(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記商品に係る商品関連情報であって、前記容器に係る容器情報を少なくとも含む当該商品関連情報を前記商品毎に記憶すると共に、前記容器情報と前記第2領域の長さとが対応づけられた長さ情報を記憶する記憶部を備え、
前記制御部は、前記記憶部に記憶されている前記商品関連情報及び前記長さ情報に基づいて、前記商品に対応する前記ラベル片の前記第2領域の長さを設定する、請求項3に記載のラベル発行装置。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、添付図面を参照して、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。なお、図面の説明において同一又は相当要素には同一符号を付し、重複する説明は省略する。
【0018】
一実施形態のラベル発行装置30を備える電子秤1について説明する。電子秤1は、商品の重量を計量する共に、計量した商品に貼り付けるラベル片LCを発行する機能を有している。本実施形態では、商品は、例えば、
図9に示されるように、物品が収容される本体Caと、本体Caに取り付けられる蓋Cbと、を有する。
【0019】
図1及び
図2に示されるように、電子秤1は、本体ケース3と、本体ケース3の構成面に設けられた操作部10と、本体ケース3の中に収容された計量部20、ラベル発行装置30及び本体制御ユニット70と、を備えている。
【0020】
操作部10は、本体ケース3の前面に配置された店員側操作部11と、本体ケース3の後面に配置された図示しない客側操作部と、を有している。店員側操作部11は、ヒンジ部11Aを軸として回動可能に設けられている。店員側操作部11は、タッチパネル(表示部、入力部)13と、固定キー15と、を含んでいる。タッチパネル13には、本体制御ユニット70の制御により、電子秤1の操作に必要な基本的情報が表示される。固定キー15には、料金秤として必要な「単価」キー、「定額」キー、「風袋」キー、「印字」キー、及び「呼出」キー等があり、これらが数字キーと共に適宜配置されている。
【0021】
作業者が、「呼出」キーを操作し、タッチパネル13に表示された項目にタッチすると、計量対象商品の登録情報が後述する記憶部94から読み出される。ここで、作業者が、商品を計量台21に載置すれば、重量、価格、及び商品名等が店員側操作部11のタッチパネル13及び客側操作部の液晶ディスプレイに表示される。客側操作部の液晶ディスプレイには、重量、価格の他に商品に関する種々の広告メッセージが表示される。
【0022】
計量部20は、主として、計量台21と、図示しないロードセル、信号処理回路、及び送信モジュールを有している。ロードセルは、計量台21の下方に設けられており、計量台21に被計量物が載置されることにより発生する機械的歪を電気信号に変換する。信号処理回路は、ロードセルから出力される電気信号を増幅してデジタル信号に変換する。送信モジュールは、デジタル信号を本体ケース3内の本体制御ユニット70に無線で送信する。
【0023】
本体制御ユニット70は、電子秤1における各種動作を制御する部分であり、CPU(CentralProcessing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)は、アドレスバスやデータバス等のバスラインを介して相互に接続されている。本体制御ユニット70は、電子秤1における各種制御処理を実行する。本体制御ユニット70は、例えば、計量部20から送信されるデジタル信号を受信したり、受信した信号から得られる質量に予め設定された単位質量当りの単価を乗じて価格を算出したり、算出された価格を、店員側操作部11のタッチパネル13及び客側操作部の液晶ディスプレイに表示させたりする。なお、本実施形態では、計量部20から本体制御ユニット70に無線で信号を送信するようにしているが、これに代えて有線で送信するようにしてもよい。
【0024】
図1〜
図3に示されるように、ラベル発行装置30は、本体ケース3の前面右側に設けられた開閉扉3Aの奥に配置されている。開閉扉3Aは、下端を軸として回動することにより、開閉可能に設けられている。ラベル発行装置30は、開閉扉3Aが開状態となることで露出するように配置される。ラベル発行装置30は、カセット部31と、印字部33と、カッターユニット40と、プリンタ制御ユニット90と、を備えている。
【0025】
カセット部31は、ラベルロールLRを着脱自在に支持する。カセット部31の側壁31Aには、
図2に示されるように、ラベルロールLRを片持ち状態で支持可能なロール支持部Rが形成されており、ラベルロールLRは、ロール支持部Rに装着される。
【0026】
ここで、ラベルロールLRについて説明する。ラベルロールLRは、いわゆる台紙レスラベルLが紙管に巻回されてロール状に形成されたものである。台紙レスラベルL(以下、単に「ラベルL」と称す。)は、基材である紙の裏面に接着剤が塗布され、表面に熱で発色する感熱剤が塗布され、更にその上から剥離剤としてのシリコン樹脂が塗布されている。ラベルロールLRは、ラベルLの裏面(貼着面)を内側にして紙管に巻き付けたものであるから、裏面がプラテンローラ(送出部)37と接触するように引き出される。
【0027】
図3に示されるように、印字部33は、印字ヘッド(印字部)35と、プラテンローラ37と、を有している。印字部33は、ラベルLの印字と送出とを兼ねる部分である。
