プリン-9-イル)-2,2-ジメチルテトラヒドロフロ[3,4-d][1,3]ジオキソール-4-イル)メチル)アミノ)シクロブチル)プロパノエート
【0674】
【化87】
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【0675】
9-((3aR,4R,6R,6aR)-6-(アミノメチル)-2,2-ジメチルテトラヒドロフロ[3,4-d][1,3]ジオキソール-4-イル)-9H-プリン-6-アミン (2.04 g, 6.66 mmol)及びエチル3-(3-オキソシクロブチル)プロパノエート (1.2 g, 7.0 mmol)のメタノール (41 mL)中の混合物を酢酸(0.37 mL, 6.5 mmol)で室温にて処理し、フラスコを空にして、窒素(x3)でフラッシュした。反応混合物を室温にてナトリウムシアノボロヒドリド(1.0 g, 16 mmol)で処理し、即座に気体が発生し、そして数分以内に無色透明の溶液を提供した。反応混合物を室温にて1時間攪拌した; HPLC/LCMSは出発材料が残っていることを示した。1時間20分で、MeOH (3 mL)中の追加のエチル3-(3-オキソシクロブチル)プロパノエート (0.50 g, 2.93 mmol)を添加した。反応混合物を30分間攪拌し、水(12 mL)で処理した。混合物を真空中で濃縮して、残留水性層を飽和水性炭酸ナトリウム (40 mL, pH 9まで)で希釈し、そしてCH2Cl2 (3x 60 mL)で抽出した。合わせた有機物を乾燥し(Na2SO4)、そして真空中で濃縮して、未精製の題記の化合物を白色フォーム/非常に淡い黄色のオイルとして提供し、それをさらなる精製なしに続けた: MS (ESI+) (C22H32N6O5) m/z 461.2 (M+H)+ 及び483.1 (M+Na)+
【0676】
ステップ 2: エチル3-(3-((((3aR,4R,6R,6aR)-6-(6-アミノ-9H-プリン-9-イル)-2,2-ジメチルテトラヒドロフロ[3,4-d][1,3]ジオキソール-4-イル)メチル)(イソプロピル)アミノ)シクロブチル)プロパノエート
【0677】
【化88】
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【0678】
上記の未精製エチル3-(3-((((3aR,4R,6R,6aR)-6-(6-アミノ-9H-プリン-9-イル)-2,2-ジメチルテトラヒドロフロ[3,4-d][1,3]ジオキソール-4-イル)メチル)アミノ)シクロブチル)プロパノエートのアセトニトリル(30 mL)中の溶液を、炭酸カリウム(6.3 g, 46 mmol)及びヨウ化イソプロピル(3.9 mL, 39 mmol)で処理した。シールされたチューブ中の反応混合物を90℃で6.5時間加熱した:HPLCは生成物/出発材料の4:1混合物を示した。反応混合物を室温にて一晩(17.5時間)攪拌し、追加のヨウ化イソプロピル(2.0 mL, 20 mmol)で処理し、そして90℃で3時間攪拌した; HPLC/LCMSはほぼ完全な変換を示した。反応混合物を室温に冷却し、そして固形分を真空ろ過により除去し、CH3CNで濯ぎ、そしてろ液を真空中で濃縮して、沈殿物を含む暗い橙色オイルを提供した。カラムクロマトグラフィー (5x14.5 cm シリカ; 0〜10% 7N メタノール性NH3/CH2Cl2)による精製により、題記の化合物を白色フォーム/無色オイルとして提供した(0.49 g, 15%)。生成物を含む混合画分をカラムクロマトグラフィー(4x10.5 cm シリカ; 0〜5% 7N メタノール性NH3/CH2Cl2)により再精製し、ステップ1からのビス還元性アミノ化副生成物により汚染された題記の化合物を白色フォーム/無色オイルとして提供した(1.66 g, 40%): MS (ESI+)(C25H38N6O5) m/z 503.2 (M+H)+
【0679】
エチル3-(3-((((1R,2R,3S,4R)-4-(4-((2,4-ジメトキシベンジル)アミノ)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-7-イル)-2,3-ジヒドロキシシクロペンチル)メチル)アミノ)シクロブチル)プロパノエート
【0680】
【化89】
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【0681】
ナトリウムトリアセトキシボロヒドリド(2.43 g. 11.5 mmol)を、(1S,2R,3R,5R)-3-(アミノメチル)-5-(4-((2,4-ジメトキシベンジル)アミノ)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-7-イル)シクロペンタン-1,2-ジオール(2.6 g, 5.7mmol)及びエチル3-(3-オキソシクロブチル)プロパノエート (0.976 g, 5.73 mmol)及び酢酸(0.326 ml, 5,73 mmol)の1,2-ジクロロエタン(20 ml)中の溶液に添加し、反応物を室温にて一晩攪拌した。NaHCO3を添加し、そして水性層をDCMで3回抽出した。合わせた有機物をMgSO4で乾燥し、ろ過し、濃縮し、そしてフラッシュクロマトグラフィー(DCM/MeOH中7N NH3 90:10) により精製し、所望の化合物を粘性の黄色い樹脂として提供した(1.8 g)。
【0682】
N-(2,4-ジメトキシベンジル)-7-((3aS,4R,6R,6aR)-6-((イソプロピルアミノ)メチル)-2,2-ジメチルテトラヒドロ-3aH-シクロペンタ[d][1,3]ジオキソール-4-イル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-アミン
【0683】
【化90】
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【0684】
7-((3aS,4R,6R,6aR)-6-(アミノメチル)-2,2-ジメチルテトラヒドロ-3aH-シクロペンタ[d][1,3]ジオキソール-4-イル)-N-(2,4-ジメトキシベンジル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-アミン (7.50 g, 16.5 mmol)の1,2-ジクロロエタン(140 mL, 1800 mmol)中の溶液をアセトン(1.34 mL, 18.2 mmol)及び酢酸(0.94 mL, 16 mmol)で滴下して処理し、次いで、ナトリウムトリアセトキシボロヒドリド(4.20 g, 19.8 mmol)で処理し、そして混合物を室温にて4時間攪拌した。HPLC分析は反応が完了したことを示した。反応混合物を200 mLのCH2Cl2で希釈し、そして150 mLの飽和NaHCO3で洗浄した。水性相を100 mLのCH2Cl2で洗浄し、そして合わせた有機相をNa2SO4上で乾燥し、ろ過し、そして濃縮してオイルを生じ、そのオイルは高真空下に入れたときに剛性フォームを生じた。未精製材料(9.3 g)を次のステップに直接的に続けた。
【0685】
エチル3-(3-((((3aR,4R,6R,6aS)-6-(4-((2,4-ジメトキシベンジル)アミノ)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-7-イル)-2,2-ジメチルテトラヒドロ-3aH-シクロペンタ[d][1,3]ジオキソール-4-イル)メチル)(イソプロピル)アミノ)シクロブチル)プロパノエート
【0686】
【化91】
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【0687】
N-(2,4-ジメトキシベンジル)-7-((3aS,4R,6R,6aR)-6-((イソプロピルアミノ)メチル)-2,2-ジメチルテトラヒドロ-3aH-シクロペンタ[d][1,3]ジオキソール-4-イル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-アミン (9.50 g, 15.3 mmol)の1,2-ジクロロエタン (75 mL, 950 mmol)中の溶液をエチル3-(3-オキソシクロブチル)プロパノエート (3.92 g, 23.0 mmol)及び酢酸(1.0 mL, 18 mmol;)で滴下して処理し、次いで、ナトリウムトリアセトキシボロヒドリド(4.58 g, 21.6 mmol)で処理し、そして混合物を室温にて6日間攪拌した。反応混合物を150 mLのCH2Cl2で希釈し、そして100 mLの飽和NaHCO3で洗浄した。水性相を100 mLのCH2Cl2で洗浄し、そして合わせた有機相をNa2SO4上で乾燥し、ろ過しそして濃縮して、淡褐色の粘性ガラスを生じた。
【0688】
未精製材料をフラッシュクロマトグラフィー (SiO2 、2〜3%のCH30H中 7N NH3/CH2Cl2で溶出)により精製し、若干ガラス/剛性フォームを生じた(7.10 g)。
【0689】
エチル3-(3-((((3aR,4R,6R,6aS)-6-(4-((2,4-ジメトキシベンジル)アミノ)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-7-イル)-2,2-ジメチルテトラヒドロ-3aH-シクロペンタ[d][1,3]ジオキソール-4-イル)メチル)アミノ)シクロブチル)プロパノエート
【0690】
【化92】
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【0691】
7-((3aS,4R,6R,6aR)-6-(アミノメチル)-2,2-ジメチルテトラヒドロ-3aH-シクロペンタ[d][1,3]ジオキソール-4-イル)-N-(2,4-ジメトキシベンジル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4- アミン (8.00 g, 15.2 mmol)の1,2-ジクロロエタン(119.5 mL, 1517 mmol)中の溶液を、エチル3-(3-オキソシクロブチル)プロパノエート (2.58 g, 15.2 mmol)及び酢酸(0.86 mL, 15 mmol)で滴下して処理し、次いで、ナトリウムトリアセトキシボロヒドリド (3.86 g, 18.2 mmol)で処理し、そして混合物を室温にて19時間攪拌した。反応混合物を150 mLのCH2Cl2で希釈し、そして150 mLの飽和NaHCO3で洗浄した。水性相を70 mLのCH2Cl2で洗浄し、そして合わせた有機相をNa2SO4上で乾燥し、ろ過しそして濃縮して、褐色ガラスを生じ、高真空下に入れたときに粘性フォームを生じた。未精製材料をフラッシュクロマトグラフィー(Si02 、3〜4%のCH30H中の7N NH3/CH2C12)により精製し、淡黄色粘性オイルを生じ、高真空下に粘性フォームを生じた (5.03 g)。MS 608.3 (M+H)。
【0692】
実施例1: 1-((3-((((2R,3S,4R,5R)-5-(6-アミノ-9H-プリン-9-イル)-3,4-ジヒドロキシテトラヒドロフラン-2-イル)メチル)(メチル)アミノ)シクロブチル)メチル)-3-(4-(tert-ブチル)フェニル)ウレア(化合物 110)の合成
ステップ1:メチル3-オキソシクロブタンカルボキシレートの合成
【0693】
【化93】
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【0694】
DCC (5.96 g, 28.95 mmol)のDCM (20 ml)中の溶液に、3-オキソシクロブタンカルボン酸 (3.0 g, 26.31 mmol)、MeOH (1.68 g, 52.62 mmol)及びDMAP (2.57 g, 21.05 mmol)のDCM (30 ml)中の混合物を滴下して加えた。反応混合物を室温にて一晩攪拌した。混合物をろ過した。ろ液を0.5 M HCl溶液 (50 ml)で洗浄した。有機層をNa2SO4上で乾燥しそして濃縮した。残留物をSGC (PE:EA = 5:1)で精製し、題記の化合物(4.0 g)を提供した。1H N.R (500 MHz, CDCl3): δ 3.77 (s, 3H), 3.42-3.26 (m, 5H) ppm。
【0695】
ステップ 2:メチル3-((((3aR,4R,6R,6aR)-6-(6-アミノ-9H-プリン-9-イル)-2,2-ジメチルテトラヒドロフロ[3,4-d][1,3]ジオキソール-4-イル)メチル)(メチル)アミノ)シクロブタンカルボキシレートの合成
【0696】
【化94】
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【0697】
メチル3-オキソシクロブタンカルボキシレート(1.28 g 未精製)、9-((3aR,4R,6R,6aR)-2,2-ジメチル-6-((メチルアミノ)メチル)テトラヒドロフロ[3,4-d][1,3]ジオキソール-4-イル)-9H-プリン-6-アミン (2.0 g, 6.25 mmol) (Townsendら、Org Lett 2009, 11, 2976-2679)及びTi(iPrO)4 (1.78 g, 6.25 mmol)のMeOH (50 mL)中の溶液を45℃で2時間攪拌し、その後、NaCNBH3 (0.79 g, 12.50 mmol)を添加した。反応物を室温にて一晩攪拌した。反応物を水性飽和NaHCO3 (40 mL)でクエンチし、ろ過し、DCM (40 mLx3)で抽出し、Na2SO4上で乾燥し、そして濃縮した。残留物をSGC (DCM:MeOH = 12:1)により精製し、題記の化合物を得た (1.7 g, 収率63%)。1H NMR (500 MHz, MeOD): δH 8.28-8.27 (m, 1H), 8.21 (s, 1H), 6.20-6.18 (m, 1H), 5.52 (dd, J = 1.5, 6.0 Hz, 1H), 5.00 (dd, J=3.0, 6.0 Hz, 1H), 5.33 (brs, 1H), 3.65-3.63 (m, 3H), 2.77-2.55 (m, 4H), 2.19-2.11 (m, 5H), 2.00-1.82 (m, 2H), 1.59 (s, 3H), 1.38 (s, 3H)ppm; ESI-MS (m/z): 433.2[M+1]+
【0698】
ステップ 3: (3-((((3aR,4R,6R,6aR)-6-(6-アミノ-9H-プリン-9-イル)-2,2-ジメチルテトラヒドロフロ[3,4-d][1,3]ジオキソール-4-イル)メチル)(メチル)アミノ)シクロブチル)メタノールの合成
【0699】
【化95】
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【0700】
メチル3-((((3aR,4R,6R,6aR)-6-(6-アミノ-9H-プリン-9-イル)-2,2-ジメチルテトラヒドロフロ[3,4-d][1,3]ジオキソール-4-イル)メチル)(メチル)アミノ)シクロブタンカルボキシレート(1.0 g, 2.31 mmol)のTHF (40 ml)中の溶液に、LiAlH4 (0.53 g, 13.89 mmol)を0℃にて添加し、そして混合物を一晩攪拌した。水(1.0 g)及び15% NaOH溶液(3.0 g)を混合物にゆっくりと添加し、15分間の攪拌時に、混合物をろ過した。ろ液を濃縮して、未精製の題記の化合物を得て、それを次のステップで直接的に用いた。
【0701】
ステップ 4: (3-((((3aR,4R,6R,6aR)-6-(6-アミノ-9H-プリン-9-イル)-2,2-ジメチルテトラヒドロフロ[3,4-d][1,3]ジオキソール-4-イル)メチル)(メチル)アミノ)シクロブチル)メチル メタンスルホネートの合成
【0702】
【化96】
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【0703】
上記ステップから直接的に得られた(3-((((3aR,4R,6R,6aR)-6-(6-アミノ-9H-プリン-9-イル)-2,2-ジメチルテトラヒドロフロ[3,4-d][1,3]ジオキソール-4-イル)メチル)(メチル)アミノ)シクロブチル)メタノールのDCM (25 ml)中の溶液に、Et3N (467 mg, 4.62 mmol)及びMsCl (264 mg, 2.31 mmol)をDCM (5 ml)中の溶液として添加した。混合物を2時間攪拌した。水(20 ml)及びDCM (30 mlx2)を添加した。有機層をNa2SO4上で乾燥し、そして濃縮し、分取-TLC (DCM:MeOH = 10:1)により精製し、題記の化合物を提供した(390 mg, 2つのステップで収率35%)。1H NMR (500 MHz, MeOD): δH8.27 (s, 1H), 8.21 (s, 1H), 6.203-6.200 (m, 1H), 5.529 (dd, J=2.0, 7.0 Hz, 1H), 5.010 (dd, J=3.0, 6.0 Hz, 1H), 4.354 (dd, J=3.5, 8.0 Hz, 1H), 4.197-4.182 (m, 2H), 3.585 (brs, 1H), 3.073-2.948 (m, 5H), 2.595-2.513 (m, 2H), 2.394(brs, 1H), 2.207(brs, 1H), 2.107(s, 3H), 2.030-1.989 (m, 1H), 1.840-1.811(m, 2H), 1.586 (s, 3H), 1.390 (brs, 1H), 1.329-1.280(m, 6H), 0.905-0.878(m, 1H)ppm; ESI-MS (m/z): 483.3[M+1]+
【0704】
ステップ 5: 9-((3aR,4R,6R,6aR)-6-(((3-(アジドメチル)シクロブチル)(メチル)アミノ)メチル)-2,2-ジメチルテトラヒドロフロ[3,4-d][1,3]ジオキソール-4-イル)-9H-プリン-6-アミンの合成
【0705】
【化97】
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【0706】
(3-((((3aR,4R,6R,6aR)-6-(6-アミノ-9H-プリン-9-イル)-2,2-ジメチルテトラヒドロフロ[3,4-d][1,3]ジオキソール-4-イル)メチル)(メチル)アミノ)シクロブチル)メチルメタンスルホネート (150 mg, 0.31 mmol)のDMF (3 ml)中の溶液に、NaN3 (81 mg, 1.24 mmol)を添加した。混合物を70℃で3時間加熱した。水 (30 ml)を添加し、そして混合物を酢酸エチル (20 mlx3)で抽出した。合わせた有機層をNa2SO4上で乾燥しそして濃縮した。残留物を分取-TLC (DCM:MeOH =30:1)により精製し、題記の化合物を得た(90 mg, 収率 67%)。ESI-MS (m/z): 430.2[M+1]+
【0707】
ステップ 6: 9-((3aR,4R,6R,6aR)-6-(((3-(アミノメチル)シクロブチル)(メチル)アミノ)メチル)-2,2-ジメチルテトラヒドロフロ[3,4-d][1,3]ジオキソール-4-イル)-9H-プリン-6-アミンの合成
【0708】
【化98】
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【0709】
Pd/C (10 mg)を、9-((3aR,4R,6R,6aR)-6-(((3-(アジドメチル)シクロブチル)(メチル)アミノ)メチル)-2,2-ジメチルテトラヒドロフロ[3,4-d][1,3]ジオキソール-4-イル)-9H-プリン-6-アミン (90 mg, 0.21 mmol)のMeOH (6 ml)中の溶液に添加した。混合物を室温にてH2雰囲気下に一晩攪拌した。混合物をろ過し、そしてろ液を濃縮して、題記の化合物を得て、それを次のステップにて直接的に用いた。
【0710】
ステップ 7: 1-((3-((((3aR,4R,6R,6aR)-6-(6-アミノ-9H-プリン-9-イル)-2,2-ジメチルテトラヒドロフロ[3,4-d][1,3]ジオキソール-4-イル)メチル)(メチル)アミノ)シクロブチル)メチル)-3-(4-(tert-ブチル)フェニル)ウレアの合成
【0711】
【化99】
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【0712】
9-((3aR,4R,6R,6aR)-6-(((3-(アミノメチル)シクロブチル)(メチル)アミノ)メチル)-2,2-ジメチルテトラヒドロフロ[3,4-d][1,3]ジオキソール-4-イル)-9H-プリン-6-アミンのDCM (4 ml)中の溶液に、1-tert-ブチル-4-イソシアナトベンゼン(37 mg)を添加した。混合物を室温にて1時間攪拌した。混合物を濃縮し、そして分取-TLC (DCM:MeOH =10:1)により精製し、題記の化合物を提供した(55 mg, 2つのステップで収率 45%)。ESI-MS (m/z): 578.3[M+1]+
【0713】
ステップ 8: 化合物110の合成
1-((3-((((3aR,4R,6R,6aR)-6-(6-アミノ-9H-プリン-9-イル)-2,2-ジメチルテトラヒドロフロ[3,4-d][1,3]ジオキソール-4-イル)メチル)(メチル)アミノ)シクロブチル)メチル)-3-(4-(tert-ブチル)フェニル)ウレア(55 mg)のHCl/MeOH (2.5 mol/L) (2 mL)中の溶液を室温にて2時間攪拌し、その後、乾燥まで濃縮した。水(0.5 mL)及びMeOH (5 mL)中のK2CO3 (52 mg)を添加した。得られた混合物を室温にてさらに10分間攪拌し、ろ過し、そしてろ液を濃縮した。残留物を分取-HPLCにより精製し、化合物110を白色固形分として提供した(10 mg,収率: 25%)。1HNMR (500 MHz, MeOD): δH 8.26 (s, 1H), 8.18 (s, 1H), 7.26-7.19 (m, 4H), 5.96 (d, J=4.5 Hz, 1H), 4.674-4.655 (m, 1H), 4.24-4.16 (m, 2H), 3.15 (d, J=5.0 Hz, 2H), 2.83-2.73 (m, 3H), 2.20-1.59 (m, 8H), 1.26 (s, 9H)ppm; ESI-MS (m/z): 539.3 [M+1]+
【0714】
実施例 2: (2R,3R,4S,5R)-2-(6-アミノ-9H-プリン-9-イル)-5-((((1r,3S)-3-(2-(5-(tert-ブチル)-1H-ベンゾ [d] イミダゾール-2-イル)エチル)シクロブチル)(イソプロピル)アミノ)メチル)テトラヒドロフラン-3,4-ジオール(化合物 2)の合成
ステップ 1: シス及びトランスメチル3-((((3aR,4R,6R,6aR)-6-(6-アミノ-9H-プリン-9-イル)-2,2-ジメチルテトラヒドロフロ[3,4-d][1,3]ジオキソール-4-イル)メチル)アミノ)シクロブタンカルボキシレートの合成
【0715】
【化100】
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【0716】
メチル3-オキソシクロブタンカルボキシレート(4.60 g, 35.94 mmol)、9-((3aR,4R,6R,6aR)-6-(アミノメチル)-2,2-ジメチルテトラヒドロフロ[3,4-d][1,3]ジオキソール-4-イル)-9H-プリン-6-アミン (11.0 g, 35.94 mmol)及びTi(iPrO)4 (4.0 g, 14.08 mmol)のMeOH (80 mL)中の溶液を45℃にて2時間攪拌し、その後、NaCNBH3 (4.5 g, 71.87 mmol)を添加した。反応物を室温にて一晩攪拌した。反応物を水性飽和NaHCO3 (40 mL)でクエンチし、そしてろ過し、DCM (80 mLx3)で抽出し、Na2SO4上で乾燥し、そして濃縮した。残留物を分取-HPLCにより精製し、題記の化合物を得た (6.2 g, 収率 41%)。1H NMR (500 MHz, CDCl3):δH 8.38-8.34 (m, 1H), 7.90 (s, 1H), 5.98 (d, J=3.0 Hz, 1H), 5.75 (brs, 2H), 5.48-5.46 (m, 1H), 5.03-5.01 (m, 1H), 4.35-4.33 (m, 1H), 3.69-3.66 (m, 3H), 3.50-3.17 (m, 1H), 3.05-2.73 (m, 3H), 2.48-2.44 (m, 2H), 1.95-1.91 (m, 2H), 1.62 (s, 3H), 1.39 (s, 3H) ppm; ESI-MS (m/z): 419.2[M+1]+
【0717】
メチル3-((((3aR,4R,6R,6aR)-6-(6-アミノ-9H-プリン-9-イル)-2,2-ジメチルテトラヒドロフロ[3,4-d][1,3]ジオキソール-4-イル)メチル)アミノ)シクロブタンカルボキシレートのシス/トランス混合物(6.2g)をキラルHPLC (CHIRALCEL AD-H 20*250mm, 5um (Daicel), カラム温度: 35℃、移動相: CO2/メタノール (0.1% DEA) = 70/30、流速: 50g/min)により精製し、純粋なシス生成物(3.5 g)及び純粋なトランス生成物(1.7g)を提供した。
【0718】
ステップ 2: (1S,3s)-メチル3-((((3aR,4R,6R,6aR)-6-(6-アミノ-9H-プリン-9-イル)-2,2-ジメチルテトラヒドロフロ[3,4-d][1,3]ジオキソール-4-イル)メチル)(イソプロピル)アミノ)シクロブタンカルボキシレートの合成
【0719】
【化101】
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【0720】
シスメチル3-((((3aR,4R,6R,6aR)-6-(6-アミノ-9H-プリン-9-イル)-2,2-ジメチルテトラヒドロフロ[3,4-d][1,3]ジオキソール-4-イル)メチル)アミノ)シクロブタンカルボキシレート (2.0 g, 4.78 mmol)のCH3CN (15 ml)中の溶液に、2-ヨードプロパン(4.0 g, 23.92 mmol)及びK2CO3 (1.0 g, 7.18 mmol)を添加した。反応物をシールされたチューブ中で95℃に一晩加熱した。混合物をろ過し、ろ液を濃縮し、そしてSGC (DCM:MeOH =12:1)により精製し、題記の化合物を得た(1.9 g, 収率 86%)。1H NMR (500 MHz, CDCl3): δH8.37 (s, 1H), 7.89 (s, 1H), 6.03 (d, J=1.5 Hz, 1H), 5.53-5.48 (m, 3H), 5.00 (brs, 1H), 4.25 (brs, 1H), 3.66 (s, 3H), 3.19-3.18 (m, 1H), 2.96 (brs, 1H), 2.80-2.78(m, 1H), 2.67-2.58 (m, 2H), 2.20-2.12 (m, 4H), 1.62 (s, 3H), 1.39 (s, 3H), 1.00 (d, J=6.0 Hz, 3H), 0.84 (d, J=6.0 Hz, 3H)ppm; ESI-MS (m/z): 461.4[M+1]+
【0721】
ステップ 3: (1S,3s)-3-((((3aR,4R,6R,6aR)-6-(6-アミノ-9H-プリン-9-イル)-2,2-ジメチルテトラヒドロフロ[3,4-d][1,3]ジオキソール-4-イル)メチル)(イソプロピル)アミノ)シクロブタンカルボアルデヒドの合成
【0722】
【化102】
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【0723】
(1S,3s)-メチル3-((((3aR,4R,6R,6aR)-6-(6-アミノ-9H-プリン-9-イル)-2,2-ジメチルテトラヒドロフロ[3,4-d][1,3]ジオキソール-4-イル)メチル)(イソプロピル)アミノ)シクロブタンカルボキシレート(1.2 g, 2.60 mmol)のDCM (50 ml)中の溶液に、すべての出発材料がTLCにより決定して消費されるまでDIBAL-Hを-78℃で滴下して加えた。MeOH (2 ml)を添加し、そして混合物を室温にて30分間攪拌し、その時点で、水(50 ml)を添加し、そして混合物をDCM (50 mlx2)で抽出した。有機層をNa2SO4上で乾燥し、濃縮して、未精製の題記の化合物を得た(そのうちの1.0 gを次のステップで直接的に用いた)。1H NMR (500 MHz, CDCl3): δH9.56 (d, J=2.5 Hz, 1H), 8.36 (s, 1H), 7.88 (s, 1H), 6.03 (d, J= 2.5 Hz, 1H), 5.66 (brs, 2H), 5.50 (dd, J=2.0, 6.5 Hz, 1H), 5.01 (dd, J=3.5, 6.5 Hz, 1H), 3.331-3.337 (m, 1H), 2.96-2.97 (m, 1H), 2.77-2.59 (m, 3H), 2.14-2.05 (m, 4H), 1.60 (s, 3H), 1.39 (s, 3H), 1.01 (d, J=6.5Hz, 3H), 0.85 (d, J=6.0 Hz, 3H)ppm。
【0724】
ステップ 4: (E)-エチル3-((1S,3s)-3-((((3aR,4R,6R,6aR)-6-(6-アミノ-9H-プリン-9-イル)-2,2-ジメチルテトラヒドロフロ[3,4-d][1,3]ジオキソール-4-イル)メチル)(イソプロピル)アミノ)シクロブチル)アクリレートの合成
【0725】
【化103】
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【0726】
(1S,3s)-3-((((3aR,4R,6R,6aR)-6-(6-アミノ-9H-プリン-9-イル)-2,2-ジメチルテトラヒドロフロ[3,4-d][1,3]ジオキソール-4-イル)メチル)(イソプロピル)アミノ)シクロブタンカルボアルデヒド (930 mg, 2.16 mmol)のCH3CN:DCM =5:1 (50 ml)中の溶液に、エチル2-(ジエトキシホスホリル)アセテート(484 mg, 2.16 mmol)、DBU (328 mg, 2.16 mmol)及びLiCl (91 mg, 2.16mmol)を添加した。混合物を室温にて1時間攪拌し、その後、濃縮した。水(20 ml)を添加し、そして混合物をDCM (25 mlx3)で抽出した。合わせた有機層をNa2SO4上で乾燥し、濃縮し、そして残留物をSGC (DCM:MeOH = 30:1)により精製し、題記の化合物を得た(900 mg, 収率 83%)。1H NMR (500 MHz, CDC13): δH8.36 (s, 1H), 7.89 (s, 1H), 6.94-6.90 (m, 1H), 6.03 (s, 1H), 5.72-5.89 (m, 1H), 5.57 (s, 2H), 5.52 (d, J=4.5 Hz, 1H), 5.00 (dd, J=3.5, 6.0 Hz, 1H), 4.25 (d, J=3.0 Hz, 1H), 4.21-4.17 (m, 2H), 3.14 (brs, 1H), 2.961-2.936 (m, 1H), 2.74-2.52 (m, 3H), 2.22-2.14 (m, 2H), 1.79-1.76 (m, 2H), 1.60 (s, 3H), 1.40 (s, 3H), 1.30-1.27 (m, 3H), 1.00 (d, J=1.0 Hz, 3H), 0.82 (d, J=6.5 Hz, 3H)ppm; ESI-MS (m/z): 501.4[M+1]+
【0727】
ステップ 5: エチル3-((1S,3r)-3-((((3aR,4R,6R,6aR)-6-(6-アミノ-9H-プリン-9-イル)-2,2-ジメチルテトラヒドロフロ[3,4-d][1,3]ジオキソール-4-イル)メチル)(イソプロピル)アミノ)シクロブチル)プロパノエートの合成
【0728】
【化104】
[この文献は図面を表示できません]
【0729】
(E)-エチル3-((1S,3s)-3-((((3aR,4R,6R,6aR)-6-(6-アミノ-9H-プリン-9-イル)-2,2-ジメチルテトラヒドロフロ[3,4-d][1,3]ジオキソール-4-イル)メチル)(イソプロピル)アミノ)シクロブチル)アクリレート(900 mg, 1.8 mmol)のMeOH (50 ml)中の溶液に、Pd/C (20 mg)を添加した。混合物を水素雰囲気下に室温にて一晩攪拌した。混合物をろ過し、そしてろ液を濃縮して、題記の化合物を得た(700 mg, 収率 78%)。 1H NMR (500 MHz, CDCl3): δH8.36 (s, 1H), 7.89 (s, 1H), 6.03 (d, J=2.5 Hz, 1H), 5.69 (s, 2H), 5.51 (dd, J=2.5, 8.0 Hz, 1H), 4.99 (dd, J=4.0, 7.5 Hz, 1H), 4.26 (brs, 1H), 4.13-4.08 (m, 2H), 2.99-2.92 (m, 2H), 2.706-2.655 (m, 1H), 2.539-2.486 (m, 1H), 2.18-2.02 (m, 4H), 1.76 (brs, 1H), 1.65-1.60 (m, 5H), 1.43-1.37 (m, 5H), 1.26-1.23 (m, 2H), 0.97 (d, J=9.0 Hz, 3H), 0.79 (d, J=8.5 Hz, 3H)ppm; ESI-MS (m/z): 503.4[M+1]+
【0730】
ステップ 6: 3-((1S,3r)-3-((((3aR,4R,6R,6aR)-6-(6-アミノ-9H-プリン-9-イル)-2,2-ジメチルテトラヒドロフロ[3,4-d][1,3]ジオキソール-4-イル)メチル)(イソプロピル)アミノ)シクロブチル)プロパノン酸の合成
【0731】
【化105】
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【0732】
エチル3-((1S,3r)-3-((((3aR,4R,6R,6aR)-6-(6-アミノ-9H-プリン-9-イル)-2,2-ジメチルテトラヒドロフロ[3,4-d][1,3]ジオキソール-4-イル)メチル)(イソプロピル)アミノ)シクロブチル)プロパノエート (650 mg, 1.29 mmol)のTHF:MeOH = 5:1 (30 ml)中の溶液に、LiOH.H2O (543 mg, 1.29 mmol)を添加した。混合物を室温にて一晩攪拌し、濃縮し、その後、MeOH (10 ml)中に吸収させた。1M HCl溶液をpH=7となるまで0℃にて滴下して加えた。混合物を濃縮し、分取-HPLCにより精製し、題記の化合物を提供した (170 mg)。
【0733】
ステップ 7: N-(2-アミノ-4-(tert-ブチル)フェニル)-3-((1S,3r)-3-((((3aR,4R,6R,6aR)-6-(6-アミノ-9H-プリン-9-イル)-2,2-ジメチルテトラヒドロフロ[3,4-d][1,3]ジオキソール-4-イル)メチル)(イソプロピル)アミノ)シクロブチル)プロパンアミドの合成
【0734】
【化106】
[この文献は図面を表示できません]
【0735】
3-((1S,3r)-3-((((3aR,4R,6R,6aR)-6-(6-アミノ-9H-プリン-9-イル)-2,2-ジメチルテトラヒドロフロ[3,4-d][1,3]ジオキソール-4-イル)メチル)(イソプロピル)アミノ)シクロブチル)プロパン酸(170 mg, 0.36 mmol)のDCM (15 ml)中の溶液に、4-tert-ブチルベンゼン-1,2-ジアミン (117 mg, 0.72 mmol)、EDCI (137 mg, 0.72 mmol)、HOBT (97 mg, 0.72 mmol)及びTEA (217 mg, 2.15 mmol)を添加した。混合物を室温にて一晩攪拌し、そして濃縮した。飽和NaHCO3溶液(20 ml)を添加し、そして混合物をDCM (20 mlx3)で抽出した。有機層をNa2SO4上で乾燥し、そして濃縮した。未精製生成物を分取-TLC (DCM:MeOH = 12:1)により精製し、題記の化合物を提供した(110 mg 未精製生成物)。
【0736】
ステップ 8: 9-((3aR,4R,6R,6aR)-6-((((1r,3S)-3-(2-(5-(tert-ブチル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-2-イル)エチル)シクロブチル)(イソプロピル)アミノ)メチル)-2,2-ジメチルテトラヒドロフロ[3,4-d][1,3]ジオキソール-4-イル)-9H-プリン-6-アミンの合成
【0737】
【化107】
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【0738】
N-(2-アミノ-4-(tert-ブチル)フェニル)-3-((1S,3r)-3-((((3aR,4R,6R,6aR)-6-(6-アミノ-9H-プリン-9-イル)-2,2-ジメチルテトラヒドロフロ[3,4-d][1,3]ジオキソール-4-イル)メチル)(イソプロピル)アミノ)シクロブチル)プロパンアミド(110 mg)のAcOH (10 ml)中の溶液を65℃で一晩加熱した。混合物を濃縮し、飽和NaHCO3溶液(20 ml)を添加し、そして混合物をDCM (20 mlx3)で抽出した。合わせた有機層をNa2SO4上で乾燥し、そして濃縮して、題記の化合物を提供した(105 mg未精製生成物)。1H NMR (500 MHz, CDCl3): δH8.36 (s, 1H), 7.89 (s, 1H), 7.48-7.24 (m, 3H), 6.01 (d, J=1.5 Hz, 1H), 5.60-5.53 (m, 3H), 4.98 (dd, J=3.0, 6.5 Hz, 1H), 4.22 (brs, 1H), 2.97 (brs, 1H), 2.874-2.847 (m, 1H), 2.56-2.50 (m, 3H), 1.87-1.78 (m, 2H), 1.70-1.54 (m, 7H), 1.35-1.17 (m, 14H), 0.90 (d, J=6.5 Hz, 3H), 0.80 (d, J=6.5 Hz, 3H)ppm; ESI-MS (m/z): 603.5[M+1]+
【0739】
ステップ 9: 化合物 2の合成
9-((3aR,4R,6R,6aR)-6-((((1r,3S)-3-(2-(5-(tert-ブチル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-2-イル)エチル)シクロブチル)(イソプロピル)アミノ)メチル)-2,2-ジメチルテトラヒドロフロ[3,4-d][1,3]ジオキソール-4-イル)-9H-プリン-6-アミン (105 mg)のHCl/MeOH (2.5 mol/L) (10 mL)中の溶液を室温にて2時間攪拌し、その後、乾燥まで濃縮した。水(0.5 mL)及びMeOH (5 mL)中の K2CO3 (96 mg)を添加し、そして得られた混合物をさらに10分間室温にて攪拌し、そしてろ過した。ろ液を濃縮し、そして残留物を分取-HPLC (xbridge 30mm*150mm, 移動相: A:水(10mM NH4HCO3) B: CAN, 勾配: 10分間35-45% B、6分間45-45% B、20分で停止、流速: 50ml/min)により精製し、化合物2を白色固形分として提供した(50 mg, 収率: 51%)。1HNMR (500 MHz, MeOD): δH8.29 (s, 1H), 8.20 (s, 1H), 7.47-7.39 (m, 3H), 5.96 (d, J=4.0 Hz, 1H), 4.70-4.75 (m, 1H), 4.26-4.27 (m, 1H), 4.05-4.06 (m, 1H), 3.140-3.155 (m, 1H), 3.00-2.76 (m, 5H), 2.18-2.16 (m, 2H), 1.87-1.85 (m, 2H), 1.57-1.55 (m, 2H), 1.36 (s, 9H), 1.01 (d, J=6.5 Hz, 3H), 0.94 (d, J=6.5 Hz, 3H)ppm; ESI-MS (m/z): 563.4 [M+1]+
【0740】
実施例3: (2R,3R,4S,5R)-2-(6-アミノ-9H-プリン-9-イル)-5-((((1s,3R)-3-(2-(5-(tert-ブチル)-1H-ベンゾ [d]イミダゾール-2-イル)エチル)シクロブチル)(イソプロピル)アミノ)メチル)テトラヒドロフラン-3,4-ジオール(化合物 3)の合成
ステップ 1: (1R,3r)-メチル 3-((((3aR,4R,6R,6aR)-6-(6-アミノ-9H-プリン-9-イル)-2,2-ジメチルテトラヒドロフロ[3,4-d][1,3]ジオキソール-4-イル)メチル)(イソプロピル)アミノ)シクロブタンカルボキシレートの合成
【0741】
【化108】
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【0742】
(1R,3r)-メチル 3-((((3aR,4R,6R,6aR)-6-(6-アミノ-9H-プリン-9-イル)-2,2-ジメチルテトラヒドロフロ[3,4-d][1,3]ジオキソール-4-イル)メチル)アミノ)シクロブタンカルボキシレート (1.7 g, 4.07 mmol)のCH3CN (15 ml)中の溶液に2-ヨードプロパン(3.5 g, 20.3 mmol)及びK2CO3 (0.84 g, 6.10 mmol)を添加した。反応物をシールされたチューブ中で95℃に一晩加熱した。混合物をろ過し、そしてろ液を濃縮し、そしてSGC (DCM:MeOH =12:1)により精製し、題記の化合物を得た(1.35 g, 収率 72%)。 1H NMR (500 MHz, CDCl3):δH 8.36 (s, 1H), 7.88 (s, 1H), 6.03 (d, J=2.0 Hz, 1H), 5.55 (m, 2H), 5.49 (dd, J=1.5, 6.0 Hz, 1H), 5.01 (dd, J=3.5, 6.0 Hz, 1H), 4.254-4.247 (m, 1H), 3.68 (s, 3H), 3.60-3.50 (m, 1H), 2.930-2.917 (m, 1H), 2.79-2.74 (m, 2H), 2.59-2.57 (m, 1H), 2.25-2.12 (m, 4H), 1.60 (s, 3H), 1.39 (s, 3H), 1.00 (d, J=6.5 Hz, 3H), 0.83 (d, J=7.0 Hz, 3H)ppm; ESI-MS (m/z): 461.3[M+1]+
【0743】
ステップ 2: (1R,3r)-3-((((3aR,4R,6R,6aR)-6-(6-アミノ-9H-プリン-9-イル)-2,2-ジメチルテトラヒドロフロ[3,4-d][1,3]ジオキソール-4-イル)メチル)(イソプロピル)アミノ)シクロブタンカルボアルデヒドの合成
【0744】
【化109】
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【0745】
(1R,3r)-メチル3-((((3aR,4R,6R,6aR)-6-(6-アミノ-9H-プリン-9-イル)-2,2-ジメチルテトラヒドロフロ[3,4-d][1,3]ジオキソール-4-イル)メチル)(イソプロピル)アミノ)シクロブタンカルボキシレート (1.35 g, 2.93 mmol)のDCM (50 ml)中の溶液に、-78℃で、TLCにより決定して出発材料が完全に消費されるまでDiBAL-Hを滴下して加えた。MeOH (2 ml)を添加し、そして混合物を室温(RT)にて30分間攪拌した。水(50 ml)を添加し、そして混合物をDCM (50 mlx2)で抽出した。合わせた有機層をNa2SO4上で乾燥し、そして濃縮して、未精製の題記の化合物を得て(1.1 g)、それを次のステップで直接的に用いた。1H NMR (500 MHz, CDCl3): δH9.80 (s, 1H), 8.35 (s, 1H), 7.88 (s, 1H), 6.04 (s, 1H), 5.56 (s, 2H), 5.50 (d, J=6.5 Hz, 1H), 5.028-5.026 (m, 1H), 4.26 (brs, 1H), 3.33-3.30 (m, 1H), 2.956-2.930 (m, 1H), 2.80-2.55 (m, 3H), 2.27-2.07 (m, 4H), 1.60 (s, 3H), 1.39 (s, 3H), 1.00 (d, J=7.0 Hz, 3H), 0.82 (d, 7 = 6.5 Hz, 3H) ppm。
【0746】
ステップ 3: (E)-エチル3-((1R,3r)-3-((((3aR,4R,6R,6aR)-6-(6-アミノ-9H-プリン-9-イル)-2,2-ジメチルテトラヒドロフロ[3,4-d][1,3]ジオキソール-4-イル)メチル)(イソプロピル)アミノ)シクロブチル)アクリレートの合成
【0747】
【化110】
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【0748】
(1R,3r)-3-((((3aR,4R,6R,6aR)-6-(6-アミノ-9H-プリン-9-イル)-2,2-ジメチルテトラヒドロフロ[3,4-d][1,3]ジオキソール-4-イル)メチル)(イソプロピル)アミノ)シクロブタンカルボアルデヒド (1.1 g, 2.56 mmol)のCH3CN:DCM =5:1 (50 ml)中の溶液に、エチル2-(ジエトキシホスホリル)アセテート(573 mg, 2.56 mmol)、DBU (389 mg, 2.56 mmol)及びLiCl (107 mg, 2.56 mmol)を添加した。混合物を室温にて1時間攪拌しそして濃縮し、その時点で、水(20 ml)を添加し、そして混合物をDCM (25 mlx3)で抽出した。合わせた有機層をNa2SO4上で乾燥しそして濃縮した。残留物をSGC (DCM:MeOH =30:1)により精製し、題記の化合物を得た(1.0 g, 収率 78%)。 1H NMR (500 MHz, CDCl3):δH 8.35 (s, 1H), 7.89 (s, 1H), 7.16-7.11 (m, 1H), 6.03 (d, J=2.0 Hz, 1H), 5.79-5.76 (m, 1H), 5.56 (s, 2H), 5.51 (dd, J=1.5, 6.0 Hz, 1H), 5.02 (dd, J=3.0, 6.0 Hz, 1H), 4.25 (d, J=8.0 Hz, 1H), 4.22-4.17 (m, 2H), 3.44 (brs, 1H), 2.93 (brs, 1H), 2.78-2.56 (m, 3H), 2.27-2.16 (m, 2H), 1.93-1.91 (m, 2H), 1.60 (s, 3H), 1.40 (s, 3H), 1.31-1.27 (m, 3H), 0.98 (d, J=6.5 Hz, 3H), 0.82 (d, J=6.5 Hz, 3H)ppm; ESI-MS (m/z): 501.4[M+1]+
【0749】
ステップ 4: エチル3-((1R,3s)-3-((((3aR,4R,6R,6aR)-6-(6-アミノ-9H-プリン-9-イル)-2,2-ジメチルテトラヒドロフロ[3,4-d][1,3]ジオキソール-4-イル)メチル)(イソプロピル)アミノ)シクロブチル)プロパノエートの合成
【0750】
【化111】
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【0751】
(E)-エチル3-((1R,3r)-3-((((3aR,4R,6R,6aR)-6-(6-アミノ-9H-プリン-9-イル)-2,2-ジメチルテトラヒドロフロ[3,4-d][1,3]ジオキソール-4-イル)メチル)(イソプロピル)アミノ)シクロブチル)アクリレート(1.0 g, 2.0 mmol)及び10% Pd/C (30 mg)のMeOH (50 ml)中の溶液に、Pd/C (30 mg)を添加した。混合物を水素雰囲気下に室温にて一晩攪拌した。得られた混合物をろ過し、そしてろ液を濃縮して、題記の化合物を得た(1.0 g, 収率 100%)。1H NMR (500 MHz, CDCl3): δH8.36 (s, 1H), 7.89 (s, 1H), 6.03 (d, J=2.5 Hz, 1H), 5.58 (s, 2H), 5.51 (dd, J=2.0, 6.5 Hz, 1H), 5.00 (dd, J=3.5, 6.0 Hz, 1H), 4.276-4.269 (m, 1H), 4.13-4.09 (m, 2H), 3.38-3.37 (m, 1H), 2.94-2.54 (m, 3H), 2.22-1.97 (m, 5H), 1.79-1.62 (m, 4H), 1.60 (s, 3H), 1.40 (s, 3H), 1.28-1.23 (m, 2H), 0.97 (d, J=7.0 Hz, 3H), 0.79 (d, J=7.0 Hz, 3H)ppm; ESI-MS (m/z): 503.4[M+1]+
【0752】
ステップ 5: 3-((1R,3s)-3-((((3aR,4R,6R,6aR)-6-(6-アミノ-9H-プリン-9-イル)-2,2-ジメチルテトラヒドロフロ[3,4-d][1,3]ジオキソール-4-イル)メチル)(イソプロピル)アミノ)シクロブチル)プロパノン酸の合成
【0753】
【化112】
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【0754】
エチル3-((1R,3s)-3-((((3aR,4R,6R,6aR)-6-(6-アミノ-9H-プリン-9-イル)-2,2-ジメチルテトラヒドロフロ[3,4-d][1,3]ジオキソール-4-イル)メチル)(イソプロピル)アミノ)シクロブチル)プロパノエート (360 mg, 0.72 mmol)のTHF:MeOH =5:1 (30 ml)中の溶液に、LiOH.H2O (301 mg, 7.20 mmol)を添加した。混合物を室温にて一晩攪拌し、濃縮し、その後、MeOH (10 ml)中に溶解させた。1M HCl溶液を、pH=7となるまで0 ℃にて滴下して加えた。混合物を濃縮し、題記の化合物の未精製生成物を提供し、それを次のステップで直接的に用いた。
【0755】
ステップ 6: N-(2-アミノ-4-(tert-ブチル)フェニル)-3-((1R,3s)-3-((((3aR,4R,6R,6aR)-6-(6-アミノ-9H-プリン-9-イル)-2,2-ジメチルテトラヒドロフロ[3,4-d][1,3]ジオキソール-4-イル)メチル)(イソプロピル)アミノ)シクロブチル)プロパンアミドの合成
【0756】
【化113】
[この文献は図面を表示できません]
【0757】
3-((1R,3s)-3-((((3aR,4R,6R,6aR)-6-(6-アミノ-9H-プリン-9-イル)-2,2-ジメチルテトラヒドロフロ[3,4-d][1,3]ジオキソール-4-イル)メチル)(イソプロピル)アミノ)シクロブチル)プロパノン酸のDMF (5 ml)中の溶液に、4-(tert-ブチル)ベンゼン-1,2-ジアミン(235 mg, 1.43 mmol)、EDCI (274 mg, 1.43 mmol)、HOBT (193 mg, 1.43 mmol)及びTEA (435 mg, 4.30 mmol)を添加した。混合物を一晩45℃に加熱しそして濃縮した。飽和NaHCO3溶液 (20 ml)を添加し、そして混合物をDCM(20 mlx3)で抽出した。有機層をNa2SO4上で乾燥しそして濃縮した。未精製物を分取-TLC (DCM:MeOH =12:1)により精製し、題記の化合物を提供し(110 mg)、それをさらなる精製なしに次のステップに送った。
【0758】
ステップ 7: 9-((3aR,4R,6R,6aR)-6-((((1s,3R)-3-(2-(5-(tert-ブチル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-2-イル)エチル)シクロブチル)(イソプロピル)アミノ)メチル)-2,2-ジメチルテトラヒドロフロ[3,4-d][1,3]ジオキソール-4-イル)-9H-プリン-6-アミンの合成
【0759】
【化114】
[この文献は図面を表示できません]
【0760】
N-(2-アミノ-4-(tert-ブチル)フェニル)-3-((1R,3s)-3-((((3aR,4R,6R,6aR)-6-(6-アミノ-9H-プリン-9-イル)-2,2-ジメチルテトラヒドロフロ[3,4-d][1,3]ジオキソール-4-イル)メチル)(イソプロピル)アミノ)シクロブチル)プロパンアミド(110 mg)のAcOH (15 ml)中の溶液を65℃で一晩加熱した。混合物を濃縮し、飽和NaHCO3溶液(20 ml)を添加し、そして混合物をDCM (20 mlx3)で抽出した。合わせた有機層をNa2SO4上で乾燥しそして濃縮し、題記の化合物を提供した(100 mg 未精製)。 1H NMR (500 MHz, CDCl3): δH8.36 (s, 1H), 7.94 (s, 1H), 7.48-7.27 (m, 3H), 6.07 (d, J=1.5 Hz, 1H), 5.64-5.58 (m, 3H), 5.02 (dd, J=3.0, 6.0 Hz, 1H), 4.30 (brs, 1H), 3.38-3.37 (m, 1H), 2.97-2.95 (m, 1H), 2.76-2.55 (m, 3H), 1.97-1.74 (m, 5H), 1.67-1.57 (m, 5H), 1.45-1.40 (m, 12H), 0.99 (d, J=6.5 Hz, 3H), 0.83 (d, J=6.5 Hz, 3H)ppm; ESI-MS (m/z): 603.5[M+1]+
【0761】
ステップ 8: 化合物3の合成
9-((3aR,4R,6R,6aR)-6-((((1s,3R)-3-(2-(5-(tert-ブチル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-2-イル)エチル)シクロブチル)(イソプロピル)アミノ)メチル)-2,2-ジメチルテトラヒドロフロ[3,4-d][1,3]ジオキソール-4-イル)-9H-プリン-6-アミン (190 mg)のHCl/MeOH (2.5 mol/L) (15 mL)中の溶液を室温にて2時間攪拌しそして乾燥まで濃縮した。水(0.5 mL)及びMeOH (5 mL)中のK2CO3 (161 mg)を添加した。得られた混合物をさらに10分間室温にて攪拌し、その後、ろ過した。ろ液を濃縮し、そして残留物を分取HPLC (xbridge 30mm*150mm, 移動相: A: 水(10mM NH4HCO3) B: CAN、勾配: 10分間35-45% B、6分間45-45% B、20分で停止、流速:50ml/min)により精製し、化合物3を白色固形分として提供した(65 mg, 収率: 70%)。1HNMR (500 MHz, MeOD): δH8.29 (s, 1H), 8.19 (s, 1H), 7.47-7.28 (m, 3H), 5.95 (d, J=4.5 Hz, 1H), 4.744-4.724 (m, 1H), 4.27-4.26 (m, 1H), 4.07-4.06 (m, 1H), 3.56 (brs, 1H), 3.01-2.78 (m, 5H), 2.17 (brs, 2H), 2.00-1.93 (m, 2H), 1.80-1.79 (m, 2H), 1.36 (s, 9H), 1.02 (d, J=5.5 Hz, 3H), 0.95 (d, J=6.0 Hz, 3H) ppm; ESI-MS (m/z): 563.5 [M+1]+
【0762】
実施例 4: (2R,3R,4S,5R)-2-(6-アミノ-9H-プリン-9-イル)-5-((((1s,3R)-3-(2-(5-クロロ-6-(トリフルオロメチル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-2-イル)エチル)シクロブチル)(イソプロピル)アミノ)メチル)テトラヒドロフラン-3,4-ジオール(化合物 4)の合成
ステップ 1: N-(2-アミノ-4-クロロ-5-(トリフルオロメチル)フェニル)-3-((1R,3s)-3-((((3aR,4R,6R,6aR)-6-(6-アミノ-9H-プリン-9-イル)-2,2-ジメチルテトラヒドロフロ[3,4-d][1,3]ジオキソール-4-イル)メチル)(イソプロピル)アミノ)シクロブチル)プロパンアミドの合成
【0763】
【化115】
[この文献は図面を表示できません]
【0764】
3-((1R,3s)-3-((((3aR,4R,6R,6aR)-6-(6-アミノ-9H-プリン-9-イル)-2,2-ジメチルテトラヒドロフロ[3,4-d][1,3]ジオキソール-4-イル)メチル)(イソプロピル)アミノ)シクロブチル)プロパン酸(250 mg, 0.53 mmol)のDCM (30 ml)中の溶液に、4-クロロ-5-(トリフルオロメチル)ベンゼン-1,2-ジアミン (221 mg, 1.05 mmol)、EDCI (201 mg, 1.05 mmol), HOBT (142 mg, 1.05 mmol)及びTEA (320 mg, 3.15 mmol)を添加した。混合物を室温にて一晩攪拌し、その時点で、飽和NaHCO3溶液(20 ml)を添加し、そして混合物をDCM (20 mlx3)で抽出した。合わせた有機層をNa2SO4上で乾燥しそして濃縮した。未精製物を分取-TLC (DCM:MeOH=12:1)により精製し、題記の化合物を提供した(250 mg 未精製)。
【0765】
ステップ 2: 9-((3aR,4R,6R,6aR)-6-((((1s,3R)-3-(2-(5-クロロ-6-(トリフルオロメチル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-2-イル)エチル)シクロブチル)(イソプロピル)アミノ)メチル)-2,2-ジメチルテトラヒドロフロ[3,4-d][1,3]ジオキソール-4-イル)-9H-プリン-6-アミンの合成
【0766】
【化116】
[この文献は図面を表示できません]
【0767】
N-(2-アミノ-4-クロロ-5-(トリフルオロメチル)フェニル)-3-((1R,3s)-3-((((3aR,4R,6R,6aR)-6-(6-アミノ-9H-プリン-9-イル)-2,2-ジメチルテトラヒドロフロ[3,4-d][1,3]ジオキソール-4-イル)メチル)(イソプロピル)アミノ)シクロブチル)プロパンアミド(250 mg) のAcOH (15 ml)中の溶液を、65℃に一晩加熱した。混合物を濃縮し、飽和NaHCO3溶液(20 ml)を添加し、そして混合物をDCM (20 mlx3)で抽出した。合わせた有機層をNa2SO4上で乾燥しそして濃縮し、題記の化合物を提供した (200 mg 未精製)。
【0768】
ステップ 3: 化合物 4の合成
【0769】
9-((3aR,4R,6R,6aR)-6-((((1s,3R)-3-(2-(5-クロロ-6-(トリフルオロメチル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-2-イル)エチル)シクロブチル)(イソプロピル)アミノ)メチル)-2,2-ジメチルテトラヒドロフロ[3,4-d][1,3]ジオキソール-4-イル)-9H-プリン-6-アミン (200 mg) のHCl/MeOH (2.5 mol/L) (15 mL)中の溶液を室温にて2時間攪拌し、その時点で、それは乾燥まで濃縮した。水(0.5 mL)及びMeOH (5 mL)中のK2CO3 (166 mg)を添加し、そして得られた混合物を室温にてさらに10分間攪拌した。混合物をろ過し、そしてろ液を濃縮した。残留物を分取-HPLCにより精製し、化合物4を白色固形分として提供した(80 mg, 収率: 43%)。1HNMR (500 MHz, MeOD): δH8.29 (s, 1H), 8.19 (s, 1H), 7.88 (s, 1H), 7.68 (s, 1H), 5.96 (d, J=4.0 Hz, 1H), 4.748-4.730 (m, 1H), 4.284-4.263 (m, 1H), 4.09 (brs, 1H), 3.65-3.50 (m, 1H), 3.03-2.85 (m, 5H), 2.191-2.176 (m, 2H), 2.03-2.00 (m, 2H), 1.80 (brs, 2H), 1.02 (d, J=6.0 Hz, 3H), 0.96 (d, J=6.6 Hz, 3H) ppm; ESI-MS (m/z): 609.2 [M+1]+
【0770】
実施例 5: (2R,3R,4S,5R)-2-(6-アミノ-9H-プリン-9-イル)-5-((((1r,3S)-3-(2-(5-クロロ-6-(トリフルオロメチル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-2-イル)エチル)シクロブチル)(イソプロピル)アミノ)メチル)テトラヒドロフラン-3,4-ジオール (化合物 5)の合成
ステップ 1: N-(2-アミノ-4-クロロ-5-(トリフルオロメチル)フェニル)-3-((1S,3r)-3- ((((3aR,4R,6R,6aR)-6-(6-アミノ-9H-プリン-9-イル)-2,2-ジメチルテトラヒドロフロ[3,4-d][1,3]ジオキソール-4-イル)メチル)(イソプロピル)アミノ)シクロブチル)プロパンアミドの合成
【0771】
【化117】
[この文献は図面を表示できません]
【0772】
3-((1S,3r)-3-((((3aR,4R,6R,6aR)-6-(6-アミノ-9H-プリン-9-イル)-2,2-ジメチルテトラヒドロフロ[3,4-d][1,3]ジオキソール-4-イル)メチル)(イソプロピル)アミノ)シクロブチル)プロパン酸のDCM:DMF = 15:1 (30 ml)中の溶液に、4-クロロ-5-(トリフルオロメチル)ベンゼン-1,2-ジアミン (334 mg, 1.60 mmol)、EDCI (304 mg, 1.60 mmol)、HOBT (215 mg, 1.60 mmol)及びTEA (483 mg, 4.80 mmol)を添加した。混合物を室温にて一晩攪拌した。混合物を濃縮し、飽和NaHCO3溶液(20 ml)を添加し、そして得られた混合物をDCM (20 mlx3)で抽出した。合わせた有機層をNa2SO4上で乾燥しそして濃縮した。未精製残留物を分取TLC (DCM:MeOH =12:1)により精製し、題記の化合物を提供した(220 mg)。
【0773】
ステップ 2: 9-((3aR,4R,6R,6aR)-6-((((1r,3S)-3-(2-(5-クロロ-6-(トリフルオロメチル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-2-イル)エチル)シクロブチル)(イソプロピル)アミノ)メチル)-2,2-ジメチルテトラヒドロフロ[3,4-d][1,3]ジオキソール-4-イル)-9H-プリン-6-アミンの合成
【0774】
【化118】
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【0775】
N-(2-アミノ-4-クロロ-5-(トリフルオロメチル)フェニル)-3-((1S,3r)-3-((((3aR,4R,6R,6aR)-6-(6-アミノ-9H-プリン-9-イル)-2,2-ジメチルテトラヒドロフロ[3,4-d][1,3]ジオキソール-4-イル)メチル)(イソプロピル)アミノ)シクロブチル)プロパンアミド(220 mg) のAcOH (15ml)中の溶液を65℃にて一晩加熱した。混合物を濃縮し、飽和NaHCO3溶液(20ml)を添加し、そして混合物をDCM (20mlx3)で抽出した。合わせた有機層をNa2SO4上で乾燥しそして濃縮し、題記の化合物を提供した(190 mg)。
【0776】
ステップ 3: 化合物5の合成
9-((3aR,4R,6R,6aR)-6-((((1r,3S)-3-(2-(5-クロロ-6-(トリフルオロメチル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-2-イル)エチル)シクロブチル)(イソプロピル)アミノ)メチル)-2,2-ジメチルテトラヒドロフロ[3,4-d][1,3]ジオキソール-4-イル)-9H-プリン-6-アミン (190 mg)のHCl/MeOH (2.5 mol/L) (15 mL)中の溶液を室温にて2時間攪拌し、その後、それを乾燥まで濃縮した。水(0.5 mL)及びMeOH (5 mL)中のK2CO3 (161 mg)を添加し、そして得られた混合物をさらに10分間室温にて攪拌した。混合物をろ過し、そしてろ液を濃縮した。残留物を分取-HPLCにより精製し、化合物5を白色固形分として提供した(90 mg, 収率: 51%)。1HNMR (500 MHz, MeOD): δH8.29 (s, 1H), 8.19 (s, 1H), 7.88 (s, 1H), 7.67 (s, 1H), 5.95 (d, J=5.0 Hz, 1H), 4.736-4.716 (m, 1H), 4.268-4.246 (m, 1H), 4.070-4.051 (m, 1H), 3.15 (brs, 1H), 3.00-2.71 (m, 5H), 2.17 (brs, 2H), 1.93-1.88 (m, 2H), 1.58-1.56 (m, 2H), 1.01 (d, J=5.5 Hz, 3H), 0.95 (d, J=6.0 Hz, 3H) ppm; ESI-MS (m/z): 609.2 [M+1]+
【0777】
実施例 6: (2R,3R,4S,5R)-2-(4-アミノ-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-7-イル)-5-(((3-((5-(tert-ブチル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-2-イル)メチル)シクロブチル)(メチル)アミノ)メチル)テトラヒドロフラン-3,4-ジオール (化合物 6)の合成
ステップ 1: 7-((3aR,4R,6R,6aR)-6-(アジドメチル)-2,2-ジメチルテトラヒドロフロ[3,4-d][1,3]ジオキソール-4-イル)-N-(2,4-ジメトキシベンジル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-アミンの合成
【0778】
【化119】
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【0779】
((3aR,4R,6R,6aR)-6-(4-((2,4-ジメトキシベンジル)アミノ)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-7-イル)-2,2-ジメチルテトラヒドロフロ[3,4-d][1,3]ジオキソール-4-イル)メタノール (2.83 g, 6.20 mmol)及びトリフェニルホスフィン(2.28 g, 8.68 mmol)の乾燥テトラヒドロフラン (32 mL)中の溶液を氷浴/水浴中で0℃に冷却した。ジイソプロピルアゾジカルボキシレート (1.71 mL, 8.68 mmol)を滴下して加え、次いで、ジフェニルホスホン酸アジド (1.87 mL, 8.68 mmol)のテトラヒドロフラン (5.3 mL, 66 mmol)中の溶液を加えた。DPPA溶液の添加時に、乳白色沈殿物が形成した。約30分後に、反応混合物を室温に暖め、そして一晩攪拌した。24時間後に、HPLCはすべての出発材料が消費されたことを示した。反応混合物を初期体積の約1/2に濃縮し、フラッシュクロマトグラフィー (175 g シリカゲル、 10-55% EA/hept)により精製し、題記の化合物を若干黄色の剛性フォームとして生じた (2.49 g, 83%): MS (ESI+)(C23H27N7O5) m/z 482.2 (M+H)+; (ESI-)(C23H27N7O5) m/z 480.1 (M+H)- , m/z 526.1 (M+CO2H)- ; HPLC純度 97%。
