【文献】
Samsung,UL HARQ-ACK Multiplexing:Mapping for 4Bits,3GPP TSG RAN WG1 #62 R1-104577,2010年 8月23日
【文献】
Panasonic,Mapping Tables for Format 1b with Channel Selection,3GPP TSG RAN WG1 Meeting #62bis R1-105476,2010年10月 5日
【文献】
Pantech,UL PUCCH A/N resource allocation for CA,3GPP TSG RAN1 #62 R1-104632,2010年 8月23日
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下の技術は、CDMA、FDMA、TDMA、OFDMA、SC−FDMAなどのような様々な無線接続システムに用いることができる。CDMAは、はん用地上無線接続(UTRA)又はCDMA2000のような無線技術で実現することができる。TDMAは、世界移動体通信システム(GSM(登録商標))/一般パケット無線サービス(GPRS)/GSM(登録商標)進化用強化データ速度(EDGE)のような無線技術で実現することができる。OFDMAは、IEEE 802.11(Wi−Fi)、IEEE 802.16(WiMAX)、IEEE 802−20、進化UTRA(E−UTRA)などのような無線技術で実現することができる。UTRAは、はん用移動体通信システム(UMTS)の一部である。第三世代パートナシッププロジェクト(3GPP)長期進化システム(LTE)は、E−UTRAを用いる進化UMTS(E−UMTS)の一部であり、下りリンクにおいてOFDMAを採用し、上りリンクにおいてSC−FDMAを採用する。高度LTEシステム(LTE−A)は、3GPP LTEの進展したバージョンである。
【0020】
説明を明確にするために、3GPP LTE/LTE−Aを中心に説明するが、これに本発明の技術的思想が制限される訳ではない。また、以下の説明で使われる特定用語は、本発明の理解を助けるために提供されるものであり、このような特定用語の使用は、本発明の技術的思想を逸脱しない範囲で他の形態に変更してもよい。
【0021】
図1は、無線フレームの構造を示す図である。
【0022】
図1を参照すると、無線フレームは、10個のサブフレームを含む。サブフレームは、時間ドメインにおいて2つのスロットを含む。サブフレームを送信する時間が送信時間間隔(TTI)と定義される。例えば、1サブフレームは、1msの長さを有することができ、1スロットは0.5msの長さを有することができる。1スロットは、時間ドメインにおいて、複数のOFDM又はSC−FDMAシンボルを有する。LTEは、下りリンクにおいてOFDMAを用い、上りリンクにおいてSC−FDMAを用いるため、OFDM又はSC−FDMAシンボルは、1シンボル期間を表す。リソースブロック(RB)は、リソース割当ユニットであり、1スロットで複数の連続した副搬送波を含む。同図の無線フレームの構造は例示的なものであり、無線フレームに含まれるサブフレームの個数と、サブフレームに含まれるスロットの個数と、スロットに含まれるシンボルの個数とは方式に応じて変えてもよい。
【0023】
図2は、下りリンクスロットのリソースグリッドを例示する図である。
【0024】
図2を参照すると、下りリンクスロットは、時間ドメインにおいて複数のOFDMシンボルを含む。1下りリンクスロットは、7(6)個のOFDMシンボルを含み、リソースブロックは、周波数ドメインにおいて12個の副搬送波を含むことができる。リソースグリッド上の各要素は、リソース要素(RE)と呼ばれる。1個のRBは、12×7(6)個のREを含む。下りリンクスロットに含まれるRBの個数N
RBは、下りリンク送信帯域に依存する。上りリンクスロットの構造は、下りリンクスロットの構造と同一であり、ただし、OFDMシンボルがSC−FDMAシンボルに置き替えられる。
【0025】
図3は、下りリンクサブフレームの構造を示す図である。
【0026】
図3を参照すると、サブフレームの1番目のスロットにおいて前部に位置している最大3(4)個のOFDMシンボルは、制御チャネルが割り当てられる制御領域に対応する。残りのOFDMシンボルは、物理下りリンク共有チャネル(PDSCH)が割り当てられるデータ領域に該当する。PDSCHは、伝送ブロック(Transport Block、TB)又はそれに対応する符号語(CW)を運ぶために用いられる。伝送ブロックは、送信チャネルを介してMAC層からPHY層に伝達されたデータブロックを意味する。符号語は、伝送ブロックの符号化したバージョンに該当する。伝送ブロックと符号語との対応関係はスワッピングによって異なってくる。本明細書では、PDSCH、伝送ブロック及び符号語が同じ意味で使われる。LTEで用いられる下りリンク制御チャネルの例には、物理制御フォーマット指示子チャネル(PCFICH)、物理下りリンク制御チャネル(PDCCH)、物理HARQ指示子チャネル(PHICH)などがある。PCFICHは、サブフレームの1番目のOFDMシンボルで送信され、サブフレーム内において制御チャネルの送信に使われるOFDMシンボルの個数に関する情報を運ぶ。PHICHは、上りリンク送信の応答としてHARQ肯定応答/否定応答(ACK/NACK)信号を運ぶ。
【0027】
PDCCHを介して送信される制御情報を下りリンク制御情報(DCI)と呼ぶ。DCIは、端末又は端末グループのためのリソース割当情報及び他の制御情報を含む。例えば、DCIは、上りリンク/下りリンクスケジュール情報、上りリンク送信(Tx)電力制御命令などを含む。複数アンテナ技術を構成するための送信モード及びDCIフォーマットの情報内容は、次のとおりである。
【0028】
送信モード
・送信モード1: 一つの基地局アンテナポートからの送信
・送信モード2: 送信ダイバシチ
・送信モード3: 開ループ空間多重化
・送信モード4: 閉ループ空間多重化
・送信モード5: 複数ユーザMIMO
・送信モード6: 閉ループランク1プリコーディング
・送信モード7: 端末特定参照信号を用いた送信
【0029】
DCIフォーマット
・フォーマット0: PUSCH送信(上りリンク)用のリソース許可
・フォーマット1: 単一符号語PDSCH送信(送信モード1,2及び7)用のリソース割当て
・フォーマット1A: 単一符号語PDSCH(全モード)用のリソース割当ての簡潔な信号通知
・フォーマット1B: ランク1閉ループプリコーディング(モード6)を用いたPDSCH用の簡潔なリソース割当て
・フォーマット1C: PDSCH(例えば、呼出し/同報システム情報)用の非常に簡潔なリソース割当て
