特許第5932053号(P5932053)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許5932053ネットワークアクセス可能な販売時点情報管理デバイスインスタンス
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5932053
(24)【登録日】2016年5月13日
(45)【発行日】2016年6月8日
(54)【発明の名称】ネットワークアクセス可能な販売時点情報管理デバイスインスタンス
(51)【国際特許分類】
   G06Q 20/20 20120101AFI20160526BHJP
   G06Q 20/32 20120101ALI20160526BHJP
   G06Q 20/40 20120101ALI20160526BHJP
   G07G 1/00 20060101ALI20160526BHJP
【FI】
   G06Q20/20
   G06Q20/32
   G06Q20/40 110
   G07G1/00 301D
【請求項の数】15
【全頁数】46
(21)【出願番号】特願2014-545982(P2014-545982)
(86)(22)【出願日】2012年12月4日
(65)【公表番号】特表2015-507248(P2015-507248A)
(43)【公表日】2015年3月5日
(86)【国際出願番号】US2012067785
(87)【国際公開番号】WO2013085915
(87)【国際公開日】20130613
【審査請求日】2014年6月6日
(31)【優先権主張番号】13/313,912
(32)【優先日】2011年12月7日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】13/372,822
(32)【優先日】2012年2月14日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】506329306
【氏名又は名称】アマゾン テクノロジーズ インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110001243
【氏名又は名称】特許業務法人 谷・阿部特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ダニエル ヒットチャック
(72)【発明者】
【氏名】ハルシャ ラマリングハム
(72)【発明者】
【氏名】ダレン イー.カナボア
(72)【発明者】
【氏名】ロバート ハンソン
(72)【発明者】
【氏名】ブラッド リー キャンベル
【審査官】 長 由紀子
(56)【参考文献】
【文献】 特開2007−058376(JP,A)
【文献】 特開2004−062643(JP,A)
【文献】 特開2004−021368(JP,A)
【文献】 特開2003−050957(JP,A)
【文献】 特開2001−297278(JP,A)
【文献】 特開2001−175752(JP,A)
【文献】 特開2011−118563(JP,A)
【文献】 特開2003−157403(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2009/0063312(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 20/20
G06Q 20/32
G06Q 20/40
G07G 1/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンピュータで実行される方法であって、
商人の場所と関連付けられるが、前記商人の場所から遠隔に位置するネットワークアクセス可能な販売時点情報管理(POS)デバイスであって、実行可能な命令を備えて構成される、ネットワークアクセス可能なPOSデバイスの制御下で、
前記ネットワークアクセス可能なPOSデバイスで購入要求を受信することであって、前記購入要求が、前記商人の場所に位置する顧客操作デバイスからネットワークを介して受信され、前記購入要求が、支払い情報または支払い情報のインジケーション、および前記商人の場所と関連付けられた商人から入手可能な商品またはサービスの識別を含むことと、
前記購入要求を受信することに応答して、前記支払い情報および前記商品または前記サービスと関連付けられた費用を支払い処理装置に送信することと、
前記支払い処理装置からの承認を受信することに応答して、支払いの受領を証明し、前記商品または前記サービスを識別する受領データを生成することと、
前記ネットワークを介して前記受領データを前記顧客操作デバイスに送信することであって、前記受領データは、前記顧客操作デバイスを介して前記商人に提示され、前記商人によって有効性が確認されると、前記顧客操作デバイスと関連付けられたユーザが前記商品または前記サービスを前記商人から受領することをもたらすことと、
を含み、
前記ネットワークアクセス可能なPOSデバイスは、ある期間の間に前記商人の場所で生じるまたは生じることが推定される取引の量に少なくとも一部基づいて、前記期間の間、自動的に、前記商人の場所と独占的に関連付けられる、方法。
【請求項2】
前記受領データは、前記受領データの真正性を示す検証データを含み、前記検証データが、前記商人の場所と関連付けられた前記商人によって提供された情報に少なくとも一部基づいている、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記商品または前記サービスの前記識別は、前記商品もしくはサービスと関連付けられたタグの前記顧客操作デバイスによって生成された走査、前記顧客操作デバイスを介して提示されたリストからの前記商品もしくは前記サービスの選択、または前記顧客操作デバイスに入力されたコードを含み、
前記購入要求は、前記顧客操作デバイスと関連付けられた前記ユーザを一意に識別するユーザ識別子を含み、前記ユーザ識別子は、前記商品または前記サービスの代金を支払うために、前記ユーザと関連付けられた以前に記憶された支払い情報を得るために使用され、
前記支払い情報は、クレジットカード番号、デビットカード番号、銀行支店コード、または前記商人の場所と関連付けられた前払い口座の前払い口座識別子を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記受領データを前記商人と関連付けられたコンピューティングデバイスに送信することをさらに含み、前記商人と関連付けられた前記コンピューティングデバイス上の前記受領データと、前記顧客操作デバイス上の前記受領データとの一致が、前記商品またはサービスの支払いの証拠を提供する、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記顧客操作デバイスの位置のインジケーションを受信することと、
前記顧客操作デバイスの前記位置を前記商人の場所と比較することと、
前記顧客操作デバイスの前記位置が前記商人の場所からの閾値距離を超えることを決定することに応答して、前記顧客操作デバイスが前記商人の場所と関連付けられた前記商人から前記商品または前記サービスの購入を完了するのを防ぐことと、をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記顧客操作デバイスは、前記ユーザと関連付けられたモバイルコンピューティングデバイス、または顧客による使用のための前記商人の場所で前記商人によって維持されるモバイルコンピューティングデバイスを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
コンピュータで実行される方法であって、
ネットワークインターフェースを介して、顧客のモバイルデバイスから、前記顧客と関連付けられた金融口座から商人と関連付けられた金融口座に支払い金額を移動する要求を受信することと、
前記ネットワークインターフェースを介して、前記商人と関連付けられた前記金融口座が前記顧客と関連付けられた前記金融口座からの前記支払い金額を受領したインジケーションを受信することに少なくとも一部応答して、前記モバイルデバイスに検証データを送信することであって、前記顧客の前記モバイルデバイスが、前記商人への提示のための前記検証データをレンダリングする、ことと、
前記ネットワークインターフェースを介して、認証チャレンジを前記モバイルデバイスに送信することと、
を含み、
前記検証データは、前記認証チャレンジへの有効応答が前記商人によって前記モバイルデバイス上に提供されるまで前記モバイルデバイス上に隠されたままである、方法。
【請求項8】
前記商人は、前記検証データの後のレンダリングを阻止するコマンドを提供し、前記コマンドに少なくとも一部応答して、前記認証チャレンジへの後の有効応答が前記検証データの後の提示を引き起こさないように、前記検証データの後のレンダリングが阻止される、請求項に記載の方法。
【請求項9】
前記検証データは、(1)前記商人によって予め選択されたデータ、(2)テキスト、写真、音声、映像、もしくは触覚応答、または(3)前記商人の最近の購入履歴、前記商人の連絡先のリスト、もしくは1つ以上のソーシャルネットワークにおける前記商人の関連性のソーシャルグラフのうちの1つ以上を含む、請求項に記載の方法。
【請求項10】
前記検証データは、前記商人におけるデバイスによって読み込まれると、前記検証データが有効または無効であるかを示す機械可読データを含み、前記検証データは、前記商人における前記デバイスによって読み込まれると、同じ取引識別子と関連付けられた前記検証データの後の読み込みが前記商人における前記デバイスによって無効と示されるように、前記商人における前記デバイスと関連付けられたコンピュータ可読媒体内に記憶される取引識別子をさらに含む、請求項に記載の方法。
【請求項11】
前記ネットワークインターフェースを介して、前記商人の選択を受信することをさらに含み、前記商人は、前記モバイルデバイス上で前記顧客に提示された1人以上の商人のリストから前記顧客によって選択され、前記1人以上の商人の前記リストに含まれる前記1人以上の商人の各々は、前記モバイルデバイスに前記顧客によって入力された名前と少なくとも一部一致する名前を有すること、または前記モバイルデバイスの位置の所定の距離内であることに少なくとも一部基づいて選択される、請求項に記載の方法。
【請求項12】
前記支払い金額は、前記モバイルデバイスに前記顧客によって提供される入力、または前記モバイルデバイスのタグスキャナによって検出される値に少なくとも一部基づいている、請求項に記載の方法。
【請求項13】
前記検証データは、前記モバイルデバイス上の前記商人の対応する公開鍵による復号のための前記商人の秘密鍵で暗号化され、あるいは、前記モバイルデバイス以外の前記商人におけるデバイスが前記検証データを復号することができ、前記モバイルデバイスが前記検証データを復号することができないように、前記検証データは暗号化される、請求項に記載の方法。
【請求項14】
コンピュータで実行される方法であって、
実行可能な命令を備えて構成されるモバイルコンピューティングデバイスの制御下で、
商人の場所における前記モバイルコンピューティングデバイスのユーザから、前記商人の場所で商人から入手可能な商品またはサービスの識別を受信することと、
前記ユーザからの命令を受信して、ネットワークを介して、前記商品またはサービスの前記識別および支払い情報を、前記商人の場所と関連付けられ、前記商人の場所から遠隔に位置するネットワークアクセス可能な販売時点情報管理(POS)デバイスに送信することと、
前記ネットワークアクセス可能なPOSデバイスからの承認を受信することに応答して、前記モバイルコンピューティングデバイスに受領書の表示をもたらすことであって、前記受領書が、前記POSデバイスから前記ネットワークを介して受信され、前記モバイルコンピューティングデバイスと関連付けられたユーザが前記識別された商品またはサービスの代金を支払ったことを示し、前記商人に表示され、前記商人によって有効性が確認されると、前記受領書は、前記ユーザが前記商人から前記商品またはサービスを受領することをもたらすことと、
を含み、
前記ネットワークアクセス可能なPOSデバイスは、ある期間の間に前記商人の場所で生じるまたは生じることが推定される取引の量に少なくとも一部基づいて、前記期間の間、自動的に、前記商人の場所と独占的に関連付けられる、方法。
【請求項15】
コンピュータで実行される方法であって、
1つ以上のプロセッサによって、支払いを受領する商人の識別を受信することと、
顧客から、前記商人に支払うために支払い金額の識別を受信することと、
前記顧客と関連付けられた口座に対する命令を送信して、前記支払い金額を前記商人と関連付けられた口座に移動することと、
前記商人と関連付けられた前記口座が前記支払い金額を受領した検証データを受信することと、
前記顧客のモバイルデバイスに前記商人への提示のための前記検証データをレンダリングさせることと、
認証チャレンジを前記モバイルデバイスに送信することと、
を含み、
前記検証データは、前記認証チャレンジへの有効応答が前記商人によって前記モバイルデバイス上に提供されるまで前記モバイルデバイス上に隠されたままである、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
商人は、電子決済を処理するのに必要な従来の基盤を確立する費用および不便性なしに顧客から電子決済を受領することを望む場合がある。この必要性は、小中規模の従来型の実店舗の間で特に重大である場合がある。これらの種類の実店舗では、現金または小切手以外の形態で支払いを受領することを望む場合があるが、クレジットカードおよび他の種類の非現金取引を処理するための販売時点情報管理デバイスを購入するためにお金を使わないようにすることを望む場合もある。
【0002】
ますます増加する顧客が、従来型の実店舗で買い物をする際に、スマートフォン、タブレットコンピュータなどのネットワーク接続性を有するモバイルコンピューティングデバイスを携帯している。
【背景技術】
【0003】
関連出願
本出願は、2011年12月7日に出願された米国特許出願第13/313,912号の利益を主張するものであり、その開示全体が参照により本明細書に組み込まれる。本出願はまた、2012年2月14日に出願された米国特許出願第13/372,822号の利益を主張するものであり、その開示全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【図面の簡単な説明】
【0004】
添付の図面を参照することにより詳細な説明が記載される。この図では、参照番号の最も左の桁(複数可)は、参照番号が最初に現れる図を識別する。異なる図における同じ参照番号の使用は、類似または同一の項目を示す。
図1】モバイルコンピューティングデバイスで支払いをする商人の場所からネットワークアクセス可能なPOSデバイスを使用するための例示的なアーキテクチャを示す。
図2図1に示されるモバイルコンピューティングデバイスと、POSデバイスと、支払い処理装置と、商人との間の相互作用の図を示す。
図3図1のPOSデバイスをより詳細に示す。
図4】リストから商品またはサービスを選択するための例示的なユーザインターフェースを示す。
図5】商品またはサービスに対応するコードを入力するための例示的なユーザインターフェースを示す。
図6】選択された商品またはサービスの支払いを確認する受領書を表示する例示的なユーザインターフェースを示す。
図7】モバイルコンピューティングデバイスを使用して、ネットワークアクセス可能なPOSデバイスを介して商品またはサービスの代金を支払うための例示的なプロセスのフロー図である。
図8】モバイルコンピューティングデバイス上に表示されたリストから商品またはサービスの選択を受信し、かつ支払いが確認されるとモバイルコンピューティングデバイスに受領書を提供するための例示的なプロセスのフロー図である。
図9】モバイルコンピューティングデバイスから商品またはサービスと関連付けられたタグの走査を受信し、かつモバイルコンピューティングデバイスならびに商人に受領書を提供するための例示的なプロセスのフロー図である。
図10】顧客のモバイルデバイスを使用して、商人と検証された取引を完了するための別の例示的なアーキテクチャを示す。
図11図10の商人のアカウント記録および顧客のアカウント記録をより詳細に示す。
図12図10のネットワークアクセス可能なコンピューティングデバイス(複数可)をより詳細に示す。
図13図10のモバイルデバイスをより詳細に示す。
図14】商人を選択するためのモバイルデバイス上の例示的なユーザインターフェースを示す。
図15】PINコードを入力するためのモバイルデバイス上の例示的なユーザインターフェースを示す。
図16】有効性確認データを含む受領書を表示するモバイルデバイス上の例示的なユーザインターフェースを示す。
図17】機械可読有効性確認データを含む受領書を表示するモバイルデバイス上の例示的なユーザインターフェースを示す。
図18】保留中の支払いおよび有効性確認タグを表示するモバイルデバイス上の例示的なユーザインターフェースを示す。
図19】有効性確認データを含む受領書を表示するモバイルデバイス上の例示的なユーザインターフェースを示す。
図20】商人のための検証タグおよび対応する検証データを使用して、顧客のモバイルデバイスから行われた支払いを検証するための例示的なプロセスのフロー図である。
図21a】顧客のモバイルデバイスを使用して、顧客と商人との間の取引のために検証データを商人に提示するための例示的なプロセスのフロー図である。
図21b】顧客のモバイルデバイスを使用して、顧客と商人との間の取引のために検証データを商人に提示するための例示的なプロセスのフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0005】
「仮想」またはクラウドベースの販売時点情報管理(POS)デバイスは、ネットワークアクセス可能なコンピューティングシステム上で維持され、ネットワーク(例えば、インターネット)を介して商人の場所におけるコンピューティングデバイスに利用可能にされる。クラウドベースのPOSデバイスは、POSデバイスの両方の種類がクレジットカードのための様々な支払い処理装置などの支払い処理システムと通信する点において商人の小売の場所のカウンタに着座し得る従来のPOSデバイスに類似している。しかしながら、商人の場所で見つけられ得るカードリーダおよび他のPOSデバイスハードウェアとは異なり、クラウドベースのPOSデバイスは、商人の場所に物理的に位置せず、クレジットカードからの情報を直接読み込まない。本開示は、スマートフォンなどの他のコンピューティングデバイスとともにクラウドベースのPOSデバイスを利用して、従来のPOSデバイスハードウェアなしで店内購入を処理するための技法を説明する。
