(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5932169
(24)【登録日】2016年5月13日
(45)【発行日】2016年6月8日
(54)【発明の名称】曖昧なユーザ機器(UE)能力シグナリングを解決するための方法および装置
(51)【国際特許分類】
H04W 8/22 20090101AFI20160526BHJP
H04W 16/28 20090101ALI20160526BHJP
H04W 28/16 20090101ALI20160526BHJP
【FI】
H04W8/22
H04W16/28 130
H04W28/16
【請求項の数】30
【全頁数】23
(21)【出願番号】特願2015-553723(P2015-553723)
(86)(22)【出願日】2013年11月21日
(65)【公表番号】特表2016-507990(P2016-507990A)
(43)【公表日】2016年3月10日
(86)【国際出願番号】US2013071140
(87)【国際公開番号】WO2014113137
(87)【国際公開日】20140724
【審査請求日】2016年2月22日
(31)【優先権主張番号】61/754,407
(32)【優先日】2013年1月18日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】14/084,804
(32)【優先日】2013年11月20日
(33)【優先権主張国】US
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】595020643
【氏名又は名称】クゥアルコム・インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】QUALCOMM INCORPORATED
(74)【代理人】
【識別番号】100108855
【弁理士】
【氏名又は名称】蔵田 昌俊
(74)【代理人】
【識別番号】100109830
【弁理士】
【氏名又は名称】福原 淑弘
(74)【代理人】
【識別番号】100158805
【弁理士】
【氏名又は名称】井関 守三
(74)【代理人】
【識別番号】100194814
【弁理士】
【氏名又は名称】奥村 元宏
(72)【発明者】
【氏名】ガイアホファー、ステファン
(72)【発明者】
【氏名】チェン、ワンシ
(72)【発明者】
【氏名】ガール、ピーター
(72)【発明者】
【氏名】シュ、ハオ
【審査官】
久慈 渉
(56)【参考文献】
【文献】
特開2012−204910(JP,A)
【文献】
特表2011−530949(JP,A)
【文献】
HiSilicon, Huawei,Signalling for CA/MIMO Capabilities,3GPP TSG-RAN WG4 Meeting #57 R4-104608,[online],2010年11月10日,[検索日:2016.03.15],URL,http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG4_Radio/TSGR4_57/Docs/R4-104608.zip
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24− 7/26
H04W 4/00−99/00
3GPP TSG RAN WG1−4
SA WG1−2
CT WG1
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザ機器(UE)によるワイヤレス通信のための方法において、
無線アクセスネットワーク(RAN)の異なる動作周波数帯域上での、複数入力複数出力(MIMO)機能またはマルチポイント協調(CoMP)機能のうちの少なくとも1つをサポートする前記UEの能力を決定することと、
帯域の組み合わせに対する、前記UEの能力の第1の組み合わせを、前記RANの基地局(BS)にシグナリングすることと、
前記帯域の組み合わせに対する、前記能力の第1の組み合わせとは異なる、前記UEの能力の第2の組み合わせを、前記BSにシグナリングすることと、
1つ以上の基準に基づいて、前記BSと通信するのに使用する能力の特定の組み合わせを識別することとを含む方法。
【請求項2】
前記能力は、ダウンリンクの受信に対してサポートされるMIMOレイヤの数、または、チャネルフィードバックに対してサポートされるチャネル状態情報(CSI)処理の数、のうちの少なくとも1つを含む請求項1記載の方法。
【請求項3】
前記能力の第1の組み合わせは、第1の帯域に対してサポートされる能力の第1のセットと、第2の帯域に対してサポートされる能力の第2のセットとを示し、
前記能力の第2の組み合わせは、前記第1の帯域に対する、前記能力の第1のセットとは異なる、能力の第3のセットと、前記第2の帯域に対する、前記能力の第2のセットとは異なる、能力の第4のセットとを示す請求項2記載の方法。
【請求項4】
前記識別することは、前記能力の第1の組み合わせと前記能力の第2の組み合わせとのそれぞれにおける1つ以上の能力に対する、最小共通値を取ることを含む請求項1記載の方法。
【請求項5】
前記識別することは、前記能力の第1の組み合わせと前記能力の第2の組み合わせとのそれぞれにおける1つ以上の能力に対する、最大共通値を取ることを含む請求項1記載の方法。
【請求項6】
前記識別することは、決定論的なルールを適用して、前記能力の第1の組み合わせ、または、前記能力の第2の組み合わせ、のうちのいずれを使用するかを決定することを含む請求項1記載の方法。
【請求項7】
前記決定論的なルールは、前記能力の第1の組み合わせと前記能力の第2の組み合わせとがシグナリングされた順序に基づいている請求項6記載の方法。
【請求項8】
前記決定論的なルールは、前記能力の第1の組み合わせと前記能力の第2の組み合わせとがシグナリングされた順序とは無関係である、帯域組み合わせの順序付けされているリストに基づいている請求項6記載の方法。
【請求項9】
前記識別することは、使用する能力の組み合わせを示すシグナリングを、前記BSから受信することを含む請求項1記載の方法。
【請求項10】
前記受信したシグナリングは、前記能力の第1の組み合わせ、または、前記能力の第2の組み合わせのいずれか以外の、能力の異なる組み合わせを示す請求項9記載の方法。
【請求項11】
基地局(BS)によるワイヤレス通信のための方法において、
帯域の組み合わせに対する、無線アクセスネットワーク(RAN)の異なる動作周波数帯域上での、複数入力複数出力(MIMO)機能またはマルチポイント協調(CoMP)機能のうちの少なくとも1つをサポートするユーザ機器(UE)の能力の、第1の組み合わせを示すシグナリングを、前記UEから受信することと、
前記帯域の組み合わせに対する、前記能力の第1の組み合わせとは異なる、RANの異なる動作周波数帯域上での、MIMO機能またはCoMP機能のうちの少なくとも1つをサポートする前記UEの能力の、第2の組み合わせを示すシグナリングを、前記UEから受信することと、
1つ以上の基準に基づいて、前記UEと通信するのに使用する能力の特定の組み合わせを識別することとを含む方法。
【請求項12】
前記能力は、ダウンリンクの受信に対してサポートされるMIMOレイヤの数、または、チャネルフィードバックに対してサポートされるチャネル状態情報(CSI)処理の数、のうちの少なくとも1つを含む請求項11記載の方法。
【請求項13】
前記能力の第1の組み合わせは、第1の帯域に対してサポートされる能力の第1のセットと、第2の帯域に対してサポートされる能力の第2のセットとを示し、
前記能力の第2の組み合わせは、前記第1の帯域に対する、前記能力の第1のセットとは異なる、能力の第3のセットと、前記第2の帯域に対する、前記能力の第2のセットとは異なる、能力の第4のセットとを示す請求項12記載の方法。
【請求項14】
前記識別することは、前記能力の第1の組み合わせと前記能力の第2の組み合わせとのそれぞれにおける1つ以上の能力に対する、最小共通値を取ることを含む請求項11記載の方法。
【請求項15】
前記識別することは、前記能力の第1の組み合わせと前記能力の第2の組み合わせとのそれぞれにおける1つ以上の能力に対する、最大共通値を取ることを含む請求項11記載の方法。
【請求項16】
前記識別することは、決定論的なルールを適用して、前記能力の第1の組み合わせ、または、前記能力の第2の組み合わせ、のうちのいずれを使用するかを決定することを含む請求項11記載の方法。
【請求項17】
