特許第5932703号(P5932703)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5932703
(24)【登録日】2016年5月13日
(45)【発行日】2016年6月8日
(54)【発明の名称】加熱調理器
(51)【国際特許分類】
   F24C 1/00 20060101AFI20160526BHJP
   F24C 3/08 20060101ALI20160526BHJP
   F24C 15/32 20060101ALI20160526BHJP
   F23D 14/78 20060101ALI20160526BHJP
【FI】
   F24C1/00 360G
   F24C3/08 K
   F24C1/00 370A
   F24C15/32
   F23D14/78 B
【請求項の数】3
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2013-76706(P2013-76706)
(22)【出願日】2013年4月2日
(65)【公開番号】特開2014-202382(P2014-202382A)
(43)【公開日】2014年10月27日
【審査請求日】2014年8月21日
(73)【特許権者】
【識別番号】000115854
【氏名又は名称】リンナイ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100111257
【弁理士】
【氏名又は名称】宮崎 栄二
(74)【代理人】
【識別番号】100110504
【弁理士】
【氏名又は名称】原田 智裕
(72)【発明者】
【氏名】水谷 優美子
【審査官】 礒部 賢
(56)【参考文献】
【文献】 実公昭62−038162(JP,Y2)
【文献】 欧州特許出願公開第01239224(EP,A1)
【文献】 特開昭58−142126(JP,A)
【文献】 特開平08−068538(JP,A)
【文献】 特開2007−163128(JP,A)
【文献】 米国特許第04375213(US,A)
【文献】 米国特許第05193520(US,A)
【文献】 実開昭48−083269(JP,U)
【文献】 実開昭48−083267(JP,U)
【文献】 実開昭53−125134(JP,U)
【文献】 実開昭54−132559(JP,U)
【文献】 仏国特許出願公開第02935780(FR,A1)
【文献】 英国特許出願公開第02257503(GB,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F24C 1/00 − 3/14
F24C 15/16 − 15/36
A47J 37/00 − 37/07
F23D 14/78
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ケース本体内に、
被調理物が収容される加熱室と、
前記加熱室の下方に設けられ且つ前方側にて外部に開放する燃焼用空気吸気口から取り込んだ燃焼用空気とガスとを燃焼させることにより熱気を発生させるガスバーナが配設された燃焼室と、
前記燃焼用空気を取り込み、前記燃焼室で発生させた熱気を前記加熱室に送り込んで循環させる循環ファンと、
前記循環ファンを回転駆動させるモータと、
前記循環ファンと同軸に設けられ且つ外部から冷却空気を取り込んで前記モータを冷却する冷却ファンと、
前記加熱室内の燃焼排気を外部に排出させるための燃焼排気通路と、
前記モータを冷却した後の冷却空気を外部に排出させるための冷却空気排気通路とを備えた加熱調理器において、
前記燃焼室の底板と前記ケース本体の底面との間は、補助板により上下に区画され、
前記補助板の上方には、外部の冷却空気を前記モータに供給する冷却空気挿通路が形成されると共に、前記補助板の下方には、空間部が前方側にて外部に開放するように形成され、
前記冷却空気挿通路へ前記冷却空気を取り込む冷却空気吸気口は、前記ガスバーナの熱気発生位置よりも前方側にて外部に開放するように設けられ、
前記燃焼用空気吸気口と前記冷却空気吸気口と前記空間部の前方側とは、燃焼室の底板及び補助板を介してそれぞれ上下に隣接して設けられている加熱調理器。
【請求項2】
請求項1に記載の加熱調理器において、
前記ガスバーナの熱気発生位置の下流側近傍であって、前記燃焼室の底板、前記補助板のいずれかまたは両方には、前記冷却空気挿通路を狭める凹凸部が形成されている加熱調理器。
【請求項3】
