特許第5931918号(P5931918)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許5931918電子部品装着装置用の多重化通信システム、送信装置、受信装置、および処理装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5931918
(24)【登録日】2016年5月13日
(45)【発行日】2016年6月8日
(54)【発明の名称】電子部品装着装置用の多重化通信システム、送信装置、受信装置、および処理装置
(51)【国際特許分類】
   H04L 29/06 20060101AFI20160526BHJP
   H04L 1/00 20060101ALI20160526BHJP
【FI】
   H04L13/00 305C
   H04L1/00 E
【請求項の数】9
【全頁数】20
(21)【出願番号】特願2013-548013(P2013-548013)
(86)(22)【出願日】2011年12月8日
(86)【国際出願番号】JP2011078367
(87)【国際公開番号】WO2013084327
(87)【国際公開日】20130613
【審査請求日】2014年11月13日
(73)【特許権者】
【識別番号】000237271
【氏名又は名称】富士機械製造株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000992
【氏名又は名称】特許業務法人ネクスト
(74)【代理人】
【識別番号】100142974
【弁理士】
【氏名又は名称】山崎 和久
(74)【代理人】
【識別番号】100162237
【弁理士】
【氏名又は名称】深津 泰隆
(74)【代理人】
【識別番号】100191433
【弁理士】
【氏名又は名称】片岡 友希
(72)【発明者】
【氏名】長坂 伸夫
(72)【発明者】
【氏名】今寺 泰章
(72)【発明者】
【氏名】廣田 重元
【審査官】 森谷 哲朗
(56)【参考文献】
【文献】 特開2007−258796(JP,A)
【文献】 特開2002−152181(JP,A)
【文献】 特開2004−023379(JP,A)
【文献】 特開2001−189713(JP,A)
【文献】 特開平11−150530(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04L 29/06
H04L 1/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
規定のデータ転送レートおよび要求されるデータ処理時間が互いに異なる複数のデータ種に属する、少なくとも画像データ、サーボ制御情報、およびI/O信号のうちの2つを含む複数のデータを多重化して通信を行なう、前記画像データ、前記サーボ制御情報、および前記I/O信号を含む情報により制御される電子部品装着装置用の多重化通信システムであって、
送信側において、
前記複数のデータの各々について、前記データ転送レートおよび前記データ処理時間に応じた誤り検出のための設定処理を行なう誤り設定手段と、
前記誤り設定手段により前記誤り検出のための設定処理が行われた前記複数のデータを多重化データ列に多重化する多重化手段とを備え、
受信側において、
前記多重化データ列から前記複数のデータを復元する復元手段と、
復元された前記複数のデータの各々に対して、前記誤り設定手段による設定処理に応じた誤りの検出処理、または誤りの検出・訂正処理を行なう誤り確認手段とを備え、
前記誤り検出のための設定処理は、前記画像データについてはリードソロモン符号またはハミング符号を利用し、前記I/O信号については複数回のデータ転送において同じデータ値を取得することをデータ更新の条件とする処理とすることを特徴とする電子部品装着装置用の多重化通信システム。
【請求項2】
前記誤り検出のための設定処理は、前記サーボ制御情報については、前記画像データおよび前記I/O信号とは異なるものとすることを特徴とする請求項1に記載の電子部品装着装置用の多重化通信システム。
【請求項3】
前記電子部品装着装置は、着脱可能に装着され、装置フレーム内で移動可能に電子部品を搬送する作業ヘッドを備え、
前記作業ヘッドは、装着された種別に拘わらず、多重化されて伝送される前記サーボ制御情報により制御されることを特徴とする請求項1または2に記載の電子部品装着装置用の多重化通信システム。
【請求項4】
記多重化手段は、前記複数回のデータ転送について、少なくとも一つのデータを異なる多重化データ列に割り当てることを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項に記載の電子部品装着装置用の多重化通信システム。
【請求項5】
前記多重化データ列に対する誤り処理は行なわれないことを特徴とする請求項1乃至4の何れか1項に記載の電子部品装着装置用の多重化通信システム。
【請求項6】
規定のデータ転送レートおよび要求されるデータ処理時間が互いに異なる複数のデータ種に属する、少なくとも画像データ、サーボ制御情報、およびI/O信号のうちの2つを含む複数のデータを多重化して通信を行なう、前記画像データ、前記サーボ制御情報、および前記I/O信号を含む情報により制御される電子部品装着装置用の多重化通信システムに備えられる送信装置であって、
前記複数のデータの各々について、前記データ転送レートおよび前記データ処理時間に応じた誤り検出のための設定処理を行なう誤り設定手段と、
前記誤り設定手段により前記誤り検出のための設定処理が行われた前記複数のデータを多重化データ列に多重化する多重化手段とを備え、
受信側において、前記多重化データ列を復元した上で、前記復元された前記複数のデータに対して、前記誤り設定手段による設定処理に応じた誤りの検出処理、または誤りの検出・訂正処理が行なわれ、
前記誤り検出のための設定処理は、前記画像データについてはリードソロモン符号またはハミング符号を利用し、前記I/O信号については複数回のデータ転送において同じデータ値を取得することをデータ更新の条件とする処理とすることを特徴とする送信装置。
【請求項7】
規定のデータ転送レートおよび要求されるデータ処理時間が互いに異なる複数のデータ種に属する、少なくとも画像データ、サーボ制御情報、およびI/O信号のうちの2つを含む複数のデータを多重化して通信を行なう、前記画像データ、前記サーボ制御情報、および前記I/O信号を含む情報により制御される電子部品装着装置用の多重化通信システムに備えられる受信装置であって、
送信側において多重化された多重化データ列から前記複数のデータを復元する復元手段と、
前記復元された前記複数のデータの各々に対して、送信側において前記データ転送レートおよび前記データ処理時間に応じて行なわれた誤り検出のための設定処理に基づいて、誤りの検出処理、または誤りの検出・訂正処理を行なう誤り確認手段とを備え、
前記誤り検出のための設定処理は、前記画像データについてはリードソロモン符号またはハミング符号を利用し、前記I/O信号については複数回のデータ転送において同じデータ値を取得することをデータ更新の条件とする処理とすることを特徴とする受信装置。
【請求項8】
各々に、規定のデータ転送レートで転送され要求される固有のデータ処理時間で、少なくとも画像データ、サーボ制御情報、およびI/O信号のうちの2つを含む複数のデータのデータ処理を行なう複数の機器と、
