【実施例】
【0044】
以下、実施例を挙げて本発明を詳細に説明するが、本発明はこれら実施例に何ら限定されるものではない。
【0045】
実 施 例 1
リン脂質処理扁平セルロース粉体の製造(1):
原料としては精製した木材パルプ由来のセルロース粉末(W−400G/日本製紙ケミカル社製)を用いた。まず、40℃での減圧乾燥により吸着水分を0.1%以下まで十分に除去したセルロース粉末(48.5g)を、密閉可能なジルコニア製粉砕容器(容積500ml)に、ジルコニア製粉砕ボール(直径20mm)とともに投入し、更に、水添レシチン(レシノールS−10/日光ケミカルズ社製)を1.5g添加し、セルロース粉末に対して水添レシチンが3%になるように調製した。
【0046】
その後、遊星型ボールミル(P−5型/ドイツ・フリッチュ社製:)を用い、回転数200rpm(約10G(重力加速度)の粉砕エネルギー)にて、10分粉砕、10分休止を1サイクルとし、36サイクルを行って、リン脂質処理扁平セルロース粉体(製品1)を得た。
【0047】
レーザー回折・散乱式粒度分布測定装置(LMS−24型/セイシン社製)を用いてフローセルにて、得られた粉体の水中分散状態での平均粒径(幅と長さの装置上の平均値)を求めた。ここでの平均粒径としては、積算体積50%の粒径値を用いた。
【0048】
粒度分布測定は、得られた粉体の50mgを蒸留水10mlに分散させた懸濁液を、粒度分布測定装置の水を媒体とする試料循環槽に滴下し、適切な濃度になった後に測定した。その結果、粉体の平均粒径は17μmであった。
【0049】
また、得られた粒子の平均厚さは、走査型電子顕微鏡(S−2450/日立製作所社製)を用いて粒子を直接観察し、前記で求めた平均粒径と同等の大きさの粒子を複数選択し、厚さを測定し、それらを平均することにより求めた。
【0050】
走査型電子顕微鏡による観察では、得られた粉体の極少量を走査型電子顕微鏡の試料台に載せ、減圧にて乾燥後、金あるいは白金等の金属を蒸着して検鏡試料とした。この検鏡試料を加速電圧20〜25kVで拡大率500〜10,000倍にて観察して得た画像から、前記で測定した平均粒径と同等の大きさの粒子における厚さを測定し、それらから平均厚さを求めた。その結果、平均厚さは2μmであった。
【0051】
このようにして得られた製品1は、平均粒径が17μmで、平均厚さが2μm、扁平度(平均粒径/平均厚さ)が8.5の扁平なセルロース粒子(リン脂質処理扁平セルロース粉体)であった。
【0052】
また、比較として、扁平セルロース粉体の原料である精製した木材パルプ由来のセルロース粉末(W−400G/日本製紙ケミカル社製(以下、単に「セルロース粉末」という))および麻セルロース粉末(トスコ麻セルロースパウダー/トスコ社製)の平均粒径、平均厚さを測定し、扁平度(平均粒径/平均厚さ)を求めた。セルロース粉末の形状は扁平状ではなく薪状であったが、平均粒径は28μm、平均厚さは10μmであり、扁平度は2.8と求められた。一方、麻セルロース粉末は扁平状でも薪状でもなく粒状であり、平均粒径は7.7μmと測定されたものの、平均厚さと扁平度は求められなかった。
【0053】
実 施 例 2
リン脂質処理扁平セルロース粉体の製造(2):
水添レシチンの量を、0.1%および10%とする以外は実施例1と同様にして、それぞれリン脂質処理扁平セルロース粉体(製品2および製品3)を得た。これらの平均粒径、平均厚さおよび扁平度は、以下の通りであった。
【0054】
【表1】
【0055】
実 施 例 3
リン脂質処理扁平セルロース粉体の製造(3):
リン脂質として、実施例1の水添レシチンに代えて、水添リゾレシチン(日本精化社製:LP−70H)、ホスファチジルエタノールアミン(和光純薬社製)およびスフィンゴミエリン(和光純薬社製)を用い、以下実施例1と同様にして、それぞれリン脂質処理扁平セルロース粉体(製品4〜製品6)を得た。これらの平均粒径、平均厚さおよび扁平度は、以下の通りであった。
【0056】
【表2】
【0057】
実 施 例 4
リン脂質処理扁平セルロース粉体の製造(4):
原料としては精製した木材パルプ由来のセルロース粉末(W−400G/日本製紙ケミカル社製)を用いた。これを密閉可能なアルミナ製粉砕容器に、アルミナ製粉砕ボールとともに投入し、これに水添レシチン(レシノールS−10/日光ケミカルズ社製)をコットンに対して5%になるように添加した。その後、遊星型ボールミル(P−5型/ドイツ・フリッチュ社製)を用い、回転数200rpm(約10G(重力加速度)の粉砕エネルギー)にて、連続して60分間粉砕を行った。得られたリン脂質処理扁平セルロース粉体は、平均粒径20μm、平均厚さ1.2μm、扁平度16.7であった(製品7)。
【0058】
実 施 例 5
リン脂質処理扁平セルロース粉体の製造(5):
原料としてはオーガニックコットン(7番カード糸 生成り/アバンティー社製)を用いた。これを粉砕機(槇野産業製:RC100型)で細かく細断後、密閉可能なアルミナ製粉砕容器に、アルミナ製粉砕ボールとともに投入し、これに水添レシチン(レシノールS−10/日光ケミカルズ社製)をコットンに対して1%になるように添加した。その後、遊星型ボールミル(P−5型/ドイツ・フリッチュ社製)を用い、回転数200rpm(約10G(重力加速度)の粉砕エネルギー)にて、連続して60分間粉砕を行った。得られたリン脂質処理扁平セルロース粉体は、平均粒径20μm、平均厚さ1.6μm、扁平度12.5であった(製品8)。
【0059】
実 施 例 6
リン脂質処理扁平セルロース粉体の製造(6):
原料としては精製した木材パルプ由来のセルロース粉末(W−400G/日本製紙ケミカル社製)これを密閉可能なアルミナ製粉砕容器に、アルミナ製粉砕ボールとともに投入し、これに水添レシチン(レシノールS−10/日光ケミカルズ社製)をコットンに対して2%になるように添加した。その後、遊星型ボールミル(P−5型/ドイツ・フリッチュ社製)を用い、回転数200rpm(約10G(重力加速度)の粉砕エネルギー)にて、連続して50分間粉砕を行った。得られたリン脂質処理扁平セルロース粉体は、平均粒径17.8μm、平均厚さ0.2μm、扁平度89.0であった(製品9)。
【0060】
参 考 例 1
ステアリン酸処理扁平セルロース粉末の製造:
水添レシチンに代えてステアリン酸を使用する以外は、実施例1と同様に処理して、ステアリン酸処理扁平セルロース粉末(比較製品1)を得た。
【0061】
得られたステアリン酸処理扁平セルロース粉末について、実施例1と同様にして粒度分布測定を行ったところ、その平均粒径は16μmであった。