請求項1または2に記載の加熱調理器において、
前記冷却空気吸気口と、前記燃焼室へ燃焼用空気を供給する燃焼用空気吸気口とは、前記ケース本体の前面に設けられ、
前記冷却空気吸気口近傍には、前記循環ファンの回転によって前記燃焼用空気吸気口から燃焼室に取り込まれる燃焼用空気よりも、前記冷却ファンの回転によって前記冷却空気吸気口から前記冷却空気挿通路に取り込まれる冷却空気が少なくなるように絞り部が設けられている加熱調理器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、加熱調理器に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、コンロバーナで鍋などの調理器具を加熱してコンロ調理を行うガスコンロ部と、ガスコンロ部の下方のケース本体内に、魚などを焼くために、ガス燃焼式のグリルバーナあるいは電気ヒータなどの直接加熱手段を配設してグリル調理を行う加熱室とを備えた加熱調理器が知られている。この加熱室内に直接加熱手段を有する加熱調理器によれば、高温で被調理物を調理することができるため、被調理物にしっかりと焦げ目をつけることができ、仕上がり時の見栄えに優れるが、被調理物の種類や大きさによっては焼きムラが生じやすく、また加熱室内にバーナなどの突出物が配設されるため、掃除時のお手入れが難しい。
【0003】
一方、熱気を発生させる加熱手段を加熱室とは別室に設け、発生させた熱気を加熱室に供給し、循環させてオーブン調理を行う加熱調理器も提案されている(例えば、特許文献1)。
【0004】
この種の加熱調理器は、例えば、オーブンバーナなどの加熱手段によりガスを燃焼させて燃焼排ガスの熱気を発生させる燃焼室と、燃焼室と連通し、被調理物が収容される加熱室と、循環ファンとを備えており、循環ファンの回転駆動により、燃焼室で発生させた熱気を加熱室内に送り込むと共に、加熱室内にて循環させることにより被調理物は間接的に加熱調理される。このため、グリルバーナなどの直接加熱手段を加熱室内に設ける場合に比べて、被調理物に焼きムラが生じ難く、被調理物の内部まで均一に焼き上げることが可能となる。また、熱気を循環させることで、加熱室内全体に熱を迅速に行き渡らせることができるから、短時間の調理が可能となる。さらに、加熱室内にグリルバーナなどの突出物が配設されないから、加熱室内のお手入れも容易に行うことができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特公平2−28058号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、前述したようなグリル調理を行う加熱調理器では、グリルバーナ等の加熱手段は、一般に加熱室の両側壁に配設されて被調理物を斜め下方から直接加熱する構成であるため、ケース本体の底面は過熱されることはなく温度が上昇することはないが、熱気の循環を利用したオーブン調理を行う加熱調理器では、燃焼室の底板のうち、特に、オーブンバーナから噴出する炎による熱気発生位置に相当する部分は高温となるため、燃焼室を加熱室の下方に設けた構成のものでは、高温に熱せられた燃焼室の底板の熱がその下方に位置するケース本体の底面に伝わってしまい、ケース本体の底面が高温に過熱されてしまうといった問題がある。
【0007】
また、ビルトイン式のガスコンロなどの加熱調理器では、ケース本体の下方が調味料等の収納庫として利用されている場合があり、このような場合、ケース本体の底面が収納庫の天井板として露出していると、ケース本体の底面の高温部分に、収納庫側から手が触れてしまうおそれがある。
【0008】
このため、燃焼室の底板と、ケース本体の底面との間に、遮熱板を介在させることも考えられるが、遮熱板のみではオーブンバーナの燃焼により高温となる燃焼室の底板からの伝熱を完全に遮断することができないという問題がある。
【0009】
また、燃焼室の底板によるケース本体の底面の過熱を回避するために、燃焼室の底板と、ケース本体の底面との間を大きくあけて、十分な空気断熱層を設けることも考えられるが、ビルトイン式の加熱調理器では、スペース的な制約が厳しく、特に、上下方向の寸法に余裕がないため、高さ方向に大きな空間を設けることが難しい。
【0010】
本発明は、上記問題点に鑑みなされたものであり、本発明の目的は、加熱室と燃焼室とが上下に隣接して設けられた加熱調理器において、燃焼室の底板の熱が、その下方に位置するケース本体の底面に伝わり難く、ケース本体の底面の温度上昇を抑制できる加熱調理器を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記目的を達成するために講じた本発明は、