【0028】
印字ヘッド35は、開閉扉3Aの裏面に設けられており、ラベルLに商品情報を印字する。印字ヘッド35は、サーマル式の印字ヘッドで構成されている。印字ヘッド35は、開閉扉3Aを閉じることにより、プラテンローラ37と接するように位置決めされている。具体的には、印字ヘッド35は、図示しないヒンジを介して開閉扉3Aに近接離反するように取り付けられた支持フレーム35Aに固定されている。また、支持フレーム35Aと開閉扉3Aとの間には、開閉扉3Aを閉じたときに印字ヘッド35をプラテンローラ37に押し付ける方向に付勢するバネ35Bが設けられている。
【0029】
プラテンローラ37は、開閉扉3Aを閉じたときの印字ヘッド35の位置に対向するように配置されている。プラテンローラ37は、印字ヘッド35によって商品情報が印字されるラベルLを送り出す。プラテンローラ37の上方には、印字されたラベルLの移動経路を規制する第1ガイド板39Aが取り付けられている。
図2に示されるように、カセット部31の側壁31A内には、プラテンローラ37を駆動するギア機構(図示せず)が組み込まれている。カセット部31を本体ケース3の装着部3Bに装着すると、そのギア機構が駆動モータと連結されてプラテンローラ37が回転駆動される。以下、当該プラテンローラ37を駆動させる駆動モータを制御することを「プラテンローラ37を制御する」として説明する。
【0030】
図3に戻り、印字ヘッド35の上方(開閉扉3A側の支持フレーム35Aの先端部)には、印字されたラベルLの移動経路を規制する第2ガイド板39Bが取り付けられている。第1ガイド板39Aと第2ガイド板39Bとは、開閉扉3Aを閉じた際に、ラベルLを送り出す方向に徐々に狭くなるように互いに対向(「ハ」の字に対向)するように配置されている。ラベルLは、第1ガイド板39Aと第2ガイド板39Bとが対向する隙間が狭くなる一方の先端部から送り出される。
【0031】
カッターユニット40は、印字部33から送り出されてくるラベルLを所定長さのラベル片LC(
図1参照)として切り離す。カッターユニット40は、一対のガイド板39A,39B及びプラテンローラ37の上部に取り付けられている。また、カッターユニット40は、本体ケース3の上部に取り付けられている。カッターユニット40は、固定刃41と可動刃43とを備えている。カッターユニット40は、可動刃43がカッターユニット40内部のクランク機構に連結されて、高速で固定刃41との間を水平方向に往復運動するようになっている。
【0032】
プリンタ制御ユニット90は、ラベル発行装置30における各種動作を制御する部分であり、CPU、ROM、RAMは、アドレスバスやデータバス等のバスラインを介して相互に接続されている。
図4に示されるように、プリンタ制御ユニット90は、制御部92と、記憶部94と、を有している。制御部92は、例えばROMに格納されているプログラムがRAM上にロードされてCPUで実行される。
【0033】
制御部92は、印字部33(印字ヘッド35及びプラテンローラ37)を制御し、ラベルLに商品情報を印字させる。制御部92は、印字モードに応じて印字部33を制御する。印字モードは、店員側操作部11のタッチパネル13において作業者によって設定される。具体的には、印字モードは、タッチパネル13に表示される画面において、印字モード選択ボタン(図示しない)が作業者に押下されることにより設定される。
【0034】
印字モードは、通常モードと、ラベル延長モードと、を有する。通常モードでは、制御部92は、例えば
図5(a)に示されるように、ラベルLに商品情報が印字された印字領域(第1領域)A1のみを有するラベル片LC1を発行する。ラベル延長モードでは、制御部92は、例えば
図5(b)に示されるように、ラベルLに商品情報が印字された印字領域A1に加えて、ラベルLの送出方向における印字領域A1の上流側及び下流側(以下、単に上流側、下流側)の少なくとも一方(
図5(b)では下流側)に、ラベル片が少なくとも商品の容器C(
図9及び
図11参照)の2面に跨って貼付されるための所定長さの余白領域(第2領域)A2を有するラベル片LC2を発行する。
【0035】
制御部92は、通常モードが選択された場合、商品情報を印字するために必要な最小限の印字領域A1を設定し、印字領域A1の長さに応じたラベル長を設定する。制御部92は、設定したラベル長に基づいて、印字部33を制御してラベル片LC1を発行させる。
【0036】
制御部92は、ラベル延長モードにおいて、更に、第1モードと、第2モードと、に切り替え可能とされている。第1モードは、商品毎に余白領域A2の長さを取得して設定するモードである。第2モードは、ラベル毎の余白領域A2の長さを一定の長さに設定するモードである。第1モードと第2モードとの切り替えは、店員側操作部11のタッチパネル13において、作業者によって行われる。具体的には、第1モードと第2モードとの切り替えは、タッチパネル13に表示される画面において、第1モード選択ボタン又は第2モード選択ボタンが作業者に押下されることにより設定される。
【0037】
制御部92は、第1モードが選択された場合、商品に係る商品関連情報に応じて印字領域A1を設定する。また、制御部92は、商品関連情報に基づいて記憶部94を参照し、記憶部94に記憶されている情報に基づいて余白領域A2の長さを取得して設定する。制御部92は、印字領域A1及び余白領域A2に応じたラベル長を設定する。制御部92は、設定したラベル長に基づいて、印字部33を制御してラベル片LC2を発行させる。第1モードにおける制御部92の詳細な動作については、後述する。