【0006】
従来型の実店舗で買い物をする顧客は、買い物をする際に彼ら自身のモバイルコンピューティングデバイス(例えば、スマートフォン)を持参してもよく、あるいは、商人は、顧客に店内で使用するモバイルコンピューティングデバイス(例えば、タブレットコンピュータ)を貸してもよい。顧客が購入することを望む商品および/またはサービスを識別すると、顧客は、モバイルコンピューティングデバイス上のそれらの商品および/またはサービスを示すことができる。例えば、顧客は、モバイルコンピューティングデバイスのカメラで商品および/またはサービスのバーコードの写真を撮ってもよく、所望の商品および/またはサービスと関連付けられる特定のコードを入力してもよく、入手可能な商品および/またはサービスのカタログまたはリストに目を通し、選択を入力してもよく、あるいは、任意の他の方法で商品および/またはサービスを選択してもよい。次に、モバイルコンピューティングデバイスは、ネットワークを介してこの情報をクラウドベースのPOSデバイスに送信する。したがって、従来の金銭登録器のように、クラウドベースのPOSデバイスは、どの商品および/またはサービスを顧客が購入することを望むのかを知っている。
【0007】
顧客はまた、モバイルコンピューティングデバイスを使用することによってクラウドベースのPOSデバイスに支払い情報を提供する。例えば、顧客は、クレジットカード番号を入力してもよい。モバイルコンピューティングデバイスが顧客と関連付けられる場合、モバイルコンピューティングデバイスからの顧客識別子は、顧客のためのクレジットカードまたは他の支払い情報を記憶したオンラインウォレットにアクセスするために使用されてもよい。クラウドベースのPOSデバイスによって受信された支払い情報は、従来のPOS設備から受信された支払い情報と同様に処理される。支払い情報の有効性が確認され、顧客が所望の商品および/またはサービスの代金を支払うために十分なお金を有することをクラウドベースのPOSデバイスが知らされた後、クラウドベースのPOSデバイスは、電子受領書を生成する。
【0008】
電子受領書は、顧客が商品および/またはサービスの代金を支払った証拠を提供する。この受領書は、顧客が購入を開始するために使用したモバイルコンピューティングデバイスに送り返されてもよく、あるいは、商人のコンピューティングデバイスに送信されてもよい。顧客は、次に顧客がサービスを受領し、店舗から選択された商品を持ち帰ることを可能にする商人(例えば、店舗で働く従業員)に、例えば、モバイルコンピューティングデバイスのスクリーン上に表示されるこの受領書を示してもよい。顧客が実際に商品またはサービスの代金を支払っていなかったときに受領書を偽造するのを防ぐために、受領書は、受領書が真正であるかどうかを決定するために商人が調べることができる有効性確認データまたは検証データを含んでもよい。
【0009】
受領書はまた、モバイルコンピューティングデバイス、および商人が顧客のコンピューティングデバイスに送信された受領書と比較するための商人の場所で制御するコンピューティングデバイスに受領書を提供することによって証明されてもよい。商人のコンピューティングデバイスもまた、クラウドベースのPOSデバイスからの受領書を受信する場合、商人は、顧客によって提示された受領書が真正であることを確信することができる。
【0010】
したがって、支払いを検証するための機構をさらに提供しながら物理的なPOSデバイスを取り去ることによって、商人は、レジ待ちの列を取り除き、設備を購入するのを避け、かつ柔軟性を手に入れることができる。この柔軟性は、追加のクラウドベースのPOSデバイスインスタンスへのアクセスを本質的瞬時に要求することによって商人が小売の場所でいくつかのPOSデバイスを増加または減少させることを可能にすることによって得られてもよい。加えて、柔軟性は、1組のハードウェアデバイスを戻して、第2の異なる組のハードウェアデバイスを得ることではなく契約または取引関係を単純に変更することによって商人があるクラウドベースのPOSデバイス提供者(例えば、銀行または他の金融機関)から異なるクラウドベースのPOSデバイス提供者に変更することを可能にすることによって作られてもよい。
【0011】
バックエンドサーバまたは他のコンピュータシステムによって提供される有効性確認は、顧客のモバイルデバイスから行われた電子決済が実際に正当な支払いであることを、商人に「秘密」検証情報を提供することによって、商人が検証することを可能にする。この秘密情報は、商人によって知られているか、または認識されてもよい。この秘密情報が受領書または確認メッセージに含まれるとき、これは、受領書が単に顧客のモバイルデバイス上に表示される「模擬表示」ではなく、顧客から商人への支払いを実際に表す信用を商人に提供する。本明細書で使用されるとき、「商人」は、商品またはサービスを売る企業、所有者、従業員、もしくは請負業者などのその企業のための代理人として働く人、または企業が商品もしくはサービスを売る物理的な場所もしくは建物を指す。「顧客」は、本明細書で使用されるとき、商人によって売られる商品またはサービスを購入し、かつモバイルデバイスのユーザまたは所有者である人または実体を指す。「品目」は、本明細書で使用されるとき、すべての種類の商品およびサービスの両方を含む。顧客のモバイルデバイスによって行われる電子決済のための商人確認を提供するために使用される技法およびデバイスの実装は、以下の例示的かつ非限定的な例に照らして理解されてもよい。
【0012】
顧客のJimが、実店舗の小さな地元のレストランで昼食を取っている。レストランの所有者は、単純なネットワーク化されていない金銭登録器以上の支払い基盤にお金を使わないと決めていた。しかしながら、彼らの顧客により多くの支払い選択肢を提供したいという願望から、このレストランは、モバイルデバイスからの電子決済を処理し、かつレストランに検証を提供するオンラインサービスを有するアカウントを開設した。このアカウントを開設するために、レストランは、「秘密」検証データを提供した。レストランの所有者は、検証データとして彼らの子供の写真を使用した。彼らはまた、商人として彼ら自身を識別する認証チャレンジを顧客のモバイルデバイスに提供した。レストランの所有者は、彼らの認証チャレンジとして4桁の個人識別番号(PIN)を選択した。顧客からお金を受領するために、レストランは、彼らの当座預金口座をオンラインサービスとの彼らのアカウントにリンクした。
【0013】
Jimが食事を終えた後、彼は、レストランから勘定書を受領する。ここで、勘定書は、Jimが購入した食品および合計金額の手書きの記入である。Jimは、彼のスマートフォンの支払いアプリケーションを立ち上げ、レストランの名前を打ち込み始める。類似の名前を有する商人のリストが、スマートフォン上に表示され、Jimは、リストからこのレストランを選択する。Jimのスマートフォンのアプリケーションは、商人がアカウントを開設したものと同じオンラインサービスと通信している。したがって、リストからのレストラン名のJimの選択は、オンラインサービスに提供され、これは、オンラインサービスがレストランをこの取引と関連付けることを可能にする。
【0014】
Jimは、彼の勘定書を読み、この取引に対する支払い金額として勘定書からの請求金額およびチップを入力する。Jimもまた、同じオンラインサービスでアカウントを予め作成し、Jimのアカウントが彼のクレジットカードにリンクされる。オンラインサービスは、Jimを彼のモバイルデバイスによる取引と関連付ける。したがって、オンラインサービスは今、この取引を商人、顧客、および支払い金額と結び付けた。
【0015】
オンラインサービスは、適切なアプリケーションプログラミングインターフェース(API)または他の通信プロトコルを使用して、Jimのクレジットカードからレストランの当座預金口座への資金の移動を容易にする。支払い金額が商人の当座預金口座に無事に振り込まれた確認をオンラインサービスが受信すると、オンラインサービスは、支払い金額およびレストラン所有者の子供の写真を含む受領書をJimのスマートフォンに送信する。Jimは、彼のスマートフォンをレストランの従業員に提供する指示とともに支払い確認メッセージを受信する。
【0016】
レストラン所有者のうちの1人は、勘定書を集めるようになると、Jimの電話を一時的に借用し、PINを入力する。オンラインサービスからのメッセージは、正しいPINが入力されるときにのみ示されるように、暗号化されるか、または別の方法で子供の写真を隠した。したがって、Jimは、「秘密」検証データを見ることができない。レストラン所有者は、子供の写真を認識し、支払い金額が勘定書を負担するのに十分であることが分かる。次に、レストラン所有者は、Jimが食事の代金を支払い、彼のスマートフォン上に偽造の受領書を単純に表示しなかったことを確信することができる。レストラン所有者は、スマートフォン上のボタンを選択して、支払いを認め、スマートフォンから子供の写真を削除する。したがって、Jimが後でpinを推測するか、または暗号を解読することができたとしても、子供の写真の検証データは、もはや彼のスマートフォン上で利用可能ではない。Jimは、再度オンラインサービスから子供の写真を受信するために別の支払いを提出しなければならない。レストラン所有者は、Jimの愛顧に対して礼を言い、彼の電話を返す。
【0017】
1日の終わりに、レストランの所有者は、彼らのコンピュータにアクセスし、1日を通して顧客のモバイルデバイスから受信された電子決済を再調査する。所有者およびJimなどの顧客の両者は、彼らがレストランで電子決済を行い、受領することができる利便性によって満足する。追加のセキュリティを提供するために、万が一、顧客のうちの1人が子供の画像を何らかの形でコピーすることができ、将来的に偽造の受領書でそれを使用することを試みる場合、レストランの所有者は、彼らの犬の写真をオンラインサービスにアップロードし、かつ犬の写真が今、検証データであることを指定することによって明日のための検証データを変更する。複数のPINを覚えることは難しいため、レストランの所有者は、今夜PINを変更しないが、異なるPINを選択することによって1ヶ月に約1回、オンラインサービスで認証チャレンジを更新する。
【0018】
以下により詳細に記載されるように、以下の図を参照することにより例示的な実装例および文脈が提供される。しかしながら、以下の実装例および文脈が多くの考えられる実装例および文脈の例証となることに理解されたい。
【0019】
例示的なアーキテクチャおよび操作
図1は、ユーザ102(すなわち、顧客)が商品および/またはサービス108を購入する商人の場所106にいながらモバイルコンピューティングデバイス104を用いる例示的なアーキテクチャ100を示す。モバイルコンピューティングデバイス104は、携帯電話(例えば、電話およびSMSメッセージング付き)、スマートフォン(例えば、インターネット、携帯電話向けインターネットサービスなどにアクセスする機能性付き)、携帯情報端末(PDA)、ラップトップコンピュータ、ネットブック、電子書籍リーダ、パーソナルメディアプレイヤ(PMP)、携帯型ゲームシステムなどを含むがこれらに限定されない任意の数のモバイルデバイスとして実装されてもよい。
【0020】
ここで、商品またはサービス108は、例えば、カメラ自体(すなわち、商品)または写真撮影サービス(すなわち、サービス)を表すカメラとして示される。このアーキテクチャ100は、任意の商品および/またはサービスの購入ならびに複数の商品および/またはサービスの購入に同様に良好に適用されてもよい。商品および/またはサービス108は、バーコード、QRコード(登録商標)、無線自動識別(RFID)タグ、またはグラフィック、テキスト、光学、電気、磁気、無線周波、もしくは他の形式で情報を記憶する別の種類のタグなど、タグ110と関連付けられてもよい。タグ110は、価格、名前、製品番号、または商品および/またはサービス108の他の識別子など、商品および/またはサービス108に関する情報を提供することができる。
【0021】
ユーザ102は、モバイルコンピューティングデバイス104に商品および/またはサービス108に関する情報を提供するためにタグ110を読み込むモバイルコンピューティングデバイス104を使用してもよい。しかしながら、代替的な実装例では、ユーザ102は、商品および/またはサービス108と関連付けられるコードを打ち込んでもよく、モバイルコンピューティングデバイス104は、このコードを使用して、商品および/またはサービス108に関する情報を得てもよい。代替的な実装例では、ユーザ102は、モバイルコンピューティングデバイス104上の商品および/またはサービス108のリストまたはカタログに目を通し、リストから購入することを望むものを選択してもよい。
【0022】
この情報は、モバイルコンピューティングデバイス104からネットワーク112を介してクラウドベースのPOSデバイス116(1)〜116(n)の1つ以上のインスタンスを含むネットワークアクセス可能なコンピューティングデバイス114に提供されてもよい。ネットワーク112は、ケーブルネットワーク、ローカルエリアネットワーク、パーソナルエリアネットワーク、広域ネットワーク、インターネット、無線ネットワーク、アドホックネットワーク、メッシュネットワーク、および/または同様のものなど、複数の異なる種類のネットワークのいずれか1つまたは組み合わせを含んでもよい。モバイルコンピューティングデバイス104は、無線信号を使用する接続(例えば、Wi−Fi、Bluetooth(登録商標)、3Gネットワーク、4Gネットワークなど)など、有線または無線接続を介してネットワーク112にアクセスすることができる。
【0023】
ネットワークアクセス可能なコンピューティングデバイス114は、例えば、サーバコンピュータであってもよい。クラウドベースのPOSデバイス116(1)〜116(n)の複数のインスタンスの各々は、POSデバイスとして機能するハードウェアの単一部分の「仮想」表現に相当してもよい。したがって、クラウドベースのPOSデバイス116(1)〜116(n)は各々、予め特定された商人の場所106に一意かつ具体的に割り当てられてもよく、各々が1つ以上の支払い処理装置118と情報を交換してもよい。POSデバイスインスタンスの数は、ネットワークアクセス可能なコンピューティングデバイス114の能力およびこれらのクラウドベースのPOSデバイス116を使用する商人のデマンドに基づいて変更されてもよい。したがって、クラウドベースのPOSデバイス116の追加のインスタンスは、ネットワークアクセス可能なコンピューティングデバイス114のハードウェアおよび/またはソフトウェアを修正することによって迅速にオンラインに移動させられてもよい。
【0024】
支払い処理装置118は、支払いの種類に基づいて適切な支払い処理装置への支払いを処理およびルート経路を決めるために1つ以上のゲートウェイプロバイダへのアクセスを提供するインターネットまたはプライベートもしくはアクセス制限ネットワークなどの公衆ネットワークを介してアクセスされてもよい。これは、例えば、クレジットカードを発行した銀行へのVisa(登録商標)チャージ、Discover(登録商標)支払い処理装置へのDiscover(登録商標)チャージなどのルート経路を決めることによって従来のPOSデバイスをサポートするシステムに類似または同一であってもよい。情報は、支払い処理装置118の各々と関連付けられた特定のアプリケーションプログラミングインターフェース(API)を使用して支払い処理装置118に送信されてもよい。例えば、Visa(登録商標)チャージを提出するためのAPIは、Master Card(登録商標)チャージを提出するためのAPIと異なってもよい。したがって、支払い処理装置118および対応するAPIは、支払いの形態によって識別されてもよい。支払いが支払い処理装置118のうちの適切な1つに対して調整された後、商人の場所106にリンクされる、以下、POSデバイス116と称される、クラウドベースのPOSデバイス116(1)〜116(n)のうちの1つは、取引が承認または拒否される表示などの応答を受信してもよい。
【0025】
POSデバイス116はまた、現金取引を追跡するために使用されてもよい。商人124は、ネットワーク112を介して取引情報をPOSデバイス116のうちの1つに伝える商人のコンピューティングデバイス126に現金取引を入力してもよい。この場合、POSデバイス116と支払い処理装置118との間の通信は、支払いが現金で行われたため必要ない。しかしながら、現金取引を含むすべての取引を記録するPOSデバイス116の使用は、従来のハードウェアPOSデバイスのものに類似する統合された会計および在庫管理機能性を提供することができる。
【0026】
いくつかの実装例では、モバイルコンピューティングデバイス104は、位置認識であってもよく、あるいは、別の実体(例えば、ネットワークアクセス可能なサーバ)に情報を提供して、他の実体がモバイルコンピューティングデバイス104の位置を決定することを可能にすることができる。地表面上の位置または「地理位置情報」は、全地球測位システム(GPS)衛星などの衛星によってモバイルコンピューティングデバイス104に提供されてもよい。あるいは、無線アンテナなどからの無線信号は、無線アンテナの既知の位置に対して、または三角測量によってモバイルコンピューティングデバイス104の地理位置情報を決定するために使用されてもよい。地理位置情報を決定するための他の技術および方法はまた、例えば、ネットワークアクセスポイント(例えば、Wi−Fiホットスポット)に基づき、または商人などの内側の既知の位置からブロードキャストされたロケータ信号から地理位置情報を計算するなど、本開示の範囲内に想起される。モバイルコンピューティングデバイス104の地理位置情報は、ユーザ102が商品および/またはサービス108を購入することを試みるときにモバイルコンピューティングデバイス104が商人の場所106またはその近く(例えば、閾値距離内)に位置することを確認することによって購入を有効性確認するために使用されてもよい。
【0027】
ユーザ102の支払い情報120は、モバイルコンピューティングデバイス104のメモリ内に記憶され、ネットワーク112を介してPOSデバイス116に提供されてもよい。あるいはまたは加えて、支払い情報120はまた、オンラインアカウントまたは「仮想」ウォレットなどのネットワークアクセス可能な記憶装置122内に記憶されてもよい。ネットワークアクセス可能な記憶装置122内の支払い情報120は、モバイルコンピューティングデバイス104から送信されたユーザ識別子(ID)によってユーザ102と関連付けられてもよい。ユーザIDは、ユーザ名および/もしくはパスワード、モバイルコンピューティングデバイス104のシリアル番号、またはユーザ102のいくつかの他の一意の識別子の組み合わせであってもよい。
