(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0011】
本開示は、新規および有利なライナーベースの貯蔵および分注システム、および同システムを作製する方法に関する。より具体的には、本開示は、新規および有利なライナーベースの貯蔵および分注システム、および入れ子式同時吹込み成形を使用してそのようなライナーを製造するための方法に関する。より具体的には、いくつかの実施形態では、本開示は、入れ子式吹込み成形ライナーベースシステムに関し、ライナーと外側コンテナとは、異なる材料から構成される。
【0012】
本明細書で開示されるライナーの使用例は、酸、溶剤、塩基、フォトレジスト、緑色光を発するリン光性ドーパント等のOLED用の化学薬品および材料、例えば、インクジェット用インク、スラリー、洗剤および洗浄製剤、ドーパント、無機、有機、有機金属、TEOS、および生物学的溶液、DNAおよびRNA溶剤および試薬、生物医薬品、医薬品、有害廃棄物、放射性化学薬品、ならびに例えば、フラーレン、無機ナノ粒子、ゾルゲル、およびセラミックを含むナノ材料、ならびに4−メトキシベンジリデン−4’−ブチルアニリン(MBBA)または4−シアノベンジリデン−4’−n−オクチルオキシアニリン(CBOOA)等であるが、それらに限定されない液晶を輸送および分注することを含み得るが、それらに限定されない。しかしながら、そのようなライナーはさらに、他の業界で、被覆、塗料、ポリウレタン、食品、清涼飲料水、調理用油、農薬、工業用化学薬品、化粧化学薬品(例えば、限定されないが、ファンデーション、下地、およびクリーム)、石油および潤滑剤、接着剤(例えば、エポキシ、接着エポキシ、エポキシおよびポリウレタン着色顔料、ポリウレタン注型樹脂、シアノアクリルレートおよび嫌気性接着剤、レソルシノール、ポリウレタン、エポキシ、および/またはシアノアクリルレートを含むが、それらに限定されない反応型合成接着剤)、シーラント、健康および口腔衛生製品、およびトイレタリー製品等であるが、それらに限定されない他の製品を輸送および分注するために使用されてもよい。当業者であれば、そのようなライナーおよびライナーを製造するプロセスの利益を認識し、したがって、種々の業界へのライナーの好適性ならびに種々の製品の輸送および分注のための好適性を認識するであろう。
【0013】
上述のように、本開示は、約200L未満の液体、より望ましくは、約20L未満の液体、または任意の他の所望の容量の貯蔵用等の、本明細書において同時吹込み成形とも呼ばれ得る入れ子式吹込み成形のライナーベース貯蔵および分注システムの種々の実施形態に関する。したがって、同時吹込み成形ライナーは、例えば、集積回路またはフラットパネルディスプレイ業界において使用される非常に高価(例えば、約$2,500/L以上)であり得る高純度液体の貯蔵に対して好適であり得る。
【0014】
図1Aから分かり得るように、本開示のいくつかの実施形態に従って製造されるライナーベースシステム100は、オーバーパック106の内部に配置されるライナー102を含んでもよい。
図1Bは、本開示のいくつかの実施形態によるライナー102を示し、
図1Cは、本開示のいくつかの実施形態によるオーバーパック106を示す。見て分かり得るように、ライナー102は、オーバーパック106の内部に嵌合し、場合によっては、その内部に密接に一致するようにオーバーパック106よりも小さく、場合によっては、わずかにだけ小さくあり得ることを除いて、ライナー102は、オーバーパック106と実質的に同一の形状およびサイズを有してもよい。いくつかの実施形態では、システム100は、システムに対して支持を提供し、いくつかの実施形態では、ライナー102およびオーバーパック106が丸みを帯びるか、または別様に直立に適し得ない場合に、ライナー102およびオーバーパック106が直立することを可能にし得るベースカップ、支持材、またはチャイム118を含んでもよい。本開示のライナーベースシステムの内容物は、例えば、直接および間接圧力分注、圧力支援ポンプ分注、および/または圧力支援重力分注を含む、任意の好適な手段によって分注されてもよい。
【0015】
ライナーベースシステムのライナー102は、任意の好適な材料または材料の組み合わせから構成されてもよい。例えば、いくつかの実施形態では、ライナー102は、プラスチック、ナイロン、EVOH、ポリオレフィン、または他の天然あるいは合成ポリマーを含む1つ以上のポリマーを使用して製造されてもよい。さらなる実施形態では、ライナー102は、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリ(ブチレン2,6−ナフタレート)(PBN)、ポリエチレン(PE)、鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)、低密度ポリエチレン(LDPE)、中密度ポリエチレン(MDPE)、高密度ポリエチレン(HDPE)、および/またはポリプロピレン(PP)を使用して製造されてもよい。いくつかの実施形態では、選択される1つまたは複数の材料、およびその材料またはそれらの材料の厚さが、ライナー102の剛性を決定してもよい。
【0016】
代替実施形態では、ライナー102は、ポリクロロトリフルオロエチレン(PCTFE)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、フッ素化エチレンプロピレン(FEP)、およびペルフルオロアルコキシ(PFA)等であるが、それらに限定されないフッ素重合体を使用して製造されてもよい。いくつかの実施形態では、ライナー102は、複数の層を備えてもよい。例えば、ある実施形態では、ライナー102は、内面層、コア層、および外層、または任意の他の好適な数の層を含んでもよい。複数の層は、1つ以上の異なるポリマーまたは他の好適な材料を含んでもよい。例えば、内面層は、フッ素重合体(例えば、PCTFE、PTFE、FEP、PFA等)を使用して製造されてもよく、コア層は、ナイロン、EVOH、ポリエチレンナフタレート(PEN)、PCTFE等の材料を使用して製造される気体障壁層であってもよい。外層もまた、任意の種々の好適な材料を使用して製造されてもよく、内面層およびコア層のために選択される材料に依存し得る。本明細書で説明される実質的に剛性のライナーの種々の実施形態は、本明細書で開示される材料の任意の好適な組み合わせから製造されてもよいことが認識される。
【0017】
本開示のライナー102は、上記で説明されたように、任意の好適な材料から作製されてもよく、任意の所望のまたは好適な厚さを有してもよく、任意の好適な形状を有してもよく、および任意の好適なタイプ、例えば、可撓性の、剛性の崩壊可能な、またはガラス瓶代替品であってもよい。本開示の実施形態で使用され得るいくつかの種類のライナーの実施例は、その全体が参照することにより本明細書に組み込まれる、2011年9月23日出願の「Substantially Rigid Collapsible Liner,Container and/or Liner for Replacing Glass Bottles,and Flexible Gusseted or Non−Gusseted Liners」と題された米国特許出願第61/538,509号で詳細に説明されている。好ましくは、本開示の実施形態は、剛性の崩壊可能なライナーを含む。そのような剛性崩壊可能ライナーは、上記で説明されたように任意の好適な厚さであってもよく、いくつかの実施形態では、概して、ピンホールの発生を実質的に低減または排除するほど十分に厚く剛性であってもよい。いくつかの実施形態では、例えば、ライナー壁および/またはオーバーパック壁および/または組合わせのライナーおよびオーバーパックの壁は、0.1から3.0mmの厚さであってもよい。
【0018】
本明細書で使用されるように、「剛性」または「実質的に剛性」という用語は、任意の標準的な辞書の定義に加えて、第1の圧力の環境内にあるときに、その形状および/または体積を実質的に保持する物体または材料の特性も含むように意図されているが、形状および/または体積は、上昇または低下した圧力の環境内において変化させられ得る。物体または材料の形状および/または体積を変化させるために必要とされる上昇または低下した圧力の量は、材料または物体に所望される用途に依存し得、および用途によって異なり得る。
【0019】
本開示のライナーは、いくつかの有利な形状を呈してもよい。
図1から分かり得るように、一実施形態では、ライナー102は、ライナーの底部が丸みを帯びているか、またはボウル形状120であるように構成されてもよい。そのような実施形態では、丸み付けの程度が異なり得る。底面の丸み付けは、いくつかの実施形態では、ライナー102が依然として独立または自立し得るようなものであってもよい。底面の丸み付けが、例えば、浸漬管をライナーの底部に適正に方向付けることに役立ち得るので、丸みを帯びた底部を有するライナーの実施形態は、例えば、ポンプ分注用途において化学薬品の利用の改善に役立ち得る。そのような実施形態は、不透明であるライナーについて特に有用であり得、例えば、化学薬品の利用および浸漬管の整列を向上させることにも役立ち得る。丸みを帯びた底部は、ライナーが変形することを防止することに役立ち得るので、丸みを帯びた底部はまた、ライナーの内容物が直接圧力分注される実施形態にとっても有利であり得る。丸みを帯びた底部は、オーバーパックの壁とライナーの壁との間の環状空間内で加圧流体が追加されたときに、オーバーパックが変形を防止することに役立ち得るので、オーバーパックの丸みを帯びた底部はまた、ライナーの内容物が間接圧力分注される実施形態にとっても有利であり得る。
【0020】
本開示のオーバーパック106は、いくつかの実施形態では、PEN、PET、またはPBN、あるいはそれらの任意の好適な混合物または共重合体等であるが、それらに限定されない任意の好適な材料から構成されてもよく、および本明細書で開示される有利な性質のうちのいずれかを呈してもよい。また、そのようなコンテナは、上記で説明されたように任意の好適な厚さであってもよく、いくつかの実施形態では、概して、ピンホールの発生を実質的に低減または排除するほど十分厚く剛性であってもよい。本開示の実施形態とともに使用され得るいくつかの種類のオーバーパックの実施例は、その全体が参照することにより本明細書に組み込まれる、2011年9月23日出願の「Substantially Rigid Collapsible Liner,Container and/or Liner for Replacing Glass Bottles,and Flexible Gusseted or Non−Gusseted Liners」と題された米国特許出願第61/538,509号で詳細に説明されている。
【0021】
