特許第5932071号(P5932071)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】5932071
(24)【登録日】2016年5月13日
(45)【発行日】2016年6月8日
(54)【発明の名称】長尺部材の製造方法
(51)【国際特許分類】
   B29C 47/02 20060101AFI20160526BHJP
   B60R 13/06 20060101ALI20160526BHJP
   B21D 53/88 20060101ALI20160526BHJP
【FI】
   B29C47/02
   B60R13/06
   B21D53/88 F
【請求項の数】8
【全頁数】14
(21)【出願番号】特願2015-13345(P2015-13345)
(22)【出願日】2015年1月27日
【審査請求日】2015年7月27日
(73)【特許権者】
【識別番号】000219705
【氏名又は名称】東海興業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000394
【氏名又は名称】特許業務法人岡田国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】岩本 英希
(72)【発明者】
【氏名】白川 昭彦
(72)【発明者】
【氏名】奥田 満
【審査官】 井上 由美子
(56)【参考文献】
【文献】 特開平05−147098(JP,A)
【文献】 特開昭59−179222(JP,A)
【文献】 特開平02−175128(JP,A)
【文献】 特開昭57−095434(JP,A)
【文献】 特開平10−053076(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B29C 47/00−47/96
B29C 53/00−53/84
B60R 13/06
B21D 53/88
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
底壁と、該底壁の両端から立設する第1の側壁及び第2の側壁と、前記底壁から前記第1の側壁及び第2の側壁にかけてこれらの内部に埋設される金属製の芯材とを有する挟持部を備え、前記底壁と前記第1の側壁とがなす角度は長手方向全体で一定であり、前記底壁と前記第2の側壁とがなす角度は長手方向において部分的に異なっており、押出成形により製造されるポリマー材料製の長尺部材の製造方法であって、
前記底壁と前記第1の側壁及び第2の側壁とがなす角度を、これらの最終的な最大角度以上の角度で長手方向において一定に予備形成する第1の工程と、
前記第1の工程後に、前記底壁と前記第2の側壁との境界部分が、前記第1の側壁の方向へ移動することを規制する第2の工程と、
前記底壁と前記第2の側壁とがなす角度を、長手方向において部分的に異ならせながら最終的な角度に形成する第3の工程と、
を有することを特徴とする、長尺部材の製造方法。
【請求項2】
前記第2の工程では、前記底壁と前記第2の側壁との境界部分の内面、又は前記底壁と前記第1の側壁との境界部分の外面に、規制部材を当接させることを特徴とする、請求項1に記載の長尺部材の製造方法。
【請求項3】
前記第1の工程後に、前記底壁と前記第1の側壁とがなす角度を最終的な角度に形成する第4の工程を有することを特徴とする、請求項1又は請求項2に記載の長尺部材の製造方法。
【請求項4】
前記第3及び前記第4の工程では、前記第2の側壁及び前記第1の側壁の外方から、それぞれ長尺部材の幅方向内外方向へ変位可能な第2の押圧部材及び第1の押圧部材によって前記第2の側壁及び前記第1の側壁を内方へ向けて押圧することを特徴とする、請求項3に記載の長尺部材の製造方法。
【請求項5】
前記第4の工程では、前記第1の側壁の内面及び上端の少なくとも一部を押さえる位置決め部材が配されていることを特徴とする、請求項3または請求項4に記載の長尺部材の製造方法。
【請求項6】
前記第4の工程では、前記底壁が幅方向に位置ズレした場合、これに対応して前記第1の押圧部材が内外方向に変位することを特徴とする、請求項4または請求項5に記載の長尺部材の製造方法。
【請求項7】
前記第2の工程と前記第3の工程が同時に実施されることを特徴とする、請求項1ないし請求項6のいずれかに記載の長尺部材の製造方法。
【請求項8】
前記第2の工程〜前記第4の工程が同時に実施されることを特徴とする、請求項3ないし請求項6のいずれかに記載の長尺部材の製造方法。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、底壁と、該底壁の両端から立設する第1の側壁及び第2の側壁と、底壁から第1の側壁及び第2の側壁にかけてこれらの内部に埋設される金属製の芯材とを有する挟持部を備え、底壁と第1の側壁とがなす角度は長手方向全体で一定である一方、底壁と第2の側壁とがなす角度は長手方向において部分的に異なっており、押出し成形により製造されるポリマー材料製の長尺部材の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