・フォーマット1D: 複数ユーザMIMO(モード5)を用いたPDSCH用の簡潔なリソース割当て
・フォーマット2: 閉ループMIMO運用(モード4)用のPDSCHのリソース割当て
・フォーマット2A: 開ループMIMO運用(モード3)用のPDSCHのリソース割当て
・フォーマット3/3A: 2ビット/1ビット電力調整を有するPUCCH及びPUSCH用の電力制御命令
【0030】
上述したように、PDCCHは、下りリンク共有チャネル(DL−SCH)の送信フォーマット及びリソース割当情報、上りリンク共有チャネル(UL−SCH)の送信フォーマット及びリソース割当情報、呼出しチャネル(PCH)上の呼出し情報、DL−SCH上のシステム情報、PDSCH上で送信されるランダムアクセス応答のような上位層制御メッセージのリソース割当情報、端末グループ内の個別端末に対するTx電力制御命令セット、Tx電力制御命令、VoIP(Voice over IP)の活性化指示情報などを運ぶ。複数のPDCCHが制御領域内で送信され、端末は、複数のPDCCHを監視することもできる。PDCCHは、一つ又は複数の連続した制御チャネル要素(CCE)の集合(aggregation)上で送信される。CCEは、PDCCHに、無線チャネル状態に応じた符号化速度を提供するために使われる論理的割当ユニットである。CCEは、複数のリソース要素グループ(REG)に対応する。PDCCHのフォーマット及びPDCCHビットの個数は、CCEの個数によって決定される。基地局は、端末に送信されるDCIに基づいてPDCCHフォーマットを決定し、制御情報に巡回冗長検査ビット(CRC)を付加する。CRCには、PDCCHの所有者又は使用目的に基づいて識別子(例えば、無線ネットワーク一時識別子(RNTI))をマスク(又は、スクランブル)することができる。例えば、PDCCHが特定端末のためのものであるときは、該当の端末の識別子(例えば、セルRNTI(C−RNTI))をCRCにマスクすることができる。PDCCHが呼出しメッセージのためのものであるときは、呼出し識別子(例えば、呼出しRNTI(P−RNTI))をCRCにマスクすることができる。PDCCHがシステム情報(より具体的には、システム情報ブロック(SIB))のためのものであるときは、システム情報RNTI(SI−RNTI)をCRCにマスクすることができる。PDCCHがランダムアクセス応答のためのものであるときは、ランダムアクセスRNTI(RA−RNTI)をCRCにマスクすることができる。
【0031】
図4には、LTEで用いられる上りリンクサブフレームの構造を例示する。
【0032】
図4を参照すると、上りリンクサブフレームは、複数(例えば、2個)のスロットを含む。スロットは、CP長によって異なった数のSC−FDMAシンボルを含むことができる。上りリンクサブフレームは、周波数領域においてデータ領域と制御領域とに区別される。データ領域は、PUSCHを含み、音声などのデータ信号を送信するために用いられる。制御領域は、PUCCHを含み、上りリンク制御情報(UCI)を送信するために用いられる。PUCCHは、周波数軸においてデータ領域の両端部に位置しているRB対(RB pair)を含み、スロットを境界にホップする。
【0033】
下記の制御情報を送信するためにPUCCHを用いることができる。
【0034】
- スケジュール要求(SR):上りリンクUL−SCHリソースを要求するために用いる情報である。オン・オフ変調(OOK)方式を用いて送信する。
【0035】
- HARQ ACK/NACK:PDSCH上の下りリンクデータパケットに対する応答信号である。下りリンクデータパケットの受信に成功したか否かを示す。単一の下りリンク符号語に対する応答としてACK/NACK 1ビットが送信され、2つの下りリンク符号語に対する応答としてACK/NACK 2ビットが送信される。
【0036】
- チャネル品質指示子(CQI):下りリンクチャネルに対するフィードバック情報である。多入力他出力(MIMO)関連フィードバック情報は、ランク指示子(RI)及びプリコーディング行列指示子(PMI)を含む。サブフレーム当たり20ビットが用いられる。
【0037】
端末がサブフレームで送信し得る制御情報(UCI)の量は、制御情報の送信に可用なSC−FDMAの個数に依存する。制御情報送信に可用なSC−FDMAは、サブフレームにおいて参照信号送信のためのSC−FDMAシンボルを除いた残りのSC−FDMAシンボルを意味し、測定参照信号(SRS)が設定されたサブフレームでは、サブフレームの最後のSC−FDMAシンボルも除外される。参照信号は、PUCCHのコヒーレント検出に用いられる。PUCCHは、送信される情報によって7個のフォーマットをサポートする。
【0038】
表1に、LTEにおいてPUCCHフォーマットとUCIとのマップ関係を示す。
【0040】
図5には、PUCCHフォーマット1a/1bのスロットレベルの構造を示す。PUCCHフォーマット1a/1bは、ACK/NACK送信に用いられる。正規CPの場合には、SC−FDMA#2/#3/#4が復調参照信号(DM RS)送信に用いられる。拡張CPの場合には、SC−FDMA#2/#3がDM RS送信に用いられる。したがって、スロットにおいて4個のSC−FDMAシンボルがACK/NACK送信に用いられる。便宜上、PUCCHフォーマット1a/1bをPUCCHフォーマット1と総称する。
【0041】
図5を参照すると、1ビット[b(0)]及び2ビット[b(0)b(1)]ACK/NACK情報はそれぞれBPSK及びQPSK変調方式によって変調され、一つのACK/NACK変調シンボルが生成される(d
0)。ACK/NACK情報においてそれぞれのビット[b(i)、i=0,1]は、該当のDL伝送ブロックに対するHARQ応答を示し、肯定応答(ACK)の場合にはビットに1が与えられ、否定応答(NACK)の場合に該当ビットに0が与えられる。表2には、既存LTEにおいてPUCCHフォーマット1a及び1bのために定義された変調テーブルを示す。
【0043】
PUCCHフォーマット1a/1bは、上述のCQIと同様に、周波数ドメインで巡回シフト(α
cs,x)を行うほか、直交拡散符号(例えば、Walsh−Hadamard又はDFT符号)(w0,w1,w2,w3)を用いて時間ドメイン拡散を行う。PUCCHフォーマット1a/1bでは、周波数及び時間ドメインの双方で符号多重化が用いられるため、より多数の端末を同一のPUCCH RB上に多重化することができる。
【0044】
それぞれ異なった端末から送信されるRSは、UCIと同様の方法で多重化する。PUCCH ACK/NACK RBのためのSC−FDMAシンボルでサポートされる巡回シフトの個数は、セル特定(cell−specific)上位層信号通知パラメータΔ
PUCCHshiftによって設定することができる。Δ