【0062】
また、得られた比較製品1の平均厚さおよび扁平度(平均粒径/平均厚さ)を、実施例1と同様に測定したところ、平均厚さが3μm、扁平度が5.3であった。
【0063】
参 考 例 2
リン脂質処理セリサイトの製造:
セリサイト(エイトパール300S/角八魚燐箔社製)99%を大豆リン脂質(レシチン/味の素社製)1%で被覆処理し、リン脂質処理セリサイト(比較製品2)を得た。
【0064】
参 考 例 3
リン脂質処理セルロース粉末(非扁平)の製造:
木材パルプ由来のセルロース粉末(W−100G/日本製紙ケミカル社製)を、攪拌機に投入し、セルロース粉末に対して3%となる水添レシチン(レシノールS−10/日光ケミカルズ製)をヘキサンに溶解後添加した。この後、回転数40rpmにて5分間攪拌し、減圧乾燥後、粉砕を行って、リン脂質処理セルロース粉末(非扁平)(比較製品3)を得た。
【0065】
実 施 例 7
分散性試験:
実施例1で得たリン脂質処理扁平セルロース粉体(製品1)の種々の溶媒に対する分散性を下記の分散性試験方法により調べた。比較および対照としては、参考例1のステアリン酸処理扁平セルロース(比較製品1)および原料のセルロース粉末(対照品)を用いた。また、分散媒(溶媒)としては、流動パラフィン(KLEAROL)、トリ−(2−エチルヘキサン酸)グリセリド(T.I.O)、シリコ−ンオイル(10cs)(KF−96)および水を用いた。この結果を表3に示す。
【0066】
(試験方法)
6号規格瓶に、各試料0.5gと分散媒24.5gを混合し(2wt%)、超音波にて1時間分散後、沈降管へ移し分散状態を観察する。そして所定時間後の分散体積(粉体がまだ懸濁している部分の体積)を評価し、下式から分散率(%)を求めた。
【0067】
分散率(%)= 分散体積(ml)/総体積(ml)×100
【0068】
【表3】
【0069】
実 施 例 8
付着性試験:
実施例1で得たリン脂質処理扁平セルロース粉体(製品1)の皮膚に対する付着性を、人工皮膚を用いる下記の付着性試験方法により調べた。比較としては、参考例1のステアリン酸処理扁平セルロース(比較製品1)および参考例3のセルロース粉末をリン脂質処理したもの(比較製品3)を用いた。この結果を表4に示す。
【0070】
( 試験方法 )
各試料の60mgをポリウレタン製人工皮膚(25cm
2)に塗布した後、この塗布した面にアレンコ紙を載せ、油圧プレス機を用いて上から100kgの荷重を10秒間かけた。その後、紙に付着した粉体量を秤量し、粉体の人工皮膚への付着量を算出した。
【0071】
【表4】
【0072】
実 施 例 9
固形粉末型ファンデーション:
常法により、下記表5に示す組成で固形粉末ファンデーションを調製した。得られた固形粉末ファンデーションについて、下記評価方法により、その「化粧膜の均一性」、「化粧持ち」および「使用感(塗布時のなめらかさ)」を評価した。この結果も表5に併せて示す。
【0073】
( 評価方法 )
化粧品評価専門パネル20名に本発明品1〜3及び比較品1〜4の固形粉末型ファンデーションを使用してもらい、「化粧膜の均一性」 「化粧持ち」 「使用感(塗布時のなめらかさ)」について各自が以下の評価基準に従って7段階評価し、サンプル毎に評点を付した。次いで、全パネルの評点の平均点から、以下の判定基準に従って各製品を判定した。
【0074】
評価基準;
(評価) : (内容)
6 : 非常に良い
5 : 良い
4 : やや良い
3 : 普通
2 : やや悪い
1 : 悪い
0 : 非常に悪い
【0075】
判定基準;
(評点の平均点) : (判定)
5.0以上 : ◎(非常に良好)
3.5以上5.0未満 : ○(良好)
1.5以上3.5未満 : △(やや不良)
1.5未満 : ×(不良)
【0076】
結 果;
【表5】
【0077】
実 施 例 10
二層ローション:
以下に示す組成の二層ローションを下記の方法により製造した。
【0078】
【0079】
( 製 法 )
(1)成分1〜3を混合する。
(2)(1)に成分4〜9を添加、均一に攪拌し、二層ローションを得た。
【0080】
得られた二層ローションは粉体分散性に優れ、滑らかな使用感、化粧持続効果に優れた二層ローションであった。
【0081】
実 施 例 11
乳 液 :
以下に示す組成の乳液を下記の方法により製造した。
【0082】
【0083】
( 製 法 )
(1)成分1〜7を80℃にて均一に混合する。
(2)成分8〜14を80℃にて均一に混合する。
(3)(1)に(2)を添加し、乳化する。
(4)(3)を攪拌しながら冷却し、成分15を添加後均一混合し、乳液 を得た。
【0084】
得られた乳液は、乳化安定性に優れ、滑らかな使用感、化粧持続効果に優れた乳液であった。
【0085】
実 施 例 12
クリーム:
以下に示す組成のクリームを下記の方法により製造した。
【0086】
【0087】
( 製 法 )
(1)成分1〜7を80℃にて均一に混合する。
(2)成分8〜13を80℃にて均一に混合する。
(3)(1)に(2)を添加し、乳化する。
(4)(3)を攪拌しながら冷却し、クリームを得た。
【0088】
得られたクリームは乳化安定性に優れ、滑らかな使用感、化粧持続効果に優れたクリームであった。
【0089】
実 施 例 13
美 容 液 :
以下に示す組成の美容液を下記の方法により製造した。
【0090】
【0091】
( 製 法 )
(1)成分1〜10を常温にて混合溶解し、攪拌しながら美容液を得た。
【0092】
得られた美容液は安定性に優れ、滑らかな使用感、化粧持続効果に優れた美容液であった。
【0093】
実 施 例 14
パ ッ ク :
以下に示す組成のパックを下記の方法により製造した。
【0094】
【0095】
( 製 法 )
(1)成分1〜4を80℃にて均一に混合する。
(2)成分5〜12を80℃にて均一に混合する。
(3)(1)に(2)を添加し、乳化する。
(4)(3)を攪拌しながら冷却し、パックを得た。
【0096】
得られたパックは乳化安定性に優れ、滑らかな使用感、化粧持続効果に優れたパックであった。
【0097】
実 施 例 15
洗 顔 料 :
以下に示す組成の洗顔料を下記の方法により製造した。
【0098】
【0099】
( 製 法 )
(1)成分1〜7を80℃にて均一に混合する。
(2)成分8〜11を80℃にて均一に混合する。
(3)(1)に(2)を添加し、中和する。
(4)(3)に成分12を添加し、均一に混合する。
(5)(4)を攪拌しながら冷却し、洗顔料を得た。