図2Aに示されるような支持材またはチャイム118もまた、いくつかの実施形態では、本開示のライナーベースシステムに含まれてもよい。チャイム118は、上記で記載された材料のうちのいずれか、または任意の他の好適な材料もしくは材料の組み合わせを含むが、それらに限定されない任意の好適な材料から作製されてもよい。チャイム118は、本システムが直立し得るように、ライナーベースシステムの安定性を提供してもよい。チャイム118の使用は、丸みを帯びた底部を有するシステムの実施形態とともに使用する際に、特に重要および有利であり得る。しかしながら、チャイム118は、任意の形状の底部を有するライナー/オーバーパックの組み合わせの実施形態とともに使用されてもよいことに留意されたい。チャイム118は、いくつかの実施形態では、本システムに安定性を提供することに役立ち得る脚部220を有してもよい。いくつかの実施形態では、チャイムは、脚部がないか、2本の脚部、4本の脚部、または任意の他の数の脚部を含む任意の数の脚部を有してもよい。チャイム118は、いくつかの実施形態では、任意の好適な手段によってオーバーパックに固定的に、または着脱可能に固定されてもよい。例えば、チャイム118は、接着剤、スナップ嵌合、摩擦嵌合、溶接によって、または任意の他の好適な手段あるいは手段の組み合わせによって付着されてもよい。
図2Bは、複数の脚部220を有するチャイム218を示す。
図2C−2Fは、本開示の別の実施形態による、チャイム247の異なる図を示す。場合によっては、本開示のシステム100は、単回使用に対して作製されてもよい一方で、他の実施形態では、本開示のシステム100は、再利用可能であり得る。なおも他の実施形態では、システム100のある部分(システム、チャイム、または両方を含む)が再利用可能であり得る一方で、他の部分は、1回限りの使用のために作製されてもよい。例えば、チャイムが再利用可能となるようにオーバーパックおよびライナーから除去され得る一方で、ライナーおよびオーバーパックは1回限りの使用に対して構成され得るように、例えば、チャイムは、いくつかの実施形態では、チャイムが取り外し可能になることを可能にするスナップまたはねじれ特徴等の接続特徴を有してもよい。
【0022】
本開示のライナーベースシステムは、いくつかの実施形態では、同時吹込み成形とも呼ばれる入れ子式で吹込み成形されてもよい。したがって、ライナーおよびオーバーパックは、以下で論議されるように、オーバーパックプレフォームの内部において入れ子状態にあるライナープレフォームを用いて、略同時に吹込み成形されてもよい。
【0023】
ライナーは、射出吹込み成形、射出伸張吹込み成形等の任意の好適な吹込み成形製造プロセスを使用して製造することができる。吹込み成形を利用する製造プロセスは、ライナーが他の製造プロセスよりも正確な形状を有することを可能にすることができる。いくつかの実施形態では、ライナーおよびオーバーパックは、入れ子式吹込み成形技法を使用して、同時に吹込み成形されてもよい。本明細書で説明されるいくつかの実施形態による、同時吹込み成形プロセスは、概して、オーバーパックと、ライナーとを備える、統合システムを形成し、オーバーパックおよびライナーは、ライナー壁が相互に接合する、隣接する、または別様に界面接触する、あるいは近接する、界面を形成する。
【0024】
図3Aは、オーバーパックプレフォーム346の内部で入れ子状態のライナープレフォーム322の断面図を示す。
図3Bは、オーバーパックプレフォームの内部で入れ子状態のライナープレフォームの外側図を示す。
【0025】
一実施形態では、ライナーを構成する材料は、オーバーパックを構成する材料と同一であり得る。しかしながら、別の実施形態では、ライナーを構成する材料は、オーバーパックを構成する材料とは異なり得る。例えば、一実施形態では、ライナーは、PENから構成されてもよい一方で、オーバーパックは、例えば、PETまたはPBNから構成されてもよい。他の実施形態では、ライナーおよびオーバーパックは、本明細書で説明されるように、任意の好適な同一または異なる材料から構成されてもよい。
【0026】
いくつかの実施形態では、ライナーおよびオーバーパックプレフォームの一方または両方は、ライナーおよび/またはオーバーパックのある性質を強化する種々の添加剤を含んでもよい。例えば、いくつかの実施形態では、紫外線遮断および/またはエネルギー吸収および/またはエネルギー放出添加剤が、プレフォーム材料に提供されてもよい。さらに、いくつかの実施形態では、オーバーパックおよび/またはライナーは、着色添加剤を含んでもよく、例えば、黄色がかった色相を有するライナーおよび/またはオーバーパックであるが、それに限定されない。しかしながら、ライナーおよびオーバーパックは、任意の色であり得るか、または透明であり得ることが認識されるであろう。いくつかの実施形態では、オーバーパックは、ライナーとは異なる色を有してもよい一方で、他の実施形態では、オーバーパックおよびライナーは、同一の色を有してもよい。
【0027】
上述のように、本開示のいくつかの実施形態では、本開示のライナーベースのアセンブリに含有される材料は、任意の好適な手段によって分注されてもよい。
図4は、一実施形態による、圧力分注下で崩壊させられている本開示のライナーベースシステムの剛性崩壊可能ライナーを示す。
図5A−5Dは、一実施形態による、ポンプ分注のプロセス中のポンプ分注構成での本開示のライナーベースシステムを示す。具体的には、
図5Aは、ポンプ分注によって分注されるように備えられた状態であり得る、満杯のライナーを示す。
図5Bは、ポンプによって分注されている内容物により、半分満杯であるライナーを示す。
図5Cは、本開示の一実施形態による、ほぼ空であるライナーを示し、
図5Dは、ポンプ分注によって分注された空のライナーを示す。
図4−5Dでは、オーバーパックの一部が、例示目的で切り取られて示されている。
【0028】
いくつかの実施形態では、コネクタが、充填および分注を促進するために、ならびに貯蔵中に空気および他の汚染物質からライナーの内容物を保護するために、剛性崩壊可能ライナーとともに使用されてもよい。そのようなものとして、ライナーおよび/またはオーバーパックは、1つ以上のキャップおよび/またはコネクタおよび/またはコネクタアセンブリと連結するように適合されてもよい。例えば、ライナーの備品および/またはオーバーパックの口の上のネジ山に補完的であるキャップおよび/またはコネクタ上のネジ山等の、例えば、任意の好適な接続手段が可能であり、または接続手段は、スナップ嵌合、摩擦嵌合、または任意の他の好適な手段を備えてもよい。キャップおよび閉鎖具が、貯蔵および/または出荷および/またはライナーの内容物から汚染物質を閉め出すための付加的な保護に使用されてもよい一方で、コネクタが、ライナーを充填し、および/またはライナーの内容物を分注するための本開示の実施形態とともに使用されてもよい。本開示の実施形態とともに使用され得る、いくつかの種類のキャップおよび/またはコネクタの実施例は、それぞれがその全治が参照することにより本明細書に組み込まれる、2011年9月23日出願の「Substantially Rigid Collapsible Liner,Container and/or Liner for Replacing Glass Bottles,and Flexible Gusseted or Non−Gusseted Liners」と題された米国特許出願第61/538,509号、2011年2月1日出願の「Connectors for Liner−Based Dispense Containers」と題された米国仮特許出願第61/438,338号、2010年1月29日出願の「Closure/Connector for Dispense Containers」と題された米国特許出願第61/299,427号で提供される。
【0029】
図6A−Cは、ライナーベースシステムが、それに取り付けられた異なるキャップおよび/またはコネクタならびにハンドルを有する、いくつかの実施形態による本開示のライナーベースシステムを示す。
【0030】
いくつかの実施形態では、環状空間の中での加圧空気の移動を促進することに役立ち得、それにより、ピンホールの可能性も減少させ得る特徴が、本システムに組み込まれてもよい。ピンホールが開くことは、圧力分注または圧力支援ポンプ分注中等の分注中に起こり得る。この望ましくない結果は、圧力分注(間接または圧力支援ポンプ分注)中に導入される気体が環状空間の中において自由に移動できない場合に生じ得る。
【0031】
図7Aは、オーバーパックの底部からオーバーパックの最上部までを見た、オーバーパックの内側からの図を示す。同時吹込み成形されたライナーおよびオーバーパックシステムとのいくつかの実施形態では、ライナーとオーバーパックとの間の環状空間の中へのより容易および/またはより均等な気体または空気の流れを可能にするように、1つ以上の空気チャネル702が、ライナーとオーバーパックとの間で、例えば、ライナーおよびオーバーパック704の最上部付近に提供されてもよい。空気チャネルは、ライナーまたはオーバーパック、あるいは両方の上に一体的に提供される等のように提供されてもよい。
図7Bは、ライナーとオーバーパックとの間に形成される空気チャネル702の一実施形態を図示する、ライナーを有するオーバーパック704の上面図を示す。いくつかの実施形態では、空気チャネル702は、ライナーが空気チャネルの場所においてオーバーパックと完全に接触することを妨げるように設計されてもよい。空気チャネルは、圧力分注または圧力支援ポンプ分注中に導入することができる気体または空気が、オーバーパックとライナーとの間の環状空間の全体を通して、より容易に、および/またはより均等に流れることを可能にし、それにより、ピンホールの発生を排除または低減してもよい。2〜12個の空気チャネル等であるが、それに限定されない任意の数の空気チャネルが提供されてもよく、当然ながら、より少ないかまたはより多い好適な数の空気チャネルが提供されてもよいことが認識される。さらに、空気チャネルは、任意の好適な幾何学形状を有してもよく、オーバーパック上の任意の好適な場所に配置されてもよい。空気チャネル702は、いくつかの実施形態では、オーバーパックと同一の材料から形成されてもよく、ライナーが空気チャネルを有する領域においてオーバーパック壁からある距離を置いて保たれ、それにより、気体がより自由に環状空間に流入することを可能にし得るように、オーバーパックの壁から突出してもよい。いくつかの実施形態では、オーバーパックプレフォームは、1つ以上の空気チャネル702を作り出すように構成されてもよい。例えば、空気チャネルは、オーバーパックプレフォームに作製された楔様突起によって形成されてもよい。別の実施形態では、1つ以上の空気チャネル702は、オーバーパックが形成された後にオーバーパックに付加されてもよい。そのような実施形態では、空気チャネルは、オーバーパックと同一の材料、または任意の好適な異なる材料から構成されてもよい。
【0032】
一実施形態では、