【0028】
商人の場所106における商人124は、従業員、請負業者、所有者、パートナー、または商人の場所106で運営する企業と関連付けられた他の人を表す。商人124は、ユーザ102が商品またはサービス108の代金を支払った後のみ、商品またはサービス108を受領することを確認することに責任を負ってもよい。商人124は、POSデバイス116から送信され、ユーザ102が商品またはサービス108の代金を支払った証拠としてモバイルコンピューティングデバイス104上に表示される受領書を調べてもよい。商人のコンピューティングデバイス126はまた、ユーザ102が商品またはサービス108の代金を支払ったことを示すPOSデバイス116からの受領書を受信してもよい。いくつかの実装例では、商人のコンピューティングデバイス126によって受信された受領書は、モバイルコンピューティングデバイス104によって受信された受領書と類似または同一であってもよい。2つの受領書を比較することによって、商人124は、モバイルコンピューティングデバイス104上に表示された受領書の真正性を確認し、実際に支払ったユーザ102が別のユーザとは対照的に、商品またはサービス108を受領することを確認することができる。商人のコンピューティングデバイス126は、デスクトップコンピュータ、ラップトップコンピュータ、タブレットコンピュータ、スマートフォン、携帯情報端末など、任意の種類のコンピューティングデバイスであってもよい。
【0029】
要約すれば、POSデバイスの機能性をクラウドに変えることは、クレジットカード、デビットカード、ギフトカード、および他の種類の支払いを扱うための機構を提供しながら商人の場所106の運営を簡略化する。商人124は、商人のコンピューティングデバイス126および/または顧客に貸されるモバイルコンピューティングデバイス104など、商人の場所106で販売を管理するための有形の設備を維持することを選択してもよい。しかしながら、商人のコンピューティングデバイス126およびモバイルコンピューティングデバイス104の両方は、ソフトウェア(例えば、専門的な支払い「アプリ」、ウェブベースのアプリケーションにアクセスする標準ブラウザなど)の使用によってこの支払いシステムで機能するように適合される汎用のコンピューティングデバイスであってもよい。これらの種類のコンピューティングデバイスは、専用POSデバイスよりも入手し、修正し、かつ維持するのが商人には容易であり得る。
【0030】
図2は、図1のモバイルコンピューティングデバイス104と、POSデバイス116と、支払い処理装置118と、商人124との間の相互作用の略図200を示す。202では、モバイルコンピューティングデバイス104は、POSデバイス116に対する1つ以上の商品および/またはサービス108を識別する。この識別は、例えば、顧客が店内を移動し、顧客がモバイルコンピューティングデバイス104も使用して、順に各品目を別々に示すショッピングカート内に様々な品目を置くときに、品目別に提供されてもよい。この識別はまた、例えば、モバイルコンピューティングデバイス104上に表示されたカタログから顧客のショッピングカート内の品目の各々を選択することなどによって顧客が同時にモバイルコンピューティングデバイス104で複数の品目を入力し得るバッチとして提供されてもよい。
【0031】
204では、支払い情報は、POSデバイス116に送信される。支払い情報は、ユーザ102がモバイルコンピューティングデバイス104に支払い情報を入力することに応答して、またはモバイルコンピューティングデバイス104のメモリから以前に記憶された支払い情報を送信することによってモバイルコンピューティングデバイス104から直接送信されてもよい。あるいは、モバイルコンピューティングデバイス104は、ネットワーク上で入手可能な支払い情報(例えば、関連する支払い情報を有するウェブベースのユーザアカウント)と関連付けられるユーザIDを供給してもよく、ネットワークからの支払い情報は、順にPOSデバイス116に提供される。
【0032】
206では、POSデバイス116によって受信された支払い情報および要求された金額の表示が、順に支払い処理装置118に転送される。支払い処理装置118は、既存のPOSデバイスハードウェアと相互作用する任意の種類の従来の支払い処理装置であってもよい。例えば、支払い処理装置118は、小切手または電子小切手を処理する手形交換所、クレジットカードを発行する銀行、ある種の電子通貨を管理するサーバコンピュータなどであってもよい。支払い処理装置118が支払い情報を受信すると、支払い処理装置118は、適切な口座からの調整のために借記を提出し、借記を減算するのに十分な資金があるかどうかを決定することができる。
【0033】
208では、支払い処理装置118は、POSデバイス116に承認を提供してもよい。この承認は、支払い情報120と関連付けられた口座が商品またはサービス108の代金を支払うのに十分な資金を有するという支払い処理装置118によって行われた決定に基づいてもよい。支払い処理装置118はまた、十分な資金が入手可能ではないと決定し、取引を拒否してもよい。支払い処理装置118からの承認を受信すると、POSデバイス116は、取引のための受領書を生成してもよい。POSデバイス116が商人の場所106における設備の有形な部分ではなくクラウドベースであるため、受領書は、電子受領書であってもよい。電子受領書、以下、単純に「受領書」は、電子メール、SMS、または他の電子通信チャネルによって送信されてもよい。いくつかの実装例では、ネットワークアクセス可能なコンピューティングデバイス114と関連付けられたPOSデバイス116またはプリンタは、印刷されたハードコピー受領書を生成してもよい。印刷されたハードコピー受領書は、監査目的で維持され、および/または後に商人および/または顧客へ郵送されてもよい。
【0034】
210では、POSデバイス120は、モバイルコンピューティングデバイス104に受領書を提供する。POSデバイス120はまた、商人のコンピューティングデバイス126に受領書を提供する。モバイルコンピューティングデバイス104は、メモリ内に受領書を記憶し、表示画面上に受領書を表示し、または別の方法で受領書をユーザ102に提示してもよい。例えば、モバイルコンピューティングデバイス104は、受領書をユーザに伝えるために、音声などの表示以外の出力技術を使用してもよい。
【0035】
212では、モバイルコンピューティングデバイス104上の受領書は、商人124に提示される。これは、ユーザ102が購入した商品108とともに商人の場所106を去るときに、ユーザ102が商人112にモバイルコンピューティングデバイス104の画面を示すことを含んでもよい。いくつかの実装例では、商人124は、ユーザ102によって提供された受領書を商人のコンピューティングデバイス126上に表示された受領書と比較してもよい。
【0036】
例示的な販売時点情報管理デバイス
図3は、図1のPOSデバイス116の概略図である。POSデバイス116は、ネットワークアクセス可能なコンピューティングデバイス114上のPOSデバイスの「仮想」インスタンスとして実装されてもよい。POSデバイス116は、1つ以上のプロセッサ302と、1つ以上の形態のコンピュータ可読媒体304とを備える。コンピュータ可読媒体304としては、RAM、ROM、EEPROM、フラッシュメモリもしくは他のメモリ技術、CD−ROM、デジタル多用途ディスク(DVD)もしくは他の光学記憶装置、磁気カセット、磁気テープ、磁気ディスク記憶装置もしくは他の磁気記憶装置、または情報を記憶するために使用されてもよく、プロセッサによってアクセスされてもよい任意の他の非一時的コンピュータ可読媒体が挙げられるがこれらに限定されなくてもよい。POSデバイス116はまた、ネットワーク112および支払い処理装置118と通信するための1つ以上のネットワークインターフェース306を含む。ネットワークインターフェース306は、電話回線、イーサネット(登録商標)、同軸ケーブル、Bluetooth(登録商標)、Wi−Fiなど、任意の有線または無線技術によってネットワークの接続性を提供することができる。
【0037】
メモリ304は、1つ以上のプロセッサ302上で実行され得るコンピュータ実行可能な命令を表す1つ以上のモジュールを含んでもよい。1つの例示的なモジュールは、商人の場所割り当てモジュール308である。商人の場所割り当てモジュール308は、POSデバイス116の物理的位置から遠隔である単一の商人の場所106とPOSデバイス116を関連付ける。POSデバイス116は、商人の場所106から離れた遠距離であり、ネットワーク112によって接続されてもよい。しかしながら、商人の場所割り当てモジュール308は、単一の商人の場所106のみとPOSデバイス116を独占的に関連付けてもよい。したがって、図1に示されるアーキテクチャ100は、多くの異なる商人にPOSデバイス116を割り当てることの高い柔軟性を可能にするが、割り当てられると、POSデバイス116は、レジカウンタに位置する有形のPOSデバイスとPOSデバイスが位置する店舗の物理的位置との関連性に類似した特定の商人の場所106にリンクされてもよい。したがって、クラウドベースのPOSデバイス116は、それが特定の商人の場所106「に」位置するかのように実装されてもよい。POSデバイス116と商人の場所106との間の相関関係は、会計、在庫管理などに利点を提供することができる。商人はまた、インターネットまたは電話を介して行われた購入など、位置に関係していない遠隔取引と比較すると、店舗用取引のより低い料金を提供する支払い処理装置118からのより低い処理料金を受領することができる。
【0038】
ネットワーク112を介してPOSデバイス116のインスタンスを提供することによって入手可能な柔軟性は、商人が、必要に応じて商人の場所106におけるPOSデバイス116の数を増加または減少させることを可能にする。例えば、商人は、休暇中のショッピングシーズン中にその店舗立地に対して追加のPOSデバイス116を要求してもよい。買い物の量が減少したことにより追加のPOSデバイス116がもはや必要とされないとき、商人は、他の商人による使用のためにそれらのPOSデバイス116を引き渡してもよい。クラウドベースのPOSデバイス116の提供者とのいくつかの業務協定では、商人によって支払われた料金は、使用されたPOSデバイス116の数に基づき得るため、必要なときのみ追加のPOSデバイス116を使用する金銭上の誘因があるであろう。したがって、商人の場所割り当てモジュール308は、ある期間の間に商人の場所106で生じるまたは生じることが推定される取引の量に少なくとも一部基づいて、その期間の間、商人の場所106とPOSデバイス116を関連付けてもよい。商人の場所106と関連付けられたPOSデバイス116の数または容量の変化は、変化する取引量に応答して自動的に発生してもよい。例えば、POSデバイスの料金を節約するために、商人は、所定の商人の場所106と関連付けられた1つのPOSデバイス116のみ有することを選択してもよいが、その商人の場所106の取引量がPOSデバイス116の容量に近づくと、追加のPOSデバイス116が、その商人の場所106に自動的に割り当てられてもよい。
【0039】
POSデバイス116はまた、商人によって固定されることができてもよく、商人は、商人がそれらのデバイスを使用しながら、POSデバイス116を完全に構成および制御することができてもよい。商人の場所割り当てモジュール308はまた、POSデバイス116と商人の場所106を運営する商人によって維持される商人ネットワークとのセキュアな接続を確立してもよく、そのためPOSデバイス116が商人ネットワークの一部として機能するようにする。したがって、いくつかの実装例では、POSデバイス116は、商人の企業ネットワークの一部として効果的に追加されてもよい。
【0040】
購入モジュール310は、ネットワーク接続306を介して、商人の場所106に位置するモバイルコンピューティングデバイス104などの顧客操作デバイスからの購入要求を受信することができる。購入要求は、支払い情報120と、顧客が購入することを望む商品またはサービス108の識別とを含んでもよい。支払い情報は、購入時に顧客操作デバイスのユーザ102によって入力された支払い情報120(例えば、クレジットカード番号を打ち込む)、顧客操作デバイスのメモリ内に以前に記憶された支払い情報120(例えば、モバイルコンピューティングデバイス104に記憶された銀行支店コードおよび当座預金口座番号)、またはネットワーク112を介して入手可能かつ顧客操作デバイスのメモリ内のユーザ識別子の記憶された120によって顧客操作デバイスと関連付けられた支払い情報120(例えば、商人のギフトカード勘定残高)を含んでもよい。商品またはサービス108の識別は、商品またはサービス108の識別と関連付けられたタグ110の走査によって提供されてもよい。この走査は、バーコードもしくは品目の写真を撮るカメラを使用するか、またはRFIDタグからの無線信号を受信するアンテナを使用するなど、顧客操作デバイスの入力または検知構成要素を使用して顧客操作デバイスによって生成されてもよい。バーコードまたは品目の写真は、商品および/またはサービスの商人のカタログで一致する品目を見つけるマシンビジョンを使用して分析されてもよい。商品またはサービス108はまた、レストランからのメニュー、商品またはサービスのカタログなど、顧客操作デバイス上に表示されるリストから商品またはサービス108の選択によって識別されてもよい。あるいは、顧客操作デバイスのユーザ102は、1つ以上の商品および/またはサービス108に対応するコードを入力してもよい。
【0041】
商人カタログモジュール312は、POSデバイス116上の商品および/またはサービスの商人のカタログのすべてまたは一部を記憶することができる。商人カタログモジュール312は、名前、製品番号、バーコード値などのカタログで各商品および/またはサービスのための情報を識別することを含んでもよい。商人カタログモジュール312はまた、カタログで商品および/またはサービスに対応する価格を含んでもよい。商人カタログモジュール312の内容は、商人の場所割り当てモジュール308によってPOSデバイス116に割り当てられる商人の場所106と関連付けられてもよい。商人カタログモジュール312はまた、商人の場所106で入手可能な購入および在庫を追跡することによる在庫会計を提供してもよい。いくつかの実装例では、商人カタログモジュール312は、例えば、図1に示されるネットワークアクセス可能な記憶装置122内などのPOSデバイス116以外のどこかの全部または一部に位置してもよい。
【0042】
支払いモジュール314は、支払い処理装置118に支払い情報を提供し、支払い処理装置118から承認を受領して、購入要求を満たすことができる。支払いモジュール314は、支払い情報を送信するときに従来のハードウェアPOSデバイスによって使用されたものと類似またはそれよりも優れている暗号化を使用してもよい。
【0043】
受領書生成モジュール316は、支払い処理装置118からの承認を証明する受領書を生成する。受領書はまた、商品またはサービス108を識別することができる。いくつかの実装例では、受領書生成モジュール316は、受領書を顧客操作デバイスに送信する。したがって、受領書は、ユーザの購入が成功裏に完了されたことをユーザ102に確証を与える。商品またはサービス108の代金を実際に支払わずに受領書を偽造することを試み得る人々を阻止する技法として、受領書は、有効性確認データを使用してもよい。有効性確認データは、商人の場所106と関連付けられた商人によって提供された種情報に基づいてもよい。種情報はそれ自体が、受領書の調査によって逆行分析することが難しくてもよいが、商人は、偽造された受領書の調査によって正しい種情報の欠如を容易に識別することができてもよい。偽造された受領書を防ぐ追加のセキュリティのレベルは、例えば、毎時または毎日など、商人によって指定される頻度で種情報を変更することを含んでもよい。
【0044】
他の実装例では、受領書生成モジュール316は、顧客操作デバイスおよび商人の場所106における商人のコンピューティングデバイス126に受領書を送信することができる。顧客によって制御されたコンピューティングデバイスを介するのではなく、POSデバイス116から商人のコンピューティングデバイス126で受領書を受信することは、偽造された受領書を有する人々が支払わずに商品および/またはサービス108を受領するのを防ぐための代替的または追加の技法を提供する。
【0045】
セキュリティモジュール318は、顧客操作デバイスの位置の表示を受信し、顧客操作デバイスの位置を商人の場所106と比較し、顧客操作デバイスの位置が商人の場所106からの閾値距離を超えると、顧客操作デバイスが購入を完了するのを防ぐことができる。顧客操作デバイスの地理位置情報と商人の場所106との間の相関関係を必要とすることは、不正または誤った取引を防ぐことができる。例えば、実装されたこの位置ベースのセキュリティによって、顧客が開始しなかった取引に対して不注意または不正に請求されることが顧客のスマートフォンにはより難しくなり得る。この技法はまた、POSデバイス116が商人の場所106の外側のコンピューティングデバイスから送信された不正確または不正な取引を受領するのを防ぐことができる。
【0046】
例示的なユーザインターフェース
図4は、商品またはサービス108を選択するためにユーザ102にメニューを提供するモバイルコンピューティングデバイス104の例示的なユーザインターフェース400を示す。この例では、商人は、メキシコ料理を売るレストランである。このメニューは、タコス402、ブリート404、エンチラーダ406、およびトスターダ408の4つの異なる食べ物の選択肢を提供する。ユーザインターフェース400上に提示された各商品またはサービス108に対して、このメニューは、名前、説明、価格などを示すことができる。この例示的なユーザインターフェース400では、ユーザ102は、ユーザの選択の隣のラジオボタンを押すことによって選択肢のうちの1つ以上を選択することができる。言うまでもなく、この例は単に例示であり、このメニューは、より多くまたはより少ない数の品目を有してもよく、販売用のサービスならびに他の種類の非食料品を表すために使用されてもよい。ユーザ102がユーザインターフェース400を使用して、ユーザが購入することを望む商品および/またはサービス108を示すと、ユーザ102は、「購入」ボタン410を押して、選択および支払い情報をPOSデバイス116に送信することができる。
【0047】