自動車の乗降部位やトランクルーム等の車体開口部には、開口部を閉鎖するためのドア、リッド等が設けられており、開口部とドア、リッド等との隙間をシールするためにウエザーストリップが開口部の周縁に装着されている。また、車体開口部の周縁には、開口部を補強するフランジが設けられている。ウエザーストリップは、押出し成形により製造されるポリマー材料製の長尺部材であって、中空筒状のシール部と挟持部とを備える。挟持部は、底壁と、底壁の両端から立設する第1の側壁及び第2の側壁で構成され、断面は略U字状となっている。シール部は、ウエザーストリップをフランジへ装着した状態において車外側となる第1の側壁外面に設けられ、第1の側壁及び第2の側壁の内面に、車体開口部周縁のフランジを挟持する挟持リップが設けてある。
【0003】
ウエザーストリップは、挟持部の挟持リップがフランジを挟持することにより装着され、シール部がドア、リッド等と当接して車体開口部とドア、リッド等との隙間をシールする。また、フランジを覆い隠す目的のために、シール部がない挟持部だけの製品がフランジに装着されることもある。
【0004】
ここで、フランジの厚さは開口部の部位により異なっており、薄いところでは1枚の金属板からなるが、厚いところでは3枚以上の金属板を重ね合わせてスポット溶接した構成になっている部位もある。従来、ウエザーストリップの挟持部は、フランジにおける最も薄い部位の厚さに合わせて開口幅が一定に形成されていた。すなわち、挟持部における底壁と第1の側壁及び第2の側壁とがなす角度は、長手方向全体に亘って一定であった。これでは、フランジの厚さが大きい部位では挟持部にフランジを挿入する荷重が大きくなることで、ウエザーストリップをフランジに装着することが困難であった。そのため、フランジに装着される挟持部の開口幅をフランジの厚さに応じて部分的に変化させる発明、具体的には、ウエザーストリップをフランジへ装着した状態において車内側となる側壁と底壁とがなす角度を長手方向において部分的に異ならせる発明が、特許文献1〜特許文献3に開示されている。
【0005】
特許文献1では、中央に収容溝を有する専用の成形装置を用いて、押出成形後のウエザーストリップにおける第2の側壁(車内側の側壁)と底壁とがなす角度を長手方向において部分的に異ならせることで、挟持部の開口幅をフランジの厚さに対応して変化させている。具体的には、フランジにおける最も薄い部位の厚さに合わせて挟持部の開口幅が一定に形成されたウエザーストリップの一部を成形装置の収容溝にセットしたうえで、第1の側壁及び第2の側壁の間に楔状の治具を打ち込むことで、第2の側壁を外方へ拡開させている。これにより、挟持部の一部に幅広部を有するウエザーストリップを得ている。
【0006】
特許文献2では、先ず、底壁に対する第1の側壁及び第2の側壁の角度が、最終的な完成品の最大角度よりも大きい角度で押出成形機から押し出された(予備成形された)ウエザーストリップの予備成形体を、間隔が一定の一対のローラの間に通している。これにより、第1の側壁及び第2の側壁がそれぞれ外方からローラで一定の所定角度に押圧されることで、挟持部の開口幅がフランジにおける最も厚い部位に対応したウエザーストリップとなる。続いて、回転軸が幅方向内外に変位可能な可動ローラと、回転軸は所定位置で変位しない固定ローラとからなる一対のローラの間にウエザーストリップをさらに通すことで、挟持部の開口幅をフランジの厚さに対応させて長手方向において部分的に異ならせている。具体的には、フランジの厚さが小さい部位に対応する部位では、可動ローラをさらに内方へ変位させて第2の側壁をさらに内方へ押圧することで、底壁に対する第2の側壁の角度を鋭角にしている。
【0007】
特許文献3でも、回転軸が幅方向内外に変位可能な可動ローラと、回転軸は所定位置で変位しない固定ローラとからなる一対のローラの間にウエザーストリップの予備成形体を通し、特許文献2と同様にフランジの厚さに対応させて可動ローラを内外に変位させることで、第2の側壁と底壁とがなす角度を、長手方向において部分的に異ならせている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2000−33840号公報
【特許文献2】特開平2−175128号公報
【特許文献3】特開平5−147098号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
特許文献1では、フランジの厚さの異なる部位の数に応じて専用の成形装置及び楔状の治具が必要となる。これでは、収容溝の幅が異なる成形装置及び治具が複数必要となるので、これらの製作費用が嵩むばかりか、各部位毎に第2の側壁の角度を変更する必要があるため、製造工程も煩雑となる。このため、車体開口部においてフランジの厚さの異なる部位が多い場合、特許文献1の技術は使用が困難になる。
