(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
ピリダジノンIIと誘導体IIIの縮合が、ミツノブカップリング条件下で生じるときには、前記条件がジエチルアゾジカルボン酸エチルおよびトリフェニルホスフィンの存在を含んでなり、反応が溶媒としてTHF中で行われる、請求項7に記載の方法。
中間体IVとホウ素誘導体Vとのカップリングでの、溶媒の混合物がトルエン/エタノールまたは水/アセトニトリルまたはジオキサン/水であり、塩基が炭酸ナトリウムまたは炭酸カリウムであり、触媒がテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウムまたはPdCl2/2PPH3である、請求項7に記載の方法。
カリウムチャンネルの遮断薬を必要とする疾患が、細胞サイクルおよび/または細胞増殖および/または再生が損なわれる疾患である、請求項11〜15のいずれか一項に記載の医薬組成物。
【背景技術】
【0002】
カリウムチャネルは、約80の遺伝子を有するヒトゲノムにおけるイオンチャネルの最大のファミリーである(Tamargo et al, Cardiovasc. Res. 2004, 62: 9-33)。これらのカリウムチャネルは、3つのサブファミリー:電位または電圧活性化チャネル(K
vチャネル)およびカルシウム活性化チャネル(K
Caチャネル)、内向き整流チャネル(K
ir)および2−ポアカリウムチャネル(K
2p)に再分割することができる。電位活性化チャネルのサブファミリーは、人体に最も広く行き渡っており、興奮性細胞(心細胞、ニューロン、横紋または平滑筋細胞)および膵臓、前立腺および副甲状腺細胞などの非興奮性細胞に実質的に偏在分布している(例えば、Gutman G et al, Pharmacol. Rev. 2005, 57: 473-508)。
【0003】
興奮性細胞におけるKvカリウムチャネルの主要な機能は、静止膜電位および活動電位持続時間を制御することである (Nerbonne et Kass, Physiol. Rev. 2005; 85:1205-1253)。この点において、幾つかのKvチャネルが、心房と心室の両方におけるこの制御に関与している。Kv4.3チャネルはKChIP 2サブユニットと一体となって活動電位(AP)の早期再分極相に伴う電流I
toを形成し、KVLQT1/MinKおよびhERGチャネルはAPの遅延分極相に関与する(それぞれ、電流I
KsおよびI
Krを生じる)。前記チャネルは、心房と心室の間に均一に分布している。しかしながら、カリウムチャネルの他の2つのタイプは、心房にだけ分布している。電流I
Kurの原因である電位依存性カリウムチャネル(Kv
1.5)およびアセチルコリンによって活性化される内向き整流チャネル(電流I
K−Achの原因であるKir3.1およびKir3.4)。
【0004】
膜電気活性の変化が、多くの疾患、特に不整脈を含む心疾患で観察されている。後者の中では、心房細動(AF)は、連続した速やかで不規則な電気活性を生じる心房筋細胞の完全に非同期化した活動を含む重篤な不整脈である。AFは、心房組織においてリエントラント型電気回路の出現によって誘発される(Miyasaka Y et al, Circulation 2006, 114: 119-125)。AFの発生率を減少させるための心房レベルでの具体的な抗不整脈治療は現在存在しないので、主要な医学上の必要性を表している(Page et Roden, Nat. Rev. Drug Discov. 2005, 4: 899-910)。
【0005】
同時に活性化されるマイクロリエントリー回路が多数存在することは、内腔経路(endocavitary route)によりおよびECG上の両方で観察される電気活性の無秩序性を説明している。この不整脈は、一般に電気生理学的観点から異常な心房心筋のバックグラウンドに対して現れ、その不応期は極めて短くかつ互いに極めて不均質であり、従って極めて微弱な期外収縮に対して極めて脆弱である。これらの異常は、心房筋細胞の電気生理学的特徴を変更する膜貫通イオン電流調節の変更に加えて形態変化(肥厚、拡大、線維症)を引き起こす圧負荷または伸長に引き続く心筋リモデリングの現象の情況に該当する。AFのそれぞれの発作が機械的および電気生理学的リモデリングのこの過程を持続しまたは更に悪化させるならば、AFが再発の高い可能性を有しかつその自然な展開が慢性化することを理解できる。逆に、心房心筋層が肺静脈へ伸長することがほとんど常に観察される特定点から生じる局所性AFの例が最近になって確認されている。これらのAFのかなり稀な例は、実際に同一構造の特性を発作の初期にまたは発作の間に断続的に見られる心房期外収縮に匹敵するいずれかの割合で取っている。総ての場合に、心房収縮の喪失によって心拍出量が減少して20〜30%の間で変化し、後者が基底状態で減少する点で更に顕著である。同時に、心房腔(atrial cavities)、特に心耳のような幾つかの盲管(culs-de-sac)における鬱血の存在は、血栓塞栓症(thromboembolitic)の危険の原因である。しかしながら、塞栓症の危険はAFの単なる存在によっては部分的に影響されるだけであり、心房鬱血も腔内圧の増加に関係している(心収縮または心拡張左心室機能不全、弁膜症または人工弁)。