【0100】
得られた洗顔料は滑らかな使用感に優れた洗顔料であった。
【0101】
実 施 例 16
クレンジングクリーム:
以下に示す組成のクレンジングクリームを下記の方法により製造した。
【0102】
【0103】
( 製 法 )
(1)成分1〜8を80℃にて均一に混合する。
(2)成分9〜14を80℃にて均一に混合する。
(3)(2)に(1)を添加し、乳化する。
(4)(3)を攪拌しながら冷却し、クレンジングクリームを得た。
【0104】
得られたクレンジングクリームは乳化安定性に優れ、滑らかな使用感に優れたクレンジングクリームであった。
【0105】
実 施 例 17
ヘアワックス:
以下に示す組成のヘアワックスを下記の方法により製造した。
【0106】
【0107】
( 製 法 )
(1)成分1〜3を80℃にて均一に混合する。
(2)成分4〜8を80℃にて均一に混合する。
(3)(1)に(2)を添加し、乳化する。
(4)(3)に成分9〜16を添加後、攪拌しながら冷却し、ヘアワック スを得た。
【0108】
得られたヘアワックスは整髪性に優れ、滑らかな使用感に優れたヘアワックスであった。
【0109】
実 施 例 18
油性アイライナー:
以下に示す組成の油性アイライナーを下記の方法により製造した。
【0110】
【0111】
( 製 法 )
(1)成分1〜4を100℃に加温し、均一混合する。
(2)成分5〜9を80℃に加温し、均一混合する。
(3)(1)に(2)を添加し、均一に混合する。
(4)(3)をローラーにて処理し、油性アイライナーを得た。
【0112】
得られた油性アイライナーは滑らかな使用感、化粧持続効果に優れた油性アイライナーであった。
【0113】
実 施 例 19
水性アイライナー:
以下に示す組成の水性アイライナーを下記の方法により製造した。
【0114】
【0115】
( 製 法 )
(1)成分1〜6をローラーにて均一に分散する。
(2)成分6〜10を均一に混合する。
(3)(2)に(1)を添加、均一に混合し、水性アイライナーを得た。
【0116】
得られた水性アイライナーは滑らかな使用感、化粧持続効果に優れた水性アイライナーであった。
【0117】
実 施 例 20
アイブロウ:
以下に示す組成のアイブロウを下記の方法により製造した。
【0118】
【0119】
( 製 法 )
(1)成分1〜4を均一に混合する。
(2)成分5〜10をローラーにて処理する。
(3)(1)に(2)、成分11、12を添加後、均一に混合し、アイブ ロウを得た。
【0120】
得られたアイブロウは滑らかな使用感、化粧持続効果に優れたアイブロウであった。
【0121】
実 施 例 21
O/W型マスカラ:
以下に示す組成のO/W型マスカラを下記の方法により製造した。
【0122】
【0123】
( 製 法 )
(1)成分1〜8を80℃にて均一に混合し、ローラー処理する。
(2)成分9〜14を80℃にて均一に混合する。
(3)(1)に(2)を添加し、乳化する。
(4)(3)を冷却し、マスカラ(O/W)を得た。
【0124】
得られたO/W型マスカラは粉体分散性に優れ、滑らかな使用感、化粧持続効果に優れたO/W型マスカラであった。
【0125】
実 施 例 22
非水系マスカラ:
以下に示す組成の非水系マスカラを下記の方法により製造した。
【0126】
【0127】
( 製 法 )
(1)成分1〜5を110℃に加温する。
(2)(1)に成分6〜9を添加混合する。
(3)(2)に成分10〜13を添加混合する。
(4)(3)をローラーにて処理し、非水系マスカラを得た。
【0128】
得られた非水系マスカラは滑らかな使用感、化粧持続効果に優れた非水系マスカラであった。
【0129】
実 施 例 23
スティック状口紅:
以下に示す組成のスティック状口紅を下記の方法により製造した。
【0130】
【0131】
( 製 法 )
(1)成分1〜7を100℃にて均一に溶解混合する。
(2)(1)に成分8〜14を添加し、均一に混合する。
(3)(2)を容器に流し込み、冷却してスティック状口紅を得た。
【0132】
得られたスティック状口紅は滑らかな使用感、化粧持続効果に優れた口紅であった。
【0133】
実 施 例 24
リキッドルージュ:
以下に示す組成のリキッドルージュを下記の方法により製造した。
【0134】
【0135】
( 製 法 )
(1)成分1〜5を100℃にて均一に溶解混合する。
(2)(1)に成分6〜13を添加し、均一に混合する。
(3)(2)を容器に流し込み、冷却してリキッドルージュを得た。
【0136】
得られたリキッドルージュは滑らかな使用感、化粧持続効果に優れたリキッドルージュであった。
【0137】
実 施 例 25
O/W型ファンデーション:
以下に示す組成のO/W型ファンデーションを下記の方法により製造した。
【0138】
【0139】
( 製 法 )
(1)成分1〜8をローラーにて均一に分散する。
(2)成分9〜12を均一に混合する。
(3)(2)に(1)を添加し、均一に混合する。
(4)成分13〜19を80℃にて混合溶解する。
(5)(3)に(4)を80℃にて添加し、乳化する。
(6)(5)を冷却し、成分20を添加し、O/W型ファンデーションを 得た。
【0140】
得られたO/W型ファンデーションは粉体分散性に優れ、滑らかな使用感、化粧持続効果に優れたO/W型ファンデーションであった。
【0141】
実 施 例 26
W/O型ファンデーション:
以下に示す組成のW/O型ファンデーションを下記の方法により製造した。
【0142】
【0143】
( 製 法 )
(1)成分1〜3を均一に混合する。
(2)成分4〜11をローラーにて均一に分散する。
(3)(1)に(2)を添加し、均一混合する。
(4)(3)に成分12〜15を添加、乳化し、W/O型ファンデーショ ンを得た。
【0144】
得られたW/O型ファンデーションは粉体分散性に優れ、滑らかな使用感、化粧持続効果に優れたW/O型ファンデーションであった。
【0145】
実 施 例 27
O/W型アイカラー:
以下に示す組成のO/W型アイカラーを下記の方法により製造した。
【0146】
【0147】
( 製 法 )
(1)成分1〜5を80℃にて均一に混合する。
(2)(1)に成分6、7を添加し、乳化する。
(3)成分8〜14をローラーにて均一に分散する。
(4)(2)に(3)、成分15を添加し、O/W型アイカラーを得た。
【0148】
得られたO/W型アイカラーは粉体分散性に優れ、滑らかな使用感、化粧持続効果に優れたO/W型アイカラーであった。
【0149】
実 施 例 28