【0038】
制御部92は、第2モードが選択された場合、店員側操作部11のタッチパネル13にラベル長変更ボタンを表示させる。制御部92は、タッチパネル13に表示されたラベル長変更ボタンの押下状態(押下回数)に応じて、ラベル片LC2のラベル長を設定する。制御部92は、設定したラベル長に基づいて、印字部33を制御してラベル片LC2を発行させる。第2モードにおける制御部92の詳細な動作については、後述する。
【0039】
記憶部94は、
図6に示されるように、商品マスタM1と、トレーマスタM2と、を記憶している。商品マスタM1は、商品に係る商品関連情報であって、商品に含まれる容器C(
図9参照)に係る容器情報を少なくとも含む商品関連情報を商品毎に記憶している。商品マスタM1は、商品番号と、品名、単価、定額、賞味期限及びトレー番号とが対応付けられたテーブルである。トレーマスタM2は、容器Cに係る容器情報を含んでおり、トレー番号と、トレー名、トレー高さ、禁止ラベル長範囲及び延長ラベル長さとが対応付けられたテーブルである。
【0040】
記憶部94は、
図7に示されるように、ラベルマスタM3及びラベルマスタM4を記憶している。ラベルマスタM3は、ラベル種類とラベル長さと対応付けられたテーブルである。ラベルマスタM4は、ラベル種類と延長ラベル長さとが対応付けられたテーブルである。記憶部94に記憶される情報(マスタ)は、変更(設定、上書き)可能とされている。
【0041】
続いて、ラベル発行装置30の動作について説明する。最初に、ラベル延長モードの第1モードにおける動作について、
図8を参照しながら説明する。
【0042】
図8に示されるように、最初に、制御部92は、作業者によって「呼出」キーが操作され、タッチパネル13に表示された複数の商品の中から一の商品が作業者によって選択されると、一の商品に対応する商品情報を記憶部94の商品マスタM1から読み出す(ステップS01)。制御部92は、商品マスタM1から読み出した商品情報に基づいて、
図5(a)又は
図5(b)に示されるように、商品情報を含み得る印字領域A1を設定する(ステップS02)。
【0043】
図8に戻って、制御部92は、印字領域A1を設定すると、印字領域A1を含むラベル片の仮長さを求める(ステップS03)。仮長さは、印字領域A1の長さと、送出方向における印字領域A1の上流側及び下流側に設けられる余白(例えば、1mm程度)の長さとを合わせた長さである。仮長さは、例えば、
図5(a)に示されるラベル片LC1の長さL1である。余白の長さは、適宜設定されればよい。なお、余白は、設けられなくてもよい。すなわち、印字領域A1の長さがラベル片の仮長さであってもよい。
【0044】
続いて、制御部92は、ラベル片の仮長さが禁止ラベル長範囲内であるか否かを判断する(ステップS04)。具体的には、制御部92は、商品情報のトレー番号に基づいてトレーマスタM2を参照し、トレー番号に対応する禁止ラベル長範囲を取得する。
【0045】
ここで、禁止ラベル長範囲は、
図9(a)及び
図9(b)に示されるように、容器Cにおける蓋Cbの上面S1の貼付位置においてラベル片が貼付される貼付領域CAの長さ(第1長さ)CDに基づいて設定されている。詳細には、禁止ラベル長範囲は、ラベル片の仮長さが貼付領域CAの長さCDよりも長く、且つ、長さCDよりも長い所定長さ(第2長さ)以下に設定されている。より具体的には、例えば、禁止ラベル長範囲は、
図10(a)及び
図10(b)に示されるように、ラベル片LC1が容器Cの蓋Cbに貼り付けられたときに、ラベル片LC1の一端部が蓋Cbの上面S1よりも外側に位置すると共に、本体Caの側面S2に一端端が届かないラベル片LC1の長さの範囲である。すなわち、禁止ラベル長範囲内の長さを有するラベル片LC1は、容器Cに貼り付けられたときに、一端部が蓋Cbから外側にはみ出る。
【0046】
図8に戻って、制御部92は、ラベル片の仮長さが禁止ラベル長範囲内であると判断した場合には、延長ラベル長さを取得する(ステップS05)。具体的には、制御部92は、トレー番号に基づいてトレーマスタM2を参照し、トレー番号に対応する延長ラベル長さを取得する。制御部92は、例えば、トレー番号が「1001」の場合には、トレーマスタM2にから延長ラベル長さ「50mm」を取得する。一方、制御部92は、ラベル片の仮長さが禁止ラベル長範囲内であると判断しなかった場合には、ステップS07に進む。
【0047】
ここで、延長ラベル長さは、ラベル片が蓋Cbの貼付領域CAに貼付されたときに、ラベル片の一端部が本体Caの側面S2に貼付され得る長さである。延長ラベル長さは、禁止ラベル長範囲の設定に用いられる上記所定長さよりも長い。延長ラベル長さは、容器Cの蓋Cbの上面S1におけるラベル片の貼付位置、容器Cの寸法(高さH)、及び、ラベルLの幅寸法に基づいて設定される。ラベルLの幅寸法は、蓋Cbの上面S1から本体Caの側面S2に折れ曲がるときのラベルLの剛性に寄与している。ラベルLは、幅寸法が小さい程、折れ曲がり易い。トレーマスタM2には、上記種々の要素に基づいて求められた延長ラベル長さが設定されている。
【0048】
続いて、制御部92は、取得した延長ラベル長さとするための余白領域A2の長さを設定する(ステップS06)。制御部92は、印字領域A1に余白領域A2を加えたラベル片の長さが延長ラベル長さとなるように、余白領域A2の長さを設定する。具体的には、制御部92は、延長ラベル長さから印字領域A1の長さを引いて、余白領域A2の長さを求める。