【0006】
従って、電気的リモデリングは、AFの発生の主要基体を構成するが、それはL型カルシウムチャネルの活性の減少の結果であり、超急速カリウム電流によってKv1.5カリウムチャネルがそれらの再分極化の役割を完全に果たすことができる (Bhakta et Miller, Expert Opin. Ther. Targets 2007, 11: 1161-1178)。この結果は不応期における劇的な減少であり、マイクロリエントリーについての誘発因子を表している。Kv1.5カリウムチャネルは心室レベルでは機能的には表されないことは知られているので、これらのチャネルの遮断薬は心室の電気生理学に影響を及ぼすことのない心房レベルの選択的抗不整脈治療薬となる。その薬理学的効果は、それ自身、不応期の延長および従ってマイクロリエントリー回路のより少ない効果において現れる。参照生成物で得られた多数の実験データーにより、治療ターゲットとしてのKv1.5遮断の値が確認される(Gogelein et al, Naunyn Schmiedeberg's Arch Pharmacol 2004, 370: 183-192, Regan et al, J Pharmacol Exp Ther 2008, 324: 322-330)。
【0007】
膜電位の速やかな変化は興奮性細胞で周知であるが、電位の低速変動は総ての細胞で観察され、細胞サイクルの制御と関連している。細胞サイクルは発生、組織再生および細胞増殖のために調節し連携することが必要な細胞挙動における重要なパラメーターである(Pardo, Physiology, 2004; 19: 285-292; Blackistion et al, Cell Cycle, 2009; 8-21: 3527-3536)。一般的に言えば、カリウムチャネルの遮断により、生理学的モデル(例えば、リンパ球)および病理学的モデル(癌)において増殖が減少する。細胞サイクルの調節におけるカリウムチャネルの役割は、ヒト黒色腫、肺癌、リンパ腫、中皮腫、肝細胞癌、リンパ球および単球に由来する生理学的または病理学的に限らない多くの細胞型(癌系統または腫瘍)で明らかにされた(総説については、Pardo et al, J. Membr. Biol, 2005; 205: 115-124)。
【0008】
前記で用いたように、「Kv」という用語はカリウムチャネルの電位依存性ファミリーを指し、様々のサブファミリー(Kv1.、Kv2.、Kv3. ...)を含んでなり、それらの中でKv1.1、Kv1.2およびKv1.3...チャネルが見出されることになる。
【0009】
「Kvチャネル遮断薬(ブロッカー)」は、チャネルを通るK
+イオン流を減少するあるいは遮断する分子を表す。
【0010】
本明細書で用いられるように、「塩」という用語は、本発明の化合物の無機酸および塩基付加塩を表す。これらの塩は、好ましくは薬学上許容可能であり、すなわち、それらを投与する患者にとって非毒性である。「薬学上許容可能」という用語は、動物またはヒトに投与したときに有害なまたはアレルギー作用または他の望ましくない反応を全く生じない分子実体(molecular entities)および組成物を表す。本明細書で用いるときには、「薬学上許容可能な賦形剤」という用語は、防腐剤、充填剤、崩壊、湿潤、乳化、分散、抗菌または抗真菌剤のような任意の希釈剤、アジュバントまたは賦形剤、または吸収または腸管および消化再吸収を遅らせる更なる薬剤を包含する。これらの媒体または媒介物の使用は、当該技術分野で周知である。この薬剤がジアリールピリダジノン誘導体と化学的に不適合でなければ、本発明による化合物と一緒に医薬組成物でのその使用が予想される。本発明の文脈内では、本明細書で用いられる「治療」という用語は、この用語が適用される疾患または更にこの疾患の1または数種類の症状の出現または進行の防止または抑制を意味する。
【0011】
本発明の主題は、カリウムKvチャネル(更に具体的には、Kv1.5、Kv4.3およびKv11.1チャネル)を遮断するジアリールピリダジノン誘導体およびヒトの治療のためのそれらの使用である。
【0012】
これらの化合物は、一般式I:
【化1】
(上記式中、
R
1およびR
2は、同時または独立にF、Br、Clのようなハロゲン、直鎖状または分岐状のC
1−C
4アルキル、ヒドロキシ、直鎖状または分岐状のC