PUCCHshift∈{1、2、3}はそれぞれ、シフト値が12、6及び4であることを示す。時間ドメインCDMにおいてACK/NACKに実際に用い得る拡散符号の個数は、RSシンボルの個数によって制限されることがある。RSシンボルの数が少ないため、RSシンボルの多重化容量(multiplexing capacity)はUCIシンボルの多重化容量よりも小さい。
【0045】
図6には、ACK/NACKのためのPUCCHリソースを決定する例を示す。LTEシステムにおいて、ACK/NACKのためのPUCCHリソースは各端末に予め割り当てられておらず、複数のPUCCHリソースをセル内の複数の端末が時点ごとに分けて使用する。具体的には、端末がACK/NACKを送信するために用いるPUCCHリソースは、該当の下りリンクデータに関するスケジュール情報を運ぶPDCCHに対応する。それぞれの下りリンクサブフレームにおいてPDCCHの送信される全体領域は複数のCCEで構成され、端末に送信されるPDCCHは一つ以上のCCEで構成される。端末は、自身が受信したPDCCHを構成するCCEのうち、特定CCE(例えば、最初のCCE)に対応するPUCCHリソースを用いてACK/NACKを送信する。
【0046】
図6を参照すると、下りリンクコンポーネント搬送波(DL CC)において、各ます目はCCEを表し、上りリンクコンポーネント搬送波(UL CC)において、各ます目はPUCCHリソースを表す。それぞれのPUCCHインデクスは、ACK/NACKのためのPUCCHリソースに対応する。
図6に示すように、4〜6番目のCCEで構成されたPDCCHを介してPDSCHに関する情報が伝達されるとき、端末は、PDCCHを構成する最初のCCEである4番目のCCEに対応する4番目のPUCCHを介してACK/NACKを送信する。
図6は、DL CCに最大N個のCCEが存在するときに、UL CCに最大M個のPUCCHが存在する場合を例示する。N=Mでもよいが、M値とN値とを異なるように設計し、CCEとPUCCHとのマップが重なるようにしてもよい。
【0047】
具体的には、LTEシステムにおいてPUCCHリソースインデクスは下記のように定められる。
【0049】
ここで、n
(1)PUCCHは、ACK/NACK/DTXを送信するためのPUCCHフォーマット1のリソースインデクスを表し、N
(1)PUCCHは、上位層から伝達される信号通知値を表し、n
CCEは、PDCCH送信に用いられたCCEインデクスのうち、最小の値を表す。n
(1)PUCCHから、PUCCHフォーマット1a/1bのための巡回シフト、直交拡散符号及び物理リソースブロック(PRB)が得られる。
【0050】
LTEシステムがTDD方式で動作する場合に、端末は、異なった時点のサブフレームで受信した複数のPDSCHに対して一つの多重化したACK/NACK信号を送信する。具体的には、端末は、PUCCH選択送信方式を用いて複数のPDSCHに対して一つの多重化したACK/NACK信号を送信する。PUCCH選択送信はACK/NACK選択方式とも呼ばれる。PUCCH選択送信方式において端末は複数の下りリンクデータを受信した場合に、多重化したACK/NACK信号を送信するために複数の上りリンク物理チャネルを占有する。一例として、端末は、複数のPDSCHを受信した場合に、それぞれのPDSCHを指示するPDCCHの特定CCEを用いて同一数のPUCCHを占有することができる。この場合、占有した複数のPUCCHからいずれのPUCCHを選択するかと、選択したPUCCHに適用される変調/符号化した内容との組合せを用いて、多重化したACK/NACK信号を送信することができる。
【0051】
表3に、LTEシステムに定義されたPUCCH選択送信方式を示す。
【0053】
表3において、HARQ−ACK(i)は、i番目のデータユニット(0≦i≦3)のHARQ ACK/NACK/DTX結果を表す。HARQ ACK/NACK/DTX結果は、ACK、NACK、DTX、NACK/DTXを含む。NACK/DTXは、NACK又はDTXを表す。ACK及びNACKは、PDSCHを介して送信された伝送ブロック(符号ブロックと等価)の復号成功及び失敗を表す。不連続送信(DTX)は、PDCCH検出失敗を表す。それぞれのデータユニットと関連して最大4個のPUCCHリソース(すなわち、n
(1)PUCCH,0〜n
(1)PUCCH,3)を占有することができる。多重化したACK/NACKは、占有したPUCCHリソースから選択された一つのPUCCHリソースを用いて送信される。表3に記載されたn
(1)PUCCH,iは、実際にACK/NACKを送信するために用いられるPUCCHリソースを表す。b(0)b(1)は、選択されたPUCCHリソースを用いて送信される2ビットを表し、QPSK方式で変調される。一例として、端末が4個のデータユニットを成功裏に復号した場合に、端末はn
(1)PUCCH,1と結合されたPUCCHリソースを用いて(1,1)を基地局に送信する。PUCCHリソースとQPSKシンボルとの組合せが、可能なACK/NACK仮定をすべて表すには足りないため、一部の場合以外は、NACKとDTXとが結合される(NACK/DTX、N/D)。
【0054】
図7には、搬送波集約(Carrier Aggregation、CA)通信システムを例示する。LTE−Aシステムは、より広い周波数帯域のために複数の上り/下りリンク周波数ブロックを束ねてより大きい上り/下りリンク帯域幅を用いる搬送波集約技術を用いる。各周波数ブロックは、コンポーネント搬送波(CC)を用いて送信される。コンポーネント搬送波は、該当の周波数ブロックのための搬送波周波数(又は、中心搬送波、中心周波数)と理解してもよい。
【0055】
図7を参照すると、複数の上り/下りリンクコンポーネント搬送波(CC)を束ねてより広い上り/下りリンク帯域幅をサポートすることができる。それぞれのCCは周波数領域で互いに隣接しても、隣接しなくてもよい。各コンポーネント搬送波の帯域幅は独立して定めることができる。UL CCの個数とDL CCの個数とが異なった非対称搬送波集約も可能である。例えば、2個のDL CC及び1個のUL CCの場合は2:1で対応するように構成することができる。DL CC/UL CCリンクは、システムに固定されていてもよく、半静的に構成されてもよい。また、システム全体帯域がN個のCCで構成されていても、特定端末が監視/受信し得る周波数帯域はM(<N)個のCCに限定することができる。搬送波集約に関する種々のパラメータは、セル特定(cell−specific)、端末グループ特定(UE group−specific)又は端末特定(UE−specific)方式で設定することができる。一方、制御情報は特定CCを通じてだけ送受信されるように設定することができる。このような特定CCを1次CC(PCC)(又はアンカCC)と呼び、残りのCCを2次CC(SCC)と呼ぶこともできる。