図7Cに示されるように、空気通路もまた、外部環境からの気体または空気が、上記で論議された空気チャネルに移動し、次いで、オーバーパックとライナーとの間の環状空間に進入することを可能にする、ライナーまたはオーバーパックの1つ以上の支持リングの中に提供されてもよい。例えば、第1の支持リング787は、外部環境から第1の支持リングを通る空気流を可能にする、1つ以上の切り込みまたは空気通路782を有してもよい。一実施形態では、空気通路782は、第1の支持リング787の上に円周方向に配置されてもよく、および示されるように、形状が略長方形であってもよく、または任意の他の好適な、あるいは望ましい形状を有してもよい。いくつかの実施形態では、空気通路782は、気体または空気が、オーバーパック704の外側首領域の環境から、第1の支持リング787と第2の支持リング788との間の領域に流入することを可能にしてもよい。第2の支持リング788は、1つ以上の付加的な切り込みまたは空気通路786を備えてもよい。空気通路786は、第2の支持リング788の上に外周方向に配置されてもよく、および示されるように、形状が略ピラミッド形であってもよく、または任意の他の好適な、あるいは望ましい形状を有してもよい。第2の支持リング788の中の空気通路786は、気体または空気が、第1の支持リング787と第2の支持リング788との間の領域から、オーバーパック704の最上部の中の空気チャネル702に流入することを可能にしてもよい(
図74Bに図示され、上記で説明されている)。
図7Dに示されるように、オーバーパック704の中の空気チャネル702は、概して、第2の支持リング788の中の空気通路786と整列し、それにより、空気が、ライナーとオーバーパックとの間の環状空間の中へ本システムを通過することを可能にしてもよい。1つ以上の支持リングは、任意の好適な材料から構成されてもよく、いくつかの実施形態では、ライナーまたはオーバーパックの首部と一体であること、あるいは他の実施形態では、ライナーまたはオーバーパックに付加、溶接、または別様に連結されることを含む、任意の好適な方法で形成されてもよい。
【0033】
別の実施形態では、気体が環状空間を通って流れる能力は、ライナープレフォームの外壁上に突起を含むことによって増加させられてもよい。
図8から分かり得るように、ライナーが形成されたときに、ライナーが、ライナー壁から突出する領域および/またはライナー壁に陥凹を作り出す窪みを有するように、突起または陥凹810がライナープレフォーム820の上に提供されてもよい。様々な突起および/または窪みおよび洗浄領域812は、気体が圧力分注中に環状空間を通ってより自由に流れることを可能にし、および/またはライナー壁がオーバーパックの内壁に付着することを妨げてもよい。ライナープレフォームの中に提供される突起の幾何学形状、パターン、および数は、任意の好適な幾何学形状、パターン、および数を含んでもよい。
【0034】
なおも他の実施形態によれば、気体が環状空間を通って流れる能力は、圧力分注中にライナーが崩壊する態様をさらに制御することによって増加させられてもよい。崩壊の態様を制御することにより、有利に分注気体が自由に移動する状態にしておいてもよく、および/または高レベルの分注を獲得することに役立ち得る。
図9Aから分かり得るように、一実施形態では、ライナープレフォーム906は、ライナープレフォームの内側918および/またはライナープレフォームの外側912に交互の凹みを含んでもよい。凹み918、912は、いくつかの実施形態では、ライナー壁の長さに沿って垂直に配置されてもよい。凹み918、912は、実質的にライナーの全長に延在してもよく、または任意の好適なより短い距離に延在してもよい。任意の好適な数の凹み918、912が、提供されてもよい。いくつかの実施形態では、例えば、ライナーの外側912と同一の数の凹みが、内側918に提供されてもよい一方で、他の実施形態では、ライナーの外側912よりも多いかまたは少ない凹みが、ライナーの内側918にあってもよい。凹みは、相互から任意の好適な距離で離間していてもよく、および任意の好適な形状を有してもよい。例えば、凹みは、厚さが異なってもよく、または凹みの全長に沿って一定の厚さを有してもよい。凹みはまた、いくつかの実施形態では、湾曲してもよい一方で、他の実施形態では、凹みは、実質的に真っ直ぐであってもよい。
図9Bから分かり得るように、
図9Aに示されるようなライナープレフォームは、概して、外側凹み920が位置する点で内向きに崩壊してもよい。概して、凹み918、920は、ライナーが崩壊する様式を制御するヒンジの役割を果たしてもよい。
【0035】
図10Aおよび10Bに示される別の実施形態では、ライナーの崩壊を制御することに役立ち得る比較的薄い領域を作り出すために、パネルがライナープレフォームに形成されてもよい。
図10Aは、ライナープレフォームの幾何学形状の断面図を示す。分かり得るように、複数のパネル1001が、ライナープレフォーム1002の外壁に形成されてもよい。任意の好適な数のパネル1001が提供されてもよい。さらに、パネル1001は、相互からの様々な距離を含む、任意の好適な距離で相互から分離していてもよい。例えば、各パネル1001は、その隣のパネルから同一の距離で離れていてもよい。しかしながら、他の実施形態では、隣接パネル間の距離は異なり得る。パネルは、任意の好適な厚さを有してもよい。いくつかの実施形態では、パネルは各々、同一の厚さを有してもよい一方で、他の実施形態では、パネルのうちのいくつかまたは各々は、異なる厚さを有してもよい。パネル1001は、パネルを持たないプレフォームの領域よりも薄い領域であってもよい。ライナーがその拡張状態1012に形成されたとき、結果として生じるライナー壁1018は、どの領域がパネルを含んだか、どれが含まなかったかに基づいて、変化する厚さの領域を有してもよい。例えば、ライナー壁1018は、元のプレフォームのパネル領域におけるよりもパネル領域において比較的薄くあり得る。
図10Bは、そのようなパネル1022を有するプレフォーム1020の実施形態の斜視図を示す。圧力分注中に、ライナーのより薄い領域は、最初に内向きに崩壊する傾向があってもよく、それは、より大量の材料がライナーから分注されることを可能にしてもよく、および/または気体が分注中により自由に環状空間を通って流れることを可能にしてもよい。
【0036】
いくつかの実施形態では、剛性の崩壊可能ライナーは、いつ、どのような状況で、ライナーが崩壊し得るかを制御することに役立ち得る他の特徴を含んでもよい。上記で論議されたように、本開示のいくつかの実施形態では、ライナーは、例えば、気体または液体がライナーとオーバーパックとの間の環状空間に導入されたときに、オーバーパックの内側で崩壊するように構成されてもよい。ライナーの崩壊は、概して、分注のためにライナーからライナーの内容物を押し出す。ライナーが分注中に崩壊することが意図されている一方で、場合によっては、ライナーは、望ましくは、分注前には崩壊に抗する傾向があってもよい。例えば、ライナーが材料で充填され、第1の温度においてオーバーパックの内部に密閉され、後に、システム全体の温度が下げられたとき、結果として生じる圧力差が十分に有意であれば、ライナーを望ましくなく窪ませ、または崩壊させ得る。例えば、ライナーベースシステムが、298°Kにおいて材料で充填され、後に、温度が258°Kまで下げられた場合、ライナーベースシステムの内側に、結果として生じる圧力降下があるであろう。そのような圧力の変化は、壁をゆがませるか、または「窪ませる」ことに十分であり得る。したがって、いくつかの実施形態では、ライナーは、概して、この種類の分注に関連しない崩壊または歪曲に対してライナーに抵抗させる特徴を含むように構成されてもよい。
【0037】
図11Aから分かり得るように、一実施形態では、ライナーと、オーバーパックとを備えるライナーベースシステム1102は、複数の溝または他の凹みあるいは突起パターン1104を有してもよい。溝1104は、例えば、限定されないが、温度変化によって圧力差が引き起こされる場合に、分注前のライナーの構造を維持することに役立ってもよい。分かり得るように、いくつかの実施形態では、溝1104は、垂直に配置されてもよい。溝1104は、概して、ライナーおよびオーバーパック壁に沿って、任意の好適な長さに延在してもよい。さらに、溝1104は、任意の好適な幅を有してもよい。いくつかの実施形態では、複数の溝1104は全て、同一の高さおよび/または幅を有してもよい一方で、他の実施形態では、溝は、異なる高さおよび/または幅を有してもよい。任意の好適な数の溝1104は、任意の好適な距離で離間されて、ライナーおよびオーバーパックの壁上に配置されてもよい。1つ以上の溝は、任意の好適な量で突出または凹んでもよい。例えば、いくつかの実施形態では、溝は、約1.5mmだけ凹まされてもよい。いくつかの実施形態では、溝は、内部容積の損失を最小化するために比較的浅くあり得る。
図11Bに示される別の実施形態では、溝1114は、水平に配置されてもよい。水平溝1114は、任意の好適な厚さを有してもよい。さらに、ライナーおよびオーバーパックの壁に沿って配置された任意の好適な数の水平溝1114があってもよい。水平溝1114は、いくつかの実施形態では、ライナーおよびオーバーパックの外周全体の周囲に延在してもよい一方で、他の実施形態では、溝1114のうちの1つ以上は、ライナーおよびオーバーパックの外周全体よりも少なく延在してもよい。
【0038】
なおも他の実施形態では、他の表面特徴は、例えば、温度の変化に起因する、ライナーおよび/またはオーバーパックの歪曲を低減または排除することに役立ってもよい。いくつかの実施形態では、ライナーベースシステムは、複数の幾何学的な凹みまたは突起を含んでもよい。例えば、
図11Cから分かり得るように、複数の実質的に長方形の凹み1144が提供されてもよい。略長方形の特徴が示されているが、特徴は、任意の好適な幾何学形状または幾何学形状の組み合わせを有してもよいことが理解されるであろう。例えば、特徴は、略円形、六角形、長円形、または任意の他の好適な形状であってもよい。同様に、1つまたは複数の幾何学的形状(パターンが1つよりも多くの形状を備える場合)は、実質的にランダムなパターンを含む任意の好適なパターンで配設されてもよい。いくつかの実施形態では、表面特徴は、凹むこととは対照的に突出してもよい。なおも他の実施形態では、いくつかの表面特徴は突出してもよく、他の表面特徴は凹んでもよい。複数の表面特徴は、任意の好適な距離で突出および/または凹んでもよい。
【0039】
いくつかの実施形態では、表面特徴は、
図11Cに関して論議されるようなものに類似してもよいが、概して、そこで示されるものほど明確ではないエッジを含んでもよい。例えば、
図11Cに示されるような略長方形のパネル等であるが、それに限定されない表面特徴を画定し得るエッジングは、実質的により浅く、それにより、概して、凹んだ(または他の実施形態では突出)表面特徴とオーバーパック壁の残りの部分との間の線を不鮮明化し、分かり難くし、またはより曖昧にし得る。概して、表面画定エッジングの明確性を低減することにより、上記で論議されたように、分注中に、および/または温度変化によって引き起こされる任意の分注に拠らない収縮中に、ライナーがオーバーパックに張り付くであろう可能性を低減し得る。