図5は、商品またはサービス108と関連付けられたコードを入力するためにユーザ102にフィールド502を提供するモバイルコンピューティングデバイス104の例示的なユーザインターフェース500を示す。例えば、メキシコ料理を売るレストランは、メニュー品目の隣にコードを載せる従来の印刷されたメニューを有する場合がある。ユーザ102は、ユーザが購入することを望む商品またはサービス108に対応するコードを識別し、そのコードを商品/サービスコードフィールド502に入力することができる。間違ったコードを誤って入力する可能性を減少させるために、ユーザインターフェース500はまた、コードに対応する選択された商品および/またはサービス108を示す確認フィールド504を含んでもよい。したがって、ユーザ102が間違ったコードを入力した場合、ユーザは、確認フィールド504を調べることによってそれを識別することができるであろう。ユーザがコードを入力し、コードが正しいことを確認した後、ユーザは、「購入」ボタン506を押すことができる。「購入」ボタン506を押すことは、選択および支払い情報をPOSデバイス116に送信することができる。
【0048】
コードはまた、特定の商品もしくはサービス108またはユーザ102によって購入された商品およびサービス108の組み合わせに対して生成されてもよい。例えば、コードは、紙の勘定書または請求書に印刷されてもよく、コードは、特定の勘定書または請求書に対応するようにPOSデバイス116によって識別され、コードは、その勘定書または請求書に対する支払い金額と相関する。確認フィールド504は、請求される金額を示すことができ、ユーザ102は、この金額を勘定書または請求書に記載される金額と比較することができる。それが正しい場合、ユーザ102は、「購入」ボタン506を押すことができる。一例として、レストランは、食事に対する請求全額と関連付けられる保険請求コードを有する勘定書を食事する客に渡し、この保険請求コードは、商品/サービスコードフィールド502に入力され得る。
【0049】
商人による準備を必要とし得る商品および/またはサービス108(例えば、タコスを調理する)の購入はまた、商人に購入を警告する「購入」ボタン506を押すことに応答するモバイルコンピューティングデバイス104からの通信を含んでもよい。この通信は、最初にPOSデバイス116に送信され、次いで商人または商人のコンピューティングデバイス126などの商人に直接送信されてもよい。この通信は、商人に購入されたものを通知し、商品またはサービス108が顧客に対して準備されなければならない通知を商人に与える。したがって、図1に示されるPOSデバイス116および支持アーキテクチャ100はまた、購入されたものを商人に告げることによって注文機能性を提供し、それによって商人が販売用の商品またはサービスを準備するのを可能にすることができる。
【0050】
図6は、受領書を表示するモバイルコンピューティングデバイス104上の例示的なユーザインターフェース600を示す。ユーザインターフェース600上に表示された電子受領書は、商人の名前、日付、時刻、および従来の印刷された受領書に見られる任意の他の情報を含むことができる。受領書を示すユーザインターフェース600は、購入済み602であった商品および/またはサービス108を識別する。受領書が商人に示されると、商人は、どの商品またはサービス108を顧客に提供すれば良いか知っているであろう。商人は、顧客が購入されなかった追加の商品および/またはサービス108を取ることを試みているか確認することができる。受領書はまた、「支払い済み」604であるとして商品またはサービス108の状態を示し、支払い金額を示す。
【0051】
いくつかの実装例では、受領書は、受領書が真正であるか確認する商人によって調べられ得る有効性確認データ606を含んでもよい。基本的な例として、有効性確認データ606は、POSデバイス116によって受領書に追加された有効性確認画像606(1)で構成されてもよい。ここで、有効性確認画像606(1)は、ピラミッドである。同一のピラミッド画像が、あらゆる受領書に使用されてもよい。しかしながら、有効性確認画像606(1)が知られると、偽造された受領書が比較的容易に作成され得る。各々が異なる形態の有効性確認画像606(1)を含む大量の画像を使用することなどによって、より高度な技法が用いられてもよい。例えば、有効性確認画像606(1)は、ピラミッドであってもよく、各受領書がピラミッドの異なる写真を有してもよい。例示的なユーザインターフェース600に示される有効性確認画像606(1)は、明らかにピラミッドの画像であるが、有効性確認画像606(1)は、全体像の比較的小さな構成要素であってもよく、それ故に潜在的な泥棒には受領書に現れる画像と見分けることがより難しい。例えば、このユーザインターフェース600に示される画像はまた、影、砂、または三角形の有効性確認画像606(1)であってもよい。したがって、受領書を確認する商人124は、商人124が受領書を正しい有効性確認画像606(1)を有するか否かを迅速に特定し易くし得る特定の要素(例えば、ピラミッド、砂、影など)を含む写真を探さなければならないことを知っていてもよい。有効性確認画像606(1)はまた、影および砂などの2つ以上の特徴の組み合わせを必要としてもよい。
【0052】
有効性確認テキスト606(2)は、有効性確認画像606(1)の代わりまたはそれに加えて使用されてもよい。有効性確認テキスト606(2)は、無作為な単語または一文にされた単語であってもよい。有効性確認テキスト606(2)に含まれる特定、所定の単語があってもよい。しかしながら、比較的大量の受領書を調べずに、単数または複数の単語のいずれが受領書の有効性を確認するために使用されるかを決定するのは泥棒に難しい場合がある。例えば、ユーザインターフェース600に示される有効性確認テキスト606(2)に必要とされる単語は、「ピラミッド」、「影」、「砂」、または他の単語のいずれかであり得る。商人124が受領書を再調査するときにどの単数または複数の単語を探すかを知っている場合、商人が有効性確認テキスト606(2)に欠ける偽造された受領書を識別するのは比較的容易である。有効性確認テキスト606(2)を使用する能力は、スマートフォンのすべての特徴に欠けるがテキストメッセージを受信することができる携帯電話に受信および表示され得るテキストのみの受領書の認証を可能にする。
【0053】
有効性確認データ606に現れることを必要とされる単語および/または画像は、POSデバイス116に商人によって提供され、かつ有効性確認データ606で受領書を生成する受領書生成モジュール316によって使用される種または鍵であってもよい。例えば、商人は、ある特定の日の間、「ピラミッド」および「影」として種を設定してもよく、POSデバイス116は、種を含む有効性確認画像606(1)および/または有効性確認テキスト606(2)で受領書を生成するであろう。
【0054】
受領書はまた、商人124が受領書を無効にするように有効にする無効化ボタン608を含んでもよい。受領書を無効にすることは、1回の支払いに対して複数の商品および/またはサービス108を受領する受領書の再利用を防ぐことができる。受領書の無効化は、モバイルコンピューティングデバイス104に追跡およびセキュリティ目的のために無効性をPOSデバイス116に伝えさせることができる。いくつかの実装例では、商人124は、モバイルコンピューティングデバイス104にコードを入力して、受領書を無効にすることができる。これは、ユーザ102が購入された商品またはサービス108を受領する前に受領書を誤って無効にするのを防ぐことができる。受領書はまた、時間が経過することによって無効にされてもよい(例えば、受領書は、24時間のみ有効であり、その後、無効化ボタン608が押されてないとしても有効期限が切れる)。
【0055】
例示的なプロセス
後述されるこれらのプロセスは各々が、論理フローグラフでブロックの集積として図示され、これは、ハードウェア、ソフトウェア、またはこれらの組み合わせに実装され得る一連の動作を表す。ソフトウェアにおいて、ブロックは、1つ以上のプロセッサによって実行されると、記載される動作を行う1つ以上のコンピュータ可読記憶媒体に記憶されたコンピュータ実行可能な命令を表す。一般的に、コンピュータ実行可能な命令としては、ルーチン、プログラム、オブジェクト、コンポーネント、データ構造、および特定の機能を行うか、または特定の抽象データ型を実装するものが挙げられる。動作が記載される順は、限定するものと解釈されるものではなく、任意の数の記載されるブロックが、プロセスを実装するために任意の順および/または並行して組み合わせられてもよい。
【0056】
図7は、POSデバイス116を使用して商人から商品またはサービスの購入を容易にするモバイルコンピューティングデバイス104のための例示的なプロセス700である。702では、商人の場所106における商人124から入手可能な商品またはサービス108の同一性は、モバイルコンピューティングデバイス104が商人の場所106である間、モバイルコンピューティングデバイス104のユーザ102から受信される。この同一性は、モバイルコンピューティングデバイス104のカメラを使用して捉えられる商品またはサービス108と関連付けられたタグ110の画像によって提供されてもよい。モバイルコンピューティングデバイス104は、携帯電話、スマートフォン、タブレットコンピュータ、携帯情報端末(PDA)などであるがこれらに限定されなくてもよい。
【0057】
704では、ネットワーク112を介して商品またはサービス108および支払い情報120の同一性を商人の場所106と関連付けられ、商人の場所106から遠隔に位置するネットワークアクセス可能なPOSデバイス116に送信する命令は、ユーザから受信される。ネットワーク112は、無線ネットワーク(例えば、Bluetooth(登録商標)、Wi−Fiなど)の全部または一部であってもよい。
【0058】
706では、商品またはサービス108をユーザ102に売る承認は、POSデバイス116から受信される。この承認は、704で提供された支払い情報に基づいてもよい。
【0059】
708では、受領書は、706での承認を受信することに応答してモバイルコンピューティングデバイス104上に表示される。受領書は、ネットワーク112を介してPOSデバイス116から受信され、識別された商品またはサービス108に対する支払いの受領を示す。商人124に表示され、商人124によって有効性を確認されると、受領書は、ユーザ102が商人124から商品またはサービス108を受領することを商人124が可能にすることをもたらすことができる。有効性確認は、顧客が受領書を有するか商人124が単純に識別することを含んでもよい。有効性確認はまた、商人124が受領書に含まれた有効性確認データを確認し、および/または受領書と商人のコンピューティングデバイス126上に表示された受領書を照合することを含んでもよい。いくつかの実装例では、受領書は、商人の場所106の出口で商人124に表示されてもよく、あるいは、受領書は、顧客が商人124から商品またはサービス106を要求するときに商人124に表示されてもよい。
【0060】
モバイルコンピューティングデバイス104のユーザ102は、受領書を表示するタイミングを選択することができる。ユーザは、POSデバイス116から受領書を受領した後いつでも、商人124に受領書を表示することができる。ユーザ102は次に、実質的に同時に商人124から商品またはサービス108を受領することができる。例えば、商人の場所106で商品108を選択し、商品108の代金を支払った後、ユーザ102は、商品108を商人の場所106の出口に持っていき、商人124に受領書を表示した直後に商品108とともに去る。追加の例として、ユーザ102は、サービス108を選択し、その代金を支払い、その後、受領書を表示した後、商人124がサービスを提供することができ次第、商人124からサービス108を受領することができる。したがって、POSデバイス116で支払うことは、現金で支払う顧客によって体験され得るものを超えるいかなる遅延を必ずしも発生させない。
【0061】
図8は、モバイルコンピューティングデバイス104上に表示されたリストから商品またはサービス108を選択するユーザによって開始された取引を処理するための例示的なプロセス800である。802では、商人の場所106で入手可能な商品およびサービスからの商品またはサービス108の選択が受信される。商人で入手可能な商品およびサービスは、図4に示されるユーザインターフェース400などのユーザインターフェースでモバイルコンピューティングデバイス104上にリストとして表示されてもよい。この選択は、ユーザ102およびモバイルコンピューティングデバイス104が商人の場所106に位置する間、モバイルコンピューティングデバイス104のユーザ102によってなされてもよい。例えば、ユーザ102は、タコスのトラックの前で立ちながらリストからタコスを選択してもよい。
【0062】
モバイルコンピューティングデバイス104の地理位置情報は、モバイルコンピューティングデバイス104上に表示する商品およびサービスの正しいリストを識別するために使用されてもよい。例えば、モバイルコンピューティングデバイス104の検出された位置に最も近い商人の場所106の商品またはサービスのリストが提示されてもよい。モバイルコンピューティングデバイス104の位置はまた、郵便番号を入力すること、住所を打ち込むこと、または地図上の位置を選択することなど、位置情報を提供するユーザ102によって識別されてもよい。したがって、モバイルコンピューティングデバイス104の位置と商人の場所106との間の相関関係は、位置認識ではないデバイスに対するユーザ入力によって達成されてもよい。
【0063】
804では、支払い情報120は、モバイルコンピューティングデバイス104から受信される。支払い情報120は、商品またはサービス108の代金を支払うためにユーザ102によってモバイルコンピューティングデバイス104に入力されてもよい。例えば、ユーザ102は、自身のクレジットカード番号を打ち込んでもよい。
【0064】
806では、支払い情報120は、支払い処理装置118に提示される。
【0065】
808では、支払い処理装置118は、商品またはサービス108の代金を支払うために支払い情報120と関連付けられた口座に十分な資金があるかどうかを決定する。十分な資金がない場合、プロセス800は、810への「いいえ」経路に沿って進み、取引は拒否される。十分な資金がある場合、プロセス800は、812への「はい」経路に沿って進む。
【0066】
812では、支払い情報120が商品またはサービス108の代金を支払う十分な資金と関連付けられる確認が支払い処理装置118から受信される。
【0067】
814では、受領書が生成される。受領書は、図6に示されるものなどの有効性確認データ606を含んでもよく、これは、商人の場所106を運営する商人124によって提供された種情報に少なくとも一部基づいている。受領書はまた、802で選択された商品またはサービス108の表示を含んでもよい。
【0068】
816では、受領書は、モバイルコンピューティングデバイス104に送信される。モバイルコンピューティングデバイス104のユーザ102は、商品またはサービス108に対する支払いの証拠として商人124に受領書を表示することができる。
【0069】
図9は、モバイルコンピューティングデバイス104を使用することによって商品またはサービス108と関連付けられたタグ110を走査するユーザ102によって開始された取引を処理するための例示的なプロセス900である。902では、商人の場所106で入手可能な商品またはサービス108と関連付けられたタグ110の走査が受信される。走査110は、モバイルコンピューティングデバイス104のユーザ102およびモバイルコンピューティングデバイス102が商人の場所106に位置する間、モバイルコンピューティングデバイス104によって生成されてもよい。例えば、ユーザ102は、ユーザのスマートフォンを走査モードにして、所望の商品108を走査するようにパッケージ化している製品の内側のRFIDタグの近くにスマートフォンを通してもよい。
【0070】
904では、ユーザを一意に識別するユーザ識別子(ID)が、モバイルコンピューティングデバイス104から受信される。ユーザIDは、個人ユーザ102(例えば、「John」)に固有であり、モバイルコンピューティングデバイス104(例えば、Johnのスマートフォン)に固有であり、または特定の商人(例えば、商人 XとのJohnの口座)と関連付けられてもよい。
【0071】
906では、ユーザIDは、商品またはサービス108の代金を支払うためにユーザ102と関連付けられた以前に記憶された支払い情報120を得るために使用される。例えば、支払い情報120は、ネットワーク、またはユーザIDを支払い情報120の1つ以上のセット(例えば、ユーザ102の4つの異なるクレジットカード)とリンクするネットワークアクセス可能な記憶装置122上のクラウドで記憶されてもよい。
【0072】
908では、支払い情報120は、支払い処理装置118に提示される。
【0073】
910では、支払い処理装置118は、商品またはサービス108の代金を支払うために支払い情報120と関連付けられた口座に十分な資金があるかどうかを決定する。十分な資金がない場合、プロセス900は、912への「いいえ」経路に沿って進み、取引は拒否される。十分な資金がある場合、プロセス900は、914への「はい」経路に沿って進む。
【0074】
914では、支払い情報120が商品またはサービス108の代金を支払う十分な資金と関連付けられる支払い処理装置118からの確認が受信される。
【0075】
916では、914での確認を受信することに応答して商品またはサービス108を識別する受領書が生成される。受領書はまた、任意に、商品もしくはサービスの代金を支払った金額および/または有効性確認データを識別することができる。
【0076】
918では、受領書は、モバイルコンピューティングデバイス104および商人のコンピューティングデバイス124に送信される。モバイルコンピューティングデバイス104上の受領書と、商人のコンピューティングデバイス124上の受領書との一致は、商品またはサービス108に対する支払いの証拠を提供する。したがって、ユーザ102がモバイルコンピューティングデバイス104上に表示していながら商人のコンピューティングデバイス124上で同じ受領書を見るときに、商人124は、このユーザ102が受領書に表示された商品またはサービス108の代金を支払ったことを確認することができる。
【0077】
例示的なアーキテクチャ、デバイス、およびデータストア