【0056】
LTE−Aは、無線リソースを管理するためにセルの概念を用いる。セルは、下りリンクリソースと上りリンクリソースとの組合せで定義され、ここで、上りリンクリソースは必須要素ではない。そのため、セルは、下りリンクリソース単独で構成されることもあり、又は下りリンクリソース及び上りリンクリソースの両方で構成されることもある。搬送波集約がサポートされる場合に、下りリンクリソースの搬送波周波数(又は、DL CC)と上りリンクリソースの搬送波周波数(又は、UL CC)との結合(linkage)はシステム情報によって指示可能である。1次周波数(又はPCC)上で動作するセルを1次セル(PCell)と呼び、2次周波数(又はSCC)上で動作するセルを2次セル(SCell)と呼ぶことができる。PCellは、端末が初期接続確立過程を行ったり、接続再確立過程を行ったりするために用いられる。PCellは、ハンドオーバ過程で指示されたセルを指すこともある。SCellは、RRC接続が確立された後に構成可能であり、追加の無線リソースを提供するために用いることができる。PCell及びSCellはサービス提供セルと総称してもよい。そのため、RRC_CONNECTED状態にあるが、搬送波集約が設定されていないか、搬送波集約をサポートしない端末の場合は、PCellだけで構成されたサービス提供セルが一つだけ存在する。一方、RRC_CONNECTED状態にあり、且つ搬送波集約が設定された端末の場合は、一つ以上のサービス提供セルが存在し、全体サービス提供セルにはPCell及び全体SCellが含まれる。搬送波集約のために、ネットワークは、初期セキュリティ活性化過程が開始された後、接続確立過程で、初期に構成されるPCellに加えて一つ以上のSCellを、搬送波集約をサポートする端末のために構成することができる。
【0057】
図8に、複数の搬送波が束ねられた場合のスケジュールを例示する。3個のDL CCが束ねられたと仮定する。DL CC AがPDCCH CCと設定されたとする。DL CC A〜Cを、サービス提供CC、サービス提供搬送波、サービス提供セルなどと呼ぶこともできる。CIFが無効化された場合に、それぞれのDL CCはLTE PDCCH規則に従ってCIFなしに自身のPDSCHをスケジュールするPDCCHだけを送信することができる。一方、端末特定(又は、端末グループ特定又はセル特定)上位層信号通知によってCIFが有効化された場合には、DL CC A(PDCCH CC)はCIFを用いてDL CC AのPDSCHをスケジュールするPDCCHに加えて、他のCCのPDSCHをスケジュールするPDCCHも送信することができる。この場合、PDCCH CCと設定されていないDL CC B/CではPDCCHが送信されない。そのため、DL CC A(PDCCH CC)は、DL CC Aに関連したPDCCH探索空間、DL CC Bに関連したPDCCH探索空間、及びDL CC Cに関連したPDCCH探索空間をすべて含まなければならない。
【0058】
LTE−Aは、複数のDL CCを介して送信された複数のPDSCHに対する複数のACK/NACK情報/信号を、特定UL CC(例えば、UL PCC又はUL PCell)を介してフィードバックすることを考慮している。説明のために、端末が、あるDL CCで単一ユーザMIMO(SU−MIMO)モードで動作して2個の符号語(又は伝送ブロック)を受信するとしよう。この場合、端末は、該当のDL CCに対してACK/ACK、ACK/NACK、NACK/ACK、NACK/NACKの総計4個のフィードバック状態、又はDTXまで含めて最大5個のフィードバック状態を送信できるものでなければならない。該当のDL CCが単一の符号語(又は伝送ブロック)をサポートするように設定されたとき、該当のDL CCに対してACK、NACK、DTXの最大3個の状態が存在する。NACKをDTXと同一に処理したとき、該当のDL CCに対してACK、NACK/DTXの総計2個のフィードバック状態が存在するようになる。したがって、端末が最大5個のDL CCを束ね、且つすべてのCCでSU−MIMOモードで動作するとき、最大55個の送信可能なフィードバック状態を有することができ、これを表現するためのACK/NACKペイロードサイズは総計12ビットとなる。DTXをNACKと同一に処理したとき、フィードバック状態の数は45個になり、これを表現するためのACK/NACKペイロードサイズは総計10ビットとなる。
【0059】
FDD LTE−Aシステムでは、複数搬送波状況において、既存LTE TDDシステムに用いられたPUCCHフォーマット1a/1bと、ACK/NACK多重化(すなわち、ACK/NACKチャネル選択)方法とを用いて複数のACK/NACK情報/信号を送信することが論議されている。一方、既存LTE TDDシステムにおいて、ACK/NACK多重化(すなわち、ACK/NACK選択)方法は、PUCCHリソースの確保のために、それぞれのPDSCHをスケジュールするそれぞれのPDCCHに対応する(すなわち、最小CCEインデクスと結合された)PUCCHリソースを用いる暗黙的ACK/NACK選択方式を用いる。しかし、異なったRB内のPUCCHリソースを用いて暗黙的ACK/NACK選択方式を適用すると、性能劣化につながることがある。そのため、LTE−Aでは、RRC信号通知などを用いて各端末に予約されたPUCCHリソース、好ましくは、同一RB又は隣接RB内の複数のPUCCHリソースを用いる明示的ACK/NACK選択方式も共に論議されている。
【0060】
表4に、HARQ−ACKのためのPUCCHリソースを明示的に指示する例を示す。具体的には、上位層(例えば、RRC)によってPUCCHリソースセットが設定され、PDCCHのACK/NACKリソース指示子(ARI)値を用いて、実際に用いられるPUCCHリソースを指示することができる。これに制限される訳ではないが、SCell上のPDSCHに対応するPDCCHの送信電力制御(TPC)フィールドを用いてARI値を指示することができる。ARIはHARQ−ACKリソース指示値と混用される。
【0062】
以下、
図9〜
図12を参照して、LTE−Aで従来論議されたACK/NACKチャネル選択方式について説明する。従来のLTE−AにおいてACK/NACKチャネル選択用マップテーブルは下記の条件を優先して設計された。
【0063】
(1)完全な(full)暗黙的PUCCHリソース指示をサポート。暗黙的PUCCHリソースとは、DL許可PDCCHを構成する一つ以上のCCEのうち、特定のCCE(例えば、最初のCCE)と結合されたPUCCHリソースを意味する(数式1参照)。
【0064】