図5(b)に示す例では、ラベル片LC2において、延長ラベル長さがL2に該当し、印字領域A1の長さがL1に該当し、余白領域A2の長さがLd(=L2−L1)に該当する。余白領域A2は、延長ラベル長さを設定する、容器Cの蓋Cbの上面S1におけるラベル片の貼付位置、容器Cの寸法(高さH)、及び、ラベルLの幅寸法と、印字領域A1の長さとに基づいて設定されることになる。
【0049】
図8に戻って、制御部92は、固定キー15の印字キーが押下されたか否かを判断する(ステップS07)。制御部92は、印字キーが押下されたと判断した場合には、印字部33を制御してラベル片を発行させる(ステップS08)。具体的には、制御部92は、ラベル片の仮長さが禁止ラベル長範囲内であると判断しなかった場合には、例えば、
図5(a)に示されるように、印字領域A1のみを含む長さL1のラベル片LC1を発行させる。制御部92は、余白領域A2を設定した場合には、例えば、
図5(b)に示されるように、印字領域A1の長さに加えて余白領域A2の長さLdを有する長さL2のラベル片LC2を発行させる。具体的には、制御部92は、余白領域A2の長さLdの分だけラベルLが送り出されるようにプラテンローラ37を制御する。
【0050】
図9及び
図11に示されるように、延長ラベル長さを有するラベル片LC2は、商品の少なくとも2面、具体的には、商品の容器Cの蓋Cbの上面S1と本体Caの側面S2とに跨って貼付される。詳細には、ラベル片LC2は、例えば、容器Cの蓋Cbの上面S1の貼付位置においてラベル片が貼付される貼付領域CAに印字領域A1の部分が貼り付けられる。また、ラベル片LC2は、余白領域A2の部分が本体Caの側面S2に貼り付けられる。なお、印字領域A1を含む部分が本体Caの側面S2に貼り付けられてもよい。
【0051】
次に、ラベル延長モードの第2モードにおける第1形態の動作について、
図12を参照しながら説明する。
【0052】
図12に示されるように、最初に、制御部92は、作業者によって「呼出」キーが操作され、タッチパネル13に表示された複数の商品の中から一の商品が作業者によって選択されると、一の商品に対応する商品情報を記憶部94の商品マスタM1から読み出す(ステップS11)。制御部92は、商品マスタM1から読み出した商品情報に基づいて、商品情報を含み得る印字領域A1を設定する(ステップS12)。
【0053】
続いて、制御部92は、タッチパネル13においてラベル長変更ボタンが押下されたか否かを判断する(ステップS13)。制御部92は、ラベル長変更ボタンが押下されたと判断した場合には、ステップS14に進む。一方、制御部92は、ラベル長変更ボタンが押下されたと判断しなかった場合には、ステップS19に進む。
【0054】
ステップS14では、制御部92は、ラベル長変更ボタンが2回押下されたか否かを判断する。制御部92は、ラベル長変更ボタンが2回押下されたと判断した場合には、ステップS16に進む。一方、制御部92は、ラベル長変更ボタンが2回押下されたと判断しなかった場合には、第1ラベル長さを取得する(ステップS15)。具体的には、制御部92は、
図7(a)に示されるように、記憶部94に記憶されているラベルマスタM3を参照し、第1ラベル長さを取得する。
【0055】
ステップS16では、制御部92は、ラベル長変更ボタンが3回押下されたか否かを判断する。制御部92は、ラベル長変更ボタンが3回押下されたと判断した場合には、ラベル長変更ボタンが押下された回数のカウントをリセットし(ステップS17)、ステップS13の処理に戻る。一方、制御部92は、ラベル長変更ボタンが3回押下されたと判断しなかった場合には、第2ラベル長さを取得する(ステップS18)。具体的には、制御部92は、
図7(a)に示されるように、記憶部94に記憶されているラベルマスタM3を参照し、第2ラベル長さを取得する。
【0056】
続いて、制御部92は、固定キー15の印字キーが押下されたか否かを判断する(ステップS19)。制御部92は、印字キーが押下されたと判断した場合には、印字部33を制御してラベル片を発行させる(ステップS20)。具体的には、制御部92は、ラベル長変更ボタンが押下されなかったときには、
図13(a)に示されるように、印字領域A1のみを含む長さL1のラベル片LC1を発行させる。制御部92は、ラベル長変更ボタンが1回押下されたときには、
図13(b)に示されるように、印字領域A1に加えて所定長さの余白領域を有する長さL2(例えば、70mm)のラベル片LC2を発行させる。具体的には、制御部92は、余白領域の分(L2−L1)だけラベルLが送り出されるようにプラテンローラ37を制御する。制御部92は、ラベル長変更ボタンが2回押下されたときには、
図13(c)に示されるように、印字領域A1に加えて所定長さの余白領域を有する長さL3(例えば、90mm)のラベル片LC3を発行させる。具体的には、制御部92は、余白領域の分(L3−L1)だけラベルLが送り出されるようにプラテンローラ37を制御する。制御部92は、印字キーが押下されたと判断しなかった場合には、ステップS19の処理を繰り返す。
【0057】