図10は、顧客1002が商人1006からある品目を購入するためにモバイルデバイス1004を用いる例示的なアーキテクチャ1000を示す。モバイルデバイス1004は、スマートフォン、携帯情報端末(PDA)、ラップトップコンピュータ、タブレットコンピュータ、電子書籍リーダ、パーソナルメディアプレイヤ(PMP)、携帯型ゲームシステムなどを含むがこれらに限定されない任意の種類のモバイルコンピューティングデバイスとして実装されてもよい。顧客1002は、図1を参照することにより記載されるユーザ102に相当してもよく、モバイルデバイス1004は、モバイルコンピューティングデバイス104に相当してもよく、商人1006は、商人124に相当してもよい。
【0078】
モバイルデバイス1004は、ネットワーク1008(例えば、ネットワーク112)に接続されてもよい。ネットワーク1008は、ケーブルネットワーク、ローカルエリアネットワーク、パーソナルエリアネットワーク、広域ネットワーク、インターネット、無線ネットワーク、アドホックネットワーク、メッシュネットワーク、および/または同様のものなど、複数の異なる種類のネットワークのいずれか1つまたは組み合わせを含んでもよい。モバイルコンピューティングデバイス1004は、無線信号を使用する接続(例えば、Wi−Fi、Bluetooth(登録商標)、3Gネットワーク、4Gネットワークなど)など、有線または無線接続を介してネットワーク1008にアクセスすることができる。
【0079】
1つ以上のネットワークアクセス可能なコンピューティングデバイス1010はまた、ネットワーク1008に接続され、ネットワーク1008を介してモバイルデバイス1004と通信することができる。ネットワークアクセス可能なコンピューティングデバイス1010は、図1を参照することにより記載されるネットワークアクセス可能なコンピューティングデバイス114に相当してもよい。ネットワークアクセス可能なコンピューティングデバイス1010は、サーバコンピュータまたは集中型もしくは分散型アーキテクチャにおける他の種類のコンピューティングデバイスであってもよい。したがって、ネットワークアクセス可能なコンピューティングデバイス1010は、様々な機械および/または地理的位置にわたって分散された「クラウドベースの」コンピューティングリソースを表すことができる。ネットワークアクセス可能なコンピューティングデバイス(複数可)1010は、1つ以上の商人アカウント記録1012と、1つ以上の顧客アカウント記録1014とを含む1つ以上のデータストアを含むかまたはそれに通信可能に接続されてもよい。商人アカウント記録(複数可)1012は、モバイルデバイス1004上に報告された取引が実際の支払いを表す検証を提供する情報を含むネットワークアクセス可能なコンピューティングデバイス(複数可)1010上のアカウントを設定するために商人1006によって提供された情報を含むことができる。顧客アカウント記録(複数可)1014は、顧客1002を識別する情報と、商人1006との取引に資金を提供するための支払い情報とを含む。
【0080】
商人1006は、顧客1002のモバイルデバイス1004以外のローカルデバイスを全く使用せずに顧客1002との取引をしてもよい。しかしながら、いくつかの実装例では、商人1006は、携帯電話1016を使用して、顧客1002との取引に関する情報を受信してもよい。図1を参照することにより記載される商人のコンピューティングデバイス126に相当し得る携帯電話1016は、無線信号を使用して、ネットワーク1008を介してネットワークアクセス可能なコンピューティングデバイス(複数可)1010に接続性を順に提供し得る無線アンテナ1018と通信することができる。したがって、携帯電話1016は、インターネットまたは携帯電話ネットワーク以外の任意のネットワークへの直接接続なしに「非知能型」電話として実装されてもよい。携帯電話1016は、ネットワークアクセス可能なコンピューティングデバイス(複数可)1010からテキストまたはショートメッセージサービス(SMS)メッセージを受信することができる。携帯電話1016によって受信されたメッセージは、モバイルデバイス1004上の「秘密」情報にアクセスする商人1006にPINもしくはコードを提供するか、または他の目的のために、モバイルデバイス1004によって行われた支払いの確認を商人1006に提供するために使用されてもよい。
【0081】
いくつかの実装例では、商人1006はまた、タグリーダ1020を使用して、モバイルデバイス1004によって提示されたタグを読み込むことができる。タグリーダ1020は、モバイルデバイス1004上に表示されたバーコードまたはQRコードなどの画像を走査するスキャナ(例えば、反射光、レーザーなど)として実装されてもよい。タグリーダ1020は、モバイルデバイス1004上に表示された画像(例えば、バーコードまたはQRコードより視覚的に複雑な画像を含む)を受信および解釈するマシンビジョンソフトウェアと組み合わせられたカメラなどの他の方法で実装されてもよい。タグリーダ1020の実装例は、モバイルデバイス1004からの視覚情報のみを受信することに限定されないが、例えば、マイクロホンとして実装されるとき、タグリーダ1020は、モバイルデバイス1004上のスピーカから聴覚情報、「音声タグ」を受信してもよい。
【0082】
タグリーダ1020は、モバイルデバイス1004によって提示されたタグが有効または無効であるかを示すことができる。有効タグは、モバイルデバイス1004を使用して行われた顧客1002からの支払いが商人1006によって受信された証拠を提供することができる。無効タグは、モバイルデバイス1004によってレンダリングされたタグ(例えば、画像、音声など)が実際の支払いに応答してネットワークアクセス可能なコンピューティングデバイス(複数可)1010から受信されなかったが、顧客1002によって「偽造された」可能性があったか、または他の何らかの問題が存在することを示すことができる。タグリーダ1020は、着色光を照らし、および/または音を出すことによってタグの有効性を示すことができる(例えば、有効に対して緑色光、無効に対して赤色光、有効に対してベル、無効に対してブザー)。商人1006は次に、タグリーダ1020からの応答に基づいて顧客1002に適切に応えることができる。
【0083】
タグリーダ1020は、ネットワーク1008への接続がない比較的単純なデバイスであってもよい。したがって、タグリーダ1020に記憶される有効タグと無効タグとを区別するための命令は、まれに更新されても、または全く更新されなくてもよい。したがって、1回有効であったタグは、タグがタグリーダ1020に提示されるたびに有効と解釈されてもよい。
【0084】
タグの再利用を防ぐために、タグリーダ1020は、それ自体のローカルメモリ1022を使用して取引記録を記憶することができる。タグの再利用を防ぐことは、顧客1002が1回のみ支払ったときに顧客1002がある品目を複数回受領するのを防ぐことができる。各タグは、取引を一意に識別するために使用され得る取引識別子を暗号化することができる。取引識別子は、数字、文字数字の列、ハッシュコード、顧客1002の同一性の任意の組み合わせから派生される類似の値、モバイルデバイス1004の識別子、商人1006の同一性、取引の対象である品目、取引の時間、取引に対する支払い金額、または他のデータであってもよい。タグが走査されると、取引識別子は、メモリ1022内に記憶されてもよい。走査するときに、取引識別子は、メモリ1022内の他の取引識別子と比較して作成されてもよく、一致が見られる場合、タグリーダ1020は、タグが無効であることを示すことができる。したがって、タグは、タグが以前に使用された取引識別子と関連付けられることにより無効と解釈される。これは、顧客1002が無料で追加の品目を得るために受領書を再利用するのを防ぐための1つの技法である。メモリ1022の内容は、追加の記録のための余地を作り出すために定期的に消去されてもよい。例えば、メモリ1022は、有効タグを識別するためのタグリーダ1020内の命令が更新されるときに消去されてもよい。
【0085】
他の実装例では、タグリーダ1020は、ネットワーク1008に接続されるより高度なデバイスであってもよく、したがって、メモリ1022は、ネットワークアクセス可能なメモリ1022であり、「クラウド」のどこかに位置するが、タグリーダ1020に必ずしも物理的近接でなくてもよい。複数のタグリーダ1020はまた、ネットワーク1008への接続を必ずしも有せずに商人1006内のローカルネットワークを使用することによって取引識別子の集合リストを維持するためにメモリ1022を共有してもよい。集合メモリ1022によって、大きな商人1006などにおける複数のタグリーダ1020は、使用された取引識別子の同じリストを共有し、それによって顧客1002があるレジの場所でタグを使用し、次いで異なるレジの場所で同じタグを再び使用しようと試みるのを防ぐことができる。
【0086】
図11は、商人アカウント記録(複数可)1012および顧客アカウント記録(複数可)1014の内容の概略図1100をより詳細に示す。商人アカウント記録(複数可)1012は、図10に示される商人1006を含む複数の商人のためのアカウントを含んでもよい。商人1006は、商人アカウント1102を開設するときにネットワークアクセス可能なコンピューティングデバイス(複数可)1010に様々な種類の情報を提供することができる。各商人アカウント1102は、商人1006の名前として表される商人同一性1104と、商人1006の一意の識別子番号またはコードと、商人1006の住所と、地表面上の商人1006の位置(例えば、緯度および経度)と、商人1006を識別するのに役立ち得る任意の他の情報とを含んでもよい。
【0087】
商人アカウント1102はまた、有効性確認データまたはモバイルデバイス1004に提示される検証データ1106を含んでもよく、そのため商人1006がモバイルデバイス1004上に示される支払い確認の真正性を検証することができるようにする。検証データ1106は、商人が以前に選択し、商人アカウント1102に場合によりアップロードした何かであってもよい。例えば、検証データ1106は、テキスト、写真、音声、映像、または触覚応答を含んでもよく、これらのいずれかがモバイルデバイス1004によってレンダリングされてもよい。
【0088】
検証データ1106はまた、商人1006が商人アカウント1102に特に提供またはアップロードすることを必要がないが、商人1006によって容易に認識され得る他の種類のデータを含んでもよい。例えば、検証データ1106はまた、商人1006の最近の購入履歴、商人1006の連絡先のリスト、または1つ以上のソーシャルネットワークにおける商人1006の関連性のソーシャルグラフを含んでもよい。さらなる例として、検証データ1106は、ソーシャルメディアアカウントからの友人の写真または連絡先など商人1006のソーシャルメディアアカウントにおける既存の内容から引き出されてもよい。ネットワークアクセス可能なコンピューティングデバイス(複数可)1010は、オンライン小売業者と関連付けられてもよく、オンライン小売業者を有する商人のアカウントは、検証データ1106としてオンライン小売業者から商人1006の最近の購入履歴(例えば、最も最近の3回の購入)を提供してもよい。顧客1002がこの情報に「なりすます」ことができることは考えにくく、そのため検証データ1106としてこの情報を使用することは、それがネットワークアクセス可能なコンピューティングデバイス(複数可)1010から実際に生じた信用を商人1006に与える。
【0089】
同様に、ネットワークアクセス可能なコンピューティングデバイス(複数可)1010は、オンラインアドレス帳、インスタントメッセンジャーアカウント、電子メールアカウント、または商人1006の連絡先のリストを含む同様のものへアクセスすることができるか、またはそれらと関連付けられてもよい。連絡先のリストまたはリストのサブセット、例えば、3人の最も頻繁に連絡を取った個人は、検証データ1106として使用されてもよい。商人1006が参加するソーシャルネットワークから生じた関係は、商人のソーシャルネットワークにおける商人1006の近くの他の実体を示すノードおよび境界のグラフなど、関連性のソーシャルグラフを作成するために使用されてもよい。ソーシャルグラフの画像または他の表示はまた、検証データ1106として機能を果たすことができる。前例のいずれか1つまたは組み合わせが、検証データ1106として使用されてもよい。
【0090】
商人アカウント1102はまた、モバイルデバイス1004が検証データ1106をレンダリングする前にモバイルデバイス1004に提供されることを必要とされ得る認証チャレンジ1108を含むことができる。認証チャレンジ1108は、商人1006が商人1006をモバイルデバイス1004に認証するためにモバイルデバイス1004に提供するパスワードであってもよい。認証チャレンジ1108はまた、個人識別番号(PIN)、物理的なジェスチャ(例えば、モバイルデバイス1004のタッチスクリーン上に描かれる)、話された語句(例えば、音声認識を使用して認識される)、または指紋、顔画像などの別の生体測定識別子(例えば、モバイルデバイス1004のカメラを使用する)などとして実装されてもよい。
【0091】
商人1006は、商人1006と関連付けられた金融口座1110で顧客1002からの電子決済を受領する。商人アカウント1102は、商人アカウント1102の一部として金融口座1110を含んでもよく、あるいは、銀行などのどこかに商人の金融口座にアクセスするために必要な情報(例えば、パスワード、通信プロトコル)を含んでもよい。商人1006と関連付けられた金融口座1110は、顧客1002から商人1006への支払いに対するターゲットまたはエンドポイントを表す。
【0092】
セキュリティの追加または代替的な形態として、商人アカウント1102はまた、秘密鍵1112を含んでもよい。秘密鍵1112は、非対称鍵対の一部であってもよい。公開鍵は、ネットワークアクセス可能なコンピューティングデバイス(複数可)1010にアクセスするためにモバイルデバイス1004によって使用されたソフトウェアの一部としてモバイルデバイス1004上に記憶されてもよい。秘密鍵1112を使用して、ネットワークアクセス可能なコンピューティングデバイス(複数可)1010から生じるデータに署名することによって、他のネットワークアクセス可能なコンピューティングデバイスから送信された不正データが識別され、その不正通信が秘密鍵1112を欠いているため無視することができる。
【0093】
顧客1002はまた、他の顧客アカウント記録1014で記憶された自身の顧客アカウント1114を有することができる。顧客アカウント記録1014は、図10に示される顧客1002などの多くの個々の顧客に対する任意の数の顧客アカウント1114を含むことができる。顧客1002は、商人1006との取引を開始するかなり前または商人1006の場所にいながら自身の顧客アカウント1114を作成することができる。
【0094】
顧客アカウント1114は、顧客同一性1116と、1つ以上の金融口座1118とを含むことができる。顧客同一性1116は、顧客の名前または顧客1002の別の一意の識別子であってもよい。いくつかの実装例では、顧客同一性1116は、モバイルデバイス1004に関係していてもよく、顧客同一性1116は、モバイルデバイス1004のシリアル番号または識別子に基づいてもよい。顧客1002と関連付けられた金融口座1118は、顧客アカウント1114の一部である金融口座を含んでもよく、または顧客1002と関連付けられた金融口座1118は、金融口座のどこかにアクセスするためにパスワードおよび通信プロトコルなどの情報を含んでもよい。顧客アカウント1114は、複数のクレジットカード口座、当座預金口座、普通預金口座など、顧客1002と関連付けられた複数の金融口座1118に関する情報を含んでもよい。顧客1002は、自身のモバイルデバイス1004で電子決済を行うときに使用する既定の口座としてこれらの口座のうちの1つを選択してもよい。顧客1002と関連付けられた金融口座1118は、商人1006と関連付けられた金融口座1110に支払いに対する資金源を提供する。
【0095】
場合によっては、商人1006は、「逆」取引1120によって示される顧客1002に支払ってもよい。商人の金融口座1110から顧客の金融口座1118への資金の流れはまた、モバイルデバイス1004を使用することによって実装されてもよい。逆取引1120は、返品品目に対する返金、クーポンまたは他の割引に適用された信用取引、初期のより大きな料金と商人1006による実際のより安い金額との差などを表してもよい。顧客1002が商人の金融口座1110からお金を引き出すために自身のモバイルデバイス1004を使用することを可能にするのを防ぐために、モバイルデバイス1004の逆取引1120の機能性は、認証チャレンジ1108に対する正しい回答を必要としてもよい。例えば、商人のPINは、商人の金融口座1110から顧客の金融口座1118へお金を移動するために必要とされてもよい。
【0096】
図12は、図10の1つ以上のネットワークアクセス可能なコンピューティングデバイス1010における構成要素の例示的なブロック図1200を示す。ネットワークアクセス可能なコンピューティングデバイス(複数可)1010は、1つ以上のプロセッサ1202と、1つ以上の形態のコンピュータ可読媒体1204とを備える。コンピュータ可読媒体1204としては、RAM、ROM、EEPROM、フラッシュメモリもしくは他のメモリ技術、CD−ROM、デジタル多用途ディスク(DVD)もしくは他の光学記憶装置、磁気カセット、磁気テープ、磁気ディスク記憶装置もしくは他の磁気記憶装置、または情報を記憶するために使用されてもよく、プロセッサによってアクセスされてもよい任意の他の非一時的コンピュータ可読媒体が挙げられるがこれらに限定されなくてもよい。ネットワークアクセス可能なコンピューティングデバイス(複数可)1010はまた、ネットワーク1008と通信するための1つ以上のネットワークインターフェース1206を含む。ネットワークインターフェース1206は、電話回線、イーサネット、同軸ケーブル、Bluetooth(登録商標)、Wi−Fiなど、任意の有線または無線技術によってネットワークの接続性を提供することができる。
【0097】