(2)LTEフォールバックをサポート。LTEフォールバックとは、PCell以外のサービス提供セル(すなわち、SCell)に対していずれもNACK/DTXである場合に、ACK/NACK状態送信に用いられるPUCCHフォーマット及び当該PUCCHフォーマットを通じて送信される変調シンボルが、既存のLTEで定義された方式に従う方式を意味する。ACK/NACK状態及び変調シンボルのマップは、PCellに対するACK/NACKを基準に決定される。
【0065】
(3)最悪ACK/NACKビット性能を改善及び平均性能を改善し、個別ACK/NACKビット性能を均等化(equalization)
【0066】
図9及び
図10に、3ビットACK/NACKチャネル選択のためのマップ方法を示す。既存のLTE−Aの3ビットACK/NACKチャネル選択は、2個のサービス提供セルが束ねられた場合を仮定する。そのため、3ビットACK/NACKチャネル選択状況は、1個の空間分割多重化(SDM)セルと1個の非SDMセルとが束ねられた場合を示す。SDMセルは、最大m(例えば、m=2)個の伝送ブロック送信をサポートする送信モードに設定されたセルを意味する。
【0067】
図9を参照すると、HARQ−ACK(0)(1)(2)(同図で、b0/b1/b2)に対応するセル及び符号語はSDM設定に応じて異なる。具体的に、SDM PCell+非SDM SCellの場合に、HARQ−ACK(0)(1)(2)はそれぞれ、PCell CW0、PCell CW1、SCell CW0に対応する。一方、非SDM PCell+SDM SCellの場合には、HARQ−ACK(0)(1)(2)はそれぞれ、SCell CW0、SCell CW1、PCell CW0に対応する。すなわち、HARQ−ACK(0)(1)(2)はそれぞれ、SDMセルCW0、SDMセルCW1、非SDMセルCW0に対応する。
【0068】
表5は、3ビットACK/NACKチャネル選択方式においてHARQ−ACKとCWとの対応関係を示す。CWはTBと等価である。下記の表5はTBを基準に述べる。
【0070】
ここで、サービス提供セル1は、最大2つの伝送ブロック送信をサポートする送信モードに設定されたセル(すなわち、SDMセル)を意味し、サービス提供セル2は、単一の伝送ブロック送信をサポートする送信モードに設定されたセル(すなわち、非SDMセル)を意味する。
【0071】
PCellがSDMモードに設定された場合、PUCCHリソース0及び1はそれぞれ暗黙的に信号通知される。例えば、PUCCHリソース0及び1は、PCellのPDSCHに対応するDL許可PDCCHを構成するCCE(例えば、それぞれ、最小CCEインデクス、最小CCEインデクス+1)に結合可能である(数式1参照)。PUCCHリソース2は、SCellのPDSCHに対応するDL許可PDCCHを構成するCCE(例えば、最小CCEインデクス)と結合してもよいし、RRCによって明示的に信号通知してもよい。
【0072】
一方、PCellが非SDMに設定された場合、PUCCHリソース2は、PCellのPDSCHに対応するDL許可PDCCHを構成するCCE(例えば、最小CCEインデクス)に結合可能である。PUCCHリソース0及び1は、SCellのPDSCHに対応するDL許可PDCCHを構成するCCE(例えば、最小CCEインデクス、最小CCEインデクス+1)に結合してもよく、RRCによって明示的に信号通知してもよい。
【0073】
LTE PUCCHフォーマット1bをサポートするために(PCellがSDMである場合のLTEフォールバック)、ACK/ACK/DTX(A/A/D)状態は、PUCCHリソース0の−1にマップされ、NACK/NACK/DTX(N/N/D)状態は、PUCCHリソース0の+1にマップされる。また、PUCCHフォーマット1aをサポートするために(PCellが非SDMである場合のLTEフォールバック)、DTX/DTX/ACK(D/D/A)状態は、PUCCHリソース2の−1にマップされ、DTX/DTX/NACK(D/D/N)状態は、PUCCHリソース2の+1にマップされる。
【0074】
図9に示したACK/NACKマップは、最悪ACK/NACKビット性能及び平均性能を改善し、個別ACK/NACKビット性能が均等化するように設計された。
【0075】
図10に、
図9によって構成された3ビット用のマップテーブルを示す。
図10を参照すると、端末は基地局からPDSCHを受信した場合、サービス提供セルのSDM設定に応じてHARQ−ACK(0)(1)(2)を生成する。端末は、HARQ−ACK(0)(1)(2)に対応するPUCCHリソース(例えば、n
(l)PUCCH,i)を選択し、選択されたPUCCHリソースを用いて対応するビット値(又は変調値)を基地局に送信する。PUCCHリソース0〜2はそれぞれn
(l)PUCCH,0〜n
(l)PUCCH,2に対応する。
図10はQPSK変調を仮定する。
【0076】
図11及び
図12には、4ビットACK/NACKチャネル選択のためのマップ方法を示す。既存のLTE−Aの4ビットACK/NACKチャネル選択は、2個のサービス提供セルが束ねられた場合を仮定する。そのため、4ビットACK/NACKチャネル選択状況は、2個のSDMセルが束ねられた場合を意味する。
【0077】
図11を参照すると、HARQ−ACK(0)(1)(2)(3)(同図、b0/b1/b2/b3)はそれぞれPCell CW0、PCell CW1、SCell CW0、SCell CW1に対応する。表6は、4ビットACK/NACKチャネル選択方式でHARQ−ACKとCWとの対応関係を示す。CWはTBと等価である。下記の表6は、TBを基準に述べる。
【0079】
この例で、PUCCHリソース0及び1はそれぞれ暗黙的に信号通知される。例えば、PUCCHリソース0及び1は、PCellのPDSCHに対応するDL許可PDCCHを構成するCCE(例えば、それぞれ、最小CCEインデクス、最小CCEインデクス+1)に結合可能である(数式1参照)。PUCCHリソース2及び3は、SCellのPDSCHのためのDL許可PDCCHを構成するCCE(例えば、それぞれ、最小CCEインデクス、最小CCEインデクス+1)に結合してもよいし、RRCによって明示的に信号通知してもよい。
【0080】
LTE PUCCHフォーマット1bをサポートするために(LTEフォールバック)、ACK/ACK/DTX/DTX(A/A/D/D)状態は、PUCCHリソース0の−1にマップされ、NACK/NACK/DTX/DTX(N/N/D/D)状態は、PUCCHリソース0の+1にマップされる。
【0081】
図11に示したACK/NACKマップは、最悪ACK/NACKビット性能及び平均性能を改善し、個別ACK/NACKビット性能が均等化するように設計された。
【0082】
図12は、