油性固型ファンデーション:
以下に示す組成の油性固型ファンデーションを下記の方法により製造した。
【0150】
【0151】
( 製 法 )
(1)成分7〜13を90℃にて加熱溶解する。
(2)(1)に成分1〜6を添加し、ローラーにて均一に分散する。
(3)(2)に成分14を添加し、80℃にて溶解後、金皿に充填し、油 性固型ファンデーションを得た。
【0152】
得られた油性固型ファンデーションは粉体分散性に優れ、滑らかな使用感で、化粧持続効果にも優れた油性固型ファンデーションであった。
【0153】
実 施 例 29
スティック状コンシーラー:
以下に示す組成のスティック状コンシーラーを下記の方法により製造した。
【0154】
【0155】
( 製 法 )
(1)成分1〜5を90℃にて加熱溶解する。
(2)(1)に成分6〜12を添加し、ローラーにて均一に分散する。
(3)(2)に成分13を添加し、80℃にて溶解後、容器に充填し、ス ティック状コンシーラーを得た。
【0156】
得られたスティック状コンシーラーは粉体分散性に優れ、滑らかな使用感、化粧持続効果に優れたスティック状コンシーラーであった。
【0157】
実 施 例 30
ボディミルク:
以下に示す組成のボディミルクを下記の方法により製造した。
【0158】
【0159】
( 製 法 )
(1)成分1〜7を80℃にて均一に溶解する。
(2)成分8〜16を80℃にて均一に溶解する。
(3)(2)に(1)を添加し、乳化する。
(4)(3)に成分17を添加、均一混合後、攪拌冷却し、ボディミルク を得た。
【0160】
得られたボディミルクは乳化安定性に優れ、滑らかな使用感、化粧持続効果に優れたボディミルクであった。
【0161】
実 施 例 31
コンディショナー:
以下に示す組成のコンディショナーを下記の方法により製造した。
【0162】
【0163】
( 製 法 )
(1)成分1〜5を80℃にて均一に混合する。
(2)成分6〜9を80℃にて均一に混合する。
(3)(1)に(2)を添加し、乳化する。
(4)(3)に成分10を添加、均一混合後、攪拌冷却し、コンディショ ナーを得た。
【0164】
得られたコンディショナーは乳化安定性に優れ、滑らかな使用感に優れたコンディショナーであった。
【0165】
実 施 例 32
ヘアパック:
以下に示す組成のヘアパックを下記の方法により製造した。
【0166】
【0167】
( 製 法 )
(1)成分1〜6を80℃にて均一に混合する。
(2)成分7〜9を80℃に均一に混合する。
(3)(1)に(2)を添加し、乳化する。
(4)(3)に成分10を添加、均一混合後、攪拌冷却し、ヘアパックを 得た。
【0168】
得られたヘアパックは乳化安定性に優れ、滑らかな使用感に優れたヘアパックであった。
【0169】
実 施 例 33
W/O型日焼け止め料:
以下に示す組成の日焼け止め料を下記の方法により製造した。
【0170】
【0171】
( 製 法 )
(1)成分1〜5をローラーにて均一に分散する。
(2)(1)に成分6〜9を添加し、均一に混合する。
(3)(2)に成分10〜14を添加、乳化し、W/O型日焼け止め料を 得た。
【0172】
得られたW/O型日焼け止め料は粉体分散性に優れ、滑らかな使用感、化粧持続効果に優れた日焼け止め料であった。
【0173】
実 施 例 34
マニキュア:
以下に示す組成のマニキュアを下記の方法により製造した。
【0174】
【0175】
( 製 法 )
(1)成分1〜9を均一に混合し、マニキュアを得た。
【0176】
得られたマニキュアは粉体分散性に優れ、滑らかな使用感、化粧持続効果に優れたマニキュアであった。
【0177】
実 施 例 35
化粧下地:
以下に示す組成の化粧下地を下記の方法により製造した。
【0178】
【0179】
( 製 法 )
(1)成分1〜4を80℃にて均一に溶解する。
(2)成分5〜12を80℃にて均一に溶解する。
(3)(2)に(1)を添加し、乳化する。
(4)(3)に成分13〜14を添加混合、冷却し、化粧下地を得た。
【0180】
得られた化粧下地は乳化安定性に優れ、滑らかな使用感、化粧持続効果に優れた下地であった。
【0181】
実 施 例 36
白 粉 :
以下に示す組成の白粉を下記の方法により製造した。
【0182】
【0183】
( 製 法 )
(1)成分1〜5、成分8〜10を均一に混合する。
(2)(1)に成分6、7を添加し、均一に混合する。
(3)(2)をパルベライザーで粉砕し、白粉を得た。
【0184】
得られた白粉は粉体分散性に優れ、滑らかな使用感、化粧持続効果に優れた白粉であった。
【0185】
実 施 例 37
固形粉末型ファンデーション:
以下に示す組成の固形粉末型ファンデーションを下記の方法により製造した。
【0186】
【0187】
( 製 法 )
(1)成分1〜7、成分11〜13を均一に混合する。
(2)(1)に成分8〜10を添加し、均一に混合する。
(3)(2)をパルベライザーで粉砕する。
(4)(3)を金皿に充填し、固形粉末型ファンデーションを得た。
【0188】
得られた固形粉末型ファンデーションは粉体分散性に優れ、滑らかな使用感、化粧持続効果に優れたファンデーションであった。
【0189】
実 施 例 38
固形粉末型チーク:
以下に示す組成の固形粉末型チークを下記の方法により製造した。
【0190】
【0191】
( 製 法 )
(1)成分1〜4、成分7〜9を均一に混合する。
(2)(1)に成分5、6を添加し、均一に混合する。
(3)(2)をパルベライザーで粉砕する。
(4)(3)を金皿に充填し、固形粉末型チークを得た。
【0192】
得られた固形粉末型チークは粉体分散性に優れ、滑らかな使用感、化粧持続効果に優れたチークであった。
【0193】
実 施 例 39
固形粉末型アイシャドウ:
以下に示す組成の固形粉末型アイシャドウを下記の方法により製造した。
【0194】
【0195】
( 製 法 )
(1)成分1〜6、成分10〜12を均一に混合する。
(2)(1)に成分7〜9を添加し、均一に混合する。
(3)(2)をパルベライザーで粉砕する。
(4)(3)を金皿に充填し、固形粉末型アイシャドウを得た。
【0196】
得られた固形粉末型アイシャドウは粉体分散性に優れ、滑らかな使用感、化粧持続効果に優れたアイシャドウであった。
【0197】
実 施 例 40
セラミド処理扁平セルロース粉体の製造(1):