【0780】
ステップ 2: 7-((3aR,4R,6R,6aR)-6-(アミノメチル)-2,2-ジメチルテトラヒドロフロ[3,4-d][1,3]ジオキソール-4-イル)-N-(2,4-ジメトキシベンジル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-アミンの合成
【0781】
【化120】
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【0782】
((3aR,4R,6R,6aR)-6-(アジドメチル)-2,2-ジメチルテトラヒドロフロ[3,4-d][1,3]ジオキソール-4-イル)-N-(2,4-ジメトキシベンジル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-アミン (2.49 g, 5.17 mmol)のテトラヒドロフラン (50 mL, 600 mmol)中の溶液を、1.0 Mのトリメチルホスフィンのテトラヒドロフラン (7.24 mL, 7.24 mmol)中の溶液で滴下して処理し、そして混合物を20時間攪拌した。反応混合物を水 (1.80 mL, 99.9 mmol)で処理し、そして室温にて2時間攪拌した。反応混合物を濃縮し、未精製生成物を90 mLのCH2Cl2中に吸収させ、そして4つの30 mL分量のH2O及び15 mLのブラインで洗浄した。溶液をNa2SO4上で乾燥し、ろ過し、そして濃縮した。未精製材料をフラッシュクロマトグラフィー (120 g シリカゲル, 3-10%のCH3OH中の7N NH3/CH2Cl2)により精製し、題記の化合物をフォームとして生じた(1.76 g, 75%): MS (ESI+) (C23H29N5O5) m/z 456.2 (M+H)+; (ESI-) (C26H35N5O5 m/z 454.1 (M-H)-; HPLC 純度 92% (保持時間、2.65 min)。
【0783】
ステップ 3:メチル2-(3-((((3aR,4R,6R,6aR)-6-(4-((2,4-ジメトキシベンジル)アミノ)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-7-イル)-2,2-ジメチルテトラヒドロフロ[3,4-d][1,3]ジオキソール-4-イル)メチル)アミノ)シクロブチル)アセテートの合成
【0784】
【化121】
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【0785】
7-((3aR,4R,6R,6aR)-6-(アミノメチル)-2,2-ジメチルテトラヒドロフロ[3,4-d][1,3]ジオキソール-4-イル)-N-(2,4-ジメトキシベンジル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-アミン (400 mg, 0.88 mmol)及びメチル2-(3-オキソシクロブチル)アセテート(100 mg, 0.70 mmol) [米国特許出願公開第2009/0118287号明細書に見られる手順を用いて調製]の1,2-ジクロロエタン(12 mL)中の溶液を酢酸 (50 uL, 0.88 mmol)で滴下して処理した。溶液をナトリウムトリアセトキシボロヒドリド (260 mg, 1.2 mmol)で、1回で処理し、HPLCにより完了するまで室温にて攪拌した。4時間後に、HPLCは反応が約80%完了したことを示した。さらに20 mgのケトンを添加し、そして攪拌を2.5時間続けた。反応混合物を30 mLのCH2Cl2で希釈し、そして15 mLの飽和NaHCO3で洗浄した。水性相を15 mLのCH2Cl2で洗浄し、そして合わせた有機相をNa2SO4上で乾燥した。有機相をろ過し、そして濃縮し、淡黄色ガラス相を生じ、それをフラッシュクロマトグラフィー (70g シリカゲル; 2% のCH30H中の7N NH3/CH2Cl2)により精製し、題記の化合物を無色のガラス相として生じた(270 mg, 66%): MS (ESI+) (C30H39N5O7) m/z 582.2 (M+H)+; HPLC 純度 >95% (保持時間、 2.88 min)。
【0786】
ステップ 4: メチル2-(3-((((3aR,4R,6R,6aR)-6-(4-((2,4-ジメトキシベンジル)アミノ)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-7-イル)-2,2-ジメチルテトラヒドロフロ[3,4-d][1,3]ジオキソール-4-イル)メチル)(メチル)アミノ)シクロブチル)アセテートの合成
【0787】
【化122】
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【0788】
メチル2-(3-((((3aR,4R,6R,6aR)-6-(4-((2,4-ジメトキシベンジル)アミノ)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-7-イル)-2,2-ジメチルテトラヒドロフロ[3,4-d][1,3]ジオキソール-4-イル)メチル)アミノ)シクロブチル)アセテート(267 mg, 0.459 mmol)のメタノール (12 mL) 中の溶液を、ナトリウムシアノボロヒドリド(380 mg, 6.1 mmol)で処理した。溶液のpH を、メタノール中の氷酢酸の10% (v/v)溶液を滴下して加えることにより約6に調節した。混合物を37% ホルムアルデヒド(0.57 mL, 7.6 mmol)を滴下して処理し、そして混合物を室温にて1時間攪拌し、その時点で、HPLCは出発材料が消費されたことを示した。反応混合物を濃縮して、メタノールを除去した。残った水溶液を25 mLのNaHCO3により希釈し、そして水性相を3回の20 mLのCH2Cl2で抽出した。有機相を20 mLの飽和NaHCO3で希釈し、Na2SO4上で乾燥し、ろ過しそして濃縮して、題記の化合物を無色の剛性フォームとして生じ (272 mg, 100%)、それは次のステップにおける使用に十分な純度であることが分かった: MS (ESI+)( C31H41N5O7) m/z 596.5 (M+H)+; HPLC純度>95% (保持時間、2.89 min)。
【0789】
ステップ 5: 2-(3-((((3aR,4R,6R,6aR)-6-(4-((2,4-ジメトキシベンジル)アミノ)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-7-イル)-2,2-ジメチルテトラヒドロフロ[3,4-d][1,3]ジオキソール-4-イル)メチル)(メチル)アミノ)シクロブチル)酢酸の合成
【0790】
【化123】
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【0791】
メチル2-(3-((((3aR,4R,6R,6aR)-6-(4-((2,4-ジメトキシベンジル)アミノ)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-7-イル)-2,2-ジメチルテトラヒドロフロ[3,4-d][1,3]ジオキソール-4-イル)メチル)(メチル)アミノ)シクロブチル)アセテート(270 mg, 0.453 mmol)のメタノール (8.6 mL)中の溶液を水酸化ナトリウム (36 mg, 0.91 mmol)の水 (0.9 mL, 50 mmol)中の溶液で滴下して処理し、そして混合物を50℃で加熱した。17時間後に、HPLCは反応が完了しことを示した。反応混合物を室温に冷却し、そして0.91 mLの1.0N HClにより処理してpHを約7に調節した。溶液を濃縮してメタノールを除去し、そして得られた水性懸濁液を凍結乾燥して、白色固形分を生じた。材料をそのまま次のステップで用い、定量的な回収がなされたものと思われる: MS (ESI+) (C30H39N5O7) m/z 582.4 (M+H)+; MS (ESI-) (C30H39N5O7) m/z 580.4 (M-H)- ; HPLC 純度>95% (保持時間、2.72 min)。
【0792】
ステップ 6: N-(2-アミノ-4-(tert-ブチル)フェニル)-2-(3-((((3aR,4R,6R,6aR)-6-(4-((2,4-ジメトキシベンジル)アミノ)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-7-イル)-2,2-ジメチルテトラヒドロフロ[3,4d][1,3]ジオキソール-4-イル)メチル)(メチル)アミノ)シクロブチル)アセトアミドの合成
【0793】
【化124】
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【0794】
2-(3-((((3aR,4R,6R,6aR)-6-(4-((2,4-ジメトキシベンジル)アミノ)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-7-イル)-2,2-ジメチルテトラヒドロフロ[3,4-d][1,3]ジオキソール-4-イル)メチル)(メチル)アミノ)シクロブチル)酢酸及び4-tert-ブチルベンゼン-1,2-ジアミン (89.4 mg, 0.545 mmol)のN,N-ジメチルホルムアミド (4.5 mL)中の溶液をN,N-ジイソプロピルエチルアミン(0.261 mL, 1.50 mmol)で滴下して処理し、次いで、N,N,N',N'-テトラメチル-O-(7-アザベンゾトリアゾール-1-イル)ウロニウムヘキサフルオロホスフェート(259 mg, 0.681 mmol)で処理した。溶液を室温にて18時間攪拌し、その間に、LCMSは出発材料が消費されたことを示した。反応混合物を高真空下に濃縮した。残留物を30 mLの酢酸エチル及び20 mLの1/1の H2O/飽和NaHCO3溶液中に吸収させた。混合物を抽出し、そして水性相を35 mLの酢酸エチルで洗浄した。合わせた有機相を2つの20 mL分量のH2O及び20 mLのブラインで洗浄した。有機相をNa2SO4上で乾燥し、ろ過しそして濃縮し、黄褐色様の茶色のガラス/剛性フォームを生じた。未精製材料をフラッシュクロマトグラフィー(35g シリカゲル; 4% のCH3OH中の7N NH3 /CH2Cl2)により精製し、題記の化合物を淡褐色ガラス/剛性フォームとして生じ (272 mg, 82%)、それは位置異性体アミドの混合物であった: MS (ESI+) (C41H53N7O6) m/z 728.8 (M+H)+; MS (ESI-)(C41H53N7O6) m/z 726.9 (M-H)- ; HPLC純度 >95%, (保持時間、3.14, 3.17 min)。アミド位置異性体により観測される2つのピーク。
【0795】
ステップ 7: 7-((3aR,4R,6R,6aR)-6-(((3-((5-(tert-ブチル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-2-イル)メチル)シクロブチル)(メチル)アミノ)メチル)-2,2-ジメチルテトラヒドロフロ[3,4-d][1,3]ジオキソール-4-イル)-N-(2,4-ジメトキシベンジル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-アミンの合成
【0796】
【化125】
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【0797】
N-(2-アミノ-4-(tert-ブチル)フェニル)-2-(3-((((3aR,4R,6R,6aR)-6-(4-((2,4-ジメトキシベンジル)アミノ)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-7-イル)-2,2-ジメチルテトラヒドロフロ[3,4-d][1,3]ジオキソール-4-イル)メチル)(メチル)アミノ)シクロブチル)アセトアミド (272 mg, 0.374 mmol)を酢酸 (7.2 mL)中に吸収させ、そして溶液を65℃で加熱した。1.5時間後、HPLCは反応が完了したことを示した。反応物を室温に冷却し、そして溶媒を高真空下に除去した。残留物を35 mLのCH2Cl2中に吸収させ、そして有機相を25 mLの飽和NaHCO3溶液及び20 mLの2% Na2CO3溶液で洗浄した。有機相をNa2SO4上で乾燥し、ろ過しそして濃縮し、淡褐色ガラス/剛性フォームを生じた。未精製材料をフラッシュクロマトグラフィー(30g シリカゲル; 4%のCH3OH中の7N NH3 /CH2Cl2)により精製し、題記の化合物を淡褐色ガラスとして生じ (224 mg, 84%)、それはシクロブチル環についてのシス及びトランスジアステレオマーの混合物であった: MS (ESI+)(C40H51N7O5) m/z 710.6 (M+H)+; MS (ESI-) (C41H51N7O5) m/z 708.7 (M-H)-; HPLC 純度 >95% (保持時間、3.29, 3.33min)。シクロブチル環についてのジアステレオマーにより観測される2つのピーク。
【0798】
ステップ 8: 化合物6の合成
7-((3aR,4R,6R,6aR)-6-(((3-((5-(tert-ブチル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-2-イル)メチル)シクロブチル)(メチル)アミノ)メチル)-2,2-ジメチルテトラヒドロフロ[3,4-d][1,3]ジオキソール-4-イル)-N-(2,4-ジメトキシベンジル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-アミン (170 mg, 0.24 mmol)を、アイスバス中で0℃に予め冷却されていたトリフルオロ酢酸 (5.0 mL)及び水(0.5 mL)の混合物中に溶解させた。溶液を0℃で30分間攪拌し、そして室温に温めた。室温で5時間後に、直ちに非常にピンク色の反応混合物を濃縮した。残留物を10 mL MeOH中に吸収させ、そして濃縮した。この手順を2回繰り返し、残留物を高真空下に1時間置いた。材料を7 mL MeOH中に吸収させ、そして130 mgのK2CO3及び5滴の水で処理した。混合物を1時間攪拌し、その間、溶液が塩基性であることが分かった。混合物を、微細フリットを通してろ過し、固形分を10 mL MeOHで洗浄し、そしてろ液を濃縮し、ほぼ無色の固形分を生じた。未精製材料をフラッシュクロマトグラフィー(30g シリカゲル; 12%のCH3OH中の 7N NH3/CH2C12)により精製し、化合物6を無色のガラス/剛性フォームとして生じた(81 mg, 65%): MS (ESI+)(C28H37N7O3) m/z 520.4 (M+H)+; MS (ESI-)(C28H37N7O3) m/z 518.5 (M-H)-; HPLC純度>95% (保持時間、2.51 min); 1H NMR (400 MHz, d4-MeOH) δHppm 8.08 (s, 1H), 7.48 (br. s., 1H), 7.39 (d, J=8.50 Hz, 1H), 7.29 (dd, J=8.40, 4.87 Hz, 1 H), 6.63 (m, 1H), 6.12 (d, J=4.15 Hz, 1H), 4.40 (m, 1H), 4.09 (m, 2H), 3.15 (m, 0.5H), 3.02 (d, J=8.09 Hz, 1H), 2.92 (d, J=7.26 Hz, 1H), 2.84 (m, 0.5H), 2.65 (m, 2H), 2.43 (m, 1H), 2.29 (m, 1H), 2.20 (d, J=5.80 Hz, 3H), 2.13 (m, 1H), 1.99 (br. s., 1H), 1.67 (m, 1H), 1.37 (d, J=3.94 Hz, 9H), 1.30 (dd, J=13.99, 4.66 Hz, 1H)。
【0799】
実施例 7: (1R,2S,3R,5R)-3-(4-アミノ-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-7-イル)-5-(((3-(2-(6-クロロ-5-(トリフルオロメチル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-2-イル)エチル)シクロブチル)(メチル)アミノ)メチル)シクロペンタン-1,2-ジオール (化合物 7)の合成
ステップ 1: 4,6-ジクロロ-5-(2,2-ジエトキシエチル)ピリミジンの合成
【0800】
【化126】
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【0801】
題記の化合物をMontgomeryの方法により調製した。Montgomery, J. A.; Hewson, K. J. Med. Chem. 10, 665 (1967)を、参照されたい。
【0802】
ステップ2: (1R,2S,3R,5R)-3-((6-クロロ-5-(2,2-ジエトキシエチル)ピリミジン-4-イル)アミノ)-5-(ヒドロキシメチル)シクロペンタン-1,2-ジオールの合成
【0803】
【化127】
[この文献は図面を表示できません]
【0804】
4,6-ジクロロ-5-(2,2-ジエトキシエチル)ピリミジン (5.35 g, 20.2 mmol)及び(1R,2S,3R,4R)-2,3-ジヒドロキシ-4-(ヒドロキシメチル)シクロペンタンアミニウムクロリド(9.29 g, 24.3 mmol)の混合物をエタノール(236 mL)中に吸収させ、Et3N (11.2 mL, 80.8 mmol)で処理し、そして23時間加熱還流した; HPLC/LCMSは出発材料の消費及び生成物の存在を示した。反応混合物を濃縮して、褐色スラリーを提供し、それを未精製物として輸送した: MS (ESI+) (C16H26ClN3O5) m/z 376.2 (M+H)+; MS (ESI-)(C16H26ClN3O5)m/z 374.2 (M-H)- ; HPLC純度>95% (保持時間、 2.436 min)。J. Med. Chem. 10, 665 (1967)からの経路の変更。
【0805】
ステップ3: (1R,25,3R,5R)-3-(4-クロロ-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-7-イル)-5-(ヒドロキシメチル)シクロペンタン-1,2-ジオールの合成
【0806】
【化128】
[この文献は図面を表示できません]
【0807】
未精製(1R,2S,3R,5R)-3-((6-クロロ-5-(2,2-ジエトキシエチル)ピリミジン-4-イル)アミノ)-5-(ヒドロキシメチル)シクロペンタン-1,2-ジオールの1,4-ジオキサン (160 mL)中の懸濁液を、1 M HClの水溶液 (30 mL, 30 mmol)で処理し、そして室温にて69.5時間攪拌した; HPLCは1つの生成物への明らかな変換を示した。LCMSは所望の生成物についての質量を示した。反応混合物を、濃縮された水性NH4OHで中和し(pH 7まで)、そして揮発分を真空中で除去し、褐色スラリーを提供し、それをさらなる精製なしに続けた: MS (ESI+)(C12H14ClN3O3) m/z 284.1 (M+H)+; MS (ESI-) (C12H14ClN3O3) m/z 282.2 (M-H)-, 328.2 (M+HCO2)- ; HPLC 純度>95% (保持時間、1.947 min)。J. Med. Chem. 10, 665 (1967)からの経路の変更。
【0808】
ステップ 4: ((3aR,4R,6R,6aS)-6-(4-クロロ-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-7-イル)-2,2-ジメチルテトラヒドロ-3aH-シクロペンタ[d][1,3]ジオキソール-4-イル)メタノールの合成
【0809】
【化129】
[この文献は図面を表示できません]
【0810】
未精製(1R,2S,3R,5R)-3-(4-クロロ-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-7-イル)-5-(ヒドロキシメチル)シクロペンタン-1,2-ジオール(10 g, 約20 mmol, NMRにより 54%純度)及び2,2-ジメトキシプロパン (100 mL, 800 mmol)の混合物をp-トルエンスルホン酸一水和物(7.28 g, 38.3 mmol)で処理し、そして黄色-褐色反応混合物を激しく1.25時間攪拌し、その時点で、固形分のみが微細な褐色沈殿物であった。HPLCは出発材料の完全な消費を示した。反応混合物を水(30 mL)で希釈し、そして固形分のNaHCO3 (4.80 g, 57.1 mmol)で中和した。揮発分を真空中で注意深く除去し、そして得られた褐色水溶液をEtOAc (3x100 mL)で抽出した。合わせた有機物を乾燥し(Na2SO4)、そして真空中で濃縮して、褐色ペーストを提供した。カラムクロマトグラフィー (4x22 cm シリカ; 0-66% EtOAc/Hex)により精製し、題記の化合物を無色フォーム/ガラスとして提供した (4.38 g, 70%, 1つのステップ): MS (ESI+) (C15H18ClN3O3) m/z 324.2 (M+H)+; MS (ESI-) (C15H18ClN3O3) m/z 368.2 (M+HCO2)- ; HPLC純度>95% (保持時間、3.034 min)。
【0811】
ステップ 5: 7-((3aS,4R,6R,6aR)-6-(アジドメチル)-2,2-ジメチルテトラヒドロ-3aH-シクロペンタ[[d][1,3]ジオキソール-4-イル)-4-クロロ-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジンの合成
【0812】
【化130】
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【0813】
((3aR,4R,6R,6aS)-6-(4-クロロ-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-7-イル)-2,2-ジメチルテトラヒドロ-3aH-シクロペンタ[d][1,3]ジオキソール-4-イル)メタノール (2.68 g, 8.28 mmol)をTHF (32 mL)中に溶解させ、PPh3 (3.05 g, 11.6 mmol)で処理し、そして反応容器をアイス-ブラインバス中で冷却した。ジイソプロピルアゾジカルボキシレート[DIAD] (2.3 mL, 12 mmol)を、シリンジを介して滴下して加え、そして混合物を10分間攪拌した。ジフェニルホスホン酸アジド [DPPA] (2.50 mL, 11.6 mmol)のTHF (7.8 mL)中の溶液を、シリンジを介して滴下して加え、オフホワイトの混合物を提供し、それを21時間攪拌し、アイスバスを室温に温めた; HPLC/LCMSは出発材料の完全な消費及び生成物の生成を示した。22.5時間で、反応混合物を真空中で濃縮して、そしてカラムクロマトグラフィー(4x22 cm シリカ; 0-25% EtO Ac/Hex)により精製し、題記の化合物を無色透明のオイルとして提供した(2.27 g, 78%): MS (ESI+) (C15H17ClN6O2) m/z 349.2 (M+H)+; MS (ESI-) (C15H17ClN6O2)m/z 393.2 (M+HCO2)- ; HPLC 純度>95% (保持時間、4.169 min)。
【0814】
ステップ 6: 7-((3aS,4R,6R,6aR)-6-(アジドメチル)-2,2-ジメチルテトラヒドロ-3aH-シクロペンタ[d][1,3]ジオキソール-4-イル)-N-(2,4-ジメトキシベンジル)-7H-ピロロ[2,3-[d]ピリミジン-4-アミンの合成
【0815】
【化131】
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【0816】
7-((3aS,4R,6R,6aR)-6-(アジドメチル)-2,2-ジメチルテトラヒドロ-3aH-シクロペンタ[d][1,3]ジオキソール-4-イル)-4-クロロ-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン及び2,4-ジメトキシベンジルアミン (1.2 mL, 7.8 mmol)の1-ブタノール(18.6 mL)中の溶液をN,N-ジイソプロピルエチルアミン (1.4 mL, 7.8 mmol)で処理し、そして80℃に22時間加熱した; HPLC/LCMSは所望の生成物への約90%変換を示した。揮発分を除去し、そして黄色-褐色ペーストをCH2Cl2 (90 mL)中に吸収させ、そして水(2x30 mL)及びブライン (1x45 mL)で洗浄した。分離した有機層を乾燥し(Na2SO4)、そして真空中で濃縮して、橙色オイルを提供した。カラムクロマトグラフィー (2x22 cm シリカ; 0- 50% EtOAc/Hex)により精製し、題記の化合物を淡黄色ガラス/フォームとして提供した (2.23 g, 72%): MS (ESI+) (C24H29N7O4) m/z 480.5 (M+H)+; MS (ESI-) (C24H29N7O4) m/z 524.3 (M+HCO2)- ; HPLC 純度 >95% (保持時間、 3.551 min)。
【0817】
ステップ 7: 7-((3aS,4R,6R,6aR)-6-(アミノメチル)-2,2-ジメチルテトラヒドロ-3aH-シクロペンタ[d][1,3]ジオキソール-4-イル)-N-(2,4-ジメトキシベンジル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-アミンの合成
【0818】
【化132】
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【0819】
7-((3aS,4R,6R,6aR)-6-(アジドメチル)-2,2-ジメチルテトラヒドロ-3aH-シクロペンタ[d][1,3]ジオキソール-4-イル)-N-(2,4-ジメトキシベンジル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-アミン (2.23 g, 4.65 mmol)のTHF (33 mL, 410 mmol)中の溶液を0℃に冷却し、トリメチルホスフィンのTHF中の1.0 M溶液(9.3 mL, 9.3 mmol)で滴下して処理した。冷浴を取り外し、そして反応混合物を1時間攪拌しながら室温に温めた; 出発材料はHPLCにより残っていなかった。1.5時間で、水(4.3 mL, 240 mmol)を添加し、そして反応混合物を1時間15分間攪拌した; TLCは1つの生成物を示した。反応混合物を真空中で濃縮して、薄い橙色のペーストを提供した。残留物をCH2Cl2 (120 mL)で希釈し、そして水 (2x40 mL)及びブライン(1x40 mL)で洗浄した。有機層を乾燥し(Na2SO4)、そして真空中で濃縮して、橙色オイルを提供した。カラムクロマトグラフィー (2x22 cm シリカ; 0-5%のCH3OH 中の7 N NH3 /CH2Cl2)により精製し、題記の化合物を無色のフォームとして提供した(1.97 g, 3つのステップで53%): MS (ESI+) (C24H31N5O4) m/z 454.3 (M+H)+; HPLC純度>95 % (保持時間、2.541 min)。
【0820】
ステップ 8: エチル3-(2,2-ジクロロ-3-オキソシクロブチル)プロパノエートの合成
【0821】
【化133】
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【0822】
ペンテン酸エチルエステル (7.07 g, 55.2 mmol)及び亜鉛-銅カップル(10.2 g, 140 mmol)のジエチルエーテル(170 mL)及び1,2-ジメトキシエタン (25 mL)中の混合物を、トリクロロアセチルクロリド (25 g, 140 mmol)を滴下して処理した。混合物を室温にて3日間攪拌した。赤みがかった不均一反応混合物を、セライトパッドを通してろ過し、そしてパッドを300 mLのEt2Oで洗浄した。ろ液を濃縮して、初期体積の半分とし、そして有機相を2つの150 mL 分量のH2O及び1つの150 mL分量の飽和NaHCO3で洗浄した。有機相をMgSO4上で乾燥し、ろ過し、そして濃縮して、褐色液体を生じた。材料を真空蒸留 (90-100℃、0.044トル)にて精製し、題記の化合物を淡黄色液体として生じた (10.49 g, 80%): GC 純度 95.8 % (保持時間、4.92 min)。
【0823】
ステップ 9: エチル3-(3-オキソシクロブチル)プロパノエートの合成
【0824】
【化134】
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【0825】
エチル3-(2,2-ジクロロ-3-オキソシクロブチル)プロパノエート (10.49 g, 43.87 mmol)及び塩化アンモニウム (12 g, 220 mmol)のメタノール (310 mL, 7600 mmol)中の溶液を、複数回の少量部分の亜鉛粉末 (14 g, 220 mmol)にて処理した。反応混合物を3時間加熱還流し、その後、GCは反応が完了したことを示した。反応混合物を室温に冷却し、そしてセライトを通してろ過し、Et2Oでパッドを洗浄した。ろ液を真空中で濃縮して、
淡黄色の溶液を提供した。溶液を200 mL のEt2Oで希釈し、そして100 mLの水で洗浄した。分離した水性層を100 mLのEt2Oで再抽出し、そして合わせた有機相を100 mLの 1:1 水/ブライン、50 mLの水及び150 mLの飽和水性NaHCO3で洗浄した。有機層をMgSO4上で乾燥しそして真空中で濃縮して、題記の化合物を淡黄色オイルとして提供し (4.49 g, 60%)、それは次のステップでの使用に十分な純度であった: GC純度>95% (保持時間、4.24 min)。
【0826】
ステップ10: 3-(3-オキソシクロブチル)プロパン酸の合成
【0827】
【化135】
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【0828】
エチル3-(3-オキソシクロブチル)プロパノエート (200 mg, 1.18 mmol)のメタノール (4 mL)中の溶液を水 (0.75 mL)及び水酸化ナトリウムの2N溶液(0.75 mL, 1.41 mmol) で処理し、そして出発材料がTLC (25% EA/hept)により完全に消費されるまで溶液を55℃で加熱した。1時間後に、出発材料は消費されたことが分かった。反応混合物を室温に冷却し、そして濃縮して、MeOHを除去した。水性相を2 mLのH2Oで希釈し、1N HClでpH約2まで酸性化した。溶液をNaClで飽和し、そして3つの10 mL分量の酢酸エチルで抽出した。有機相をNa2SO4上で乾燥し、ろ過しそして濃縮して、題記の化合物を淡橙色の粘性オイルとして提供し(157 mg, 94 %)、それをそのまま次のステップで使用した: GC 純度 63.2% (保持時間、 4.27 min)。
【0829】
ステップ 11: N-(2-アミノ-4-クロロ-5-(トリフルオロメチル)フェニル)-3-(3-オキソシクロブチル)プロパンアミドの合成
【0830】
【化136】
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【0831】
3-(3-オキソシクロブチル)プロパン酸(157 mg, 0.696 mmol)及び4-クロロ-5-(トリフルオロメチル)ベンゼン-1,2-ジアミン (146 mg, 0.696 mmol)のN,N-ジメチルホルムアミド (2.5 mL)中の溶液を0℃に冷却した。溶液をN,N-ジイソプロピルエチルアミン (0.364 mL, 2.09 mmol)で滴下して処理し、次いで、N,N,N',N'-テトラメチル-O-(7-アザベンゾトリアゾール-1-イル)ウロニウムヘキサフルオロホスフェート (291 mg, 0.765 mmol)で、一回で処理した。溶液を攪拌して、ゆっくりと室温に温めた。40時間後に、反応混合物を高真空下に部分的に濃縮した。残りの褐色液体を25 mLのEA及び15 mLの1/1 飽和NaHCO3/H2O中に吸収させ、そして抽出した。水性相を2つの15 mL分量の酢酸エチルで洗浄し、そして合わせた有機相を30 mL分量のH2O及びブラインで洗浄した。有機相をMgSO4上で乾燥し、ろ過しそして濃縮して、黄褐色の粘性オイル/ガラスを生じた。未精製材料をフラッシュクロマトグラフィー (40g シリカゲル, 50-80% EA/hept)により精製し、題記の化合物を若干黄褐色のガラス/剛性フォームとして生じた (72 mg, 31%): MS (ESI+) (C14H14ClF3N2O2) m/z 335.2 (M+H)+; MS (ESI-) (C14H14ClF3N2O2) m/z 333.3 (M-H)-; HPLC 純度78.2% (保持時間、3.56 min)。
【0832】
ステップ12: 3-(2-(6-クロロ-5-(トリフルオロメチル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-2-イル)エチル)シクロブタノンの合成
【0833】
【化137】
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【0834】
N-(2-アミノ-4-クロロ-5-(トリフルオロメチル)フェニル)-3-(3-オキソシクロブチル)プロパンアミド(72 mg, mmol)を酢酸 (3.2 mL)中に吸収させ、溶液を65℃で26時間加熱し、その時点で、HPLCは出発材料が消費されており、そして新たな生成物が生成されていることを示した。反応混合物を冷却し、そして溶媒を高真空下に除去した。淡褐色残留物を20 mLの酢酸エチル中に吸収させ、そして有機相を複数の10 mL分量の飽和NaHCO3及びH2Oで洗浄した。有機相をNa2SO4上で乾燥し、ろ過しそして濃縮して、淡褐色ガラス相を生じた。未精製材料を分取TLC (20cm x 20cm x 1.0mm 分取TLCプレート、3% MeOH/EA)により精製し、題記の化合物を褐色ガラス相として生じた (45 mg, 66%): MS (ESI+) (C14H12ClF3N2O) m/z 317.2 (M+H)+; MS (ESI-) (C14H12C1F3N2O) m/z 315.2 (M-H)-; HPLC純度 84.1% (保持時間、2.98 min)。
【0835】
ステップ 13: 7-((3aS,4R,6R,6aR)-6-(((3-(2-(6-クロロ-5-(トリフルオロメチル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-2-イル)エチル)シクロブチル)アミノ)メチル)-2,2-ジメチルテトラヒドロ-3aH-シクロペンタ[d][1,3]ジオキソール-4-イル)-N-(2,4-ジメトキシベンジル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-アミンの合成
【0836】
【化138】
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【0837】
7-((3aS,4R,6R,6aR)-6-(アミノメチル)-2,2-ジメチルテトラヒドロ-3aH-シクロペンタ[d][1,3]ジオキソール-4-イル)-N-(2,4-ジメトキシベンジル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-アミン (80 mg, 0.18 mmol)及び3-(2-(6-クロロ-5-(トリフルオロメチル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-2-イル)エチル)シクロブタノン(45 mg, 0.14 mmol)の1,2-ジクロロエタン(2.4 mL)中の溶液を酢酸 (10 uL, 0.18 mmol)で処理した。溶液をナトリウムトリアセトキシボロヒドリド (53 mg, 0.25 mmol)で、1回で処理し、そしてHPLCにより完了するまで室温で攪拌した。4時間後に、反応混合物を10 mLのCH2Cl2で希釈し、そして10 mLの飽和NaHCO3で洗浄した。水性相を10 mLのCH2Cl2で洗浄し、そして合わせた有機相をNa2SO4上で乾燥した。溶液をろ過し、そして濃縮して、淡褐色ガラス/剛性フォームを生じた。未精製材料をフラッシュクロマトグラフィー(25g シリカゲル; 5%のCH3OH中の7N NH3/CHCl3)により精製し、題記の化合物を無色ガラス/剛性フォームとして生じた (76 mg, 71 %): MS (ESI+) (C38H43C1F3N7O4) m/z 754.3 (M+H)+; MS (ESI-) (C38H43C1F3N7O4) m/z 752.3 (M-H)-; HPLC 純度 90.5% (保持時間、3.24 min)。
【0838】
ステップ 14: 7-((3aS,4R,6R,6aR)-6-(((3-(2-(6-クロロ-5-(トリフルオロメチル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-2-イル)エチル)シクロブチル)(メチル)アミノ)メチル)-2,2-ジメチルテトラヒドロ-3aH-シクロペンタ[d][1,3]ジオキソール-4-イル)-N-(2,4-ジメトキシベンジル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-アミンの合成
【0839】
【化139】
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【0840】
7-((3aS,4R,6R,6aR)-6-(((3-(2-(6-クロロ-5-(トリフルオロメチル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-2-イル)エチル)シクロブチル)アミノ)メチル)-2,2-ジメチルテトラヒドロ-3aH-シクロペンタ[d][1,3]ジオキソール-4-イル)-N-(2,4-ジメトキシベンジル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-アミン (76 mg, 0.10 mmol)のメタノール (2.5 mL)中の溶液を、ナトリウムシアノボロヒドリド (84 mg, 1.3 mmol)で処理した。溶液のpHを、メタノール中の氷酢酸の10% (v/v) 溶液を滴下して加えることにより、約6に調節した。混合物を37% 水性ホルムアルデヒド (0.12 mL, 1.7 mmol)を滴下して処理し、そして混合物をLCMSにより完了するまで室温にて攪拌した。2時間後に、反応が完了し、そして反応混合物を濃縮して、メタノールを除去した。残った水溶液を7 mLのNaHCO3で希釈し、そして水性相を3つの10 mLの分量のCH2Cl2で抽出した。有機相をNa2SO4上で乾燥し、ろ過しそして濃縮し、無色の剛性フォーム/ガラスを生じた。未精製材料をフラッシュクロマトグラフィー (20g シリカゲル; 4%のCH3OH中の 7N NH3 /CH2Cl2)により精製し、題記の化合物を無色のガラスとして生じた(62 mg, 80%): MS (ESI+) (C39H45C1F3N7O4) m/z 768.0 (M+H)+; MS (ESI-) (C39H45C1F3N7O4) m/z 766.3 (M-H)-; HPLC 純度 92.1% (保持時間、3.29 min)。
【0841】
ステップ 15: 化合物7の合成
7-((3aS,4R,6R,6aR)-6-(((3-(2-(6-クロロ-5-(トリフルオロメチル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-2-イル)エチル)シクロブチル)(メチル)アミノ)メチル)-2,2-ジメチルテトラヒドロ-3aH-シクロペンタ[d][1,3]ジオキソール-4-イル)-N-(2,4-ジメトキシベンジル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-アミン (60 mg, 0.078 mmol)を、アイスバス中で0℃に予冷された、トリフルオロ酢酸(3.6 mL)及び水(0.4 mL)の混合物中に溶解した。溶液を0℃で30分間攪拌し、そしてその後、室温に温めた。室温で3時間後に、HPLCは反応が完了したことを示した。直ちに非常にピンク色の反応混合物を濃縮した。残留物を10 mLのMeOH中に吸収させ、そして濃縮した。この手順を2回繰り返し、そして残留物を高真空に1時間入れた。材料を7 mLのMeOH中に吸収させ、そして120 mgのK2CO3及び10滴の水で処理した。混合物を1時間攪拌した。混合物を、微細フリットを通してろ過し、固形分を10 mLのMeOHで洗浄し、そしてろ液を濃縮して、ほぼ無色の固形分を生じた。未精製材料をフラッシュクロマトグラフィー(30g シリカゲル; 10-15%のCH3OH中の7N NH3 /CH2Cl2)により精製し、化合物7を無色のガラス/剛性フォームとして生じた(31 mg, 69%): MS (ESI+) (C27H31ClF3N7O2) m/z 578.3 (M+H)+; MS (ESI-) (C27H31ClF3N7O2) m/z 576.4 (M-H)- ; HPLC 純度>95% (保持時間、2.57 min); 1H NMR (400 MHz, d4-MeOD) δH8.06 (s, 1H), 7.89 (d, J=2.07 Hz, 1 H), 7.69 (d, J=2.28 Hz, 1H), 7.21 (dd, J=3.42, 1.76 Hz, 1H), 6.59 (d, J=3.52 Hz, 1H), 4.33 (t, J=6.84 Hz, 1H), 3.89 (q, J=5.25 Hz, 1H), 3.03 (m, 0.5 H), 2.89 (m, 2 H), 2.70 (m, 0.5 H), 2.49 (m, 1H), 2.40 (m, 2 H), 2.27 (br. s., 2 H), 2.16 (d, J=7.26 Hz, 4 H), 2.06 (m, 2 H), 1.91 (m, 2 H), 1.62 (m, 1 H), 1.52 (m, 1 H)。
【0842】
実施例 8: 化合物8〜140の合成
化合物8〜140を、例1〜7に関して記載した方法と類似の方法、又は、一般スキームに記載した反応スキームにより合成した。そのいくつかをどのように調製したかの詳細な説明を下記に示す。化合物2〜140のMS及びNMRデータを表1又は本明細書中に提供した実施例に提供する。
【0843】
化合物8: 1-(3-((((2R,3S,4R,5R)-5-(6-アミノ-9H-プリン-9-イル)-3,4-ジヒドロキシテトラヒドロフラン-2-イル)メチル)(メチル)アミノ)シクロブチル)-3-(4-(tert-ブチル)フェニル)ウレア
ベンジル(3-オキソシクロブチル)カルバメート
3-オキソシクロブタンカルボン酸(1.0 g, 8.77 mmol)及びDIEA (1.92 g, 14.92 mmol)のトルエン(8 mL)中の溶液に、DPPA (2.89 g, 10.52 mmol)を室温にて添加した。混合物をアルゴン下にて3時間、60℃に加熱し、その後、ベンジルアルコール (1.14 g, 10.52 mmol)を添加した。混合物を60℃で一晩攪拌した。反応物を濃縮し、残留物をSGC (PE:EA = 8:1)により精製し、所望の化合物を提供した (240 mg, 収率 50%)。1H NMR (500MHz, CDCl3): δH 7.38-7.33 (m, 5H), 5.12 (d, J=7.5 Hz, 2H), 4.34-4.33 (brs, 1H), 3.44-3.39 (m, 2H), 3.10-3.07 (brs, 2H) ppm; ESI-MS (m/z): 220.2 [M+1]+
【0844】
ベンジル(3-((((3aR,4R,6R,6aR)-6-(6-アミノ-9H-プリン-9-イル)-2,2-ジメチルテトラヒドロフロ[3,4-d][1,3]ジオキソール-4-イル)メチル)(メチル)アミノ)シクロブチル)カルバメート
9-((3aR,4R,6R,6aR)-2,2-ジメチル-6-(メチルアミノ)メチル)テトラヒドロフロ[3,4-d][1,3]ジオキソール-4-イル)-9H-プリン-6-アミン (190 mg, 0.59 mmol)及びベンジル(3-オキソシクロブチル)カルバメート(240 mg, 1.37 mmol)のMeOH (5 mL)中の溶液に、Ti[OCH(CH3)2]4 (216 mg, 0.59 mmol)を添加した。混合物を室温で1時間攪拌した。その後、NaCNBH3 (95 mg, 1.52 mmol)を添加し、反応物を室温で一晩攪拌した。反応物をろ過し、そして蒸発させ、残留物を分取-TLC (DCM:MeOH = 20:1)により精製し、所望の化合物 (90 mg, 収率 29%)を得た。
【0845】
1H NMR (500MHz, MeOD): δH8.28 (s, 1H), 8.21 (s, 1H), 7.33-7.28 (m, 5H), 6.19 (d, J=2.0 Hz, 1H), 5.52-5.51 (m, 1H), 5.03 (s, 1H), 5.00-4.98 (m, 1H), 4.34 (t, J=3.5 Hz, 1H), 3.70 (m, 1H), 2.58-2.47 (m, 4H), 2.38-2.26 (m, 2H), 2.09 (s, 3H), 1.69-1.67 (m, 1H), 1.58 (s, 3H), 1.37 (s, 3H) ppm; ESI-MS (m/z): 524.3 [M+1]+
【0846】
N1-(((3aR,4R,6R,6aR)-6-(6-アミノ-9H-プリン-9-イル)-2,2-ジメチルテトラヒドロフロ[3,4-d][1,3]ジオキソール-4-イル)メチル)-N1-メチルシクロブタン-1,3-ジアミン
ベンジル(3-((((3aR,4R,6R,6aR)-6-(6-アミノ-9H-プリン-9-イル)-2,2-ジメチルテトラヒドロフロ[3,4-d][1,3]ジオキソール-4-イル)メチル)(メチル)アミノ)シクロブチル)カルバメート(190 mg, 0.17 mmol)及びPd(OH)2 (14 mg, 0.1 mmol)のMeOH (5 mL)中の溶液に、H2を装填した。反応物を35℃で5時間攪拌した。反応物をセライトでろ過し、そして乾燥まで濃縮した。残留物を分取-TLC (DCM:MeOH = 10:1)により、所望の化合物へと精製した (28 mg, 収率42%)。1H NMR (500MHz, MeOD): δH8.29 (s, 1H), 8.21 (s, 1H), 6.19 (d, J=2.0 Hz, 1H), 5.51 (dd, J=6.5及び2.0 Hz, 1H), 5.00 (dd, J=6.0及び3.5 Hz, 1H), 4.34 (d, J=8.5 Hz, 1H), 3.14-3.11 (m, 1H), 2.60-2.57 (m, 1H), 2.52-2.48 (m, 2H), 2.34-2.31 (m, 2H), 2.10 (s, 3H), 1.66 (q, J=10.0 Hz, 1H), 1.58 (s, 3H), 1.48 (q, J=10.0 Hz, 1H), 1.37 (s, 3H) ppm; ESI-MS (m/z): 390.2[M+1]+
【0847】
1-(3-((((3aR,4R,6R,6aR)-6-(6-アミノ-9H-プリン-9-イル)-2,2-ジメチルテトラヒドロフロ[3,4-d][1,3]ジオキソール-4-イル)メチル)(メチル)アミノ)シクロブチル)-3-(4-(tert-ブチル)フェニル)ウレア
N1-(((3aR,4R,6R,6aR)-6-(6-アミノ-9H-プリン-9-イル)-2,2-ジメチルテトラヒドロフロ[3,4-d][1,3]ジオキソール-4-イル)メチル)-N1-メチルシクロブタン-1,3-ジアミン (28 mg, 0.072 mmol)及びTEA (22 mg, 0.22 mmol)のTHF (3 mL)中の溶液に、DCM (0.5 mL)中の1-tert-ブチル-4-イソシアナトベンゼン (18 mg, 0.11 mmol)を滴下して加えた。反応物を室温で1時間攪拌した。反応物を濃縮し、そして分取-TLC (2回、DCM:MeOH:NH4OH = 300:30:8, V/V)により精製し、所望の化合物を青白い白色固形分として得た (28 mg、収率: 88%)。1H NMR (500MHz, MeOD): δH8.29 (s, 1H), 8.24 (s, 1H), 7.28-7.22 (m, 4H), 6.25 (d, J=2.5 Hz, 1H), 5.52-5.50 (m, 1H), 5.07-5.05 (m, 1H), 4.46-4.44 (m, 1H), 3.88-3.85 (m, 1H), 2.97 (brs, 1H), 2.80-2.78 (m, 2H), 2.48-2.42 (m, 2H), 2.30 (s, 3H), 1.84-1.82 (m, 1H), 1.60 (s, 3H), 1.58-1.56 (m, 1H), 1.39 (s, 3H), 1.28 (s, 9H) ppm; ESI-MS (m/z): 565.3 [M+1]+
【0848】
1-(3-(((2R,3S,4R,5R)-5-(6-アミノ-9H-プリン-9-イル)-3,4-ジヒドロキシテトラヒドロフラン-2-イル)メチル)(メチル)アミノ)シクロブチル)-3-(4-(tert-ブチル)フェニル)ウレア
【0849】
【化140】
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【0850】
1-(3-((((3aR,4R,6R,6aR)-6-(6-アミノ-9H-プリン-9-イル)-2,2-ジメチルテトラヒドロフロ[3,4-d][1,3]ジオキソール-4-イル)メチル)(メチル)アミノ)シクロブチル)-3-(4-(tert-ブチル)フェニル)ウレア(125 mg, 0.23 mmol)のTFA (0.90 mL)及び0.10 mLの水 中の溶液を室温にて1時間攪拌した。反応物を乾燥まで濃縮し、MeOH (5 mL)及び0.5 mLの水中のK2CO3 (60 mg)を滴下して加えた。反応物を室温にて0.5時間攪拌し、そして濃縮して残留物を得て、それを分取-TLC (DCM:MeOH:NH4OH = 300:30:8, V/V)により精製し、所望の化合物を青白い白色固形分として得た (75 mg, 収率: 65%)。 1H NMR (500MHz, MeOD): δH8.27 (s, 1H), 8.21 (s, 1H), 7.28-7.20 (m, 4H), 6.00-5.99 (m, 1H), 4.77-4.75 (m, 1H), 4.28-4.23 (m, 2H), 3.92-3.88 (m, 1H), 2.92 (brs, 1H), 2.83-2.81 (m, 2H), 2.59-2.56 (m, 2H), 2.32 (s, 3H), 1.74-1.64 (m, 2H), 1.27 (s, 9H) ppm; ESI-MS (m/z): 525.3 [M+1]+
【0851】
化合物9及び12
【0852】
【化141】
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【0853】
化合物9: (1R,2S,3R,5R)-3-(4-アミノ-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-7-イル)-5-((((1r,3S)-3-(2-(6-クロロ-5-(トリフルオロメチル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-2-イル)エチル)シクロブチル)(メチル)アミノ)メチル)シクロペンタン-1,2-ジオール:
1H NMR (500 MHz, MeOD): δH 8.07 (s, 1H), 7.90 (s, 1H), 7.69 (s, 1H), 7.22 (d, J=3.5 Hz, 1H), 6.61 (d, J=3.5 Hz, 1H), 4.34 (t, J=6.5 Hz, 1H), 3.89 (t, J=5.0 Hz, 1H), 2.88 (t, J=7.0 Hz, 2H), 2.74-2.68 (m, 1H), 2.55-2.49 (m, 1H), 2.46-2.35 (m, 2H), 2.32-2.22 (m, 3H), 2.17 (s, 3H), 2.00-1.90 (m, 3H), 1.68-1.60 (m, 1H), 1.58-1.48 (m, 2H) ppm; LC-MS (m/z): 578.3 [M+1]+
【0854】
化合物 12: (1R,2S,3R,5R)-3-(4-アミノ-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-7-イル)-5-((((1s,3R)-3-(2-(6-クロロ-5-(トリフルオロメチル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-2-イル)エチル)シクロブチル)(メチル)アミノ)メチル)シクロペンタン-1,2-ジオール:
1H NMR (500 MHz, MeOD): δH 8.07 (s, 1H), 7.91 (s, 1H), 7.70 (s, 1H), 7.22 (d, J=3.5 Hz, 1H), 6.61 (d, J=4.0 Hz, 1H), 4.34 (dd, J= 7.0及び6.0 Hz, 1H), 3.90 (t, J=5.0 Hz, 1H), 3.05-3.00 (m, 1H), 2.92 (t, J=7.5 Hz, 2H), 2.55-2.49 (m, 1H), 2.47-2.35 (m, 2H), 2.32-2.22 (m, 1H), 2.20-2.02 (m, 8H), 1.93-1.86 (m, 2H), 1.70-1.60 (m, 1H) ppm; LC-MS (m/z): 578.3 [M+1]+
【0855】
化合物10及び11
【0856】
【化142】
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【0857】
化合物 10: (1R,2S,3R,5R)-3-(4-アミノ-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-7-イル)-5-((メチル((1r,3S)-3-(2-(5-(トリフルオロメチル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-2-イル)エチル)シクロブチル)アミノ)メチル)シクロペンタン-1,2-ジオール:
1H NMR (500 MHz, MeOD): δH 8.06 (s, 1H), 7.79 (s, 1H), 7.62 (d, J=9.0 Hz, 1H), 7.47 (d, J=8.5 Hz, 1H), 7.20 (d, J=3.5 Hz, 1H), 6.59 (d, J=3.0 Hz, 1H), 4.33-4.30 (m, 1H), 3.88-3.86 (m, 1H), 3.32-3.31 (m, 1H), 2.89-2.86 (m, 2H), 2.67-2.66 (m, 1H), 2.48-2.26 (m, 6H), 2.14 (s, 3H), 1.95-1.93 (m, 3H), 1.62-1.48 (m, 3H) ppm; LC-MS (m/z): 544.3 [M+1]+
【0858】
化合物 11: (1R,2S,3R,5R)-3-(4-アミノ-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-7-イル)-5-((メチル((1s,3R)-3-(2-(5-(トリフルオロメチル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-2-イル)エチル)シクロブチル)アミノ)メチル)シクロペンタン-1,2-ジオール:
1H NMR (500 MHz, MeOD): δH 8.06 (s, 1H), 7.79 (s, 1H), 7.62 (d, J=8.5 Hz, 1H), 7.47 (d, J=8.5 Hz, 1H), 7.20 (d, J=3.0 Hz, 1H), 6.59 (d, J=3.5 Hz, 1H), 4.33-4.31 (m, 1H), 3.90-3.87 (m, 1H), 3.01-3.0 (m, 1H), 2.92-2.89 (m, 2H), 2.48-2.03 (m, 13H), 1.93-1.89 (m, 2H), 1.63-1.61 (m, 1H) ppm; LC-MS (m/z): 544.3 [M+1]+
【0859】
化合物 13: (1R,2S,3R,5R)-3-(4-アミノ-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-7-イル)-5-((メチル(3-(2-(5-(トリフルオロメチル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-2-イル)エチル)シクロブチル)アミノ)メチル)シクロペンタン-1,2-ジオール
N-(2-アミノ-4-(トリフルオロメチル)フェニル)-3-(3-((((3aR,4R,6R,6aS)-6-(4-((2,4-ジメトキシベンジル)アミノ)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-7-イル)-2,2-ジメチルテトラヒドロ-3aH-シクロペンタ[d][1,3]ジオキソール-4-イル)メチル)(メチル)アミノ)シクロブチル)プロパンアミド
【0860】
【化143】
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【0861】
N,N,N',N'-テトラメチル-0-(7-アザベンゾトリアゾール-1-イル)ウロニウムヘキサフルオロホスフェート(0.44 g, 1.2 mmol)を、3-(3-((((3aR,4R,6R,6aS)-6-(4-((2,4-ジメトキシベンジル)アミノ)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-7-イル)-2,2-ジメチルテトラヒドロ-3aH-シクロペンタ[d][1,3]ジオキソール-4-イル)メチル)(メチル)アミノ)シクロブチル)プロパン酸 (460 mg, 0. 77 mmol)、N,N-ジイソプロピルエチルアミン (0.44 mL, 2.6 mmol)のN,N-ジメチルホルムアミド(5 mL)中の溶液に添加した。反応物を室温にて一晩攪拌し、部分的に濃縮し、その後、NaHCO3(飽和)を添加した。水性相をEtOAcで3回抽出し、合わせた有機物をMgSO4で乾燥し、ろ過し、濃縮し、そしてフラッシュクロマトグラフィー(DCM/MeOH中で7N NH3 95:5)により精製し、所望の化合物を固形分として提供した (0.34 g)。
【0862】
N-(2,4-ジメトキシベンジル)-7-((3aS,4R,6R,6aR)-2,2-ジメチル-6-((メチル(3-(2-(5-(トリフルオロメチル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-2-イル)エチル)シクロブチル)アミノ)メチル)テトラヒドロ-3aH-シクロペンタ[d][1,3]ジオキソール-4-イル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-アミン
【0863】
【化144】
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【0864】
N-(2-アミノ-4-(トリフルオロメチル)フェニル)-3-(3-((((3aR,4R,6R,6aS)-6-(4-((2,4- ジメトキシベンジル)アミノ)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-7-イル)-2,2-ジメチルテトラヒドロ-3aH-シクロペンタ[d][1,3]ジオキソール-4-イル)メチル)(メチル)アミノ)シクロブチル)プロパンアミド(0.38 g, 0.50 mmol)及び酢酸 (5 ml)を65℃で一晩攪拌した。真空中で揮発分を除去し、そして残った水をエタノールとの共沸蒸留、次いで、高真空下で、1時間で除去した。得られた残留物をNaHCO3 (飽和)及びDCMの間で分離した。水性層を抽出し(3x)、そして合わせた有機物をMgSO4上で乾燥し、ろ過しそして濃縮し、その後、フラッシュクロマトグラフィー(DCM/ MeOH中の 7N NH3 93:7)により精製し、白色フォームを生じた。
【0865】
(1R,2S,3R,5R)-3-(4-アミノ-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-7-イル)-5-((メチル(3-(2-(5-(トリフルオロメチル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-2-イル)エチル)シクロブチル)アミノ)メチル)シクロペンタン-1,2-ジオール
【0866】
【化145】
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【0867】
トリフルオロ酢酸 (5 ml)を、水 (0.5 ml)及びN-(2,4-ジメトキシベンジル)-7-((3aS,4R,6R,6aR)-2,2-ジメチル-6-((メチル(3-(2-(5-(トリフルオロメチル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-2-イル)エチル)シクロブチル)アミノ)メチル)テトラヒドロ-3aH-シクロペンタ[d][1,3]ジオキソール-4-イル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-アミン (0.31 g, 0.42 mmol)の混合物に室温にて添加した。反応を一晩進行させ、その後、トリエチルシラン (0.13 ml, 0.84 mmol)でクエンチした。揮発分を真空中で除去し、そして得られた残留物を飽和NaHCO3 及びDCM/MeOH (10:1)の間で分離した。水性層をさらにDCM/MeOH (10:1)で抽出し(3x)、そして合わせた有機物をMgSO4上で乾燥し、ろ過しそして濃縮した。残留物をフラッシュクロマトグラフィー(DCM/ MeOH中の7N NH3 87:13)により精製し、所望の化合物をオフホワイトフォーム/ガムとして提供した(0.12 g)。MS (ESI+) (C27H32F3N7O2) m/z 544.5 [M+H]+; MS (ESI-) (C27H32F3N7O2) m/z 542.3 [M-H]-; HPLC 純度>85% (保持時間、2.418 min.) 1H NMR (400 MHz, d4-MeOH) δH 8.078 (s, 1H), 7.812 (s, 1H), 7.654-7.634 (m, 1H), 7.507-7.487 (m, 1H), 7.229-7.214 (m, 1H), 6.617-6.608 (d, J=3.6 Hz, 1H), 4.361-4.322 (m, 1H), 3.927-3.887 (m, 1H), 3.062-3.024 (m, 0.5H (トランス異性体のメチン)), 2.944-2.873 (m, 2H), 2.758-2.554 (m, 0.5H (シス異性体のメチン)), 2.554-2.507 (m, 1H), 2.447-2.351 (m, 2H), 2.291-2.263 (m, 2H), 2.194-2.054 (m, 6H), 1.960-1.887 (m, 3H), 1.686-1.480 (m, 2H)。保持時間:2.418。HPLC 条件: Agilent Zorbax Exlipse XDB-C18 カラム, 4.6X50 mm (1.8 um パッキング), 溶媒 A-水 (0.1% TFA)、溶媒 B- アセトニトリル(0.07% TFA)、6分間勾配、5〜95%のB、1分間保持、その後、リサイクル。
【0868】
化合物14: (1R,2S,3R,5R)-3-(4-アミノ-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-7-イル)-5-(((3-(2-(5-(tert-ブチル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-2-イル)エチル)シクロブチル)(メチル)アミノ)メチル)シクロペンタン-1,2-ジオール
N-(2-アミノ-4-(tert-ブチル)フェニル)-3-(3-((((3aR,4R,6R,6aS)-6-(4-((2,4-ジメトキシベンジル)アミノ)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-7-イル)-2,2-ジメチルテトラヒドロ-3aH-シクロペンタ[d][1,3]ジオキソール-4-イル)メチル)(メチル)アミノ)シクロブチル)プロパンアミド
【0869】
【化146】
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【0870】
N,N,N',N'-テトラメチル-O-(7-アザベンゾトリアゾール-1-イル)ウロニウムヘキサフルオロホスフェート(0.44 g, 1.2 mmol)を、3-(3-((((3aR,4R,6R,6aS)-6-(4-((2,4-ジメトキシベンジル)アミノ)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-7-イル)-2,2-ジメチルテトラヒドロ-3aH-シクロペンタ[d][1,3]ジオキソール-4-イル)メチル)(メチル)アミノ)シクロブチル)プロパン酸(460 mg, 0.77 mmol)及びN,N-ジイソプロピルエチルアミン (0.44 mL, 2.6 mmol)及び4-tert-ブチルベンゼン-1,2-ジアミン (0.15 g, 0.93 mmol)のN,N-ジメチルホルムアミド(5 mL, 60 mmol)中の溶液に添加した。反応物を室温にて一晩攪拌し、部分的に約2 mlまで濃縮し、その後、NaHCO3 (飽和)を添加した。混合物をEtOAc (3x)で抽出し、そして合わせた有機物をMgSO4で乾燥し、そして濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(DCM/ MeOH中の7N NH3 95:5)により精製し、固形分を生じた(0.24 g)。
【0871】