図11によって構成された4ビット用のマップテーブルを示す。
図12を参照すると、端末は基地局からPDSCHを受信した場合に、サービス提供セルのSDM設定に応じてHARQ−ACK(0)(1)(2)(3)を生成する。端末は、HARQ−ACK(0)(1)(2)(3)に対応するPUCCHリソース(例えば、n
(l)PUCCH,i)を選択し、選択されたPUCCHリソースを用いて対応するビット値(又は変調値)を基地局に送信する。PUCCHリソース0〜3はそれぞれn
(l)PUCCH,0〜n
(l)PUCCH,3に対応する。
図12は、QPSK変調を仮定する。
【0084】
図9〜
図12を参照して説明した既存のACK/NACKチャネル選択用マップ方式/テーブルは、空間バンドル(spatial bundling)なしに2個のサービス提供セルが束ねられた場合だけをサポート可能に設計されている。空間バンドルとは、該当のセルの一つのサブフレームで受信された複数の符号語に対する複数のHARQ−ACKを、論理積演算を用いて一つのHARQ−ACKに束ねることを意味する。すなわち、
図9〜
図12に示した既存の3ビット/4ビットACK/NACKチャネル選択用マップ方式/テーブルは、3つ以上のサービス提供セルが束ねられた場合には適用することができない。しかし、
図7を参照して説明したとおり、LTE−Aシステムは下りリンクにおいて最大5個のCC(すなわち、サービス提供セル)を束ねることができるため、既存のACK/NACKチャネル選択用マップ方式/テーブルの適用は制限される。
【0085】
そこで、3つ以上のサービス提供セルが束ねられた場合にも適用可能なACK/NACKチャネル選択方法が必要になる。例えば、3個の非SDMセルが束ねられた場合に、3ビットACK/NACKチャネル選択を適用する方法が必要になる。また、1個のSDMセルと2個の非SDMセルとが束ねられた場合、又は4個の非SDMセルが束ねられた場合に、4ビットACK/NACKチャネル選択を適用する方法が必要になる。前述の例において、非SDMセルは、空間バンドルの適用されたSDMセル、空間バンドル/セルバンドルの適用されたSDMセルグループで代替してもよい。ここで、空間バンドルは、該当のセルの一つのサブフレームで受信された複数の符号語に対する複数のHARQ−ACKを、論理積演算を用いて一つのHARQ−ACKに束ねることを意味する。セルバンドルは、複数のセルに対する複数のHARQ−ACKを、論理積演算を用いて一つのHARQ−ACKに束ねることを意味する。
【0086】
上述した問題を解決するために、3つ以上のサービス提供セルが束ねられた場合に対する3ビット/4ビットACK/NACKチャネル選択用マップテーブルをさらに定義する方法が考えられる。この場合、3ビットACK/NACKチャネル選択のために、3個の非SDMセルが束ねられた場合のマップテーブルを更に定義しなければならない。また、4ビットACK/NACKチャネル選択のために、(1)1個のSDMセルと2個の非SDMセルとが束ねられた場合、(2)4個の非SDMセルが束ねられた場合のマップテーブルを更に定義しなければならない。
【0087】
3つ以上のサービス提供セルが束ねられた場合に対してマップテーブルを新しく定義するとき、各マップテーブルに必要なACK/NACK組合せの個数は次のとおりである。参考として、非SDMセルに対するHARQ−ACK応答は、ACK、NACK、DTXの3つが可能であり、SDMセルに対するHARQ−ACK応答は、{ACK,ACK}、{ACK,NACK}、{NACK,ACK}、{NACK,NACK}、{DTX}の5つが可能である。DTXは、PDCCH検出失敗を意味するため、SDMの有無に係わらない。
【0088】
(1)3ビットACK/NACKチャネル選択
- 3個の非SDMセルが束ねられた場合:3*3*3=27
(2)4ビットACK/NACKチャネル選択
- 1個のSDMセルと2個の非SDMセルとが束ねられた場合:5*3*3=45
- 4個の非SDMセルが束ねられた場合:3*3*3*4=81
【0089】
その結果、3つ以上のセルが束ねられた場合に対して別途ACK/NACKチャネル選択用マップテーブルを構成することは、ACK/NACKフィードバック過程を非常に複雑にする。
【0090】
そこで、本発明は、セル構成(例えば、束ねられたセルの個数、セルのSDM設定の有無など)によらずに適用され得る、効率的なACK/NACKチャネル選択方式/マップテーブルを提案する。具体的に、本発明は、3つ以上のセルが束ねられた場合に、ACK/NACKチャネル選択ベースのACK/NACKフィードバックをサポートするために、セル(非SDMセル、空間バンドルの適用されたSDMセル)又はセルグループ(空間バンドル及び/又はセルバンドルの適用されたセルグループ)当たり一つのHARQ−ACKを割り当てるACK/NACKチャネルマップ方法を提案する。本発明において、ACK/NACKチャネル選択のためのマップテーブルは、セル構成によらずにHARQ−ACK個数(すなわち、HARQ−ACKビット数)によって一つずつ定義される。すなわち、3ビット/4ビットACK/NACKチャネル選択のためのマップテーブルがそれぞれ一つずつ定義される。
【0091】
図13及び
図14に、本発明の一実施例に係るACK/NACKチャネル選択用マップテーブルを示す。
図13及び
図14はそれぞれ、3ビット及び4ビット用のマップテーブルを示す。
【0092】
図13を参照すると、HARQ−ACK(0)(1)(2)は、下記に対応する。
(1){SDM PCell CW0,SDM PCell CW1,非SDM SCell CW0}
(2){SDM SCell CW0,SDM SCell CW1,非SDM PCell CW0}
(3){非SDM PCell CW0,非SDM SCell#1 CW0、非SDM SCell#2 CW0}
【0093】
便宜上、(1)〜(3)において、SDM PCell/SCellは2個のHARQ−ACKに対応するセルを表し、非SDM PCell/SCellは1個のHARQ−ACKに対応するセル(グループ)を表すものとする。すなわち、SDM PCell/SCellは、空間バンドルの適用されていないSDMセルを表す。非SDM PCell/SCellは、非SDMセル、空間バンドルの適用されたSDMセル、セルバンドルの適用された非SDM SCellグループ、空間バンドル/セルバンドルの適用されたSDM SCellグループを表す。
【0094】