【0040】
図15から分かり得るように、表面特徴を含有するライナーベースシステムの一実施形態は、略長方形の設計を有する1つ以上の表面特徴またはパネルを含んでもよい。パネルは、温度変化中に、ライナーの窪み形成を補うように可逆的に変形してもよい。例えば、
図15から分かり得るように、6枚の略長方形のパネル1502が、ライナーおよび/またはオーバーパック壁の外周に沿って垂直に配置されてもよいが、任意の数のパネルが好適に使用されてもよい。上記で説明されたように、パネルは、対称であり、各々は、他のパネルと実質的に同一のサイズおよび形状を有してもよく、または他の実施形態では、1枚以上のパネルは、1枚以上の他のパネルとは異なってサイズ決定および成形されてもよい。例えば、1枚のパネルは、ラベルを貼り付けるための空間を提供するために剛性であり得る。また、上記で規定されるように、パネル1502を画定する境界エッジは、浅い深度、あるいはより明確なおよび/またはより大きい深度を含む任意の好適な厚さおよび/または精細度を有してもよい。いくつかの実施形態では、エッジ深度が、各パネルについて、および/または単一のパネルの全周囲について、略同一であり得る一方で、他の実施形態では、深度は、パネルによって、または周囲に沿った1つの位置から同一のパネルの周囲に沿った別の位置まで異なり得る。6パネルの設計が、略長方形のパネル1502として説明され、かつ示されているが、任意の好適な、または望ましい幾何学形状が考慮され、かつ本開示の精神および範囲内であることが理解されるであろう。さらに、相互から任意の好適な距離で離間された任意の好適な数のパネルが考慮され、かつ本開示の精神および範囲内であることが理解されるであろう。概して、1枚以上のパネル等の表面特徴は、強度および/または剛性をライナーおよび/またはオーバーパックに追加してもよい。しかしながら、いくつかの実施形態では、前述のように、より浅いエッジもまた、ライナーがオーバーパックに張り付くことを妨げ得る。
【0041】
いくつかの実施形態では、オーバーパックおよび/またはライナーの壁の厚さが役立ってもよく、または望ましくない窪み形成を防止することにも役立ってもよい。例えば、いくつかの実施形態では、オーバーパックの壁厚さは、温度関連の壁歪曲を防止することに役立つように、約1から約3mmであってもよい。
【0042】
図11A、B、およびC、ならびに
図15に示される表面特徴は、入れ子式同時吹込み成形によって、概して上記で説明されたように形成されてもよい。例えば、いくつかの実施形態では、ライナーとオーバーパックとは、いったん同時吹込み成形されると、上記で説明された同時吹込み成形プロセスに従って、溝の実質的に同一の数および配置を含む、実質的に同一の形態を有するであろう。なおも他の実施形態では、表面特徴は、オーバーパック上ではなく、ライナー上のみに提供されてもよい一方で、他の実施形態では、表面特徴は、ライナー上ではなく、オーバーパック上のみに提供されてもよい。
【0043】
場合によっては、ラベルが、望ましくは、ライナーベースシステムの外側に貼り付けられてもよい。本明細書で説明されているように、外部表面特徴を含むライナーベースシステムでは、ラベルが付着し得る平滑面を提供するよう、スリーブがオーバーパックを覆って提供されてもよい。スリーブは、プラスチック、紙、または任意の他の材料、あるいは材料の組み合わせ等の任意の好適な材料から作製されてもよい。スリーブは、いくつかの実施形態では、オーバーパックを完全に包囲してもよい一方で、他の実施形態では、スリーブは、オーバーパックを部分的にのみ包囲してもよい。付加的または代替的な実施形態を含む、いくつかの実施形態では、収縮包装が、ラベル付けのためにライナーベースシステムの上または周囲において使用されてもよい。
【0044】
場合によっては、ラベルが、望ましくは、ライナーベースシステムの外側に貼り付けられてもよい。本明細書で説明されているような外部表面特徴を含むライナーベースシステムでは、ラベルが付着し得る平滑面を提供するよう、スリーブがオーバーパックを覆って提供されてもよい。スリーブは、いくつかの実施形態では、オーバーパックを完全に包囲してもよい一方で、他の実施形態では、スリーブは、オーバーパックを部分的にのみ包囲してもよい。他の実施形態では、スリーブは、加えて、または代替として、オーバーパックのための付加的な支持を提供してもよい。オーバーパックのためのスリーブは、実質的にオーバーパックの高さ全体に、または任意の好適なより小さい高さを含む、任意の好適な高さに延在してもよい。スリーブによって提供される付加的な支持は、例えば、特に加圧分注前に、オーバーパックが変形に抵抗することに役立ってもよい。スリーブは、いくつかの実施形態では、実質的に完全にオーバーパックに接着されてもよい一方で、他の実施形態では、スリーブは、1つ以上の特定の場所においてオーバーパックに固定されるのみであってもよい。スリーブは、接着剤または任意の他の好適な手段、あるいは手段の組み合わせ等であるが、それらに限定されない任意の好適な手段によって、ライナーまたはオーバーパックに付加されてもよい。スリーブは、プラスチック、頑丈な板紙、ゴム、金属、ガラス、木材、および/または任意の他の好適な材料を含むが、それらに限定されない任意の好適な材料または材料の組み合わせから構成されてもよい。スリーブは、1つ以上の層を備えてもよく、および1つ以上の被覆を含んでもよい。
【0045】
他の実施形態では、
図2A−Fに示されるものに類似するチャイムが、ライナーベースシステムのための平滑な略剛性の外面を提供するために使用されてもよく、それは、上記で論議されたように、温度変化によって生成される任意の窪み形成結果を隠し得るか、および/またはラベル等の表面を作り出し得る。しかしながら、ライナーベースシステムの概して底部分のみを覆う、
図2A−Fに示されるチャイムとは対照的に、修正されたチャイムが、ライナーベースシステムのより多くの量を覆ってもよい。いくつかの実施形態では、修正されたチャイムは、概して、ライナーベースシステムの全高さに延在してもよい一方で、他の実施形態では、修正されたチャイムは、任意の好適なより小さい高さに延在してもよい。例えば、
図15および16から分かり得るように、チャイム1504、1604は、ライナーまたはオーバーパック1606の最上部分に向かって延在してもよく、いくつかの実施形態では、スナップ嵌合、摩擦嵌合、相補的ネジ切り、接着剤、接着テープ、または任意の他の好適な手段を含むが、それらに限定されない任意の好適な手段によって、ライナー/オーバーパック1606の上部分に連結または接続してもよい。したがって、いくつかの実施形態では、チャイム1604の上部周辺エッジが、オーバーパックに接着されてもよい一方で、他の実施形態では、チャイム1504、1604は、例えば、オーバーパック1606上の任意の好適な、または望ましい場所または高さにおいて、スナップ嵌合または摩擦嵌合を用いて、オーバーパック1606上にスナップ留めされてもよい。上述のように、いくつかの実施形態では、チャイムが比較的剛性の材料から構成されてもよいので、およびチャイムが、概して、ライナー/オーバーパックの大部分を覆って嵌合してもよいので、ライナー/オーバーパックが崩壊し、窪み、または別様にゆがんだ場合、チャイムは、概して、平滑な剛性形状を維持してもよい。このように、ライナー/オーバーパックの任意の歪曲は、概して、ライナーベースシステムの外部から観察不可能であり得る。さらに、チャイムの平滑外面は、ラベルを接着するための概してゆがんでいない表面を提供し得る。チャイム1504、1604は、プラスチック、例えば、高密度ポリエチレン(HDPE)、PETまたは任意の他の好適なポリマー、あるいは任意の他の好適な材料またはプラスチック、あるいはそれらの組み合わせを含む任意の好適な材料から構成されてもよい。
図15および16では、チャイムは、例示目的で切り取られた部分によって示されている。
【0046】
一実施形態では、概して蛇腹のように、ライナーベースシステムの内部の圧力の変化に応答するように閉鎖具またはキャップを構成することによって、分注に関連しない歪曲が最小化されるか、または実質的に排除されてもよい。例えば、出荷および/または貯蔵中にライナーおよび/またはオーバーパックに固定され得るキャップは、垂直に配置されたアコーディオンと同様に構成されてもよい。閉鎖具のアコーディオン部は、概して、圧力の変化に応答して垂直に上および/または下に移動するほど十分に可撓性であってもよい。例えば、コンテナの内容物が室温において充填され、閉鎖具が固定され、後に温度が低下した場合、結果として生じる圧力の変化は、ライナーベースシステムを内向きに崩壊させる傾向があるであろう。しかしながら、内向きに崩壊するライナーおよび/またはオーバーパック壁の代わりに、いくつかの実施形態では、ライナーの中のより多くの空間を占め、それにより、ライナーおよび/またはオーバーパック壁が内向きにゆがむことなく、圧力を均等化することに役立つように、可撓性の蛇腹様の閉鎖具が、ライナーの中へ下向きに引き込まれてもよい。蛇腹様の閉鎖具は、例えば、プラスチック、ゴム、または任意の他の材料、あるいは材料の組み合わせであるが、それらに限定されない、任意の好適な材料または材料の組み合わせから構成されてもよい。さらに、蛇腹様の閉鎖具は、任意の好適な長さおよび/または厚さを有してもよい。他の類似実施形態では、代わりに、キャップは、概して、加圧バラストキャップであってもよい。
【0047】
同様に、いくつかの実施形態では、オーバーパックおよび/またはライナーの底部は、分注に関連しない歪曲を低減または排除するよう、ライナーベースシステム内の圧力変化への柔軟な反応を可能にする、崩壊パターンまたは所定の折り目を伴って構成されてもよい。オーバーパックおよび/またはライナーの底部またはその付近の折り目は、ライナーベースシステムが分注に関連しないの圧力の変化に反応することを可能にし得る、任意の一般的形状を構成してもよい。例えば、1つ以上の折り目は、概して、上記で説明された蛇腹様の閉鎖具として構成されてもよく、それにより、例えば、温度の変化に起因する、ライナーベースシステムの内部の圧力の変化に応答して、ライナーベースシステムの底部が、可撓性の折り目で延長または圧縮することを可能にする。他の実施形態では、折り目は、ライナーベースシステムの圧力の変化に応答して、ライナーおよび/またはオーバーパックの底部分の側面が折り目において内向きに屈曲するか、または外向きに拡張することを可能にし得る、概して襞付き底部分を作り出してもよい。折り目の数および/または配置は、制限されず、概して、圧力の変化に応答して、ライナーおよび/またはオーバーパックの概して柔軟な制御された移動を可能にし得る、任意の数の折り目または折り目の構成を含んでもよい。
【0048】