コンピュータ可読媒体1204は、1つ以上のプロセッサ1202上で実行され得るコンピュータ実行可能な命令を表す1つ以上のモジュールを含んでもよい。これらのモジュールは、図3を参照することにより記載されるモジュールを部分的または全体的に備えて実装されてもよい。1つの例示的なモジュールは、取引処理モジュール1208である。取引処理モジュール1208は、顧客1002と関連付けられた金融口座1118から商人1006と関連付けられた金融口座1110へ支払い金額を移動するモバイルデバイス1004からの要求を受信することができる。取引処理モジュール1208は、顧客によって表示された支払い金額を商人1006と関連付けられた金融口座1110へ移動するように顧客1002と関連付けられた金融口座1118に指示することができる。支払いが商人1006と関連付けられた金融口座1110の中で清算されると、取引処理モジュール1208は、確認を受信することができる。
【0098】
コンピュータ可読媒体1204内に記憶された支払い確認モジュール1210は、商人1006が顧客1002からの支払いを受領した表示を受信すると、商人アカウント記録(複数可)1012からモバイルデバイス1004に検証データ1106および認証チャレンジ1108を送信することができる。この表示は、取引処理モジュール1208によって受信された確認であってもよい。検証データ1106は、認証チャレンジ1108に対する有効応答がモバイルデバイス1004に商人1006によって提供されるまで、モバイルデバイス1004上に隠されたままであるように構成される。
【0099】
コンピュータ可読媒体1204内に記憶された暗号化モジュール1212は、商人1006におけるデバイス(例えば、タグリーダ1020)が検証データ1106を復号することができ、モバイルデバイス1004が検証データ1106を復号することができないように検証データ1106を暗号化することができる。例えば、暗号化された一連のデータは、モバイルデバイス1004に送信され、タグリーダ1020によって走査するために表示されるバーコードとして表されてもよい。バーコードを読み込むことは、データを復号せずに暗号化された一連のデータを単純に提供することができる。タグリーダ1020は、データを復号する必要な鍵を含み、それが有効または無効であるか確認することができる。
【0100】
暗号化モジュール1212はまた、秘密鍵1112で検証データ1106および/または認証チャレンジ1108を暗号化するように機能する。暗号化されたデータは次に、モバイルデバイス1004上の対応する公開鍵によって復号されてもよい。ネットワークアクセス可能なコンピューティングデバイス(複数可)1010からの発信データに署名する秘密鍵1112の使用は、モバイルデバイス1004によって受信された通信がネットワークアクセス可能なコンピューティングデバイス(複数可)1010から送信されたメッセージを模倣することを意図する不正メッセージではなないさらなる保証を提供する。
【0101】
図13は、図10のモバイルデバイス1004における構成要素の例示的なブロック図1300を示す。モバイルデバイス1004は、1つ以上のプロセッサ1302と、1つ以上の形態のコンピュータ可読媒体1304とを備える。モバイルデバイス1004はまた、ネットワーク1008と通信するための1つ以上のネットワークインターフェース1306を含む。ネットワークインターフェース1306は、電話回線、イーサネット、同軸ケーブル、Bluetooth(登録商標)、Wi−Fiなど、任意の有線または無線技術によってネットワークの接続性を提供することができる。
【0102】
いくつかの実装例では、モバイルデバイス1004は、モバイルデバイス1004が位置認識であるか、または他の実体がモバイルデバイス1004の位置を決定するのを可能にするように別の実体(例えば、ネットワークアクセス可能なコンピューティングデバイス(複数可)1010)に情報を提供することができるように位置センサ1308を有することができる。地表面上の位置または「地理位置情報」は、全地球測位システム(GPS)衛星などの衛星1310によって位置センサ1308に提供されてもよい。あるいは、無線アンテナなどからの無線信号は、無線アンテナの既知の位置に対して、または三角測量によってモバイルデバイス1004の地理位置情報を決定するために使用されてもよい。地理位置情報を決定するための他の技術および方法はまた、例えば、ネットワークアクセスポイント(例えば、Wi−Fiホットスポット)に基づき、または商人1006などの内側の既知の位置からブロードキャストされたロケータ信号から地理位置情報を計算するなど、本開示の範囲内に想起される。
【0103】
モバイルデバイス1004のコンピュータ可読媒体1304は、商人1006を識別する情報を受信する商人識別モジュール1312などの1つ以上のモジュールを含むことができる。顧客1002は、商人1006の同一性をモバイルデバイス1004に入力することができる。商人識別モジュール1312は、この入力を受信し、それを使用して、商人1006を識別することができる。いくつかの実装例では、商人識別モジュール1312は、顧客1002によって提供された情報を商人アカウント記録(複数可)1012内に記憶された商人同一性1104情報と比較して、一致を特定することができる。商人識別モジュール1312はまた、位置センサ1308によって決定されるようにモバイルデバイス1004の地理位置情報を使用して、モバイルデバイス1004の地理位置情報を商人の場所のリストまたは地図と比較することによって商人1006を識別することができる。地理位置情報は、顧客1002が正しい商人1006を選択することができる近隣の商人のリストを作成するために顧客入力と組み合わせられてもよい。
【0104】
商人識別モジュール1312はまた、商人1006に位置するタグ1314によって商人1006を識別することができる。タグ1314は、バーコード、QRコード、無線自動識別(RFID)タグ、または商人1006が商人の場所に設置することができる他の種類のタグ(例えば、レストランのメニューに印刷されたQRコード)であってもよい。タグ1314は、商人アカウント記録(複数可)1012内の商人アカウント1102のうちの1つに記憶された商人同一性1104と商人1006を照合するために使用された商人の名前または一意の識別子などの商人1006を識別する情報を含んでもよい。タグ1314は、モバイルデバイス1004内のタグスキャナ1316によって読み込まれてもよい。タグスキャナ1316は、カメラ、反射光スキャナ、RFIDタグからの信号を受信するように構成されたアンテナなどとして実装されてもよい。タグスキャナ1316によって得られたデータは、コンピュータ可読媒体1304内に記憶されたタグ分析モジュール1318によって処理されてもよい。タグ分析モジュール1318は、タグスキャナ1316によって走査されたタグ1314から得られたデータに基づいて商人1006を識別し、商人1006を識別する情報を商人識別モジュール1312に提供することができる。
【0105】
コンピュータ可読媒体1304内に記憶された支払いモジュール1320は、支払い金額の表示を受信し、モバイルデバイス1004と関連付けられた口座(例えば、顧客1002と関連付けられた金融口座1118)から商人1006と関連付けられた口座(商人1006と関連付けられた金融口座1110)へ支払い金額を移動する命令を提供することができる。支払い金額の表示は、支払い金額をモバイルデバイス1004に入力する顧客1002によって提供されてもよい。いくつかの実装例では、支払い金額は、タグ1314(例えば、勘定書に印刷される)に含まれ、タグ分析モジュール1318によって支払いモジュール1320に提供されてもよい。
【0106】
コンピュータ可読媒体1304内に記憶された検証データモジュール1322は、商人1006と関連付けられた口座(例えば、金融口座1110)が支払い金額を受領したことを示す検証データ1106を受信することができる。検証データ1106を顧客1002に秘密にするのに役立つために、検証データ1106と関連付けられた認証チャレンジ1108はまた、検証データモジュール1322によって受信されてもよい。
【0107】
コンピュータ可読媒体1304内に記憶された商人認証モジュール1324は、認証チャレンジ1108への応答を受信し、有効応答を受信した後、検証データ1106をレンダリングすることができる。したがって、商人認証モジュール1324は、認証チャレンジ1108を使用して、顧客1002または商人1006以外の他人が検証データ1106にアクセスするのを防ぐことができる。これは、商人1006以外の関係者が検証データ1106をコピーして、偽造の受領書で使用することができる可能性を減少させる。
【0108】
例示的なユーザインターフェース
図14は、商人のリスト1402を顧客1002に提供するモバイルデバイス1004の例示的なユーザインターフェース1400を示す。この例では、顧客1002は、顧客が支払うことを望む商人1006が「商人 Mary」であることを示す。モバイルデバイス1004の地理位置情報に基づいて、モバイルデバイス1004の現在の位置に最も近い商人1006が、商人のリスト1402に加えられてもよい。また、顧客1002によって入力された商人名または識別子に基づいて、商人のリスト1402を作成してもよい。顧客1002がともに取引をすることを望む商人1006を識別および表示すると、顧客1002は、「選択」ボタン504を押さえ、電子決済のための受領者として商人 Maryを選択することができる。
【0109】
図15は、PINコードを入力する商人1006のためのフィールド1502を提供するモバイルデバイス1004の例示的なユーザインターフェース1500を示す。前述のユーザインターフェース1400は、顧客1002がモバイルデバイス1004に情報を入力することを意図したが、このユーザインターフェース1500は、商人1006がモバイルデバイス1004に情報を入力することを意図する。PINコードを入力することは、認証チャレンジ1108の一例である。ユーザインターフェース1500または類似のユーザインターフェースは、モバイルデバイス1004のタッチスクリーン上に商人の指で記号を描写する商人1006など、他の種類の認証チャレンジ1108を受信するように提示されてもよい。商人1006は、「有効性確認」ボタン1504を押すことによって有効性確認(例えば、取引処理モジュール1110による)のためのPINコードを提出することができる。ユーザインターフェース1500はまた、PINを入力する商人1006のための数値キーパッド1506を含むことができる。認証チャレンジ1108がPIN以外の何かである実装例では、ユーザインターフェース1500は、数値キーパッド1506の代わりに適切な入力要素を提示することができる。例えば、認証チャレンジ1108が話された語句である場合、ユーザインターフェース1500は、モバイルデバイス1004のマイクロホンに向かって語句を話す前に、商人1006のための「録音」ボタンを表示して、押すことができる。認証チャレンジ1108に対する有効応答の入力は、モバイルデバイス1004、例えば、商人認証モジュール1318に検証データ1106を表示させる。
【0110】
図16は、受領書1602を表示するモバイルデバイス1004上の例示的なユーザインターフェース1600を示す。ユーザインターフェース1600上に表示された受領書1602は、支払いをする顧客および支払いを受領する商人の名前1604を含むことができる。受領書1602はまた、日付、時刻、および従来の印刷された受領書に見られる任意の他の情報を含むことができる。受領書1602は、商人1006と関連付けられた金融口座1110によって受領された支払い金額1606を示す。受領書1602はまた、ここではピラミッドの写真1608で図示される検証データ1106を示す。ピラミッドの写真1608は、商人アカウント1102の検証データ1106から得られた可能性がある。この画像1608が商人1006によって以前に選択された何かであり得るため、それが顧客1002のモバイルデバイス1004によってレンダリングされると、これは、支払い金額1606などの受領書1602内の他の情報がネットワークアクセス可能なコンピューティングデバイス(複数可)1010によって実際に提供され、単に顧客1002のモバイルデバイス1004のスクリーン上に表示された画像ではなかった保証を商人1006に提示する。
【0111】
いくつかの実装例では、ユーザインターフェース1600は、品目が顧客1002に提供されたことを表示し、モバイルデバイス1004からピラミッドの写真1608を削除し、または別の方法で、2回目にモバイルデバイス1004がピラミッドの写真1608を示すのを阻止することを商人1006ができるようにすることができる。ユーザインターフェース1600は、商人1006にクエリ1610を提示することができる。クエリ1610に応答して、商人1006は、品目が既に顧客1002に提供された場合、「はい」1612ボタンを選択し、または品目がまだ顧客1006に提供されていない場合、「いいえ」1614ボタンを選択する。例えば、品目が提供されたことの確認、および、検証データ1106すなわちピラミッド1608の後の提示を阻止するコマンドが、具体的に「はい」1612ボタンを押して商人1006からの単一入力として提供されてもよい。他の実装例では、品目が顧客に提供されたことを認識し、検証データ1106の後の提示を削除または阻止するために商人1006のための別個の入力またはユーザインターフェース要素があってもよい。「はい」1612ボタンを押すと、ユーザインターフェース1600は、受領書1602を示すことを中止することができ、商人1006は、モバイルデバイス1004を顧客1002に戻すことができる。他の実装例では、「はい」1612ボタンを押すことは、ピラミッドの写真1608を削除するが、モバイルデバイス1004上に表示された受領書1602の残りをそのままにすることができる。したがって、顧客1002は、検証データ1106を含まない受領書1602の版を受信することができる。
【0112】
図17は、支払いをする顧客および支払いを受領する商人の表示1704と、金融口座1110によって受領され、商人1006および検証データ1106と関連付けられた支払い金額1706とを含む、図16に表示された受領書に類似する受領書1702を表示するモバイルデバイス1004上の例示的なユーザインターフェース1700を示す。しかしながら、このユーザインターフェース1700では、検証データ1106は、ここではバーコード1708として示されるマシン可読データである。他の種類のマシン可読データとしては、QRコードおよび聴覚情報が挙げられ得る。
【0113】
バーコード1708は、図10に示されるタグリーダ1020によって読み込まれてもよい。この実装例では、顧客1002は、タグリーダ1020の前で自身のモバイルデバイス1004を単純に保持することができる。タグリーダ1020上の赤色または緑色光(または他のシグナル伝達機構)は、バーコード1708が有効な検証データ1106とであるか否かであるかを商人1006に通知する。バーコード1708は、商人アカウント1202から提供された検証データ1106と特定の取引に対する取引識別子との組み合わせであってもよい。取引識別子は、検証データ1106が別の方法で有効とタグリーダ1020によって解釈されるときであっても同じ取引識別子の後の使用が無効であるとタグリーダ1020によって認識されるように、タグリーダ1020と関連付けられたメモリ1022内に記憶されてもよい。したがって、以前に使用された取引識別子の取消リストまたは類似の記録がタグリーダ1020と関連付けられたメモリ1022内に維持されると、商人1006は、検証データ1106を顧客1002に必ずしも秘密にせずに検証データ1106を含む受領書1702の未承認の再利用を防ぐことができる。換言すれば、バーコード1708などのマシン可読データを使用するいくつかの実装例では、商人1006が図15に示されるPINコードを入力するのを安全に省略することを可能にしてもよい。タグリーダ1020と関連付けられたメモリ1022は、新しい取消リストのための余地を作成するために定期的に(例えば、夜間)消去してもよく、あるいは、タグリーダ1020上のボタンを押すか、または他の方法でメモリ1022もしくはタグリーダ1020にメモリ1022のすべてもしくは一部を消去するように指示して、商人1006によって消去されてもよい。
【0114】
図18は、保留中の支払い1802を表示するモバイルデバイス1004上の例示的なユーザインターフェース1800を示す。保留中の支払い1802は、支払いをする顧客および支払いを受領する商人の表示1804を含む。保留中の支払い1802はまた、商人1006と関連付けられた金融口座1110によって受領された支払い金額の表示1806を含む。保留中の支払い1802はまた、有効性確認タグ1808を含む。有効性確認タグ1808は、画像、記号、テキスト、写真、または商人1006によって以前に選択され、検証データ1106と関連付けられた同様のものであってもよい。ここで、4つの有効性確認タグ1808が、三角形1810、円形1812、正方形1814、および星1816として示される。しかしながら、ユーザインターフェース1800に含まれるより多くまたはより少ない数の有効性確認タグ1808があってもよく、各有効性確認タグ1810〜1816が、幾何学的形状以外の何かを示してもよい。有効性確認タグ1810〜1816の各々は、検証データ1106の異なる部分に対応することができる。有効性確認タグ1808がユーザインターフェース1800に含まれる選択は、無作為であってもよい。この選択は、無作為であろうがなかろうが、ネットワークアクセス可能なコンピューティングデバイス(複数可)1010によって行われてもよい。
【0115】
商人1006は、モバイルデバイス1004のディスプレイ上の対応する画像に触れることによって有効性確認タグ1810〜1816のうちの1つを選択することができる。しかしながら、顧客1002は、自身のモバイルデバイス1004を商人1006に手渡さずに取引を完了することを望む可能性がある。有効性確認タグ1808の使用は、顧客1002がどのタグを顧客が選択したいか商人1006に単純に尋ねるのを可能にする。顧客1002は次に、モバイルデバイス1004を商人1006に手渡さずに商人の選択を実践することができる。
【0116】
図19は、図18に示される有効性確認タグ1808のうちの1つの選択に従う受領書1902を表示するモバイルデバイス1004上の例示的なユーザインターフェース1900を示す。この例では、三角形の記号を有する有効性確認タグ1810が選択された。受領書1902は再び、支払いをする顧客および支払いを受領する商人の表示1904と、支払い金額1906とを含むことができる。このユーザインターフェース1900は加えて、ここではピラミッドの画像1908として表された有効性確認データ1106を示す。商人1006は、このピラミッドの画像1908に、三角形の有効性確認タグ1810を以前に関連付けた可能性がある。商人1006はまた、他の有効性確認タグ1812〜1816の各々に、異なる画像を関連付けることができる。商人1006は、形状の類似性により三角形の有効性確認タグ1810とピラミッドの画像1908との一致を選択することができる。しかしながら、商人1006は、有効性確認タグ1808と画像または他の種類の有効性確認データ1106との間のあらゆる相関関係を作成させることができる。