原料としては精製した木材パルプ由来のセルロース粉末(W−400G/日本製紙ケミカル社製)を用いた。まず、40℃での減圧乾燥により吸着水分を0.1%以下まで十分に除去したセルロース粉末(48g)を、密閉可能なアルミナ製粉砕容器(容積500ml)に、アルミナ製粉砕ボール(直径20mm)とともに投入し、更に、セラミド2(TIC−001/高砂香料社製)をセルロース粉末に対して2%になるように添加した。
【0198】
その後、遊星型ボールミル(P−5型/ドイツ・フリッチュ社製)を用い、回転数200rpm(約10G(重力加速度)の粉砕エネルギー)にて、連続して40分間粉砕を行って、セラミド処理扁平セルロース粉体(製品10)を得た。
【0199】
このセラミド処理扁平セルロース粉体の平均粒径、平均厚さおよび扁平度を実施例1と同様にして測定したところ、平均粒径、平均厚さおよび扁平度はそれぞれ平均粒径は18μm、平均厚さ0.6μm、扁平度30であった。
【0200】
実 施 例 41
セラミド処理扁平セルロース粉体の製造(2):
原料としては精製した木材パルプ由来のセルロース粉末(W−400G/日本製紙ケミカル社製)を用いた。まず、40℃での減圧乾燥により吸着水分を0.1%以下まで十分に除去したセルロース粉末(48g)を、密閉可能なアルミナ製粉砕容器(容積500ml)に、アルミナ製粉砕ボール(直径20mm)とともに投入し、更に、セラミド6(セラミドVI/コスモファーム社製)をセルロース粉末に対して2%になるように添加した。
【0201】
その後、遊星型ボールミル(P−5型/ドイツ・フリッチュ社製)を用い、回転数200rpm(約10G(重力加速度)の粉砕エネルギー)にて、連続して50分間粉砕を行って、セラミド処理扁平セルロース粉体を得た。
【0202】
このセラミド処理扁平セルロース粉体の平均粒径、平均厚さおよび扁平度を実施例1と同様にして測定したところ、平均粒径、平均厚さおよび扁平度はそれぞれ平均粒径は20μm、平均厚さ1.5μm、扁平度13.3であった。
【0203】
実 施 例 42
セラミド処理扁平セルロース粉体の製造(3):
原料としては精製した木材パルプ由来のセルロース粉末(W−400G/日本製紙ケミカル社製)を用いた。まず、40℃での減圧乾燥により吸着水分を0.1%以下まで十分に除去したセルロース粉末(48g)を、密閉可能なアルミナ製粉砕容器(容積500ml)に、アルミナ製粉砕ボール(直径20mm)とともに投入し、更に、セラミド1(セラミドI/
Evonik Goldschmidt GmbH社製)をセルロース粉末に対して1%およびオクチルトリエトキシシラン(オクチルトリエトキシシラン/東京化成工業社製)をセルロース粉末に対して1%になるように添加した。
【0204】
その後、遊星型ボールミル(P−5型/ドイツ・フリッチュ社製)を用い、回転数200rpm(約10G(重力加速度)の粉砕エネルギー)にて、連続して20分間粉砕を行って、セラミド処理扁平セルロース粉体を得た。
【0205】
このセラミド処理扁平セルロース粉体の平均粒径、平均厚さおよび扁平度を実施例1と同様にして測定したところ、平均粒径、平均厚さおよび扁平度はそれぞれ平均粒径は30μm、平均厚さ1.5μm、扁平度20.0であった。
【0206】
実 施 例 43
セラミド処理扁平セルロース粉体の製造(4):
原料としては精製した木材パルプ由来のセルロース粉末(W−400G/日本製紙ケミカル社製)を用いた。まず、40℃での減圧乾燥により吸着水分を0.1%以下まで十分に除去したセルロース粉末(48g)を、密閉可能なアルミナ製粉砕容器(容積500ml)に、アルミナ製粉砕ボール(直径20mm)とともに投入し、更に、セラミド3(セラミドIII
/Evonik Goldschmidt GmbH社製)をセルロース粉末に対して1%および片末端カルボキシル変性シリコーン(X−22−3710/信越化学社製)をセルロース粉末に対して1%になるように添加した。
【0207】
その後、遊星型ボールミル(P−5型/ドイツ・フリッチュ社製)を用い、回転数200rpm(約10G(重力加速度)の粉砕エネルギー)にて、連続して30分間粉砕を行って、セラミド処理扁平セルロース粉体を得た。
【0208】
このセラミド処理扁平セルロース粉体の平均粒径、平均厚さおよび扁平度を実施例1と同様にして測定したところ、平均粒径、平均厚さおよび扁平度はそれぞれ平均粒径は25μm、平均厚さ1.6μm、扁平度15.6であった。
【0209】
実 施 例 44
コレステロール処理扁平セルロース粉体の製造(1):
原料としては精製した木材パルプ由来のセルロース粉末(W−400G/日本製紙ケミカル社製)を用いた。まず、40℃での減圧乾燥により吸着水分を0.1%以下まで十分に除去したセルロース粉末(48g)を、密閉可能なアルミナ製粉砕容器(容積500ml)に、アルミナ製粉砕ボール(直径20mm)とともに投入し、更に、コレステロール(コレステロール/日本精化社製)をセルロース粉末に対して2%になるように添加した。
【0210】
その後、遊星型ボールミル(P−5型/ドイツ・フリッチュ社製)を用い、回転数200rpm(約10G(重力加速度)の粉砕エネルギー)にて、連続して40分間粉砕を行って、コレステロール処理扁平セルロース粉体(製品11)を得た。
【0211】
このコレステロール処理扁平セルロース粉体の平均粒径、平均厚さおよび扁平度を実施例1と同様にして測定したところ、平均粒径、平均厚さおよび扁平度はそれぞれ平均粒径は22μm、平均厚さ0.8μm、扁平度27.5であった。
【0212】
実 施 例 45
コレステロール処理扁平セルロース粉体の製造(2):
原料としては精製した木材パルプ由来のセルロース粉末(W−400G/日本製紙ケミカル社製)を用いた。まず、40℃での減圧乾燥により吸着水分を0.1%以下まで十分に除去したセルロース粉末(48g)を、密閉可能なアルミナ製粉砕容器(容積500ml)に、アルミナ製粉砕ボール(直径20mm)とともに投入し、更に、コレステロール(コレステロール/日本精化社製)をセルロース粉末に対して3%およびパーフルオロアルキルリン酸エステルをセルロース粉末に対して2%になるように添加した。
【0213】
その後、遊星型ボールミル(P−5型/ドイツ・フリッチュ社製)を用い、回転数200rpm(約10G(重力加速度)の粉砕エネルギー)にて、連続して60分間粉砕を行って、コレステロール処理扁平セルロース粉体を得た。
【0214】
このコレステロール処理扁平セルロース粉体の平均粒径、平均厚さおよび扁平度を実施例1と同様にして測定したところ、平均粒径、平均厚さおよび扁平度はそれぞれ平均粒径は27μm、平均厚さ1.8μm、扁平度15.0であった。
【0215】
実 施 例 46