ケース本体内に、
被調理物が収容される加熱室と、
前記加熱室の下方に設けられ且つ前方側にて外部に開放する燃焼用空気吸気口から取り込んだ燃焼用空気とガスとを燃焼させることにより熱気を発生させるガスバーナが配設された燃焼室と、
前記燃焼用空気を取り込み、前記燃焼室で発生させた熱気を前記加熱室に送り込んで循環させる循環ファンと、
前記循環ファンを回転駆動させるモータと、
前記循環ファンと同軸に設けられ且つ外部から冷却空気を取り込んで前記モータを冷却する冷却ファンと、
前記加熱室内の燃焼排気を外部に排出させるための燃焼排気通路と、
前記モータを冷却した後の冷却空気を外部に排出させるための冷却空気排気通路とを備えた加熱調理器において、
前記燃焼室の底板と前記ケース本体の底面との間は、補助板により上下に区画され、
前記補助板の上方には、外部の冷却空気を前記モータに供給する冷却空気挿通路が形成されると共に、前記補助板の下方には、空間部が前方側にて外部に開放するように形成され、
前記冷却空気挿通路へ前記冷却空気を取り込む冷却空気吸気口は、前記ガスバーナの熱気発生位置よりも前方側にて外部に開放するように設けられ、
前記燃焼用空気吸気口と前記冷却空気吸気口と前記空間部の前方側とは、燃焼室の底板及び補助板を介してそれぞれ上下に隣接して設けられている加熱調理器である。
【0012】
上記加熱調理器によれば、燃焼室の底板とケース本体の底面との間に補助板を配設することによって、燃焼室の底板と補助板との間に冷却空気挿通路が形成され、冷却空気挿通路の下方には、補助板及び空間部を介してケース本体の底面が位置する。前方側の燃焼用空気吸気口から外部の空気を燃焼用空気として取り込んでガスバーナを燃焼させて燃焼室内に熱気を発生させると同時にモータを駆動させると、燃焼室内で発生した熱気は循環ファンによって加熱室に送られて加熱室内を循環する。一方、冷却ファンは循環ファンと同軸に設けられているから、循環ファンの回転と合わせて、冷却ファンが回転することにより、ガスバーナの熱気発生位置よりも前方側にて外部に開放するように設けられている冷却空気吸気口から外部の冷却空気が積極的にケース本体内に取り込まれ、冷却空気挿通路を通って、モータを冷却し、さらに冷却空気排気通路を通って、外部に排出される。
【0013】
冷却空気吸気口は、上記したように、ガスバーナによる熱気発生位置よりも前方側にて外部に開放するように設けられているから、加熱調理器の前面側から外部のフレッシュエアーをケース本体内へ取り込んで、冷却空気として冷却空気挿通路へ流すことが可能となる。このように、燃焼室の底板とケース本体の底面との間に形成される冷却空気挿通路には、冷却空気吸気口から取り入れられた冷却空気が流れる上に、冷却空気挿通路の下方にはさらに補助板によって区画された一定の空間部が前方側にて外部に開放するように介在しているから、ガスバーナで加熱された燃焼室の底板の熱が、ケース本体の底面に伝わり難くなる。
【0014】
上記加熱調理器において、好ましくは、
前記ガスバーナの熱気発生位置の下流側近傍であって、前記燃焼室の底板、前記補助板のいずれかまたは両方には、前記冷却空気挿通路を狭める凹凸部が形成される。
【0015】
上記加熱調理器によれば、凹凸部により熱気発生位置に対応する部分の表面積が増加するから、底板の高温部分と、冷却空気挿通路を通過する冷却空気との接触面積を増加させることができる。また、冷却空気挿通路のうち、凹凸部が形成された部分では冷却空気の通過速度が速くなるから、より効率的に底板の高温部分を冷却することができる。
【0016】
上記加熱調理器において、好ましくは、
前記冷却空気吸気口と、前記燃焼室へ燃焼用空気を供給する燃焼用空気吸気口とは、前記ケース本体の前面に設けられ、
前記冷却空気吸気口近傍には、前記循環ファンの回転によって前記燃焼用空気吸気口から燃焼室に取り込まれる燃焼用空気よりも、前記冷却ファンの回転によって前記冷却空気吸気口から前記冷却空気挿通路に取り込まれる冷却空気が少なくなるように絞り部が設けられる。

【0017】
上記加熱調理器によれば、燃焼室に取り込まれる燃焼用空気、冷却空気挿通路に取り込まれる冷却空気いずれも、ケース本体の前面から取り込まれるが、冷却空気吸気口近傍に設けられた絞り部により燃焼用空気よりも冷却空気の方が少なくなるから、ガスバーナの良好な燃焼を確保しつつ、効率的な冷却を行うことができる。
【発明の効果】