いくつかの実施形態では、1つ以上の弁、例えば、一方向弁または逆止弁が、例えば、貯蔵および/または出荷中に起こり得る任意の圧力の変化を実質的に均等化するように、ライナーベースシステムに組み込まれてもよい。そのような実施形態では、弁は、空気が(一方向弁の構成に応じて)ライナーの外壁とオーバーパックの内壁との間の環状空間に進入すること、またはそこから退出することのいずれかを可能にし得る閉鎖具の一部として構成されてもよい。ライナーベースシステムの内部の圧力の変化に応答して、空気が環状空間に進入するか、またはそこから退出することを可能にすることにより、分注に関連しない歪曲を実質的に低減または排除してもよい。いくつかの実施形態では、加えて、または代替として、通気孔が類似の目的を果たしてもよい。通気孔は、弁のように、いくつかの実施形態では、ライナーベースシステムの内部で起こり得る圧力の変化を均等化するよう、空気が環状空間に進入、および/またはそこから退出することを可能にしてもよい。弁および/または通気孔を含む実施形態では、乾燥剤もまた、ライナーベースシステムに含まれてもよい。1つ以上の乾燥剤が、環状空間の中に配置されてもよく、概して、通気孔および/または弁を介してその中に導入され得る任意の湿気を誘引して保持し、それにより、ライナーの内容物の汚染のリスクを低減または防止してもよい。
【0049】
別の実施形態では、オーバーパックは、例えば、炭素繊維から構成されてもよく、または炭素繊維からも構成されてもよい。炭素繊維は、少なくとも、概して、比較的軽量かつ強固であり得るので、システム全体およびそのユーザにとっての利点を提供し得る。炭素繊維オーバーパックは、任意の好適な厚さであり得る。
【0050】
他の実施形態では、ライナー/オーバーパックが、概して、分注に関連しない歪曲に抵抗し得るように、1つ以上の被覆が、ライナー/オーバーパックのための付加的な強度および支持を提供するようにライナー/オーバーパックの外部に適用されてもよい。そのような強化被覆は、任意の好適な厚さで、または任意の好適な数の層で適用されてもよい。さらに、1つ以上の異なる被覆が、好適な強度を提供するために、オーバーパックに適用されてもよい。被覆は、浸漬被覆、噴霧、または任意の他の好適な方法を含む、任意の好適な方法または方法の組み合わせによって適用されてもよい。他の実施形態では、被覆は、オーバーパックの内部に適用されてもよく、または内部にも適用されてもよい。なおも他の実施形態では、被覆は、例えば、ライナーが拡張された後に、ライナーの内部に適用されてもよく、または内部にも適用されてもよい。
【0051】
上記で説明されたように、ライナーは、射出吹込み成形、射出伸張吹込み成形等の任意の好適な吹込み成形製造プロセスを使用して製造することができる。吹込み成形を利用する製造プロセスは、ライナーが他の製造プロセスよりも正確な形状を有することを可能にすることができる。いくつかの実施形態では、ライナーとオーバーパックとは、吹込み成形技法を使用して、同時吹込み成形されてもよい。ライナーおよびオーバーパックシステムを同時吹込み成形することにより、プロセスに関与する時間および労力の量が減少させられ得るので、ライナーとオーバーパックとを製造する費用を有利に削減し得る。加えて、同時吹込み成形は、ライナーが崩壊させられてオーバーパックに挿入されることを要求する従来の製造プロセスよりも少なく、ライナーおよび/またはオーバーパックに圧力を加え得る。同様に、ライナーが、概してより多くの粒子を噴出させ得る、オーバーパックに挿入されるために崩壊させられることの必要がないので、粒子の噴出が同時吹込み成形によって低減させられ得る。加えて、ライナー気体がすでに内側に配置され、オーバーパックと界面接触され、またはオーバーパックに連結されているので、出荷および輸送がより効率的および/または費用効率的であり得る。
【0052】
本方法は、例えば、
図12Aに図示されるように、プレフォーム金型1254の射出キャビティー1252の中へポリマーの融解フォーム1250を注入することによって、ライナープレフォームを形成することを含んでもよい。金型温度および金型中での時間の長さは、ライナープレフォームを製造するために選択される1つまたは複数の材料に依存し得る。いくつかの実施形態では、複数の射出技法が、複数の層を有するプレフォームを形成するために使用されてもよい。射出キャビティー1252は、一体フィットメントポート1258を有するライナープレフォーム1256(
図12B)に対応する形状を有してもよい。ポリマーは、固化してもよく、結果として生じたライナープレフォーム1256は、プレフォーム金型1254から除去されてもよい。代替実施形態では、多層プレフォームを含む事前製造プレフォームを、本開示のプレフォーム1256に使用することができる。
【0053】
上記で説明され、
図12Aおよび12Bに示される同一のプロセスが、オーバーパック用のプレフォームを作り出すために、実質的に辿られてもよい。オーバーパック用のプレフォームは、概して、ライナープレフォームがオーバーパックプレフォームの内側に嵌合し得るように、ライナープレフォームよりも大きくあり得る。
【0054】
いったんライナープレフォームおよびオーバーパックプレフォームが作り出されると、ライナープレフォームは、オーバーパックプレフォームの内側に挿入されてもよい。いくつかの実施形態では、オーバーパックプレフォームにライナープレフォームを挿入する前に、
図12Cに示されるように、ライナープレフォーム1256が加熱されてもよい。
図3Aは、オーバーパックプレフォーム346の内部で入れ子状態になっているライナープレフォーム322の断面図を示す。いくつかの実施形態では、ライナープレフォーム322は、オーバーパックプレフォーム346の内側に手動で配置されてもよい一方で、他の実施形態では、ライナープレフォーム322は、自動または略自動のプロセスによって、オーバーパックプレフォーム346の内側に配置されてもよい。いくつかの実施形態では、ライナープレフォーム322は、ライナープレフォーム322がオーバーパックプレフォーム346の中に配置されたときに、オーバーパックプレフォーム346に接触することが妨げられ得る。プレフォームが相互に接触することを妨げることにより、静摩擦のリスク、あるいは一方または両方のプレフォームが、脆弱化されるか、または別様に悪影響を受け得る、プレフォームの低温の点または領域を得るリスクを有利に防止または低減し得る。上記で示されるように、
図3Bは、オーバーパックプレフォーム346の内部で入れ子状態になっているライナープレフォーム322の外側図を示す。
【0055】
次いで、
図13に図示されるように、オーバーパックプレフォーム346の内側にライナープレフォーム322を備える入れ子状態のプレフォーム1300が、所望の完成したオーバーパックおよびライナーのネガ像を実質的に有するライナー金型1360に挿入されてもよい。次いで、入れ子状態のプレフォーム1300は、オーバーパック1406およびライナー1402を形成するように、
図14に図示されるように、実質的に金型1360の像に吹き込まれ、または他の実施形態では伸張させられて吹き込まれてもよい。
図14から分かり得るように、ライナープレフォームが拡張し、薄くなってライナー1402を形成するように、空気源1420が、ライナープレフォームの内側の中へ空気を吹き込んでもよい。加えて、いくつかの実施形態では、空気源(既述の空気源と同一であり得るか、または異なり得る)が、オーバーパック1406になるものとライナー1402との間の空間1430の中へ空気を吹き込んでもよい。吹込み成形空気速度、ならびに吹込み成形温度および圧力は、ライナープレフォームおよびオーバーパックプレフォームを製造するために選択される材料に依存し得る。
【0056】
いったん金型1360の像に吹き込まれると、オーバーパック1406およびライナー1402は、固化し、金型1360から除去されてもよい。内部に入れ子状態になったライナー1402を有するオーバーパック1406は、任意の好適な方法によって金型1360から除去されてもよい。
【0057】
一実施形態では、ライナーを構成する材料は、オーバーパックを構成する材料と同一であり得る。しかしながら、別の実施形態では、ライナーを構成する材料は、オーバーパックを構成する材料とは異なり得る。材料が異なる実施形態では、材料の融点が異なってもよい。したがって、材料の各々が好適に吹込み成形され得る温度は、異なってもよい。したがって、プレフォームのうちの1つは、プレフォームを入れ子状態にされ、それらを同時に吹込み成形する前に、(ライナープレフォームに関して上記で論議されたように)予備成形してもよい。上記で論議されたように、いくつかの実施形態では、ライナープレフォームがオーバーパックプレフォームの中に配置されたときに、ライナープレフォームは、オーバーパックプレフォームに接触することを妨げられ得る。プレフォームが相互に接触することを妨げることにより、一方または両方のプレフォームが脆弱化されるか、または別様に悪影響を受け得るプレフォームの低温の点または領域を得るリスクを有利に防止または低減し得る。一実施形態では、ライナーは、PENから構成されてもよい一方で、オーバーパックは、例えば、PETまたはPBNから構成されてもよい。PENがより高い融点を有するので、PENは、PETまたはPBNより高い温度で吹込み成形される必要があってもよい。したがって、PENを含むライナープレフォームは、オーバーパックプレフォームおよび同時吹込み成形に挿入する前に、好適に予熱されてもよい。他の実施形態では、ライナーおよびオーバーパックは、本明細書で説明されるような任意の好適な材料から構成されてもよい。
【0058】
さらなる改良点として、以下で提供される1つ以上の改良点を含んでもよく、また、本開示の他の場所で提供される1つ以上の改良点または他の特徴を含んでもよい。例えば、いくつかの実施形態では、ライナーおよび/またはオーバーパックの外壁および/または内壁は、その上に提供される任意の好適な被覆を有してもよい。被覆は、材料の適合性を増加させ、透過性を減少させ、強度を増加させ、ピンホール抵抗を増加させ、安定性を増加させ、静電気防止能力を提供し、または別様に静電気を低減させること等を行ってもよい。そのような被覆は、プラスチック、金属、ガラス、接着剤等のポリマーの被覆を含むことができ、例えば、吹込み成形で使用されるプレフォームを被覆することによって、製造プロセス中に適用されてもよく、または噴霧、浸漬、充填等によって、製造後に適用されてもよい。
【0059】
なおもさらなる実施形態では、ライナーおよび/またはオーバーパックは、例えば、AL(アルミニウム)、鋼鉄、被覆鋼、ステンレス鋼、Ni(ニッケル)、Cu(銅)、Mo(モリブデン)、W(タングステン)、クロム・銅二重層、チタン・銅二重層、または任意の他の好適な金属材料、あるいは材料の組み合わせであるが、それらに限定されない、金属層または金属被覆が提供されてもよい。いくつかの実施形態では、金属被覆構成要素は、保護誘電体、例えば、TEOS(オルトケイ酸テトラエチル)からのSiO2、またはSiCl4(四塩化ケイ素)、MO(金属有機物)、TiCl4(四塩化チタン)からのTiO2、または他の好適な金属酸化物材料、または任意の他の好適な金属、あるいはそれらの何らかの組み合わせで上塗りされてもよい。金属被覆が、気体に対して実質的に不透過性であり、したがって、内容物の酸化および/または加水分解を低減させ、ライナーおよび/またはオーバーパックに含有される物質の純度を維持し得るので、金属被覆ライナーおよび/またはオーバーパックが、超高純度の物質を含む物質を貯蔵および出荷するために有利であり得る。金属被覆の不透過性により、この実施形態の包装は、ピンホールまたは溶接の裂け目を実質的に含まず、かつ非常に頑丈で、一貫した充填容積を有してもよい。