フィトステロール処理扁平セルロース粉体の製造:
原料としては精製した木材パルプ由来のセルロース粉末(W−400G/日本製紙ケミカル社製)を用いた。まず、40℃での減圧乾燥により吸着水分を0.1%以下まで十分に除去したセルロース粉末(48g)を、密閉可能なアルミナ製粉砕容器(容積500ml)に、アルミナ製粉砕ボール(直径20mm)とともに投入し、更に、フィトステロール(フィトステロール/エーザイフードケミカル)をセルロース粉末に対して2%になるように添加した。
【0216】
その後、遊星型ボールミル(P−5型/ドイツ・フリッチュ社)を用い、回転数200rpm(約10G(重力加速度)の粉砕エネルギー)にて、連続して40分間粉砕を行って、フィトステロール処理扁平セルロース粉体(製品12)を得た。
【0217】
このフィトステロール処理扁平セルロース粉体の平均粒径、平均厚さおよび扁平度を実施例1と同様にして測定したところ、平均粒径、平均厚さおよび扁平度はそれぞれ平均粒径は24μm、平均厚さ1.0μm、扁平度24.0であった。
【0218】
参 考 例 4
セラミド処理セリサイトの製造:
セリサイト(エイトパール300S/角八魚燐箔社製)98%をセラミド2(TIC−001/高砂香料社製)2%でミルサー(岩谷産業社製)を用いて被覆処理し、セラミド処理セリサイト(比較製品4)を得た。
【0219】
参 考 例 5
セラミド処理セルロース粉末(非扁平)の調製:
原料としては木材パルプ由来のセルロース粉末(W−100G/日本製紙ケミカル社製)を、攪拌機に投入し、セルロース粉末に対して2%となるセラミド2(TIC−001/高砂香料社製)をヘキサンに溶解後添加した。この後、回転数40rpmにて5分間攪拌し、減圧乾燥後、粉砕を行って、セラミド処理セルロース粉末(非扁平)(比較製品5)を得た。
【0220】
実 施 例 47
付着性試験:
実施例40、44および46で得たセラミド処理扁平セルロース粉体、コレステロール処理扁平セルロース粉体、フィトステロール処理扁平セルロース粉体(製品10〜12)の皮膚に対する付着性を実施例8と同様にして調べた。比較としては、参考例1のステアリン酸処理扁平セルロース(比較製品1)を用いた。これらの結果を表6に示す。
【0221】
【表6】
【0222】
実 施 例 48
固形粉末型ファンデーション:
常法により、下記表7に示す組成で固形粉末ファンデーションを調製した。得られた固形粉末ファンデーションについて、その「化粧膜の均一性」、「化粧持ち」および「使用感(塗布時のなめらかさ)」を実施例9と同様にして評価した。この結果も表7に併せて示す。
【0223】
【表7】
【0224】
なお、セラミド処理扁平セルロース粉体、コレステロール処理扁平セルロース粉体、フィトステロール処理扁平セルロース粉体を使用したファンデーション(本発明品4〜6)は、ステアリン酸処理扁平セルロース粉体に代わった比較品5、セラミド処理セリサイトに代わった比較品6、セルロースとセラミドを別々に配合した比較品7、セラミド処理セルロース粉末に代わった比較品8、セルロースとコレステロールを別々に配合した比較品9、セルロースとフィトステロールを別々に配合した比較品10と比べて時間が経っても化粧膜が維持されており、経時での化粧持ちの点で優れていた。また、本発明品4のファンデーションは、実施例9のリン脂質処理扁平セルロース粉体を使用したファンデーション(本発明品1〜3)と比べて時間が経っても化粧膜のキメ細かさが維持されており、経時での化粧持ちの点でより優れていた。
【0225】
実 施 例 49
乳液:
下記表8に示す組成で乳液を、下記方法により製造した。得られた乳液を肌に塗布後の経時水分量変化(塗布5時間後)を下記方法により調べた。この結果も表8に併せて示す。
【0226】
( 製造方法 )
下記成分(1)〜(10)、(23)を70℃に加熱溶解した後、(11)〜(14)を同様に加熱した後添加し、攪拌する。室温にて放冷後、(14)の一部で膨潤した(15)、(16)を添加混合。更に(17)〜(22)を分散した後、添加混合した。
【0227】
( 試験方法 )
<経時水分量変化>
まず、塗布部位を所定の洗浄料で洗浄し、その後一定条件の環境試験室(温度22℃、相対湿度50%)に入室後20分以上経過してから、IBS社製「SKICON200EX」を用いて4回測定し、その平均値を使用した。各被験者の上腕内側部に2cm四方の枠をマークし、そこに各サンプルを200mlずつ塗布する。その各部位における塗布前および塗布5時間後の水分量を測定し、その対初期値比率を算出した。
<乳化安定性>
各サンプルを50℃で1ヶ月保存した後、発生する結晶析出物の有無を確認し、結晶析出物がない場合を○、ある場合を×として判定した。
【0228】
( 結果 )
【表8】
【0229】
なお、本発明品7のセラミド処理扁平セルロース粉体を使用した乳液は、セラミド処理扁平セルロース粉体が入っていない比較品11、ステアリン酸処理扁平セルロース粉体に代わった比較品12、処理されていないセルロース粉体を使用した比較品13、セルロースとセラミドを別々に配合した比較品14と比べて時間が経っても肌の水分量が維持されており、経時での保湿効果の点でより優れていた。
【0230】
実 施 例 50
ジェル美容液:
下記表9に示す組成でジェル美容液を、下記の方法により製造した。得られたジェル美容液を肌に塗布後の経時水分蒸散量変化(塗布5時間後)を下記方法により調べた。この結果も表9に併せて示す。
【0231】
( 製造方法 )
下記成分(1)〜(4)を均一に溶解した後、(5)〜(10)を同様に均一溶解した後添加し、攪拌する。(18)で膨潤した(16)、(17)を添加混合。更に(11)〜(15)を分散した後、添加混合した。
【0232】
( 試験方法 )
まず、塗布部位を所定の洗浄料で洗浄し、その後一定条件の環境試験室(温度22℃、相対湿度50%)に入室後20分以上経過してから、デルフィン・テクノロジイズ(Delfin Technologies)社製バポメーター(Vapometer)SWL2 タイプを用いて水分蒸散量(TEWL)を4回測定し、その平均値を使用した。各被験者の上腕内側部に2cm四方の枠をマークし、そこに各サンプルを200mlずつ塗布する。各部位における塗布前および塗布5時間後の水分蒸散量を測定し、その対初期値比を算出した。
【0233】
( 結果 )
【表9】
【0234】