【0018】
以上のように、本発明によれば、冷却ファンによって取り入れられる外部からの空気を利用して、燃焼室の底板の熱がケース本体の底面に伝わり難くなるから、ケース本体の高さを大きくすることなく、底面の温度上昇を抑制することが可能となる。よって、収納庫に露出したケース本体の底面に手が触れた場合の安全性を確保することができる。
【0019】
また、ガスバーナによって加熱される燃焼室の底板と、冷却空気によって冷却される補助板のいずれかまたは両方に、冷却空気挿通路を狭める凹凸部を形成して、ガスバーナによる熱気発生位置に対応する所定範囲の表面積を増大させると共に、冷却空気挿通路を通過する冷却空気の速度を速くするようにしたものでは、より燃焼室の底板の熱がケース本体の底面へ伝わり難くなる。また、燃焼室の底板に絞り加工を施せば、強度が増し、熱変形を抑制することもできる。
【0020】
さらに、外部から空気を取り入れる際に、燃焼室に取り入れる燃焼用空気よりも、冷却空気挿通路に取り入れる冷却空気の方が少量となるように冷却空気吸気口近傍に絞り部を設け、ガスバーナの燃焼に必要な燃焼用空気が冷却空気挿通路に流れないようにしたものでは、良好なガスバーナの燃焼を確保しつつ、効率的な冷却を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
図1】本発明の実施の形態における加熱調理器を示す概略断面斜視図である。
図2】本発明の実施の形態における加熱調理器の後方部分を示す横断面要部斜視図である。
図3】本発明の実施の形態における加熱調理器の要部拡大断面図である。
図4】本発明の実施の形態における加熱調理器の他の例を示す要部拡大断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、本発明を実施するための形態について添付図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明を実施するための形態の加熱調理器としてのビルトイン式のガスコンロの概略断面斜視図であり、図2は、その後方部分を示す横断面要部斜視図である。
このものは、システムキッチンのカウンタートップ(10)の開口に、ケース本体(1)が落とし込み状態で組み込まれており、ケース本体(1)内には、カウンタートップ(10)の下方のガスコンロの前面の扉(22)を開閉することにより内部に被調理物を出し入れできる加熱室(2a)と、その下方に設けられ且つガス供給管(図示せず)からガスが供給されるオーブンバーナ(43)を有する燃焼室(2b)とが配設されている。
なお、本明細書では、加熱室(2a)の扉(22)側を前方、奥側を後方といい、加熱室 (2a)の幅方向を左右方向、高さ方向を上下方向という。
【0023】
加熱室(2a)は、天井部を構成する上壁(23)と、下方の燃焼室(2b)との区画壁となる底壁(24)と、左右の側壁(25)と、後方(奥側)の後壁(26)とからなり、前面は扉(22)によって前方に開放可能に閉塞されている。
扉(22)を前方(手前)に引き出すと、加熱室(2a)は開放し、扉(22)と共にプレート(13)を引き出せる構成となっており、引き出されたプレート(13)の上に、例えば、魚等の被調理物を載置した後、扉(22)を後方へ移動させて加熱室(2a)を閉塞させれば、被調理物は加熱室(2a)内に収容されることとなる。
【0024】
加熱室(2a)の上壁(23)の後方には、上壁(23)の上方に形成される燃焼排気通路(5)を介して排気口(50)に連通する多数の排気孔(23a)が形成されている。また、加熱室(2a)の後壁(26)の左右両側には、熱気を加熱室(2a)内に送り込むための多数の吹出孔(26a)(26a)が形成されていると共に、その中央には、加熱室(2a)内の熱気を取り込むための多数の吸込孔(26b)が形成されている。さらに加熱室(2a)の後壁(26)の後方には、燃焼室(2b)で発生させた燃焼排ガスの熱気を加熱室(2a)に循環させるための熱風通路(14)が形成されている。
【0025】
燃焼室(2b)は、加熱室(2a)の底壁(24)を天井板とし、底壁(24)の下方に対向配置された底板(27)と、左右側板とで囲まれていると共に、後方の熱風通路(14)に連通する構成となっており、燃焼室(2b)内の後方域には、オーブンバーナ(43)が配設されている。また、燃焼室(2b)の前面には、外部に連通する燃焼用空気吸気口(21)が設けられて、燃焼用空気が燃焼室(2b)内に取り込まれる構成となっており、燃焼用空気吸気口(21)から吸い込まれた外部の燃焼用空気とガスが燃焼室(2b)内で混合され、オーブンバーナ(43)で燃焼させることにより、燃焼室(2b)内に燃焼排ガスの熱気が発生する。