【0117】
これらの関連性のタスクは、商人アカウント1102内またはそれに利用可能なデータを使用することによって商人1006に対して自動的に実装されてもよい。例えば、商人アカウント1102が商人1006のソーシャルネットワーキングアカウントと関連付けられる場合、ソーシャルネットワーキングアカウントからの情報は、有効性確認タグ1808および有効性確認データ1106対を作成するために使用されてもよい。一実装例では、商人1006のソーシャルネットワークにおける人々の名前は、有効性確認タグ1808として使用されてもよく、ユーザインターフェース1800で選択されると、その人に対応する写真は、ピラミッドの画像1908の代わりに有効性確認データ1106として現れてもよい。推定されるように、商人1006は、自身の友人の顔をそれらの名前と確実に一致させることができ、そのため有効性確認タグ1808および有効性確認データ1106のこの選択は、商人1006には検証するのが容易である確認を提供するが、他の人には偽造するのが難しくてもよい。商人1006に認識可能である相関関係を提示する他の種類のタグデータ対もまた可能である。
【0118】
どの画像(または他の種類の有効性確認データ1106)を商人1006が三角形の有効性確認タグ1810と関連付けることを選択したか顧客1002が推測し得ることが非常にあり得ないと考えると、ピラミッド1908の表示は、支払い金額1906が自身の金融口座1110に実際に預金された信用を商人1006に提供する。これは、支払い金額1906が商人1906によって成功裏に受領された後のみ、ネットワークアクセス可能なコンピューティングデバイス1010、例えば、支払い確認モジュール1210がピラミッド画像1908を送信するように構成され得るためである。
【0119】
しかしながら、1人以上の悪意のある個人には、商人1006との複数の相互作用から、有効性確認タグ1808に関するデータおよび対応する有効性確認データ1106を収集することが可能であり得る。これは、商人をだまして支払いが実際には行われなかったときに行われたと思い込ませるように設計されたモックアップユーザインターフェースを作成するために使用されてもよい。この試みが成功する可能性は、有効性確認タグ1808および有効性確認データ1106の大きなプールを有することによって減少され得る。有効性確認タグ1808の無作為または総当たり選択は、商人1006が同じ有効性確認タグ1808で提示されることを不可能にすることができる。したがって、同じものまたはいくつかの有効性確認タグ1808がユーザインターフェース1800上に頻繁に表示される場合、商人1006は、それを使用して、不正行為を認識することができる。
【0120】
この受領書1902はまた、支払いが完了した表示1910を含むことができる。この表示1910は、例えば、品目を顧客1002に届けることによって、取引を続けるのに適切であることを商人1006および顧客1002が知るのに役立つことができる。受領書1002はまた、取引識別子1912を含むことができる。
【0121】
取引に割り当てられた取引識別子1912は、定義されたシーケンスに従ってインクリメントすることができる。例えば、取引識別子1912は、1に始まり、数値的に増加し、文字「A」から始まり、アルファベット順にインクリメントすることができる。インクリメントされたセグメントに加えて、取引識別子1912はまた、検査「数字」、または取引識別子1912が真正である追加の確認として商人が使用し得る他の種類の表示を含むことができる。ここで、取引識別子1912は、「64E」である。数値部分は、これが所定の期間(例えば、1日)で64回目の取引であり、文字「E」が検査数字として機能することを表すことができる。例えば、取引識別子1912は、偶数の取引が母音を伴う(例えば、64およびE)が、奇数の取引が子音を伴う(例えば、65およびB)ように生成されてもよい。これは、不正を検出する少なくとも2つの方法を商人1006に提供する。具体的に、商人1006が順序の乱れている(例えば、7が64に続くか、または64の後に105が続く)取引識別子1912を見た場合、それは、「偽造」受領書1902を示唆する場合がある。また、検査数字が検査数字を生成するための式と一致しない(例えば、偶数の後に子音が続く)場合、それはまた、「偽造」受領書1902を示唆し得る。
【0122】
取引識別子1912はまた、後の取引の検証のために使用するように商人1006によって(例えば、鉛筆および紙で)別々に記録されてもよい。商人1006は、後でデスクトップコンピュータから商人アカウント1102にアクセスし、取引識別子1912を使用して、この取引に対する支払いが、例えば、1日の取引および支払いを決済することの一部として自身の金融口座1110に入金されたことを確認してもよい。
【0123】
例示的なプロセス
後述されるプロセスは、論理フローグラフでブロックの集積として図示され、これは、ハードウェア、ソフトウェア、またはこれらの組み合わせに実装され得る一連の動作を表す。ソフトウェアにおいて、ブロックは、1つ以上のプロセッサによって実行されると、記載される動作を行う1つ以上のコンピュータ可読記憶媒体に記憶されたコンピュータ実行可能な命令を表す。一般的に、コンピュータ実行可能な命令としては、ルーチン、プログラム、オブジェクト、コンポーネント、データ構造、および特定の機能を行うか、または特定の抽象データ型を実装するものが挙げられる。動作が記載される順は、限定するものと解釈されるものではなく、任意の数の記載されるブロックが、プロセスを実装するために任意の順および/または並行して組み合わせられてもよい。
【0124】
図20は、検証タグ1808および対応する検証データ1106を使用して、顧客のモバイルデバイス1004から行われた電子決済が正当な支払いである保証を商人1006に提供するための例示的なプロセス2000を示す。
【0125】
2002では、商人1006の表示が受信される。この表示は、商人1006の名前をモバイルデバイス1004に入力し、モバイルデバイス1004に表示されたリストから商人1006の名前を選択し、地図から商人1006を選択するなど、顧客1004によって受信されてもよい。いくつかの実装例では、商人1006の表示は、モバイルデバイス1004の地理位置情報を商人1006の位置と比較することに基づいて、モバイルデバイス1004に商人の同一性を提供する商人1006で存在するバーコードまたはQRタグなどのタグを走査することに基づいて、無線ネットワーク接続(例えば、WiFiホットスポット)から商人1006の名前を得るなど、自動化された様式で全体的または部分的に受信されてもよい。
【0126】
2004では、顧客から商人1006へ行われる支払い金額の表示が受信される。この表示は、モバイルデバイス1004の入力機構を介して支払い金額を入力する顧客1002によって提供されてもよい。この表示はまた、支払い金額を提供するタグ(例えば、紙の勘定書に印刷されたQRコード)を走査するモバイルデバイス1004のタグスキャナ1316によって提供されてもよい。
【0127】
2006では、図18に示されるタグ1810〜1816などの検証タグ1808は、モバイルデバイス1004上に表示されてもよい。検証タグ1808を表示する前に、モバイルデバイス14は、商人アカウント1102から検証タグ1808を得ることができる。いくつかの実装例では、顧客1002は、モバイルデバイス1004を商人1006に示すことができ、どの検証タグ1808を選択したか商人1006に尋ねた。あるいは、顧客1002は、検証タグ1808、またはさらにモバイルデバイス1004を商人1006に示さずに検証タグ1808を商人1006に単純に説明することができる。
【0128】
2008では、101006に示された検証タグ1808のうちの1つの選択が受信される。この選択は、商人1006によって提供された命令に基づいて検証タグ1808のうちの1つを押す(または別の方法で選択する)顧客1002によって行われてもよい。
【0129】
2010では、2008で選択された検証タグ1808に対応する検証データ1106が、モバイルデバイス1004によってレンダリングされる。商人1006が検証タグ1808と相関されることを期待する検証データ1106を観察することができると、商人1006は、モバイルデバイス1004によって提出された支払いが実際に商人の金融口座1110で受領された確認を受信する。検証データ1106は、視覚データ、聴覚データ、または別の種類のデータであってもよく、そのため2010で提供されたレンダリングは、スクリーンに視覚データを表示すること、スピーカからの聴覚データを再生すること、または別の方法で検証データ1106を認識または消費するように商人1006に適したフォーマットで検証データ1106をレンダリングすることを含むことができる。
【0130】
図12aおよび12bは、顧客1002のモバイルデバイス1004を使用して、顧客1002から商人1006に検証可能な電子決済を行うための例示的なプロセス2100を示す。2102では、顧客1002は、自身のモバイルデバイス1004上に支払いアプリケーションを起動する。支払いアプリケーションは、モバイルデバイス1004とネットワークアクセス可能なコンピューティングデバイス(複数可)1010との接続を確立することができる。支払いアプリケーションはまた、顧客1002を自身のアカウント1114にログインさせることができる。
【0131】
2104では、顧客1002は、商人1006を選択する。顧客1002は、モバイルデバイス1004上の顧客1002に提示された1人以上の商人のリストから商人1006を選択することができる。この選択は、図14に示されるものと類似するユーザインターフェースを使用して実装されてもよい。顧客1006はまた、地図上の彼らのそれぞれの位置で1人以上の商人1006を表示する地図から商人1006を選択することができ、またはモバイルデバイス1004の位置を表示することもできる。顧客1002の入力は、電子決済を受領する正しい商人1006を明確に識別するために使用されてもよい。
【0132】
2106では、モバイルデバイス1004は、2104で顧客1002によって提供された入力に基づいて商人1006の選択を受信する。
【0133】
2108では、顧客1002は、自身が商人1006に、商人1006によって提供されたある品目の代金を支払うことを望む金額を示す。顧客1002は、ある品目を受領する前に(例えば、レジ待ちの列を有する商人の場所である品目を購入するとき)、支払い金額を示すことができ、または顧客1002は、ある品目を受領した後(例えば、商人1006の場所で食事を取った後)、支払い金額を入力することができる。
【0134】
2110では、モバイルデバイス1004は、商人1006に提供される支払い金額の表示を受信する。
【0135】
2112では、モバイルデバイス1004は、ネットワーク1008を介して、顧客1002と関連付けられた口座(例えば、金融口座1118)から商人1006と関連付けられた口座(例えば、金融口座1110)へ支払い金額を移動する命令を送信することができる。2110での支払い金額の受領および2112での支払い命令を提供することは、支払いモジュール1314によって実装されてもよい。
【0136】
2114では、モバイルデバイス1004は、支払い金額に対する受領書を受信する。この受信は、商人1006によって以前に選択された検証データ1106と、検証データ1106にアクセスするための認証チャレンジ1108とを含むことができる。例示的な受領書が図16に示される。この受領書は、支払い金額を受領する商人1006(すなわち、商人1006と関連付けられた金融口座1110)に応答してネットワークアクセス可能なコンピューティングデバイス(複数可)1010によって提供されてもよい。モバイルデバイス1004は、2114で受領書を受信したが、この受領書は、この時点でモバイルデバイス1004上に隠されたままであるか、または表示されなくてもよい。
【0137】
2116では、商人1006は、2114で受信された認証チャレンジ1108に応答を提供する。商人1006が認証チャレンジ1108(例えば、自身のPINコード)を以前に指定するため、商人1006は、有効応答を提供することができる。
【0138】
2118では、認証チャレンジ1108に対する有効応答が、モバイルデバイス1004によって受信される。
【0139】
2120では、有効応答を受信することに応答して、検証データ1106は、モバイルデバイス1004上で商人1006に提示されてもよい。検証データ1106の提示は、写真を示し、テキスト文字列を示し、音を再生し、マシン可読コードを表示するなどによって実装されてもよい。商人1006は、検証データ1106を観察し、それによって受領書に含まれた他の情報が真正であるか検証することができる。
【0140】
2122では、商人1006は、検証データ1106を確認し、支払いが受領された品目が顧客1002に提供された表示を提供することができる。
【0141】
2124では、モバイルデバイス1004は、品目が顧客1002に提供された商人1006からの表示を受信する。モバイルデバイス1004は次に、この取引が完了したことを顧客アカウント314に通知を送信することによって取引を完了することができる。この通知は、商人の検証データ1106以外の受領情報(例えば、価格、品目の同一性、日付、および時刻)を含んでもよい。
【0142】
2126では、商人1006は、モバイルデバイス1004上の検証データ1106の後の提示を阻止するコマンドをさらに入力することができる。この阻止は、検証データ1106を暗号化することによって、モバイルデバイス1004から検証データ1106を削除することによって、または認証チャレンジ1108に対する有効応答がモバイルデバイス1004によって続いて受信されても検証データ1106の後の提示を防ぐ別の技法によって、モバイルデバイス1004上の支払いアプリケーションへの命令によって実装されてもよい。
【0143】
2128では、モバイルデバイス1004は、検証データ1106の後の提示を阻止するコマンドを受信する。
【0144】
2130では、モバイルデバイス1004は、認証チャレンジ1108に対する後の有効応答が検証データの後の提示を引き起こさないように、検証データ1106の後の提示を阻止する。
【0145】
本主題は、構造的特徴および/または方法論的行為に特有の言語で記載されるが、添付の特許請求の範囲で定義される主題が記載された特定の特徴に必ずしも限定されないことが理解されるものである。それよりむしろ、特定の特徴および行為は、特許請求の範囲を実践する例示的な形態として開示される。
【0146】
付記
本開示の実施形態は、以下の付記を考慮して記載される。
付記1. コンピュータで実行される方法であって、
商人の場所に割り当てられるが、該商人の場所から遠隔に位置するネットワークアクセス可能な販売時点情報管理(POS)デバイスであって、実行可能な命令を備えて構成される、ネットワークアクセス可能なPOSデバイスの制御下で、
商人の場所で入手可能な商品またはサービスの選択を受信することであって、商人で入手可能な商品およびサービスがモバイルコンピューティングデバイス上に表示され、ユーザおよびモバイルコンピューティングデバイスが商人の場所に位置する間、選択がモバイルコンピューティングデバイスのユーザによって行われることと、
モバイルコンピューティングデバイスから支払い情報を受信することであって、該支払い情報が、商品またはサービスの代金を支払うために、ユーザによってモバイルコンピューティングデバイスに入力されることと、
支払い情報を支払い処理装置に提示することと、
支払い情報が商品またはサービスの代金を支払う十分な資金と関連付けられる支払い処理装置からの確認を受信することと、
該確認を受信することに応答して、商人の場所を運営する商人によって提供された種情報に少なくとも一部基づく有効性確認データおよび商品またはサービスの表示を含む受領書を生成することと、
商品またはサービスに対する支払いの証拠として商人へのモバイルコンピューティングデバイスのユーザによる表示のためにモバイルコンピューティングデバイスに受領書を送信することと、を含む、方法。
付記2. コンピュータで実行される方法であって、
商人の場所に割り当てられるが、該商人の場所から遠隔に位置するネットワークアクセス可能な販売時点情報管理(POS)デバイスであって、実行可能な命令を備えて構成される、ネットワークアクセス可能なPOSデバイスの制御下で、
商人の場所で入手可能な商品またはサービスと関連付けられたタグの走査を受信することであって、モバイルコンピューティングデバイスのユーザおよびモバイルコンピューティングデバイスが商人の場所に位置する間、走査がモバイルコンピューティングデバイスによって生成されることと、
モバイルコンピューティングデバイスのユーザを一意に識別するユーザ識別子を受信することと、
該ユーザ識別子を使用して、商品またはサービスの代金を支払うために、ユーザと関連付けられた以前に記憶された支払い情報を得ることと、
該支払い情報を支払い処理装置に提示することと、
支払い情報が商品またはサービスの代金を支払うために十分な資金と関連付けられる支払い処理装置からの確認を受信することと、
該確認を受信することに応答して、商品またはサービスを識別する受領書を生成することと、
モバイルコンピューティングデバイスおよび商人の場所を運営する商人のコンピューティングデバイスに受領書を送信して、そのため商人のコンピューティングデバイス上の受領書と、モバイルコンピューティングデバイス上の受領書との一致が、商品またはサービスに対する支払いの証拠を提供するようにすることと、を含む、方法。
付記3. ネットワークアクセス可能な販売時点情報管理(POS)デバイスであって、
1つ以上のプロセッサと、
ネットワークインターフェースと、
1つ以上のプロセッサに連結されたコンピュータ可読媒体であって、
POSデバイスをPOSデバイスの物理的位置から遠隔の商人の場所と関連付けるように構成された商人の場所割り当てモジュールと、
ネットワークインターフェースを介して、商人の場所に位置する顧客操作デバイスから購入要求を受信するように構成された購入モジュールであって、購入要求が支払い情報および商品またはサービスの識別を含む、購入モジュールと、
支払い情報を支払い処理装置に提供し、購入要求を満たすために支払い処理装置から承認を受信するように構成された支払いモジュールと、