【0010】
一方、特許文献2及び特許文献3では、ウエザーストリップの押出成形工程内において、ウエザーストリップの幅方向内外に変位可能な可動ローラによって第2の側壁を外方から押圧し、底壁と第2の側壁とがなす角度を長手方向において部分的に変化させている。詳しくは、図8に示すように、第1の側壁102及び第2の側壁103を外方から押圧する二つのローラのうち、固定ローラ112で第1の側壁102と底壁101との角度を長手方向全体に亘って一定としながら、可動ローラ113を内外に変位させて第2の側壁103の角度を長手方向において部分的に異ならせている。なお、図8において、符号100はウエザーストリップの挟持部を、符号104は芯材を、符号105は挟持リップを示す。
【0011】
ここで、挟持部100の開口幅を狭めるために可動ローラ113を内方に変位させると、作用反作用の関係で固定ローラ112から第1の側壁102にも同じ大きさの力が作用する。すなわち、第1の側壁102及び第2の側壁103には、それぞれ底壁101との交点を中心に等しいモーメントが作用する。しかし、特許文献2及び特許文献3では、底壁101に対する第1の側壁102及び第2の側壁103の角度を形成する際に、挟持部100の幅方向への移動は特に規制されていない。したがって、特許文献2及び特許文献3では、可動ローラ113を内方に変位させると、図8に示すように第2の側壁103の角度のみが変化するのではなく、実際には図9に示すように、可動ローラ113の押圧力によって底壁101が固定ローラ112側へ変位し、挟持部100は常に固定ローラ112と可動ローラ113の間の中心に移動してしまう。つまり、挟持部100の開口幅を狭めるために可動ローラ113のみを内方に変位させても、底壁101は挟持部100の幅方向中心線Lと固定ローラ112及び可動ローラ113間の中心とが常に一致するように位置ズレすることになる。この状態では、第2の側壁103の角度のみを部分的に変化させることはできず、実際には第1の側壁102の角度も第2の側壁103の角度と同様に変化してしまう。
【0012】
これでは、第1の側壁の外面に設けられたシール部の角度も第1の側壁と共に変化してしまうため、シール部とドアとの当接位置が変り、当該部分において水漏れの原因となるおそれがある。そこで、本発明の目的は、押出成形により挟持部の開口幅を部分的に変化させたウエザーストリップ等の長尺部材を製造するにあたり、底壁と第2の側壁とがなす角度をフランジの厚さに応じて部分的に異ならせる際、底壁と第1の側壁とがなす角度が変化することがない、長尺部材の製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0013】
そのための手段として、本発明は、底壁と、該底壁の両端から立設する第1の側壁及び第2の側壁と、前記底壁から前記第1の側壁及び第2の側壁にかけてこれらの内部に埋設される金属製の芯材とを有する挟持部を備え、前記底壁と前記第1の側壁とがなす角度は長手方向全体で一定であり、前記底壁と前記第2の側壁とがなす角度は長手方向において部分的に異なっており、押出成形により製造されるポリマー材料製の長尺部材の製造方法であって、前記底壁と前記第1の側壁及び第2の側壁とがなす角度を、これらの最終的な完成品の最大角度以上の角度で長手方向において一定に予備形成する第1の工程と、前記第1の工程後に、前記底壁と前記第2の側壁との境界部分が、前記第1の側壁の方向へ移動することを規制する第2の工程と、前記底壁と前記第2の側壁とがなす角度を、長手方向において部分的に異ならせながら最終的な角度に形成する第3の工程と、を有することを特徴とする。これによれば、第2の工程において、前記底壁と前記第2の側壁との境界部分を含めて挟持部全体が前記第1の側壁の方向へ移動することが規制されているので、第3の工程において第2の側壁を部分的に異ならせながら最終的な角度に形成する際に、第1の側壁の角度が不用意に変化することが防止される。
【0014】
前記第2の工程では、前記底壁と前記第2の側壁との境界部分の内面、又は前記底壁と前記第1の側壁との境界部分の外面に、規制部材を当接させることができる。これにより、第2の側壁の角度を部分的に異ならせる際に、挟持部が全体的に第1の側壁の方向へ不用意に移動することが防止され、第1の側壁及び第2の側壁を曲げる支点の位置も固定される。特に、前記底壁と前記第2の側壁との境界部分の内面に規制部材を当接させておけば、第2の側壁の角度を形成する際に、規制部材との当接部分を支点として第2の側壁の角度が変形するため、角度形成の正確性が向上する。
【0015】
また、前記第1の工程後に、前記底壁と前記第1の側壁とがなす角度を最終的な角度に形成する第4の工程も有する。このとき、上述のように挟持部が全体的に移動することが防止されているので、第1の側壁の角度は長手方向において全体的に一定であり、段差が生じることも防止される。