【0026】
熱風通路(14)は、図1及び図2に示すように、両側方及び後方が熱風通路ケース(15)で囲まれており、加熱室(2a)の後壁(26)の中央に形成されている吸込孔(26b)を介して加熱室(2a)と連通している。
【0027】
加熱室(2a)の後壁(26)の後方には、熱風通路ケース(15)を両側方及び後方から囲むように循環ファンケース(60)が配設されている。この循環ファンケース(60)内には、循環ファン(6)が収容されており、その後面は、モータ(4)の回転軸を挿通させる挿通孔以外は閉塞され、前記回転軸の先端に循環ファン(6)が固定されている。そして、循環ファンケース(60)の上面、底面、及び両側面の前端部が後壁(26)の周縁と接合されて閉塞されており、熱風通路ケース(15)の後面に形成されている開口部(15a)を介して熱風通路(14)と連通している。
【0028】
また、循環ファンケース(60)内における熱風通路ケース(15)の外方は、循環用通路(61)となっており、循環ファン(6)を回転駆動させると、後壁(26)の中央に形成された吸込孔(26b)を介して吸い込まれる加熱室(2a)内の熱気、及び下方の燃焼室(2b)で発生させた熱気が、熱風通路(14)を通って開口部(15a)から循環用通路(61)に吸い込まれ、後壁(26)の左右両側に形成された吹出孔(26a)(26a)から加熱室に(2a)内に送り出される。これにより、加熱室(2a)内に熱気を循環させることができ、加熱室(2a)内に収容させた魚や肉等の被調理物をオーブン調理することができる。
【0029】
循環ファンケース(60)の後方には、モータ(4)が収容されており、循環ファンケース(60)とモータ(4)との間には、冷却ファン(7)がモータ(4)の回転軸に固定されている。
冷却ファン(7)とモータ(4)の両側方と後方は、冷風通路ケース(16)で囲まれており、冷風通路ケース(16)の上方の一部は、冷却空気排気通路(51)を介して排気口(50)に連通しており、下方は、後述する冷却空気挿通路(20)に連通している。
【0030】
なお、循環用通路(61)と冷却空気挿通路(20)とは循環ファンケース(60)により非連通状態となるように区画分離されてあり、冷却空気挿通路(20)内を流れる冷却空気が熱風通路(14)に送り込まれないように構成されている。
【0031】
燃焼室(2b)の底板(27)と、ケース本体(1)の底面(17)との間は、燃焼室(2b)の前面から冷風通路ケース(16)の後壁に連続するように水平に延びる補助板(70)により上下に仕切られている。従って、冷却ファン(7)が回転すると、燃焼室(2b)の底板(27)と補助板(70)との間が、前述の冷風通路ケース(16)内に連通する冷却空気挿通路(20)として機能する。また、冷却空気挿通路(20)の下方の補助板(70)とケース本体(1)の底面(17)との間には、空間部(18)が設けられている。そして、冷却空気挿通路(20)の前方は、外部の空気を取り込むための冷却空気吸気口(28)と連通している。
【0032】
この実施の形態では、燃焼室(2b)の底板(27)における、オーブンバーナ(43)から燃焼排ガスの熱気が発生する熱気発生位置よりも下流側近傍に、絞り加工により冷却空気挿通路(20)を狭める凹凸部(27a)が形成されている。具体的には、凹凸部(27a)は、燃焼室(2b)の底板(27)のうち、オーブンバーナ(43)からの熱気の影響を受ける範囲のみに形成されており、図3に示すように、凹凸部(27a)の底部と補助板(70)との間には隙間(S1)を生じさせている。
【0033】
次に、本実施の形態のガスコンロを用いて加熱調理が行われる場合について説明する。
まず、扉(22)を前方へ引き出して、加熱室(2a)内に、魚や肉等の被調理物を載置した後、扉(22)を後方へ押し込んで、加熱室(2a)の前方開放部を閉塞させる。そして、図示しないが、調理スタートスイッチをONにすると、モータ(4)が駆動し、循環ファン(6)の回転駆動が開始されて、燃焼室(2b)の前面の燃焼用空気吸気口(21)から燃焼用空気が取り入れられる。次いで、オーブンバーナ(43)が点火されて、燃焼が開始すると、燃焼室(2b)で発生した燃焼排ガスの熱気が熱風通路(14)に送り込まれ、熱風通路ケース(15)の開口部(15a)から循環用通路(61)を介して、後壁(26)の左右両側に形成された吹出孔(26a)(26a)から加熱室(2a)内に送り出される。そして、加熱室(2a)内に送り出された熱気は、後壁(26)の中央の吸込孔(26b)から熱風通路(14)へ戻り、再度、熱風通路ケース(15)の開口部(15a)、循環用通路(61)、吹出孔(26a)を通って加熱室(2a)内に戻される。