1−C
4アルコキシ、ニトリルまたはアリールスルホンアミドであって、そのアリールが直鎖状または分岐状のC
1−C
4アルキル基によって置換されていてもよいものから選択される1または数種類の基を表す)、
並びに様々な鏡像異性体およびあらゆる比率でのそれらの混合物、および薬学上許容可能なそれらの塩に相当する。
【0013】
本発明の文脈内では、アリール基は、炭化水素化した芳香族性の5または6員の単環を表す。
【0014】
本発明の一態様によれば、一般式Iの化合物は、化合物
【化2】
(上記式中、
R
1は、ヒドロキシ、メトキシまたはシアノ基を表し、
R
2は、F、Br、Clのようなハロゲン、直鎖状または分岐状のC
1−C
4アルキル、ヒドロキシ、直鎖状または分岐状のC
1−C
4アルコキシ、ニトリルから選択される数種類の基を表す)、
並びに様々な鏡像異性体およびあらゆる比率でのそれらの混合物、および薬学上許容可能なそれらの塩である。
【0015】
本発明のもう一つの態様によれば、一般式Iの化合物は、化合物
【化3】
(上記式中、
R
1は、ヒドロキシ基を表し、
R
2は、F、Clのようなハロゲン、直鎖状または分岐状のC
1−C
4アルキル、ヒドロキシ、直鎖状または分岐状のC
1−C
4アルコキシ、ニトリルから選択される数種類の基を表す)、
並びに様々な鏡像異性体およびあらゆる比率でのそれらの混合物、および薬学上許容可能なそれらの塩である。
【0016】
本発明のもう一つの態様によれば、一般式Iの化合物は、化合物
【化4】
(上記式中、
R
1は、それが置換しているフェニル上でパラ位(4位)に配置されているヒドロキシ基を表し、
R
2は、Cl、メチル、ヒドロキシ、メトキシ、ニトリルから選択される数種類の基を表す)、
並びに様々な鏡像異性体およびあらゆる比率でのそれらの混合物、および薬学上許容可能なそれらの塩である。
【0017】
本発明は、
1. 4,5−ビス−(4−ヒドロキシ−フェニル)−2−(1−フェニル−エチル)−2H−ピリダジン−3−オン
2. 4,5−ビス−(4−ヒドロキシ−フェニル)−2−((S)−1−フェニル−エチル)−2H−ピリダジン−3−オン
3. 4,5−ビス−(4−ヒドロキシ−フェニル)−2−((R)−1−フェニル−エチル)−2H−ピリダジン−3−オン
4. 2,2’−(6−オキソ−1−(1−フェニルエチル)−1,6−ジヒドロピリダジン−4,5−ジイル)ジベンゾニトリル
5. 3,3’−(6−オキソ−1−(1−フェニルエチル)−1,6−ジヒドロピリダジン−4,5−ジイル)ジベンゾニトリル
6. 4,5−ビス−(4−メトキシ−フェニル)−2−(1−フェニル−エチル)−2H−ピリダジン−3−オン
7. N,N’−3,3’−(6−オキソ−1−(1−フェニルエチル)−1,6−ジヒドロピリダジン−4,5−ジイル)ビス(3,1−フェイリー(pheylee)))ビス(4−メチルベンゼンスルホンアミド)
8. 3−(5−(4−メトキシフェニル)−6−オキソ−1−(1−フェニルエチル)−1,6−ジヒドロピリダジン−4−イル)ベンゾニトリル
9. 2−[5−(4−メトキシ−フェニル)−6−オキソ−1−(1−フェニル−エチル)−1,6−ジヒドロ−ピリダジン−4−イル]−ベンゾニトリル
10. N−{3−[5−(3,4−ジメチル−フェニル)−6−オキソ−1−(1−フェニル−エチル)−1,6−ジヒドロピリダジン−4−イル]−フェニル}−4−メチル−ベンゼンスルホンアミド
11. 4,5−ビス−(3,4−ジクロロ−フェニル)−2−(1−フェニル−エチル)−2H−ピリダジン−3−オン
から選択されることを特徴とする、一般式Iの化合物に関する。
【0018】
本発明は、一般式Iの化合物の様々な鏡像異性体並びにあらゆる比率でのそれらの混合物も包含する。
【0019】
あらゆる比率での鏡像異性体の混合物は、ラセミ混合物も包含する。
【0020】
本発明の主題は、一般式Iの化合物の様々な鏡像異性体およびあらゆる比率でのそれらの混合物、並びに薬学上許容可能な塩にも関する。
【0021】
本発明は、一般式Iの化合物並びに様々な鏡像異性体およびあらゆる比率でのそれらの混合物の化学的調製方法も包含する。
【0022】
二種類の鏡像異性体は、それぞれ(R)−または(S)−1−フェニルエタノールからエナンチオ選択的に調製することができる。更に、ラセミ体(the racemic)に基づけば、キラルカラム(例えば、Chiralpack AD-H、溶離液:ヘプタン/EtOH/ジエチルアミン)上で分取HPLC分離によって両鏡像異性体を得ることが可能である。
【0023】
本発明は、更に一般式Iの化合物並びに様々な鏡像異性体およびあらゆる比率でのそれらの混合物、およびカリウムKvチャネルおよび更に具体的にはKv1.5、Kv4.3およびKv11.1チャネルの遮断薬としてのそれらの使用のための薬学上許容可能なそれらの塩にも関する。