前記複数の機器の各々から転送される前記複数のデータに対して、該機器ごとの前記データ転送レートおよび前記データ処理時間に応じた誤り検出のための設定処理を行なう誤り設定手段と、
前記誤り設定手段により前記誤り検出のための設定処理が行われた前記複数のデータを多重化して送信する多重化送信手段とを備え、
前記誤り検出のための設定処理は、前記画像データについてはリードソロモン符号またはハミング符号を利用し、前記I/O信号については複数回のデータ転送において同じデータ値を取得することをデータ更新の条件とする処理とすることを特徴とする処理装置。
【請求項9】
規定のデータ転送レートおよび要求されるデータ処理時間が互いに異なる複数のデータ種に属する、少なくとも画像データ、サーボ制御情報、およびI/O信号のうちの2つを含む複数のデータを多重化して通信を行なう、前記画像データ、前記サーボ制御情報、および前記I/O信号を含む情報により制御される電子部品装着装置用の多重化通信システムであって、
送信側において、
前記複数のデータの各々について、前記データ転送レートおよび前記データ処理時間に応じた誤り検出のための設定処理を行なう誤り設定手段と、
前記誤り設定手段により前記誤り検出のための設定処理が行われた前記複数のデータを多重化データ列に多重化する多重化手段とを備え、
受信側において、
前記多重化データ列から前記複数のデータを復元する復元手段と、
復元された前記複数のデータの各々に対して、前記誤り設定手段による設定処理に応じた誤りの検出処理、または誤りの検出・訂正処理を行なう誤り確認手段とを備え、
前記誤り検出のための設定処理は、前記画像データについてはリードソロモン符号またはハミング符号を利用し、前記サーボ制御情報については複数回のデータ転送に対して多数決論理をとり更新されるデータ値を確定する多数決処理とし、前記I/O信号については複数回のデータ転送において同じデータ値を取得することをデータ更新の条件とする処理とすることを特徴とする電子部品装着装置用の多重化通信システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子部品装着装置用の多重化通信システム、電子部品装着装置用の多重化通信システムに供される送信装置・受信装置、および処理装置に関し、特に、複数のデータ種を多重化して転送する電子部品装着装置用の多重化通信システム、送信装置、受信装置、および処理装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来より、データ転送に係る技術が開示されている。例えば、一連のデータをブロックに分割し、各ブロックについての誤り訂正の必要度に応じてブロック毎に誤り訂正のビット数を加減する技術が開示されている(特許文献1など)。また、ネットワークを介して符号化された映像コンテンツに関して、受信部において訂正パケットをデータ容量が少ない順に選択して受信し、復元不可能な損失したパケットの量が所定量より少ない場合には、その際に用いた訂正パケットに基づき損失したパケットを復元する技術が開示されている(特許文献2など)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平10−178419号公報
【特許文献2】特開2010−161550号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記特許文献1に例示される背景技術は、入力される一連のデータはブロック毎に分割され、分割されたブロック毎に誤り訂正規則が特定されるものである。例えば、必要とされる誤り訂正規則がそれぞれ異なる2種類のデータが交互に転送されてくる一連の入力データにおいて、データ種類ごとにブロックに分割することにより各々のブロックごとに必要となる誤り訂正規則を適合させるとするものである。
【0005】
また、上記特許文献2に例示される背景技術は、受信した映像コンテンツの再生の際のパケットロストを低減するためのものであり、損失したパケットを復元する複数の訂正パケットを備えておき、ロスト率がしきい値の範囲内に入る訂正パケットを見出し、コンテンツ受信処理の方法として記録するものである。
【0006】
しかしながら、上記の特許文献に例示される背景技術は何れも、誤り検出の処理がそれぞれに異なる複数のデータ種が混在した多重化データ列の通信の場合にデータ種ごとに好適な誤り検出の処理を行なうことはできない。
【0007】
すなわち、特許文献1に例示される背景技術では、ブロックとは一連のデータのうち連続するデータ列であり、ブロックとして抽出される連続するデータ列に関して誤り訂正規則を確定できることを前提とするものである。複数のデータ種が混在した多重化データ列をブロックとして分割したとしても、ブロックには複数のデータ種が混在しており誤りの検出処理を一意に定めることはできない。
【0008】
また、特許文献2に例示される背景技術では、複数の誤り訂正の処理からパケットのロスト率が規定の範囲内になる処理を決定するものであり、決定の後は、決定された誤り訂正の処理が適用されるものである。視聴中に受信する映像コンテンツに適用される誤り訂正の処理は決定された1つの処理であり、コンテンツ内容に応じて処理を変えるといったことに関して何ら記載はない。複数のデータ種が混在した多重化データ列を受信した際にデータ種ごとに誤り検出の処理を好適に行なうことに関する内容を提供するものではない。
【0009】
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、誤りの処理がそれぞれに異なる複数のデータ種が混在した多重化データ列の通信の場合にも、データ種ごとに好適な誤りの処理を行なうことを可能とする電子部品装着装置用の多重化通信システム、送信装置、受信装置、および処理装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記課題を鑑みてなされた本願の請求項1に記載の電子部品装着装置用の多重化通信システムは、規定のデータ転送レートおよび要求されるデータ処理時間が互いに異なる複数のデータ種に属する、少なくとも画像データ、サーボ制御情報、およびI/O信号のうちの2つを含む複数のデータを多重化して通信を行なう、画像データ、サーボ制御情報、およびI/O信号を含む情報により制御される電子部品装着装置用の多重化通信システムである。送信側においては、複数のデータの各々について、データ転送レートおよびデータ処理時間に応じた誤り検出のための設定処理を行なう誤り設定手段と、誤り設定手段により誤り検出のための設定処理が行われた複数のデータを多重化データ列に多重化する多重化手段とを備えている。受信側においては、多重化データ列から複数のデータを復元する復元手段と、復元された複数のデータの各々に対して、誤り設定手段による設定処理に応じた誤りの検出処理、または誤りの検出・訂正処理を行なう誤り確認手段とを備えている。
そして、誤り検出のための設定処理は、画像データについてはリードソロモン符号またはハミング符号を利用し、I/O信号については複数回のデータ転送において同じデータ値を取得することをデータ更新の条件とする処理とする。
また、請求項2に記載の電子部品装着装置用の多重化通信システムは、誤り検出のための設定処理は、サーボ制御情報については、画像データおよびI/O信号とは異なるものとすることを特徴とする。