前記決定論的なルールは、前記能力の第1の組み合わせと前記能力の第2の組み合わせとがシグナリングされた順序に基づいている請求項16記載の方法。
【請求項18】
前記決定論的なルールは、前記能力の第1の組み合わせと前記能力の第2の組み合わせとがシグナリングされた順序とは無関係である、帯域組み合わせの順序付けされているリストに基づいている請求項16記載の方法。
【請求項19】
使用する能力の組み合わせの表示を、前記UEにシグナリングすることをさらに含む請求項11記載の方法。
【請求項20】
前記シグナリングは、前記能力の第1の組み合わせ、または、前記能力の第2の組み合わせのいずれか以外の、能力の異なる組み合わせを示す請求項19記載の方法。
【請求項21】
ユーザ機器(UE)によるワイヤレス通信のための装置において、
プロセッサと、
前記プロセッサと通信するメモリとを具備し、
前記メモリは、
無線アクセスネットワーク(RAN)の異なる動作周波数帯域上での、複数入力複数出力(MIMO)機能またはマルチポイント協調(CoMP)機能のうちの少なくとも1つをサポートする前記UEの能力を決定し、
帯域の組み合わせに対する、前記UEの能力の第1の組み合わせを、前記RANの基地局(BS)にシグナリングし、
前記帯域の組み合わせに対する、前記能力の第1の組み合わせとは異なる、前記UEの能力の第2の組み合わせを、前記BSにシグナリングし、
1つ以上の基準に基づいて、前記BSと通信するのに使用する能力の特定の組み合わせを識別するように、前記プロセッサによって実行可能な命令を含む装置。
【請求項22】
前記能力は、ダウンリンクの受信に対してサポートされるMIMOレイヤの数、または、チャネルフィードバックに対してサポートされるチャネル状態情報(CSI)処理の数、のうちの少なくとも1つを含む請求項21記載の装置。
【請求項23】
前記能力の第1の組み合わせは、第1の帯域に対してサポートされる能力の第1のセットと、第2の帯域に対してサポートされる能力の第2のセットとを示し、
前記能力の第2の組み合わせは、前記第1の帯域に対する、前記能力の第1のセットとは異なる、能力の第3のセットと、前記第2の帯域に対する、前記能力の第2のセットとは異なる、能力の第4のセットとを示す請求項22記載の装置。
【請求項24】
前記識別するための命令は、前記能力の第1の組み合わせと前記能力の第2の組み合わせとのそれぞれにおける1つ以上の能力に対する、最小共通値を取るように、前記プロセッサによって実行可能である請求項21記載の装置。
【請求項25】
前記識別するための命令は、前記能力の第1の組み合わせと前記能力の第2の組み合わせとのそれぞれにおける1つ以上の能力に対する、最大共通値を取るように、前記プロセッサによって実行可能である請求項21記載の装置。
【請求項26】
基地局(BS)によるワイヤレス通信のための装置において、
プロセッサと、
前記プロセッサと通信するメモリとを具備し、
前記メモリは、
帯域の組み合わせに対する、無線アクセスネットワーク(RAN)の異なる動作周波数帯域上での、複数入力複数出力(MIMO)機能またはマルチポイント協調(CoMP)機能のうちの少なくとも1つをサポートするユーザ機器(UE)の能力の、第1の組み合わせを示すシグナリングを、前記UEから受信し、
前記帯域の組み合わせに対する、前記能力の第1の組み合わせとは異なる、RANの異なる動作周波数帯域上での、MIMO機能またはCoMP機能のうちの少なくとも1つをサポートする前記UEの能力の、第2の組み合わせを示すシグナリングを、前記UEから受信し、
1つ以上の基準に基づいて、前記UEと通信するのに使用する能力の特定の組み合わせを識別するように、前記プロセッサによって実行可能な命令を含む装置。
【請求項27】
前記能力は、ダウンリンクの受信に対してサポートされるMIMOレイヤの数、または、チャネルフィードバックに対してサポートされるチャネル状態情報(CSI)処理の数、のうちの少なくとも1つを含む請求項26記載の装置。
【請求項28】
前記能力の第1の組み合わせは、第1の帯域に対してサポートされる能力の第1のセットと、第2の帯域に対してサポートされる能力の第2のセットとを示し、
前記能力の第2の組み合わせは、前記第1の帯域に対する、前記能力の第1のセットとは異なる、能力の第3のセットと、前記第2の帯域に対する、前記能力の第2のセットとは異なる、能力の第4のセットとを示す請求項27記載の装置。
【請求項29】
前記識別するための命令は、前記能力の第1の組み合わせと前記能力の第2の組み合わせとのそれぞれにおける1つ以上の能力に対する、最小共通値を取るように、前記プロセッサによって実行可能である請求項26記載の装置。
【請求項30】
前記識別するための命令は、前記能力の第1の組み合わせと前記能力の第2の組み合わせとのそれぞれにおける1つ以上の能力に対する、最大共通値を取るように、前記プロセッサによって実行可能である請求項26記載の装置。
【発明の詳細な説明】
【0001】
[0001]
本出願は、その全体が参照によってここに組み込まれている、2013年1月18日に出願された米国仮特許出願番号第61/754,407号の利益を主張する。
【0002】
I.分野
[0002]
本開示のある態様は、概してワイヤレス通信に関連しており、より詳細には、曖昧なユーザ機器(UE)能力シグナリングを解決することに関連している。
【0003】
II.背景
[0003]
ワイヤレス通信システムは、音声、データなどのような、さまざまなタイプの通信コンテンツを提供するために幅広く展開されている。これらのシステムは、利用可能なシステムリソース(例えば、帯域幅、送信電力)を共有することによって複数のユーザとの通信をサポートすることが可能である、多元接続システムであるかもしれない。このような多元接続システムの例には、コード分割多元接続(CDMA)システム、時分割多元接続(TDMA)システム、周波数分割多元接続(FDMA)システム、第3世代パートナーシッププロジェクト(3GPP)ロングタームエボリューション(LTE)/LTEアドバンストシステム、および直交周波数分割多元接続(OFDMA)システムが含まれる。
【0004】
[0004]
一般的に、ワイヤレス多元接続通信システムは、複数のワイヤレス端末に対する通信を同時にサポートすることができる。各端末は、フォワードリンクおよびリバースリンク上での送信を介して1つ以上の基地局と通信する。フォワードリンク(または、ダウンリンク)は基地局から端末への通信リンクのことを指し、リバースリンク(または、アップリンク)は端末から基地局への通信リンクのことを指す。この通信リンクは、単一入力単一出力システム、複数入力単一出力システム、または複数入力複数出力(MIMO)システムを介して確立されるかもしれない。
【0005】
[0005]
ワイヤレス通信ネットワークは、多数のワイヤレスデバイスに対して通信をサポートすることができる多数の基地局を含んでいるかもしれない。ワイヤレスデバイスには、ユーザ機器(UE)および遠隔デバイスが含まれる。UEは、人間による直接の制御の下で動作するデバイスである。UEのいくつかの例には、セルラ電話機、スマートフォン、パーソナルデジタルアシスタント(PDA)、ワイヤレスモデム、ハンドヘルドデバイス、タブレット、ラップトップコンピュータ、ネットブック、スマートブック、ウルトラブックなどが含まれる。遠隔デバイスは、人間によって直接制御されることなく動作するデバイスである。遠隔デバイスのいくつかの例には、センサ、メータ、ロケーションタグなどが含まれる。遠隔デバイスは、基地局、別の遠隔デバイス、または他の何らかのエンティティと通信するかもしれない。マシンタイプ通信(MTC)は、通信の少なくとも一端において、少なくとも1つの遠隔デバイスを伴う通信のことを指す。
【0006】
[0006]
本開示のある態様は、概して、曖昧なユーザ機器(UE)能力シグナリングを解決することに関連している。
【0007】
[0007]
本開示のある態様は、ユーザ機器(UE)によるワイヤレス通信のための方法を提供している。方法は一般的に、無線アクセスネットワーク(RAN)の異なる動作周波数帯域上での、複数入力複数出力(MIMO)機能またはマルチポイント協調(CoMP)機能のうちの少なくとも1つをサポートするUEの能力を決定することと、帯域の組み合わせに対する、UEの能力の第1の組み合わせを、RANの基地局(BS)にシグナリングすることと、帯域の組み合わせに対する、能力の第1の組み合わせとは異なる、能力の第2の組み合わせを、BSにシグナリングすることと、1つ以上の基準に基づいて、BSと通信するのに使用する能力の特定の組み合わせを識別することとを含んでいる。
【0008】
[0008]