【0060】
なおも別の実施形態では、オーバーパックは、例えば、アルミニウム、ニッケル、ステンレス鋼、薄壁鋼、または任意の他の好適な金属材料、あるいは材料の組み合わせであるが、それらに限定されない金属であってもよい。いくつかの実施形態では、これらの金属オーバーパックは、金属壁との内容物の相互作用を低減させるために、不活性フィルムによって内面が被覆されてもよい。フィルムは、金属オーバーパックの内側の内容物の化学的相互作用および分解を低減するように特異的に選択される不活性金属、金属酸化物、金属窒化物、または金属炭化物であってもよい。別の実施形態では、金属オーバーパックは、ガラス、プラスチック、SiO2、または任意の他の好適な材料、あるいは材料の組み合わせで被覆された内面を有してもよい。金属の剛性により、この実施形態の貯蔵および/または分注システムは、ピンホールまたは溶接の裂け目を実質的に含まなくてもよく、および非常に頑丈で一貫した充填容積を有してもよい。
【0061】
1つの具体的実施形態では、貯蔵および分注システムは、金属の被覆が提供されたプラスチックライナーを含んでもよい。例えば、ライナーは、PP、PE、PET、PEN、HDPE、または任意の他の好適なポリマー等のポリマー、あるいは上記で説明されたようなポリマーの組み合わせで形成されてもよい。ライナーの外側は、限定されないが、アルミニウム等で金属化されてもよい。任意の好適な金属が、この実施形態に従って、ポリマーライナーの外側を金属化するために使用されてもよいことが認識されるであろう。ライナーは、例えば、めっき、電気めっき、噴霧等の任意の好適な方法によって金属化されてもよい。ライナーの外側を金属化することにより、気体透過性の効果を実質的に減少または排除してもよい。金属被覆によって提供される不透過性により、この実施形態のライナーは、ピンホールまたは溶接の裂け目を実質的に含まず、かつ非常に頑丈で、一貫した充填容積を有してもよい。
【0062】
したがって、本開示の実施形態の各々は、分注するための任意の好適なコネクタまたは接続機構とともに使用するために適合されてもよい。例えば、いくつかの実施形態では、本開示の貯蔵および分注アセンブリは、誤接続防止閉鎖具ならびに誤接続防止コネクタを含むか、またはその使用を可能にしてもよい。誤接続防止閉鎖具および誤接続防止コネクタは、いくつかの実施形態では、以前に本明細書に組み込まれた、2006年6月5日に出願された「Fluid Storage and Dispensing Systems and Processes」と題された米国特許出願第11/915,996号で開示されるもの等のNOWPak(登録商標)分注システムに適合するように構成されてもよい。誤接続防止コネクタ2650のサンプルは、ATMI(Danbury,Connecticut)のもの、またはそれぞれがその全治が参照することにより本明細書に組み込まれる、199年3月2日出願の「Liquid Chemical Dispensing System with Sensor」と題された米国特許第5,875,921号、2000年1月18日出願の「Liquid Chemical Dispensing System with a Key Code Ring for Connecting the Proper Chemical to the Proper Attachment」と題された米国特許第6,015,068号、2006年6月13日出願の米国特許出願第60/813,083号、2006年10月16日出願の米国特許出願第60/829,623号、および2007年1月30日出願の米国特許出願第60/887,194号で開示されるものであってもよい。他の実施形態では、本開示の貯蔵および分注アセンブリは、ガラス瓶貯蔵、輸送、および/または分注システムに従来的に使用されるコネクタまたは接続機構を含むか、またはその使用を可能にしてもよい。いくつかの実施形態では、コネクタまたは接続機構は、場合によってはその使用に依存し得る任意の好適な材料から作製されてもよく、コネクタまたは接続機構は、滅菌性、無菌性等であり得る。なおもさらなる実施形態では、コネクタまたは接続機構は、ライナーおよび/またはオーバーパックの内容物の再循環を伴う用途のために構成されてもよい。
【0063】
本開示の貯蔵および分注アセンブリは、充填および分注のプロセスに使用され得る1つ以上のポートを含んでもよく、例えば、液体または気体が包装システムに進入することを可能にする液体/気体入口ポート、通気出口、液体/気体出口、および/またはライナーの内容物がアクセスされることを可能にする分注ポートを含んでもよい。ポートは、任意の好適な場所で提供されてもよい。一実施形態では、ポートは、概して、ライナーおよび/またはオーバーパックの最上部またはその付近に提供されてもよい。さらなる実施形態では、貯蔵および分注アセンブリは、コネクタ(上記で説明されたもの等)の中に、またはそれに隣接して配置され得、およびアセンブリを密閉し、それにより、その中に任意の物質をしっかりと含有し得る隔壁を含んでもよい。いくつかの実施形態では、ポートおよび/または隔壁のうちのいずれかまたは全ては、殺菌されてもよく、または無菌性であってもよい。
【0064】
いくつかの実施形態では、頭隙が、いくつかの実施形態ではライナーの中へ至る管または水路を含み得る頭隙気体出口または除去ポートを通して除去されてもよい。概して、本明細書で使用されるような「頭隙」という表現は、ライナーに貯蔵された内容物より上側にある、ライナーの最上部まで上昇し得るライナーの中の気体空間を指し得る。内容物の分注前に頭隙気体を除去することによって、分注プロセス中に液体の中へ溶解させられた気体の量が有意に低減または最小化されるように、液体と直接接触している気体を低減させるか、または実質的に排除することができる。最小の溶解気体を有する液体は、概して、分注連続において圧力降下を受けた後に、気泡を放出する傾向が少なく、したがって、液体分注システムにおける気泡問題を実質的に低減または排除する。概して、ライナーの中の頭隙は、ライナーが崩壊し始めるように、圧力ポートを介してライナーとオーバーパックとの間の環状空間を最初に加圧し、それにより、頭隙除去ポートまたは他の好適な出口ポートを通して、ライナーから任意の過剰な頭隙気体を押し出すことによって、除去または低減されてもよい。
【0065】
2011年9月23日出願の「Substantially Rigid Collapsible Liner,Container and/or Liner for Replacing Glass Bottles,and Flexible Gusseted or Non−Gusseted Liners」と題された米国特許出願第61/538,509号で説明されているように、本開示の包装システムまたはその1つ以上の構成要素のうちのいずれかは、望ましい態様で実質的に均一に崩壊することを可能にするよう、例えば、限定されないが、1つ以上の「硬い折り目」および/または1つ以上の「予備折り目」あるいは「二次折り目」を剛性崩壊可能ライナーおよびオーバーパックに含み得る折り重ねパターンを伴って、成形されるか、または別様に構成されてもよい。他の実施形態では、本開示の貯蔵および分注アセンブリまたはその1つ以上の構成要素は、包装システムまたはその1つ以上の構成要素の崩壊パターンを制御するために使用することができる、壁の中の蜂巣構造または特徴等の他の形状の構造または特徴を含んでもよい。一実施形態では、そのような構造(例えば、折り目、ハニカム等)は、実質的に垂直に崩壊することなく、半径方向に崩壊するように、アセンブリまたはその1つ以上の構成要素の崩壊を制御するために使用されてもよい。
【0066】
いくつかの実施形態では、外部環境からライナーおよび/またはオーバーパックの内容物を保護することに役立つように、アセンブリを装飾するように、またはアセンブリ内の内容物の指標または識別子として使用するように、または別様に複数のアセンブリを区別するように等、1つ以上の色および/または吸収材料が、製造プロセスの間または後に、包装システム、またはコンテナ、瓶、オーバーパック、あるいはライナー等のその1つ以上の構成要素の材料に追加されてもよい。色は、例えば、染料、顔料、ナノ粒子、または任意の他の好適な機構を使用して追加されてもよい。吸収材料は、紫外線、赤外線、および/または無線周波数信号等を吸収する材料を含んでもよい。
【0067】
いくつかの実施形態では、乾燥剤または他の吸着剤が、内層および/または外層のいずれかを通って浸透し得る水、酸素、化学薬品、および/または他の不純物を吸着および/または吸収するように、ライナーとオーバーパックとの間の環状空間の中に提供されてもよい。乾燥剤の使用は、例えば、ライナーおよび/またはオーバーパック壁における破裂に起因し得る材料の汚染を最小化してもよい。さらに、乾燥剤は、ライナーおよび/またはオーバーパックにおける破裂の結果として、アセンブリに貯蔵された材料が環境の中へ漏出する可能性を最小化することに役立ってもよい。
【0068】
同様に、気体、気体の混合物、および/または気体発生器で充填された、例えば、小さい円筒である、それに限定されない、吸着材料が、ライナーとオーバーパックとの間の環状空間の中に配置されてもよい。吸着材料は、外圧源を必要とすることなく、圧力分注用の圧力源として使用されてもよい。吸着剤は、吸着剤を加熱することによって、電気パルスを提供すること、破砕、または任意の他の好適な手段あるいは手段の組み合わせによって気体を放出してもよい。代替として、吸着剤は、例えば、その中に貯蔵された吸着気体を有するビーズの形態で環状空間の中に配置されてもよい。吸着気体は、エネルギー、例えば、熱の存在下において吸着媒体から脱着し、それにより、環状空間の中の圧力を上昇させることができる。
【0069】
ライナーおよび/またはオーバーパックは、正方形、長方形、三角形または角錐、円筒形、または任意の他の好適な多角形あるいは他の形状を含むが、それらに限定されない、任意の好適な形状として構成されてもよい。異なる形状のライナーおよび/またはオーバーパックが、貯蔵および/または輸送中の梱包密度を向上させることができ、および輸送費用全体を削減し得る。加えて、異なる形状のライナーおよび/またはオーバーパックは、アセンブリ内に提供された内容物の指標を提供するため、またはどの1つまたは複数の用途に内容物が使用されるかを識別するため等、アセンブリを相互から区別するために使用することができる。なおもさらなる実施形態では、本明細書で説明されるアセンブリは、既存の分注システムでアセンブリを「改造」するために、任意の好適な形状として構成されてもよい。