【0016】
前記第3及び前記第4の工程では、前記第2の側壁及び前記第1の側壁の外方から、それぞれ長尺部材の幅方向内外方向へ変位可能な第2の押圧部材及び第1の押圧部材によって前記第2の側壁及び前記第1の側壁を内方へ向けて押圧することになる。
【0017】
なお、前記第4の工程では、前記第1の側壁の内面及び上端の少なくとも一部を押さえる位置決め部材を配すことが好ましい。ここで、長尺部材を押出成形する際、加工の影響で長尺部材は垂直方向や水平方向に振動しながら押し出されていくことがある。この振動が大きいと、第1の押圧部材が第1の側壁を押圧している位置から外れ、最悪の場合第1の押圧部材によって第1の側壁を押圧できなくなるおそれがある。そこで、前記第1の側壁の内面及び上面を押さえる位置決め部材を配しておけば、このような問題を回避することができる。
【0018】
また、前記第4の工程では、前記底壁が幅方向に位置ズレした場合、これに対応して前記第1の押圧部材が内外方向に変位することも好ましい。本発明では、挟持部全体が内外へ不用意に移動することを避けるための規制部材を配しているが、当該規制部材によっても確実に不用意な移動が防止されるとは限らず、予備成形段階での第2の側壁の角度等によっては、挟持部が不用意に所定位置から移動(位置ズレ)するおそれもある。そこで、このような場合は、底壁が所定位置から位置ズレした分、これに応じて第1の押圧部材を内外方向へ変位させることで、底壁を含む挟持部全体の位置ズレを許容することができる。以って第1の側壁及び第2の側壁を所定の角度に確実に形成することができる。
【0019】
また、前記第2の工程と前記第3の工程は同時に実施することが好ましく、さらには、前記第2の工程〜前記第4の工程を同時に実施することも好ましい。これにより、長尺部材の製造時間が短縮され、生産性が向上する。
【発明の効果】
【0020】
本発明によれば、押出成形により挟持部の開口幅を部分的に変化させたウエザーストリップ等の長尺部材を製造するにあたり、底壁と第2の側壁とがなす角度をフランジの厚さに応じて部分的に異ならせる際、底壁と第1の側壁とがなす角度が不用意に所定角度以外の角度に形成されることが防止される。
【図面の簡単な説明】
【0021】
図1】ウエザーストリップの平面図である。
図2図1のII-II線断面図である。
図3図1のIII-III線断面図である。
図4】押出成形装置の平面図である。
図5図4のV-V線断面における、挟持部の開口幅を大きくする状態の断面図である。
図6図4のV-V線断面における、挟持部の開口幅を小さくする状態の断面図である。
図7】変形例の断面図である。
図8】従来技術が想定している角度形成を示す断面図である。
図9】従来技術において実際に生じる角度形成を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
先ず、本発明の製造対象である長尺部材について説明する。本発明の製造対象である長尺部材は、底壁と、該底壁の両端から立設する第1の側壁及び第2の側壁と、底壁から第1の側壁及び第2の側壁にかけてこれらの内部に埋設される金属製の芯材とを有する挟持部を備え、当該挟持部において装着対象物の板状部材を挟持して装着固定される構成のものであれば特に用途は限定されないが、典型的には自動車等の車輌の車体開口部周縁に装着され、当該開口部とドアやリッド等との隙間をシールするウエザーストリップが挙げられる。そこで、以下には、長尺部材としてウエザーストリップを製造する例を挙げて説明する。
【0023】
ウエザーストリップ1は、従来から車体開口部のシール材として使用されている公知のものであって、図1図3に示すように、底壁11と、該底壁11の両端から立設する第1の側壁12及び第2の側壁13とによって構成される断面略U字状の挟持部10を備える。挟持部10の内部には、底壁11と第1の側壁12及び第2の側壁13とがなす角度、すなわち挟持部10の開口幅を保形するため、一枚板からなる金属製の芯材14が、第1の側壁12から第2の側壁13にかけて埋設されている。第1の側壁12の内面には、複数の短寸な挟持リップ15が一体的に突出形成されている。一方、第2の側壁13の内面には、1本の長尺な挟持リップ16が一体的に突出形成されている。また、第1の側壁12の外面には中空筒状のシール部17が設けられており、底壁11の外面には舌状の装飾リップ18が一体形成されている。
【0024】
ウエザーストリップ1は、芯材14を除いて、ゴム、熱可塑性樹脂、又は熱可塑性エラストマー等の弾性変形可能なポリマー材料からなり、押出成形により製造される。なお、ウエザーストリップ1は、芯材14を除いて全体が同じ材料で形成されていてもよいし、部分的に異なるポリマー材料によって形成することもできる。例えば、挟持部10を熱可塑性エラストマー製とし、シール部17を発泡ゴム製とすることもできる。また、部分的に被覆層を設けることもできる。