なお、タッチパネル13においてラベル長変更ボタンが押下されたときには、押下されたことに応じてラベル長さを示す表示が変更される。具体的には、ラベル長変更ボタンが1回押下されると、タッチパネル13の画面に、例えば、「ラベル長さ:70mm」と表示される。ラベル長変更ボタンが2回押下されると、タッチパネル13の画面に、例えば、「ラベル長さ:90mm」と表示される。ラベル長変更ボタンが3回押下されると、タッチパネル13の画面に、例えば、「ラベル延長無し」と表示される。ラベル長変更ボタンが4回押下されると、タッチパネル13の画面に、「ラベル長さ:70mm」と表示される。すなわち、タッチパネル13においては、ラベル長変更ボタンが押下されると、「ラベル長さ:70mm」→「ラベル長さ:90mm」→「ラベル延長無し」→「ラベル長さ:70mm」→…の順番で表示が変更される。これにより、作業者は、タッチパネル13を見ながら、複数のラベル長さを候補から、任意のラベル長さを選択することができる。
【0058】
また、制御部92は、最後に押下されたラベル長変更ボタンの設定を保持する。具体的には、制御部92は、前回のラベル片の発行のときに第2ラベル長さL3に設定されていた場合、次にラベル片を発行する際、ラベル長変更ボタンが押下されない場合には、第2ラベル長さL3のラベル片LC3を発行させる。
【0059】
続いて、ラベル延長モードの第2モードにおける第2形態の動作について、
図14を参照しながら説明する。
【0060】
図14に示されるように、最初に、制御部92は、作業者によって「呼出」キーが操作され、タッチパネル13に表示された複数の商品の中から一の商品が作業者によって選択されると、一の商品に対応する商品情報を記憶部94の商品マスタM1から読み出す(ステップS21)。制御部92は、商品マスタM1から読み出した商品情報に基づいて、商品情報を含み得る印字領域A1を設定する(ステップS22)。
【0061】
続いて、制御部92は、タッチパネル13においてラベル長変更ボタンが押下されたか否かを判断する(ステップS23)。制御部92は、ラベル長変更ボタンが押下されたと判断した場合には、ステップS24に進む。一方、制御部92は、ラベル長変更ボタンが押下されたと判断しなかった場合には、ステップS29に進む。
【0062】
ステップS24では、制御部92は、ラベル長変更ボタンが2回押下されたか否かを判断する。制御部92は、ラベル長変更ボタンが2回押下されたと判断した場合には、ステップS26に進む。一方、制御部92は、ラベル長変更ボタンが2回押下されたと判断しなかった場合には、第1延長ラベル長さを取得する(ステップS25)。具体的には、制御部92は、
図7(b)に示されるように、記憶部94に記憶されているラベルマスタM4を参照し、第1延長ラベル長さを取得する。
【0063】
ステップS26では、制御部92は、ラベル長変更ボタンが3回押下されたか否かを判断する。制御部92は、ラベル長変更ボタンが3回押下されたと判断した場合には、ラベル長変更ボタンが押下された回数のカウントをリセットし(ステップS27)、ステップS23の処理に戻る。一方、制御部92は、ラベル長変更ボタンが3回押下されたと判断しなかった場合には、第2延長ラベル長さを取得する(ステップS28)。具体的には、制御部92は、
図7(b)に示されるように、記憶部94に記憶されているラベルマスタM4を参照し、第2延長ラベル長さを取得する。
【0064】
続いて、制御部92は、固定キー15の印字キーが押下されたか否かを判断する(ステップS29)。制御部92は、印字キーが押下されたと判断した場合には、印字部33を制御してラベル片を発行させる(ステップS30)。具体的には、制御部92は、ラベル長変更ボタンが押下されなかったときには、
図15(a)に示されるように、印字領域A1のみを含む長さL1のラベル片LC1を発行させる。制御部92は、ラベル長変更ボタンが1回押下されたときには、
図15(b)に示されるように、ラベル片LC1の長さに第1延長ラベル長さLd1(例えば、30mm)を加えたラベル片LC2を発行させる。具体的には、制御部92は、第1延長ラベル長さLd1の分だけラベルLが送り出されるようにプラテンローラ37を制御する。制御部92は、ラベル長変更ボタンが2回押下されたときには、
図15(c)に示されるように、ラベル片LC1の長さに第2延長ラベル長さLd2(例えば、40mm)を加えたラベル片LC3を発行させる。具体的には、制御部92は、第2延長ラベル長さLd2の分だけラベルLが送り出されるようにプラテンローラ37を制御する。制御部92は、印字キーが押下されたと判断しなかった場合には、ステップS29の処理を繰り返す。
【0065】
なお、タッチパネル13においてラベル長変更ボタンが押下されたときには、押下されたことに応じて延長ラベル長さを示す表示が変更される。具体的には、ラベル長変更ボタンが1回押下されると、タッチパネル13の画面に、例えば、「延長ラベル長さ:30mm」と表示される。ラベル長変更ボタンが2回押下されると、タッチパネル13の画面に、例えば、「延長ラベル長さ:40mm」と表示される。ラベル長変更ボタンが3回押下されると、タッチパネル13の画面に、例えば、「ラベル延長無し」と表示される。ラベル長変更ボタンが4回押下されると、タッチパネル13の画面に、「延長ラベル長さ:30mm」と表示される。すなわち、タッチパネル13においては、ラベル長変更ボタンが押下されると、「延長ラベル長さ:30mm」→「延長ラベル長さ:40mm」→「ラベル延長無し」→「延長ラベル長さ:30mm」→…の順番で表示が変更される。これにより、作業者は、タッチパネル13を見ながら、複数の延長ラベル長さを候補から、任意のラベル長さを選択することができる。