【0024】
本発明は、更に一般式Iの化合物並びに様々な鏡像異性体およびあらゆる比率でのそれらの混合物、および医薬品としてのそれらの使用のための薬学上許容可能なそれらの塩にも関する。
【0025】
本発明は、一般式Iの化合物並びに様々な鏡像異性体およびあらゆる比率でのそれらの混合物、およびカリウムKvチャネルおよび更に具体的にはKv1.5、Kv4.3およびKv11.1チャネルの遮断薬を必要とする疾患の治療および/または予防を目的とする医薬品として使用するための薬学上許容可能なそれらの塩にも関する。
【0026】
本発明は、一般式Iの化合物並びに様々な鏡像異性体およびあらゆる比率でのそれらの混合物、および心房細動および心耳および/または心室性の心臓不整脈のような疾患だけでなく細胞サイクル、細胞増殖および再生が変更される疾患(癌、慢性炎症)の治療および/または予防を目的とする医薬品として使用するための薬学上許容可能なそれらの塩にも関する。
【0027】
本発明は、活性物質として一般式Iの化合物またはその鏡像異性体の一つおよびあらゆる比率でのそれらの混合物、薬学上許容可能なそれらの塩を含むことを特徴とする組成物も包含する。
【0028】
本発明は、一般式Iの化合物またはその鏡像異性体の一つおよびあらゆる比率でのそれらの混合物または薬学上許容可能なそれらの塩の一つを任意の薬学上許容可能な賦形剤と組み合わせて含むことを特徴とする、医薬組成物も包含する。
【0029】
本発明による医薬組成物は、経口、舌下、皮下、筋肉内、静脈内、経皮、局所または直腸経路で投与することができる。この場合に、活性物質は、投与単位形態で通常の薬学キャリヤーとの混合物で動物またはヒトに投与することができる。適当な投与単位形態は、錠剤、カプセル、散剤、顆粒剤および経口溶液または懸濁液のような経口経路による形態、舌下およびバッカル(buccal)投与形態、皮下、局所、筋肉内、静脈内、鼻内または眼内投与形態、および直腸投与形態を含んでなる。選択された投与形態に対する適当な処方物は当業者に知られており、例えば、Remington, The science and Practice of Pharmacy、第19版、1995年、Mack Publishing Companyに記載されている。
【0030】
本発明の組成物における式Iの化合物の用量を調整して、投与方法に特定の組成物に所望な治療応答を得るのに効果的な活性成分の量を得ることができる。本発明による化合物の有効用量は、例えば、治療を受けるヒトの感受性に加えて、選択された投与経路、体重、年齢、性別および疾病の性質のような多数のパラメーターによって変化する。従って、最適用量は、この主題の専門家によって関連していると思われるパラメーターの関数として決定される必要がある。
【0031】
合成
本発明の化合物は、下記の合成経路を用いてまたは当業者に知られている合成経路を用いて合成することができる。
【0032】
一般式Iの化合物のこの合成方法(
図1)は、一般式II
【化5】
(上記式中、
Xは塩素原子または臭素原子のいずれかである)
のジブロモまたはジクロロピリダジノンを、一般式III
【化6】
(上記式中、
Aが塩素または臭素原子のようなハロゲン原子であるときには、Cs
2CO
3のような塩基をジメチルホルムアミドのような溶媒中で用い、
AがOHであるときには、THFのような溶媒中でのジエチルアゾジカルボン酸エチルおよびトリフェニルホスフィンの存在下におけるようなミツノブカップリング条件が用いられる。これらの条件は、特に(R)または(S)−1−フェニルエタノールから一般式Iの化合物のエナンチオ選択的合成に適用できる)の誘導体と縮合させることを特徴とする。
【0033】
得られた中間体IV
【化7】
を、次に、炭酸ナトリウムまたは炭酸カリウムのような塩基とテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウムまたはPdCl
2/2PPh
3のような触媒の存在下にてトルエン/エタノールまたは水/アセトニトリルまたはジオキサン/水のような溶媒の混合物中で、ホウ素誘導体V
【化8】
(上記式中、
R
1は、一般式Iにおいて定義された通りであり、
Uは、B(OH)
2または
【化9】
である)
とカップリングさせる(工程1)。
【0034】
これらの操作条件により、主として化合物VIが形成され、かつ極めて少量の化合物VIIが形成される。
【0035】
中間体VIを、次に
ホウ素誘導体Vと前記カップリング条件で再度反応させて化合物VIIを生成させ、あるいは
ホウ素誘導体VIII
【化10】
(上記式中、
R
2は、一般式Iにおいて定義された通りであり、
Uは、工程1について前記したカップリング条件での前記定義の通りである)
と再度反応させて(工程2)、化合物IXを生成させる。
【化11】