【0025】
当該構成のウエザーストリップ1は、車体開口部周縁のフランジに対して挟持部10が嵌め込まれることにより、車体に装着される。このとき、挟持リップ15及び挟持リップ16がフランジに弾性圧接することで、ウエザーストリップ1は脱落せず確り固定される。そして、車輌ドアが閉められれば、シール部17がドアフレームによって潰され、車体開口部がシールされる。この意味において、第1の側壁12は車外側の側壁となり、第2の側壁13は車内側の側壁となる。一方、車輌ドアを開けた状態では、装飾リップ18が露呈していることで意匠性が向上する。
【0026】
ここで、車体開口部のフランジは、1枚の金属板からなる部分や複数枚の金属板が合わされた部分があり、その厚さは部分的に異なっている。そのため、挟持部10の開口幅(第1の側壁12の上端と第2の側壁13の上端の間の距離)は、フランジの厚さに応じて長手方向において部分的に異なっている。具体的には、図1に示すように、フランジにおける厚さの大きい部位に対応する幅広部2(図2)と、フランジにおける厚さの小さい部位に対応する幅狭部3(図3)とが、長手方向において連続して混在している。
【0027】
これを前提として、以下にウエザーストリップ1の代表的な製造方法(実施形態)について説明する。ウエザーストリップ1における挟持部10の開口幅は、底壁11に対して第1の側壁12及び第2の側壁13がなす角度によって定まる。そこで、本実施形態では、ウエザーストリップ1における底壁11と第1の側壁12及び第2の側壁13とがなす最終的な完成品の角度を、図4に示す可変ベンダー装置(長尺部材の曲げ装置)20によって形成している。
【0028】
可変ベンダー装置20は、図4図6に示すように、ウエザーストリップ1の下面を支えるベース部材21と、角度形成工程においてウエザーストリップ1の幅方向への移動を規制する規制部材22と、第1の側壁12を支持する位置決め部材23と、第1の側壁12及び第2の側壁13を外方から押圧してこれらの角度をそれぞれ形成する一対の微動ローラ24及び可動ローラ25と、当該微動ローラ24及び可動ローラ25の位置を制御する制御ユニット(図示せず)とによって構成されている。なお、微動ローラ24及び可動ローラ25が、それぞれ本発明の第1の押圧部材及び第2の押圧部材に相当し、「可動」及び「微動」とは、微動ローラ24及び可動ローラ25の図外の回転軸が、ウエザーストリップ1の幅方向内外に変位可能であることを意味する用語である。
【0029】
ベース部材21は、ボルト等によって可変ベンダー装置20内の中央部に固定されている。ウエザーストリップ1の順送ルートとなるベース部材21の上面幅方向中央部には、ウエザーストリップ1の底壁11下面(正確には装飾リップ18の基端部下面)の形状に沿う形状の載置部21aが、可変ベンダー装置20の入口から出口に亘って隆起した状態で設けられている。
【0030】
規制部材22は、可変ベンダー装置20の入口付近においてベース部材21の側面に固定されており、ベース部材21の上方を回り込みながら、ウエザーストリップ1の底壁11と第2の側壁13との境界部分内面に当接ないし近接する位置まで延在している。この底壁11と第2の側壁13との境界部分内面に当接ないし近接する位置では、規制部材22は、可変ベンダー装置20の入口付近から微動ローラ24と可動ローラ25の間まで至る、断面矩形の長尺部材となっている。但し、規制部材22における第2の側壁13との対向面は、上下方向中央部が凹んでおり、第2の側壁13とは対向面全体で当接せず、部分的に当接する構成となっている。このように、ウエザーストリップ1と規制部材22とが部分的に当接する構成となっていることで、ウエザーストリップ1と規制部材22と接触摩擦が小さくなり、ウエザーストリップ1を円滑に順送することができる。また、規制部材22における第1の側壁12側上縁には、第2の側壁13の内面から突出する挟持リップ16との接触を避ける逃げ段部22aが形成されている。
【0031】
位置決め部材23も、可変ベンダー装置20の入口付近においてベース部材21の規制部材22とは反対の側面に固定されており、第1の側壁12が微動ローラ24によって押圧される位置まで延在している。第1の側壁12が微動ローラ24によって押圧される位置では、位置決め部材23は断面鉤形状の長尺部材となっており、第1の側壁12の内面上部及び上面を押さえる構成となっている。また、位置決め部材23は、第1の側壁12が位置決め部材23に当接したときに、第1の側壁12と底壁11とがなす角度が完成品のウエザーストリップ1における最終角度になるような位置に設けられている。
【0032】