また、請求項9に記載の電子部品装着装置用の多重化通信システムは、規定のデータ転送レートおよび要求されるデータ処理時間が互いに異なる複数のデータ種に属する、少なくとも画像データ、サーボ制御情報、およびI/O信号のうちの2つを含む複数のデータを多重化して通信を行なう、画像データ、サーボ制御情報、およびI/O信号を含む情報により制御される電子部品装着装置用の多重化通信システムである。送信側においては、複数のデータの各々について、データ転送レートおよびデータ処理時間に応じた誤り検出のための設定処理を行なう誤り設定手段と、誤り設定手段により誤り検出のための設定処理が行われた複数のデータを多重化データ列に多重化する多重化手段とを備えている。受信側においては、多重化データ列から複数のデータを復元する復元手段と、復元された複数のデータの各々に対して、誤り設定手段による設定処理に応じた誤りの検出処理、または誤りの検出・訂正処理を行なう誤り確認手段とを備えている。そして、誤り検出のための設定処理は、画像データについてはリードソロモン符号またはハミング符号を利用し、サーボ制御情報については複数回のデータ転送に対して多数決論理をとり更新されるデータ値を確定する多数決処理とし、I/O信号については複数回のデータ転送において同じデータ値を取得することをデータ更新の条件とする処理とする。
【0011】
ここで、データ転送レートとは、多重化通信システムが準拠する通信プロトコルによって規定されるデータの転送速度である。通信プロトコルによって規定されている通信帯域や通信方式に応じて定められる信号の通信速度や1単位の通信に占める実データの割合など、通信プロトコルに応じて規定される単位時間当たりのデータの転送量である。また、データ処理時間とは、個々のデータ種に対して行なわれる処理や制御に必要とされる単位時間当たりのデータ量や更新頻度に応じて確定するものである。データの処理やデータによる制御に係る処理時間であり、次の処理や制御に新たなデータが必要となるまでの時間である。
【0012】
また、請求項に記載の電子部品装着装置用の多重化通信システムは、請求項1または2に記載の電子部品装着装置用の多重化通信システムにおいて、電子部品装着装置は、着脱可能に装着され、装置フレーム内で移動可能に電子部品を搬送する作業ヘッドを備え、作業ヘッドは、装着された種別に拘わらず、多重化されて伝送されるサーボ制御情報により制御されることを特徴とする。
【0013】
また、請求項に記載の電子部品装着装置用の多重化通信システムは、請求項1乃至3の何れか1項に記載の電子部品装着装置用の多重化通信システムにおいて、多重化手段は、複数回のデータ転送について、少なくとも一つのデータを異なる多重化データ列に割り当てることを特徴とする。
また、請求項5に記載の電子部品装着装置用の多重化通信システムは、請求項1乃至4の何れか1項に記載の電子部品装着装置用の多重化通信システムにおいて、多重化データ列に対する誤り処理は行なわれないことを特徴とする。
【0014】
【0015】
【0016】
また、請求項に記載の送信装置は、規定のデータ転送レートおよび要求されるデータ処理時間が互いに異なる複数のデータ種に属する、少なくとも画像データ、サーボ制御情報、およびI/O信号のうちの2つを含む複数のデータを多重化して通信を行なう、画像データ、サーボ制御情報、およびI/O信号を含む情報により制御される電子部品装着装置用の多重化通信システムに備えられる送信装置である。複数のデータの各々について、データ転送レートおよびデータ処理時間に応じた誤り検出のための設定処理を行なう誤り設定手段と、誤り設定手段により誤り検出のための設定処理が行われた複数のデータを多重化データ列に多重化する多重化手段とを備えている。受信側では、多重化データ列を復元した上で、復元された複数のデータに対して、誤り設定手段による設定処理に応じた誤りの検出処理、または誤りの検出・訂正処理が行なわれる。誤り検出のための設定処理は、画像データについてはリードソロモン符号またはハミング符号を利用し、I/O信号については複数回のデータ転送において同じデータ値を取得することをデータ更新の条件とする処理とする
【0017】
また、請求項に記載の受信装置は、規定のデータ転送レートおよび要求されるデータ処理時間が互いに異なる複数のデータ種に属する、少なくとも画像データ、サーボ制御情報、およびI/O信号のうちの2つを含む複数のデータを多重化して通信を行なう、画像データ、サーボ制御情報、およびI/O信号を含む情報により制御される電子部品装着装置用の多重化通信システムに備えられる受信装置である。送信側において多重化された多重化データ列から複数のデータを復元する復元手段と、復元された複数のデータの各々に対して、送信側においてデータ転送レートおよびデータ処理時間に応じて行なわれた誤り検出のための設定処理に基づいて、誤りの検出処理、または誤りの検出・訂正処理を行なう誤り確認手段とを備え、誤り検出のための設定処理は、画像データについてはリードソロモン符号またはハミング符号を利用し、I/O信号については複数回のデータ転送において同じデータ値を取得することをデータ更新の条件とする処理とする
【0018】
また、請求項に記載の処理装置は、各々に、規定のデータ転送レートで転送され要求される固有のデータ処理時間で、少なくとも画像データ、サーボ制御情報、およびI/O信号のうちの2つを含む複数のデータのデータ処理を行なう複数の機器と、複数の機器の各々から転送される複数のデータに対して、該機器ごとのデータ転送レートおよびデータ処理時間に応じた誤り検出のための設定処理を行なう誤り設定手段と、誤り設定手段により誤り検出のための設定処理が行われた複数のデータを多重化して送信する多重化送信手段とを備え、誤り検出のための設定処理は、画像データについてはリードソロモン符号またはハミング符号を利用し、I/O信号については複数回のデータ転送において同じデータ値を取得することをデータ更新の条件とする処理とする
【発明の効果】
【0019】
請求項1および9に記載の電子部品装着装置用の多重化通信システムでは、データ転送レートおよびデータ処理時間が互いに異なる複数のデータ種に属する、少なくとも画像データ、サーボ制御情報、およびI/O信号のうちの2つを含む複数のデータの各々について、誤り設定手段によりデータ転送レートとデータ処理時間とに応じた誤り検出のための設定処理が行われ、設定処理の後、多重化手段により多重化データ列に多重化されて送信される。受信側では、復元手段が多重化データ列を個々のデータに復元する。復元された個々のデータは各々のデータ種に応じて設定されている誤り設定処理に応じて、誤り確認手段により誤りの検出処理、または誤りの検出・訂正処理が行われる。
【0020】
これにより、各々に、データ量が異なりデータに対する制御や処理の方法が異なりデータ転送レートやデータ処理時間が異なる、複数のデータ種に属する複数のデータを多重化して通信する場合においても、異なるデータ種に属するデータごとに誤り検出のための設定処理を行なって送信することができる。このため、受信側では多重化を解除して個々のデータを復元してやれば、データごとに好適な誤り検出や誤り訂正のための設定処理が施されているので、各々のデータに設定されている誤り検出や誤り訂正のための設定処理に基づいて各々に個別に誤り検出や検出・訂正の処理を行なうことができる。複数の異なるデータ種に属するデータを多重化により混在して送信する場合にも、個々のデータごとに好適な誤り検出・訂正を行なうことができ誤り検出・訂正処理を効率よく行なうことができる。
【0021】