【0036】
中間体および最終化合物は、所望ならば、抽出、濾過、シリカゲル上でのクロマトグラフィー、順相または逆相またはキラル分取HPLCおよび結晶化から選択される1または数種類の精製方法に従って精製することができる。
【0037】
前記の方法に用いられる出発材料は、市販されているかまたは当業者には文献記載の方法に従って容易に得ることができる。
【0038】
下記の実施例により、本発明を説明するが、その範囲を制限することはない。
【0039】
元素分析および質量およびNMRスペクトルにより、化合物の構造を確認する。
【0040】
実施例
A) 中間体
中間体 1:
a)
4,5−ジクロロ−2−(1−フェニルエチル)ピリダジン−3(2H)−オン(1a)
【化12】
【0041】
4,5−ジクロロピリダジン−3(2H)−オン(20g、121mmol)を、(1−ブロモエチル)ベンゼン(33.7g、182mmol)および炭酸セシウム(47.4g、145mmol)の存在下において100mlのDMFに周囲温度で4時間入れる。濃縮乾固した後、残渣を水に溶解し、酢酸エチルを用いて抽出する。有機層を乾燥した後、濃縮乾固する。得られた残渣をシリカ上でフラッシュクロマトグラフィーによって精製する(石油エーテル−AcOEt:95−5)。透明油状生成物31gが得られる(収率95%)。TLC シリカゲル 60F 254 Merck、石油エーテル−AcOEt:90−10、Rf=0.50。
【0042】
b)
4,5−ジクロロ−2−((S)−1−フェニル−エチル)−2H−ピリダジン−3−オン(1b)
【化13】
【0043】
4,5−ジクロロピリダジン−3(2H)−オン(1.35g、8.2mmol)を、(R)−1−フェニルエタノール(1g、8.2mmol)とトリフェニルホスフィン(2.15g、8.2mmol)の存在下において30mlのTHF中に入れ、これにジエチルアゾジカルボン酸エチル(1.71g、9.82mmol)を加える。反応媒質を周囲温度で一晩撹拌した後、濃縮乾固する。残渣を水に溶解し、SPEカラム(珪藻土)上にてジクロロメタンで抽出する。有機層を濃縮乾固し、得られた残渣をシリカ(CH
2Cl
2)上でフラッシュクロマトグラフィーによって精製する。2.1gの黄色油状生成物が単離される(収率80%)。TLC シリカゲル 60F 254 Merck、CH
2Cl
2−MeOH:95−5、Rf=0.66。
【0044】
c)
4,5−ジクロロ−2−((R)−1−フェニル−エチル)−2H−ピリダジン−3−オン(1c)
【化14】
【0045】
中間体1c(油状生成物)を、中間体1bについて記載した操作方法に従って(S)−1−フェニルエタノールから調製する(77%)。TLC シリカゲル 60F 5 254 Merck、CH
2Cl
2−MeOH:90−10、Rf=0.82。
【0046】
B)本発明による化合物
実施例1:4,5−ビス−(4−ヒドロキシ−フェニル)−2−(1−フェニル−エチル)−2H−ピリダジン−3−オン(1)
【化15】
【0047】
化合物1を、下記の合成方法に従って調製する。
【0048】
工程1:中間体1a(8.7g、32.3mmol)を、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(1.12g、0.97mmol)と炭酸ナトリウム(6.85g、64.7mmol)の存在下において50mlのトルエンおよび50mlのエタノールの混合物中に入れ、混合物を80℃に加熱する。1.2当量の4−ヒドロキシフェニルボロン酸を加え、混合物を還流下にて5時間加熱し、更に1.2当量の4−ヒドロキシフェニルボロン酸を加え、還流を一晩中維持する。濃縮乾固した後、残渣を水に溶解し、AcOEtを用いて抽出する。有機層を乾燥し、濃縮乾固した後、得られた残渣をフラッシュクロマトグラフィー(CH
2Cl
2−MeOH、グラディエント100−0〜97−3、40分間)によって精製する。0.7gの少量化合物1が得られ、8.2gの多量の一置換生成物である4−クロロ−5−(4−ヒドロキシフェニル)−2−(1−フェニルエチル)−ピリダジン−3(2H)−オンに相当する固形生成物が得られる(収率:78%)。
【0049】
工程2:この一置換生成物を、工程1に記載した条件下(4−ヒドロキシフェニルボロン酸の2.4当量、一晩還流)で再度反応させる。反応媒質の処理後、得られた残渣をフラッシュクロマトグラフィーによって精製する(CH
2Cl
2−MeOH、グラディエント100−0〜98−2、20分間)。残渣をジエチルエーテル−CH
2Cl
2−MeOH:40−5−2の混合物中で粉砕し、得られた化合物1(固形生成物)を濾過によって単離する(7.2g、収率78%)。
【0050】
TLC シリカゲル 60F 254 Merck、CH
2Cl
2-MeOH:95−5、Rf=0.35。融点=160℃。