本実施形態では、ベース部材21と、規制部材22と、位置決め部材23とが一つのユニットとなっており、種々異なる横断面形状のウエザーストリップに応じてこれらの部材をユニットごと交換可能となっている。これにより、別形状のウエザーストリップの生産に切り替える場合、可変ベンダー装置20においてユニットごと交換すればよいので、容易かつ素早く生産準備を行うことが可能である。
【0033】
微動ローラ24は、図外の回転軸を中心として回転する円板状部材であって、ベース部材21の第1の側壁12がわ側方において、位置決め部材23の下方に位置する高さで設けられている。可動ローラ25も、図外の回転軸を中心として回転する円板状部材であって、ベース部材21の第2の側壁13がわ側方において、微動ローラ24と同じ高さでこれと対向するように設けられている。可動ローラ25は規制部材22よりも上方に位置しており、可動ローラ25はウエザーストリップ予備成形体の第2の側壁13の外面上部に当接することになる。微動ローラ24及び可動ローラ25は、可変ベンダー装置20内に設けられた制御ユニットの制御によって、ウエザーストリップ1の幅方向へ自在に移動可能となっている。可動ローラ25は第2の側壁13の角度を長手方向において積極的に変化させるために、微動ローラ24は第1の側壁12の角度を一定にするために設けられるものなので、可動ローラ25は微動ローラ24よりも肉厚となっている。
【0034】
次に、上記可変ベンダー装置20を使用してウエザーストリップ1における第1の側壁12及び第2の側壁13の角度を最終的な完成品の角度に形成する製造方法について説明する。先ず、可変ベンダー装置20には、周知の方法によって第1の側壁12及び第2の側壁13の底壁11に対する角度が、最終的な完成品における最大角度以上の角度に予備成形されたウエザーストリップ予備成形体が押出成形装置から順次供給されてくる(第1の工程)。具体的には、押出成形装置に芯材を連続供給しながら押出成形型にポリマー材料を供給することで、内部に芯材を有するウエザーストリップ予備成形体を押出成形する。続いて、ウエザーストリップを成形するポリマー材料がEPDM等のゴムであれば、押出成形装置から押し出されたウエザーストリップ予備成形体を、高周波加熱機や熱風加熱機等の加熱装置によって加熱し硬化(加硫)させた後、必要に応じて冷却水槽等の冷却装置でウエザーストリップ予備成形体を冷却する。ウエザーストリップを成形するポリマー材料が熱可塑性合成樹脂や熱可塑性エラストマーであれば、押出成形装置から半溶融状態で押し出されるウエザーストリップ予備成形体をそのまま冷却水槽等の冷却装置で冷却し、固化させる。その後、適宜芯材破断装置やロール成形装置を経て、ウエザーストリップ予備成形体が可変ベンダー装置20に連続供給される。本実施形態では、ウエザーストリップ予備成形体における挟持部の開口幅は、ウエザーストリップ1が装着される車体開口部のフランジが最も厚いところの寸法より大きく設定されている。
【0035】
第1の工程によって予備成形されたウエザーストリップ予備成形体が可変ベンダー装置20に供給されると、図5,6に示すように、ウエザーストリップ予備成形体がベース部材21の載置部21a上をスライドしていく。このとき、載置部21aは底壁11(正確には装飾リップ18の基端部)の下面形状に沿う形状に形成されているため、ウエザーストリップ予備成形体ないしウエザーストリップ1のスライドが安定する。
【0036】
また、ウエザーストリップ予備成形体が可変ベンダー装置20に供給されると、規制部材22がウエザーストリップ予備成形体の底壁11と第2の側壁13との境界部分に臨むことになる。規制部材22は、可変ベンダー装置20における入口付近から出口付近(少なくとも微動ローラ24と可動ローラ25との間)まで延びており、ウエザーストリップ予備成形体のスライドを安定させる機能も有する。このとき、規制部材22における第2の側壁13との対向面は、底壁11と第2の側壁13との境界部分に部分的に当接し、規制部材22の下面と底壁11とは当接しないので、規制部材22とウエザーストリップ予備成形体との接触摩擦が小さくなり、ウエザーストリップ予備成形体が円滑にスライドし振動が抑えられる。
【0037】
規制部材22に導かれながらウエザーストリップ予備成形体がさらに出口方向にスライドすると、第1の側壁12も位置決め部材23に沿ってスライドするようになる。このとき、位置決め部材23は第1の側壁12の内面及び上面に臨んでいるので、第1の側壁12を介してウエザーストリップ予備成形体の垂直方向及び水平方向への振動が抑えられる。この状態でウエザーストリップ予備成形体がさらに出口方向へスライドして、微動ローラ24と可動ローラ25とが対向する位置に来ると、第1の側壁12がシール部17と共に微動ローラ24によって内方(第2の側壁13側)に押圧されると同時に、第2の側壁13も可動ローラ25によって内方(第1の側壁12側)に向けて押圧される。
【0038】