図示のように、本発明に係るACK/NACKチャネル選択用マップテーブルは、NACKとDTXとを適宜結合することによって一つのマップテーブルとして種々のセル構成に用いることが可能である。一方、従来の3ビットACK/NACKチャネル選択用マップテーブルは、上記の(1)〜(2)に対してだけ適用可能である。また、本発明に係るACK/NACKチャネル選択用マップテーブルは、{NACK,NACK,DTX}、{NACK,DTX,DTX}、{DTX,NACK,DTX}、{DTX,DTX,DTX}に対しては、NACKとDTXとを結合解除したり、結合を部分的に適用したりすることによって、基地局にNACKとDTXとを区別して知らせることができる。NACKとDTXとを区別することによって、基地局は、伝送ブロックの再送信時に冗長バージョン(Redundancy Version、RV)を調整することができる。
【0095】
表7は、本発明に係る
図13のマップテーブルを別の形態に整理したものである。
【0097】
表7において、n
(l)PUCCH,i(i=0,1,2)は、
図13のPUCCHリソース0,1,2に対応するPUCCHリソースインデクスを表す。b(0)b(1)は、
図13の複素変調値に対応するビット値を表す(表2のQPSK変調を参照)。n
(l)PUCCH,i(i=0,1,2)は、サービス提供セル構成状況によって異なる。例えば、非SDM PCell+SDM SCellの場合に、n
(l)PUCCH,2は、PCellのPDSCHに対応するPDCCHを構成する最初のCCEインデクスと結合可能である(数式1参照)。この場合、n
(l)PUCCH,i(i=0,1)は、SCellのPDSCHに対応するPDCCHを構成する最初のCCEインデクス(及び2番目のCCEインデクス)と結合してもよいし、上位層によって明示的に与えてもよい。また、非SDM PCell+非SDM SCell+非SDM SCellの場合に、n
(l)PUCCH,0は、PCellのPDSCHに対応するPDCCHを構成する最初のCCEインデクスと結合可能である。この場合、n
(l)PUCCH,i(i=1,2)は、HARQ−ACK(1)(2)に対応するSCellのPDSCHに対応するPDCCHを構成する最初のCCEインデクス(及び2番目のCCEインデクス)と結合してもよいし、上位層によって明示的に与えてもよい。また、SDM PCell+非SDM SCellの場合に、n
(l)PUCCH,0及びn
(l)PUCCH,1はそれぞれ、PCellのPDSCHに対応するPDCCHを構成する最初のCCEインデクス及び2番目のCCEインデクスと結合可能である。この場合、n
(l)PUCCH,2は、SCellのPDSCHに対応するPDCCHを構成する最初のCCEインデクスと結合してもよいし、上位層によって明示的に与えてもよい。
【0098】
表8には、表7において同一のPUCCHリソース/ビット値に該当する状態を示す。
【0100】
表8の状態に対応するPUCCHリソース/ビット値は同一なため、これらを束ねることが可能である。ただし、表8の状態を一つに束ねると、HARQ−ACK(0)(1)(2)がいずれもDTXである場合も含まれるため、2個のACK/NACK状態を一つに束ねることが好ましい。すなわち、{NACK,NACK,DTX}、{NACK,NACK,DTX}、{NACK,NACK,DTX}を{NACK/DTX,NACK,DTX}、{NACK,NACK/DTX,DTX}に束ねることができる。
【0101】
表9に、表7において表8の状態を束ねた場合を示す。
【0103】
端末は、基地局からPDSCHを受信した場合に、サービス提供セルのSDM設定に応じてHARQ−ACK(0)(1)(2)を生成する。端末は、表9に基づいてHARQ−ACK(0)(1)(2)に対応するPUCCHリソース(例えば、n
(l)PUCCH,i)を選択し、選択されたPUCCHリソースを用いて、対応するビット値(又は変調値)を送信する。PUCCHリソース0〜2はそれぞれ、n
(l)PUCCH,0〜
n(l)PUCCH,2に対応する。
【0104】
図14を参照すると、HARQ−ACK(0)(1)(2)(3)は下記に対応する。
【0105】
(1){SDM PCell CW0,SDM PCell CW1,SDM SCell CW0,SDM SCell CW1}
(2){SDM PCell CW0,SDM PCell CW1,非SDM SCell CW0,非SDM SCell CW0}
(3){非SDM PCell CW0,SDM SCell#1 CW0,SDM SCell#1 CW1,非SDM SCell#2 CW0}
(4){非SDM PCell CW0,非SDM SCell#1 CW0,SDM SCell#2 CW0,SDM SCell#2 CW1}
(5){非SDM PCell CW0,非SDM SCell#1 CW0,非SDM SCell#2 CW0,非SDM SCell#3CW0}
【0106】
便宜上、(1)〜(5)で、SDM PCell/SCellは2個のHARQ−ACKに対応するセルを表し、非SDM PCell/SCellは1個のHARQ−ACKに対応するセル(グループ)を表すものとする。すなわち、SDM PCell/SCellは、空間バンドルの適用されていないSDMセルを表す。非SDM PCell/SCellは、非SDMセル、空間バンドルの適用されたSDMセル、セルバンドルの適用された非SDM SCellグループ、空間バンドル/セルバンドルの適用されたSDM SCellグループを表す。
【0107】
図示のように、本発明に係るACK/NACKチャネル選択用マップテーブルは、NACKとDTXとを適宜結合することによって一つのマップテーブルとして種々のセル構成に用いることが可能である。一方、従来の4ビットACK/NACKチャネル選択用マップテーブルは、(1)に対してだけ適用可能である。また、本発明に係るACK/NACKチャネル選択用マップテーブルは、{NACK,NACK,NACK/DTX,NACK/DTX}、{NACK,DTX,NACK/DTX,NACK/DTX}、{DTX,NACK,NACK/DTX,NACK/DTX}、{DTX,DTX,NACK/DTX,NACK/DTX}に対しては、NACKとDTXとを結合解除したり、結合を部分的に適用したりすることによって、基地局にNACKとDTXとを区別して知らせることができる。NACKとDTXとを区別することによって、基地局は、伝送ブロックの再送信時に冗長バージョン(Redundancy Version、RV)を調整することができる。
【0108】
表10は、本発明に係る
図14のマップテーブルを別の形態に整理したものである。
【0110】
表10において、n
(l)PUCCH,i(i=0,1,2,3)は、
図14のPUCCHリソース0,1,2,3に対応するPUCCHリソースインデクスを表す。b(0)b(1)は、
図14の複素変調値に対応するビット値を表す(表2のQPSK変調を参照)。n
(l)PUCCH,i(i=0,1,2,3)は、サービス提供セル構成状況によって異なる。例えば、PCellが単一の伝送ブロック送信をサポートする送信モードに設定された場合に、n