7-((3aS,4R,6R,6aR)-6-(((3-(2-(5-(tert-ブチル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-2-イル)エチル)シクロブチル)(メチル)アミノ)メチル)-2,2-ジメチルテトラヒドロ-3aH-シクロペンタ[d][1,3]ジオキソール-4-イル)-N-(2,4-ジメトキシベンジル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-アミン
【0872】
【化147】
[この文献は図面を表示できません]
【0873】
N-(2-アミノ-4-(tert-ブチル)フェニル)-3-(3-((((3aR,4R,6R,6aS)-6-(4-((2,4-ジメトキシベンジル)アミノ)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-7-イル)-2,2-ジメチルテトラヒドロ-3aH-シクロペンタ[d][1,3]ジオキソール-4-イル)メチル)(メチル)アミノ)シクロブチル)プロパンアミド (0.24 g, 0.32 mmol)の酢酸 (5 ml, 90 mmol)中の溶液を60℃で一晩攪拌した。揮発分を真空中で除去し、そして残った残留物をNa2CO3 (2N)及びDCMの間で分割した。水性層をDCMで3回抽出し、そして合わせた有機物をMgSO4で乾燥し、ろ過しそして濃縮した。残留物をフラッシュクロマトグラフィー (DCM/ MeOH中の7N NH3 94:6)により精製し、所望の化合物を固形分として生じた(0.20 g)。
【0874】
(1R,2S,3R,5R)-3-(4-アミノ-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-7-イル)-5-(((3-(2-(5-(tert-ブチル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-2-イル)エチル)シクロブチル)(メチル)アミノ)メチル)シクロペンタン-1,2-ジオール
【0875】
【化148】
[この文献は図面を表示できません]
【0876】
トリフルオロ酢酸 (5 ml)を、水(0.5 ml)及び7-((3aS,4R,6R,6aR)-6-(((3-(2-(5-(tert-ブチル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-2-イル)エチル)シクロブチル)(メチル)アミノ)メチル)-2,2-ジメチルテトラヒドロ-3aH-シクロペンタ[d][1,3]ジオキソール-4-イル)-N-(2,4-ジメトキシベンジル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-アミン (0.20 g, 0.28 mmol) の混合物に室温にて添加した。反応を一晩進行させ、その時点で、トリエチルシラン (0.088 ml, 0.55 mmol)でクエンチした。揮発分を真空中で除去し、そして得られた残留物を飽和NaHCO3及びDCM/MeOH (10:1)の間で分割した。水性物をさらに3回DCM/MeOH (10:1)で抽出し、そして合わせた有機物をMgSO4上で乾燥し、ろ過し、濃縮して、そしてフラッシュクロマトグラフィー (DC/ MeOH中の7N N3 87:13)により精製し、所望の生成物をオフホワイトフォームとして提供した(0.060 g)。MS (ESI+) (C30H41N7O2) m/z 532.3 [M+H]+; MS (ESI-) (C30H41N7O2) m/z 530.4 [M-H]-; HPLC 純度 >94% (保持時間、2.723 min.) 1H NMR (400 MHz, d4-MeOH) δH 8.079 (s, 1H), 7.500 (s, 1H), 7.418-7.398 (m, 1H), 7.310-7.307 (m, 1H), 7.230-7.216 (m, 1H), 6.619-6.610 (m, 1H), 4.355-4.316 (m, 1H), 3.926-3.887 (m, 1H), 3.088-3.017 (m, 0.5H(トランス異性体のメチン)), 2.879-2.809 (m, 2H), 2.745-2.685 (m, 0.5H (シス異性体のメチン), 2.532-2.512 (m, 1H), 2.446-2.373 (m, 2H), 2.294-2.276 (m, 2H), 2.202-2.012 (m, 5H), 1.685-1.603 (m, 1H), 1.545-1.504 (m, 1H), 1.383 (s, 1H)。保持時間:2.723 分、HPLC 条件: Agilent Zorbax Exlipse XDB-C18 カラム, 4.6X50 mm (1.8 urn パッキング), 溶媒A- 水(0.1% TFA), 溶媒 B- アセトニトリル(0.07% TFA) 6分間勾配、5〜95% B; 1分間保持、その後、リサイクル。
【0877】
化合物 15: (1R,2S,3R,5R)-3-{4-アミノ-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-7-イル}-5-{[プロパン-2-イル({4-[5-(トリフルオロメチル)-1H-1,3-ベンゾジアゾール-2-イル]ブチル})アミノ]メチル}シクロペンタン-1,2-ジオール
ステップ 1: 7-[(3aS,4R,6R,6aR)-2,2-ジメチル-6-{[プロパン-2-イル({4-[5-(トリフルオロメチル)-1-{[2-(トリメチルシリル)エトキシ]メチル}-1H-1,3-ベンゾジアゾール-2-イル]ブチル})アミノ]メチル}-ヘキサヒドロシクロペンタ[d][1,3]ジオキソール-4-イル]-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-アミン
【0878】
【化149】
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【0879】
3-{[5-(トリフルオロメチル)-1-{[2-(トリメチルシリル)エトキシ]メチル}-1H-1,3-ベンゾジアゾール-2-イル]メチル}シクロブタン-1-カルボアルデヒド(243 mg, 0.59 mmol)、7-[(3aS,4R,6R,6aR)-2,2-ジメチル-6-[(プロパン-2-イルアミノ)メチル]-ヘキサヒドロシクロペンタ[d][1,3]ジオキソール-4-イル]-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-アミン (170 mg, 0.49 mmol)及びMgSO4 (710 mg, 5.90 mmol)のDCE (10 ml)中の溶液を15分間攪拌した。その後、STAB (175 mg, 0.83 mmol)を反応混合物に添加し、そして室温で1時間攪拌した。反応をLCMSによりモニターし、アミンが1時間後に見られなかった。飽和NaHCO3 (20 ml)を反応混合物に添加し、そして5分間攪拌した。ブライン(10 ml)を、その後、反応混合物に添加した。生成物をDCM (2x30 ml)で抽出し、Na2SO4上で乾燥し、ろ過しそして蒸発させた。MeOH中7N NH3:DCM (1:99〜4:96)で溶出するシリカゲルカラムクロマトグラフィーによる精製により、所望の生成物をオイルとして提供した(170 mg, 47 %); MS (ESI+) (C38H54F3N7O3Si) m/z 742.40 [M+H]+; HPLC 純度 100% (保持時間、1.78 min); 1H NMR (500 MHz, クロロホルム-d) δH ppm -0.25-0.11 (9H, m), 0.66-1.04 (8H, m), 1.17-1.48 (5H, m), 1.49-1.61 (3H, m), 1.77-2.04 (2H, m), 2.19-2.37 (5H, m), 2.37-2.51 (2H, m), 2.52-2.80 (2H, m), 2.81-2.91 (1H, m), 2.91-3.22 (2H, m), 3.34-3.79 (2H, m), 4.29-4.52 (1H, m), 4.78-5.12 (2H, m), 5.28-5.70 (4H, m), 6.34(1H, d, 7=3.63 Hz), 6.80-7.16 (1H, m), 7.29-7.71 (2H, m), 7.71-8.11 (1H, m), 8.11-8.46 (1H, m)。
【0880】
ステップ 2. (1R,2S,3R,5R)-3-{4-アミノ-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-7-イル}-5-{[プロパン-2-イル({4-[5-(トリフルオロメチル)-1H-1,3-ベンゾジアゾール-2-イル]ブチル})アミノ]メチル}シクロペンタン-1,2-ジオール
【0881】
【化150】
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【0882】
12N HCl (3 ml)を、ゆっくりと、7-[(3aS,4R,6R,6aR)-2,2-ジメチル-6-({プロパン-2-イル[(3-{[5-(トリフルオロメチル)-1-{[2-(トリメチルシリル)エトキシ]メチル}-1H-1,3-ベンゾジアゾール-2-イル]メチル}シクロブチル)メチル]アミノ}メチル)-ヘキサヒドロシクロペンタ[d][1,3]ジオキソール-4-イル]-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-アミン (170 mg, 0.23 mmol)のMeOH (3 ml)中の溶液に添加し、そして40℃で2.5時間攪拌した。反応をLCMSでモニターし、出発材料が2.5時間後に見られなかった。反応混合物を真空中で濃縮し、その後、MeOH中の7N NH3で塩基性化した。その後、これを乾燥まで蒸発させた。MeOH中の7N NH3:DCM (1:9)により溶出するシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、所望の生成物を白色固形分として提供した (100 mg, 76 %); MS (ESI+) (C29H36F3N703) m/z 572.40 [M+H]+; HPLC 純度 99% (保持時間、2.17 min); 1H NMR (500 MHz, クロロホルム-d) δH ppm 0.78-1.19 (6H, m), 1.35-1.69 (2H, m), 1.80-2.04 (1H, m), 2.11-2.87 (10H, m), 2.88-3.18 (3H, m), 3.79-4.06 (1H, m), 4.15-4.47 (1H, m), 4.82-5.12 (1H, m), 6.43-6.77 (1H, m), 7.19 (1H, d, J=3.47 Hz), 7.47 (1H, d, J=8.35 Hz), 7.63 (1H, d, J=8.51 Hz), 7.79 (1H, s), 7.95-8.24 (1H, m)。
【0883】
化合物18: (1R,2S,3R,5R)-3-{4-アミノ-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-7-イル}-5-({メチル[(3-{[5-(トリフルオロメチル)-1H-1,3-ベンゾジアゾール-2-イル]メチル}シクロブチル)メチル]アミノ}メチル)シクロペンタン-1,2-ジオール
ステップ 1: 3-[2-(ベンジルオキシ)-2-オキソエチリデン]シクロブタン-1-カルボン酸
【0884】
【化151】
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【0885】
シクロブタノン-3-カルボン酸(5g, 43.82 mmol)、ベンジル-2-(ジメトキシホスホリル)アセテート(13.58 g, 52.59 mmol)、LiOH (4.20 g, 23.95 mmol)及び3Å活性化モレキュラーシーブ (25 g, 粉末形態)のTHF (250 ml)中の混合物を窒素下に4時間加熱還流した。反応物を室温まで冷却し、そしてEtOAc (100 ml)、次いで、HCl (1N, 100 ml)を添加した。この混合物を、セライトを通してろ過した。相を分離させ、そして水性層をEtOAc (4x50 ml)で抽出した。合わせた有機層をNa2SO4上で乾燥し、ろ過しそして濃縮して、無色のオイルを生じた。Hept:EtOAc 7:3〜1:1で溶出するSiO2上でのドライフラッシュクロマトグラフィーにより、所望の生成物を無色のオイルとして提供した (5.2 g, 39 %); MS (ESI+) (C14H14O4) m/z 269.05 [M+Na]+; MS (ESI-) (C14H14O4) m/z 245.15 [M-H]- ; HPLC 純度 81% (保持時間、1.85 min); 1H NMR (250 MHz, クロロホルム-d) δH ppm 2.95-3.62 (5H, m), 4.96-5.31 (2H, m), 5.75 (1H, t, J=2.21 Hz), 7.27-7.45 (5H, m)。
【0886】
ステップ 2. ベンジル2-{3-[メトキシ(メチル)カルバモイル]シクロブチリデン}アセテート
【0887】
【化152】
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【0888】
3-[2-(ベンジルオキシ)-2-オキソエチリデン]シクロブタン-1-カルボン酸 (2.0 g, 8.12 mmol)、N-メチル-モルホリン(2.70 ml, 24.36 mmol) のDCM (50 ml)中の氷冷溶液に、イソブチルクロロホルメート(1.70 ml, 12.99 mmol)を滴下して5分間にわたって加えた。さらに5分間後に、メトキシ (メチル)アミンヒドロクロリド (1.58 g, 16.24 mmol)を添加し、そして混合物を一晩攪拌し、その間に、室温に温まった。その後、反応混合物をDCM (30 ml)で希釈し、0.1N HCl (50 ml)で洗浄し、その後、飽和NaHCO3 (50 ml)で洗浄し、Na2SO4上で乾燥し、ろ過しそして蒸発させた。1:9〜3:7のEtOAc:ヘプタンで溶出するシリカゲルカラムクロマトグラフィーによる精製により、所望の生成物を提供した (1.54 g, 65 %); MS (ESI+) (C16H19NO4) m/z 290.10 [M+H]+; HPLC 純度100% (保持時間、1.86 min); 1H NMR (500 MHz, クロロホルム-d) δH ppm 2.96 (1H, ddd, J=16.98, 8.79, 1.81 Hz), 3.17-3.30 (4H, m), 3.30-3.48 (2H, m), 3.51-3.63 (1H, m), 3.64-3.75 (3H, m), 5.15 (2H, s), 5.73 (1H, 5重項, J=2.25 Hz), 7.29-7.42 (5 H, m)。
【0889】
ステップ3. 2-{3-[メトキシ(メチル)カルバモイル]シクロブチル}酢酸
【0890】
【化153】
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【0891】
炭素上のパラジウム(10%, 0.1 g)を、ベンジル2-{3-[メトキシ(メチル)カルバモイル]シクロブチリデン}アセテート(1.54 g, 5.32 mmol)のEtOH (20 ml)中の溶液に添加し、そして水素雰囲気下に室温にて6時間攪拌した。反応混合物を、セライトを通してろ過し、そして乾燥まで蒸発させ、無色のオイルを提供した(1.04 g, 89%); MS (ESI+) (C9H15NO4) m/z 202.00 [M+H]+; MS (ESI)- (C9H15NO4) m/z 200.05 [M-H]-; HPLC 純度 92% (保持時間、 1.10 min); 1H NMR (500 MHz, MeOD) δH ppm 1.84-2.08 (2H, m), 2.28-2.53 (4H, m), 2.56-2.72 (1H, m), 3.06-3.22 (3H, m), 3.38-3.56 (1H, m), 3.68 (3H, d, J=8.04 Hz)。
【0892】
ステップ 4i. 3-({[2-アミノ-5-(トリフルオロメチル)フェニル]カルバモイル}メチル)-N-メトキシ-N-メチルシクロブタン-1-カルボキサミド
【0893】
【化154】
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【0894】
TEA (1.49 ml, 10.70 mmol)を、2-{3-[メトキシ(メチル)カルバモイル]シクロブチル} 酢酸, EDC.HCl (1.18 g, 6.20 mmol)、HOBt.xH2O (0.77 g, 5.69 mmol)のDCM (20 ml)中の懸濁液に0℃で添加し、そして5分間攪拌し、その後、4-(トリフルオロメチル)ベンゼン-1,2-ジアミン (1.04 g, 10.34 mmol)を添加した。これをさらに20分間0 ℃で攪拌し、その後、室温に温めた。反応をLCMSによりモニターし、2時間後に、反応混合物を1N HCl (50 ml)で洗浄し、その後、飽和NaHCO3 (50 ml)で洗浄した。これをNa2SO4上で乾燥し、ろ過しそして乾燥まで蒸発させた。EtOAc により溶出するシリカゲルカラムクロマトグラフィーによる精製により、所望の生成物をベージュ色固形分として提供した(0.83 g, 44%); MS (ESI+) (C16H20N3O3) m/z 360.00 [M+H]+; HPLC 純度 90% (保持時間、1.64 min); 1H NMR (500 MHz, MeOD) δH ppm 2.02-2.16 (2H, m), 2.31-2.68 (4H, m), 2.69-2.88 (1H, m), 3.18 (3H, d, J=4.41 Hz), 3.36-3.59 (1H, m), 3.65-3.76 (3H, m), 6.81-6.97 (1H, m), 7.02-7.27 (1H, m), 7.28-7.48 (1 H, m)。
【0895】
ステップ 4ii. N-メトキシ-N-メチル-3-{[5-(トリフルオロメチル)-1H-1,3-ベンゾジアゾール-2-イル]メチル}-シクロブタン-1-カルボキサミド
【0896】
【化155】
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【0897】
3-({[2-アミノ-5-(トリフルオロメチル)フェニル]カルバモイル}メチル)-N-メトキシ-N-メチルシクロブタン-1-カルボキサミド (0.82 g, 2.29 mmol)のAcOH (10 ml)中の溶液を、2.5時間で攪拌しながら、加熱還流した(約125℃)。反応をLCMSによりモニターした。反応混合物を室温に冷却し、その後、真空中で蒸発させた。残留物をDCM (30ml)中で溶解し、そして飽和NaHCO3 (50 ml)で洗浄し、Na2SO4上で乾燥し、ろ過しそして蒸発させた。未精製物を、MeOH:DCM (2:98〜5:95)で溶出するシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、黄褐色オイルを提供した (0.75 g, 94%); MS (ESI+) (C16H18F3N3O2) m/z 342.10 [M+H]+; HPLC 純度 97% (保持時間、1.40 min); 1H NMR (500 MHz, MeOD) δH ppm 1.96-2.17 (2H, m), 2.27-2.55 (2H, m), 2.66-2.92 (1H, m), 2.97-3.15 (2H, m), 3.15-3.22 (3H, m), 3.32-3.62 (1H, m), 3.63-3.73 (3H, m), 7.37-7.53 (1H, m), 7.53-8.00 (2H, m)。
【0898】
ステップ 5. N-メトキシ-N-メチル-3-{[5-(トリフルオロメチル)-1-{[2-(トリメチルシリル)エトキシ]メチル}-1H-1,3-ベンゾジアゾール-2-イル]メチル}シクロブタン-1-カルボキサミド
【0899】
【化156】
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【0900】
K2CO3 (381 mg, 2.76 mmol)、次いで、SEM-Cl (430 μl, 2.43 mmol)を、N-メトキシ-N-メチル-3-{[5-(トリフルオロメチル)-1H-1,3-ベンゾジアゾール-2-イル]メチル}シクロブタン-1-カルボキサミド(754 mg, 2.21 mmol)のDMF (10 ml)中の溶液に室温にて添加し、そして一晩攪拌した。反応をLCMSによりモニターした。反応混合物を、水(3 ml)、ブライン (30 ml)で希釈し、その後、EtOAc (2x50ml)で抽出した。これをNa2SO4上で乾燥し、ろ過しそして蒸発させ、透明な橙色オイルを提供した。 EtOAc:ヘプタン (1:1 - 1)で溶出するシリカゲルカラムクロマトグラフィーによる精製により、所望の生成物をベージュ色オイルとして単一の位置異性体として提供した(217 mg, 21%); MS (ESI+) (C22H32F3N3O3Si) m/z 472.55 [M+H]+; HPLC 純度 99% (保持時間、2.37 min); 1H NMR (250 MHz, クロロホルム-d) δH ppm -0.31-0.22 (9H, m), 0.83-1.00 (2H, m), 2.03-2.25 (2H, m), 2.30-2.74 (2H, m), 2.85-3.14 (3H, m), 3.18 (3H, s), 3.32-3.60 (3H, m), 3.61-3.72 (3H, m), 5.52 (2H, s), 7.51 (1H, dd, J=8.38, 1.22 Hz), 7.70 (1H, s), 7.79 (1H, d, J=8.53 Hz)及び位置異性体の混合物として提供した(280 mg, 27%); C22H32F3N3O3Si m/z 472.55 [M+H]+;HPLC 純度 72%及び21% (保持時間、2.39及び2.36 min); 1H NMR (250 MHz, クロロホルム-d) δ ppm -0.08- -0.01 (9H, m), 0.81-0.99 (2H, m), 1.94-2.24 (2H, m), 2.38-2.74 (2H, m), 2.90-3.14 (3H, m), 3.14-3.22 (3H, m), 3.33-3.63 (3H, m), 3.63-3.70 (3H, m), 5.40-5.64 (2H, m), 7.40-7.74 (2H, m), 7.75-8.14 (1H, m)。
【0901】
ステップ6. 3-{[5-(トリフルオロメチル)-1-{[2-(トリメチルシリル)エトキシ]メチル}-1H-1,3-ベンゾジアゾール-2-イル]メチル}シクロブタン-1-カルボアルデヒド
【0902】
【化157】
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【0903】
DIBAL (0.69 ml, 0.69 mmol, THF中1M)を、N-メトキシ-N-メチル-3-{[5-(トリフルオロメチル)-1-{[2-(トリメチルシリル)エトキシ]メチル}-1H-1,3- ベンゾジアゾール-2-イル]メチル}シクロブタン-1-カルボキサミドのTHF中の溶液に、攪拌しながら-10℃で滴下して添加した。反応を-10℃で3時間続けた。反応混合物を飽和水性ロッシェル塩(20 ml)上に注ぎ、Et2O (50 ml)で洗浄し、そして30分間攪拌した。その後、これを分離し、そして有機層をロッシェル塩(30 ml)、飽和NaHCO3(30 ml)及びブライン(30 ml)で洗浄した。これをNa2SO4上で乾燥し、ろ過しそして蒸発させ、無色のガムを提供した(190 mg, 87%); MS (ESI+) (C20H27F3N2O2Si) m/z 413.6 [M+H]+; HPLC 純度 87% (保持時間、2.25 min); 1H NMR (500 MHz, クロロホルム-d) δH ppm -0.10-0.09 (9H, m), 0.88-1.00 (4H, m), 1.63-1.97 (2H, m), 2.07-2.23 (2H, m), 2.24-2.37 (0H, m), 2.37-2.42 (1H, m), 2.43-2.66 (2H, m), 2.93-3.34 (4H, m), 5.49-5.61 (2H, m), 7.16-7.31 (2H, m), 7.32-7.32 (2H, m), 7.49-7.61 (1H, m), 7.73 (1H, s), 7.83 (1H, d, J=8.35 Hz)。
【0904】
ステップ 7. 7-[(3aS,4R,6R,6aR)-2,2-ジメチル-6-({[(3-{[5-(トリフルオロメチル)-1-{[2- (トリメチルシリル)エトキシ]メチル}-1H-1,3-ベンゾジアゾール-2-イル]メチル}シクロブチル)メチル]アミノ}メチル)-ヘキサヒドロシクロペンタ[d][1,3]ジオキソール-4-イル]-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-アミン
【0905】
【化158】
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【0906】
3-{[5-(トリフルオロメチル)-1-{[2-(トリメチルシリル)エトキシ]メチル}-1H-1,3-ベンゾジアゾール-2-イル]メチル}シクロブタン-1-カルボアルデヒド (190 mg, 0.46 mmol)、(1R,2S,3R,5R)-3-{4-アミノ-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-7-イル}-5-(アミノメチル)シクロペンタン-1,2-ジオール(140 mg, 0.46 mmol)及びMgSO4 (554 mg, 4.61 mmol)のDCE (10 ml)中の溶液を15分間攪拌した。その後、STAB (137 mg, 0.645 mmol)を反応混合物に添加しそして攪拌した。反応をLCMSによりモニターし、その後、アミンは見られなかった。飽和NaHCO3 (20ml)を反応混合物に添加し、そして5分間攪拌した。ブライン(10 ml)を反応混合物に添加し、そして生成物をDCM (2x30 ml)で抽出し、Na2SO4上で乾燥し、ろ過しそして蒸発させた。MeOH中の7N NH3:DCM (1:99〜5:95)で溶出するシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、所望の生成物をピンク色フォーム状固形分として提供した。混合画分を合わせ、そしてMeOH中7N NH3:DCM (2x4:96)で溶出する分取TLCプレートで精製し、合計で170 mg, 53%を提供した。MS (ESI+) (C35H48F3N7O3Si) m/z 700 [M+H]+; HPLC 純度 100% (保持時間、1.79 min); 1H NMR (250 MHz, クロロホルム-d) δH ppm -0.26-0.16 (9H, m), 0.72-0.97 (2H, m), 1.30 (3H, s), 1.38-1.60 (5H, m), 1.91-2.59 (8H, m), 2.60-3.27 (6H, m), 3.35-3.70 (2H, m), 4.52 (1H, t, J=5.94 Hz), 4.78-5.20 (4H, m), 5.39-5.66 (2H, m), 6.36 (1H, d, J=3.65 Hz), 7.03 (1H, d, J=3.65 Hz), 7.42-7.59 (1H, m), 7.69 (1H, s), 7.79 (1H, d, J=8.53 Hz), 8.32 (1H, s)。
【0907】
ステップ 8. 7-[(3aS,4R,6R,6aR)-2,2-ジメチル-6-({メチル[(3-{[5-(トリフルオロメチル)-1-{[2-(トリメチルシリル)エトキシ]メチル}-1H-1,3-ベンゾジアゾール-2-イル]メチル}シクロブチル)メチル]アミノ}メチル)-ヘキサヒドロシクロペンタ[d][1,3]ジオキソール-4-イル]-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-アミン
【0908】
【化159】
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【0909】
ホルムアルデヒド (36 μl, 0.49 mmol, 37%(aq) )を、7-[(3aS,4R,6R,6aR)-2,2-ジメチル-6-({[(3-{[5-(トリフルオロメチル)-1-{[2-(トリメチルシリル)エトキシ] メチル } -1H-1,3-ベンゾジアゾール-2-イル]メチル}シクロブチル)メチル]アミノ}メチル)-ヘキサヒドロシクロペンタ[d][1,3]ジオキソール-4-イル]-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-アミンのMeOH (5 ml)及びTHF (5 ml)中の溶液に添加し、そして反応物を室温で30分間攪拌した。NaCNBH3 (18 mg, 0.29 mmol)を部分分けして添加し、そして反応物を室温にてさらに2時間攪拌し、その後、LCMSは反応が完了したことを示した。反応混合物を真空下に濃縮し、そして残留物を水 (20 ml)及びDCM (20 ml)の間で分割し、層を分離させた。水性層をDCM (2x20 ml)で抽出し、その後、合わせた有機物をNa2SO4上で乾燥し、そして濃縮した。MeOH中の7N NH3:DCM (5:95)で溶出する分取TLCより精製して、所望の生成物を無色のオイルとして提供した(114 mg, 66%); MS (ESI+) (C36H50F3N7O3Si) m/z 714.45 [M+H]+; HPLC 純度 100% (保持時間、1.77 min); 1H NMR (500 MHz, クロロホルム-d) δH ppm -0.14-0.05 (9H, m), 0.85-0.99 (2H, m), 1.18-1.35 (3H, m), 1.37-1.53 (2H, m), 1.52-1.64 (3H, m), 1.89-2.15 (3H, m), 2.18-2.28 (2H, m), 2.29-2.70 (6H, m), 2.72-2.96 (1H, m), 2.97-3.20 (2H, m), 3.48 (3H, s), 3.50-3.58 (2H, m), 4.37-4.58 (1H, m), 4.85-5.05 (2H, m), 5.11-5.38 (2H, m), 5.41-5.57 (2H, m), 6.35 (1H, d, J=3.63 Hz), 6.84-7.19 (1H, m), 7.50 (1H, d, J=8.35 Hz), 7.68 (1H, s), 7.78 (1H, d, J=8.35 Hz), 8.13-8.52 (1H, m)。
【0910】
ステップ 9. (1R,2S,3R,5R)-3-{4-アミノ-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-7-イル}-5-({メチル[(3-{[5- (トリフルオロメチル)-1H-1,3-ベンゾジアゾール-2-イル]メチル}シクロブチル)メチル]アミノ}メチル)シクロペンタン-1,2-ジオール
【0911】
【化160】
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【0912】
HClのMeOH中の溶液 (1:1, 3 ml)を7-[(3aS,4R,6R,6aR)-2,2-ジメチル-6-({メチル[(3-{[5-(トリフルオロメチル)-1-{[2-(トリメチルシリル)エトキシ]メチル}-1H-1,3-ベンゾジアゾール-2-イル]メチル} シクロブチル)メチル]アミノ}メチル)-ヘキサヒドロシクロペンタ[d][1,3]ジオキソール-4-イル]-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-アミンに0℃にて添加しそして攪拌した。その後、これを即座に40℃で4時間攪拌した(反応をLCMSによりモニターした)。反応をさらに1時間続けた。LCMSはなおも30%アセタール脱保護SMを示した。さらに1mlのHCl(36% aq)を反応混合物に添加し、そして40℃でさらに1時間続けた。その後、反応混合物を真空中に蒸発させた。残留物をDCM (100 ml) + MeOH (1 ml)中に溶解させ、そして飽和NaHCO3 (2x50ml)で洗浄し、Na2SO4上で乾燥し、ろ過しそして蒸発させた。MeOH中の7N NH3:DCM (1:9)で溶出する分取TLCにより精製した; MS (ESI+) (C27H32F3N7O2) m/z 544 [M+H]+; HPLC 純度 96% (保持時間、2.03 min); 1H NMR (500 MHz, MeOD) δH ppm 1.47-1.58 (1H, m), 1.58-1.69 (1H, m), 1.87-2.12 (1H, m), 2.12-2.54 (10H, m), 2.53-2.91 (3H, m), 2.93-3.15 (2H, m), 3.88-4.08 (1H, m), 4.32 (1H, dd, J=7.57, 6.15 Hz), 4.88-5.01 (1H, m), 6.59 (1H, d, J=3.63 Hz), 7.20 (1H, d, J=3.63 Hz), 7.42-7.53 (1H, m), 7.63 (1H, d, J=8.20 Hz), 7.79 (1H, s), 7.95-8.22 (1H, m)。
【0913】
化合物 19: 7-((3aS,4R,6R,6aR)-6-(((3-(2-(5-(tert-ブチル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-2-イル)エチル)シクロブチル)(イソプロピル)アミノ)メチル)-2,2-ジメチルテトラヒドロ-3aH- シクロペンタ[d][1,3]ジオキソール-4-イル)-N-(2,4-ジメトキシベンジル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-アミン
3-(3-((((3aR,4R,6R,6aS)-6-(4-((2,4-ジメトキシベンジル)アミノ)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-7-イル)-2,2-ジメチルテトラヒドロ-3aH-シクロペンタ[d][1,3]ジオキソール-4-イル)メチル)(イソプロピル)アミノ)シクロブチル)プロパン酸 (490 mg, 0.79 mmol)及び4-tert-ブチルベンゼン-1,2-ジアミン (155 mg, 0.946 mmol)のN,N-ジメチルホルムアミド(8.1 ml)中の溶液をN,N-ジイソプロピルエチルアミン (0.453 ml, 2.60 mmol)で滴下して処理し、次いで、N,N,N',N'-テトラメチル-O-(7-アザベンゾトリアゾール-1-イル)ウロニウムヘキサフルオロホスフェート(449 mg, 1.18 mmol)で、1回で処理した。反応混合物を室温にて一晩攪拌した。反応混合物を高真空下に濃縮し、そして50 mlのEtOAc及び50 mlの1/1のH2O/飽和NaHCO3の間で分割した。水性相を30 mlのEtOAcで抽出し、そして合わせた有機相を30 mlの複数の分量のH2O及びブラインで洗浄した。有機相をNa2SO4上で乾燥し、ろ過しそして濃縮して、ガラス/剛性フォームを提供した。未精製材料を、フラッシュクロマトグラフィー(SiO2, 4%のCH3OH中の 7N NH3 /CH2Cl2で溶出)により精製し、所望の中間体をアミド位置異性体の混合物として提供した(400mg)。中間体 (0.40 g)の酢酸 (15 ml)中の溶液を65 ℃で2.5時間加熱した。反応混合物を冷却し、そして高真空下に置き、酢酸を除去した。残留物を60 mlのCH2Cl2中に吸収させ、そして40 ml分量の複数の飽和NaHCO3及び2%のNa2CO3溶液で洗浄した。有機相をNa2SO4上で乾燥し、ろ過しそして濃縮して、ガラス/剛性フォームを生じた。材料を高真空中に入れ、そして次のステップで直接的に使用した(380 mg)。
【0914】
(1R,2S,3R,5R)-3-(4-アミノ-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-7-イル)-5-(((3-(2-(5-(tert-ブチル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-2-イル)エチル)シクロブチル)(イソプロピル)アミノ)メチル)シクロペンタン-1,2-ジオール
【0915】
【化161】
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【0916】
7-((3aS,4R,6R,6aR)-6-(((3-(2-(5-(tert-ブチル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-2-イル)エチル)シクロブチル)(イソプロピル)アミノ)メチル)-2,2-ジメチルテトラヒドロ-3aH-シクロペンタ[d][1,3]ジオキソール-4-イル)-N-(2,4-ジメトキシベンジル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-アミン (390 mg, 0.52 mmol)を、アイスバス中で0℃に予冷されていたトリフルオロ酢酸 (7.2 ml)及び水(0.8 ml)の混合物に添加した。溶液を0 ℃で30分間攪拌し、その後、室温に温めた。室温で2.5時間後に、残留物を15 mlのMeOH中に吸収させそして濃縮した。この手順を2回繰り返し、そして残留物を高真空に入れた。材料を15 mlのMeOHに吸収させ (スラリーを提供)、そして500 mgのK2CO3及び8滴の水で処理した。混合物を1時間攪拌し、その間に、溶液が塩基性となったことが分かった。混合物を、微細フリットを通してろ過し、固形分を10 mlのMeOHで洗浄し、そしてろ液を濃縮し、オフホワイトの固形分を生じた。材料を高真空のままとした。未精製材料を、フラッシュクロマトグラフィー(SiO2, 8〜10%のCH3OH中の7N NH3/CH2C12)により精製し、ガラス/剛性フォームを提供した(0.22g)。 1H NMR (400 MHz, MeOD) δH ppm 8.06 (s, 1H), 7.48 (br.s., 1H), 7.39 (m, 1H), 7.27 (m, 1H), 7.20 (d, J=3.52 Hz, 1H), 6.60 (m, 1H), 4.32 (t, J=6.43 Hz, 1H), 3.93 (t, J=5.29 Hz, 1H), 3.54 (m, 0.2H), 3.11 (t, J=9.33 Hz, 1H), 3.02 (m, 1H), 2.82 (m, 2H), 2.66 (dd , J=1 3.68, 8.09 Hz, 1H), 2.46 (m, 1H), 2.36 (m, 1H), 2.23 (m, 3H), 2.05 (m, 1H), 1.91 (m, 3H), 1.59 (m, 3H), 1.36 (s, 9H), 1.02 (m, 6 H)。
【0917】
化合物20: (1R,2S,3R,5R)-3-(4-アミノ-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-7-イル)-5-(((3-(2-(6-クロロ-5-(トリフルオロメチル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-2-イル)エチル)シクロブチル)(イソプロピル)アミノ)メチル)シクロペンタン-1,2-ジオール
7-((3aS,4R,6R,6aR)-6-(((3-(2-(6-クロロ-5-トリフルオロメチル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-2-イル)エチル)シクロブチル)(イソプロピル)アミノ)メチル)-2,2-ジメチルテトラヒドロ-3aH-シクロペンタ[d][1,3]ジオキソール-4-イル)-N-(2,4-ジメトキシベンジル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-アミン
【0918】
【化162】
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【0919】
3-(3-((((3aR,4R,6R,6aS)-6-(4-((2,4-ジメトキシベンジル)アミノ)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-7-イル)-2,2-ジメチルテトラヒドロ-3aH-シクロペンタ[d][1,3]ジオキソール-4-イル)メチル)(イソプロピル)アミノ)シクロブチル)プロパン酸(78. 5 mg, 0.126 mmol) 及び4-クロロ- 5-(トリフルオロメチル)ベンゼン-1,2-ジアミン (31.9 mg, 0.151mmol) のN,N-ジメチルホルムアミド (1.3 ml)中の溶液をN,N-ジイソプロピルエチルアミン(72.5 ul, 0.416 mmol)で滴下して処理し、次いで、N,N,N',N'-テトラメチル-O-(7-アザベンゾトリアゾール-1-イル)ウロニウムヘキサフルオロホスフェート (72.0 mg, 0.189 mmol)で、1回で処理した。反応混合物を室温にて7.5時間攪拌した。反応混合物を冷蔵庫に一晩入れた。反応混合物を高真空下に濃縮し、そして残留物を20 mlのEtOAc及び20 mlの1/1のH2O/飽和NaHCO3の間で分割した。水性相を10 mlのEtOAcで抽出し、そして合わせた有機相を10 mlの複数の分量のH2O及びブラインで洗浄した。有機相をNa2SO4上で乾燥し、ろ過しそして濃縮した。未精製材料をフラッシュクロマトグラフィー(SiO2, 3%のCH3OH中の7N NH3 /CH2C12)により精製し、所望の中間体をガラス/剛性フォームとして提供した(位置異性体のアミド及びシス/トランスジアステレオマー, 87 mg)。中間体(0.087 g)を酢酸 (4.5 ml)中に吸収させ、65 ℃で6時間加熱し、それを室温に冷却し、そして室温にて48時間攪拌した。反応物を65 ℃で8時間加熱し、その後、室温に一晩(o/n)置き、その後、65 ℃でさらに6.5時間加熱した。混合物を冷却し、そして高真空に置き、酢酸を除去した。残留物を15 mlのCH2Cl2中に吸収させ、そして10 mlの複数の分量の飽和NaHCO3及び2% Na2CO3溶液で洗浄した。有機相をNa2SO4上で乾燥し、ろ過しそして濃縮して、ガラス/剛性フォームを提供した。材料を高真空に一晩置いた。未精製材料を、20cmx20cmx1.0mm 分取TLCプレートで、4%のCH3OH中の 7N NH3 /CH2C12で2回溶出して、分取TLCにより精製した。生成物バンドを分離して、生成物を白色固形分として提供した(48 mg)。
【0920】
(1R,2S,3R,5R)-3-(4-アミノ-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-7-イル)-5-(((3-(2-(6-クロロ-5-(トリフルオロメチル)-1H-ベンゾ [d]イミダゾール-2-イル)エチル)シクロブチル)(イソプロピル)アミノ)メチル)シクロペンタン-1,2-ジオール
【0921】
【化163】
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【0922】
7-((3aS,4R,6R,6aR)-6-(((3-(2-(6-クロロ-5-(トリフルオロメチル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-2-イル)エチル)シクロブチル)(イソプロピル)アミノ)メチル)-2,2-ジメチルテトラヒドロ-3aH-シクロペンタ[d][1,3]ジオキソール-4-イル)-N-(2,4-ジメトキシベンジル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-アミン(525 mg, 0.683 mmol)を、アイスバス中で0℃に予冷されていたトリフルオロ酢酸 (9 ml)及び水 (1 ml)の混合物中に溶解させた。溶液を0 ℃で30分間攪拌し、その後、室温に温めた。室温にて4時間後に、混合物を濃縮した。残留物を20 mlのMeOH中に吸収させ、そして濃縮した。この手順を2回繰り返し、そして残留物を高真空下に置いた。材料を15 mlのMeOH中に吸収させ (スラリーを提供した)、そして500 mgのK2CO3及び15滴の水で処理した。混合物を1時間攪拌し、その間に、溶液は塩基性であることが分かった。混合物を微細フリットでろ過し、固形分を10 mlのMeOHで洗浄し、そしてろ液を濃縮し、オフホワイトの固形分を生じた。材料を高真空に一晩置いた。未精製材料をフラッシュクロマトグラフィー (SiO2, 12%のCH3OH中の 7N NH3 /CH2C12で溶出)により精製し、無色のガラス/剛性フォームを提供した。1H NMR (400 MHz, MeOD) δH ppm 8.06 (s, 1H), 7.89 (d, J=2.07 Hz, 1H), 7.69 (d, J=2.28 Hz, 1 H), 7.21 (dd, J=3.42, 1.76 Hz, 1H), 6.59 (d , J=3.52 Hz, 1H), 4.33 (t, J=6.84 Hz, 1 H), 3.89 (q , J=5.25 Hz, 1H), 3.03 (m, 0.5H), 2.89 (m, 2H), 2.70 (m, 0.5H), 2.49 (m, 1H), 2.40 (m, 2H), 2.27 (br.s., 2H), 2.16 (d, J=7.26 Hz, 4H), 2.06 (m, 2H), 1.91 (m, 2H), 1.62 (m, 1H), 1.52 (m, 1H)。
【0923】
化合物21: (1R,2S,3R,5R)-3-{4-アミノ-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-7-イル}-5-({[(3-{[6-クロロ-5-(トリフルオロメチル)-1H-1,3-ベンゾジアゾール-2-イル]メチル}シクロブチル)メチル](プロパン-2-イル)アミノ}メチル)シクロペンタン-1,2-ジオール
ステップ 1: 7-[(3aS,4R,6R,6aR)-6-({[(3-{[6-クロロ-5-(トリフルオロメチル)-1-{[2- (トリメチルシリル)エトキシ]メチル}-1H-1,3-ベンゾジアゾール-2-イル]メチル}シクロブチル)メチル](プロパン-2-イル)アミノ}メチル)-2,2-ジメチル-ヘキサヒドロシクロペンタ[d][1,3]ジオキソール-4-イル]-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-アミン
【0924】
【化164】
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【0925】
3-{[6-クロロ-5-(トリフルオロメチル)-1-{[2-(トリメチルシリル)エトキシ]メチル}-1H-1,3-ベンゾジアゾール-2-イル]メチル}シクロブタン-1-カルボアルデヒド (223 mg, 0.50 mmol)、7-[(3aS,4R,6R,6aR)-2,2-ジメチル-6-[(プロパン-2-イルアミノ)メチル]- ヘキサヒドロシクロペンタ[d][1,3]ジオキソール-4-イル]-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-アミン (172 mg, 0.50 mmol)及びMgSO4 (600 mg, 5.00 mmol)のDCE (10 ml)中の溶液を15分間攪拌した。その後、STAB (148 mg, 0.70 mmol)を反応混合物に添加し、そして室温にて1時間攪拌した。反応をLCMSによりモニターし、アミンが2.5時間後に見られなかった。飽和NaHCO3 (20 ml)を反応混合物に添加し、そして5分間攪拌した。ブライン(20 ml)を、その後、反応混合物に添加した。生成物をDCM (2x30 ml)で抽出し、Na2SO4上で乾燥し、ろ過しそして蒸発させた。分取HPLCによる精製により、所望の生成物を白色固形分として提供した (174 mg, 45 %); MS (ESI+) (C38H53ClF3N7O3Si) m/z 776.30 [M+H]+; HPLC純度 100% (保持時間、1.68 min); 1H NMR (500 MHz, MeOD) δH ppm -0.25-0.11 (9 H, m), 0.90 (2H, td, J=7.88, 3.47 Hz), 1.30 (3H, s), 1.37 (6H, t, J=7.49 Hz), 1.55 (3H, s), 1.63-1.84 (1H, m), 1.99-2.37 (2H, m), 2.37-3.03 (6H, m), 3.04-3.28 (3H, m), 3.34-3.50 (1H, m), 3.61 (2H, td, J=7.92, 2.29 Hz), 3.79 (1H, br.s.), 4.68 (1H, t, J=6.70 Hz), 4.95-5.27 (2H, m), 5.55-5.81 (1H, m), 6.88 (1H, d, J=3.63 Hz), 7.06-7.62 (2H, m), 7.61-7.94 (1H, m), 7.94-8.16 (1H, m), 8.22 (1H, s)。
【0926】
ステップ 2. (1R,2S,3R,5R)-3-{4-アミノ-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-7-イル}-5-({[(3-{[6-クロロ-5-(トリフルオロメチル)-1H-1,3-ベンゾジアゾール-2-イル]メチル}シクロブチル)メチル](プロパン-2-イル)アミノ}メチル)シクロペンタン-1,2-ジオール
【0927】
【化165】
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【0928】
12N HCl (1.5 ml)を、7-[(3aS,4R,6R,6aR)-6-({[(3-{[6-クロロ-5-(トリフルオロメチル)-1-{[2-(トリメチルシリル)エトキシ]メチル}-1H-1,3-ベンゾジアゾール-2-イル]メチル}シクロブチル)メチル](プロパン-2-イル)アミノ}メチル)-2,2-ジメチル-ヘキサヒドロシクロペンタ[d][1,3]ジオキソール-4-イル]-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-アミン (174 mg, 0.22 mmol)のMeOH (1.5 ml)中の溶液にゆっくりと添加し、そして40℃で6時間攪拌した。反応をLCMSでモニターし、2.5時間後に出発材料が見られなかった。反応混合物を真空中で濃縮し、その後、MeOH中の7N NH3(5 ml)で塩基性化した。その後、これを乾燥まで蒸発させた。MeOH中の7N NH3:DCM (1:9)で溶出するシリカゲルカラムクロマトグラフィーによる精製により、所望の生成物を白色固形分として提供した(36 mg, 27 %); MS (ESI+) (C29H35C1F3N7O2) m/z 606.30 [M+H]+; HPLC 純度100% (保持時間、2.59 min); 1H NMR (500 MHz, MeOD) δH ppm 0.93-1.09 (6H, m), 1.41-1.64 (2H, m), 1.76-2.06 (1H, m), 2.15-2.65 (9H, m), 2.65-2.88 (1H, m), 2.91-3.13 (3H, m), 3.80-4.09 (1H, m), 4.19-4.46 (1H, m), 4.88-4.94 (1H, m), 6.46-6.77 (1H, m), 7.19 (1H, d, J=3.63 Hz), 7.69 (1H, s), 7.89 (1H, s), 8.06 (1H, s)。
【0929】
化合物22: (1R,2S,3R,5R)-3-{4-アミノ-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-7-イル}-5-{[({3-[(5-tert-ブチル-1H-1,3-ベンゾジアゾール-2-イル)メチル]シクロブチル}メチル)(プロパン-2-イル)アミノ]メチル}シクロペンタン-1,2-ジオール
ステップ 1: 3-{[(2-アミノ-4-tert-ブチルフェニル)カルバモイル]メチル}-N-メトキシ-N-メチルシクロブタン-1-カルボキサミド
【0930】
【化166】
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【0931】
N,N-ジイソプロピルエチルアミン (5.19 ml, 29.82 mmol)を、2-{3-[メトキシ(メチル)カルバモイル]シクロブチル}酢酸 (3 g, 14.91 mmol)、4-tBu フェニレンジアミン (2.69 g, 16.4 mmol)及び(1-シアノ-2-エトキシ-2-オキソエチリデンアミノオキシ)ジメチルアミノ-モルホリノ-カルベニウムヘキサフルオロホスフェート (7.02 g, 16.4 mmol)のジクロロメタン(60 ml)中の懸濁液に、0℃で添加し、そして20分間攪拌し、その後、室温に温めた。反応物を室温で4時間置いた。反応混合物を濃縮し、そして残留物をEtOAc (60ml)中に再溶解させた。溶液を水(3x60ml)、その後、ブライン(60ml)で洗浄し、乾燥し (MgSO4)、そして減圧下に濃縮した。未精製材料を100 % EtOAcで溶出してドライフラッシュクロマトグラフィーにより精製し、題記の化合物を褐色オイルとして提供した(3.74 g, 46%): MS (ESI+) (C19H29N3O3) m/z 348.5 [M+H]+; LC 純度 26%及び44% (UV), 18%及び68% (ELS), (保持時間, 1.65及び1.71 min)。
【0932】
ステップ 2: 3-[(5-tert-ブチル-1H-1,3-ベンゾジアゾール-2-イル)メチル]-N-メトキシ-N-メチルシクロブタン-1-カルボキサミド
【0933】
【化167】
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【0934】
3-{[(2-アミノ-4-tert-ブチルフェニル)カルバモイル]メチル}-N-メトキシ-N-メチルシクロブタン-1-カルボキサミド (70%, 2.62 g, 5.28 mmol)の酢酸 (25 ml)中の攪拌されている溶液を1時間加熱還流した。反応混合物を減圧下に濃縮し、そして残留物を飽和NaHCO3 (aq) (25 ml)及びEtOAc (25 ml)の間で分割し、そして層を分離した。水性層をEtOAc (2x25 ml)で抽出し、合わせた有機物をブライン(50 ml)で洗浄し、乾燥し (MgSO4) 、そして濃縮した。未精製材料を1〜10 %のMeOH中の 2M NH3 (DCM中)で溶出してシリカフラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製し、題記の化合物を黄色ガムとして提供した(2.02 g, 93%): MS (ESI+) (C19H27N3O2) m/z 330.5 [M+H]+; LC 純度80% (UV), 100% (ELS), (保持時間、1.51 min); 1H NMR (500 MHz, クロロホルム-d) δH ppm 7.56 (br.s., 1H), 7.48 (d, J=8.5 Hz, 1H), 7.30 (dd, J=8.5, 1.7 Hz, 1H), 3.80-3.90 (m, 1H), 3.65 (s, 3H), 3.47-3.57 (m, 1H), 3.20 (s, 3H), 2.94-3.13 (m, 2H), 2.88 (dt, J=16.1, 8.1 Hz, 1H), 2.32-2.60 (m, 2H), 2.01-2.17 (m, 2H), 1.38 (s, 9H)。
【0935】
ステップ 3: 3-[(5-tert-ブチル-1-{[2-(トリメチルシリル)エトキシ]メチル}-1H-1,3-ベンゾジアゾール-2-イル)メチル]-N-メトキシ-N-メチルシクロブタン-1-カルボキサミド
【0936】
【化168】
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【0937】
3-[(5-tert-ブチル-1H-1,3-ベンゾジアゾール-2-イル)メチル]-N-メトキシ-N-メチルシクロブタン-1-カルボキサミド (80%, 2.02 g, 4.91 mmol)のN,N-ジメチルホルムアミド (40 ml)中の溶液に、N2下に、炭酸カリウム(1.36 g, 9.81 mmol)を添加し、そして反応物を1時間攪拌した。2-(トリメチルシリル)エトキシメチルクロリド(1.31 ml, 7.36 mmol)をゆっくりと添加し、そして攪拌を20時間維持した。反応混合物をろ過しそして減圧下に濃縮した。残留物をEtOAc (50 ml)中に吸収させ、そして水(3x50 ml)、その後、ブライン (50 ml)で洗浄し、その後に、乾燥し(MgSO4)そして濃縮した。未精製材料をヘプタン中50〜100 %のEtOAcで溶出してシリカフラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製し、題記の化合物を無色のガムとして提供した(1.21 g, 54%): MS (ESI+) (C25H41N3O3Si) m/z 461.0 [M+H]+; LC 純度 97% (UV), 100% (ELS), (保持時間、1.98 min); 1H NMR (500 MHz, クロロホルム-d) δ ppm 7.58-7.89 (m, 1H), 7.33 (s, 2H), 5.39-5.53 (m, 2H), 3.65 (s, 3H), 3.49-3.58 (m, 2H), 3.41 (br.s., 1H), 3.10-3.23 (m, 3H), 3.03 (s, 3H), 2.32-2.63 (m, 2H), 2.00-2.18 (m, 2H), 1.32-1.45 (m, 9H), 0.91 (td, J=8.1, 4.9 Hz, 2 H), -0.13-0.07 (m, 9H)。
【0938】
ステップ 4: 3-[(5-tert-ブチル-1-{[2-(トリメチルシリル)エトキシ]メチル}-1H-1,3-ベンゾジアゾール-2-イル)メチル]シクロブタン-1-カルボアルデヒド
【0939】
【化169】
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【0940】
3-[(5-tert-ブチル-1-{[2-(トリメチルシリル)エトキシ]メチル}-1H-1,3-ベンゾジアゾール-2-イル)メチル]-N-メトキシ-N-メチルシクロブタン-1-カルボキサミド (0.61 g, 1.32 mmol)のテトラヒドロフラン (15 ml)中の溶液に、トルエン中の1M ジイソブチルアルミニウムヒドリド溶液(3.29 ml) をN2下にて-10℃で添加した。反応物をこの温度で2.5時間攪拌し、その後、メタノール (2 ml)の添加によりクエンチし、そして5分間攪拌した。溶液を飽和ロッシェル塩(20 ml)上に注ぎ、Et2O (30 ml)で希釈し、そして30分間攪拌した。その後、これを分離し、そして有機層をロッシェル塩(30 ml)、飽和NaHCO3 (30 ml)及びブライン(30 ml)で洗浄した。これを乾燥し(MgSO4)、そして濃縮し、題記の化合物を無色のガムとして提供し(0.69 g, 130%)、それを未精製で次のステップに用いた。
【0941】
ステップ 5: 7-[(3aS,4R,6R,6aR)-6-{[({3-[(5-tert-ブチル-1-{[2-(トリメチルシリル)エトキシ]メチル}-1H-1,3-ベンゾジアゾール-2-イル)メチル]シクロブチル}メチル)(プロパン-2-イル)アミノ]メチル}-2,2-ジメチル-ヘキサヒドロシクロペンタ[d][1,3]ジオキソール-4-イル]-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-アミン
【0942】
【化170】
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【0943】
3-[(5-tert-ブチル-1-{[2-(トリメチルシリル)エトキシ]メチル}-1H-1,3-ベンゾジアゾール-2-イル)メチル]シクロブタン-1-カルボアルデヒド (282.3 mg, 0.7 mmol)、7-[(3aS,4R,6R,6aR)-2,2-ジメチル-6-[(プロパン-2-イルアミノ)メチル]-ヘキサヒドロシクロペンタ[d][1,3]ジオキソール-4-イル]-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-アミン (243.41 mg, 0.7 mmol)及び硫酸マグネシウム(127.22 mg, 1.06 mmol)を、1,2-ジクロロエタン(10 ml)中で15分間攪拌した。ナトリウムトリアセトキシボロヒドリド(179.21 mg, 0.85 mmol) を添加し、そして反応物を一晩攪拌した。反応物を飽和Na2CO3 (10 ml)の添加によりクエンチし、そして溶液をDCM (3x10 ml)で抽出した。合わせた有機物を乾燥し(MgSO4)、そして濃縮した。未精製材料をマス直結型分取HPLC (mass directed prep-HPLC) (酸性法)により精製した。画分を合わせた後に、少量のMeOH中の7M NH3を添加して、溶液を塩基性化した。濃縮後に、残留物を水(5 ml)及びDCM (5 ml)の間で分割し、そして層を分離した。水性層をDCM (2x3 ml)で抽出し、そして合わせた有機物を乾燥し(MgSO4) 、そして濃縮して、題記の化合物を無色のガムとして提供した(58.7 mg, 11%): MS (ESI+) (C41H63N7O3Si) m/z 730.2 [M+H]+; LC 純度 95% (UV), 100% (ELS), (保持時間、1.65 min); 1H NMR (500 MHz, クロロホルム-d) δH 8.30 (s, 1), 7.75 (s, 1H), 7.32 (s, 2H), 7.04 (d, J=3.6 Hz, 1H), 6.37 (d, J=3.6 Hz, 1H), 5.40-5.50 (m, 2H), 5.24 (br. s., 2H), 4.89-5.04 (m, 2H), 4.45 (d, J=5.2 Hz, 1H), 3.50 (s, 3H), 2.11-3.09 (m, 13H), 2.01 (s, 6H), 1.34-1.49 (m, 6H), 1.29 (s, 3H), 0.85-1.02 (m, 8H), -0.11-0.05 (m, 9 H)。
【0944】
ステップ 6: (1R,2S,3R,5R)-3-{4-アミノ-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-7-イル}-5-{[({3-[(5-tert-ブチル-1H-1,3-ベンゾジアゾール-2-イル)メチル]シクロブチル}メチル)(プロパン-2-イル)アミノ]メチル}シクロペンタン-1,2-ジオール
【0945】
【化171】
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【0946】
7-[(3aS,4R,6R,6aR)-6-{[({3-[(5-tert-ブチル-1-{[2-(トリメチルシリル)エトキシ]メチル}-1H-1,3-ベンゾジアゾール-2-イル)メチル]シクロブチル}メチル)(プロパン-2-イル)アミノ]メチル}-2,2-ジメチル-ヘキサヒドロシクロペンタ[d][1,3]ジオキソール-4-イル]-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-アミン (58.7 mg, 0.08 mmol)を、濃HCl 溶液 (5 ml)及びメタノール (5 ml)中に溶解し、そして40℃で2時間加熱した。反応混合物を減圧下に濃縮し、そして残留物を飽和NaHCO3(aq) (10 ml)及びEtOAc (10 ml)の間で分割した。層を分離し、そして水性層をEtOAc (2x10 ml)で抽出し、合わせた有機物を、その後、乾燥し(MgSO4)、そして濃縮した。未精製材料を、DCM中10%のMeOH中2M NH3で溶出して分取TLCにより精製し、題記の化合物を無色のガムとして提供した(24.7 mg, 55%): MS (ESI+) (C32H45N7O2) m/z 560.4 [M+H]+; LC 純度 100% (UV), (保持時間、5.10 min); 1H NMR (500 MHz, アセトン) δH 8.12 (s, 1H), 7.30-7.60 (m, 2H), 7.13-7.28 (m, 2H), 6.54 (d, J=3.5 Hz, 1H), 6.33 (br.s., 1H), 4.85-5.07 (m, 1H), 4.36 (t, J=6.2 Hz, 1H), 4.08 (t, J=5.2 Hz, 1H), 3.01 (d, J=7.7 Hz, 1H), 2.93 (d, J=7.4 Hz, 2H), 2.78 (br.s., 2H), 2.59-2.73 (m, 2H), 2.15-2.56 (m, 7H), 1.68 (dt, J=12.4, 9.7 Hz, 1H), 1.44-1.62 (m, 2H), 1.35 (s, 9H), 0.90-1.07 (m, 6H)。
【0947】
化合物23: (1R,2S,3R,5R)-3-(4-アミノ-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-7-イル)-5-(((3-(2-(5,6-ジクロロ-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-2-イル)エチル)シクロブチル)(メチル)アミノ)メチル)シクロペンタン-1,2-ジオール
7-((3aS,4R,6R,6aR)-6-(((3-(2-(5,6-ジクロロ-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-2-イル)エチル)シクロブチル)(メチル)アミノ)メチル)-2,2-ジメチルテトラヒドロ-3aH-シクロペンタ[d][1,3]ジオキソール-4-イル)-N-(2,4-ジメトキシベンジル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-アミン
【0948】
【化172】
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【0949】