これにより、第2の側壁13が底壁11との境界部分を起点として曲げられるが、当該第2の側壁13と底壁11との境界部分には規制部材22が当接している(第2の工程)。これにより、可動ローラ25によって第2の側壁13に内方に向けて押圧力が作用しても、ウエザーストリップ予備成形体の底壁11が第1の側壁12側へ移動することが規制部材22によって防止される。而して、可動ローラ25の押圧力により第1の側壁12が所定角度から不用意に変化することが避けられる。また、第2の側壁13の曲げ起点となる部位が規制部材22によって押さえられているので、第2の側壁13を確実に所定角度に曲げることができる。
【0039】
このとき、第2の側壁13は、位置決め部材23のような部材によって曲げ限界が制限されることはないので、車体開口部のフランジにおける各部位の厚さに応じて、第2の側壁13と底壁11とがなす角度を自由に設定できる(第3の工程)。すなわち、ウエザーストリップ1における挟持部10の開口幅を、長手方向において部分的に異ならせることができる。具体的には、フランジの厚さが大きい部位に対応する部分では、図5に示すように、微動ローラ24と可動ローラ25との間の距離を大きくする。一方、フランジの厚さが小さい部位に対応する部分では、図6に示すように、可動ローラ25を内方(第1の側壁12側)へ移動させて、微動ローラ24と可動ローラ25との間の距離を小さくする。このとき、第2の側壁13と底壁11とのなす角度が小さい(鋭角)であっても、規制部材22に逃げ段部22aが設けられているので、挟持リップ16が規制部材22に当接することはない。
【0040】
一方、第1の側壁12も底壁11との境界部分を起点として曲げられ、位置決め部材23に押し付けられる。これにより、第1の側壁12と底壁11とがなす角度は、完成品のウエザーストリップ1における最終角度となり、その後角度を変えることなく一定の角度を保ったまま出口へと導かれる(第4の工程)。
【0041】
可動ローラ25の幅方向移動のタイミング、移動方向、及び移動距離は、フランジにおける各部位の厚さが予め記憶された制御ユニットによって、当該フランジにおける各部位の厚さに基づき自動制御される。詳しくは、制御ユニットによりウエザーストリップ1の移動速度を検出し、車体開口部のフランジにおける各部位の厚さに対応した挟持部10の開口幅を適切に変化させるタイミングで可動ローラ25が移動制御される。可動ローラ25の移動は、移動機構としての油圧又はエアシリンダやモータ等に信号を送って制御される。
【0042】
このように、車体開口部のフランジにおける各部位の厚さに応じて第2の側壁13と底壁11とがなす角度は任意に変化するが、第1の側壁12と底壁11とがなす角度は一定である。したがって、微動ローラ24は基本的には幅方向に移動しない。しかしながら、規制部材22を設けても、例えばウエザーストリップ予備成形体における底壁11と第2の側壁13とがなす角度が大きいと、場合によっては第2の側壁13と底壁11との境界部分が規制部材22の下方に滑り込むなど、底壁11が所定位置から第1の側壁12側に変位してしまうおそれがある。この場合、底壁11に続く第1の側壁12が位置決め部材23から離間するので、底壁11と第1の側壁12とがなす角度が所定の最終角度にならない問題が生じる。そこで、このような問題が生じた場合、ある限界位置を越えたときに可動ローラ25と同期して、又は可動ローラ25の移動より若干遅れて、微動ローラ24を所定位置から位置決め部材23側に移動させる。これにより、第1の側壁12及び底壁11が所定位置に戻されるので、上記問題が解消する。微動ローラ24の移動距離や移動タイミング等も、底壁11の移動状態により制御ユニットによって適宜制御される。但し、微動ローラ24の移動距離は、芯材14のスプリングバック現象によって底壁11や第1の側壁12が元の所定位置に戻れる程度とする。
【0043】
可変ベンダー装置20を通過したウエザーストリップ1は、その後、切断機により所定の長さ寸法で切断される。これにより、様々なフランジの厚さに対応した多様な断面形状のウエザーストリップの製造が完了する。
【0044】
以上、本発明の代表的な実施形態について説明したが、これに限られることは無く、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の変更が可能である。例えば、長尺部材としては、底壁11と、第1の側壁12と、第2の側壁13と、これらの内部に埋設される芯材14とによって構成される挟持部10を備えるものであればよく、シール部17や装飾リップ18を有しないウエザーストリップの製造にも適用できる。シール部17を有しないウエザーストリップであれば、図7に示すように、規制部材22を第1の側壁12と底壁11との境界部分外面に設けることもできる。このような実施形態でも、規制部材22によって底壁11と第2の側壁13との境界部分が第1の側壁12の方向へ移動することを規制できる。なお、このように規制部材22を第1の側壁12と底壁11との境界部分外面に設けた場合は、規制部材22に逃げ段部22aを設ける必要はない。