【0066】
また、制御部92は、最後に押下されたラベル長変更ボタンの設定を保持する。具体的には、制御部92は、前回のラベル片の発行のときに第2延長ラベル長さLd2に設定されていた場合、次にラベル片を発行する際、ラベル長変更ボタンが押下されない場合には、第2延長ラベル長さLd2(40mm)を加えたラベル片LC3を発行させる。
【0067】
以上説明したように、本実施形態に係るラベル発行装置30は、印字領域A1に加えて、ラベルLの送出方向における印字領域A1の上流側及び下流側の少なくとも一方に所定長さの余白領域A2を有するラベル片LC2(
図5(b)参照)が発行されるようにプラテンローラ37を制御する。余白領域A2(例えば、空白部分)は、ラベル片LC2が少なくとも商品の2面に跨って貼付されるための所定長さを有する。そのため、ラベル片LC2は、一部が商品の蓋Cbの上面S1に貼付され、上面S1からはみ出した部分が商品の本体Caの側面S2に貼付され得る。したがって、ラベル片LCの一部が商品からはみ出すことがないため、商品に貼付されたラベル片が他の物体(商品、袋等)に貼り付くことが抑制され得る。このように、ラベル発行装置30では、商品に貼付されたラベル片LC2が他の物体に貼り付かないラベル片を発行できる。
【0068】
本実施形態では、商品は、物品が収容される本体Caと、本体Caに取り付けられる蓋Cbと、を有する容器Cを含む。制御部92は、容器Cの蓋Cbの上面S1におけるラベル片LCの貼付位置、容器Cの寸法、印字領域A1の長さ、及び、ラベルLの幅寸法の少なくとも1つの情報に基づいて、余白領域A2の長さを設定する。制御部92は、上記のいずれかの情報を用いることにより、余白領域A2の長さを適切に設定できる。
【0069】
本実施形態では、制御部92は、余白領域A2の長さを、蓋Cbの上面S1と本体Caの側面S2とに跨ってラベル片LCが貼付される長さに設定する。このように余白領域A2の長さが設定されたラベル片LCを発行することにより、商品に貼付されたラベル片LCは、蓋Cbの上面S1と本体Caの側面S2とに確実に貼り付くため、他の物体(商品、袋等)に貼り付くことがない。また、ラベル片LCを、本体Caから蓋Cbが外れることを抑制するシールとして機能させることができる。
【0070】
本実施形態では、制御部92は、記憶部94に記憶されている商品マスタM1及びトレーマスタM2に基づいて、商品に対応するラベル片LCの余白領域A2の長さを設定する。このように、記憶部94において商品マスタM1及びトレーマスタM2が記憶されているため、制御部92は、商品毎の余白領域A2の長さを迅速且つ正確に取得して設定できる。また、制御部92が自動で余白領域A2の長さを設定するため、作業者が設定を行う手間を省くことができる。
【0071】
本実施形態では、制御部92は、ラベル延長モードにおいて、商品毎に余白領域A2の長さを取得して設定する第1モードと、ラベル毎の第2領域の長さを一定の長さに設定する第2モードと、に切り替え可能である。これにより、ラベル発行装置30は、商品毎に余白領域A2の長さが異なるラベル片、及び、商品に関わらず余白領域の長さが一定とされたラベル片を発行できる。したがって、ラベル片が貼付される商品の様態に応じたラベル片の発行が可能となる。
【0072】
上記実施形態に加えて、ラベル発行装置30は、
図16(a)に示されるように、ラベル片LC4を発行してもよいし、
図16(b)に示されるように、ラベル片LC5を発行してもよい。
図16(a)に示されるように、ラベル片LC4は、印字領域A1に加えて、第1余白領域A2及び第2余白領域A3を有している。第1余白領域A2は、印字領域A1の下流側に設けられており、第2余白領域A3は、印字領域A1の上流側に設けられている。第1余白領域A2及び第2余白領域A3は、印字領域A1を挟んで設けられている。ラベル片LC4では、第1余白領域A2及び第2余白領域A3は同じ長さを有している。第1余白領域A2及び第2余白領域A3は、容器Cの寸法に応じて設定される。
【0073】
ラベル片LC4は、
図17(a)及び
図17(b)に示されるように、容器Cの蓋Cbの上面S1及び本体Caの底面S3に跨って帯掛け状に貼り付けることができる。これにより、ラベル片LC4は、商品情報を表示する機能に加えて、本体Caから蓋Cbが外れることを抑制するシールとしての機能を有する。
図17(a)に示されるように、ラベル片LC4の印字領域A1は、蓋Cbの略中央部に位置している。
【0074】
図16(b)に示されるように、ラベル片LC5は、印字領域A1に加えて、第1余白領域A2及び第2余白領域A3を有している。第1余白領域A2は、印字領域A1の下流側に設けられており、第2余白領域A3は、印字領域A1の上流側に設けられている。第1余白領域A2及び第2余白領域A3は、印字領域A1を挟んで設けられている。ラベル片LC5では、第1余白領域A2は、第2余白領域A3よりも長い。つまり、ラベル片LC5では、印字領域A1が上流側寄りに設けられている。
【0075】
ラベル片LC5は、
図18(a)及び
図18(b)に示されるように、容器Cの蓋Cbの上面S1及び本体Caの底面S3に跨って帯掛け状に貼り付けることができる。これにより、ラベル片LC5は、商品情報を表示する機能に加えて、本体Caから蓋Cbが外れることを抑制するシールとしての機能を有する。
図18(a)に示されるように、ラベル片LC5の印字領域A1は、蓋Cbの縁側寄り位置している。
【0076】
(変形例)