本開示のある態様は、基地局(BS)によるワイヤレス通信のための方法を提供している。方法は一般的に、帯域の組み合わせに対する、無線アクセスネットワーク(RAN)の異なる動作周波数帯域上での、複数入力複数出力(MIMO)機能またはマルチポイント協調(CoMP)機能のうちの少なくとも1つをサポートするユーザ機器(UE)の能力の、第1の組み合わせを示すシグナリングを、UEから受信することと、帯域の組み合わせに対する、能力の第1の組み合わせとは異なる、RANの異なる動作周波数帯域上での、MIMO機能またはCoMP機能のうちの少なくとも1つをサポートするUEの能力の、第2の組み合わせを示すシグナリングを、UEから受信することと、1つ以上の基準に基づいて、UEと通信するのに使用する能力の特定の組み合わせを識別することとを含んでいる。
【0009】
[0009]
ある態様は、上記の方法の動作を実行するための、さまざまな装置およびプログラムプロダクトも提供している。
【図面の簡単な説明】
【0010】
[0010]
本開示の上記に記載した特徴を詳細に理解できるように、上記で簡単に要約したもののさらに詳細な説明は、態様を参照することによって与えられ、態様のうちのいくつかを添付した図面中で図示している。しかしながら、添付した図面は、この開示のある典型的な態様のみを図示しており、したがって、その範囲を限定していると見なされるべきものではないことに留意すべきである。説明は、他の等しく効果的な態様を許容するためである。
【
図1】[0011]
図1は、本開示のある態様にしたがった、ワイヤレス通信ネットワークの例を概念的に図示しているブロックダイヤグラムである。
【
図2】[0012]
図2は、本開示のある態様にしたがった、ワイヤレス通信ネットワークにおいてユーザ機器(UE)と通信している基地局の例を概念的に図示しているブロックダイヤグラムを示している。
【
図3】[0013]
図3は、本開示のある態様にしたがった、ワイヤレス通信ネットワークにおけるフレーム構造の例を概念的に図示しているブロックダイヤグラムである。
【
図4】[0014]
図4は、本開示のある態様にしたがった、例示的なCSIフィードバックパラメータを示している表である。
【
図5】[0015]
図5は、本開示のある態様にしたがった、UEによるワイヤレス通信のための例示的な動作を図示している。
【
図6】[0016]
図6は、本開示のある態様にしたがった、基地局(BS)によるワイヤレス通信のための例示的な動作を図示している。
【0011】
[0017]
本開示のある態様は、概して、曖昧なユーザ機器(UE)能力シグナリングを解決することに関連している。UEが、帯域の組み合わせに対する、UE能力の第1の組み合わせを基地局(BS)にシグナリングして、帯域の同一の組み合わせに対する、能力の第2の異なる組み合わせもシグナリングするときに、曖昧なシグナリングが結果的に生じるかもしれない。ある態様にしたがうと、決定論的なルールを適用して能力のどの組み合わせを使用するかを決定することによって、BSと通信するのに使用する能力の特定の組み合わせが識別されるかもしれない。例えば、最初にシグナリングされた組み合わせ、または、アルファベット順に順序付けされた最初の組み合わせを使用する。代替的に、使用する能力の組み合わせをネットワークがシグナリングしてもよい。その組み合わせは、UEによってシグナリングされる組み合わせのいずれとも異なるかもしれない。
【0012】
[0018]
ここで説明する技術は、CDMA、TDMA、FDMA、OFDMA、SC−FDMA、および他のネットワークのような、さまざまなワイヤレス通信ネットワークに対して使用してもよい。用語“ネットワーク”と“システム”は、互換性があるように使用することが多い。CDMAネットワークは、ユニバーサル地上無線アクセス(UTRA)、cdma2000などのような、無線機技術を実現してもよい。UTRAは、ワイドバンドCDMA(WCDMA(登録商標))、時分割同期CDMA(TD−SCDMA)、および、CDMAの他の変形を含む。cdma2000は、IS−2000標準規格、IS−95標準規格、およびIS−856標準規格をカバーしている。TDMAネットワークは、グローバルシステムフォーモバイルコミュニケーション(GSM(登録商標))のような無線機技術を実現してもよい。OFDMAネットワークは、進化型UTRA(E−UTRA)、ウルトラモバイルブロードバンド(UMB)、IEEE802.11(Wi−Fi(登録商標))、IEEE802.16(WiMAX(登録商標))、IEEE802.20、フラッシュOFDMなどのような、無線機技術を実現してもよい。UTRAおよびE−UTRAは、ユニバーサルモバイルテレコミュニケーションシステム(UMTS)の一部である。3GPPロングタームエボリューション(LTE)およびLTEアドバンスト(LTE−A)は、周波数分割デュプレクス(FDD)および時分割デュプレクス(TDD)の両方において、E−UTRAを使用するUMTSの新しいリリースであり、ダウンリンク上でOFDMAを用い、アップリンク上でSC−FDMAを用いる。UTRA、E−UTRA、UMTS、LTE、LTE−A、およびGSMは、“第三世代パートナーシッププロジェクト”(3GPP)という名の機関による文書中に記述されている。cdma2000およびUMBは、“第三世代パートナーシッププロジェクト2”(3GPP2)という名の機関による文書中に記述されている。ここで説明している技術は、上述したワイヤレスネットワークおよび無線機技術とともに、他のワイヤレスネットワークおよび無線機技術に対して使用してもよい。明確にするために、技術のある態様は、以下ではLTE/LTEアドバンストに対して記述しており、以下の記述の多くにおいてLTE/LTEアドバンスト専門用語を使用している。
【0013】
[0019]
図1はワイヤレス通信ネットワーク100を示しており、ワイヤレス通信ネットワーク100は、LTEネットワークまたは他の何らかのワイヤレスネットワークであってもよい。ワイヤレスネットワーク100は、多数の進化型ノードB(eNB)110および他のネットワークエンティティを含んでいるかもしれない。eNBは、ユーザ機器(UE)と通信するエンティティであり、基地局、ノードB、アクセスポイントなどと呼ばれることもある。各eNBは、特定の地理エリアに対する通信カバレッジを提供している。3GPPにおいて、用語“セル”は、用語が使用される状況に依存して、eNBのカバレッジエリア、および/または、そのカバレッジエリアを担当しているeNBサブシステムのことを指すことがある。
【0014】
[0020]
eNBは、マクロセル、ピコセル、フェムトセル、および/または他のタイプのセルに対する、通信カバレッジを提供するかもしれない。マクロセルは、比較的広い地理エリア(例えば、半径数キロメートル)をカバーし、サービス加入を有するUEによる、制限されていないアクセスを可能にすることができる。ピコセルは、比較的小さい地理エリアをカバーし、サービス加入を有するUEによる、制限されていないアクセスを可能にすることができる。フェムトセルは、比較的小さい地理エリア(例えば、ホーム)をカバーし、フェムトセルとの関係を有するUE(例えば、閉じられた加入者グループ(CSG)中のUE)による、制限されたアクセスを可能にするかもしれない。マクロセルに対するeNBはマクロeNBと呼ばれることもある。ピコセルに対するeNBはピコeNBと呼ばれることもある。フェムトセルに対するeNBは、フェムトeNBまたはホームeNB(HeNB)と呼ばれることもある。
図1において示している例では、eNB110aは、マクロセル102aに対するマクロeNBであり、eNB110bは、ピコセル102bに対するピコeNBであり、eNB110cは、フェムトセル102cに対するフェムトeNBである。eNBは、1または複数の(例えば、3つの)セルをサポートすることができる。用語“eNB”、“基地局”、および“セル”は、ここでは交換可能に使用する。
【0015】
[0021]
ワイヤレスネットワーク100は中継局も含んでいるかもしれない。中継局は、アップストリーム局(例えば、eNBまたはUE)からデータの送信を受信でき、ダウンストリーム局(例えば、UEまたはeNB)へデータの送信を送ることができるエンティティである。中継局はまた、他のUEに対して送信を中継できるUEであってもよい。
図1において示している例では、中継局110dは、eNB110aとUE120dとの間の通信を容易にするために、マクロeNB110aおよびUE120dと通信することができる。中継局は、中継eNB、中継基地局、中継器などと呼ばれることもある。
【0016】
[0022]