【0045】
また、規制部材22は、第2の側壁13と底壁11の境界部分内面のみならず、第1の側壁12と底壁11の境界部分内面にも当接するよう形成することもできる。これによれば、第1の側壁12の角度も規制部材22によって正確に形成することができる。
【0046】
押圧部材としては、第1の側壁12及び第2の側壁13の外面を押圧する際に壁の表面を傷つけない低摩擦であるものであればローラに限定されず、例えばテフロン(登録商標)加工を施した円形の回転しない金属板や、棒状部材とすることもできる。また、第1の側壁12を押圧するローラは、必ずしも幅方向内外に移動する必要は無く、不動ローラとすることもできる。
【0047】
ウエザーストリップ予備成形体における挟持部10の開口幅は、完成品であるウエザーストリップ1における挟持部10の最大開口幅より大きく設定しておく必要はなく、同じに開口幅に設定することもできる。すなわち、第1工程において、ウエザーストリップ予備成形体における底壁11と第1の側壁12及び第2の側壁13とがなす角度は、これらの最終的な最大角度と同じ角度で長手方向において一定に予備形成することもできる。この場合、位置決め部材23や微動ローラ24は必ずしも必要ない。但し、この場合でも微動ローラ24を設けておけば、底壁11の位置ズレを矯正できる点で好ましい。また、この場合でも、位置決め部材23を設けておけば、ウエザーストリップ予備成形体の振動を抑制できるメリットもある。一方、第1工程では、底壁11と第1の側壁12及び第2の側壁13とがなす角度を、これらの最終的な最大角度よりも小さくすることはできない。この場合、第3の工程において車体開口部のフランジが最も厚い部位に対応する挟持部10を形成できなくなるからである。
【0048】
規制部材22と可動ローラ25とは、ウエザーストリップ予備成形体へ同時に当接するよう構成されていなくてもよく、可動ローラ25で押圧する部位においては規制部材22がウエザーストリップ予備成形体に当接しない構成とすることもできる。すなわち、本発明における第2の工程と第3の工程とが同時に行われなくても良い。また、微動ローラ24も、規制部材22や可動ローラ25と同時にウエザーストリップ予備成形体に当接させる必要もない。すなわち、本発明における第4の工程は、第2の工程や第3の工程と同時に行われなくてもよい。
【0049】
規制部材22の断面形状は矩形でなくてもよく、円形、楕円形、三角形等の形状にすることもできる。この場合、規制部材22に凹みを設けなくてもウエザーストリップ予備成形体との接触面積が小さくなるので、規制部材22とウエザーストリップ予備成形体との接触摩擦が小さくなると共に、第2の側壁13を正確に曲げられるという効果を上記実施形態と同様に得られる。
【0050】
ベース部材21と、規制部材22と、位置決め部材23とは必ずしもユニット化しておく必要は無く、各部材を別個独立して設けることもできる。逆に、規制部材22と位置決め部材23は、1つの部材として一体的に形成することもできる。
【0051】
上記実施形態では、完成品のウエザーストリップ1における挟持部10の開口幅が2種類の寸法となっている形態のみ開示しているが、本発明はこれに限定されず、車体開口部のフランジの厚さが3種類以上異なる場合、それぞれ異なる部位に対応して挟持部10の開口幅も3種類以上異なるように設定することもできる。
【符号の説明】
【0052】
1 ウエザーストリップ
2 幅広部
3 幅狭部
10 挟持部
11 底壁
12 第1の側壁
13 第2の側壁
14 芯材
15・16 挟持リップ
17 シール部
18 装飾リップ
20 可変ベンダー装置
21 ベース部材
21a 載置部
22 規制部材
22a 逃げ段部
23 位置決め部材
24 微動ローラ
25 可動ローラ
100 挟持部
101 底壁
102 第1の側壁
103 第2の側壁
112 固定ローラ
113 可動ローラ

【要約】
【課題】挟持部の開口幅が部分的に異なる長尺部材を製造する際、第2の側壁の角度をフランジの厚さに応じて部分的に異ならせ、第1の側壁の角度が変化することがない、長尺部材の製造方法を提供する。
【解決手段】底壁11と、第1の側壁12及び第2の側壁13とを有し、底壁11と第1の側壁12とがなす角度は一定であり、底壁11と第2の側壁13とがなす角度は長手方向において部分的に異なるウエザーストリップを製造する。第1の側壁12及び第2の側壁13の角度を最終的な最大角度以上の一定角度に予備形成する第1の工程と、底壁11と第2の側壁12との境界部分が、第1の側壁12の方向へ移動することを規制部材22によって規制する第2の工程と、第2の側壁13の角度を可動ローラ25によって部分的に異ならせる第3の工程と、第1の側壁12の角度を微動ローラ24によって形成する第4の工程とを有する。
【選択図】図5
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9