以上、一実施形態について説明したが、本発明は、上記実施形態に限られるものではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
【0077】
上記実施形態では、余白領域A2,A3が空白部分である形態を一例に説明したが、余白領域A2,A3には、情報が印字されてもよい。
【0078】
上記実施形態に加えて、ラベル延長モードの第2モードでは、タッチパネル13において作業者によって入力された数値に基づいて、ラベル片の長さが設定されてもよい。この場合、タッチパネル13は、ラベル片全体の長さの入力を受け付けてもよいし、延長ラベル長さの入力を受け付けてもよい。
【0079】
上記実施形態では、印字キーが押下された場合に、ラベル発行装置30がラベル片を発行される形態を一例に説明した。しかし、ラベル発行装置30は、商品が計量台21に載置され、計量が安定した場合にラベル片を発行してもよい。制御部92は、計量部20によって計量された商品の質量に予め設定された単位質量当りの単価を乗じた価格等を含む商品情報が印字領域A1に印字されるように、印字部33を制御する。
【0080】
上記実施形態では、電子秤1において、計量台21が本体ケース3の上部に設けられている形態を一例に説明した。しかし、計量台は、本体ケースとは、別に(独立して)設けられていてもよい。
【0081】
図19に示されるように、電子秤1Aは、本体ケース4と、本体ケース4の上部に設けられた操作部10Aと、計量部20Aと、を備えている。電子秤1Aは、電子秤1と同様に、ラベル発行装置30及び本体制御ユニット70(
図19では図示省略)を備えている。操作部10Aは、操作部10と同様の構成を有している。計量部20Aの送信モジュールは、デジタル信号を本体ケース3内の本体制御ユニット70に無線で送信する。
【0082】
ラベル発行装置30の制御部92は、所定長さ以上のラベル片LCを発行する場合には、計量部20Aにおいて計量が安定したときにラベル片を発行する制御を実施しない。言い換えれば、制御部92は、ラベル片LCの長さが所定長さ以上である場合は、印字キーが押下された場合にのみ、ラベル片LCの発行のみを許可する。所定長さは、例えば、ラベル片LCが発行される位置と計量部20Aとの間の距離以上に設定される。
【0083】
図19に示されるように、計量部20Aは、電子秤1Aが設置されるスペースの制約等により、本体ケース4の前方に配置されることが多い。そのため、計量部20Aは、ラベル片LCが発行される発行口(図示しない)の下方に位置する場合がある。この場合、計量部20Aにおいて計量が安定したときにラベル片を発行すると、発行されたラベル片LCが計量部20Aに載り、これによって新たなラベル片LCが発行されるおそれがある。これについて、制御部92は、ラベル片LCの長さが所定長さ以上である場合は、印字キーが押下された場合にのみラベル片の発行が許可される。したがって、ラベル片LCが計量部20A上に載ったとしても、ラベル片LCは発行されない。したがって、無駄なラベル片LCが発行されることを防止される。
【0084】
また、電子秤1Aでは、所定長さ以上のラベル片LCを発行する場合には、計量部20Aにおいて計量が安定したときにラベル片を発行する制御を実施しないため、商品を計量部20A上に載置した状態で、発行された帯状のラベル片の一部を商品に貼り付けることが可能となる。
【0085】
図20に示されるように、電子秤1Bは、高さ検出部96を備えていてもよい。高さ検出部96は、容器Cの高さを検出する。高さ検出部96は、例えば、カメラを含んでいる。高さ検出部96は、例えば、計量台21に載置された商品の容器Cの高さを検出する。
【0086】
制御部92は、ラベル延長モードの第1モードにおいて、商品マスタM1に該当する商品が設定されていない場合、高さ検出部96において検出された商品の高さに基づいて、余白領域A2を設定する。具体的には、制御部92は、検出された高さと、商品におけるラベル片の貼付位置とにも基づいて、余白領域A2を設定する。これにより、ラベル発行装置30では、記憶部94に記憶されていない商品であっても、商品に適したラベル片を発行できる。
【0087】
上記ラベル発行装置30は、包装貼付システムに適用できる。
図21〜
図24参照して、一実施形態のラベル発行装置30を備える包装貼付システム100について説明する。包装貼付システム100は、商品Mが載置されたトレーTを包装し、包装されたトレーTの上面にラベル片LC1を貼付し、下面にラベル片LCを貼付する装置である。包装貼付システム100は、供給装置101と、包装機構110と、搬送部120(第1搬送コンベヤ121、第2搬送コンベヤ123、及びストックコンベヤ125)と、上貼システム130と、下貼システム150と、本体制御ユニット170と、を備えている。
【0088】
供給装置101は、包装貼付システム100の正面に配置されている。供給装置101は、商品Mが載置されたトレーTを、包装機構110におけるリフタ111に供給する。
【0089】
包装機構110は、包装ステーションSと、リフタ111と、移送機構112,112と、フィルム折込機構113と、熱溶着コンベヤ115と、を有している。リフタ111は、包装ステーションSの直下に配置されていると共に、図示しない駆動手段により上下昇降可能に構成されている。リフタ111は、供給装置101から商品Mが供給されると、商品Mを包装ステーションSまで持ち上げる。
【0090】