支払い処理装置からの承認を証明し、商品またはサービスを識別する受領書を生成するように構成された受領書生成モジュールと、を備えるコンピュータ可読媒体と、を備える、POSデバイス。
付記4. 商人の場所割り当てモジュールは、POSデバイスを商人の場所と独占的に関連付ける、付記3に記載のPOSデバイス。
付記5. 商人の場所割り当てモジュールは、ある期間の間に商人の場所で生じるまたは生じることが推定される取引の量に少なくとも一部基づいて、該期間の間、POSデバイスを商人の場所と関連付ける、付記3に記載のPOSデバイス。
付記6. 商人の場所割り当てモジュールは、POSデバイスと商人の場所を運営する商人によって維持される商人のネットワークとのセキュアな接続を確立して、そのためPOSデバイスが商人のネットワークの一部として機能する、付記3〜5のいずれか一項に記載のPOSデバイス。
付記7. 支払い情報は、購入要求時に顧客操作デバイスのユーザによって入力された支払い情報、顧客操作デバイスのメモリ内に以前に記憶された支払い情報、またはネットワークを介して入手可能であり、顧客操作デバイスのメモリ内に記憶されたユーザ識別子により顧客操作デバイスと関連付けられた支払い情報を含む、付記3〜6のいずれか一項に記載のPOSデバイス。
付記8. 商品またはサービスの識別は、商品またはサービスと関連付けられたタグの顧客操作デバイスによって生成された走査、顧客操作デバイス上に表示されたリストからの商品またはサービスの選択、または顧客操作デバイスに入力されたコードを含む、付記3〜7のいずれか一項に記載のPOSデバイス。
付記9. 受領書生成モジュールは、受領書を顧客操作デバイスに送信し、受領書は、商人の場所と関連付けられた商人によって提供された情報に少なくとも一部基づく有効性確認データを含む、付記3〜8のいずれか一項に記載のPOSデバイス。
付記10. 情報は、商人によって指定された頻度で変更される、付記9に記載のPOSデバイス。
付記11. 受領書生成モジュールは、顧客操作デバイスおよび商人の場所を運営する商人のコンピューティングデバイスに受領書を送信する、付記3〜8のいずれか一項に記載のPOSデバイス。
付記12. コンピュータ可読媒体は、顧客操作デバイスの位置の表示を受信するように構成されたセキュリティモジュールをさらに備え、顧客操作デバイスの位置を商人の場所と比較し、顧客操作デバイスの位置が商人の場所からの閾値距離を超えると、顧客操作デバイスが商人の場所を運営する商人との購入を完了するのを防ぐ、付記3〜11のいずれか一項に記載のPOSデバイス。
付記13. 商人の場所から遠隔に位置し、商人の場所と一意に関連付けられたネットワークアクセス可能なコンピューティングデバイスに少なくとも一部記憶されたコンピュータ実行可能な命令を記憶する1つ以上のコンピュータ可読媒体であって、コンピュータ実行可能な命令が、
商人の場所における顧客操作デバイスからネットワークを介して購入要求を受信することであって、該購入要求が支払い情報および商品またはサービスの識別を含むことと、
支払い情報を支払い処理装置に送信することと、
支払い処理装置から承認を受信することと、
支払いの受領を証明し、商品またはサービスを識別する受領データを生成することと、
ネットワークを介して顧客操作デバイスに受領データを送信することと、を含む行為をネットワークアクセス可能なコンピューティングデバイスの1つ以上のプロセッサに行わせるように構成される、コンピュータ可読記憶媒体。
付記14. 顧客操作デバイスは、顧客と関連付けられたモバイルコンピューティングデバイスを含む、付記13に記載のコンピュータ可読記憶媒体。
付記15. 顧客操作デバイスは、顧客により使用のために商人の場所で商人によって維持されるモバイルコンピューティングデバイスを含む、付記13に記載のコンピュータ可読記憶媒体。
付記16. 商品またはサービスの識別は、顧客操作デバイスに入力されたコードを含み、該コードが、商品またはサービスに対応するように商人の場所を運営する商人によって指定される、付記13〜15のいずれか一項に記載のコンピュータ可読記憶媒体。
付記17. 支払い情報は、クレジットカード番号、デビットカード番号、銀行支店コード、または商人の場所と関連付けられた前払い口座の前払い口座識別子を含む、付記13〜16のいずれか一項に記載のコンピュータ可読記憶媒体。
付記18. 支払い情報を支払い処理装置に送信することは、支払い処理装置と関連付けられたアプリケーションプログラミングインターフェース(API)を使用して支払い情報を送信することを含み、支払い処理装置が、支払い情報によって少なくとも一部識別される、付記13〜17のいずれか一項に記載のコンピュータ可読記憶媒体。
付記19. 受領データを生成することは、受領書の真正性を示す有効性確認データを含む受領書を生成することを含む、付記13〜18のいずれか一項に記載のコンピュータ可読記憶媒体。
付記20. 受領データを送信することは、ネットワークを介して商人の場所と関連付けられた商人のコンピューティングデバイスに受領データを送信することを含む、付記13〜19のいずれか一項に記載のコンピュータ可読記憶媒体。
付記21. コンピュータで実行される方法であって、
実行可能な命令を備えて構成されるモバイルコンピューティングデバイスの制御下で、
商人の場所におけるモバイルコンピューティングデバイスのユーザから、商人の場所で商人から入手可能な商品またはサービスの同一性を受信することと、
ユーザからの命令を受信して、ネットワークを介して、商品またはサービスの同一性および支払情報を、商人の場所と関連付けられ、商人の場所から遠隔に位置するネットワークアクセス可能な販売時点情報管理(POS)デバイスに送信することと、
ネットワークアクセス可能なPOSデバイスからの承認を受信することに応答して、モバイルコンピューティングデバイスに受領書の表示をもたらすことであって、該受領書が、POSデバイスからネットワークを介して受信され、モバイルデバイスと関連付けられたユーザが識別された商品またはサービスの代金を支払ったことを示し、商人に表示され、商人によって有効性が確認されると、受領書が、ユーザが商人から商品またはサービスを受領することをもたらすことと、を含む、方法。
付記22. 同一性を受信することは、モバイルコンピューティングデバイスのカメラを使用して捉えられた商品またはサービスと関連付けられたタグの画像を受信することを含む、付記21に記載の方法。
付記23. モバイルコンピューティングデバイスは、スマートフォン、タブレットコンピュータ、または携帯情報端末を含む、付記21または22のいずれか一項に記載の方法。
付記24. ネットワークは、無線ネットワークを含む、付記21〜23のいずれか一項に記載の方法。
付記25. モバイルコンピューティングデバイス上に受領書を表示させるタイミングは、モバイルコンピューティングデバイスと関連付けられたユーザによって選択される、付記21〜24のいずれか一項に記載の方法。
付記26. 受領書は、商人がモバイルコンピューティングデバイス上に表示された受領書と商人のコンピューティングデバイス上に表示された受領書との一致を識別するのを可能にする、付記21〜25のいずれか一項に記載の方法。
付記27. 受領書が商品またはサービスにもはや有効でないように、受領書を無効にする命令を受信することをさらに含む、付記21〜26のいずれか一項に記載の方法。
付記28.
実行可能な命令を備えて構成されるモバイルデバイスの制御下で、
顧客から、モバイルデバイス上で顧客に提示された1人以上の商人のリストから商人の選択を受信することと、
顧客から、商人によって提供されたある品目に対する支払い金額の表示を受信することと、
モバイルデバイスからネットワークを介して、顧客と関連付けられた口座から商人と関連付けられた口座に支払い金額を移動する命令を送信することと、
商人と関連付けられた口座が顧客と関連付けられた口座から支払い金額を受領することに少なくとも一部応答して、ネットワークを介して、支払い金額に対する受領書、商人によって以前に選択された検証データ、および検証データにアクセスするための認証チャレンジを受信することと、
商人から、認証チャレンジに対する有効応答を受信することと、
有効応答を受信することに少なくとも一部応答して、検証データを商人に提示することと、
商人から、品目が顧客に提供された表示を受信することと、
商人から、検証データの後の提示を阻止するコマンドを受信することと、
コマンドに少なくとも一部応答して、認証チャレンジに対する後の有効応答が検証データの後の提示を引き起こさないように、検証データの後の提示を阻止することと、を含む、方法。
付記29. 1人以上の商人のリストに含まれる1人以上の商人の各々は、顧客によってモバイルデバイスに入力された名前と少なくとも一部一致する名前を有するか、またはモバイルデバイスの位置の所定の距離内であることに少なくとも一部基づいて選択される、付記28に記載の方法。
付記30. 有効性確認データは、商人によって指定される規則的な頻度で商人によって変更される、付記28または29のいずれか一項に記載の方法。
付記31. 商人からの単一入力は、品目が顧客に提供された表示および検証データの後の提示を阻止するコマンドの両方を含む、付記28〜30のいずれか一項に記載の方法。
付記32.
実行可能な命令を備えて構成されるモバイルデバイスの制御下で、
商人の表示を受信することと、
商人に支払うために支払い金額の表示を受信することと、
ネットワークを介して、ネットワークアクセス可能なコンピューティングデバイスから1つ以上の検証タグを受信することであって、1つ以上の検証タグの各々が、検証データと一致することと、
1つ以上の検証タグのうちの少なくとも1つを表示することであって、1つ以上の検証タグ、検証データ、および1つ以上の検証タグと検証データとの対応関係が、商人によってネットワークアクセス可能なコンピューティングデバイスに以前に提供された情報に少なくとも一部基づいていることと、
1つ以上の検証タグのうちの1つの選択を受信することと、
検証タグのうちの選択された1つに対して対応する検証データをレンダリングすることと、を含む、方法。
付記33. 商人の表示は、モバイルデバイスへ顧客によって提供された入力またはモバイルデバイスの位置に少なくとも一部基づいている、付記32に記載の方法。
付記34. 商人に支払う金額の表示は、モバイルデバイスへの顧客によって提供された入力またはモバイルデバイスのタグスキャナによって検出された値に少なくとも一部基づいている、付記32または33のいずれか一項に記載の方法。
付記35. 検証タグは、人々の名前を含み、検証データは、人々の写真を含み、人々のうちの1人の名前を含む検証タグは、人々のうちの1人の写真に対応する、付記32〜34のいずれか一項に記載の方法。
付記36. 1つ以上のプロセッサに、
支払いを受領する商人の識別を受信し、
顧客から、商人に支払うために支払い金額の識別を受信し、
支払い金額を商人と関連付けられた口座に移動するために顧客と関連付けられた口座のための命令を送信し、
商人と関連付けられた口座が支払い金額を受領した検証データを受信し、
顧客のモバイルデバイス上に、商人への提示のための検証データをレンダリングさせるように構成される、コンピュータ実行可能な命令を記憶する1つ以上のコンピュータ可読媒体。
付記37. 商人の識別を受信することは、顧客によって入力された商人識別子を受信すること、マシン可読タグの走査から少なくとも一部得られたデータを受信すること、または商人の地理的位置を受信することを含む、付記36に記載のコンピュータ可読記憶媒体。
付記38. 支払い金額は、顧客によって入力された支払い金額に少なくとも一部基づいて決定される、付記36または37のいずれか一項に記載のコンピュータ可読記憶媒体。
付記39. 検証データは、商人によって以前に選択されたデータを含む、付記36〜38のいずれか一項に記載のコンピュータ可読記憶媒体。
付記40. 検証データは、テキスト、写真、音声、映像、または触覚応答を含む、付記36〜39のいずれか一項に記載のコンピュータ可読記憶媒体。
付記41. 検証データは、商人の最近の購入履歴、商人の連絡先のリスト、または1つ以上のソーシャルネットワークにおける商人の関連性のソーシャルグラフを含む、付記36〜40のいずれか一項に記載のコンピュータ可読記憶媒体。
付記42. 検証データは、商人におけるデバイスによって読み込まれると、検証データが有効または無効であるかを示すマシン可読データを含む、付記36〜41のいずれか一項に記載のコンピュータ可読記憶媒体。
付記43. 検証データは、商人におけるデバイスによって読み込まれると、商人におけるデバイスと関連付けられたコンピュータ可読媒体内に記憶される取引識別子をさらに含み、同じ取引識別子と関連付けられた検証データの後の読み込みが商人におけるデバイスによって無効と示されるようにする、付記42に記載のコンピュータ可読記憶媒体。
付記44. コンピュータ実行可能な命令は、1つ以上のプロセッサに、
顧客のモバイルデバイスにおける商人から、支払いの確認を受信させるようにさらに構成される、付記36〜43のいずれか一項に記載のコンピュータ可読記憶媒体。
付記45. コンピュータ実行可能な命令は、1つ以上のプロセッサに、
検証データにアクセスするための認証チャレンジを受信し、
認証チャレンジに対する応答が有効であるときに決定し、
応答が有効であると決定されるときに検証データをレンダリングさせるようにさらに構成される、付記36〜44のいずれか一項に記載のコンピュータ可読記憶媒体。
付記46. 認証チャレンジは、パスワード、個人識別番号(PIN)、物理的なジェスチャ、話された語句、または生体測定識別子を提供する要求を含む、付記45に記載のコンピュータ可読記憶媒体。
付記47. コンピュータ実行可能な命令は、1つ以上のプロセッサに、
商人から、検証データの後のレンダリングを阻止するコマンドを受信し、
該コマンドに少なくとも一部応答して、検証データの後のレンダリングを阻止させるようにさらに構成される、付記36〜46のいずれか一項に記載のコンピュータ可読記憶媒体。
付記48. 検証データのレンダリングは、支払い金額を示す受領書の一部分として検証データをレンダリングすることを含む、付記36〜47のいずれか一項に記載のコンピュータ可読記憶媒体。
付記49.
1つ以上のプロセッサと、
1つ以上のプロセッサに連結されたコンピュータ可読媒体と、
コンピュータ可読媒体内に記憶され、商人を識別する情報を受信するように構成された商人識別モジュールと、
コンピュータ可読媒体内に記憶され、支払い金額の表示を受信し、モバイルデバイスと関連付けられた口座から商人と関連付けられた口座へ支払い金額を移動する命令を提供するように構成される支払いモジュールと、
コンピュータ可読媒体内に記憶され、商人と関連付けられた口座が支払い金額を受領したことを示す検証データと、検証データと関連付けられた認証チャレンジとを受信するように構成される検証データモジュールと、
コンピュータ可読媒体内に記憶され、認証チャレンジに対する応答を受信し、有効応答を受信することに少なくとも一部応答して、検証データをレンダリングするように構成される商人認証モジュールと、を備える、モバイルデバイス。
付記50. モバイルデバイスは、スマートフォン、携帯情報端末、メディアプレイヤ、携帯型ゲームデバイス、電子書籍リーダ、またはタブレットコンピュータを含む、付記49に記載のモバイルデバイス。
付記51. 1つ以上のプロセッサに連結され、モバイルデバイスの地理位置情報を検出するように構成される位置センサをさらに備え、商人識別モジュールが、モバイルデバイスの地理位置情報を商人の位置と比較することによって少なくとも一部基づいて商人を識別するようにさらに構成される、付記49または50のいずれか一項に記載のモバイルデバイス。
付記52. 1つ以上のプロセッサに連結され、タグスキャナによって走査されたタグから得られたデータに少なくとも一部基づいて商人を識別し、商人識別モジュールに商人を識別するデータを提供するように構成されるタグスキャナをさらに備える、付記49〜51のいずれか一項に記載のモバイルデバイス。
付記53. タグスキャナは、カメラ、反射光スキャナ、または無線自動識別(RFID)タグからの信号を受信するように構成されるアンテナを含む、付記52に記載のモバイルデバイス。
付記54.
1つ以上のプロセッサと、
該1つ以上のプロセッサに連結されたコンピュータ可読媒体と、
1つ以上のプロセッサに連結された1つ以上のネットワークインターフェースと、
商人の同一性と、検証データと、認証チャレンジとを含むコンピュータ可読媒体内に記憶された商人アカウント記録と、
コンピュータ可読媒体内に記憶され、1つ以上のネットワークインターフェースを介して、顧客と関連付けられた金融口座から商人と関連付けられた金融口座へ支払い金額を移動する顧客のモバイルデバイスからの要求を受信するように構成される取引処理モジュールと、
コンピュータ可読媒体内に記憶され、1つ以上のネットワークインターフェースを介して、商人と関連付けられた金融口座が顧客と関連付けられた金融口座からの支払い金額を受領した表示を受信することに少なくとも一部応答して、検証データおよび認証チャレンジをモバイルデバイスに送信するように構成される支払い確認モジュールであって、検証データが、認証チャレンジに対する有効応答がモバイルデバイス上に提供されるまでモバイルデバイス上に隠されたままである、支払い確認モジュールと、を備える、システム。
付記55. コンピュータ可読媒体内に記憶され、モバイルデバイス上の商人の対応する公開鍵による復号のための商人の秘密鍵で検証データを暗号化するように構成される暗号化モジュールをさらに備える、付記54に記載のシステム。
付記56. コンピュータ可読媒体内に記憶され、モバイルデバイス以外の商人におけるデバイスが検証データを復号することができ、モバイルデバイスが検証データを復号することができるように、検証データを暗号化するように構成される暗号化モジュールをさらに備える、付記54に記載のシステム。
付記57. コンピュータ可読媒体内に記憶された顧客アカウント記録をさらに備え、顧客の同一性および顧客と関連付けられた金融口座を含み、商人アカウント記録が、商人と関連付けられた金融口座の同一性を含む、付記54〜56のいずれか一項に記載のシステム。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
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図17
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図19
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図21a
図21b