1H NMR(DMSO−d6) ppm:9.56(m,2H),8.02(s,1H),7.39(m,5H),6.96(m,4H),6.63(m,4H),6.24(m,1H),1.72(d,3H)。
MS(+ESI) m/z 385 (MH+)。
【0051】
実施例2:4,5−ビス−(4−ヒドロキシ−フェニル)−2−((S)−1−フェニル−エチル)−2H−ピリダジン−3−オン(2)
【化16】
【0052】
化合物2を、実施例1に記載の合成方法に従って中間体1cから調製する(収率:85%)。
【0053】
TLC シリカゲル 60F 254 Merck、CH
2Cl
2−MeOH:90−10、Rf=0.60。
融点=168℃。
1H NMR(DMSO−d6) ppm:9.70(s,1H),9.54(s,1H),8.02(s,1H),7.39(m,5H),6.97(m,4H),6.63(m,4H),6.24(m,1H),1.72(d,3H)。
MS (+ESI) m/z 385 (MH+)。
α
calc(MeOH)=−256.5°
キラルHPLC: キラルパックカラム AD−H 250*4.6mm DAI,溶離液(1ml/分):ヘプタン/EtOH/ジエチルアミン:80/20/0.1,保持時間:8.92分。
【0054】
実施例3:4,5−ビス−(4−ヒドロキシ−フェニル)−2−((R)−1−フェニル−エチル)−2H−ピリダジン−3−オン(3)
【化17】
【0055】
化合物3を、実施例1に記載の合成方法に従って中間体1bから調製する(収率:4.3%)。
【0056】
TLC シリカゲル 60F 254 Merck、CH
2Cl
2-MeOH:90−10、Rf=0.60。
融点=222℃。
1H NMR(DMSO−d6) ppm:9.70(s,1H),9.54(s,1H),8.02(s,1H),7.39(m,5H),6.97(m,4H),6.63(m,4H),6.24(m,1H),1.72(d,3H)。
MS (+ESI) m/z 385 (MH+)。
α
calc(MeOH)=272.2°
キラルHPLC:キラルパックカラム AD−H 250*4.6mm DAI、溶離液(1ml/分):ヘプタン/EtOH/ジエチルアミン:80/20/0.1、保持時間:7.23分。
【0057】
実施例4:2,2’−(6−オキソ−1−(1−フェニルエチル)−1,6−ジヒドロピリダジン−4,5−ジイル)ジベンゾニトリル(4)
【化18】
【0058】
化合物4を、合成方法の工程1に従ってPdCl
2/2PPh
3、Na
2CO
3および水/アセトニトリル(1/1)の混合物を用いて中間体1aおよび2−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ベンゾニトリルから調製する。形成された少量生成物は、化合物4に相当する(収率:3.4%)。
【0059】
TLC シリカゲル 60F 254 Merck、CH
2Cl
2、Rf=0.23。
融点=200℃。
1H NMR(DMSO−d6) ppm:8.19(s,1H),7.80(d,2H),7.75(d,2H),7.36(m,9H),6.27(q,1H),1.76(d,3H)。
MS (+ESI) m/z 403(MH+)。
【0060】
実施例5:3,3’−(6−オキソ−1−(1−フェニルエチル)−1,6−ジヒドロピリダジン−4,5−ジイル)ジベンゾニトリル(5)
【化19】
【0061】
化合物5を、実施例4に記載の条件下で中間体1aと3−シアノフェニルボロン酸から調製する。形成された少量生成物(固形生成物)は、化合物4に相当する(収率:7.4%)。
【0062】
TLC シリカゲル 60F 254 Merck、CH
2Cl
2、Rf=0.11。
融点=202℃。
1H NMR(DMSO−d6) ppm:8.23(s,1H),7.78(m,3H),7.72(s,1H)),7.40(m,9H),6.28(q,1H),1.77(d,3H)。
MS (+ESI) m/z 403(MH+)。
【0063】
実施例6:4,5−ビス−(4−メトキシ−フェニル)−2−(1−フェニル−エチル)−2H−ピリダジン−3−オン(6)
【化20】
【0064】
化合物6を、実施例1に記載の条件下でテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)、K
2CO
3およびジオキサン/水(3/1)の混合物を用いて中間体1aと4−メトキシフェニルボロン酸から調製する。化合物6が、固形形態で単離される(収率:71%)。
TLC シリカゲル 60F 254 Merck、石油エーテル−AcOEt:80−20、Rf=0.20。
1H NMR(CDCl