3-(3-((((3aR,4R,6R,6aS)-6-(4-((2,4-ジメトキシベンジル)アミノ)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-7-イル)-2,2-ジメチルテトラヒドロ-3aH-シクロペンタ[d][1,3]ジオキソール-4-イル)メチル)(メチル)アミノ)シクロブチル)プロパン酸 (450 mg, 0.76 mmol)及び4,5-ジクロロ-1,2-フェニレンジアミン (161 mg, 0.910 mmol)のN,N-ジメチルホルムアミド (7.8 ml)中の溶液を、N,N-ジイソプロピルエチルアミン (0.44ml, 2.5 mmol)で滴下して処理し、次いで、N,N,N',N'-テトラメチル-O-(7-アザベンゾトリアゾール-1-イル)ウロニウムヘキサフルオロホスフェート (432 mg, 1.14 mmol)で、1回で処理した。反応混合物を室温にて5.5時間攪拌した。反応混合物を高真空下に濃縮し、そして残留物を50 mlのEtOAC及び50 mlの1/1のH2O /飽和NaHCO3の間で分割した。水性相を30 mlのEtOAcで濃縮し、そして合わせた有機相を30 mlの複数の分量のH2O及びブラインで洗浄した。有機相をNa2SO4上で乾燥し、ろ過しそして濃縮してフォームとした。未精製材料をフラッシュクロマトグラフィー(SiO2、5%のCH3OH中の 7N NH3/CH2C12)により精製し、中間体アミドを提供した(アミド位置異性体の混合物として、520 mg)。
【0950】
酢酸 (16 ml)中の中間体アミド (0.52 g)を65 ℃で5.5時間加熱し、反応混合物を冷却し、そして高真空下に置き、酢酸を除去した。残留物を70 mlのCH2C12中に吸収させ、そして50 mlの複数の分量の飽和NaHCO3 及び2% Na2CO3溶液で洗浄した。有機相をNa2SO4上で乾燥し、ろ過しそして濃縮して、フォームを生じた。材料を高真空に一晩置き、そして残留物をフラッシュクロマトグラフィー(SiO2, 4%のCH3OH中の7N NH3 /CH2C12で溶出し、第二のカラムで、2〜6% EtOH 飽和水/NH3/ CH2C12で溶出)により2回精製し、所望の化合物を提供した (377 mg)。 1H NMR (400 MHz, MeOD) δH ppm 8.10 (s, 1H), 7.63 (d, J=1.66 Hz, 2H), 7.21 (m, 1H), 7.13 (d, J=8.29Hz, 1H), 6.62 (d, J=3.32 Hz, 1H), 6.54 (d , J=2.07 Hz, 1H), 6.43 (dd, J=8.40, 2.38 Hz, 1H), 4.96(m, 2H), 4.65 (s, 2H), 4.51 (m, 1H), 3.84 (d, J=1.04 Hz, 3H), 3.76 (s, 3H), 2.99 (m, 0.5H), 2.83 (m, 2H), 2.66 (m , 0.5H), 2.38 (m, 4H), 2.22 (m, 1H), 2.15 (d, J=7.67 Hz, 3H), 2.08 (m, 2H), 2.00 (m, 2H), 1.90 (m , 1H), 1.84 (m, 1H), 1.53 (s, 3H), 1.46 (m, 1H), 1.29 (s, 3H)。
【0951】
(1R,2S,3R,5R)-3-(4-アミノ-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-7-イル)-5-(((3-(2-(5,6-ジクロロ-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-2-イル)エチル)シクロブチル)(メチル)アミノ)メチル)シクロペンタン-1,2-ジオール
【0952】
【化173】
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【0953】
7-((3aS,4R,6R,6aR)-6-(((3-(2-(5,6-ジクロロ-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-2-イル)エチル)シクロブチル)(メチル)アミノ)メチル)-2,2-ジメチルテトラヒドロ-3aH-シクロペンタ[d][1,3]ジオキソール-4-イル)-N-(2,4-ジメトキシベンジル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-アミン(377 mg, 0.513 mmol)を、アイスバス中で、0℃で予冷された、トリフルオロ酢酸 (7.1 ml)及び水 (0.8 ml)の混合物に溶解した。溶液を0 ℃で、30分間攪拌し、その後、室温に温め、そして室温にて3時間攪拌を続けた。懸濁液を濃縮し、そして残留物を15 mlのMeOH中に吸収させそして濃縮した。この手順を2回繰り返し、そして残留物を高真空に置いた。材料を10 mlのMeOH に吸収させ(スラリーを提供)、そして500 mgのK2CO3 及び0.2 mlの水で処理した。混合物を1.5時間攪拌し、その間、溶液のpHは約9であった。混合物を、微細フリットを通してろ過し、固形分を20 mlのMeOHで洗浄し、そしてろ液を濃縮し、オフホワイト固形分を生じた。材料を高真空に一晩置き、そしてフラッシュクロマトグラフィー(SiO2, 10〜12%のCH3OH中の7N NH3 /CH2C12で溶出)により精製し、所望の生成物を提供した (227 mg)。1H NMR (400 MHz, MeOD) δH ppm 8.06 (s, 1H), 7.63 (m, 2H), 7.21 (dd, J=3.63, 2.38 Hz, 1H), 6.59 (d,J=3.52 Hz, 1H), 4.32 (m, 1H), 3.88 (m , 1H), 3.01 (m, 0.5H), 2.84 (m, 2H), 2.70 (m, 0.5H), 2.51 (m, 1H), 2.40 (m, 2H), 2.26 (m, 2H), 2.17 (d , J=7.05 Hz, 3H), 2.11 (m, 2H), 2.02 (m, 1H), 1.90 (m, 3H), 1.62 (m, 1H), 1.49 (m, 1H)。
【0954】
化合物 24: (1R,2S,3R,5R)-3-(4-アミノ-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-7-イル)-5-((メチル(3-(2-(5-(トリフルオロメトキシ)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-2-イル)エチル)シクロブチル)アミノ)メチル)シクロペンタン-1,2-ジオール
N-(2-アミノ-4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)-3-(3-((((3aR,4R,6R,6aS)-6-(4-((2,4-ジメトキシベンジル)アミノ)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-7-イル)-2,2-ジメチルテトラヒドロ-3aH-シクロペンタ[d][1,3]ジオキソール-4-イル)メチル)(メチル)アミノ)シクロブチル)プロパンアミド
【0955】
【化174】
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【0956】
N,N,N',N'-テトラメチル-O-(7-アザベンゾトリアゾール-1-イル)ウロニウムヘキサフルオロホスフェート (1.2 g, 3.2 mmol)を、3-(3-((((3aR,4R,6R,6aS)-6-(4-((2,4-ジメトキシベンジル)アミノ)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-7-イル)-2,2-ジメチルテトラヒドロ-3aH-シクロペンタ[d][1,3]ジオキソール-4-イル)メチル)(メチル)アミノ)シクロブチル)プロパン酸(1.25 g, 2.10 mmol)及びN,N-ジイソプロピルエチルアミン (1.2 mL, 6.9 mmol)及び4-(トリフルオロメトキシ)ベンゼン-1,2-ジアミン (0.48 g, 2,5 mmol)のN,N-ジメチルホルムアミド(10 mL)中の溶液に添加した。混合物を室温にて一晩攪拌し、部分的に濃縮して、約2mlとし、その後、NaHCO3 (飽和)を添加した。混合物をEtOAc (3x)で抽出し、そして合わせた有機物をMgSO4で乾燥し、ろ過しそして濃縮した。残留物をフラッシュクロマトグラフィー (DCM/ MeOH中の7N NH3 95:5)により精製し、所望の化合物をオイルとして提供した (2 g)。
【0957】
N-(2,4-ジメトキシベンジル)-7-((3aS,4R,6R,6aR)-2,2-ジメチル-6-((メチル(3-(2-(5-(トリフルオロメトキシ)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-2-イル)エチル)シクロブチル)アミノ)メチル)テトラヒドロ-3aH-シクロペンタ[d][1,3]ジオキソール-4-イル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-アミン
【0958】
【化175】
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【0959】
N-(2-アミノ-4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)-3-(3-((((3aR,4R,6R,6aS)-6-(4-((2,4-ジメトキシベンジル)アミノ)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-7-イル)-2,2-ジメチルテトラヒドロ-3aH-シクロペンタ[d][1,3]ジオキソール-4-イル)メチル)(メチル)アミノ)シクロブチル)プロパンアミド(2g, 2 mmol)の酢酸 (4 ml) 中の溶液を60℃で一晩攪拌した。揮発分を真空中で除去し、そして残った残留物をフラッシュクロマトグラフィー(DCM /MeOH中の7N NH3 92:8)により精製し、所望の化合物を固形分として提供した(1 g)。
【0960】
(1R,2S,3R,5R)-3-(4-アミノ-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-7-イル)-5-((メチル(3-(2-(5-(トリフルオロメトキシ)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-2-イル)エチル)シクロブチル)アミノ)メチル)シクロペンタン-1,2-ジオール
【0961】
【化176】
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【0962】
トリフルオロ酢酸 (20 ml)を、水(2 ml)及びN-(2,4-ジメトキシベンジル)-7-((3aS,4R,6R,6aR)-2,2-ジメチル-6-((メチル(3-(2-(5-(トリフルオロメトキシ)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-2-イル)エチル)シクロブチル)アミノ)メチル)テトラヒドロ-3aH-シクロペンタ[d][1,3]ジオキソール-4-イル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-アミン(1 g, 1 mmol)の混合物に室温にて添加した。
【0963】
反応物を1.5時間攪拌し、その後、トリエチルシラン(0.43 ml, 2.7 mmol)でクエンチした。揮発分を真空中で除去し、そして得られた残留物をフラッシュクロマトグラフィー (DCM /MeOH中の7N NH3 87: 13)で2回精製し、所望の生成物をフォームとして提供した(0.28 g)。MS (ESI+) (C27H32F3N7O3) m/z, 560.2 [M+H]+; MS (ESI-) (C27H32F3N7O3) m/z 558.2 [M-H]-; HPLC 純度>93% (保持時間、2.504 min.) 1H NMR (400 MHz, d4-MeOH) δH 8.081 (s, 1H), 7.551-7.530 (m, 1H), 7.414 (s, 1H), 7.230-7.216 (m, 1H), 7.156-7.134 m, 1H), 6.621-6.613 (d, J=3.2 Hz, 1H), 4.362-4.326 (m, 1H), 3.952-3.915 (m, 1H), 3.237-3.182 (m, 0.5H (トランス異性体のメチン), 2.927-2.857 (m, 2.5H (シス異性体のメチンを含む)), 2.697-2.646 (m, 1H), 2.590-2.515 (m, 1H), 2.479-2.408 (m, 1H), 2,343-2.305 (m, 5H), 2.210-2.174 (m, 2H), 2.086-1.949 (m, 4H), 1.721-1.545 (m, 2H)。保持時間:2.52 min 1HPLC 条件: Agilent Zorbax Exlipse XDB-C18カラム, 4.6X50 mm (1.8 urn パッキング), 溶媒 A- 水 (0.1 % TFA), 溶媒 B- アセトニトリル (0.07% TFA) 6 分間勾配、5〜95% B、1分間保持、その後、リサイクル。
【0964】
化合物 25: (1R,2S,3R,5R)-3-(4-アミノ-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-7-イル)-5-(((3-(2-(5-(tert-ブチル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-2-イル)エチル)シクロブチル)(エチル)アミノ)メチル)シクロペンタン-1,2-ジオール
N-(2-アミノ-4-(tert-ブチル)フェニル)-3-(3-((((3aR,4R,6R,6aS)-6-(4-((2,4-ジメトキシベンジル)アミノ)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-7-イル)-2,2-ジメチルテトラヒドロ-3aH-シクロペンタ[d][1,3]ジオキソール-4-イル)メチル)(エチル)アミノ)シクロブチル)プロパンアミド
【0965】
【化177】
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【0966】
N,N,N',N’-テトラメチル-O-(7-アザベンゾトリアゾール-1-イル)ウロニウムヘキサフルオロホスフェート(0.84 g, 2.2 mmol)を、3-(3-((((3aR,4R,6R,6aS)-6-(4-((2,4-ジメトキシベンジル)アミノ)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-7-イル)-2,2-ジメチルテトラヒドロ-3aH-シクロペンタ[d][1,3]ジオキソール-4-イル)メチル)(エチル)アミノ)シクロブチル)プロパン酸(0.89 g, 1.5 mmol)及びN,N-ジイソプロピルエチルアミン (0.84 ml, 4.8 mmol)及び4-tert-ブチルベンゼン-1,2-ジアミン(0.29 g, 1.8 mmol)のN,N-ジメチルホルムアミド(9ml)中の溶液に添加した。反応物を室温にて攪拌し、部分的に濃縮して約2 mlとし、その後、NaHCO3 (飽和)を添加した。混合物をEtOAc (3x)で抽出し、そして合わせた有機物をMgSO4上で乾燥し、ろ過しそして濃縮した。残留物をフラッシュクロマトグラフィー (DCM / MeOH中の7N NH3 94:6)により精製し、所望の化合物を無色の固形分として提供した (0.88 g)。保持時間C: 3.363分間。
【0967】
7-((3aS,4R,6R,6aR)-6-(((3-(2-(5-(tert-ブチル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-2-イル)エチル)シクロブチル)(エチル)アミノ)メチル)-2,2-ジメチルテトラヒドロ-3aH-シクロペンタ[d][1,3]ジオキソール-4-イル)-N-(2,4-ジメトキシベンジル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-アミン
【0968】
【化178】
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【0969】
N-(2-アミノ-4-(tert-ブチル)フェニル)-3-(3-((((3aR,4R,6R,6aS)-6-(4-((2,4-ジメトキシベンジル)アミノ)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-7-イル)-2,2-ジメチルテトラヒドロ-3aH-シクロペンタ[d][1,3]ジオキソール-4-イル)メチル)(エチル)アミノ)シクロブチル)プロパンアミド (0.88 g, 1.2 mmol)の酢酸 (3 mL)中の溶液を60℃にて一晩攪拌し、揮発分を真空中で除去し、そして残った残留物をフラッシュクロマトグラフィー (DCM/MeOH中の7N NH3 93:7)により精製して、所望の化合物をフォームとして提供した(0.85 g)。
【0970】
(1R,2S,3R,5R)-3-(4-アミノ-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-7-イル)-5-(((3-(2-(5-(tert-ブチル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-2イル)エチル)シクロブチル)(エチル)アミノ)メチル)シクロペンタン-1,2-ジオール
【0971】
【化179】
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【0972】
トリフルオロ酢酸 (20 mL)を、水(2 mL)及び7-((3aS,4R,6R,6aR)-6-(((3-(2-(5-(tert-ブチル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-2-イル)エチル)シクロブチル)(エチル)アミノ)メチル)-2,2-ジメチルテトラヒドロ-3aH-シクロペンタ[d][1,3]ジオキソール-4-イル)-N-(2,4-ジメトキシベンジル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-アミン (0.85 g, 1.2 mmol)の混合物に室温にて添加した。反応を1時間進行させ、その時点で、トリエチルシラン(0.37 mL, 2.3 mmol)を添加した。揮発分を真空中で除去し、そして得られた残留物をMeOH (3 ml)中に吸収させた。1 mlのK2CO3 (飽和)を添加し、そして反応物を室温で1時間攪拌した。混合物をH2O及びDCM/MeOH (9:1)の間で分割した。水性層を抽出し(3x)、そして合わせた有機物をMgSO4で乾燥し、ろ過しそして濃縮した。得られた残留物をフラッシュクロマトグラフィー(DCM/ MeOH中の7N NH3 90: 10)により精製し、所望の生成物をオフホワイトのフォームとして提供した(0.150 g)。 MS (ESI+) (C31H43N7O2) 546.3 [M+H]+; MS (ESI-) (C31H43N7O2) m/z 544.3 [M-H]-; HPLC 純度>91% (保持時間、2.734 min.) 1H NMR (400 MHz, d4-MeOH) δH 8.081 (s, 1H), 7.493 (s, 1H), 7,414-7.393 (m, 1H), 7.291-7.266 (m, 1H), 7.215-7.202 (m, 1H), 6,619-6.609 (d, J=4.0 Hz, 1H), 4.345-4.312 (m, 1H), 3.923-3.885 (m, 1H), 2.994-2.915 (m, 0.5H (トランス異性体のメチン)), 2.860-2.793 (m, 2H), 2.701-2.578 (m, 3H), 2.501-2.380 (m, 2H), 2.259-2.234 (m, 2H), 2.109-2.008 (m, 3H), 1.920-1.880 (m, 3H), 1.658-1.499 (m, 2H), 1.364 (s, 9H), 1.036-0.991 (m, 3H)。保持時間:2.734 分間。HPLC 条件:Agilent Zorbax Exlipse XDB-C18カラム, 4.6X50 mm (1.8 urnパッキング), 溶媒A- 水(0.1 % TFA), 溶媒 B- アセトニトリル (0.07% TFA)。6 分間勾配、5〜95% B; 1分間保持、その後、リサイクル。
【0973】
化合物 26: (1R,2S,3R,5R)-3-(4-アミノ-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-7-イル)-5-(((3-(2-(5-ブロモ-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-2-イル)エチル)シクロブチル)(メチル)アミノ)メチル)シクロペンタン-1,2-ジオール
N-(2-アミノ-4-ブロモフェニル)-3-(3-((((3aR,4R,6R,6aS)-6-(4-((2,4-ジメトキシベンジル)アミノ)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-7-イル)-2,2-ジメチルテトラヒドロ-3aH-シクロペンタ[d][1,3]ジオキソール-4-イル)メチル)(メチル)アミノ)シクロブチル)プロパンアミド
【0974】
【化180】
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【0975】
N,N,N',N'-テトラメチル-O-(7-アザベンゾトリアゾール-1-イル)ウロニウムヘキサフルオロホスフェート(1.20 g, 3.16 mmol)を、3-(3-((((3aR,4R,6R,6aS)-6-(4-((2,4-ジメトキシベンジル)アミノ)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-7-イル)-2,2-ジメチルテトラヒドロ-3aH-シクロペンタ[d][1,3]ジオキソール-4-イル)メチル)(メチル)アミノ)シクロブチル)プロパン酸 (1.25 g, 2.10 mmol)及びN,N-ジイソプロピルエチルアミン (1.21 ml, 6.95 mmol)及び4-ブロモベンゼン-1,2-ジアミン (0.472 g, 2.53 mmol)のN,N-ジメチルホルムアミド(13.0 ml)中の溶液に添加した。反応物を室温にて一晩攪拌し、部分的に濃縮して約2mlとし、その後、NaHCO3 (飽和)を添加した。混合物をEtOAc (3x)で抽出し、そして合わせた有機分をMgSO4で乾燥し、ろ過しそして濃縮した。残留物をフラッシュクロマトグラフィー (DCM/ MeOH中7N NH3 95:5)により精製し、所望の化合物を固形分として提供した (1.2 g)。
【0976】
7-((3aS,4R,6R,6aR)-6-(((3-(2-(5-ブロモ-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-2-イル)エチル)シクロブチル)(メチル)アミノ)メチル)-2,2-ジメチルテトラヒドロ-3aH-シクロペンタ[d][1,3]ジオキソール-4-イル)-N-(2,4-ジメトキシベンジル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-アミン
【0977】
【化181】
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【0978】
N-(2-アミノ-4-ブロモフェニル)-3-(3-((((3aR,4R,6R,6aS)-6-(4-((2,4-ジメトキシベンジル)アミノ)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-7-イル)-2,2-ジメチルテトラヒドロ-3aH-シクロペンタ[d][1,3]ジオキソール-4-イル)メチル)(メチル)アミノ)シクロブチル)プロパンアミド (1.2 g, 1.6 mmol)の酢酸 (4 ml, 70 mmol)中の溶液を60℃で一晩攪拌し、揮発分を真空中で除去し、そして残った残留物をフラッシュクロマトグラフィー (DCM /MeOH中の7N NH3 91 :9)により直接的に精製し、フォームを生じた(0.9 g)。
【0979】
(1R,2S,3R,5R)-3-(4-アミノ-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-7-イル)-5-(((3-(2-(5-ブロモ-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-2-イル)エチル)シクロブチル)(メチル)アミノ)メチル)シクロペンタン-1,2-ジオール
【0980】
【化182】
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【0981】
トリフルオロ酢酸 (20 ml)を、水(2 ml)及び7-((3aS,4R,6R,6aR)-6-(((3-(2-(5-ブロモ-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-2-イル)エチル)シクロブチル)(メチル)アミノ)メチル)-2,2-ジメチルテトラヒドロ-3aH-シクロペンタ[d][1,3]ジオキソール-4-イル)-N-(2,4-ジメトキシベンジル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-アミン (0.9 g, 1 mmol)の混合物に室温にて添加した。反応混合物を1時間攪拌し、トリエチルシラン(0.39 ml, 2.4 mmol)を添加した。揮発分を真空中で除去し、そして得られた残留物をフラッシュクロマトグラフィー (DCM /MeOH中の7N NH3 87: 13)により2回精製した。残留物をMeOH/H2O (5:0.5 ml)中に吸収させ、そしてK2CO3 (100 mg)を添加した。混合物を1時間攪拌し、その後、濃縮し、そしてフラッシュクロマトグラフィー(DCM /MeOH中の7N NH3 87:13)により精製し、 所望の生成物をオフホワイトのフォーム/ガムとして提供した(0.15 g)。
オフホワイトのフォーム/ガムとしてシクロブチル)(メチル)アミノ)メチル)シクロペンタン-1,2-ジオール(0.15 g; 20%)。MS (ESI+) (C26H32BrN7O2) m/z 554.1 [M+H]+; MS (ESI-) (C26H32BrN7O2) m/z 552.1 [M-H]-; HPLC 純度>90% (保持時間、2.298 min.) 1H NMR (400 MHz, d4-MeOH) δH 8.080 (s, 1H), 7.652 (s, 1H), 7.425-7.403 (m, 1H), 7.342-7.7.312 (m, 1H), 7.232-7.217 (m, 1H), 6.620-6.611 (d, J=3.6 Hz, 1H), 4.358-4.318 (m, 1H), 3.928-3.888 (m, 1H), 3.099-3.039 (m, 0.5H (トランス異性体のメチン)), 2.898-2.829 (m, 2H), 2.777-2.726 (m, 0.5H (シス異性体のメチン)), 2.580-2.529 (m, 1H), 2.453-2.397 (m, 2H), 2.307-2.141 (7H), 2.068-2.017 (m, 1H), 1.955-1.891 (m, 3H), 1.695-1.506 (m, 2H)。
【0982】
化合物27: (2R,3R,4S,5R)-2-(6-アミノ-9H-プリン-9-イル)-5-((イソプロピル(3-(2-(5-(1-メチルシクロブチル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-2-イル)エチル)シクロブチル)アミノ)メチル)テトラヒドロフラン-3,4-ジオール
9-((3aR,4R,6R,6aR)-6-((イソプロピル(3-(2-(5-(1-メチルシクロブチル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-2-イル)エチル)シクロブチル)アミノ)メチル)-2,2-ジメチルテトラヒドロフロ[3,4-d][1,3]ジオキソール-4-イル)-9H-プリン-6-アミン
【0983】
【化183】
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【0984】
5'-{[3-(2-カルボキシエチル)シクロブチル](イソプロピル)アミノ}-5'-デオキシ-2',3'-O-イソプロピリデンアデノシン(0.463 g, 0.976 mmol)及び4-(1-メチルシクロブチル)ベンゼン-1,2-ジアミン (0.184 g, 1.04 mmol)のN,N-ジメチルホルムアミド(10 ml)中の溶液を0 ℃で冷却した。溶液をN,N-ジイソプロピルエチルアミン (0.462 ml, 2.65 mmol)で滴下して処理し、次いで、N,N,N',N'-テトラメチル-O-(7-アザベンゾトリアゾール-1-イル)ウロニウムヘキサフルオロホスフェート (0.367 g, 0.965 mmol)で、1回で処理した。混合物を0 ℃にて1時間攪拌し、その後、ゆっくりと室温に温めた。室温で5時間後に、反応混合物を冷蔵庫に一晩貯蔵し、反応混合物を高真空下に置いた。得られたガラス相を30 mlのH2O中に吸収させ、そして30 mlの分量の10% MeOH/EtOAcで抽出した。水性相を30 mlの分量のEtOAcでさらに抽出した。合わせた有機相を25mlの複数の分量の飽和NaHCO3及びブラインで洗浄し、そしてNa2SO4上で乾燥した。混合物をろ過し、そして濃縮して、ガラス/フォーム (700 mg)を生じた。未精製材料をフラッシュクロマトグラフィー (SiO2, 4〜5%のMeOH中の 7N NH3 /CH2Cl2)により精製し、中間体アミドを提供した (約80% 純度, 390 mg)。
【0985】
中間体アミド (110 mg, 0.174 mmol)を4 mlの酢酸中に吸収させ、そして溶液を65 ℃で加熱した。反応混合物を冷却し、そして揮発分を高真空下に除去し、ガラス相を生じた。未精製生成物を25 mlのCH2C12中に吸収させ、そして20 mlの飽和NaHCO3及び2% Na2CO3溶液で洗浄し、Na2SO4上で乾燥し、ろ過しそして濃縮して、ガラス/剛性フォームを提供した。未精製材料を分取TLC (SiO2, 7%のCH3OH中の 7N NH3 /CH2C12で溶出)により精製し、所望の生成物を剛性フォームとして提供した (54 mg)。中間体アミドのさらなるバッチ (389 mg)に対して、この上記の手順を繰り返し(精製をフラッシュクロマトグラフィーにより、SiO2、4〜5%のCH3OH中の 7N NH3 /CH2C12で溶出する行うことを除いて)、さらに368mgの所望の化合物を生じ、それを上記のベンズイミダゾールと合わせた。
【0986】
(2R,3R,4S,5R)-2-(6-アミノ-9H-プリン-9-イル)-5-((イソプロピル(3-(2-(5-(1-メチルシクロブチル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-2-イル)エチル)シクロブチル)アミノ)メチル)テトラヒドロフラン-3,4-ジオール
【0987】
【化184】
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【0988】
9-((3aR,4R,6R,6aR)-6-((イソプロピル(3-(2-(5-(1-メチルシクロブチル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-2-イル)エチル)シクロブチル)アミノ)メチル)-2,2-ジメチルテトラヒドロフロ[3,4-d][1,3]ジオキソール-4-イル)-9H-プリン-6-アミン (422 mg, 0.686 mmol)を、アイスバス中で0℃に予冷されていた、トリフルオロ酢酸 (6.3 ml, 82 mmol)及び水 (0.7 ml, 40 mmol)の混合物に溶解した。溶液を0℃で30分間攪拌し、その時点で、アイスバスを取り外し、混合物を室温に温めた。混合物を室温で2.5時間攪拌し、その時点で、残留物を12 mlのMeOH中に吸収させ、乾燥まで濃縮した。これを2回繰り返し、得られたガラス相を高真空下に置いた。未精製残留物を11 mlのMeOHで希釈し、600 mgのK2CO3及び0.5 mlのH2Oで処理し、そしてpHペーパにより決定して溶液が塩基性となるまで室温で攪拌した。混合物をろ過し、そして固形分を20 mlのMeOHで洗浄した。溶液を濃縮して残留物とし、それを高真空下に置いた。未精製材料をフラッシュクロマトグラフィー(SiO2, 10〜12%のCH3OH中の 7N NH3 /CH2C12)により精製し、所望の化合物を剛性フォーム/ガラスとして提供した(256 mg)。1H NMR (400 MHz, MeOD) δH ppm 8.30 (m, 1H), 8.20 (d, J=1.04 Hz, 1H), 7.38 (d, J=8.09 Hz, 1H), 7.22(br.s., 1H), 6.98 (dd ,J=8.50,1.66 Hz, 1H), 5.96 (m, 1H), 4.74 (t, J=4.87 Hz, 1H), 4.27 (d, J=3.11 Hz, 1H), 4.08 (m, 1H), 3.56 (m, 1H), 3.13 (m, 1H), 3.00 (m, 1H), 2.90 (dd, J=14.51, 4.35 Hz, 1H), 2.75 (m, 3H), 2.41 (m, 2H), 2.12 (m, 5H), 2.00 (m, 1H), 1.84 (m, 3H), 1.58 (m, 1H), 1.46 (s, 3H), 1.02 (m, 3H), 0.95 (d, J=6.63 Hz, 3H)。
【0989】
化合物 28 (2R,3R,4S,5R)-2-(6-アミノ-9H-プリン-9-イル)-5-((イソプロピル((1r,3S)-3-(2-(5-(1-メチルシクロブチル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-2-イル)エチル)シクロブチル)アミノ)メチル)テトラヒドロフラン-3,4-ジオール
ジアステレオマーをSFCにより分離した。材料をMeOH/H2O中に吸収させ、そして凍結乾燥して、白色粉末とした(132 mg)。1H NMR (400 MHz, MeOD) d ppm 8.30 (s, 1H), 8.20 (s, 1H), 7.38 (d, J=8.09 Hz, 1H), 7.22 (s, 1H), 6.99 (dd, J=8.40, 1.55 Hz, 1H), 5.96 (d, J=4.56 Hz, 1H), 4.73 (m, 1H), 4.26 (t, J=5.29 Hz, 1H), 4.07 (m, 1H), 3.13 (m, 1H), 3.00 (m, 1H), 2.90 (dd , J=14.41, 4.46 Hz, 1H), 2.76 (t, J=7.15 Hz, 2H), 2.70 (m, 1H), 2.42 (m, 2H), 2.18 (m, 2H), 2.11 (m, 3H), 1.85 (m, 4H), 1.57 (q, J=8.85 Hz, 2H), 1.47 (s, 3H), 1.02 (d, J=6.84 Hz, 3H), 0.95 (d, J=6.63 Hz, 3H)。
【0990】
化合物 29: (1R,2S,3R,5R)-3-(4-アミノ-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-7-イル)-5-((メチル(3-(2-(5-(1-メチルシクロブチル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-2-イル)エチル)シクロブチル)アミノ)メチル)シクロペンタン-1,2-ジオール
(1-メチルシクロブチル)ベンゼン
【0991】
【化185】
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【0992】
ベンゼン(5.0 ml, 56 mmol)及び硫酸 (1.17 ml, 21.9 mmol)の攪拌された混合物を0℃に冷却し、そして、メチレンシクロブタン (1.00 ml, 10.8 mmol)のベンゼン(3.0 ml, 34 mmol)中の溶液で1時間にわたって滴下して処理した。添加が完了したときに、反応混合物をさらに1時間攪拌し、その間に、室温に温めた。混合物を15 mlのヘキサンで抽出した。有機相を10 mlのH2O及び10 mlの飽和NaHCO3で洗浄し、Na2SO4上で乾燥し、ろ過しそして濃縮して、無色液体を生じた。液体をクーゲルロール蒸留(5〜10トル)により精製し、所望の化合物を無色の液体として生じた。第一の画分を75〜85℃で製品を無色の液体として(330 mg)回収した。
【0993】
1-(1-メチルシクロブチル)-4-ニトロベンゼン
【0994】
【化186】
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【0995】
70%の硝酸 (7:3, 硝酸:水、0.375 ml, 5.92 mmol)を60分間にわたって、0℃に冷却された(1-メチルシクロブチル)ベンゼン (346 mg, 2.37 mmol)の無水酢酸 (1.4mL, 15 mmol)中の溶液に滴下して加えた。溶液の温度を添加の間に5 ℃未満に維持した。添加の完了時に、反応物を冷却しながら60分間攪拌した。反応混合物を40 mlの氷水に注ぎ、そして氷を融解させた。水性相を20ml分量のEt2Oで3回抽出し、そして合わせた有機相を25 mlのH2Oで洗浄し、次いで、20 ml分量の飽和NaHCO3溶液で2回洗浄した。有機相をNa2SO4上で乾燥し、ろ過しそして濃縮して、軽量生成物をオイルとして提供し (418 mg)、それを次のステップでそのまま使用した。1H NMR (400 MHz, CDCI3) d ppm 8.16 (d. J=8.71 Hz, 2H), 7.29 (d, J=8.71 Hz, 2H), 2.41 {m, 2H), 2.15 (m, 3H), 1.88 (m, 1H). 1.48 (s, 3H)。
【0996】
4-(1-メチルシクロブチル)アニリン
【0997】
【化187】
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【0998】
1-(1-メチルシクロブチル)-4-ニトロベンゼン (708 mg, 3.70 mmol)のエタノール (24 mL, 410 mmol)中の溶液を、5% Pd(炭素上)(87 mg. 0.041 mmol)で注意深く処理した。反応フラスコを空にし、そして水素気体で3回充填し、そして反応混合物を水素雰囲気下にて19時間攪拌した。反応混合物をsolka floc(登録商標)のパッドを通してろ過し、そしてパッドを25 mLのEtOHで洗浄した。溶媒を除去して、オイルを生じ、それを高真空下に短時間置き、所望の化合物を生じ (609 mg)、それを次のステップで直接的に使用した。1H NMR (400 MHz, CDCI3) o ppm 6.99 (m, 2H), 6.66 (m, 2H), 3.39 (br.s., 2H), 2.35 (m, 2H), 2.05 (m, 3H), 1.82 (m, 1H), 1.42 (s, 3H)。
【0999】
2,2,2-トリフルオロ-N-(4-(1-メチルシクロブチル)-2-ニトロフェニル)アセトアミド
【1000】
【化188】
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【1001】
4-(1-メチルシクロブチル)アニリン (500 mg, 2.79 mmol)及び硝酸アンモニウム (220 mg, 2.8 mmol)を無水トリフルオロ酢酸(1.97 mL, 14.0 mmol)で処理し、次いで、クロロホルム(10 mL, 120 mmol)で処理した。反応混合物を室温で5時間まで攪拌し、その時点で、すべての固形分は溶解した。反応混合物を50 mlのH2O中に注ぎ、そして25 ml分量CH2C12で3回抽出した。合わせた有機相を10 mLの飽和NaHCO3で洗浄し、Na2SO4上で乾燥し、ろ過しそして濃縮して、オイルとした。未精製材料をフラッシュクロマトグラフィー (SiO2, 2.5〜3.5%のエチルエーテル/hex.で溶出)で精製し、所望の化合物を提供した(800 mg)。
【1002】
4-(1-メチルシクロブチル)-2-ニトロアニリン
【1003】
【化189】
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【1004】
2,2,2-トリフルオロ-N-[4-(1-メチルシクロブチル)-2-ニトロフェニル]アセトアミド (580 mg. 1.9 mmol)のメタノール (18 ml, 440 mmol)中の溶液を、炭酸カリウム(788 mg, 5.70 mmol)の水(4.5 ml, 250 mmol)中の溶液で処理し、そして混合物を45 ℃で50 分間加熱した。反応混合物を室温に冷却し、そしてメタノールを真空中で除去した。残った水性相を10 mlのH2Oで希釈し、そして20 ml分量のEtOAcで3回抽出した。合わせた有機相をNa2SO4上で乾燥し、ろ過しそして濃縮してオイルを生じた。材料を高真空に置き、それを固形化し、所望の化合物を提供した (400 mg)。材料を次のステップに直接的に使用した。1H NMR (400 MHz. CDCI3) d ppm 7.90 (d, J=2.07 Hz, 1H), 7.23 (dd , J=8.50, 2.28 Hz, 1H), 6.77 (d , J=8.71 Hz, 1H), 5.96 (br.s., 2H), 2.33 (m, 2H), 2.13 (m, 1H), 2.04 (m, 2H), 1.84 (m, 1 H), 1.43 (s, 3 H)。
【1005】
4-(1-メチルシクロブチル)ベンゼン-1,2-ジアミン
【1006】
【化190】
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【1007】
4-(1-メチルシクロブチル)-2-ニトロアニリン(138 mg. 0.668 mmol)のエタノール (8.5 mL, 140 mmol)中の溶液を、エタノール中のスラリーとして10% パラジウム(炭素上) (14.2mg, 0.0134 mmol)で注意深く処理した。反応フラスコを空にし、そして水素気体を3回充填し、そして反応混合物を水素雰囲気下に4時間攪拌した。反応混合物をsolka floc(登録商標)のパッドを通してろ過し、そしてパッドを20 mLのMeOHで洗浄した。ろ液を濃縮してオイルを生じ、それを高真空下に置き、所望の化合物を固形分として生じ (119 mg)、それを次のステップで直接的に使用した。1H NMR (400 MHZ. CDC13) δH ppm 6.66 (m, 1H), 6.53 (m, 2H), 3.34 (br.s., 4H), 2.33 (m, 2H), 2.08 (m, 1H), 1.99 (m. 2H). 1.80 (m, 1H), 1.42 (s, 3H)。
【1008】
N-(2,4-ジメトキシベンジル)-7-((3aS,4R,6R,6aR)-2,2-ジメチル-6-((メチル(3-(2-(5-(1-メチルシクロブチル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-2-イル)エチル)シクロブチル)アミノ)メチル)テトラヒドロ-3aH-シクロペンタ[d][1,3]ジオキソール-4-イル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-アミン
【1009】
【化191】
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【1010】
3-(3-((((3aR,4R,6R,6aS)-6-(4-((2,4-ジメトキシベンジル)アミノ)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-7-イル)-2,2-ジメチルテトラヒドロ-3aH-シクロペンタ[d][1,3]ジオキソール-4-イル)メチル)(メチル)アミノ)シクロブチル)プロパン酸(387 mg, 0.652 mmol)及び[8]4-(1-メチルシクロブチル)ベンゼン-1,2-ジアミン (120 mg, 0.68 mmol)のN,N-ジメチルホルムアミド(6.7 ml, 87 mmol)中の溶液を、N,N-ジイソプロピルエチルアミン (0.38 ml, 2.2 mmol)で滴下して処理し、次いで、N,N,N',N'-テトラメチル-O-(7-アザベンゾトリアゾール-1-イル)ウロニウムヘキサフルオロホスフェート(372 mg, 0.978 mmol)で、1回で処理した。反応混合物を室温にて2.5時間攪拌し、その後、反応混合物を高真空下に濃縮した。残留物を40 mlのEtOAc (ある量のCH2Cl2を添加して、生成物を可溶化するのを援助した)及び40 mlの1/1のH2O /飽和NaHCO3の間で分割した。水性相を30 mlの1/1の EA/CH2C12で抽出し、そして合わせた有機相をNa2SO4上で乾燥し、ろ過しそして濃縮した。未精製材料をフラッシュクロマトグラフィー(SiO2, 5〜6%のCH3OH中の 7N NH3/CH2C12で溶出)により精製し、所望の中間体をアミド位置異性体の混合物として提供した。
【1011】
中間体を酢酸 (5.4 ml, 95 mmol)中に吸収させ、そして溶液を65 ℃で3時間加熱した。酢酸を温水浴の補助の元に高真空下に除去した。未精製生成物を30 mlのCH2C12中に吸収させ、そして有機相を10 mlの複数の分量の飽和NaHCO3及び2% K2CO3溶液で洗浄し、Na2SO4上で乾燥し、ろ過しそして濃縮して、ガラス相とし、それは高真空下にフォームとなった。未精製材料をフラッシュクロマトグラフィー (SiO2、5%のCH3OH中の7N NH3 /CH2C12で溶出)により精製し、所望の生成物を提供した(140 mg)。
【1012】
(1R,2S,3R,5R)-3-(4-アミノ-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-7-イル)-5-((メチル(3-(2-(5-(1-メチルシクロブチル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-2-イル)エチル)シクロブチル)アミノ)メチル)シクロペンタン-1,2-ジオール
【1013】
【化192】
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【1014】
N-(2,4-ジメトキシベンジル)-7-((3aS,4R,6R,6aR)-2,2-ジメチル-6-((メチル(3-(2-(5-(1-メチルシクロブチル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-2-イル)エチル)シクロブチル)アミノ)メチル)テトラヒドロ-3aH-シクロペンタ[d][1,3]ジオキソール-4-イル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-アミン (128 mg, 0.17 4 mmol)を、アイスバス中で0℃に予冷されていたトリフルオロ酢酸(3.60 ml, 46.7 mmol)及び水(0.4 ml, 20 mmol)の混合物中に溶解した。溶液を0 ℃で30分間攪拌し、その後、アイスバスを取り外し、そして混合物を室温に温め、そこで、この温度をさらに2.5時間維持した。反応混合物を真空中で濃縮した。残留物を3 mlのMeOH中に吸収させ、そして濃縮し、そしてプロセスを2回繰り返した。得られた白色残留物を高真空に置いた。未精製残留物を別のバッチの未精製材料(同一の方法で調製し、この反応で使用した量の約1/3)と合わせ、5 mLのMeOHで希釈し、140 mgの K2CO3及び10滴のH2Oで処理し、溶液がpHペーパで塩基性となるまで室温にて攪拌した。混合物をろ過し、そして固形分を15 mlのMeOHで洗浄した。溶液をオイルに濃縮し、それを高真空に置いた。未精製材料をフラッシュクロマトグラフィー(SiO2、10〜15%のCH3OH中の7N NH3 /CH2C12で溶出)により精製し、所望の生成物をガラス/剛性フォームとして生じた(68 mg)。1H NMR (400 MHz, MeOD) δH ppm 8 06 (s, 1H), 7.39 (d, J=7.88 Hz, 1H), 7.23 (s , 1H), 7.21 (dd, J=3.63, 1.76 Hz, 1H), 6.99 (m, 1H), 6.60 (d, J=3.52 Hz, 1H), 4.93 (m, 1H), 4.32 (m, 1H), 3.89 (m, 1H), 3.03 (m, 1H), 2.83 (m, 2H), 2.70 (q, J=8.15 Hz, 1H), 2.52 (m, 1H), 2.40 (m, 4H), 2.27 (m, 2H), 2.18 (d , J=6.22 Hz, 3H), 2.11 (m, 4H), 2.03 (m, 1H), 1.86 (m, 4H), 1.62 (m, 1H), 1.51 (m, 1H), 1.47 (s , 3H)。
【1015】
化合物 30: (2R,3R,4S,5R)-2-(6-アミノ-9H-プリン-9-イル)-5-((メチル((1r,3S)-3-(2-(5-(1-メチルシクロブチル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-2-イル)エチル)シクロブチル)アミノ)メチル)テトラヒドロフラン-3,4-ジオール
【1016】
【化193】
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【1017】
ジアステレオマーをSFCにより分離した。材料をMeOH/H2O中に吸収させ、そして凍結乾燥して、白色粉末とした (67 mg)。1H NMR (400 MHz, MeOD) δH ppm 8.27 (s, 1H), 8.20 (s, 1H), 7.38 (d, J=8.29 Hz, 1H), 7.22 (br.s., 1H), 6.99 (dd , J=8.40, 1.55 Hz, 1H), 5.97 (d, J=4.15 Hz, 1H), 4.69 (dd, J=5.18, 4.15 Hz, 1H), 4.22 (t, J=5.60 Hz, 1H), 4.16 (m, 1H), 2.77 (m, 2H), 2.72 (d , J=8.09 Hz, 1H), 2.67 (m, 2H), 2.42 (m, 2H), 2.21 (m , 2H), 2.15 (s, 3H), 2.10 (m, 3H), 1.85 (m, 4H), 1.47 (s, 3H), 1.46 (m , 2H)。
【1018】
化合物 31: (2R,3R,4S,5R)-2-(6-アミン-9H-プリン-9-イル)-5-((イソプロピル((1s,3R)-3-(2-(5-(1-メチルシクロブチル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-2-イル)エチル)シクロブチル)アミノ)メチル)テトラヒドロフラン-3,4-ジオール
【1019】
【化194】
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【1020】
ジアステレオマーをSFCにより分離した。材料はNMRによりトランスジアステレオマーであることが分かった。材料をMeOH/H2O中に吸収させ、そして凍結乾燥して、白色粉末とした (63 mg)。 1H NMR (400 MHz, MeOD) δH ppm 8.31 (s, 1H), 8.20 (s, 1H), 7.38 (d, J=8.29 Hz, 1H), 7.22 (s, 1H),6.99 (dd ,J=8.29, 1.66 Hz, 1H), 5.97 (d , J=4,56 Hz, 1H), 4.74 (m, 1H), 4.27 (t, J=5.39 Hz, 1H), 4.09 (m, 1H), 3.53 (m, 1H), 3.01 (m, 1H), 2.93 (dd ,J=14.72, 4.35 Hz, 1H), 2.80 (t, J=7.46 Hz, 2H), 2.73 (dd, J=14.51, 7.46 Hz, 1H), 2,42 (m, 2H), 2.13 (m, 5H), 2.01 (m, 3H), 1.82 (m, 3H), 1.47 (s, 3H), 1.02 (d, J=6.63 Hz, 3H), 0.95 (d ,J=6.63 Hz, 3H)。
【1021】
化合物 32: (1R,2S,3R,5R)-3-(4-アミノ-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-7-イル)-5-((((1r,3S)-3-(2-(5-(tert-ブチル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-2-イル)エチル)シクロブチル)(メチル)アミノ)メチル)シクロペンタン-1,2-ジオール
【1022】
【化195】
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【1023】
ジアステレオマーをSFCにより分離した。下記の条件で120mgを生じた。調製方法: IC (2x15 cm), 35% イソプロパノール (0.2% DEA))/CO2, 100バール、60 mL/min, 220 nm., 注入体積: 0.75 mL, 4 mg/mL メタノールピーク1: 5.27分。1H NMR (400 MHz, d4-MeOH) δH 8.080 (s, 1H), 7.495 (s, 1H), 7.417-7.395 (m, 1H), 7.303-7.281 (m, 1H), 7.220-7.212 (m, 1H), 6.619-6.610 (m, 1H), 4.349-4.315 (m, 1H), 2.837-2.802 (m, 2H), 2.718-2.641 (m, 1H), 2.508-2.365 (m, 3H), 2.284-2.258 (m, 3H), 2.156 (s, 3H), 1.954-1.906 (m, 1H), 1.549-1.460 (m, 2H), 1.375 (s, 9H)。
【1024】
化合物 33: (2R,3R,4S,5R)-2-(6-アミノ-9H-プリン-9-イル)-5-((メチル(3-(2-(5-(1-メチルシクロブチル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-2-イル)エチル)シクロブチル)アミノ)メチル)テトラヒドロフラン-3,4-ジオール
【1025】
【化196】
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【1026】
9-((3aR,4R,6R,6aR)-2,2-ジメチル-6-((メチル(3-(2-(5-(1-メチルシクロブチル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-2-イル)エチル)シクロブチル)アミノ)メチル)テトラヒドロフロ[3,4-d][1,3]ジオキソール-4-イル)-9H-プリン-6-アミン
【1027】
【化197】
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【1028】
3-(3-((((3aR,4R,6R,6aR)-6-(6-アミノ-9H-プリン-9-イル)-2,2-ジメチルテトラヒドロフロ[3,4-d][1,3]ジオキソール-4-イル)メチル)(メチル)アミノ)シクロブチル)プロパン酸(0.461 g, 1.03 mmol)及び4-(1-メチルシクロブチル)ベンゼン-1,2-ジアミン (0.150 g, 0.851 mmol)のN,N-ジメチルホルムアミド (11 ml, 140 mmol)中の溶液を0 ℃で冷却した。溶液をN,N-ジイソプロピルエチルアミン (0.489 ml, 2.81 mmol)で滴下して処理し、次いで、N,N,N',N'-テトラメチル-O-(7-アザベンゾトリアゾール-1-イル)ウロニウムヘキサフルオロホスフェート(0.388 g, 1.02 mmol)で、1回で処理した。混合物を0 ℃にて30分間攪拌し、その後、ゆっくりと室温に温め、そして攪拌を室温で6時間続けた。反応混合物を30 mlのH2Oで希釈し、そして25 mlの複数の分量の10% MeOH/EtOAcで抽出した。水性相をさらに2回の20 ml分量のEtOAcで抽出した。合わせた有機相を25 ml の複数の分量の飽和NaHCO3、ブラインで洗浄し、そしてNa2SO4上で乾燥した。溶液をろ過し、そして濃縮してガラス相を生じた。未精製材料をフラッシュクロマトグラフィー(SiO2, 5%のMeOH中の 7N NH3 /CH2Cl2で溶出)により精製した。
【1029】
中間体アミドを酢酸 (7.0 ml, 120 mmol)中に吸収させ、そして溶液を65 ℃で2.5時間加熱し、反応混合物を冷却し、そして酢酸を高真空下に除去して、ガラス相を生じた。未精製生成物を25mlのCH2C12中に吸収させ、そして20 mlの飽和NaHCO3、2% Na2CO3 溶液で洗浄し、Na2SO4上で乾燥し、ろ過しそして真空中で濃縮して、ガラス/剛性フォームを生じた。未精製材料をフラッシュクロマトグラフィー (SiO2、5〜7%のCH3OH中の 7N NH3 /CH2C12で溶出)により精製し、所望の化合物を提供した(214 mg)。
【1030】
(2R,3R,4S,5R)-2-(6-アミノ-9H-プリン-9-イル)-5-((メチル(3-(2-(5-(1-メチルシクロブチル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-2-イル)エチル)シクロブチル)アミノ)メチル)テトラヒドロフラン-3,4-ジオール
【1031】
【化198】
[この文献は図面を表示できません]
【1032】
9-((3aR,4R,6R,6aR)-2,2-ジメチル-6-((メチル(3-(2-(5-(1-メチルシクロブチル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-2-イル)エチル)シクロブチル)アミノ)メチル)テトラヒドロフロ[3,4-d][1,3]ジオキソール-4-イル)-9H-プリン-6-アミン (188 mg, 0.320 mmol)を、アイスバス中で0℃に予冷されていたトリフルオロ酢酸 (4.00 ml, 51.9 mmol)及び水(0.4 ml, 20 mmol)の混合物中に溶解させた。溶液を0℃で攪拌した。反応物を0 ℃で30分間攪拌し、その後、アイスバスを取り外し、混合物を室温に温め、そこで、攪拌をさらに2時間続けた。反応混合物を真空中で濃縮した。残留物を10 mlのMeOH中に吸収させ、そして濃縮して、そしてプロセスを2回繰り返した。得られたガラス相を高真空下に1時間置いた。未精製残留物を7 mlのMeOHで希釈し、150 mgのK2CO3及び10滴のH2Oで処理し、そして溶液がpHペーパで塩基性となるまで室温で攪拌した。混合物をろ過し、そして固形分を10 mlのMeOHで洗浄した。溶液を濃縮して残留物とし、それを高真空に置いた。未精製材料をフラッシュクロマトグラフィー(SiO2, 10〜15%のCH3OH中の 7N NH3 /CH2C12で溶出)により精製し、所望の化合物をガラス/剛性フォームとして提供した(66%)。1H NMR (400 MHz, MeOD) δH ppm 8.28 (m, 1H), 8.20 (m, 1H), 7.38 (d, J=8.29 Hz, 1H), 7.23 (s, 1H), 7.00 (dd , J=8.40, 1.55 Hz, 1H), 5.98 (t, J=3.21 Hz, 1H), 4.70 (m, 1H), 4.24 (q, J=5.18 Hz, 1H), 4.17 (m, 1H), 3.10 (m, 0.4H), 2.80 (m, 3H), 2.71 (d, J=5.60 Hz, 2H), 2.43 (m , 2H), 2.23 (dd, J=11.71, 6.12 Hz, 1H), 2.19 (m, 3H), 2.12 (m, 4H), 1.99 (m, 1H), 1.85 (m, 4H), 1.48 (s, 3H), 1.48(m, 1H)。
【1033】
化合物 34: (2R,3R,4S,5R)-2-(6-アミノ-9H-プリン-9-イル)-5-((メチル((1s,3R)-3-(2-(5-(1-メチルシクロブチル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-2-イル)エチル)シクロブチル)アミノ)メチル)テトラヒドロフラン-3,4-ジオール
【1034】
【化199】
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【1035】
ジアステレオマーをSFCにより分離した。材料をMeOH/H2O中に吸収させ、そして凍結乾燥して白色粉末とした(30 mg)。 1H NMR (400 MHz, MeOD) δH ppm 8.28 (s, 1H), 8.19 (s, J=4.15 Hz, 1H), 4.69 (m, 1H), 4.23 (t, J=5.49 Hz, 1H), 4.17 (m, 1H), 3.07 (m, 1H), 2.81 (t, J=7.57 Hz, 2H), 2.68 (m, 2H), 2.42 (m, 2H), 2.17 (s, 3H), 2.09 (m, 6H), 1.97 (m, 2H), 1.84 (m, 3H), 1.47 (s, 3H)。
【1036】
化合物35: (1R,2S,3R,5R)-3-(4-アミノ-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-7-イル)-5-((((1s,3R)-3-(2-(5-(tert-ブチル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-2-イル)エチル)シクロブチル)(メチル)アミノ)メチル)シクロペンタン-1,2-ジオール
【1037】
【化200】
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【1038】
ジアステレオ異性体をSFCにより分離した。下記はSFC分離である (120 mg)。
【1039】
調製方法: IC (2x15 cm), 35%イソプロパノール(0.2% DEA))/CO2, 100バール、60 mL/min, 220 nm. 注入体積: 0.75 mL, 4 mg/mL メタノール。ピーク2: 6.24分間。1H NMR (400 MHz, d4-MeOH) δH 8.078 (s, 1H), 7.501 (s, 1H), 7.422-7.401 (m, 1H), 7.310-7.285 (m, 1H), 7.228-7.219 (m, 1H), 6.618-6.609 (m, 1H), 4.355-4.320 (m, 1H), 3.053-2.977 (m, 1H), 2.874-2.836 (m, 2H), 2.535-2.268 (m, 4H), 2.177-2.003 (m, 8H), 1.909-1.869 (m, 2H), 1.677-1.595 (m, 1H), 1.381 (s, 9H)。
【1040】
化合物 36: (1R,2S,3R,5R)-3-(4-アミノ-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-7-イル)-5-((メチル((1r,3S)-3-(2-(5-(1-メチルシクロブチル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-2-イル)エチル)シクロブチル)アミノ)メチル)シクロペンタン-1,2-ジオール
【1041】
【化201】
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【1042】
ジアステレオ異性体をSFCにより分離した。材料をMeOH/H2O中に吸収させ、そして凍結乾燥して白色粉末とした (15 mg)。1H NMR (400 MHz, MeOD) δH ppm 8.06 (s, 1H), 7.38 (d, J=8.09 Hz, 1H), 7.23 (br.s., 1H), 7.20 (d, J=3.32 Hz, 1H), 6.99 (m, 1H), 6.60 (d, J=3.52 Hz, 1H), 4.95 (m, 1H), 4.31 (t, J=6.74 Hz, 1H), 3.88 (m, 1H), 2.81 (m, 2H), 2.66 (m, 1H), 2.40 (m, 5H), 2.25 (m, 3H), 2.14 (br.s., 3H), 2.11 (m, 3H), 1.91 (m, 2H), 1.83 (m, 1H), 1.61 (m, 1H), 1.51 (m, 1H), 1.47 (s, 3H)。
【1043】
化合物 37: (1R,2S,3R,5R)-3-(4-アミノ-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-7-イル)-5-((メチル((1r,3S)-3-(2-(5-(トリフルオロメトキシ)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-2-イル)エチル)シクロブチル)アミノ)メチル)シクロペンタン-1,2-ジオール
【1044】
【化202】
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【1045】
ジアステレオ異性体をSFCにより分離した。凍結乾燥により、所望の生成物を無色の固形分として提供した(0.060 g)。1H NMR (400 MHz, d4-MeOH) δH 8.079 (s, 1H), 7.546-7.524 (m, 1H), 7.409 (s, 1H), 7.226-7.217 (m, 1H), 7.150-7.124 (m, 1H), 6.619-6.610 (m, 1H), 4.355-4.320 (m, 1H), 3.912-3.885 (m, 1H), 2.881-2.845 (m, 2H), 2.727-2.674 (m, 1H), 2.538-2.262 (m, 6H), 2.172 (s, 3H), 1.955-1.916 (m, 3H), 1.670-1.492 (m, 3H)。
【1046】
化合物 38: (1R,2S,3R,5R)-3-(4-アミノ-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-7-イル)-5-((((1r,3S)-3-(2-(5-(tert-ブチル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-2-イル)エチル)シクロブチル)(エチル)アミノ)メチル)シクロペンタン-1,2-ジオール