また請求項5に記載の電子部品装着装置用の多重化通信システムでは、多重化データ列に対する誤り処理は行なわれないので、受信側において多重化データ列に対する誤りの検出・訂正のための処理時間を要することはない。これにより、複数のデータ種に属するデータが混在しており、各々のデータの要求されるタイミングも異なるところ、多重化データ列の全体の誤り検出・訂正処理が完了するまでの処理時間を全てのデータが一律に待つ必要はない。個々のデータごとに必要とされる時間に応じて誤り処理が行われて処理や制御に供することができ好都合である。
【0022】
【0023】
【0024】
【0025】
【0026】
【0027】
【0028】
また、請求項に記載の送信装置、請求項に記載の受信装置によれば、本願に記載の電子部品装着装置用の多重化通信システムを構成することができる。異なるデータ種に属する、少なくとも画像データ、サーボ制御情報、およびI/O信号のうちの2つを含む複数のデータの各々に好適な誤り処理を行なうことができ、効率的に複数のデータを多重化して伝送することができる。
【0029】
また、請求項に記載の処理装置では、各々に、固有のデータ転送レートとデータ処理時間で、少なくとも画像データ、サーボ制御情報、およびI/O信号のうちの2つを含む複数のデータの伝送が行われデータ処理を行なう複数の機器に対して、誤り設定手段で機器ごとのデータ誤り検出のための設定処理を行なった上で、データが多重化される。これにより、機器ごとに異なるデータが混在して通信された場合にも、機器ごとのデータに好適な誤り処理を行なうことができる。
また、請求項1に記載の電子部品装着装置用の多重化通信システム、請求項に記載の送信装置、請求項に記載の受信装置、請求項に記載の処理装置では、データの誤りに対する処理は、データ要求レートに応じて、前方誤り訂正処理、および複数回のデータ転送において同じデータ値を取得することをデータ更新の条件とする処理のうちから何れかが選択される。
また、請求項9に記載の電子部品装着装置用の多重化通信システムでは、更に、複数回のデータ転送に対して多数決論理をとり更新されるデータ値を確定する多数決処理が加わり選択される。
方誤り訂正処理は、データ要求レートなどの制約からデータの再送が制限されるデータに適用される。誤りデータを受信側で訂正して復元する処理を行なうものである。リードソロモン符号やハミング符号などを利用するものがある。データ量が多くデータ転送レートの制約から再送が難しい画像データなどに適用して好適な誤り処理である
数決論理は、複数回の転送により多数を占めたデータ値を正しいデータ値と判断して処理を行なう。データ量は上記(1)の処理を適用するデータに比して少ないがデータ要求レートが早く迅速な処理を必要とするデータに適用される。個々の転送においてはパリティチェック符号などを付与してデータの誤り検出能力を担保することが有効である。複数回の転送で確からしいと判断されたデータにより確実に処理を行なう必要のあるデータに適用して有効な処理である。例えば、サーボモータなどの制御信号に適用される。
複数回のデータ転送において同じデータ値を取得することをデータ更新の条件とする処理は、複数回の転送の全てが同一のデータであることが確認された場合に処理を行なう。データ量およびデータ要求レートの何れについても上記2つの処理の場合より小さいデータに対して適用される。個々の転送においてはパリティチェック符号などを付与してデータの誤り検出能力を担保することが有効である。複数回の転送においてデータ値の一致が確認された上で処理を行なう必要のあるデータに適用して有効な処理である。例えば、センサやスイッチからのI/O信号などに適用される。
また、請求項4に記載の電子部品装着装置用の多重化通信システムでは、複数回のデータ転送を行なう場合に、少なくとも一つのデータは、異なる多重化データ列に配置することが有効である。これにより、バースト誤りなどの連続するデータ誤りに対する頑健性を確保することができる。隣接して連続する複数のデータに対して同時にエラーが生ずるバーストエラーは、異なる多重化データ列に分散して配置してやれば誤りを受ける確率を低減させることができる。一般的に、分散して転送することにより誤りの混入を抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【0030】
図1】電子部品供給装置が取り付けられた電子部品装着機が2台並べられて構成されている電子部品装着装置を示す斜視図であり、本発明の多重化通信システムを適用することが可能な装置である。
図2図1に示す電子部品供給装置のテープフィーダの一部および、そのテープフィーダによって送り出されるテープ化部品を示す平面図である。
図3図1に示す電子部品供給装置を示す斜視図である。
図4図3に示すテープフィーダを示す断面図である。
図5図1に示す電子部品装着機の備える制御装置を示すブロック図である。
図6図1の電子部品装着装置に多重化通信システムを適用する場合の構成を模式的に示す図である。
図7】多重化通信されるデータ種ごとの内訳を示す図である。
図8】光無線装置1の備える制御装置を示すブロック図である。
図9】光無線装置3の備える制御装置を示すブロック図である。
図10】多重化データ列の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0031】
以下、本発明の実施形態として、図を参照しつつ詳しく説明する。初めに、本願の多重化通信システムを適用することが可能な例として、図1ないし図5を参照して、電子部品装着装置の構成について説明する。
【0032】
図1に、電子部品装着装置(以下、「装着装置」と略す場合がある)10を示す。その図は、装着装置10の外装部品の一部を取り除いた斜視図である。装着装置10は、1つのシステムベース12と、そのシステムベース12の上に互いに隣接されて並んで配列された2つの電子部品装着機(以下、「装着機」と略す場合がある)16とを含んで構成されており、回路基板に電子部品を装着する作業を行うものとされている。なお、以下の説明において、装着機16の並ぶ方向をX軸方向とし、その方向に直角な水平の方向をY軸方向と称する。
【0033】
装着装置10の備える装着機16の各々は、主に、フレーム部20とそのフレーム部20に上架されたビーム部22とを含んで構成された装着機本体24と、回路基板をX軸方向に搬送するとともに設定された位置に固定する搬送装置26と、その搬送装置26によって固定された回路基板に電子部品を装着する装着ヘッド28と、ビーム部22に配設されて装着ヘッド28をX軸方向およびY軸方向に移動させる移動装置30と、フレーム部20の前方に配設され装着ヘッド28に電子部品を供給する電子部品供給装置(以下、「供給装置」と略す場合がある)32とを備えている。
【0034】
搬送装置26は、2つのコンベア装置40、42を備えており、それら2つのコンベア装置40、42は、互いに平行、かつ、X軸方向に延びるようにフレーム部20のY軸方向での中央部に配設されている。2つのコンベア装置40、42の各々は、電磁モータ44(図5参照)によって各コンベア装置40、42に支持される回路基板をX軸方向に搬送する構造とされている。さらに、コンベア装置40、42の各々は、基板保持装置46(図5参照)を有しており、所定の位置において回路基板を固定的に保持する構造とされている。
【0035】