(l)PUCCH,0は、PCellのPDSCHに対応するPDCCHを構成する最初のCCEインデクスと結合可能である(数式1参照)。この場合、n
(l)PUCCH,i(i=1,2,3)は、HARQ−ACK(1)(2)(3)に対応するSCellのPDSCHに対応するPDCCHを構成する最初のCCEインデクス(及び2番目のCCEインデクス)と結合してもよいし、上位層によって明示的に与えてもよい。また、PCellが最大2つの伝送ブロック送信をサポートする送信モードに設定された場合、n
(l)PUCCH,0及びn
(l)PUCCH,1はそれぞれ、PCellのPDSCHに対応するPDCCHを構成する最初のCCEインデクス及び2番目のCCEインデクスと結合可能である。この場合、n
(l)PUCCH,2及びn
(l)PUCCH,3は、HARQ−ACK(2)(3)に対応するSCellのPDSCHに対応するPDCCHを構成する最初のCCEインデクスと結合してもよいし、上位層によって明示的に与えてもよい。
【0111】
表11に、表10において同一のPUCCHリソース/ビット値に該当する状態を示す。
【0113】
表11の状態に対応するPUCCHリソース/ビット値は同一なため、これらを束ねることが可能である。ただし、表11の状態を一つに束ねる場合に、HARQ−ACK(0)(1)(2)がいずれもDTXである場合も含まれるため、2個のACK/NACK状態を一つに束ねることが好ましい。すなわち、{NACK,NACK,DTX}、{NACK,NACK,DTX}、{NACK,NACK,DTX}を{NACK/DTX,NACK,DTX}、{NACK,NACK/DTX,DTX}に束ねることができる。
【0114】
表12には、表10において表11の状態を束ねた場合を示す。
【0116】
端末は、基地局からPDSCHを受信した場合に、サービス提供セルのSDM設定に応じてHARQ−ACK(0)(1)(2)(3)を生成する。端末は、表12に基づいてHARQ−ACK(0)(1)(2)(3)に対応するPUCCHリソース(例えば、n
(l)PUCCH,i)を選択し、選択されたPUCCHリソースを用いて、対応するビット値(又は変調値)を送信する。PUCCHリソース0〜3はそれぞれ、n
(l)PUCCH,0〜n
(l)PUCCH,3に対応する。
【0117】
図15は、本発明に一実施例に適用され得る基地局及び端末を例示する。無線通信システムにリレーが含まれる場合に、通信は、バックホールリンクでは基地局とリレーとの間で行われ、アクセスリンクではリレーと端末との間で行われる。そのため、図示の基地局又は端末は状況によってリレーに置き替えてもよい。
【0118】
図15を参照すると、無線通信システムは、無線通信システムは、基地局(BS)110及び端末(UE)120を含む。基地局110は、プロセッサ112、メモリ114及び無線周波(RF)ユニット116を含む。プロセッサ112は、本発明で提案した手順及び/又は方法を具現するように構成することができる。メモリ114は、プロセッサ112に接続され、プロセッサ112の動作と関連した様々な情報を記憶する。RFユニット116は、プロセッサ112に接続され、無線信号を送信及び/又は受信する。端末120は、プロセッサ122、メモリ124及びRFユニット126を含む。プロセッサ122は、本発明で提案した手順及び/又は方法を具現するように構成することができる。メモリ124は、プロセッサ122に接続され、プロセッサ122の動作と関連した様々な情報を記憶する。RFユニット126は、プロセッサ122に接続され、無線信号を送信及び/又は受信する。基地局110及び/又は端末110は、単一アンテナ又は複数アンテナを有することができる。
【0119】
以上説明してきた実施例は、本発明の構成要素及び特徴を所定形態に結合したものである。各構成要素又は特徴は、別の明示的な言及がない限り、選択的なものとして考慮しなければならない。各構成要素又は特徴は、他の構成要素や特徴と結合しない形態で実施することもできるし、一部の構成要素及び/又は特徴を結合して本発明の実施例を構成することもできる。本発明の実施例で説明される動作の順序は変更可能である。ある実施例の一部構成や特徴は、別の実施例に含めることもできるし、別の実施例の対応する構成又は特徴に置き換えることもできる。特許請求の範囲において明示的な引用関係にない請求項を結合して実施例を構成したり、出願後の補正によって新しい請求項として含めたりすることができることは明らかである。
【0120】
本明細書において、本発明の実施例は主に端末と基地局とのデータ送受信関係を中心に説明した。本明細書において基地局によって行われるとした特定動作は、場合によっては、その上位ノードによって行ってもよい。すなわち、基地局を含む複数のネットワークノードからなるネットワークにおいて端末との通信のために行われる様々な動作は、基地局又は基地局以外の別のネットワークノードによって実行され得ることは明らかである。基地局は、固定局、ノードB、進化ノードB(eNB)、アクセスポイントなどの用語に代替可能である。また、端末は、ユーザ装置(UE)、移動機(MS)、移動加入者局(MSS)などの用語に代替可能である。
【0121】
本発明に係る実施例は様々な手段、例えば、ハードウェア、ファームウェア、ソフトウェア又はそれらの組合せなどによって具現することができる。ハードウェアによる具現の場合、本発明の一実施例は、一つ又はそれ以上の特定用途集積回路(ASIC)、デジタル信号プロセッサ(DSP)、デジタル信号処理デバイス(DSPD)、プログラム可能論理デバイス(PLD)、フィールドプログラム可能ゲートアレイ(FPGA)、プロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、マイクロプロセッサなどによって具現することができる。
【0122】
ファームウェア又はソフトウェアによる具現の場合、本発明の一実施例は、以上で説明された機能又は動作を行うモジュール、手順、関数などの形態とすることができる。ソフトウェアコードは、メモリユニットに記憶されて、プロセッサによって駆動される構成とすることができる。メモリユニットは、プロセッサの内部又は外部に設けられて、既に公知の様々な手段によってプロセッサとデータを交換することができる。
【0123】
本発明は、本発明の特徴から逸脱しない範囲で別の特定の形態に具体化し得るということは、当業者にとっては自明である。したがって、上記の詳細な説明は、いずれの面においても制限的に解釈されてはならず、例示的なものとして考慮されなければならない。本発明の範囲は、添付の請求項の合理的な解釈によって決定すべきであり、本発明の均等範囲内における変更はいずれも本発明の範囲に含まれる。