3) ppm:7.88(s,1H),7.53(d,2H),7.37−7.31(m,2H),7.30−7.26(m,1H),7.14−7.13(d,2H),7.06−7.02(d,2H),6.80−6.75(m,4H),6.47−6.40(m,1H),3.78(s,3H),3.77(s,3H),1.83(s,3H)。
MS (+ESI) m/z 413(MH+)。
【0065】
実施例7:N,N’−(3,3’−(6−オキソ−1−(1−フェニルエチル)−1,6−ジヒドロピリダジン−4,5−ジイル)ビス(3,1−フェニレン))ビス(4−メチルベンゼンスルホンアミド)(7)
【化21】
【0066】
化合物7を、実施例6に記載の条件下において中間体1aと4−メチル−N−(3−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル)ベンゼンスルホンアミドから調製する。化合物7は、固形形態で単離される(収率:74%)。
【0067】
TLC シリカゲル 60 F 254 Merck、石油エーテル−AcOEt:50−50、Rf=0.46。
融点=202℃。
1H NMR (DMSO) ppm:10.26(s,1H),10.14(s,1H),7.92(s,1H),7.53(d,4H),7.42−7.25(m,9H),7.08−6.88(m,6H),6.52(dd,2H),6.26−6.18(m,1H),2.31(s,6H),1.74(d,3H)。
MS (+ESI) m/z 691(MH+)。
【0068】
実施例8:3−(5−(4−メトキシフェニル)−6−オキソ−1−(1−フェニルエチル)−1,6−ジヒドロピリダジン−4−イル)ベンゾニトリル(8)
【化22】
【0069】
化合物8を、合成方法の工程1に従ってPdCl
2/2PPh
3、Na
2CO
3および水/アセトニトリル(1/1)の混合物を用いて中間体1aと3−シアノフェニルボロン酸から調製する。形成された主生成物(1.96g、3−(5−クロロ−6−オキソ−1−(1−フェニルエチル)−1,6−ジヒドロピリダジン−4−イル)ベンゾニトリル、収率:19%)を単離した後、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)、K
2CO
3およびジオキサン/水(2/1)の混合物と共に4−メトキシフェニルボロン酸を用いて合成方法の工程2に導入する。化合物8は、固形形態で単離される(収率:62%)。
【0070】
TLC シリカゲル 60 F 254 Merck、石油エーテル−AcOEt:50−50、Rf=0.53。
融点=198℃。
TLC シリカゲル 60 F 254 Merck、石油エーテル−AcOEt:50−50、Rf=0.53。
1H NMR(DMSO−d6) ppm:8.13(s,1H),7.77(m,2H),7.38(m,7H),7.09(d,2H),6.81(d,2H),6.28(q,1H),3.71(s,3H),1.75(d,3H)。
MS (+ESI) m/z 408(MH+)。
【0071】
実施例9:2−[5−(4−メトキシ−フェニル)−6−オキソ−1−(1−フェニル−エチル)−1,6−ジヒドロ−ピリダジン−4−イル]−ベンゾニトリル(9)
【化23】
【0072】
化合物9を、合成方法の工程1に従ってPdCl
2/2PPh
3、Na
2CO
3および水/アセトニトリル(1/1)の混合物を用いて中間体1aと2−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ベンゾニトリルから調製する。形成された主生成物(1.5g、2−(5−クロロ−6−オキソ−1−(1−フェニルエチル)−1,6−ジヒドロピリダジン−4−イル)ベンゾニトリル、収率:16%)を単離した後、4−メトキシフェニルボロン酸と共にテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)、K
2CO
3およびジオキサン/水(2/1)の混合物を用いて合成方法の工程2に導入する。化合物9は、固形形態で単離される(収率:71%)。
【0073】
TLC シリカゲル 60 F 254 Merck、石油エーテル−AcOEt:70−30,Rf=0.45。
融点=176℃。
TLC シリカゲル 60 F 254 Merck、石油エーテル−AcOEt:50−50、Rf=0.53。
1H NMR(DMSO−d6) ppm:8.09(s,1H),7.79(d,2H),7.40(m,7H),7.08(d,2H),6.81(d,2H),6.28(q,1H),3.71(s,3H),1.75(d,3H)。
MS (+ESI) m/z 408(MH+)。
【0074】
実施例10:N−{3−[5−(3,4−ジメチル−フェニル)−6−オキソ−1−(1−フェニル−エチル)−1,6−ジヒドロ−ピリダジン−4−イル]−フェニル}−4−メチル−ベンゼンスルホンアミド(10)
【化24】