【0070】
加えて、アセンブリのいくつかの実施形態は、基礎またはチャイム構成要素または部分を含んでもよい。チャイム部分は、アセンブリの統合された、または別個の部分または構成要素であってもよく、いくつかの実施形態では、取外し可能または着脱可能であり得る。別個の構成要素であるチャイムに関して、チャイムは、スナップ嵌合、バヨネット嵌合、摩擦嵌合、接着剤、リベット、ネジ等を含む、任意の好適な手段によって取り付けられてもよい。いくつかの例示的なチャイムの実施形態は、以前に本明細書に組み込まれた、2011年9月23日出願の「Substantially Rigid Collapsible Liner,Container and/or Liner for Replacing Glass Bottles,and Flexible Gusseted or Non−Gusseted Liners」と題された米国特許出願第61/538,509号で説明および/または例示されている。チャイムは、任意の好適なサイズおよび形状であってもよく、かつ本明細書で説明される材料等の任意の好適な材料から作製されてもよい。いくつかの実施形態では、チャイムは、積層、出荷、強度(例えば、構造的に)、重量、安全性等のために、安定性を強化するか、または安定性をライナーおよび/またはオーバーパックに追加するように構成されてもよい。例えば、チャイムは、例えば、水平または垂直のいずれかで、隣接コンテナの相補的特徴と相互係止または噛合するように構成される、1つ以上の相互係止または噛合特徴を含んでもよい。例えば、以前に本明細書に組み込まれた、2011年9月23日出願の「Substantially Rigid Collapsible Liner,Container and/or Liner for Replacing Glass Bottles,and Flexible Gusseted or Non−Gusseted Liners」と題された米国特許出願第61/538,509号で説明されるように、ライナーおよび/またはオーバーパックは、概して丸みを帯びた、または実質的に丸みを帯びた底部を含んでもよい。丸みを帯びた底部は、特にポンプ分注用途において、その中の内容物の分注可能性を増加させることに役立つことができる。チャイムは、そのようなライナーおよび/またはオーバーパック用の支持を提供するために使用されてもよい。さらに、いくつかの実施形態では、チャイムは、オーバーパックを伴わずにライナーに連結されてもよい。そのような実施形態は、例えば、ポンプ分注によって分注されてもよい。
【0071】
いくつかの実施形態では、本明細書で説明されるライナーおよび/またはオーバーパックは、ライナーおよび/またはオーバーパックに成形される記号および/または文章を含んでもよい。そのような記号および/または文章は、名前、ロゴ、指示、警告等を含んでもよいが、それらに限定されない。そのような成形は、ライナーおよび/またはオーバーパックの製造プロセスの間または後に行われてもよい。一実施形態では、そのような成形は、例えば、ライナーおよび/またはオーバーパック用の金型をエンボス加工することによって、製作プロセス中に容易に達成されてもよい。成形された記号および/または文章は、例えば、製品を区別するために使用されてもよい。
【0072】
同様に、いくつかの実施形態では、ライナーおよび/またはオーバーパックは、異なる質感または仕上げが提供されてもよい。色ならびに成形された記号および/または文章と同様に、異なる質感または仕上げは、製品を区別するため、ライナーおよび/またはオーバーパック内に提供された内容物の指標を提供するため、またはどの1つまたは複数の用途に内容物が使用されるかを識別するため等に使用されてもよい。一実施形態では、質感または仕上げは、実質的に滑らない質感または仕上げ等であるように設計されてもよく、そのような質感または仕上げをライナーおよび/またはオーバーパックに含むこと、または追加することにより、ライナーおよび/またはオーバーパックの把持可能性または取扱いを向上させることに役立ち、それにより、ライナーおよび/またはオーバーパックを落とすリスクを低減または最小化してもよい。質感または仕上げは、例えば、適切な表面特徴を有するライナーおよび/またはオーバーパック用の金型を提供することによって、製作過程中に容易に達成されてもよい。他の実施形態では、成形されたライナーおよび/またはオーバーパックは、質感または仕上げで被覆されてもよい。いくつかの実施形態では、質感または仕上げは、実質的にライナーおよび/またはオーバーパック全体、あるいは実質的にその1つ以上の構成要素の全体の上に提供されてもよい。しかしながら、他の実施形態では、質感または仕上げは、ライナーおよび/またはオーバーパックの一部分、あるいはその1つ以上の構成要素の一部分のみの上に提供されてもよい。
【0073】
いくつかの実施形態では、そのライナーおよび/またはオーバーパックの内壁は、特定の表面特徴、質感、または仕上げが提供されてもよい。アセンブリが、オーバーパックおよびライナー、または複数のライナー等を備える実施形態では、オーバーパックまたはライナーのうちの1つ以上の内部表面特徴、質感、または仕上げが、オーバーパックとライナーとの間、または2つのライナーの間の接着を低減させてもよい。そのような内部表面特徴、質感、または仕上げはまた、例えば、表面疎水性または親水性を制御することによって、向上された分注可能性、オーバーパックまたはライナーの表面へのある材料の最小化された接着等につながり得る。
【0074】
いくつかの実施形態では、ライナーおよび/またはオーバーパックは、1つ以上のハンドルを含む。1つ以上のハンドルは、任意の形状またはサイズであり得、ならびにライナーおよび/またはオーバーパックの任意の好適な場所に位置してもよい。ハンドルの種類は、最上部および/または側面に位置する、人間工学的で、取外し可能または着脱可能である、ライナーおよび/またはオーバーパックに成形されるか、または(例えば、スナップ嵌合、接着剤、リベット締め、ネジ締め、バヨネット嵌合等によって)アセンブリの製作後に提供されるハンドル等を含むことができるが、それらに限定されない。異なるハンドルおよび/または取扱オプションを提供することができ、それらは、例えば、限定されないが、ライナーおよび/またはオーバーパックの予測される内容物、アセンブリの用途、アセンブリのサイズおよび形状、アセンブリ用の予測される分注システム等に依存し得る。
【0075】
いくつかの実施形態では、
図17A−Dに示されるように、可撓性または弾性のハンドルが、出荷用箱または機器の中へ嵌合するように小型に成形されてもよい。持ち上げられると、ハンドルは、手のため、または異なるサイズの閉鎖具のための隙間を提供するように拡張してもよい。解放時に、ハンドルは、その元の小型の形状および位置に戻ってもよい。いくつかの実施形態では、
図17A−Dに示されるように、ハンドル1742は、ライナーベースシステム1740を持ち上げ、および/または移動させるために使用されてもよい。ハンドル1742は、任意の色であってもよく、および任意の好適な材料または材料の組み合わせ、例えば、プラスチックから作製されてもよい。分かり得るように、いくつかの実施形態では、ハンドル1742は、ハンドルが水平位置にあるときに、コンテナ1746の外周を越えて延在しないよう構成されてもよい。さらなる実施形態では、ハンドル1742は、例えば、未使用位置にあるとき、ハンドル1742が略垂直に引かれるか、または別様にユーザによって使用されているとき、概して真っ直ぐになるように構成され得る1つ以上の隆起領域または拡張領域1754を有してもよい。したがって、例えば、
図17CおよびDに示されるように、ハンドル1742が使用中のまたは運搬の位置にあるとき、いくつかの実施形態では、ハンドル1742は、拡張領域1754における曲がりにより、拡張または伸張してもよい。例えば、いくつかの実施形態では、ハンドルは、ハンドル1742を持ち上げるときに約1/2から1と1/2インチだけ拡張してもよい。他の実施形態では、ハンドルは、適宜に、より多くまたは少なく拡張するように構成されてもよい。運搬位置にある間に拡張するハンドルの能力は、例えば、ハンドルが出荷または貯蔵中に損傷されないように、有利に、ハンドルが未使用位置にある間にコンテナの外周方向寸法内にとどまることを可能にしてもよい。使用中のまたは運搬の位置にある間のハンドルの拡張はまた、ハンドルが、特定のキャップおよび/またはコネクタ1750を取り除くことも可能にすることができる。
【0076】
いくつかの実施形態では、貯蔵および分注アセンブリは、オーバーパックおよびライナー、複数のオーバーパック、または複数のライナー等の2つ以上の層を含んでもよい。さらなる実施形態では、包装システムは、その中の内容物の向上された格納を確保する、構造強度を増加させる、および/または透過性を減少させること等に役立ち得る少なくとも3つの層を含んでもよい。層のうちのいずれかは、本明細書で以前に論議された材料等であるが、それに限定されない、同一または異なる材料から作製されてもよい。
【0077】
いくつかの実施形態では、アセンブリは、単一壁オーバーパックまたはライナーを備えてもよい。なおもさらなる実施形態では、単一の壁は、PENを含んでもよい。別の実施形態では、アセンブリは、可撓性ガラスのタイプまたは可撓性ガラス/プラスチックハイブリッドから作製されるライナーを備えてもよい。そのような可撓性ガラスライナーは、その中に貯蔵された内容物の中への酸素および水の透過を低減または排除してもよい。可撓性ガラスライナーはまた、PENまたは他のプラスチック等の他の材料に適合しない化学薬品または化学的性質に耐える能力を追加してもよい。
【0078】
本明細書で説明されるアセンブリをより持続可能にすることを支援するために、アセンブリ、または任意のオーバーパック、ライナー、ハンドル、チャイム(支持部材)、コネクタ等を含む、その1つ以上の構成要素は、ポリ−3−ヒドロキシ酪酸(PHB)、ポリヒドロキシ吉草酸塩(PHV)、およびポリヒドロキシヘキサン酸塩(PHH)のようなポリヒドロキシアルカノエート(PHA)、ポリ乳酸(PLA)、ポリブチレンサクシネート(PBS)、ポリカプロラクトン(PCL)、ポリ無水物、ポリビニルアルコール、デンプン誘導体、酢酸セルロースおよびニトロセルロースならびにそれらの誘導体(セルロイド)のようなセルロースエステル等を含むが、それらに限定されない、生体分解性材料または生体分解性ポリマーから製造されてもよい。
【0079】