【1047】
【化203】
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【1048】
ジアステレオ異性体をSFCにより分離した。凍結乾燥後に、所望の生成物を無色の固形分として回収した(32 mg)。
【1049】
調製方法: Lux-3 (2x15 cm),30%エタノール(0.2% DEA))/CO2, 100 バール、65 mL/min, 220 nm., 注入体積: 0.4 mL, 6.2 mg/mL メタノール。1H NMR (400 MHz, d4-MeOH) δH 8.082 (s, 1H), 7.493 (s, 1H), 7.415-7.393 (m, 1H), 7.295-7.270 (m, 1H), 7.215-7.206 (m, 1H), 6.621-6.612 (m, 1H), 4.343-4.309 (m, 1H), 3.924-3.897 (m, 1H), 3.044-2.962 (m, 1H), 2.834-2.798 (m, 2H), 2.728-2.695 (m, 1H), 2.660-2.607 (m, 2H), 2.543-2.380 (m, 2H), 2.281-2.257 (m, 3H), 1.932-1.906 (m, 3H), 1.660-1.523 (m, 3H), 1.368 (s, 9H), 1.050-1.014 (t, J=7.2 Hz, 3H)。
【1050】
化合物39: (1R,2S,3R,5R)-3-(4-アミノ-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-7-イル)-5-((メチル((1s,3R)-3-(2-(5-(1-メチルシクロブチル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-2-イル)エチル)シクロブチル)アミノ)メチル)シクロペンタン-1,2-ジオール
【1051】
【化204】
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【1052】
ジアステレオ異性体をSFCにより分離した。材料をMeOH/H2O中に吸収させ、そして凍結乾燥して白色粉末とした (19 mg)。1H NMR (400 MHz, MeOD) δH ppm 8 06 (s, 1H), 7.39 (d . J=8.50 Hz, 1H), 7.21 (m, 2H), 6.99 (dd, J=8.29, 1.45 Hz, 1H), 6.59 (d , J=3.52 Hz, 1H), 4.94 (m, 1H), 4.32 (dd, J=7.77, 5.91 Hz, 1H), 3.89 (m,1H), 3.00(m, 1H), 2.83 (t, J=7.57 Hz, 2H), 2.49 (m, 1H), 2.38 (m, 4H), 2.23 (m, 1H), 2.16 (s. 3H), 2.11 (m, 5H), 2 01 (m, 2H), 1.84 (m. 3H), 1.61 (m , 1H), 1.46 (s, 3H)。
【1053】
化合物 40: (1R,2S,3R,5R)-3-(4-アミノ-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-7-イル)-5-((((1r,3S)-3-(2-(5-(tert-ブチル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-2-イル)エチル)シクロブチル)(シクロプロピルメチル)アミノ)メチル)シクロペンタン-1,2-ジオール
【1054】
【化205】
[この文献は図面を表示できません]
【1055】
ジアステレオ異性体をSFCにより分離した。材料をMeOH/H2O中に吸収させ、そして凍結乾燥して白色粉末を生じた(45 mg)。1H NMR (400 MHz, MeOD) δH ppm 8.06 (s, 1H), 7.48 (br.s., 1H), 7.39 (d, J=8.29 Hz, 1H), 7.27 (m, 1H), 7.20 (d, J=3.73 Hz, 1H), 6.60 (d, J=3.52 Hz, 1H), 4.32 (dd, J=7.36, 6.12 Hz, 1H), 3.90 (m, 1H), 3.06 (m, 1H), 2.81 (t, J=6.84 Hz, 2H), 2.74 (m, 1H), 2.55 (dd, J=12.75, 7.77 Hz, 1H), 2.41 (m, 1H), 2.37 (d, J=6.84 Hz, 2H), 2.29 (m, 3H), 1.91 (m, 3H), 1.60 (m, 1H), 1.50 (m, 2H), 1.36 (s, 9H), 0.87 (m, 1H), 0.48 (d, J=8.09 Hz, 2H), 0.10 (m, 2H)。
【1056】
化合物 41: (1R,2S,3R,5R)-3-(4-アミノ-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-7-イル)-5-((((1r,3S)-3-(2-(5-(tert-ブチル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-2-イル)エチル)シクロブチル)(イソプロピル)アミノ)メチル)シクロペンタン-1,2-ジオール
ジアステレオ異性体をSFCにより分離し、次いで H2O/MeOH/CH3CNから凍結乾燥して、白色粉末を生じた(100 mg)。1H NMR (400 MHz, MeOD) δH ppm 8.06 (s, 1H), 7.48 (br.s., 1H), 7.39 (m, 1H), 7.27 (m, 1H), 7.20 (d, J=3.52 Hz, 1H), 6.60 (m, 1H), 4.32 (t, J=6.43 Hz, 1H), 3.93 (t, J=5.29 Hz, 1H), 3.54 (m, 0.2H), 3.11 (t, J=9.33 Hz, 1H), 3.02 (m , 1H), 2.82 (m, 2H), 2.66 (dd, J=13.68, 8.09 Hz, 1H), 2.46 (m, 1H), 2.36 (m, 1H), 2.23 (m, 3H), 2.05 (m, 1H), 1.91 (m, 3H), 1.59 (m, 3H), 1.36 (s, 9H), 1.02 (m , 6H)。
【1057】
化合物 42: (1R,2S,3R,5R)-3-(4-アミノ-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-7-イル)-5-((((1r,3S)-3-(2-(5-(tert-ブチル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-2-イル)エチル)シクロブチル)(シクロブチルメチル)アミノ)メチル)シクロペンタン-1,2-ジオール
ステップ1:エチル3-((1S,3r)-3-((シクロブチルメチル)(((3aR,4R,6R,6aS)-6-(4-((2,4-ジメトキシベンジル)アミノ)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-7-イル)-2,2-ジメチルテトラヒドロ-3aH-シクロペンタ[d][1,3]ジオキソール-4-イル)メチル)アミノ)シクロブチル)プロパノエート
【1058】
【化206】
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【1059】
アミンであるエチル3-[3-({[(3aR,4R,6R,6aS)-6-{4-[(2,4-ジメトキシベンジル)アミノ]-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-7-イル}-2,2-ジメチルテトラヒドロ-3aH-シクロペンタ[d][1,3]ジオキソール-4-イル]メチル}アミノ)シクロブチル]プロパノエート (1.8 g, 3.0 mmol)をメタノール (20 mL, 600 mmol)中に吸収させ、そしてナトリウムシアノボロヒドリド(0.37 g, 5.9 mmol)を添加した。AcOHのメタノール中の10%溶液を用いてpHを約6に調節し、その後、シクロブタンカルボアルデヒド(0.32 g, 3.8 mmol)を1回で添加した。反応物を5時間進行させ、その時点で、HPLCは反応が止まったことを示した。別の1.3当量のシクロブタンカルボアルデヒドを添加し、そして反応を一晩続けた。NaHCO3 (飽和)を反応混合物に添加し、それを、その後、DCMで3回抽出した。合わせた有機物をMgSO4で乾燥しそして濃縮して、黄色樹脂とした。シス及びトランス異性体はシリカ上で分離可能であった。FC (DCM / MeOH中の7N NH3 96:4)により精製し、それぞれ1つの異性体を約90%に濃縮した2つの分離した生成物のバッチを生じた。上部異性体: 0.38 g (11:1 混合物、シス)、下部異性体: 0.31 g (6:1 混合物、トランス)。MS (ESI+) (C35H49N5O6) m/z 676.7 [M+H]+; HPLC純度> 69% (保持時間、3.791)。
【1060】
ステップ 2: N-(2-アミノ-5-(tert-ブチル)フェニル)-3-((1S,3r)-3-((シクロブチルメチル)(((3aR,4R,6R,6aS)-6-(4-((2,4-ジメトキシベンジル)アミノ)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-7-イル)-2,2-ジメチルテトラヒドロ-3aH-シクロペンタ[d][1,3]ジオキソール-4-イル)メチル)アミノ)シクロブチル)プロパンアミド
【1061】
【化207】
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【1062】
上部異性体 (シス): 水酸化リチウム一水和物(0.236 g, 5.62 mmol)を、エチル3-((1S,3r)-3-((シクロブチルメチル)(((3aR,4R,6R,6aS)-6-(4-((2,4-ジメトキシベンジル)アミノ)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-7-イル)-2,2-ジメチルテトラヒドロ-3aH-シクロペンタ[d][1,3]ジオキソール-4-イル)メチル)アミノ)シクロブチル)プロパノエート (6 mL, 70 mmol)及びメタノール (1.5 mL, 37 mmol)の溶液に添加した。反応物を室温にて一晩攪拌し、翌朝まで、出発材料が消費されそして酸に変換した。反応物を1N HClによりpH=6へと酸性化した。揮発分を真空中で除去し、そして残りの水をエタノールとの共沸蒸留により除去し、次いで、72時間凍結乾燥器で除去した。得られたオフホワイトの固形分をさらなる精製を行わずに使用した。保持時間: 3.330分。MS (ESI+) (C36H49N5O6) m/z 648.4 [M+H]+; MS (ESI-) (C36H49N5O6) m/z 646.4 [M-H]-; HPLC 純度> 97% (保持時間、3.329)。
【1063】
N,N,N',N'-テトラメチル-O-(7-アザベンゾトリアゾール-1-イル)ウロニウムヘキサフルオロホスフェート (0.334 g, 0.880 mmol)を、3-{シス-3-[(シクロブチルメチル){[(3aR,4R,6R,6aS)-6-{4-[(2,4-ジメトキシベンジル)アミノ]-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-7-イル}-2,2-ジメチルテトラヒドロ-3aH-シクロペンタ[d][1,3]ジオキソール-4-イル]メチル}アミノ]シクロブチル}プロパン酸(0.38 g, 0.59 mmol)及びN,N-ジイソプロピルエチルアミン(0.337 mL, 1.94 mmol)及び4-tert-ブチルベンゼン-1,2-ジアミン(0.116 g, 0.704 mmol)のN,N-ジメチルホルムアミド(3.63 mL, 46.9 mmol)中の溶液に添加した。反応物を室温にて一晩攪拌し、そして翌朝までに出発材料を消費した。反応物を部分的に約2mLに濃縮して、その後、NaHCO3 (飽和)を添加した。混合物をEtOAcで3回抽出し、そして合わせた有機物をMgSO4で乾燥し、そして濃縮した。得られた残留物をFC (DCM / MeOH中の7N NH3 95:5)により精製し、N-(2-アミノ-5-(tert-ブチル)フェニル)-3-((1S,3r)-3-((シクロブチルメチル)(((3aR,4R,6R,6aS)-6-(4-((2,4-ジメトキシベンジル)アミノ)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-7-イル)-2,2-ジメチルテトラヒドロ-3aH-シクロペンタ[d][1,3]ジオキソール-4-イル)メチル)アミノ)シクロブチル)プロパンアミド(0.30 g; 64%)を紫褐色の非晶性固形分として生じた。HPLC 純度>19% (保持時間、3.574 min.)。
【1064】
ステップ 3: 7-((3aS,4R,6R,6aR)-6-((((1r,3S)-3-(2-(5-(tert-ブチル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-2-イル)エチル)シクロブチル)(シクロブチルメチル)アミノ)メチル)-2,2-ジメチルテトラヒドロ-3aH-シクロペンタ[d][1,3]ジオキソール-4-イル)-N-(2,4-ジメトキシベンジル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-アミン
【1065】
【化208】
[この文献は図面を表示できません]
【1066】
N-(2-アミノ-4-tert-ブチルフェニル)-3-{シス-3-[(シクロブチルメチル){[(3aR,4R,6R,6aS)-6-{4-[(2,4-ジメトキシベンジル)アミノ]-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-7-イル}-2,2-ジメチルテトラヒドロ-3aH-シクロペンタ[d][1,3]ジオキソール-4-イル]メチル}アミノ]シクロブチル}プロパンアミド(0.3 g, 0.4 mmol)の酢酸 (1.0 mL, 20 mmol)中の溶液を65 ℃で一晩攪拌し、翌朝までに出発材料を消費した。揮発分を真空中で除去し、得られた残留物をFC (DCM / MeOH中の7N NH3 93:7)により精製し、7-((3aS,4R,6R,6aR)-6-((((1r,3S)-3-(2-(5-(tert-ブチル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-2-イル)エチル)シクロブチル)(シクロブチルメチル)アミノ)メチル)-2,2-ジメチルテトラヒドロ-3aH-シクロペンタ[d][1,3]ジオキソール-4-イル)-N-(2,4-ジメトキシベンジル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-アミンをオフホワイトの固形分として生じた。MS (ESI+) (C46H61N7O4) m/z 777.7 [M+H]+; HPLC 純度>64% (保持時間、3.690 min.)。
【1067】
ステップ 4: (1R,2S,3R,5R)-3-(4-アミノ-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-7-イル)-5-((((1r,3S)-3-(2-(5-(tert-ブチル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-2-イル)エチル)シクロブチル)(シクロブチルメチル)アミノ)メチル)シクロペンタン-1,2-ジオール
【1068】
【化209】
[この文献は図面を表示できません]
【1069】
トリフルオロ酢酸 (5 mL, 60 mmol)を、水 (0.5 mL, 20 mmol)及び7-((3aS,4R,6R,6aR)-6-((((1r,3S)-3-(2-(5-(tert-ブチル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-2-イル)エチル)シクロブチル)(シクロブチルメチル)アミノ)メチル)-2,2-ジメチルテトラヒドロ-3aH-シクロペンタ[d][1,3]ジオキソール-4-イル)-N-(2,4-ジメトキシベンジル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-アミン (0.2 g, 0.2 mmol)の混合物に室温にて添加した。反応を一晩進行させ、その時点で、明るいピンク色の懸濁液をトリエチルシラン (0.082 mL, 0.52 mmol)でクエンチした。揮発分を真空中で除去し、そして得られた残留物をメタノール (15 ml)中に吸収させた。500 mgのK2CO3及び8滴のH2Oを添加し、そして反応物を室温にて1時間攪拌した。混合物をろ過し、そしてフィルターケークを10 mLのメタノールで洗浄した。ろ液を濃縮し、そして得られた残留物をFC (DCM / MeOH中の7N NH3 90:10)で精製し、(1R,2S,3R,5R)-3-(4-アミノ-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-7-イル)-5-((((1r,3S)-3-(2-(5-(tert-ブチル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-2-イル)エチル)シクロブチル)(シクロブチルメチル)アミノ)メチル)シクロペンタン-1,2-ジオール(0.037 g; 20%)を無色の固形分として生じた。MS (ESI+) (C34H47N7O2) m/z 586.3 [M+H]+; HPLC 純度>89% (保持時間、2.970 min.) 1H NMR (400 MHz, d4-MeOH) δH 8.083 (s, 1H), 7.498 (s, 1H), 7.417-7.396 (m, 1H), 7.302-7.277 (m, 1H), 7.206-7.197 (m, 1H), 6.621-6.612 (m, 1H), 4.347-4.314 (m, 1H), 3.912-3.885 (m, 1H), 2.973-2.922 (m, 1H), 2.836-2.800 (m, 2H), 2.662-2.366 (m, 6H), 2.282-2.241 (m, 3H), 2.061-2.034 (m, 2H), 1.912-1.494 (m, 10H), 1.374 (s, 9H)。
【1070】
化合物 43: (1R,2S,3R,5R)-3-(4-アミノ-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-7-イル)-5-(((3-(2-(5-(tert-ブチル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-2-イル)エチル)シクロブチル)(シクロブチル)アミノ)メチル)シクロペンタン-1,2-ジオール
【1071】
【化210】
[この文献は図面を表示できません]
【1072】
エチル3-(3-(シクロブチル(((3aR,4R,6R,6aS)-6-(4-((2,4-ジメトキシベンジル)アミノ)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-7-イル)-2,2-ジメチルテトラヒドロ-3aH-シクロペンタ[d][1,3]ジオキソール-4-イル)メチル)アミノ)シクロブチル)プロパノエート
【1073】
【化211】
[この文献は図面を表示できません]
【1074】
エチル3-(3-((((3aR,4R,6R,6aS)-6-(4-((2,4-ジメトキシベンジル)アミノ)-7H-ピロロ [2,3-d]ピリミジン-7-イル)-2,2-ジメチルテトラヒドロ-3aH-シクロペンタ[d][1,3]ジオキソール-4-イル)メチル)アミノ)シクロブチル)プロパノエート (0.84 g, 1.4 mmol)をメタノール(10 ml)中に吸収させ、そしてナトリウムシアノボロヒドリド(0.087g, 1.4 mmol)を添加した。MeOH中のAcOHの10%溶液を用いてpHを約6に調節し、その後、シクロブタノン (0.15 ml , 2.1 mmol)を1回で添加した。反応物を室温にて3日間攪拌した。NaHCO3 (飽和)を反応混合物に添加し、それをその後、DCMで3回抽出した。合わせた有機物をMgSO4で乾燥し、ろ過しそして濃縮した。材料をさらなる精製なしに用いた。
【1075】
3-(3-(シクロブチル(((3aR,4R,6R,6aS)-6-(4-((2,4-ジメトキシベンジル)アミノ)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-7-イル)-2,2-ジメチルテトラヒドロ-3aH-シクロペンタ[d][1,3]ジオキソール-4-イル)メチル)アミノ)シクロブチル)プロパン酸
【1076】
【化212】
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【1077】
水酸化リチウム一水和物 (0.58 g, 14 mmol)を、エチル3-(3-(シクロブチル(((3aR,4R,6R,6aS)-6-(4-((2,4-ジメトキシベンジル)アミノ)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-7-イル)-2,2-ジメチルテトラヒドロ-3aH-シクロペンタ[d][1,3]ジオキソール-4-イル)メチル)アミノ)シクロブチル)プロパノエート(0.91 g, 1.4 mmol)のテトラヒドロフラン (12 ml, 150 mmol)及びメタノール (3 ml, 60 mmol)中の溶液に添加した。反応混合物を室温にて一晩攪拌し、その時点で、それを1N HClでpH=6に酸性化した。揮発分を真空中で除去し、そして残った水をエタノールとの共沸蒸留により除去し、その後、凍結乾燥器で18時間除去した。得られたオフホワイトの固形分をさらに精製することなく使用した。
【1078】
N-(2-アミノ-4-(tert-ブチル)フェニル)-3-(3-(シクロブチル(((3aR,4R,6R,6aS)-6-(4-((2,4-ジメトキシベンジル)アミノ)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-7-イル)-2,2-ジメチルテトラヒドロ-3aH-シクロペンタ[d][1,3]ジオキソール-4-イル)メチル)アミノ)シクロブチル)プロパンアミド
【1079】
【化213】
[この文献は図面を表示できません]
【1080】
N,N,N',N'-テトラメチル-O-(7-アザベンゾトリアゾール-1-イル)ウロニウムヘキサフルオロホスフェート (0.783 g, 2.06 mmol)を、3-(3-(シクロブチル(((3aR,4R,6R,6aS)-6-(4-((2,4-ジメトキシベンジル)アミノ)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-7-イル)-2,2-ジメチルテトラヒドロ-3aH-シクロペンタ[d][1,3]ジオキソール-4-イル)メチル)アミノ)シクロブチル)プロパン酸(0.87 g, 1.4 mmol)及びN,N-ジイソプロピルエチルアミン (0.789 ml, 4.53 mmol)及び[8)4-tert-ブチルベンゼン-1,2-ジアミン (0.270 g, 1.65 mmol)のN,N-ジメチルホルムアミド (8.50 ml)中の溶液に添加した。反応物を室温にて一晩攪拌し、その時点で、混合物を部分的に約2 mlに濃縮し、その後、NaHCO3 (飽和)を添加した。混合物をEtOAc (3x)で抽出し、そして合わせた有機物をMgSO4で乾燥し、ろ過しそして濃縮した。残留物をフラッシュクロマトグラフィー(DCM /MeOH中7NNH3 95:5)で精製して、所望の化合物を固形分として提供した(0.76 g)。
【1081】
7-((3aS,4R,6R,6aR)-6-(((3-(2-(5-(tert-ブチル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-2-イル)エチル)シクロブチル)(シクロブチル)アミノ)メチル)-2,2-ジメチルテトラヒドロ-3aH-シクロペンタ[d][1,3]ジオキソール-4-イル)-N-(2,4-ジメトキシベンジル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-アミン
【1082】
【化214】
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【1083】
N-(2-アミノ-4-(tert-ブチル)フェニル)-3-(3-(シクロブチル(((3aR,4R,6R,6aS)-6-(4-((2,4-ジメトキシベンジル)アミノ)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-7-イル)-2,2-ジメチルテトラヒドロ-3aH-シクロペンタ[d][1,3]ジオキソール-4-イル)メチル)アミノ)シクロブチル)プロパンアミド(0.76 g, 0,97 mmol)の酢酸 (2 ml)中の溶液を60℃で一晩攪拌した。揮発分を真空中で除去しそして残った残留物をフラッシュクロマトグラフィー (DCM /MeOH中7N NH3 91 :9)により直接的に精製し、所望の化合物をフォームとして提供した (0.61 g)。
【1084】
(1R,2S,3R,5R)-3-(4-アミノ-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-7-イル)-5-(((3-(2-(5-(tert-ブチル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-2-イル)エチル)シクロブチル)(シクロブチル)アミノ)メチル)シクロペンタン-1,2-ジオール
【1085】
【化215】
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【1086】
トリフルオロ酢酸 (1 0 ml, 200 mmol)を、水(1 ml, 80 mmol)及び7-((3aS,4R,6R,6aR)-6-(((3-(2-(5-(tert-ブチル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-2-イル)エチル)シクロブチル)(シクロブチル)アミノ)メチル)-2,2-ジメチルテトラヒドロ-3aH-シクロペンタ[d][1,3]ジオキソール-4-イル)-N-(2,4-ジメトキシベンジル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-アミン(0.61 g, 0.80 mmol)の混合物に室温にて添加した。反応物を室温にて一晩(o/n)攪拌し、そしてトリエチルシラン (0.26 ml, 1.6mmol)の添加によりクエンチした。揮発分を真空中で除去し、そして得られた残留物をMeOH (15 ml)中に吸収させ、500 mg K2CO3及び8滴の水を添加し、そして反応物を室温にて1時間攪拌した。混合物をろ過し、そしてフィルターケークをMeOH (10 ml)で洗浄した。ろ液を濃縮し、そして得られた残留物をフラッシュクロマトグラフィー (DC /MeOH中7N NH3 90:10)により精製し、所望の化合物を無色のフォームとして提供した(0.13 g)。MS (ESI+) (C33H45N7O2) m/z 572.2 [M+H]+; MS (ESI-) (C33H45N7O2) m/z 570.2 [M-H]-; HPLC 純度 >90% (保持時間、2.850 min.)。1NMR (400 MHz, d4-MeOH) δH 8.083 (s, 1H), 7.492 (s, 1H), 7.412-7.392 (m, 1H), 7.309-7.286 (m, 1H), 7.220-7.205 (m, 1H), 6.620-6.610 (d, J=4.0 Hz, 1H), 4.321-4.283 (m, 1H), 3.888-3.848 (m, 1H), 3.505-3.417 (m, 0.5H (トランス異性体のメチン)), 3.231-3.147 (m, 0.5H) (シス異性体のメチン)), 3.051-2,953 (m, 1H), 2.871-2.732 (m, 3H), 2.583-2.501 (m, 1H), 2.441-2.368 (m, 1H), 2.244-2.205 (m, 3H), 2.170-1.833 (m, 9H), 1.695-1.560 (m, 4H), 1.384 (s, 9H)。
【1087】
化合物 44: (1R,2S,3R,5R)-3-(4-アミノ-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-7-イル)-5-(((3-(2-(5-(tert-ブチル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-2-イル)エチル)シクロブチル)(シクロプロピルメチル)アミノ)メチル)シクロペンタン-1,2-ジオール
エチル3-(3-((シクロプロピルメチル)(((3aR,4R,6R,6aS)-6-(4-((2,4-ジメトキシベンジル)アミノ)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-7-イル)-2,2-ジメチルテトラヒドロ-3aH-シクロペンタ[d][1,3]ジオキソール-4-イル)メチル)アミノ)シクロブチル)プロパノエート
【1088】
【化216】
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【1089】
アミンであるエチル3-(3-((((3aR,4R,6R,6aS)-6-(4-((2,4-ジメトキシベンジル)アミノ)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-7-イル)-2,2-ジメチルテトラヒドロ-3aH-シクロペンタ[d][1,3]ジオキソール-4-イル)メチル)アミノ)シクロブチル)プロパノエート (0.90 g, 1.5 mmol)をメタノール (10 mL)中に吸収させ、そしてナトリウムシアノボロヒドリド (0.093 g, 1.5 mmol)を添加した。MeOH中のAcOHの10%溶液を用いてpHを約6に調節した。反応物を室温にて一晩(o/n)攪拌した。NaHCO3 (飽和)を混合物に添加し、その後、それをDCMで抽出した(3x)。合わせた有機物をMgSO4で乾燥し、ろ過しそして濃縮した。材料をさらなる精製なしに使用した。
【1090】
3-(3-((シクロプロピルメチル)(((3aR,4R,6R,6aS)-6-(4-((2,4-ジメトキシベンジル)アミノ)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-7-イル)-2,2-ジメチルテトラヒドロ-3aH-シクロペンタ[d][1,3]ジオキソール-4-イル)メチル)アミノ)シクロブチル)プロパン酸
【1091】
【化217】
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【1092】
水酸化リチウム一水和物 (0.62 g, 15 mmol)を、エチル3-(3-((シクロプロピルメチル)(((3aR,4R,6R,6aS)-6-(4-((2,4-ジメトキシベンジル)アミノ)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-7-イル)-2,2-ジメチルテトラヒドロ-3aH-シクロペンタ[d][1,3]ジオキソール-4-イル)メチル)アミノ)シクロブチル)プロパノエート(0.98 g, 1,5 mmol)のテトラヒドロフラン (13 ml)及びメタノール (3 ml)中の溶液に添加した。反応物を室温にて24時間攪拌し、1N HClでpH=6に酸性化した。揮発分を真空中で除去し、そして残った水をエタノールとの共沸蒸留により除去し、次いで、凍結乾燥器で18時間除去した。得られたオフホワイトの固形分をさらに精製することなく用いた。
【1093】
N-(2-アミノ-4-(tert-ブチル)フェニル)-3-(3-((シクロプロピルメチル)(((3aR,4R,6R,6aS)-6-(4-((2,4-ジメトキシベンジル)アミノ)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-7-イル)-2,2-ジメチルテトラヒドロ-3aH-シクロペンタ[d][1,3]ジオキソール-4-イル)メチル)アミノ)シクロブチル)プロパンアミド
【1094】
【化218】
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【1095】
N,N,N',N'-テトラメチル-O-(7-アザベンゾトリアゾール-1-イル)ウロニウムヘキサフルオロホスフェート (0.846 g, 2.22 mmol)を、3-(3-((シクロプロピルメチル)(((3aR,4R,6R,6aS)-6-(4-((2,4-ジメトキシベンジル)アミノ)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-7-イル)-2,2-ジメチルテトラヒドロ-3aH-シクロペンタ[d][1,3]ジオキソール-4-イル)メチル)アミノ)シクロブチル)プロパン酸 (0.94 g, 1.5 mmol )及びN,N-ジイソプロピルエチルアミン (0.852 mL. 4.89 mmol)及び[8]4-tert-ブチルベンゼン-1,2-ジアミン (0.292 g, 1.78 mmol)のN,N-ジメチルホルムアミド(9.19 mL, 119mmol)中の溶液に添加した。反応物を室温にて一晩攪拌し、部分的に約2mlに濃縮し、そしてNaHCO3 (飽和)を添加した。混合物をEtOAc (3x)で抽出し、そして合わせた有機物をMgSO4で乾燥し、ろ過しそして濃縮した。残留物をフラッシュクロマトグラフィー(DCM /MeOH中の7N NH3 95:5)により精製し、所望の化合物を固形分として提供した(0.92 g)。
【1096】
7-((3aS,4R,6R,6aR)-6-(((3-(2-(5-(tert-ブチル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-2-イル)エチル)シクロブチル)(シクロプロピルメチル)アミノ)メチル)-2,2-ジメチルテトラヒドロ-3aH-シクロペンタ[d][1,3]ジオキソール-4-イル)-N-(2,4-ジメトキシベンジル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-アミン
【1097】
【化219】
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【1098】
N-(2-アミノ-4-(tert-ブチル)フェニル)-3-(3-((シクロプロピルメチル)(((3aR,4R,6R,6aS)-6-(4-((2,4-ジメトキシベンジル)アミノ)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-7-イル)-2,2-ジメチルテトラヒドロ-3aH-シクロペンタ[d][1,3]ジオキソール-4-イル)メチル)アミノ)シクロブチル)プロパンアミド (1.1 g, 1.4 mmol)を、酢酸 (5 ml)中で60℃にて一晩加熱した。溶液を濃縮し、そしてフラッシュクロマトグラフィー (DCM /MeOH中の7N NH3 イオン 93:7)により精製し、所望の化合物を無色のフォームとして生じた(0.57 g)。
【1099】
(1R,2S,3R,5R)-3-(4-アミノ-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-7-イル)-5-(((3-(2-(5-(tert-ブチル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-2-イル)エチル)シクロブチル)(シクロプロピルメチル)アミノ)メチル)シクロペンタン-1,2-ジオール
【1100】
【化220】
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【1101】
トリフルオロ酢酸(10 mL)を、水(1 mL)及び7-(3aS,4R,6R,6aR)-6-(((3-(2-(5-(tert-ブチル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-2-イル)エチル)シクロブチル)(シクロプロピルメチル)アミノ)メチル)-2,2-ジメチルテトラヒドロ-3aH-シクロペンタ[d][1,3]ジオキソール-4-イル)-N-(2,4-ジメトキシベンジル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-アミン (0.52 g, 0.68 mmol)の混合物に室温にて添加した。反応物を室温にて一晩攪拌し、そしてトリエチルシラン(0.22 mL, 1.4 mmol)を添加した。揮発分を真空中で除去し、そして得られた残留物MeOH (1 5 ml)中に吸収させ、500 mgのK2CO3及び8滴のH2Oを添加し、そして反応物を室温にて1時間攪拌した。混合物をろ過し、そしてフィルターケークを10 mlのMeOHで洗浄した。ろ液を濃縮し、そして得られた残留物をフラッシュクロマトグラフィー (DCM / MeOH中の7N NH3 90:10)により精製し、所望の生成物をオフホワイトのフォームとして提供した(0.196 g)。MS (ESI+) (C33H45N7O2) m/z 572.6 [M+H]+; MS (ESI-) (C33H45N702) m/z 570.3 [M-H]- ; HPLC純度 >90% (保持時間、2.850 min.) 1NMR (400 MHz, d4-MeOH) δH 7.944 (s, 1H), 7.361 (s, 1H), 7.280-7.259 (m, 1H), 7.172-7.150 (m, 1H), 7.092-7.078 (m, 1H), 6.484-6.475 (d, J=3.6 Hz, 1H), 4.222-4.185 (m, 1H), 3.815-3.779 (m, 1H), 3.329 (m, 0.5H (トランス異性体のメチン)), 2.961 (m, 0.5H (シス異性体のメチン), 2.745-2.627 (m, 3H), 2.503-2.450 (m, 1H), 2.301-2.187 (m, 5H), 2.036-1.890 (m, 2H), 1.793-1.776 (m, 3H), 1.529-1.385 (m, 2H), 1.246 (s. 9H), 0.808-0.739 (m, 1H), 0.394-0.362 (m, 2H), 0.012-0.013 (m, 2H)。保持時間:2.850 分。HPLC 条件:Agilent Zorbax Exlipse XDB-C18 カラム, 4.6X50 mm (1.8 urn パッキング), 溶媒A-水(0.1% TFA), 溶媒B-アセトニトリル (0.07% TFA )、6分間勾配、5〜95% B; 1 分間保持、その後、リサイクル。
【1102】
化合物45: エチル3-(3-((((3aR,4R,6R,6aS)-6-(4-((2,4-ジメトキシベンジル)アミノ)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-7-イル)-2,2-ジメチルテトラヒドロ-3aH-シクロペンタ[d][1,3]ジオキソール-4-イル)メチル)(イソブチル)アミノ)シクロブチル)プロパノエート
アミンであるエチル3-(3-((((3aR,4R,6R,6aS)-6-(4-((2,4-ジメトキシベンジル)アミノ)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-7-イル)-2,2-ジメチルテトラヒドロ-3aH-シクロペンタ[d][1,3]ジオキソール-4-イル)メチル)アミノ)シクロブチル)プロパノエート (1.7 g, 2.8 mmol)をメタノール (20 ml)中に吸収させ、そしてナトリウムシアノボロヒドリド (0.35 g, 5.6 mmol)を添加した。MeOH中のAcOHの10%溶液を用いてpHを約6に調節し、その後、イソブチルアルデヒド (0.33 ml, 3.6 mmol)を1回で添加した。反応物を室温にて3時間攪拌した。別の1.3当量のイソブチルアルデヒドを添加し、そして攪拌を一晩続けた。NaHCO3 (飽和)を反応混合物に添加し、それを、その後、DCMで抽出した(3x)。合わせた有機物をMgSO4で乾燥し、そして濃縮した。残留物をフラッシュクロマトグラフィー (DCM / MeOH中の7N NH3 97:3)により精製し、所望の化合物を無色のフォームとして提供した (1.75 g)。
【1103】
3-(3-((((3aR,4R,6R,6aS)-6-(4-((2,4-ジメトキシベンジル)アミノ)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-7-イル)-2,2-ジメチルテトラヒドロ-3aH-シクロペンタ[d][1,3]ジオキソール-4-イル)メチル)(イソブチル)アミノ)シクロブチル)プロパン酸
【1104】
【化221】
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【1105】
水酸化リチウム一水和物 (1.11 g, 26.4 mmol)を、エチル3-(3-((((3aR,4R,6R,6aS)-6-(4-((2,4-ジメトキシベンジル)アミノ)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-7-イル)-2,2-ジメチルテトラヒドロ-3aH-シクロペンタ[d][1,3]ジオキソール-4-イル)メチル)(イソブチル)アミノ)シクロブチル)プロパノエート(1.75 g, 2.64 mmol)のテトラヒドロフラン (13 ml, 160 mmol)及びメタノール (3 ml, 70 mmol)中の溶液に添加した。反応物を室温にて24時間攪拌し、1N HClでpH= 6に酸性化し、揮発分を真空中で除去し、そして残った水をエタノールとの共沸蒸留により除去し、次いで、凍結乾燥器で18時間除去した。得られたオフホワイトの固形分をさらに精製することなく使用した。
【1106】
N-(2-アミノ-4-(tert-ブチル)フェニル)-3-(3-((((3aR,4R,6R,6aS)-6-(4-((2,4-ジメトキシベンジル)アミノ)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-7-イル)-2,2-ジメチルテトラヒドロ-3aH-シクロペンタ[d][1,3]ジオキソール-4-イル)メチル)(イソブチル)アミノ)シクロブチル)プロパンアミド
【1107】
【化222】
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【1108】
N,N,N',N'-テトラメチル-O-(7-アザベンゾトリアゾール-1-イル)ウロニウムヘキサフルオロホスフェート(1.52 g, 4.01 mmol)を、3-(3-((((3aR,4R,6R,6aS)-6-(4-((2,4-ジメトキシベンジル)アミノ)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-7-イル)-2,2-ジメチルテトラヒドロ-3aH-シクロペンタ[d][1,3]ジオキソール-4-イル)メチル)(イソブチル)アミノ)シクロブチル)プロパン酸 (1.7 g, 2.7 mmol)及びN,N-ジイソプロピルエチルアミン (1.54 ml, 8.82 mmol)及び4-tert-ブチルベンゼン-1,2-ジアミン(0.527 g, 3.21 mmol)のN,N-ジメチルホルムアミド(16.6 ml)中の溶液に添加した。反応物を室温にて一晩攪拌し、部分的に約2mlに濃縮し、そしてその後、NaHCO3 (飽和)を添加した。その後、混合物をEtOAc 3xで抽出し、そして合わせた有機物をMgSO4で乾燥し、ろ過し、濃縮し、そしてフラッシュクロマトグラフィー(DCM /MeOH中の7N NH3 95:5)により精製し、所望のアミドを固形分として生じた(1.7 g)。
【1109】
7-((3aS,4R,6R,6aR)-6-(((3-(2-(5-(tert-ブチル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-2-イル)エチル)シクロブチル)(イソブチル)アミノ)メチル)-2,2-ジメチルテトラヒドロ-3aH-シクロペンタ[d][1,3]ジオキソール-4-イル)-N-(2,4-ジメトキシベンジル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-アミン
【1110】
【化223】
[この文献は図面を表示できません]
【1111】
N-(2-アミノ-4-(tert-ブチル)フェニル)-3-(3-((((3aR,4R,6R,6aS)-6-(4-((2,4-ジメトキシベンジル)アミノ)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-7-イル)-2,2-ジメチルテトラヒドロ-3aH-シクロペンタ[d][1,3]ジオキソール-4-イル)メチル)(イソブチル)アミノ)シクロブチル)プロパンアミド(1.71 g, 2.19 mmol)の酢酸 (6 ml)中の溶液を60℃にて一晩攪拌し、揮発分を真空中で除去し、そして残った残留物をフラッシュクロマトグラフィー(SiO2, DCM/ MeOH中の7N NH3 94:6)により精製し、所望の化合物をフォームとして生じた(0.9 g)。
【1112】
(1R,2S,3R,5R)-3-(4-アミノ-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-7-イル)-5-(((3-(2-(5-(tert-ブチル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-2-イル)エチル)シクロブチル)(イソブチル)アミノ)メチル)シクロペンタン-1,2-ジオール
【1113】
【化224】
[この文献は図面を表示できません]
【1114】
トリフルオロ酢酸 (20 ml, 300 mmol)を、水(2 ml, 100 mmol)及び7-((3aS,4R,6R,6aR)-6-(((3-(2-(5-(tert-ブチル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-2-イル)エチル)シクロブチル)(イソブチル)アミノ)メチル)-2,2-ジメチルテトラヒドロ-3aH-シクロペンタ[d][1,3]ジオキソール-4-イル)-N-(2,4-ジメトキシベンジル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-アミン(0.9 g, 1 mmol)の混合物に室温にて添加した。反応物を一晩攪拌し、そしてトリエチルシラン(0.38 ml, 2.4 mmol)を添加した。揮発分を真空中で除去し、そして得られた残留物をMeOH (15 ml)中に吸収させ、500 mgのK2CO3及び8滴のH2Oを添加し、そして反応物を室温にて1時間攪拌した。混合物をろ過し、そしてフィルターケークを10 mlのMeOHで洗浄した。ろ液を濃縮しそして得られた残留物をフラッシュクロマトグラフィー(DCM / MeOH中の7N NH3 90:10)により精製し、所望の化合物をオフホワイトのフォームとして生じた (0.274g)。MS (ESI+) (C33H47N702) m/z 574.6 [M+H]+; MS (ESI-) (C33H45N702) m/z 572.4 [M-H]-; HPLC 純度>86% (保持時間、2.918 min.)。 1H NMR (400 MHz, d4-MeOH) δH 8.078 (s, 1H), 7.497 (s, 1H), 7.416-7.396 (m, 1H), 7.305-7.284 (m, 1H), 7.216-7.200 (m, 1H), 6.621-6.612 (d, J=3.6 Hz, 1H), 4.368-4.334 (m, 1H), 3.930-3.894 (m, 1H), 2.934-2.918 (m, 1H), 2.866-2.797 (m, 2H), 2.652-2.583 (m, 1H), 2.444-2.361 (m, 2H), 2.287-2.199 (m, 2H), 2.166-2.119 (m, 3.5H (トランス異性体のメチンを含む)), 2.048-2.012 (m, 1H), 1.921-1.748 (m, 3.5H (シス異性体のメチンを含む)), 1.622-1.494 (m, 2H), 1.380 (s, 9H), 1.269-1.252 (m, 1H), 0.932-0.879 (m, 6H)。
【1115】
化合物46: (1R,2S,3R,5R)-3-(4-アミノ-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-7-イル)-5-((((1r,3S)-3-(2-(5-(tert-ブチル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-2-イル)エチル)シクロブチル)(シクロブチル)アミノ)メチル)シクロペンタン-1,2-ジオール
ジアステレオ異性体をSFCにより分離した。材料をMeOH/H2O中に吸収させ、そして凍結乾燥して、白色粉末を生じた(23.7 mg)。1H NMR (400 MHZ, MeOD) δH ppm 8.06 (s, 1H), 7.48 (br.s., 1H), 7.39 (d. J=8.71 Hz, 1H), 7.28 (dd, J=8.60, 1.76 Hz, 1H), 7.19 (d, J=3.52 Hz, 1H), 6.60 (d. J=3.52 Hz, 1H), 4.84 (m, 1H), 4.28 (dd, J=7.26, 6.22 Hz, 1H), 3.84 (t, J=5.70 Hz, 1H), 3.16 (m, 1H), 2.99 (m,1H), 2.80 (t, J=7.15 Hz, 2H), 2.73 (dd, J=13.68, 6.22 Hz, 1H), 2.49 (dd, J=13.68, 7.67 Hz, 1H), 2.38 (m, 1H), 2.22 (m, 3H), 2.00 (m, 4H), 1.91 (m, 3H), 1.60 (m, 5H), 1.36 (s, 9H)。
【1116】
化合物 47: (1R,2S,3R,5R)-3-(4-アミノ-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-7-イル)-5-((((1r,3S)-3-(2-(5-ブロモ-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-2-イル)エチル)シクロブチル)(メチル)アミノ)メチル)シクロペンタン-1,2-ジオール
ジアステレオ異性体をSFCにより分離した。材料をMeOH/H2O中に吸収させ、そして凍結乾燥して、白色粉末を生じた(21 mg)。 1H NMR (400 MHz, MeOD) δH ppm 8.06 (s. 1H), 7.63 (br.s., 1H), 7.39 (m, 1H), 7.30 (dd, J=8.50, 1.66Hz, 1H), 7.20 (d. J=3.52 Hz, 1 H), 6.60 (d, J=3.52 Hz, 1 H), 4.32 (dd, J=7.67, 6.01 Hz, 1H). 3.88(m, 1H), 2.82 (t, J=7.15 Hz, 2H), 2.71 (m, 1H), 2.52 (m, 1H), 2.41 (m , 2H), 2.25 (m, 2 H), 2.18 (s, 3H), 2.03 (m, 1H), 1.92 (m, 3H), 1.62 (m, 1H), 1.51 (m, 2H)。
【1117】
化合物 48: (1R,2S,3R,5R)-3-(4-アミノ-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-7-イル)-5-((((1s,3R)-3-(2-(5-(tert-ブチル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-2-イル)エチル)シクロブチル)(イソブチル)アミノ)メチル)シクロペンタン-1,2-ジオール
ジアステレオ異性体をSFCにより分離した。凍結乾燥の後に無色の固形分を得た(78 mg)。
【1118】
化合物49: (1R,2S,3R,5R)-3-(4-アミノ-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-7-イル)-5-((((1s,3R)-3-(2-(5-(tert-ブチル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-2-イル)エチル)シクロブチル)(エチル)アミノ)メチル)シクロペンタン-1,2-ジオール
ジアステレオ異性体をSFCにより分離した。
【1119】
Lux-3 (2x15 cm)、30%エタノール(0.2% DEA))/CO2、100バール、65 mL/min, 220 nm. 注入体積: 0.4 mL, 6.2 mg/mL メタノール。1H NMR (400 MHz, d4-MeOH) δH 8.081 (s, 1H), 7.499 (s, 1H), 7.416-7.395 (m, 1H), 7.308-7.282 (m, 1H), 7.226-7.216 (m, 1H), 6.619-6.610 (m, 1H), 4.344-4.310 (m, 1H), 3.922-3.895 (m, 1H), 3.410-3.329 (m, 1H), 2.875-2.837 (m, 2H), 2.738-2.689 (m, 1H), 2.659-2.607 (m, 2H), 2.535-2.483 (m, 1H), 2.452-2.380 (m, 1H), 2.311-2.224 (m, 1H), 2.158-2.121 (m, 3H), 2.061-2.030 (m, 2H), 1.913-1.863 (m, 2H), 1.674-1.590 (m, 1H), 1.381 (s, 9H), 1.056-1.020 (t, J= 7.2 Hz, 3H)。
【1120】
化合物 50: (1R,2S,3R,5R)-3-(6-アミノ-9H-プリン-9-イル)-5-(((3-(2-(5-(tert-ブチル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-2-イル)エチル)シクロブチル)(イソプロピル)アミノ)メチル)シクロペンタン-1,2-ジオール
エチル3-(3-((((1R,2R,3S,4R)-4-(6-((2,4-ジメトキシベンジル)アミノ)-9H-プリン-9-イル)-2,3-ジヒドロキシシクロペンチル)メチル)(イソプロピル)アミノ)シクロブチル)プロパノエート
【1121】
【化225】
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【1122】
アミンであるエチル3-(3-((((1R,2R,3S,4R)-4-(6-((2,4-ジメトキシベンジル)アミノ)-9H-プリン-9-イル)-2,3-ジヒドロキシシクロペンチル)メチル)アミノ)シクロブチル)プロパノエート (1.5 g, 2.5 mmol)をアセトニトリル (66 mL)中に吸収させ、そしてヨウ化イソプロピル(2.5 mL, 25mmol)及びトリエチルアミン (5.2 mL, 37 mmol)を添加した。反応物を80℃に12時間加熱した。さらに15当量のTEA及びさらに15当量のiPrIを添加し、そして反応をさらに8時間続けた。さらに15当量の各iPrI及びTEAを添加し、そして加熱を一晩続けた。反応物を濃縮し、そして飽和Na2CO3 (20 ml)及びDCM (20ml)を添加した。層を分離し、そして水性相をさらに3回抽出し、合わせた有機物を乾燥しそしてフラッシュクロマトグラフィー(SiO2, DCM /MeOH中の7N NH3 97:3)で精製した。
【1123】
得られた残留物を30 mlのDCM中に溶解し、そして20 mlの飽和NaHCO3 及び10 msの1N NaOHで洗浄した。水性物をDCMで3回抽出し、合わせた有機物をMgSO4上で乾燥し、そして溶媒を除去して、所望の生成物をフォーム/固形分として生じた (1.3 g)。
【1124】
(3-((((1R,2R,3S,4R)-4-(6-((2,4-ジメトキシベンジル)アミノ)-9H-プリン-9-イル)-2,3-ジヒドロキシシクロペンチル)メチル)(イソプロピル)アミノ)シクロブチル)プロパン酸
【1125】
【化226】
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【1126】
水酸化リチウム一水和物 (0.838 g, 20.0 mmol)を、エチル3-(3-(3-((((1R,2R,3S,4R)-4-(6-((2,4-ジメトキシベンジル)アミノ)-9H-プリン-9-イル)-2,3-ジヒドロキシシクロペンチル)メチル)(イソプロピル)アミノ)シクロブチル)プロパン酸 (1.3 g, 2.0 mmol)のテトラヒドロフラン(30 ml, 300 mmol)及びメタノール (6.5ml, 160 mmol)中の溶液に添加した。反応物を室温にて一晩攪拌し、そして1N HClにてpH=6に酸性化した。揮発分を真空中で除去し、そして残りの水をエタノールとの共沸蒸留により除去し、次いで、凍結乾燥により除去した。得られた固形分をさらなる精製を行わずに使用した。
【1127】
N-(2-アミノ-4-(tert-ブチル)フェニル)-3-(3-((((1R,2R,3S,4R)-4-(6-((2,4-ジメトキシベンジル)アミノ)-9H-プリン-9-イル)-2,3-ジヒドロキシシクロペンチル)メチル)(イソプロピル)アミノ)シクロブチル)プロパンアミド
【1128】
【化227】
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【1129】
N,N,N',N'-テトラメチル-O-(7-アザベンゾトリアゾール-1-イル)ウロニウムヘキサフルオロホスフェート(1.19 g, 3.13 mmol)を、3-{3-[{[(3aR,4R,6R,6aS)-6-{6-[(2,4-ジメトキシベンジル)アミノ]-9H-プリン-9-イル}-2,2-ジメチルテトラヒドロ-3aH-シクロペンタ[d][1,3]ジオキソール-4-イル]メチル}{イソプロピル)アミノ]シクロブチル}プロパン酸(1.30 g, 2.09 mmol)及びN,N-ジイソプロピルエチルアミン (1.20 ml, 6.89 mmol)及び4-tert-ブチルベンゼン-1,2-ジアミン(0.411 g, 2.50 mmol)のN,N-ジメチルホルムアミド(12.9 ml)中の溶液に添加した。反応物を2時間攪拌し、NaHCO3 (飽和)を添加し、そして混合物をEtOAcで抽出し(3x)、そして合わせた有機物をMgSO4上で乾燥し、ろ過しそして濃縮した。残留物をフラッシュクロマトグラフィー (DCM -> DCM/MeOH中の7N NH3 95:5)により精製し、所望のアミドを固形分として生じた(1.4 g)。
【1130】
9-((3aS,4R,6R,6aR)-6-(((3-(2-(5-(tert-ブチル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-2-イル)エチル)シクロブチル)(イソプロピル)アミノ)メチル)-2,2-ジメチルテトラヒドロ-3aH-シクロペンタ[d][1,3]ジオキソール-4-イル)-N-(2,4-ジメトキシベンジル)-9H-プリン-6-アミン
【1131】
【化228】
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【1132】
N-(2-アミノ-4-(tert-ブチル)フェニル)-3-(3-((((1R,2R,3S,4R)-4-(6-((2,4-ジメトキシベンジル)アミノ)-9H-プリン-9-イル)-2,3-ジヒドロキシシクロペンチル)メチル)(イソプロピル)アミノ)シクロブチル)プロパンアミド(1.4g, 1.8 mmol)を、酢酸 (5 ml, 90 mmol)中で60 ℃で一晩攪拌した。反応物を濃縮し、そしてフラッシュクロマトグラフィー(DCM -> DCM /MeOH中の7N NH3 94:6)により精製し、所望の化合物をフォームとして生じた(0.91 g)。
【1133】
(1R,2S,3R,5R)-3-(6-アミノ-9H-プリン-9-イル)-5-(((3-(2-(5-tert-ブチル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-2-イル)エチル)シクロブチル)(イソプロピル)アミノ)メチル)シクロペンタン-1,2-ジオール
【1134】
【化229】
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【1135】
トリフルオロ酢酸 (10 ml, 100 mmol)を、水(1 ml, 60 mmol)及び9-((3aS,4R,6R,6aR)-6-(((3-(2-(5-(tert-ブチル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-2-イル)エチル)シクロブチル)(イソプロピル)アミノ)メチル)-2,2-ジメチルテトラヒドロ-3aH-シクロペンタ[d][1,3]ジオキソール-4-イル)-N-(2,4-ジメトキシベンジル)-9H-プリン-6-アミン (0.91 g,1.2 mmol)の混合物に室温で添加した。反応物を室温にて一晩攪拌した。その後、反応を35 ℃に加熱し、そしてトリエチルシラン(0.39 ml, 2.4 mmol)を添加した。反応物を35 ℃でさらに2日間攪拌した。揮発分を真空中で除去し、そして得られた残留物をMeOH (15 ml)中に吸収させた。500mgのK2CO3及び8滴のH2Oを添加し、そして反応物を室温にて1時間攪拌した。混合物をろ過し、そしてフィルターケークを10 mlのMeOHで洗浄した。ろ液を濃縮し、そして得られた残留物をフラッシュクロマトグラフィー (DCM /MeOH中の7N NH3 90:10)により精製し、数日の凍結乾燥後に所望の生成物を無色の固形分として生じた(0.142 g)。
【1136】
化合物 51: (1R,2S,3R,5R)-3-(4-アミノ-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-7-イル)-5-((((1s,3R)-3-(2-(5-(tert-ブチル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-2-イル)エチル)シクロブチル)(シクロブチル)アミノ)メチル)シクロペンタン-1,2-ジオール
ジアステレオ異性体をSFCにより分離した (25 mg)。1NMR (400 MHz, MeOD) δH ppm 8.06 (s, 1H), 7.48 (br.s., 1H), 7.38 (d, J=7.88 Hz, 1H), 7.27 (dd, J=8.60, 1.55 Hz, 1H), 7.19 (d , J=3.52 Hz, 1H), 6.60 (d, J=3.73 Hz, 1H), 4.85 (m, 1H), 4.29 (m, 1H), 3.85 (t, J=5.60 Hz, 1H), 3.41 (m, 1H), 3.17 (m, 1H), 2.83 (t, J=7.36 Hz, 2H), 2.74 (dd, J=13.68, 6.63 Hz, 1H), 2.51 (dd, J=13.79, 7.57 Hz, 1H), 2.38 (m, 1H), 2.18 (m, 3H), 2.09 (m, 1H), 2.02 (m, 5H), 1 83 (m, 2H), 1.60 (m, 3H), 1.36 (s, 9H)。
【1137】
化合物 52: (1R,2S,3R,5R)-3-(4-アミノ-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-7-イル)-5-((((1r,3S)-3-(2-(5,6-ジクロロ-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-2-イル)エチル)シクロブチル)(メチル)アミノ)メチル)シクロペンタン-1,2-ジオール
ジアステレオ異性体をSFCにより分離した。材料をMeOH/H2O中に吸収させ、そして凍結乾燥して、クリーム色固形分を生じた(64 mg)。1H NMR (400 MHz, MeOD) δH ppm 8.06 (s, 1H), 7.63 (s, 2H), 7.20 (d. J=3.52 Hz, 1H), 6.59 (d, J=3.73Hz, 1H), 4.32 (dd. J=7.88, 6.01Hz. 1H), 3.88 (dd, J=5.60, 4.77 Hz, 1H), 2.82 (t, J=7.26 Hz, 2H), 2.69 (m, 1H), 2.48 (m, 1H), 2.38 (m, 2H), 2.24 (m, 3H), 2.15 (s, 3H),1.91 (m, 3H), 1.61 (m, 1H), 1.50 (m, 2H)。
【1138】
化合物53: (1R,2S,3R,5R)-3-(4-アミノ-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-7-イル)-5-((((1r,3S)-3-(2-(5-(tert-ブチル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-2-イル)エチル)シクロブチル)(イソブチル)アミノ)メチル)シクロペンタン-1,2-ジオール
ジアステレオ異性体をSFCにより分離した。凍結乾燥後に、無色の固形分 (85 mg)を回収した。
【1139】
化合物54: (1R,2S,3R,5R)-3-(4-アミノ-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-7-イル)-5-((((1s,3R)-3-(2-(5-(tert-ブチル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-2-イル)エチル)シクロブチル)(シクロプロピルメチル)アミノ)メチル)シクロペンタン-1,2-ジオール