ワイヤレスネットワーク100は、異なるタイプのeNB、例えば、マクロeNB、ピコeNB、フェムトeNB、中継eNBなど、を含む異種ネットワークであってもよい。ワイヤレスネットワーク100において、これらの異なるタイプのeNBは、異なる送信電力レベル、異なるカバレッジエリア、および、干渉における異なる影響を有しているかもしれない。例えば、マクロeNBが高い送信電力レベル(例えば、5から40ワット)を有している一方で、ピコeNB、フェムトeNB、および中継eNBは、より低い送信電力レベル(例えば、0.1から2ワット)を有しているかもしれない。
【0017】
[0023]
ネットワーク制御装置130は、eNBのセットに結合していてもよく、これらのeNBに対して調整および制御を提供するかもしれない。ネットワーク制御装置130は、バックホールを介してeNBと通信してもよい。eNBはまた、例えば、ワイヤレスまたはワイヤラインのバックホールを介して直接的または間接的に、互いに通信してもよい。
【0018】
[0024]
UE120(例えば、120a、120b、120c)は、ワイヤレスネットワーク100全体を通して分散されていてもよく、各UEは静的であっても、または移動体であってもよい。UEは、アクセス端末、端末、移動局、加入者ユニット、局などと呼ばれることもある。UEは、セルラ電話機、パーソナルデジタルアシスタント(PDA)、ワイヤレスモデム、ワイヤレス通信デバイス、ハンドヘルドデバイス、ラップトップコンピュータ、コードレス電話機、ワイヤレスローカルループ(WLL)局、タブレット、スマートフォン、ネットブック、スマートブック、ウルトラブックなどであってもよい。
図1において、両端矢印を有する実線は、UEと担当eNBとの間の所望送信を示しており、担当eNBは、ダウンリンクおよび/またはアップリンク上でUEを担当するように指定されているeNBである。両端矢印を有する破線は、UEとeNBとの間の潜在的な干渉送信を示している。
【0019】
[0025]
図2は、基地局/eNB110とUE120との設計のブロックダイヤグラムを示しており、基地局/eNB110とUE120は、
図1における基地局/eNBのうちの1つとUEのうちの1つとであってもよい。基地局110は、T本のアンテナ234aないし234tを備えていてもよく、UE120は、R本のアンテナ252aないし252rを備えていてもよい。
【0020】
[0026]
基地局110において、送信プロセッサ220は、1つ以上のUEのためにデータソース212からデータを受け取り、UEから受信したCQIに基づいて、各UEに対して1つ以上の変調コーディングスキーム(MCS)を選択し、UEに対して選択したMCSに基づいて、各UEのためにデータを処理(例えば、エンコードおよび変調)し、すべてのUEに対してデータシンボルを提供するかもしれない。送信プロセッサ220は、(例えば、SRPIなどに対する)システム情報および制御情報(例えば、CQI要求、許可、上位レイヤシグナリングなど)も処理し、オーバーヘッドシンボルおよび制御シンボルを提供してもよい。プロセッサ220は、基準信号(例えば、CRS)および同期信号(例えば、PSSおよびSSS)に対する基準シンボルも発生させてもよい。送信(TX)複数入力複数出力(MIMO)プロセッサ230は、適用可能な場合に、データシンボル、制御シンボル、オーバーヘッドシンボル、および/または基準シンボル上で、空間処理(例えば、プリコーディング)を実行してもよく、T個の変調器(MOD)232aないし232tにT個の出力シンボルストリームを提供してもよい。各変調器232は、(例えば、OFDMなどのために)それぞれの出力シンボルストリームを処理して出力サンプルストリームを取得してもよい。各変調器232は、出力サンプルストリームをさらに処理(例えば、アナログにコンバート、増幅、フィルタリング、およびアップコンバート)してダウンリンク信号を取得してもよい。変調器232aないし232tからのT個のダウンリンク信号はそれぞれ、T本のアンテナ234aないし234tを介して送信してもよい。
【0021】
[0027]
UE120において、アンテナ252aないし252rは、基地局110および/または他の基地局からダウンリンク信号を受信するかもしれず、復調器(DEMOD)254aないし254rに受信信号をそれぞれ提供するかもしれない。各復調器254は、その受信信号を調整(例えば、フィルタリング、増幅、ダウンコンバート、およびデジタル化)して入力サンプルを取得してもよい。各復調器254は、(例えば、OFDMなどのために)入力サンプルをさらに処理して受信シンボルを取得してもよい。MIMO検出器256は、R個のすべての復調器254aないし254rから受信シンボルを取得し、適用可能な場合に受信シンボル上でMIMO検出を実行して、検出したシンボルを提供してもよい。受信プロセッサ258は、検出シンボルを処理(例えば、復調およびデコード)し、UE120に対するデコードしたデータをデータシンク260に提供し、デコードした制御情報およびシステム情報を制御装置/プロセッサ280に提供してもよい。チャネルプロセッサは、RSRP、RSSI、RSRQ、CQIなどを決定してもよい。
【0022】
[0028]
アップリンク上で、UE120において、送信プロセッサ264がデータソース262からのデータと、制御装置/プロセッサ280からの(例えば、RSRP、RSSI、RSRQ、CQIなど、を含む報告に対する)制御情報とを受け取って処理するかもしれない。プロセッサ264は、1つ以上の基準信号に対する基準シンボルも発生させるかもしれない。送信プロセッサ264からのシンボルは、適用可能な場合にTX MIMOプロセッサ266によってプリコーディングされ、(例えば、SC−FDM、OFDMなどのために)変調器254aないし254rによってさらに処理され、基地局110に送信されるかもしれない。基地局110においては、UE120および他のUEからのアップリンク信号がアンテナ234によって受信され、復調器232によって処理され、適用可能な場合にMIMO検出器236によって検出され、受信プロセッサ238によってさらに処理されて、デコードされた、UE120によって送られたデータおよび制御情報が取得されるかもしれない。プロセッサ238は、デコードされたデータをデータシンク239に提供し、デコードされた制御情報を制御装置/プロセッサ240に提供してもよい。基地局110は、通信ユニット244を備えていてもよく、通信ユニット244を介してネットワーク制御装置130に通信するかもしれない。ネットワーク制御装置130は、通信ユニット294、制御装置/プロセッサ290、およびメモリ292を備えていてもよい。
【0023】
[0029]
制御装置/プロセッサ240および280はそれぞれ、基地局110およびUE120における動作を指示するかもしれない。基地局110における、プロセッサ240および/または他のプロセッサならびにモジュールが、ならびに/あるいは、UE120における、プロセッサ280および/または他のプロセッサならびにモジュールが、ここに説明する技術に対するプロセスを実行または指示するかもしれない。メモリ242および282はそれぞれ、基地局110およびUE120に対するデータおよびプログラムコードを記憶してもよい。スケジューラ246が、ダウンリンクおよび/またはアップリンク上のデータ送信に対してUEをスケジューリングするかもしれない。
【0024】
[0030]
UE120にデータを送信するときに、基地局110は、データ割り振りサイズに少なくとも部分的に基づいてバンドリングサイズを決定し、決定したバンドリングサイズのバンドルされた隣接リソースブロック中にデータをプリコーディングするように構成されているかもしれない。各バンドル中のリソースブロックは、共通のプリコーディング行列によりプリコーディングされているかもしれない。すなわち、リソースブロック中の、UE−RSのような基準信号、および/またはデータは、同一のプリコーダを使用してプリコーディングされているかもしれない。バンドルされたRB(リソースブロック)の各RB中のUE−RSに対して使用される電力レベルも、同一であるかもしれない。
【0025】
[0031]
UE120は、相補的な処理を実行して、基地局110から送信されたデータをデコードするように構成されているかもしれない。例えば、UE120は、隣接リソースブロック(RB)のバンドルで基地局から送信された受信データの、データ割り振りサイズに基づいて、バンドリングサイズを決定し、ここで、各バンドル中のリソースブロックにおける少なくとも1つの基準信号は、共通のプリコーディング行列によりプリコーディングされており、決定したバンドリングサイズと、基地局から送信された1つ以上の基準信号(RS)とに基づいて、少なくとも1つのプリコーディングされているチャネルを推定し、推定したプリコーディングされているチャネルを使用して受信バンドルをデコードするように構成されているかもしれない。