また、装着ヘッド28は、搬送装置26によって保持された回路基板に対して電子部品を装着するものであり、下面に電子部品を吸着する吸着ノズル50を有している。吸着ノズル50は、正負圧供給装置52(図5参照)を介して負圧エア、正圧エア通路に通じており、負圧にて電子部品を吸着保持し、僅かな正圧が供給されることで保持した電子部品を離脱する構造とされている。さらに、装着ヘッド28は、吸着ノズル50を昇降させるノズル昇降装置(図5参照)54および吸着ノズル50をそれの軸心回りに自転させるノズル自転装置(図5参照)56を有しており、保持する電子部品の上下方向の位置および電子部品の保持姿勢を変更することが可能とされている。なお、吸着ノズル50は、装着ヘッド28に着脱可能とされており、電子部品のサイズ、形状等に応じて変更することが可能とされている。
【0036】
移動装置30は、その装着ヘッド28をフレーム部20上の任意の位置に移動させるものであり、装着ヘッド28をX軸方向に移動させるためのX軸方向スライド機構(図示省略)と、装着ヘッド28をY軸方向に移動させるためのY軸方向スライド機構(図示省略)とを備えている。Y軸方向スライド機構は、Y軸方向に移動可能にビーム部22に設けられたY軸スライダ(図示省略)と、駆動源としての電磁モータ(図5参照)64とを有しており、その電磁モータ64によって、Y軸スライダがY軸方向の任意の位置に移動可能とされている。また、X軸方向スライド機構は、X軸方向に移動可能にY軸スライダに設けられたX軸スライダ66と、駆動源としての電磁モータ(図5参照)68とを有しており、その電磁モータ68によって、X軸スライダ66がX軸方向の任意の位置に移動可能とされている。そして、そのX軸スライダ66に装着ヘッド28が取り付けられることで、装着ヘッド28は、移動装置30によって、フレーム部20上の任意の位置に移動可能とされている。なお、装着ヘッド28は、X軸スライダ66にワンタッチで着脱可能とされており、種類の異なる作業ヘッド、例えば、ディスペンサヘッド等に変更することが可能とされている。
【0037】
また、供給装置32は、ベースとしてのフレーム部20の前方側の端部に配設されており、フィーダ型の供給装置とされている。供給装置32は、電子部品がテーピング化されたテープ化部品(図2参照)70をリール72に巻回させた状態で収容する複数のテープフィーダ74と、それら複数のテープフィーダ74の各々に収容されているテープ化部品70を送り出す複数の送出装置(図5参照)75とを有しており、テープ化部品70から電子部品を装着ヘッド28への供給位置に順次供給する構造とされている。
【0038】
テープ化部品70は、図2に示すように、多数の収容凹部78および送り穴80が等ピッチで形成されたキャリアテープ82と、収容凹部78に収容される電子部品84と、キャリアテープ82の電子部品84が収容された収容凹部78を覆うトップカバーテープ86とから構成されている。一方、テープフィーダ74は、図3に示すように、そのテープ化部品70が巻回されるリール72を保持するリール保持部88と、そのリール72から引き出されたテープ化部品70が上端面に延在させられるフィーダ本体90とから構成されている。
【0039】
フィーダ本体90内部には、図4に示すように、テープ化部品70のキャリアテープ82に形成された送り穴80に係合するスプロケット92が内蔵されており、そのスプロケット92が回転させられることで、キャリアテープ82にトップカバーテープ86が貼着された状態のテープ化部品70が、フィーダ本体90の上端面において、リール72から離間する方向に送り出される。そして、剥離装置(図示省略)によって、キャリアテープ82からトップカバーテープ86が剥ぎ取られることで、フィーダ本体90の上端面の先端部において、電子部品84が収容された収容凹部78が順次解放され、その解放された収容凹部78から電子部品84が吸着ノズル50によって取り出される。
【0040】
また、テープフィーダ74は、フレーム部20の前方側の端部に固定的に設けられたテープフィーダ装着台(以下、「装着台」と略す場合がある)100に着脱可能とされている。装着台100は、フレーム部20の上面に設けられたスライド部102と、そのスライド部102の搬送装置26に近い側の端部に立設された立設面部106とから構成されている。スライド部102には、Y軸方向に延びるように複数のスライド溝108が形成されており、それら複数のスライド溝108の各々に、テープフィーダ74のフィーダ本体90の下縁部を嵌合させた状態でスライドさせることが可能とされている。そして、フィーダ本体90の下縁部を嵌合させた状態で立設面部106に接近させる方向にスライドさせることで、フィーダ本体90のテープ化部品70の送り出し方向である送出方向の側の側壁面110が立設面部106に取り付けられる。これにより、テープフィーダ74が装着台100に装着される。
【0041】
その立設面部106には、上記複数のスライド溝108に対応して、複数のコネクタ接続部112が設けられている。一方、立設面部106に取り付けられるテープフィーダ74の側壁面110には、コネクタ114が設けられたおり、テープフィーダ74の側壁面110が立設面部106に取り付けられた際に、コネクタ114がコネクタ接続部112に接続されるようになっている。また、テープフィーダ74の側壁面110には、コネクタ114を上下方向に挟むように1対の立設ピン116が設けられており、装着台100の立設面部106のコネクタ接続部112を上下方向に挟むように形成された1対の嵌合穴118に嵌合されるようになっている。
【0042】
また、装着台100の上部には、図4に示すように、カバー120が開閉可能に設けられている。カバー120は、装着機16のビーム部22の前方側の端部に、X軸方向に延びる軸線まわりに回動可能に取り付けられており、装着台100を覆う閉位置と、装着台100を開放する開位置との間で回動可能とされている。装着台100にテープフィーダ74が装着された状態で、カバー120が閉じられると、その装着されているテープフィーダ74のフィーダ本体90がカバー120によって覆われるようになっている。
【0043】
そのカバー120の下端部には、3個の表示ランプ122(図では1個のみ示されている)が設けられた表示部124が取り付けられており、装着台100にテープフィーダ74が装着された状態で、カバー120が閉じられると、その表示部124がフィーダ本体90の上方に位置するようになっている。なお、表示部124は、複数のスライド溝108に対応して、複数設けられており、それら複数の表示部124の表示ランプ122は、テープフィーダ74を装着台100に装着する際に点灯され、複数のスライド溝108のいずれにテープフィーダ74を装着すべきかを案内するものとして使用される。
【0044】
また、装着機16は、マークカメラ(図5参照)130およびパーツカメラ(図1、5参照)132を備えている。マークカメラ130は、下方を向いた状態でX軸スライダ66の下面に固定されており、移動装置30によって移動させられることで、回路基板の表面を任意の位置において撮像することが可能となっている。一方、パーツカメラ132は、上を向いた状態でフレーム部20の搬送装置26と供給装置32との間に設けられており、装着ヘッド28の吸着ノズル50によって吸着保持された電子部品を撮像することが可能となっている。マークカメラ130によって得られた画像データおよび、パーツカメラ132によって得られた画像データは、画像処理装置134(図5参照)において処理され、回路基板に関する情報、基板保持装置46による回路基板の保持位置誤差、吸着ノズル50による電子部品の保持位置誤差等が取得される。
【0045】