移送機構112,112は、包装ステーションSに張設状態のフィルムFを供給する。フィルム折込機構113は、移送機構112,112によって供給されるフィルムFの前後左右の各側縁部を、トレーTの底面側に織り込んで商品Mを包装する折込板113a,113bと、包装された商品Mを熱溶着コンベヤ115上に排出するプッシャ113cとを有している。熱溶着コンベヤ115は、底面に折り込まれたフィルムF同士を互いに溶着し、第1搬送コンベヤ121に排出する。
【0091】
上貼システム130は、包装ステーションSの上方に設けられている。上貼システム130は、商品Mの内容に応じたラベル片LC1を発行するプリンタ131と、ラベル片LC1の貼付を行う上貼機132を有している。プリンタ131は、ラベル片LCを保持部131aの上面に排出する。上貼機132は、保持部131a上のラベル片LCを吸着し、商品Mが第1搬送コンベヤ121に排出されるまでの間にラベルLを商品Mの上面に貼付する。
【0092】
第1搬送コンベヤ121に供給された商品Mは、第1搬送コンベヤ121によって
図22に示す矢印方向に搬送され、第2搬送コンベヤ123を通り、ストックコンベヤ125にストックされる。
【0093】
下貼システム150は、第2搬送コンベヤ123の搬送面の下方に設けられている。下貼システム150は、商品Mの内容に応じたラベル片LCを発行するラベル発行装置30と、第2搬送コンベヤ123によって搬送中の商品Mの下面にラベル片LCを貼付する下貼機160と、を有している。
【0094】
ラベル発行装置30は、ケース151に収容されている。
図23に示されるように、ラベル発行装置30は、上記第1実施形態の電子秤1に搭載される装置と同様に、カセット部31(
図21参照)と、印字部33と、カッターユニット40と、プリンタ制御ユニット90(
図24参照)と、を備えている。なお、ラベル発行装置30を構成する各部の詳細は、上記実施形態と同様であるので、ここでは詳細な説明を省略する。
【0095】
下貼機160は、負圧による吸引機構(図示せず)を備えた吸着プレート161及び搬送ベルト163を有している。搬送ベルト163は、商品Mの搬送方向に直交する方向に複数本設けられており、常に回転している。吸着プレート161は、ラベル発行装置30の発行口55から排出されるラベル片LCの印字面(貼付面とは反対の面)を吸着する。吸着プレート161は、ラベル片LCを吸着した状態で時計回りに回動することにより、ラベル片LCを搬送ベルト163に受け渡す。搬送ベルト163は、吸着プレート161から受け渡されたラベル片LCを第2搬送コンベヤ123に向かって、斜め上方に搬送する。
【0096】
第2搬送コンベヤ123は、商品Mの搬送方向に並設された複数の搬送ローラ123aを有している。搬送ベルト163によって搬送されるラベル片LCは、貼付面を上方に向けた状態で、搬送ローラ123aの隙間から飛び出す。これにより、第2搬送コンベヤ123によって搬送されてくる商品Mの下面Mbにラベル片LCが貼着される。
【0097】
本体制御ユニット170は、包装貼付システム100における各種動作を制御する部分であり、CPU、ROM、RAMが、アドレスバスやデータバス等のバスラインを介して相互に接続されている。
図24に示されるように、本体制御ユニット170は、包装貼付システム100における各種制御処理を実行する。以下、上記各種制御処理の一つである、モードの切り替えについて説明する。
【0098】
本体制御ユニット170は、包装貼付システム100において、上述した構成により、ラベル発行装置30によって発行されたラベルLを作業者の手を介さずに商品Mの下面Mbに貼り付けられる自動貼モードに加え、手貼モードを有している。手貼モードは、搬送ベルト163によって搬送ローラ123aの隙間から飛び出させるまでは同じであるが、第2搬送コンベヤ123に商品Mが搬送されていない点で異なる。すなわち、作業者は、搬送ローラ123aの隙間からラベル片LCを取り出し、取り出したラベル片LCを、例えば、自分の手で商品Mの下面Mbに貼り付けるなどして使用する。なお、モードの切り替えは、例えば、スイッチ157を介して行われる。
【0099】
上記実施形態又は上記変形例では、カッターユニット40は、一方を固定刃41、他方を可動刃43とする例を挙げて説明したが、両方が可動刃であってもよい。また、印字ヘッド35は、サーマル式の印字ヘッドで構成されている例を挙げて説明したが、これに限定されるものではなく、インクリボン式、インクジェット式等、種々の方式のものが採用可能である。
【0100】
上記実施形態又は上記変形例では、ラベルLの印字と送出とを兼ねた構成の印字部33を例に挙げて説明したが、印字部と送出部とはそれぞれ別に構成されていてもよい。
【0101】
上記実施形態、上記変形例では、制御ユニットとしての本体制御ユニット70(170)とプリンタ制御ユニット90とが別々に設けられる例を挙げて説明したが、一体として設けられてもよい。
【解決手段】ラベル発行装置30は、台紙レスラベルLに商品情報を印字する印字部35と、台紙レスラベルLを送り出す送出部37と、印字部35及び送出部37の動作を制御する制御部92と、を備え、制御部92は、台紙レスラベルLに商品情報が印字された第1領域A1に加えて、台紙レスラベルLの送出方向における第1領域A1の上流側及び下流側の少なくとも一方に、ラベル片LCが少なくとも商品の2面に跨って貼付されるための所定長さの第2領域A2を有するラベル片LCが発行されるように送出部37を制御する。