いくつかの実施形態では、アセンブリまたはその1つ以上の構成要素は、再生利用または再生されることができる材料、いくつかの実施形態では、同一または異なるエンドユーザによって別のプロセスで使用することができ、それにより、そのようなエンドユーザが環境への影響を減少させるか、または全体的な排出を低下させることを可能にする材料から製造されてもよい。例えば、一実施形態では、アセンブリまたはその1つ以上の構成要素は、そこから生成された熱が捕捉されて取り込まれ得るか、あるいは同一または異なるエンドユーザによって別のプロセスで使用され得るように、焼却処分され得る材料から製造されてもよい。一般に、アセンブリまたはその1つ以上の構成要素は、再生利用することができるか、または再び使用され得る原材料に変換され得る材料から製造されてもよい。
【0080】
いくつかの実施形態では、強度および完全性をアセンブリまたはその1つ以上の構成要素に追加する構造特徴が、ライナーおよび/またはオーバーパックの中へ設計されてもよい。例えば、アセンブリの基礎(またはいくつかの実施形態ではチャイム)、最上部、および側面は全て、充填、輸送、設置、および使用(例えば、分注)中に、増加した振動および外力を被る領域であってもよい。したがって、一実施形態では、追加された厚さまたは構造物(例えば、橋脚設計)が、包装の圧力を加えられた領域を支持するように追加されてもよく、それは、強度および完全性をアセンブリに追加してもよい。さらに、アセンブリ内の任意の接続領域もまた、使用中に増加した応力を被り得る。したがって、これらのそのような領域のうちのいずれかは、例えば、増加した厚さおよび/または特異的に調整された設計を介して、強度を追加する構造特徴を含んでもよい。さらなる実施形態では、増加した強度を上記で説明された構造のうちのいずれかに追加するために、三角形の利用を使用されることができるが、他の設計または機械的支持特徴が使用されてもよい。
【0081】
いくつかの実施形態では、アセンブリ、あるいは任意のオーバーパックまたはライナーを含むその1つ以上の構成要素は、補強または強度を追加するために、アセンブリまたはその1つ以上の構成要素に統合または追加され得る、メッシュ、繊維、エポキシ、または樹脂等であるが、それらに限定されない補強特徴を含んでもよい。そのような補強は、高圧分注の用途、あるいは高粘度の内容物または腐食性の内容物を分注するための用途を支援してもよい。
【0082】
さらなる実施形態では、流量計測技術が、ライナーおよび/またはオーバーパックから下流プロセスへ送達されている材料の直接測定のために、分注コネクタから分離しているか、または分注コネクタに統合されているかのいずれかであってもよい。送達される材料の直接測定は、プロセス反復性または再現性を確保することに役立ち得るデータをエンドユーザに提供することができる。一実施形態では、統合流量計が、材料流量のアナログまたはデジタル計測値を提供してもよい。流量計、またはシステムの他の構成要素は、正確な流量測定を提供するために、材料の特性(粘度および濃度を含むが、それらに限定されない)および他の流量パラメータを考慮することができる。加えて、または代替として、統合流量計は、貯蔵され、ライナーおよび/またはオーバーパックから分注される特定の材料と連動し、およびそれを正確に測定するように構成されることができる。一実施形態では、実質的に一定の出口圧力または流速を維持するために、入口圧力を回帰させるか、または調整することができる。
【0083】
いくつかの実施形態では、アセンブリは、レベル感知特徴またはセンサを含んでもよい。そのようなレベル感知特徴またはセンサは、包装システムに貯蔵される内容物のレベルを識別、指示、または決定するための視覚、電子、超音波、または他の好適な機構を使用してもよい。例えば、一実施形態では、貯蔵および分注アセンブリまたはその一部分は、その中に貯蔵される内容物のレベルを視認するために使用され得る、実質的に半透明または透明の材料から作製されてもよい。
【0084】
なおもさらなる実施形態では、アセンブリは、アセンブリを追跡するため、ならびに使用量、圧力、温度、過剰な振動、配置、または任意の他の有用なデータを測定するために使用され得る他のセンサおよび/またはRFIDタグが提供されてもよい。RFIDタグは、能動的および/または受動的であり得る。例えば、ひずみゲージが、アセンブリの圧力変化を監視するために使用されてもよい。ひずみゲージは、アセンブリの任意の好適な構成要素に適用または結合されてもよい。いくつかの実施形態では、ひずみゲージは、外側オーバーパックまたはライナーに適用されてもよい。ひずみゲージは、経年劣化製品における圧力上昇を決定するために使用されてもよいが、また、アセンブリに貯蔵された内容物の略単純な測定に有用でもあり得る。例えば、ひずみゲージは、ライナーおよび/またはオーバーパックを交換するときをエンドユーザに警告するために使用されてもよく、あるいはアセンブリがリアクタまたは処分システムとして使用される用途等においては制御機構として使用されてもよい。ひずみゲージの感度が十分高い実施形態では、それは分注量および流速の制御信号を提供することが可能であり得る。
【0085】
上記で論議されたような1つの特定の実施形態では、ライナーベースシステムは、
図18A−Dから分かり得るように、実質的に同一の広がりを持つ表面特徴およびベースカップまたはチャイムを有する同時に吹込み成形されたライナーとオーバーパックとを含んでもよい。ライナーベースシステム1800は、本明細書で説明される種類の種々の異なるキャップ、閉鎖具、および/またはコネクタと連結するように構成されてもよい。
図18Aは、貯蔵および/または出荷に使用され得る一時キャップまたはダストキャップ1824と連結されたライナーベースシステムを示す。
図18Bは、閉鎖具1826と連結されたライナーベースシステム1800を示す。閉鎖具1826は、貯蔵および/または出荷中にライナーベースシステム1800の内容物を固定してもよいが、また、分注のためのコネクタと連結するように構成されてもよい。
図18Cは、例えば、圧力分注コネクタ1828と連結されたライナーベースシステム1800を示す。そして、
図18Dは、貯蔵および/または出荷中にライナーベースシステム1800の内容物を固定するために使用され得る、さらに別のキャップ1830に連結されたライナーベースシステム1800を示す。キャップ1830は、いくつかの実施形態では、ライナーフィットメントおよびオーバーパックの両方に固定され、および/またはそれらを覆い得るので、キャップ1824とは対照的に、キャップ1830によって提供される付加的な被覆率は、例えば、光からライナーの内容物を有利に保護してもよく、環境湿度がライナーの内容物に進入するリスクを防止または低減してもよく、および/または二次格納を提供してもよい。
図18A−Dの各々は、ハンドル1840がライナーベースシステム1800を持ち上げ、および/または移動させるために使用されるときに、可撓性であり、および拡張し得る、本明細書で開示される種類のハンドル1840を含む、ライナーベースシステム1800を示す。ライナーは、本明細書において実質的に剛性の崩壊可能ライナーと呼ばれているものであってもよい。ライナーおよび/またはオーバーパックは、本明細書で説明されるような1つ以上の障壁および/または被覆を含んでもよい。ライナーおよび/またはオーバーパックは、実質的に平滑な表面であってもよく、または
図18Dに示されるように、ライナーおよびオーバーパックの外周の周囲の6枚のパネル等の長方形のパネル1860を含む、概して上記で説明されたような表面特徴を含んでもよい。パネル1860は、略均等に離間されており、実質的に同一のサイズおよび形状であってもよい。パネルは、ライナーおよびオーバーパックの傾斜していない高さと略同等の高さを有してもよく、つまり、パネルは、ライナーおよびオーバーパックの口または底部に向かって傾斜または湾曲し始めるライナーおよびオーバーパックの最上または底部分を覆うように延在しなくてもよい。実施形態はまた、長方形のパネル表面特徴1860を概して覆うように十分な高さを有し得るベースカップまたはチャイム1866を含んでもよい。チャイム1866は、追加される強度をシステム1800に提供してもよく、また、ラベルを取り付けるための平滑面を提供してもよい。ベースカップ1866は、例えば、紫外線または赤外線からライナーおよびオーバーパック1800を保護するように、着色剤または他の添加剤を含んでもよい。オーバーパックは、チャイム1866がオーバーパックに着脱可能に連結されることを可能にする接着剤またはスナップ嵌合特徴を含む、チャイムに接続するための接続特徴を含んでもよい。ライナーおよびオーバーパックが、既存のガラス瓶の代替品として使用され得るように、ライナーおよび/またはオーバーパックの口および/または首は、既存のガラス瓶ポンプ分注システムと連結するように構成されてもよい。加えて、ライナーおよび/またはオーバーパックの口および/または首は、既存の圧力分注コネクタと連結するように構成されてもよい。圧力分注中に、加圧気体または液体がオーバーパックの内壁とライナーの外壁との間の環状空間に導入されるにつれて、ライナーは、特に、オーバーパックの壁から離れるように、それ自体の上に崩壊するように構成されてもよい。
【0086】
本明細書で説明されるように、本明細書で説明される実施形態で開示されるライナーベースシステムの種々の特徴は、他の実施形態に関して説明される1つ以上の他の特徴と組み合わせて使用されてもよい。つまり、本開示のライナーは、同一または別の実施形態として説明されるか否かにかかわらず、本明細書で説明される特徴のうちのいずれか1つ以上を含んでもよい。例にすぎないが、(特に記述がない限り)任意の実施形態は、直接または間接圧力分注、ポンプ分注、圧力支援ポンプ分注、重力分注、圧力支援重力分注、または任意の他の分注の方法によって分注されてもよく、任意の数の層を含んでもよく、同一または異なる材料から作製される層を有してもよく、オーバーパックと同一または異なる材料から作製されるライナーを含んでもよく、任意の数の表面または構造特徴を有してもよく、任意の好適な使用のための任意の好適な材料で充填されてもよく、任意の好適なキャップまたはコネクタを使用した任意の好適な手段によって充填されてもよく、1つ以上の障壁被覆を有してもよく、スリーブ、チャイム、またはベースカップを含んでもよく、本明細書で説明または例示されるようないずれか1つ以上のキャップ、閉鎖具、コネクタ、またはコネクタアセンブリとともに使用するために構成されてもよく、ライナーおよび/またはオーバーパックを構成する材料は、1つ以上の添加剤を含んでもよく、および/またはライナー、オーバーパック、またはライナーベースシステムは、本明細書で説明される特徴の任意の他の組み合わせを有してもよい。いくつかの実施形態は、具体的に、1つ以上の特徴を有するものとして説明されているが、説明されていない実施形態も考慮され、本開示の精神および範囲内であり、これらの実施形態は、本明細書で説明される貯蔵および分注システムの特徴、側面、属性、性質、または構成のうちの1つ以上、あるいはそれらの任意の組み合わせを備えることが理解されるであろう。
【0087】
本発明は、好ましい実施形態を参照して説明されているが、当業者であれば、本発明の精神および範囲から逸脱することなく、形態および詳細に変更が行われてもよいことを認識するであろう。