なお、本発明品8のセラミド処理扁平セルロース粉体を使用した美容液は、セラミド処理扁平セルロース粉体が入っていない比較品15、処理されていないセルロース粉体を使用した比較品16、ステアリン酸処理扁平セルロース粉体に代わった比較品17と比べて時間が経っても肌の水分蒸散量が抑制されており、経時での保湿効果の点でより優れていた。また、油剤が少なくセラミドの結晶析出抑制が困難な美容液のような剤型であっても、本発明品8のセラミド処理扁平セルロース粉体を使用した美容液は、セラミドの結晶析出を抑制することができ、セラミドを容易に配合することが可能となる点においても優れていた。
【0235】
実 施 例 51
二層ローション:
実施例10の二層ローションにおいて、リン脂質処理扁平セルロース粉体(製品1)を実施例40で製造したセラミド処理扁平セルロース粉体に代える以外は同様にして二層ローションを製造した。
【0236】
得られた二層ローションは滑らかな使用感に優れ、実施例10のものよりも水分蒸散抑制効果に優れた二層ローションであった。
【0237】
実 施 例 52
乳 液 :
実施例11の乳液において、リン脂質処理扁平セルロース粉体(製品1)を実施例41で製造したセラミド処理扁平セルロース粉体1.0%および実施例42で製造したコレステロール処理セルロース粉体1.0%に代える以外は同様にして乳液を製造した。
【0238】
得られた乳液は、乳化安定性に優れ、滑らかな使用感、実施例11のものよりも水分保持・蒸散抑制効果に優れた乳液であった。
【0239】
実 施 例 53
クリーム:
実施例12のクリームにおいて、リン脂質処理扁平セルロース粉体(製品2)を実施例42で製造したセラミド処理扁平セルロース粉体に代える以外は同様にしてクリームを製造した。
【0240】
得られたクリームは乳化安定性に優れ、滑らかな使用感、実施例12のものよりも水分保持・蒸散抑制効果に優れたクリームであった。
【0241】
実 施 例 54
美 容 液 :
実施例13の美容液において、リン脂質処理扁平セルロース粉体(製品3)を実施例46で製造したフィトステロール処理扁平セルロース粉体に代える以外は同様にして美容液を製造した。
【0242】
得られた美容液は安定性に優れ、実施例13のものと同様に滑らかな使用感、化粧持続効果に優れた美容液であった。
【0243】
実 施 例 55
パ ッ ク :
実施例14のパックにおいて、リン脂質処理扁平セルロース粉体(製品5)を実施例43で製造したセラミド処理扁平セルロース粉体に代える以外は同様にしてパックを製造した。
【0244】
得られたパックは乳化安定性に優れ、滑らかな使用感、実施例14のものよりも水分保持・蒸散抑制効果に優れたパックであった。
【0245】
実 施 例 56
洗 顔 料 :
実施例15の洗顔料において、リン脂質処理扁平セルロース粉体(製品6)を実施例45で製造したコレステロール処理扁平セルロース粉体に代える以外は同様にして洗顔料を製造した。
【0246】
得られた洗顔料は実施例15のものと同様に滑らかな使用感に優れた洗顔料であった。
【0247】
実 施 例 57
クレンジングクリーム:
実施例16のクレンジングクリームにおいて、リン脂質処理扁平セルロース粉体(製品1)を実施例42で製造したセラミド処理扁平セルロース粉体に代える以外は同様にしてクレンジングクリームを製造した。
【0248】
得られたクレンジングクリームは乳化安定性に優れ、実施例16のものと同様に滑らかな使用感に優れたクレンジングクリームであった。
【0249】
実 施 例 58
ヘアワックス:
実施例17のヘアワックスにおいて、リン脂質処理扁平セルロース粉体(製品4)を実施例40で製造したセラミド処理扁平セルロース粉体に代える以外は同様にしてヘアワックスを製造した。
【0250】
得られたヘアワックスは整髪性に優れ、実施例17のものと同様に滑らかな使用感に優れたヘアワックスであった。
【0251】
実 施 例 59
油性アイライナー:
実施例18の油性アイライナーにおいて、リン脂質処理扁平セルロース粉体(製品2)を実施例43で製造したセラミド処理扁平セルロース粉体に代える以外は同様にして油性アイライナーを製造した。
【0252】
得られた油性アイライナーは実施例18のものと同様に滑らかな使用感、化粧持続効果に優れた油性アイライナーであった。
【0253】
実 施 例 60
水性アイライナー:
実施例19の水性アイライナーにおいて、リン脂質処理扁平セルロース粉体(製品1)を実施例46で製造したフィトステロール処理扁平セルロース粉体に代える以外は同様にして水性アイライナーを製造した。
【0254】
得られた水性アイライナーは実施例19のものと同様に滑らかな使用感、化粧持続効果に優れた水性アイライナーであった。
【0255】
実 施 例 61
アイブロウ:
実施例20のアイブロウにおいて、リン脂質処理扁平セルロース粉体(製品3)を実施例44で製造したコレステロール処理扁平セルロース粉体に代える以外は同様にしてアイブロウを製造した。
【0256】
得られたアイブロウは実施例20のものと同様に滑らかな使用感、化粧持続効果に優れたアイブロウであった。
【0257】
実 施 例 62
O/W型マスカラ:
実施例21のO/W型マスカラにおいて、リン脂質処理扁平セルロース粉体(製品1)を実施例42で製造したセラミド処理扁平セルロース粉体に代える以外は同様にしてO/W型マスカラを製造した。
【0258】
得られたO/W型マスカラは実施例21のものと同様に付着性に優れ、滑らかな使用感、化粧持続効果に優れたO/W型マスカラであった。
【0259】
実 施 例 63
非水系マスカラ:
実施例22の非水系マスカラにおいて、リン脂質処理扁平セルロース粉体(製品2)を実施例42で製造したセラミド処理扁平セルロース粉体に代える以外は同様にして非水系マスカラを製造した。
【0260】
得られた非水系マスカラは実施例22のものと同様に滑らかな使用感、化粧持続効果に優れた非水系マスカラであった。
【0261】
実 施 例 64
スティック状口紅:
実施例23のスティック状口紅において、リン脂質処理扁平セルロース粉体(製品3)を実施例41で製造したセラミド処理扁平セルロース粉体に代える以外は同様にしてスティック状口紅を製造した。
【0262】
得られたスティック状口紅は実施例23のものと同様に滑らかな使用感、化粧持続効果に優れた口紅であった。
【0263】
実 施 例 65
リキッドルージュ:
実施例24のリキッドルージュにおいて、リン脂質処理扁平セルロース粉体(製品4)を実施例46で製造したフィトステロール処理扁平セルロース粉体0.5%に代える以外は同様にしてリキッドルージュを製造した。
【0264】