【0026】
[0032]
図3は、LTEにおける、FDDに対する例示的なフレーム構造300を示している。ダウンリンクおよびアップリンクのそれぞれに対する送信タイムラインは、無線フレームの単位に分割されてもよい。各無線フレームは、予め定められた持続期間(例えば、10ミリ秒(ms))を有していてもよく、0ないし9のインデックスを有する10個のサブフレームに分割されてもよい。各サブフレームは、2個のスロットを含んでいてもよい。各無線フレームは、したがって、0ないし19のインデックスを有する20個のスロットを含んでいてもよい。各スロットは、L個のシンボル期間、例えば、(
図3において示しているように)ノーマルサイクリックプリフィックスに対して7個のシンボル期間、または、拡張サイクリックプリフィックスに対して6個のシンボル期間を含んでいてもよい。各サブフレーム中の2L個のシンボル期間に、0ないし2L−1のインデックスが割り当てられていてもよい。
【0027】
[0033]
LTEでは、eNBは、eNBによってサポートされている各セルに対して、システム帯域幅の中心の1.08MHzで、ダウンリンク上で1次同期信号(PSS)および2次同期信号(SSS)を送信してもよい。
図3において示しているように、ノーマルサイクリックプリフィックスを有する各無線フレームのサブフレーム0および5におけるシンボル期間6および5中で、PSSおよびSSSはそれぞれ送信されてもよい。PSSおよびSSSは、セルのサーチおよび獲得のためにUEによって使用されてもよい。eNBは、eNBによりサポートされている各セルに対して、システム帯域幅に渡ってセル特有基準信号(CRS)を送信してもよい。CRSは、各サブフレームのあるシンボル期間中で送信してもよく、チャネル推定、チャネル品質測定、および/または他の機能を実行するためにUEによって使用されるかもしれない。eNBはまた、ある無線フレームのスロット1におけるシンボル期間0から3中で、物理ブロードキャストチャネル(PBCH)を送信してもよい。PBCHは、いくつかのシステム情報を伝えるかもしれない。eNBは、あるサブフレームにおいて、物理ダウンリンク共有チャネル(PDSCH)上でシステム情報ブロック(SIB)のような他のシステム情報を送信してもよい。eNBは、サブフレームの最初のB個のシンボル期間中の物理ダウンリンク制御チャネル(PDCCH)上で制御の情報/データを送信してもよく、Bは各サブフレームに対して構成可能であってもよい。eNBは、各サブフレームの残りのシンボル期間中のPDSCH上で、トラフィックデータおよび/または他のデータを送信してもよい。
【0028】
曖昧なユーザ機器(UE)能力シグナリングを解決するための方法および装置
[0034]
ユーザ機器(UE)は、UEの能力をネットワークにシグナリングして、UEによってサポートされる特有の機能についてネットワークに知らせるかもしれない。例えば、ダウンリンク(DL)の受信に対してサポートされる複数入力複数出力(MIMO)レイヤの最大数を、UEはシグナリングするかもしれない。別の例として、マルチポイント協調(CoMP)においてサポートされるチャネル状態情報(CSI)処理の最大数を、UEはシグナリングするかもしれない。搬送波アグリゲーション(CA)を有するCoMPに対しては、コンポーネント搬送波(CC)毎にサポートされるCSI処理の最大数を、UEはシグナリングするかもしれない。
【0029】
[0035]
サポートされるMIMOレイヤの最大数は、DL空間多重化に対してサポートされるレイヤの最大数を示している。サポートされるMIMOレイヤの最大数は、例えば、UE受信アンテナの数、UE処理能力、および他のインプリメンテーション特有ファクターに依存しているかもしれない。ネットワークは、UEによってシグナリングされたレイヤの数を使用して、ランクインジケータ(RI)シグナリングに対するビット幅を決定してもよい。例えば、eノードB(eNB)アンテナおよびUE受信アンテナの数の最小値である最大の可能なランクとしてビット幅を選択してもよい。
【0030】
[0036]
ロングタームエボリューション(LTE)リリース−11では、サポートされるCSI処理の最大数がUE能力である。UEが1、3、または4CSI処理をサポートすることを、UEは示すかもしれない。チャネル測定に対する非ゼロ電力(NZP)CSI基準信号(CSI−RS)リソースと、干渉測定に対する干渉測定リソース(IMR)との関係として、CSI処理は定義されている。
図4は、本開示のある態様にしたがった、例示的なCSIフィードバックパラメータを示している表400である。シグナリングされたUE能力に基づいて、CSIフィードバック関連パラメータが得られる。
図4において分かるように、CC毎のベースで、シグナリングされたUE能力に基づいて、CSIフィードバックパラメータを決定することができる。
【0031】
[0037]
同一の帯域組み合わせに対する反復UE能力シグナリングは、UEとネットワークとの間の曖昧な振る舞いにつながるかもしれない。搬送波アグリゲーションに対しては、帯域と帯域との組み合わせ毎に、UEはUE能力を示すかもしれない。例えば、帯域A、帯域B、帯域Cの3つの帯域のシナリオを仮定し、PでUE能力を示す。異なるCA組み合わせに対する異なるUE能力を、UEはシグナリングすることができる。帯域Aと帯域BとのCAに対しては、UE能力P
11とP
12との第1の組み合わせのサポートを、UEはシグナリングするかもしれない。帯域の別の組み合わせ、帯域Aと帯域CとのCAに対しては、UE能力P
21とP
22との第2の組み合わせのサポートを、UEはシグナリングするかもしれない。P
11はP
21とは異なるかもしれず、P
12はP
22とは異なるかもしれないが、両方は帯域A中のCCに対応する(例えば、両方ではないが2つの帯域のうちのいずれか一方で、UEがより高いUE能力をサポートすることをシグナリングする)。
【0032】
[0038]
別の例として、同一の帯域組み合わせに対する複数の能力を、UEはシグナリングするかもしれない。帯域Aと帯域BとのCAに対して、UE能力P
31とP
32との組み合わせに対するサポートを、UEはシグナリングするかもしれない。帯域Aと帯域Bとの、同一の帯域の同一のCAに対して、UE能力P
41とP
42との第2の異なる組み合わせに対するサポートを、UEはシグナリングするかもしれない。同一のCA組み合わせに対する異なるUE能力をシグナリングすることに対する1つの使用のケースは、両方ではないが、帯域Aまたは帯域Bのいずれかにおいて、より高い能力をサポートすることができることを示すことである。
【0033】
[0039]
UE能力の2つのペアのうちのどちらがネットワークにおいて使用されたかを、UEが知らないかもしれないので、このようなシグナリングは、UEとネットワークとの間の曖昧さにつながる。
【0034】
[0040]
例えば、帯域Aと帯域BとのCAに対して、各帯域内に帯域内CAが存在しない場合は、UE能力P
11、P
12の第1の組み合わせをUEはサポートする。代替的に、少なくとも1つの帯域内に帯域内CAが存在する場合(例えば、帯域A、2つのCC、および、帯域B、1つのCC)は、UE能力P
21、P
22の組み合わせをUEはサポートする。このケースにおいて、明示的に特定されない場合、構成されたCCの数の関数としてシステムパラメータが得られるか否かは不明確であるかもしれない。
【0035】
[0041]
UE能力の曖昧さの別の例として、空間レイヤの最大数のUE能力に対して、UEは以下をシグナリングする。
【数1】
ネットワークは2つのCCを構成し、各CCにおいて、4つのアンテナポートに対して基準信号(RS)(例えば、セル特有基準信号(CRS)またはCSI−RS)を構成する。このケースにおいて、4つのレイヤの最大値(UE能力)がCC1においてサポートされるか、または、CC2においてサポートされるかを、UEは決定できない。UEは、このような値を、2つのCCのうちの1つがサポートできることを知っているだけである。RI報告のビット幅がこの数に依存しているので、CC1およびCC2においてそれぞれ、どのビット幅がUEによって使用されるのかに関して曖昧さが存在する。
【0036】
[0042]
UE能力の曖昧さのさらに別の例として、CoMP CSI処理のUE能力に対して、UEは以下をシグナリングする。