ジアステレオ異性体をSFCにより分離した。材料をMeOH/H2O中に吸収させ、そして凍結乾燥して、白色粉末を生じた(53 mg)。 1H NMR (400 MHz, MeOD) δHppm 8.06 (s, 1H), 7.48 (br.s., 1H), 7.39 (d, J=8.50 Hz, 1H), 7.28 (dd, J=8.60, 1.76 Hz, 1H), 7.21 (d, J=3.52 Hz, 1H), 6.60 (d, J=3.52 Hz, 1H), 4.32 (dd, J=7.67, 5.80 Hz,1H), 3.91 (m, 1H), 3.44 (m, 1H), 2.84 (t, J=7.57 Hz, 2H), 2.78 (dd, J=13.27, 7.05 Hz, 1H), 2.58 (dd, J=13.06, 7.67 Hz, 1H), 2.40 (m, 3H), 2.11 (t, J=6.22 Hz, 3H), 2.02 (m, 2H), 1.87 (m, 2 H), 1.62 (m, 1H), 1.37 (s, 9H), 0.87 (m, 1H), 0.49 (m, 2H), 0.12 (m, 2H)。
【1140】
化合物 55: (1R,2S,3R,5R)-3-(4-アミノ-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-7-イル)-5-((((1s,3R)-3-(2-(5-ブロモ-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-2-イル)エチル)シクロブチル)(メチル)アミノ)メチル)シクロペンタン-1,2-ジオール
ジアステレオ異性体をSFCにより分離した。1H NMR (400 MHZ, MeOD) δH ppm 8.05 (s, 1H), 7.63 (s. 1H), 7.39 (m, 1H), 7.30 (dd, J=8.50, 1.66 Hz, 1H), 7.20 (d. J=3.52 Hz. 1H), 6.59 (d, J=3.73 Hz, 1H), 4.32 (dd, J=7.77, 5.91 Hz, 1H), 3.88 (dd, J=5.70, 4.66 Hz, 1H), 2.99 (m. 1H), 2.84 (t, J=7.57 Hz, 2H). 2.48 (m, 1H), 2.41 (dd, J=7.98, 4.87 Hz, 1H), 2.34 (m, 1H), 2.24 (m, 1H), 2.15 (s, 3H). 2.10 (m. 3H), 2.01 (m, 2H), 1.86 (t. J=8.19 Hz, 2H), 1.61 (m, 1H)。
【1141】
化合物 56: (1R,2S,3R,5R)-3-(4-アミノ-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-7-イル)-5-((イソプロピル(3-(2-(5-(トリフルオロメトキシ)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-2-イル)エチル)シクロブチル)アミノ)メチル)シクロペンタン-1,2-ジオール
N-(2-アミノ-4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)-3-(3-((((3aR,4R,6R,6aS)-6-(4-((2,4-ジメトキシベンジル)アミノ)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-7-イル)-2,2-ジメチルテトラヒドロ-3aH-シクロペンタ[d][1,3]ジオキソール-4-イル)メチル)(イソプロピル)アミノ)シクロブチル)プロパンアミド
【1142】
【化230】
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【1143】
N,N,N',N'-テトラメチル-O-(7-アザベンゾトリアゾール-1-イル)ウロニウムヘキサフルオロホスフェート(1.19 g, 3.14 mmol)を、3-(3-((((3aR,4R,6R,6aS)-6-(4-((2,4-ジメトキシベンジル)アミノ)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-7-イル)-2,2-ジメチルテトラヒドロ-3aH-シクロペンタ[d][1,3]ジオキソール-4-イル)メチル)(イソプロピル)アミノ)シクロブチル)プロパン酸 (1,3 g. 2.1 mmol)及びN,N-ジイソプロピルエチルアミン (1.20 mL, 6.90 mmol)及び4-(トリフルオロメトキシ)ベンゼン-1,2-ジアミン(0.482 g, 2.51 mmol)のN,N-ジメチルホルムアミド(13.0 mL, 167 mmol)中の溶液に添加した。反応物を室温にて一晩攪拌し、そして約2 mlに部分的に濃縮して、その後、NaHCO3 (飽和)を添加した。混合物をEtOAcで抽出し (3x)、そして合わせた有機物をMgSO4で乾燥し、ろ過しそして濃縮した。残留物をフラッシュクロマトグラフィー (DCM /MeOH中の7N NH3 95:5)により精製し、固形分として所望のアミドとした(1.4 g)。
【1144】
N-(2,4-ジメトキシベンジル)-7-((3aS,4R,6R,6aR)-6-((イソプロピル(3-(2-(5-(トリフルオロメトキシ)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-2-イル)エチル)シクロブチル)アミノ)メチル)-2,2-ジメチルテトラヒドロ-3aH-シクロペンタ[d][1,3]ジオキソール-4-イル-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-アミン
【1145】
【化231】
[この文献は図面を表示できません]
【1146】
N-(2-アミノ-4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)-3-(3-((((3aR,4R,6R,6aS)-6-(4-((2,4-ジメトキシベンジル)アミノ)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-7-イル)-2,2-ジメチルテトラヒドロ-3aH-シクロペンタ[d][1,3]ジオキソール-4-イル)メチル)(イソプロピル)アミノ)シクロブチル)プロパンアミド (1.4 g, 1.8 mmol)を、AcOH中で60 ℃にて一晩加熱した。反応混合物を真空中で濃縮して、未精製生成物を提供した。
【1147】
(1R,2S,3R,5R)-3-(4-アミノ-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-7-イル)-5-((イソプロピル(3-(2-(5-(トリフルオロメトキシ)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-2-イル)エチル)シクロブチル)アミノ)メチル)シクロペンタン-1,2-ジオール
【1148】
【化232】
[この文献は図面を表示できません]
【1149】
トリフルオロ酢酸 (10 mL, 100 mmol)を、水(1 mL, 60 mmol)及びN-(2,4-ジメトキシベンジル)-7-((3aS,4R,6R,6aR)-6-((イソプロピル(3-(2-(5-(トリフルオロメトキシ)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-2-イル)エチル)シクロブチル)アミノ)メチル)-2,2-ジメチルテトラヒドロ-3aH-シクロペンタ[d][1,3]ジオキソール-4-イル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-アミン (0.91 g, 1.2 mmol) の混合物に室温にて添加した。反応物を室温にて一晩攪拌し、その後、トリエチルシラン(0.37 mL,2.3 mmol)の添加によりクエンチした。揮発分を真空中で除去し、そして得られた残留物をMeOH (15 ml)中に吸収させ、500 mgのK2CO3及び8滴のH2Oを添加し、そして反応物を室温にて1時間攪拌した。混合物をろ過し、そしてフィルターケークを10 mlのMeOHで洗浄した。ろ液を濃縮し、そして得られた残留物をフラッシュクロマトグラフィー(DCM /MeOH中の7N N3 90:10)により精製し、所望の生成物をオフホワイトのフォームとして生じた(0.232g)。MS (ESI+) (C29H36F3N7O3) m/z 588.2 [M+H]+; MS (ESI-) (C29H36F3N7O3) m/z 586.2 [M-H]-; HPLC純度>90% (保持時間、2.570 min.) 1H NMR (400 MHz, d4-MeOH) δH 8.082 及び8.079 (s, 1H, シス異性体及びトランス異性体による重複ピーク), 7.554-7.524 (m, 1H), 7.414 (s, 1H), 7.225-7.209 (m, 1H), 7.155-7.127 (m, 1H), 6.618-6.609 (m, 1H), 4.363-4.323 (m, 1H), 3.976-3.932 (m, 1H), 3.606-3.524 (m, 0.5H (トランス異性体のメチン)), 3.156-3.110 (m, 0.5H (シス異性体のメチン), 3.089-3.006 (m, 1H), 2.731-2.679 (m, 1H), 2.544-2.360 (m, 2H), 2.256-2.239 (m, 3H), 2.093-2.061 (m, 2H), 1.987-1.861 (m, 3H), 1.648-1.568 (m, 2H), 1.072-1.006 (m, 6H)。
【1150】
化合物 57: (1R,2S,3R,5R)-3-(4-アミノ-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-7-イル)-5-((メチル((1s,3R)-3-(2-(5-(トリフルオロメトキシ)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-2-イル)エチル)シクロブチル)アミノ)メチル)シクロペンタン-1,2-ジオール
ジアステレオ異性体SFCにより分離した。材料を凍結乾燥して、固形分を生じた(78 mg)。1H NMR (400 MHz, d4-MeOH) δH 8.076 (s, 1H), 7.548-7.527 (m, 1H), 7.414 (s, 1H), 7.227-7.218 (m, 1H), 7.148-7.123 (m, 1H), 6.616-6.607 (m, 1H), 4.361-4.327 (m, 1H), 3.926-3.899 (m, 1H), 3.037-3.000 (m, 1H), 2.907-2.870 (m, 2H), 2.538-2.283 (m, 4H), 2.178-2.013 (m, 8H), 1.913-1.872 (m, 2H), 1.680-1.599 (m, 1H)。
【1151】
化合物 58: (1R,2S,3R,5R)-3-(4-アミノ-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-7-イル)-5-((((1s,3R)-3-(2-(5,6-ジクロロ-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-2-イル)エチル)シクロブチル)(メチル)アミノ)メチル)シクロペンタン-1,2-ジオール
ジアステレオ異性体をSFCにより分離した。材料をMeOH/H2O中に吸収させ、そして凍結乾燥して、褐色粉末を生じた (73 mg)。1H NMR (400 MHz, MeOD) δH ppm 8.06 (s, 1H), 7.64 (s, 2H), 7.21 (d, J=3.73 Hz, 1H), 6.59 (d, J=3.52Hz, 1H), 4.32 (dd, J=7.77, 6.12 Hz, 1H), 3.89 (m, 1H), 3.01 (m, 1H), 2.86 (t, J=7.67 Hz, 2H), 2.51 (m, 1H), 2.40 (m, 2H), 2.27 (m, 1H), 2.18 (s, 3H), 2.11 (m, 3H), 2.02 (q, J=6.43 Hz. 2 H),1.88 (t, J=8.19 Hz, 2H), 1.63 (m, 1H)。
【1152】
化合物 59: (1R,2S,3R,5R)-3-(4-アミノ-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-7-イル)-5-((((1s,3R)-3-(2-(5-(tert-ブチル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-2-イル)エチル)シクロブチル)(シクロブチルメチル)アミノ)メチル)シクロペンタン-1,2-ジオール
ステップ1: エチル3-((1R,3s)-3-((シクロブチルメチル)(((3aR,4R,6R,6aS)-6-(4-((2,4-ジメトキシベンジル)アミノ)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-7-イル)-2,2-ジメチルテトラヒドロ-3aH-シクロペンタ[d][1,3]ジオキソール-4-イル)メチル)アミノ)シクロブチル)プロパノエート
【1153】
【化233】
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【1154】
アミンであるエチル3-[3-({[(3aR,4R,6R,6aS)-6-{4-[(2,4-ジメトキシベンジル)アミノ]-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-7-イル}-2,2-ジメチルテトラヒドロ-3aH-シクロペンタ[d][1,3]ジオキソール-4-イル]メチル}アミノ)シクロブチル]プロパノエート (1.8 g, 3.0 mmol)をメタノール (20 mL, 600 mmol)中に吸収させ、そしてナトリウムシアノボロヒドリド(0.37 g, 5.9 mmol)を添加した。AcOHのメタノール中の10%溶液を用いてpHを約6に調節し、その後、シクロブタンカルボアルデヒド(0.32 g, 3.8 mmol)を1回で添加した。反応物を5時間進行させ、その時点で、HPLCは反応が止まったことを示した。さらなる1.3当量のシクロブタンカルボアルデヒドを添加し、そして反応を一晩続けた。NaHCO3 (飽和)を反応混合物に添加し、その後、それをDCMで3回抽出した。合わせた有機物をMgSO4で乾燥し、そして濃縮して黄色の樹脂とした。シス異性体及びトランス異性体はシリカ上で分離可能であった。FC (DCM / MeOH中の7N NH3 96:4)による精製で、2つのバッチの生成物を生じ、各々はそれぞれの1つの異性体を約90%まで豊富に含んだ。上部異性体: 0.38 g (5:1 混合物、シス)。下部異性体: 0.31 g (7:1 混合物、トランス)。MS (ESI+) (C35H49N5O6) m/z 676.7 [M+H]+; HPLC 純度> 69% (保持時間、3.791)。
【1155】
ステップ2: N-(2-アミノ-5-(tert-ブチル)フェニル)-3-((1R,3s)-3-((シクロブチルメチル)(((3aR,4R,6R,6aS)-6-(4-((2,4-ジメトキシベンジル)アミノ)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-7-イル)-2,2-ジメチルテトラヒドロ-3aH-シクロペンタ[d][1,3]ジオキソール-4-イル)メチル)アミノ)シクロブチル)プロパンアミド
【1156】
【化234】
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【1157】
下部異性体 (トランス): 水酸化リチウム一水和物 (0.192 g, 4.59 mmol)を、エチル3-((1R,3s)-3-((シクロブチルメチル)(((3aR,4R,6R,6aS)-6-(4-((2,4-ジメトキシベンジル)アミノ)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-7-イル)-2,2-ジメチルテトラヒドロ-3aH-シクロペンタ[d][1,3]ジオキソール-4-イル)メチル)アミノ)シクロブチル)プロパノエート (0.31 g, 0.46 mmol)のテトラヒドロフラン (6 mL, 70 mmol)及びメタノール (1.5 mL, 37 mmol)中の溶液に添加した。反応物を室温にて一晩攪拌し、そして翌朝までに出発材料を消費し、そして酸へと変換させた。反応物を1N HClによりpH=6に酸性化した。揮発分を真空中で除去し、そして残った水をエタノールとの共沸蒸留により除去し、次いで、24 時間の凍結乾燥により除去した。得られたオフホワイトの固形分をさらなる精製を行わずに使用した。HPLC 純度> 94% (保持時間、3.344)。
【1158】
N,N,N',N'-テトラメチル-O-(7-アザベンゾトリアゾール-1-イル)ウロニウムヘキサフルオロホスフェート(0.273 g, 0.718 mmol)を、3-{トランス-3-[(シクロブチルメチル){[(3aR,4R,6R,6aS)-6-{4-[(2,4-ジメトキシベンジル)アミノ]-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-7-イル}-2,2-ジメチルテトラヒドロ-3aH-シクロペンタ[d][1,3]ジオキソール-4-イル]メチル}アミノ]シクロブチル}プロパン酸 (0.31 g, 0.48 mmol)及びN,N-ジイソプロピルエチルアミン (0.275 mL, 1.58 mmol)及び4-tert-ブチルベンゼン-1,2-ジアミン (0.0943 g, 0.574 mmol)のN,N-ジメチルホルムアミド(2.96 mL, 38.3 mmol)中の溶液に添加した。反応物を室温にて一晩攪拌し、そして翌朝までに出発材料を消費した。反応物を約2 mlに部分的に濃縮して、その後、NaHCO3 (飽和)を添加した。混合物をEtOAcで3回抽出し、そして合わせた有機物をMgSO4で乾燥しそして濃縮した。得られた残留物をFC (DCM / MeOH中の7N NH3 95:5)により精製し、N-(2-アミノ-5-(tert-ブチル)フェニル)-3-((1R,3s)-3-((シクロブチルメチル)(((3aR,4R,6R,6aS)-6-(4-((2,4-ジメトキシベンジル)アミノ)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-7-イル)-2,2-ジメチルテトラヒドロ-3aH-シクロペンタ[d][1,3]ジオキソール-4-イル)メチル)アミノ)シクロブチル)プロパンアミドを紫褐色の非晶性固形分として生じた (0.29 g; 76%)。HPLC 純度>20% (保持時間、3.650 min.)。
【1159】
ステップ 3: 7-((3aS,4R,6R,6aR)-6-((((1s,3R)-3-(2-(5-(tert-ブチル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-2-イル)エチル)シクロブチル)(シクロブチルメチル)アミノ)メチル)-2,2-ジメチルテトラヒドロ-3aH-シクロペンタ[d][1,3]ジオキソール-4-イル)-N-(2,4-ジメトキシベンジル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-アミン
【1160】
【化235】
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【1161】
N-(2-アミノ-5-(tert-ブチル)フェニル)-3-((1R,3s)-3-((シクロブチルメチル)(((3aR,4R,6R,6aS)-6-(4-((2,4-ジメトキシベンジル)アミノ)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-7-イル)-2,2-ジメチルテトラヒドロ-3aH-シクロペンタ[d][1,3]ジオキソール-4-イル)メチル)アミノ)シクロブチル)プロパンアミド(0.3 g, 0.4 mmol)の酢酸 (1.0 mL, 20 mmol)中に溶液を65 ℃にて一晩攪拌し、そして翌朝までに、出発材料を消費した。揮発分を真空中で除去し、そして得られた残留物をFC (DCM / MeOH中の7N NH3 93:7)により精製し、7-((3aS,4R,6R,6aR)-6-((((1s,3R)-3-(2-(5-(tert-ブチル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-2-イル)エチル)シクロブチル)(シクロブチルメチル)アミノ)メチル)-2,2-ジメチルテトラヒドロ-3aH-シクロペンタ[d][1,3]ジオキソール-4-イル)-N-(2,4-ジメトキシベンジル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-アミンをオフホワイトの固形分として生じた。HPLC 純度 >73% (保持時間、3.709 min.)。
【1162】
ステップ4: (1R,2S,3R,5R)-3-(4-アミノ-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-7-イル)-5-((((1s,3R)-3-(2-(5-(tert-ブチル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-2-イル)エチル)シクロブチル)(シクロブチルメチル)アミノ)メチル)シクロペンタン-1,2-ジオール
【1163】
【化236】
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【1164】
トリフルオロ酢酸(5 mL, 70 mmol)を、水(0.5 mL, 30 mmol)及び7-((3aS,4R,6R,6aR)-6-((((1s,3R)-3-(2-(5-(tert-ブチル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-2-イル)エチル)シクロブチル)(シクロブチルメチル)アミノ)メチル)-2,2-ジメチルテトラヒドロ-3aH-シクロペンタ[d][1,3]ジオキソール-4-イル)-N-(2,4-ジメトキシベンジル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-アミン(0.23 g, 0.30 mmol)の混合物に室温にて添加した。反応を一晩進行させ、その時点で、明るいピンクの懸濁液をトリエチルシラン(0.095 mL, 0.59 mmol)によりクエンチした。揮発分を真空中で除去し、そして得られた残留物をMeOH (15 ml)中に吸収させた。500 mgのK2CO3及び8滴のH2Oを添加し、そして反応物を室温にて1時間攪拌した。混合物をろ過し、そしてフィルターケークを10 mLのメタノールで洗浄した。ろ液を濃縮し、そして得られた残留物をFC (DCM / MeOH中の7N NH3 90:10)により精製し、(1R,2S,3R,5R)-3-(4-アミノ-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-7-イル)-5-((((1S,3R)-3-(2-(5-(tert-ブチル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-2-イル)エチル)シクロブチル)(シクロブチルメチル)アミノ)メチル)シクロペンタン-1,2-ジオールを無色の固形分として生じた (0.018 g, 10%)。MS (ESI+) (C34H47N7O2) m/z 586.4 [M+H]+; HPLC純度>93% (保持時間、2.070 min.)。 1H NMR (400 MHz, d4-MeOH) δH 8.083 (s, 1H), 7.501 (s, 1H), 7.421-7.400 (m, 1H), 7.315-7.290 (m, 1H), 7.218-7.209 (m, 1H), 6.621-6.612 (m, 1H), 4.350-4.317 (m, 1H), 3.930-3.903 (m, 1H), 3.403-3.367 (m, 1H), 2.880-2.843 (m, 2H), 2.722-2.360 (m, 6H), 2.323-2.241 (m, 2H), 2.173-1.606 (m, 13H), 1.387 (s, 9H)。
【1165】
化合物 60: (1R,2S,3R,5R)-3-(4-アミノ-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-7-イル)-5-((イソプロピル((1r,3S)-3-(2-(5-(トリフルオロメトキシ)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-2-イル)エチル)シクロブチル)アミノ)メチル)シクロペンタン-1,2-ジオール
ジアステレオ異性体をSFCにより分離した。凍結乾燥の後に、無色の固形分 (62 mg)を回収した。
【1166】
化合物61: (1R,2S,3R,5R)-3-(4-アミノ-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-7-イル)-5-((イソプロピル((1s,3R)-3-(2-(5-(トリフルオロメトキシ)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-2-イル)エチル)シクロブチル)アミノ)メチル)シクロペンタン-1,2-ジオール
【1167】
ジアステレオ異性体をSFCにより分離した。材料をMeOH/H2O中に吸収させ、そして凍結乾燥して、オフホワイト粉末を生じた(89 mg)。1H NMR (400 MHz, MeOD) δH ppm 8.06 (s, 1H), 7.52 (d, J=8.71 Hz, 1H), 7.40 (s, 1H), 7.19 (d, J=3.52 Hz, 1H), 7.12 (m, 1H), 6.59 (d, J=3.52 Hz, 1H), 4.88 (m, 1H), 4.33 (m, 1H), 3.94 (t, J=5.39 Hz, 1H), 3.52 (m, 1H), 3.01 (m, 1H), 2.87 (t, J=7.15 Hz, 2H), 2.68 (dd, J=13.48, 7.88 Hz, 1H), 2.47 (dd, J=13.27, 7.46 Hz, 1H), 2.37 (m, 1H), 2.21 (m, 3H), 2.04 (m, 3H), 1.84 (m, 2H), 1.58 (m, 1H), 1.02 (d, J=6.63 Hz, 3H), 0.98 (d, J=6.43 Hz, 3H)。
【1168】
化合物 62: (1R,2S,3R,5R)-3-(4-アミノ-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-7-イル)-5-((メチル(3-(2-(5-(オキセタン-3-イル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-2-イル)エチル)シクロブチル)アミノ)メチル)シクロペンタン-1,2-ジオール
N-(4-(オキセタン-3-イル)フェニル)アセトアミド
【1169】
【化237】
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【1170】
(4-アセトアミドフェニル)ボロン酸 (670 mg, 3. 7 mmol)、ヨウ化ニッケル(II) (35 mg, 0.11 mmol)、トランス-2-アミノシクロヘキサノール(17 mg, 0.11 mmol)及びナトリウムヘキサメチルジシラザン(690 mg, 3.7 mmol)をマイクロ波反応バイアル中に計量した。セプタムを上に配置し、窒素をパージし、そしてイソプロピルアルコール(5.7 ml, 75 mmol)を添加した。バイアルを窒素で10分間パージし、そして3-ヨードオキセタン(344 mg, 1.87 mmol)を0.75 mlのイソプロピルアルコールに添加した。セプタムをマイクロ波反応バイアルキャップで置き換え、そして混合物をマイクロ波反応器中で加熱した (マイクロ波条件: CEM Discovery Explorerマイクロ波反応器; 傾斜時間: 10分、80℃で30 分、出力: 300 W)。未精製反応混合物を8 mlのEtOHで希釈し、そして懸濁液をsolka floe(登録商標)のパッドを通してろ過した。パッドを35 mlのEtOHで洗浄し、そしてろ液を濃縮した。未精製材料をフラッシュクロマトグラフィー (SiO2, 40〜60% EtOAc/CH2Cl2)により精製し、所望の生成物をオイルとして提供した(200 mg)。
【1171】
N-(2-ニトロ-4-(オキセタン-3-イル)フェニル)アセトアミド
【1172】
【化238】
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【1173】
硫酸(9.4 ml, 180 mmol)を注意深く、0℃に予冷されていた70%硝酸 (7:3, 硝酸:水, 11ml, 170 mmol)に約5〜10分間にわたって添加した。混合物を0℃にて10分間攪拌し、その後、アイスバスを取り外すことにより室温に温めた。酸溶液を分液漏斗に移し、そして塩化メチレン(20 mL, 300 mmol)を添加した。漏斗を5分間振とうし、そして相を分離させた。
【1174】
有機相(上部相)を分離し、そしてプロセスを追加の20 mlのCH2C12を用いて繰り返した。有機抽出物を合わせ、有機相は約5 g (約80 mmol)の無水HNO3を含むものと仮定された。50倍過剰を用い、これは約25 mlの溶液を要求した。硝酸溶液をアイスバス中で冷却した。N-(4-オキセタン-3-イルフェニル)アセトアミド(21 0 mg, 0.70 mmol)を、25 mlの冷却されたHNO3/CH2C12溶液で処理し、約30分間攪拌した。反応混合物を注意深く、45 mlの10% NH4OH溶液中に注ぎ、そして注意深く振とうした。相を分離し、そして水性相を20 mlのCH2C12で洗浄した。合わせた有機相をNa2SO4上で乾燥し、ろ過しそして濃縮した。未精製材料を、フラッシュクロマトグラフィー(SiO2, 25〜35% EtOAc/CH2Cl2で溶出)により精製し、所望の生成物を固形分として提供した(170mg)。
【1175】
2-ニトロ-4-(オキセタン-3-イル)アニリン
【1176】
【化239】
[この文献は図面を表示できません]
【1177】
N-(2-ニトロ-4-オキセタン-3-イルフェニル)アセトアミド (125 mg, 0.529 mmo)の水性ヒドラジン (8ml, 160 mmol)中の懸濁液を70 ℃で2時間加熱し、反応混合物を45 ℃に冷却し、そしてヒドラジンを真空中で除去して固形分を生じた。未精製材料をフラッシュクロマトグラフィー (SiO2, 20% EtOAc/CH2Cl2で溶出)により精製し、所望の生成物を生じた(71 mg)。
【1178】
4-(オキセタン-3-イル)ベンゼン-1,2-ジアミン
【1179】
【化240】
[この文献は図面を表示できません]
【1180】
2-ニトロ-4-オキセタン-3-イルアニリン(91 mg, 0.47 mmol)のエタノール(6.1 ml)中の溶液をエタノール中のスラリーとしての10% パラジウム(炭素上)(10 mg, 0.009 mmol) で注意深く処理した。反応フラスコを空にし、そして水素気体で3回充填し、そして反応物を水素雰囲気下に2時間攪拌した。反応混合物をsolka floe(登録商標)のパッドを通してろ過し、そしてパッドを25mlのMeOHで洗浄した。ろ液を濃縮してオイルを生じ、それを高真空下に一晩固化し、所望の化合物を提供した(72mg)。材料をそのまま次のステップで使用した。1H NMR (400 MHZ, CDCl3) δH ppm 6.81 (d, J=1.52 Hz, 1H), 6.70 (m, 2H), 5.02 (dd, J=8.34, 5.81 Hz, 2H), 4.74 (m, 2H), 4.09 (m, 1H),3.45 (br.s., 2H), 3.37 (br.s., 2H)。
【1181】
N-(2,4-ジメトキシベンジル)-7-((3aS,4R,6R,6aR)-2,2-ジメチル-6-((メチル(3-(2-(5-(オキセタン-3-イル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-2-イル)エチル)シクロブチル)アミノ)メチル)テトラヒドロ-3aH-シクロペンタ[d][1,3]ジオキソール-4-イル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-アミン
【1182】
【化241】
[この文献は図面を表示できません]
【1183】
3-(3-((((3aR,4R,6R,6aS)-6-(4-((2,4-ジメトキシベンジル)アミノ)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-7-イル)-2,2-ジメチルテトラヒドロ-3aH-シクロペンタ[d][1,3]ジオキソール-4-イル)メチル)(メチル)アミノ)シクロブチル)プロパン酸 (250 mg. 0.42mmol)及び4-オキセタン-3-イルベンゼン-1,2-ジアミン (72 mg, 0.44 mmol)のN,N-ジメチルホルムアミド (4.3 ml, 56 mmol)中の溶液をN,N-ジイソプロピルエチルアミン (0.24 ml, 1.4 mmol)で滴下して処理し、次いで、N,N,N',N'-テトラメチル-O-(7-アザベンゾトリアゾール-1-イル)ウロニウムヘキサフルオロホスフェート (240mg, 0.632 mmol)で、1回で処理した。反応混合物を室温にて6時間攪拌し、その時点で、反応混合物を高真空下に濃縮した。残留物を30 mlのEtOAc (ある量のMeOHを添加して、生成物を可溶化した)及び30 mlの1/1 のH2O/飽和NaHCO3の間で分割した。水性相を30 mLのEtOAcで抽出し、そして合わせた有機相をNa2SO4上で乾燥し、ろ過しそして濃縮して、ガラス/剛性フォームとした。未精製材料をフラッシュクロマトグラフィー (SiO2, 6〜7%のCH3OH中の7N NH3 /CH2Cl2で溶出)により精製した。2組の生成物が見られ、より低い極性のペア及びより高い極性のペアであり、2つの補助的な(aide)位置異性体に対応する。各位置異性体を別個に次のステップで処理した。
【1184】
アミド (130 mg)を5 mlの氷酢酸中に吸収させ、そして65 ℃で2.25時間加熱し、反応物を冷却し、そして冷蔵庫に一晩置いた。温水浴の補助とともに、高真空下に酢酸を除去した。2つのバッチの未精製生成物を30 mlのCH2Cl2中に吸収させ、そして有機相を10 mlの複数の分量の飽和NaHCO3及び2% Na2CO3溶液で洗浄し、Na2SO4上で乾燥し、ろ過しそして濃縮した。未精製材料をフラッシュクロマトグラフィー(SiO2, 5.5〜6.5%のCH3OH中の 7N NH3 /CH2Cl2により溶出)により精製し、所望の化合物を提供した(140 mg)。
【1185】
(1R,2S,3R,5R)-3-(4-アミノ-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-7-イル)-5-((メチル(3-(2-(5-(オキセタン-3-イル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-2-イル)エチル)シクロブチル)アミノ)メチル)シクロペンタン-1,2-ジオール
【1186】
【化242】
[この文献は図面を表示できません]
【1187】
N-(2,4-ジメトキシベンジル)-7-((3aS,4R,6R,6aR)-2,2-ジメチル-6-((メチル(3-(2-(5-(オキセタン-3-イル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-2-イル)エチル)シクロブチル)アミノ)メチル)テトラヒドロ-3aH-シクロペンタ[d][1,3]ジオキソール-4-イル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-アミン (115 mg, 0.159 mmol)を、アイスバス中で0℃に予冷されていた、トリフルオロ酢酸(4.00 ml, 51.9 mmol) 及び水(0.40 ml, 22mmol)の混合物中に溶解した。溶液を0℃で2時間攪拌し、反応混合物を室温に温めた。1の後に、反応混合物を真空中で濃縮した。残留物を6 mlのMeOH中に吸収させ、濃縮しそして、そのプロセスを2回繰り返した。得られた残留物を高真空下に入れた。未精製残留物を2 mlのMeOHで希釈し、140 mgのK2CO3及び10滴のH2Oで処理し、そして溶液がpHペーパーにより塩基性となるまで室温にて攪拌した。溶液を、微細フリットを通してろ過し、そして固形分をMeOHで洗浄した。ろ液を濃縮して固形分とし、それを高真空に一晩置いた。未精製材料を分取TLCで2つの20cmx20cmx1.0mm分取プレートにて14%の CH3OH中の7N NH3 /CH2Cl2で溶出して精製し、生成物を無色のガラス相として提供した(37 mg)。 1H NMR (400 MHz, MeOD) δH ppm 8.06 (s, 1H), 7.52 (br.s., 1H), 7.48 (d, J=8.29 Hz, 1H), 7.28 (m, 1H), 7.20 (t, J=3.42 Hz, 1H), 6.60 (d, J=3.52 Hz, 1H), 5.12 (m, 2H), 4.80 (m, 2H), 4.38 (m, 1H), 4.32 (m, 1H), 3.89 (q, J=5.60 Hz, 1H), 3.04 (m, 1H), 2.85 (m, 2H), 2.70 (m,1H), 2.52 (m, 1H), 2.41 (m. 2H), 2.27 (dd, J=10.99, 6.63 Hz, 2H), 2.19 (s, 3H), 2.17 (s, 3H), 2.14 (m, 1H), 2.03 (d, J=7.88 Hz, 1H), 1.91 (m, 3H), 1.62 (m, 1H), 1.51 (m, 1H)。
【1188】
化合物 63: (2R,3R,4S,5R)-2-(6-アミノ-9H-プリン-9-イル)-5-((メチル((1r,3S)-3-(2-(5-(オキセタン-3-イル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-2-イル)エチル)シクロブチル)アミノ)メチル)テトラヒドロフラン-3,4-ジオール
ジアステレオマーをSFCにより分離した。材料をMeOH/H2O中に吸収させ、そして凍結乾燥して褐色粉末とした(58 mg)。1H NMR (400 MHz, MeOD) δH ppm 8.26 (s, 1H), 8.19 (s, 1H), 7.51 (s, 1H), 7.47 (d, J=8.29 Hz, 1H), 7.26 (dd, J=8.29, 1.45 Hz, 1H), 5.97 (d, J=3.94 Hz, 1H), 5.11 (dd, J=8.29, 6.01 Hz, 2H), 4.79 (t, J=6.32 Hz, 2H), 4.69 (m, 1H), 4.36 (m, 1H), 4.22 (t, J=5.60 Hz, 1H), 4.15 (m, 1H), 2.79 (t, J=7.15 Hz, 2H), 2.72 (m , 1H), 2.66 (m, 2H), 2.21 (m , 2H), 2.14 (s, 3H), 1.88 (m, 3H), 1.45 (m, 2H)。
【1189】
化合物64: (2R,3R,4S,5R)-2-(6-アミノ-9H-プリン-9-イル)-5-((メチル(3-(2-(5-(オキセタン-3-イル-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-2-イル)エチル)シクロブチル)アミノ)メチル)テトラヒドロフラン-3,4-ジオール
ステップ 1: 3-(3-((((3aR,4R,6R,6aR)-6-(6-アミノ-9H-プリン-9-イル)-2,2-ジメチルテトラヒドロフロ[3,4-d][1,3]ジオキソール-4-イル)メチル)(メチル)アミノ)シクロブチル)プロパン酸
【1190】
【化243】
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【1191】
エチル3-(3-((((3aR,4R,6R,6aR)-6-(6-アミノ-9H-プリン-9-イル)-2,2-ジメチルテトラヒドロフロ[3,4-d][1,3]ジオキソール-4-イル)メチル)(メチル)アミノ)シクロブチル)プロパノエート(0.39 g, 0.82 mmol)のメタノール (14 mL)中の溶液を、1 M水酸化ナトリウム水溶液(1.56 mL, 1.56 mmol)で処理し、そして反応混合物を50 ℃で攪拌しながら3.5時間加熱した。HPLC/LCMSは所望の生成物への変換を示した。反応混合物を真空中で濃縮し、そして水性残留物を水(10 mL)で希釈し、そしてCH2Cl2 (3x5 mL)で抽出した。水性層を1 M 塩化水素水溶液(1.44 mL, 1.44 mmol)で処理して、pH 7に調節した。無色透明の溶液を凍結乾燥して、未精製の題記の化合物を若干のオフホワイトの固形分を提供し (0.487 g, 110%)、収量は1.56 mmol NaCl (91 mg)を計算に入れている: MS (ESI+) (C21H30N6O5) m/z 447.1 (M+H)+; MS (ESI-) (C21H30N6O5) m/z 445.2 (M-H)- ; HPLC 純度>95% (保持時間、1.949 min)。
【1192】
ステップ 2: N-(2-アミノ-5-(オキセタン-3-イル)フェニル)-3-(3-((((3aR,4R,6R,6aR)-6-(6-アミノ-9H-プリン-9-イル)-2,2-ジメチルテトラヒドロフロ[3,4-d][1,3]ジオキソール-4-イル)メチル)(メチル)アミノ)シクロブチル)プロパンアミド
【1193】
【化244】
[この文献は図面を表示できません]
【1194】
上記の未精製3-(3-((((3aR,4R,6R,6aR)-6-(6-アミノ-9H-プリン-9-イル)-2,2-ジメチルテトラヒドロフロ[3,4-d][1,3]ジオキソール-4-イル)メチル)(メチル)アミノ)シクロブチル)プロパン酸及び4-(オキセタン-3-イル)ベンゼン-1,2-ジアミン (0.135 g, 0.822 mmol)の塩化メチレン(8.0 mL)中の懸濁液をN,N-ジイソプロピルエチルアミン(0.716 mL, 4.11 mmol)で処理し、そして-5 ℃ (アイス/ブライン)に冷却した。N,N,N',N'-テトラメチル-O-(7-アザベンゾトリアゾール-1-イル)ウロニウムヘキサフルオロホスフェート [HATU] (0.469 g, 1.23 mmol)を添加し、そして反応混合物を5.25時間攪拌し、15 ℃に温めた。HPLC/LCMSは完全な変換を示した。反応混合物を真空中で濃縮し、そしてCH2Cl2 (15 mL)及び水(7.5 mL)で希釈した。分離した水性層をCH2Cl2 (2x10 mL)で抽出した。合わせた有機物を乾燥し(Na2SO4)、そして真空中で濃縮し、紫褐色の半不透明のオイル/フォームを提供した。カラムクロマトグラフィー(2x8 cm シリカ; 0〜5%の7 Nのメタノール性NH3/CH2Cl2)による精製により、題記の化合物の両方のアミド位置異性体を半不透明のピンクフォームとして提供した (0.45 g, 82%)。MS (ESI+) (C30H40N805) m/z 593.3 (M+H)+; MS (ESI-) (C30H40N805) m/z 591.3 (M-H)- 及び637.4 (M+HCO2)- ; HPLC純度90% (保持時間、2.097 min)。
【1195】
ステップ 3: 9-((3aR,4R,6R,6aR)-2,2-ジメチル-6-((メチル(3-(2-(5-(オキセタン-3-イル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-2-イル)エチル)シクロブチル)アミノ)メチル)テトラヒドロフロ[3,4-d][1,3]ジオキソール-4-イル)-9H-プリン-6-アミン
【1196】
【化245】
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【1197】
N-(2-アミノ-5-(オキセタン-3-イル)フェニル)-3-(3-((((3aR,4R,6R,6aR)-6-(6-アミノ-9H-プリン-9-イル-2,2-ジメチルテトラヒドロフロ[3,4-d][1,3]ジオキソール-4-イル)メチル)(メチル)アミノ)シクロブチル)プロパンアミド(0.446 g, 0.752 mmol)を酢酸 (7.7 mL, 140 mmol)中に吸収させ、そして65 ℃で3.5時間加熱した。HPLC/LCMSは完全な変換を示した。3.75時間で、わずかな温めとともに蒸留により酢酸を除去し、橙色のオイルを提供し、それをCH2Cl2 (45 mL)中に吸収させ、そして飽和NaHCO3水溶液 (2x30 mL)で洗浄した。水性層を飽和までNaClで処理し、そしてCH2Cl2 (2x20 mL)で抽出した。合わせた有機層を乾燥し(Na2SO4)、そして真空中で濃縮し、薄橙色のオイルを提供した。カラムクロマトグラフィー(2x8 cm シリカ; 0〜5%の7 Nの メタノール性NH3/CH2Cl2)による精製により、題記の化合物を薄橙色のフォームとして提供した (0.28 g, 65%)。MS (ESI+) (C30H38N8O4) m/z 575.3 (M+H)+; MS (ESI-) (C30H38N8O4) m/z 573.3 (M-H)- ; HPLC純度>95% (保持時間、2.142 min)。
【1198】
ステップ 4: (2R,3R,4S,5R)-2-(6-アミノ-9H-プリン-9-イル)-5-((メチル(3-(2-(5-(オキセタン-3-イル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-2-イル)エチル)シクロブチル)アミノ)メチル)テトラヒドロフラン-3,4-ジオール
【1199】
【化246】
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【1200】
9-((3aR,4R,6R,6aR)-2,2-ジメチル-6-((メチル(3-(2-(5-(オキセタン-3-イル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-2-イル)エチル)シクロブチル)アミノ)メチル)テトラヒドロフロ[3,4-d][1,3]ジオキソール-4-イル)-9H-プリン-6-アミン (0.28 g, 0.42 mmol)を含む冷却された(アイスバス)フラスコに、トリフルオロ酢酸 (6.4 mL, 84 mmol)の水(0.75 mL, 42 mmol)中の予冷された(アイスバス)溶液を添加した。反応混合物を5.75時間0 ℃で攪拌した; HPLC/LCMSは出発材料をほぼ完全に消費したことを示した。6時間で、フラスコを冷浴から取り外し、そして揮発分を室温での蒸留により除去した。残留物をMeOH (15 mL)で希釈し、そして炭酸カリウム(0.32 g, 2.3 mmol)及び水(1 mL)で処理し、そして混合物を室温でpH 2にて20分間攪拌した。追加の炭酸カリウム (0.20 g, 1.4 mmol)を添加し、そして混合物を20分間、pH 8〜9で攪拌した。溶液を、微細フリットを通してろ過し、MeOHで濯ぎ、そしてろ液を真空中で濃縮し、褐色の半固形分を提供した。カラムクロマトグラフィー (3x8 cm シリカ; 10〜20%の 7 Nの メタノー性NH3/CH2Cl2)による精製により、題記の化合物をほぼ無色のガラス相として提供した (123 mg, 55%): MS (ESI+) (C27H34N804) m/z 535.3 (M+H)+; MS (ESI-) (C27H34N804) m/z 533.3 (M-H)-; HPLC 純度>95% (保持時間、1.765 min); 1H NMR (400 MHz, d4-MeOH) シス/トランス異性体の混合物δH 8.29-8.25 (m, 1H), 8.21-8.17 (m, 1H), 7.51 (s, 1H), 7.47 (d, J=8.3 Hz, 1H), 7.26 (dd, J=1.6, 8.3 Hz, 1H), 6.00-5.96 (m, 1H), 5.11 (dd, J=5.8, 8.3 Hz, 2H), 4.81-4.76 (m, 2H), 4.73-4.68 (m, 1H), 4.40-4.31 (m, 1H), 4.27-4.13 (シリーズ、m, 2H), 3.13-3.03 (m, 0.4H), 2.86-2.66 (シリーズ、m, 4.6H), 2.30-1.80 (シリーズ、m, 8.6 H), 1.55-1.40 (m, 1.4H)。
【1201】
化合物 65: (2R,3R,4S,5R)-2-(6-アミノ-9H-プリン-9-イル)-5-((メチル((1s,3R)-3-(2-(5-(オキセタン-3-イル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-2-イル)エチル)シクロブチル)アミノ)メチル)テトラヒドロフラン-3,4-ジオール
ジアステレオマーをSFCにより分離した。材料をMeOH/H2O中に吸収させ、そして凍結乾燥して白色粉末とした (35 mg)。1NMR (400 MHz, MeOD) δH ppm 8.28 (s, 1H), 8.19 (s, 1H), 7.51 (s, 1H), 7.48 (d, J=8.29 Hz, 1H), 7.27 (dd , J=8,29, 1.45 Hz, 1H), 5.98 (d, J=4.15 Hz, 1H), 5.12 (dd, J=8.40, 5,91 Hz, 2H), 4.79 (t, J=6.32 Hz, 2H), 4.69 (dd, J=5.39, 4.15 Hz, 1H) 4.36 (m, 1H), 4.23 (t, J=5.60 Hz, 1H), 4.17 (m, 1H), 3.05 (m. 1H), 2.83 (J=7.46 Hz, 2H), 2.67 (m, 2H), 2.16 (s, 3 H), 2.08 (m, 2H), 1.98 (m, 3H), 1,83 (m, 2H)。
【1202】
化合物 67: (2R,3R,4S,5R)-2-(6-アミノ-9H-プリン-9-イル)-5-[({3-[2-(5-シクロブチル-1H-1,3-ベンゾジアゾール-2-イル)エチル]シクロブチル}(プロパン-2-イル)アミノ)メチル]オキソラン-3,4-ジオール
ステップ 1: ベンジル3-[3-({[(3aR,4R,6R,6aR)-6-(6-アミノ-9H-プリン-9-イル)-2,2-ジメチル- テトラヒドロ-2H-フロ[3,4-d][1,3]ジオキソール-4-イル]メチル}アミノ)シクロブチル]プロパノエート
【1203】
【化247】
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【1204】
9-[(3aR,4R,6R,6aR)-6-(アミノメチル)-2,2-ジメチル-テトラヒドロ-2H-フロ[3,4-d][1,3]ジオキソール-4-イル]-9H-プリン-6-アミン(1.45 g, 4.736 mmol)、ベンジル3-(3-オキソシクロブチル)プロパノエート(1.21 g, 5.209 mmol)及び酢酸 (246.45 μl, 4.31 mmol)のDCE:dPrOH (4:1, 50 ml)の懸濁液を室温にて1時間攪拌した。さらなるアリコートのDCE (40 ml)及びiPrOH (5 ml)を反応混合物に添加し、そして1時間続けた。STAB (1.28 g, 6.03 mmol)を、その後に、添加し、そして反応混合物を18時間攪拌した。反応混合物を1N Na2C03 (10 ml)でクエンチし、そして生成物をDCM (2x30 ml)で抽出した。これをNa2SO4上で乾燥し、ろ過しそして乾燥まで蒸発させた。MeOH中の7N NH3:DCM (1:99〜3:97)により溶出する、シリカゲルカラムクロマトグラフィーによる精製により、所望の生成物を無色のオイルとして提供した。1.51 g (58%); MS (ESI+) (C27H34N6O5) m/z 523.65 [M+H]+; HPLC 純度 97% (保持時間、1.43 min); 1H NMR (500 MHz, クロロホルム-d) δH ppm 8.35 (d, J=5.3 Hz, 1H), 7.87 (d, J=33.8 Hz, 1H), 7.40-7.29 (m, 5H), 6.08-5.94 (m, 1H), 5.59-5.42 (m, 3H), 5.10 (d, J=4.0 Hz, 2H), 5.03-4.96 (m, 1H), 4.33 (dq, J=7.3, 3.9 Hz, 1H), 3.12 (ddd, J=23.0, 14.6, 7.5 Hz, 1H), 2.85-2.77 (m, 1H), 2.74 (dd, J=12.5, 6.6 Hz, 1H), 2.39-2.07 (m, 4H), 1.90-1.64 (m, 5H), 1.61 (s, 4H), 1.38 (s, 3H), 1.28-1.06 (m, 1H)。
【1205】
ステップ 2. ベンジル3-[3-({[(3aR,4R,6R,6aR)-6-(6-アミノ-9H-プリン-9-イル)-2,2-ジメチル-テトラヒドロ-2H-フロ[3,4-d][1,3]ジオキソール-4-イル]メチル}(プロパン-2-イル)アミノ)シクロブチル]プロパノエート
【1206】
【化248】
[この文献は図面を表示できません]
【1207】
K2CO3 (528.92 mg, 3.83 mmol)を、ベンジル3-[3-({[(3aR,4R,6R,6aR)-6-(6-アミノ-9H-プリン-9-イル)-2,2-ジメチル-テトラヒドロ-2H-フロ[3,4-d][1,3]ジオキソール-4-イル]メチル}アミノ)シクロブチル]プロパノエート (1.00 g, 1.91 mmol)及び2-ヨードプロパン (0.57 ml, 5.74 mmol)のMeCN中の溶液に添加し、そして95℃でシールされたチューブにて18時間攪拌した。反応混合物をEtOAc (20 ml)で希釈し、ろ過しそして乾燥まで蒸発させた。MeOH中の7N NH3:DCM(1:99〜5:95)で溶出するシリカゲルクロマトグラフィーによる精製により、所望の生成物を無色のオイルとして提供した。700 mg (65%); MS (ESI+) (C30H40N6O5) m/z 565.70 [M+H]+; HPLC純度 96% (保持時間、1.48 min); 1H NMR (500 MHz, クロロホルム-d) δH ppm 8.35 (d, J=3.5 Hz, 1H), 7.88 (d, J=3.2 Hz, 1H), 7.44-7.29 (m, 5H), 6.03 (t, J=2.2 Hz, 1H), 5.62-5.42 (m, 3H), 5.10 (d, J=3.3 Hz, 2H), 5.06-4.92 (m, 1H), 4.26 (dt, J=9.9, 3.4 Hz, 1H), 3.46-2.84 (m, 2H), 2.88-2.61 (m, 1H), 2.51 (ddd, J=14.0, 9.1, 7.5 Hz, 1H), 2.33-2.15 (m, 2H), 2.50-2.13 (m, 2H), 2.16-1.74 (m, 4H), 1.60 (s, 3H), 1.43-1.35 (m, 4H), 0.96 (d, J=6.7 Hz, 3H), 0.79 (d, J= 6.6 Hz, 3H)。
【1208】
ステップ 3. 3-[3-({[(3aR,4R,6R,6aR)-6-(6-アミノ-9H-プリン-9-イル)-2,2-ジメチル-テトラヒドロ-2H-フロ[3,4-d][1,3]ジオキソール-4-イル]メチル}(プロパン-2-イル)アミノ)シクロブチル]プロパン酸
【1209】
【化249】
[この文献は図面を表示できません]
【1210】
10% Pd-C (70 mg)を、ベンジル3-[3-({[(3aR,4R,6R,6aR)-6-(6-アミノ-9H-プリン-9-イル)-2,2-ジメチル-テトラヒドロ-2H-フロ[3,4-d][1,3]ジオキソール-4-イル]メチル}(プロパン-2-イル)アミノ)シクロブチル]プロパノエート (790 mg, 1.40 mmol)のEtOH (20 ml)中の溶液に添加し、そして水素雰囲気下に室温にて18時間攪拌した。さらなるアリコートの10% Pd-C (70 mg)を添加し、そして反応物を水素下に4時間攪拌し続けた。これをろ過し、そして真空中に蒸発させ、その後、DCM (2x20 ml)から蒸発させ、680 mg (定量)の白色フォーム状固形分を提供した。MS (ESI+) (C23H34N6O5) m/z 475.20 [M+H]+; HPLC純度 100% (保持時間、1.11 min); 1H NMR (500 MHz, クロロホルム-d) δH ppm 8.29 (d, J=16.3 Hz, 1H), 7.97 (d, J=16.2 Hz, 1H), 6.86 (s, 2H), 6.05 (dd, J=4.3, 1.7 Hz, 1H), 5.66-5.43 (m, 1H), 5.00 (ddd, J=19.3, 6.3, 3.2 Hz, 1H), 4.30 (s, 1H), 3.47-2.85 (m, 2H), 2.60 (ddd, J=38.8, 24.1, 13.5 Hz, 2H), 2.19 (ddd, J=14.7, 11.9, 7.1 Hz, 2H), 2.07-1.94 (m, 2H), 1.81 (dd, J=65.1, 6.9 Hz, 3H), 1.66-1.46 (m, 5H), 1.45-1.22 (m, 4H), 1.00 (d, J=6.4 Hz, 3H), 0.89 (dd, J=12.2, 6.6 Hz, 3H)。
【1211】
ステップ 4. 3-[3-({[(3aR,4R,6R,6aR)-6-(6-アミノ-9H-プリン-9-イル)-2,2-ジメチル-テトラヒドロ-2H-フロ[3,4-d][1,3]ジオキソール-4-イル]メチル}(プロパン-2-イル)アミノ)シクロブチル]-N-(2-アミノ-4/5-シクロブチルフェニル)プロパンアミド
【1212】
【化250】
[この文献は図面を表示できません]
【1213】
TEA (0.54 ml, 3.90 mmol)を、3-[3-({[(3aR,4R,6R,6aR)-6-(6-アミノ-9H-プリン-9-イル)-2,2-ジメチル-テトラヒドロ-2H-フロ[3,4-d][1,3]ジオキソール-4-イル]メチル}(プロパン-2-イル)アミノ)シクロブチル]プロパン酸 (308.46 mg, 0.65 mmol)、4-シクロブチルベンゼン-1,2-ジアミン (210.90 mg, 1.30 mmol)、エチル(2E)-シアノ(ヒドロキシイミノ)エタノエート(184.75 mg, 1.30 mmol)及びEDC.HCl (249.21 mg, 1.30 mmol)のDCM (15 ml)中の溶液に室温にて添加し、そして2時間攪拌した。反応混合物を真空中で濃縮し、その後、DCM (50 ml)を添加した。これを飽和NaHCO3 (2x30ml)により洗浄した。水性相をDCM (50 ml)で抽出した。合わせた有機物をNa2SO4上で乾燥し、ろ過しそして蒸発させた。生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより、EtOAc、次いで、MeOH中の7N NH3:DCM (5:95)で溶出して精製し、グレイのオイルを提供した。468 mg (93%); MS (ESI+) (C33H46N8O4) m/z 619.35 [M+H]+; HPLC 純度 80% (保持時間、1.44 min)。
【1214】
ステップ5. 9-[(3aR,4R,6R,6aR)-6-[({3-[2-(5-シクロブチル-1H-1,3-ベンゾジアゾール-2-イル)エチル]シクロブチル}(プロパン-2-イル)アミノ)メチル]-2,2-ジメチル-テトラヒドロ-2H-フロ[3,4-d][1,3]ジオキソール-4-イル]-9H-プリン-6-アミン
【1215】
【化251】
[この文献は図面を表示できません]
【1216】
AcOH (10 ml)を、3-[3-({[(3aR,4R,6R,6aR)-6-(6-アミノ-9H-プリン-9-イル)-2,2-ジメチル-テトラヒドロ-2H-フロ[3,4-d][1,3]ジオキソール-4-イル]メチル}(プロパン-2-イル)アミノ)シクロブチル]-N-(2-アミノ-4/5-シクロブチルフェニル)プロパンアミド (468 mg, 0.61 mmol)に添加し、そして4時間攪拌しながら65℃に加熱した。反応混合物を真空中で濃縮し、その後、DCM (100 ml)中に溶解し、そして飽和NaHCO3 (2x80 ml)で洗浄し、Na2SO4上で乾燥し、ろ過しそして蒸発させた。フラッシュシリカゲルクロマトグラフィー (Biotage, Isolera, 25gカートリッジ)により、MeOH中 3N アンモニア:DCM (0〜1:9)で溶出して精製し、所望の生成物を純度約80%で提供した。分取HPLCによるさらなる精製により、所望の生成物をグレーのオイルとして提供した。120 mg (27%); MS (ESI+) (C33H44N8O3) m/z 601 [M+H]+; HPLC 純度 100% (保持時間、1.43 min); 1H NMR (500 MHz, クロロホルム-d) δH ppm 8.62 (d, J=53.1 Hz, 6H), 8.57 (s, 2H), 8.25 (d, J=19.3 Hz, 1H), 7.90 (d, J=20.3 Hz, 1H), 7.50 (dd, J=8.3, 3.9 Hz, 1H), 7.41 (d, J=4.5 Hz, 1H), 7.18-7.06 (m, 1H), 6.52 (d, J=96.3 Hz, 2H), 6.07 (dd, J=10.2, 1.3 Hz, 1H), 5.52-5.39 (m, 1H), 5.07 (dd, J=6.2, 3.4 Hz, 1H), 4.44 (td, J=9.3, 5.1 Hz, 1H), 3.59 (dq, J=17.4, 8.7 Hz, 1H), 3.36-3.10 (m, 2H), 3.08-2.92 (m, 2H), 2.87-2.72 (m, 2H), 2.43-2.27 (m, 2H), 2.24-1.65 (m, 10H), 1.57 (s, 4H), 1.37 (s, 3H), 1.10 (d, J=6.6 Hz, 3H), 0.91 (dd, J=8.9, 6.8 Hz, 3H)。
【1217】
ステップ 6. (2R,3R,4S,5R)-2-(6-アミノ-9H-プリン-9-イル)-5-[({3-[2-(5-シクロブチル-1H-1,3-ベンゾジアゾール-2-イル)エチル]シクロブチル}(プロパン-2-イル)アミノ)メチル]オキソラン-3,4-ジオール
【1218】
【化252】
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【1219】
12N HCl (24 mmol, 2ml)を、9-[(3aR,4R,6R,6aR)-6-[({3-[2-(5-シクロブチル-1H-1,3-ベンゾジアゾール-2-イル)エチル]シクロブチル}(プロパン-2-イル)アミノ)メチル]-2,2-ジメチル-テトラヒドロ-2H-フロ[3,4-d][1,3]ジオキソール-4-イル]-9H-プリン-6-アミン (120 mg, 0.164 mmol)のMeOH (2 ml)中の溶液に、0℃にて、攪拌しながら滴下して加えた。これをその後、室温に温め、そして6時間続けた。反応混合物を0℃に冷却し、そしてMeOH中の7N NH3 (10ml)で塩基性化した。これをその後、真空中で蒸発させた。未精製生成物をシリカゲル (1 ml)上に吸収させ、アイソリュート(isolute)フラッシュSi カートリッジ(10g)上に置き、そしてMeOH中の7N NH3:DCM (1:9)で溶出して精製し、白色固形分を提供した。36 mg (38%); MS (ESI+) (C30H40N8O3) m/z 561.45 [M+H]+; HPLC 純度 100% (保持時間、1.13 min); 1H NMR (500 MHz, クロロホルム-d) δH ppm 8.29 (d, J=4.6 Hz, 1H), 8.20 (d, J=1.6 Hz, 1H), 7.50-7.18 (m, 2H), 7.06 (ddd, J=8.3, 4.6, 1.3 Hz, 1H), 6.01-5.90 (m, 1H), 4.73 (dd, J=9.8, 5.1 Hz, 1H), 4.26 (q, J=5.4 Hz, 1H), 4.14-4.03 (m, 1H), 3.60-3.15 (m, 2H), 3.07-2.86 (m, 2H), 2.84-2.67 (m, 3H), 2.42-2.31 (m, 2H), 2.25-2.11 (m, 4H), 2.10-1.95 (m, 2H), 1.92-1.74 (m, 4H), 1.57 (dd, J=12.2, 6.2 Hz, 1H), 1.02 (dd, J=6.6, 4.0 Hz, 3H), 0.95 (dd, J=6.6, 2.3 Hz, 3H)。
【1220】
化合物 68: (2R,3R,4S,5R)-2-(6-アミノ-9H-プリン-9-イル)-5-{[(3-{2-[5-(1-メトキシ-2-メチルプロパン-2-イル)-1H-1,3-ベンゾジアゾール-2-イル]エチル}シクロブチル)(メチル)アミノ]メチル}オキソラン-3,4-ジオール
ステップ 1: ベンジル3-[3-({[(3aR,4R,6R,6aR)-6-(6-アミノ-9H-プリン-9-イル)-2,2-ジメチル-テトラヒドロ-2H-フロ[3,4-d][1,3]ジオキソール-4-イル]メチル}アミノ)シクロブチル]プロパノエート
【1221】
【化253】
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【1222】
9-[(3aR,4R,6R,6aR)-6-(アミノメチル)-2,2-ジメチル-テトラヒドロ-2H-フロ[3,4-d][1,3]ジオキソール-4-イル]-9H-プリン-6-アミン (5.00 g, 16.3 mmol)、ベンジル3-(3-オキソシクロブチル)-プロパノエート (4.17 g, 18.0 mmol)及び酢酸 (0.85 ml, 14.8 mmol)のDCE:iPrOH (7:2) (90 ml)中の懸濁液を室温にて2時間攪拌した。ナトリウムトリアセトキシボロヒドリド (4.40 g, 20.8 mmol)を部分分けして添加し、そして混合物を室温にて18時間攪拌した。反応混合物を1M Na2CO3 溶液(10 ml)でクエンチし、そして生成物をDCM (3x30 ml)で抽出した。合わせた有機層をNa2SO4上で乾燥し、ろ過しそして乾燥まで蒸発させた。1%のMeOH中の7M NH3:99%のDCMにより溶出するシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィーによる精製により、生成物を黄色のオイルとして提供した(5.25 g, 55%, 89%純度): MS (ESI+) (C27H34N6O5) m/z 523.6 [M+H]+; LC 純度 89% (保持時間、1.60 min); 1H NMR (500 MHz, CDC13) δH 8.35 (d, J=6.0 Hz, 1H), 7.91 (s, 1H), 7.30-7.39 (m, 5H), 6.01 (dd, J=3.0 Hz, 1.6, 1H), 5.72 (br.s., 2H), 5.50 (dt, J=6.4 Hz, 3.3, 1H), 5.10 (d, J=3.8 Hz, 2H), 4.98-5.04 (m, 1H), 4.31-4.38 (m, 1H), 2.97-3.34 (m, 1H), 2.72-2.85 (m, 2H), 2.22-2.35 (m, 3H), 2.14 (td, J=8.3, 4.3 Hz, 1H), 1.73-1.90 (m, 4H), 1.64-1.71 (m, 1H), 1.62 (d, J=1.4 Hz, 3H), 1.39 (s, 3H), 1.10-1.27 (m, 1H)。