さらに、装着機16は、図5に示すように、制御装置140を備えている。制御装置140は、CPU、ROM、RAM等を備えたコンピュータを主体とするコントローラ142と、上記電磁モータ44、64、68、基板保持装置46、正負圧供給装置52、ノズル昇降装置54、ノズル自転装置56、送出装置75の各々に対応する複数の駆動回路144と、複数の表示部124に設けられた複数の表示ランプ122の各々に対応する複数の制御回路146とを備えている。コントローラ142には、各駆動回路144を介して搬送装置、移動装置等の駆動源が接続されており、搬送装置、移動装置等の作動を制御することが可能とされている。また、コントローラ142には、各制御回路146を介して複数の表示ランプ122に接続されており、それら複数の表示ランプ122の各々を制御可能に点灯することが可能とされている。また、複数の表示部124には図示しない各種のスイッチが設けられる場合もあり、各制御回路146に対してスイッチ入力に伴う各種の制御信号が送られる。さらに、コントローラ142には、マークカメラ130およびパーツカメラ132によって得られた画像データを処理する画像処理装置134が接続されている。
【0046】
装着機16では、上述した構成によって、搬送装置26に保持された回路基板に対して、装着ヘッド28によって電子部品の装着作業を行うことが可能とされている。具体的に説明すれば、まず、搬送装置26によって、回路基板を装着作業位置まで搬送するとともに、その位置において回路基板を固定的に保持する。次に、移動装置30によって、装着ヘッド28を回路基板上に移動させ、マークカメラ130によって、回路基板を撮像する。その撮像により回路基板の種類、搬送装置26による回路基板の保持位置誤差が取得される。その取得された回路基板の種類に応じた電子部品を、供給装置32のテープフィーダ74によって供給し、その電子部品の供給位置に、装着ヘッド28を移動装置30によって移動させる。これにより、装着ヘッド28の吸着ノズル50によって電子部品が吸着保持される。
【0047】
続いて、電子部品を保持した状態の装着ヘッド28を、移動装置30によってパーツカメラ132上に移動させ、パーツカメラ132によって、装着ヘッド28に保持された電子部品を撮像する。その撮像により電子部品の保持位置誤差が取得される。そして、移動装置30によって、装着ヘッド28を回路基板上の装着位置に移動させ、装着ヘッド28によって、回路基板および電子部品の保持位置誤差に基づいて吸着ノズル50を自転させた後に、電子部品が装着される。
【0048】
さて、本願の多重化通信システムは、上記の電子部品装着装置10に例示される電子部品装着装置や電子部品の実装装置、あるいはその他の様々な製造ラインにおいて稼働する自動機などに適用することが可能なシステムである。上述したように、電子部品装着装置10では、マークカメラ(図5参照)130やパーツカメラ(図1、5参照)132からの画像データが制御装置140に伝送される。制御装置140からは、駆動回路144により各種の電磁モータ44、64、68(図5参照)やその他の可動装置が駆動制御され、制御回路146により表示ランプ122の点灯制御が行われる。
【0049】
また、図示はされていないが、電磁モータ44、64、68(図5参照)やその他の可動装置からは、サーボモータなどのトルク情報や位置情報等のサーボ制御に必要なサーボ制御情報がリアルタイムで制御装置140にフィードバックされる。これらの情報に基づいて駆動回路144により電磁モータ44、64、68(図5参照)やその他の可動装置の制御が行われる。また、搬送装置26、装着ヘッド28、移動装置30、供給装置32、および表示部124等には、必要に応じて、各種のセンサやスイッチが設置されおり、各種装置の稼働状況に合わせて、あるいは人為的なスイッチの押下により制御装置140に信号が伝送される。
【0050】
以下の実施形態では、電子部品装着装置10のデータ伝送に適用して好適な多重化通信システム、送信装置、受信装置、および処理装置について説明する。
【0051】
図6は、電子部品装着装置10に実施形態に係る多重化通信システムを適用する場合の構成を模式的に示す図である。電子部品装着装置10のうち、制御装置140と制御装置140以外の部分との間で各種のデータ伝送を行なう際に多重化通信システムが利用される。
【0052】
制御装置140は、PC等のコンピュータシステムで構成されるコントローラ142により制御される。コントローラ142は、画像ボード140A、駆動制御ボード140B、およびI/Oボード140Cを介してインターフェースされる。画像ボード140Aは、画像データの送受信を制御するボードである。駆動制御ボード140Bは、電磁モータを動作させる際の指令である動作指令や、電磁モータからフィードバックされるトルク情報や位置情報などのサーボ制御情報の入出力を制御するボードである。I/Oボード140Cは、ランプ表示の制御や各種のセンサ・スイッチなどからの信号の授受を制御するボードである。
【0053】
画像ボード140A、駆動制御ボード140B、およびI/Oボード140Cは、光無線装置3を介して伝送路7の一端に接続され、伝送路7において光無線による通信が行われる。伝送路7の他端は光無線装置1を介して、カメラ13X、電磁モータM、およびセンサ・スイッチSに接続されている。ここで、カメラ13Xはマークカメラ(図5参照)130あるいはパーツカメラ(図1、5参照)132に例示される撮像装置であり、電磁モータMは図5に示される電磁モータ44、64、68やその他の可動装置である。尚、センサ・スイッチSは搬送装置26、装着ヘッド28、移動装置30、供給装置32、および表示部124(図5参照)等に、必要に応じて設置されている。
【0054】
図6に例示される多重化通信システムでは、カメラ13Xにより撮像された画像データ、電磁モータMより取得されるトルク情報や位置情報などのサーボ制御情報、およびセンサ・スイッチSから出力される各種のI/O信号が、光無線装置1により多重化された上で、光無線信号として伝送路7を伝送する。伝送した多重化信号は光無線装置3により受信され多重化が解除され、個々のデータに分離される。分離されたデータのうち、画像データは画像ボード140Aに転送され、サーボ制御情報は駆動制御ボード140Bに転送され、I/O信号はI/Oボード140Cに転送される。
【0055】
光無線装置3により受信された画像データ、サーボ制御情報、I/O信号は、コントローラ142において処理される。コントローラ142による処理結果は、電磁モータMやその他の可動装置を制御する動作指令、および表示ランプ122(図5参照)を点灯制御する表示信号として、駆動制御ボード140B、およびI/Oボード140Cから光無線装置3を介して伝送路7を伝送し、光無線装置1より電磁モータMやその他の可動装置、および表示ランプ122(図5参照)等に対して次の制御が行われる。
【0056】
図7は、多重化通信される各種のデータ種について、その内訳を示す図である。3種類のデータ種を例示する。(A)に分類される信号は高速信号である。画像ボード140Aによりインターフェースされる画像データが例示されている。(B)に分類される信号は中速信号である。駆動制御ボード140Bによりインターフェースされる動作指令やサーボ制御情報が例示されている。(C)に分類される信号は低速信号である。I/Oボード140CによりインターフェースされるI/O信号が例示されている。
【0057】