【数2】
CC1においてy
1=3のCSI処理を、CC2においてy
2=3のCSI処理を有する2つのCCを、ネットワークが構成する。
図5において示しているように、UE能力3および4に対して、構成されるCSI処理の数は2または3であり、タイムラインパラメータは5である。しかしながら、P=3に対しては、トリガリングバジェットは3であり、P=4に対しては、トリガリングバジェットは4である。このケースにおいて、周波数分割デュプレクス(FDD)に対して、CC1およびCC2においてトリガリングバジェットのどの値が想定されるか、UEは一意的には決定することができない。
【0037】
[0043]
UE能力シグナリングにおける曖昧さを解決するための技術および装置をここで提供する。
【0038】
[0044]
1つの解決法に関して、ある態様にしたがうと、同一の帯域組み合わせに対する複数のUE能力をシグナリングすることは許容されていない。したがって、UEはUE能力の複数の値をシグナリングすることはできず、曖昧さを取り除くことができる。
【0039】
[0045]
別の解決法として、ある態様にしたがうと、曖昧さが生じるときに、UE能力に渡る最小共通値を使用する。例えば、UEが以下をシグナリングする場合、
【数3】
が、結果的なUE能力として想定される。代替的に、類似する方法でUE能力の最大値を使用してもよい。しかしながら、この解決法は、いくつかのタイプのUE能力(例えば、MIMOレイヤの最大数)に対しては上手くいくかもしれないが、他のもの(例えば、CSI処理の最大の数)に対しては上手くいかないかもしれない。UE能力が、駆動されるUE複雑性である場合は、最大値をとることはUEの計算リソースを超えるかもしれない。
【0040】
[0046]
別の解決法として、ある態様にしたがうと、決定論的なルールにしたがって帯域組み合わせを選択してもよい。例えば、シグナリングされる最初の帯域組み合わせを常に選択してもよい。どの帯域組み合わせを“最初”であるとみなすべきかがUEとネットワークとの両方において明確である場合に、このルールは可能なオプションであるかもしれない。
【0041】
[0047]
いくつかの実施形態において、決定論的なルールにしたがって、例えばアルファベット順に、帯域組み合わせのリストが順序付けされているかもしれない。その後、アルファベット順のリスト中に最初にリストアップされている組み合わせをUEは選択してもよい。たとえUEとネットワークがUE能力を異なるように順序付け/記憶していたとしても、このオプションは曖昧さを避けることができる。ここで使用しているように、アルファベット順の順序付けは、帯域組み合わせを、最初にそれらの第1のエントリにしたがって分類し、その後、それらの第2、3のエントリなどにしたがって分類することを意味している。
【0042】
[0048]
第4の解決法に関して、ある態様にしたがうと、ネットワークは、曖昧な帯域組み合わせのうちのどれをネットワークが選択したかをUEにシグナリングしてもよい。例えば、UEがどの帯域組み合わせを想定すべきかを、ネットワークがUEに知らせてもよい。代替的に、曖昧なUE能力の組み合わせであるが、シグナリングされた単一の帯域組み合わせに直接的には対応していない、UE能力の新たなセットを、ネットワークがシグナリングしてもよい。このケースにおいて、ネットワークは、UE能力の新たなセットが、曖昧なUE能力のうちの任意のものよりも、UEに確実に負担を掛けないようにする必要があるかもしれない。
【0043】
[0049]
別の態様において、CA依存の能力の曖昧さを解決することができる。空間レイヤの最大数のUE能力に対して、UEは以下をシグナリングするかもしれない。
帯域A内に帯域内CAが存在する場合、
【数4】
このケースにおいて、帯域A中のCCにおけるRIのビット幅をどのように決定するべきかは不明確であるかもしれない(あまねく、RIビット幅がeNBのTxアンテナの数およびUEカテゴリーに依存すると専門家は言っている)。第1の代替においては、UEが帯域中にいくつのCCを構成しているかにかかわらず、RIビット幅は、帯域中のレイヤの総最大数に、提供している例においては4レイヤに基づいている。第2の代替においては、RIビット幅は、帯域中にUEがいくつの搬送波を構成しているかにさらに依存している。このケースにおいて、1つのCCが帯域A上に構成されている場合は、RIは4レイヤに基づいているかもしれない。代替的に、2つ以上のCCが帯域A上に構成されている場合は、RIは2レイヤに基づいているかもしれない。
【0044】
[0050]
図5は、本開示のある態様にしたがった、ユーザ機器(UE)によるワイヤレス通信のための例示的な動作500を図示している。502において、UEは、無線アクセスネットワーク(RAN)の異なる動作周波数帯域上での、複数入力複数出力(MIMO)機能またはマルチポイント協調(CoMP)機能のうちの少なくとも1つをサポートするUEの能力を決定する。ある態様にしたがうと、UE能力は、DL受信に対してサポートされるMIMOレイヤの数、または、チャネルフィードバックに対してサポートされるCSI処理の数を含んでいてもよい。
【0045】
[0051]
506において、UEは、帯域の組み合わせに対する、UEの能力の第1の組み合わせを、RANの基地局(BS)にシグナリングする。
【0046】
[0052]
508において、UEは、帯域の組み合わせに対する、能力の第1の組み合わせとは異なる、能力の第2の組み合わせを、BSにシグナリングする。ある態様にしたがうと、能力の第1の組み合わせは、第1の帯域に対してサポートされる能力の第1のセットと、第2の帯域に対してサポートされる能力の第2のセットとを示し、能力の第2の組み合わせは、第1の帯域に対する、第1のセットとは異なる、能力の第3のセットと、第2の帯域に対する、第2のセットとは異なる、能力の第4のセットとを示す。
【0047】
[0053]
510において、UEは、1つ以上の基準に基づいて、BSと通信するのに使用する能力の特定の組み合わせを識別する。ある態様にしたがうと、UEは、第1のセットと第2のセットとのそれぞれにおける1つ以上の能力に対する、最小共通値をとることによって、能力の組み合わせを識別してもよい。代替的に、UEは最大共通値をとってもよい。ある態様にしたがうと、UEは、決定論的なルールを適用することによって、使用する能力の組み合わせを識別してもよい。例えば、ルールは、能力の組み合わせがシグナリングされた順序に基づいていてもよい。代替的に、ルールは、能力の組み合わせがシグナリングされた順序とは無関係である、帯域組み合わせの順序付けされているリストに基づいていてもよい。ある態様にしたがうと、UEは、使用する能力の組み合わせを示すシグナリングを、BSから受信してもよい。いくつかの実施形態に対して、BSは、能力の第1の組み合わせ、または、能力の第2の組み合わせのいずれか以外の、能力の異なる組み合わせをシグナリングしてもよい。
【0048】
[0054]
図6は、本開示のある態様にしたがった、基地局(BS)によるワイヤレス通信のための例示的な動作600を図示している。
【0049】
[0055]
602において、BSは、帯域の組み合わせに対する、無線アクセスネットワーク(RAN)の異なる動作周波数帯域上での、複数入力複数出力(MIMO)機能またはマルチポイント協調(CoMP)機能のうちの少なくとも1つをサポートするユーザ機器(UE)の能力の、第1の組み合わせを示すシグナリングを、UEから受信する。
【0050】
[0056]
604において、BSは、帯域の組み合わせに対する、能力の第1の組み合わせとは異なる、RANの異なる動作周波数帯域上での、MIMO機能またはCoMP機能のうちの少なくとも1つをサポートするUEの能力の、第2の組み合わせを示すシグナリングを、UEから受信する。
【0051】
[0057]
606において、BSは、1つ以上の基準に基づいて、UEと通信するのに使用する能力の特定の組み合わせを識別する。
【0052】
[0058]
上述した方法のさまざまな動作は、対応する機能を実行することが可能な任意の適切な手段によって実行してもよい。手段は、これらに限定されないが、回路、特定用途向け集積回路(ASIC)、またはプロセッサを含む、さまざまなハードウェアおよび/またはソフトウェアコンポーネントならびに/あるいはモジュールを備えていてもよい。一般的に、図面中に図示している動作が存在する場合、それらの動作は、類似するナンバリングを有する、対応するミーンズプラスファンクションコンポーネントを有していてもよい。
【0053】
[0059]