【1223】
ステップ 2: ベンジル3-[3-({[(3aR,4R,6R,6aR)-6-(6-アミノ-9H-プリン-9-イル)-2,2-ジメチル- テトラヒドロ-2H-フロ[3,4-d][1,3]ジオキソール-4-イル]メチル}(メチル)アミノ)シクロブチル]プロパノエート
【1224】
【化254】
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【1225】
ベンジル3-[3-({[(3aR,4R,6R,6aR)-6-(6-アミノ-9H-プリン-9-イル)-2,2-ジメチル-テトラヒドロ-2H-フロ[3,4-d][1,3]ジオキソール-4-イル]メチル}アミノ)シクロブチル]プロパノエート (3.2 g, 6.12 mmol)をメタノール (32 ml)中に溶解した。水中のホルムアルデヒド(37%) (0.92 ml, 12.3 mmol)を添加し、そして45分間攪拌し、その後、ナトリウムシアノボロヒドリド(0.54 g, 8.57 mmol)を部分分けして添加した。反応物を室温にて2 時間攪拌し、その後、水 (1 ml)を添加し、そして溶媒を室温にて蒸発させた。残留物を、メタノール中の7M アンモニア/DCMによりクロマトグラフィーで精製し、所望の化合物を黄色オイルとして提供した (ジアステレオマーの混合物) (2.05 g, 62%, 82%純度): MS (ESI+) (C28H36N6O5) m/z 537.6 [M+H]+; LC 純度 82% (保持時間、1.60 min); 1H NMR (500 MHz, CDCl3) δH 8.32-8.38 (m, 1H), 7.91-7.97 (m, 1H), 7.32-7.39 (m, 5H), 6.05-6.10 (m, 1H), 5.61 (br.s., 2H), 5.53 (ddd, J=16.5, 6.4, 1.8 Hz, 1H), 5.11 (m, 2H), 4.93-5.00 (m, 1H), 4.32-4.40 (m, 1H), 2.50-2.88 (m, 1H), 2.37-2.49 (m, 2H), 2.21-2.30 (m, 2H), 2.10 (m, 3H), 1.91-2.04 (m, 1H), 1.73-1.79 (m, 2H), 1.64-1.72 (m, 2H), 1.56-1.63 (m, 4H), 1.41 (s, 3H), 1.15 (q, J=9.7 Hz, 1H)。
【1226】
ステップ 3: 3-[3 ({[(3aR,4R,6R,6aR)-6-(6-アミノ-9H-プリン-9-イル)-2,2-ジメチル-テトラヒドロ-2H-フロ[3,4-d][1,3]ジオキソール-4-イル]メチル}(メチル)アミノ)シクロブチル]プロパン酸
【1227】
【化255】
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【1228】
ベンジル3-[3-({[(3aR,4R,6R,6aR)-6-(6-アミノ-9H-プリン-9-イル)-2,2-ジメチル-テトラヒドロ-2H-フロ[3,4-d][1,3]ジオキソール-4-イル]メチル}(メチル)アミノ)シクロブチル]プロパノエート (1.19 g, 2.22 mmol)をエタノール中に溶解し(24 ml)、そして10% パラジウム(チャコール上)(50%湿潤ペースト) (0.24 g)を添加した。懸濁液を水素雰囲気下に18時間攪拌した。それを、その後、ろ過しそして固形分をエタノール (10 ml)で洗浄した。反応が不完全であったので、さらなるパラジウム(チャコール上) (0.21 g)を添加し、そして反応を水素下にさらに24時間続けた。ダブルガラスファイバーを通してろ過し、エタノールで洗浄し、そして乾燥まで蒸発させ、所望の化合物を白色フォームとして提供した(ジアステレオマーの混合物) (0.85 g, 86%): MS (ESI+) (C21H30N6O5) m/z 447.5 [M+H]+; LC 純度 86% (保持時間、1.08 min); 1H NMR (500 MHz, d4-MeOD) δH 8.18-8.35 (m, 2H), 6.14-6.30 (m, 1H), 5.25-5.56 (m, 1H), 5.01-5.11 (m, 1H), 4.35-4.52 (m, 1H), 3.63-3.81 (m, 1H), 3.24-3.30 (m, 1H), 2.98-3.16 (m, 1H), 2.89 (ddd, J=17.2, 13.4, 3.7 Hz, 1H), 2.36 (m, 2H), 2.17-2.26 (m, 1H), 1.98-2.17 (m, 3H), 1.67-1.92 (m, 3H), 1.49-1.64 (m, 4H), 1.39 (s, 3H), 1.20-1.33 (m, 1H)。
【1229】
ステップ 4: メチル2-(4-フルオロフェニル)-2-メチルプロパノエート
【1230】
【化256】
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【1231】
水素化ナトリウム (鉱油中60%懸濁液) (2.64 g, 66 mmol)をヘプタン (2x20 ml)で洗浄し、そしてTHF (40 ml)中に懸濁させた。メチル2-(4-フルオロフェニル)アセテート (5.05 g, 30 mmol)のTHF (10 ml)中の溶液を添加し、そして30分間攪拌した。ヨウ化メチル(5.6 ml, 90 mmol)を1 ml分量で複数回30分にわたって添加し、当初10℃に冷却し、その後、ゆっくりと50℃に温め、その間に、ガス発生が止まった。4.5時間後に、水 (50 ml)を添加し、そして混合物をEtOAc (2x50 ml)で抽出した。合わせた有機相をブライン (30 ml)で洗浄し、そしてMgSO4上で乾燥し、その後、ろ過しそして乾燥まで蒸発させ、橙色オイルを残した(5.08 g, 79%, 91%純度、1H NMRにて): MS (ESI+) (C11H13FO2) m/z 196.2 [M+H]+; LC 純度 80% (保持時間、1.94 min); 1H NMR (500 MHz, CDCl3) δH 7.29-7.34 (m, 2H), 6.98-7.05 (m, 2H), 3.66 (s, 3H), 1.58 (s, 6H)。
【1232】
ステップ5: 2-(4-フルオロフェニル)-2-メチルプロパン-1-オール
【1233】
【化257】
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【1234】
メチル 2-(4-フルオロフェニル)-2-メチルプロパノエート (5.08 g, 26.9 mmol)をTHF (51 ml)中に溶解させ、そして0 ℃に冷却し、その後、水素化リチウムアルミニウム (THF中1M) (38.8 ml, 38.8 mmol)を30分にわたって滴下して加えた。添加を完了したときに、反応物を室温に温め、そして3時間攪拌した。氷上で再冷却の後に、水(1.35 ml)を注意深く添加し、次いで、水中の15% NaOH (1.35 ml)及びさらなる水 (4.05 ml)を添加した。懸濁液を室温にて30分間攪拌し、その後、固形分をろ過して除去し、そしてTHF (2x30 ml)で洗浄した。溶媒を蒸発させ、そして生成物をEtOAc/ヘプタンでクロマトグラフィーにより精製し、透明オイルを提供した(3.48 g, 80%): MS (ESI+) (C10H13FO) m/z 168.2 [M+H]+; LC 純度 94% (保持時間、1.76 min); 1H NMR (500 MHz, CDCl3) δH 7.41-7.32 (m, 2H), 7.15-7.00 (m, 2H), 3.62 (d, J=6.4 Hz, 2H), 1.35 (s, 6H)。
【1235】
ステップ 6: 1-フルオロ-4-(1-メトキシ-2-メチルプロパン-2-イル)ベンゼン
【1236】
【化258】
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【1237】
水素化ナトリウム (1.664 g, 41.6 mmol, 鉱油中60%分散液)を乾燥THF (18 ml)中にN2下に懸濁させ、そして乾燥THF (18 ml)中の2-(4-フルオロフェニル)-2-メチルプロパン-1-オール(3.500 g, 20.8 mmol)を懸濁液に0 ℃にてゆっくりと添加した。完全な添加の後に、反応物を室温に温め、そして1時間放置した。ヨードメタン (6.5 ml, 0.104 mmol)を室温でゆっくりと添加し、そして反応物を3時間放置した。反応物をH2O (35 ml)のゆっくりとした添加によりクエンチした。層を分離させ、水性層をEtOAc (3x35 ml)で抽出した。合わせた有機層をMgSO4上で乾燥し、ろ過しそして真空中で濃縮し、未精製生成物を提供した。生成物をシリカフラッシュカラムクロマトグラフィーにより、100%ヘプタンから10% EtOAc:90% ヘプタンを溶離剤として用いて精製し、生成物を無色のオイルとして提供した (2.991 g, 79%): LC 純度 98% (保持時間、2.16 min); 1H NMR (500 MHz, CDCl3) δH 7.40-7.32 (m, 2H), 7.11-6.96 (m, 2H), 3.39 (s, 2H), 3.33 (s, 3H), 1.33 (s, 6H)。
【1238】
ステップ7: 1-フルオロ-4-(1-メトキシ-2-メチルプロパン-2-イル)-2-ニトロベンゼン
【1239】
【化259】
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【1240】
フルオロ-4-(1-メトキシ-2-メチルプロパン-2-イル)ベンゼン (2.987 g, 16.4 mmol)を塩氷/水浴中で-20 ℃に冷却し、そして攪拌しながら硫酸(27 ml)をゆっくりと滴下して加えた。硫酸の添加時に、溶液は明るい橙色に変化した。硝酸 (3 ml)を15〜20分にわたってゆっくりと滴下して加えた。硝酸の添加時に、溶液は暗黄色/褐色に変化し、そしてある量の白色固形分が沈殿した。反応物を30分間放置し、その後、氷(450 g)上に注いだ。混合物をDCM (2x225 ml)で抽出し、そして合わせた有機抽出物をMgSO4上で乾燥し、ろ過しそして真空中で濃縮し、未精製生成物を提供した。100%ヘプタンから20% EtOAc:80% ヘプタンを用いてシリカフラッシュカラムクロマトグラフィーにより生成物を精製し、黄色オイルとして生成物を提供した(2.239 g, 60%): LC純度 96% (保持時間、2.18 min); 1H NMR (500 MHz, CDCl3) δH 8.08 (dd, J=7.1, 2.5 Hz, 1H), 7.67 (ddd, J=8.7, 4.1, 2.5 Hz, 1H), 7.23 (dd, J=10.6, 8.8 Hz, 1H), 3.41 (s, 2H), 3.33 (s, 3H), 1.37 (s, 6H)。
【1241】
ステップ 8: 1-アジド-4-(1-メトキシ-2-メチルプロパン-2-イル)-2-ニトロベンゼン
【1242】
【化260】
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【1243】
フルオロ-4-(1-メトキシ-2-メチルプロパン-2-イル)-2-ニトロベンゼン (2.227 g, 9.80 mmol)をDMF (25 ml)中に溶解し、そしてアジ化ナトリウム(1.274 g, 19.6 mmol) を室温にて添加し、そして反応物を一晩攪拌した。反応物を水 (75 ml)でクエンチし、そして混合物をTBME (3x75 ml)で抽出した。合わせた有機層をMgSO4上で乾燥し、ろ過しそして真空中で濃縮し、未精製生成物を提供した。100% ヘプタンから15% EtOAc:85% ヘプタンを溶離剤として用いてシリカフラッシュカラムクロマトグラフィーにより生成物を精製し、生成物を黄色オイルとして提供した(2.301 g, 75%, 80%純度): LC 純度 79% (保持時間、2.15 min); 1H NMR (500 MHz, CDCl3) δH 7.97 (d, J=2.2 Hz, 1H), 7.66 (dd, J=8.5, 2.2 Hz, 1H), 7.33-7.22 (m, 1H), 3.40 (s, 2H), 3.33 (s, 3H), 1.36 (s, 6H)。
【1244】
ステップ 9: 4-(1-メトキシ-2-メチルプロパン-2-イル)ベンゼン-1,2-ジアミン
【1245】
【化261】
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【1246】
アジド-4-(1-メトキシ-2-メチルプロパン-2-イル)-2-ニトロベンゼン (1.102 g, 3.52 mmol)をEtOH (30 ml)中に溶解し、そしてPd/C (10% wt.) (0.110 g, 10% wt.)を添加した。反応物をN2で3回パージし、その後、H2で3回パージし、そして反応物を室温にて一晩攪拌した。混合物を、セライトを通してろ過し、そしてろ液を真空中で濃縮し、未精製生成物を提供した。100%ヘプタン〜100% EtOAcを溶離剤として使用して、シリカフラッシュカラムクロマトグラフィーにより生成物を精製し、薄褐色オイルとして生成物を提供し、それは暗橙色固形分に固化した(0.481 g, 63%, 90% 純度): MS (ESI+) (C11H18N2O) m/z 195.1 [M+H]+; LC 純度87% (保持時間、0.99 min); 1H NMR (500 MHz, CDCl3) δH 6.65 (dd, J=11.2, 1.9 Hz, 2H), 6.58 (d, J=7.9 Hz, 1H), 3.26 (s, 2H), 3.24 (s, 3H), 1.20 (s, 6H)。
【1247】
ステップ 10: 3-[3({[(3aR,4R,6R,6aR)-6-(6-アミノ-9H-プリン-9-イル)-2,2-ジメチル-テトラヒドロ-2H-フロ[3,4-d][1,3]ジオキソール-4-イル]メチル}(メチル)アミノ)シクロブチル]-N-[2-アミノ-4-(1-メトキシ-2-メチルプロパン-2-イル)フェニル]プロパンアミド
【1248】
【化262】
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【1249】
3-[3-({[(3aR,4R,6R,6aR)-6-(6-アミノ-9H-プリン-9-イル)-2,2-ジメチル-テトラヒドロ-2H-フロ[3,4-d][1,3]ジオキソール-4-イル]メチル}(メチル)アミノ)シクロブチル]プロパン酸 (0.620 g, 1.39 mmol)、4-(1-メトキシ-2-メチルプロパン-2-イル)ベンゼン-1,2-ジアミン (0.466 g, 2.08 mmol, 87%純度)、EDC.HCl (0.532 g, 2.78 mmol)及びOXYMA (エチル-シアノ(ヒドロキシイミノ)アセテート) (0.395 g, 2.78 mmol)を、スターラ付きフラスコに添加し、その後、N2でパージした。乾燥DCM (22 ml)及び乾燥Et3N (1.2 ml, 8.33 mmol)を室温にて添加し、そして反応物を一晩放置した。反応物を飽和NaHCO3 溶液 (25 ml)の添加によりクエンチし、そして有機層を分離した。水性層をDCM (2x25 ml)で抽出し、そして合わせた有機層をMgSO4上で乾燥し、ろ過しそして真空中で濃縮し、未精製生成物を提供した。最初に100% EtOAcを用いてジアニリンを溶離し、その後、100% DCM〜20%のMeOH中の 2M NH3:80% DCMを溶離剤として用いてシリカフラッシュクロマトグラフィーにより生成物を精製し、褐色オイルとして生成物を提供した(1.081 g, 定量): MS (ESI+) (C32H46N8O5) m/z 623.4 [M+H]+; LC 純度 98% (保持時間、1.36 min); 1H NMR (500 MHz, CDCl3) δH 8.39 (d, J=7.8 Hz, 1H), 7.99 (s, 1H), 7.42-7.30 (m, 1H), 7.24-7.00 (m, 1H), 6.96-6.81 (m, 1H), 6.12 (d, J=12.6 Hz, 1H), 5.77 (d, J=6.7 Hz, 1H), 5.63 (d, J=5.0 Hz, 1H), 5.14-4.93 (m, 1H), 4.60-4.31 (m, 1H), 4.28-3.69 (m, 2H), 3.48-3.03 (m, 5H), 2.65-2.48 (m, 1H), 2.46-2.33 (m, 1H), 2.34-2.10 (m, 7H), 2.10-1.98 (m, 1H), 2.00-1.66 (m, 4H), 1.62 (d, J=15.7 Hz, 13H), 1.44 (d, J=6.5 Hz, 4H), 1.30 (t, J=3.3 Hz, 7H), 1.12 (d, J=52.3 Hz, 1H)。
【1250】
ステップ11: 9-[(3aR,4R,6R,6aR)-6-{[(3-{2-[5-(1-メトキシ-2-メチルプロパン-2-イル)-1H-1,3-ベンゾジアゾール-2-イル]エチル}シクロブチル)(メチル)アミノ]メチル}-2,2-ジメチル-テトラヒドロ-2H-フロ[3,4-d][1,3]ジオキソール-4-イル]-9H-プリン-6-アミン
【1251】
【化263】
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【1252】
3-[3-({[(3aR,4R,6R,6aR)-6-(6-アミノ-9H-プリン-9-イル)-2,2-ジメチル-テトラヒドロ-2H-フロ[3,4-d][1,3]ジオキソール-4-イル]メチル}(メチル)アミノ)シクロブチル]-N-[2-アミノ-4-(1-メトキシ-2-メチルプロパン-2-イル)フェニル]プロパンアミド(1.036 g, 1.66 mmol)をAcOH (17 ml)中に溶解し、そして50 ℃に5時間加熱した。反応物を真空中で濃縮し、そして残留物をDCM (75 ml)中に溶解し、そして飽和NaHCO3 溶液(75 ml)を添加した。有機層を分離させ、そして水性層をDCM (2x75 ml)で抽出した。合わせた有機層をMgSO4上で乾燥し、ろ過しそして真空中で濃縮して、未精製生成物を暗橙色オイルとして提供した (0.850 g, 94%)。中性分取-HPLCを用いて生成物を精製し、生成物を淡黄色オイルとして提供した (0.485 g, 47%, 88%純度): MS (ESI+) (C32H44N8O4) m/z 605.4 [M+H]+; LC 純度 88% (保持時間、1.25 min); 1H NMR (500 MHz, CDCl3) δH 10.44 (dd, J=207.7, 22.9 Hz, 1H), 8.41 (d, J=17.1 Hz, 1H), 8.16 (d, J=13.8 Hz, 1H), 7.89-7.58 (m, 1H), 7.54-7.29 (m, 2H), 6.15 (d, J=10.9 Hz, 1H), 5.92-5.56 (m, 3H), 4.98 (d, J=12.5 Hz, 1H), 4.76-4.39 (m, 1H), 3.47 (d, J=6.2 Hz, 2H), 3.33 (d, J=4.8 Hz, 3H), 2.98-2.43 (m, 4H), 2.42-2.00 (m, 6H), 1.99-1.88 (m, 2H), 1.77-1.66 (m, 1H), 1.64 (s, 3H), 1.61-1.48 (m, 1H), 1.44 (d, J=8.1 Hz, 3H), 1.40 (d, J=7.9 Hz, 6H), 1.28 (dd, J=16.0, 9.0 Hz, 1H)。
【1253】
ステップ 12: (2R,3R,4S,5R)-2-(6-アミノ-9H-プリン-9-イル)-5-{[(3-{2-[5-(1-メトキシ-2-エチルプロパン-2-イル)-1H-1,3-ベンゾジアゾール-2-イル]エチル}シクロブチル)(メチル)アミノ]メチル}オキソラン-3,4-ジオール
【1254】
【化264】
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【1255】
9-[(3aR,4R,6R,6aR)-6-{[(3-{2-[5-(1-メトキシ-2-メチルプロパン-2-イル)-1H-1,3-ベンゾジアゾール-2-イル]エチル}シクロブチル)(メチル)アミノ]メチル}-2,2-ジメチル-テトラヒドロ-2H-フロ[3,4-d][1,3]ジオキソール-4-イル]-9H-プリン-6-アミン (0.485 g, 0.706 mmol, 88%純度)をMeOH (20 ml)中に溶解し、そして濃HCl (4.9 ml, 10 vol)を室温にて添加し、そして反応物を2.5時間放置した。反応物を真空中で濃縮し、そして残留物を最少量のMeOH (約2 ml)中に溶解した。反応物を飽和NaHCO3溶液(10 ml)及びEtOAc (30 ml)の添加によりクエンチした。層を分離し、そして水性層をEtOAc (2x30 ml)で抽出した。合わせた有機層をMgSO4上で乾燥し、ろ過しそして真空中で濃縮し、未精製生成物を提供した。100% DCM〜20%のMeOH中の 2M NH3:80% DCMを溶離剤として用いてシリカフラッシュカラムクロマトグラフィーにより生成物を精製し、生成物を白色フォームとして提供した (0.213 g, 53%): MS (ESI+) (C29H40N8O4) m/z 565.4 [M+H]+; LC 純度 100% (保持時間、2.11 min) (7 min); 1H NMR (500 MHz, d4-MeOD) δH 8.28 (d, J=4.1 Hz, 1H), 8.22 (d, J=3.2 Hz, 1H), 7.51 (s, 1H), 7.42 (dd, J=8.5, 2.1 Hz, 1H), 7.29 (dd, J=8.5, 1.5 Hz, 1H), 6.01 (t, J=3.9 Hz, 1H), 4.84-4.74 (m, 1H), 4.41-4.29 (m, 1H), 4.29-4.19 (m, 1H), 3.48 (s, 2H), 3.30 (s, 3H), 3.14-2.98 (m, 1H), 2.99-2.89 (m, 1H), 2.90-2.73 (m, 2H), 2.39 (s, 3H), 2.37-2.30 (m, 1H), 2.28-2.10 (m, 2H), 2.08-1.86 (m, 4H), 1.70-1.51 (m, 1H), 1.38 (s, 6H)。
【1256】
化合物 69: (1R,2S,3R,5R)-3-(4-アミノ-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-7-イル)-5-((((1r,3S)-3-(2-(5-(tert-ブチル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-2-イル)エチル)シクロブチル)(メチル)アミノ)メチル)シクロペンタン-1,2-ジオール
【1257】
【化265】
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【1258】
(1R,2S,3R,5R)-3-(4-アミノ-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-7-イル)-5-((((1r,3S)-3-(2-(5-(tert-ブチル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-2-イル)エチル)シクロブチル)(メチル)アミノ)メチル)シクロペンタン-1,2-ジオール
1H NMR (500 MHz, MeOD): δH 8.06 (s, 1H), 7.47 (brs, 1H), 7.38 (d, J=8.0 HZ, 1H), 7.27 (d, J=8.0 Hz, 1H), 7.19 (s, 1H), 6.60 (s, 1H), 4.32 (s, 1H), 3.88 (s, 1H), 2.80 (brs, 2H), 2.68 (brs, 1H), 2.49-2.10 (m, 9H), 1.90 (brs, 2H), 1.62-1.49 (m, 3H), 1.35 (s, 9H) ppm; ESI-MS (m/z): 532.3 [M+1]+
ベンジル3-(3-((((3aR,4R,6R,6aR)-6-(4-((2,4-ジメトキシベンジル)アミノ)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-7-イル)-2,2-ジメチルテトラヒドロフロ[3,4-d][1,3]ジオキソール-4-イル)メチル)アミノ)シクロブチル)プロパノエート
7-((3aR,4R,6R,6aR)-6-(アミノメチル)-2,2-ジメチルテトラヒドロフロ[3,4-d][1,3]ジオキソール-4-イル)-N-(2,4-ジメトキシベンジル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-アミン (20 g, 43.91 mmol)、ベンジル3-(3-オキソシクロブチル)プロパノエート (12.2 g, 52.69 mmol)及びHOAc (15 mL)のDCE (200 mL)中の溶液を30℃で3時間攪拌した。NaBH(OAc)3 (18.6 g, 87.81 mmol)を添加し、そして反応混合物を30℃でさらに1時間攪拌した。混合物を水 (100 mLx2)及びブライン(100 mL)で洗浄し、Na2SO4上で乾燥し、ろ過しそして濃縮した。EA:DCM:MeOH = 10:10:1を溶離剤として用いて、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、所望の化合物を黄色固形分として提供した (21 g, 収率: 65 %, シス/トランス= 52/47)。1H NMR (500 MHz, MeOD): δH 8.16 (brs, 1H), 7.36-7.29 (m, 5H), 7.22 (d, J=3.5 Hz, 1H), 7.15 (d, J=8.5 Hz, 1H), 6.66 (brs, 1H), 6.54 (d, J=2.0 Hz, 1H), 6.43 (dd, J=8.5及び2.0 Hz, 1H), 6.20 (brs, 1H), 5.41-5.39 (m, 1H), 5.08 (d, J=3.0 Hz, 1H), 4.99-4.95 (m, 1H), 4.66 (s, 2H), 4.30-4.25 (m, 1H), 3.83 (s, 3H), 3.76 (s, 3H), 3.38-3.35 (m, 0.5H), 3.11-3.06 (m, 0.5H), 2.92-2.82 (m, 2H), 2.29-2.18 (m, 3H), 2.12-2.05 (m, 0.5H), 1.90-1.68 (m, 4H), 1.63-1.61 (m, 1H), 1.60 (s, 3H), 1.38 (s, 3H), 1.35-1.28 (m, 0.5H), 1.25 (t, J=6.5 Hz, 2H), 1.15-1.12 (m, 0.5H) ppm; ESI-MS (負モード, m/z): 670.3 [M-1]+
【1259】
ベンジル3-(3-((((3aR,4R,6R,6aR)-6-(4-((2,4-ジメトキシベンジル)アミノ)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-7-イル)-2,2-ジメチルテトラヒドロフロ[3,4-d][1,3]ジオキソール-4-イル)メチル)(イソプロピル)アミノ)シクロブチル)プロパノエート
【1260】
ベンジル3-(3-((((3aR,4R,6R,6aR)-6-(4-((2,4-ジメトキシベンジル)アミノ)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-7-イル)-2,2-ジメチルテトラヒドロフロ[3,4-d][1,3]ジオキソール-4-イル)メチル)アミノ)シクロブチル)プロパノエート(4 g, 5.95 mmol)、2-ヨードプロパン(6 g, 35.72 mmol)及びK2CO3 (2.5 g, 17.86 mmol)のCH3CN (50 mL)中の混合物を還流下に2日間攪拌した。混合物を室温に冷却し、ろ過しそしてフィルターケークをCH3CN (20 mL)で洗浄した。ろ液を濃縮し、そして残留物をコンビ-フラッシュ (80 g シリカゲル、EA:DCM:MeOH = 10:10:0から出発して、10:10:1までの勾配、60 mL/min, 40 min, 2.4 L の合計溶媒体積)により精製し、所望の化合物を黄色固形分として提供した(3 g, 収率: 71 %)。1H NMR (500 MHz, MeOD): δH 8.15 (s, 1H), 7.38-7.29 (m, 5H), 7.19 (d, J=4.0 Hz, 1H), 7.14 (d, J=8.0 Hz, 1H), 6.65 (d, J=3.0 Hz, 1H), 6.53 (d, J=2.0 Hz, 1H), 6.41 (dd, J=8.5及び2.0 Hz, 1H), 6.20 (d, J=2.5 Hz, 1H), 5.36-5.32 (m, 1H), 5.09 (s, 1H), 5.07 (s, 1H), 4.94-4.89 (m, 3H), 4.65 (s, 2H), 4.17-4.14 (m, 1H), 3.82 (s, 3H), 3.75 (s, 3H), 3.41-3.35 (m, 0.5H), 3.04- 2.95 (m, 0.5H), 2.94-2.86 (m, 1H), 2.72-2.52 (m, 2H), 2.25 (t, J=7.5 Hz, 1H), 2.21 (t, J=8.0 Hz, 1H), 2.05-1.90 (m, 2H), 1.90-1.82 (m, 0.5H), 1.76-1.70 (m, 0.5H), 1.65-1.55 (m, 5H), 1.42-1.34 (m, 4H), 0.95 (d, J=6.5 Hz, 3H), 0.83-0.80 (m, 3H) ppm; ESI-MS (m/z): 714.4 [M+1]+
【1261】
3-(3-((((3aR,4R,6R,6aR)-6-(4-((2,4-ジメトキシベンジル)アミノ)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-7-イル)-2,2-ジメチルテトラヒドロフロ[3,4-d][1,3]ジオキソール-4-イル)メチル)(イソプロピル)アミノ)シクロブチル)プロパン酸
ベンジル3-(3-((((3aR,4R,6R,6aR)-6-(4-((2,4-ジメトキシベンジル)アミノ)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-7-イル)-2,2-ジメチルテトラヒドロフロ[3,4-d][1,3]ジオキソール-4-イル)メチル)(イソプロピル)アミノ)シクロブチル)プロパノエート (2.7 g, 3.78 mmol) のTHF/MeOH (15 mL/15 mL)中の溶液に、LiOH.H2O (1.6 g, 37.82 mmol)の水 (5 mL)中の溶液を添加した。混合物を30℃で2時間攪拌した。揮発分を減圧下に除去した。残留物を水(10 mL)で希釈し、そしてEA (15 mLx2)で抽出した。懸濁水層を1N HCl溶液によりpH=3〜4に調節し、そしてEA (30 mLx3)で抽出した。合わせた有機層をブライン (50 mL)で洗浄した。有機相をNa2SO4上で乾燥し、ろ過しそして濃縮して所望の化合物を黄色固形分として提供した(2.9 g)。1H NMR (500 MHz, MeOD): δH 8.20 (s, 1H), 7.92 (s, 0.5H), 7.38-7.32 (m, 3H), 7.28-7.23 (m, 1.5H), 7.14 (d, J=8.5 Hz, 1H), 6.68 (brs, 1H), 6.56 (d, J=2.0 Hz, 1H), 6.44 (d, J=8.5 Hz, 1H), 6.25 (s, 1H), 5.51-5.47 (m, 1H), 5.18-5.13 (m, 1H), 4.66 (s, 2H), 4.61 (s, 1H), 4.43-4.40 (m, 1H), 3.96-3.90 (m, 0.5H), 3.85 (s, 3H), 3.77 (s, 3H), 3.65-3.58 (m, 0.5H), 3.50-3.40 (m, 2H), 2.46-2.36 (m, 1H), 2.20-2.00 (m, 4H), 1.98-1.70 (m, 2.5H), 1.70-1.58 (m, 4.5H), 1.40 (s, 3H), 1.18 (d, J=5.0 Hz, 3H), 0.90 (t, J=6.0 Hz, 3H) ppm; ESI-MS (m/z): 624.3 [M+1]+
【1262】
N-(2-アミノ-4-(tert-ブチル)フェニル)-3-(3-((((3aR,4R,6R,6aR)-6-(4-((2,4-ジメトキシベンジル)アミノ)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-7-イル)-2,2-ジメチルテトラヒドロフロ[3,4-d][1,3]ジオキソール-4-イル)メチル)(イソプロピル)アミノ)シクロブチル)プロパンアミド
3-(3-((((3aR,4R,6R,6aR)-6-(4-((2,4-ジメトキシベンジル)アミノ)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-7-イル)-2,2-ジメチルテトラヒドロフロ[3,4-d][1,3]ジオキソール-4-イル)メチル)(イソプロピル)アミノ)シクロブチル)プロパン酸 (2.7 g, 4.33 mmol)、4-(トリフルオロメトキシ)ベンゼン-1,2-ジアミン (1.23 g, 6.49 mmol)、HATU (2.5 g, 6.49 mmol) 及びHOAT (0.88 g, 6.49 mmol)のDCM (30 mL)中の溶液に、TEA (1.8 mL, 12.99 mmol)を添加した。混合物を室温にて2時間攪拌した。混合物に DCM (70 mL)を添加し、そして水(20 mLx2)及びブライン(50 mL)で洗浄した。有機相をNa2SO4上で乾燥し、ろ過しそして濃縮した。残留物をコンビ-フラッシュ (80 g シリカゲル、EA:DCM:MeOH = 10:10:0から出発して、10:10:2まで勾配、60 mL/min, 40 min, 2.4 L の合計溶媒体積)により精製し、所望の化合物を褐色固形分として提供した(2.2 g, 収率: 67% (2つのステップ))。1H NMR (500 MHz, MeOD): δH 8.21 (s, 1H), 7.28-7.12 (m, 3H), 6.73 (brs, 1H), 6.69 (brs, 1H), 6.56-6.52 (m, 2H), 6.42 (dd, J=8.0及び2.5 Hz, 1H), 6.26 (d, J=1.5 Hz, 1H), 5.48 (d, J = 6.0 Hz, 1H), 5.20-5.16 (m, 1H), 4.66 (s, 2H), 4.46-4.42 (m, 1H), 4.08-3.98 (m, 0.5H), 3.84 (s, 3H), 3.76 (s, 3H), 3.75-3.69 (m, 0.5H), 3.60-3.38 (m, 2H), 2.60-2.30 (m, 3H), 1.92-1.86 (m, 1H), 1.80-1.70 (m, 1H), 1.59 (d, J=3.5 Hz, 3H), 1.40 (s, 3H), 1.25 (t, J=1.5 Hz, 3H), ), 1.00-0.80 (m, 2H) ppm; ESI-MS (m/z): 798.3 [M+1]+
【1263】
N-(2,4-ジメトキシベンジル)-7-((3aR,4R,6R,6aR)-6-((イソプロピル(3-(2-(5-(トリフルオロメトキシ)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-2-イル)エチル)シクロブチル)アミノ)メチル)-2,2-ジメチルテトラヒドロフロ[3,4-d][1,3]ジオキソール-4-イル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-アミン
【1264】
N-(2-アミノ-4-(tert-ブチル)フェニル)-3-(3-((((3aR,4R,6R,6aR)-6-(4-((2,4-ジメトキシベンジル)アミノ)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-7-イル)-2,2-ジメチルテトラヒドロフロ[3,4-d][1,3]ジオキソール-4-イル)メチル)(イソプロピル)アミノ)シクロブチル)プロパンアミド(2.2 g, 2.5 mmol)のHOAc (20 mL)中の溶液を65℃で5時間攪拌した。混合物を室温に冷却し、そして濃縮した。残留物をDCM (50 mL)中に溶解し、15% Na2CO3溶液(20 mLx2)で洗浄し、水(20 mL)及びブライン(30 mL)で洗浄した。有機相をNa2SO4上で乾燥し、ろ過しそして濃縮した。残留物をコンビ-フラッシュ(80 g シリカゲル、EA:DCM:MeOH =10:10:0から出発して、10:10:2まで勾配、60 mL/min, 35 min, 2.1 L の合計溶媒体積)により精製し、所望の化合物を褐色固形分として提供し(1.4 g)、それをキラルHPLCにより分離し、シス異性体(600 mg, 収率: 28%)及びトランス異性体(480 mg, 収率: 22%)を提供した。
【1265】
シス異性体: 1H NMR (500 MHz, MeOD): δH 8.17 (s, 1H), 7.52 (d, J=9.0 Hz, 1H), 7.39 (s, 1H), 7.20 (d, J=4.0 Hz, 1H), 7.12 (d, J=8.0 Hz, 1H), 6.68 (brs, 1H), 6.49 (d, J=2.5 Hz, 1H), 6.39 (dd, J=8.5及び2.0 Hz, 1H), 6.19 (d, J=2.0 Hz, 1H), 5.35 (dd, J=6.0及び2.0 Hz, 1H), 4.68-4.60 (m, 2H), 4.18-4.13 (m, 1H), 3.78 (s, 3H), 3.73 (s, 3H), 3.10-3.02 (m, 1H), 2.95-2.88 (m, 1H), 2.78-2.72 (m, 2H), 2.69-2.57 (m, 2H), 2.12-2.02 (m, 2H), 1.86-1.76 (m, 2H), 1.57 (s, 3H), 1.52-1.40 (m, 2H), 1.37 (s, 3H), 0.96 (d, J=6.5 Hz, 3H), 0.82 (d, J=6.5 Hz, 3H) ppm; ESI-MS (m/z): 780.4 [M+1]+
【1266】
トランス異性体: 1H NMR (500 MHz, MeOD): δH 8.15 (s, 1H), 7.52 (d, J=9.0 Hz, 1H), 7.40 (s, 1H), 7.20 (d, J=3.5 Hz, 1H), 7.12 (d, J=8.0 Hz, 1H), 6.68 (brs, 1H), 6.51 (d, J=2.0 Hz, 1H), 6.40 (dd, J=8.0及び2.5 Hz, 1H), 6.20 (d, J=2.5 Hz, 1H), 5.35 (dd, J=6.0及び2.0 Hz, 1H), 4.64 (s, 2H), 4.20-4.16 (m, 1H), 3.82 (s, 3H), 3.73 (s, 3H), 3.50-3.42 (m, 1H), 2.95-2.90 (m, 1H), 2.80 (t, J=6.0 Hz, 2H), 2.75-2.58 (m, 2H), 2.12-1.95 (m, 4H), 1.75-1.65 (m, 2H), 1.58 (s, 3H), 1.38 (s, 3H), 0.97 (d, J=6.5 Hz, 3H), 0.83 (d, J=6.5 Hz, 3H) ppm; ESI-MS (m/z): 780.4 [M+1]+
【1267】
化合物70: (1R,2S,3R,5R)-3-(4-アミノ-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-7-イル)-5-((((1s,3R)-3-(2-(5-(tert-ブチル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-2-イル)エチル)シクロブチル)(メチル)アミノ)メチル)シクロペンタン-1,2-ジオール
【1268】
【化266】
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【1269】
メチル3-((1R,3s)-3-((((3aR,4R,6R,6aS)-6-(4-((2,4-ジメトキシベンジル)アミノ)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-7-イル)-2,2-ジメチルテトラヒドロ-3aH-シクロペンタ[d][1,3]ジオキソール-4-イル)メチル)(メチル)アミノ)シクロブチル)プロパノエート
メチル3-((1R,3s)-3-((((3aR,4R,6R,6aS)-6-(4-((2,4- ジメトキシベンジル)アミノ)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-7-イル)-2,2-ジメチルテトラヒドロ-3aH-シクロペンタ[d][1,3]ジオキソール-4-イル)メチル)アミノ)シクロブチル)プロパノエート(1.85 g, 3.12 mmol)及びNaBH3CN (590 mg, 9.36 mmol)のMeOH (25 mL)中の溶液をpH=6にAcOHで調節し、その後、ホルムアルデヒド(936 mg, 31.2 mmol)を添加した。反応物を25 ℃で一晩攪拌した。反応物を飽和NaHCO3 (5 mL)でクエンチし、蒸発させ、水(10 mL)を添加し、DCM (150 mLx3)で抽出し、ブライン(80 mL)で洗浄し、乾燥しそして濃縮した。残留物をSGCにより精製し、所望の化合物を白色固形分として提供した(1.85 g, 収率 97%)。1H NMR (500MHz, MeOD): δH 8.12 (s, 1H), 7.22 (d, J=3.5 Hz, 1H), 7.14 (d, J=8.5 Hz, 1H), 6.64 (d, J=3.0 Hz, 1H), 6.55 (d, J=2.5 Hz, 1H), 6.44 (dd, J= 8.5及び2.5 Hz, 1H), 5.01-4.98 (m, 2H), 4.65 (s, 2H), 4.60-4.58 (m, 1H), 4.30 (s, 1H), 3.84 (s, 3H), 3.76 (s, 3H), 3.66 (s, 3H), 3.44-3.38 (m, 1H), 2.80-2.73 (m, 2H), 2.48-2.43 (m, 4H), 2.32 (t, J=7.5 Hz, 2H), 2.20-2.16 (m, 4H), 1.95-1.94 (m, 2H), 1.82-1.81 (m, 2H), 1.56 (s, 3H), 1.31 (s, 3H) ppm; ESI-MS (m/z): 608.3 [M+1]+
【1270】
3-((1R,3s)-3-((((3aR,4R,6R,6aS)-6-(4-((2,4-ジメトキシベンジル)アミノ)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-7-イル)-2,2-ジメチルテトラヒドロ-3aH-シクロペンタ[d][1,3]ジオキソール-4-イル)メチル)(メチル)アミノ)シクロブチル)プロパン酸
【1271】
メチル3-((1R,3s)-3-((((3aR,4R,6R,6aS)-6-(4-((2,4-ジメトキシベンジル)アミノ)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-7-イル)-2,2-ジメチルテトラヒドロ-3aH-シクロペンタ[d][1,3]ジオキソール-4-イル)メチル)(メチル)アミノ)シクロブチル)プロパノエート (1.85 g, 3.04 mmol)及びLiOH (382 mg, 15.24 mmol)のTHF/MeOH H2O (1:1:1, 30 mL)中の溶液を50 ℃で2時間攪拌した。反応物を濃縮して、所望の化合物を白色固形分として得た (2.25 g,塩、純度 85%)。未精製物をさらなる精製なしに次のステップで直接的に使用した。1H NMR (500MHz, MeOD): δH 8.11 (s, 1H), 7.92 (s, 1H), 7.30 (d, J=3.0 Hz, 1H), 7.14 (d, J=8.0 Hz, 1H), 6.67 (d, J=3.0 Hz, 1H), 6.54 (d, J=2.0 Hz, 1H), 6.44 (dd, J=10.0及び2.5 Hz, 1H), 5.05-5.03 (m, 2H), 4.73 (d, J=6.0 Hz, 1H), 4.65 (s, 2H), 3.90-3.85 (m, 1H), 3.85 (s, 3H), 3.77 (s, 3H), 3.30-3.18 (m, 2H), 2.82 (s, 3H), 2.65-2.55 (m, 1H), 2.53-2.46 (m, 3H), 2.27-2.20 (m, 3H), 2.12-2.11 (m, 2H), 1.83-1.82 (m, 2H), 1.57 (s, 3H), 1.32 (s, 3H) ppm; ESI-MS (m/z): 594.3 [M+1]+
【1272】
N-(2-アミノ-4-(tert-ブチル)フェニル)-3-((1R,3s)-3-((((3aR,4R,6R,6aS)-6-(4-((2,4-ジメトキシベンジル)アミノ)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-7-イル)-2,2-ジメチルテトラヒドロ-3aH-シクロペンタ[d][1,3]ジオキソール-4-イル)メチル)(メチル)アミノ)シクロブチル)プロパンアミド
3-((1R,3s)-3-((((3aR,4R,6R,6aS)-6-(4-((2,4-ジメトキシベンジル)アミノ)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-7-イル)-2,2-ジメチルテトラヒドロ-3aH-シクロペンタ[d][1,3]ジオキソール-4-イル)メチル)(メチル)アミノ)シクロブチル)プロパン酸 (2.25 g, 3.8 mmol)、HOAt (680 mg, 5 mmol)及びHATU (1.9 g, 5 mmol)のDCM (60 mL)中の溶液を室温にて1時間攪拌し、その後、4-tert-ブチルベンゼンジアミン (656 mg, 4 mmol)及びTEA (1.21 g, 12 mmol)のDCM (3 mL)中の溶液を滴下して加えた。反応物を室温にて一晩攪拌した。反応物に水(20 mL)及びDCM (60 mL)を添加し、DCM (60 mLx2)で抽出し、ブライン(10 mL)で洗浄し、乾燥しそして濃縮した。残留物をSGCにより精製し、所望の化合物を黄色の固形分として提供した(1.1 g, 収率 46%)。1H NMR (500MHz, MeOD): δH 8.11 (s, 1H), 7.21 (d, J=4.0 Hz, 1H), 7.13 (d, J=8.5 Hz, 1H), 6.98 (d, J=8.5 Hz, 1H), 6.92 (d, J=2.0 Hz, 1H), 6.77 (dd, J=8.0及び1.5 Hz, 1H), 6.64 (d, J=3.5 Hz, 1H), 6.54 (d, J= 2.0 Hz, 1H), 6.43 (dd, J=8.0及び1.5 Hz, 1H), 5.02-4.99 (m, 2H), 4.65-4.61 (m, 3H), 3.83 (s, 3H), 3.75 (s, 3H), 3.60-3.52 (m, 1H), 2.97-2.83 (m, 2H), 2.58 (s, 3H), 2.54-2.38 (m, 4H), 2.33-2.29 (m, 2H), 2.18-2.04 (m, 3H), 1.94-1.91 (m, 2H), 1.55 (s, 3H), 1.30 (s, 3H), 1.25 (s, 9H) ppm; ESI-MS (m/z): 740.5 [M+1]+
【1273】
7-((3aS,4R,6R,6aR)-6-((((1s,3R)-3-(2-(5-(tert-ブチル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-2-イル)エチル)シクロブチル)(メチル)アミノ)メチル)-2,2-ジメチルテトラヒドロ-3aH-シクロペンタ[d][1,3]ジオキソール-4-イル)-N-(2,4-ジメトキシベンジル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-アミン
N-(2-アミノ-4-(tert-ブチル)フェニル)-3-((1R,3s)-3-((((3aR,4R,6R,6aS)-6-(4-((2,4-ジメトキシベンジル)アミノ)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-7-イル)-2,2-ジメチルテトラヒドロ-3aH-シクロペンタ[d][1,3]ジオキソール-4-イル)メチル)(メチル)アミノ)シクロブチル)プロパンアミド(1.1 g, 1.49 mmol)のAcOH (8 mL)中の溶液を65 ℃に3時間加熱した。反応物を蒸発させ、MeOH (5 mL)中に溶解し、飽和NaHCO3溶液にて pH=8に調節し、濃縮し、そして分取-TLCにより精製し、所望の化合物を白色固形分として提供した (620 mg, 58%)。1H NMR (500MHz, MeOD): δH8.10 (s, 1H), 7.48 (brs, 1H), 7.38 (brs, 1H), 7.28 (d, J=8.5 Hz, 1H), 7.21 (d, J=3.0 Hz, 1H), 7.13(d, J=8.5 Hz, 1H), 6.62 (brs, 1H), 6.53 (s, 1H), 6.42 (d, J=8.5 Hz, 1H), 4.98-4.90 (m, 2H), 4.64 (s, 2H), 4.50 (brs, 1H), 3.83 (s, 3H), 3.75 (s, 3H), 3.01-2.98 (m, 1H), 2.83 (d, J= 7.5 Hz, 1H), 2.44-2.34 (m, 4H), 2.16 (s, 3H), 2.12-1.96 (m, 6H), 1.84 (t, J=7.5 Hz, 2H), 1.53 (s, 3H), 1.36 (s, 9H), 1.28 (s, 3H) ppm; ESI-MS (m/z): 722.4 [M+1]+
【1274】
(1R,2S,3R,5R)-3-(4-アミノ-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-7-イル)-5-((((1s,3R)-3-(2-(5-(tert-ブチル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-2-イル)エチル)シクロブチル)(メチル)アミノ)メチル)シクロペンタン-1,2-ジオール
7-((3aS,4R,6R,6aR)-6-((((1s,3R)-3-(2-(5-(tert-ブチル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-2-イル)エチル)シクロブチル)(メチル)アミノ)メチル)-2,2-ジメチルテトラヒドロ-3aH-シクロペンタ[d][1,3]ジオキソール-4-イル)-N-(2,4-ジメトキシベンジル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-アミン (620 mg, 0.86 mmol)のTFA (5 mL, 90%)中の溶液を25 ℃にて1時間攪拌した。反応物を乾燥まで濃縮し、MeOH (5 mL)中に溶解し、飽和K2CO3溶液でpH=8に調節した。混合物を室温にて0.5時間攪拌した。その後、反応物を濃縮して残留物を得た。残留物を分取-HPLCにより精製し、所望の化合物を白色固形分として得た(330 mg, 収率 73%)。1H NMR (500MHz, MeOD): δH 8.07 (s, 1H), 7.49 (d, J=1.5 Hz, 1H), 7.40 (d, J=11.0 Hz, 1H), 7.29 (dd, J=11.0及び2.5 Hz, 1H), 7.21 (d, J=5.0 Hz, 1H), 6.60 (d, J=4.0 Hz, 1H), 4.92-4.89 (m, 1H), 4.33 (dd, J=9.5及び8.5 Hz, 1H), 3.90 (d, J=5.5 Hz, 1H), 3.03-2.99 (m, 1H), 2.85 (d, J=9.5 Hz, 1H), 2.50-2.22 (m, 4H), 2.16 (s, 3H), 2.15-1.98 (m, 5H), 1.88 (t, J=10.0 Hz, 2H), 1.68-1.59 (m, 1H), 1.37 (s, 9H) ppm; ESI-MS (m/z): 532.3 [M+1] +
【1275】
化合物 71: (2R,3R,4S,5R)-2-(6-アミノ-9H-プリン-9-イル)-5-((((1r,3S)-3-(2-(5-(tert-ブチル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-2-イル)エチル)シクロブチル)(メチル)アミノ)メチル)テトラヒドロフラン-3,4-ジオール
【1276】
【化267】
[この文献は図面を表示できません]
【1277】
シス-9-((3aR,4R,6R,6aR)-6-((((1r,3S)-3-(2-(5-(tert-ブチル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-2-イル)エチル)シクロブチル)(メチル)アミノ)メチル)-2,2-ジメチルテトラヒドロフロ[3,4-d][1,3]ジオキソール-4-イル)-9H-プリン-6-アミン (920 mg, 1.60 mmol)の3 M HCl/MeOH (20 mL)中の混合物を35 ℃にて2時間攪拌し、そして乾燥まで蒸発させた。残留物をMeOH (15 mL)中に溶解し、そして飽和K2CO3溶液を添加して、溶液をpH 8に調節した。その後、混合物を5分間攪拌し、そしてろ過した。ろ液を濃縮し、そして未精製物を分取-HPLCにより精製し、目標物を白色固形分として得た(400 mg, 収率: 47%)。1H NMR (500 MHz, MeOD): δH 8.27 (s, 1H), 8.20 (s, 1H), 7.47 (s, 1H), 7.47 (s, 1H), 7.40-7.37 (m, 1H), 7.29-7.26 (m, 1H), 5.98 (d, J=4.5 Hz, 1H), 4.69 (t, J=4.5 Hz, 1H), 4.24-4.20 (m, 1H), 4.18-4.15 (m, 1H), 2.81-2.76 (m, 2H), 2.75-2.69 (m, 1H), 2.67-2.62 (m, 2H), 2.25-2.18 (m, 1H), 2.14 (s, 3H), 1.90-1.85 (m, 3H), 1.49-1.41 (m, 2H), 1.36 (s, 9H) ppm; ESI-MS (m/z): 535.3 [M+1]+
【1278】
化合物 72: (2R,3R,4S,5R)-2-(6-アミノ-9H-プリン-9-イル)-5-((((1s,3R)-3-(2-(5-(tert-ブチル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-2-イル)エチル)シクロブチル)(メチル)アミノ)メチル)テトラヒドロフラン-3,4-ジオール
【1279】
【化268】
[この文献は図面を表示できません]
【1280】
トランス-9-((3aR,4R,6R,6aR)-6-((((1r,3S)-3-(2-(5-(tert-ブチル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-2-イル)エチル)シクロブチル)(メチル)アミノ)メチル)-2,2-ジメチルテトラヒドロフロ[3,4-d][1,3]ジオキソール-4-イル)-9H-プリン-6-アミン (420 mg, 0.73 mmol) の3 M HCl/MeOH (20 mL)中の混合物を35 ℃にて2時間攪拌し、そして乾燥まで蒸発させた。残留物をMeOH (15 mL)中に溶解し、飽和K2CO3溶液を添加して、溶液をpH 8に調節した。その後、混合物を5分間攪拌し、そしてろ過した。ろ液を濃縮し、そして未精製物を分取-HPLCにより精製し、目標物を白色固形分として得た(198 mg, 収率: 51%)。1H NMR (500 MHz, MeOD): δH 8.28 (s, 1H), 8.19 (s, 1H), 7.48 (s, 1H), 7.38 (d, J=8.0 Hz, 1H), 7.28-7.26 (m, 1H), 5.98 (d, J=4.0 Hz, 1H), 4.69 (t, J=5.5 Hz, 1H), 4.23 (t, J=5.0 Hz, 1H), 4.19-4.16 (m, 1H), 3.06-3.03 (m, 1H), 2.80 (t, J=7.5 Hz, 2H), 2.68-2.64 (m, 2H), 2.16 (s, 3H), 2.09-1.95 (m, 5H), 1.85-1.80 (m, 2H), 1.36 (s, 9H) ppm; ESI-MS (m/z): 535.3 [M+1]+
【1281】
ベンジル3-(3-((((3aR,4R,6R,6aR)-6-(6-アミノ-9H-プリン-9-イル)-2,2-ジメチルテトラヒドロフロ[3,4-d][1,3]ジオキソール-4-イル)メチル)(エチル)アミノ)シクロブチル)プロパノエート
ベンジル3-(3-((((3aR,4R,6R,6aR)-6-(6-アミノ-9H-プリン-9-イル)-2,2-ジメチルテトラヒドロフロ[3,4-d][1,3]ジオキソール-4-イル)メチル)アミノ)シクロブチル)プロパノエート (3.76 g, 7.2 mmol)及びNaBH3CN (5.9 g, 93.6 mmol)のMeOH (40 mL)中の溶液に、AcOHを添加し、pH=6に調節した。その後、40% MeCHO (8.7 mL, 122.5 mmol)を添加し、そして混合物を30 ℃にて1.5時間攪拌した。水(15 mL)を添加し、そして混合物を真空中で濃縮した。その後、混合物をDCM (30 mLx3)で抽出した。合わせた有機相をブラインで洗浄し、Na2SO4上で乾燥し、ろ過しそして濃縮した。未精製物をSGC (DCM:MeOH=100:1〜20:1)により精製し、目標物を白色固形分として得た(2.6 g, 収率: 66%)。1H NMR (500 MHz, MeOD): δH 8.26 (s, 1H), 8.23 (m, 1H), 7.37-7.28 (m, 5H), 6.24 (s, 1H), 5.52-5.49 (m, 1H), 5.10-5.06 (m, 3H), 4.41-4.40 (m, 1H), 3.20-2.90 (m, 2H), 2.80-2.60 (m, 2H), 2.12-1.77 (m, 4H), 1.74-1.60 (m, 3H), 1.39 (s, 3H), 1.26-1.22 (m, 3H), 0.94-0.89 (m, 3H) ppm; ESI-MS (m/z): 551.3 [M+1]+
【1282】
3-(3-(((3aR,4R,6R,6aR)-6-(6-アミノ-9H-プリン-9-イル)-2,2-ジメチルテトラヒドロフロ[3,4-d][1,3]ジオキソール-4-イル)メチル)(エチル)アミノ)シクロブチル)プロパン酸
ベンジル3-(3-((((3aR,4R,6R,6aR)-6-(6-アミノ-9H-プリン-9-イル)-2,2-ジメチルテトラヒドロフロ[3,4-d][1,3]ジオキソール-4-イル)メチル)(エチル)アミノ)シクロブチル)プロパノエート (2.6 g, 4.73 mmol)のMeOH (40 mL)中の溶液に、10% Pd/C (2.3 g)を添加し、そして混合物をH2雰囲気下にて、50 ℃にて20時間攪拌した。混合物をろ過し、そしてろ液を濃縮して、目標物を白色固形分として得た (2 g, 収率: 92%)。1H NMR (500 MHz, MeOD): δH 8.27 (s, 1H), 8.25 (s, 1H), 6.30 (s, 1H), 5.52-5.49 (m, 1H), 5.14-5.12 (m, 1H), 4.51-4.47 (m, 1H), 3.43-3.36 (m, 2H), 3.22-3.15 (m, 1H), 2.94-2.89 (m, 2H), 2.28-2.05 (m, 4H), 1.96-1.80 (m, 2H), 1.74-1.69 (m, 1H), 1.65-1.59 (m, 5H), 1.41-1.36 (m, 4H), 1.03-0.99 (m, 3H) ppm; ESI-MS (m/z): 461.3 [M+1]+
【1283】
N-(2-アミノ-4-(tert-ブチル)フェニル)-3-(3-((((3aR,4R,6R,6aR)-6-(6-アミノ-9H-プリン-9-イル)-2,2-ジメチルテトラヒドロフロ[3,4-d][1,3]ジオキソール-4-イル)メチル)(エチル)アミノ)シクロブチル)プロパンアミド
3-(3-((((3aR,4R,6R,6aR)-6-(6-アミノ-9H-プリン-9-イル)-2,2-ジメチルテトラヒドロフロ[3,4-d][1,3]ジオキソール-4-イル)メチル)(エチル)アミノ)シクロブチル)プロパン酸 (2 g, 4.35 mmol)、HOAT (768 mg, 5.65 mmol)、HATU (2.2 g, 5.65 mmol)及びTEA (3 mL, 21.3 mmol)のDCM (40 mL)中の溶液に、4-tert-ブチルベンゼン-1,2-ジアミン (785 mg, 4.79 mmol)を添加し、そして混合物を室温にて2時間攪拌した。水(15 mL)を添加し、そして混合物をDCM (30 mLx2)で抽出した。合わせた有機相をH2O(20 mLx2)で洗浄した。合わせた有機層をNa2SO4上で乾燥し、ろ過しそして濃縮した。未精製物をSGC (DCM: MeOH=70:1〜20:1)により精製し、目標物を白色固形分として得た(1.6 g, 収率: 61%)。 1H NMR (500 MHz, MeOD): δH 8.28-8.27 (m, 1H), 8.24-8.23 (m, 1H), 7.10-6.92 (m, 2H), 6.81-6.76 (m, 1H), 6.22 (s, 1H), 5.54-5.52 (m, 1H), 5.03 (s, 1H), 4.36 (s, 1H), 3.03-2.50 (m, 5H), 2.32-2.26 (m, 2H), 2.16-1.80 (m, 4H), 1.73-1.69 (m, 2H), 1.59 (s, 3H), 1.39 (s, 3H), 1.28-1.24 (m, 9H), 0.94-0.85 (m, 3H) ppm; ESI-MS (m/z): 607.3 [M+1]+
【1284】
9-((3aR,4R,6R,6aR)-6-(((3-(2-(5-(tert-ブチル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-2-イル)エチル)シクロブチル)(エチル)アミノ)メチル)-2,2-ジメチルテトラヒドロフロ[3,4-d][1,3]ジオキソール-4-イル)-9H-プリン-6-アミン
【1285】
N-(2-アミノ-4-(tert-ブチル)フェニル)-3-(3-((((3aR,4R,6R,6aR)-6-(6-アミノ-9H-プリン-9-イル)-2,2-ジメチルテトラヒドロフロ[3,4-d][1,3]ジオキソール-4-イル)メチル)(エチル)アミノ)シクロブチル)プロパンアミド (1.6 g, 2.64 mmol)のAcOH (20 mL)中の溶液を65 ℃にて15時間攪拌した。溶液を真空中で濃縮し、そしてDCM (30 mL)で希釈した。混合物を飽和NaHCO3溶液(20 mLx2)及びブライン(20 mLx1)で洗浄した。合わせた有機相をNa2SO4上で乾燥し、ろ過しそして濃縮して、目標物を白色固形分として得た1.5 g (収率: 97%)。1H NMR (500 MHz, MeOD): δH8.28-8.26 (m, 1H), 8.22 (s, 1H), 7.48 (s, 1H), 7.40-7.38 (m, 1H), 7.30-7.27 (m, 1H), 6.20-6.18 (m, 1H), 5.52-5.49 (m, 1H), 5.02-4.98 (m, 1H), 4.34-4.31 (m, 1H), 2.95-2.92 (m, 1H), 2.79-2.68 (m, 4H), 2.56-2.50 (m, 2H), 2.09-1.81 (m, 5H), 1.71-1.63 (m, 1H), 1.58 (s, 3H), 1.38 (s, 3H), 1.36 (s, 9H), 1.35-1.28 (m, 1H), 0.89-0.85 (m, 3H) ppm; ESI-MS (m/z): 589.3 [M+1]+
【1286】
9-((3aR,4R,6R,6aR)-6-(((3-(2-(5-(tert-ブチル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-2-イル)エチル)シクロブチル)(エチル)アミノ)メチル)-2,2-ジメチルテトラヒドロフロ[3,4-d][1,3]ジオキソール-4-イル)-9H-プリン-6-アミン (1.35 g, 2.30 mmol)の3 M HCl/MeOH (20 mL)中の混合物を35 ℃にて2時間攪拌し、そして乾燥まで蒸発させた。残留物をMeOH (15 mL)中に溶解し、そして飽和K2CO3溶液を添加して、溶液をpH 8に調節した。その後、混合物を5分間攪拌しそしてろ過した。ろ液を濃縮し、そして未精製物をキラルHPLCにより分離し、そして分取-HPLCにより精製して、シス生成物(280 mg,合計収率: 22%)及びトランス生成物(150 mg, 合計収率: 12%)を白色固形分として得た。
【1287】