【0075】
化合物10を、合成方法の工程1に従ってPdCl
2/2PPh
3、Na
2CO
3および水/アセトニトリル(1/1)の混合物を用いて中間体1aと4−メチル−N−(4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル)ベンゼンスルホンアミドから調製する。形成された主生成物(−N−(3−(5−クロロ−6−オキソ−1−(5g、1−フェニルエチル)−1,6−ジヒドロピリダジン−4−イル)フェニル)−4−メチルベンゼンスルホンアミド,収率:62%)を単離した後、3,4−ジメチルフェニルボロン酸と共にテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)、K
2CO
3およびジオキサン/水(2/1)の混合物を用いて合成方法の工程2に導入する。化合物10は、固形形態で単離される(収率:67%)。
【0076】
TLC シリカゲル 60 F 254 Merck、CH
2Cl
2-MeOH:97.5−2.5、Rf=0.65。
1H NMR (DMSO) ppm:10.24(s,1H),7.92(s,1H),7.54(d,2H),7.41−7.26(m,7H),7.10(t,1H),7.04(s,1H),6.96−6.91(m,2H),6.88(d,1H),6.72(d,1H),6.62(d,1H),6.27−6.20(m,1H),2.34(s,3H),2.15(s,3H),2.06(s,3H),1.73(d,3H)。
MS (+ESI) m/z 550(MH+)。
【0077】
実施例11:4,5−ビス−(3,4−ジクロロ−フェニル)−2−(1−フェニル−エチル)−2H−ピリダジン−3−オン(11)
【化25】
【0078】
化合物11を、実施例1に記載の条件下でテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)、K
2CO
3およびジオキサン/水(7/3)の混合物を用いて中間体1aと3,4−ジクロロフェニルボロン酸から調製する。化合物12は、固形形態で単離される(収率:54%)。
融点=92℃。
【0079】
TLC シリカゲル 60 F 254 Merck、石油エーテル−AcOEt:80−20、Rf=0.54。
1H NMR (DMSO) ppm:8.19(s,1H),7.64(d,1H),7.61−7.57(m,2H),7.54(d,1H),7.44−7.26(m,5H),7.13(dd,1H),7.07(dd,1H),6.30−6.22(m,1H),1.75(d,3H)。
MS (+ESI) m/z 491(MH+)。
【0080】
C)
薬理学的評価
Kv1.5カリウムチャネルについての化合物の薬理学的評価は、FLIPR法において96穴プレートでタリウムイオン測定によって行った。
【0081】
Kv1.5チャネルのヒトアイソフォームで安定的にトランスフェクションしたHEK293細胞を、実験の24時間前に次の培養培地:DMEM、10%SVF、ペニシリン/ストレプトマイシン、選択抗生物質としてのG418中でポリリジン化した96穴プレートに播種する(15 10
6個/プレート、200μl/ウェル)。
【0082】
FLIPRでの実験は、製造業者(Molecular Devices)によって指示される通りに「FLIPR・カリウム・イオン・チャネル・アッセイ・キット(FLIPR Potassium Ion Channel Assay Kit)」を用いて行われる。
【0083】
簡単に説明すれば、培養培地を、タリウムマーカーを含む溶液によって37℃で90分間置換する。この工程の後に、試験を行う化合物を、ウェル中の10μMの最終濃度に37℃で15分間加える。次いで、基底蛍光を60秒間読み取る。脱分極化媒質(20mMのカリウムおよび3mMの最終タリウム)を添加すると、カリウムチャネルが開き、hKv1.5チャネルを通るタリウムイオンの流入に相当するタリウム蛍光分子(fluorophore)の蛍光の増加を誘発する。測定は、脱分極化溶液の注入の30秒後に行う。10μMのDPO(Tocris, Kv1.5 チャネル遮断薬)の適用により、蛍光を標準化することができる。
【0084】
【表1】
【0085】
得られた結果は、一般式(I)の化合物はKv1.5チャネルを遮断することを示す。
【0086】
一般式(I)の化合物は、Kv1.5チャネル遮断薬として用いることができる。
【0087】
D)
略号
TLC 薄層クロマトグラフィー
DMF ジメチルホルムアミド
DMSO ジメチルスルホキシド
DPO (2−イソプロピル−5−メチル−シクロヘキシル)ジフェニルホスフィンオキシド
HPLC 高速液体クロマトグラフィー
Rf リファレンス・フロント(Reference front)
NMR 核磁気共鳴
THF テトラヒドロフラン