(A)に分類される画像データは、1フレーム当り、例えば、2000×2000ピクセルであり、1ピクセル当り8ビット幅の階調を有するデータである。1フレームを構成するデータ量は大きなものである。1フレーム当りのデータ量が大きいため、ビットエラーに対してデータの再送を行なうことは現実的ではない。このため、再送に代えて受信先での誤り訂正を行なうことが一般的である。画像データにハミング符号の前方誤り訂正コード(FEC)が付与されるため、データ量は更に大きなものとなる。これにより、FA分野におけるフィールドネットワークの標準規格として、1GBPSあるいはそれ以上のデータ転送レートが要求される。一方、1フレームの表示が更新されるまでの時間は多少の余裕がありデータ処理時間として1ms程度が確保されればよい。この間に、データ誤り訂正の処理を行ない1フレームの画面表示が行われる。動作指令やサーボ制御情報に比してデータ処理時間は長いものの総データ量が膨大であるため、高速なデータ転送レートが設定されており、データ処理時間と相まって高速なデータ要求レートが必要となる。誤り訂正によりデータの正確性は維持されるものの大きなデータ量を高速に伝送する必要がある。
【0058】
(B)に分類される動作指令やサーボ制御情報は、例えば、サーボモータなどの電磁モータのサーボ制御信号などである。モータの駆動制御は、制御の内容によっては迅速な応答が必要な場合がある。例えば、モータからのトルク情報や位置情報などのサーボ制御情報のフィードバックに応じてモータに対して動作指令をする必要があり高速な応答が要求される場合である。その一方で、動作指令やサーボ制御情報あたりに必要とされるデータ量は画像データに比して小さなものである。これにより、FA分野におけるフィールドネットワークの標準規格として、125MBPSのデータ転送レートが一般的に使用されている。一方、1指令あたりのデータ処理時間は、通信プロトコルの仕様あるいはモータの制御上の制約から、例えば、1μs程度の高速性が要求される。これらのデータ転送レートとデータ処理時間とが相まって中速のデータ要求レートが要求される。また、データ誤りの処理は、制御上、指令の確実性が求められることもあり、また制御値が伝送されないことを避けるため、多数決論理による処理が行われる。例えば、パリティ符号を付与した上で同じ動作指令やサーボ制御情報を3回送信する。3回の指令のうちパリティチェックで一致・不一致を検出し、一致した場合に重い係数を付与してデータ値ごとの評点を集計する。その結果、最も高い評点を得たデータ値を確定値とする。複数回のデータ伝送と多数決論理により、確実性を確保しながら確実にデータ値を伝送することができる。また、誤りの処理が単純であり高速な処理を行なうことができる。
【0059】
(C)に分類されるI/O信号は、例えば、ランプ等の表示装置への点灯・消灯の指示信号や、センサから出力される信号、およびスイッチにより入力された信号である。これらの信号には高速性が要求されることはなく、例えば、数KHzのデータ転送レート、1ms程度のデータ処理時間が確保されれば足りるものである。これらのデータ転送レートとデータ処理時間とが相まって低速のデータ要求レートが要求される。データ誤りの処理は、パリティ符号を付与した上で複数回の伝送により行なわれる。連続伝送において全てのデータが同一データ値であることの確認により伝送されたデータが取得される。連続伝送のうち1回でもデータ値が異なる場合があれば、データの伝送がキャンセルされる。低速の信号伝送であってデータ伝送がキャンセルされた場合にも元の状態を維持することが可能な信号に適用される。
【0060】
図8は送信側に備えられる光無線装置1の制御装置を示すブロック図であり、図9は受信側に備えられる光無線装置3の制御装置を示すブロック図である。
【0061】
光無線装置1のブロック図(図8参照)について説明する。カメラ13Xから転送される画像データ、電磁モータMから転送されるサーボ制御情報、およびセンサ・スイッチSから転送されるI/O信号は、各々、入力バッファB1に取り込まれ、各々のデータ種ごとに誤り設定処理が行われる。
【0062】
入力バッファB1に取り込まれた画像データは、FEC付与部B3により前方誤り訂正符号(FEC)が画像データに応じて演算され付与される。FECが付与された画像データは多重化部(MUX)B13に転送される。
【0063】
入力バッファB1に取り込まれたサーボ制御情報は、データ保持部B5に保持された上でパリティ付与部B7においてパリティ符号が付加される。パリティ符号が付加されたサーボ制御情報は多重化部(MUX)B13に転送される。計数器B9では、多重化部(MUX)に転送された回数を計数する。制御部B11は計数器B9において計数された計数値に応じて、データ保持部B5およびパリティ付与部B7を制御する。すなわち、計数値として計数される同一データの伝送回数が多数決論理として予め定められている規定回数に達した場合には、データ保持部B5の内容を更新する。また、計数値が規定回数に満たない間は、多重化部(MUX)B13により多重化される毎に、データ保持部B5に保持されているサーボ制御情報にパリティ符号を付加して多重化部(MUX)B13に転送する。
【0064】
入力バッファB1に取り込まれたI/O信号は、サーボ制御情報の場合と同様に処理される。すなわち、データ保持部B5に保持された上でパリティ付与部B7においてパリティ符号が付加され、多重化部(MUX)B13に転送される。計数器B9では、多重化部(MUX)に転送された回数を計数する。制御部B11は計数器B9において計数された計数値に応じて、データ保持部B5およびパリティ付与部B7を制御する。すなわち、計数値として計数される同一データの伝送回数が予め定められている規定回数に達した場合には、データ保持部B5の内容を更新する。また、計数値が規定回数に満たない間は、多重化部(MUX)B13により多重化される毎に、データ保持部B5に保持されているI/O信号にパリティ符号を付加して多重化部(MUX)B13に転送する。
【0065】
多重化部(MUX)B13で多重化されたデータは、多重化信号出力バッファB15を介して発光モジュールB17に転送され光信号に変換されて伝送路7に送出される。
【0066】
受信側の光無線装置3(図9参照)について説明する。伝送路7を伝送した光信号は受光モジュールB21で受光されて電気信号に変換される。変換された電気信号は多重化信号入力バッファB23に転送された上で、非多重化部(DEMUX)B25により各データに分離される。分離された各データに対してデータ種ごとに設定された誤り設定手段に応じて誤り検出処理あるいは誤り検出・訂正処理が行われる。
【0067】
高速のデータである画像データは、復号処理B27において前方誤り訂正符号(FEC)に応じて誤り検出を行ない、必要に応じて誤り訂正部B29において誤ったデータ値の訂正処理を行なう。訂正された画像データは出力バッファB39を介して画像ボード140Aに転送される。
【0068】
中速のデータであるサーボ制御情報は、誤り検出部B31においてパリティチェックが行われる。この場合、計数器B33が備えられており、誤り検出部B31においてパリティチェックが行われる回数が計数される。計数値として計数される同一データの受信回数が多数決論理として予め定められている規定回数に満たない間は、更に伝送されてくるサーボ制御情報についてのパリティチェックを継続する。計数値が規定回数に達した場合には、多数決制御部B35において予め定められた多数決論理によりサーボ制御情報のデータ値を確定する。同時に、誤り検出部B31の内容を更新して、次のサーボ制御情報の伝送を待つ。多数決論理により確定したサーボ制御情報のデータ値が出力バッファB39を介して駆動制御ボード140Bに転送される。