得られたリキッドルージュは実施例24のものと同様に滑らかな使用感、化粧持続効果に優れたリキッドルージュであった。
【0265】
実 施 例 66
O/W型ファンデーション:
実施例25のO/W型ファンデーションにおいて、リン脂質処理扁平セルロース粉体(製品5)を実施例43で製造したセラミド処理扁平セルロース粉体に代える以外は同様にしてO/W型ファンデーションを製造した。
【0266】
得られたO/W型ファンデーションは実施例25のものと同様に滑らかな使用感、化粧持続効果に優れたO/W型ファンデーションであった。
【0267】
実 施 例 67
W/O型ファンデーション:
実施例26のW/O型ファンデーションにおいて、リン脂質処理扁平セルロース粉体(製品6)を実施例45で製造したコレステロール処理扁平セルロース粉体3.0%に代える以外は同様にしてW/O型ファンデーションを製造した。
【0268】
得られたW/O型ファンデーションは実施例26のものと同様に滑らかな使用感、化粧持続効果に優れたW/O型ファンデーションであった。
【0269】
実 施 例 68
O/W型アイカラー:
実施例27のO/W型アイカラーにおいて、リン脂質処理扁平セルロース粉体(製品5)を実施例44で製造したコレステロール処理扁平セルロース粉体に代える以外は同様にしてO/W型アイカラーを製造した。
【0270】
得られたO/W型アイカラーは実施例27のものと同様に滑らかな使用感、化粧持続効果に優れたO/W型アイカラーであった。
【0271】
実 施 例 69
油性固型ファンデーション:
実施例28の油性固型ファンデーションにおいて、リン脂質処理扁平セルロース粉体(製品4)を実施例42で製造したセラミド処理扁平セルロース粉体に代える以外は同様にして油性固型ファンデーションを製造した。
【0272】
得られた油性固型ファンデーションは実施例28のものと同様に滑らかな使用感で、化粧持続効果にも優れた油性固型ファンデーションであった。
【0273】
実 施 例 70
スティック状コンシーラー:
実施例29のスティック状コンシーラーにおいて、リン脂質処理扁平セルロース粉体(製品3)を実施例40で製造したセラミド処理扁平セルロース粉体に代える以外は同様にしてスティック状コンシーラーを製造した。
【0274】
得られたスティック状コンシーラーは実施例29のものと同様に滑らかな使用感、化粧持続効果に優れたスティック状コンシーラーであった。
【0275】
実 施 例 71
ボディミルク:
実施例30のボディミルクにおいて、リン脂質処理扁平セルロース粉体(製品2)を実施例45で製造したコレステロール処理扁平セルロース粉体に代える以外は同様にしてボディミルクを製造した。
【0276】
得られたボディミルクは乳化安定性に優れ、実施例30のものと同様に滑らかな使用感、化粧持続効果に優れたボディミルクであった。
【0277】
実 施 例 72
コンディショナー:
実施例31のコンディショナーにおいて、リン脂質処理扁平セルロース粉体(製品1)を実施例41で製造したセラミド処理扁平セルロース粉体に代える以外は同様にしてコンディショナーを製造した。
【0278】
得られたコンディショナーは乳化安定性に優れ、実施例31のものと同様に滑らかな使用感に優れたコンディショナーであった。
【0279】
実 施 例 73
ヘアパック:
実施例32のヘアパックにおいて、リン脂質処理扁平セルロース粉体(製品1)を実施例44で製造したコレステロール処理扁平セルロース粉体に代える以外は同様にしてヘアパックを製造した。
【0280】
得られたヘアパックは乳化安定性に優れ、実施例32のものと同様に滑らかな使用感に優れたヘアパックであった。
【0281】
実 施 例 74
W/O型日焼け止め料:
実施例33のW/O型日焼け止め料において、リン脂質処理扁平セルロース粉体(製品2)を実施例43で製造したセラミド処理扁平セルロース粉体に代える以外は同様にしてW/O型日焼け止め料を製造した。
【0282】
得られたW/O型日焼け止め料は実施例33のものと同様に滑らかな使用感、化粧持続効果に優れた日焼け止め料であった。
【0283】
実 施 例 75
マニキュア:
実施例34のマニキュアにおいて、リン脂質処理扁平セルロース粉体(製品3)を実施例45で製造したコレステロール処理扁平セルロース粉体に代える以外は同様にしてマニキュアを製造した。
【0284】
得られたマニキュアは実施例34のものと同様に滑らかな使用感、化粧持続効果に優れたマニキュアであった。
【0285】
実 施 例 76
化粧下地:
実施例35の化粧下地において、リン脂質処理扁平セルロース粉体(製品4)を実施例46で製造したフィトステロール処理扁平セルロース粉体に代える以外は同様にして化粧下地を製造した。
【0286】
得られた化粧下地は乳化安定性に優れ、実施例35のものと同様に滑らかな使用感、化粧持続効果に優れた下地であった。
【0287】
実 施 例 77
白 粉 :
実施例36の白粉において、リン脂質処理扁平セルロース粉体(製品8)を実施例40で製造したセラミド処理扁平セルロース粉体に代える以外は同様にして白粉を製造した。
【0288】
得られた白粉は実施例36のものと同様に付着性に優れ、滑らかな使用感、化粧持続効果に優れた白粉であった。
【0289】
実 施 例 78
固形粉末型ファンデーション:
実施例37の固形粉末型ファンデーションにおいて、リン脂質処理扁平セルロース粉体(製品9)を実施例41で製造したセラミド処理扁平セルロース粉体に代える以外は同様にして固形粉末型ファンデーションを製造した。
【0290】
得られた固形粉末型ファンデーションは実施例37のものと同様に付着性、滑らかな使用感に優れ、実施例35よりも化粧持続効果に優れたファンデーションであった。
【0291】
実 施 例 79
固形粉末型チーク:
実施例38の固形粉末型チークにおいて、リン脂質処理扁平セルロース粉体(製品3)を実施例46で製造したフィトステロール処理扁平セルロース粉体に代える以外は同様にして固形粉末型チークを製造した。
【0292】
得られた固形粉末型チークは実施例38のものと同様に付着性に優れ、滑らかな使用感、化粧持続効果に優れたチークであった。
【0293】
実 施 例 80
固形粉末型アイシャドウ:
実施例39の固形粉末型アイシャドウにおいて、リン脂質処理扁平セルロース粉体(製品2)を実施例44で製造したコレステロール処理扁平セルロース粉体に代える以外は同様にして固形粉末型アイシャドウを製造した。
【0294】
得られた固形粉末型アイシャドウは実施例39のものと同様に滑らかな使用感、化粧持続効果に優れたアイシャドウであった。