化合物 73: (2R,3R,4S,5R)-2-(6-アミノ-9H-プリン-9-イル)-5-((((1r,3S)-3-(2-(5-(tert-ブチル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-2-イル)エチル)シクロブチル)(エチル)アミノ)メチル)テトラヒドロフラン-3,4-ジオール
【1288】
【化269】
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【1289】
シス異性体: 1H NMR (500 MHz, MeOD): δH8.27 (s, 1H), 8.20 (s, 1H), 7.47 (s, 1H), 7.39-7.37 (m, 1H), 7.29-7.26 (m, 1H), 5.97 (d, J=4.5 Hz, 1H), 4.67 (t, J=5.0 Hz, 1H), 4.24 (t, J=5.5 Hz, 1H), 4.18-4.14 (m, 1H), 3.06-3.03 (m, 1H), 2.91-2.81 (m, 2H), 2.79-2.75 (m, 2H), 2.64-2.58 (m, 2H), 2.25-2.19 (m, 1H), 1.89-1.86 (m, 3H), 1.52-1.47 (m, 2H), 1.36 (s, 9H), 0.98 (t, J=7.0 Hz, 3H) ppm; ESI-MS (m z): 549.3 [M+1]+
【1290】
化合物 74: (2R,3R,4S,5R)-2-(6-アミノ-9H-プリン-9-イル)-5-((((1s,3R)-3-(2-(5-(tert-ブチル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-2-イル)エチル)シクロブチル)(エチル)アミノ)メチル)テトラヒドロフラン-3,4-ジオール
【1291】
【化270】
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【1292】
トランス異性体: 1H NMR (500 MHz, MeOD): δH 8.28 (s, 1H), 8.20 (s, 1H), 7.48 (s, 1H), 7.39-7.37 (m, 1H), 7.29-7.26 (m, 1H), 5.97 (d, J=4.0 Hz, 1H), 4.67 (t, J=5.0 Hz, 1H), 4.24 (t, J=6.0 Hz, 1H), 4.18-4.14 (m, 1H), 3.42-3.35 (m, 1H), 2.91-2.78 (m, 4H), 2.64-2.58 (m, 2H), 2.10-2.07 (m, 3H), 1.99-1.96 (m, 2H), 1.85-1.79 (m, 2H), 1.35 (m, 9H), 0.98 (t, J=6.5 Hz, 3H) ppm; ESI-MS (m/z): 549.3 [M+1]+
【1293】
化合物 76: (2R,3R,4S,5R)-2-(4-アミノ-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-7-イル)-5-((イソプロピル((1s,3R)-3-(2-(5-(トリフルオロメトキシ)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-2-イル)エチル)シクロブチル)アミノ)メチル)テトラヒドロフラン-3,4-ジオール
【1294】
【化271】
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【1295】
トランス-N-(2,4-ジメトキシベンジル)-7-((3aR,4R,6R,6aR)-6-((イソプロピル(3-(2-(5-(トリフルオロメトキシ)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-2-イル)エチル)シクロブチル)アミノ)メチル)-2,2-ジメチルテトラヒドロフロ[3,4-d][1,3]ジオキソール-4-イル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-アミン (480 mg, 0.62 mmol)の90% TFA (5 mL)中の溶液を30℃にて2時間攪拌した。揮発分を減圧下に除去した。残留物に、MeOH (6 mL)を添加し、そしてMH3.H2OでpH=9〜10に調節した。混合物を室温にて30分間攪拌しそして濃縮した。残留物を分取-HPLCにより精製し、所望の化合物を白色固形分として提供した (182 mg, 収率: 50 %)。 1H NMR (400 MHz, MeOD): δH8.09 (s, 1H), 7.52 (d, J=8.8 Hz, 1H), 7.39 (s, 1H), 7.27 (d, J=3.6 Hz, 1H), 7.12 (d, J=8.8 Hz, 1H), 6.64 (d, J=3.2 Hz, 1H), 6.11 (d, J=4.0 Hz, 1H), 4.44 (t, J=4.8 Hz, 1H), 4.12 (t, J=6.0 Hz, 1H), 4.06-4.01 (m, 1H), 3.62-3.53 (m, 1H), 3.10-3.00 (m, 1H), 2.92-2.65 (m, 4H), 2.25-2.15 (m, 2H), 2.10-1.98 (m, 3H), 1.85-1.76 (m, 2H), 1.03 (d, J=6.4 Hz, 3H), 0.98 (d, J=6.4 Hz, 3H) ppm; 19F NMR (400 MHz, MeOD): δ-59.80 ppm; ESI-MS (m/z): 590.3 [M+1]+
【1296】
化合物77及び78
【1297】
【化272】
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【1298】
化合物 78: (2R,3R,4S,5R)-2-(4-アミノ-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-7-イル)-5-((((1r,3S)-3-(2-(5-(tert-ブチル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-2-イル)エチル)シクロブチル)(2,2,2- トリフルオロエチル)アミノ)メチル)テトラヒドロフラン-3,4-ジオール
【1299】
【化273】
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【1300】
1H NMR (500 MHz, MeOD): δH8.09 (s, 1H), 7.48 (brs, 1H), 7.40-7.37 (m, 1H), 7.28 (dd, J=10.5及び1.5 Hz, 1H), 7.21 (d, J=4.5 Hz, 1H), 6.65 (d, J=4.5 Hz, 1H), 6.11 (d, J=5.0 Hz, 1H), 4.44 (t, J=6.0 Hz, 1H), 4.13-4.08 (m, 2H), 3.30-3.15 (m, 3H), 3.09-3.03 (m, 1H), 2.97-2.90 (m, 1H), 2.78 (t, J=9.0 Hz, 2H), 2.28-2.20 (m, 2H), 1.92-1.78 (m, 3H), 1.55-1.45 (m, 2H), 1.37 (s, 9H) ppm; LC-MS (m/z): 602.3 [M+1]+
【1301】
化合物 77: (2R,3R,4S,5R)-2-(4-アミノ-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-7-イル)-5-((((1s,3R)-3-(2-(5-(tert-ブチル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-2-イル)エチル)シクロブチル)(2,2,2-トリフルオロエチル)アミノ)メチル)テトラヒドロフラン-3,4-ジオール
【1302】
【化274】
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【1303】
1H NMR (500 MHz, MeOD): δH 8.09 (s, 1H), 7.48 (brs, 1H), 7.39 (d, J=10.5 Hz, 1H), 7.28 (dd, J=10.5及び2.0 Hz, 1H), 7.21 (d, J=5.0 Hz, 1H), 6.64 (d, J=4.5 Hz, 1H), 6.12 (d, J=6.0 Hz, 1H), 4.45 (t, J=6.0 Hz, 1H), 4.14-4.09 (m, 2H), 3.68-3.60 (m, 1H), 3.30-3.15 (m, 2H), 3.11-3.04 (m, 1H), 2.97-2.90 (m, 1H), 2.80 (t, J=9.5 Hz, 2H), 2.12-2.03 (m, 3H), 2.00-1.90 (m, 2H), 1.90-1.80 (m, 2H), 1.36 (s, 9H) ppm; LC-MS (m/z): 602.3 [M+1]+
【1304】
ベンジル3-(3-((((3aR,4R,6R,6aR)-6-(6-アミノ-9H-プリン-9-イル)-2,2-ジメチルテトラヒドロフロ[3,4-d][1,3]ジオキソール-4-イル)メチル)(メチル)アミノ)シクロブチル)プロパノエート
ベンジル3-(3-((((3aR,4R,6R,6aR)-6-(6-アミノ-9H-プリン-9-イル)-2,2-ジメチルテトラヒドロフロ[3,4-d][1,3]ジオキソール-4-イル)メチル)アミノ)シクロブチル)プロパノエート (3.76 g, 7.2 mmol)及びNaBH3CN (5.9 g, 93.6 mmol)のMeOH (40 mL)中の混合物にAcOHを添加し、pH=6に調節した。その後、37% HCHO (8.7 mL, 122.4 mmol)を添加し、そして混合物を30 ℃にて1.5時間攪拌した。水(15 mL)を添加し、そして混合物を添加し、そして混合物を真空中で濃縮した。その後、混合物をDCM (30 mLx3)で抽出した。合わせた有機相をブラインで洗浄し、Na2SO4上で乾燥し、ろ過しそして濃縮した。未精製物をSGC (DCM:MeOH=100:1〜20:1)により精製し、目標物を白色固形分として得た(2.4 g, 収率: 67%)。1H NMR (500 MHz, MeOD): δH 8.27(s, 1H), 8.22 (d, J=2.5 Hz, 1H), 7.35-7.30 (m, 5H), 6.22 (s, 1H), 5.55-5.52 (m, 1H), 5.09 (s, 2H), 5.04-5.01 (m, 1H), 4.40-4.38 (m, 1H), 2.76-2.65 (m, 3H), 2.29-2.22 (m, 2H), 2.18 (s, 3H), 2.11-1.95 (m, 2H), 1.78-1.71 (m, 2H), 1.64-1.61 (m, 2H), 1.59 (s, 3H), 1.41-1.39 (m, 1H), 1.38 (s, 3H) ppm; ESI-MS (m/z): 537.3 [M+1]+
【1305】
3-(3-((((3aR,4R,6R,6aR)-6-(6-アミノ-9H-プリン-9-イル)-2,2-ジメチルテトラヒドロフロ[3,4-d][1,3]ジオキソール-4-イル)メチル)(メチル)アミノ)シクロブチル)プロパン酸
【1306】
ベンジル3-(3-((((3aR,4R,6R,6aR)-6-(6-アミノ-9H-プリン-9-イル)-2,2-ジメチルテトラヒドロフロ[3,4-d][1,3]ジオキソール-4-イル)メチル)(メチル)アミノ)シクロブチル)プロパノエート(2.4 g, 4.48 mmol)のMeOH (40 mL)中の溶液に、10% Pd/C (2.3 g)を添加し、そして混合物をH2雰囲気下で50 ℃にて15時間攪拌した。混合物をろ過し、そしてろ液を濃縮して目標物を白色固形分として得た(1.9 g, 収率: 95%)。1H NMR (500 MHz, MeOD): δH 8.27(s, 1H), 8.24 (s, 1H), 6.27 (s, 1H), 5.54-5.52 (m, 1H), 5.09-5.07 (m, 1H), 4.50-4.47 (m, 1H), 3.17-3.07 (m, 2H), 3.02-2.90 (m, 1H), 2.39-2.35 (m, 3H), 2.31-2.05 (m, 4H), 1.91-1.70 (m, 2H), 1.64-1.51 (m, 5H), 1.39 (s, 3H), 1.23-1.15 (m, 1H) ppm; ESI-MS (m/z): 447.2 [M+1]+
【1307】
N-(2-アミノ-4-(tert-ブチル)フェニル)-3-(3-((((3aR,4R,6R,6aR)-6-(6-アミノ-9H-プリン-9-イル)-2,2-ジメチルテトラヒドロフロ[3,4-d][1,3]ジオキソール-4-イル)メチル)(メチル)アミノ)シクロブチル)プロパンアミド
【1308】
3-(3-((((3aR,4R,6R,6aR)-6-(6-アミノ-9H-プリン-9-イル)-2,2-ジメチルテトラヒドロフロ[3,4-d][1,3]ジオキソール-4-イル)メチル)(メチル)アミノ)シクロブチル)プロパン酸(1.9 g, 4.26 mmol)、HOAT (753 mg, 5.54 mmol)、HATU (2.1 g, 5.54 mmol)及びTEA (3 mL, 21.3 mmol)のDCM (40 mL)中の溶液に、4-tert-ブチルベンゼン-1,2-ジアミン (769 mg, 4.69 mmol)を添加し、そして混合物を室温にて2時間攪拌した。水(15 mL)を添加し、そして混合物をDCM (30 mLx2)により抽出した。合わせた有機相をH2O (20 mLx2)で洗浄した。合わせた有機層をNa2SO4上で乾燥し、ろ過しそして濃縮した。未精製物をSGC (DCM:MeOH=70:1〜20:1)により精製し、目標物を白色固形分として得た(1.8 g, 収率: 72%)。1H NMR (500 MHz, MeOD): δH 8.28 (s, 1H), 8.23 (d, J=3.0 Hz, 1H), 7.10-6.92 (m, 2H), 6.81-6.76 (m, 1H), 6.21 (s, 1H), 5.56 (s, 1H), 5.49 (d, J=3.0 Hz, 1H), 5.01 (s, 1H), 4.36 (s, 1H), 2.69-2.49 (m, 3H), 2.31-2.27 (m, 2H), 2.13-2.00 (m, 5H), 1.88-1.81 (m, 2H), 1.75-1.65 (m, 2H), 1.60 (s, 3H), 1.41-1.35 (m, 4H), 1.28-1.25 (m, 9H) ppm; ESI-MS (m/z): 593.4 [M+1]+
【1309】
9-((3aR,4R,6R,6aR)-6-((((1r,3S)-3-(2-(5-(tert-ブチル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-2-イル)エチル)シクロブチル)(メチル)アミノ)メチル)-2,2-ジメチルテトラヒドロフロ[3,4-d][1,3]ジオキソール-4-イル)-9H-プリン-6-アミン
N-(2-アミノ-4-(tert-ブチル)フェニル)-3-(3-((((3aR,4R,6R,6aR)-6-(6-アミノ-9H-プリン-9-イル)-2,2-ジメチルテトラヒドロフロ[3,4-d][1,3]ジオキソール-4-イル)メチル)(メチル)アミノ)シクロブチル)プロパンアミド(1.8 g, 3.04 mmol)のAcOH (20 mL)中の溶液を65 ℃にて15時間攪拌した。溶液を真空中で濃縮し、そしてDCM (30 mL)で希釈した。混合物を飽和NaHCO3溶液(20 mLx2)及びブライン(20 mLx1)で洗浄した。合わせた有機相をNa2SO4上で乾燥し、ろ過しそして濃縮して、1.7 g (収率: 97%)の所望の生成物を得た。
【1310】
生成物をキラルHPLCにより精製し、920 mgのシス異性体及び420 mgのトランス異性体を得た。
【1311】
シス異性体: 1H NMR (500 MHz, MeOD): δH 8.27 (s, 1H), 8.21 (s, 1H), 7.48 (s, 1H), 7.40-7.38 (m, 1H), 7.29-7.26 (m, 1H), 6.19 (d, J=2.5 Hz, 1H), 5.55-5.52 (m, 1H), 4.99-4.97 (m, 1H), 4.35-4.31 (m, 1H), 2.77-2.73 (m, 2H), 2.62-2.46 (m, 3H), 2.10-2.01 (m, 4H), 1.84- 1.81 (m, 3H), 1.58 (s, 3H), 1.38-1.36 (m, 12H), 1.19-1.14 (m, 3H) ppm; ESI-MS (m/z): 575.3 [M+1]+
【1312】
トランス異性体: 1H NMR (500 MHz, MeOD): δH 8.28 (s, 1H), 8.21 (s, 1H), 7.48 (s, 1H), 7.40-7.38 (m, 1H), 7.30-7.27 (m, 1H), 6.19 (d, J=1.5 Hz, 1H), 5.55-5.52 (m, 1H), 5.01- 4.98 (m, 1H), 4.36-4.34 (m, 1H), 2.96-2.92 (m, 2H), 2.77 (t, J=7.5 Hz, 2H), 2.58-2.50 (m, 2H), 2.09 (s, 3H), 2.04-1.90 (m, 4H), 1.82-1.79 (m, 1H), 1.70-1.66 (m, 2H), 1.59 (s, 3H), 1.38 (s, 3H), 1.36 (s, 9H) ppm; ESI-MS (m/z): 575.3 [M+1]+
【1313】
化合物 87: (2R,3R,4S,5R)-2-(4-アミノ-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-7-イル)-5-((イソプロピル((1r,3S)-3-(2-(5-(トリフルオロメトキシ)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-2-イル)エチル)シクロブチル)アミノ)メチル)テトラヒドロフラン-3,4-ジオール
【1314】
【化275】
[この文献は図面を表示できません]
【1315】
シス-N-(2,4-ジメトキシベンジル)-7-((3aR,4R,6R,6aR)-6-((イソプロピル(3-(2-(5-(トリフルオロメトキシ)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-2-イル)エチル)シクロブチル)アミノ)メチル)-2,2-ジメチルテトラヒドロフロ[3,4-d][1,3]ジオキソール-4-イル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-アミン (600 mg, 0.77 mmol)の90% TFA (5 mL)中の溶液を30℃にて2時間攪拌した。揮発分を減圧下に除去した。残留物にMeOH (6 mL)を添加し、そしてpH=9〜10にNH3.H2Oにて調節した。混合物を室温にて30分間攪拌し、そして濃縮した。残留物を分取-HPLCにより精製し、所望の化合物を白色固形分として提供した (260 mg, 収率: 57 %)。1H NMR (400 MHz, MeOD): δH 8.09 (s, 1H), 7.52 (d, J=8.8 Hz, 1H), 7.39 (s, 1H), 7.27 (d, J=4.0 Hz, 1H), 7.12 (dd, J=8.4及び0.8 Hz, 1H), 6.64 (d, J= 4.0 Hz, 1H), 6.12 (d, J=4.4 Hz, 1H), 4.43 (t, J=5.2 Hz, 1H), 4.11 (t, J=5.2 Hz, 1H), 4.05-4.01 (m, 1H), 3.20-3.10 (m, 1H), 3.08-3.00 (m, 1H), 2.88-2.65 (m, 4H), 2.25-2.15 (m, 2H), 1.92-1.82 (m, 3H), 1.65-1.55 (m, 2H), 1.02 (d, J=6.4 Hz, 3H), 0.98 (d, J=6.4 Hz, 3H) ppm; 19F NMR (400 MHz, MeOD): δ-59.80 ppm; ESI-MS (m/z): 590.3 [M+1]+
【1316】
化合物90及び75:
ベンジル3-(3-((((3aR,4R,6R,6aR)-6-(4-((2,4-ジメトキシベンジル)アミノ)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-7-イル)-2,2-ジメチルテトラヒドロフロ[3,4-d][1,3]ジオキソール-4-イル)メチル)アミノ)シクロブチル)プロパノエート
7-((3aR,4R,6R,6aR)-6-(アミノメチル)-2,2-ジメチルテトラヒドロフロ[3,4-d][1,3]ジオキソール-4-イル)-N-(2,4-ジメトキシベンジル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-アミン (2.5 g, 5.49 mmol)、ベンジル3-(3-オキソシクロブチル)プロパノエート (1.66 g, 7.14 mmol)及びHOAc (329 mg, 5.49 mmol)のDCE (40 mL)中の溶液に、NaB(OAc)3H (2.33 g, 11 mmol)を1回で添加した。その後、得られた反応混合物を室温にて一晩攪拌した。飽和水性NaHCO3 (40 mL)を添加して反応物をクエンチし、その後、DCM (50 mLx3)で抽出し、無水Na2SO4上で乾燥しそして濃縮した。未精製物をSGC (DCM:MeOH = 100:1〜50:1)により精製し、所望の化合物を白色固形分として提供した(2.3 g, 収率: 64%)。1H NMR (500 MHz, MeOD): δH 8.14 (d, J=2.5 Hz, 1H), 7.35-7.28 (m, 5H), 7.20 (d, J=4.0 Hz, 1H), 7.13 (d, J=8.0 Hz, 1H), 6.64 (d, J=3.0 Hz, 1H), 6.53 (d, J=2.0 Hz, 1H), 6.42 (d, J=8.5 Hz, 1H), 6.18 (d, J=2.5 Hz, 1H), 5.40-5.39 (m, 1H), 5.08-5.07 (m, 2H), 4.96-4.94 (m, 1H), 4.64 (s, 2H), 4.26-4.24 (m, 1H), 3.82 (s, 3H), 3.75 (s, 3H), 3.10-3.05 (m, 0.55H), 2.86-2.82 (m, 2H), 2.26-2.20 (m, 3 H), 2.10-1.59 (m, 5H), 1.58 (s, 3H), 1.37 (s, 3H), 1.35-1.25 (m, 0.6H), 1.15-1.08 (m, 0.5H) ppm; LC-MS (m/z): 672.4 [M+1]+
【1317】
ベンジル3-(3-((((3aR,4R,6R,6aR)-6-(4-((2,4-ジメトキシベンジル)アミノ)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-7-イル)-2,2-ジメチルテトラヒドロフロ[3,4-d][1,3]ジオキソール-4-イル)メチル)(イソプロピル)アミノ)シクロブチル)プロパノエート
ベンジル3-(3-((((3aR,4R,6R,6aR)-6-(4-((2,4-ジメトキシベンジル)アミノ)-7H-ピロロ[2,3- d]ピリミジン-7-イル)-2,2-ジメチルテトラヒドロフロ[3,4-d][1,3]ジオキソール-4-イル)メチル)アミノ)シクロブチル)プロパノエート(2.3 g, 3.43 mmol)をMeCN (25 mL)中のK2CO3 (3.3 g, 24 mmol)及び2-ヨードプロパン (5.8 g, 34.3 mmol)と、シールされたチューブ中において混合し、その後、20時間攪拌しながら95 ℃に加熱した。反応混合物をろ過し、そしてMeCN (30 mL)で濯ぎ、ろ液を真空中で濃縮し、所望の化合物を白色固形分として提供し(2.1 g, 収率: 88 %)、それをさらなる精製なしに次のステップに用いた。1H NMR (500 MHz, MeOD): δH 8.13 (s, 1H), 7.35-7.29 (m, 5H), 7.18 (d, J=3.0 Hz, 1H), 7.13 (d, J=8.5 Hz, 1H), 6.64 (d, J=3.0 Hz, 1H), 6.53 (d, J=2.5 Hz, 1H), 6.41 (dd, J=8.5及び2.5 Hz, 1H), 6.18 (d, J=2.5 Hz, 1H), 5.33-5.32 (m, 1H), 5.08-5.06 (m, 2H), 4.90-4.89 (m, 1H), 4.64 (s, 2H), 4.15-4.14 (m, 1H), 3.83 (s, 3H), 3.75 (s, 3H), 3.37-3.36 (m, 0.43H), 3.01-2.98 (m, 0.59H), 2.92-2.88 (m, 1H), 2.70-2.40 (m, 3H), 2.24-2.18 (m, 2H), 2.10-1.80 (m, 3H), 1.75-1.69 (m, 2H), 1.61-1.52 (m, 5H), 1.38 (s, 3H), 0.94 (d, J=6.5 Hz, 3H), 0.81-0.79 (m, 3H) ppm; LC-MS (m/z): 714.0 [M+1]+
【1318】
3-(3-((((3aR,4R,6R,6aR)-6-(4-((2,4-ジメトキシベンジル)アミノ)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-7-イル)-2,2-ジメチルテトラヒドロフロ[3,4-d][1,3]ジオキソール-4-イル)メチル)(イソプロピル)アミノ)シクロブチル)プロパン酸
【1319】
ベンジル3-(3-((((3aR,4R,6R,6aR)-6-(4-((2,4-ジメトキシベンジル)アミノ)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-7-イル)-2,2-ジメチルテトラヒドロフロ[3,4-d][1,3]ジオキソール-4-イル)メチル)(イソプロピル)アミノ)シクロブチル)プロパノエート(1.5 g, 2.1 mmol)をMeOH (25 mL)中に溶解し、Pd/C (10 %、炭素上、70 %水、742 mg)を添加し、そして得られた混合物を35 ℃で1 atmのH2下にて、一晩攪拌した。その後、混合物をろ過し、そしてMeOH (15 mLx3)で濯ぎ、ろ液を真空中で蒸発させ、所望の化合物を白色固形分として提供し(1.12 g, 収率: 85 %)、それをさらなる精製なしに次のステップに用いた。1H NMR (500 MHz, MeOD): δH8.18 (s, 1H), 7.90 (s, 1H), 7.35-7.32 (m, 1H), 7.23-7.22 (m, 1H), 7.12 (d, J=8.5 Hz, 1H), 6.66 (brs, 1H), 6.54 (d, J=2.0 Hz, 1H), 6.43-6.41 (m, 1H), 6.24-6.23 (m, 1H), 5.47-5.46 (m, 1H), 5.13-5.12 (m, 2H), 4.64 (s, 2H), 4.41-4.37 (m, 1H), 3.84 (s, 3H), 3.75 (s, 3H), 3.64-3.58 (0.6H), 3.46-3.40 (m, 1.7H), 2.45-1.60 (m, 9H), 1.57 (s, 3H), 1.38 (s, 3H), 1.11 (d, J=7.0 Hz, 3H), 0.87 (d, J=6.5 Hz, 3H) ppm; LC-MS (m/z): 624.0 [M+1]+
【1320】
N-(2-アミノ-4-(tert-ブチル)フェニル)-3-(3-((((3aR,4R,6R,6aR)-6-(4-((2,4-ジメトキシベンジル)アミノ)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-7-イル)-2,2-ジメチルテトラヒドロフロ[3,4-d][1,3]ジオキソール-4-イル)メチル)(イソプロピル)アミノ)シクロブチル)プロパンアミド
3-(3-((((3aR,4R,6R,6aR)-6-(4-((2,4-ジメトキシベンジル)アミノ)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-7-イル)-2,2-ジメチルテトラヒドロフロ[3,4-d][1,3]ジオキソール-4-イル)メチル)(イソプロピル)アミノ)シクロブチル)プロパン酸 (1.1 g, 1.76 mmol)、HATU (1 g, 2.64 mmol)、HOAT (359 mg, 2.64 mmol)のDCM (30 mL)中の溶液に、4-tert-ブチルベンゼン-1,2-ジアミン (433 mg, 2.64 mmol)及びTEA (533 mg, 5.28 mmol)のDCM (10 mL)中の溶液を滴下して加え、その後、得られた反応混合物を室温にて一晩攪拌した。DCM (50 mL)で希釈した後に、混合物を水(30 mLx3)で洗浄し、乾燥しそして濃縮した。未精製物をSGC (DCM:MeOH =100:1〜40:1)により精製し、所望の化合物を白色固形分として提供した (680 mg, 収率: 50 %)。1H NMR (500 MHz, MeOD): δH 8.16 (s, 1H), 7.19 (d, J=3.5 Hz, 1H), 7.14-7.10 (m, 1.7H),6.99-6.97 (m, 0.6H), 6.92 (s, 0.6H), 6.77 (dd, J=8.0, 2.0 Hz, 1H), 6.66-6.65 (m, 1H), 6.54-6.53 (m, 1H), 6.42 (d, J=8.0 Hz, 1H), 6.20 (d, J=2.0 Hz, 1H), 5.36-5.35 (m, 1H), 4.96-4.95 (m, 1H), 4.65 (s, 2H), 3.83 (s, 3H), 3.75 (s, 3H), 3.17-2.73 (m, 4H), 2.33-1.71 (m, 8H), 1.58 (s, 3H), 1.53-1.50 (m, 1H), 1.38 (s, 3H), 1.28 (s, 9H), 1.0 (d, J=5.5 Hz, 3H), 0.84 (d, J=5.0 Hz, 3H) ppm; LC-MS (m/z): 770.0 [M+1]+
【1321】
7-((3aR,4R,6R,6aR)-6-(((3-(2-(5-(tert-ブチル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-2-イル)エチル)シクロブチル)(イソプロピル)アミノ)メチル)-2,2-ジメチルテトラヒドロフロ[3,4- d][1,3]ジオキソール-4-イル)-N-(2,4-ジメトキシベンジル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-アミン
N-(2-アミノ-4-(tert-ブチル)フェニル)-3-(3-((((3aR,4R,6R,6aR)-6-(4-((2,4-ジメトキシベンジル)アミノ)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-7-イル)-2,2-ジメチルテトラヒドロフロ[3,4-d][1,3]ジオキソール-4-イル)メチル)(イソプロピル)アミノ)シクロブチル)プロパンアミド(670 mg, 0.87 mmol)をHOAc (8 mL)中に溶解し、その後、一晩攪拌しながら65 ℃に加熱した。溶媒を真空中で除去した。残留物をDCM (60 mL)中に溶解し、その後、NaHCO3 (飽和 20 mL)及び水 (20 mL)で洗浄し、有機相を乾燥しそして濃縮した。未精製物を分取-TLC (DCM:MeOH = 10:1)により精製し、所望の化合物を白色固形分として提供し(470 mg, 収率: 73 %)、その後、キラルHPLCにより分離して、シス異性体 (243 mg)及びトランス異性体(180 mg)を白色固形分として提供した。
【1322】
シス異性体: 1H NMR (500 MHz, MeOD): δH8.15 (s, 1H), 7.47 (s, 1H), 7.38-7.37 (m, 1H), 7.27 (dd, J=8.5及び1.5 Hz, 1H), 7.17 (d, J=4.0 Hz, 1H), 7.10 (d, J=8.5 Hz, 1H), 6.65 (d, J=3.0 Hz, 1H), 6.49 (d, J=2.5 Hz, 1H), 6.38 (dd, J=8.0及び2.5 Hz, 1H), 6.18 (d, J=2.5 Hz, 1H), 5.33 (dd, J=6.5及び2.5 Hz, 1H), 4.92-4.91 (m, 1H), 4.63 (s, 2H), 4.16-4.15 (m, 1H), 3.78 (s, 3H), 3.72 (s, 3H), 3.08-3.07 (m, 1H), 2.97-2.96 (m, 1H), 2.72-2.66 (m, 4H), 2.09-2.03 (m, 2H), 1.82-1.78 (m, 3H), 1.56 (s, 3H), 1.48-1.40 (m, 2H), 1.38 (s, 3H), 1.36 (s, 9H), 0.95 (d, J=7.0 Hz, 3H), 0.81 (d, J=6.5 Hz, 3H) ppm; LC-MS (m/z): 752.0 [M+1]+
【1323】
トランス異性体: 1H NMR (500 MHz, MeOD): δH 8.14 (s, 1H), 7.47 (s, 1H), 7.38-7.37 (m, 1H), 7.27 (dd, J=8.5及び1.5 Hz, 1H), 7.18 (d, J=3.5 Hz, 1H), 7.10 (d, J=8.0 Hz, 1H), 6.64 (d, J=4.0 Hz, 1H), 6.50 (d, J= 2.0 Hz, 1H), 6.39-6.37 (m, 1H), 6.18 (d, J=2.0 Hz, 1H), 5.33 (dd, J=6.0及び2.5 Hz, 1H), 4.90 (dd, J=6.5及び3.5 Hz, 1H), 4.62 (s, 2H), 4.17-4.15 (m, 1H), 3.80 (s, 3H), 3.71 (s, 3H), 3.44-3.43 (m, 1H), 2.93-2.90 (m, 1H), 2.77-2.68 (m, 3H), 2.62-2.60 (m, 1H), 2.05-1.93 (m, 5H), 1.68-1.67 (m, 2H), 1.56 (s, 3H), 1.36 (s, 12H), 0.95 (d, J=7.0 Hz, 3H), 0.81 (d, J=6.5 Hz, 3H) ppm; LC-MS (m/z): 752.0 [M+1]+
【1324】
化合物 90: (2R,3R,4S,5R)-2-(4-アミノ-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-7-イル)-5-((((1r,3S)-3-(2-(5-(tert-ブチル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-2-イル)エチル)シクロブチル)(イソプロピル)アミノ)メチル)テトラヒドロフラン-3,4-ジオール
【1325】
【化276】
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【1326】
TFA (2.7 mL)及び水 (0.3 mL)の混合物に、シス異性体-7-((3aR,4R,6R,6aR)-6-(((3-(2-(5-(tert-ブチル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-2-イル)エチル)シクロブチル)(イソプロピル)アミノ)メチル)-2,2-ジメチルテトラヒドロフロ[3,4-d][1,3]ジオキソール-4-イル)-N-(2,4-ジメトキシベンジル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-アミン (235 mg, 0.31 mmol)を添加した。溶液を35 ℃で2時間放置し、そして乾燥まで蒸発させた。残留物をメタノールと、2回、共蒸発させた。その後、残留物をMeOH (20 mL)中に溶解した。溶液を、室温で1時間攪拌しながらK2CO3 (124 mg、1 mLのH2O中に溶解)により中和した。溶媒を真空中で除去し、その後、未精製物を分取-HPLCにより精製し、所望の化合物を白色固形分として提供した(90 mg, 収率: 51 %)。1H NMR (500 MHz, MeOD): δH 8.08 (s, 1H), 7.47 (s, 1H), 7.39-7.37 (m, 1H), 7.28 (d, J=2.5 Hz, 1H), 7.26 (d, J=4.5 Hz, 1H), 6.62 (d, J=4.5 Hz, 1H), 6.10 (d, J=5.5 Hz, 1H), 4.43-4.41 (m, 1H), 4.12-4.09 (m, 1H), 4.04-4.01 (m, 1H), 3.15-3.13 (m, 1H), 3.04-3.01 (m, 1H), 2.86-2.68 (m, 4H), 2.21-2.17 (m, 2H), 1.88-1.85 (m, 3H), 1.60-1.57 (m, 2H), 1.36 (s, 9H), 1.01 (d, J=8.0 Hz, 3H), 0.97 (d, J=8.0 Hz, 3H) ppm; LC-MS (m/z): 562.5 [M+1]+
【1327】
化合物 75: (2R,3R,4S,5R)-2-(4-アミノ-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-7-イル)-5-((((1s,3R)-3-(2-(5-(tert-ブチル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-2-イル)エチル)シクロブチル)(イソプロピル)アミノ)メチル)テトラヒドロフラン-3,4-ジオール
【1328】
【化277】
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【1329】
TFA (2.7 mL)及び水(0.3 mL)の混合物に、トランス異性体7-((3aR,4R,6R,6aR)-6-(((3-(2-(5-(tert-ブチル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-2-イル)エチル)シクロブチル)(イソプロピル)アミノ)メチル)-2,2-ジメチルテトラヒドロフロ[3,4-d][1,3]ジオキソール-4-イル)-N-(2,4-ジメトキシベンジル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-アミン (175 mg, 0.23 mmol)を添加した。溶液を35℃で2時間放置し、乾燥まで蒸発させた。残留物をメタノールと、2回、共蒸発させた。その後、残留物をMeOH (20 mL)中に溶解した。溶液を室温で1時間攪拌しながらK2CO3 (97 mg, 1 mLのH2O中に溶解)により中和した。溶媒を真空中で除去し、その後、未精製物を分取-HPLCにより精製し、所望の化合物を白色固形分として提供した(95 mg, 収率: 71%)。1H NMR (500 MHz, MeOD): δH 8.09 (s, 1H), 7.49 (s, 1H), 7.41-7.39 (m, 1H), 7.30-7.27 (m, 2H), 6.64 (d, J=4.0 Hz, 1H), 6.12 (d, J=5.5 Hz, 1H), 4.45-4.42 (m, 1H), 4.13-4.11 (m, 1H), 4.05-4.03 (m, 1H), 3.58-3.54 (m, 1H), 3.06-3.02 (m, 1H), 2.89-2.80 (m, 3H), 2.74-2.70 (m, 1H), 2.20-2.17 (m, 2H), 2.03-1.99 (m, 3H), 1.84-1.81 (m, 3H), 1.38 (s, 9H), 1.03 (d, J=8.5 Hz, 3H), 0.98 (d, J=8.0 Hz, 3H) ppm; LC-MS (m/z): 562.5 [M+1]+
【1330】
化合物 96: (2R,3R,4S,5R)-2-(6-アミノ-9H-プリン-9-イル)-5-((メチル((1r,3S)-3-(2-(5-(トリフルオロメトキシ)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-2-イル)エチル)シクロブチル)アミノ)メチル)テトラヒドロフラン-3,4-ジオール
【1331】
【化278】
[この文献は図面を表示できません]
【1332】
N-(2-アミノ-4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)-3-(3-(((3aR,4R,6R,6aR)-6-(6-アミノ-9H-プリン-9-イル)-2,2-ジメチルテトラヒドロフロ[3,4-d][1,3]ジオキソール-4-イル)メチル)(メチル)アミノ)シクロブチル)プロパンアミド
3-(3-((((3aR,4R,6R,6aR)-6-(6-アミノ-9H-プリン-9-イル)-2,2-ジメチルテトラヒドロフロ[3,4-d][1,3]ジオキソール-4-イル)メチル)(メチル)アミノ)シクロブチル)プロパン酸 (1.2 g, 2.91 mmol)、HATU (2.17 g, 5.83 mmol)及びHOAT (0.91 g, 5.83 mmol)のDCM (17 mL)中の溶液に、4-(トリフルオロメトキシ)ベンゼン-1,2-ジアミン (1.1 g, 5.83 mmol)及びTEA (2.05 mL, 14.56 mmol)を添加した。混合物を室温にて一晩攪拌した。混合物をDCM (50 mL)で希釈し、そして水 (15 mLx3)及びブライン(30 mL)で洗浄した。有機相をNa2SO4上で乾燥し、ろ過しそして濃縮した。残留物をコンビ-フラッシュ(40 g シリカゲル、EA:DCM:MeOH = 10:10:0から出発して、10:10:8まで勾配、40 mL/min, 50 min, 2.0 L の合計溶媒体積)により精製し、所望の化合物を白色固形分として提供した(1.0 g,収率: 60 %)。1H NMR (500 MHz, MeOD): δH 8.29 (s, 1H), 8.25-8.24 (m, 1H), 7.20-7.13 (m, 1H), 6.95-6.85 (m, 0.4H), 6.73 (brs, 0.8H), 6.54 (d, J=7.5 Hz, 0.8H), 6.22 (d, J=2.0 Hz, 1H), 5.60-5.55 (m, 1H), 5.03-5.00 (m, 1H), 4.40-4.35 (m, 1H), 3.40-3.35 (m, 0.3H), 3.00-2.92 (m, 0.7H), 2.70-2.47 (m, 3H), 2.36-2.28 (m, 2H), 2.20-1.80 (m, 6H), 1.76-1.66 (m, 2H), 1.60 (s, 3H), 1.40 (s, 3H), 1.26-1.16 (m, 1H) ppm; ESI-MS (m/z): 621.3 [M+1]+
【1333】
9-((3aR,4R,6R,6aR)-2,2-ジメチル-6-((メチル(3-(2-(5-(トリフルオロメトキシ)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-2-イル)エチル)シクロブチル)アミノ)メチル)テトラヒドロフロ[3,4-d][1,3]ジオキソール-4-イル)-9H-プリン-6-アミン
N-(2-アミノ-4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)-3-(3-((((3aR,4R,6R,6aR)-6-(6-アミノ-9H-プリン-9-イル)-2,2-ジメチルテトラヒドロフロ[3,4-d][1,3]ジオキソール-4-イル)メチル)(メチル)アミノ)シクロブチル)プロパンアミド (1.0 g, 1.61 mmol)のHOAc (10 mL)中の溶液を65 ℃にて一晩攪拌した。混合物を室温に冷却しそして濃縮した。残留物をDCM (50 mL)中に溶解し、飽和NaHCO3溶液 (10 mLx2)、水(20 mL)及びブライン(30 mL)で洗浄した。残留物をキラルHPLCにより分離し、シス異性体 (460 mg, 収率: 47%)及びトランス異性体 (220 mg, 収率: 23%)を提供した。
【1334】
シス異性体: 1H NMR (500 MHz, MeOD): δH 8.28 (s, 1H), 8.23 (s, 1H), 7.53 (d, J=9.0 Hz, 1H) , 7.40 (s, 1H), 7.13 (dd, J=8.5及び1.0 Hz, 1H), 6.21 (d, J=2.0 Hz, 1H), 5.55 (dd, J=6.5, 2.5 Hz, 1H) , 5.01 (q, J=3.5 Hz, 1H) , 4.33-4.37 (m, 1H), 2.81-2.78 (m, 2H), 2.66-2.58 (m, 2H), 2.53-2.49 (m, 1H), 2.13-2.03 (m, 5H), 1.86-1.84 (m, 3H), 1.59 (s, 3H), 1.43-1.39 (m, 4H), 1.22-1.17 (m, 1H) ppm; LC-MS (m/z): 603.3 [M+1]+
【1335】
トランス異性体: 1H NMR (500 MHz, MeOD): δH 8.29 (s, 1H), 8.22 (s, 1H), 7.52 (brs, 1H) , 7.40 (s, 1H), 7.13 (d, J=9.0 Hz, 1H) , 6.21 (d, J=2.0 Hz, 1H), 5.55 (dd, J=6.5及び2.0 Hz, 1H) , 5.01 (q, J=3.0 Hz, 1H) , 4.38-4.34 (m, 1H), 2.96-2.92 (m, 1H), 2.84-2.81 (m, 2H), 2.59-2.49 (m, 2H), 2.10 (s, 3H), 2.05-1.91 (m, 4H), 1.85-1.79 (m, 1H), 1.73-1.66 (m, 2H), 1.60 (s, 3H), 1.39 (s, 3H) ppm; LC-MS (m/z): 603.3 [M+1]+
【1336】
化合物 96
シス-9-((3aR,4R,6R,6aR)-2,2-ジメチル-6-((メチル(3-(2-(5-(トリフルオロメトキシ)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-2-イル)エチル)シクロブチル)アミノ)メチル)テトラヒドロフロ[3,4-d][1,3]ジオキソール-4-イル)-9H-プリン-6-アミン (460 mg, 0.77 mmol)の1N HCl/MeOH (10 mL)中の溶液を30℃にて4時間攪拌した。揮発分を減圧下に除去した。残留物にMeOH (10 mL)を添加し、そしてpH=10〜11にNH3.H2Oにより調節した。混合物を室温にて30分間攪拌し、そして濃縮した。残留物を分取-HPLCにより精製し、所望の化合物を白色固形分として提供した(215 mg, 収率: 43 %)。1H NMR (500 MHz, MeOD): δH 8.28 (s, 1H), 8.21 (s, 1H), 7.52 (d, J=8.0 Hz, 1H) , 7.40 (s, 1H), 7.12 (dd, J=8.5及び0.5 Hz, 1H) , 6.00 (d, J=4.0 Hz, 1H), 4.71 (t, J=4.5 Hz, 1H) , 4.24 (t, J=5.5 Hz, 1H) , 4.18 (t, J=6.0 Hz, 1H), 2.84-2.81 (m, 2H), 2.77-2.68 (m, 3H), 2.25-2.22 (m, 2H), 2.17 (s, 3H), 1.91-1.89 (m, 3H), 1.51-1.45 (m, 2H) ppm; LC-MS (m/z): 563.3 [M+1]+
【1337】
化合物97: (2R,3R,4S,5R)-2-(6-アミノ-9H-プリン-9-イル)-5-((メチル((1s,3R)-3-(2-(5-(トリフルオロメトキシ)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-2-イル)エチル)シクロブチル)アミノ)メチル)テトラヒドロフラン-3,4-ジオール
【1338】
【化279】
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【1339】
トランス-9-((3aR,4R,6R,6aR)-2,2-ジメチル-6-((メチル(3-(2-(5-(トリフルオロメトキシ)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-2-イル)エチル)シクロブチル)アミノ)メチル)テトラヒドロフロ[3,4-d][1,3]ジオキソール-4-イル)-9H-プリン-6-アミン (220 mg, 0.37 mmol)の1N HCl/MeOH (5 mL)中の溶液を30℃にて4時間攪拌した。揮発分を減圧下にて除去した。残留物にMeOH (10 mL)を添加し、そしてpH=10〜11にNH3.H2Oにより調節した。混合物を室温にて30分間攪拌しそして濃縮した。残留物を分取-HPLCにより精製し、所望の化合物を白色固形分として提供した (80 mg, 収率:39 %)。1H NMR (500 MHz, MeOD): δH 8.29 (s, 1H), 8.20 (s, 1H), 7.52 (d, J=8.5 Hz, 1H) , 7.40 (s, 1H), 7.11 (d, J=8.5 Hz, 1H) , 6.00 (d, J=4.0 Hz, 1H), 4.72 (t, J=4.5 Hz, 1H) , 4.25 (t, J=5.5 Hz, 1H) , 4.18-4.20 (m, 1H), 3.04-3.08 (m, 1H), 2.83-2.86 (m, 2H), 2.64-2.72 (m, 2H), 2.17 (s, 3H), 1.97-2.10 (m, 5H), 1.82-1.85 (m, 2H) ppm; LC-MS (m/z): 563.3 [M+1]+
【1340】
化合物 106
【1341】
【化280】
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【1342】
(2R,3R,4S,5R)-2-(6-アミノ-9H-プリン-9-イル)-5-((((1r,3S)-3-(2-(5-(tert-ブチル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-2-イル)エチル)シクロブチル)(イソプロピル)アミノ)メチル)テトラヒドロフラン-3,4-ジオール(300 mg, 0.53 mmol)の30%水性ジオキサン (20 mL)中の溶液に、MCPBA (91 mg, 0.53 mmol)を添加した。混合物を室温にて3時間攪拌し、その後、濃縮した。未精製物を分取-HPLCにより精製し、所望の生成物を白色固形分として得た(160 mg, 収率: 45%)。1H NMR (500 MHz, MeOD): δH 8.24 (s, 1H), 8.22 (s, 1H), 7.49 (brs, 1H), 7.42-7.38 (m, 1H), 7.31-7.29 (m, 1H), 6.00-5.96 (m, 1H), 4.68-4.65 (m, 2H), 4.43-4.36 (m, 1H), 4.05-4.00 (m, 1H), 3.88-3.76 (m, 1H), 3.68-3.49 (m, 1H), 3.46-3.37 (m, 1H), 2.84-2.81 (m, 2H), 2.42-2.15 (m, 4H), 1.95-1.89 (m, 3H), 1.39 (s, 1H), 1.35-1.27 (m, 3H), 1.25-1.21 (m, 3H) ppm; ESI-MS (m/z): 579.4 [M+1]+
【1343】
化合物 107
【1344】
【化281】
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【1345】
(2R,3R,4S,5R)-2-(6-アミノ-9H-プリン-9-イル)-5-((((1s,3R)-3-(2-(5-(tert-ブチル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-2-イル)エチル)シクロブチル)(イソプロピル)アミノ)メチル)テトラヒドロフラン-3,4-ジオール(300 mg, 0.53 mmol)の30%水性ジオキサン(20 mL)中の溶液にMCPBA (91 mg, 0.53 mmol)を添加した。混合物を室温で3時間攪拌し、その後、濃縮した。未精製物を分取-HPLCにより精製し、所望の生成物を白色固形分として得た(80 mg, 収率: 26%)。1H NMR (500 MHz, MeOD): δH 8.25-8.22 (m,2H), 7.49 (brs, 1H), 7.42-7.38 (m, 1H), 7.31-7.28 (m, 1H), 6.02-5.97 (m, 1H), 4.69-4.60 (m, 2H), 4.47-4.32 (m, 2H), 3.86-3.74 (m, 1H), 3.70-3.54 (m, 1H), 3.45-3.35 (m, 1H), 2.97-2.72 (m, 4H), 2.15-1.75 (m, 5H), 1.39 (s, 1H), 1.34-1.28 (m, 3H), 1.26-1.22 (m, 3H) ppm; ESI-MS (m/z): 579.7 [M+1]+
【1346】
実施例9: 超臨界流体クロマトグラフィー
既知の技術を用いて化合物を超臨界流体クロマトグラフィー(SFC)により精製した。Lotus Separations, LLC, Princeton, NJにより使用される方法。例えば、http://www.lotussep.comを参照されたい。また、http://www.greenchemistrygroup.org/Program2009.html を参照されたい。
【1347】
特定の例のSFC分離条件を下記に示す。本明細書中に記載される他の化合物は同様の方法により分離できる。
【1348】
【表43】
[この文献は図面を表示できません]
【1349】
【表44】
[この文献は図面を表示できません]
【1350】
【表45】
[この文献は図面を表示できません]
【1351】
【表46】
[この文献は図面を表示できません]
【1352】
【表47】
[この文献は図面を表示できません]
【1353】
【表48】
[この文献は図面を表示できません]
【1354】
実施例 10: バイオアッセイプロトコール及び一般法
細胞培養
ヒト血液腫瘍細胞株THP-1、RS4;11及びMV4-11をATCCから得て、MOLM-13細胞をDSMZから得た。すべての細胞株を、10% FBSを含むRPMI 1640中で増殖し、そして供給業者が推奨する細胞密度及び環境条件を用いて維持した。培地に非必須アミノ酸及びL-グルタミンを補給した。また、THP-1細胞も0.05 mM β- メルカプトエタノールとともに補給した。
【1355】
メチル化分析
細胞を12ウェルプレート中で5X105 細胞/mLで2 mLの最終体積で播種した。50 mM DMSO原料溶液から適切な濃度でもって細胞に化合物を投与した。トリパンブルー色素排除(Vicell)を用いて細胞を計数し、200gで5分間沈渣させ、化合物を含む新鮮な培地中に5X105 細胞/mLの最終細胞濃度で再懸濁させることにより、化合物及び培地を7日間のインキュベーション期間にわたって2日毎に再投入した。化合物のインキュベーションの後に、市販ヒストン抽出キット (Active Motif)を用いてヒストンを1x106 細胞から抽出した。精製されたヒストンを、BSA標準曲線を有するBCAタンパクアッセイ (Pierce)を用いて定量化した。400 ngの分離されたヒストンを、4〜20%ゲル上でSDS-PAGEにより精製し、そしてニトロセルロース膜に移した。膜を種々の一次抗体及び二次抗体とともにインキュベートし、そしてLicor画像形成装置(Odyssey)上に画像形成した。H3K79-Me2 ウサギポリクローナルをAbeamから購入した。H3K4-Me3, H3K9-Me3, H3K27-Me2及びH3K27-Me3を含む他のウサギポリクローナル抗体はCell Signaling Technologies (CST)から購入した。マウスモノクローナル全H3抗体をローディングコントロール(CST)として用いた。蛍光ラベル化した二次抗体をOdysseyから購入した。
【1356】
細胞増殖及び生存率分析
細胞を指数関数的成長細胞培養物から収集し、そして3x104 細胞/ウェルで播種した。サンプルを96ウェルブラックウォールクリアボトムプレート (Corning)中に維持した。第0日目に、0.2% DMSO中で50 uMの最終濃度の化合物を適切なウェルに添加した。MV4-11及びMOLM-13の処理を14日続け、一方、THP-1細胞を18日間処理した。V-ボトムプレート(Corning)にサンプルを移し、室温ロータで5分間 200 gでスピンし、化合物を含む新鮮な培地中で再懸濁し、そしてアッセイプレートに戻すことにより、化合物及び培地をインキュベーションの間に2日毎に入れ替えた。Guava Viacountアッセイを用いて細胞を周期的に計数し、 そしてEasyCyte Plus計器(Millipore)上で読んだ。推奨細胞密度以内となるように必要に応じてアッセイプレートを分割した。最終細胞計数を調節して、細胞分割を考慮し、そして総計生存細胞/ウェルとして報告した。
【1357】
HOXA9 (qPCR)
メチル化アッセイと同様に細胞を化合物で7日間処理した。細胞を室温ロータで200 gで沈渣しそして全RNAを Qiagen RNeasyキットを用いて分離した。RNA濃度及び品質をNanovue (GE Healthcare)を用いて決定した。全RNAを高容量cDNA 逆転写キット(Applied Biosystems)を用いて逆転写した。HOXA9のための予め設計されたラベル化されたプライマーセットをApplied Biosystemsから購入した。qPCR反応物は50 ngのcDNA, 1X ラベル化プライマー及び1X Taqman ユニバーサルPCR マスターミックス(Applied Biosystems)を含んだ。サンプルを7900 HT Fast Real Time PCR 機械(Applied Biosystems)で操作し、PCR条件は2 min 50℃, 10 min 95℃, 15sec 95℃で40サイクル及び1 min 60℃であった。HOXA9サイクル数をハウスキーピング遺伝子B2ミクログロブリン(Applied BiosystemsからのB2M予備設計コントロール)に標準化した。DMSOコントロール%を下記式で計算した。%コントロール=(2Λ-ΔΔCT)*100であり、ここで、ΔΔCTは標準化されたHOXA9サンプルとコントロールの差である(ΔCTサンプル-ΔCTコントロール=ΔΔCTコントロール)。
【1358】
IC50の決定
試験化合物を10ポイントのためにDMSO中で3倍に順次希釈し、そして1 μl を384ウェルマイクロタイタープレートに蒔いた。ポジティブコントロール (100% 阻害標準)は最終濃度が2.5 uMのS-アデノシル-L-ホモシステインであり、ネガティブコントロール(0%阻害標準)は1 μlのDMSOを含んだ。その後、40 μl/ウェルのD0T1L(1-416) (アッセイバッファー中0.25 nMの最終濃度: 20 mM TRIS, pH 8.0, 10 mM NaCl, 0.002% Tween20, 0.005% ウシ皮膚ゼラチン, 100 mM KCl及び0.5 mM DTT)とともに化合物を30分間インキュベートした。10 μl/ウェルの基質ミックス (同一アッセイバッファー、200 nMのS-[メチル-3H]-アデノシル-Lメチオニン, 600 nMの非ラベル化S-[メチル- 3H]-アデノシル-Lメチオニン及び20 nMオリゴヌクレオゾーム)を添加して反応を開始した。反応物を室温にて120分間インキュベートし、そして10 μl/ウェルの100μMのS-メチル-アデノシル-Lメチオニンでクエンチした。検知のために、50 μlの反応物からの基質を384ウェルのストレプトアビジンコート化フラッシュプレート(Perkin Elmer) (0.2% ポリエチレンイミンでもコート化されている)に固定化し、そしてTop Count シンチレーションカウンター (Perkin Elmer)上で読んだ。IC50値を下記の表に示す。この表において、「A」はIC50値が<0.1μMであることを示し、「B」はIC50値が>0.1μMかつ<1μMであることを示し、「C」はIC50値が>1μM かつ<10μMであることを示し、そして「D」はIC50値が>10μMかつ<50μMであることを示す。
【1359】
【表49】
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【1360】
実施例 11: 腫瘍抗増殖アッセイ
インビトロ抗増殖アッセイ
MLL-再構成及び非-MLL-再構成ヒト白血病細胞株の調査対象群を用いて本発明の化合物の抗増殖活性の効力及び選択性を評価した。本研究で使用した細胞株を図1Aに示す。MLL-再構成の調査対象群はALL, AML及びMLL-AF4, MLL-AF9又はMLL-ENL融合種を有している混合型白血病からの細胞株を含んだ。これらの細胞株はDOT1Lをリクルートした。調査対象群は、また、MLL-再構成を有しない5つの細胞株を含み、そしてMLL遺伝子の部分タンデム重複(MLL-PTD)を含む1つの細胞株を含んだ。
【1361】
指数関数的に増殖する細胞を、150μlの最終体積で3 x 104 細胞/ウェルの密度にて96-ウェルのプレートに3セット蒔いた。漸増濃度の化合物2の存在下に細胞をインキュベートした。14日までの間の3〜4日毎の細胞生存率測定により、抗増殖活性を決定した。細胞計数の日に、増殖培地及び化合物2を入れ替え、そして細胞を分割して5 x 104 細胞/ウェルに戻した。
【1362】
図1の半数最大阻害濃度(IC50)結果は化合物2が試験した4つのMLL-再構成細胞株のうちの3つ(MV4;11 (MLL-AF4), MOLM-13 (MLL-AF9)及びKOPN-8 (MLL-ENL))に対して強力ナノモル抗増殖活性を示すことを表している。MLL-PTDを発現する EOL-1細胞も化合物2に高感度であった(IC50=11nM)。RS4;11細胞及び2つの非MLL-再構成細胞 (Reh及びKasumi-1)は1〜3対数の大きさで感度が低く、そして2つの非MLL-再構成細胞 (Jurkat及びHL-60) は活性を示さなかった。全体として、結果は化合物2がMLL-再構成白血病細胞株及びサブセットの非MLL-再構成白血病細胞株の増殖を強力かつ選択的に阻害することを示している。
【1363】
インビボ抗増殖アッセイ
本発明の化合物のインビボ抗腫瘍活性をMLL-再構成白血病のマウス異種移植モデルにおいて評価した。
【1364】
4つの群(群1, 3, 4及び5) の20匹及び1つの群 (群 2) の8匹の雌ヌードマウス(平均体重0.023 kg)で、80〜120 mm3の範囲のサイズのMV4-11異種移植腫瘍を有するマウスに対して、皮下にミニポンプ(Alzet Model 2001)を埋め込んだ。群1はポンプからビヒクルのみを受け入れた。群2はポンプからビヒクルのみ+ビヒクルの1日3回の腹注 (8時間開けて)を受け入れた。群3は1日の総投与量172 mg/kg/日として、ポンプから112 mg/kg/日+20 mg/kgの化合物 2の1日3回の腹注 (8時間開けて)を受け入れた。群4及び5は、それぞれ、ポンプから112及び56 mg/kg/日の化合物2を受け入れた。ポンプは7日間続くように設計されており、そして21日間の暴露の総計輸液期間を提供するためにポンプを2回交換した。
【1365】
群4及び5中のすべての動物から単一の血液サンプルを第7日、第14日及び第21日に取り出し、そして化合物2の血漿レベルについての評価を行った。血液サンプルを群3 から第7日及び第14日に以下の時点で取り出した (各時点で3匹の動物): 腹注投与前5分、及び、腹注投与後15分、30分、 1、2及び4時間。第21日に、最後の腹注の3時間後に、単一の血液サンプルを群3から取り出した。4日毎に腫瘍サイズを測定した。21日後に、試験を止め、そして平均TGIを計算した。
【1366】
図2は21日間の投与にわたる腫瘍増殖を示す。2つのビヒクルコントロール群の間の腫瘍サイズの差異はなかった。腹注投与で補給した高投与ミニポンプ群はコントロールと比較して統計的に有意な>70%のTGIを示した。56及び112 mg/kg/日の群はコントロールと比較して統計的に有意でない、それぞれ、43及び38%のTGI値を示した。化合物 2は図2中の例2を指す。
【1367】
図3Aは第7日、第14日及び第21日に取った平均血液サンプルにより決定した、群4及び5中の化合物2の推定定常状態血漿濃度を示す。データは平均定常状態化合物2血漿レベルが群4については99〜152 ng/mlの範囲にあり、群5については52〜238 ng/mlの範囲にあることを示唆している。第21日の最終サンプリングからの平均血漿レベルは群4については99 ng/mlであり、そして群5については52 ng/mlであった。
【1368】
図3Bは腹注後の時間に対する化合物2血漿濃度プロットを示している。腹注により、1日3回の各注入の後のCmax (4200〜5000 ng/ml)及び連続輸液から生じる定常状態血漿レベルにより得られる一日のAUCの両方について、化合物2に対する血漿暴露の有意な増加が生じた。全体として、結果は化合物2がMLL-再構成白血病のマウス異種移植モデルにおいて有意な抗腫瘍増殖活性を示したことを表している。
【1369】
文献の引用
本明細書中に参照した各特許文献及び科学文献の全開示をすべての目的で参照により取り込む。
【1370】
均等
本発明はその精神又は本質的特徴から逸脱することなく他の特定の形態で実施することができる。上記の実施形態は、それゆえ、すべての点で、本明細書中に記載された発明を限定するのではなく、例示するものであるものと考えられるべきである。本発明の範囲は、このため、上記の説明によってではなく、添付の特許請求の範囲により示され、そして特許請求の範囲の均等の意味及び範囲に当たるすべての変更はその範囲に含まれることが意図される。
図1
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図2
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図3
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