【0069】
低速のデータであるI/O信号は、サーボ制御情報の場合と同様な処理が行われる。すなわち、誤り検出部B31においてパリティチェックが行われる。この場合、計数器B33が備えられており、誤り検出部B31においてパリティチェックが行われる回数が計数される。計数値として計数される同一データの受信回数が予め定められている規定回数に満たない間は、更に伝送されてくるI/O信号についてのパリティチェックを継続する。計数値が規定回数に達した場合には、一致検出器B37において規定回数のデータ伝送におけるI/O信号のデータ値の一致・不一致を判断する。データ値が一致であることが判定されれば、一致したデータ値が出力バッファB39を介してI/Oボード140Cに転送される。不一致なデータ値が検出されれば、伝送されたI/O信号は規定回数纏めて破棄される。
【0070】
図10は多重化データ列の一例である。図7に例示した3種類のデータを多重化する際の一例である。1フレームを8nsecとし、3GBPSのデータ転送レートで多重化通信を行なうように条件を設定するものとする。この条件では、1フレームを24ビットで構成することができる。更に、サーボ制御情報は3回伝送するものとする。
【0071】
上記の条件によれば、サーボ制御情報のフレーム当りの伝送ビット幅として第0〜第5ビットまでの6ビットが確保され、I/O信号のフレーム当りの伝送ビット幅として第6〜第7ビットの2ビットが確保され、画像データのフレーム当りの伝送ビット幅として第8〜第23ビットの16ビットが確保される。
【0072】
1ビットのサーボ制御情報を多数決論理する際の繰り返し伝送回数を3回と規定すれば、各ビットに対してパリティビットを付与して総計で6ビットが必要になる。1フレーム当り6ビット幅が確保されているので、1フレームごとに1ビットのサーボ制御情報を伝送するビット幅が確保されている。ここで、1フレームは8nsecとの条件であるので、サーボ制御情報に要求されるデータ転送レートが125MBPS(図7参照)であることに合致する。図10に例示のフレーム条件によれば、3回伝送の多数決論理による1ビットサーボ制御情報の伝送が可能となる。
【0073】
この場合、第2ビットのサーボ制御情報は1サンプル前のサーボ制御情報について3回目の伝送である。3回の伝送のうち少なくとも1回の伝送について、伝送されるフレームを異なるフレームにすることにより、バースト誤りの影響を受ける確率を減少させ確実にデータ伝送を行なうことができる。
【0074】
また、画像データについては、第8〜第23ビットの16ビットのビット幅のうち、画像データは8ビット伝送される。残りの4ビットはハミング符号である。更に残りの4ビットはランニングディス−PARITYのビットである。
【0075】
1フレーム当りの周期が8nsec(周波数が125MHz)であることから、1フレーム当り8ビットの画像データが伝送されると、単位時間では、8×125M=1Gビットとなり、図7に例示した画像データにおけるデータ転送レートに合致する。
【0076】
ここで、ランニングディス−PARITYとは、同じビット値が連続するビット列の中間に反転ビット値を挿入する技術である。受信側で伝送されてくる多重化データ列の同期をとるために挿入されるものである。
【0077】
図10のフレーム例では、4ビットのランニングディス−PARITYと4ビットのハミング符号の挿入までは許す条件で、1GBPSのデータ転送レートの仕様を満足する構成とすることができる一例である。
【0078】
尚、I/O信号については、多重化データ列を構成するフレームの条件に比してデータ転送レートが低いので、2ビット幅を確保すれば十分に対応することが可能である。
【0079】
以上、詳細に説明した通り、本実施形態によれば、データ転送レートおよびデータ処理時間が互いに異なる画像データ、サーボ制御情報、I/O信号ごとに、データ種に応じた誤り設定が施された上で多重化されて通信される。このため、受信側で個別に誤り検出処理や誤り検出・訂正処理を行なうことができる。
【0080】
この場合、多重化データ列の全体に誤り処理は行なわれないので、受信側において多重化データ列の全体に施された誤りの確認処理は不要である。画像データ、サーボ制御情報、I/O信号など、データ種の応じた誤りの確認処理を行なうことができ、誤り検出、検出・訂正の処理時間をデータ種毎に最適化することができる。
【0081】
ここで、画像データ、サーボ制御情報、およびI/O信号の各々がそれぞれ異なるデータ種の一例であり、更に、動作指令、表示信号もそれぞれ異なるデータ種の一例である。また、FEC付与部B3が誤り設定手段の一例であり、また、データ保持部B5、パリティ付与部B7、計数器B9、および制御部B11により誤り設定手段の一例を構成する。また、図10に示す1フレームに構成されるデータ列が多重化データ列の一例である。また、多重化部(MUX)B13が多重化手段の一例であり、非多重化部(DEMUX)B25が復元手段の一例である。また、復号処理B27および誤り訂正部B29により誤り確認手段の一例を構成しており、誤り検出部B31、計数器B33,および多数決制御部B35により誤り確認手段の一例を構成しており、誤り検出部B31、計数器B33,および一致検出器B37により誤り確認手段の一例を構成している。
【0082】
尚、本発明は上記の実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内での種々の改良、変更が可能であることは言うまでもない。
例えば、本実施形態では、光無線による通信を例に説明したが、本願はこれに限定されるものではない。有線の通信においても同様に適用でき、光通信ではなく電気通信においても同様に適用することができる。
また、本実施形態では、カメラ13X、電磁モータM、およびセンサ・スイッチSから制御装置140へのデータ伝送に関して主に説明したが、本願はこれに限定されるものではない。制御装置140から、電磁モータMを駆動する際の動作指令と共に、表示ランプ122の点灯制御信号などを多重化する場合も同様に適用できる。
また、複数の電子部品装着装置10を束ねて多重化通信を行なう際にも適用可能である。
【符号の説明】
【0083】
1、3:光無線装置 7:伝送路 10:電子部品装着装置 13X:カメラ 26:搬送装置 28:装着ヘッド 30:移動装置 32:供給装置 44、64、68:電磁モータ 122:表示ランプ 124:表示部 130:マークカメラ 132:パーツカメラ 140:制御装置 140A:画像ボード 140B:駆動制御ボード 140C:I/Oボード 142:コントローラ 144:駆動回路 146:制御回路 B1:入力バッファ B3:FEC付与部 B5:データ保持部 B7:パリティ付与部 B9:計数器 B11:制御部 B13:多重化部(MUX) B15:多重化信号出力バッファ B17:発光モジュール B21:受光モジュール B23:多重化信号入力バッファ B25:非多重化部(DEMUX) B27:復号処理 B29:誤り訂正部 B31:誤り検出部 B33:計数器 B35:多数決制御部 B37:一致検出器 B39:出力バッファ M:電磁モータ S:センサ・スイッチ
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