ここで使用しているように、用語“決定すること”は、広範なアクションを含んでいる。例えば、“決定すること”は、算出すること、計算すること、処理すること、導出すること、検査すること、ルックアップすること(例えば、テーブル、データベース、または別のデータ構造中でルックアップすること)、把握すること、および、これらに類するものを含んでいてもよい。“決定すること”はまた、受け取ること(例えば、情報を受け取ること)、アクセスすること(例えば、メモリ中のデータにアクセスすること)、および、これらに類するものも含んでいてもよい。“決定すること”はまた、解決すること、選択すること、選ぶこと、確立すること、および、これらに類するものも含んでいてもよい。
【0054】
[0060]
上述した方法のさまざまな動作は、さまざまなハードウェアおよび/またはソフトウェアコンポーネント、回路、ならびに/あるいはモジュールのような、動作を実行することが可能な任意の適切な手段によって実行してもよい。一般的に、図面中に図示している任意の動作は、動作を実行することが可能な対応する機能的手段によって実行してもよい。
【0055】
[0061]
本開示と関連して記述したさまざまな例示的な論理ブロック、モジュールおよび回路は、汎用プロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラム可能ゲートアレイ信号(FPGA)または他のプログラム可能論理デバイス(PLD)、ディスクリートゲートまたはトランジスタ論理、ディスクリートハードウェアコンポーネント、あるいは、ここに記述した機能を実行するように設計されているこれらの任意の組み合わせたものにより、実現または実行してもよい。汎用プロセッサはマイクロプロセッサであってもよいが、代替実施形態では、プロセッサは、任意の商業的に利用可能なプロセッサ、制御装置、マイクロ制御装置または状態機械であってもよい。プロセッサはまた、例えば、DSPおよびマイクロプロセッサを組み合わせたものや、複数のマイクロプロセッサや、DSPコアを伴う1つ以上のマイクロプロセッサや、または他の任意のこのような構成のような、コンピューティングデバイスを組み合わせたものとして実現してもよい。
【0056】
[0062]
本開示に関連して説明した方法またはアルゴリズムのステップは、ハードウェアで、プロセッサにより実行されるソフトウェアモジュールで、または、その2つを組み合わせたもので直接的に具現化してもよい。ソフトウェアモジュールは、技術的に知られている任意の形態の記憶媒体に存在していてもよい。使用できる記憶媒体のいくつかの例には、ランダムアクセスメモリ(RAM)、リードオンリーメモリ(ROM)、フラッシュメモリ、EPROMメモリ、EEPROM(登録商標)メモリ、レジスタ、ハードディスク、リムーブバルディスク、CD−ROMなどが含まれる。ソフトウェアモジュールは、単一の命令または多くの命令を含んでいてもよく、いくつかの異なるコードセグメントを通して、異なるプログラム間で、および、複数の記憶媒体に渡って分配されてもよい。記憶媒体は、プロセッサが記憶媒体から情報を読み取り、記憶媒体に情報を書き込むことができるようにプロセッサに結合されていてもよい。代替実施形態では、記憶媒体はプロセッサと一体化されていてもよい。
【0057】
[0063]
ここで開示した方法は、説明した方法を達成するための1つ以上のステップまたはアクションを含んでいる。方法のステップおよび/またはアクションは、特許請求の範囲から逸脱することなく、相互に入れ替えることができる。言い換えると、ステップまたはアクションの特定の順序が指定されていない限り、特許請求の範囲から逸脱することなく、特定のステップおよび/またはアクションの順序および/または使用を修正することができる。
【0058】
[0064]
説明した機能は、ハードウェアで、ソフトウェアで、ファームウェアで、または、これらの任意の組み合わせたもので実現してもよい。ソフトウェアで実現した場合、機能は、1つ以上の命令として、コンピュータ読み取り可能媒体上に記憶してもよい。記憶媒体は、コンピュータによりアクセスすることができる何らかの利用可能な媒体であってもよい。例として、これらに限定されるものではないが、このようなコンピュータ読み取り可能媒体は、RAM、ROM、EEPROM、CD−ROMまたは他の光ディスク記憶装置、磁気ディスク記憶装置または他の磁気記憶デバイス、あるいは、コンピュータによりアクセスでき、命令またはデータ構造の形態で所望のプログラムコードを運ぶまたは記憶するために使用できる他の何らかの媒体を含むことができる。ここで使用するようなディスク(diskおよびdisc)は、コンパクトディスク(CD)、レーザディスク(登録商標)、光ディスク、デジタル多用途ディスク(DVD)、フロッピー(登録商標)ディスク、およびブルーレイ(登録商標)ディスクを含んでいる。ここで、ディスク(disk)が通常、データを磁気的に再生する一方で、ディスク(disc)はデータをレーザによって光学的に再生する。
【0059】
[0065]
したがって、ある態様は、ここで提示した動作を実行するためのコンピュータプログラムプロダクトを備えていてもよい。例えば、そのようなコンピュータプログラムプロダクトは、その上に記憶されている(および/またはエンコードされている)命令を有するコンピュータ読み取り可能媒体を含んでいてもよく、命令は、1つ以上のプロセッサによって、ここで記述した動作を実行するように実行可能である。ある態様に関して、コンピュータプログラムプロダクトは、パッケージングマテリアルを備えていてもよい。
【0060】
[0066]
ソフトウェアまたは命令は、送信媒体を通して送信してもよい。例えば、同軸ケーブル、光ファイバケーブル、ツイストペア、デジタル加入者回線(DSL)、あるいは、赤外線、無線、およびマイクロ波のようなワイヤレス技術を使用しているウェブサイト、サーバ、または他の遠隔ソースからソフトウェアが送信される場合には、同軸ケーブル、光ファイバケーブル、ツイストペア、DSL、あるいは、赤外線、無線、およびマイクロ波のようなワイヤレス技術は、送信媒体の定義に含まれる。
【0061】
[0067]
さらに、適用可能であれば、ここで説明した方法および技術を実行するためのモジュールおよび/または他の適切な手段が、ユーザ端末および/または基地局によって、ダウンロードできるか、ならびに/あるいは、そうでなければ取得できることを正しく認識すべきである。例えば、ここで説明した方法を実行するための手段の転送を容易にするために、このようなデバイスをサーバに結合することができる。代替的に、記憶装置手段(例えば、RAMや、ROMや、コンパクトディスク(CD)またはフロッピーディスクのような物理的な記憶媒体など)を介して、ここで説明したさまざまな方法を提供することができる。これにより、記憶装置手段をデバイスに結合または提供すると、ユーザ端末および/または基地局がさまざまな方法を取得できる。さらに、ここで説明した方法および技術をデバイスに提供するための他の何らかの適切な技術を利用することができる。
【0062】
[0068]
特許請求の範囲は、上記で示したまさにそのコンフィギュレーションおよびコンポーネントに限定されるものではないことを理解すべきである。さまざまな修正、変更、およびバリエーションが、上述した方法および装置の構成、運用、および詳細において、特許請求の範囲から逸脱することなく行われてもよい。
【0063】
[0069]
さまざまなアプリケーションにおいて、ここで提供した技術を利用してもよい。ある態様に対して、ここで提示した技術を、アクセスポイント局中、アクセス端末中、モバイルハンドセット中、または、ここで提供した技術を実行するための処理論理およびエレメントを有する他のタイプのワイヤレスデバイス中に組み込んでもよい。
【0064】
[0070]
先述のものは、本開示の態様に向けられているが、開示の基本的な範囲から逸脱することなく、本開示の他のおよびさらなる態様を考案してもよく、開示の範囲は、以下に続く特許請求の範囲により決定される。
以下に、本願出願の当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
[1]ユーザ機器(UE)によるワイヤレス通信のための方法において、
無線アクセスネットワーク(RAN)の異なる動作周波数帯域上での、複数入力複数出力(MIMO)機能またはマルチポイント協調(CoMP)機能のうちの少なくとも1つをサポートする前記UEの能力を決定することと、
帯域の組み合わせに対する、前記UEの能力の第1の組み合わせを、前記RANの基地局(BS)にシグナリングすることと、