【0034】
このように、加熱室(2a)内に熱気が循環することにより、加熱室(2a)内の温度を急速に上昇させて、効率よく温度を均一化することができ、加熱室(2a)内に収容させた魚や肉等の被調理物を調理することができる。そして、加熱室(2a)内で発生した燃焼排気は、天井部を構成する上壁(23)に形成されている排気孔(23a)から、燃焼排気通路(5)を通って、排気口(50)から外部へ排出される。
【0035】
また、循環ファン(6)の回転駆動と同時に、冷却ファン(7)が回転駆動するから、前方の冷却空気吸気口(28)から冷却空気挿通路(20)内に外部の空気が取り入れられ、冷却空気挿通路(20)を後方へ向かって流れていき、冷風通路ケース(16)内のモータ(4)を冷却した後、冷却空気排気通路(51)を通って排気口(50)から外部に放出される。
【0036】
なお、図3に示すように、冷却空気吸気口(28)には、絞り部として邪魔板(29)を設けており、燃焼用空気吸気口(21)から燃焼室(2b)に取り込まれる燃焼用空気よりも、冷却空気吸気口(28)から冷却空気挿通路(20)に取り込まれる冷却空気が少なくなるように構成されている。これにより、必要な燃焼用空気が冷却空気挿通路(20)に流れてしまうことによるオーブンバーナ(43)の燃焼不良を防止することができる。
【0037】
オーブンバーナ(43)の燃焼によって燃焼室(2b)内は高温となり、それに伴い、底板(27)も高温となるが、底板(27)の下方には、冷却空気が流れる冷却空気挿通路(20)が形成されているだけでなく、さらに、その下方のケース本体(1)の底面(17)との間には、補助板(70)により空間部(18)が形成されているから、燃焼室(2b)の底板(27)の熱はケース本体(1)の底面(17)に伝わり難くなり、ケース本体(1)の底面(17)が高温になることが防止される。よって、収納庫に露出したケース本体(1)の底面(17)に手が触れた場合でも、高い安全性を確保することができる。
【0038】
さらに、この実施の形態のものでは、底板(27)のオーブンバーナ(43)による熱気発生位置に対応する位置には、絞り加工を施すことにより冷却空気挿通路(20)を狭める凹凸部(27a)が形成されているから、底板(27)の表面積が増大することとなり、冷却空気挿通路(20)を通る冷却空気によって冷却され、より燃焼室(2b)の底板(27)の熱がケース本体(1)の底面(17)へ伝熱するのを抑えることができる。また、冷却空気は、凹凸部(27a)と補助板(70)との間の狭い隙間(S1)を通るとき、通過速度が速くなるから、冷却効果が一層増大する。さらに、燃焼室(2b)の底板に絞り加工を施せば、強度が増し、熱変形を抑制することもできる。
【0039】
凹凸部(27a)としては、小さな凹凸部を多数形成してもよい。この場合、図4の(A)に示すように、燃焼室(2b)の底板(27)と補助板(70)の両方に絞り加工を施して、相互に形成した凹凸部(27a)(70a)同士が近接又は接触するようにしてもよい。また、凹凸部は同図の(B)に示すように、燃焼室(2b)の底板(27)にのみ形成しても、(C)に示すように、補助板(70)にのみ形成してもよい。
【0040】
上記実施の形態では、冷却空気挿通路(20)に冷却空気を送り込むための冷却空気吸気口(28)を燃焼室(2b)の前面に設ける構成としたが、オーブンバーナ(43)よりも上流側に位置すれば、補助板(70)の所定位置に冷却空気吸気口(28)を開口させてもよい。
【符号の説明】
【0041】
(1) ・・・・・・・・・ケース本体
(17)・・・・・・・・・底面
(2a)・・・・・・・・・加熱室
(2b)・・・・・・・・・燃焼室
(20)・・・・・・・・・冷却空気挿通路
(27)・・・・・・・・・底板
(28)・・・・・・・・・冷却空気吸気口
(4) ・・・・・・・・・モータ
(43)・・・・・・・・・オーブンバーナ(ガスバーナ)
(5) ・・・・・・・・・燃焼排気通路
(50)・・・・・・・・・排気口
(51)・・・・・・・・・冷却空気排気通路
(6) ・・・・・・・・・循環ファン
(7) ・・・・・・・・・冷却ファン
(70)・・・・・・・・・補助板
図1
図2
図3
図4