前記帯域の組み合わせに対する、前記能力の第1の組み合わせとは異なる、能力の第2の組み合わせを、前記BSにシグナリングすることと、
1つ以上の基準に基づいて、前記BSと通信するのに使用する能力の特定の組み合わせを識別することとを含む方法。
[2]前記能力は、ダウンリンクの受信に対してサポートされるMIMOレイヤの数、または、チャネルフィードバックに対してサポートされるチャネル状態情報(CSI)処理の数、のうちの少なくとも1つを含む[1]記載の方法。
[3]前記能力の第1の組み合わせは、第1の帯域に対してサポートされる能力の第1のセットと、第2の帯域に対してサポートされる能力の第2のセットとを示し、
前記能力の第2の組み合わせは、前記第1の帯域に対する、前記能力の第1のセットとは異なる、能力の第3のセットと、前記第2の帯域に対する、前記能力の第2のセットとは異なる、能力の第4のセットとを示す[2]記載の方法。
[4]前記識別することは、前記能力の第1のセットと前記能力の第2のセットとのそれぞれにおける1つ以上の能力に対する、最小共通値を取ることを含む[1]記載の方法。
[5]前記識別することは、前記能力の第1のセットと前記能力の第2のセットとのそれぞれにおける1つ以上の能力に対する、最大共通値を取ることを含む[1]記載の方法。
[6]前記識別することは、決定論的なルールを適用して、前記能力の第1の組み合わせ、または、前記能力の第2の組み合わせ、のうちのいずれを使用するかを決定することを含む[1]記載の方法。
[7]前記決定論的なルールは、前記能力の第1の組み合わせと前記能力の第2の組み合わせとがシグナリングされた順序に基づいている[6]記載の方法。
[8]前記決定論的なルールは、前記能力の第1の組み合わせと前記能力の第2の組み合わせとがシグナリングされた順序とは無関係である、帯域組み合わせの順序付けされているリストに基づいている[6]記載の方法。
[9]前記識別することは、使用する能力の組み合わせを示すシグナリングを、前記BSから受信することを含む[1]記載の方法。
[10]前記BSのシグナリングは、前記能力の第1の組み合わせ、または、前記能力の第2の組み合わせのいずれか以外の、能力の異なる組み合わせを示す[9]記載の方法。
[11]基地局(BS)によるワイヤレス通信のための方法において、
帯域の組み合わせに対する、無線アクセスネットワーク(RAN)の異なる動作周波数帯域上での、複数入力複数出力(MIMO)機能またはマルチポイント協調(CoMP)機能のうちの少なくとも1つをサポートするユーザ機器(UE)の能力の、第1の組み合わせを示すシグナリングを、前記UEから受信することと、
前記帯域の組み合わせに対する、前記能力の第1の組み合わせとは異なる、RANの異なる動作周波数帯域上での、MIMO機能またはCoMP機能のうちの少なくとも1つをサポートする前記UEの能力の、第2の組み合わせを示すシグナリングを、前記UEから受信することと、
1つ以上の基準に基づいて、前記UEと通信するのに使用する能力の特定の組み合わせを識別することとを含む方法。
[12]前記能力は、ダウンリンクの受信に対してサポートされるMIMOレイヤの数、または、チャネルフィードバックに対してサポートされるチャネル状態情報(CSI)処理の数、のうちの少なくとも1つを含む[11]記載の方法。
[13]前記能力の第1の組み合わせは、第1の帯域に対してサポートされる能力の第1のセットと、第2の帯域に対してサポートされる能力の第2のセットとを示し、
前記能力の第2の組み合わせは、前記第1の帯域に対する、前記能力の第1のセットとは異なる、能力の第3のセットと、前記第2の帯域に対する、前記能力の第2のセットとは異なる、能力の第4のセットとを示す[12]記載の方法。
[14]前記識別することは、前記能力の第1のセットと前記能力の第2のセットとのそれぞれにおける1つ以上の能力に対する、最小共通値を取ることを含む[11]記載の方法。
[15]前記識別することは、前記能力の第1のセットと前記能力の第2のセットとのそれぞれにおける1つ以上の能力に対する、最大共通値を取ることを含む[11]記載の方法。
[16]前記識別することは、決定論的なルールを適用して、前記能力の第1の組み合わせ、または、前記能力の第2の組み合わせ、のうちのいずれを使用するかを決定することを含む[11]記載の方法。
[17]前記決定論的なルールは、前記能力の第1の組み合わせと前記能力の第2の組み合わせとがシグナリングされた順序に基づいている[16]記載の方法。
[18]前記決定論的なルールは、前記能力の第1の組み合わせと前記能力の第2の組み合わせとがシグナリングされた順序とは無関係である、帯域組み合わせの順序付けされているリストに基づいている[16]記載の方法。
[19]使用する能力の組み合わせの表示を、前記UEにシグナリングすることをさらに含む[11]記載の方法。
[20]前記BSのシグナリングは、前記能力の第1の組み合わせ、または、前記能力の第2の組み合わせのいずれか以外の、能力の異なる組み合わせを示す[19]記載の方法。
[21]ユーザ機器(UE)によるワイヤレス通信のための装置において、
無線アクセスネットワーク(RAN)の異なる動作周波数帯域上での、複数入力複数出力(MIMO)機能またはマルチポイント協調(CoMP)機能のうちの少なくとも1つをサポートする前記UEの能力を決定する手段と、
帯域の組み合わせに対する、前記UEの能力の第1の組み合わせを、前記RANの基地局(BS)にシグナリングする手段と、
前記帯域の組み合わせに対する、前記能力の第1の組み合わせとは異なる、能力の第2の組み合わせを、前記BSにシグナリングする手段と、
1つ以上の基準に基づいて、前記BSと通信するのに使用する能力の特定の組み合わせを識別する手段とを具備する装置。
[22]前記能力は、ダウンリンクの受信に対してサポートされるMIMOレイヤの数、または、チャネルフィードバックに対してサポートされるチャネル状態情報(CSI)処理の数、のうちの少なくとも1つを含む[21]記載の装置。
[23]前記能力の第1の組み合わせは、第1の帯域に対してサポートされる能力の第1のセットと、第2の帯域に対してサポートされる能力の第2のセットとを示し、
前記能力の第2の組み合わせは、前記第1の帯域に対する、前記能力の第1のセットとは異なる、能力の第3のセットと、前記第2の帯域に対する、前記能力の第2のセットとは異なる、能力の第4のセットとを示す[22]記載の装置。
[24]前記識別する手段は、前記能力の第1のセットと前記能力の第2のセットとのそれぞれにおける1つ以上の能力に対する、最小共通値を取る手段を備える[21]記載の装置。
[25]前記識別する手段は、前記能力の第1のセットと前記能力の第2のセットとのそれぞれにおける1つ以上の能力に対する、最大共通値を取る手段を備える[21]記載の装置。
[26]基地局(BS)によるワイヤレス通信のための装置において、
帯域の組み合わせに対する、無線アクセスネットワーク(RAN)の異なる動作周波数帯域上での、複数入力複数出力(MIMO)機能またはマルチポイント協調(CoMP)機能のうちの少なくとも1つをサポートするユーザ機器(UE)の能力の、第1の組み合わせを示すシグナリングを、前記UEから受信する手段と、
前記帯域の組み合わせに対する、前記能力の第1の組み合わせとは異なる、RANの異なる動作周波数帯域上での、MIMO機能またはCoMP機能のうちの少なくとも1つをサポートする前記UEの能力の、第2の組み合わせを示すシグナリングを、前記UEから受信する手段と、
1つ以上の基準に基づいて、前記UEと通信するのに使用する能力の特定の組み合わせを識別する手段とを具備する装置。
[27]前記能力は、ダウンリンクの受信に対してサポートされるMIMOレイヤの数、または、チャネルフィードバックに対してサポートされるチャネル状態情報(CSI)処理の数、のうちの少なくとも1つを含む[26]記載の装置。
[28]前記能力の第1の組み合わせは、第1の帯域に対してサポートされる能力の第1のセットと、第2の帯域に対してサポートされる能力の第2のセットとを示し、
前記能力の第2の組み合わせは、前記第1の帯域に対する、前記能力の第1のセットとは異なる、能力の第3のセットと、前記第2の帯域に対する、前記能力の第2のセットとは異なる、能力の第4のセットとを示す[27]記載の装置。
[29]前記識別する手段は、前記能力の第1のセットと前記能力の第2のセットとのそれぞれにおける1つ以上の能力に対する、最小共通値を取る手段を備える[26]記載の装置。
[30]前記識別する手段は、前記能力の第1のセットと前記能力の第2のセットとのそれぞれにおける1つ以上の能力に対する、最大共通値を取る手段を備える[26]記載の装置。